JPH09176528A - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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JPH09176528A
JPH09176528A JP33668595A JP33668595A JPH09176528A JP H09176528 A JPH09176528 A JP H09176528A JP 33668595 A JP33668595 A JP 33668595A JP 33668595 A JP33668595 A JP 33668595A JP H09176528 A JPH09176528 A JP H09176528A
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JP
Japan
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acid
meth
various
vinyl
ester compound
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JP33668595A
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English (en)
Inventor
Ikuo Nakaya
郁夫 中屋
Shoichiro Takezawa
正一郎 竹沢
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑性や鮮映性などにより代表される、いわ
ゆる塗膜外観などを損ねることなく、とりわけ、耐擦傷
性などに優れるという硬化物を与え得る、従来型の粉体
塗料用樹脂組成物に比して、極めて実用性の高い、粉体
塗料用樹脂組成物を提供するにある。 【解決手段】 一つには、カルボン酸と反応可能なる官
能基としての、たとえば、エポキシ基を有する多官能性
ビニル系共重合体中のエポキシ基と、二つには、カルボ
キシル基を有する多官能性エステル化合物中のカルボキ
シル基との間の反応を通しての、そうした諸々の相乗作
用で以て、叙上のような諸性能ないしは諸特性を、最大
限に発揮するというものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
る、さらに詳細には、本発明は、それぞれ、エポキシ基
含有多官能性ビニル系共重合体と、特定の酸価を有す
る、カルボキシル基含有の多官能性エステル化合物と
を、必須の皮膜形成成分として含有することから成る
か、
【0002】あるいは上記したエポキシ基含有多官能性
ビニル系共重合体と、上記したカルボキシル基含有多官
能性エステル化合物と、さらに、多価カルボン酸とを、
必須の皮膜形成成分として含有することから成る、
【0003】とりわけ、平滑性や鮮映性などの、いわゆ
る仕上がり外観などにも優れるし、加えて、とりわけ、
耐擦傷性などにも優れた塗膜を与えるという、極めて実
用性の高い粉体塗料用樹脂組成物に関する。
【0004】
【従来の技術】エポキシ基含有ビニル系重合体を樹脂成
分とし、これと、硬化剤成分としての多価カルボン酸化
合物を用いた形の粉体塗料が、とりわけ、耐候性に優れ
た塗膜を形成し得るものであるという処から、広範に適
用し利用されている。
【0005】しかしながら、この種の粉体塗料は、とり
わけ、耐擦傷性などに劣るという欠点を有しており、斯
かる耐擦傷性などを改良しようとすると、とりわけ、塗
膜の仕上がり外観などが低下し易くなるし、ひいては、
諸性能のバランスをとることが、頗る、困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
ような従来型技術に従う限りは、どうしても、平滑性や
鮮映性などに代表される仕上がり外観にも優れるし、併
せて、耐擦傷性などにも優れるというような、これらの
諸性能のバランスが図られた、実用性の高い粉体塗料を
得ることは、到底、出来ないというのが、実状であっ
た。
【0007】そのために、本発明者らは、上述したよう
な従来型技術における欠点である、耐擦傷性などを改良
しようとすると、塗膜の仕上がり外観などが低下し易く
なるという実状を認識し、これらの諸性能のバランスが
図られた、極めて実用性の高い粉体塗料を得るべく、鋭
意、研究を開始した。
【0008】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、一にかかって、最小限でも、平滑性や鮮映性など
に代表される仕上がり外観と、耐擦傷性との両性能のバ
ランス化が、見事に取れた、極めて実用性の高い粉体塗
料用樹脂組成物を提供するということにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明者ら
は、上述したような従来型技術における種々の欠点の存
在に鑑みて、しかも、上述したような発明が解決しよう
とする課題に照準を合わせて、鋭意、検討を重ねた結
果、エポキシ基含有の多官能性ビニル系共重合体と、カ
ルボキシル基含有の多官能性エステル化合物とを併用
し、あるいは更に、多価カルボン酸をも併用した形で、
加熱硬化せしめることによって、平滑性や鮮映性などと
いった仕上がり外観を損なうこともなく、とりわけ、耐
擦傷性などに優れた塗膜を与えるということを見出すに
及んで、ここに、本発明を完成させるに到った。
【0010】すなわち、本発明は、基本的には、それぞ
れ、一つには、エポキシ基を有する多官能性ビニル系共
重合体(A)と、カルボキシル基を有する多官能性エス
テル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有
することから成る、粉体塗料用樹脂組成物を提供しよう
とするものであるし、
【0011】二つには、エポキシ基を有する多官能性ビ
ニル系共重合体(A)と、カルボキシル基を有する多官
能性エステル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分と
して含有し、さらに、すること多価カルボン酸(C)を
も、必須の皮膜形成成分として含有することから成る、
粉体塗料用樹脂組成物をも提供しようとするものであ
る。
【0012】具体的には、本発明は、上記した、カルボ
キシル基を有する多官能性エステル化合物(B)が、約
150KOHmg/g以上なる酸価を有するものである
という特定の化合物を用いることから成る、粉体塗料用
樹脂組成物をも提供しようとするものであるし、
【0013】併せて、上記した、カルボキシル基を有す
る多官能性エステル化合物(B)が、多価アルコール
と、多塩基酸無水物との反応物であるという特定の化合
物を用いることから成る、粉体塗料用樹脂組成物をも提
供しようとするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】このように、本発明は、それぞ
れ、
【0015】エポキシ基を有する多官能性ビニル系共重
合体(A)と、カルボキシル基を有する多官能性エステ
ル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有す
ることから成る、粉体塗料用樹脂組成物を請求している
ものであるし、
【0016】エポキシ基を有する多官能性ビニル系共重
合体(A)と、カルボキシル基を有する多官能性エステ
ル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有
し、さらに、多価カルボン酸(C)をも、必須の皮膜形
成成分として含有することから成る、粉体塗料用樹脂組
成物をも請求しているものであるし、
【0017】エポキシ基を有する多官能性ビニル系共重
合体(A)と、カルボキシル基を有する、酸価が約15
0KOHmg/g以上なる多官能性エステル化合物
(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有することか
ら成る、粉体塗料用樹脂組成物を請求しているものであ
るし、
【0018】エポキシ基を有する多官能性ビニル系共重
合体(A)と、カルボキシル基を有する、酸価が約15
0KOHmg/g以上なる多官能性エステル化合物
(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有し、さら
に、多価カルボン酸(C)をも、必須の皮膜形成成分と
して含有することから成る、粉体塗料用樹脂組成物をも
請求しているものであるし、
【0019】そして、上記したカルボキシル基を有する
多官能性エステル化合物(B)として、特に、多価アル
コールと、多塩基酸無水物との反応物であるという特定
の化合物を用いるという粉体塗料用樹脂組成物をも請求
しているものである。
【0020】《構成》
【0021】以下に、本発明の構成について、詳しく、
説明をすることにする。
【0022】ここにおいて、本発明に係る、粉体塗料用
樹脂組成物を調製するに当たって、前記した、エポキシ
基を有する多官能性ビニル系共重合体(A)とは、一分
子中に、少なくとも1個のエポキシ基を有するという、
特定なる、多官能性のビニル系共重合体を指称するもの
であり、斯かるエポキシ基含有多官能性ビニル系共重合
体(A)としては、たとえば、エポキシ基を有するビニ
ル系単量体(エポキシ基含有ビニル系単量体)と、これ
と共重合可能なる其の他のビニル系単量体とを共重合せ
しめるということによって調製されるような形のものな
どである。
【0023】当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重
合体(A)を調製するには、公知慣用の種々の方法が、
利用し適用し得るが、なかでも、溶液ラジカル重合法に
よるのが、最も簡便であるので、該重合法を推奨するも
のである。
【0024】ここにおいて、上記したエポキシ基含有ビ
ニル系単量体として特に代表的なるもののみを例示する
にとどめるならば、グリシジル(メタ)アクリレートも
しくはβ−メチルグリシジル(メタ)アクリレートなど
のような、(メタ)アクリル酸の種々のグリシジルエス
テルのほか、
【0025】(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシ
クロヘキシルもしくは(メタ)アクリル酸−3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチルの如き、各種のエポキシ基
含有(メタ)アクリル酸エステル類;あるいはアリルア
ルコールの(メチル)グリシジルエーテル、メタアリル
アルコールの(メチル)グリシジルエーテル、N−グリ
シジルアクリル酸アミドまたはビニルスルフォン酸グリ
シジルなどであり、これらは単独使用でも、2種以上の
併用でもよいことは、勿論である。
【0026】エポキシ基を有するビニル系単量体と共重
合可能なるビニル系単量体として特に代表的なもののみ
を例示するにとどめれば、(メタ)アクリル酸またはク
ロトン酸などであり、あるいは其等のエステル類などで
あり、さらには、その他のエチレン性不飽和単量体をも
使用することが出来る。これらは単独使用でも、2種以
上の併用でもよいことは、勿論である。
【0027】上記した、(メタ)アクリル酸のエステル
類として特に代表的なるもののみを例示するにとどめる
ことにするならば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸イソ(iso−)プロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メ
タ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルシク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
イソオクチルもしくは(メタ)アクリル酸2−エチルオ
クチル
【0028】または(メタ)アクリル酸ドデシル、(メ
タ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)ア
クリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラ
ヒドロフルフリル、エチルカルビトール(メタ)アクリ
レートの如き、各種のアルキルカルビトール(メタ)ア
クリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシ
クロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクリペンテ
ニル(メタ)アクリレートもしくはジシクロペンテニロ
キシエチル(メタ)アクリレートなどである。
【0029】また、水酸基含有(メタ)アクリル酸エス
テル類として特に代表的なもののみを例示するにとどめ
れば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸3−ヒドロキシプロピルもしくは(メタ)アクリ
ル酸4−ヒドロキシブチルの如き、各種の水酸基含有
(メタ)アクリル酸エステル類などをはじめ、
【0030】さらには、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレートもしくはポリプロピレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、あるいは上掲した水酸基
含有(メタ)アクリレート単量体を、ε−カプロラクト
ンで以て開環反応せしめることに得られる形の、いわゆ
るラクトン変性の水酸基含有(メタ)アクリレート;
【0031】γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシ
プロピルトリエトキシシランもしくはγ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランの如
き、各種の、加水分解性シリル基を含有する単量体類;
【0032】ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、トリフ
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペン
タフルオロプロピレンもしくは、ヘキサフルオロプロピ
レンの如き、各種の、ふっ素含有α−オレフィン類;あ
るいはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテ
ル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテル
もしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエ
ーテルの如き、各種のパーフルオロアルキル・パーフル
オロビニルエーテルおよび(パー)フルオロアルキルビ
ニルエーテル(ただし、アルキル基の炭素数1〜18)
などの含フッ素ビニル系単量体類;
【0033】さらには、燐酸エステル基を有する(メ
タ)アクリル系単量体も使用することが出来るが、かか
る燐酸エステル基含有(メタ)アクリル系単量体ものと
して特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、モ
ノ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェー
ト、酸性リン酸(メタ)アクリル酸エステルまたは(メ
タ)アクリロイルオキシエチルリン酸フェニールなどで
ある。
【0034】また、上記した、その他のエチレン性不飽
和単量体として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、フマル酸、マレイン酸もしくはイタコン酸の如
き、各種の多価カルボキシル基含有単量体;またはフマ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸などのような種々の多価
カルボキシル基含有単量体と、炭素数が1〜18なるモ
ノアルキルアルコールとのモノ−ないしはジエステル
類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンも
しくはp−tert−ブチルスチレンの如き、各種の芳
香族ビニル化合物;
【0035】(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メ
タ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−i
soープロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−iso−ブチル(メ
タ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)ア
クリルアミド、N−アミル(メタ)アクリルアミド、N
−(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アク
リルアミド、N−ヘプチル(メタ)アクリルアミド、N
−2−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、
【0036】N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−メ
チロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル
(メタ)アクロルアミド、N−エトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−iso−プロポキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−iso−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−tert−ブトキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−アミロキシメチルアクリルアミド、
N−ヘキシロキシ(メタ)アクリルアミド、N−ヘプチ
ロキシメチル(メタ)アクリルアミド、
【0037】N−オクチロキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N−2−エチル−ヘキシロキシメチル(メタ)
アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミドの
如き、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体類;ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き、各種の
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;
【0038】tert−ブチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレー
ト、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピペリ
ジニルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
イルモルフォリン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−
ビニルカプロラクタム、N−ビニルオキサゾリンもしく
は(メタ)アクリロニトリルの如き、各種の含窒素単量
体;
【0039】酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビ
ニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、C9
る分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C10なる
分岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニル、C11なる分
岐状(分枝状)脂肪族カルボン酸ビニルもしくはステア
リン酸ビニルの如き、各種の脂肪族カルボン酸ビニル;
シクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサ
ンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニルもしくはp−te
rt−ブチル安息香酸ビニルの如き、環状構造を有する
カルボン酸のビニルエステル類;
【0040】あるいはエチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ヒドロキシn−ブチルビニル
エーテル、ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、シク
ロヘキシルビニルエーテルもしくはラウリルビニルエー
テルの如き、アルキルビニルエーテル類;塩化ビニルも
しくは塩化ビニリデンの如き、各種の、上掲したフルオ
ロオレフィン類以外の、各種ハロゲン化オレフィン類;
またはエチレン、プロピレンもしくはブテン−1の如
き、各種のα−オレフィン類などである。
【0041】当該エポキシ基含有多官能性ビニル系共重
合体(A)は、常法により、調製することが出来るが、
その際においては、ラジカル重合開始剤を使用すること
が出来るし、そうしたラジカル重合開始剤としては、公
知慣用の種々の化合物を使用することが出来る。
【0042】斯かるラジカル重合開始剤として特に代表
的なるもののみを例示するにとどめることにすれば、
2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル、2,2’−
アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾ
ビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−ア
ゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル
−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾ
ビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−
アミジノプロペン)2塩酸塩、2−tert−ブチルア
ゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス−(2−
メチル−プロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾ
ビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロペン]
もしくは2,2’−アゾビス−(2,4,4−トリメチ
ルペンタン)の如き、各種のアゾ化合物;
【0043】あるいは過酸化ベンゾイル、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイ
ド、カリウムパーサルフェートまたはtert−ブチル
パーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオ
キシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソ
ブチレート、1,1−ビス−tert−ブチルパーオキ
シ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert
−ブチルパーオキシ−ラウレート、tert−ブチルパ
ーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシ
アセテート、
【0044】tert−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジクミルパーオキシドまたはジ−tert−ブチル
パーオキシドの如き、各種のケトンパーオキシド類;パ
ーオキシケタール類;ハイドロパーオキシド類、ジアル
キルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類;パーオ
キシエステル類;あるいはパーオキシジカーボネート類
などであるし、さらには、過酸化水素などである。
【0045】また、必要に応じて、公知慣用の種々の連
鎖移動剤を用いることが出来るが、それらのうちでも特
に代表的なるもののみを例示するにとどめるならば、ド
デシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリ
コール酸エステル、メルカプトエタノールまたはα−メ
チルスチレンダイマーなどである。
【0046】以上に掲げたような、諸原料を用いて、本
発明に係る粉体塗料用樹脂組成物を構成する、その必須
構成成分の一つとしての、当該エポキシ基含有多官能性
ビニル系共重合体(A)中の、エポキシ基含有ビニル系
単量体の使用量としては、当該ビニル系共重合体(A)
の調製に当たって用いられる全ビニル系単量体類の約5
〜約80重量%なる範囲内が適切であるし、好ましく
は、10〜50重量%なる範囲内が適切である。
【0047】此のエポキシ基含有ビニル系単量体の使用
量が、約5%よりも少ないというような場合には、どう
しても、得られる塗膜の、とりわけ、機械的物性などが
低下し易くなって来るし、
【0048】一方、約80重量%を超えて余りに多くな
るような場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、仕
上がり外観などが低下し易くなって来るし、ひいては、
本発明の効果を、充分には、発現することが出来なくな
って来易くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【0049】また、当該エポキシ基含有多官能ビニル系
共重合体(A)の数平均分子量としては、大約1,00
0〜大約10,000なる範囲内が適切であるし、好ま
しくは、1,500〜5,000なる範囲内が適切であ
って、此の数平均分子量が約1,000よりも小さいと
いう場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、機械的
物性などが劣るし、10,000より余りにも大きくな
るという場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、平
滑性などが低下し易くなるので、いずれの場合も好まし
くない。
【0050】さらに、当該共重合体(A)の、環球法に
よる軟化点としては、約80〜約150℃なる範囲内が
適切であって、約80℃よりも低いというような場合に
は、どうしても、粉体塗料の、とりわけ、耐ブロッキン
グ性などが劣り易くなるし、一方、約150℃よりも高
いというような場合には、どうしても、塗膜の、とりわ
け、平滑性などが劣り易くなるので、いずれの場合も好
ましくない。
【0051】次いで、前記した、カルボキシル基を有す
る多官能性エステル化合物(B)とは、一分子中に、少
なくとも1個のカルボキシル基を有する、多官能性のエ
ステル化合物を指称するものであるが、当該カルボキシ
ル基含有多官能性エステル化合物として特に代表的なる
もののみを例示するにとどめることにすれば、多塩基酸
無水物を、多価アルコール以て、いわゆる開環反応せし
めるということによって得ることが出来る。
【0052】こうした多価アルコールとしては、2〜6
価のアルコール類が使用可能であるが、それらのうちで
も特に代表的なるもののみを例示するにとどめるなら
ば、
【0053】a) エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールもし
くはネオペンチルグリコール、
【0054】1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−
1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5
−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3
−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4
−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェ
ノールAもしくは水添ビスフェノールA、
【0055】またはヒドロキシピバリルヒドロキシピバ
レート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールオクタン、トリメチロールヘプタデ
カン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオ
ール、グリセリン、ヘキサントリオール、3−メチルペ
ンタン−1,3,5−トリオール、
【0056】トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌ
レート、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ジグ
リセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリス
リトール、ヘキサメチロールメラミン、ソルビトールも
しくはスピログリコールの如き、各種の多価アルコール
類;
【0057】b) ポリオキシエチレングリコール、ポ
リオキシプロピレンブリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコールもしくはポリオキシエチレンテトラメチ
レングリコールの如き、各種のポリエーテルグリコール
類;
【0058】c) 上掲されたような各種の多価アルコ
ール類と、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、
プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテルまたはアリルグリシジ
ルエーテルなどのような化合物の1種または2種以上と
の、いわゆる開環重合によって得られるという形の、変
性ポリエーテルポリオール類などである。
【0059】ここにおいて、上述した、多価アルコール
と反応せしめるための多塩基酸無水物としては、それぞ
れ、脂肪族、脂環式ないしは芳香族の、公知慣用の種々
の多価カルボン酸の酸無水物を使用することが出来る。
【0060】それらのうちでも特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、コハク酸、マレイン酸、シトラ
コン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、テトラブロムフタル酸、テトラクロルフタ
ル酸、4−スルフォフタル酸、シクロヘキセン−1,2
−ジカルボン酸、ヘット酸、ハイミック酸、トリメリッ
ト酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,
4−シクロヘキサントリカルボン酸、メチルシクロヘキ
セントリカルボン酸、ピロメリット酸の酸無水物などで
ある。
【0061】そして、多価アルコールと多塩基酸無水物
とを反応させる際には、酸無水物の開環反応のみを優先
的に行なわしめるというのが望ましく、縮合反応を行な
わせるというようにすると、どうしても、ゲル化や、高
分子量化してしまうというようになり易いので、望まし
くない。
【0062】こうした開環反応は、無触媒系であって
も、触媒を使用してもよい。かかる触媒として特に代表
的なもののみを例示するにとどめれば、テトライソプロ
ピルチタネートのような、種々のチタン系触媒;酢酸亜
鉛もしくは亜鉛アセチルアセトネートの如き、各種の亜
鉛系触媒などであるし、さらには、ジブチル錫オキサイ
ドまたは「ファスキャット 400、4100もしくは
4102」(米国アトケム社製品)の如き、錫系触媒な
どである。
【0063】この際の、多価アルコールと多塩基酸との
反応モル比としては、多価アルコールの水酸基モル数
と、多塩基酸中の無水酸基とのモル数比が、約0.5〜
約1.1の範囲内となるようにするが望ましい。
【0064】また、当該カルボキシル基含有多官能エス
テル化合物(B)の酸価としては、水酸化カリウムのm
g換算で以て、約150KOHmg/g以上で、しか
も、約600以下なる範囲内が適切であるし、好ましく
は、200〜600KOHmg/gなる範囲内が適切で
ある。
【0065】約150未満であるような場合には、どう
しても、塗膜の、とりわけ、機械的物性などと、平滑性
などとのバランスが悪くなり易いし、一方、約以上とな
るような場合には、どうしても、ので、いずれの場合も
好ましくない。
【0066】さらに、当該カルボキシル基含有多官能性
エステル化合物(B)の分子量としては、数平均分子量
で以て、約200〜大約4,000というような範囲内
が適切である。約200未満の場合には、どうしても、
塗膜の、とりわけ、機械的物性など発現効果が期待され
得なくなるし、一方、約4,000を超えて余りにも大
きくなる場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、平
滑性などが悪くなり易いので、いずれの場合も好ましく
ない。
【0067】次いで、前記した多価カルボン酸(C)と
しては、それぞれ、脂肪族、脂環式ないしは芳香族の多
価カルボン酸を使用することが出来る。それらのうちで
も特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、
【0068】コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメ
リン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、1,
12−ドデカン2酸、1,20−アイコサン2酸、1,
24−テトラアイコサン2酸、
【0069】マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、
グルタコン酸、フタル酸、、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などである
し、
【0070】さらには、これらの酸無水物などである。
就中、1,12−ドデカン2酸や1,20−アイコサン
2酸などの使用が、特に好適である。
【0071】前述したカルボキシル基含有多官能性エス
テル化合物(B)と、当該多価カルボン酸(C)との配
合比としては、重量部比で以て、約10/約90〜約9
0/約10なる範囲内が適切である。
【0072】そして、前述したエポキシ基含有多官能性
ビニル系共重合体(A)と、前述したカルボキシ基含有
多官能性エステル化合物(B)と、当該多価カルボン酸
(C)との配合比としては、共重合体(A)中のエポキ
シ基の当量数に対する、多官能性エステル化合物(B)
中のカルボキシル基と、多価カルボン酸(C)中のカル
ボキシル基との各当量数の合計が、当量比で以て、約
0.5〜約1.5なる範囲内に入るような比率で使用す
るのが望ましい。
【0073】かくして得られる、本発明に係る粉体塗料
用樹脂組成物には、エポキシ、ポリエステルまたはポリ
アミドなどのような種々の合成樹脂;顔料;流動調節
剤;ブロッキング防止剤;紫外線吸収剤;光安定剤;ベ
ンゾイン;帯電防止剤あるいは酸化防止剤などのよう
な、
【0074】通常、用いられている、公知慣用の種々の
塗料用添加物などを、必要に応じて、1種または2種以
上、加えるということが出来るが、本発明に係る粉体塗
料用樹脂組成物に対しては、それぞれ、こうした諸々の
添加物を加えた形で以て、あるいは加えずに、目的とす
る粉体塗料として、実用に供せられる。
【0075】かかる添加物のうち、まず、紫外線吸収
剤、光安定剤または酸化防止剤として特に代表的なもの
のみを例示するにとどめれば、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン(「シーソーブ 100」)、2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(「シーソーブ1
01」)、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4メトキシ−5−
スルフォベンゾフェノンの如き、各種のベンゾフェノン
系;
【0076】2−(3,5−ジ−tert−アミル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(「チヌビ
ン 328」)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチ
ル−フェニル)ベンゾトリアゾール(「チヌビン
P」)、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ジ(1,1−
ジメチルベンジル)フェニル]−2Hベンゾトリアゾー
ル(「チヌビン 900」)の如き、各種のベンゾトリ
アゾール系;フェニルサリシレート(「シーソーブ 2
01」)の如き、各種のサリシレート系;
【0077】エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニ
ルアクリレート(「シーソーブ 501」)の如き、各
種の置換アクリロニトリル系;2−エトキシ−2’−エ
チルオキザックアシッドビスアニリド(「チヌビン 3
12」)の如き、各種のシュウ酸アニリド系;[2,
2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノレー
ト)]−2−エチルヘキシルアミン−ニッケル(II)
(「シーソーブ 612NH」)の如き、各種のニッケ
ル錯体系;
【0078】ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート(「チヌビン 29
2」)、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート(「チヌビン 770」)、2−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(「チヌビン
144」)の如き、各種のヒンダードアミン系;
【0079】3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシトルエン(「スワノックス BHT」)、テトラ
キス−[メチレン−(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシハイドロシンナメート)](「イルガノ
ックス 1010」)の如き、各種のフェノール系など
である。
【0080】また、前記した着色顔料として特に代表的
なもののみを挙げるにとどめれば、まず、有機顔料とし
ては、ベンチジンエロー、ハンザエローまたはレーキッ
ド4Rの如き、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、
カーミン6Bまたはボルドー10の如き、各種の溶性ア
ゾ顔料;フタロシアニンブルーまたはフタロシアニング
リーンの如き、各種の銅フタロシアニン系顔料;
【0081】ローダミンレーキまたはメチルバイオレッ
トレーキの如き、各種の塩素性染め付けレーキ;キノリ
ンレーキまたはファストスカイブルーの如き、各種の媒
染染料系顔料;アンスラキノン系、チオインジゴ系また
はペリノン系の如き、各種の建染染料系顔料;シンカシ
アレッドBの如き、各種のキナクリドン系顔料;ヂオキ
サジンバイオレットの如き、各種のヂオキサジン系顔
料;あるいはクロモフタールの如き、各種の縮合アゾ顔
料などであるし、さらには、アニリンブラックなどがで
ある。
【0082】次いで、上記した無機顔料としては、黄
鉛、ジンククロメートまたはモリブデートオレンジの如
き、各種のクロム酸塩;紺青の如き、各種のフェロシア
ン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化
鉄、ベンガラまたは酸化クロームグリーンの如き、各種
の金属酸化物;カドミウムエロー、カドミウムレッドお
よび硫化水銀の如き、各種の硫化物、セレン化物;硫酸
バリウムまたは硫酸鉛の如き、各種の、硫酸塩;ケイ酸
カルシウムまたは群青の如き、各種の珪酸塩;
【0083】炭酸カルシウムまたは炭酸マグネシウムの
如き、各種の炭酸塩;コバルトバイオレットまたはマン
ガン紫の如き、各種の燐酸塩;アルミニウム粉、金粉、
銀粉、銅粉、ブロンズ粉または真鍮粉の如き、各種の金
属粉末顔料;あるいは此等の種々の金属フレーク顔料な
どであるし、さらには、マイカ・フレークまたは金属酸
化物を被覆したマイカ・フレークや雲母状酸化鉄などの
メタリック顔料や、パール顔料などが、特に代表的なも
のである。
【0084】さらに、上記した体質顔料としては、沈降
性硫酸バリウム、ご粉、石膏、アルミナ白、クレー、シ
リカ、シリカ白、タルク、沈降性炭酸マグネシウムまた
はカオリンなどが、特に代表的なものであるし、さらに
は、カーボン・ブラックなども使用することが出来る。
【0085】本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物を用い
て、目的とする粉体塗料を調製するには、公知慣用の種
々の方法のうち、いずれをも採用することが出来るが、
通常は、以上に掲げたような種々の成分を混合せしめた
のち、たとえば、加熱ロールやエクストルーダーなどの
ような種々の溶融混練機を用いて、約80〜約180℃
程度での温度で、充分に溶融混合せしめ、それを冷却し
から、粉砕せしめるということによって、粉体塗料と為
すというような方法が利用し適用されている。
【0086】また、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物
の塗装方法としては、たとえば、静電吹付法や流動浸漬
などのような、公知慣用の種々の塗装方法によって行な
うということが出来る。
【0087】したがって、まず、こうした方法によっ
て、被塗物基材を塗装せしめ、しかるのち、通常におい
ては、かくして塗装された被塗物(つまり、塗装物)
を、約150〜約210℃なる範囲内の温度で以て、焼
付炉での焼付を行なうというようにして、粉体塗装によ
る塗膜を得ることが出来る。
【0088】ここにおいて、上記した被塗物基材として
特に代表的なもののみを例示するにとどめれば、アルミ
ニウム、ステンレス・スチール、クロム・メッキ、トタ
ン板またはブリキ板の如き、各種の金属素材または金属
製品類;あるいは瓦類;ガラス類;または各種の無機質
建材類などであり、
【0089】具体的には、自動車車体または自動車
(用)部品類、二輪車または二輪車(用)部品類などを
はじめ、さらには、門扉またはフェンス類の如き、各種
の建材類;アルミサッシ類の如き、各種の建築内外装用
資材類;あるいはアルミホイルなどのような種々の鉄な
いしは非鉄金属類の諸素材ないしは諸製品類などであ
る。
【0090】
【実施例】次に、本発明を、合成例、参考例、実施例お
よび比較例により、一層、具体的に説明することにする
が、これらは、飽くまでも、本発明の一態様でしかな
く、したがって、本発明は、決して、これらの例示例の
みによって限定されるものではない。また、以下におい
て、部および%は、特に断りの無い限り、すべて重量基
準であるものとする。
【0091】合成例1〔エポキシ基含有多官能性ビニル
系共重合体(A)の調製〕 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、キシレンの100部を入れ、130℃にま
で昇温した。
【0092】これに、グリシジルメタクリレートの30
部、n−ブチルメタクリレートの25部、メチルメタク
リレートの30部およびスチレンの15部と、重合開始
剤としてのtert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキ
サノエートの4部とからなる混合物を、5時間に亘って
滴下した。
【0093】滴下終了後も、同温度に、さらに、10時
間のあいだ保持して、残モノマーの重合反応を行ない、
此の反応を完結せしめた。重合反応終了後は、かくして
得られた樹脂溶液を、約30Torrの減圧下に保持
し、キシレンを除去せしめることによって、不揮発分が
99.5%で、ガラス転移温度が62℃で、環球法によ
る軟化点が105℃で、かつ、数平均分子量が3,10
0なる、固形の目的共重合体の溶液を得た。以下、これ
を、エポキシ基含有共重合体(A)と略記する。
【0094】合成例2〔カルボキシル基含有多官能性エ
ステル化合物(B)の調製(1)〕 温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、1,6−ヘキサンジオールの285部およ
び無水フタル酸715部を仕込んで、140℃にまで昇
温した。
【0095】次いで、この温度で、5時間のあいだ反応
せしめることによって、酸価が307KOHmg/gな
る、白色固形の、目的エステル化合物を得た。以下、こ
れをB−1と略記する。
【0096】合成例3〔カルボキシル基含有多官能性エ
ステル化合物(B)の調製(2)〕 温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、1,6−ヘキサンジオールの277部およ
びヘキサヒドロ無水フタル酸の723部を仕込み、13
0℃にまで昇温した。
【0097】次いで、この温度で、5時間のあいだ反応
せしめることによって、酸価が273KOHmg/gな
る、透明半固形の、目的エステル化合物を得た。以下、
これをB−2と略記する。
【0098】合成例4〔カルボキシル基含有多官能性エ
ステル化合物(B)の調製(3)〕 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、1,6−ヘキサンジオールの240部およ
び無水トリメリット酸の760部を仕込んで、180℃
にまで昇温した。
【0099】次いで、この温度で、5時間のあいだ反応
せしめることによって、酸価が423KOHmg/gな
る、白色固形の、目的エステル化合物を得た。以下、こ
れをB−3と略記する。
【0100】合成例5〔カルボキシル基含有多官能性エ
ステル化合物(B)の調製(4)〕 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、「PNT−40」[日本乳化剤(株)製
の、ペンタエリスリトールの1モルに対して、約4モル
のエチレンオキサイドを開環付加せしめることによって
合成された、水酸基価が712KOHmg/gなる、4
官能性のポリオールの商品名]の338部と、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸の662部とを仕込んで、130℃に
まで昇温した。
【0101】次いで、この温度で、5時間のあいだ反応
せしめることによって、酸価が243KOHmg/gな
る、透明固形の、目的エステル化合物を得た。以下、こ
れをB−4と略記する。
【0102】合成例6〔カルボキシル基含有多官能性エ
ステル化合物(B)の調製(5)〕 温度計、撹拌機、還流冷却器および窒素導入口を備えた
反応容器に、トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌレ
ートの465部および無水コハク酸の508部仕込ん
で、140℃にまで昇温した。
【0103】この温度で、5時間のあいだ反応せしめる
ことによって、酸価が289KOHmg/gなる、透明
固体の目的エステル化合物を得た。以下、これをB−5
と略記する。
【0104】参考例1〔本発明に係る粉体塗料用樹脂組
成物を、複層塗膜形成方式に適用するための、水性ベー
スコート用水分散性樹脂の調製例〕
【0105】合成例1と同様の反応容器に、脱イオン水
の680部、過硫酸アンモニウムの2部および「Tri
ton x−200」(後註)の15部を入れ、95℃
に加熱した。
【0106】次いで、下に掲げるようなアクリル・モノ
マー成分(アクリル単量体成分)の水性乳化液を、此の
95℃の反応系に、4時間かけて滴下し、滴下終了後
も、さらに、3時間のあいだ保持した。
【0107】その後は、反応液を冷却し、ジメチルエタ
ノールアミンの5部と、脱イオン水40部とを添加し
た。かくして、固形分が45%で、しかも、有機溶剤に
不溶なる架橋性微粒子を含む水分散型アクリル樹脂の、
乳白色の、安定なる分散液を得た。以下、これを、水分
散性樹脂(D−1)と略記する。
【0108】 メチルメタクリレート 450部 エチルアクリレート 350部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 150部 アクリル酸 20部 エチレングリコールジ−メタクリレート 30部 n−オクチルメルカプタン 5部 過硫酸アンモニウム 4部 「Triton X−200」 15部 「エマルゲン 840s」 10部 脱イオン水 530部
【0109】《註》 米国ローム・アンド・ハース(Rohm & Haa
s)社製の、アニオン性界面活性剤の商品名 花王アトラス(株)製の、ノニオン性界面活性剤の
商品名
【0110】参考例2〔水性ベースコート塗料用増粘剤
の調製例〕 「アクリゾール ASE−60」(ローム・アンド・ハ
ース社製の、増粘剤の商品名;固形分=28%)の64
部に、ジメチルエタノールアミンの6部および脱イオン
水の530部を添加して、固形分が3%なる目的物を得
た。以下、これを(P)と略記する。
【0111】参考例3〜11(粉体塗料用樹脂組成物・
粉体塗料の調製例) 第1表に示すような配合組成で以て混合せしめ、しかる
のち、その混合物を、「コニーダー PR−46型」
(スイス国ブス社製の、一軸混練機の商品名)により、
加熱混練せしめた。
【0112】引き続いて、かくして得られた、それぞれ
の混練物を粗粉砕せしめたのち、さらに、微粉砕せしめ
ることによって、平均粒径が30〜40マイクロ・メー
ター(μm)なる、各種の、粉体塗料用樹脂組成物たる
粉体塗料を調製した。
【0113】以下、これらを、それぞれ、順次、粉体塗
料(T−1)〜粉体塗料(T−9)と略記する。ただ
し、これらの諸例において、粉体塗料(T−6)および
粉体塗料(T−9)は、それぞれ、本発明の実施例品な
らびに比較対照用品として、酸化チタン系の顔料を配合
せしめた形のものである。
【0114】
【表1】
【0115】《第1表の脚注》 (注1) 「タイペーク CR−93」[石原産業
(株)製の、酸価チタン系顔料の商品名]を使用した。
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】参考例12(水性ベースコート用塗装剤の
調製例) 参考例1で得られた水分散性樹脂(D−1)の100部
に、参考例2で得られた増粘剤(P)の10部と、「サ
イメル 300」[三井サイアナミド社製の、ヘキサメ
トキシメチル化メラミンの商品名]の5部、パラトルエ
ンスルフォン酸(p−トルエンスルフォン酸)の1部
と、
【0119】「アルミ・ペースト分散液 #4919」
[東洋アルミニウム(株)製の、アルミ・ペーストの商
品名]の3部と、「アルミ・ペースト分散液 #55−
519」(同上)の1.5部と、イソプロパノールの1
2部とを混合せしめ、脱イオン水で以て、20℃におけ
る、フォード・カップNo.4による粘度が16秒とな
るように調整せしめることによって、水性ベースコート
用塗装剤を得た。以下、これを(X−1)と略記する。
【0120】実施例1 粉体塗料(T−1)〜粉体塗料(T−7)なる、それぞ
れの粉体塗料を、粉体塗装用静電スプレー塗装機で以
て、燐酸亜鉛処理を施した、0.8mm厚の梨地鋼板上
に塗装せしめ、次いで、180℃なる温度、20分間の
あいだ焼き付けを行なって、硬化塗膜の形成された試験
板を得た。
【0121】実施例2 次に示すような、いわゆる複層塗膜形成方法に従って、
塗膜を形成せしめるということによって、その塗膜につ
いての諸性能の評価判定の試験を行なったが、その際の
被塗物基材としては、次のような前処理を施したものを
用いた。
【0122】すなわち、「ボンデライト #3030」
[日本パーカライジング(株)製の、燐酸亜鉛系処理剤
の商品名]で以て処理された軟鋼板上に、エポキシ樹脂
系カチオン電着塗料を電着せしめ、次いで、その上に、
アミノ・ポリエステル樹脂系中塗り塗料を塗装せしめた
形のものを用いた。
【0123】まず、参考例12で得られた水性ベースコ
ート用メタリック塗装剤(X−1)を、温度が25℃
で、かつ、相対湿度が65〜70%なる塗装雰囲気下に
おいて、乾燥膜厚が20μmとなるように、それぞれ、
2回に分けて塗装せしめた。こうした2回の塗装の間
に、2分間の、いわゆるセッティングを行なった。
【0124】1回目の塗装時のスプレーガンのエアー圧
を5Kg/cm2 とし、塗料の流速の方を400m/分
とし、2回目の塗装時には、塗料の流速を200m/分
とし、被塗物基材とスプレーガンとの距離を40cmと
した。なお、被塗物基材上における塗布面が、常に、垂
直となるように、此の被塗物基材を保持するようにして
おいた。
【0125】こうした2回の塗装ののち、30℃の温度
で、5分間のあいだ風乾せしめた。しかるのち、室温に
まで冷却してから、粉体塗料(T−1)〜粉体塗料(T
−7)を、各別に、粉体塗装用静電スプレー塗装機で以
て塗装せしめ、次いで、それぞれの塗装板を、180℃
なる温度で、20分間のあいだ焼き付けを行なって、硬
化塗膜の形成された試験板を得た。
【0126】比較例1 対照用品として、エポキシ基含有ビニル系共重合体に対
しては、カルボキシル基含有多官能性エステル化合物を
配合するという代わりに、硬化剤としての1,12−ド
デカン2酸のみを配合するというようにして調製せしめ
た形の、粉体塗料(T−8)および粉体塗料(T−9)
を用いるように変更した以外は、実施例1と同様の方法
によって塗装せしめた両塗装板を、180℃なる温度
で、20分間のあいだ焼き付けを行ない、硬化塗膜の形
成された両試験板を得た。
【0127】比較例2 対照用品として、エポキシ基含有ビニル系共重合体に対
しては、カルボキシル基含有多官能性エステル化合物を
配合するという代わりに、硬化剤としての1,12−ド
デカン2酸のみを配合するというようにして調製せしめ
た形の、粉体塗料(T−8)および粉体塗料(T−9)
を用いるように変更した以外は、実施例2と同様の方法
によって塗装せしめた両塗装板を、180℃なる温度
で、20分間のあいだ焼き付けを行ない、硬化塗膜の形
成された両試験板を得た。
【0128】かくして得られた、それぞれの硬化塗膜に
ついての、塗膜諸物性の評価判定の試験を行なった。つ
まり、それぞれ、膜厚ならびに塗膜の、平滑性、鮮映
性、耐擦傷性および層間密着性についての評価判定を行
なった。その際の塗膜諸物性の評価判定の要領は、次の
通りである。
【0129】《塗膜諸物性の評価判定の要領》
【0130】膜厚…………………電磁膜厚計で以て測定
し、その値を表記した。
【0131】塗膜の平滑性………目視判定により評価判
定を行ない、それぞれ、優、良、可および不可なる、次
に示すような評価基準に基づく、都合、4ランクでの評
価とした。
【0132】 優………非常に、スムーズで平滑なる塗面の場合 良………小さいラウンドが認められるという場合 可………大きなラウンドが認められるという場合 不可……大きなラウンドに加えて、細かいチリ肌も認め
られ、著しく、塗膜外観を損なうという場合
【0133】塗膜の鮮映性………光沢計を用いて、60
度鏡面反射率(60度光沢)を測定し、その値を表記し
た。
【0134】耐擦傷性……………いわゆる、耐クレンザ
ー性を測定し、その値を表記したが、その際の測定方法
としては、5%なる濃度の、クレンザーの水分散液を、
ネルに浸して、50往復のラビングを行なって、斯かる
ラビング前後の20度鏡面反射率(20度光沢)を測定
し、これより求めた、いわゆる光沢保持率(%)で以て
表示した。
【0135】層間密着性…………それぞれ、実施例1な
らびに比較例1の両例場合については、JIS K−5
400に準じて、いわゆる碁盤目密着性で以て、評価判
定を行ない、粘着テープ剥離後の塗膜残存率で以て表示
した。
【0136】他方の、それぞれ、実施例2ならびに此の
実施例2の比較対照例たる比較例2の両例の場合につい
ては、まず、塗板(硬化塗膜の形成された試験板)を、
各別に、40℃の温水中に、10日間のあいだ浸漬せし
め、次いで、引き上げてから30分後に、それぞれの塗
面上に、クロス・カットを入れ、粘着テープによる剥離
試験を行なって、それぞれ、優、良および不可なる、次
に示すような評価基準に基づく、都合、3ランクでの評
価とした。
【0137】 優………全く、剥離が認められない 良………ベースコートとトップコートとの間で以て、剥
離が認められる場合 不可……著しく、層間剥離が認められる場合
【0138】それぞれ、実施例1ならびに比較例1の結
果を、まとめて、第2表に示すし、実施例2ならびに比
較例2の結果を、まとめて、第3表に示す。
【0139】
【表4】
【0140】
【表5】
【0141】
【表6】
【0142】
【表7】
【0143】
【表8】
【0144】
【表9】
【0145】
【発明の効果】以上に詳述して来た処からも明らかなよ
うに、本発明に係る粉体塗料用樹脂組成物は、とりわ
け、塗膜の耐擦傷性などにも優れるし、加えて、平滑性
や鮮映性などに代表される塗膜の、仕上がり外観にも優
れるというものであって、たとえば、比較例1で得られ
た対照用の粉体塗料用樹脂組成物に比して、とりわけ、
平滑性、鮮映性ならびに層間密着性などは、同等以上で
あり、特に、耐擦傷性などに優れるという効果が発現さ
れているし、また、比較例2と比した場合においても、
耐擦傷性などは、やや良好であり、特に、平滑性などが
良好となっている。
【0146】こうした、それぞれ、平滑性ならびに鮮映
性などと、耐擦傷性などといった諸物性の両立化の達成
は、これまでの、いわゆる従来型の粉体塗料にあって
は、頗る、困難であるという処、本発明に係る粉体塗料
用樹脂組成物は、斯かる諸物性の両立化にとって、有効
なものであることを、如実に物語っている。
【0147】したがって、本発明は、こうした両立化
を、見事に、達成し得たものとして、斬新なる一大技術
的創作に基づくものであり、極めて実用性の高い一大技
術的創作に裏付けられたものである、と言い得よう。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】また、上記した、その他のエチレン性不飽
和単量体として特に代表的なもののみを例示するにとど
めれば、フマル酸、マレイン酸もしくはイタコン酸など
ような各種の多価カルボキシル基含有単量体と、炭素数
が1〜18なるモノアルキルアルコールとのモノ−ない
しはジエステル類;またはスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレンもしくはビニルトル
エンの如き、各種の芳香族ビニル化合物;
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】約150KOHmg/g未満であるような
場合には、どうしても、塗膜の、とりわけ、機械的物性
などと、平滑性などとのバランスが悪くなり易く、一
方、約600を超えて余りに高くなるような場合には、
どうしても、反応が早すぎるというようになるし、ひい
ては、とりわけ、塗膜の平滑性などが劣るようになり易
くなるので、いずれの場合も好ましくない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】さらに、当該カルボキシル基含有多官能性
エステル化合物(B)の分子量としては、数平均分子量
で以て、約200〜大約4,000というような範囲内
が、好ましくは、300〜2,000というような範囲
内が適切である。約200未満の場合には、どうして
も、塗膜の、とりわけ、機械的物性などの発現効果が期
し得なくなり易く、一方、大約4,000を超えて余り
にも高くなるような場合には、どうしても、塗膜の、と
りわけ、平滑性などが悪くなり易くなるので、いずれの
場合も好ましくない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正内容】
【0085】本発明に係る粉体塗料用重視組成物を用い
て、目的とする粉体塗料を調製するには、公知慣用の種
々の方法のうち、いずれの方法をも採用し適用すること
が出来るが、以上に掲げたような種々の成分を混合せし
めたのち、たとえば、加熱ロールや、エクストルーダー
などのような種々の溶融混練機を用いて、約80〜18
0℃程度の温度で、充分に溶融混練せしめ、それを冷却
してから、微粉砕せしめるということによって、粉体塗
料と為すというような方法が利用し適用されている。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0126
【補正方法】変更
【補正内容】
【0126】比較例1 対照品として、エポキシ基含有ビニル系共重合体に対し
ては、カルボキシル基含有多官能性エステル化合物を配
合するという代わりに、硬化剤としての1,12−ドデ
カン2酸のみを配合するというようにして調製せしめた
形の、それぞれ、粉体塗料(T−8)および粉体塗料
(T−9)を用いるように変更した以外は、実施例1と
同様の方法によって塗装せしめた両塗装板を、180℃
の温度で、20分間、焼き付けを行ない、硬化塗膜の形
成された両試験板を得た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0135
【補正方法】変更
【補正内容】
【0135】基材密着性…………それぞれ、実施例1な
らびに比較例1の両例の場合については、JIS K−
5400に準じて、いわゆる碁盤目密着性で以て、評価
判定を行ない、粘着テープ剥離後の塗膜残存率で以て表
示した。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0136
【補正方法】変更
【補正内容】
【0136】層間密着性…………他方の、それぞれ、実
施例2ならびに此の実施例2の対照例たる比較例2の両
例の場合については、まず、塗板(硬化塗膜の形成され
た試験板)を、各別に、40℃の温水中に、10日間の
あいだ浸漬せしめ、次いで、引き上げてから30分後
に、それぞれの塗面上に、クロス・カットを入れ、粘着
テープによる剥離試験を行なって、それぞれ、優、良お
よび不可なる、次に示すような評価判定基準に基づく、
都合、3ランクによる評価判定を行なった。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0139
【補正方法】変更
【補正内容】
【0139】
【表4】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0140
【補正方法】変更
【補正内容】
【0140】
【表5】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0141
【補正方法】変更
【補正内容】
【0141】
【表6】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ基を有する多官能性ビニル系共
    重合体(A)と、カルボキシル基を有する多官能性エス
    テル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有
    することを特徴とする、粉体塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ基を有する多官能性ビニル系共
    重合体(A)と、カルボキシル基を有する、酸価が約1
    50KOHmg/g以上なる多官能性エステル化合物
    (B)とを、必須の皮膜形成成分として含有することを
    特徴とする、粉体塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ基を有する多官能性ビニル系共
    重合体(A)と、カルボキシル基を有する多官能性エス
    テル化合物(B)とを、必須の皮膜形成成分として含有
    し、さらに、多価カルボン酸(C)をも、必須の皮膜形
    成成分として含有することを特徴とする、粉体塗料用樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ基を有する多官能性ビニル系共
    重合体(A)と、カルボキシル基を有する、酸価が約1
    50KOHmg/g以上なる多官能性エステル化合物
    (B)とを、必須の皮膜形成成分として含有し、さら
    に、多価カルボン酸(C)をも、必須の皮膜形成成分と
    して含有することを特徴とする、粉体塗料用樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 前記した、カルボキシル基を有する多官
    能性エステル化合物(B)が、多価アルコールと、多塩
    基酸無水物との反応物である、請求項1〜4のいずれか
    に記載の組成物。
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