JP3224441B2 - 熱硬化被覆用組成物および被膜の形成方法 - Google Patents

熱硬化被覆用組成物および被膜の形成方法

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JP3224441B2
JP3224441B2 JP00790693A JP790693A JP3224441B2 JP 3224441 B2 JP3224441 B2 JP 3224441B2 JP 00790693 A JP00790693 A JP 00790693A JP 790693 A JP790693 A JP 790693A JP 3224441 B2 JP3224441 B2 JP 3224441B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱硬化性被覆用組成物
に関し、より詳しくは高度な耐候性、耐酸性および美粧
性の要求される、例えば自動車ボディーを塗装するのに
好適な熱硬化性被覆用組成物および被膜の形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】高度の美粧性と塗膜性能の要求される塗
装、例えば自動車ボディの塗装においては、ボディ表面
に電着塗装および中塗り塗装を行った後、その上に着色
顔料やメタリック顔料等の光輝剤を含有したベースコー
ト用塗料と上塗りのクリヤーコート用塗料をウェットオ
ンウェット方式で重ね塗りし、両塗料を同時に加熱硬化
させる、所謂2コート・1ベーク方式が一般に行われて
いる。
【0003】近年の自動車ボディ塗装の高度の美粧性要
求に沿う塗装方法として、クリヤーコート層の厚膜化が
試みられている(例えば特開昭49−97026号公
報)。しかし、この厚膜化は作業性の面で垂直部に塗料
の垂れの問題が生じやすく、このため必ずしも成功して
いるとはいえない。その解決策としてクリヤーコートの
2コート化、すなわち二度塗りが試みられている。しか
し、その場合にも工程の繁雑化、クリヤーコート二層間
の剥離等の問題が生じている。
【0004】一方、クリヤーコート層構成するアクリル
系共重合体を低分子化することによる美粧性の向上も試
みられている。しかし、この場合には得られる硬化塗膜
の塗膜の耐酸性および耐候性などといった塗膜性能が低
下するという問題点が生じている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2コート・
1ベーク方式の塗装に用いられる従来のクリヤーコート
用熱硬化被覆用組成物の上記のような問題点、すなわち
塗装工程の繁雑さ、低剥離強度、低耐溶剤性などの諸問
題を解消し、美粧性と塗膜性能に優れた塗膜の形成に用
いる熱硬化被覆用組成物およびこの熱硬化被覆用組成物
を用いた塗膜の形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の熱硬化
被覆用組成物は、(A)(a)脂環式炭化水素置換基または芳
香族炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ル3〜40重量%、(b) 芳香族ビニル単量体2〜60重
量%、(c) 炭素数が6以上の直鎖または分岐鎖状の脂肪
族炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル
5〜50重量%、(d) カルボキシル基含有ビニル単量体
0.3〜10重量%、(e) 水酸基含有(メタ)アクリル
酸エステル10〜60重量%、および(f) 上記(a) 〜
(e) 成分と共重合可能な他のビニル単量体0〜50重量
%を共重合して得られる水酸基価が50〜150mgKOH/
g 、酸価が2〜40mgKOH/g 、重量平均分子量が 2,000
〜30,000であるアクリル系共重合体40〜90重量%お
よび (B) アミノ樹脂10〜60重量%を必須成分として含有
することを特徴とする。
【0007】また、本発明の被膜の形成方法は、上記熱
硬化性被覆用組成物に着色剤および/または光輝剤を配
合した組成物を被塗装物に塗布した後、加熱硬化させる
ことを特徴とする。更に、本発明の被膜の形成方法は、
着色剤および/または光輝剤を配合したベースコート用
組成物を被塗装物に塗布した後、上記熱硬化性被覆用組
成物をその上に重ねて塗布し、両組成物を同時に加熱硬
化させてもよい。
【0008】
【作用】本発明の熱硬化被覆用組成物に用いるアクリル
系共重合体(A) は、前記の共重合成分(a) 〜(f) (ただ
し、単量体(f) の使用は任意)を特定比率で共重合させ
て得られる共重合体であって、50〜150mgKOH/g の
水酸基価と、2〜40mgKOH/g の酸価と、 2,000〜30,0
00の重量平均分子量とを有するものである。
【0009】この共重合体の水酸基価が50mgKOH/g よ
り小さいと、得られる硬化被膜の架橋密度が低く、従っ
て硬度や耐溶剤性が低いという問題を生ずる。また、水
酸基価が150mgKOH/g より大きいと、得られる被覆用
組成物に塗料固型分の低下や、硬化被膜の耐水性の低下
という不都合を生ずる。更に、共重合体(A) の酸価が2
mgKOH/g より小さいと、得られる硬化被膜の架橋密度が
低く、硬度や耐溶剤性が低下するという不都合を生じ、
40mgKOH/g を超えると耐水性が低下するので適当でな
い。
【0010】アクリル系共重合体(A) は共重合成分(a)
〜(e) により構成され、共重合成分(a) としては、脂環
式炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル
または芳香族炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル
酸エステルが用いられる。ここでいう脂環式とは、単環
構造、スピロ環構造のいずれでもよい。脂環式炭化水素
置換基を有する(メタ)アクリル酸エステルの具体例と
しては、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メ
タ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレー
ト、アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)
アクリレート、エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、メチルアダマンチル(メタ)アクリレート、4−
ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジヒドロ
ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリ
シクロデカニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、芳香族炭化水素置換を有する(メタ)アクリル酸
エステルの具体例としては、フェニル(メタ)アクリレ
ート、ナフチル(メタ)アクリレート、4−メチルフェ
ニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。共重合成分
(a) の使用量は3〜40重量%である。使用量が3重量
%未満のときは、得られる被覆組成物の美粧性が不満足
なものとなり、40重量%を超えるときは、得られる硬化
被膜の脆さが過度に高くなり、耐候性が低下する。
【0011】共重合成分(b)として芳香族ビニル単量
体が2〜60重量%、好ましくは7〜30重量%の量で
用いられる。2重量%未満のときは、得られる硬化塗膜
の美粧性が不満足なものになり、60重量%を超えると
塗膜の耐候性が低位となる。芳香族ビニル単量体の具体
例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン、p−クロルスチレン等が挙げられ、中でもスチ
レン、α−メチルスチレンおよびビニルトルエンが好ま
しい。
【0012】共重合成分(c) として炭素数が6以上の直
鎖または分岐鎖状の脂肪族炭化水素置換基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルが5〜50重量%の範囲で使用
される。使用量が5重量%未満では得られる硬化塗膜の
美粧性が不満足なものになり、50重量%を超えると得
られる硬化塗膜の硬度が不十分なものになり、かつその
耐溶剤性が不満足なものになる。共重合成分(c) の具体
例としては、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル
(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレ
ート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニ
ル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステ
アリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0013】共重合成分(d)として用いられるカルボ
キシル基含有ビニル単量体は、分子内に1個以上のカル
ボキシル基を含むものであり、具体例としてはアクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、クロトン
酸、マレイン酸、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モ
ノブチル、マレイン酸モノブチルなどが挙げられる。そ
の使用量は0.3〜10重量%の範囲であり、0.3重
量%未満であると硬化被膜の架橋密度が低く、耐溶剤性
が低位となり、10重量%を超えると、被膜の耐水性が
低下する。より好ましい範囲は1〜5重量%である。
【0014】共重合成分(e) としては、水酸基含有(メ
タ)アクリル酸エステルが10〜60重量%の範囲で用
いられる。その使用量が10重量%未満では硬化塗膜の
架橋密度が低く、硬度、耐溶剤性が低下すると共に、耐
候性が低下する。使用量が60重量%を超えると、硬化
塗膜が脆くなり、可撓性が低下すると共に、耐水性が低
下する。共重合成分(e) の具体例としては、2ーヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、
6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げ
られる。
【0015】共重合成分(f) は、上記共重合成分(a) 〜
(e) 成分と共重合可能な他のビニル単量体であり、0〜
50重量%の範囲で用いられる。共重合成分(f) の量が
50重量%を超えると、形成する塗膜の美粧性や、耐候
性の低下を招くという不都合を生ずる。
【0016】共重合成分(f) としては、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレー
トなどの炭素数が5以下の炭化水素置換基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタク
リロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル類;酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;N−
メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルア
クリルアミド、N−ブドキシメチルアクリルアミド等の
N−アルコキシ置換アミド類;グリシジル(メタ)アク
リレート、メタリルグリシジルエーテル等のエポキシ基
含有エチレン性不飽和単量体類;ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート等のエチレン性不飽和塩基性単量体類等が
挙げられる。
【0017】本発明における必須成分であるアクリル系
共重合体(A) の重合方法としては、溶液重合法、塊状重
合法、乳化重合法等の公知の何れの重合法でもよいが、
とりわけ溶液重合法による重合体であることが好まし
い。溶液重合法による場合、有機溶剤および重合開始剤
の存在下に、前記共重合成分(a) 〜(f) の混合物を共重
合させる。有機溶剤としては、イソプロピルアルコー
ル、n−ブタノール、トルエン、キシレン等の通常用い
られる有機溶剤が使用でき、また、重合開始剤もアゾビ
スイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、クメンヒド
ロペルオキシド等の通常用いられる重合開始剤が使用で
きる。また、必要に応じて2−メルカプトエタノール、
n−オクチルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用するこ
とができる。
【0018】アクリル系共重合体(A) の重量平均分子量
は 2,000〜30,000である。重量平均分子量が 2,000未満
であると、耐候性や耐溶剤性が低下し、重量平均分子量
が30,000を超えると、美粧性、特に艶感が低下するので
適当ではない。
【0019】アミノ樹脂(B) は、硬化剤として用いられ
る成分である。その具体例としては、アミノトリアジ
ン、尿素、ジシアンジアミドまたはN,N−エチレン尿
素のメチロール化物をシクロヘキサノールまたは炭素原
子数が1〜6のアルカノールでアルキルエーテル化した
ものが挙げられ、特にアミノトリアジンのメチロール化
物をブチルエーテル化して得られるブチルエーテル化メ
ラミン樹脂やメチルエーテル化して得られるメチルエー
テル化メラミン樹脂等が好適である。
【0020】アミノ樹脂(B) の使用量は、10〜60重
量%の範囲である。10重量%未満では硬化塗膜の架橋
密度が低く、硬度、耐溶剤性等が不十分であり、60重
量%を超えると硬化塗膜が脆くなり耐候性が低下すると
ともに、塗膜のメタリック感、光沢性が不満足なものと
なり、物理的、化学的性能が全般に劣る。
【0021】本発明の被覆用組成物には、アミノ樹脂
(B) に対する外部酸触媒を0.05〜5重量%添加してもよ
い。この酸触媒としては、例えばパラトルエンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレン
スルホン酸およびこれらのアミン中和物が挙げられる。
【0022】本発明の被覆用組成物には、他の硬化剤と
してブロックトポリイソシアネートを40重量%までの
範囲で使用してもよい。40重量%を超えると硬化塗膜
の硬度、耐溶剤性が低下するため適当ではない。ブロッ
クトポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサンジイソシアネート等の脂肪族イ
ソシアネート類;イソホロンジイソシアネート、4,4'−
メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の脂
環族系ジイソシアネート類;キシリレンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネ
ート類;ポリイソシアネートへのエチレングリコール、
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリ
メチロールプロパン等の多価アルコール付加物;イソシ
アネート基と反応する官能基を有する低分子量のポリエ
ステル樹脂または水等のポリイソシアネートへの付加物
またはビュレット体;ジイソシアネート同士の重合体;
等の化合物のイソシアネート基を、低級1価アルコー
ル、メチルエチルケトオキシム、アセト酢酸エステル等
の公知のブロック剤でブロックしたもの等が挙げられ
る。
【0023】本発明の熱硬化被覆用組成物は、顔料およ
び/または光輝剤を配合して塗料を調製し、これを被塗
装物に塗装して加熱硬化させて被膜を形成することもで
きるし、あるいは顔料および/または光輝剤を配合した
ベースコート用塗料を被塗装物に塗装した後本発明の熱
硬化被覆用組成物をクリヤー塗料として塗装し、両塗料
を同時に加熱硬化して被膜を形成することができる。
【0024】使用される顔料としては、酸化チタン、カ
ーボンブラック、キナクリドン、シアニンブルー等が挙
げられ、光輝剤としては、アルミニウムペースト、雲
母、リン片状酸化鉄等が挙げられる。
【0025】本発明の熱硬化性被覆用組成物をクリヤー
コート用塗料として使用する場合には、ベースコート用
塗料を下塗り塗料として用いウェットオンウェット方式
で塗り重ねる。この場合のベースコート用塗料として
は、公知のアクリル系共重合体樹脂をビヒクルとするも
のが好ましいが、アルキッド樹脂も使用できる。これら
のビヒクルに揮発性有機溶剤、硬化剤、顔料、光揮剤お
よび必要に応じてポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、セ
ルロース樹脂等の添加剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤等を添加したものがベースコート用塗料とし
て使用できる。
【0026】また、本発明の熱硬化性被覆用組成物をク
リヤーコート用塗料として使用する場合には、揮発性有
機溶剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、垂れ防止剤等の添加剤を配合して使用される。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、部および%は特に断りのない限り、
全て重量基準による。 参考例1 <ベースコート用塗料に用いるアクリル系共重合体樹脂
の合成>攪拌機、温度制御装置およびコンデンサーが配
設された容器に、トルエン40部とn−ブタノール10
部を仕込んだ。容器の内容物を攪拌しながら100℃ま
で温度を上昇させた。次いでこの溶剤混合物中に下記組
成のモノマーおよび重合開始剤の混合物を4時間かけて
滴下し、更に過酸化ベンゾイルを0.3部添加し、同温
度で2時間攪拌しながら重合添加率を上昇させた後、ト
ルエン50部を添加し重合を完了した。得られた共重合
体の重量平均分子量は60,000で、このアクリル系共重合
体溶液(不揮発分濃度50%)を以下「アクリルワニス
(D)」と称する。 スチレン 5部 メタクリル酸 2部 メチルメタクリレート 35部 エチルアクリレート 46部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 12部 過酸化ベンゾイル 1.5部 参考例2 <ベースコート用塗料組成物の製造>表1に示した組成
の各成分をステンレス容器に入れ十分に攪拌した後、表
2に示した希釈用混合溶剤で粘度を調整してベース用コ
ート塗料B−1およびB−2を調製した。
【0028】
【表1】 *1) ブチルエーテル化メラミン樹脂(三井東圧化学
(株) 製)不揮発分60% *2) アルミニウムペースト(東洋アルミニウム (株)
製) *3) 赤色顔料(東ソー (株) 製) *4)混合溶剤(1)および(2)の組成は表2に示され
る通りである。 *5) フォードカップNo4 を用い、20℃で測定した。
【0029】
【表2】 *1)商標、エッソ社製芳香族石油誘導体。 合成例1〜7 攪拌機、温度制御装置およびコンデンサーが配設された
容器に、ソルベッソ#100(商標、エッソ社製芳香族
石油誘導体)を表3に記載の量仕込み、攪拌しながら加
熱して120℃まで温度を上昇させた。次いで表3に記
載したモノマー混合物100部にアゾイソブチロニトリ
ル2部およびt−ブチルオキシイソプロピルカーボネー
ト4部を添加した混合物を3時間で滴下した。次いで、
この混合物にアゾイソブチロニトリル0.1部ずつ30
分間隔で4回添加した。反応混合物を120℃で更に2
時間攪拌しながら重合添加率を上昇させた後、n−ブタ
ノールを表3の量添加して重合を完了した。このように
して、P−1〜P−7の7種のアクリル系共重合体を得
た。
【0030】得られたアクリル系共重合体溶液の粘度、
不揮発分含有量、および共重合体の酸価、水酸基価を併
せて表3に示した。
【0031】
【表3】 *1)ガードナー・ホルト泡粘度計を用い、25℃で測
定。 *2)ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより
測定し、ポリスチレンを基準とした値で示す。 実施例1〜6および比較例1〜3 合成例1〜7で得たアクリル系共重合体溶液、アミノ樹
脂およびその他の添加剤を表4で示される割合で混合し
熱硬化被覆用組成物を調製した。この熱硬化被覆用組成
物を用いて以下の塗装試験を実施した。
【0032】リン酸亜鉛処理した鋼板(30cm×45c
m)に、自動車用カチオン系電着塗料を塗装し、180
℃で30分焼き付けた。次いでアルキッド樹脂とアミノ
樹脂とからなる中塗り塗料を塗装した後160℃で30
分焼き付けた後、塗膜をサンディングし、水研し、乾燥
した。この塗膜上に参考例2で製造したベースコート用
塗料と表3に示した熱硬化被覆用組成物(クリヤーコー
ト用塗料)とを表4に示した組み合わせでウェットオン
ウェット方式で重ね塗りした。但し、実施例6および比
較例3では、ベースコート用塗料を塗装せずに、白色の
熱硬化被覆用組成物を乾燥膜厚が30μmとなるように
塗装した。
【0033】また、重ね塗りは次のようにして行なっ
た。中塗り塗膜上にベースコート用塗料を乾燥膜厚が2
0〜30μmになるようにスプレー塗装し、3分間放置
した後、クリヤーコート用塗料を乾燥膜厚が30μmに
なるように塗装した。未乾燥の重ね塗り塗膜を室温で放
置後、140℃の熱風乾燥機で25分間焼付けて硬化塗
膜を形成した。得られた塗膜の外観および性能の評価結
果を表5に示した。
【0034】硬化塗膜のメタリック感または色むら、耐
ガソリン性、耐酸性、耐温水性および耐候性の評価は下
記の基準によった。表示級 評価 4 非常に良好 3 良好 2 不良 1 極めて不良
【0035】
【表4】 *1) ブチルエーテル化メラミン樹脂(三井東圧化学
(株) 製)不揮発分60% *2) 酸化チタン(塩素化法、石原産業 (株) 製) *3) 表面調整剤(モンサント社製) *4) フォードカップNo4 を用い、20℃で測定した。
【0036】
【表5】 *1)目視判定(但し、実施例6および比較例3ではツヤ
感を判定) *2) 60°G :スガ試験機 (株) 製デジタル変角光沢計
UGV-4Dを用いて測定。 *3) PGD値:東京光電 (株) 製の携帯鮮明度光沢計を
用いて測定。 *4) ユニ(三菱鉛筆 (株) 製)を使用。 *5) レギュラーガソリン(日本石油 (株) 製)に、室温
で24時間浸漬後、外観を目視で判定。 *6) 10%硫酸水溶液をスポットで垂らし、室温で24時
間浸漬後、外観を目視で判定。 *7) 50℃の温水に10日間浸漬後、外観を目視で判定。 *8) サンシャインウエザーオメーター1000時間後、50
℃、98%RHで耐湿試験240時間後外観を目視で判
定。比較例2ではクラックが発生していた。
【0037】表6から明らかなように、本発明の熱硬化
被覆用組成物を用いた場合(実施例1〜6)には全て満
足できる外観および塗膜性能を有する塗膜が形成できた
が、比較例で使用した熱硬化被覆用組成物を用いて得た
塗膜では、その美粧性、すなわちメタリック感または色
むら、光沢、鮮映性および耐酸性などにおいて不満足な
ものであった。
【0038】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の熱硬化被覆用組成物を用いることにより、優れた
美粧性、十分な塗膜性能、耐久性を有する塗膜が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 133/14 C09D 133/14 161/20 161/20 (72)発明者 原田 敏直 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 特開 平2−47175(JP,A) 特開 平2−51571(JP,A) 特開 平4−328117(JP,A) 特開 平4−371265(JP,A) 特開 昭61−145260(JP,A) 特公 昭46−12628(JP,B1) 特表 平5−503116(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 201/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)脂環式炭化水素置換基または芳香
    族炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル
    3〜40重量%、(b) 芳香族ビニル単量体2〜60重量
    %、(c) 炭素数が6以上の直鎖または分岐鎖状の脂肪族
    炭化水素置換基を有する(メタ)アクリル酸エステル5
    〜50重量%、(d) カルボキシル基含有ビニル単量体
    0.3〜10重量%、(e) 水酸基含有(メタ)アクリル
    酸エステル10〜60重量%、および(f) 上記(a) 〜
    (e) 成分と共重合可能な他のビニル単量体0〜50重量
    %を共重合して得られる水酸基価が50〜150mgKOH/
    g 、酸価が2〜40mgKOH/g 、重量平均分子量が 2,000
    〜30,000であるアクリル系共重合体40〜90重量%お
    よび (B) アミノ樹脂10〜60重量%を必須成分として含有
    することを特徴とする熱硬化性被覆用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱硬化性被覆用組成物に
    着色剤および/または光輝剤を配合した組成物を被塗装
    物に塗布した後、加熱硬化させることを特徴とする被膜
    の形成方法。
  3. 【請求項3】 着色剤および/または光輝剤を配合した
    ベースコート用組成物を被塗装物に塗布した後、請求項
    1記載の熱硬化性被覆用組成物をその上に重ねて塗布
    し、両組成物を同時に加熱硬化させることを特徴とする
    被膜の形成方法。
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