JP3236677B2 - 熱硬化性粉体塗料用組成物 - Google Patents
熱硬化性粉体塗料用組成物Info
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Description
定性に優れるとともに、塗膜の平滑性、鮮映性等の仕上
がり外観、および耐溶剤性の良好な熱硬化性粉体塗料用
組成物に関する。
作業環境の問題から溶剤を含まず、かつ非危険物であ
り、また省資源が特長である粉体塗料が広い分野で使用
されている。
ールAを主体とするエポキシ樹脂粉体塗料およびポリエ
ステル樹脂粉体塗料が実用に供せられているが、耐候性
や近年問題視されてきた酸性雨に対する抵抗性が劣るた
め屋外用途には問題があった。
者らはさきにアクリル系粉体塗料(特公昭48−386
17(英国特許第1312098号に対応))を提案し
た。
合体からなる系であるため、耐ブロッキング性などの貯
蔵安定性を保持するためには、共重合体の軟化点を高く
する必要があった。このため塗料焼付け時に共重合体の
十分な溶融状態を得るためには160℃以上の高温に保
つ必要を招いた。それ故、本発明の目的とする低温硬化
性、特に現在用いられている溶剤型アクリル−メラミン
系塗料の焼付け温度である140℃のような低温硬化に
適合する材料ではなく、かつ焼付け時の塗料の流動性が
十分でないために、仕上り塗膜の平滑性が劣り、要求外
観を満足するものではなかった。
(A)グリシジル(メタ)アクリレート15〜50重量
%、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル
30〜85重量%を主体とし、二次転移点(以下Tgと
略称する)が0〜60℃で、数平均分子量が1,000
〜5,000の共重合体30〜70重量%と、(B)グ
リシジル(メタ)アクリレート3〜25重量%、アクリ
ル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル30〜87
重量%、スチレンまたは核置換スチレン10〜30重量
%を主体とし、Tgが30〜100℃で、数平均分子量
が10,000〜70,000の共重合体70〜30重
量%、とからなるアクリル系重合体混合物100重量部
と特定の脂肪族二塩基酸3〜55重量部からなる熱硬化
性粉体塗料用樹脂組成物が開示されている。
6(米国特許第4988767号に対応)により、
(a)樹脂固形分重量を基準として1〜25重量%の、
−20〜30℃のTgを有する第一のアクリルポリマー
などの酸基含有ポリマー、(b)樹脂固形分重量を基準
として40〜75重量%の、40〜100℃のTgを有
する第二の酸基含有ポリマー、および(c)(a)およ
び(b)中の酸基と反応して架橋生成物を形成し得るβ
−ヒドロキシアルキルアミド、ポリエポキシなどの硬化
剤、を含有する熱硬化性粉体塗料組成物が開示されてい
る。
ることを開示しているけれども、前者においてはTgが
大きく異なる共重合体の採用は示されておらず、単に塗
膜の密着力、およびデュポン衝撃等で示される機械的強
度に優れ、また後者においては凝集現象に関連する貯蔵
安定性およびGardner衝撃試験結果等が示されて
いるに過ぎない。また、混合使用に関する充分な開示は
なく、本発明の目的とする低温硬化性、特に現在用いら
れている溶剤型アクリル−メラミン系塗料の焼付け温度
である140℃のような低温硬化条件に適合する材料を
提供するものではなかった。
付け条件を必要とし、後者においても硬化反応機構の相
違による180℃程度の焼き付け条件を採用せざるを得
ないものであった。
硬化性、特に高温貯蔵後における低温焼き付け時のフロ
ー特性で評価される低温硬化性に優れ、前記した従来技
術における塗膜の機械的性質を維持し、平滑性等の塗膜
外観および光沢等の塗膜性質に優れた熱硬化性粉体塗料
用組成物を提供することにある。
剤性を改善することにある。
は、(a)エポキシ基を有する単量体とその他共重合可
能な単量体からなり、エポキシ当量が250〜1,00
0g/eq、軟化点が90〜160℃、数平均分子量が
2,500ないし10,000に満たない高軟化点アク
リル系共重合体、(b)エポキシ基を有する単量体とそ
の他共重合可能な単量体からなり、エポキシ当量が20
0〜600g/eq、軟化点が30〜70℃、数平均分
子量が500〜2,000である低軟化点アクリル系共
重合体、および(c)多価カルボン酸を含んでなり、高
軟化点アクリル系共重合体(a)と低軟化点アクリル系
共重合体(b)との軟化点の温度差が60〜120℃で
あり、重量比で(a)/(b)=95/5〜60/40
で、かつ(a)と(b)のエポキシ基の合計と(c)の
酸基の当量比が0.5:1〜1:0.5である熱硬化性
粉体塗料用組成物の提供によって達成される。
リル系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体
(b)との軟化点の温度差を60〜120℃に制御した
点において特に特徴的であり、またこれらの数値を更に
制御することによって上記の目的達成度を更に高めるこ
とができる。
ステル化合物および/または亜リン酸エステル化合物
(d)を、高軟化点アクリル系共重合体(a)と低軟化
点アクリル系共重合体(b)の合計100重量部に対
し、0.01〜1重量部含有させることによって、より
高度に達成することができる。
2コート1ベイク方式で形成される塗膜は目視外観、耐
溶剤性に優れ、低温硬化性、貯蔵安定性に優れている。
合体(a)に用いるエポキシ基を有する単量体として
は、例えば、グリシジルメタクリレート、グリシジルア
クリレート、メチルグリシジルメタクリレート、メチル
グリシジルアクリレート、アクリルグリシジルエーテル
等が挙げられ、これらを1種以上用いることができる。
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、トリデシル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、フェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、アクリル酸、メタクリル酸、或いはマレイン酸、無
水マレイン酸、イタコン酸およびそれらのモノエステル
化物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアクリル
酸およびメタクリル酸のエステル類が挙げられる。
チル(メタ)アクリレートとは、メチルメタアクリレー
トおよびまたはメチルアクリレートを意味する。
えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタアク
リルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメ
タクリルアミド、塩化ビニル、エチレン、プロピレン、
C4 〜C20のα−オレフィン等が挙げられる。
クリル系共重合体(a)のエポキシ当量が250〜1,
000g/eqになるように使用量を限定するのが適当
である。より好ましいエポキシ当量としては、300〜
500g/eqの範囲である。エポキシ当量が1,00
0g/eqを越えて大きい場合は、塗料焼き付け時の低
温硬化性が充分でなく、硬化性が不足し耐溶剤性が劣
る。また、エポキシ当量が250g/eq未満の場合
は、塗膜の表面が平滑とならず好ましい塗膜外観を得る
ことができない。
基の1当量当たりの樹脂の重量g数で表される。単位は
g/eqである。
(a)は、粉体塗料の貯蔵安定性の向上に主に寄与し、
低軟化点アクリル系共重合体(b)は低温焼付け時にお
ける硬化性および粉体塗料の流動性向上に主に寄与する
ものである。
硬化性、貯蔵安定性、塗膜外観および耐溶剤性を発現さ
せるためには、高軟化点アクリル系共重合体(a)およ
び低軟化点アクリル系共重合体(b)の特性値を制御
し、かつ後述のように高軟化点アクリル系共重合体
(a)と低軟化点アクリル系共重合体(b)との相互の
使用量および特性値をそれぞれ限定する必要がある。
点は90〜160℃の範囲が適当である。軟化点が90
℃未満の場合は塗料の貯蔵安定性が劣り実用に適さな
い。また、160℃を越えると、塗料焼き付け時におけ
る塗料の流動性が低下し得られる塗膜の平滑性が劣り良
好な外観品質とはならない。
法(JIS K 2531)により得ることができる。
のTgは70〜120℃の範囲が適当である。Tgが7
0℃未満の場合は塗料の貯蔵安定性が劣り実用に適さな
い。また、120℃を越えると、塗料焼き付け時におけ
る塗料の流動性が低下し、得られる塗膜の平滑性が劣
り、良好な外観品質とはならない。
の式により得ることができる。
均分子量は、2,500〜10,000の範囲内が適当
であり、より好ましくは2,800〜9,600の範囲
である。数平均分子量が2,500未満の場合は塗料の
貯蔵安定性が劣り実用に適さない。また、10,000
を越えると、塗料焼き付け時における塗料の流動性が低
下し、得られる塗膜の平滑性が劣り、良好な外観品質と
はならない。
はGPCを用いポリスチレンを標準として測定したもの
である。
により製造することができ、溶液重合法、懸濁重合法、
塊状重合法、乳化重合法等の公知の何れかの重合法にて
も製造することができる。
合体(b)に用いるエポキシ基を有する単量体として
は、高軟化点アクリル系共重合体(a)で例示した単量
体が挙げられ、これらを1種以上用いることができる。
クリル系共重合体(a)で例示したもの全てを用いるこ
とができる。
クリル系共重合体(b)のエポキシ当量が200〜60
0g/eqになるように使用量を限定するのが適当であ
る。より好ましいエポキシ当量としては、250〜45
0g/eqである。エポキシ当量が600g/eqを越
えて大きい場合は、塗料焼き付け時の低温硬化性が達成
されず、硬化性が不足し耐溶剤性が劣る。また、エポキ
シ当量が200g/eq未満の場合は、塗膜の表面が平
滑とならず好ましい塗膜外観を得ることができない。
点は、30〜70℃が適当である。軟化点が30℃未満
の場合は塗料の貯蔵安定性が劣り実用に適さない。ま
た、70℃を越えると、塗料焼き付け時における塗料の
流動性が低下し得られる塗膜の平滑性が劣り良好な外観
品質とはならない。
のTgは−30〜40℃の範囲が適当である。更に好ま
しいTg範囲は、−20〜20℃である。Tgが−30
℃未満の場合は塗料の貯蔵安定性が劣り実用に適さな
い。また、40℃を越えると、塗料焼き付け時における
塗料の流動性が低下し、得られる塗膜の平滑性が劣り良
好な外観品質とはならない。
の数平均分子量は、500〜2,000が適当であり、
好ましくは800〜2,000の範囲である。数平均分
子量が500未満の場合は塗料の貯蔵安定性および耐候
性が劣り実用に適さない。また、2,000を越える
と、塗料焼き付け時における塗料の流動性が低下し得ら
れる塗膜の平滑性が劣り良好な外観品質とはならない。
更に好ましい数平均分子量としては、1,000〜2,
000である。
化点アクリル系共重合体(b)との軟化点の温度差は6
0〜120℃であり、好ましくは64〜110℃の範囲
である。軟化点の温度差が60℃に満たない場合におい
て、重合体(a)および(b)の何れも比較的低い軟化
点を有する場合は、塗料を調製した際ブロッキングを起
し貯蔵安定性が劣り、一方比較的高い軟化点を有する場
合は、従来のアクリル粉体塗料と同様に塗料焼き付け時
の流動性が悪く、塗膜外観が劣る。また、120℃を越
える場合は、共重合体(b)のみが溶融し、次いで硬化
するため共重合体(a)が十分に溶融硬化することなく
反応が完結し、塗膜外観が劣ることとなる。
リル系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体
(b)とのTgの温度差が70〜125℃であると表現
することもできる。このような表現における高軟化点ア
クリル系共重合体(a)のTgは一般的には70〜12
0℃の範囲であり、低軟化点アクリル系共重合体(b)
のTgは一般的には−30〜40℃の範囲である。
軟化点アクリル系共重合体(a)と同様に常法により合
成することができる。
化点アクリル系共重合体(b)の配合比率は重量比で
(a)/(b)=95/5〜60/40となるようにす
るのが適当である。配合比率で高軟化点アクリル系共重
合体(a)の比率が95を越えると従来のアクリル粉体
塗料と同様に塗膜外観が劣る。また低軟化点アクリル系
共重合体(b)の比率が40を越えると塗膜が柔らか
く、所定の硬度に達しないためキズ等がつき安くなり実
用に適さない。
は、高軟化点アクリル系共重合体(a)と低軟化点アク
リル系共重合体(b)に含有されるエポキシ基と反応さ
せるための硬化剤成分である。
では、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカン2酸、ドデカン2酸、ト
リデカン2酸、テトラデカン2酸、ペンタデカン2酸、
ヘキサデカン2酸、オクタデカン2酸、アイコサン2
酸、ドコサン2酸、テトラコサン2酸等が例示され、ま
た芳香族多価カルボン酸としては、イソフタル酸、トリ
メリット酸等、更にまた脂環式二塩基酸としては、ヘキ
サヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等が例示され
る。上記した二塩基酸の他に、カルボキシル基を有する
ポリエステル樹脂の使用も可能である。
点アクリル系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重
合体(b)のエポキシ基の合計と酸基の当量比で0.
5:1〜1:0.5にするのが適当である。この範囲外
では塗膜の耐溶剤性が劣る。
び亜リン酸エステル化合物(d)はエポキシ基と酸基の
硬化反応の硬化触媒として用いられる。
ルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリn−ブ
チルホスフェート、トリス(ブトキシエチル)ホスフェ
ート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、
(RO)3 P=O[R=ラウリル、セチル、ステアリ
ル、オレイル]、トリス(2−クロロエチル)ホスフェ
ート、トリス(2−ジクロロプロピル)ホスフェート、
トリフェニルホスフェート、ブチルピロホスフェート、
トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、オクチルジフェニルホスフェート、クレジルジフェ
ニルホスフェート、キシレニルジホスフェート、モノブ
チルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジ−2−エ
チルヘキシルホスフェート、モノイソデシルホスフェー
ト、アンモニウムエチルアシッドホスフェート、2−エ
チルヘキシルアシッドホスフェート塩等が挙げられる。
チルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリn−
ブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホ
スファイト、トリイソオクチルホスファイト、トリデシ
ルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、トリス
(トリデシル)ホスファイト、トリオレイルホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、トリフェニルホスフ
ァイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
フェニルジイソオクチルホスファイト、フェニルジイソ
デシルホスファイト、ジフェニルモノ(2−エチルヘキ
シル)ホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファ
イト、ジフェニルモノデシルホスファイト、ジフェニル
モノイソデシルホスファイト、ジフェニルモノ(トリデ
シル)ホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ジノニル
フェニルホスファイト、テトラフェニルジプロピレング
リコールジホスファイト、ポリ(ジプロピレングリコー
ル)フェニルホスファイト、ジイソデシルペンタエリス
リトールジホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、テトラフェニルテ
トラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテトラホスフ
ァイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−イソプロピ
リデンジフェニルホスファイト、トリラウリルトリチオ
ホスファイト、ジメチルハイドロジエンホスファイト、
ジブチルハイドロジエンホスファイト、ジ(2−エチル
ヘキシル)ハイドロジエンホスファイト、ジラウリルハ
イドロジエンホスファイト、ジオレイルハイドロジエン
ホスファイト、ジフェニルハイドロジエンホスファイト
が挙げられる。
化合物とも例示した化合物を1種以上用いることがで
き、リン酸エステル化合物と亜リン酸エステル化合物を
併用することもできる。
テル化合物(d)の使用量は、高軟化点アクリル系共重
合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体(b)の合計
100重量部に対し0.01〜1重量部が適性である。
高軟化点アクリル系共重合体(a)と低軟化点アクリル
系共重合体(b)の合計100重量部に対し0.01重
量部未満では、120℃焼き付けにおける硬化性が劣
り、低温硬化性が発現できない。また1重量部を越える
と塗料の貯蔵安定性が劣る。
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド等の合成樹
脂、或いは繊維素誘導体のような各種樹脂を本発明の目
的を損なわない程度に配合してもよく、その他に顔料、
流動調整剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、ベン
ゾイン、帯電防止剤、酸化防止剤等の通常用いられてい
る塗料添加剤を配合してもよい。
少量の顔料を配合し、完全に隠蔽性の発現しない程度に
着色してもよい。
法も採用することができるが、通常上記の高軟化点アク
リル系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体
(b)を所定の比率で配合し、更に多価カルボン酸
(c)を必要によりリン酸エステル化合物および/また
は亜リン酸エステル化合物(d)を所定の比率になるよ
うに配合すればよい。
ン酸エステル化合物(d)を用いる場合の好ましい配合
方法としては、高軟化点アクリル系共重合体(a)およ
び/または低軟化点アクリル系共重合体(b)の溶剤を
除去する際に、所定量のリン酸エステル化合物および/
または亜リン酸エステル化合物(d)を配合し、溶剤を
除去する方法が挙げられる。
ストルーダーなどの溶融混練機により、充分溶融混合
し、冷却後粉砕して粉体塗料とする方法がとられる。
動浸漬法等の塗装方法によって被塗物に塗装し、これを
100〜150℃の焼き付け炉、より一般的には140
℃程度で焼き付けを行い、かくして塗膜を得ることがで
きる。
動車用上塗り塗料として用いることができ、その場合現
在用いられている2コート1ベイクシステムに適合する
ことができる。
めに実施例および比較例をあげて説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されるものではない。説明中
「部」および「%」はことわりのない限り重量によるも
のである。
機、温度計、還流コンデンサーおよび窒素導入管を備え
た4ッ口フラスコにキシレン66.7部を仕込み、還流
温度まで昇温した。ここで表−1に示す単量体と重合開
始剤としてN,N’−アゾビスイソブチロニトリルを5
時間に渡り滴下して、更にその後100℃で5時間保持
した。得られた重合溶液から溶剤を除去することによ
り、高軟化点アクリル系共重合体(a−1)〜(a−
9)を得た。 (アクリル系共重合体 b−1〜b−9の製造)参考例
1と同様の方法により表−2に示す単量体からなる低軟
化点アクリル系共重合体(b−1)〜(b−9)を得
た。
タノール20部を仕込み100℃に昇温した。ここにス
チレン10部、メチルメタクリレート10部、ブチルア
クリレート30部、イソブチルアクリレート35部、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート12部、メタクリル
酸3部およびN,N’−アゾビスイソブチロニトリルよ
りなる原料を5時間にわたり滴下して、その後も同温度
で5時間保持してアクリル樹脂を得た。
SE−60(ブチル化メラミン樹脂、三井東圧化学株式
会社製、商品名、固形分60%)37.5部、アルミペ
ースト7160N(東洋アルミニウム社製、商品名)1
6.8部を攪拌機にて攪拌混合した。
却後、粉砕機にて微粉砕し、150メッシュの篩を通過
した区分を集め、ソリッドカラーコート塗料を得た。
3に示す割合で配合し、参考例2に示したソリッドカラ
ーコート塗料の調製と同様の手法にてクリヤーコート塗
料を得た。
(b−3)およびドデカン2酸を表3に示す割合に配合
し、参考例3に示す手法でクリヤーコート塗料を調整し
た。
コート塗料を、自動車車体用鋼板にカチオン電着塗料を
塗布、焼き付けした被塗物にエアースプレーにて塗装
後、3分間セッティングし、上記クリヤーコート塗料を
静電スプレーにて60〜70μの膜厚になるよう塗装し
た後、10分間セッティングし、140℃で30分間加
熱しテスト板を得た。
の方法でテスト板を得た。塗膜の性能評価は表4に示
す。
施例1と同様の被塗物に静電塗装し、クリヤーコート塗
料としては実施例1と同様の塗料を用い、同温度で焼き
付けを行いテスト板を得た。塗膜の性能評価は表4に示
す。
み、還流温度まで昇温した。ここにスチレン15部、メ
チルメタクリレート62.5部、ブチルアクリレート1
2部、アクリル酸10.5部およびN,N’−アゾビス
イソブチロニトリル5部よりなる原料を5時間に渡り滴
下して、更にその後は100℃で5時間保持した。得ら
れた重合溶液から溶剤を除去することによりカルボキシ
ル基を有する高軟化点アクリル系共重合体を得た。
子量4,000、軟化点93℃、Tgは70℃であっ
た。
込み、還流温度まで昇温した。ここにスチレン15部、
メチルメタクリレート37部、ブチルアクリレート3
7.5部、アクリル酸10.5部およびN,N’−アゾ
ビスイソブチロニトリル5部よりなる原料を5時間にわ
たり滴下して、更にその後は100℃で5時間保持し
た。得られた重合溶液から溶剤を除去することによりカ
ルボキシル基を有する低軟化点アクリル系共重合体を得
た。
子量4,100、軟化点58℃、Tgは25℃であっ
た。
118部、ドデカン2酸460部、ジブチルチンオキサ
イド0.58部、キシレン145部を仕込み、還流温度
まで昇温した。その後、徐々に昇温し水を除去してエス
テル化反応を進行させた。酸価が165になったところ
で、溶剤を除去することによりカルボキシル基を有する
ポリエステル樹脂を得た。
分子量は980であった。
4.2部、ジメチルグルタレート103.8部、ジエタ
ノールアミン1512部、ナトリウムメトキシド4.7
部を仕込み、約100℃まで昇温した。その後、徐々に
昇温しメタノールを留出させ反応を進行させた。更にナ
トリウムメトキシド1.2部を追加し昇温した。メタノ
ールの留出量が335部になったところで溶剤を除去
し、冷却後アセトン2000mlを添加したところ生成
物であるヒドロキシアルキルアミドが沈殿した。濾過後
洗浄し目的物を得た。
アクリル系共重合体51部、カルボキシル基を有する低
軟化点アクリル系共重合体20部、ポリエステル樹脂1
2.7部、ヒドロキシアルキルアミド16部を配合し、
参考例3と同様の手法にて塗料を調整した。さらに実施
例1と同様の被塗物に静電塗装し、同温度で焼き付けを
行いテスト板を得た。塗膜の性能評価は表4に示す。 1)目視外観 塗膜外観、特に平滑性の優れているものを◎、僅かに凹
凸のあるものを○、平滑性の劣るものを×とした。 2)光沢 光沢計での測定(60°グロス)値で表した。 3)耐溶剤性 キシロールを含浸させたガーゼで、塗膜表面を往復50
回擦ったのち観察を行った。痕跡のないものを◎、僅か
に痕跡のあるものを○、痕跡のついているものを×とし
た。 4)貯蔵安定性 粉体塗料を40℃で3日間貯蔵したのち10mmΦ、
0.3gのペレット状粉体塗料を調製し、プレート上に
貼着したのち垂直状態に保ち、140℃で30分間焼き
付けした際のペレットのたれの状態を測定してフロー特
性を評価した。フロー性の良好なものを◎、劣るものを
×とした。 5)耐酸性テスト 10vol%濃度の硫酸を塗膜表面に滴下し、室温にて
1日放置した後、拭き取り観察した。その結果、比較例
11は酸による損傷の痕跡が認められたが他の実施例お
よび比較例の全てに損傷の痕跡は認められなかった。
定した。 1)軟化点温度 環球法(JIS K 2531)による。 2)ガラス転移温度 モノマー組成に基き、FOXの式により求める。 3)数平均分子量 GPCによりポリスチレンを標準にして測定した。
備えた4ッ口フラスコにキシレン66.7部を仕込み、
還流温度まで昇温した。ここで表1に示す単量体と重合
開始剤としてN,N’−アゾビスイソブチロニトリルを
5時間にわたり滴下して、更にその後100℃で5時間
保持した。得られた重合溶液に表5に示すリン酸エステ
ル化合物および/または亜リン酸エステル化合物を加
え、溶剤を除去することにより高軟化点アクリル系共重
合体(a−10)〜(a−19)を得た。
の製造 参考例4と同様の方法により表−6に示す単量体からな
る低軟化点アクリル系共重合体(b−10)〜(b−2
0)を得た。
冷却後、粉砕機にて微粉砕し、150メッシュの篩を通
過した区分を集めソリッドカラーコート塗料を得た。
(b−12)およびドデカン2酸を表7に示す割合に配
合し、参考例3に示す手法でクリヤーコート塗料を調整
した。
コート塗料を、自動車車体用鋼板にカチオン電着塗料を
塗布、焼き付けした被塗物にエアースプレーにて塗装後
3分間のセッティング後、上記クリヤーコート塗料を静
電スプレーにて60〜70μの膜厚になるよう塗装後、
10分間のセッティング後、120℃で30分間加熱し
テスト板を得た。塗膜の性能評価は表8に示す。 実施例8〜11,比較例12〜23 実施例1と同様に表7に示す割合で塗料を調整し、同様
の方法でテスト板を得た。塗膜の性能評価は表8に示
す。 実施例12 参考例5−2で調整したソリッドカラーコート塗料を実
施例1と同様の被塗物に静電塗装し、実施例7と同様の
塗料をクリヤーコート塗料として用い、同温度で焼き付
けを行いテスト板を得た。塗膜の性能評価は表8に示
す。
Claims (7)
- 【請求項1】 (a)エポキシ基を有する単量体とその
他共重合可能な単量体からなり、エポキシ当量が250
〜1,000g/eq、軟化点が90〜160℃、数平
均分子量が2,500ないし10,000に満たない高
軟化点アクリル系共重合体、 (b)エポキシ基を有する単量体とその他共重合可能な
単量体からなり、エポキシ当量が200〜600g/e
q、軟化点が30〜70℃、数平均分子量が500〜
2,000である低軟化点アクリル系共重合体および (c)多価カルボン酸を含んでなり、高軟化点アクリル
系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体(b)
との軟化点の温度差が60〜120℃であり、重量比で
(a)/(b)=95/5〜60/40で、かつ(a)
と(b)のエポキシ基の合計と(c)の酸基の当量比が
0.5:1〜1:0.5である熱硬化性粉体塗料用組成
物。 - 【請求項2】 高軟化点アクリル系共重合体(a)と低
軟化点アクリル系共重合体(b)との軟化点の温度差が
64〜110℃である請求項1記載の熱硬化性粉体塗料
用組成物。 - 【請求項3】 高軟化点アクリル系共重合体(a)のエ
ポキシ当量が300〜500g/eqで低軟化点アクリ
ル系共重合体(b)のエポキシ当量が200〜600g
/eqである請求項1記載の熱硬化性粉体塗料用組成
物。 - 【請求項4】 高軟化点アクリル系共重合体(a)の数
平均分子量が2,800〜9,600であり、低軟化点
アクリル系共重合体(b)の数平均分子量が800〜
1,800である請求項1記載の熱硬化性粉体塗料用組
成物。 - 【請求項5】 高軟化点アクリル系共重合体(a)と低
軟化点アクリル系共重合体(b)とのガラス転移点の温
度差が70〜125℃である請求項1記載の熱硬化性粉
体塗料用組成物。 - 【請求項6】 高軟化点アクリル系共重合体(a)のガ
ラス転移点が70〜120℃であり、低軟化点アクリル
系共重合体(b)のガラス転移点が−30〜40℃であ
る請求項1記載の熱硬化性粉体塗料用組成物。 - 【請求項7】 請求項1〜6記載の何れかの熱硬化性粉
体塗料用組成物に、リン酸エステル化合物および/また
は亜リン酸エステル化合物(d)を、高軟化点アクリル
系共重合体(a)と低軟化点アクリル系共重合体(b)
の合計100重量部に対し、0.01〜1重量部含有し
てなる熱硬化性粉体塗料用組成物。
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- 1992-10-28 JP JP29003992A patent/JP3236677B2/ja not_active Expired - Lifetime
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