JPH10236011A - 感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法 - Google Patents

感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法

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JPH10236011A
JPH10236011A JP5408597A JP5408597A JPH10236011A JP H10236011 A JPH10236011 A JP H10236011A JP 5408597 A JP5408597 A JP 5408597A JP 5408597 A JP5408597 A JP 5408597A JP H10236011 A JPH10236011 A JP H10236011A
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JP
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film
porous
resin film
master
porous resin
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JP5408597A
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Tomiya Mori
富也 森
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスターの引張り強度を強くし、印刷時のマ
スターの伸び、切れを防止し、コシが強く、穿孔感度を
向上させる支持体を有する感熱孔版印刷用マスターであ
って、しかも印刷むら(繊維目)がなく、印刷物の裏汚
れが少ない感熱孔版印刷用マスター並びにその製造方法
を提供すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹
脂からなる多孔性樹脂膜及び互いに結合された繊維状物
質からなる多孔性繊維膜を積層してなり、しかも該多孔
性繊維膜の多孔性空間内に、多孔性樹脂膜の少なくとも
一部が含まれている感熱孔版印刷用マスター並びにその
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱孔版印刷用マス
ター及びその製造方法に係るものであり、詳しくは、熱
可塑性樹脂フィルムに接して設けられる支持体の構造、
及びその製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂フィルム(以降単に「フィ
ルム」ということがある)に、インキ透過性支持体(以
降単に「支持体」ということがある)として多孔性薄葉
紙などを接着剤で貼りあわせ、且つフィルム表面にサ−
マルヘッドとのスティック防止のためのスティック防止
層を設けた感熱孔版印刷用マスターが知られている。実
際上、多孔性薄葉紙としての麻繊維又は麻繊維と合成繊
維、木材繊維とを混抄したものにフィルムを接着剤で貼
りあわせ、且つフィルム表面にスティック防止層を設け
た感熱孔版印刷用マスターが広く用いられている。
【0003】しかし、こうした従来の感熱孔版印刷用マ
スターでは、フィルムのすぐ上面に繊維からなる支持体
が存在するため、(1)繊維の重なった部分とフィルム
が接する部分に接着剤が大量に鳥の水かき状に集積し、
その部分ではサ−マルヘッドによる穿孔が行われにくく
なる。また、その部分がインキの通過を妨げ、印刷むら
が発生する、(2)繊維自体がインキの通過を妨げ、印
刷むらが発生する、等の問題点が残されている。
【0004】こうした点を配慮して幾つかの感熱孔版印
刷用マスターが提案されている。例えば、特開平3−1
93445号公報には、繊度1デニール以下の極細繊維
を用いた多孔性薄葉紙からなる支持体が開示されてい
る。これによれば前記(2)の問題点は解決されるが
(1)の問題点は残されている。特開昭62−1984
59号公報には、フィルム上に実質的に閉じた形状の耐
熱性樹脂パターンを、グラビア、オフセット、フレキソ
等の印刷法を用いて形成する方法が開示されている。し
かし、現状の印刷技術ではパターンの線幅が50μm以
下の印刷が困難であり、例え出来たとしても生産性が悪
く高価である。しかも、一般的には線幅が30μm以上
では耐熱性樹脂がサーマルヘッドによる穿孔を妨げ、印
刷ムラが発生する。また、特開平4−7198号公報に
は、水分散性ポリマーとコロイダルシリカのような微粒
子の混合液をフィルム表面に塗布、乾燥し多孔質層を形
成することによって感熱孔版印刷用マスターを製造し、
プリントゴッコ製版機〔理想科学工業(株)製)〕を用
いて製版し、EPSON、HG−4800インク(イン
クジェット方式用)を用いて印刷する方法が開示されて
いるが、この方法により得られる多孔質層は印刷インキ
の通りが悪く、従来の感熱孔版印刷用インキでは印刷時
に十分な濃度が得られず実用的でない。また、この層自
体が断熱効果を十分に有しておらず、フィルムの穿孔性
に劣る。
【0005】もっとも、特開昭54−33117号公報
には、支持体を用いない実質的にフィルムのみからなる
印刷用マスターが開示されており、これによれば前記
(1)、(2)の問題点は解決されるが、その一方で新
たな問題を生じさせている。その一つは、フィルムが1
0μm以下の厚さの場合、その「コシ」(stiffn
ess)が弱く、搬送が困難になることである。これの
解決方法として、特公平5−70595号公報では、印
刷機の版胴周壁部にフィルムが切断されることなく長尺
状のまま巻装され、印刷時には版胴の回転とともにフィ
ルム全体も回転する考えが提示されている。しかし、こ
の方法ではフィルム及び着排版ユニットが印刷時には版
胴の回転と共に回転するため、回転のモーメントが大き
くなり、また重力中心の回転軸からの変位が大きく、こ
れらの解決のために印刷機は重く、大きくしなければな
らない。また、フィルムが5μm以上の厚さの場合、そ
の熱感度が小さくなり、サーマルヘッドによる穿孔が行
われにくくなる。更に、加熱手段からの印加エネルギー
がマスターを通してプラテンへ損失する比率が高くな
り、その為穿孔に使われるエネルギーが少なく、穿孔さ
れにくくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の実情に鑑みてなされたものであって、第一
の目的は、マスターの引張り強度を強くし、印刷時のマ
スターの伸び、切れを防止する支持体を有する感熱孔版
印刷用マスター及びその製造方法を提供することにあ
る。また、第二の目的は、マスターのコシ(stiff
ness)を強くし、断熱効果によりフィルムの穿孔感
度を向上させる支持体を有する感熱孔版印刷用マスター
及びその製造方法を提供することにある。更に、第三の
目的は、印刷むら(繊維目)がなく、印刷物の裏汚れが
少ない感熱孔版印刷用マスター及びその製造方法を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、感熱孔版
印刷用マスターをいろいろな角度から検討してきた結
果、(イ)インキの通過を妨げ、且つサーマルヘッドに
よる穿孔を妨げる繊維状物質のみからなる支持体は、フ
ィルムの直上になるべくなら存在しないほうが望まし
い、(ロ)繊維状物質を有しない支持体であると、マス
ターは引張り強度が小さく印刷伸びを発生する、(ハ)
支持体は望ましくはフィルムとは比較的小さな接点を有
しながら、インキの通過を阻害せず、且つ印刷機上での
搬送に十分なコシ及び引張り強度を与えるものが望まし
い、との研究結果から、感熱孔版印刷用マスターはフィ
ルムの一方の面に樹脂からなる多孔性樹脂膜及び繊維状
物質からなる多孔性繊維膜を有したものが望ましことを
確かめた。本発明はそれによりなされたものである。
【0008】ここで言う「多孔性樹脂膜」とは、溶剤に
溶かした樹脂を析出させ凝結させる等により形成する多
孔性の膜で、フィルム上にフィルムを床に例えると図1
の多数の天井のあるセルの集合体又は図9の天井のない
セルの集合体からなる壁状皮膜、図2の連泡状セルの集
合体からなる泡状皮膜、図3〜7の粒形状あるいは繊維
状の樹脂がくっつきあってできている集合体状皮膜など
によって形成される膜を意味している。また、多孔性繊
維膜とは、綿、麻などの植物繊維、ポリエステル、ポリ
ビニルアルコールなどの合成繊維等の繊維物質からなる
薄葉紙などによって形成されている膜を意味している。
そして、多孔性繊維膜を構成する繊維物質は、互いに接
着、絡み付き、編み等により結合されている。なお、図
1〜図7及び図9において、1は熱可塑性樹脂フィル
ム、4は多孔性樹脂膜、4aは多孔性樹脂膜を構成する
構成要素、7は多孔性繊維膜、7aは多孔性繊維膜を構
成する構成要素を、それぞれ示す。
【0009】本発明によれば、(1)熱可塑性樹脂フィ
ルムの一方の面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜及び互い
に結合された繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層し
てなり、しかも該多孔性繊維膜の多孔性空間内に、多孔
性樹脂膜の少なくとも一部が含まれていることを特徴と
する感熱孔版印刷用マスター、(2)前記熱可塑性樹脂
フィルムと前記多孔性繊維膜との間には前記多孔性樹脂
膜の部分が介在していることを特徴とする上記(1)の
感熱孔版印刷用マスター、(3)前記多孔性樹脂膜の溶
剤成分の全量が蒸発する前に前記多孔性繊維膜を積層す
ることを特徴とする上記(1)又は(2)の感熱孔版印
刷用マスターの製造方法、が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を具備した
感熱孔版印刷用マスターの模式断面は、例えば図10で
示される。この場合、熱可塑性樹脂フィルム1の一方の
面上に樹脂からなる多孔性樹脂膜4及び互いに結合され
た繊維状物質からなる多孔性繊維膜7を積層してなり、
しかも該多孔性繊維膜7の多孔性空間内に、多孔性樹脂
膜4の少なくとも一部が含まれている構成である。図1
0において、3は多孔性樹脂膜開口部、4aは多孔性樹
脂膜を構成する構成要素、7aは多孔性繊維膜を構成す
る構成要素を、それぞれ示す。
【0011】既述のとおり、本発明における「多孔性樹
脂膜」とはフィルム上にフィルムを床に例えると多数の
天井のあるセルの集合体又は天井のないセルの集合体な
どを形成したものである。
【0012】セルは閉じた状態でもよいし、その一部が
開口していてもよい。開口は乾燥過程での泡の皮膜の破
壊などで達成できる。図1〜図3で破線のところ、図8
でドーナツ状内側のところは開口を表わしている。図9
はすべて開口した状態を表わしている。これらの多孔性
樹脂膜4は、上記セルの集合体により構成される。な
お、図1〜図10において、多孔性樹脂膜4を構成する
構成要素4aはそれぞれ互いに結合している。
【0013】本発明の感熱孔版印刷用マスターの代表的
な層構成は、図1〜図3及び図10で示されているよう
に、多孔性繊維膜7の多孔性樹脂膜4側の一部の多孔性
空間内に多孔性樹脂膜4の一部が含まれている構成であ
る。
【0014】ただ、その変形として、多孔性繊維膜7の
多孔性樹脂膜4側の一部の多孔性空間内に多孔性樹脂膜
4の全量が含まれている構成(図4)、あるいは多孔性
繊維膜7の全域に分布した一部の多孔性空間内に多孔性
樹脂膜4の全量が含まれている構成(図5)をとること
もできる。
【0015】更に、多孔性繊維膜7の全域に分布した一
部の多孔性空間内に多孔性樹脂膜4の一部が含まれてい
る上に、該多孔性繊維膜7と熱可塑性樹脂フィルム1と
の間に多孔性樹脂膜4の残部が存在する構成(図6)、
あるいは多孔性繊維膜7の全域に分布した一部の多孔性
空間内に多孔性樹脂膜4の一部が含まれている上に、更
に該多孔性繊維膜7と熱可塑性樹脂フィルム1との間、
及び該多孔性繊維膜7の表面(即ち熱可塑性樹脂フィル
ム1の反対面)に多孔性樹脂膜4の残部が存在する構成
(図7)をとることもできる。
【0016】なお、前記代表例と図6及び図7で示され
る多孔性繊維膜7と熱可塑性樹脂フィルム1との間に多
孔性樹脂膜4が介在している構成においては、多孔性繊
維膜7による繊維目の発生が防止されるという利点があ
る。
【0017】多孔性樹脂膜4の平均孔径は一般に1μm
以上50μm以下、望ましくは2μm以上30μm以下
である。平均孔径が1μmに満たない場合には、インキ
の通過性が悪く、十分なインキ通過量を得るために低粘
度インキを用いれば、画像にじみや印刷中に印刷ドラム
の側部や巻装されているマスターの後端から印刷インキ
がしみ出す現象が発生する。また、多孔性樹脂膜内の空
隙率が低くなることが多く、サーマルヘッドによる穿孔
を阻害しやすくなる。平均孔径が50μmを越える場合
には多孔性樹脂膜によるインキの抑制効果が低くなり、
印刷時に印刷ドラムから印刷用紙へインキが過剰に押し
出され、裏汚れやにじみ等の不具合が発生し、平均孔径
は小さすぎても大きすぎても良好な印刷品質が得られな
い。
【0018】多孔性樹脂膜4は、膜の内部及び表面に多
数の空隙を持つ構造を有するものであれば良く、該空隙
がインキの通過性の点から多孔性膜内において厚さ方向
に連続構造であり、且つフィルムを床とした場合に天井
方向に貫通しているものが望ましい。但し、多孔性樹脂
膜とフィルムとの境界においては、サーマルヘッドによ
る穿孔を阻害しない範囲で、多孔性樹脂膜4がフィルム
1を覆って閉鎖していても良い。サーマルヘッドによる
穿孔を阻害しない、フィルム1を覆う多孔性樹脂膜4を
構成する樹脂の厚さは、この膜を構成する樹脂の種類、
フィルムの熱感度等によって異なるが、一般にはフィル
ムと合わせた厚みが7μm以下である。
【0019】多孔性樹脂膜表面において、真円換算時の
直径が5μm以上の孔の開口面積の合計は全表面積の4
〜80%、望ましくは10〜60%である。該割合が4
%未満である場合にはサーマルヘッドによる穿孔やイン
キの通過が阻害されやすい。また、該割合が80%を超
える場合には、多孔性樹脂膜の引張り強度及びコシの強
さが低下する。多孔性樹脂膜4は今までの感熱孔版印刷
用マスターの多孔性部分とは全く異なる構造を有する。
構造体を形成する個体部分は不定形の棒状、球状、枝状
体の集合接合体より成り、どのような構造となるかは該
樹脂膜の製造条件、例えば樹脂の種類、液の固形分濃
度、溶媒の種類、樹脂液付着量、樹脂液乾燥温度、塗布
雰囲気温度、同じく湿度等により異なる。
【0020】特に、樹脂液温度、塗布雰囲気温度、同じ
く湿度の影響は大きい。樹脂液の温度が10℃以下であ
ると、本発明の樹脂液はゲル化が発生し易くなり溶液の
塗布がしにくく、逆に、30℃を超えると多孔性樹脂膜
の形成が難しくなる。従って、塗布雰囲気温度も10℃
以上、30℃以下が好ましい。また、雰囲気の湿度が5
0%RHを超えるとフィルム表面の水分の吸着量が多く
なり、その結果塗布液との濡れ性が低下することによっ
て、多孔性樹脂膜4とフィルム1の接着性に劣るように
なる。
【0021】本発明の多孔性樹脂膜4及び多孔性繊維膜
7を有してなる支持体を用いた感熱孔版印刷用マスター
は、孔版印刷機プリポートVT3820〔(株)リコー
製〕とそのインキ(VT600 II、lot no.9
60604−22)を用いて印加パルス幅を7%標準状
態より長く設定して20℃、60%RH環境中で製版印
刷(印刷速度3速)したときに、良好な画像〔印刷画像
濃度が0.7〜1.3、望ましくは0.9〜1.25
(Macbeth社製 RD914濃度計にて測定)〕
が得られるものであり、本発明の多孔性樹脂膜4の構造
は特開平4−7198号公報のものとは明らかに異な
る。本発明の感熱孔版印刷用マスターにインクジェット
方式用インキを用いた場合には、インキ転写量が多くな
リ過ぎ、にじみが発生し、鮮明な画像が得られない。
【0022】なお、VT600 IIインキ(lot n
o.960604−22)の粘度は、粘度計HAAKE
CV20でローターPK30−4.0を用いシェアレ
ート20(1/S)で測定した場合に、20℃で150
Poiseであった。
【0023】また、同じく多孔性樹脂膜表面において、
真円換算時の直径が5μm以上の孔の開口面積の合計は
全開口面積の50%以上、望ましくは70%以上であ
る。該割合が50%未満である場合には、サーマルヘッ
ドによる穿孔やインキの通過が阻害されやすい。
【0024】支持体としての多孔性樹脂膜4の厚さは、
5μm以上、100μm以下、望ましくは6μm以上、
50μm以下である。5μmに満たない場合は、十分な
膜強度が得られにくい上、サーマルヘッドによる穿孔後
に穿孔部の背後に多孔性樹脂膜が残りにくく、インキ転
写量が制御されずに印刷物の裏汚れが悪くなりやすい。
更に、多孔性樹脂膜4でのインキの拡散性が低下し、多
孔性繊維膜7による繊維目を発生しやすくなる。また、
100μmを超える場合には、インキの通過性が阻害さ
れやすい。
【0025】多孔性樹脂膜4の平均孔径が20μm以下
である場合、多孔性樹脂膜層の付着層が多い程印刷イン
キが通りにくくなるので、この層の付着量によってイン
キの印刷用紙への転写量を制御することができる。
【0026】多孔性樹脂膜の支持体としての付着量は、
0.5〜25g/m2、望ましくは2g/m2〜15g/
2、特に2〜7g/m2が望ましい。付着量が25g/
2を越えるとインキの通過を妨げて画質を悪くし、逆
に0.5g/m2未満では十分な膜強度を得られにく
く、更に多孔性繊維膜7との密着性が悪くなる。層の付
着層が不均一であると印刷ムラを生じることがあるの
で、付着量は均一であることが望ましい。
【0027】多孔性樹脂膜4の密度は、通常0.01g
/cm3以上、1g/cm3以下で、望ましくは0.1g
/cm3以上、0.5g/cm3以下である。密度が0.
01g/cm3未満だと膜の強度が不足し、また膜自体
も壊れやすい。逆に、密度が1g/cm3を超えると、
インキの通過を妨げて画質を悪くする。
【0028】本発明の感熱孔版印刷用マスターのコシ
は、曲げ剛度5mN以上(ローレンツェンスティフネス
テスターによる)であることが望ましい。曲げ剛度が5
mN未満の場合、感熱孔版印刷用マスターの印刷機上で
の搬送が困難になることがある。
【0029】本発明において、感熱孔版印刷用マスター
の熱可塑性樹脂フィルム面が開口面積率で20%以上と
なるように穿孔されたとき、通気性試験機における測定
値は1.0cm3/cm2・秒〜157cm3/cm2・秒の
範囲である。ここでいう、開口面積率とは、感熱孔版印
刷用マスターがサーマルヘッド、レーザー、フラッシュ
ランプなどによりベタの製版を施されたときの感熱孔版
印刷用マスターのフィルム面での貫通孔の合計面積が、
ベタ部の単位面積当たりで占める割合のことである。
【0030】開口面積率が20%を下回ると、画像濃度
を確保するためには非常に粘度の低いインキを使用する
必要があり、この様なインキでは孔版印刷システムにお
いてはベタ部の均一性、或いは細線の再現性が良くな
い。
【0031】この場合、通気性が1.0cm3/cm2
秒に満たない場合にはインキの通過性が悪く、十分なイ
ンキ通過量を得るために低粘度インキを用いれば、画像
にじみや印刷中に印刷ドラムの側部や巻装されているマ
スターの後端から印刷インキがしみ出す現象が発生す
る。また、多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜内の空隙率が
低くなると断熱効果が低下することが多く、サーマルヘ
ッドによる穿孔を阻害しやすくなる。通気性が157c
3/cm2・秒を越える場合には、多孔性樹脂膜及び多
孔性繊維膜によるインキの抑制効果が低くなり、印刷時
に印刷ドラムから印刷用紙表面にインキが過剰に押し出
され裏汚れやにじみ等の不具合が発生し、通気性は小さ
すぎても大きすぎても良好な印刷品質が得られない。
【0032】多孔性樹脂膜は、サ−マルヘッドによるフ
ィルムの穿孔をより効果的にするため、その少なくとも
一部分、即ちフィルムと接触する多孔性樹脂膜の部分に
おいて、150℃以下の温度で軟化することが望まし
い。なお、膜の孔径、形状、強度、コシ等を調節するた
めに、多孔性樹脂膜中に顔料を含んだものが好ましい。
【0033】また、印刷はサ−マルヘッドによるフィル
ムの穿孔部分をインキが通過することにより行われる
が、セルが閉じた状態ではインキが通過することができ
ない。しかし、感熱孔版印刷用インキは一般にW/O系
エマルションであり、多孔性樹脂膜の一部がこれらの成
分で実質的に破壊され皮膜状でなくなることにより、こ
の問題は解決できる。セルは閉じた状態でないほうが望
ましい。
【0034】セルの形成は、単独では上記特性を示さな
くても混合することにより上記特性を示す物質も使用可
能である。形成時又は形成後、機械的あるいは化学的手
段により皮膜の一部分を破壊する手段によってもよい。
実際には、本発明の感熱孔版印刷用マスターを製造する
には、泡沫によって形成された多孔性樹脂膜を熱可塑性
樹脂フィルム上に形成するのがよい。
【0035】多孔性樹脂膜材料の主成分となるプラスチ
ックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、 ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコ−ル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアセタール、塩化ビニ
ル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデ
ンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマ
ー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー等のような
ビニル系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸
系プラスチック、ジエン系プラスチック、ポリブチレ
ン、ナイロン等のポリアミド、ポリエステル、ポリフェ
ニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリ
カ−ボネ−ト、ポリアセタ−ル、フッソ系樹脂、ポリウ
レタン系プラスチック、各種天然プラスチック、天然ゴ
ム系プラスチック、各種熱可塑性エラストマ−、アセチ
ルセルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプ
ロピルセルロース等のセルロース誘導体等、微生物プラ
スチックなどや、これらのポリマーを含むコポリマ−な
どが挙げられる。その他、各種脂肪酸、ワックスなど各
種炭水化物、各種タンパク質も使用できる。
【0036】本発明のマスターの製造方法は、熱可塑性
樹脂フィルムの表面に多孔性樹脂膜を形成する流動性組
成物を塗工し、次に多孔性繊維膜を積層し、乾燥する。
多孔性樹脂膜を形成する第1の形成方法には、泡沫を
含有する流動性組成物、互いに接することにより気体
が発生する2種以上の成分のうち一方の成分を含む流動
性組成物、あるいは1気圧より高い気圧下で気体を溶
解せしめた流動性組成物が用いられるが、これには前記
多孔性樹脂膜材料の他、下記の成分などが添加される。
【0037】(i)液の粘度向上剤として、CMC、ポ
リビニ−ルアルコ−ル、グリセリン、グリコ−ル類アル
ギン酸ソーダなど。 (ii)存在の形態として無溶剤系、溶剤系(溶解、分
散)、水系(溶解、分散)、エマルション系など。 (iii)泡の安定を良くしたり、皮膜の形成を容易にした
り、強度を大きくしたり、特性を変えるために、粉体、
顔料、揮発性の少ない流動体などを含むこともできる。
粉体、顔料としては各種有機、無機の粉体、などが用い
られる。揮発性の少ない流動体としては油脂、オイル、
可塑剤、活性剤などが用いられる。 (iv)起泡性を良くするための界面活性剤としては、ア
ニオン系、カチオン系、両性イオン系、非イオン系が使
用される。中でもアニオン系が起泡性の点で好ましい。
特に高級アルコ−ル硫酸エステルなどの高級アルコ−ル
系が、起泡性、泡安定性の点で優れている。水系の場合
の水に対する添加量は、0.001ないし0.1重量%
である。卵白、サポニン、ゼラチンなども泡安定性を良
くするものである。
【0038】第1の形成方法で形成したマスターには、
図2及び図8記載の形状の多孔膜が形成される。また、
本発明の感熱孔版印刷用マスターは、サーマルヘッドに
よる穿孔後に穿孔部の背後に多孔性樹脂膜の少なくとも
一部が残るものであることが好ましい。穿孔後に穿孔部
の背後に多孔性樹脂膜が残ることによって、インキ転写
量が制御され、印刷物の裏汚れが抑制される。従って、
本発明の感熱孔版印刷用マスターのサーマルヘッドによ
る穿孔後の模式断面は、例えば図11で示される。図1
1において、1は熱可塑性樹脂フィルム、4は多孔性樹
脂膜、5は熱可塑性樹脂フィルム熱穿孔部、7は多孔性
繊維膜、7aは多孔性繊維膜を構成する構成要素を、そ
れぞれ示す。
【0039】泡沫によって構成された多孔性樹脂膜を形
成させるには、下記のような方法が採用される。 水などの液体に、前記の多孔性樹脂膜を形成する物
質、界面活性剤、その他を加え、アジテ−タ、ミキサ−
などで撹拌、発泡させ、塗工し、乾燥する。発泡の手段
として撹拌以外に化学反応も利用できる。例えば炭酸水
素ナトリウムと酒せき酸などの酸の反応、硫酸アルミニ
ウムと炭酸水素ナトリウムの反応などの泡が消えないう
ちに塗工し、乾燥する。塗工液の処方、撹拌条件などは
いくつかの実験により決定される。塗工にはエアドク
タ、ブレ−ド、トラスファロ−ル、ロッド、リバ−スロ
−ル、グラビア、ダイ、ノッチバ−、ファウンテンなど
の各種方式のコ−タ−が用いられる。乾燥条件としては
熱可塑性樹脂フィルムに悪影響を与えないことが必要
で、乾燥温度も60℃以下が望ましい。
【0040】50℃から60℃位で流動性を示す、例
えばワックス、ポリエチレングリコ−ルなどを発泡さ
せ、塗布後冷却して固める。
【0041】エネルギ−により窒素、炭酸ガス、水蒸
気、酸素、水素などの気体を発生する発泡剤を含む組成
物流動体を塗工し、熱、光、電磁波、放射線、電気など
のエネルギ−により気体を発生させ、泡の部分を固体化
する。この場合、多孔性樹脂膜形成後に発泡させてもよ
い。流動体中に含まれたカプセルが溶解し又は熱、その
他のエネルギ−の作用でやぶれ、化学的、物理的作用に
より気体を発生せしめてもよい。カプセルが熱などによ
り膨らんだものを泡として利用してもよい。ドライアイ
スの気化による炭酸ガス、ジアゾ化合物に光を当てるこ
とにより発生する窒素なども利用できる。
【0042】互いに接することにより気体が発生する
2種以上の成分のうちの、少なくとも1種をフィルムに
加工しておき、残りの成分を含む液を塗工し気体を発生
せしめてもよい。例えば炭酸水素ナトリウムと、少量の
CMC、ポリビニ−ルアルコ−ル、ゼラチン、アルギン
酸ソ−ダなどの成膜機能を有する物質を含む水溶液をフ
ィルムに塗布し、乾燥し、その後、酒せき酸、硫酸アル
ミニウム及び多孔性樹脂膜形成材料などを含む液をその
上に塗工して炭酸ガスの泡を発生せしめ、乾燥して目的
の多孔性樹脂膜を形成する。
【0043】液中に高圧下で空気などの気体を溶解せ
しめ、その後常圧下でフィルムに塗工することにより泡
を発生せしめ、乾燥して目的の多孔性樹脂膜を形成す
る。
【0044】本発明の感熱孔版印刷用マスターの多孔性
樹脂膜の第2の形成方法は、フィルム上に樹脂溶液を塗
布し、溶剤が揮発する際の蒸発潜熱により塗液上の雰囲
気を冷却、凝結した貧溶媒を塗液中に取り込ませ、多孔
性樹脂膜を形成させることによるものである。即ち、ま
ずフィルム上に樹脂溶液を塗布し、乾燥させる。このと
き溶剤が揮発する際の蒸発熱により塗液が冷却され、こ
れによって塗液上の雰囲気が冷却される。冷却されたこ
とによって雰囲気中の貧溶媒が凝結し、塗液中に取り込
まれる。その結果、樹脂溶液中に取り込まれた貧溶媒が
樹脂を析出させることによって、多孔性樹脂膜が形成さ
れる。
【0045】望ましい樹脂溶液の濃度は使用する材料に
よって異なるが、溶液中の樹脂濃度が低すぎると乾燥中
に多孔性樹脂膜が壊れやすく、空隙の不足あるいは多孔
性樹脂膜の厚みのムラが生じやすい。逆に、溶液中の樹
脂濃度が高いと樹脂溶液中に貧溶媒を取り込みにくくな
り、多孔性樹脂膜が形成されにくく、あるいは形成され
ても孔径が小さくなり所望の特性は得られにくい。
【0046】多孔性樹脂膜の平均孔径は膜のフィルムに
近い部分ほど小さくなり、またこの傾向は多孔性樹脂膜
が厚いほど顕著になり、均一な孔径を得ることが困難に
なる。そこで孔径をより均一にするために、樹脂溶液中
にあらかじめ樹脂に対する貧溶媒を添加しておいても良
い。一般に貧溶媒の添加量が多いほど径が大きく、均一
な多孔性樹脂膜が形成される。しかし、貧溶媒の添加量
を過剰にした場合、塗布前に溶液中の樹脂が析出してし
まうので、樹脂の溶解特性によって樹脂の析出しない範
囲で貧溶媒の添加量を決める。このとき良溶媒は相対的
に貧溶媒より低温で蒸発しやすい組み合わせが必要であ
る。良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合に
は、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低くなけ
ればならない。良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、
一般には沸点差が15〜40℃である場合に所望の特性
を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。沸点差が10℃
未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形成さ
れる膜が多孔性構造になりにくい。貧溶媒の沸点が高す
ぎる場合には、乾燥に時間がかかり生産性に劣るため、
貧溶媒の沸点は100℃以下であることが望ましい。
【0047】多孔性樹脂膜の平均孔径の大きさは雰囲気
中の貧溶媒の影響を受け、一般にその濃度が高いほど凝
結量が多くなり、平均孔径は大きくなる。しかし、平均
孔径の大きさへの寄与率は、樹脂液中の貧溶媒量によっ
て著しく変化し、一般に貧溶媒の樹脂液中への添加量が
多い程、雰囲気中の貧溶媒の濃度の影響が小さくなる。
【0048】多孔性樹脂膜形成を容易にするために、加
湿器や霧吹き等によって貧溶媒の蒸気や微粒子をフィル
ム上の塗布液上に吹き付けても良い。吹き付ける貧溶媒
の粒子径を変えることによって、多孔性樹脂膜の孔径を
変えることができる。樹脂液塗布前にフィルム上に気化
装置、霧吹き装置等によって貧溶媒を与えておくことは
多孔性樹脂膜とフィルムの接点を少なくし、サーマルヘ
ッドによる穿孔性を向上させる効果がある。
【0049】一般には貧溶媒として水またはアルコール
が用いられることが多い。乾燥条件としてはフィルムに
悪影響を与えないことが必要で、乾燥温度も60℃以下
が望ましい。
【0050】表1及び表2に代表的な樹脂について良溶
媒、貧溶媒、及びその沸点を示す。なお、表中、○は良
溶媒を×は貧溶媒を表す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】各樹脂は2種以上を混合して用いても良
い。良溶媒、貧溶媒も2種以上を用いても良い。樹脂溶
液中には、必要に応じてフィラーを添加してもよい。こ
の添加は、乾燥過程で生成する多孔性樹脂膜の形状、強
度、孔径の大きさに影響を与えるものである。具体的に
は、酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ
等の無機化合物、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポ
リアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子である。松本
油脂製薬株式会社のマイクロカプセル、マツモトマイク
ロスフィアーも有効に利用できる。
【0054】本発明の多孔性樹脂膜には、本発明の効果
を阻害しない範囲内で帯電防止剤、スティック防止剤、
界面活性剤、防腐剤、消泡剤等を併用することができ
る。塗布する樹脂液の処方、塗布条件、乾燥方法等はい
くつかの実験により決定される。塗布にはブレード、ト
ランスファーロール、ワイヤーバー、リバースロール、
グラビア、ダイ等の各種方式のコーターが用いられる。
【0055】本発明の感熱孔版印刷用マスターの多孔性
樹脂膜の第3の形成方法は、2種以上の溶媒の混合液中
に溶解している樹脂を、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布
し、その乾燥中に樹脂濃度が高くなることにより樹脂を
析出させ、多孔性樹脂膜を形成するものである。この場
合、混合溶媒は通常、樹脂に対する良溶媒と貧溶媒の混
合液であることが好ましい。混合溶媒中の貧溶媒の割合
が高い程、形成される多孔性樹脂膜の空隙の径が大きく
なる傾向が見られるが、貧溶媒の割合を過剰にした場
合、塗布前に溶液中の樹脂が析出してしまうので、樹脂
の溶解特性によって樹脂の析出しない範囲で貧溶媒の割
合を決める。第3の形成方法で形成されたマスターに
は、図3ないし7の形状の多孔膜が形成される。
【0056】混合溶媒の条件として、良溶媒が貧溶媒に
対して相対的に低温で蒸発しやすい組み合わせが好まし
い。良溶媒と貧溶媒をそれぞれ一種ずつ用いる場合に
は、良溶媒の沸点は相対的に貧溶媒の沸点より低いこと
が望ましい。良溶媒と貧溶媒の選定は任意であるが、一
般には良溶媒の沸点が15〜40℃低い場合に、所望の
特性を持つ多孔性樹脂膜が形成されやすい。沸点差が1
0℃未満の場合には、両溶媒の蒸発時間差が小さく、形
成される膜が多孔性構造になりにくいことが多い。貧溶
媒の沸点が高すぎる場合には、乾燥に時間がかかり生産
性に劣るため、貧溶媒の沸点は100℃以下であること
が望ましい。3種以上の溶媒を用いても良い。この場合
にも、樹脂溶液中の主な良溶媒の沸点が主な貧溶媒の沸
点よりも15〜40℃低いことが望ましい。
【0057】乾燥条件としてはフィルムに悪影響を与え
ないことが必要で、乾燥温度も60℃以下が望ましい。
樹脂、良溶媒、貧溶媒には第2の形成方法と同じものを
用いることができる。
【0058】各樹脂は2種以上を混合して用いても良
い。樹脂溶液中には、必要に応じてフィラーを添加して
もよい。この添加は、乾燥過程で生成する多孔性樹脂膜
の形状、強度、孔径の大きさに影響を与えるものであ
る。具体的には、酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、シリカ等の無機化合物、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子
である。松本油脂製薬株式会社のマイクロカプセル、マ
ツモトマイクロスフィアーも有効に利用できる。
【0059】第2の形成方法の場合と同様に、本発明の
多孔性樹脂膜には、本発明の効果を阻害しない範囲内で
帯電防止剤、スティック防止剤、界面活性剤、防腐剤、
消泡剤等などを併用することができる。塗布する樹脂液
の処方、塗布条件、乾燥方法等はいくつかの実験により
決定される。塗布にはブレード、トランスファーロー
ル、ワイヤーバー、リバースロール、グラビア、ダイ等
の各種方式のコーターが用いられる。
【0060】本発明に使用される熱可塑性樹脂フィルム
としては、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体フィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム等
の従来より感熱孔版印刷用マスターに使用されているも
のが使用できるが、融解エネルギーが3〜11cal/
gのポリエステルフィルム(特開昭62−149496
号公報参照)、結晶化度が30%以下のポリエステルフ
ィルム(特開昭62−282983号公報参照)、ブチ
レンテレフタレート単位を50mol%以上含むポリエ
ステルフィルム(特開平2−158391号公報参照)
等の低エネルギーで穿孔可能なポリエステルフィルムが
好ましい。フィルムの厚さは、0.5〜10μm、更に
好ましくは1.0〜7.0μmである。0.5μm未満
では薄すぎて樹脂液の塗布が困難であり、10μmを越
えるとサーマルヘッドでの穿孔が困難となる。
【0061】本発明の感熱孔版印刷用マスターにおいて
も、フィルムの表面にサーマルヘッドとのスティック防
止のためのスティック防止層を設けることが出来る。こ
の場合、使用されるスティック防止剤としては、従来の
感熱孔版印刷用マスターで一般的に使用されている物が
使用出来る。例えばシリコーン系離型剤、フッ素離型
剤、リン酸エステル系界面活性剤等が例示できる。
【0062】本発明の感熱孔版印刷用マスターにおいて
は、前述のようにして多孔性樹脂膜4を形成する樹脂液
をフィルム表面に塗布し、樹脂膜が乾燥する前に樹脂液
表面に多孔性繊維膜7を重ね、乾燥し、多孔性繊維膜7
を多孔性樹脂膜4とラミネートする。上記の様に、多孔
性樹脂膜4が形成される過程で、繊維状物質からなる多
孔性繊維膜7をその表面に積層することで、前記多孔性
繊維膜7の多孔性空間には少なくとも多孔性樹脂膜4の
構成要素が充填される。更に、フィルム1と多孔性繊維
膜7のフィルム1側の面との間には、多孔性樹脂膜4の
構成要素4aが存在することが好ましい。このようにす
ると、多孔性繊維膜7による繊維目の発生が防止され
る。なお、熱可塑性樹脂フィルム1上に多孔性樹脂膜4
の組成物を塗工し、多孔性繊維膜7を、その表面に積層
するときに、多孔性繊維膜7の多孔性樹脂膜4に対する
押しつけ力を弱くすると、図1〜3、及び図10記載形
態になる。また、多孔性樹脂膜4の厚さが多孔性繊維膜
7の厚さより薄いものを積層し、上記押しつけ力を強く
すると、図4記載の形態になる。多孔性樹脂膜4と多孔
性繊維膜7の厚さが同じで、押しつけ力が強いと、図5
記載の形態、多孔性樹脂膜4の厚さが多孔性繊維膜7よ
り厚く、押しつけ力が弱いと、図6記載の形態、多孔性
樹脂膜4の厚さが多孔性繊維膜7より厚く、多孔性樹脂
膜4の厚さ方向の中央まで多孔性繊維膜7を押し込む
と、図7記載の形態とすることができる。本発明の多孔
性樹脂膜4は、インクの吐出量の制御、拡散等の他、多
孔性繊維膜7を接着する役目も有している。
【0063】本発明の多孔性繊維膜を構成する繊維状物
質は、薄葉紙等の様に互いに、樹脂等による接着あるい
は、繊維同士の絡み合いや編み、熱溶着等により結合さ
れている。本発明に使用される多孔性繊維膜の引張強度
としては0.5kgf/15mm以上、より好ましくは
1kgf/15mm以上であることが好ましい。0.5
kgf/15mmより弱いと、充分な引張り強度のマス
ターが得られない。なお、本発明の感熱孔版印刷用マス
ターにおいて、繊維状物質からなる多孔性支持体を積層
しない場合には、あるいは互いの繊維が結合していない
フィラーを用いた場合には、引張り強度が弱く、印刷中
に感熱孔版印刷用マスターに伸びや切れを発生し易くな
る。
【0064】多孔性繊維膜としては、ガラス、セピオラ
イト、各種金属などの鉱物繊維:羊毛、絹などの動物繊
維:綿、麻などの植物繊維:スフ、レーヨンなどの再生
繊維:ポリエステル、ポリビニルアルコール、アクリル
などの合成繊維:カーボンファィバーなどの半合成繊
維:ウイスカ構造を有する無機繊維などの薄葉紙が挙げ
られる。この場合の繊維状物質の太さは穿孔直径、フィ
ルムの厚さなどにより適当なものを選択する必要がある
が、直径20μm以下、好ましくは1〜10μmであ
る。直径が1μmより小さいと引張り強度が弱く、20
μmより大きいとインキの通過が妨げられて画像にいわ
ゆる繊維による白抜けが現れたりする。繊維状物質の直
径はデニールと比重から円直径に換算してもよい。ま
た、繊維状物質の長さは0.1〜20mmが適当であ
り、これより長いと分散が均一に行ないずらくなる。
【0065】本発明の感熱孔版印刷用マスターにおいて
は、フィルムと繊維状物質との関係では、フィルムをサ
ーマルヘッドで穿孔したとき、その孔1個について繊維
状物質が2〜7本横切っているようになっていることが
より好ましい。穿孔部分を横切る繊維状物質が2本より
少ないとインキの通過を妨げる効果が少なく裏移り防止
効果が小さくなり、7本より多いとインキの通過を妨げ
る効果が大きくなり過ぎ、印刷画像がかすれたりするト
ラブルが発生する。繊維状物質の2本以上7本以下が横
切る穿孔数の割合は穿孔部分の80%以上が望ましく、
顕微鏡写真より無作為に選んだ100個の穿孔で判定す
る。繊維状物質の一部分でも穿孔にかかっていれば1本
と判定する。
【0066】本発明においては、引張り強度の強い繊維
からなる多孔性繊維膜を、引張り強度が比較的弱い多孔
性樹脂膜に一部又は全部を含ませたので、マスターの印
刷時の伸びを防止できる。また、フィルムと繊維からな
る支持体との間に、多孔性樹脂膜が存在するため、繊維
が重なり接着剤が集積し、サーマルヘッドによる穿孔の
阻害がない。更に、多孔性樹脂膜でインクを均一に分散
するので、繊維の重なりによる印刷むらを発生しない。
【0067】
【実施例】次に実施例、比較例を挙げて本発明を具体的
に説明する。ここでの部は重量基準である。
【0068】実施例1〜5 フィルムとして厚さ2μmの2軸延伸されたポリエステ
ルを用いた。表3に示した処方の液をホモミキサーを用
いて泡立て、その泡をエアナイフコーターを用い、該フ
ィルム上に塗工、その上に下記処方の多孔性繊維膜7を
ラミネートし、50℃〜60℃にて乾燥した(実施例1
〜4)。実施例5はホモミキサーを用いず、発泡する泡
を塗工し、多孔性繊維膜7をラミネートし、乾燥した。
乾燥後の付着量は2〜7g/m2であった。なお、表3
中において、数値は部数を示す。
【0069】また、実施例1〜5では、 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 1部 (ユニオンカーバイト社製、VYHH) ポリエステル繊維 2部 (帝人社製、0.15デニール、比重1.4として直径4μm) 酢酸エチル 8部 からなる混合物をよくボールミルで分散し、厚さ1.5
μmのポリエステルフィルムにロールコーターを用いて
乾燥付着量として3.5g/m2に塗工し、多孔性繊維膜
7を作成した。乾燥温度は50℃とした。得られた多孔
性繊維膜7をポリエステルフィルムより剥離し、その面
を多孔性樹脂膜4にラミネートした。上記処方で作成し
た多孔性繊維膜の引張強度を測定したところ、1kgf
/15mmであった。
【0070】更に、前記フィルムの反対面に、熱溶融し
たフィルムがサーマルヘッドにステックするのを防止す
るため、及び帯電防止を目的として、シリコーン樹脂と
カチオン系帯電防止剤の混合物を、乾燥後の付着量約
0.05g/m2になるように塗工した。コシの強さはロ
ーレンツェンスティフネステスターで測定した。また、
搬送性及び画像(印刷むら)はリコー社製の孔版印刷機
プリポートVT−1730及びそのインキでテストし
た。評価結果をまとめて表4に示す。
【0071】
【表3】
【0072】比較例1 縦横方向とも1.5倍以上に延伸され且つ厚さが20μ
m以下の熱可塑性樹脂フィルム(特開昭54−3311
7号公報に開示されている延伸されたポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ナイロ
ンなど)を感熱孔版印刷用マスターとして用い、実施例
1と同様にして製版印刷に供した。
【0073】比較例2 天然麻(アバカ)繊維と合成繊維とを混抄したものを支
持体とし、これに0.5〜5μm厚の延伸させた熱可塑
性樹脂フィルムを貼り合わせて感熱孔版印刷用マスター
として用い、実施例1と同様にして製版印刷に供した。
【0074】比較例3 実施例1と同様にして多孔性樹脂膜のみをポリエステル
フィルム上に形成し、感熱孔版印刷用マスターを得た。
【0075】これら実施例及び比較例の感熱孔版印刷用
マスターの評価結果をまとめて表4に示す。
【0076】
【表4】 *ここで、画質(印刷むら)が「良」とは、目視で繊維目が無いことをいう。 また、印刷伸びが「良」とは、マスターの伸びがほとんど無いことをいう。
【0077】 実施例6 セルロースアセテートブチレート(軟化点 131℃) 5部 (イーストマンコダック社製 CAB381ー20) メチルエチルケトン(沸点79.6℃) 85部 水(沸点100.0℃) 5部 メチルアルコール(沸点64.5℃) 5部 上記組成の液を撹拌溶解し、静置し十分消泡してから3
0℃、50%RH雰囲気中で、3.5μm厚の2軸延伸
ポリエステルフィルムの上にワイヤーバー(0.6mm
径)にて均一塗布し、更にその上に実施例1と同様にし
て作成した多孔性繊維膜7をラミネートした。これをそ
のまま1分間放置した後で50℃乾燥ボックスで2分間
放置し乾燥させることにより、フィルム1上に多孔性樹
脂膜4を形成した。フィルム1側から見たこの多孔性樹
脂膜4の表面状態は、図12に模式的に示される。フィ
ルム1の多孔性樹脂膜4を形成したのと反対面に、熱溶
融したフィルムがサーマルヘッドにスティックするのを
防止するため、及び帯電防止を目的として、シリコーン
樹脂とカチオン系帯電防止剤の混合物を、乾燥後の付着
量約0.05g/m2になるように塗布し、本発明の感
熱孔版印刷用マスターを得た。
【0078】 実施例7 セルロースアセテートブチレート(軟化点 131℃) 5部 メチルエチルケトン(沸点79.6℃) 60部 水(沸点100.0℃) 30部 メチルアルコール(沸点64.5℃) 5部 上記実施例6と同じ条件にて多孔性樹脂膜及び多孔性繊
維膜を形成し、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得
た。
【0079】 実施例8 セルロースアセテートブチレート(軟化点 131℃) 5部 メチルエチルケトン(沸点79.6℃) 85部 水(沸点100.0℃) 5部 メチルアルコール(沸点64.5℃) 5部 上記組成の液を撹拌溶解し、静置し十分消泡してから、
30℃、50%RH雰囲気中で、3.5μm厚の2軸延
伸ポリエステルフィルム上にワイヤーバー(0.6mm
径)にて均一塗布し、塗布面に加湿器(HITACHI
Humidifier UV−107D)から10c
mの距離で15秒間、水の微粒子を接触させた。その上
に実施例1と同様にして作成した多孔性繊維膜7をラミ
ネートした。これを1分間放置した後で50℃乾燥ボッ
クスで2分間放置し乾燥させることにより、フィルム上
に多孔性樹脂膜を形成した。フィルムの多孔性樹脂膜を
形成したのと反対面に実施例6と同様に、シリコーン樹
脂とカチオン系帯電防止剤の混合物を塗布し、本発明の
感熱孔版印刷用マスターを得た。
【0080】 実施例9 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー(軟化点 78℃) 3部 (ユニオンカーバイド社製 VYHH) アセトン(沸点56.5℃) 20部 エチルアルコール(沸点78.3℃) 8部 上記組成の液を撹拌溶解し、静置し十分消泡してから、
20℃、50%RH雰囲気中で、3.5μm厚の2軸延
伸ポリエステルフィルムの上にワイヤーバー(1.0m
m径)にて均一塗布した。その上に実施例1と同様にし
て作成した多孔性繊維膜7をラミネートした。これを5
0℃乾燥ボックスで2分間放置し乾燥させることによ
り、フィルム上に多孔性樹脂膜4を形成した。フィルム
1側から見たこの多孔性樹脂膜4の表面状態は、図13
に模式的に示される。フィルムの多孔性樹脂膜を形成し
たのと反対面に、実施例6と同様に、シリコーン樹脂と
カチオン系帯電防止剤の混合物を塗布し、本発明の感熱
孔版印刷用マスターを得た。
【0081】実施例10 3.5μm厚の2軸延伸ポリエステルフィルムの代わり
に1.5μm厚の2軸延伸ポリエステルフィルムを使用
した他は、上記実施例9と同じ条件にて多孔性樹脂膜及
び多孔性繊維膜を形成し、本発明の感熱孔版印刷用マス
ターを得た。
【0082】 実施例11 塩化ビニル酢酸ビニルコポリマー(軟化点 83℃) 3部 (ユニオンカーバイド社製 VAGD) メチルエチルケトン(沸点79.6℃) 17部 メチルアルコール(沸点64.5℃) 9部 上記実施例9と同じ条件にて多孔性樹脂膜及び多孔性繊
維膜を形成し、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得
た。
【0083】 実施例12 セルロースアセテートブチレート(軟化点 131℃) 3部 アセトン(沸点56.5℃) 20部 水(沸点100.0℃) 5部 シリカ粉末 0.3部 上記実施例9と同じ条件にて多孔性樹脂膜及び多孔性繊
維膜を形成し、本発明の感熱孔版印刷用マスターを得
た。
【0084】 実施例13 ポリビニルブチラール(軟化点 87℃) 8部 (電気化学工業社製 PVB3000−2) エチルアルコール(沸点78.3℃) 69部 水(沸点100.0℃) 23部 アクリル酸スチレンコポリマー(軟化点65℃) 1.2部 (ジョンソンポリマー社製 J679) 上記組成の液を撹伴溶解した後、酸化チタン(ルチル)
1.6部を添加し、これをボールミルにて1時間分散さ
せる。分散後、上記実施例9と同じ条件にて多孔性樹脂
膜及び多孔性繊維膜を形成し、本発明の感熱孔版印刷用
マスターを得た。
【0085】実施例14 実施例7の多孔性繊維膜の代りに、孔版印刷機プリポー
トVT3820〔(株)リコー製〕指定のマスター(V
T IIマスター)の支持体を用いた。
【0086】 比較例4 アクリル酸スチレンコポリマー(軟化点 47℃) 16部 (O/Wエマルション 樹脂成分43%) (ジョンソンポリマー社製 J840) 水(沸点100.0℃) 33部 シリカ粉末 3部 特開平4ー7198号公報に開示されている上記組成の
液を均一に分散した後、上記実施例9と同じ条件にて多
孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を形成し、比較例の感熱孔
版印刷用マスターを得た。
【0087】比較例5 実施例6〜9、11、12及び比較例4に用いた3.5
μm厚の2軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、実施
例6と同様にシリコーン樹脂とカチオン系帯電防止剤の
混合物を、乾燥後の付着量約0.05g/m2になるよ
うに塗布し、感熱孔版印刷用マスターを得た。
【0088】比較例6 7.0μm厚の2軸延伸ポリエステルフィルムの片面
に、実施例6と同様にシリコーン樹脂とカチオン系帯電
防止剤の混合物を、乾燥後の付着量約0.05g/m2
になるように塗布し、感熱孔版印刷用マスターを得た。
【0089】比較例7 実施例7と同様にして、ただ多孔性樹脂膜のみを形成
し、感熱孔版印刷用マスターを得た。
【0090】 比較例8 セルロースアセテートブチレート(軟化点 131℃) 5部 メチルエチルケトン(沸点79.6℃) 60部 水(沸点100.0℃) 30部 メチルアルコール(沸点64.5℃) 4部 ポリエステル繊維(帝人社製、0.15デニール、 1部 比重1.4として直径4μm、繊維長1mm) 上記実施例6と同じ条件にて多孔性樹脂膜を形成し、比
較例の感熱孔版印刷用マスターを得た。本比較例のマス
ターでは、繊維は互いに結合されず、多孔性樹脂膜内に
単に分散されているにすぎない。フィルムより多孔性樹
脂膜を剥離し、多孔性樹脂膜の引張強度を測定したとこ
ろ、0.4kgf/15mmであった。
【0091】<評価>以上得られた感熱孔版印刷用マス
ターについて、樹脂の軟化点、多孔性樹脂膜平均孔径、
面積率1及び2、コシの強さを下記の方法で測定し、且
つ強度、穿孔感度、画質、裏汚れを(株)リコー製の孔
版印刷機プリポートVT3820及びそのインキ(VT
600 II、lot no.960604−22)を用
いて試験し、下記の基準で評価した。製版印刷は20
℃、60%RH環境中で印加パルス幅を7%標準状態よ
り長く設定して、印刷速度3速で行った。但し、実施例
10に限り印加パルス幅を標準状態にして評価した。そ
れらの結果を表5に示す。
【0092】(イ)樹脂の軟化点 熱応力歪測定装置TMA/SS150C(セイコー電子
工業社製)を用いて測定した。
【0093】(ロ)多孔性樹脂膜平均孔径 1000倍でフィルム面から撮影した電子顕微鏡表面写
真の孔部をトレーシングペーパーを用いてマーキング
し、LA−555D〔(株)ピアス製〕を用いて画像処
理し、各孔径を真円に換算し、その平均値とした。
【0094】(ハ)面積率1 面積率1は各孔径を真円に換算した時の、直径が5μm
以上の孔の開口面積の合計の、多孔性樹脂膜全表面積中
の割合であり、1000倍で撮影した電子顕微鏡表面写
真の孔部をトレーシングペーパーを用いてマーキング
し、LA−555D〔(株)ピアス製〕を用いて画像処
理して、各孔径を真円換算して求めた。
【0095】(ニ)面積率2 面積率2は、真円換算時の直径が5μm以上の孔の開口
面積の合計の、多孔性樹脂膜全開口面積中の割合であ
り、1000倍で撮影した電子顕微鏡表面写真の孔部を
トレーシングペーパーを用いてマーキングし、LA−5
55D〔(株)ピアス製〕を用いて画像処理して、各孔
径を真円換算して求めた。
【0096】(ホ)コシの強さ ローレンツェンスティフネステスターで測定した。
【0097】(ヘ)強度 サーマルヘッドで走行させたときに多孔性樹脂膜及び多
孔性繊維膜が剥がれないものを◎、僅かに剥がれのある
ものを○で示した。
【0098】(ト)穿孔感度 マスターのフィルム部分がサーマルヘッドによって、全
く正常に穿孔されるものを◎、穿孔されるが部分的に穿
孔径が小さくなるものを○、部分的に穿孔されないもの
を△、ほとんど穿孔されないものを×で示した。
【0099】(チ)画質 印刷画像を肉眼で観察し、にじみやカスレ、濃度ムラが
現行マスター〔(株)リコーVT IIマスター〕よりも
優れるものを◎、現行マスターと同等であるものを○、
現行マスターよりも劣るものを×で示した。
【0100】(リ)裏汚れ 印刷物を肉眼で観察し、現行マスター〔(株)リコーV
T IIマスター〕よりも優れるものを◎、現行マスター
と同等であるものを○、現行マスターよりも劣るものを
×で示した。
【0101】(ヌ)画像濃度 印刷物の画像濃度をMacbeth社製RD914濃度
計にて測定し、その実測値を示した。
【0102】(ル)印刷伸び 1000枚印刷を終了した後に、マスターの伸び無しを
◎、伸びがあるものを×で示した。
【0103】
【表5】
【0104】 実施例15 ポリビニルブチラール(軟化点 87℃) 4部 (電気化学工業社製 PVB3000−2) エチルアルコール 35.5部 水 11.5部 針状珪酸マグネシュウム 0.8部 (水沢化学社製、エードプラスSP) ポリビニルブチラール樹脂をエチルアルコール及び水の
混合液中に溶解後、針状珪酸マグネシュウムを添加し、
ボールミルで十分分散混合した。濾過して塗布液とし
た。この塗布液を、厚さ3.5μmの2軸延伸ポリエス
テルフィルム上に、ワイヤーバー塗布方式で均一塗布し
た。更に、実施例1と同様にして作成した多孔性繊維膜
を、その上にラミネートした。これを50℃の熱風中に
3分間乾燥して、ポリエステルフィルム上に多孔性樹脂
膜を形成した。ワイヤーの径0.6mm、0.8mm、
1.0mm、1.2mm、1.4mmのワイヤーバーを
用いて、多孔性樹脂膜の付着量を変えたサンプルを作成
した。ここで面積率1は、35%〜43%であった。ま
た、多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を有してなる支持体
の通気性はそれぞれ62cm3/cm2・秒、53cm3
/cm2・秒、57cm3/cm2・秒、48cm3/cm
2・秒、39cm3/cm2・秒で、コシの強さ65mN
で、裏移りのない十分な画像濃度が得られた。コシの強
さと画像濃度との関係を図14のに示した。
【0105】ここで通気性の測定は、孔版印刷機プリポ
ートVT3820〔(株)リコー製品〕で10cm×1
0cmのベタ部のチャートを読み込ませ、同ベタと対応
する穿孔をサンプルに施し、次いでPermeamet
er〔通気性試験機;(株)東洋精機製作所製品〕にて
測定した。また、フィルム面開口面積率は、光学顕微鏡
にてフィルム面の拡大写真を撮影(倍率100倍)し、
次いで普通紙複写機イマジオMF530〔(株)リコー
製〕にて拡大コピー(200%)する。コピーした物に
OHPフィルムを重ね合わせ、OHPフィルムに開口部
をマーキングする。マーキングしたOHPフィルムをス
キャナー(300DPI・256階調)にて読み取り、
画像レタッチソフト・Adobe Photoshop
2.5Jを用い、2値化する。その後、画像解析フリ
ーウェアソフト・NIH imageにて、マーキング
した開口部の画像面積率を測定する。
【0106】 実施例16 ポリビニルブチラール(軟化点 87℃) 4部 (電気化学工業社製 PVB3000−2) エチルアルコール 35.5部 水 11.5部 上記処方にて、実施例15と同様に多孔性樹脂膜及び多
孔性繊維膜を形成した。ここで面積率1は、33%〜4
0%であった。また、多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を
有してなる支持体の通気性は60cm3/cm2・秒、3
1cm3/cm2・秒、26cm3/cm2・秒、21cm
3/cm2・秒、17cm3/cm2・秒に低下した。コシ
の強さと画像濃度の関係について図14のに示した。
図14から判るように、フィラーを添加した本発明の感
熱孔版印刷用マスターはコシの強さが上がっても、画像
濃度はほとんど変化無い。しかし、フィラーを添加しな
い本例では、コシの強さが上がるにつれて画像濃度が低
下した。これは多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜からなる
支持体の通気性が小さくなり、インキの通りが低下した
ためであった。
【0107】 実施例17 ポリビニルアセタール 2部 エチルアルコール 18部 水 13部 板状珪酸マグネシュウム(タルク) 0.4部 (日本タルク社製ミクロエースP4) ポリビニルアセタールの樹脂溶液に、板状珪酸マグネシ
ュウムを添加後、ボールミルにて分散混合した。厚さ
1.5μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上に、実施
例15と同様にワイヤバーにて均一塗布した。その後、
更に実施例1と同様にして作成した多孔性繊維膜をその
上にラミネートとした。ラミネート後、直ちに50℃の
熱風中で3分間乾燥して、多孔性樹脂膜を作成した。こ
こで面積率1は、65%〜76%であった。多孔性樹脂
膜及び多孔性繊維膜を有してなる支持体の通気性はそれ
ぞれ54cm3/cm2・秒、60cm3/cm2・秒、5
6cm3/cm2・秒、46cm3/cm2・秒、37cm
3/cm2・秒で、コシの強さと画像濃度の関係を図14
のに示した。
【0108】 実施例18 ポリビニルアセタール 2部 エチルアルコール 18部 水 13部 実施例6と同様に多孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を作成
した。ここで面積率1は、61%〜72%であった。多
孔性樹脂膜及び多孔性繊維膜を有してなる支持体の通気
性はそれぞれ54cm3/cm2・秒、39cm3/cm2
・秒、28cm3/cm2・秒、19cm3/cm2・秒、
12cm3/cm2・秒で、コシの強さが増すにつれて低
下した。コシの強さと画像濃度の関係について、図14
のに示した。実施例17より板状珪酸マグネシュウム
の添加によりコシの強さが上がっても、画像濃度が高い
ことが判る。しかし、フィラーを添加しない本例では、
コシの強さが上がるにつれて、画像濃度が急激に低下す
る。この現象は、面積率1が低く多孔性樹脂膜が十分で
きていないことを示す。
【0109】 実施例19 ポリカーボネイト 2部 ポリビニルブチラール 1.1部 テトラヒドロフラン 28部 エチルアルコール 3.8部 チタン酸カリュウム系ウイスカ 0.4部 (大塚化学社製、トフィカY) ポリカーボネイトをテトラヒドロフラン、エチルアルコ
ール混合液に溶解し、更に多孔性樹脂膜と熱可塑性樹脂
フイルムの接着改良材としてのポリビニルブチラールを
添加溶解した樹脂液にチタン酸カリュウム系ウイスカを
添加して、ボールミルで十分分散混合して塗布液とす
る。3.5μm厚の2軸延伸フィルム上に、1.0mm
ワイヤバーを用いて均一に塗工し、その後、更に実施例
1と同様にして作成した多孔性繊維膜をその上にラミネ
ートとした。面積率1は、44%、多孔性樹脂膜及び多
孔性繊維膜を有してなる支持体の通気性は、142cm
3/cm2・秒であった。印刷物の裏移りが少なく、コシ
の強さ10mN、画像濃度1.05を示す感熱孔版印刷
用マスターを得た。
【0110】実施例20 フィルム上に多孔性樹脂膜を塗布する雰囲気を、23
℃、30%RH及び23℃、90%RHとした以外は、
実施例15と同様にし、本発明の感熱孔版印刷用マスタ
ーを得た。
【0111】それぞれのマスターを、同条件にて製版
し、2000枚印刷したところ、23℃、90%RHの
雰囲気で作成した感熱孔版印刷用マスターには、いずれ
も多孔性樹脂膜の剥離が発生していた。
【0112】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、コシ及び引張
り強度の強い良質の画質が得られる感熱孔版印刷用マス
ターが得られる。また、引張り強度の強い繊維からなる
多孔性繊維膜を、引張り強度が比較的弱い多孔性樹脂膜
上にラミネートしたので、マスターの印刷時の伸びを防
止できる。更に、フィルムと繊維状物質からなる多孔性
繊維膜との接着を多孔性樹脂膜が行うため、繊維が重な
り接着剤が集積し、サーマルヘッドによる穿孔の阻害が
ない。その上、多孔性樹脂膜でインクを均一に分散する
ので、繊維の重なりによる印刷むらを発生しない。
【0113】請求項2の発明によれば、上記の効果に加
えて、フィルムと繊維状物質からなる多孔性繊維膜との
間に多孔性樹脂膜が存在するため、多孔性繊維膜による
繊維目の発生が防止される感熱孔版印刷用マスターが得
られる。
【0114】請求項3の発明によれば、前記多孔性樹脂
膜の溶剤成分の全量が蒸発する前に前記多孔性繊維膜を
積層することから、前記多孔性繊維膜の多孔性空間内に
は、前記多孔性樹脂膜の構成要素の少なくとも一部が充
填された構成のマスターが得られる。また、多孔性樹脂
膜と多孔性繊維膜とを接着するために接着剤等を使用し
なくてすみ、製造工程を簡素化することができる。更
に、接着剤を使用しないので接着剤によるインク吐出の
阻害の無いマスターを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱孔版印刷用マスターの一例の模式
断面図である。
【図2】本発明の感熱孔版印刷用マスターの他の一例の
模式断面図である。
【図3】本発明の感熱孔版印刷用マスターの更に他の一
例の模式断面図である。
【図4】本発明の感熱孔版印刷用マスターの更に他の一
例の模式断面図である。
【図5】本発明の感熱孔版印刷用マスターの更に他の一
例の模式断面図である。
【図6】本発明の感熱孔版印刷用マスターの更に他の一
例の模式断面図である。
【図7】本発明の感熱孔版印刷用マスターの更に他の一
例の模式断面図である。
【図8】本発明の感熱孔版印刷用マスターの一例のうち
多孔性樹脂膜の模式平面図である。
【図9】本発明の感熱孔版印刷用マスターの別の一例の
斜視図である。
【図10】本発明の感熱孔版印刷用マスターの模式断面
図である。
【図11】本発明の感熱孔版印刷用マスターのサーマル
ヘッドによる穿孔後の模式断面図である。
【図12】実施例6で得られた感熱孔版印刷用マスター
の多孔性樹脂膜表面を示す模式図である。
【図13】実施例9で得られた感熱孔版印刷用マスター
の多孔性樹脂膜表面を示す模式図である。
【図14】本発明の実施例15〜18における感熱孔版
印刷用マスターのコシの強さと画像濃度の関係を示す図
である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂フィルム 3 多孔性樹脂膜開口部 4 多孔性樹脂膜 4a 多孔性樹脂膜を構成する構成要素 5 熱可塑性樹脂フィルム熱穿孔部 7 多孔性繊維膜 7a 多孔性繊維膜を構成する構成要素

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルムの一方の面上に樹
    脂からなる多孔性樹脂膜及び互いに結合された繊維状物
    質からなる多孔性繊維膜を積層してなり、しかも該多孔
    性繊維膜の多孔性空間内に、多孔性樹脂膜の少なくとも
    一部が含まれていることを特徴とする感熱孔版印刷用マ
    スター。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂フィルムと前記多孔性
    繊維膜との間には前記多孔性樹脂膜の部分が介在してい
    ることを特徴とする請求項1記載の感熱孔版印刷用マス
    ター。
  3. 【請求項3】 前記多孔性樹脂膜の溶剤成分の全量が蒸
    発する前に前記多孔性繊維膜を積層することを特徴とす
    る請求項1又は2記載の感熱孔版印刷用マスターの製造
    方法。
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