JP2006297719A - 感熱孔版原紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】孔の径が大きく、かつ単位面積あたりの孔の数が多い多孔性樹脂膜を有するため、印刷画像の画質を向上する効果に優れた感熱孔版原紙を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂フィルム上に設ける多孔性樹脂膜を、(1) 第1の樹脂を、当該樹脂に対する良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解した溶液、および、(2) 電子線または紫外線の照射によって硬化する第2の樹脂、を含む油相と、水相とからなるW/O型のエマルションを、熱可塑性樹脂フィルムの片面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜に電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させた後、乾燥により第1の樹脂を析出させて形成する。また、油相における、第1の樹脂P1と第2の樹脂P2との重量比P1/P2は6/4〜1/9とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、孔版印刷用の感熱孔版原紙に関するものである。
孔版印刷は、オフセット印刷その他の、本格的な印刷方法に比べて装置が簡単で操作が簡便であるため、静電式複写機等が普及する以前には、主に事務用の簡単な印刷等に広く利用されていた。しかし、近年、感熱孔版原紙とサーマルヘッドとを組み合わせることによりデジタル化が可能となったこと、それに伴って、感熱孔版原紙の穿孔サイズが規格化され、インキの転移量の制御が容易になり、印刷画像の高画質化が可能となったことから、孔版印刷は、静電式複写機等と同様に操作が簡便で、しかも、印刷速度が速い新たな印刷方法として、再び、脚光を浴びつつある。
デジタル化対応の孔版印刷装置においては、通常、長尺の帯状に形成し、ロール状に巻き重ねた感熱孔版原紙を、当該ロールから所定量ずつ繰り出しながら、イメージスキャナで読み込んだ原稿像等に対応するデジタル信号に応じて、サーマルヘッドを作動させることで、繰り出した感熱孔版原紙に、原稿像に対応した微小な貫通孔を穿孔する。
次に、穿孔された感熱孔版原紙を、多孔質構造に形成された版胴の外周に巻きつけた状態で、そのさらに外側に重ねた紙等の被印刷体と共に、版胴ごと、当該版胴内に配置され、表面にインキが供給されたスキージロールと、版胴の外側から、当該版胴と感熱孔版原紙と被印刷体とを間に挟んでスキージロールに圧接された圧ロールとの間を通過させる。
そうすると、感熱孔版原紙の、貫通孔を穿孔した部分においてのみ、選択的に、インキが、スキージロール側から印刷体側へ通過して、被印刷体の表面に、原稿像に対応した印刷画像が印刷される。近年、上記の各部を、静電式複写機等と同程度の大きさの筐体内に配置すると共に、各工程を、静電式複写機による複写と同等の簡単な操作で行えるように自動化したものが実用化されている。
感熱孔版原紙としては、従来、サーマルヘッド等による加熱によって微小な貫通孔が穿孔される、ごく薄い熱可塑性樹脂フィルム上に、繊維状物質からなり、多数の孔を有する、薄葉紙等の多孔性繊維膜を、支持体として積層したものが一般的であった。しかし、多孔性繊維膜は、孔の径が大きく、しかも、その形状が不揃いであることから、印刷画像の高画質化が難しいという問題があった。
そこで、熱可塑性樹脂フィルム上に、多孔性繊維膜の孔よりも径が小さく、しかも、形状の揃った孔を有する多孔性樹脂膜を積層することが提案されている。
例えば、特許文献1記載の発明では、樹脂を、当該樹脂に対する良溶媒と、貧溶媒との混合溶媒に溶解して溶液を調製し、この溶液を、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布して塗膜を形成した後、加熱して塗膜を乾燥させることによって、多孔性樹脂膜を形成している。多孔性樹脂膜が形成されるメカニズムは、次のように考えられている。
すなわち、2種の溶媒として、貧溶媒よりも蒸発しやすい良溶媒と、貧溶媒とを組み合わせて溶液を調製し、この溶液を、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布して塗膜を形成した後、加熱して、良溶媒を、貧溶媒よりも速く蒸発させると、混合溶液の組成変化による樹脂の溶解度の低下と、溶液の濃度の上昇とに伴って、樹脂が、塗膜中に析出する。そして、析出した樹脂間に残った混合溶媒(この時点では、その殆どが貧溶媒である)が最終的に蒸発することで、その跡に孔が形成されて、多孔性樹脂膜が得られる。
また、特許文献2記載の発明では、上記のようにして形成される多孔性樹脂膜上に、さらに、繊維状物質からなる多孔性繊維膜を積層することによって、感熱孔版原紙の引張強度を高めて、面方向の伸びや切れ等を防止すると共に、コシを強くすることも行われる。また、あらかじめ形成した多孔性樹脂膜上に、接着剤を用いて多孔性繊維膜を接着すると、接着剤によって多孔性樹脂膜の孔の一部が埋められるおそれがあることから、これを防止するために、特許文献1や特許文献2記載の発明においては、熱可塑性樹脂フィルム上に形成した乾燥前の塗膜上に多孔性繊維膜を重ねて、塗膜の乾燥による多孔性樹脂膜の形成に伴って、多孔性繊維膜を、多孔性樹脂膜と一体化させることも行われる。
なお、多孔性繊維膜としては、印刷画像の画質を向上することを考慮すると、繊維径の揃った合成繊維からなるものを用いるのが好ましい。しかし、合成繊維のみからなる多孔性繊維膜は、それ自体のコシがあまり強くないため、感熱孔版原紙のコシを強くする効果が十分でない上、製造コストが高くつくという問題がある。そのため、多孔性繊維膜としては、合成繊維と、麻繊維、木材繊維等とを混抄したものや、麻繊維、木材繊維等のみからなるものが、一般的に用いられる。
また、特許文献3記載の発明では、電子線または紫外線の照射によって硬化する樹脂を含む油相と、水相とでW/O型のエマルションを調製し、このエマルションを、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布した後、電子線または紫外線を照射して、樹脂を、油相の形状を維持しながら硬化させると共に、乾燥させて、水相を形成する水を除去することで、当該水相の形状に対応した孔を形成して、多孔性樹脂膜を得ている。
特開平10−147075号公報(請求項17、18、21、第0007欄〜第0008欄、第0012欄、第0014欄、第0058欄〜第0061欄、第0079欄、図8) 特開平10−236011号公報(請求項1〜3、第0007欄〜第0008欄、第0055欄〜第0058欄、第0062欄、図12) 特開2003−96145号公報(請求項1、2、第0009欄〜第0010欄)
ところが、特許文献1、2記載の発明によって形成される多孔性樹脂膜は、孔の径と、単位面積あたりの孔の数とが、膜の厚み方向でばらつくという問題がある。すなわち、塗膜の乾燥時には、一般に、液だれ等を防止すると共に塗膜の膜厚を均一に保つために、熱可塑性樹脂フィルムを、塗膜を上にして、できるだけ水平に近い角度で維持しながら加熱することが行われる。そのため、塗膜が完全に乾燥して固化するまでの間に、析出した樹脂が、自重によって、塗膜の下の方、つまり熱可塑性樹脂フィルムの方向に移動すると共に、孔のもとになる貧溶媒が、塗膜の上方に移動することから、形成される多孔性樹脂膜は、その厚み方向において、熱可塑性樹脂フィルムに近い領域ほど、樹脂が多いために孔の径が小さく、また、単位面積あたりの孔の数が少なくなる傾向を生じる。
印刷画像の画質の良否は、熱可塑性樹脂フィルムの、穿孔された領域内に存在する、多孔性樹脂膜の孔の径と、単位面積あたりの数とによって規定され、孔の径が大きく、かつ数が多いほど、熱可塑性樹脂フィルムの、穿孔された領域に忠実な、良好な画質の印刷画像が得られる。
しかし、上記のように、孔の径と、単位面積あたりの孔の数とが膜の厚み方向でばらついている多孔性樹脂膜においては、孔の径が、膜の厚み方向の、熱可塑性樹脂フィルムに近い領域の、最も小さい孔の径によって制限されると共に、単位面積あたりの孔の数も、同じ領域の、最も少ない孔の数によって制限されてしまう。そのため、特許文献1、2記載の発明では、多孔性樹脂膜を設けたことによる、印刷画像の画質を向上する効果に限界がある。
特許文献3記載の発明では、塗膜に電子線や紫外線を照射して、第2の樹脂を、塗膜の厚み方向の全体に亘って、ほぼ同時に硬化させることで、油相中に、水相がほぼ均一な粒径で安定に分散されたW/O型のエマルションの形状を固定して、多孔性樹脂膜を形成しているため、当該多孔性樹脂膜における、水相の跡に形成される孔の径と、単位面積あたりの孔の数とを、膜の厚み方向においてほぼ均一にすることができる。
しかし、W/O型のエマルションにおいては、エマルションを安定させるために、油相の量をあまり少なくすることができないため、形成される多孔性樹脂膜は、孔と孔の間の樹脂の壁が、厚くなる傾向にある。そして、それに伴って、特許文献1、2記載の発明によって形成される多孔性樹脂膜のうち熱可塑性樹脂フィルムに近い領域ほどではないものの、膜の全体で、孔の径が小さくなると共に、単位面積あたりの孔の数が少なくなる。そのため、特許文献3記載の発明でも、依然として、多孔性樹脂膜を設けたことによる、印刷画像の画質を向上する効果には限界がある。
本発明の目的は、これまでよりも孔の径が大きく、かつ単位面積あたりの孔の数が多い多孔性樹脂膜を有するため、印刷画像の画質を向上する効果に優れた感熱孔版原紙を提供することにある。
請求項1記載の発明は、熱可塑性樹脂フィルム上に多孔性樹脂膜を備える感熱孔版原紙であって、上記多孔性樹脂膜が、
(1) 第1の樹脂を、当該樹脂に対する良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解した溶液、および
(2) 電子線または紫外線の照射によって硬化する第2の樹脂、
を含む油相と、水相とからなるW/O型のエマルションを、熱可塑性樹脂フィルムの片面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜に電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させた後、乾燥により第1の樹脂を析出させて形成されると共に、油相における、第1の樹脂P1と第2の樹脂P2との重量比P1/P2が6/4〜1/9であることを特徴とする感熱孔版原紙である。
請求項2記載の発明は、多孔性樹脂膜上に、繊維状物質からなる多孔性繊維膜を備える請求項1記載の感熱孔版原紙である。
請求項3記載の発明は、多孔性繊維膜が、電子線または紫外線を照射する前の塗膜上に重ねられ、電子線または紫外線の照射、および乾燥による多孔性樹脂膜の形成によって、当該多孔性樹脂膜と一体化される請求項2記載の感熱孔版原紙である。
請求項1記載の発明においては、塗膜に電子線や紫外線を照射して、第2の樹脂を、塗膜の厚み方向の全体に亘って、ほぼ同時に硬化させることで、W/O型のエマルションの形状を固定しているため、エマルションの水相の跡に形成される孔の径と、その単位面積あたりの孔の数とを、膜の厚み方向においてほぼ均一にすることができる。
また、第2の樹脂を硬化させた後の乾燥により、当該第2の樹脂の硬化物によって、油相の形状を維持するように形成された樹脂の壁内に含まれる、第1の樹脂を含む溶液を乾燥させることで、先に説明したメカニズムにより、壁内の、当該溶液中に含まれる貧溶媒が蒸発した跡に、さらに孔を形成することができる。しかも、溶液の乾燥時には、第2の樹脂の硬化物によって、第1の樹脂が膜の下方へ移動すると共に、貧溶媒が上方へ移動するのが制限されるため、貧溶媒が蒸発した跡に形成される孔は、壁内に、ほぼ均一に分散される。それと共に、貧溶媒が蒸発するときに、孔が広がろうとする力が働くため、硬化によってエマルションの水相の跡に孔が形成されるだけであるときと比較して、孔の径が大きくなる。よって、多孔性樹脂膜の全体としてみたときには、エマルションの水相の跡に形成される孔と、貧溶媒が蒸発した跡に形成される孔とが、膜の厚み方向および面方向の両方において、いずれもほぼ均一に分散された状態となり、単位面積あたりの孔の数が多くなると共に、孔の径が大きくなる。
したがって、請求項1記載の発明によれば、印刷画像の画質を向上する効果に優れた感熱孔版原紙を提供することが可能となる。
なお、請求項1記載の発明において、W/O型のエマルションを構成する油相における、第1の樹脂P1と第2の樹脂P2との重量比P1/P2が6/4〜1/9に限定されるのは、下記の理由による。すなわち、この範囲より第1の樹脂が少ない場合には、当該第1の樹脂と、その良溶媒および貧溶媒との溶液の乾燥による、第2の樹脂の硬化物からなる壁内に、さらに孔を形成する効果が得られず、多孔性樹脂膜は、特許文献3に記載されたものと同様の、孔の径が小さく、かつ、単位面積あたりの孔の数が少ないものとなるため、印刷画像の画質を向上することができない。
また、上記の範囲より第2の樹脂が少ない場合には、電子線または紫外線を照射した際に、当該第2の樹脂の硬化物によって、油相の形状を維持することができるような、十分な樹脂の壁を形成できないため、第2の樹脂を硬化させた後の乾燥時に、溶液中から析出した第1の樹脂が下方へ移動すると共に、貧溶媒が上方へ移動するのを、第2の樹脂の硬化物によって制限することができない。そのため、多孔性樹脂膜は、特許文献1、2に記載されたものと同様の、孔の径と、その単位面積あたりの数とが、膜の厚み方向においてばらついたものとなってしまって、やはり、印刷画像の画質を向上することができない。
また、後述するように、エマルションの塗膜上に多孔性繊維膜を重ねた状態で、電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させても、しっかりとした樹脂の壁が形成されないため、水相を形成する水が、多孔性繊維膜中の麻繊維や木材繊維に徐々に吸収されると、それに伴って、塗膜が、麻繊維や木材繊維の周りに徐々に集まって行って、多孔性樹脂膜の厚みが不均一化すると共に、この多孔性樹脂膜と積層される、ごく薄い熱可塑性樹脂フィルムにシワが入ってしまう。
これに対し、両樹脂の重量比P1/P2が上記の範囲内であれば、第2の樹脂の硬化物によって、エマルションの油相の形状を維持する樹脂の壁と、水相に相当する孔とが形成されると共に、上記壁内に、第1の樹脂を含む溶液の乾燥によって、多数の通行を形成して、これまでよりも孔の径が大きく、かつ単位面積あたりの孔の数が多い多孔性樹脂膜を形成することができる。また、塗膜上に多孔性繊維膜を重ねて第2の樹脂を硬化させた際に、しっかりとした樹脂の壁が形成される上、形成された樹脂の壁と多孔性繊維膜とが一体化されるため、塗膜の偏りによって多孔性樹脂膜の厚みが不均一化して、熱可塑性樹脂フィルムにシワが入るのを防止することができる。
なお、感熱孔版原紙は、請求項2に記載したように、多孔性樹脂膜上に、繊維状物質からなる多孔性繊維膜を備えているのが好ましい。多孔性繊維膜を設けることによって、上記のように、これまでよりも孔の径が大きく、かつ単位面積あたりの孔の数が多い多孔性樹脂膜を含むため、面方向の引張りに対して弱い感熱孔版原紙の引張強度を高めて、面方向の伸びや切れ等を防止すると共に、コシを強くすることができる。
多孔性繊維膜は、多孔性樹脂膜上に、接着剤によって接着する工程を省略すると共に、多孔性樹脂膜の孔が接着剤によって埋められるのを防止することを考慮すると、請求項3に記載したように、電子線または紫外線を照射する前の塗膜上に重ねられ、電子線または紫外線の照射、および乾燥による多孔性樹脂膜の形成によって、当該多孔性樹脂膜と一体化されるのが好ましい。
また、特に、多孔性繊維膜が、合成繊維と、麻繊維や木材繊維等とを混抄したものである場合や、麻繊維、木材繊維等のみからなるものである場合、塗膜上に多孔性繊維膜を重ねると、先に説明したように、塗膜のもとになるW/O型のエマルション中の水分が、麻繊維や木材繊維に徐々に吸収され、それに伴って、塗膜が、麻繊維や木材繊維の周りに徐々に集まって行って、多孔性樹脂膜の厚みが不均一化すると共に、この多孔性樹脂膜と積層される、ごく薄い熱可塑性樹脂フィルムにシワが入るおそれがある。
しかし、請求項1に記載したように、油相が、第1の樹脂に対して前記の割合で第2の樹脂を含んでいるW/O型のエマルションを熱可塑性樹脂フィルム上に塗布後、電子線または紫外線を照射する場合には、それによる第2の樹脂の硬化によって、エマルションの油相の形状を維持するしっかりとした樹脂の壁が形成される上、形成された樹脂の壁と多孔性繊維膜とが一体化されるため、多孔性樹脂膜の厚みが不均一化するのを防止すると共に、熱可塑性樹脂フィルムにシワが入るのを防止できるという利点もある。
本発明の感熱孔版原紙は、熱可塑性樹脂フィルム上に多孔性樹脂膜を備えるものであって、上記多孔性樹脂膜が、
(1) 第1の樹脂を、当該樹脂に対する良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解した溶液、および、
(2) 電子線または紫外線の照射によって硬化する第2の樹脂、
を含む油相と、水相とからなるW/O型のエマルションを、熱可塑性樹脂フィルムの片面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜に電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させた後、乾燥により第1の樹脂を析出させて形成されることを特徴とするものである。
また、油相における、第1の樹脂P1と第2の樹脂P2との重量比P1/P2は、6/4〜1/9に限定される。この範囲より第1の樹脂が少ない場合には、当該第1の樹脂と、その良溶媒および貧溶媒との溶液の乾燥による、第2の樹脂の硬化物からなる壁内に、さらに孔を形成する効果が得られず、多孔性樹脂膜は、特許文献3に記載されたものと同様の、孔の径が小さく、かつ、単位面積あたりの孔の数が少ないものとなるため、印刷画像の画質を向上することができない。
また、上記の範囲より第2の樹脂が少ない場合には、電子線または紫外線を照射した際に、当該第2の樹脂の硬化物によって、油相の形状を維持することができるような、十分な樹脂の壁を形成できないため、第2の樹脂を硬化させた後の乾燥時に、溶液中から析出した第1の樹脂が下方へ移動すると共に、貧溶媒が上方へ移動するのを、第2の樹脂の硬化物によって制限することができない。そのため、多孔性樹脂膜は、特許文献1、2に記載されたものと同様の、孔の径と、その単位面積あたりの数とが、膜の厚み方向においてばらついたものとなってしまって、やはり、印刷画像の画質を向上することができない。
また、後述するように、エマルションの塗膜上に多孔性繊維膜を重ねた状態で、電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させても、しっかりとした樹脂の壁が形成されないため、水相を形成する水が、多孔性繊維膜中の麻繊維や木材繊維に徐々に吸収されると、それに伴って、塗膜が、麻繊維や木材繊維の周りに徐々に集まって行って、多孔性樹脂膜の厚みが不均一化すると共に、この多孔性樹脂膜と積層される、ごく薄い熱可塑性樹脂フィルムにシワが入ってしまう。
これに対し、両樹脂の重量比P1/P2が上記の範囲内であれば、第2の樹脂の硬化物によって、エマルションの油相の形状を維持する樹脂の壁と、水相に相当する孔とが形成されると共に、上記壁内に、第1の樹脂を含む溶液の乾燥によって、多数の通行を形成して、これまでよりも孔の径が大きく、かつ単位面積あたりの孔の数が多い多孔性樹脂膜を形成することができる。また、塗膜上に多孔性繊維膜を重ねて第2の樹脂を硬化させた際に、しっかりとした樹脂の壁が形成される上、形成された樹脂の壁と多孔性繊維膜とが一体化されるため、塗膜の偏りによって多孔性樹脂膜の厚みが不均一化して、熱可塑性樹脂フィルムにシワが入るのを防止することができる。
なお、これらの効果のバランスをとって、より良好な多孔性樹脂膜を形成することを考慮すると、両樹脂の重量比P1/P2は、上記の範囲内でも特に、5/5〜2/8であるのが好ましい。
第1の樹脂としては、
・ 第2の樹脂と均一な油相を形成しうる溶媒(良溶媒)に対して、良好な溶解性を有する、
・ 第2の樹脂およびその硬化物に対して良好な相溶性、接着性を有するため、当該第2の樹脂の硬化物と共に、多孔性樹脂膜を構成する均一な樹脂の壁を形成できる、
・ 第2の樹脂の硬化物と共に、熱可塑性フィルムに対して良好な接着性を有する多孔性樹脂膜を形成できる、
・ 第2の樹脂の硬化物と共に、柔軟性を有する多孔性樹脂膜を形成できる、
・ 第2の樹脂の硬化物と共に、インキに対する耐性を有する多孔性樹脂膜を形成できる、
といった条件のいずれかを満足する種々の樹脂が、いずれも使用可能である。
そのような第1の樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、アクリル系樹脂、ジエン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、セルロース誘導体、各種天然樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。特に、第2の樹脂として、後述する硬化性のアクリル系樹脂を使用する場合は、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールが好ましい。
上記第1の樹脂の良溶媒および貧溶媒としては、互いに良好な相溶性を有すると共に、第2の樹脂と均一な油相を形成しうる種々の溶媒のうち、第1の樹脂を良好に溶解しうる溶媒(良溶媒)と、単体では第1の樹脂を溶解せずに析出させる溶媒(貧溶媒)とを組み合わせればよい。
例えば、第1の樹脂として、ポリビニルアセタール、またはポリビニルブチラールを使用すると共に、第2の樹脂として、次に説明する硬化性のアクリル系樹脂類(ポリマー、オリゴマー、単官能性モノマー、多官能性モノマー等)を使用する場合は、良溶媒として、メチルエチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコール、酢酸エチル、アセトン等の1種または2種以上が挙げられる。また、貧溶媒としては、トルエン、ジエチルエーテル、ヘキサン、ヘプタン等の1種または2種以上が挙げられる。
なお、良溶媒と貧溶媒としては、先に説明したメカニズムによって、第2の樹脂の硬化物からなる樹脂の壁内の、貧溶媒が蒸発した跡に、多数の孔を形成するため、前記のように、貧溶媒よりも蒸発しやすい良溶媒と、貧溶媒とを組み合わせるのがよい。特に、良溶媒の沸点が、常圧(1気圧)において、貧溶媒の沸点より15〜40℃程度、低い良溶媒と貧溶媒とを組み合わせるのが好ましい。また、良溶媒としては、溶液の乾燥時に消費するエネルギー量を低減すると共に、乾燥に要する時間を短縮することを考慮すると、沸点が100℃以下である溶媒を使用するのが好ましい。
また、良溶媒と貧溶媒としては、エマルションを安定させる観点から、その少なくとも一方が疎水性の溶媒(極性の低い溶媒)であることが好ましい。良溶媒と貧溶媒が共に疎水性の溶媒であってもよいし、いずれか一方は親水性の溶媒(極性の高い溶媒)であってもよい。しかし、両方が親水性の溶媒では、エマルションが安定しない。親水性の溶媒と疎水性の溶媒とを組み合わせる場合、エマルションを安定させることを考慮すると、疎水性の溶媒の割合が、全溶媒中の20重量%以上、特に25重量%以上であるのが好ましい。
第1の樹脂として、ポリビニルアセタール、またはポリビニルブチラールを使用する際に、これらの条件を満足する良好な良溶媒と貧溶媒との組み合わせとしては、メチルエチルケトン(良溶媒で、かつ親水性の溶媒)と、トルエン(貧溶媒で、かつ疎水性の溶媒)との組み合わせが挙げられる。
第1の樹脂と、良溶媒と、貧溶媒とは、任意の割合で配合することができる。ただし、第1の樹脂に対する貧溶媒の割合が少なすぎる場合には、溶液の乾燥によって樹脂の壁中に形成される孔の径が小さくなると共に、単位面積あたりの孔の数が少なくなるおそれがあり、逆に、貧溶媒の割合が多すぎる場合には、第1の樹脂を良好に溶解させて溶液を形成できないおそれがある。そのため、例えば、上で説明した、第1の樹脂としてのポリビニルアセタールと、貧溶媒としてのトルエンとの組み合わせにおいては、第1の樹脂100重量部に対して、貧溶媒を200〜1000重量部、特に400〜800重量部の割合で配合するのが好ましい。
また、第1の樹脂に対する良溶媒の割合が少なすぎる場合には、貧溶媒の量にもよるが、第1の樹脂を良好に溶解させて溶液を形成できないおそれがあり、逆に、良溶媒の割合が多すぎる場合には、溶液を乾燥させる際に消費するエネルギー量が増加すると共に、乾燥に要する時間が長くなるおそれがある。そのため、例えば、第1の樹脂としてのポリビニルアセタールと、良溶媒としてのメチルエチルケトンとの組み合わせにおいては、第1の樹脂100重量部に対して、良溶媒を800〜2500重量部、特に1200〜2000重量部の割合で配合するのが好ましい。
第2の樹脂としては、電子線または紫外線の照射によって硬化する種々の樹脂が、いずれも使用可能であるが、特に、(メタ)アクリレートを官能基として有するポリマー、オリゴマー、多官能性モノマー、単官能性モノマー等の、硬化性のアクリル系樹脂が、好適に使用される。このうち、ポリマー、オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の任意のポリマーまたはオリゴマーを基本骨格として、その主鎖の末端や側鎖に、単数または複数の(メタ)アクリレートを有する化合物が挙げられる。
多官能性モノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール400ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオベンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコール誘導体のジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ビスフェノールAEO変性ジアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、字トリメチルプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。
単官能性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げられる。
以上の各成分を含む油相には、さらに、電子線または紫外線が照射された際に、第2の樹脂を硬化反応させるための光触媒が配合される。例えば、第2の樹脂が、上で説明した硬化性のアクリル系樹脂であるとき、光触媒としては、ポリマー、オリゴマー、多官能性モノマー、および単官能性モノマー中の(メタ)アクリレートを光重合させる機能を有する光重合開始剤が用いられる。
光重合開始剤としては、例えば、ビアセチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、フェナントラキノン、アゾビスイソブチルニトリル、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、テトラメチルチウラムスルフィド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメイト等が挙げられる。光重合開始剤は、硬化性のアクリル系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、特に2〜9重量部の割合で、油相中に配合するのが好ましい。
また、油相には、さらに、必要に応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、有機滑剤、消泡剤、乳化剤、フィラー等の添加剤を配合することもできる。このうち、乳化剤としては、変性シリコーンオイルや界面活性剤等が挙げられる。また、界面活性剤としては、例えば、金属石鹸、高級アルコール硫酸エステル化塩、ポリオキシエチレン付加物の硫酸エステル化塩等の陰イオン性界面活性剤;1〜3級アミン塩、4級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤;および非イオン性界面活性剤等の1種または2種以上が挙げられ、特に非イオン性界面活性剤が好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン脂肪酸エステル類;グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の多価アルコールの脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸のポリオキシエチレンエーテル、高級アルコールのポリオキシエチレンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体等のポリオキシエチレンエーテル類;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物等の1種または2種以上が挙げられ、特に、ソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。変性シリコーンオイルや界面活性剤等の乳化剤の、合計の配合割合は、油相の総量に対する重量百分率で表して0.1〜10重量%、特に0.2〜5重量%であるのが好ましい。
また、フィラーは、多孔性樹脂膜の強度や孔の径を調整するために配合されるもので、その具体例としては、ケイ酸マグネシウム、セピオライト、チタン酸カリウム、ウォラストナイト、ゾノトライト、石膏繊維、非酸化物系針状ウィスカ、酸化物系ウィスカ、複合酸化物系ウィスカ、クレー、マイカ、ガラスフレーク、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、湿式または乾式シリカ等の無機粒子や、アクル系樹脂、スチレン系樹脂等を構成成分とする有機粒子等の1種または2種以上が挙げられる。フィラーの配合割合は、油相の総量に対する重量百分率で表して1〜50重量%、特に2〜40重量%であるのが好ましい。
油相は、上記各成分のうち、まず、第1の樹脂を、その良溶媒と貧溶媒との混合溶媒に溶解して溶液を作製し、この溶液をかく拌しながら、第2の樹脂、光触媒、およびその他の添加剤等を配合して、溶液に溶解する成分は溶解させ、フィラー等の成分は均一に分散させることで調製される。
油相と共にW/O型のエマルションを構成する水相は、水に、O/W型樹脂エマルション、水溶性樹脂等の添加剤を適宜、添加することで構成される。
このうち、水は清浄であればよく、水道水、純水(イオン交換水)、蒸留水等がいずれも使用可能である。O/W型樹脂エマルションや水溶性樹脂は、保湿や、あるいは、水相の粘度を調整して、その粒径、ひいては多孔性樹脂膜に形成される孔の径を調整するために添加されるもので、このうち、O/W型樹脂エマルションとしては、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン等の樹脂のエマルションの1種または2種以上が挙げられる。
また、水溶性樹脂としては、例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル樹脂誘導体(ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレン−ポリビニルアルコール共重合体、ポリビニルメチルエーテル、水溶性ウレタン等の合成高分子等の1種または2種以上が挙げられる。O/W型樹脂エマルションおよび/または水溶性樹脂の添加量は、水相中に含まれる水の量の25重量%以下、特に0.5〜15重量%であるのが好ましい。
上記油相と水相とからなるW/O型のエマルションは、従来同様に、油相をかく拌しながら、そこへ、徐々に水相を滴下して乳化させることで製造される。油相と水相との配合割合は特に限定されないが、油相/水相(重量比)で表して、油相/水相=100/120〜100/550、特に100/150〜100/350の範囲で配合するのが好ましい。油相の割合が上記の範囲より少ない場合、W/O型のエマルションを安定に維持できないおそれがある。また、油相の割合が上記の範囲より多い場合には、第2の樹脂を硬化させて形成される樹脂の壁の厚みが大きくなりすぎて、水相による孔が閉じられてしまって、多孔性樹脂膜を貫通できないおそれがある。
多孔性樹脂膜は、上記W/O型のエマルションを、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布し、電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させて、エマルションの油相の形状に対応する樹脂の壁を形成した後、加熱により、水相を構成する水を乾燥させて孔を形成すると共に、上記樹脂の壁内に含まれる、第1の樹脂を含む溶液を乾燥させることで、先に説明したメカニズムにより、壁内の、貧溶媒が蒸発した跡に、さらに孔を形成することで形成される。
また、熱可塑性樹脂フィルム上に塗布した塗膜に多孔性繊維膜を重ねた状態で、電子線または紫外線を照射した後、加熱して乾燥させることで、形成された多孔性樹脂膜上に、多孔性繊維膜を一体化させてもよい。
これにより、接着剤によって接着する工程を省略すると共に、多孔性樹脂膜の孔が接着剤によって埋められるのを防止することができる。また、特に、多孔性繊維膜が、合成繊維と、麻繊維や木材繊維等とを混抄したものである場合や、麻繊維、木材繊維等のみからなるものである場合に、多孔性樹脂膜の厚みが不均一化するのを防止すると共に、熱可塑性樹脂フィルムにシワが入るのを防止することができる。
W/O型のエマルションの塗布量は、0.1〜40g/m2、特に0.5〜20g/m2であるのが好ましい。塗布量がこの範囲未満では、形成される多孔性樹脂膜の厚みが薄くなりすぎて、その強度が不十分になって、熱可塑性樹脂フィルムの穿孔時や、印刷時に、多孔性樹脂膜が破れやすくなるおそれがあり、逆にこの範囲を超える場合には、多孔性樹脂膜の厚みが厚くなりすぎて、印刷時に、インキの通過が妨げられる結果、印刷画像の画質が低下するおそれがある。
熱可塑性樹脂フィルムとしては、サーマルヘッド等による加熱によって穿孔することが可能な、従来公知の種々の熱可塑性樹脂のフィルムが、いずれも使用可能である。熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の1種または2種以上からなるフィルムが挙げられる。また、感熱孔版原紙の引張強度を高めて、面方向の伸びや切れ等を防止するために、熱可塑性樹脂フィルムとしては、1軸延伸または2軸延伸させたフィルムを使用してもよい。
熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、0.1〜5.0μm、特に1.0〜3.0μmであるのが好ましい。厚みがこの範囲未満では、穿孔時や印刷時に切れやすくなるおそれがあり、逆にこの範囲を超える場合には、サーマルヘッド等を用いて、感度良く、すなわち、できるだけ少ないエネルギー量で、かつできるだけ短時間で、より忠実に、穿孔できないおそれがある。
熱可塑性樹脂フィルムの、多孔性樹脂膜が形成される側と反対面には、穿孔時に、サーマルヘッド等に融着したりするのを防止するために、シリコーンオイルを塗布するか、または、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、シリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂等からなり、必要に応じて滑剤を分散させたスティック防止層を形成してもよい。また、熱可塑性樹脂フィルムの、多孔性樹脂膜が形成される側の面には、当該多孔性樹脂膜との接着性を向上するために、コロナ放電処理、粗面化処理等の処理を施したり、接着層を設けたりしてもよい。
多孔性繊維膜としては、当該用途において従来公知の、種々の、多孔性の繊維膜が、いずれも使用可能である。多孔性繊維膜としては、例えば、こうぞ、みつまた、マニラ麻、木材繊維等の天然繊維、レーヨン、ビニロン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の化学繊維等の1種または2種以上によって抄造した薄葉紙や、乾式不織布スクリーン等が挙げられる。多孔性繊維膜の坪量は、3〜15g/m2、特に5〜12g/m2であるのが好ましい。坪量がこの範囲未満では、感熱孔版原紙に十分なコシや強度を付与する効果が得られないおそれがあり、逆に、この範囲を超える場合には、印刷時に、インキの通過が妨げられる結果、印刷画像の画質が低下するおそれがある。
印刷画像の画質を向上することを第1に考慮する場合、多孔性繊維膜としては、繊維径の揃った合成繊維からなるものを用いるのが好ましい。また、感熱孔版原紙のコシを強くすることを第1に考慮すると共に、製造コストを抑制することを考慮する場合には、多孔性繊維膜として、合成繊維と、麻繊維、木材繊維等とを混抄したものや、麻繊維、木材繊維等のみからなるものを用いるのが好ましい。
多孔性繊維膜は、繊維間の結着力を強めるために、樹脂等を塗布して加工しても良い。塗布される樹脂としては、例えば、ビスコース、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、SBR,NBR等の合成ゴム、PVA、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
実施例1:
〈油相の調製〉
第1の樹脂としてのポリビニルアセタール〔積水化学工業(株)製のエスレック(登録商標)KS−1〕1.50重量部を、その良溶媒としてのメチルエチルケトン24.00重量部と、貧溶媒としてのトルエン9.00重量部との混合溶媒に溶解して溶液を作製した。
次に、この溶液をかく拌しながら、下記の各成分を加えて油相を調製した。
(フィラー)
タルク〔松村産業(株)製のハイフィラー(登録商標)〕:1.50重量部
(硬化性のアクリル系樹脂)
・ 式(1):
で表されるオリゴマー〔平均分子量:3000、酸価:≦2KOHmg/g、粘度:3.5〜4.5Pa・s/25℃、大阪有機化学工業(株)製のBAC−45〕:0.60重量部
・ 多官能性モノマー〔ペンタエリスリトールトリアクリレート、東亜合成(株)製のアロニックス(登録商標)M−305〕:0.20重量部
・ 単官能性モノマー〔メトキシトリエチレングリコールアクリレート、大阪有機化学工業(株)製のビスコートMTG〕:0.20重量部
(光重合開始剤)
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のダロキュア(登録商標)1173〕:0.08重量部
(乳化剤)
・ ソルビタン脂肪酸エステル〔セスキオレイン酸ソルビタン、日光ケミカルズ(株)製のニッコール(登録商標)SO−15V〕:0.10重量部
・ 変性シリコーンオイル〔信越化学工業(株)製のKF6012〕:0.10重量部
〈水相の調製〉
ポリビニルピロリドンの1%水溶液50.00重量部と、アクリル系のO/W型樹脂エマルション0.30重量部とを混合して水相を調整した。
〈W/O型エマルションの作製〉
油相をかく拌しながら、水相を徐々に滴下して乳化させて、W/O型のエマルションを作製した。
〈感熱孔版原紙の製造〉
熱可塑性樹脂フィルムとしての、厚み2μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、上記で作製したW/O型のエマルションを、メイヤーバーを用いて、塗布量が1.5g/m2となるように塗布し、次いで、その上に、多孔性繊維膜を重ねた状態で、5Mradの電子線を照射した後、60℃の熱風によって乾燥させて多孔性樹脂膜を形成すると共に、多孔性繊維膜を一体化して感熱孔版原紙を製造した。また、熱可塑性樹脂フィルムの、多孔性樹脂膜を形成した側と反対面には、シリコーンオイル〔信越化学工業(株)製のSF8422〕を、その塗布量が0.05g/m2となるように塗布した。
なお、印刷画像の画質を評価するサンプルにおいては、多孔性繊維膜として、1.1デニールのバインダPET繊維と、0.4デニールのPET繊維とを重量比1:1で混抄した、坪量10.0g/m2の薄葉紙を用いた。また、シワを評価するサンプルにおいては、坪量11.5g/m2、厚み45μmのマニラ麻薄葉紙を用いた。
実施例2〜6、比較例2〜5:
油相を構成する各成分の量を、表1に示す値としたこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版原紙を製造した。
比較例1:
油相を構成する各成分の量を、表1に示す値とすると共に、電子線の照射を省略したこと以外は実施例1と同様にして、感熱孔版原紙を製造した。
実施例7:
熱可塑性樹脂フィルムとしての、厚み2μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、実施例4で使用したのと同じW/O型のエマルションを、メイヤーバーを用いて、塗布量が1.5g/m2となるように塗布し、5Mradの電子線を照射した後、60℃の熱風によって乾燥させて多孔性樹脂膜を形成した。次に、この多孔性樹脂膜上に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系の接着剤を、塗布量が0.5g/m2となるように塗布し、多孔性繊維膜を重ねて、接着剤を乾燥させることで、多孔性樹脂膜の上に多孔性繊維膜を接着して感熱孔版原紙を製造した。
実施例8:
実施例7において、多孔性樹脂膜の上に多孔性繊維膜を接着しなかったものを、実施例8の感熱孔版原紙とした。
画質評価:
実施例1〜8、比較例1〜5において、多孔性繊維膜としてPET繊維製の薄葉紙を用いて製造した感熱孔版原紙を、サーマルヘッドを有し、印刷工程が自動化された孔版印刷装置〔(株)リコー製のプリポート(登録商標)VT−3820〕に装てんして、この孔版印刷装置の純正のインキを使用して、標準の印刷速度で100枚の連続印刷を行った後、100枚目の印刷画像の黒ベタ部を観察して、下記の基準で画質を評価した。
○:白抜けなし。画質きわめて良好。
△:わずかに白抜けが見られたが、実用可能なレベルであった。画質良好。
×:白抜けが目だった。画質不良。
シワ評価:
実施例1〜7、比較例1〜5において、多孔性繊維膜としてマニラ麻薄葉紙を用いて製造した感熱孔版原紙の表面を、顕微鏡によって観察して、熱可塑性樹脂フィルムのシワの状態を、下記の基準で評価した。なお、実施例8は多孔性繊維膜を一体化していないため、シワの評価は行わなかった。
○:全くシワは見られなかった。
△:わずかにシワが見られたが、実施可能なレベルであった。
×:シワが目立った。
以上の結果を、表2に示す。
表より、硬化性のアクリル樹脂を配合しないエマルションを用いると共に、電子線を照射せずに、乾燥だけで多孔性樹脂膜を形成した比較例1の感熱孔版原紙は、画質が不良であると共に、熱可塑性樹脂フィルムにシワが発生することが判った。また、硬化性のアクリル樹脂の量が、重量比P1/P2の、6/4〜1/9の範囲より少ないエマルションを用いると共に、電子線を照射して形成した比較例2〜4の感熱孔版原紙も、同様に、画質が不良であると共に、シワが発生することが判った。
そこで、比較例1の感熱孔版原紙のうち、熱可塑性樹脂フィルム側の表面の、サーマルヘッドを用いて穿孔した領域を詳しく調べたところ、図1に示すように、熱可塑性樹脂フィルムの、穿孔(図中に規則的に配列されている)された部分の中に、シワが発生したため穿孔されていない部分が生じており、この穿孔されていない部分において、白抜けが発生することが確認された。
一方、ポリビニルアセタールと、その良溶媒および貧溶媒を配合しないエマルションを用いて形成した比較例5の感熱孔版原紙は、シワを生じないものの、画質が不良であることが判った。そこで、この比較例5の感熱孔版原紙のうち、多孔性樹脂膜の部分を詳しく調べたところ、図2に示すように、エマルションの水相の跡の孔が形成されているだけで、孔と孔との間の壁の厚みが大きく、孔の径が小さく、孔の数が少ないこと、そのため、インクの通りが悪く、白抜けが発生することが確認された。
これに対し、実施例1〜8の感熱孔版原紙は、画質の評価、およびシワの有無がいずれも○〜△であって、良好な特性を有することが判った。そこで、実施例4の感熱孔版原紙の、熱可塑性樹脂フィルム側の表面の、サーマルヘッドを用いて穿孔した領域を詳しく調べたところ、図3に示すように、熱可塑性樹脂フィルムの、穿孔(図中に規則的に配列されている)された部分の中には、シワが発生したため穿孔されていない部分がないことが確認された。また、上記実施例4の感熱孔版原紙の、多孔性樹脂膜の部分をさらに拡大して調べたところ、図4に示すように、エマルションの水相の跡の孔と、溶液の貧溶媒の跡の孔とが、全面に渡って均一に形成されていることが確認された。
また、実施例2〜5と実施例1、6とを比較すると、実施例2〜5の方が、両項目の評価が良好であったことから、樹脂の重量比P1/P2は、6/4〜1/9の範囲内でも特に、5/5〜2/8であるのが好ましいことが判った。また、実施例4と実施例8とを比較すると実施例4の方が、画質が良好であったことから、多孔性繊維膜を積層して、感熱孔版原紙の引張強度を高めて、面方向の伸びや切れ等を防止するのが好ましいことが判った。さらに、実施例4と実施例7とを比較すると、実施例4の方が、両項目の評価が良好であったことから、多孔性繊維膜は、塗膜の上に多孔性繊維膜を積層した後、電子線を照射し、さらに乾燥させて、多孔性樹脂膜と一体化させるのが好ましいことも判った。
比較例1の感熱孔版原紙のうち、熱可塑性樹脂フィルム側の表面の、サーマルヘッドを用いて穿孔した領域を拡大した顕微鏡写真である。 比較例5の感熱孔版原紙のうち、多孔性樹脂膜の部分を拡大した顕微鏡写真である。 実施例4の感熱孔版原紙のうち、熱可塑性樹脂フィルム側の表面の、サーマルヘッドを用いて穿孔した領域を拡大した顕微鏡写真である。 上記実施例4の感熱孔版原紙のうち、多孔性樹脂膜の部分をさらに拡大した顕微鏡写真である。

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂フィルム上に多孔性樹脂膜を備える感熱孔版原紙であって、上記多孔性樹脂膜が、
    (1) 第1の樹脂を、当該樹脂に対する良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中に溶解した溶液、および、
    (2) 電子線または紫外線の照射によって硬化する第2の樹脂、
    を含む油相と、水相とからなるW/O型のエマルションを、熱可塑性樹脂フィルムの片面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜に電子線または紫外線を照射して第2の樹脂を硬化させた後、乾燥により第1の樹脂を析出させて形成されると共に、油相における、第1の樹脂P1と第2の樹脂P2との重量比P1/P2が6/4〜1/9であることを特徴とする感熱孔版原紙。
  2. 多孔性樹脂膜上に、繊維状物質からなる多孔性繊維膜を備える請求項1記載の感熱孔版原紙。
  3. 多孔性繊維膜が、電子線または紫外線を照射する前の塗膜上に重ねられ、電子線または紫外線の照射、および乾燥による多孔性樹脂膜の形成によって、当該多孔性樹脂膜と一体化される請求項2記載の感熱孔版原紙。

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