JPH1176820A - 炭化水素部分酸化用触媒及び含酸素有機化合物の製造方法 - Google Patents

炭化水素部分酸化用触媒及び含酸素有機化合物の製造方法

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JPH1176820A
JPH1176820A JP9240612A JP24061297A JPH1176820A JP H1176820 A JPH1176820 A JP H1176820A JP 9240612 A JP9240612 A JP 9240612A JP 24061297 A JP24061297 A JP 24061297A JP H1176820 A JPH1176820 A JP H1176820A
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正毅 春田
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ユーリ・アンゲロフ・カルヴァチェフ
Minoru Tsubota
年 坪田
Toshio Hayashi
利生 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】炭化水素類から含酸素有機化合物を高い選択率
で製造でき、しかも経時的劣化のない触媒を提供し、ま
た、分子状酸素を用いる酸化反応によって転化率の経時
的低下がなく良好な選択性で効率良く炭化水素を部分酸
化できる方法を提供する。 【解決手段】チタン含有珪酸塩に金微粒子を固定化した
炭化水素部分酸化用触媒、及び該触媒と分子状水素の存
在下に炭化水素を酸素酸化することを特徴とする含酸素
有機化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素部分酸化
用触媒、及び該触媒を用いる含酸素有機化合物の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸素を用いて炭化水素を含酸素化合物に
変換する方法は、極めて有益な技術であり、これまで近
代化学産業に対して多くの恩恵を与えてきた。しかしな
がら、有用な化合物であるアルコールおよびケトンを飽
和炭化水素から、また、エポキシドを不飽和炭化水素か
ら、それぞれ直接得ることは、一部の例外を除いて一般
に困難であるとされている。例えば、分子状酸素を酸化
剤として用いて飽和炭化水素をアルコールおよびケトン
へ転換する技術では、シクロヘキサンを原料とするシク
ロヘキサノールおよびシクロヘキサノンの製造が工業的
に実施されているのみである。また、不飽和炭化水素の
エポキシドへの転換についても、エチレンからのエチレ
ンオキシドの製造が工業的に実施されているが、他の不
飽和炭化水素からのエポキシドの製造、例えばプロピレ
ンからのプロピレンオキシドの一段合成などは、非常に
困難であるとされている。
【0003】分子状酸素を用いる酸化反応により、飽和
炭化水素のアルコールおよびケトンへの転換、ならびに
不飽和炭化水素のエポキシドへの転換に関して、文献上
にいくつかの従来技術がみられるが、例えば、特開平8
−127550号公報に示されているように、通常20
0℃以上の反応温度を必要とし、部分酸化生成物がたと
え中間的に生成しても、さらに遂次酸化を受けてしまう
などの問題点を有しており、いずれも実用に適さないと
考えられる。しかも、同公報に開示されている金−酸化
チタン含有触媒は、分子状水素の共存下に炭化水素の酸
素酸化反応によって、アルコール、ケトン、エポキシド
などの含酸素有機化合物を合成する選択率が高いもの
の、反応初期に比べて経時的に活性が劣化するという問
題を抱えている。このため、該触媒を用いる炭化水素の
部分酸化方法は、炭化水素類の含酸素有機化合物への転
化率が時間の経過に伴って低下してしまうために、実用
化するには、更なる改良を要するという問題が残されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題点を解消するためになされたものであり、その主な目
的は、炭化水素類から含酸素有機化合物を高い選択率で
製造でき、しかも経時的劣化のない触媒を提供すること
であり、また、分子状酸素を用いる酸化反応によって転
化率の経時的低下がなく良好な選択性で効率良く炭化水
素を部分酸化できる方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、水素および
酸素の存在下で炭化水素類を部分酸化する含酸素有機化
合物の製造方法において、生産性の経時的低下を抑制で
きる方法について鋭意検討した。その結果、チタン含有
珪酸塩に金微粒子を固定化した触媒は、酸素および水素
の存在下で炭化水素類を部分酸化する反応に対する活性
及び選択性に優れ、しかも安定性が良好であることを見
出した。また、上記の部分酸化用触媒を用いて、酸素お
よび水素の存在下に炭化水素類を部分酸化することによ
って、アルコール、ケトン、エポキシドなどの含酸素有
機化合物を、高い選択率で長期間安定な転化率で得るこ
とができることを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、以下に示す炭化水素部分
酸化用触媒及び含酸素有機化合物の製造方法を提供する
ものである。
【0007】1.チタン含有珪酸塩に金微粒子を固定化
した炭化水素部分酸化用触媒。
【0008】2.金微粒子が粒子径10nm以下の超微
粒子である項1に記載の触媒。
【0009】3.チタン含有珪酸塩におけるTiとSi
の原子比がTi/Si=1/1000〜20/100で
ある項1又は2の触媒。
【0010】4.項1〜3のいずれかに記載の炭化水素
部分酸化用触媒と分子状水素の存在下に、炭化水素を酸
素酸化することを特徴とする含酸素有機化合物の製造方
法。
【0011】5.飽和炭化水素を部分酸化してアルコー
ルまたは/およびケトンを製造する項4に記載の方法。
【0012】6.不飽和炭化水素を部分酸化してエポキ
シドを製造する項4に記載の方法。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
【0014】本発明の炭化水素部分酸化用触媒(以下、
単に「触媒」と記す)は、チタン含有珪酸塩に金微粒子
を固定化したものである。
【0015】該触媒において、金は、粒子径10nm
(ナノメーター)以下の超微粒子であることが好まし
く、この様な金超微粒子が、チタン含有珪酸塩を担体と
して強固に固定化されて、担持されていることが望まし
い。
【0016】本発明触媒における金の含有量は、チタン
含有珪酸塩に対して、0.001重量%以上が好まし
く、0.01重量%〜20重量%の範囲内がより好まし
く、0.05重量%〜10重量%の範囲内がさらに好ま
しい。金の担持量が0.001重量%より少ないと触媒
の活性が低下するので好ましくない。一方、金の担持量
を20重量%より多くしても、金を上記の範囲内で担持
させた場合と比較して、触媒の活性の更なる向上が望め
ず、金が無駄になるので好ましくない。
【0017】チタン含有珪酸塩の種類は、特に限定され
るものではないが、シリカ骨格中にチタンを含有させた
多孔体であることが好ましく、特に、高い比表面積を有
し、チタン原子(Ti4+)が孤立して珪酸骨格中に高分
散していることが望ましい。この様なチタン含有珪酸塩
は公知であり、例えば、ゼオライト(X、Y型、ZSM
−5、ZSM−48など)系材料のアルミニウムの一部
がチタンで置き換わってチタンがゼオライト格子中に組
み込まれた材料、大きな細孔(メソポア)を有するメソ
ポーラスシリカ(MCM−41、MCM−48、MCM
−50など)の一部をチタン原子で置換した材料、チタ
ンとシリコンの複合酸化物でミクロポーラスなチタノシ
リカライト(いわゆるTS−1、TS−2)等が望まし
い。また、これらのチタン含有珪酸塩上に酸化チタンを
微少量高分散担持させたものを用いることもできる。チ
タン含有珪酸塩の形状は、特に限定されるものではな
く、粉体状で用いてもよく、他の各種の形状に成形して
用いてもよい。
【0018】チタン含有珪酸塩におけるチタンの含有量
は、TiとSiの原子比率(Ti/Siと表わすことに
する)に換算して、1/1000〜20/100の範囲
内が好ましく、1/100〜10/100の範囲内がよ
り好ましい。チタンの含有量がTi/Si=1/100
0よりも少ないと、シリカ単独の担体を用いた場合と同
様の触媒特性となり、炭化水素の選択酸化が全く起こら
ないので不適切である。一方、チタンの含有量をTi/
Si=20/100より多くすると、酸化チタンをシリ
カ上に担持した担体と同様の触媒特性となり、触媒活性
の経時劣化を避けることができないので好ましくない。
【0019】上記チタン含有珪酸塩は、触媒の活性をよ
り向上させるために、予め成形された支持体に固定化し
た状態で用いることもできる。支持体としては、チタン
を含まない金属酸化物や各種金属からなる材料を用いる
ことができる。具体例としては、アルミナ(酸化アルミ
ニウム:Al23)、シリカ(二酸化珪素:Si
2)、マグネシア(酸化マグネシウム:MgO)、コ
ージエライト、酸化ジルコニウム、これらの複合酸化物
等からなるセラミックス、各種金属からなる発泡体、各
種金属からなるハニカム担体、各種金属のペレット等が
挙げられる。
【0020】上記支持体としては、アルミナ及びシリカ
の少なくとも一種を含有するものが好ましく、シリカを
含有するものが特に好ましい。ここで、「アルミナおよ
びシリカを含有する」とは、ゼオライト(アルミノシリ
ケート)やシリカアルミナを含有する場合も含むことと
する。
【0021】上記支持体の結晶構造、形状、大きさ等
は、特に限定されるものではないが、比表面積が50m
2/g以上であることが好ましく、100m2/g以上で
あることがより好ましい。支持体の比表面積が50m2
/g以上である場合には、遂次酸化等の副反応がより一
層抑制され、効率的に炭化水素類を部分酸化することが
でき、触媒性能がより一層向上する。
【0022】チタン含有珪酸塩を支持体に固定化して用
いる場合には、チタン含有珪酸塩の量は、支持体を基準
として1〜20重量%程度であることが好ましい。チタ
ン含有珪酸塩をシリカやアルミナ等の担体に担持させる
には、例えば、アルコキシドを用いたゾル−ゲル法、混
練法、コーティング法などの方法を適用することがで
き、これらの方法によって、いわゆる島状構造をなすよ
うに分散させて担持させることができる。
【0023】次に、本発明触媒の調製方法について説明
する。
【0024】本発明触媒の製造方法としては、金微粒子
をチタン含有珪酸塩に固定化できる方法であれば、特に
限定なく採用できる。
【0025】該触媒の製造方法の具体例としては、例え
ば、特開平7−8797号公報に記載された金超微粒子
固定化チタン系金属酸化物の製造方法に準じた析出沈殿
法を挙げることができる。以下に、この方法を簡単に説
明する。
【0026】(I)第1方法:まず、チタン含有珪酸塩
を含有する液のpHを7〜11、好ましくは7.5〜1
0とし、撹拌下にこの水溶液に金化合物の水溶液を滴下
して、チタン含有珪酸塩上に金水酸化物を付着させる。
次いで、この金水酸化物を付着したチタン含有珪酸塩を
100〜800℃に加熱することにより、金超微粒子を
チタン含有珪酸塩に析出させて固定化する。
【0027】チタン含有珪酸塩の水中への添加量は、特
に限定はなく、例えば粉体状のチタン含有珪酸塩を用い
る場合には、それを水中に均一に分散乃至縣濁できるよ
うな量であればよく、通常10〜200g/l程度が適
当である。また、チタン含有珪酸塩を成形体として用い
る場合には、成形体の形状に応じて、その表面に水溶液
が充分に接触できる状態であれば、添加量は、特に限定
されない。
【0028】水溶液の形態で使用する金化合物として
は、塩化金酸(HAuCl4)、塩化金酸ナトリウム
(NaAuCl4)、シアン化金(AuCN)、シアン
化金カリウム{K〔Au(CN)2〕}、三塩化ジエチ
ルアミン金酸〔(C252 NH・AuCl3 〕などの
水溶性金塩が例示される。滴下に用いる金化合物水溶液
の濃度は、特に限定されないが、通常0.1〜0.00
1mol/l程度が適当である。
【0029】チタン含有珪酸塩を含む縣濁液乃至分散液
を所定のpH範囲に調整するためには、通常、炭酸ナト
リウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア
などのアルカリ化合物を用いればよい。
【0030】金化合物の水溶液は、急激な反応によって
金の水酸化物の大きな沈殿が生じないように、撹拌下に
上記の縣濁液乃至分散液に対し徐々に滴下することが必
要であり、通常滴下量に応じて滴下時間を3〜60分程
度の範囲内とし、且つ水酸化物の大きな沈殿が生じない
ように滴下速度を適宜調節すればよい。
【0031】滴下時のチタン含有珪酸塩含有液の液温
は、20〜80℃程度が適当である。
【0032】金化合物の水溶液の滴下量は、チタン含有
珪酸塩上に担持させる金超粒子の量によって決定され
る。
【0033】金の水酸化物が付着したチタン含有珪酸塩
を100〜800℃に加熱することによって、付着した
金の水酸化物が分解されて、チタン含有珪酸塩上に金が
均一に超微粒子として析出し、強度に固定される。加熱
時間は通常1〜24時間程度とすればよい。
【0034】(II)第2方法:金化合物を溶解し、チタ
ン含有珪酸塩を含有するpH7〜11(好ましくはpH
7.5〜10)の水溶液に、還元剤の水溶液を撹拌下に
滴下し、チタン含有珪酸塩表面に金を還元析出させて、
金の超微粒子を固定化する。
【0035】金化合物、チタン含有珪酸塩、pH調整用
のアルカリ性化合物などは、上記第1方法と同様のもの
が使用できる。チタン含有珪酸塩の添加量も、上記第1
方法と同様でよい。本第2方法では、液中の金化合物の
濃度は、1×10-2〜1×10-5mol/l程度とする
ことが適当である。チタン含有珪酸塩含有水溶液の反応
時の液温は、0〜80℃程度が適当である。
【0036】還元剤としては、ヒドラジン、ホルマリ
ン、クエン酸ナトリウムなどが使用でき、その溶液とし
ての濃度は、1×10-1〜1×10-3mol/l程度で
ある。還元剤水溶液の添加量は、化学量論的に必要な量
の1.5〜10倍程度とすることが適当である。還元剤
水溶液は、反応液中で急激な金の析出が生じないように
徐々に滴下することが必要であり、通常、3〜60分程
度の時間をかけて滴下すればよい。
【0037】なお、得られた金超微粒子固定化チタン含
有珪酸塩はそのままでも常温で使用できるが、これを高
温で使用する場合には、高温での安定性確保のために、
使用に先立って、一旦使用温度付近の温度に該金超微粒
子固定化チタン含有珪酸塩を加熱しておくことが好まし
い。
【0038】(III )第3方法:金化合物を溶解し、チ
タン含有珪酸塩を含有するpH11以上(好ましくはp
H11〜12)の水溶液に、二酸化炭素ガスを吹き込む
か、或いは撹拌下に酸性水溶液を徐々に滴下して、液の
pHを7〜11に低下させ、チタン含有珪酸塩の表面に
金水酸化物を付着させる。次いで、このチタン含有珪酸
塩を100〜800℃に加熱して、チタン含有珪酸塩表
面に金超微粒子を析出させる。
【0039】金化合物、チタン含有珪酸塩、アルカリ性
化合物の種類及び使用量などは、第1方法と同様でよ
い。チタン含有珪酸塩を含有する液の液温は、20〜8
0℃程度とすればよい。
【0040】この方法では、金化合物は、水酸基が過剰
に結合した錯イオンとして、チタン含有珪酸塩を含有す
る液中に溶解した状態で存在することが必要である。従
って、使用する金化合物に応じて、pH11以上であっ
て金化合物が水酸基含有錯イオンとして溶解する状態と
なるように、チタン含有珪酸塩含有液のpHを調整す
る。
【0041】この様な状態に調整した液中に二酸化炭素
ガスを吹き込むか、または酸性水溶液を徐々に滴下し
て、溶液のpHを徐々に低下させて、pH7〜11とす
ることにより、チタン含有珪酸塩を核として、金の水酸
化物が析出し、チタン含有珪酸塩の表面に付着する。
【0042】二酸化炭素ガスの吹き込み速度は、特に限
定されず、反応液が均一にバブリングされる状態であれ
ばよい。
【0043】酸性水溶液としては、硝酸、塩酸、硫酸、
酢酸などの水溶液が使用でき、これらの酸水溶液は、1
×10-1〜1×10-3mol/l程度の濃度で用いれば
よい。滴下量は、チタン含有珪酸塩を含有する液のpH
が7未満にならない範囲であればよい。滴下速度は、金
の水酸化物の大きな沈殿が生じないように、滴下時間3
〜60分間程度の範囲で滴下量に応じて適宜決定すれば
よい。
【0044】次いで、金の水酸化物が付着したチタン含
有珪酸塩を100〜800℃に加熱することによって、
付着した金の水酸化物が分解され、チタン含有珪酸塩上
に均一に金超微粒子が析出し、強固に固定化される。加
熱時間は、通常1〜24時間程度とすればよい。
【0045】なお、上記の各方法において、金化合物が
チタン含有珪酸塩上に充分に付着するように、滴下また
は吹き込み終了後に30分〜2時間程度の間チタン含有
珪酸塩を含有する液の撹拌を行うことが好ましい。
【0046】又、本発明触媒は、特開平9−12247
8号公報に記載された有機金錯体の蒸気を用いる金超微
粒子固定化物質の製造方法に準じた方法で製造すること
もできる。以下、この方法について簡単に説明する。
【0047】この方法では、気化した有機金錯体を、チ
タン含有珪酸塩に減圧下で吸着させた後、100〜70
0℃に加熱することにより金超微粒子を固定化したチタ
ン含有珪酸塩を得ることができる。
【0048】有機金錯体としては、揮発性を有するもの
であれば特に制限されず用いることができ、例えば
(CH32Au(CH3COCHCOCH3)、(C
32Au(CF3COCHCOCH3)、(CH32
u(CF3COCHCOCF3)、(C252Au(C
3COCHCOCH3)、(CH32Au(C65OO
CHCOCF3)、CH32AuP(CH33及びCH3
AuP(CH33等の少なくとも1種を用いることがで
きる。
【0049】なお、チタン含有珪酸塩は、予め200℃
程度で加熱処理することにより、表面にある水分等を除
去して用いることもできる。
【0050】有機金錯体の気化は、加熱により行うこと
ができる。加熱温度は、急激な気化と吸着或いは分解を
起こさないようにすれば特に制限はなく、通常0〜90
℃程度とする。また、上記気化は、減圧下で行うことも
でき、この場合に圧力としては通常1×10ー4〜2×1
ー3Torr程度とすれば良い。
【0051】気化した有機金錯体は、減圧下でチタン含
有珪酸塩に吸着させる。本発明でいう「減圧下」とは、
大気圧よりも低ければ良いが、通常1×10ー4〜200
Torr程度の圧力をいう。有機金錯体の導入量は、用
いる金錯体の種類により異なり、最終的に前記した固定
化量となるように適宜調節すれば良い。また、圧力は、
公知の真空ポンプ等で調節すれば良い。
【0052】次いで、有機金錯体が吸着したチタン含有
珪酸塩を空気中で通常100〜700℃程度、好ましく
は300〜500℃で加熱する。これにより、有機金錯
体中の有機成分が分解・酸化されるとともに有機金錯体
が金に還元され、チタン含有珪酸塩上に金超微粒子とし
て析出して固定されることとなる。加熱時間は、有機金
錯体の担持量、加熱温度等に応じて適宜設定することが
できるが、通常は1〜24時間程度で良い。このように
して金微粒子を固定化したチタン含有珪酸塩が得られ
る。
【0053】上記製造方法では、有機金錯体の吸着に先
立って、通常100〜700℃程度で加熱することによ
りチタン含有珪酸塩を表面処理することもできる。さら
に、この表面処理は、酸化性ガス又は還元性ガス雰囲気
下で行うこともできる。これにより、チタン含有珪酸塩
表面の欠陥量と状態の制御がより容易となり、金の粒径
及び担持量をより細かく制御することができる。
【0054】酸化性ガスとしては、公知のものが使用で
き、例えば酸素ガス、一酸化窒素ガス等が挙げられる。
また、還元性ガスとしては、公知のものが使用でき、例
えば水素ガス、一酸化炭素ガス等が挙げられる。
【0055】以上説明した金を析出沈殿させる方法、及
び有機金錯体の蒸気を用いる方法によれば、金超微粒子
を比較的均一な分布でチタン含有珪酸塩上に強固に固定
化することができる。
【0056】本発明触媒を支持体に担持させて用いる場
合には、チタン含有珪酸塩を支持体に担持させた後、金
を固定化する方法が好適である。支持体に担持させたチ
タン含有珪酸塩に金を固定化するには、上記した金を析
出沈殿させる方法、及び有機金錯体の蒸気を用いる方法
において、チタン含有珪酸塩に代えて、チタン含有珪酸
塩を担持した支持体を使用すればよい。特に、金を析出
沈殿させる方法によって製造すれば、金超微粒子は、支
持体上にはほとんど析出せず、チタン含有珪酸塩上(特
に、チタンイオンの存在する場所)にのみ固定化される
点で有利である。又、シリカ単独の支持体又はシリカを
含む支持体を用いる場合には、金を析出沈殿させる方法
によれば、特に高い選択性をもってチタン含有珪酸塩上
にのみ金超微粒子を固定化することができる点で非常に
有利である。
【0057】次に、本発明触媒を用いて炭化水素を部分
酸化させる方法について説明する。
【0058】原料として用いる炭化水素としては、炭素
数3〜12程度の飽和炭化水素および炭素数2〜12程
度の不飽和炭化水素を用いることができる。また、気相
で反応を行なう場合には、生成物が100℃前後の低温
においても容易に触媒層から脱離しうる炭素数が6程度
までのものが、原料として適している。飽和炭化水素と
しては、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、
シクロブタン、n−ペンタン、2−メチルブタン、シク
ロペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−
メチルペンタン、シクロヘキサンなどが挙げられ、また
不飽和炭化水素としては、2重結合を有する化合物、例
えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテ
ン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、シクロペ
ンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、
2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテ
ン、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロペンテ
ン、3−メチル−1−シクペンテン、4−メチル−1−
ペンテンなどが挙げられる。
【0059】飽和炭化水素を原料とする場合には、2級
炭素−水素結合が酸化される際には、主としてケトンが
生成され、3級炭素−水素結合が酸化される際には、主
としてアルコールが生成される。炭素−水素結合の反応
性の順序は、3級>2級>1級であり、1級炭素−水素
結合は、ほとんど反応しない。
【0060】又、不飽和炭化水素を原料とする場合に
は、高い選択性でエポキシドが生成される。
【0061】本発明方法で使用する触媒は、上記したチ
タン含有珪酸塩に金微粒子を固定化した触媒である。触
媒の使用量は、特に限定されるものではないが、実用的
には、空間速度(SV)が100〜10000hr-1
ml/g・cat程度の範囲内となる量とすることが適
している。
【0062】本発明においては、水素の存在が必須であ
る。仮に水素が共存しない状態で、すなわち酸素、炭化
水素そして場合により希釈ガスからなる混合ガスを上記
触媒下の存在下に反応させたとしても、200℃以上で
反応が起こりはじめるものの、二酸化炭素の生成が主に
認められるのみで、上記の部分酸化生成物の生成は、全
く認められない。しかるに、水素を反応系内に存在させ
ると、反応の様相は一変し、50℃程度の低温において
さえ、上記の部分酸化生成物の生成が認められるように
なる。水素の存在量は、特に限定されるものではない
が、通常水素/原料の体積比で、1/10〜100/1
程度の範囲内で実用可能であるが、一般に水素の割合が
大きい程反応速度が上昇するので、この範囲内で高目の
値を採用することが好ましい。
【0063】酸素の存在量は、特に限定されるものでは
ないが、通常、酸素/原料の体積比で、1/10〜10
/1程度の範囲が適当である。この範囲より酸素の存在
量が少ないと、得られる部分酸化生成物の量が少なくな
るので好ましくなく、一方、この範囲より酸素の存在量
を多くしても、得られる部分酸化生成物の量は増加せ
ず、かえって、部分酸化生成物の選択率の低下(二酸化
炭素の生成量の増加)を生じるので好ましくない。
【0064】本発明における反応温度は、通常0〜30
0℃程度、より好ましくは20〜200℃程度の範囲が
適している。気相で反応を行なう場合には、触媒層から
の生成物の脱離が容易に行われる様に、採用する反応圧
(通常0.01〜1MPa程度)下で生成物が充分に揮
発性を示す温度を選ぶ必要がある。一方、反応温度をあ
まり高温にすると、二酸化炭素への燃焼反応が起こり易
くなると同時に、水素の水への酸化による消費が増大す
るため、好ましくない。従って、用いる原料の相違によ
り、最適反応温度があるものの、好適な反応温度は、ほ
ぼ20〜200℃の範囲に入ると思われる。
【0065】気相反応は、本発明触媒を充填した反応装
置に炭化水素、水素、酸素および必要ならば希釈ガス
(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素な
ど)を含む混合ガスを供給し、所定の反応条件で反応さ
せればよい。
【0066】本発明における反応を液相で行なう場合に
は、上記の様な触媒層からの脱離を考慮する必要がない
ので、多くの場合100℃以下で行い得る。また、液相
で反応を行う場合には、原料を液体状態を保持させるよ
うな反応圧と反応温度とを選ぶか、或いは溶媒(例え
ば、ベンゼンなどの炭化水素系溶媒、塩化メチレンなど
のハロゲン化炭化水素系溶媒など)を用いて、懸濁した
触媒の存在下に原料、水素、酸素、場合によっては希釈
ガスの混合ガスをバブリングさせることにより反応を行
なうことができる。
【0067】
【発明の効果】本発明触媒は、酸素および水素の存在下
で炭化水素類を部分酸化する反応に対する活性や選択性
に優れ、かつ長い寿命を有する炭化水素部分酸化用触媒
である。
【0068】本発明触媒を用いて酸素および水素の存在
下に炭化水素類を部分酸化する方法によれば、該触媒に
含まれる金およびチタン含有珪酸塩の相乗効果により、
簡単かつ効率的に炭化水素類を部分酸化することができ
る。これにより、炭化水素類から一段階でアルコール、
ケトン、エポキシド等の含酸素有機化合物を高い選択率
で、長期間安定な転化率で製造することができる。
【0069】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0070】実施例1 プロピレンの部分酸化 蒸留水1200mlに塩化金酸・4水和物(HAuCl
・4H2O)1.0g(2.43mmol)を溶解し、
70℃に加温し、0.1N NaOH 水溶液によりp
Hを7.5とした後、激しく撹拌しながら、チタン含有
珪酸塩6gを一度に加え、同温度で1時間撹拌を続け、
該チタン含有珪酸塩上に水酸化金Au(OH)3を析出
沈殿させた。チタン含有珪酸塩としては、メソポーラス
シリカの一部をチタン原子に置換した材料(Ti−MC
M−41)(Ti/Si(原子比)=1/100)を用
いた。この懸濁液を静置し、室温まで放冷した後、上澄
液を除去し、新たに蒸留水3000mlを加え、室温で
5分間撹拌し、再び静置後上澄液を除去した。この洗浄
操作を数回繰り返した後、ろ過し、得られたペーストを
室温で12時間真空乾燥し、空気中400℃で4時間焼
成することにより、金超微粒子が担持されたチタン含有
珪酸塩触媒を得た。使用した塩化金酸の量は、チタン含
有珪酸塩(Ti−MCM−41)に対して8重量%であ
ったが、分析の結果、実際に担持された金の量は1.2
重量%であった。
【0071】この様にして得た触媒を使用し、固定床流
通式触媒反応装置を用いてプロピレンの部分酸化反応を
行った。反応条件は下記の通りである。
【0072】触媒反応セル:石英製 内径6mm 触媒量 :0.5g 触媒前処理 :300℃にて、アルゴン/O2=7/1
ガスを1時間流通 反応ガス:容量比 アルゴン/O2/H2/プロピレン=
7/1/1/1 空間速度:4000h-1・ml/g・cat 反応温度:100℃ その結果、反応開始より60分後には、プロピレシオキ
シドの収率1.2%、プロピレシオキシドの選択率9
7.0 %となり、その後、同じ反応を継続して行った
ところ、120分後と200分後には、それぞれ、収率
と選択率は、上記した値と同じであった。
【0073】以上の結果より、チタン含有珪酸塩に金を
担持した触媒では、プロピレンオキシドを95%以上の
極めて高い選択率で得ることができ、且つ経時的安定性
が高いことが判明した。
【0074】実施例2 プロピレンの部分酸化 チタン含有珪酸塩として、メソポーラスシリカの一部を
チタン原子に置換した材料(Ti−MCM−41)であ
って、Ti/Si(原子比)=3/100の材料を用い
る以外は、実施例1と同様にして、金超微粒子が担持さ
れたチタン含有珪酸塩触媒を得た。この触媒の金の担持
量は実施例1と同様に1.2重量%であった。
【0075】この触媒を用いて、実施例1と同様の条件
でプロピレンの部分酸化反応を行った。プロピレンオキ
シドの収率及び選択率の時間変化を下記表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】この結果から、上記チタン含有珪酸塩に金
を担持した触媒では、プロピレンオキシドを95%以上
の極めて高い選択率で得ることができ、且つ経時的安定
性が高いことが判明した。
【0078】比較例1 プロピレンの部分酸化 実施例1で用いたチタン含有珪酸塩(Ti−MCM−4
1)に代えて、チタンを含有しないメソポーラスシリカ
(MCM−41)を用いる他は、実施例1と同様にし
て、MCM−41に金超微粒子を担持させた。金の担持
量は、1重量%であった。
【0079】この触媒を用いて実施例1と同様の条件で
プロピレンの部分酸化反応を行ったが、反応温度を20
0℃に上げてもプロピレンオキサイドはまったく生成せ
ず、僅かに水素酸化が起こるだけであった。
【0080】比較例2 プロピレンの部分酸化 実施例1で用いたチタン含有珪酸塩(Ti−MCM−4
1)に代えて、比表面積 50m2/gのアナターゼ型酸
化チタンを用いる他は、実施例1と同様にして、金超微
粒子を担持させた。金の担持量は、3重量%であった。
【0081】この触媒を用いて、実施例1と同様の条件
でプロピレンの部分酸化反応を行った。プロピレンオキ
シドの収率及び選択率の時間変化を下記表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】この結果から、アナターゼ型酸化チタンを
用いた触媒では、プロピレンオキシドの生成選択率が低
く、しかも1時間の間に収率が大きく低下することが判
る。
【0084】実施例3 チタニルアセチルアセトナート(titanyl acetyl aceto
nate)をメソポーラスシリカ(MCM−41)に1重量
%含浸担持させ、乾燥後、空気中500℃にて4時間焼
成して、メソポーラスシリカ(MCM−41)にTiO
2を含浸担持したチタン含有珪酸塩を得た。
【0085】このチタン含有珪酸塩を用いる他は、実施
例1と同様にして、金超微粒子が担持されたチタン含有
珪酸塩触媒を得た。この触媒の金の担持量は1.2重量
%であった。
【0086】得られた触媒を用いて、実施例1と同様の
条件でプロピレンの部分酸化反応を行った。その結果、
反応開始より60分後に、プロピレシオキシドの収率
0.55%、プロピレシオキシドの選択率85.0%と
なり、120分後には、プロピレシオキシドの収率0.
743%、プロピレシオキシドの選択率89.0%とな
った。
【0087】以上の結果より、チタンを含有しないメソ
ポーラスシリカ(MCM−41)上にTiO2を高分散
担持したものをチタン含有珪酸塩として用いた場合に
は、Ti−MCM−41を用いた場合と比べて、プロピ
レシオキシドの選択率が10%程度低くなるものの、経
時的な活性劣化は認められず、安定性が高いことが判明
した。このような選択率の若干の低下は、Ti−MCM
−41においてTi/Siの比率を6/100以上にし
た場合にも見られた。これは、Ti/Si=6/100
以上の比率ではTiの一部はシリカ骨格中ではなく外表
面に高分散担持されていることによるものと考えられ
る。
【0088】実施例4 プロパンの部分酸化 実施例2と同様にして得た触媒を用い、反応ガスとし
て、アルゴン/O2/H2/プロパン(容量比)=7/1/
1/1の混合ガスを用い、反応温度を120℃とするこ
と以外は、実施例1と同様の条件でプロパンの部分酸化
反応を行った。
【0089】その結果、反応開始より40分後に、アセ
トンの収率0.14%、アセトンの選択率47.0%
(他はCO2)となり、110分後にアセトンの収率
0.11%、アセトンの選択率42.0%となった。
【0090】この結果から、チタン含有珪酸塩に金を担
持した触媒によれば、プロパンからアセトンを比較的高
い選択率で得ることができ、かつ経時的安定性が高いこ
とが判明した。
【0091】実施例5 イソブタンの部分酸化 実施例2と同様にして得た触媒を用い、反応ガスとし
て、アルゴン/O2/H/イソブタン(容量比)=7
/1/1/1の混合ガスを用い、反応温度を120℃と
すること以外は、実施例1と同様の条件でイソブタンの
部分酸化反応を行った。t−ブタノールの収率及び選択
率の時間変化を下記表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】この結果から、チタン含有珪酸塩に金を担
持した触媒によれば、t−ブタノールを高い選択率で得
ることができ、かつ経時的安定性が高いことが判明し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 303/04 C07D 303/04 303/10 303/10 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 春田 正毅 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 (72)発明者 ユーリ・アンゲロフ・カルヴァチェフ 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 (72)発明者 坪田 年 大阪府池田市緑丘1丁目8番31号 工業技 術院大阪工業技術研究所内 (72)発明者 林 利生 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン含有珪酸塩に金微粒子を固定化した
    炭化水素部分酸化用触媒。
  2. 【請求項2】金微粒子が粒子径10nm以下の超微粒子
    である請求項1に記載の触媒。
  3. 【請求項3】チタン含有珪酸塩におけるTiとSiの原
    子比がTi/Si=1/1000〜20/100である
    請求項1又は2の触媒。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の炭化水素
    部分酸化用触媒と分子状水素の存在下に、炭化水素を酸
    素酸化することを特徴とする含酸素有機化合物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】飽和炭化水素を部分酸化してアルコールま
    たは/およびケトンを製造する請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】不飽和炭化水素を部分酸化してエポキシド
    を製造する請求項4に記載の方法。
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