JPH1180652A - 熱硬化性粉体塗料の製造方法 - Google Patents
熱硬化性粉体塗料の製造方法Info
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- JPH1180652A JPH1180652A JP24924597A JP24924597A JPH1180652A JP H1180652 A JPH1180652 A JP H1180652A JP 24924597 A JP24924597 A JP 24924597A JP 24924597 A JP24924597 A JP 24924597A JP H1180652 A JPH1180652 A JP H1180652A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗装作業性が良好で、高仕上がり性の塗膜を
形成することができる球状の粉体塗料を得る。 【解決手段】 (メタ)アクリレートモノマーおよび官
能基を有する(メタ)アクリレートモノマーを必須成分
とするモノマー混合物を共重合して得られる、ガラス移
転温度40〜100℃および数平均分子量1,000〜
10,000の熱硬化性ビニル系共重合体(a)および
架橋剤(b)をtert−ブタノール50重量%以上からな
る溶剤に溶解もしくは分散してなる融点が−30℃以上
の塗料溶液を50mmHg以下の圧力下で凍結乾燥すること
により得られる非球状の粉体塗料粒子をさらに熱気流と
接触させることにより粒子形状を球状にする。
形成することができる球状の粉体塗料を得る。 【解決手段】 (メタ)アクリレートモノマーおよび官
能基を有する(メタ)アクリレートモノマーを必須成分
とするモノマー混合物を共重合して得られる、ガラス移
転温度40〜100℃および数平均分子量1,000〜
10,000の熱硬化性ビニル系共重合体(a)および
架橋剤(b)をtert−ブタノール50重量%以上からな
る溶剤に溶解もしくは分散してなる融点が−30℃以上
の塗料溶液を50mmHg以下の圧力下で凍結乾燥すること
により得られる非球状の粉体塗料粒子をさらに熱気流と
接触させることにより粒子形状を球状にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体塗料の製造方
法に関する。さらに詳しくは、tert−ブタノールを溶剤
として用いて、樹脂、架橋剤、添加剤等を溶解後、凍結
させ、凍結乾燥を行うことにより得られる粉体塗料粒子
をさらに熱気流と接触させて粉体塗料粒子を球形化する
ことにより、塗装作業性が良好で高仕上がり性の塗膜を
形成することができかつ塗料の回収、再利用が可能な粉
体塗料の製造方法に関するものである。
法に関する。さらに詳しくは、tert−ブタノールを溶剤
として用いて、樹脂、架橋剤、添加剤等を溶解後、凍結
させ、凍結乾燥を行うことにより得られる粉体塗料粒子
をさらに熱気流と接触させて粉体塗料粒子を球形化する
ことにより、塗装作業性が良好で高仕上がり性の塗膜を
形成することができかつ塗料の回収、再利用が可能な粉
体塗料の製造方法に関するものである。
【0002】本発明の製造方法による粉体塗料は、特に
自動車上塗クリヤーとして適するものである。
自動車上塗クリヤーとして適するものである。
【0003】
【従来の技術】従来の粉体塗料は、樹脂、架橋剤、添加
剤等を粉砕、混合後、溶融混練器により混和させ、これ
を、粉砕することによって製造してきた。しかし、この
方法では樹脂と架橋剤を熱で溶融させて混練りするた
め、一部樹脂と架橋剤の反応が進行し、高分子量化す
る。このため塗料の溶融粘度が高くなり仕上がり性が低
下する。また時にはゲル物が生じ、これが塗膜外観、特
に膜厚の薄いクリヤー塗膜では致命的な欠陥となる。ま
た製造時に混入するゴミ、ブツ等も従来の製造法では塗
料組成物での濾過が困難であるため取り除くことができ
ず、高品位な塗膜を要求される自動車上塗クリヤーとし
て使用する際、大きな問題点となる。また、製造時に発
生する熱で一部架橋反応が進行することやゴミ、ゲル化
物等が除去できないため高品位な塗膜外観を要求される
用途では塗料の回収、再利用が不可能である。
剤等を粉砕、混合後、溶融混練器により混和させ、これ
を、粉砕することによって製造してきた。しかし、この
方法では樹脂と架橋剤を熱で溶融させて混練りするた
め、一部樹脂と架橋剤の反応が進行し、高分子量化す
る。このため塗料の溶融粘度が高くなり仕上がり性が低
下する。また時にはゲル物が生じ、これが塗膜外観、特
に膜厚の薄いクリヤー塗膜では致命的な欠陥となる。ま
た製造時に混入するゴミ、ブツ等も従来の製造法では塗
料組成物での濾過が困難であるため取り除くことができ
ず、高品位な塗膜を要求される自動車上塗クリヤーとし
て使用する際、大きな問題点となる。また、製造時に発
生する熱で一部架橋反応が進行することやゴミ、ゲル化
物等が除去できないため高品位な塗膜外観を要求される
用途では塗料の回収、再利用が不可能である。
【0004】また、従来の粉体塗料を仕上がり外観が特
に要求される自動車外板に適用した場合には、約40ミ
クロンの溶剤型塗膜と同程度の塗面平滑性を得るために
は約60ミクロン以上の塗膜厚が必要であり粉体塗料の
薄膜での平滑性の改良が求められる。粉体塗膜の平滑性
を改良する方法として、粉体塗料の粒子径をなるだけ小
さくすることが考えられるが、粉体塗料の粒子径を小さ
くすることによって粉体塗料の流動性が低下するために
粉体塗装作業性が悪くなったり、また、粉体塗料をスプ
レーガンによって静電気的に荷電させた場合に粉体塗料
に対する帯電性が不均一となるために塗着粉末の充填性
が低下するため粉体塗膜の平滑性が悪くなるといった問
題点があり、粉体塗膜の平滑性を改良するには至ってい
ない。
に要求される自動車外板に適用した場合には、約40ミ
クロンの溶剤型塗膜と同程度の塗面平滑性を得るために
は約60ミクロン以上の塗膜厚が必要であり粉体塗料の
薄膜での平滑性の改良が求められる。粉体塗膜の平滑性
を改良する方法として、粉体塗料の粒子径をなるだけ小
さくすることが考えられるが、粉体塗料の粒子径を小さ
くすることによって粉体塗料の流動性が低下するために
粉体塗装作業性が悪くなったり、また、粉体塗料をスプ
レーガンによって静電気的に荷電させた場合に粉体塗料
に対する帯電性が不均一となるために塗着粉末の充填性
が低下するため粉体塗膜の平滑性が悪くなるといった問
題点があり、粉体塗膜の平滑性を改良するには至ってい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、樹脂、架橋剤、添加剤等を全て溶解し、か
つ凍結乾燥の容易な毒性のない溶剤組成あるいは樹脂組
成を見出し凍結乾燥を行うことにより得られる硬化性粉
体塗料粒子をさらに熱気流に接触させ粒子形状を球状に
することによって、塗装作業性が良好で、仕上がり性の
良い塗膜を形成し、かつゴミ、ゲル化物の混合しない熱
硬化性粉体塗料を容易に製造しうる方法を提供すること
である。
する課題は、樹脂、架橋剤、添加剤等を全て溶解し、か
つ凍結乾燥の容易な毒性のない溶剤組成あるいは樹脂組
成を見出し凍結乾燥を行うことにより得られる硬化性粉
体塗料粒子をさらに熱気流に接触させ粒子形状を球状に
することによって、塗装作業性が良好で、仕上がり性の
良い塗膜を形成し、かつゴミ、ゲル化物の混合しない熱
硬化性粉体塗料を容易に製造しうる方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の溶剤
組成と樹脂組成を用いて凍結乾燥して得られる粉体塗料
粒子をさらに熱気流と接触させて粒子形状を球状にする
ことにより、塗装作業性が良く、仕上がり性に優れる粉
体塗料を製造できることを見出し本発明を完成するに至
った。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の溶剤
組成と樹脂組成を用いて凍結乾燥して得られる粉体塗料
粒子をさらに熱気流と接触させて粒子形状を球状にする
ことにより、塗装作業性が良く、仕上がり性に優れる粉
体塗料を製造できることを見出し本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち、本発明は、側鎖に炭素数4以上
の分岐または環状の置換基を有する(メタ)アクリレー
トモノマーおよび官能基を有する(メタ)アクリレート
モノマーを必須成分とするモノマー混合物を共重合して
得られる、ガラス移転温度40〜100℃および数平均
分子量1,000〜10,000の熱硬化性ビニル系共
重合体(a)および架橋剤(b)をtert−ブタノール5
0重量%以上からなる溶剤に溶解もしくは分散してなる
融点が−30℃以上の塗料溶液を50mmHg以下の圧力下
で凍結乾燥することにより得られた非球状の粉体塗料粒
子をさらに熱気流と接触させることにより粒子形状を球
状にすることを特徴とする熱硬化性粉体塗料の製造方法
に関する。
の分岐または環状の置換基を有する(メタ)アクリレー
トモノマーおよび官能基を有する(メタ)アクリレート
モノマーを必須成分とするモノマー混合物を共重合して
得られる、ガラス移転温度40〜100℃および数平均
分子量1,000〜10,000の熱硬化性ビニル系共
重合体(a)および架橋剤(b)をtert−ブタノール5
0重量%以上からなる溶剤に溶解もしくは分散してなる
融点が−30℃以上の塗料溶液を50mmHg以下の圧力下
で凍結乾燥することにより得られた非球状の粉体塗料粒
子をさらに熱気流と接触させることにより粒子形状を球
状にすることを特徴とする熱硬化性粉体塗料の製造方法
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の粉体塗料の製造法に供さ
れる粉体塗料組成中の熱硬化性ビニル系共重合体(a)
は、側鎖に炭素数4以上の分岐または環状の置換基を有
する(メタ)アクリレートモノマーおよび官能基を有す
る(メタ)アクリレートモノマーを必須成分とし、必要
に応じてこれら以外の重合性不飽和モノマーを加えて共
重合することによって得られるものである。
れる粉体塗料組成中の熱硬化性ビニル系共重合体(a)
は、側鎖に炭素数4以上の分岐または環状の置換基を有
する(メタ)アクリレートモノマーおよび官能基を有す
る(メタ)アクリレートモノマーを必須成分とし、必要
に応じてこれら以外の重合性不飽和モノマーを加えて共
重合することによって得られるものである。
【0009】側鎖に炭素数4以上の分岐または環状の置
換基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、
iso −ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メ
タ)アクリレート等の分岐した4つ以上の炭素数を置換
基として有する(メタ)アクリル酸エステル類;シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)
アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレー
ト等の脂環族環を置換基に有する(メタ)アクリル酸エ
ステル類等が挙げられる。
換基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、
iso −ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メ
タ)アクリレート等の分岐した4つ以上の炭素数を置換
基として有する(メタ)アクリル酸エステル類;シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)
アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレー
ト等の脂環族環を置換基に有する(メタ)アクリル酸エ
ステル類等が挙げられる。
【0010】共重合しうる官能基含有(メタ)アクリレ
ートモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルアリルエーテル、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、β−メチルグ
リシジルメタクリレート等のエポキシ基含有不飽和モノ
マー類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルビニル
エーテル等の水酸基含有不飽和モノマー類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸等のカルボキシル基含有不飽和モノマー等
が挙げられる。
ートモノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルアリルエーテル、3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、β−メチルグ
リシジルメタクリレート等のエポキシ基含有不飽和モノ
マー類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルビニル
エーテル等の水酸基含有不飽和モノマー類;アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸等のカルボキシル基含有不飽和モノマー等
が挙げられる。
【0011】また、共重合しうるその他の非官能不飽和
モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸
エステル;スチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族
モノマーが挙げられる。ビニル系共重合体(a)の製造
に用いられる炭素数4以上の分岐または環状の置換基を
有する(メタ)アクリレートモノマーは、モノマー混合
物中に20〜65重量%、好ましくは30〜60重量%
の範囲で用いて共重合することが適当である。共重合量
が20重量%未満であると後記する溶剤特にtert−ブタ
ノールへの溶解性が低下し、塗料溶液が不均一となり、
この粉体塗料から形成される塗膜の仕上がり性が低下す
る。
モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸
エステル;スチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族
モノマーが挙げられる。ビニル系共重合体(a)の製造
に用いられる炭素数4以上の分岐または環状の置換基を
有する(メタ)アクリレートモノマーは、モノマー混合
物中に20〜65重量%、好ましくは30〜60重量%
の範囲で用いて共重合することが適当である。共重合量
が20重量%未満であると後記する溶剤特にtert−ブタ
ノールへの溶解性が低下し、塗料溶液が不均一となり、
この粉体塗料から形成される塗膜の仕上がり性が低下す
る。
【0012】また、官能基含有(メタ)アクリレートモ
ノマーは、20〜70重量%、好ましくは30〜45重
量%の範囲で用いられる。
ノマーは、20〜70重量%、好ましくは30〜45重
量%の範囲で用いられる。
【0013】さらに、その他の非官能性不飽和モノマー
は10〜60重量%の範囲である。ここでスチレンが使
用される場合は、35重量%以下、好ましくは25重量
%以下が適当である。スチレンを36重量%以上共重合
するとtert−ブタノールへの溶解性が大きく低下し、塗
料溶液が不均一となる。
は10〜60重量%の範囲である。ここでスチレンが使
用される場合は、35重量%以下、好ましくは25重量
%以下が適当である。スチレンを36重量%以上共重合
するとtert−ブタノールへの溶解性が大きく低下し、塗
料溶液が不均一となる。
【0014】本発明に用いられるビニル系共重合体
(a)は、ガラス移転温度が40〜100℃、好ましく
は50〜80℃が適当である。40℃より低いと粉体塗
料の耐ブロッキング性が悪くなり、また100℃より高
いと熱フロー時の粘度が上がり、仕上がり性が低下する
ばかりでなく、凍結乾燥を行う溶剤に対する溶解性が低
下し、さらに仕上がり性を低下させる。
(a)は、ガラス移転温度が40〜100℃、好ましく
は50〜80℃が適当である。40℃より低いと粉体塗
料の耐ブロッキング性が悪くなり、また100℃より高
いと熱フロー時の粘度が上がり、仕上がり性が低下する
ばかりでなく、凍結乾燥を行う溶剤に対する溶解性が低
下し、さらに仕上がり性を低下させる。
【0015】上気したガラス移転温度(Tg、℃)は下
記のFoxの式で計算した温度(°K)を(℃)に換算
した数値である。
記のFoxの式で計算した温度(°K)を(℃)に換算
した数値である。
【0016】100/Tg=W1/Tg1+W2/Tg
2+W3/Tg3+W4/Tg4 (式中、W1、W2、W3、W4はそれぞれ共重合体に
使用されたモノマーの重量%を示し、Tg1、Tg2、
Tg3、Tg4は同重合体のガラス移転(°K)を示
す。) 架橋剤(b)は、特に規定はしないがビニル系共重合体
(a)の持つ官能基と反応硬化する架橋剤であれば従来
からの公知の架橋剤が使用できる。具体例としては、例
えば、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、コハク
酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、ドデカン二
酸、ピペリン酸、アゼライン酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸等の脂肪族ポリカルボン酸類およびその(ポリ)酸
無水物;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸
類およびその(ポリ)酸無水物;ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、メチルヘキサヒドロフ
タル酸等の脂環式ポリカルボン酸およびその無水物の如
く(無水)ポリカルボン酸化合物が挙げられる。また例
えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、(水添加)キシリレンジイソシアネー
ト、(水添加)トリレンジイソシアネート等の脂肪族、
脂環族または芳香族ポリイソシアネートをフェノール
類、カプロラクトン類、アルコール類等のブロック剤で
ブロックしたもの等のブロックイソシアネート化合物;
トリスエポキシプロピルイソシアヌレート、(水添加)
ビスフェノールA、セロキシド2021(ダイセル化学
社製)、EHPE−3150(ダイセル化学社製)等の
ポリエポキシ化合物等が挙げられる。
2+W3/Tg3+W4/Tg4 (式中、W1、W2、W3、W4はそれぞれ共重合体に
使用されたモノマーの重量%を示し、Tg1、Tg2、
Tg3、Tg4は同重合体のガラス移転(°K)を示
す。) 架橋剤(b)は、特に規定はしないがビニル系共重合体
(a)の持つ官能基と反応硬化する架橋剤であれば従来
からの公知の架橋剤が使用できる。具体例としては、例
えば、アジピン酸、セバシン酸、スベリン酸、コハク
酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、ドデカン二
酸、ピペリン酸、アゼライン酸、イタコン酸、シトラコ
ン酸等の脂肪族ポリカルボン酸類およびその(ポリ)酸
無水物;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸
類およびその(ポリ)酸無水物;ヘキサヒドロフタル
酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、メチルヘキサヒドロフ
タル酸等の脂環式ポリカルボン酸およびその無水物の如
く(無水)ポリカルボン酸化合物が挙げられる。また例
えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、(水添加)キシリレンジイソシアネー
ト、(水添加)トリレンジイソシアネート等の脂肪族、
脂環族または芳香族ポリイソシアネートをフェノール
類、カプロラクトン類、アルコール類等のブロック剤で
ブロックしたもの等のブロックイソシアネート化合物;
トリスエポキシプロピルイソシアヌレート、(水添加)
ビスフェノールA、セロキシド2021(ダイセル化学
社製)、EHPE−3150(ダイセル化学社製)等の
ポリエポキシ化合物等が挙げられる。
【0017】これらは1種または2種以上組み合わせて
使用できる。また上記した中でも脂肪族ポリカルボン酸
およびその酸無水物が好ましく、中でもドデカン二酸は
塗料の耐ブロッキング性、塗料の仕上がり外観等が優れ
ている。
使用できる。また上記した中でも脂肪族ポリカルボン酸
およびその酸無水物が好ましく、中でもドデカン二酸は
塗料の耐ブロッキング性、塗料の仕上がり外観等が優れ
ている。
【0018】添加剤(c)は、ワキ防止剤、表面調整
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、ブロッ
キング防止剤、流動調整剤、帯電制御剤、着色顔料、充
填剤、硬化促進剤等通常塗料に配合されるものが使用で
き必要に応じて配合される。
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、ブロッ
キング防止剤、流動調整剤、帯電制御剤、着色顔料、充
填剤、硬化促進剤等通常塗料に配合されるものが使用で
き必要に応じて配合される。
【0019】本発明において、ビニル系共重合体(a)
および架橋剤(b)を溶解もしくは分散させる溶剤とし
ては、tert−ブタノール単独もしくはtert−ブタノール
とジオキサンの混合溶剤が用いられる。
および架橋剤(b)を溶解もしくは分散させる溶剤とし
ては、tert−ブタノール単独もしくはtert−ブタノール
とジオキサンの混合溶剤が用いられる。
【0020】これらの溶剤は、樹脂、架橋剤、添加剤等
の溶解性が高くまた融点も高く、蒸気圧が高いため凍結
に必要なエネルギーが少なくてすみ、凍結乾燥時、高減
圧度を必要とせずまた減圧時間も短時間にすることがで
きる。また、融点が−40℃以下にならないよう、他の
溶剤例えば、メチルエチルケトン、トルエンを併用する
ことも可能である。融点が−40℃以下になると凍結に
エネルギーを要するだけでなく、冷却時に樹脂と架橋剤
が分離し、仕上がり性が低下する。
の溶解性が高くまた融点も高く、蒸気圧が高いため凍結
に必要なエネルギーが少なくてすみ、凍結乾燥時、高減
圧度を必要とせずまた減圧時間も短時間にすることがで
きる。また、融点が−40℃以下にならないよう、他の
溶剤例えば、メチルエチルケトン、トルエンを併用する
ことも可能である。融点が−40℃以下になると凍結に
エネルギーを要するだけでなく、冷却時に樹脂と架橋剤
が分離し、仕上がり性が低下する。
【0021】溶剤として混合溶剤が用いられる場合、te
rt−ブタノールは50重量%以上、好ましくは70重量
%以上、さらに好ましくは80重量%以上の範囲で用い
られる。他方、ジオキサンは50重量%未満、好ましく
は30重量%未満、さらに好ましくは20重量%未満で
ある。
rt−ブタノールは50重量%以上、好ましくは70重量
%以上、さらに好ましくは80重量%以上の範囲で用い
られる。他方、ジオキサンは50重量%未満、好ましく
は30重量%未満、さらに好ましくは20重量%未満で
ある。
【0022】また、他の溶剤が使用される場合は20重
量%以下で用いられる。
量%以下で用いられる。
【0023】tert−ブタノールの量が50重量%未満に
なると溶剤の蒸気圧が下がり高減圧度や減圧時間が長く
なり、また架橋剤の溶解性が低下する場合がある。また
ジオキサンを50重量%以上用いると、衛生上問題があ
るばかりでなく、溶剤の蒸気圧が下がり高減圧度が必要
となり、また減圧時間も長くなる。
なると溶剤の蒸気圧が下がり高減圧度や減圧時間が長く
なり、また架橋剤の溶解性が低下する場合がある。また
ジオキサンを50重量%以上用いると、衛生上問題があ
るばかりでなく、溶剤の蒸気圧が下がり高減圧度が必要
となり、また減圧時間も長くなる。
【0024】本発明における熱硬化性粉体塗料粒子の形
状は球状のものである。該球状は真球状のものが好まし
いが球状に近いものであれば構わない。熱硬化性粉体塗
料粒子の形状が球状以外のものでは粒子表面形状が不定
形となるために塗着粉体塗料の充填密度が低くなり、そ
のために粉体塗膜の平滑性が低下する。また、熱硬化性
粉体塗料の流動性が低下するために塗装機等に供給する
塗料の輸送量が不均一となり塗装作業性が悪くなった
り、さらに、粉体粒子表面に帯電する電荷が不均一とな
るために塗着効率が低下したりするといった欠点がある
ので好ましくない。
状は球状のものである。該球状は真球状のものが好まし
いが球状に近いものであれば構わない。熱硬化性粉体塗
料粒子の形状が球状以外のものでは粒子表面形状が不定
形となるために塗着粉体塗料の充填密度が低くなり、そ
のために粉体塗膜の平滑性が低下する。また、熱硬化性
粉体塗料の流動性が低下するために塗装機等に供給する
塗料の輸送量が不均一となり塗装作業性が悪くなった
り、さらに、粉体粒子表面に帯電する電荷が不均一とな
るために塗着効率が低下したりするといった欠点がある
ので好ましくない。
【0025】本発明の球状粉体塗料の製造方法は、前記
したビニル系共重合体(a)、架橋剤(b)および添加
剤等を溶解し、適度な濾過装置で濾過後、通常10〜−
30℃で凍結し、50mmHg以下で減圧乾燥を行い、簡単
な粉砕とフルイで濾過することにより得られる熱硬化性
粉体塗料粒子を熱気流と接触させることにより製造でき
る。
したビニル系共重合体(a)、架橋剤(b)および添加
剤等を溶解し、適度な濾過装置で濾過後、通常10〜−
30℃で凍結し、50mmHg以下で減圧乾燥を行い、簡単
な粉砕とフルイで濾過することにより得られる熱硬化性
粉体塗料粒子を熱気流と接触させることにより製造でき
る。
【0026】熱硬化性粉体塗料粒子を熱気流と接触させ
る温度、時間等の球形化条件は、使用する粉体塗料の軟
化温度、溶融粘度等の性質によって異なるため、使用す
る粉体塗料に応じて好適な条件を設定すれば良いが、一
般には約100〜300℃、好ましくは150〜250
℃の範囲で約1〜60秒の範囲で行うことができる。熱
硬化性粉体塗料粒子を熱気流と接触させる方法は、例え
ば、図1に記載する方法を用いることができる。図1は
粉体塗料を熱気流と接触させる装置の概略図である。該
図1は熱風噴射ノズル(1)のまわりに、そのノズル
(1)から噴射される熱風中に向けて粉体塗料を分散噴
射する粉体噴射ノズル(2)を配置し、熱風噴射ノズル
(1)に対向した粉体塗料収集用フード(3)と捕集器
(4)および集塵器(11)が接続された装置の概略図
である。また、(5)は冷却用の外気取入口である。粉
体塗料(不定形粒子)は、粉体噴射ノズル(2)から分
散噴射され、そして熱風噴射ノズル(1)から噴射され
た熱気流と接触し粉体塗料の(一部)溶融が行われるこ
とにより粉体粒子が球形化される。
る温度、時間等の球形化条件は、使用する粉体塗料の軟
化温度、溶融粘度等の性質によって異なるため、使用す
る粉体塗料に応じて好適な条件を設定すれば良いが、一
般には約100〜300℃、好ましくは150〜250
℃の範囲で約1〜60秒の範囲で行うことができる。熱
硬化性粉体塗料粒子を熱気流と接触させる方法は、例え
ば、図1に記載する方法を用いることができる。図1は
粉体塗料を熱気流と接触させる装置の概略図である。該
図1は熱風噴射ノズル(1)のまわりに、そのノズル
(1)から噴射される熱風中に向けて粉体塗料を分散噴
射する粉体噴射ノズル(2)を配置し、熱風噴射ノズル
(1)に対向した粉体塗料収集用フード(3)と捕集器
(4)および集塵器(11)が接続された装置の概略図
である。また、(5)は冷却用の外気取入口である。粉
体塗料(不定形粒子)は、粉体噴射ノズル(2)から分
散噴射され、そして熱風噴射ノズル(1)から噴射され
た熱気流と接触し粉体塗料の(一部)溶融が行われるこ
とにより粉体粒子が球形化される。
【0027】粉体塗料を熱気流と接触させ粉体塗料を球
形化する装置としては、例えば、特公平4−27897
号、実開平3−15639号に記載の粉体の表面改質装
置を使用することができる。
形化する装置としては、例えば、特公平4−27897
号、実開平3−15639号に記載の粉体の表面改質装
置を使用することができる。
【0028】本発明における熱硬化性粉体塗料の平均粒
子径は5〜15ミクロン、特に8〜12ミクロンの範囲
を有することが好ましい。平均粒子径が5ミクロン未満
になると粉体流動性が低下し静電粉体塗装作業性が悪く
なり、一方、15ミクロンを越えると塗膜の平滑性が悪
くなるので好ましくない。
子径は5〜15ミクロン、特に8〜12ミクロンの範囲
を有することが好ましい。平均粒子径が5ミクロン未満
になると粉体流動性が低下し静電粉体塗装作業性が悪く
なり、一方、15ミクロンを越えると塗膜の平滑性が悪
くなるので好ましくない。
【0029】また、熱硬化性粉体塗料の90%累積粒子
径は15〜25ミクロン、特に16〜20ミクロンの範
囲が好ましい。90%累積粒子径が15ミクロン未満の
ものでは、静電スプレーガンの先端に塊となって付着す
るためにスプレーパターンが変化したり該塊が塗膜に付
着して塗膜にブツが発生したりする。また、90%累積
粒子径が25ミクロンを越えるものでは塗膜の平滑性が
悪くなるので好ましくない。なお、90%累積粒子径
は、熱硬化性粉体塗料の粒度分布を測定(例えば、マイ
クロトラック、FRA粒度分析計、商標名、“日機装株
式会社製”)してその累積頻度が90%になる粒子径を
示す。
径は15〜25ミクロン、特に16〜20ミクロンの範
囲が好ましい。90%累積粒子径が15ミクロン未満の
ものでは、静電スプレーガンの先端に塊となって付着す
るためにスプレーパターンが変化したり該塊が塗膜に付
着して塗膜にブツが発生したりする。また、90%累積
粒子径が25ミクロンを越えるものでは塗膜の平滑性が
悪くなるので好ましくない。なお、90%累積粒子径
は、熱硬化性粉体塗料の粒度分布を測定(例えば、マイ
クロトラック、FRA粒度分析計、商標名、“日機装株
式会社製”)してその累積頻度が90%になる粒子径を
示す。
【0030】本発明の熱硬化性粉体塗料は、被塗物に粉
体塗装し、焼付けること(例えば、約140℃以上の温
度で約30分間)によって硬化塗膜を形成することがで
きる。該被塗物としては、静電粉体塗装が可能な素材で
あれば特に制限なしに従来から公知のものを使用するこ
とができる。該被塗物としては、例えば、金属類、表面
処理が施された金属類、プラスチック類、これらの素材
に塗料が塗装されたもの等が挙げられる。
体塗装し、焼付けること(例えば、約140℃以上の温
度で約30分間)によって硬化塗膜を形成することがで
きる。該被塗物としては、静電粉体塗装が可能な素材で
あれば特に制限なしに従来から公知のものを使用するこ
とができる。該被塗物としては、例えば、金属類、表面
処理が施された金属類、プラスチック類、これらの素材
に塗料が塗装されたもの等が挙げられる。
【0031】粉体塗装は、それ自体公知の方法、例え
ば、静電粉体塗装、摩擦帯電粉体塗装等で行うことが好
ましい。塗装膜厚は、特に制限されないが、約20〜8
0ミクロン、好ましくは約20〜50ミクロンの範囲が
好適である。
ば、静電粉体塗装、摩擦帯電粉体塗装等で行うことが好
ましい。塗装膜厚は、特に制限されないが、約20〜8
0ミクロン、好ましくは約20〜50ミクロンの範囲が
好適である。
【0032】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0033】樹脂溶液(A)の製造例 温度計、サーモスタット、攪拌器、還流冷却器および滴
下装置を備えた反応容器に、tert−ブタノール100重
量部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、82℃に加
熱して、シクロヘキシルメタクリレート50重量部、te
rt−ブチル−メタクリレート15重量部、グリシジルメ
タクリレート35重量部、アゾビスジメチルバレロニト
リル7重量部の混合液を約3時間かけて滴下した。滴下
終了後82℃で2時間放置し、反応を終了し、樹脂溶液
(A)を製造した。
下装置を備えた反応容器に、tert−ブタノール100重
量部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、82℃に加
熱して、シクロヘキシルメタクリレート50重量部、te
rt−ブチル−メタクリレート15重量部、グリシジルメ
タクリレート35重量部、アゾビスジメチルバレロニト
リル7重量部の混合液を約3時間かけて滴下した。滴下
終了後82℃で2時間放置し、反応を終了し、樹脂溶液
(A)を製造した。
【0034】樹脂溶液(B〜H)の製造例 表1記載の配合で樹脂溶液(A)と同様に製造した。
【0035】
【表1】
【0036】実施例1 樹脂溶液(A)200重量部、ドデカン二酸25重量
部、tert−ブタノール190重量部を加え、溶解後、−
10℃で冷却し、凍結させた。その後、1.0mmHg以下
で減圧し、溶融が起こらないよう、徐々に常温に戻して
いった。得られた固形物は、軽く粉砕しながら150メ
ッシュで濾過して粉体塗料を得た。得られた熱硬化性ア
クリル粉体塗料を図1に記載の装置を使用して、熱気流
220℃で処理して球状熱硬化性アクリル粉体塗料を製
造した。
部、tert−ブタノール190重量部を加え、溶解後、−
10℃で冷却し、凍結させた。その後、1.0mmHg以下
で減圧し、溶融が起こらないよう、徐々に常温に戻して
いった。得られた固形物は、軽く粉砕しながら150メ
ッシュで濾過して粉体塗料を得た。得られた熱硬化性ア
クリル粉体塗料を図1に記載の装置を使用して、熱気流
220℃で処理して球状熱硬化性アクリル粉体塗料を製
造した。
【0037】実施例2〜7 樹脂溶液(A)〜(F)を用いて実施例1と同様にして
製造した。
製造した。
【0038】比較例1〜3 樹脂溶液(A)、(G)および(H)を用い、表2に示
される溶剤を用いて実施例1と同様にして製造した。
される溶剤を用いて実施例1と同様にして製造した。
【0039】比較例4 樹脂溶液(A)200重量部、ドデカン二酸25重量
部、tert−ブタノール190重量部を加え、溶解後、−
10℃で冷却し、凍結させた。その後、1.0mmHg以下
で減圧し、溶融が起こらないよう、徐々に常温に戻して
いった。得られた固形物は、軽く粉砕しながら150メ
ッシュで濾過して粉体塗料を製造した。
部、tert−ブタノール190重量部を加え、溶解後、−
10℃で冷却し、凍結させた。その後、1.0mmHg以下
で減圧し、溶融が起こらないよう、徐々に常温に戻して
いった。得られた固形物は、軽く粉砕しながら150メ
ッシュで濾過して粉体塗料を製造した。
【0040】比較例5 樹脂溶液(A)から溶剤を減圧蒸留により除去して固形
樹脂を得た。この固形樹脂100重量部とドデカン二酸
25重量部を室温でヘンシェルミキサーでドライブレン
ドした後、エクストルーダーで溶融混練した。
樹脂を得た。この固形樹脂100重量部とドデカン二酸
25重量部を室温でヘンシェルミキサーでドライブレン
ドした後、エクストルーダーで溶融混練した。
【0041】次に冷却した後、ジェットミルで微粉砕
し、濾過をして粉体塗料を製造した。実施例および比較
例で得られた粉体塗料の性能試験の結果を表2に示す。
し、濾過をして粉体塗料を製造した。実施例および比較
例で得られた粉体塗料の性能試験の結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2における試験は次のようにして行っ
た。
た。
【0044】溶液状態での溶解性の評価:凍結乾燥前の
溶液での溶解性は25℃での塗料溶液の状態で評価し
た。樹脂については次の基準で評価した。◎は完全溶
解、○は沈降はしないがブルーイング、△は白濁し沈降
物も少量みられる。また架橋剤のドデカン二酸の溶解性
も次の基準で評価した。◎は完全溶解、△は結晶物の析
出がみられる。
溶液での溶解性は25℃での塗料溶液の状態で評価し
た。樹脂については次の基準で評価した。◎は完全溶
解、○は沈降はしないがブルーイング、△は白濁し沈降
物も少量みられる。また架橋剤のドデカン二酸の溶解性
も次の基準で評価した。◎は完全溶解、△は結晶物の析
出がみられる。
【0045】塗膜作成条件:燐酸亜鉛化成処理を施した
厚さ0.8mmのダル鋼板上にエポキシ系カチオン電着塗
料を乾燥膜厚20ミクロンとなるように電着塗装し、焼
付けた電着塗膜上に自動車中塗りサーフェサーを乾燥膜
厚20ミクロンとなるように焼付けした後、#400サ
ンドペーパーで水研ぎし、水切乾燥した。次いでマジク
ロンベースコートHM−22(関西ペイント株式会社
製、メタリック塗料、商品名)を硬化塗膜で約15ミク
ロンとなるように塗装し、乾燥器で140℃で約30分
間焼付け硬化させ試験用の素材とした。
厚さ0.8mmのダル鋼板上にエポキシ系カチオン電着塗
料を乾燥膜厚20ミクロンとなるように電着塗装し、焼
付けた電着塗膜上に自動車中塗りサーフェサーを乾燥膜
厚20ミクロンとなるように焼付けした後、#400サ
ンドペーパーで水研ぎし、水切乾燥した。次いでマジク
ロンベースコートHM−22(関西ペイント株式会社
製、メタリック塗料、商品名)を硬化塗膜で約15ミク
ロンとなるように塗装し、乾燥器で140℃で約30分
間焼付け硬化させ試験用の素材とした。
【0046】次いでは該素材の表面に粉体塗料を膜厚が
約50ミクロンとなるように静電塗装し、乾燥器で16
0℃で30分間加熱硬化させた。得られた塗板について
次の試験を行った。
約50ミクロンとなるように静電塗装し、乾燥器で16
0℃で30分間加熱硬化させた。得られた塗板について
次の試験を行った。
【0047】塗膜外観:塗膜の仕上がり外観をツヤ感、
平滑感から次の基準で評価した。◎は良好なもの、○は
若干平滑性が劣るツヤ感は良好なもの、△は若干劣るも
の、×は劣るもの。
平滑感から次の基準で評価した。◎は良好なもの、○は
若干平滑性が劣るツヤ感は良好なもの、△は若干劣るも
の、×は劣るもの。
【0048】平均粒子径および90%累積粒子径:マイ
クロトラック、FRA粒度分析計、商標名、“日機装株
式会社製”で測定した。
クロトラック、FRA粒度分析計、商標名、“日機装株
式会社製”で測定した。
【0049】塗装作業性:静電塗装機(PG−1、松尾
産業社製を使用)を使用して、−70KV、吐出量150
g/分の塗装条件で300mm×400mmのブリキ板の焼
付け膜厚が50ミクロンになるように静電粉体塗装した
時の塗装作業性を下記の基準で評価した。○は吐出ム
ラ、ガン先端への塗料付着がなく塗装作業性が優れる、
△は吐出ムラ、ガン先端への塗料付着があり塗装作業性
が劣る、×は吐出ムラ、ガン先端への塗料付着が多く塗
装作業性が著しく劣る。
産業社製を使用)を使用して、−70KV、吐出量150
g/分の塗装条件で300mm×400mmのブリキ板の焼
付け膜厚が50ミクロンになるように静電粉体塗装した
時の塗装作業性を下記の基準で評価した。○は吐出ム
ラ、ガン先端への塗料付着がなく塗装作業性が優れる、
△は吐出ムラ、ガン先端への塗料付着があり塗装作業性
が劣る、×は吐出ムラ、ガン先端への塗料付着が多く塗
装作業性が著しく劣る。
【0050】塗着効率:垂直にしたブリキ板(大きさ3
0cm×30cmの被塗物)に距離20cm(被塗物とガン先
端との距離)離れたところから静電塗装機(PG−1、
松尾産業社製を使用)を使用して、−70KV、吐出量1
50g/分で10秒間塗装した。塗着効率は式(塗着重
量/吐出重量)×100で求めた数値である。
0cm×30cmの被塗物)に距離20cm(被塗物とガン先
端との距離)離れたところから静電塗装機(PG−1、
松尾産業社製を使用)を使用して、−70KV、吐出量1
50g/分で10秒間塗装した。塗着効率は式(塗着重
量/吐出重量)×100で求めた数値である。
【0051】鏡面反射率:JIS K−5400の60
度鏡面光沢度を測定した。
度鏡面光沢度を測定した。
【0052】
【発明の効果】本発明の熱硬化性粉体塗料は、粒子が球
状であるため粉体塗料の流動性が良く粉体塗装作業性に
優れることおよび塗着粉末の充填率が高くなることと粉
体製造時の熱による反応がないことにより粉体塗膜の外
観(平滑性等)が良好な粉体塗料を提供することができ
る。
状であるため粉体塗料の流動性が良く粉体塗装作業性に
優れることおよび塗着粉末の充填率が高くなることと粉
体製造時の熱による反応がないことにより粉体塗膜の外
観(平滑性等)が良好な粉体塗料を提供することができ
る。
【図1】図1は本発明の球形化で使用する装置の概略図
である。
である。
1 熱風噴射ノズル 2 粉体噴射ノズル 3 粉体塗料収集用フード 4 捕集器 5 冷却用の外気取入口 6 粉体塗料 7 粉体供給用ホッパー 8 粉体輸送用エアー 9 ヒーター 10 熱風 11 集塵器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奴間 伸茂 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 側鎖に炭素数4以上の分岐または環状の
置換基を有する(メタ)アクリレートモノマーおよび官
能基を有する(メタ)アクリレートモノマーを必須成分
とするモノマー混合物を共重合して得られる、ガラス移
転温度40〜100℃および数平均分子量1,000〜
10,000の熱硬化性ビニル系共重合体(a)および
架橋剤(b)をtert−ブタノール50重量%以上からな
る溶剤に溶解もしくは分散してなる融点が−30℃以上
の塗料溶液を50mmHg以下の圧力下で凍結乾燥すること
により得られる非球状の粉体塗料粒子をさらに熱気流と
接触させることにより粒子形状を球状にすることを特徴
とする熱硬化性粉体塗料の製造方法。 - 【請求項2】 ビニル系共重合体(a)が側鎖に炭素数
4以上の分岐または環状の置換基を有する(メタ)アク
リレートモノマーを20〜65重量%含有するモノマー
混合物を共重合してなるものである、請求項1に記載さ
れた粉体塗料の製造方法。 - 【請求項3】 官能基を有する(メタ)アクリレートモ
ノマーを20〜70重量%使用する、請求項1または2
に記載された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項4】 官能基を有する(メタ)アクリレートモ
ノマーは、エポキシ基含有不飽和モノマー、水酸基含有
不飽和モノマーおよびカルボキシル基含有不飽和モノマ
ーから選ばれるものである、請求項1ないし3のいずれ
か1項に記載された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項5】 ビニル系共重合体(a)がグリシジル官
能性であり架橋剤(b)は、脂肪族ポリカルボキシ酸ま
たはその酸無水物である、請求項1ないし4のいずれか
1項に記載された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項6】 非官能性不飽和モノマーを10〜60重
量%併用する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載
された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項7】 架橋剤(b)はドデカン二酸である、請
求項5に記載された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項8】 溶剤組成がtert−ブタノール50〜10
0重量%、ジオキサン0〜50重量%、およびその他の
溶剤0〜20重量%からなる、請求項1ないし7のいず
れか1項に記載された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項9】 溶剤組成がtert−ブタノール80重量%
以上からなる、請求項1ないし8のいずれか1項に記載
された粉体塗料の製造方法。 - 【請求項10】 平均粒子径が5〜15ミクロン、90
%累積粒子径が15〜25ミクロンであり、かつ粒子形
状が球状である、請求項1に記載された粉体塗料の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24924597A JPH1180652A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 熱硬化性粉体塗料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24924597A JPH1180652A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 熱硬化性粉体塗料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1180652A true JPH1180652A (ja) | 1999-03-26 |
Family
ID=17190095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24924597A Pending JPH1180652A (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 熱硬化性粉体塗料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1180652A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003096401A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Dainippon Ink & Chem Inc | 活性エネルギー線硬化型粉体塗料及びその製造方法 |
JP2009209341A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Rohm & Haas Co | エポキシ官能性アクリルコーティング粉体および向上された糸状腐食耐性を有する前記粉体からの粉体塗膜 |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP24924597A patent/JPH1180652A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003096401A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Dainippon Ink & Chem Inc | 活性エネルギー線硬化型粉体塗料及びその製造方法 |
JP2009209341A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Rohm & Haas Co | エポキシ官能性アクリルコーティング粉体および向上された糸状腐食耐性を有する前記粉体からの粉体塗膜 |
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