JP2663131B2 - 塗膜の形成方法 - Google Patents

塗膜の形成方法

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JP2663131B2 JP63049174A JP4917488A JP2663131B2 JP 2663131 B2 JP2663131 B2 JP 2663131B2 JP 63049174 A JP63049174 A JP 63049174A JP 4917488 A JP4917488 A JP 4917488A JP 2663131 B2 JP2663131 B2 JP 2663131B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に自動車や熱変形温度の低いプラスチツ
ク等の基材表面に塗料を塗装することにより高度の美粧
性,塗膜性能及び耐久性等を付与することが要求される
分野等に有用な美粧性、屋外暴露時における光沢保持性
に優れた塗膜の形成方法に関する。
〔従来技術〕
従来、自動車車体等の塗装においては、電着塗装と中
塗り塗装を実施した後に、着色顔料、メタリツク顔料及
びマイカ等の着色剤を含有するベースコート用塗料と、
上塗り用であるクリヤー塗料とをウエツトオンウエツト
方式で重ね塗りし、次いで両塗料を同時に加熱硬化させ
る、いわゆる2コート1ベーク方式が一般に採用されて
いる。
このような状況において、近年、自動車メーカー等の
各種分野の海外進出に伴なう国際競争の中で美粧性に対
する要求が強まつてきており、種々の改善策、例えばク
リヤーコートによる改善策としてクリヤーコートの厚膜
化(特開昭60−94175号公報等)やクリヤーコート用塗
料に用いられるアクリル系共重合体の低分子量化(特開
昭60−229961号公報等)等が開発されている。
しかしながら、クリヤーコートの厚膜化では塗装後の
垂直部分のたれの問題、クリヤーコートの2コート化で
は工程の繁雑化やクリヤーコート層2層間の剥離等の問
題、アクリル系共重合体の低分子量化では硬化塗膜の耐
溶剤性、耐候性等の塗膜性能の低下といつた問題を有し
ており、満足される塗膜性能を有する塗膜が得られるま
でには至つていない現状にある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的とするところは、2コート・1ベーク方
式による塗装方法において、クリヤーコート塗膜として
特定のアクリル系樹脂をイソシアネート架橋したものと
することにより、従来のアクリルアミノ系熱硬化塗膜の
有する耐候性、耐水性、耐溶剤性を維持し、かつ光沢鮮
映性に優れた塗膜を形成させ、同時にベースコート用塗
料として特定のアクリルアミノ系塗料を用いることによ
り、80〜120℃の低温下での2コート・1ベーク塗装を
可能とする塗膜の形成方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは、着色剤及び下記バイン
ダーからなるベース塗料を基材表面に塗装後、ウエツト
オンウエツトで下記クリヤー塗料を塗装し、次いで加熱
硬化させることを特徴とする塗膜の形成方法にある。
<ベース塗料用バインダー> (A)(a) 水酸基含有ビニルモノマー5〜40重量
%、 (b) 下記一般式〔I〕で示される(メタ)アクリル
酸アルキルエステル30〜90重量%、 (式中、R1は水素又はメチル基、nは1〜4の整数をそ
れぞれ示す) (c) 下記一般式〔II〕及び〔III〕より選ばれる少
なくとも一種の不飽和カルボン酸又はそのアルキルエス
テル0.5〜8重量%、及び HOOCCH=CHCOOR2 〔II〕 CH2=C(COOH)CH2COOR3 〔III〕 (式中、R2,R3は同一でも異なつていてもよく、水素又
は炭素数1〜8のアルキル基を示す) (d) (a),(b)及び(c)成分と共重合可能な
他のビニルモノマー0〜64.5重量% からなるモノマー混合物を共重合して得られる、水酸基
価20〜100mgKOH/g、酸価0.5〜35mgKOH/gのアクリル系共
重合体40〜90重量部、及び (B) アミノ樹脂10〜60重量部 からなるベース塗料バインダー <クリヤー塗料> (C)(e) 水酸基含有ビニルモノマー10〜50重量
%、 (f) カルボキシル基含有ビニルモノマー0.3〜5重
量%、 (g) 下記一般式〔IV〕で示される(メタ)アクリル
酸エステル15〜89.7重量%、及び (式中、R4は水素又はメチル基、R5は炭素数4〜18のア
ルキル基、フエニル基又はベンジル基をそれぞれ示す) (h) (e),(f)及び(g)成分と共重合可能な
他のビニルモノマー0〜40重量% からなるモノマー混合物を共重合して得られる、水酸基
価60〜160mgKOH/g、酸価0.5〜20mgKOH/gのアクリル系共
重合体50〜95重量部、及び (D) ポリイソシアネート化合物5〜50重量部 からなるクリヤー塗料 本発明のベース塗料用バインダーに用いられるアクリ
ル系共重合体(A)は硬化後のベースコート塗膜とクリ
ヤーコート塗膜の層間密着性の点で水酸基価は20〜100m
gKOH/gであることが必要である。又、塗料調製後の可使
時間、耐溶剤性等の一次物性の点で酸価は0.5〜35mgKOH
/gであることが必要である。
又、アクリル系共重合体(A)を構成するモノマーの
1つである水酸基含有ビニルモノマー(a)は5〜40重
量%含有されていることが必要である。
水酸基含有ビニルモノマーが5重量%未満ではアミノ
樹脂との架橋反応による硬化塗膜の架橋密度が低く、耐
水性、耐候性などの性能が低下するので好ましくない。
又、40重量%を越えるとアクリル系共重合体(A)の溶
液粘度が高くなりすぎ、その上硬化塗膜の耐水性が低下
するので好ましくない。
水酸基含有ビニルモノマー(a)の具体例としては、
例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート類、日本油脂(株)製のブレンマーPP
1000、ブレンマーPP500、ブレンマーPE−200、ブレンマ
ーPE−90等で代表される2−ヒドロキシプロピルメタク
リレートとプロピレンオキシド又はエチレンオキシドの
付加物等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸エ
ステル(b)は、30〜90重量%の範囲で用いられ、30重
量%未満ではアクリル樹脂の持つ十分な耐候性が得られ
ず、又90重量%を越えると、アミノ樹脂による架橋後の
硬化塗膜の架橋密度が低く、耐候性、耐水性が不十分と
なる。(メタ)アクリル酸エステル(b)の具体例とし
てはメタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、アクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル
酸t−ブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−
ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸−sec−ブ
チル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸又はそのアルキルエステル(c)で
あるマレイン酸(エステル)、フマール酸(エステル)
又はイタコン酸(エステル)は、アミノ樹脂による架
橋、特にメラミン硬化系において80℃〜120℃の比較的
低温で焼付けて十分な塗膜性能を得るために必須の成分
である。又、メラミン樹脂の中でもブチルエーテル化メ
ラミン樹脂を使用した際、特に有効であり、0.5〜8重
量%、好ましくは2〜6重量%含有される。含有量が0.
5重量%未満であると架橋反応の触媒として十分な役割
を果たず、耐溶剤性、耐水性等が低下し、又、8重量%
を越えると顔料及び硬化剤であるアミノ樹脂を含むベー
スコート用塗料の貯蔵安定性が低下するので好ましくな
い。具体例としては、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル、フマール酸モ
ノメチル、フマール酸モノブチル、フマール酸モノオク
チル、及びマレイン酸、フマール酸、イタコン酸が挙げ
られる。
上述の(a),(b)及び(c)成分と共重合可能な
他のビニル系モノマー(d)としてはスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体;ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合性不飽和
ニトリル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニ
ルエステル類;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコ
キシ置換アミド類;グリシジル(メタ)アクリレート、
(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタグリシジル
(メタ)アクリル酸等のエポキシ基含有モノマー;ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリル酸、ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリル酸等の塩基性モノマー;(メ
タ)アクリル酸アミル、(メタ)アクリル酸シクロヘキ
シル、(メタ)アクリル酸フエニル、(メタ)アクリル
酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル
類;又、アクリル酸、メタクリル酸などの前記(1)
(c)項以外のカルボキシル基含有ビニルモノマー、ス
ルホエチルメタクリレート、スルホエチルアクリレー
ト、2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸
等のスルホン酸基含有ビニルモノマー等を挙げることが
でき、これらは必要に応じて使用することができる。
本発明においては、アクリル系共重合体(A)は溶液
重合法、塊状重合法、乳化重合法等の公知の何れの方法
によつても得ることができる。又、溶液重合法による場
合、使用される有機溶剤としてはイソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、トルエン、キシレン等の通常用い
られる有機溶剤を用いることができ、重合開始剤もアゾ
ビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、クメンヒ
ドロペルオキシド等の通常用いられる重合開始剤を用い
ることができる。
本発明においては、アクリル共重合体(A)を得る際
に、重合時に必要に応じて2−メルカプトエタノール、
n−ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用するこ
とができる。本発明におけるベース塗料用バインダーは
前記アクリル系共重合体(A)40〜90重量部、好ましく
は60〜85重量部とアミノ樹脂10〜60重量部、好ましくは
15〜40重量部を配合したものであり、アミノ樹脂(B)
が10重量%未満では硬化塗膜の架橋密度が低く、十分な
る性能が得られず、又、60重量%を越えると硬化塗膜の
耐水性、可撓性が低下するので好ましくない。
本発明に用いられるアミノ樹脂(B)としては、アミ
ノトリアジン、尿素、ジシアンジアミド、又はN,N−エ
チレン尿素をメチロール化し、更にシクロヘキサノール
又は炭素数1〜6のアルカノールによつてアルキルエー
テル化したもの等が挙げられるが、特にアミノトリアジ
ンから得られる、例えばメチルエーテル化メラミン樹
脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂等が好適である。更
に、本発明におけるベースコート用塗料のように、アミ
ノ樹脂を硬化剤として使用する場合には、ベース塗料に
パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレ
ンジスルホン酸、又はそれらのアミン中和物等で代表さ
れる外部酸触媒を添加することができる。
本発明においては、ベース塗料を用いられる着色剤と
しては通常公知のアルミニウムペースト、雲母、リン片
状酸化鉄等の光輝剤;酸化チタン、カーボンブラツク、
キナクリドン、シアニンブルー等の顔料等が挙げられ
る。
又、本発明においては、ベース塗料中に必要に応じポ
リエステル樹脂、エポキシ樹脂、繊維素樹脂等のアクリ
ル系樹脂以外の樹脂や表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、顔料沈降防止剤等の補助的各種添加剤を一般的
な配合方法で必要に応じ添加することができる。
本発明においては、該ベース塗料を2コート1ベーク
方式におけるベース塗料として用いることにより80〜12
0℃という比較的低温で、かつ、スルホン酸系の酸性触
媒を用いずに焼付けを行なうことが可能となる。
本発明のクリヤー塗料に用いられるアクリル系共重合
体(C)は水酸基価が60〜160mgKOH/gであることが必要
である。60mgKOH/g未満では塗膜の架橋密度が低く、耐
溶剤性や硬度が低下するので好ましくなく、又、160mgK
OH/gを超えると樹脂溶液の粘度が高くなり、美粧性が低
下するとともに耐水性が低下するので好ましくない。
該アクリル系共重合体(C)を構成するモノマーの1
つである水酸基含有ビニルモノマー(e)は10〜50重量
%用いられる。10重量%未満であると、アミノ樹脂との
架橋反応による硬化塗膜の架橋密度が低く、十分な塗膜
性能が得られず、又、50重量%を超えるとアクリル系共
重合体の粘度が高くなり、塗膜の耐水性が低下し、好ま
しくない。具体例としては、例えば2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートとエチレンオキシド又はプ
ロピレンオキシドとの付加物である日本油脂(株)製の
ブレンマーPE−350、ブレンマーPE−90、ブレンマーPP1
000、ブレンマーPP500;2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートとε−カプロラクトンの付加物である。ダイ
セル化学(株)製のプラクセルFM1、プラクセルFM2、プ
ラクセルFA2等を挙げることができる。
又、カルボキシ含有ビニルモノマー(f)は0.3〜5
重量%の範囲で使用される。0.3重量%未満では、イソ
シアネート化合物との架橋反応の反応速度が遅く、耐水
性、耐溶剤性、不粘着性などの塗膜性能が低下し、又、
5重量%を超えるとクリヤー塗料の貯蔵安定性が低下
し、好ましくない。具体例としては、例えばメタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、フマール酸、クロトン
酸、マレイン酸、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モ
ノブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノオク
チル、2−スルホエチルメタクリレート、2−スルホエ
チルアクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル(g)は15〜89.7重量
%、好ましくは60〜85重量%の範囲で使用される。15重
量%未満ではアクリル樹脂の持つ耐候性、美粧性が低下
し、89.7重量%を超えると架橋密度が低下し、耐溶剤
性、耐水性が低くなり好ましくない。具体例としては、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i
−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)
アクリル酸t−ブチル、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシ
ルメタクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、フエニルメタクリレー
ト、ベンジルメタクリレート、エトキシエチルメタアク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げら
れる。
上述の(e),(f)及び(g)成分と共重合可能な
他のビニルモノマーは本発明の特徴である美粧性、塗膜
性能を損わない範囲で0〜40重量%の量で使用される。
具体例としては、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体;アクリロニト
リル、メタクリロニトリル等の重合性ニトリル類;グリ
シジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジ
ルエーテル、メタグリシジル(メタ)アクリル酸エステ
ル等のエポキシ基含有モノマー;ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリル酸、ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリル酸等の塩基性モノマー;メトキシメチルアクリル
アミド、ブトキシメチルアクリルアミド等のN−アルコ
キシ置換アミド類;(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピ
ル、(メタ)アクリル酸i−プロピルの炭素数1〜3の
アルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル類が挙げ
られる。
本発明においては、アクリル系共重合体(C)の重合
方法としては前記ベース塗料に含まれるアクリル系共重
合体(A)の重合方法と同様一般公知の各種重合法を用
いることができるが、とりわけ中でも溶液重合法が好ま
しい。
本発明における前記クリヤー塗料は自動車用塗料等に
要求される高度の美粧性と性能品質を満足させるために
アクリル系共重合体(C)50〜95重量部と硬化剤として
ポリイソシアネート化合物(D)5〜50重量部を含有す
る。ポリイソシアネート化合物の量が5重量部未満では
硬化塗膜の架橋密度が低く、塗膜の耐候性、耐溶剤性、
耐水性が不十分となり、又、50重量部を超えると硬化塗
膜の光沢感、メタリツク感をはじめ物理的及び化学的性
質が悪くなるので好ましくない。一般にはイソシアネー
ト化合物のNCO基とアクリル樹脂のOH基とのモル比が1
(当量)になるように配合されるが、目的および用途に
よつてはNCO基過剰もしくはOH基過剰になるよう配合す
ることもできる。このポリイソシアネート化合物(D)
の具体例としては、例えば、無黄変型イソシアネートの
ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等の公知のものが挙げられるが、更にこれ
らの付加誘導体又はこれらのイソシアネート化合物のNC
O基をブロツク化したものも使用可能である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明する。
尚、実施例中「部」は「重量部」を示す。
ベース塗料に含まれるアクリル系共重合体(A)の製造
例 撹拌機、温度制御装置およびコンデンサーを備えた反
応容器に、トルエン40部とイソプロピルアルコール20部
を仕込んだ。反応容器の内容物を撹拌しながら加熱して
温度を80℃に上昇させた。次いで、メチルメタクリレー
ト53部、n−ブチルアクリレート27.5部、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート15部、メタクリル酸1部、マレ
イン酸モノブチルエステル3.5部、アゾビスイソブチロ
ニトリル1.0部からなる溶液101.0部を4時間で滴下した
後に、更にアゾビスイソブチロニトリル0.1部を3回添
加し、2時間加熱撹拌して樹脂への転化率を上昇させた
後、トルエン40部を添加して反応を終了させた。得られ
たアクリル系共重合体溶液(不揮発分50%)をアクリル
樹脂ワニスC−1と称する。又、得られたアクリル系共
重合体の重量平均分子量をゲルパーミユレーシヨンクロ
マトグラフイーにより測定したところ、50000であつ
た。以下、同様にベースコート塗料用の第1表に示され
るモノマー組成のアクリル系共重合体C−2〜C−5を
上記方法に準じて製造した。但し、C−4においては
(C)成分であるフマール酸は初期のトルエンとイソプ
ロピルアルコールと同時に仕込んだ。
ベース塗料の製造例 第2表に示した量の各材料を、ステンレス容器に入
れ、十分に撹拌した後、希釈用混合溶剤で粘度を調製し
てベース塗料B−1〜B−5を製造した。
クリヤー塗料に含まれるアクリル系共重合体(C)の製
造例 第3表に示したモノマー組成を有する5種類の各混合
物について、次の手順で重合反応を行なつた。撹拌機、
温度制御装置およびコンデンサーを備えた反応容器に、
まずソルベツソ#100(エツソ社製)を60部仕込み、撹
拌しながら加熱して温度を140℃に上昇させた。次い
で、第3表に記載の各モノマー混合物100部にアゾビス
イソブチロニトリル1部、t−ブチルペルオキシイソプ
ロピルカーボネート3部を添加したものを3時間で滴下
させた。次いで、アゾビスイソブチロニトリルを0.1部
ずつ4回添加した。140℃でさらに2時間加熱撹拌し、
樹脂への転化率を上昇させた後、正酢酸ブチル6.7部を
添加して反応を終了させた。
得られた各アクリル系共重合体(P−1〜P−5)の
水酸基価、酸価および該共重合体溶液の粘度と不揮発分
は、第3表に示す通りであつた。
実施例1〜5および比較例1,2 上記各アクリル系共重合体(C)溶液を用い、第4表
に示した塗料配合により7種類のクリヤー塗料を製造
し、実施例1〜5,比較例1,2とした。
塗膜の形成およびその評価 ボンデライト#144ダル鋼板(日本テストパネル
(株)製)に、自動車用カチオン系電着塗料を塗装し、
180℃で30分間焼付けた。次いで、アミノアルキツド系
中塗り塗料を塗装し、160℃で30分焼付けたあと、塗膜
をサンデイングし、乾燥した。この塗膜上に第2表に記
載のベース塗料と第4表に記載のクリヤーコート用塗料
とを第5表に示した組合せで、ウエツトオンウエツト方
式により重ね塗りした。この重ね塗りは次のようにして
行なつた。中塗り塗膜上に、まずベース塗料を乾燥膜厚
が15〜20μmとなるように塗装し、5分間放置した後、
クリヤー塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗装し
た。
未乾燥の重ね塗り塗膜を室温で10分間放置後、第5表
記載の乾燥温度で30分間焼付けて塗膜を形成した。
このようにして得られた各塗膜について、美粧性等の
諸塗膜性能を評価した結果を第5表に示した。
この結果より明らかな通り、本発明のベースコート用
塗料とクリヤーコート用塗料を組み合わせた、塗膜の形
成方法により、光沢鮮映性、硬度、耐ガソリン性、耐温
水性、耐候性等において優れた性能を示す塗膜が得られ
る。
〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の方法により、2コート
1ベーク方式において、80〜120℃という比較的低温
で、かつスルホン酸系の酸性触媒を用いなくとも焼付け
を行なうことが可能となり、更に肉持ち感、光沢等に優
れた美粧性を有し、かつ塗膜性能に優れた成形品を得る
ことができ、その効果は極めて大きいものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤及び下記バインダーからなるベース
    塗料を基材表面に塗装後、ウエツトオンウエツトで下記
    クリヤー塗料を塗装し、次いで加熱硬化させることを特
    徴とする塗膜の形成方法。 <ベース塗料用バインダー> (A)(a) 水酸基含有ビニルモノマー5〜40重量
    %、 (b) 下記一般式〔I〕で示される(メタ)アクリル
    酸アルキルエステル30〜90重量%、 (式中、R1は水素又はメチル基、nは1〜4の整数をそ
    れぞれ示す) (c) 下記一般式〔II〕及び〔III〕より選ばれる少
    なくとも一種の不飽和カルボン酸又はそのアルキルエス
    テル0.5〜8重量%、及び HOOCCH=CHCOOR2 〔II〕 CH2=C(COOH)CH2COOR3 〔III〕 (式中、R2,R3は同一でも異なつていてもよく、水素又
    は炭素数1〜8のアルキル基を示す) (d) (a),(b)及び(c)成分と共重合可能な
    他のビニルモノマー0〜64.5重量% からなるモノマー混合物を共重合して得られる、水酸基
    価20〜100mgKOH/g、酸価0.5〜35mgKOH/gのアクリル系共
    重合体40〜90重量部、及び (B) アミノ樹脂10〜60重量部 からなるベース塗料バインダー <クリヤー塗料> (C)(e) 水酸基含有ビニルモノマー10〜50重量
    %、 (f) カルボキシル基含有ビニルモノマー0.3〜5重
    量%、 (g) 下記一般式〔IV〕で示される(メタ)アクリル
    酸エステル15〜89.7重量%、及び (式中、R4は水素又はメチル基、R5は炭素数4〜18のア
    ルキル基、フエニル基又はベンジル基をそれぞれ示す) (h) (e),(f)及び(g)成分と共重合可能な
    他のビニルモノマー0〜40重量% からなるモノマー混合物を共重合して得られる、水酸基
    価60〜160mgKOH/g、酸価0.5〜20mgKOH/gのアクリル系共
    重合体50〜95重量部、及び (D) ポリイソシアネート化合物5〜50重量部 からなるクリヤー塗料
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