JP3904095B2 - 粉体塗料用組成物及びその塗装法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる粉体塗料用組成物;ならびに新規にして有用なる塗装法に関する。さらに詳細には、本発明は、エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体と、多価カルボン酸とに、別の、特定のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体を添加した形の粉体塗料用組成物;ならびに水性塗料より形成した塗膜の上に、さらに、該粉体塗料用組成物を塗布し、塗膜を形成せしめることから成るか、
【0002】
あるいは更に、特定の反応性有機基を有する化合物をも添加した形の粉体塗料用組成物を塗布し、塗膜を形成せしめることから成る、とりわけ、平滑性、鮮映性ならびに仕上がり外観などにも優れるし、加えて、耐擦傷性などにも優れた塗膜を与えるという、極めて実用性の高い、該粉体塗料用組成物の塗装法に関する。
【0003】
【従来の技術】
エポキシ基含有ビニル系重合体を樹脂成分とし、これと、硬化剤成分としての多価カルボン酸化合物を用いた形の粉体塗料が、とりわけ、耐候性に優れた塗膜を形成し得るものであるという処から、広範に適用し利用されている。
【0004】
しかしながら、この種の粉体塗料は、とりわけ、耐擦傷性などに劣るという欠点を有しており、斯かる耐擦傷性などを改良しようとすると、とりわけ、塗膜の仕上がり外観などが低下し易くなるし、ひいては、諸性能のバランスをとることが、頗る、困難であった。
【0005】
さらに、水性塗料を塗装したベースコート層の上に、粉体塗料を塗装するというようにすると、どうしても、粉体塗膜の平滑性などが、ひどく損なわれ、ユズ肌や、ハジキあるいはピンホールなどといった、いわゆる塗膜欠陥を生じ、ひいては、塗膜の仕上がり外観と、耐擦傷性との性能バランスの上で、大いに不満足なるものしか得られない、というのが実状であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述したような従来型の技術に従う限りは、どうしても、塗膜の耐擦傷性などにも優れるし、塗膜の仕上がり外観などにも優れるし、加えて、塗膜の平滑性ならびに鮮映性などにも優れるという、極めて実用性の高い、粉体塗料用組成物ならびに該組成物の塗装法を実現化させるというようなことは、到底、出来なかった。
【0007】
就中、水性ベースコート塗料が塗装されている、いわゆる水性ベースコート層の上に、粉体塗料を塗装するというような場合においても、このような、塗膜の仕上がり外観と、耐擦傷性との両性能のバランス化がとれた、極めて実用性の高い、粉体塗料用組成物と其の塗装法なるものの実現化は、到底、不可能であった。
【0008】
しかるに、本発明者らは、水性ベースコート層の上に、粉体塗料を塗装するというような場合においても、塗膜の耐擦傷性などにも優れるし、塗膜の仕上がり外観などにも優れるし、加えて、塗膜の平滑性ならびに鮮映性などにも優れるという、極めて実用性の高い、粉体塗料用組成物ならびに該組成物の塗装法を確立し、実現化せしめるべく、鋭意、研究を開始した。
【0009】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一にかかって、塗膜の平滑性ならびに鮮映性などにも優れるということは、もとより、特に、塗膜の仕上がり外観と、耐擦傷性との両性能のバランス化がとれた、極めて実用性の高い、粉体塗料用組成物ならびに該組成物の塗装法を提供するということにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上述したような発明が解決使用とする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結果、特定のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体と、多価カルボン酸と、上記エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体とは別の特定のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体とを含有し、さらには、特定の反応性有機基を有する化合物をも含有することから成る、斬新なる塗料用組成物が、上述したような優れた諸特性を発揮する、極めて実用性の高いものであることを見出すと共に、
【0011】
加えて、水性塗料より形成された塗膜の上に、上述のような構成になる粉体塗料用組成物を塗装せしめるということによって、平滑性ならびに鮮映性などといった仕上がり外観を損なうことなく、とりわけ、耐擦傷性などに優れた塗膜を与えるという、斬新なる塗装法をも見出すに及んで、ここに、本発明完成させるに到った。
【0012】
【発明の実施の態様】
このように、本願は、それぞれ、
【0013】
一つには、エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の30〜60重量%なる範囲内で使用してなり、数平均分子量が1,500〜4,500で、40℃以上のガラス転移温度のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と、多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に、数平均分子量が2,000〜15,000で、ガラス転移温度が0℃以下のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)を、前記エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に対して0.5〜4重量%の範囲内で添加して得られる樹脂組成物を、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、粉体塗料用組成物を請求しているというものであるし、
【0014】
二つには、エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の30〜60重量%なる範囲内で使用してなり、数平均分子量が1,500〜4,500で、40℃以上のガラス転移温度のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と、多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に、数平均分子量が2,000〜15,000で、ガラス転移温度が0℃以下のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)を、前記エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に対して0.5〜4重量%の範囲内で添加し、さらに、一分子中に少なくとも1個の、それぞれ、次の一般式[I−1]
【0015】
【化3】
【0016】
(ただし、式中のR1 は、−CH2 −または−CH2 CH2 −なる基を表わすものとし、また、R2 は水素原子または炭素数が1〜12なるアルキル基を表わすものとする。)
【0017】
または次の一般式[I−2]
【0018】
【化4】
【0019】
(ただし、式中のR1 は、−CH2 −または−CH2 CH2 −なる基を表わすものとし、また、R2 は水素原子または炭素数が1〜12なるアルキル基を表わすものとする。)
【0020】
で示される反応性有機基を有する化合物(D)をも添加して得られる樹脂組成物を、必須の被膜形成成分として含有することから成る、粉体塗料用組成物を請求しているというものである。
【0021】
さらには、本願は、水性塗料を形成せしめた塗膜の上に、上述したような種々の粉体塗料用組成物を塗布し、塗膜を形成せしめることから成る、粉体塗料用組成物の塗装法をも請求しているというものである。
【0024】
さらに、本願は、上記した水性塗料として、特に、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿素樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の樹脂を主成分とする、水溶性いしは水分散性の樹脂を皮膜形成成分として含有するという形のものを用いることから成る、粉体塗料用組成物の塗装法をも請求しているというものであるし、
【0025】
さらには亦、本願は、上記した水性塗料として、三次元架橋化された、ビニル系共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿素樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の微粒子を含有するという形のものを用いることから成る、粉体塗料用組成物の塗装法をも請求しているというものである。
【0026】
以下に、本発明の構成について、詳細に、説明をすることにする。
【0027】
すなわち、本発明に係る、粉体塗料用組成物の塗装法を実施するに当たって、此の粉体塗料用組成物を構成する一必須成分たる、まず、前記した、エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の30〜60重量%なる範囲内で使用してなり、数平均分子量が1,500〜4,500で、40℃以上のガラス転移温度のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)とは、一分子中にエポキシ基を、二個以上、有するという形のビニル系共重合体を指称するものである。
【0028】
当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)は、例えば、エポキシ基を有するビニル系単量体(エポキシ基含有ビニル系単量体)と、これと共重合可能なるビニル系単量体とを共重合せしめるということによって得ることが出来る。
【0029】
ここにおいて、エポキシ基含有ビニル系単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、グリシジル(メタ)アクリレートまたはβ−メチルグリシジル(メタ)アクリレートの如き、各種の(メタ)アクリル酸のグリシジルエステルなどをはじめとして、
【0030】
さらには、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルまたは(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチルの如き、各種の脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類などであるし、
【0031】
あるいはアリルアルコールの(メチル)グリシジルエーテルまたはメタリルアルコールの(メチル)グリシジルエーテルなどであるし、あるいは亦、Nーグリシジルアクリル酸アミドまたはビニルスルフォン酸グリシジルなどであるが、これらは単独使用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0032】
こうしたエポキシ基含有ビニル系単量体と共重合可能なる其の他のビニル系単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、(メタ)アクリル酸またはクロトン酸あるいは其れ等のエステル類などであるし、さらには、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類などであるし、さらには亦、こうしたエポキシ基含有ビニル系単量体と共重合可能なる化合物として公知慣用の種々のエチレン性不飽和結合含有単量体などをも使用することが出来る。これらは単独使用でも、2種以上の併用でもよいことは、勿論である。
【0033】
上記した(メタ)アクリル酸のエステルとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルまたは(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、
【0034】
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルオクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリルまたは(メタ)アクリル酸ステアリル、
【0035】
(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチルまたは(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルあるいはエチルカルビトール(メタ)アクリレートの如き、各種のアキルカルビトール(メタ)アクリレートなどをはじめ、さらには、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートまたはジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレートなどである。
【0036】
また、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルまたは(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどをはじめ、
【0037】
さらには、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートまたはポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどであるし、さらには亦、上掲したような各種の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類を、ε−カプロラクトンで以て開環反応せしめた形の、いわゆるラクトン変性の水酸基含有(メタ)アクリレートなどである。
【0038】
このほかにも、たとえば、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランまたはγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如き、各種の加水分解性シリル基含有単量体;
【0039】
ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンまたはヘキサフルオロプロピレンの如き、各種のふっ素含有α−オレフィン類などであるとか、
【0040】
あるいはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き、パーフルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテルまたは(パー)フルオロアルキルビニルエーテル(ただし、アルキル基の炭素数は1〜18なる範囲内であるものとする。)などのような、種々の含フッ素ビニル系単量体類などであるとか、
【0041】
さらには、燐酸エステル基含有の(メタ)アクリル単量体などが使用できるが、斯かる系統のものとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、モノ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェート、酸性燐酸(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アクリロイルオキシエチル燐酸フェニールなどである。
【0042】
また、その他のエチレン性不飽和単量体として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、フマル酸、マレイン酸またはイタコン酸などで代表されるような種々の多価カルボキシル基含有単量体と、炭素数が1〜18なるモノアルキルアルコールとのモノ−ないしはジエステル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンまたはp−tert−ブチルスチレンの如き、各種の芳香族ビニル化合物;
【0043】
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−iso−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−iso−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−アミル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヘプチル(メタ)アクリルアミドまたはN−2−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、
【0044】
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−iso−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミドまたはN−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
【0045】
あるいはN−iso−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−アミロキシメチルアクリルアミド、N−ヘキシロキシ(メタ)アクリルアミド、N−ヘプチロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−2−エチル−ヘキシロキシメチル(メタ)アクリルアミドまたはジアセトン(メタ)アクリルアミドの如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体類;
【0046】
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートまたはジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピペリジニルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルフォリン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルオキサゾリンまたは(メタ)アクリロニトリルの如き、各種の含窒素単量体;
【0047】
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、C9 なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C11なる分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニルまたはステアリン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボン酸ビニル;
【0048】
シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルまたはp−tert−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構造を有する、各種のカルボン酸のビニルエステル類;
【0049】
エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシn−ブチルビニルエーテル、ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルまたはラウリルビニルエーテルの如き、各種のアルキルビニルエーテル類;
【0050】
塩化ビニルまたは塩化ビニリデンの如き、上掲したフルオロオレフィン類以外の、各種ハロゲン化オレフィン類などであるし、あるいは亦、エチレン、プロピレンまたはブテン−1の如き、各種のα−オレフィン類などである。
【0051】
当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)は、公知慣用の種々の方法によって調製することが出来るが、その際に、ラジカル重合開始剤としては、公知慣用の種々の化合物を使用することが出来る。
【0052】
それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するにとどめるならば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロペン)2塩酸塩、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロペン]または2,2’−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)の如き、各種のアゾ化合物;
【0053】
あるいは過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、カリウムパーサルフェート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンまたはtert−ブチルパーオキシーラウレート、
【0054】
tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシドまたはジ−tert−ブチルパーオキシドの如き、各種のケトンパーオキシド類;パーオキシケタール類;ハイドロパーオキシド類;ジアルキルパーオキシド類;ジアシルパーオキシド類;パーオキシエステル類;パーオキシジカーボネート類;あるいは過酸化水素などである。
【0055】
また、必要に応じて、連鎖移動剤を用いることも出来るが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸エステル、メルカプトエタノールまたはα−メチルスチレンダイマーなどである。
【0056】
上述したような、エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)中における、エポキシ基含有ビニル系単量体の使用量としては、使用すべきビニル系単量体類総量の30〜60重量%なる範囲内が必須であり、より好ましくは、40〜60重量%なる範囲内である。
【0058】
また、当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)の数平均分子量としては、1,500〜4,500の範囲内であることが必須である。
【0060】
また、当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)は、ガラス転移温度が40℃以上であることが必須であり、ガラス転移温度が40℃未満の場合には、どうしても、粉体塗料の塗装適性の上でも、さらには、塗料それ自体の安定性などの上でも、頗る、欠点が出て来易くなるので、好ましくない。
【0061】
さらに、当該共重合体(A)の、環球法による軟化点としては、約80℃〜約150℃の範囲内が適切であり、約80℃よりも低い場合には、どうしても、粉体塗料の、とりわけ、耐ブロッキング性などが劣り易くなるし、一方、約150℃よりも高くなるような場合には、塗膜の、とりわけ、平滑性などが劣り易くなって来るので、いずれの場合も好ましくない。
【0062】
以上に掲げて来たような、種々のビニル系単量体から、当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)を得るには、公知慣用の種々の方法が利用し適用することが出来るが、就中、溶液ラジカル重合法によるのが、最も簡便であるので、特に推奨する。
【0063】
次いで、前記した多価カルボン酸(B)としては、主として、脂肪族または芳香族の多価カルボン酸類を使用することが出来るが、それらのうちでも特に代表的なるもののみを例示するにとどめることにすれば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ブラシリン酸、1,12−ドデカン2酸、1,20−アイコサン2酸、1,24−テトラアイコサン2酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸またはグルタコン酸などをはじめとして、
【0064】
さらには、フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸またはシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸あるいは此等の酸無水物などである。これらのうちでも、とりわけ、1,12−ドデカン2酸や、1,20−アイコサン2酸などが、好適に使用できる。
【0065】
ここにおいて、前述したエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と、当該多価カルボン酸(B)との配合比としては、前者共重合体(A)中のエポキシ基と、後者多価カルボン酸(B)中のカルボキシル基との、(A)/(B)なる当量比で以て、0.5〜1.5の範囲内が適切であり、斯かる範囲内となるような比率で以て使用するのが望ましい。
【0066】
次いで、前記した、数平均分子量が2,000〜15,000で、ガラス転移温度が0℃以下のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)は、例えばエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)の調製法と同様の方法を利用し適用するということによって得られるというものである。
【0067】
すなわち、当該ビニル系共重合体(C)の調製に当たっては、上掲したような、エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)を調製するに際して用いるような、例えば、上掲した、それぞれ、エポキシ基含有ビニル系単量体、その他のビニル系単量体ならびにラジカル重合開始剤が、さらには、連鎖移動剤が、そのまま使用できる。
【0068】
此のエポキシ基含有ビニル系単量体の使用量が、就中、約5重量%よりも少ないというような場合には、どうしても、得られる塗膜の、とりわけ、機械的物性などが低下し易くなり、ひいては、本発明の効果を発現することが出来なくなるので、好ましくない。
【0069】
また、当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)の数平均分子量としては、2,000〜15,000の範囲内であることが必須である。
【0071】
当該エポキシ基含有多官能ビニル系共重合体(C)の添加量としては、(A)成分と、(B)成分とを含有する組成物に対して、0.5〜4重量%の範囲内であることが必須である。
【0073】
本発明に係る粉体塗料用組成物の、更なる一必須構成成分たる、前記した、特定の有機基を有する化合物(D)とは、一分子中に少なくとも1個の、それぞれ、下掲するような一般式[I−1]または[I−2]で示される有機基を有する化合物を指称するというものであって、それは、低分子化合物であってもよいし、あるいは高分子化合物であってもよい。
【0074】
【化5】
【0075】
(ただし、式中のR1 は、−CH2 −または−CH2 CH2 −なる基を表わすものとし、また、R2 は水素原子または炭素数が1〜12なるアルキル基を表わすものとする。)
【0076】
【化6】
【0077】
(ただし、式中のR1 は、−CH2 −または−CH2 CH2 −なる基を表わすものとし、また、R2 は水素原子または炭素数が1〜12なるアルキル基を表わすものとする。)
【0078】
これらの化合物のうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、メラミン、尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ステログアナミンまたはスピログアナミンの如き、各種のアミノ基含有化合物と、
【0079】
ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはグリオキザールの如き、各種のアルデヒド系化合物成分とを、公知慣用の種々の方法により反応せしめるということによって得られるという形の縮合物などであるとか、あるいは此等の各縮合物をアルコール類でエーテル化せしめて得られるアミノプラスト類がなどであるが、
【0080】
かかるアミノプラストの具体例としては、たとえば、ヘキサメトキシメチルメチルメラミン、ヘキサブチルエーテル化メチロールメラミン、メチルブチル混合エーテル化メチロールメラミン、メチルエーテル化メチロールメラミン、n−ブチルエーテル化メチロールメラミンまたはイソブチルエーテル化メチロールメラミン、あるいは其れらの縮合物などが挙げられる。
【0081】
また、そのほかにも、たとえば、ヘキサメトキシグリコールウリル、ヘキサブトキシグリコールウリルのような、種々の双環状化合物や、脂肪族二塩基酸と、ジエタノールアミンなどのような、種々のアルカノールアミンとの縮合反応によって得られるという形の種々の酸アミド類なども使用することが出来るし、さらには、N−メチロールアクリルアミドのブチルエーテルなどのような、各種の重合性単量体類を、単独で以て重合反応せしめて、あるいは其の他の共重合可能なる単量体類と共重合反応せしめて得られるような、種々の高分子化合物なども使用することが出来る。
【0082】
n−ブチル化メラミン樹脂のとして特に代表的なもののみを例示するにとどめるならば、「スーパーベッカミン L−164」[大日本インキ化学工業(株)製の、高不揮発分タイプ樹脂の商品名]などであるし、ヘキサメトキシメチル化メラミンとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、「サイメル 300、301または303」[三井サイアナミッド社製の商品名]などであるし、また、2種以上のアルコール類で以て変性せしめた形のものとして特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、「サイメル 238、232または266」(同上社製品)などである。
【0083】
グリコールウリル樹脂として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、次のような構造式で示される「パウダーリンク(POWDERLINK) 1174」(米国アメリカン・サイアナミッド社製の、テトラメトキシメチルグリコールウリルを主成分とするアミノプラストの商品名)などであるし、また、酸アミド類として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、下記するような構造式で示される「プリミド(PRIMID) XL−552」(米国ローム・アンド・ハース社製の、酸アミド化合物の商品名)などである。
【0084】
すなわち、「POWDERLINK 1174」は、次のような構造式
【0085】
【化7】
【0086】
で以て示されるものである。
【0087】
また、「PRIMID XL−552」は、次のような構造式
【0088】
【化8】
【0089】
で以て示されるものである。
【0090】
当該化合物(D)の添加量としては、それぞれ、(A)成分、(B)成分および(C)成分を、必須の皮膜形成成分として含有する樹脂組成物に対して、約0.1〜約50重量%の範囲内が適切であるし、好ましくは、0.5〜30重量%の範囲内が、さらに好ましくは、1〜20重量%の範囲内が適切である。
【0091】
約0.1重量%未満の場合には、どうしても、本発明の目的とする効果が発現され難くなるし、一方、約50重量%を超えて余りにも多くなると、どうしても、粉体塗料の、とりわけ、塗装適性ならびに安定性などの上で、欠点が出て来るようになるので、いずれの場合も好ましくない。
【0092】
当該化合物(D)を添加使用するという場合には、その硬化促進のために、酸触媒を使用してもよいことは、勿論である。
【0093】
こうした酸触媒として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、燐酸、蟻酸、(無水)琥珀酸、蓚酸、メタンスルフォン酸、pートルエンスルフォン酸,ドデシルベンゼンスルフォンン酸またはジノニルナフタレンスルフォン酸や、ジノニルナフタレンジスルフォン酸などのような、各種のアルコキシナフタレンスルフォン酸;あるいは此等のアルカリ金属−、アルカリ土類金属−ないしはアミン塩などである。
【0094】
かくして得られる、本発明に係る粉体塗料用組成物には、さらに、エポキシ化合物ないしは、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂またはポリアミド樹脂の如き、各種の合成樹脂などをはじめ、
【0095】
酸(基)とエポキシ(基)との反応の硬化触媒;流動調節剤;ブロッキング防止剤;紫外線吸収剤;光安定剤;ベンゾイン;帯電防止剤あるいは酸化防止剤などのような、通常において、此の種の粉体塗料用組成物に用いられている部類の、公知慣用の種々の塗料用添加剤類などを、必要に応じて、1種または2種以上、加えることが出来るが、本発明において用いられる、当該塗料組成物は、こうした添加剤類を加え、あるいは加えずに、粉体塗料として実用に供せられる。
【0096】
かかる添加剤類のうちでも、まず、紫外線吸収剤、光安定剤または酸化防止剤として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン(「シーソーブ 100」)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(「シーソーブ 101」)、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−メトキシベンゾフェノンまたは2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノンの如き、各種のベンゾフェノン系;
【0097】
2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(「チヌビン 328」)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール(「チヌビン P」)、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ジ(1,1−ジメチルベンジル)フェニル]−2Hベンゾトリアゾール(「チヌビン 900」)の如き、各種のベンゾトリアゾール系;フェニルサリシレート(「シーソーブ 201」)の如き、各種のサリシレート系;
【0098】
エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート(「シーソーブ 501」)の如き、各種の置換アクリロニトリル系;2−エトキシ−2’−エチルオキザックアシッドビスアニリド(「チヌビン 312」)の如き、各種のシュウ酸アニリド系;[2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミン−ニッケル(II)(「シーソーブ 612NH」)の如き、各種の、ニッケル錯体系;
【0099】
ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(「チヌビン 292」)、ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(「チヌビン 770」)、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(「チヌビン 144」)の如き、各種のヒンダードアミン系;
【0100】
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(「BHT スワノックス」)、テトラキス−[メチレン−(3,5ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)](「イルガノックス 1010」)の如き、各種のフェノール系などである。
【0101】
酸(基)とエポキシ基(基)との硬化触媒として特に代表的なものを挙げるにとどめれば、トリフェニルフォスフィンなどのフォスフィン類、2ーメチルイミダゾールなどのイミダゾール類、テトラブチルアンモニウム クロライドなどのアンモニウム塩類などなどである。
【0102】
前記した水性塗料とは、当該水性塗料の主成分となるバインダーが、主として、それぞれ、ビニル系共重合体、架橋型ビニル系共重合体、ポリウレタン樹脂、架橋型ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿素樹脂、架橋型ポリウレタンポリ尿素樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる、水溶性樹脂ないしは水分散性樹脂よりなる、水を必須の溶剤として含有する形の、水希釈可能なる塗料を指称するもので。
【0103】
ここにおいて、水分散性樹脂とは、それぞれ、エマルション重合体、ディスパージョン・タイプまたはサスペンジョン・タイプのものを総称しているものとする。
【0104】
当該水性塗料は、さらに必要に応じて、ニトロセルロース、酢酸セルロースもしくはセルロースアセテートブチレートといった類のセルロース誘導体;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニルー酢酸ビニルービニルアルコール共重合体、塩化ビニルー塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルーアクリロニトリル共重合体、
【0105】
ポリブタジエン、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体、塩化ゴム、環化ゴム、石油樹脂、ポリビニルブチラールまたはポリビニルアルコールなどをはじめ、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンの如き、各種のハロゲン化ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデンあるいはアミノ樹脂、ポイソシアネートまたはブロックポリイソシアネートの如き、各種の硬化剤、さらには、此等を変性せしめることによって水性化した形のものを併用することが出来る。
【0106】
さらに、顔料、有機、無機充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤または造膜助剤などといったような、通常、この種の水性塗料に用いられる部類の塗料用添加剤をも、必要に応じて、1種または2種以上、添加することが出来る。
【0107】
ここにおいて、紫外線吸収剤、光安定剤または酸化防止剤の例としては、既掲したようなものが、そのまま、挙げられるが、それらのいずれもが使用できる。
【0108】
また、顔料または無機−ないしは有機充填剤の例としては、公知慣用の種々のものが掲げらるが、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、まず、有機顔料としては、ベンチジンエロー、ハンザエローまたはレーキッド4Rの如き、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6Bまたはボルドー10の如き溶性アゾ顔料;
【0109】
フタロシアニンブルーまたはフタロシアニングリーンの如き、各種の銅フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキまたはメチルバイオレットレーキの如き、各種の塩素性染め付けレーキ;キノリンレーキまたはファストスカイブルーの如き、各種の媒染染料系顔料;
【0110】
あるいはアンスラキノン系、チオインジゴ系またはペリノン系の如き、各種の建染染料系顔料;シンカシアレッドBの如き、各種のキナクリドン系顔料;ヂオキサジンバイオレットの如き、各種のヂオキサジン系顔料;クロモフタールの如き、各種の縮合アゾ顔料などをはじめ、さらには、アニリンブラックなどである。
【0111】
次いで、無機充填剤としては、黄鉛、ジンククロメートまたはモリブデートオレンジの如き、各種のクロム酸塩;紺青の如き、各種のフェロシアン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラまたは酸化クロームグリーンの如き、各種の金属酸化物;
【0112】
カドミウムエロー、カドミウムレッドまたは硫化水銀の如き、各種の硫化物ないしはセレン化物;硫酸バリウムまたは硫酸鉛の如き、各種の硫酸塩;ケイ酸カルシウムまたは群青の如き、各種のケイサン塩;炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウムの如き、各種の炭酸塩;コバルトバイオレットまたはマンガン紫の如き、各種の燐酸塩;
【0113】
アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉または真鍮粉の如き、各種の金属粉末顔料;あるいは此等の金属フレーク顔料ならびにマイカ・フレーク顔料;金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料や、雲母状酸化鉄顔料などといった部類のメタリック顔料や、パール顔料などであるし、
【0114】
さらに、体質顔料としては、沈降性硫酸バリウム、ご粉、石膏、アルミナ白、クレー、シリカ、シリカ白、タルク、沈降性炭酸マグネシウムまたはカオリンなどであるし、さらには、カーボン・ブラックなどをも、此の種の顔料類として使用することが出来る。
【0115】
当該水性塗料は、常温乾燥型でもあっても、あるいは加熱硬化型であってもよいということは、勿論である。
【0116】
また、当該水性塗料の乾燥塗膜の上に、いわゆるウェット・オン・ウェット方式で以て、本発明に係る粉体塗料用組成物、つまり、粉体塗料を塗装せしめるというような、いわゆる2コート1ベーク・システムでも、いわゆる2コート2ベーク・システムでもよい、いわゆる複層塗膜形成方法(複層塗装法)ないしは積層塗膜形成方法(積層塗装法)の形式になっているものでもよいことは、勿論である。
【0117】
本発明に係る粉体塗料用組成物を調製するには、公知慣用の、いずれの方法をも採用することが出来るが、通常は、前述したような諸成分を混合せしめたのちに、勿論、顔料を有しない、いわゆるクリヤー塗料としても、含顔料塗料としても、加熱ロールまたはエクストルーダーなどのような種々の溶融混練機により、約80〜約130℃なる程度で、充分に溶融混合せしめ、冷却せしめたのちに、粉砕せしめるということによって、目的とする粉体塗料と為す方法が採られている。
【0118】
また、塗装方法については、静電吹付法または流動浸漬などのような、公知慣用の種々の方法によって、被塗物基材を塗装せしめ、通常、かくして得られる塗装物を、約150〜約210℃の焼付炉で以て、焼き付けを行なうというようにすればよく、このようにして、粉体塗装による塗膜を得ることが出来る。
【0119】
ここにおいて、上記した被塗物基材として特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、スチール、アルミニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタン板またはブリキ板の如き、各種の金属素材または金属製品類;あるいは瓦類;ガラス類;または各種の無機質建材類などであり、
【0120】
具体的には、自動車車体または自動車(用)部品類、二輪車または二輪車(用)部品類などをはじめ、さらには、門扉またはフェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用資材類;あるいはアルミホイルなどのような種々の鉄または非鉄金属類の諸素材類ないしは諸製品類などである。
【0121】
【実施例】
次に、本発明を、合成例、参考例、実施例ならびに比較例により、一層、具体的に説明するが、これらは、飽くまでも、本発明の一実施態様でしかなく、本発明は、決して、これらの例示例のみによって限定されるようなものではない。なお、以下において、部および%は、特に断りの無い限り、すべて、重量基準であるものとする。
【0122】
合成例1〔エポキシ基含有ビニル系共重合体(A)の調製〕
温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた反応容器に、キシレンの100部を入れ、130℃にまで昇温した。
【0123】
これに、単量体としての、グリシジルメタクリレートの30部、n−ブチルメタクリレートの25部、メチルメタクリレートの30部およびスチレンの15部と、重合開始剤としてのtertーブチルパーオキシ2ーエチルヘキサノエートの4部とからなる混合物を、5時間に亘って滴下した。
【0124】
滴下終了後も、同温度に、さらに、10時間のあいだ保持して、重合反応を続行させるということによって、反応を完結せしめた。重合反応の終了後は、かくして得られる樹脂溶液を、約30Torrの減圧下に保持して、キシレンを除去せしめるということによって、不揮発分が99.5%で、環球法による軟化点が105℃で、数平均分子量が3,100で、かつ、ガラス転移温度が61℃なる固形のエポキシ基含有ビニル系共重合体(Aー1)を得た。
【0125】
合成例2〜4〔エポキシ基含有ビニル系共重合体(A)の調製〕
第1表に示すような、それぞれ、単量体と、重合開始剤とからなる混合物を用いるというように変更した以外は、合成例1と同様にして、5時間に亘って滴下し、滴下終了後も、同温度に、10時間のあいだ保持し、重合反応を続行させ、反応を完結せしめ、次いで、溶剤類を除去せしめるということによって、目的とする各種の共重合体を得た。
【0126】
【表1】
【0127】
合成例5〜7〔エポキシ基含有ビニル系共重合体(C)の調製〕
【0128】
温度計、攪拌機、還流冷却器、窒素導入口を備えた反応容器に、キシレンの100部を入れ、120℃にまで昇温した。
【0129】
これに、第2表に示すような、それぞれ、単量体と重合開始剤とからなる混合物を、4時間に亘って滴下した。滴下終了後も、同温度に、10時間のあいだ保持し、重合反応を続行させて、反応を完結せしめた。
【0130】
重合反応終了後は、かくして得られる樹脂溶液を、約30Torrの減圧下に保持し、キシレンを除去せしめるということによって、不揮発分が99%以上なる、目的とする各種の共重合体(C)を得た。これらの各共重合体(C)の性状値を、まとめて、第2表に示す。
【0131】
【表2】
【0132】
【表3】
【0133】
参考例1〔本発明の複層塗膜形成方法に使用する、水溶性樹脂の調製例〕
予め、スチレンの250部、メチルメタクリレートの157部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの63部およびメタアクリル酸30部と、tert−ブチルパーオキシオクテート(TBPOと略す。)の8部とからなる混合液を準備しておく。
【0134】
次いで、此の混合液の75部と、500部のメチルエチルケトン(MEK)とを、温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた反応容器に仕込み、窒素シール下に、撹拌しながら、75℃に、30分間のあいだ保持してから、残りの混合液を、2時間に亘って滴下した。
【0135】
さらに、同温度で、12時間のあいだ反応を続行させるということによって、不揮発分が50%で、溶液酸価が20で、溶液水酸基価が25で、かつ、25℃におけるガードナー粘度(以下同様)がZなる、いわゆるアクリル樹脂溶液を得た。
【0136】
次いで、此のアクリル樹脂溶液の1,000部に、31部のジメチルアミノエタノールを加えたのち、水を加えて、55%濃度の水溶性アクリル樹脂溶液を得た。以下、これを水溶性樹脂(E−1)と略記する。
【0137】
参考例2〔本発明の複層塗膜形成方法に使用する、水分散性樹脂の調製例〕
参考例1と同様の反応容器に、脱イオン水の680部、過硫酸アンモニウムの2部および「Triton X−200」(後註)の15部を入れ、95℃に加熱した。
【0138】
次いで、後掲するような、アクリル・モノマー成分(アクリル単量体)の水性乳化液を、此の95℃の反応系に、4時間かけて滴下し、その滴下終了後も、さらに、3時間のあいだ保持した。
【0139】
しかるのち、反応液を冷却し、ジメチルエタノールアミンの5部と、脱イオン水の40部とを添加した。かくして、固形分が45%という、安定なる水分散型アクリル樹脂の、乳白色の分散液を得た。以下、これを水分散性樹脂(E−2)と略記する。
【0140】
スチレン 150部
メチルメタクリレート 300部
エチルアクリレート 380部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 150部
アクリル酸 20部
n−オクチルメルカプタン 5部
過硫酸アンモニウム 4部
「Triton X−200」▲1▼ 15部
「エマルゲン 840s」▲2▼ 10部
脱イオン水 530部
【0141】
《註》
▲1▼ 米国ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)社製の、アニオン系界面活性剤の商品名
▲2▼ 花王アトラス(株)製の、ノニオン系界面活性剤の商品名
【0142】
参考例3(同上)
使用すべきアクリル単量体成分を、下掲するように変更した以外は、参考例2と同様にして、固形分が45%で、溶剤に不溶なる架橋性微粒子を含んだ形の水分散型アクリル樹脂の、乳白色の安定なる分散液を得た。以下、これを水分散性樹脂(E−3)と略記する。
【0143】
メチルメタクリレート 450部
エチルアクリレート 350部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 150部
アクリル酸 20部
エチレングリコールジメタクリレート 30部
n−オクチルメルカプタン 5部
過硫酸アンモニウム 4部
「Triton X−200」▲1▼ 15部
「エマルゲン 840s」▲2▼ 10部
脱イオン水 530部
【0144】
参考例4〜18(本発明に係る粉体塗料用組成物の調製例;ならびに比較対照のための粉体塗料用組成物の調製例)
【0145】
第3表に示すような配合割合で以て、各成分を混合せしめ、さらに、その混合物を、「コニーダー」(スイス国ブス社製の、一軸混練機「PR−46型」の商品名)によって、加熱混練せしめた。
【0146】
次いで、かくして得られる各種の混練物を粗粉砕せしめたのち、さらに、微粉砕せしめるということによって、平均粒径が30〜40マイクロ・メーター(μm)なる、目的とする各種の粉体塗料を調製した。以下、これらを、それぞれ、順に、本発明に係る粉体塗料用組成物たる粉体塗料をT−1〜T−12と略記すると共に、成分(C)および(D)なる両成分の使用を、一切、欠如した形の、比較対照用の粉体塗料を、T−13〜15と略記し、同表に示す。
【0147】
【表4】
【0148】
《第3表の脚注》
「サイメル 327」………前出社製の、イミノ基含有メチル化メラミンの商品名
【0149】
【表5】
【0150】
【表6】
【0151】
【表7】
【0152】
【表8】
【0153】
参考例19(増粘剤の調製例)
「アクリゾール ASEー60」(ローム・アンド・ハース社製の、増粘剤の商品名;固形分=28%)の64部に、ジメチルエタノールアミンの6部および脱イオン水を添加せしめるということによって、固形分が3%なる目的とする増粘剤を得た。以下、これを(P)と略記する。
【0154】
参考例20〔水性ベースコート用塗料の調製例(1)〕
参考例1で得られた水溶性樹脂(E−1)の100部と、参考例19で得られた増粘剤(P)の10部と、「サイメル 300」(前出)の6部、p−トルエンスルフォン酸の1.0部、「アルミペースト分散液 #4919」[東洋アルミニウム(株)製の、アルミペースの商品名)の3部および「アルミペースト分散液 #55−519」(同社製品)の1.5部と、イソプロパノールの12部とを混合せしめ、脱イオン水で以て、20℃におけるフォード・カップNo.4による粘度を16秒に調整した。以下、これを水性ベースコート塗料(X−1)と略記する。
【0155】
参考例21〔同調製例(2)〕
参考例2で得られた水分散性樹脂(E−2)の100部と、参考例19で得られた増粘剤(P)の10部と、「サイメル 300」の5部、p−トルエンスルフォン酸の1.0部、「アルミペースト分散液 #4919」の3部および「アルミペースト分散液 #55−519」の1.5部と、イソプロパノールの12部とを混合せしめ、脱イオン水で以て、20℃におけるフォード・カップNo.4による粘度を16秒に調整した。以下、これを水性ベースコート塗料(X−2)と略記する。
【0156】
参考例22〔同調製例(3)〕
参考例3で得られた水分散性樹脂(E−3)の100部と、参考例19で得られた増粘剤(P)の10部と、「サイメル 300」の5部、p−トルエンスルフォン酸の1.0部、「アルミペースト分散液# 4919」の3部および「アルミペースト分散液 #55−519」の1.5部と、イソプロパノールの12部とを混合せしめ、脱イオン水で以て、20℃におけるフォード・カップNo.4による粘度を16秒に調整した。以下、これを水性ベースコート塗料(X−3)と略記する。
【0157】
実施例1〜12
これらの諸例は、参考例4〜15で得られた、それぞれの粉体塗料(T−1)〜(T−12)を、粉体塗装用静電スプレー塗装機で以て、燐酸亜鉛処理を施した0.8mm厚の梨地鋼板上に塗装せしめ、次いで、第4表に示すような条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された各種の試験板得た。それらの評価判定の結果を、まとめて、同表に示す。
【0158】
比較例1〜3
比較対照用の粉体塗料(T−13)〜(T−15)を用いるというように変更した以外は、実施例1〜12と同様にして、第4表に示すような評価判定の結果が得られた。
【0159】
【表9】
【0160】
【表10】
【0161】
【表11】
【0162】
【表12】
【0163】
【表13】
【0164】
《塗膜諸物性評価判定の要領》
【0165】
膜厚…………………電磁膜厚計で以て測定した。
【0166】
平滑性………………目視判定により、優、良、可ならびに不可の別の評価判定を行なった。
【0167】
優……非常にスムーズなる平滑な塗面の場合
良……小さいラウンドが有る場合
可……大きなラウンドが有る場合
不可…大きなラウンドに加えて、細かいチリ肌が認められ、著しく塗膜外観を損ねている場合
【0168】
鮮映性………………光沢計を用い、60度光沢(60度鏡面反射率:%)を測定した。
【0169】
耐擦傷性……………耐クレンザー性を測定した。
測定方法は、5%クレンザー水分散液を、ネル布に浸し、50往復のラビングを行なった。
【0170】
そして、斯かるラビング前後の20度光沢(20度鏡面反射率:%)を測定し、これより求めた、いわゆる光沢保持率(%)で以て表示した。
【0171】
密着性………………塗板を、40℃の温水中に10日間のあいだ浸漬せしめ、引き上げてから30分後に、クロス・カットを入れ、粘着テープによる剥離試験を行なった。
【0172】
優……全く、剥離が認められない場合
良……基材とトップコートとの間での剥離が僅かに認められる場合
不可……著しく、層間剥離が認められる場合
【0173】
リコート性…………塗板を、その塗膜の作製時と同じ温度で、更に、20分間のあいだ焼き付けを行なってから、再度、同種の塗料を塗装せしめたのちに、塗面にクロス・カットを入れ、粘着テープにより剥離せしめるという形の、密着性の評価判定の試験を行なった。
【0174】
優……全く、剥離が認められない場合
良……第1層とトップコートとの間での剥離が僅かに認められる場合
不可…著しく、層間剥離が認められる場合
【0175】
それらの結果を、まとめて、第4表に示している。
【0176】
実施例13〜15
これらの諸例は、参考例4〜15で得られた、それぞれの粉体塗料(T−1)〜(T−12)を用いて、以下に示すような、いわゆる複層塗膜形成方法に従って、2コート1ベーク塗装を行ない、目指すべき塗膜を形成するということによって、その塗膜の諸性能の評価判定の試験を行なった。その際の被塗物基材としては、次のような前処理を施したものを用いた。
【0177】
すなわち、「ボンデライト #3030」[日本パーカライジング(株)製の、燐酸亜鉛系処理剤の商品名]で以て処理された軟鋼板上に、エポキシ樹脂系カチオン電着塗料を電着せしめ、次いで、その上に、アミノ・ポリエステル樹脂系中塗り塗料を塗装せしめた形のものを用いた。
【0178】
まず、参考例20で得られた水性メタリック塗料(X−1)を、温度が25℃で、かつ、相対湿度が65〜70%なる塗装雰囲気下で以て、乾燥膜厚が20μmとなるように、それぞれ、2回に分けて塗装せしめた。
【0179】
こうした2回の塗装のあいだに、2分間のセッティングを行なった。1回目の塗装時のスプレーガンのエアー圧を5Kg/cm2 とし、塗料の流速の方を400m/分とし、2回目の塗装時には、塗料の流速を200m/分とし、被塗物基材とスプレーガンとの距離を40cmとした。
【0180】
なお、被塗物基材上における塗布面が、常に、垂直となるように、此の被塗物基材を保持するようにしておいた。
【0181】
こうした2回の塗装ののちに、30℃の温度で、5分間のあいだ風乾せしめた。次いで、室温にまで冷却してから、粉体塗料(T−1)〜(T−3)を、粉体塗装用の静電スプレー塗装機で以て塗装せしめ、しかるのち、此の塗装板を、第4表に示しているのと同様の条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験板を得た。
【0182】
【表14】
【0183】
実施例16〜18
まず、参考例21で得られた水性メタリック塗料(X−2)を、実施例13と同様にして塗装せしめてから、粉体塗料(T−4)〜(T−6)を、粉体塗装用の静電スプレー塗装機で以て塗装せしめ、次いで、此の塗装板を、第4表に示しているのと同様の条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験板を得た。
【0184】
【表15】
【0185】
実施例19〜21
まず、参考例22で得られた水性メタリック塗料(X−3)を、実施例1と同様の方法で塗装したのち、粉体塗料(T−7)〜(T−9)を、粉体塗装用の静電スプレー塗装機で以て塗装せしめ、次いで、此の塗装板を、第4表に示しているのと同様の条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験板を得た。
【0186】
【表16】
【0187】
実施例22〜24
まず、前掲した一般式[I−1]で以て示されるような化合物(D)を添加した形の粉体塗料(T−10)〜(T−12)を、実施例1と同様にして塗装せしめた塗装板を、第4表に示しているのと同様の条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験板を得た。
【0188】
【表17】
【0189】
比較例4〜6
比較対照用として、0℃以下なるガラス転移温度を有するエポキシ基含有ビニル系共重合体(C)の使用を、一切、欠如した形の粉体塗料(T−13)および(T−14);ならびに此の粉体塗料(T−14)に対して、実質的に、官能基を有していない形のビニル系共重合体系流展剤「モダフロー・レジン」(米国モンサント社製品)を添加して調製した形の粉体塗料(T−15)を、実施例1と同様の方法により塗装せしめた塗装板を、第4表に示しているのと同様の条件で以て焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験板を得た。
【0190】
【表18】
【0191】
かくして得られた、それぞれの硬化塗膜の形成されている試験板について、塗膜諸物性の評価判定を行なった。すなわち、塗膜の、それぞれ、膜厚、平滑性、鮮映性、耐擦傷性、層間密着性ならびにメタリック感についての観察ないしは測定を行なった。なお、その際の塗膜諸物性の評価判定の要領は、次に示す通りである。
【0192】
《塗膜諸物性評価判定の要領》
【0193】
膜厚…………………電磁膜厚計で測定。
【0194】
平滑性………………目視判定により、優、良、可ならびに不可の別の評価判定を行なった。
【0195】
優……非常にスムーズな平滑な塗面の場合
良……小さいラウンドが有る場合
可……大きなラウンドが有る場合
不可…大きなラウンドに加えて、細かいチリ肌が認められ、著しく塗膜外観を損なう場合
【0196】
鮮映性………………光沢計を用い、60度光沢(60度鏡面反射率:%)を測定した。
【0197】
耐擦傷性……………耐クレンザー性を測定した。
その測定方法は、5%クレンザー水分散液を、ネル布に浸して、50往復のラビングを行なった。
【0198】
そして、斯かるラビング前後の20度光沢(20度鏡面反射率:%)を測定し、これより求めた、いわゆる光沢保持率(%)で以て表示した。
【0199】
層間密着性…………塗板を、40℃の温水中に10日間のあいだ浸漬せしめ、引き上げてから30分後に、クロス・カットを入れ、粘着テープによる剥離試験を行なった。
【0200】
優……全く、剥離が認められない場合
良……ベースコートと、トップコートとの間での剥離が認められる場合
不可…著しく、層間剥離が認められる場合
【0201】
メタリック感………「ALCOPE LMR−100」[関西ペイント(株)社製の、メタリック感測定装置の商品名]で以て測定して求められたIV値に応じて、評価判定を行なった。
【0202】
優……250を超える場合
良……200以上250未満の場合
不可…200未満の場合
【0203】
それらの結果を、まとめて、第5表に示している。
【0204】
【発明の効果】
以上に詳述して明らかとなったように、本発明に係る粉体塗料用組成物と、該粉体塗料用組成物を水性ベース上に施すという塗装法とは、少なくとも、諸実施例と、諸比較例とを対比してみる限り、本発明に係る此の粉体塗料用組成物を用いている、本発明の実施例の方は、比較例の場合に比して、
【0205】
とりわけ、密着性ならびにリコート性などの上でも優れているし、加えて、ハジキなどといった、いわゆる塗膜欠陥も無く、さらに、平滑性ならびに鮮映性などにも優れているし、しかも、耐擦傷性などにも優れているという、本発明の目的とする諸効果の発現化が認められるし、
【0206】
また、塗装法で示したように、諸実施例の場合は、比較例の場合に比べても、層間密着性やメタリック感などにも優れているし、とりわけ、平滑性ならびに鮮映性などは、予想外に優れているし、しかも、さらに、耐擦傷性などにも優れているるといった、本発明本来の諸効果の発現化が、余す処なく認められる。
【0207】
こうした、それぞれ、平滑性ならびに鮮映性などと、耐擦傷性などといった諸物性の両立化は、これまでの、いわゆる従来型の粉体塗料を、水性ベースコートの上に塗装せしめるという場合には、到底、達成が困難であるという処、本発明に係る塗装法は、斯かる諸物性の両立化にとって、頗る、有効なものであるということを、如実に物語っている。
【0208】
したがって、本発明は、こうした両立化を、見事に、達成し得たものとして、斬新なる一大技術的創作に基づくものであり、極めて実用性の高い一大技術的創作に裏付けられているものである、と言い得よう。
Claims (6)
- エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の30〜60重量%なる範囲内で使用してなり、数平均分子量が1,500〜4,500で、ガラス転移温度が40℃以上のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と、多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に、数平均分子量が2,000〜15,000で、ガラス転移温度が0℃以下のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)を、前記エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に対して0.5〜4重量%の範囲内で添加して得られる樹脂組成物を、必須の皮膜形成成分として含有することを特徴とする、粉体塗料用組成物。
- エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の30〜60重量%なる範囲内で使用してなり、数平均分子量が1,500〜4,500で、ガラス転移温度が40℃以上のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と、多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に、数平均分子量が2,000〜15,000で、ガラス転移温度が0℃以下のエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(C)を、前記エポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)と多価カルボン酸(B)とを含有する組成物に対して0.5〜4重量%の範囲内で添加し、さらに、一分子中に少なくとも1個の、それぞれ、次の一般式[I−1]
- 前記したエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体(A)が、エポキシ基を有するビニル系単量体を、ビニル系単量体総量の40〜60重量%なる範囲内で使用してなるエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合体である、請求項1または2に記載の組成物。
- 水性塗料より形成せしめた塗膜の上に、さらに、請求項1、2または3に記載の粉体塗料用組成物を塗布し、塗膜を形成せしめることを特徴とする、粉体塗料用組成物の塗装法。
- 前記した水性塗料が、ビニル系共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿素樹脂およびポリアミド樹脂よりなる群から選ばれる、少なくとも1種の樹脂を主成分とする、水溶性ないしは水分散性の樹脂を皮膜形成成分として含有するものである、請求項4に記載の塗装法。
- 前記した水性塗料が、三次元架橋された、ビニル系共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンポリ尿素樹脂およびポリアミド樹脂のよりなる群から選ばれる、少なくとも1種の樹脂微粒子を含有するものである、請求項4に記載の塗装法。
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