JP2652159B2 - 熱硬化被覆組成物 - Google Patents

熱硬化被覆組成物

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JP2652159B2 JP62110365A JP11036587A JP2652159B2 JP 2652159 B2 JP2652159 B2 JP 2652159B2 JP 62110365 A JP62110365 A JP 62110365A JP 11036587 A JP11036587 A JP 11036587A JP 2652159 B2 JP2652159 B2 JP 2652159B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は熱硬化被覆組成物に関し、さらに詳細には自
動車ボディの塗膜といった高度の美粧性と性能とが要求
される塗膜に適した熱硬化被覆組成物に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、熱硬化被覆組成物において、 特定組成の溶液型ベースコート用塗料と特定組成の溶
液型クリヤーコート用塗料とをウェット・オン・ウェッ
ト方式で重ね塗りし、加熱硬化させて形成されているた
め、 優れた美粧性と性能とを有することができるようにし
たものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
自動車ボディの塗装においては、電着塗装及び中塗塗
装を行った後に、着色顔料及び/又はメタリック顔料を
含有したベースコート用塗料と上塗のクリヤーコート用
塗料とをウェット・オン・ウェット方式で重ね塗りし、
両塗料を同時に加熱硬化させる、いわゆる2コート・1
ベーク方式が一般に行われている。
近年、自動車メーカーの海外進出に伴う国際競争の中
で、美粧性に対する要求がますます強まっている。それ
ゆえ、美粧性向上のためのクリヤーコートにより改善策
としてクリヤーコートの厚膜化が実施されている。しか
し、この厚膜化は作業性の面で垂直部の塗料のたれの問
題を生じ易く好ましくない。この解決策としてクリヤー
コートの2コート化が試みられているが、その場合、工
程の繁雑化、クリヤーコート二層間の剥離等の問題があ
る。一方、クリヤーコートを構成するアクリル系共重合
体の低分子量化による美粧性向上も実施されているが、
その場合、硬化塗膜の耐溶剤性、耐候性などといった塗
膜性能が低下するという問題が生じる。
本発明の目的は、2コート・1ベーク塗装方式におい
て、前記の問題点が解消され、アクリルアミノ系熱硬化
塗膜の有する耐候性、耐水性等を維持しかつ美粧性に優
れた熱硬化被覆組成物を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に従えば、顔料を配合した熱硬化性の溶液型ベ
ースコート用塗料及び熱硬化性の溶液型クリヤーコート
用塗料をウェット・オン・ウェット方式で重ね塗りした
後、両塗料を同時に加熱硬化させることによって形成さ
れた熱硬化被覆組成物において、 前記溶液型ベースコート用塗料が、 (1) (a)水酸基含有ビニルモノマー10〜40重量% (b)カルボキシル基含有ビニルモノマー 0.2〜10重量% (c)一般式1 (式中R1はH又はCH3、nは1〜4の整数を表わす。) の(メタ)アクリル酸エステル 10〜90重量% を共重合させて得られるアクリル系共重合体(I) 60〜90重量% 及び、 (2) アミノ樹脂 10〜40重量% からなる組成物に顔料を配合したものであり、 前記溶液型クリヤーコート用塗料が、 (3) (d)t−ブチルメタクリレート15〜50重量% (e)一般式2 (式中R2はH又はCH3、mは8以上の整数を表わす。) の(メタ)アクリル酸エステル 15〜50重量% (f)水酸基含有ビニルモノマー 10〜50重量% (g)カルボキシル基含有ビニルモノマー1〜10重量% を共重合させて得られるアクリル系共重合体(II) 50〜90重量% 及び、 (4) アミノ樹脂 10〜50重量% からなるものであることを特徴とする熱硬化被覆組成物
が提供される。
本発明において前記溶液型ベースコート用塗料に用い
るアクリル系共重合体(I)は、(1)(a)項の水酸
基含有ビニルモノマーを10〜40重量%の範囲で含有する
ことにより、その水酸基価がベースコートとクリヤーコ
ートとの間の層間付着性の観点から見て有利な40〜80mg
KOH/gの範囲となるのが好ましい。水酸基含有ビニルモ
ノマーが10重量%未満ではアクリル系共重合体(I)と
アミノ樹脂との架橋反応による硬化塗膜の架橋密度が低
く、十分な塗膜性能が得られず、又、40重量%を越える
とアクリル系共重合体(I)の溶液粘度が高くなり過
ぎ、その上硬化塗膜の耐水性が低下するので、好ましく
ない。この水酸基含有ビニルモノマーの例としてヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート類、「カージュラE」(シェル化学(株)製の合成
脂肪酸のグリシジルエステル)に代表される、モノエポ
キシ化合物と(メタ)アクリル酸、フマル酸又はマレイ
ン酸とのエステル化反応物、重合性不飽和基を有する低
分子量ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
前記(1)(b)項のカルボキシル基含有ビニルモノ
マーはアクリル系共重合体(I)と顔料との親和性の向
上及びベースコート用塗料が硬化剤を含む場合には、架
橋反応の触媒として重要な役割を果たし、アクリル系共
重合体(I)中に0.2〜10重量%含有させることによ
り、このアクリル系共重合体(I)の酸価を0.5〜25kgK
OH/gの範囲とするのが好ましい。このカルボキシル基含
有ビニルモノマーとしては、1個又は2個以上のカルボ
キシル基を有する重合性単量体、例ばα,β−モノエチ
レン型不飽和カルボン酸、具体的にはアクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸及びフマール酸並び
にこれらの酸のモノアルキルエステル(例えばモノメチ
ルエステル、モノエチルエステル、モノブチルエステル
等)が挙げられる。これらのα,β−モノエチレン型不
飽和カルボン酸の量が0.2重量未満では上述の効果が不
十分であり、又10重量%を越えるとアクリル系共重合体
(I)の溶液粘度が高くなり、耐水性も低下するので好
ましくない。この量の好ましい範囲は0.5〜5重量%で
ある。
前記(1)(c)項に記載の一般式1の(メタ)アク
リル酸エステルは、美粧性、耐候性、可撓性の点から必
須成分であり、具体例としてメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート等が挙げられる。
また、溶液型ベースコート用塗料に用いるアクリル系
共重合体(I)には、必要に応じて0〜30重量%の範囲
で他のビニル系モノマーを共重合させることができる。
この共重合可能な他のビニ系モノマーとしては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトエン等のスチレン誘
導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合
性不飽和ニトリル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル
等のビニルエステル類;N−メトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN
−アルコキシ置換アミド類;グリシジル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリルグリシジルエーテル、メタグ
リシジル(メタ)アクリル酸エステル等のエポキシ基含
有モノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル
酸、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリル酸等の塩基
性モノマーを挙げることができる。
本発明においてベースコート用塗料に含まれる前記ア
クリル系共重合体(I)は溶液重合法、塊状重合法、乳
化重合法等の公知の何れの方法によっても得ることがで
きるが、特に溶液重合法による重合体であることが望ま
しい。溶液重合法による場合、有機溶剤及び重合開始剤
の存在下に前記モノマーの混合物を共重合させる。使用
する有機溶剤はイソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、トルエン、キシレン等の通常用いられる有機溶剤で
よく、重合開始剤もアソビスイソブチロニトリル、過酸
化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド等の通常用い
られる重合開始剤でよい。また、必要に応じて2−メル
カプトエタノール、n−オクチルメルカプタン等の連鎖
移動剤を使用することができる。
本発明におけるベースコート塗料はアミノ樹脂が10重
量%未満では硬化塗膜の架橋密度が低く、十分なる性能
が得られず、又、40重量%を越えると硬化塗膜の耐水
性、可撓性が低下するので好ましくない。アミノ樹脂の
量の好ましい範囲は15〜30重量%である。このアミノ樹
脂は、例えば、アミノトリアジン、尿素、ジシアンジア
ミド又はN,N−エチレン尿素をメチロール化し、シクロ
ヘキサノール又は炭素数1〜6のアルカノールによって
アルキルエーテル化して得られ、特にアミノトリアジン
から得られる、例えばメチルエーテル化メラミン樹脂、
ブチルエーテル化メラミン樹脂等が好適である。
本発明においてクリヤーコート用塗料に用いるアクリ
ル系共重合体(II)はt−ブチルメタクリレートの量が
15重量%未満では本発明の美粧性向上という特徴を十分
に発揮できない。又、この量が50重量%を越えると硬化
塗膜が脆くなるので好ましくない。t−ブチルメタクリ
レートの量の好ましい範囲は20〜40重量%である。
前記(3)(e)項に記載の一般式2の(メタ)アク
リル酸エステルの例として(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)ア
クリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等
が挙げられる。この(メタ)アクリル酸エステルの量が
15重量%未満では本発明の美粧性向上という特徴が十分
に発揮できず、又、50重量%を越えると硬化塗膜の硬
度、耐溶剤性等が低下する。
前記(3)(f)項の水酸基含有ビニルモノマーは、
溶液型クリヤーコート用塗料を構成するアクリル系共重
合体(II)中に10〜50重量%の範囲で含有されることに
より、このアクリル系共重合体(II)の水酸基価を50〜
150mgKOH/gの範囲とするのが好ましい。この水酸基含有
ビニルモノマーの含有量が、10重量%未満であるとアク
リル系共重合体(II)とアミノ樹脂との架橋反応による
硬化塗膜の架橋密度が低過ぎて満足できる塗膜性能が得
られず、又、50重量%を越えるとアクリル系共重合体の
溶液粘度が高くなり過ぎ、その上硬化塗膜の耐水性が低
下するので好ましくない。この水酸基含有ビニルモノマ
ーの例としては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートとエチレンオキシドとの付加物及
び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとプロピ
レンオキシドとの付加物;2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートとγ−ブチロラクトンとの付加物及び2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとε−カプロラ
クトンとの付加物といった、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートと有機ラクトン類との付加物を挙げる
ことができる。
本発明のようにメラミン樹脂のような硬化剤を含む場
合、前記(3)(g)項のカルボキシル基含有ビニルモ
ノマーは、触媒として重要な役割を果たし、アクリル系
共重合体(II)中に1〜10重量%の範囲で含有されるこ
とにより、このアクリル系共重合体(II)の酸価を2〜
40kgKOH/gの範囲とするのが好ましい。このカルボキシ
基含有ビニルモノマーが1重量%未満であると上記の硬
化が不十分であるため塗膜性能が低下し、又、10重量%
を越えるとアクリル系共重合体の溶液粘度が高くなり過
ぎるため硬化塗膜の美粧性が低下するとともに耐水性も
低下するので好ましくない。このカルボキシル基含有ビ
ニルモノマーの具体例として(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、フマール酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノブチル、2−スルホエチル
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、溶液型クリヤーコート用塗料に用いるアクリル
系共重合体(II)には、本発明の特徴である美粧性を損
なわない範囲(例えば0〜30重量%の範囲)で、他のビ
ニル系モノマーを必要に応じて共重合させることができ
る。この共重合可能な他のビニル系モノマーとしては、
具体例としてスチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン等のスチレン誘導体;アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等の重合性不飽和ニトリル類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;N−メト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド等のN−アルコキシ置換アミド類;
グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリ
シジルエーテル、メタグリシジル(メタ)アクリル酸エ
ステル等のエポキシ基含有モノマー;ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリル酸、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリル酸等の塩基性モノマー;(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸アミル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベン
ジル等が挙げられる。
又、前記クリヤーコート用塗料に含まれるアクリル系
共重合体(II)の重合方法としては、前記ベースコート
用塗料に含まれるアクリル系共重合体(I)の重合方法
に準ずるが、とりわけ溶液重合法が好ましい。
本発明における前記クリヤーコート用塗料は、主たる
用途である自動車用塗料における前記品質性能を満足さ
せるため、アミノ樹脂を硬化剤として含有する。アミノ
樹脂の量が10重量%未満であると硬化塗膜の架橋密度が
低く、塗膜の耐候性、耐溶剤性、耐水性等が不十分とな
り、又、50重量%を越えると硬化塗膜の光沢感、メタリ
ック感をはじめ物理的及び化学的性質が悪くなるので好
ましくない。このアミノ樹脂の具体例としては前記ベー
スコート用塗料に含有されるアミノ樹脂について記載し
たものと同じである。
更に、アミノ樹脂を硬化剤として使用する場合には前
記クリヤーコート用塗料に、パラトルエンスルホン酸、
ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスル
ホン酸又はそれらのアミン中和物等で代表される外部酸
触媒を使用することができる。
本発明におけるベースコート用塗料には、塗料化に際
して通常用いることができる公知のアルミニウムペース
ト、雲母、リン片状酸化鉄、酸化チタン、カーボンブラ
ック、キナクリドン、シアニンブルー等の顔料が配合さ
れるが、更にポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、繊維
素樹脂等のアクリル以外の樹脂;及び表面調整剤、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、顔料沈降防止剤等の補助的添加
剤を必要に応じて選択し、一般的な配合方法で加えるこ
とができる。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を説明する。
ベースコート用塗料に含まれるアクリル系共重合体の製
造例 攪拌器、温度制御装置及びコンデンサを備えた容器に
トルエン40重量部とn−ブタノール10重量部を仕込ん
だ。容器の内容物を攪拌しながら加熱して温度を100℃
に上昇させた。次いで、第1表に示した組成(1)の溶
液を4時間で滴下した後に、過酸化ベンゾイル0.6重量
部とトルエン20重量部とからなる溶液を30分間で滴下し
た、反応溶液を100℃でさらに2時間攪拌加熱して樹脂
への転化率を上昇させた後、トルエン30重量部を添加し
て反応を終了させた。得られたアクリル系共重合体溶液
(不揮発分50重量%)をアクリル樹脂ワニス(I)とす
る。このワニスに含まれたアクリル系共重合体は本発明
のおける前記アクリル系共重合体(I)の要件を満たし
ている。この共重体の重量平均分子量は70,000であっ
た。
次に、前記組成(1)の代わりに第1表に示した組成
(2)の溶液を用いて前記と全く同じ手順で反応を行
い、アクリル系共重合体溶液(不揮発分50重量%)を得
た。この溶液をアクリル樹脂ワニス(II)とする。この
ワニスに含まれたアクリル系共重合体は前記アクリル系
共重合体(I)の要件を満たしていない。この共重合体
の重量平均分子量も70,000であった。
ベースコート用塗料の製造例 第2表に示す割合の各材料をステンレス容器に入れ、
充分に攪拌した後、希釈用混合溶剤で粘度を調整して、
ベースコート用塗料B−1〜B−3を製造した。
クリヤーコート用塗料に含まれるアクリル系共重合体の
製造例 第3表に示した9種類のモノマー組成を有する各混合
物について、次の手順で重合反応を行った。
攪拌機、温度制御装置及びコンデンサを備えた容器に
まずソルベッソ#100(シェル化学(株)製の芳香族石
油誘導体)53.3重量部を仕込み、攪拌しながら加熱して
温度を120℃に上昇させた。次いで、第3表に記載のモ
ノマー混合物100重量部に、アゾビスイソブチロニトリ
ル2重量部及びt−ブチルペルオキシイソプロピルカー
ボネート4重量部を添加し、3時間で滴下させた。次い
で、アゾビスイソブチロニトリルを0.1重量部づつ30分
間隔で4回添加した。120℃でさらに2時間攪拌加熱
し、樹脂への転化率を上昇させた後、n−ブタノール1
3.3重量部を添加して反応を終了させた。得られた9種
類のアクリル系共重合体溶液の粘度と不揮発分及び各ア
クリル系共重合体の酸価は第3表に示す通りである。
クリヤーコート用塗料の製造例 前記9種類のアクリル系共重合体溶液を用い、第3表
に示した塗料配合によりクリヤーコート用塗料P−1〜
P−9を製造した。
これらのクリヤーコート用塗料のうち、そのアクリル
系共重合体が、本発明におけるアクリル系共重合体(I
I)の要件を満たしているのは塗料P−1〜P−4であ
る。
実施例1〜5及び比較例1〜8 リン酸亜鉛処理された鋼板(30×45cm)に自動車用カ
チオン系電着塗料を塗装し、180℃で30分間焼付けた。
次いで、アルキッド樹脂とアミノ樹脂とから成る中塗り
塗料を塗装し、160℃で30分間焼付けた後、塗膜をサン
ディングし、水研し、乾燥した。この塗膜上に、前記第
2表に記載のベースコート用塗料と前記第3表に記載の
クリヤーコート用塗料を第4表の実施例1〜5に示した
組み合わせで、ウェット・オン・ウェント方式により重
ね塗りした。この重ね塗りは次のようにして行った。中
塗塗膜上にまずベースコート用塗料を乾燥膜厚が15μm
となるように塗装し、3分間放置した後、クリヤーコー
ト用塗料を乾燥膜厚が30μmとなるように塗装した。未
乾燥の重ね塗り塗膜を室温で10分間放置後、140℃の熱
風乾燥機で25分間焼付けて、実施例1〜5の熱硬化被覆
組成物を得た。
全く同様の手順で、第4表の比較例1〜8に示した組
み合わせで、ベースコート用塗料とクリヤーコート用塗
料を重ね塗りし、比較例1〜8の熱硬化被覆組成物を得
た。
前記の実施例及び比較例の各熱硬化被覆物の外観及び
性能を評価した結果を第4表に示した。
この結果から明らかな通り、本発明におけるアクリル
系共重合体(I)または(II)の要件を満たさないアク
リル系共重合体を含む場合には、本発明の目的とする優
れた美粧性と性能とを有する熱硬化被覆組成物を得るこ
とができない。
〔発明の効果〕 前記した通り、本発明の熱硬化被覆組成物は優れた美
粧性と性能とを有し、特に自動車の車体用塗料に用いる
のに極めて有用である。
フロントページの続き (72)発明者 山本 庄吾 名古屋市東区砂田橋4丁目1番60号 三 菱レイヨン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−159875(JP,A) 特開 昭53−126040(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料を配合した熱硬化性の溶液型ベースコ
    ート用塗料及び熱硬化性の溶液型クリヤーコート用塗料
    をウェット・オン・ウェット方式で重ね塗りした後、両
    塗料を同時に加熱硬化させることによって形成された熱
    硬化被覆組成物において、 前記溶液型ベースコート用塗料が、 (1) (a)水酸基含有ビニルモノマー10〜40重量% (b)カルボキシル基含有ビニルモノマー 0.2〜10重量% (c)一般式1 (式中R1はH又はCH3、nは1〜4の整数を表わす。) の(メタ)アクリル酸エステル 10〜90重量% を共重合させて得られるアクリル系共重合体(I) 60〜90重量% 及び、 (2) アミノ樹脂 10〜40重量% からなる組成物に顔料を配合したものであり、 前記溶液型クリヤーコート用塗料が、 (3) (d)t−ブチルメタクリレート15〜50重量% (e)一般式2 (式中R2はH又はCH3、mは8以上の整数を表わす。) の(メタ)アクリル酸エステル 15〜50重量% (f)水酸基含有ビニルモノマー 10〜50重量% (g)カルボキシル基含有ビニルモノマー1〜10重量% を共重合させて得られるアクリル系共重合体(II) 50〜90重量% 及び、 (4) アミノ樹脂 10〜50重量% からなるものであることを特徴とする熱硬化被覆組成
    物。
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