JP3817687B2 - 感熱孔版印刷用マスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は感熱孔版印刷用マスタに関するものある。
【0002】
【従来の技術】
フィルムにインキ透過性支持体として多孔性薄葉紙などを接着剤で貼り合わせ、且つフィルム表面にサーマルヘッドとのステイック防止のためのステイック防止層を設けたマスタが知られている。実際上、多孔性薄葉紙として麻繊維、合成繊維、木材繊維などを混抄したものにフィルムを接着剤で貼り合わせ且つフィルム表面にステイック防止層を設けたマスタが広く用いられている。
しかしこうした従来のマスタには次のような問題点があった。
(1)繊維の重なった部分とフィルムが接する部分に接着剤が大量に、鳥の水掻き状に集積し、その部分のサーマルヘッドによる穿孔が行われにくくなる。またその部分がインクの通過を妨げ、印刷ムラが発生する。
(2)繊維自体がインクの通過を妨げ、印刷ムラが発生する。
(3)多孔性薄葉紙などが高価であり、またラミネート加工によるロスも大きく、マスタが高価となる。
(4)印刷された紙が重なると、インクがその上に重なった紙の裏面に付着する、裏移りが発生する。
こうした点を配慮して幾つかのマスタが提案されている。
例えば、特開平3−193445号公報には、繊度1デニール以下の極細繊維を用いたインキ透過性支持体が開示されている。これによれば前記(2)、(4)の問題点は解決されるが(1)、(3)の問題点は残されている。
特開昭62−198459号公報には、フィルム上に実質的に閉じた形状の、耐熱性樹脂パターンを、グラビア、オフセット、フレキソ等の印刷法を用いて形成する方法が開示されている。
しかし現状の印刷技術ではパターンの線巾が50μm以下の印刷は困難であり、たとえ出来たとしても生産性が悪く高価である。しかも一般的には線巾が30μm以上では耐熱性樹脂がサーマルヘッドによる穿孔を妨げ、印刷ムラが発生する。
【0003】
また、特開平4−7198号公報には、水分散性ポリマとコロイダルシリカのような微粒子の混合液をフィルム表面に塗布、乾燥し多孔質層を形成することによって感熱孔版印刷用マスタを製造し、理想科学工業社製の孔版製版機(プリントゴッコ製版機)を用いて製版し、EPSON社製のインクジェット記録用インク(HG−4800インク)を用いて印刷する方法が開示されているが、この方法により得られる多孔質層は印刷インクの通りが悪く、従来の感熱孔版印刷用インクでは印刷時に充分な濃度が得られず実用的でない。
【0004】
もっとも特開昭54−33117号公報には、支持体を用いない、実質的にフィルムのみからなるマスタが開示されており、これによれば前記(1)、(2)、(3)の問題点は解決されるが、その一方で新たな問題を生じさせている。その一つは、フィルムが10μm以下の厚さの場合、そのコシ(Stiffness)が弱く、搬送が困難になることである。この解決方法として、特公平5−70595号公報では、孔版印刷機の版胴周壁部にフィルムが切断されることなく長尺状のまま巻装され、印刷時には版胴の回転とともにフィルム全体も回転する考えが示されている。
しかしこの方法では、フィルムおよび着排版ユニットが印刷時には版胴の回転とともに回転するため、回転のモーメントが大きくなり、また重力中心の回転軸からの変異が大きく、これらの解決のために印刷機は重く、大きくしなければならないという問題がある。他の一つはフィルムが5μm以上の厚さの場合、その熱感度が小さくなり、サーマルヘッドによる穿孔が行われにくくなることである。
これらの問題の解決手段として、本願発明者等による特開平10−24667号公報には、樹脂、その良溶媒、貧溶媒を含む流動体をフィルムに塗布、乾燥し多孔性樹脂膜を形成したよるマスタが開示されている。
この混合液は乾燥過程においてその良溶媒の蒸発による相対的な貧溶媒の増加、液の濃縮などにより樹脂が析出し、乾燥して三次元の網状構造体よりなる多孔性樹脂膜がフィルム上に形成される。
【0005】
同じく本発明者等による特願平10−204603号の発明には、W/O(油中水滴)型エマルジョンを主体とした流動体をフィルム上に塗布、乾燥して多孔性樹脂膜を形成したマスタが開示されている。確かにこれらのマスタはそれまで知られたマスタより優れており、普通の使用状態では問題はほとんど発生しない。
しかし大量の印刷を行った後、低温下で人為的にマスタを版胴上でジャムさせてそれを取り除くために版胴から引きはがす場合、マスタのフィルムと多孔性樹脂膜が剥離して多孔性樹脂膜が版胴に残ってしまうことがあった。この現象は印刷後のマスタが版胴上に長時間残っていた場合に特に顕著に見られた。
また特に厚さの大きい印刷用紙、例えば葉書や封筒を用いて印刷した場合、葉書や封筒の縁に当たる部分の多孔性樹脂膜が、特に大きな衝撃を受けフィルムから剥離することがあった。
これらの現象は現状商品に用いられている和紙タイプの多孔性支持体を用いたマスタでは発生せず、本発明に係わるような多孔性樹脂膜を有するマスタに多く見られる現象である。この理由は和紙タイプのマスタに比べ多孔性樹脂膜タイプのマスタは多孔性樹脂膜の強度が小さいこと及び感熱性フィルムと多孔性樹脂膜との接着強度が弱いことが要因となっているものと推定される。
また高湿度の環境下ではコシ(Stiffness)の低下や、高湿度、低湿度の環境下でのカールがやはり搬送を妨げる場合があることが判明した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、サーマルヘットによる穿孔性を損なうこと無く、優れた画質や、裏移りの少ない特徴を失わず、しかもマスタのフィルムと多孔性樹脂膜が印刷後長時間経過しても剥離することがなく、かつコシ(Stiffness)が大きく、カールの少ないマスタを提供することをその課題とする。
【0007】
本発明者らはマスタをいろいろな角度から検討した結果、多孔性樹脂膜はインク通過を妨げ、且つサーマルヘッドによる穿孔を妨げるのでなるべくなら存在しないほうが好ましいが、それではマスタ自体のコシが小さく、印刷機における搬送に支障をきたす。また、多孔性樹脂膜は、好ましくはフィルムと比較的小さな接点を有し、かつランダムで且つ適当な大きさの孔を形成しているものであれば、インクの通過やサーマルヘッドによる穿孔を阻害しないことを見出し、特開平10−24667号公報、及び平成9年12月4日出願((特願平9−350024)を基礎とする優先権主張出願(特願平11−235885))の発明が完成した。特開平10−24667号公報には、樹脂、その良溶媒、貧溶媒を含む流動体をフィルムに塗布、乾燥し、多孔性樹脂膜を形成したマスタが開示されている。平成9年12月4日出願((特願平9−350024)を基礎とする優先権主張出願(特願平11−235885))の発明にはW/O(油中水滴)型エマルジョンを主体とした流動体をフィルム上に塗布、乾燥して多孔性樹脂膜を形成したマスタが開示されている。前者の流動体は乾燥過程においてその良溶媒の蒸発による相対的な貧溶媒の増加、液の濃縮などにより樹脂が析出し、乾燥して三次元の網状構造体よりなる多孔性樹脂膜がフィルム上に形成される。後者の流動体は乾燥過程において水滴の部分が乾燥して孔となり、多孔性樹脂膜がフィルム上に形成される。しかしながら、前者には多孔層がポーラスのためフィルムとの接着面積が小さく、熱可塑性フィルムとの接着性が劣ると言う問題点、また、後者にも同様な問題点が存在した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記のマスタをいろいろな角度から検討した結果、本発明者らは、流動体を塗布、乾燥してなる多孔性樹脂膜を有するマスタにおいて、その問題の一つである熱可塑性フィルムと多孔性樹脂膜の剥離について検討した結果、下記のような構成であれば印刷後も剥離は発生せず、問題が解決されることを見出し、本発明に到達することができた。
即ち、本発明の、(1)「熱可塑性樹脂フィルム上に、樹脂流動体を塗布、乾燥して形成した多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用マスタであって、該熱可塑性樹脂フィルムと該多孔性樹脂膜との間に、両者の接着性を改善するための機能性薄層を有し、該機能性薄層がガラス転移温度70℃以下の樹脂およびイソシアネートを主体として形成され、該機能性薄層の乾燥後付着量が、0.015〜0.7g/m 2 であり、前記熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜間の接着強度が20gf/15mm以上であることを特徴とする感熱孔版印刷用マスタ」、(2)「前記機能性薄層が軟化点5〜150℃のポリエステルポリオール樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂とイソシアネートから形成されたものであることを特徴とする前記(1)項に記載の感熱孔版印刷用マスタ」、(3)「前記機能性薄層を形成するための前記樹脂がOH基を含むものであり、該樹脂のOH基と前記イソシアネートのNCO基とのOH基/NCO基のモル比が1/0.1〜1/20であることを特徴とする前記(2)項に記載の感熱孔版印刷用マスタ」にある。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態に基づきさらに詳細に説明する。
【0010】
熱可塑性フィルムと多孔性樹脂膜の接着強度について
熱可塑性フィルムにポリエステルを用いた場合、フィルム表面を静電加工したものが接着強度のアップに有効であった。
また、塗布される多孔性樹脂膜形成用流動体としては使用される溶剤、樹脂、フィラー等の種類、樹脂とフィラー等の割合等が接着強度に関係した。しかし印刷インキが通過可能な貫通孔を有した多孔性樹脂膜を形成させると、接着性は劣り満足する十分な接着性は得られなかった。
ところが、フィルムと多孔性樹脂膜の間に機能性薄層を設けたマスタは、接着強度のみでなく、カール、マスタの剛度の改良にも有効であった。特に機能性薄層を形成する樹脂のTg、軟化点の低いものを使用した場合、特にガラス転移温度70℃以下の樹脂を使用した場合、サーマルヘッドによる穿孔感度を阻害しないばかりでなく、穿孔性が改良されるという驚くべき効果が見出された。
【0011】
薄層について
本発明で言う機能性薄層とは以下の薄層を指す。
1.熱可塑性フィルムと多孔性樹脂膜との接着性を向上する薄層。
2.カールを改善する薄層。
3.マスタの剛度を向上させる薄層。
4.マスタをサーマルヘットにより穿孔する際、穿孔感度を阻害しないか、更には穿孔性を改善する薄層。
5.フイルムの強度を向上する薄層。
6.前記1〜5の特性の複数個を有する薄層。
【0012】
本発明に使用されるフィルム上に設けられる薄層の樹脂材料としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、これらの共重合体、混合物、変性体などが用いられる。
前記各樹脂は、ガラス転移温度70℃以下のものが好ましい。更に本発明の効果を阻害しない範囲で、各種フィラー、帯電防止剤、ステイック防止剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、改質剤などを併用することができる。
【0013】
また、より接着性を改善するために、前記樹脂にポリイソシアネートを併用することが好ましい。特に好ましくはポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートを併用することが好ましい。サーマルヘッドでの穿孔性を改善する為には軟化点が40〜150℃のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールとポリイソシアネートを併用すると良い。ここでOH基/NCO基のモル比は1/0.1〜1/20であるが必要とする特性に応じて適宜選択すれば良い。機能性薄層の軟化点を低下させるには軟化点の低い樹脂を使用しても、あるいは可塑剤等を添加して行っても良い。本発明の機能性薄層は、ガラス転移温度70℃以下の樹脂およびイソシアネートを主体として形成されていることが好ましい。
【0014】
薄層の乾燥後の付着量は、0.015〜0.7g/m 2 が好ましい。0.015g/m 2 より小さいと接着性、コシ、カールに対する改善効果が小さく、0.7g/m 2 を越えると熱穿孔感度に悪影響を及ぼす。薄層の材料、乾燥後の厚さは、実際のところいくつかの実験で決定する。フィルムとして2軸延伸したポリエステル、多孔性樹脂膜としてブチラール樹脂を用いた場合、薄層としてはポリエステル、ポリオールとイソシアネートの反応生成物、イソシアネート重合体などが好適に用いることが出来る。薄層を存在させることにより熱感度が上がる理由は明らかでないが、サーマルヘッドの熱によりフィルムが穿孔されるに際し、公知の如く薄層が存在しない場合には、フィルムにおいては延伸により付与された潜在応力により、初期の熱刺激に反応して、孔は極めて高速にサーマルヘッドの大きさを越えて拡大するので、まだ熱いサーマルヘッドの熱エネルギが十分にフィルムに伝わらず無駄になるのに対し、本発明に係る薄層が存在すると孔の拡大速度に薄層がブレーキをかけ、フィルムがサーマルヘッドの熱エネルギを充分に取り込む時間的余裕が生じるために熱感度が上がるものと推定される。しかもサーマルヘッドの発熱体は表面の全体が同じ温度になるわけではなく、主にその中心部が最高温度になるのでフィルムの穿孔の遅い速度での開口はフィルムがサーマルヘッドの熱エネルギを充分に取り込むのにますます有利な条件となる。
【0015】
多孔性樹脂膜について:
本発明に使用される多孔性樹脂膜は、不定形の棒状、球状、枝状の連結(和紙のような短い構成単位がからみあっているものではなく、印刷などで形成される単純な形状の組み合わせでもない)した複雑な三次元構造であり、いわゆる糸瓜に似た構造のもの、あるいはハニカム状、蜂の巣状のものである。
このような構造の多孔性樹脂膜の形成方法を以下に例示する。
(1)第一の多孔性樹脂膜の形成方法として、特開平10−24667号公報に開示されている形成方法が挙げられる。
すなわち、樹脂と、その樹脂に対する良溶媒と貧溶媒を含む流動体をフィルムに塗布乾燥して形成する。この樹脂、良溶媒、貧溶媒を含む流動体は乾燥過程において、良溶媒が先に蒸発し、相対的に貧溶媒の増加、樹脂の濃縮等により樹脂が析出し三次元的網状構造を形成するものである。この方法では一般的に糸瓜状の多孔性樹脂膜が形成される。
【0016】
多孔性樹脂膜を形成する樹脂について:
この方法の多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料としては、例えばポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、等のようなビニル系樹脂、ポリブチレン、ナイロン等のポリアミド、ポリフェニレンオキサイド、(メタ)アクリル酸エステル、ポリカーボネート及びアセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、アセチルプロピルセルロース等のセルロース誘導体等があげられる。各樹脂は単独のみならず2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】
多孔性樹脂膜の添加剤について:
前記多孔性樹脂膜の形成、強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多孔性樹脂膜中に必要に応じてフィラーなどの添加剤を添加することができる。ここにおいてフィラーとは、顔料、粉体や繊維状物質も含まれる概念である。
フィラーの形状としては、特に針状、板状、もしくは繊維状のフィラーが好ましい。その具体例としては、ケイ酸マグネシウム、セピオライト、チタン酸カリウム、ウオラストナイト、ゾノライト、石膏繊維等の鉱物系針状フィラー、非酸化物系針状ウイスカ、酸化物系ウイスカ、複酸化物系ウイスカ等の人工鉱物系針状フィラー、マイカ、ガラスフレーク、タルク等の板状フィラー、カーボンファイバー、ポリエステル繊維、ガラス繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維等の天然又は合成の繊維状フィラーがあげられる。
顔料としては酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル酸メチル等の有機ポリマー粒子、カーボンブラック、そして酸化亜鉛、二酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ等の無機顔料である。
これらの添加剤の添加量としては好ましくは樹脂に対して5〜200%である。
5%以下ではカールが発生し易くなり、200%以上では多孔性樹脂膜の強度が低下することがある。
更に、多孔性樹脂膜には、本発明の効果を阻害しない範囲で帯電防止剤、ステイック防止剤、界面活性剤、防腐剤、消泡剤などを併用することができる。
【0018】
(2)第二の多孔性樹脂膜の形成方法として、特願平10−343365号に開示されている形成方法が挙げられる。
この形成方法は、W/O型(油中水型)エマルジョンを主体とした流動体をフィルムに塗布乾燥して形成する方法である。このW/O型(油中水型)エマルジョンから形成される多孔性樹脂膜は一般的にハニカム状、蜂の巣状の三次元的網状構造を有している。
この方法により形成される多孔性樹脂膜は、W/O型エマルジョンを主体とする流動体を薄層上に塗布、乾燥して形成されるものであり、主として水の部分が乾燥後インクが通過する孔となり、溶剤中の樹脂(フィラー、乳化剤等の添加物が含まれていてもよい)が構造体となる。
【0019】
多孔性樹脂膜を形成する樹脂について:
この方法の多孔性樹脂膜を構成する樹脂材料としては、例えばアクリル系、エステル系、ウレタン系、アセタール系、オレフィン系、塩化ビニリデン系、エポキシ系、アミド系、スチレン系、ビニル系、セルロース誘導体及びこれらの変性物、共重合体が用いられ、特にビニルブチラール系、ウレタン系の重合体が好適に用いられる。混合体としても用いても良い。
多孔性樹脂膜の形成、強度、孔径の大きさ、コシ等を調節するために、多孔性樹脂膜中に必要に応じて前記第1の方法で用いたフィラーなどの添加剤を添加することができる。
【0020】
W/O型エマルジョンの形成には比較的親油性の強い、HLB(Hydrophiric−Lyophiric Balance)が2.5〜6の界面活性剤が有効であるが、水層にもHLBが8〜20の界面活性剤を使用するとより安定で均一なW/Oエマルジョンが得られる。
高分子界面活性剤の使用も、より安定で均一なエマルジョンを得る方法の一つである。また水系にはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の増粘剤の添加がエマルジョンの安定化に有効である。
本発明の多孔性樹脂膜自体の乾燥後付着量は前記第1および第2の方法においても、好ましくは2〜30g/m2、より好ましくは3〜10g/m2である。
前記付着量が2g/m2より小さいとインク付着量が制御されずに印刷物の裏移りが悪くなり、マスタ自体のコシも小さくなり、一方30g/m2を越えるとインクの通過を阻害して画像が悪くなる。
【0021】
本発明で使用されるフィルムとしては、塩化ビニル、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー、ポリプロピレン、ポリエステル等、従来より感熱孔版印刷用マスタに使用されているフィルム、特に二軸延伸フィルムが好適に使用できる。
フィルムの厚さは、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは1.0〜5.0μmである。0.5μm未満では薄すぎて樹脂液の塗布が困難であり、10μmを越えるとサーマルヘッドでの穿孔が困難となる。
【0022】
本発明の多孔性樹脂膜形成用流動液を塗布乾燥して多孔性樹脂膜を形成した場合、フィルムと多孔性樹脂膜の境界面に薄膜が存在する場合がある。フィルムと多孔性樹脂膜の境界面に薄膜が存在する場合、サーマルヘッドによる穿孔熱感度への悪影響が懸念されるが、実際はほとんど影響しないことが判明している。これは薄層の厚さがフィルムの厚さに比べて極く小さいことが主なる理由と推定される。
【0023】
本発明のマスタにおいても、多孔性樹脂膜を形成した「フィルム」の反対面にサーマルヘッドとのステイック防止のためのステイック防止層を設けることができる。この場合、使用されるステイック防止剤としては、従来の感熱孔版印刷用マスタで一般に使用されているシリコーン系離型剤、フッソ系離型剤、リン酸エステル系界面活性剤等が使用できる。静電気の発生を防止するための帯電防止剤が添加されることもある。
本発明のマスタとしては、開口面積率が20〜80%で、通気度が2.0〜160cm3/cm2・秒のものが好ましい。本発明における「通気度」は穿孔したマスタの空気通過量であり、マスタを印刷に供した場合に、優れた各種印刷特性を得るのに適するマスタのインク通過性を示したものである。
【0024】
前記通気度は本発明においては次のようにして測定される。
先ずマスタのフィルムを特定の条件によりその表面の開口面積率が20%以上、80%以下になるように穿孔する。このとき薄層も同時に穿孔される。このサンプルについて、Permeameter(通気度試験器、東洋精機製作所社製)を用いて通気度を測定する。
具体的には、同一製品について開口面積率が20%、50%、80%のサンプルを準備する。フィルムに所望の開口面積率を得るには、サーマルヘッドに印加するエネルギ及び/又はサーマルヘッドの発熱体サイズを任意に変えることにより行なうことができる。
穿孔装置としてはPRIPORT VT 3820(リコー社製:東芝社製サーマルヘッド搭載)を用い、10cm×10cmのベタチャートによる製版を行う。
【0025】
前記開口面積率とはマスタのフィルム面での貫通孔の合計面積が、全体の面積に占める割合である。この測定は以下の要領で行う。
光学顕微鏡にて、穿孔されたマスタの拡大写真を撮影し(倍率100倍)、次いで普通紙複写機(リコー社製:イマジオ530)にて拡大コピーする。OHPフィルムに開口部をマーキングする。そのOHPフィルムをスキャナ(300DPI・256階調)にて読み取り、画像レタッチソフト・Adobe Photoshop 2.5Jを用い、2値化する。その後、画像解析ソフトでマーキングした開口部の面積率を測定する。
上記例では便宜上、フィルムの開口面積率を20、50、80%にして測定したが、開口面積率が20%以上、80%以下の任意のサンプル通気度が2.0〜160cm3/cm2・秒であれば、本発明にかかる感熱孔版印刷用マスタとして好ましい。例えば開口面積率が65%で通気度が2.0cm3/cm2・秒〜160cm3/cm2・秒の範囲に入れば、そのマスタは、ほぼ65%の開口面積率でフィルムを穿孔し印刷に供すると、本発明の目的とする印刷特性が得られるものである。
なお、開口面積率を20%以上として通気度を測定するとした理由は、20%より小さいと多孔性樹脂膜の通気度は十分であるとしても、印刷に供した場合にフィルムによってインクの通過が妨げられるためである。
【0026】
以下、本発明で使用する各テスト法を説明する。
多孔性樹脂膜とフィルムとの印刷接着強度テスト法:
PRIPORT VT 3820を用い、A4の大きさのベタ黒画像を2000枚印刷する。
3日経過後、10℃の雰囲気下で版胴上で故意に破った版胴上のマスタの一端を両手で持ち、版胴より勢いよくはがす。
フィルムと多孔性樹脂膜が全く剥離しなかったものを○、面積の半分以上剥離したものを×、中間を△とする。
【0027】
フィルムと多孔性樹脂膜の接着強度の測定方法:
マスタのフィルム面と多孔性樹脂膜の各々の同じ位置にセロテープを貼り15mm幅に切断する。長手方向の一方をフィルム面と多孔性樹脂膜面を一部剥離する。多孔性樹脂膜面を固定し、フィルム面を DIGITAL FORCE GAUGE FGC−0.2(シンポ工業社製)のチャックに固定して接着強度を測定する。
【0028】
カールテスト法:
10cm×10cmのサンプルを20℃90%RH及び20℃10%RHの雰囲気中で平らな台上に10分間放置する。
4辺のカールを測定し、平均値がいずれの雰囲気でも10mm以下の場合〇、低湿、又は高湿、又は両雰囲気で筒状に丸まったものは×、それ以外のものは△、とする。
【0029】
印刷はPRIPORT VT 3820システムを用いて試験した。
穿孔感度:マスタのフィルム部分がサーマルヘッドによって、全く正常に穿孔され穿孔径が大きいものを◎、全く正常に穿孔されるものを○、穿孔されるが部分的に穿孔径が小さくなるものを△、部分的に穿孔されないものを×で示す。
印刷むら:印刷画像を肉眼で観察し、にじみやカスレ、濃度むらがいずれも現行マスタ(リコー社製、VT−2マスタ)よりも優れるものを〇、現行マスタと同等のものを△、現行マスタよりも劣るものを×、で示す。
裏移り:印刷物を肉眼で観察し、現行マスタ(リコー社製、VT−2マスタ)よりも優れるものを〇、現行マスタと同等のものを△、現行マスタよりも劣るものを×、で示す。
【0030】
以下、本発明の実施例を示す。
【0031】
【実施例】
参考例1
厚さ2.0μmの2軸延伸ポリエステルフィルム上にポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)の酢酸エチル溶解液を塗布して50℃で乾燥し、乾燥後付着量が0.01g/m2の薄層を得た。この薄層上に以下に示す多孔性樹脂膜形成用塗布液を20℃50%RHの雰囲気中で、グラビアロールにて乾燥後付着量が7.5g/m2となるように塗布し、50℃で乾燥し多孔性樹脂膜を形成した。
多孔性樹脂膜形成用塗布液
チタン酸カリウム針状顔料(大塚化学社製 ティスモD)1.0重量部をメタノール33.6重量部に分散した。次いでポリビニルブチラール(電気化学工業社製、PVB4000−1)4.0重量部を添加し溶解した。この分散溶解液に攪拌しながら水2.6重量部をゆっくり添加してわずかに白濁した塗布液を得た。多孔性樹脂膜を形成したのと反対面に、熱溶融したフィルムがサーマルヘッドにステイックするのを防止するためと、帯電防止を目的として、シリコーンオイルとノニオン系帯電防止剤の混合物から成るスティック防止液を、乾燥後の付着量が0.05g/m2になるように塗布し、50℃で乾燥してマスタを得た。これを参考例1とする。
【0032】
比較例1
参考例1で使用したフィルム上に直接参考例1で使用した多孔層形成用塗布液を用いて、20℃50%RHの雰囲気中で、グラビアロールにて乾燥後付着量が7.5g/m2となるように塗布し、50℃で乾燥し、多孔性樹脂膜を形成した。次いで、参考例1と同様に、フィルムの多孔性樹脂膜を形成したのと反対面に、熱溶融したフィルムがサーマルヘッドにステイックするのを防止するためと帯電防止を目的として、シリコーンオイルとノニオン系帯電防止剤の混合物から成るスティック防止液を、乾燥後の付着量が0.05g/m2になるように塗布し、50℃で乾燥してマスタを得た。これを比較例1とする。
【0033】
参考例2
参考例1のフィルムにポリエステル(東洋紡社製、バイロン50AS)の酢酸エチル/トルエン溶液を塗布し50℃で乾燥して、乾燥後付着量が0.02g/m2の薄層を得た。この上に以下に示すW/Oエマルジョン型多孔層形成用塗布液を20℃50%RHの雰囲気中で、乾燥後付着量が7.5g/m2となるように塗布し、50℃で乾燥して多孔性樹脂膜を形成した。
W/Oエマルジョン型多孔層形成用塗布液
タルク0.625重量部を酢酸エチル30.0重量部に分散し、ポリビニルブチラール(積水化学社製、BHS)2.5重量部を添加して溶解した。次いで、ソルビタンモノオレエート(東邦化学社製、ソルボンS80)0.15重量部を加え攪拌しながら水15.0重量部を少しずつ添加して乳白色の粘調なW/Oマルション塗布液を得た。次に多孔性樹脂膜を形成したのと反対面に、シリコーンオイルとノニオン系帯電防止剤の混合物を、乾燥後の付着量が0.05g/m2になるように塗布乾燥し、マスタを得た。これを参考例2とする。
【0034】
比較例2
参考例2のポリエステル樹脂から成る薄層を設けないでフィルムの上に直接参考例2と同様にしてマスタを得た。これを比較例2とする。
【0035】
実施例1〜4
参考例1と同じフィルムに、下記表1の処方から成る薄層形成用塗布液を塗布し、50℃で乾燥して乾燥後の付着量0.015g/m2の薄層を設けた。次いで参考例2と同様に多孔層、スティック防止層を設けマスタを得た。
【0036】
【表1】
前表1の薄層形成用塗布液を構成するポリエステル樹脂、ポリイソシアネートは下記のものである。
ポリエステル樹脂:東洋紡社製 バイロン50AS(ガラス転移温度4℃)50%酢酸エチル溶液ポリイソシアネート:日本ポリウレタン社製 コロネートL 75%酢酸エチル溶液
【0037】
実施例5〜8
下記表2に示すポリエステル樹脂100重量部とイソシアネート12.6重量部の2%MEK/トルエン混合溶液から成る薄層形成用塗布液を塗布し、50℃で乾燥し乾燥付着量0.7g/m2の薄層を設けた他は参考例2と同様にしてマスタを得た。
【0038】
【表2】
【0039】
下記表3に前記実施例、参考例および比較例の評価結果を示す。
【表3】
【0040】
前表3の測定結果から理解できるように、比較例1、2では印刷後長期間版胴上に放置した場合のフィルムと多孔層間の接着強度が不十分でフィルムと多孔性樹脂膜間で隔離が発生した。これに対し、実施例では前記のような隔離を生ずることはなかった。また比較例1、2では高湿又は低湿度雰囲気でのカールが発生したが、実施例では発生しなかった。さらに実施例では剛度も改良された。実施例7、8ではサーマルヘッドでの穿孔径が大きく通気度も高い結果を示した。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、前記構成を採用したので、すぐれた画質、少ない裏移り特性を保持しつつ、カールが小さく、コシが強く、大きな印刷後接着強度を持つ感熱孔版印刷用マスタが得られた。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂フィルム上に、樹脂流動体を塗布、乾燥して形成した多孔性樹脂膜を少なくとも有する感熱孔版印刷用マスタであって、該熱可塑性樹脂フィルムと該多孔性樹脂膜との間に、両者の接着性を改善するための機能性薄層を有し、該機能性薄層がガラス転移温度70℃以下の樹脂およびイソシアネートを主体として形成され、該機能性薄層の乾燥後付着量が、0.015〜0.7g/m 2 であり、前記熱可塑性樹脂フィルムと多孔性樹脂膜間の接着強度が20gf/15mm以上であることを特徴とする感熱孔版印刷用マスタ。
- 前記機能性薄層が軟化点5〜150℃のポリエステルポリオール樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂よりなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂とイソシアネートから形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の感熱孔版印刷用マスタ。
- 前記機能性薄層を形成するための前記樹脂がOH基を含むものであり、該樹脂のOH基と前記イソシアネートのNCO基とのOH基/NCO基のモル比が1/0.1〜1/20であることを特徴とする請求項2に記載の感熱孔版印刷用マスタ。
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