JP2968860B2 - 耐チッピング性アクリル系ベース塗料組成物 - Google Patents

耐チッピング性アクリル系ベース塗料組成物

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JP2968860B2
JP2968860B2 JP12295591A JP12295591A JP2968860B2 JP 2968860 B2 JP2968860 B2 JP 2968860B2 JP 12295591 A JP12295591 A JP 12295591A JP 12295591 A JP12295591 A JP 12295591A JP 2968860 B2 JP2968860 B2 JP 2968860B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のような美粧性
および長期の耐候性の要求される塗料組成物に関し、更
に詳しくはメタリック粉末や着色顔料等の着色剤を配合
したベース塗料とクリヤー塗料とを用いて2コート・1
ベーク方式により塗膜を形成する際のベース塗料として
使用するのに好適で、かつ耐チッピング性に優れた塗膜
の得られるアクリル系ベース塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル系塗料組成物は、その塗膜物
性、特に光沢性、耐候性、耐薬品性、耐汚染性に優れて
いるため、自動車ボディの塗装に重用されている。しか
しながら、従来のアクリル系塗料組成物には以下の問題
点があり、その改善が望まれていた。すなわち、走行中
の自動車が、小石が飛びはねることにより車体の塗膜が
瞬間的に破損される現象、所謂チッピングにより、自動
車塗膜が損傷を受け、ボディが腐食されるという問題点
があった。
【0003】通常、自動車の塗装系は、化成処理、電着
プライマー、中塗り塗装および上塗り塗装の各工程から
構成されており、耐チッピング性は、特開昭62−143978
号公報および特開昭63-59375号公報に開示されるよう
に、中塗り塗膜により確保される例が多い。
【0004】本発明のような上塗り塗膜においても、チ
ッピングを防止するためには、衝撃により発生するエネ
ルギーを途中の塗膜に吸収させ、素地金属まで伝達しな
いようにするという中塗り塗膜と同じ発想による改良も
検討された。
【0005】しかしながら、上塗り塗膜は、美粧性の付
与と耐候性などの塗膜品質の達成を目的としているの
で、耐チッピング性の付与との両立は従来技術では困難
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
の問題点を解決すべく鋭意検討の結果完成されたもの
で、本発明の目的は、アクリル系塗料組成物本来の光沢
性、塗膜性能並びにメタリック粉末や着色顔料を含有す
る場合の美粧性を損うことなく、塗膜の耐チッピング性
が改善されたアクリル系ベース塗料を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のベー
ス塗料組成物は、着色剤を配合したベース塗料を塗装
し、次いでクリヤー塗料を重ね塗りした後、加熱硬化さ
せ塗膜を得る塗装系に用いるベース塗料において、該ベ
ース塗料が (a) 一般式 (I) CH2=CR1-CO-NH-R2-OR3 (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は炭素
数が 1〜 3の分岐を有してもよいアルキレン基を示し、
R3は水素原子または炭素数が 1〜15の芳香族、脂環族も
しくは脂肪族炭化水素基を示す。) で表わされる(メタ)アクリルアミド系単量体
3〜40重量% (b) 一般式 (II) または(III) HOOCCH=CHCOOR4 (II) CH2=C(COOH)CH2COOR5 (III)
0.2〜15重量% (式中、R4およびR5は水素原子または炭素数が 1〜12の
アルキル基を示す。)で表わされるカルボキシル基含有
単量体 (c) 水酸基含有ビニル単量体
5〜50重量% (d) 一般式 (IV) CH2=CR6-CO-O-R7 (IV) (式中、R6は水素原子またはメチル基を示し、R7は炭素
数が 1〜20の芳香族、脂環族もしくは脂肪族炭化水素基
を示す。) で表わされる(メタ)アクリル酸エステル
30〜85重量% および (e) 上記(a) 〜(d) 成分と共重合可能な他のビニル単量
体 0〜50重量% を共重合して得られる水酸基価が20〜100mgKOH/g、酸価
が 0.1〜40mgKOH/g 、重量平均分子量が3000〜150000で
あるアクリル系共重合体(A) 50〜95重量%と、硬化剤
(B) 5〜50重量%とから成る。
【0008】
【作用】本発明のベース塗料組成物に使用されるアクリ
ル系共重合体(A) は、前記の特定構造の単量体(a) 〜
(e) (ただし、単量体(e) の使用は任意)を特定の比率
で共重合させて得られるもので、かつ水酸基価が20〜10
0mgKOH/g、酸価が 0.1〜40mgKOH/g 、重量平均分子量が
3000〜150000のアクリル系共重合体でなければならな
い。
【0009】前記一般式(I)で表わされるアクリルア
ミド系単量体(a) は、塗膜の耐チッピング性の向上に著
しい効果を発揮する成分である。単量体(a) の使用量
は、 3〜40重量%が適当である。使用量が3重量%未満
の場合には、目的とする耐チッピング性の改良効果が十
分でなく、40重量%を越えると塗膜の耐水性、光沢性、
メタリック感が低下する。耐チッピング性と他の塗膜物
性のバランスを考慮すると、好ましい使用量の範囲は10
〜30重量%である。
【0010】前記一般式(I)で表わされる単量体(a)
の具体例としては、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド、N−メトキシメチルア
クリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、
N−エトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチ
ルメタクリルアミド、N−プロポキシメチルアクリルア
ミド、N−プロポキシメチルメタクリルアミド、N−ブ
トキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタ
クリルアミド、N−フェノキシメチルアクリルアミド、
N−フェノキシメチルメタクリルアミド、N−ヘキシロ
キシメチルアクリルアミド、N−ヘキシロキシメチルメ
タクリルアミド等が挙げられる。
【0011】また、前記一般式 (II) または(III) で表
わされるフマール酸(エステル)、マレイン酸(エステ
ル)またはイタコン酸(エステル)は、 0.2〜15重量%
の範囲で使用される。 0.2重量%未満の場合には、耐チ
ッピング性の改良効果が十分でなく、15重量%を越える
と樹脂溶液の粘度が高くなり、塗料固型分が低くなると
共に、顔料および硬化剤を含むベース塗料の貯蔵安定性
が低下するので適当ではない。好ましい使用量の範囲は
1〜 8重量%である。
【0012】水酸基含有ビニル単量体(c) の具体例とし
ては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート類;カージュラE(シエル化
学社製の合成脂肪酸のグリシジルエステル)に代表され
るモノエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸、フマール
酸、マレイン酸等とのエステル化反応物;等が挙げられ
る。単量体(c) は、得られるアクリル系共重合体(A) の
水酸基価が20〜100mgKOH/gとなるように、 5〜50重量%
の範囲で使用される。 5重量%未満では、塗膜の架橋密
度が低下し、耐チッピング性や耐溶剤性が低下し、50重
量%を越えると耐水性が低下する。好ましい使用量の範
囲は10〜30重量%である。
【0013】前記一般式 (IV) で表わされる炭素数が20
以下の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル
(d) は、メタリック感、光沢感の付与に寄与すると共
に、塗膜の耐溶剤性、耐薬品性、耐候性等を向上させる
特性をも有する。具体例としては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
i−ブチル(メタ)アクリレート、sec −ブチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)ア
クリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。(メタ)
アクリル酸エステル(d) の使用量は30〜85重量%が適当
である。30重量%未満では前記効果が不十分であり、85
重量%を越えると塗膜の耐薬品性、耐溶剤性が低下し好
ましくない。
【0014】本発明に用いる上記(a) 〜(d) 成分と共重
合可能な他のビニル単量体(e) としては、アクリル酸、
メタクリル酸等のカルボキシル基含有単量体;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン
誘導体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重
合性不飽和ニトリル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル類;グリシジル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アリルグリシジルエーテル、メタグリシ
ジル(メタ)アクリル酸エステル等のエポキシ基含有モ
ノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル酸、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリル酸等の塩基性モノ
マー等が挙げられる。これら単量体(e) は、本発明の主
たる用途である自動車用塗料等における品質性能、例え
ば耐候性、美粧性、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性、可撓
性、付着性等に影響を与えるため、これらの性能を損わ
ない範囲で適宜選択して使用される。単量体(e) の使用
範囲は0〜50重量%であるが、好ましくは40重量%以下
である。
【0015】本発明におけるベース塗料用アクリル系共
重合体(A) の重合方法としては、溶液重合法、塊状重合
法、乳化重合法等の公知の何れの重合法でもよいが、と
りわけ溶液重合法による重合体であることが好ましい。
溶液重合法による場合、有機溶剤および重合開始剤の存
在下に、前記モノマーの混合物を共重合させる。有機溶
剤としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ル、トルエン、キシレン等の通常用いられる有機溶剤が
使用でき、また、重合開始剤もアゾビスイソブチロニト
リル、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド等
の通常用いられる重合開始剤が使用できる。また、必要
に応じて2−メルカプトエタノール、n−オクチルメル
カプタン等の連鎖移動剤を使用することができる。
【0016】本発明のアクリル系共重合体(A) は水酸基
価が20〜100mgKOH/gであるが、水酸基価が20mgKOH/g 未
満であると硬化塗膜の架橋密度が低く、耐溶剤性が低下
し、クリヤー塗膜との層間密着性も低下する。また、10
0mgKOH/gを越えると、塗膜の耐水性が低下する。また、
アクリル系共重合体(A) の酸価は 0.1〜40mgKOH/g であ
る。酸価が 0.1mgKOH/g 未満であると硬化塗膜の架橋密
度が低く、耐溶剤性、耐候性が低下し、酸価が40mgKOH/
g を越えると、耐水性が低下するので適当ではない。更
に、アクリル系共重合体(A) の重量平均分子量は3000〜
150000である。重量平均分子量が3000未満であると、耐
候性や耐溶剤性が低下し、重量平均分子量が150000を越
えると、塗装時の不揮発分が低下するので適当ではな
い。
【0017】本発明のベース塗料組成物は、本発明の主
たる用途である自動車用塗料等に於ける前記品質性能を
満足させるため、硬化剤(B) を含有する。硬化剤(B) と
しては、例えばアミノ樹脂、イソシアネートプレポリマ
ー、ブロックトポリイソシアネート、シランカップリン
グ剤、アルミニウムキレート系硬化剤が使用できる。
【0018】硬化剤(B) の使用量は、5〜50重量%であ
る。硬化剤の使用量が5重量%未満では塗膜の耐候性、
耐溶剤性、耐水性等が不十分であり、50重量%を越える
と塗膜の光沢性、メタリック感を始め、物理性能、化学
性能全般に劣り、好ましくない。
【0019】アミノ樹脂の具体例としては、アミノトリ
アジン、尿素、ジシアンジアミド、N,N−エチレン尿
素のメチロール化物をシクロヘキサノールまたは炭素原
子数が1〜6のアルカノールでアルキルエーテル化した
ものであり、特にアミノトリアジンより得られたもの、
例えばメチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル
化メラミン樹脂等が好適である。
【0020】アミノ樹脂を硬化剤として使用する場合に
は、ベース塗料組成物にパラトルエンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸または
それらのアミン中和物等で代表される外部触媒を添加す
ることができる。
【0021】本発明にいうイソシアネートプレポリマー
とは、1分子中に遊離またはブロックされたイソシアネ
ート基を2個以上含有する化合物であり、具体的には、
テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等
の脂肪族イソシアネート類、イソホロンジイソシアネー
ト、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)等の脂環族系ジイソシアネート類、キシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート類、その他イソシアネートへのエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール付
加物や、イソシアネート基と反応する官能基を有する低
分子量のポリエステル樹脂または水等の付加物またはビ
ュレット体、ジイソシアネート同志の重合体、更に低級
1価アルコール、メチルエチルケトオキシム等公知のブ
ロック化剤でこれら化合物のイソシアネート基をブロッ
クしたもの等が挙げられる。
【0022】イソシアネートプレポリマーを使用する場
合についても、ジブチルチンジラウレート、トリエチル
アミン等の外部触媒を添加することができる。
【0023】本発明のベース塗料組成物は、基本的には
上記アクリル系共重合体(A) と硬化剤(B) とからなる
が、これら以外に本発明の目的とする塗膜の優れた耐チ
ッピング性を損なわない範囲で、ポリエステル系樹脂、
エポキシ樹脂、繊維素樹脂等のアクリル系以外の樹脂を
含有させることができる。通常、これら樹脂の使用量
は、ベース塗料組成物に対して30重量%未満である。30
重量%を越えると加熱硬化後のクリヤー塗膜との付着性
が低下したり、耐候性が低下する場合がある。
【0024】なお、本発明のベース塗料組成物は、塗料
として用いるに際し、従来公知の下記成分を含有するこ
とができる。すなわち、アルミニウムペースト、雲母、
リン片状酸化鉄等の光輝剤;酸化チタン、カーボンブラ
ック、キナクリドン、シアニンブルー等の顔料;ポリエ
ステル系樹脂、エポキシ樹脂、繊維素樹脂等のアクリル
系以外の樹脂;表面調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、顔料沈降防止剤、揺変性付与剤等の補助的添加剤;
等が挙げられる。
【0025】本発明のベース塗料用組成物は、前記した
各成分を一般的な配合方法により配合して製造される。
ベース塗料として使用するに際しては、各種の希釈溶剤
を用いてフォードカップ No.4による20℃における粘度
が10〜20秒の範囲内となるように調整して、これを基材
に対して乾燥膜厚が10〜30μm となるように直接塗装す
るか、あるいは予め基材上にプライマー塗膜を形成させ
た所へ、乾燥膜厚が10〜30μm となるように塗装する。
【0026】次いで常温下に数分間放置した後、例えば
アクリル系樹脂/アミノ樹脂系やアクリル系樹脂/イソ
シアネートプレポリマーをビヒクルとし、必要に応じて
紫外線吸収剤、光安定剤、垂れ防止剤等の補助的添加剤
等を配合してなる熱硬化性クリヤー塗料を希釈溶剤でフ
ォードカップ No.4による20℃の粘度が13〜40秒の範囲
内となるように調整し、これをベース用塗膜の上に、乾
燥膜厚が20〜50μm となるよう重ね塗りし、常温下に数
分間放置する。しかる後、硬化剤としてアミノ樹脂を用
いた場合には60℃〜 180℃なる温度範囲で、またイソシ
アネートプレポリマーを用いた場合には常温〜 140℃の
温度範囲で10〜40分間で硬化させる。このようにして耐
チッピング性に優れた2コート・1ベーク方式の硬化塗
膜を形成することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、部および%は特に断りのない限り、
全て重量基準による。 <ベース塗料用アクリル系共重合体B-1 〜B-5 の合成>
表1に示した組成の溶剤を90℃に加熱した後、表1に示
した組成のモノマーおよび重合開始剤の混合物を4時間
で滴下し、更に3時間同温度で重合させ、ベース塗料用
アクリル系共重合体B-1 〜B-5 を合成した。 <クリヤー塗料用共重合体C-1 及びC-2 の合成>表2に
示した組成の溶剤を 130℃に加熱した後、表2に示した
組成のモノマーおよび重合開始剤の混合物を4時間で滴
下し、更に2時間同温度で重合させ、クリヤー塗料用共
重合体C-1 およびC-2 を合成した。 実施例1および比較例1ソリッドカラー用ベース塗料の調製 下記配合のソリッドカラー用ベース塗料BP-1およびBP-2
を調製した。
【0028】 アクリル系共重合体(B-1 またはB-2 ) 160部 ユーバン20SE(三井東圧化学(株)製ブチル化メラミン樹脂) 33部 ルビクロン500RG (トーソー(株)製赤色顔料) 5部 キシレン 20部 セロソルブアセテート 20部クリヤー塗料の調製 下記配合のクリヤー塗料CP-1を調製した。
【0029】 クリヤー塗料用共重合体C-1 117部 ユーバン20SE 50部 ソルベッソ#150 (エッソ社製芳香族石油誘導体) 20部 n−ブタノール 5部 チヌビン328 (チバガイギー社製紫外線吸収剤) 0.7部 サノールLS-770(三共(株)製光安定剤) 0.4部 モダフロー(モンサント社製レベリング剤) 0.2部塗装試験 リン酸亜鉛で化成処理した 0.8mm×90mm×30mmのダル鋼
板に、カチオン電着、中塗塗膜を施し、サンディングし
て得たテストピース上に、トルエン:酢酸エチル:ソル
ベッソ#150 を4:3:3(重量)の割合で混合した溶
剤を用いて No.4フォードカップで14秒になるように粘
度調整したソリッドカラー用ベース塗料を2ステージで
20μm になるように塗装した。3分間室温で放置した
後、ソルベッソ#100:ソルベッソ#150を2:1(重量)
の割合で混合した溶剤を用い、No.4フォードカップで2
8秒になるよう粘度調整したクリヤー塗料を35μm にな
るように塗装し、10分間室温で放置した後、 140℃×30
分間焼付を行った。耐チッピング性および他の塗膜性能
の評価結果を表3に示した。
【0030】表から明らかなように、実施例1の場合に
は、耐チッピング性および他の塗膜性能が良好な2コー
ト・1ベーク系塗膜が形成できたのに対し、比較例1の
場合には、ベース塗膜と中塗り塗膜の間で層間剥離が多
く見られ、耐チッピング性は低位であった。 実施例2〜4および比較例2メタリック用ベース塗料の調製 下記配合で、メタリック用ベース塗料BP-3〜BP-6を調製
した。
【0031】 アクリル系共重合体( B-3〜B-6 ) 160部 ユーバン20SE 33部 アルペースト1109MA(東洋アルミ(株)製アルミニウムペースト) 15部 キシレン 20部 クリヤー塗料には、前記CP-1を使用した。
【0032】かくして得られたメタリック用ベース塗料
およびクリヤー塗料を、前記のソリッドカラー用の場合
と同様の工程により2コート・1ベーク系塗膜を形成し
た。評価結果を表4に示した。
【0033】実施例2〜4の場合には、耐チッピング
性、他の塗膜性能ともに良好な2コート・1ベーク系塗
膜が形成できたのに対し、比較例2では耐チッピング性
が低位であった。 実施例5および比較例3メタリックベース用塗料の調製 下記配合で、メタリック用ベース塗料BP-7および BP-8
を調製した。
【0034】 アクリル系共重合体( B-7またはB-8 ) 160部 スミジュールN-75 (住友化学(株)製イソシアネートプレポリマー) 25部 アルペースト1109MA 15部 キシレン 20部 クリヤー塗料の調製 下記配合のクリヤー塗料CP-2を調製した。
【0035】 クリヤー塗料用共重合体C-2 120部 スミジュールN-75 36部 キシレン 20部 チヌビン328 0.7部 サノールLS770 0.4部 モダフロー 0.2部 このようにして得たメタリック用ベース塗料およびクリ
ヤー塗料を、前記テストピース上に、トルエン:酢酸エ
チル:ソルベッソ#150を6:3:1(重量)の割合で混
合した溶剤にて、 No.4フォードカップで13秒に粘度調
整したメタリックベース塗料を2ステージで20μm にな
るように塗装した。3分間室温で放置した後、ソルベッ
ソ#100にて、 No.4フォードカップで22秒となるように
粘度調整したクリヤー塗料を35μm となるよう塗装し、
10分間室温で放置した後、 140℃×30分間焼付を行っ
た。耐チッピング性、他の塗膜性能の評価結果を第5表
に示した。
【0036】実施例5では、耐チッピング性、他の塗膜
性能共に良好な2コート・1ベーク系塗膜が形成できた
のに対し、比較例3の塗膜では、耐チッピング性が低位
となった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】 *1:石油製芳香族系炭化水素(エッソ社製)
【0039】
【表3】 *1)飛石試験機(JA-400型、スガ試験機(株)製)を用
い、−30℃の恒温槽内で、3kg/cm2のエヤー圧で7号
細石(500g)を塗膜に対して45度の角度より衝突させ、
剥離の状況を目視にて判定。 *2)日石レギュラーガソリン 室温×24時間浸漬、引上
後外観判定 *3)10% H2SO4スポット 室温×24時間後、外観判定 *4)50℃温水 2週間浸漬、引上後外観判定 *5)サンシャイン W-O-M 2000時間後、50℃、98%RH
にて耐湿 240時間経過後の外観 *6)*5の条件後、ゴバン目セロテープ剥離試験を行い、
付着率を表示なお、表中の記号は次の意味を有する。
【0040】◎非常に良好 ○良好 △不良 ×
極めて不良
【0041】
【表4】 *1〜*6)それぞれ表3と同意である。
【0042】 *1〜*6)それぞれ表3と同意である。
【0043】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明のアクリル系ベース塗料用組成物を用いて2コート
・1ベーク方式で積層塗膜を形成すると、優れた美粧
性、塗膜性能を保持しながら耐チッピング性が改善され
た塗膜が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 今 博史 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社 商品開発研 究所内 (72)発明者 中村 末男 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社 商品開発研 究所内 (56)参考文献 特開 平4−170483(JP,A) 特開 昭57−50581(JP,A) 特開 平3−174479(JP,A) 特開 平3−199211(JP,A) 特開 平1−152174(JP,A) 特開 平1−152173(JP,A) 特開 昭59−89313(JP,A) 特開 昭57−61069(JP,A) 特開 昭56−163160(JP,A) 特開 昭53−90336(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 133/06 C09D 5/00 C09D 133/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤を配合したベース塗料を塗装し、
    次いでクリヤー塗料を重ね塗りした後、加熱硬化させ塗
    膜を得る塗装系に用いるベース塗料において、該ベース
    塗料が (a) 一般式 (I) CH2=CR1-CO-NH-R2-OR3 (I) (式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は炭素
    数が 1〜 3の分岐を有してもよいアルキレン基を示し、
    R3は水素原子または炭素数が 1〜15の芳香族、脂環族も
    しくは脂肪族炭化水素基を示す。) で表わされる(メタ)アクリルアミド系単量体
    3〜40重量% (b) 一般式 (II) または(III) HOOCCH=CHCOOR4 (II) CH2=C(COOH)CH2COOR5 (III)
    0.2〜15重量% (式中、R4およびR5は水素原子または炭素数が 1〜12の
    アルキル基を示す。)で表わされるカルボキシル基含有
    単量体 (c) 水酸基含有ビニル単量体
    5〜50重量% (d) 一般式 (IV) CH2=CR6-CO-O-R7 (IV) (式中、R6は水素原子またはメチル基を示し、R7は炭素
    数が 1〜20の芳香族、脂環族もしくは脂肪族炭化水素基
    を示す。) で表わされる(メタ)アクリル酸エステル
    30〜85重量% および (e) 上記(a) 〜(d) 成分と共重合可能な他のビニル単量
    体 0〜50重量% を共重合して得られる水酸基価が20〜100mgKOH/g、酸価
    が 0.1〜40mgKOH/g 、重量平均分子量が3000〜150000で
    あるアクリル系共重合体(A) 50〜95重量%と、硬化剤
    (B) 5〜50重量%とから成るベース塗料組成物。
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