JPH11140379A - 熱硬化型粉体塗料及び自動車用上塗りクリヤー粉体塗膜形成方法 - Google Patents

熱硬化型粉体塗料及び自動車用上塗りクリヤー粉体塗膜形成方法

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JPH11140379A
JPH11140379A JP31088897A JP31088897A JPH11140379A JP H11140379 A JPH11140379 A JP H11140379A JP 31088897 A JP31088897 A JP 31088897A JP 31088897 A JP31088897 A JP 31088897A JP H11140379 A JPH11140379 A JP H11140379A
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powder coating
weight
coating
acrylate
meth
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JP31088897A
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Yuugen Kawamoto
酉元 川本
Shinichi Ueda
伸一 上田
Yoshiaki Kato
善紀 加藤
Toshio Ogoshi
利雄 大越
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗料の貯蔵安定性及び塗膜の平滑性に優れた熱
硬化性粉体塗料を提供すること。 【解決手段】下記成分 (A)下記ラジカル重合性不飽和モノマー成分(配合量
はモノマー成分の総合計量換算による) (a)メチルグリシジル(メタ)アクリレート 35〜60重量% (b)芳香族不飽和モノマー 20〜65重量% (c)上記した以外のその他の不飽和モノマー 0〜49重量% のラジカル共重合体、及び(B)グリシジル基と反応す
る官能基を有する硬化剤を必須成分として含有してなる
ことを特徴とする熱硬化型粉体塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な熱硬化型粉
体塗料及び自動車用上塗りクリヤー粉体塗膜形成方法に
関し、更に詳しくは、塗膜外観(塗膜平滑性、塗膜光沢
等)、耐汚染性、耐酸性、耐候性等に優れた塗膜を形成
し得る自動車用上塗り粉体塗料及びその塗膜形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】熱硬化型粉体塗料は、従来
の溶剤型塗料と比較して無公害であること、ライン管理
が容易であること、塗料回収が容易であること等の数多
くの特徴を有している。これらの特徴をもつことから特
に自動車分野で注目されている。
【0003】従来から公知の熱硬化型粉体塗料として
は、例えばグリシジル(メタ)アクリレートを官能基モ
ノマー成分として使用したアクリル系粉体樹脂にポリカ
ルボン硬化剤を配合してなる粉体塗料が広く知られてい
る。しかしながら このような熱硬化型粉体塗料は硬化
速度が早く粉体塗料が完全に溶融する前に硬化が進行す
るために塗膜の平滑性や光沢が劣るといった問題点があ
る。
【0004】また、塗膜の平滑性に優れた粉体塗料とし
て、官能基モノマー成分としてグリシジル(メタ)アク
リレート5〜20重量%とメチルグリシジル(メタ)ア
クリレート5〜30重量%を含有してなる共重合体と硬
化剤を配合した熱硬化型粉体塗料が特開昭49ー921
27号公報に記載されている。
【0005】しかしながら このような熱硬化型粉体塗
料を特に仕上がり外観が要求される自動車外板の上塗り
塗料として使用した場合に、溶剤型と同じ塗膜厚で評価
した場合には塗膜の平滑性が十分でないといった問題点
がある。
【0006】また、上記のような酸硬化型アクリル系粉
体塗料はメラミン硬化型有機溶剤塗料と比較して耐酸性
(酸性雨)は優れるが、まだ過酷な条件では十分ではな
くユーザーから更に塗膜性能の向上が要求されているの
が現状である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、メチル
グリシジル(メタ)アクリレートと芳香族不飽和モノマ
ーを特定の割合で配合しラジカル共重合反応させて得ら
れるラジカル共重合体が特に自動車上塗り粉体塗料とし
て有用な塗膜を提供できることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、 1、下記成分 (A)下記ラジカル重合性不飽和モノマー成分(配合量
はモノマー成分の総合計量換算による) (a)メチルグリシジル(メタ)アクリレート 35〜60重量% (b)芳香族不飽和モノマー 20〜65重量% (c)上記した以外のその他の不飽和モノマー 0〜49重量% のラジカル共重合体、及び(B)グリシジル基と反応す
る官能基を有する硬化剤を必須成分として含有してなる
ことを特徴とする熱硬化型粉体塗料、 2、熱硬化型粉体塗料が、自動車用上塗り粉体塗料であ
ることを特徴とする上記の熱硬化型粉体塗料、 3、自動車外板表面に上塗り塗料として着色ベースコー
トを塗装した後、下記成分 (A)下記ラジカル重合性不飽和モノマー成分(配合量
はモノマー成分の総合計量換算による) (a)メチルグリシジル(メタ)アクリレート 35〜60重量% (b)芳香族不飽和モノマー 20〜65重量% (c)上記した以外のその他の不飽和モノマー 0〜49重量% のラジカル共重合体、及び(B)グリシジル基と反応す
る官能基を有する硬化剤を必須成分として含有してなる
熱硬化型クリヤー粉体塗料を塗膜厚(焼き付け後)が平
均30〜80μmになるように静電粉体塗装を行い、次
いで焼き付け硬化させることを特徴とする自動車用上塗
りクリヤー粉体塗膜形成方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の粉体塗料について以下に
説明する。
【0010】本発明で使用する粉体塗料はラジカル共重
合体(A)と硬化剤(B)を必須成分として含有する熱
硬化型粉体塗料である。
【0011】ラジカル共重合体(A)を構成するラジカ
ル重合性不飽和モノマー(a)〜(c)について説明す
る。
【0012】メチルグリシジル(メタ)アクリレート
(a)は、下記一般式
【0013】
【化1】
【0014】(式中、Rは水素原子又はメチル基を示
す。)で表されるものである。具体的には、例えばβ-
メチルグリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジ
ルアクリレート等が挙げられる。
【0015】芳香族不飽和モノマー(b)としては、1
分子中に一個のラジカル重合性不飽和基とフェニル、メ
チルフェニル、ジメチルフェニル、トルイル、キシリ
ル、ベンジル、フェネチル等の単環又は多環の芳香族炭
化水素環を1個以上有するものである。具体的には、例
えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
α−クロルスチレン、フェニル(メタ)アクリレート、
フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。これらの中でもスチレンが特に好ま
しい。
【0016】その他の不飽和モノマー(c)としては、
例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、 i−
ブチル(メタ)アクリレート、 t−ブチル(メタ)ア
クリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、nーオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート等のアク
リル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜24のアルキル
エステルまたは環状アルキルエステル;2ーヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2ーヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、3ーヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、(ポリ)エチレングリコーリモノ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシエチルビニルエーテル等の水酸基含
有不飽和モノマー類、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルアリルエーテル、3、4ーエポキシシク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエ
ーテル等の上記したメチルグリシジル基以外のグリシジ
ル基含有不飽和モノマー等が挙げられる。但し、このグ
リシジル基含有不飽和モノマーは5重量%未満で使用し
ないと塗膜の平滑性が劣り自動車用上塗りとして使用す
ることができない。これらのモノマーは1種あるいは2
種以上組み合わせて使用できる。
【0017】上記した(a)、(b)及び(c)の配合
割合は該モノマーの総合計量換算で下記の通りである。
【0018】モノマー(a):35〜60重量%、好ま
しくは38〜60重量%、更に38〜50重量%の範囲
であり、35重量%を下回ると、塗膜外観(特に塗膜の
平滑性)が悪くなり、一方60重量%を上回るとコスト
が高くなったり、塗膜性能が悪くなったりするので好ま
しくない。
【0019】モノマー(b):20〜65重量%、好ま
しくは30〜50重量%の範囲であり、20重量%を下
回ると耐酸性、耐擦傷性、耐候性等が悪くなり、一方6
5重量%を上回ると塗膜の耐候性等が悪くなるので好ま
しくない。
【0020】本発明に用いられるラジカル共重合体
(A)はガラス転移温度が40〜100℃、好ましくは50℃
〜80℃の範囲で、数平均分子量が1000〜10000好ましく
は2000〜6000のものが好ましい。ガラス転移温度が40℃
より低いと得られる粉体塗料は粒子同士が融着をおこし
耐ブロッキング性が悪くなるので好ましくない。また10
0℃より高いと熱フロー時の粘度が上がり仕上がり性が
低下するばかりでなく、溶解性が低下する。また数平均
分子量が1000を下回ると粉体塗料の耐ブロッキング性が
劣り、かつ、耐酸性、耐擦傷性等の塗膜性能評価が低下
する。数平均分子量が10000を超えると塗膜の仕上がり
外観が劣るので好ましくはない。該ガラス転移温度は、
例えばDSC (示査走査熱量計)によって求めることがで
きる。
【0021】該ラジカル共重合体(A)は、従来から公
知の方法、例えば溶液重合法、懸濁重合方法、乳化重合
方法によって製造することができる。
【0022】本発明で用いられる硬化剤(B)としては
具体的には、例えばアジピン酸、セバシン酸、スベリン
酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、ド
デカン二酸、エイコサン二酸、ピペリン酸、アゼライン
酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族ポリカルボン
酸類およびその(ポリ)酸無水物;テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸
等の芳香族ポリカルボン酸類およびその(ポリ)酸無水
物;ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル
酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等の脂環式ポリカルボ
ン酸及びその無水物等の如く(無水)ポリカルボン酸化
合物が挙げられる。これらを1種または2種以上組み合
わせて使用できる。上記した中でもドデカン二酸は塗料
のブロッキング性、塗料の仕上がり外観等が優れてい
る。またラジカル共重合体以外にもポリエステル樹脂や
エポキシ樹脂を1種ないしは2種以上併用しても良い。
【0023】上記したラジカル共重合体(A)と硬化剤
(B)との配合割合は、ラジカル共重合体(A)100
重量部に対して硬化剤(B)が約10〜50重量部、好
ましくは約15〜45重量部の範囲が望ましい。硬化剤
(B)の配合割合が約10重量部を下回ると塗膜の耐酸
性、耐候性、耐擦り傷性等が悪くなり、一方50重量部
を越えると未反応の硬化剤が塗膜中に残るため塗膜光
沢、耐候性等が悪くなるので好ましくない。
【0024】本発明は上記成分以外に必要に応じて、例
えばワキ防止剤、表面調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、紫外線安定剤、ブロッキング防止剤、流動調整剤、
帯電制御剤、着色顔料、充てん剤、硬化促進剤、その他
の硬化剤(ブロックポリイソシアネート等)等のその他
の配合物が配合できる。
【0025】本発明の粉体塗料は、塗膜の平滑性及び耐
酸性に優れることから特に自動車用着色又はクリヤー上
塗り粉体塗料として使用することが好ましい。
【0026】次に、特に好ましい自動車用上塗りクリヤ
ー粉体塗膜形成方法について説明する。
【0027】上記したクリヤー粉体塗膜は、例えば鉄
鋼、アルミニウム、亜鉛、ステンレス、亜鉛メッキ鋼
板、及びこれらのものをクロム酸、リン酸亜鉛等で表面
処理した自動車外板表面に(カチオン)電着プライマー
塗装、中塗り塗装等の下地塗装を行った後、メタリック
やパール調等の水性もしくは有機溶剤系熱硬化型着色ベ
ースコートを塗布し、次いで塗装したベースコートをプ
レヒートを行って粉体塗膜がワキを生じない程度に水も
しくは有機溶剤を除去もしくは完全に硬化させ、次いで
本発明の熱硬化型クリヤー粉体塗料を粉体塗装した後、
焼き付けることにより自動車用上塗りクリヤー粉体塗膜
を形成することができる。
【0028】粉体塗装は、それ自体公知の方法、例えば
静電粉体塗装、摩擦帯電粉体塗装等で行うことが好まし
い。塗装膜厚は、特に制限されないが約30ミクロン〜
80ミクロン、好ましくは約40ミクロン〜70ミクロ
ンの範囲が好適である。
【0029】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を詳細に説明す
る。
【0030】実施例1 エポキシ基含有アクリル粉体樹脂(β−メチルグリシジ
ルメタクリレート38g、スチレン30g、n−ブチル
メタクリレート5g、i−ブチルメタクリレート27g
のラジカル共重合体樹脂、数平均分子量3000、ガラ
ス転移温度Tg66℃)800g、ドデカン二酸200
gの配合物をドライブレンド(ヘンシェルミキサ−)、
溶融混合分散(2軸エクストル−ダ−混練機)、冷却、
粗粉砕、微粉砕(ジェットミル)、濾過(250メッシ
ュ)をおこなって実施例1のアクリル粉体塗料を得た。
【0031】実施例2〜4 表1に記載のモノマー組成で製造したエポキシ基含有ア
クリル粉体樹脂800gとドデカン二酸200gを実施
例1と同様の方法で製造して実施例2〜4のアクリル粉
体塗料を得た。
【0032】比較例1〜5 表1に記載のモノマー組成で製造したエポキシ基含有ア
クリル粉体樹脂800gとドデカン二酸200gを実施
例1と同様の方法で製造して比較例1〜5のアクリル粉
体塗料を得た。
【0033】表1においてモノマー組成の配合量はgを
示す。また、Tgはガラス転移温度℃を示す。
【0034】実施例及び比較例の結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1において試験は次の様にして行った。
【0037】塗装板の調整:カチオン電着塗装および中
塗り塗装鋼板を研磨紙(#600)で水研磨、乾燥を行
った後、焼付け膜厚が約50ミクロンになるように静電
塗装機(PG−1、松尾産業社製を使用)を使用して、
−70KV、吐出量150g/分の塗装条件で静電粉体
塗装し、160℃で30分間焼付けを行ったものを次ぎ
の試験板として使用した 塗膜外観:塗膜表面を目視で平滑性(大きなユズ膚や小
さなユズ膚等を評価した)、チリチリ感(小さなチヂミ
によるチリチリ感を評価した)、チカチカ感(小さなヘ
コミによって光沢が全体にボケる感じを評価した)を観
察し下記の様に評価した。◎は良好なもの、○は若干劣
るが良好なもの、△は劣るもの、×は著しく劣るもの 60°グロス:JIS K−5400の60度鏡面光沢
度を測定した ペレットフロ−性:粉体塗料約0.8gを直径13m
m、高さ約4mmの円筒状になるように30Kg/mm
2 加圧成型したものを水平に保ったアルミニウム板の上
に乗せ、150℃で10分間加熱フロ−させた時の広が
り直径(mm)を測定した。
【0038】耐酸性:40%硫酸水溶液0.5mlを塗面
上に滴下し、70℃、20分加熱した後、水洗して塗面
状態を評価した。全く異常なし(◎)、著しいツヤビ
ケ、フクレ等の異常(×)の間で程度に応じて良好なも
のから順に◎、○、△、×の4段階の判定をした。
【0039】促進耐候性:Qパネル社製促進耐候性試験
機を用いたQUV促進バクロ試験による。試験条件:紫
外線照射 16H/60℃、水凝結9H/50℃を1サ
イクルとして2,000時間試験した後の塗膜を評価し
た。◎;ほとんど初期とかわらない光沢を保っている。
○;光沢低下が若干認められるが実用的に問題のない範
囲である。△;光沢低下や変色が認められ不合格。×;
著しい光沢低下や変色が認められ不合格。
【0040】粉体塗料の貯蔵安定性:ポリエチレン袋に
入れた粉体塗料を30℃の貯蔵室に1カ月放置した後、
上記の塗膜仕上がり外観を調べた。
【0041】
【発明の作用効果】本発明の熱硬化型粉体塗料におい
て、メチルグリシジル(メタ)アクリレートを特定量使
用したラジカル共重合体は、従来のグリシジル(メタ)
アクリレートやこのものとメチルグリシジル(メタ)ア
クリレートとを併用したものと比較して硬化剤(カルボ
キシル基)との反応性が低温領域で若干劣る、このため
に自動車外板に塗着した粉体塗料が所定の焼き付け温度
(通常160〜180℃)に達するまでに硬化による増
粘が押さえられるために塗膜の平滑性が良くなる、更に
低温での硬化が進み難いので塗料の貯蔵安定性も良くな
る。また、メチルグリシジルメタクリレートはグリシジ
ルメタクリレートと比較して低極性で表面張力が小さ
い、このために該モノマーを多く含む本発明の上塗り用
粉体塗料は比較的極性の小さい自動車外板ベース塗膜に
おいても熱によりフローして広がり易くなるため平滑性
が良くなったと推察される。
【0042】また、メチルグリシジル(メタ)アクリレ
ートと組み合わせて使用するスチレンモノマーの配合量
も上記した範囲内に入らなければならない、即ちスチレ
ンの配合量が60重量%を越えるとスチレン自体耐候性
(変色)が劣るのでこの上限値以下でないと実用的でな
い、またこのものが20重量%未満になると硬化性が低
下するために耐候性が悪くなるといった問題点があり、
これらのモノマー成分の配合割合は自動車上塗り塗膜と
して適用するためには重要な要因である。
フロントページの続き (72)発明者 大越 利雄 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分 (A)下記ラジカル重合性不飽和モノマー成分(配合量
    はモノマー成分の総合計量換算による) (a)メチルグリシジル(メタ)アクリレート 35〜60重量% (b)芳香族不飽和モノマー 20〜65重量% (c)上記した以外のその他の不飽和モノマー 0〜49重量% のラジカル共重合体、及び(B)グリシジル基と反応す
    る官能基を有する硬化剤を必須成分として含有してなる
    ことを特徴とする熱硬化型粉体塗料。
  2. 【請求項2】熱硬化型粉体塗料が、自動車用上塗り粉体
    塗料であることを特徴とする請求項1に記載された熱硬
    化型粉体塗料。
  3. 【請求項3】自動車外板表面に上塗り塗料として着色ベ
    ースコートを塗装した後、下記成分 (A)下記ラジカル重合性不飽和モノマー成分(配合量
    はモノマー成分の総合計量換算による) (a)メチルグリシジル(メタ)アクリレート 35〜60重量% (b)芳香族不飽和モノマー 20〜65重量% (c)上記した以外のその他の不飽和モノマー 0〜49重量% のラジカル共重合体、及び(B)グリシジル基と反応す
    る官能基を有する硬化剤を必須成分として含有してなる
    熱硬化型クリヤー粉体塗料を塗膜厚(焼き付け後)が平
    均30〜80μmになるように静電粉体塗装を行い、次
    いで焼き付け硬化させることを特徴とする自動車用上塗
    りクリヤー粉体塗膜形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001172559A (ja) * 1999-12-17 2001-06-26 Nippon Kasei Chem Co Ltd 粉体塗料
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