JP2003519560A - ヒドロ酸化触媒の活性化および再生 - Google Patents

ヒドロ酸化触媒の活性化および再生

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Abstract

(57)【要約】 ヒドロ酸化方法、好ましくは酸素および水素存在下のオレフィンの酸化オレフィンへのヒドロ酸化に使用される新鮮触媒を活性化する、または不活性化触媒を再生する方法。ヒドロ酸化触媒は、チタン−、バナジウム−またはジルコニウム含有支持体、より好ましくは酸化チタンまたはチタノシリケート等のチタン−含有支持体上に取り込まれた金、銀、白金族金属、ランタニド金属およびその組合せを少なくとも1種類好ましく含む。活性化または再生工程は、新鮮触媒または不活性化触媒をオゾンに接触させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、米国標準技術研究所より授与されたアウォード番号 70NANB
5H1143による連邦政府の支援を受け、成されたものである。米国連邦政府
は本発明について一定の権利を有する。
【0002】関連出願のクロスレファレンス 本発明は、1999年12月9日出願の米国仮出願番号第60/169,86
2号の利益を主張する。
【0003】発明の背景 本発明はヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支持体上に分散された金ある
いは銀、またはその組合せである触媒を活性化または再生する方法に関する。
【0004】 ヒドロ酸化触媒は、水素存在下での酸素による有機化合物の酸化を含むヒドロ
酸化方法に於いて有用性が見いだされている。重要な使用法の一つとして、プロ
ピレン等のオレフィンを、水素およびヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支
持体上に分散された金また銀、あるいはその組合せ存在下に、酸素によって酸化
プロピレン等の酸化オレフィンに直接酸化することができる。酸化プロピレン等
の酸化オレフィンは、とりわけアルコールをアルコキシル化して、ポリウレタン
および合成エラストマーの製造に重要な有用性が見いだされているポリプロピレ
ンポリエーテルポリオール等のポリエーテルポリオールを形成するのに使用され
る。別のヒドロ酸化方法には、水素、酸素およびヒドロ酸化触媒存在下でのアル
カン類からの、アセトン及びt−ブタノール等の有益酸化産物の形成が含まれる
【0005】 オレフィンから酸化オレフィンへのヒドロ酸化が最近複数の国際特許公開に記
載された。例えばWO97/34692号およびこれら方法用のチタン含有支持
体上に沈積された金を含む触媒の使用を記載する、以下のダウケミカル社(Do
w Chemical Company)の国際特許出願を参照:WO98/0
0413、WO98/00414、WO98/00415。同様にオレンフィン
から酸化オレフィンへのヒドロ酸化に適したチタン含有支持体上に分散された銀
、又は銀と金の混合物を含む触媒を記載している、やはりダウケミカル社の国際
特許出願第WO99/00188号、および国際特許出願第WO00/3589
3号に相当する1998年12月16日に提出された米国仮出願第60/112
、429号を参照。第WO96/02323号等のその他技術は、オレフィンヒ
ドロ酸化の液層として、チタンまたはバナジウムシリカライト上に分散された少
なくとも2種類の結合エネルギー状態にある白金金属を含む触媒を開示する。さ
らに別の技術は、例えばEP−A−0、709、360は水素と酸素、およびア
セトン等の有益な酸化産物を形成するヒドロ酸化触媒存在下に於ける、プロパン
等のアルカンのヒドロ酸化を開示している。同様にイソブタンもt−ブタノール
とアセトンにヒドロ酸化することができる。米国特許第5,939、569号等
の別技術は、ヒドロ酸化に適したジルコニウム含有支持体上にある金を含む触媒
を記載している。
【0006】 各種触媒支持体が上記参考資料に教示されている。例えばチタン含有支持体に
は二酸化チタン、チタノシリケート、シリカ上の分散チタン(この場合、チタン
は無秩序相として存在している)等が挙げられることが教示される。国際特許出
願番号第WO98/00414号に教示される如く、触媒は周期律表の第1族、
第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属より選択される助触媒金属
を随意に含むことができる。
【0007】 上記ヒドロ酸化触媒の典型的合成では、触媒金属および随意の助触媒金属が触
媒支持体の上に沈積させられた後、組成体は空気存在下に焼成されるか、水素存
在下に還元されるか、または不活性雰囲気内にて約250℃ないし約800℃の
温度に於いて約1時間ないし24時間加熱されることで活性化される。標準の活
性化条件は、約400℃、6時間で運転される。チタン含有支持体上にある活性
化された触媒、特に金、銀またはその組合せを含む触媒は、良好なオレフィン転
換および優れた酸化オレフィン選択性を示し、そして触媒のもつ性質に応じて長
い寿命を示す。しかし、時間の経過ととものこれら触媒は活性の一部を失いうた
め、時に顕著に不活性化され、触媒が使用できなくなることもある。部分的また
は完全に不活性化された場合には、蝕浴びは再生されるか交換されなければなら
ない。例えば第WO98/00414号に開示されている如く、随意に窒素また
はヘリウム等の不活性希釈剤と混合しながら、再生は酸素または水素存在下に数
時間、好ましくは約200℃ないし約400℃の間の温度で不活性化触媒を加熱
することを含む。大気圧から超大気圧の範囲の圧が利用できる。あるいは不活性
化触媒は水、または水と酸素または水素との組合せ存在下に、同様の温度および
圧にて再生することができる。
【0008】 上記の活性化および再生法には欠点、即ち第1は方法実施に要する時間が長い
こと、そして第2には温度が高い事である。また高圧も必要である。典型的には
活性化または再生には3ないし6時間を要する。不都合なことに、この期間中ヒ
ドロ酸化方法は中断される。通常活性化および再生温度は、典型的には約70℃
より高く、約200℃より低いヒドロ酸化方法温度より遙かに高温である。その
ため、触媒は活性化または再生温度まで加熱し、そして活性化または再生が終了
した場合には、ヒドロ酸化方法の運転温度まで冷却しなければならない。この温
度循環には時間がかかり、その間ヒドロ酸化方法は非作動状態にある。さらに不
都合な事に、高い活性化および再生温度は熱およびエネルギーの投入を必要とす
る。さらに反応装置は高い再生温度に耐え、そしてヒドロ酸化方法温度と、より
高い再生温度の繰り返しを可能にする様組み立てられなければならない。最も不
都合なことは、高い活性化および再生温度を繰り返し循環することが触媒支持体
構造を損傷し、そして/またはその上に取り込まれた金属にも損傷が及ぶ可能性
があることである。ある時点で突然または蓄積された大きな損失が発生し、触媒
を交換しなければならなくなるまで、再生サイクル毎に、触媒活性の一定の割合
が不可逆的に失われる。
【0009】 上記の観点に於いて、ヒドロ酸化方法の運転条件に近い温度および圧で、短時
間で効率的に実施できる活性化および再生法を発見することが望ましい。こ等の
活性化および再生法は、全行程に関する必要熱量およびエネルギー量を減らし、
ヒドロ酸化方法の中断時間を短縮するだろう。より望ましくは、高温域を繰り返
し通る必要がないため、方法による触媒支持体への損傷および触媒金属への損傷
が最小限に留められ、その結果触媒の寿命が延長される。さらに、活性化および
再生法が液体の活性化および再生剤を反応装置に加えることなく実施できるので
あれば、液体除去が方法を複雑にし且つコストを上昇させていることから、より
望ましい。
【0010】発明の概要 本発明はヒドロ酸化方法に使用される触媒を活性化する、または再生する新規
方法である。ヒドロ酸化方法は、水素およびヒドロ酸化触媒存在下での炭化水素
を酸素と接触させ酸化物、好ましくは部分酸化型炭化水素を形成させることを含
む。用語「部分酸化型炭化水素」とは、一酸化炭素および二酸化炭素等の強酸化
産物により例示される様な炭素と酸素だけを含む産物に対し、炭素、水素および
酸素を含む産物を意味する。より好ましくは、ヒドロ酸化方法は、水素存在下お
よびヒドロ酸化触媒存在下に、例えば対応する酸化オレフィンまたは酸化オレフ
ィン混合体等の有益な酸化産物の調製に充分なプロセス条件にてオレフィンまた
はオレフィン混合体と酸素とを接触させることを含む。別の好適態様では、アル
カンはアルコールおよびケトン等の有益産物にヒドロ酸化できる。
【0011】 本発明の新規活性化および再生工程は、新鮮な、または不活性化されたヒドロ
酸化触媒とオゾン含有流とを、新鮮触媒を活性化するか、または少なくとも一部
の不活性化触媒を再生するために充分なプロセス条件の下に接触させることを含
む。本発明の目的に於いて「新鮮触媒」とは、未使用触媒、好ましくは「合成し
たまま」の形状にある触媒と定義される。本発明の目的に於いて「不活性化触媒
」とは、同様のプロセス条件での新鮮触媒の活性に比べ、ヒドロ酸化方法に於い
て活性の一部または全部の消失を示す触媒として定義される。
【0012】 本発明の工程はヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支持体上に分散した金
または銀、あるいは金と銀の組合せ、および少なくとも1種類の助触媒金属を随
意に含むヒドロ酸化触媒を効率的に活性化または再生する。本発明の活性化/再
生工程は、反応装置より容易に取り除かれる気相試薬を使い達成できる。工程を
複雑化し、コストを上昇させる液相試薬は必要としない。本発明の活性化/再生
工程はヒドロ酸化方法の温度と同等またはそれより低い温度および圧力にて好都
合に実施できる。従って本発明の活性化/再生工程は、ヒドロ酸化方法自体に必
要とされる以上の熱またはエネルギーの追加入力を実質的に必要とせず、そして
エネルギー消費量がより少ない場合さえあるだろう。より好都合なことに本発明
の活性化/再生方法は、低温のヒドロ酸化運転温度と高温の活性化または再生温
度との間の触媒の反復熱サイクルを実質回避する。従って支持体への損傷および
その上に取り込まれた金属への損傷は大きく低下し、反応装置の損耗はより小さ
い。さらに反応装置はヒドロ酸化方法温度に適合する様に構築されることを求め
られるだけであり、より高温の再生温度に耐えるための特別な構造は必要とされ
ない。別の利点として、本発明の工程は従来の活性化および再生法に比べ短時間
に終了することができる。活性化および再生時間が短いことは、温度および圧が
低いことと合わさり、触媒の寿命を延長し、中断時間を短縮し、そしてヒドロ酸
化方法の生産性を高める。
【0013】 [発明の詳細な説明] 本発明はヒドロ酸化方法に有用である、好ましくはオレフィンから酸化オレフィ
ンへのヒドロ酸化に有用な触媒を活性化または再生する工程を提供する。前述の
様に、ヒドロ酸化方法は一般には水素およびヒドロ酸化触媒存在下に炭化水素と
酸素とを接触させ、酸化産物、好ましくは部分酸化炭化水素を形成することを含
む。よりこのましくは、ヒドロ酸化方法は、水素およびヒドロ酸化触媒存在下に
オレフィンまたはオレフィン混合体と酸素とを接触させ、対応する酸化オレフィ
ンまたは酸化オレフィン混合体を形成することを含む。接触は酸化産物、好まし
くは酸化オレフィンまたはその混合体を調製するの充分なヒドロ酸化プロセス条
件の下に行われる。
【0014】 ヒドロ酸化触媒は水素存在下での酸素による有機化合物の酸化を触媒する何れ
かの触媒でよい。好ましくは、ヒドロ酸化触媒は、支持体上に沈積した、金、銀
、白金族金属、ランタニド金属およびそれらの組合せより選択される1種類以上
の金属を含む。ここに使用する場合、用語「白金族金属」はルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金を含む。好ましくは、支持
体はチタン含有、バナジウム含有またはジルコニウム含有支持体である。より好
ましくは、ヒドロ酸化触媒は、チタン含有支持体上に分散した、金または銀、あ
るいは銀と金の組合せを含む。ヒドロ酸化触媒は随意に、更に以下記載の助触媒
金属を少なくとも1種類含んでもよい。
【0015】 本発明の新規活性または再生工程は、新鮮または不活性化ヒドロ酸化触媒を、
新鮮触媒を活性化するかまたは少なくとも一部の不活性化触媒を再生するために
充分なプロセス条件下に、オゾン含有流と接触させることを含む。前述の様に、
「新鮮触媒」は「合成されたまま」の形状の触媒、即ちその合成混合体よりヒド
ロ酸化方法に使用されない状態で得られた触媒として定義される。触媒活性は多
くのパラメーター、とりわけ関係する触媒支持体の精密な形状、触媒金属および
随意加えられる助触媒金属の精密形状、および具体的なヒドロ酸化方法により変
動する。従って、特定の新鮮ヒドロ酸化触媒に関しど等の活性が「活性化」状態
であるか一般的な言葉で表すことは困難である。当業者は具体的新鮮触媒種が活
性化されているか、例えば本発明の方法により処理された触媒がヒドロ酸化方法
を経て反応体を酸化産物に変換できるか観察することで判定できるだろう。これ
ら結果に拘束されることはないが指針として、オレフィンのヒドロ酸化では、活
性化触媒は一般に少なくとも約0.05モルパーセントのオレフィン変換と少な
くとも約60モルパーセントの酸化オレフィンに対する選択性を有する。本発明
の目的に於いては、「不活性化触媒」はヒドロ酸化方法内での使用に於いて、同
様のプロセス条件下に於ける新鮮触媒の活性に比し、その活性の一部または全て
の消失を示す触媒と定義される。
【0016】 本発明の工程に有利に使用される好ましいヒドロ酸化触媒は、チタン含有、バ
ナジウム含有およびジルコニウム含有支持体より選択される支持体上に、金、銀
、白金族金属、ランタニド金属およびそれらの組合せより選択される少なくとも
1種類の触媒金属を含む。本発明の工程に有利に使用されるより好ましいヒドロ
酸化触媒は、チタン含有支持体上に分散された、金または銀、あるいは金と銀の
組合せを含む。触媒はさらに1種類以上の助触媒金属を随意に含むことができる
。好ましくは、助触媒金属はCRCハンドブックオブケミストリーアンドフィジ
クス(Handbook of Chemistry and Physics
)、75版、CRCプレス(CRC Press)、1994内に見られる周期
律表の第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属より選択さ
れる助触媒金属より選択される。(白金族金属およびランタニド金属は、例えば
金および/または銀と組み合わせた溶き促進剤として作用するだろう。あるいは
、白金族金属およびランタニド金属は、例えばチタンまたはバナジウムシリカラ
イト上に沈積された場合に1次触媒金属として作用するだろう。)触媒金属、好
ましくは金および/銀、または何れかの助触媒金属の酸化状態とは、その状態で
得た触媒がヒドロ酸化方法、好ましくはここに記載のオレフィンのヒドロ酸化方
法を触媒できる限りに於いて、現代的分析方法により決定されるゼロ価およびポ
ジティブ酸化状態を含むいずれかの酸化状態または酸化状態の組合せである。金
属粒子は存在しても、存在しなくとも良い。金属粒子が触媒中に存在する場合に
は、それらの粒子サイズに限界はない。驚くべきことに本発明のオゾン処理は、
オレフィン変換および酸化オレフィン選択性を大きく減少させることなく、そし
て水および副産物の形成を有意に増加させることなく、オレフィンのヒドロ酸化
方法に於いて上記好適触媒種を再活性化する。
【0017】 ヒドロ酸化触媒中の触媒性金属の全負荷量は、ヒドロ酸化方法に於いて活性型
触媒を生成する量である。一般にヒドロ酸化触媒上への触媒金属の全負荷量、好
ましくは金および銀の負荷量は、触媒合計重量を基に少なくとも約0.005重
量パーセント、好ましくは少なくとも約0.01重量パーセント、およびより好
ましくは少なくとも約0.03重量パーセントである。一般に触媒金属の全負荷
量、好ましくは金および銀の全負荷量は、触媒合計重量を基に約20重量パーセ
ントより低く、好ましくは約10重量パーセント、より好ましくは約5重量パー
セントより低い。触媒支持体は、その上に触媒金属および随意に助触媒金属を取
り込むことができ、その結果活性型ヒドロ酸化触媒を生じるいずれかの物質であ
る。好適支持体はチタン含有支持体であり、それは様々な形状をとるだろう。典
型的にはチタンは非金属チタンとして実質存在する。以下記載のチタン含有支持
体は本発明の工程に使用できるものの例示であるが、しかし提供例はいずれの形
にしろ発明を限定するものではない。当業者は本発明の工程に等しく使用できる
その他支持体を認識できるだろう。例えば以下記載の支持体の組合せおよび混合
体も利用できる。
【0018】 非晶形および結晶型二酸化チタンはチタン含有支持体として有益に使用される
。二酸化チタンの結晶相はアナターゼ、ルチルおよび板チタン石を含む。シリカ
、アルミナおよびアルミノシリケート等の様々な支持体上のこれら相の複合体お
よび沈積体も好適に使用される。
【0019】 結晶形および非結晶チタノシリケート、好ましくは多孔性であるそれらのもの
は支持体として有益に利用される。好適多孔性チタノシリケートの非限定例には
、チタンシリカライト−1(TS−1)、チタンシリカライト−2(TS−2)
、チタノシリケートベータ(Ti−beta)、チタノシリケートZSM−12
(Ti−ZSM−12)およびチタノシリケートZSM−48(Ti−ZSM−
48)等の多孔性非晶形チタノシリケート、多孔性積層形チタノシリケートおよ
び結晶形微多孔性チタノシリケート、ならびにTi−MCM−41等の中多孔性
チタノシリケートが含まれる。上記チタノシリケートの調製および特製分析につ
いて記載する多くの参考資料が、例えば参照されここに取り込まれている国際特
許出願第WO98/00414号内に見いだすことができる。チタノシリケート
のチタン原子に対するケイ素の割合は非常に広範囲医に及び、例えば等量ないし
約5/1より多い量から、等量ないし約200/1未満である。
【0020】 別の例として、ケイ素上に分散されたチタンをチタン含有支持体として有益に
利用できる。この支持体は購入または、参照されここに取り込まれている国際特
許出願第WO98/00415号に記載の方法により調製できる。ケイ素へのチ
タンの負荷量は、ヒドロ酸化方法に活性型触媒を生成するものであればいずれで
も良い。典型的には、チタンの負荷量はケイ素重量を基に、約0.02重量パー
セントより多く、好ましくは約0.1重量パーセントより多い。典型的にはチタ
ン負荷量は、チタンの負荷量はケイ素重量を基にして約20重量パーセントより
少なく、好ましくは約10重量パーセントより少ない。好適態様では、チタンイ
オンはケイ素表面上にある無秩序相内に実質的に分散される。無秩序チタン相は
、例えば高分解能形透過型電子顕微鏡(HR−TEM)やラーマン(Raman
)分光器を含む1以上の現代分析技術を使うことで、バルクの結晶形二酸化チタ
ンと区別することができる。紫外−可視拡散反射分光器(UV−VIS DRS
)およびチタンK−エッジX線吸収端近傍構造(XANES)分光器も無秩序相
の同定に有用であろう。これら技術は、参照されここに取り込まれている国際特
許出願第WO98/00415号により詳しく記載されている。
【0021】 同様に、助触媒金属シリケート上に分散したチタンもチタン含有支持体として
有益に利用できる。化学量論的および非化学量論的助触媒金属シリケートのいず
れも、同様に無秩序型および晶形助触媒金属シリケートのいずれもが使用できる
。好適助触媒金属シリケートには、第1族、第2族、ランタニド希土類金属およ
びアクチニド金属、およびこれらの組合せのシリケートが含まれる。このタイプ
の支持体に関しては、参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO/9
8/00414号を参照。
【0021】 より好ましい態様では、チタン含有支持体は支持体に結合したフレーム構造外
または非フレーム構造性チタンを含む。支持体はそれにチタンが結合できるいず
れかの物質、例えばシリカ、アルミナ、アルミノシリケート及びチタノシリケー
ト等の金属シリケート、および助触媒金属シリケートを含むいずれかの物質でよ
く、最適には第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属のシ
リケートである。このタイプの支持体は結晶体、準結晶体または無秩序体でもよ
く、そして非連続性または相互に連続する微細孔(孔径約4Åないし約20Å)
および/または中型孔(孔径20Å以上ないし約500Å)の規則的または不規
則構造を含んでもよい。支持体にチタンを結合させる方法は限定されない。ヴァ
ン・デル・ワールス(Van der Waals)力等の非常に弱い相互作用
から、完全な固着(またはグラフト)結合まで広範なタイプの結合が受け入れる
ことができる。沈積、分散またはグラフトモデルは全てこの形状の支持体に含ま
れる。フレーム構造外またはグラフトチタン含有支持体の例には、シリケートフ
レーム構造等の支持体上に吸蔵された二酸化チタン(またはその他分離性チタン
含有組成体)、耐火性酸化物または金属シリケート等の支持体上にイオンまたは
イオンクラスターとして沈積されたチタン、およびシリケートフレーム構造上に
グラフトされたチタン等の、フレーム構造上にグラフトされたチタン、好ましく
は非金属製チタンが含まれるが、これらに限定されるものではない。より好適な
種には、チタノシリケートフレーム構造にグラフトされたチタン、最適にはMF
I結晶学構造を持つチタノシリケートフレーム構造上にグラフトされたチタンが
含まれる。チタン負荷量およびこのタイプの支持体の体チタン分子に対するシリ
コンの割合は、シリカ支持体上に分散したチタンに関する上記の値と同様である
。フレーム構造外またはグラフトチタン含有支持体の調製法については、参照さ
れここに取り込まれている国際特許出願第WO00/59632号に対応する、
1999年4月8日提出の米国仮出願番号第60/128、394号を参照。
【0022】 化学量論的および非化学量論的金属チタネートもまた触媒支持体として有益に
利用できる。助触媒金属チタネートは結晶体でも、または無秩序体でもよい。こ
れらの非限定例には、周期律表内の第1族、第2族およびランタニドとアクチニ
ド金属が含まれる。
【0023】 上記記載より類推すれば、好適バナジウム含有支持体は酸化バナジウム、バナ
ドシリケート、シリカまたは助触媒金属シリケート上に分散されたバナジウム、
および支持体上に結合またはグラフトされたフレーム構造外または非フレーム構
造型バナジウムが含まれる。好適ジルコニウム含有支持体には、シリカまたは助
触媒金属シリケート等の支持体上に分散またはグラフトされたジルコニアおよび
ジルコニウムが含まれる。
【0024】 触媒性支持体、好ましくは上記チタン含有支持体は、例えばビーズ、ペレット
、球体、蜂の巣型、モノリスおよびフィルム等の、触媒粒子に好適な形状に成形
される。これら支持体は触媒粒子と結合する、および/または触媒の強度を摩損
耐性を改善することを目的として、第2支持体と共に押出し、結合し、またはそ
の上に維持することができる。第2支持体は一般には工程に於いて不活性であり
、そしてチタンを含む必要はない。好適第2支持体には炭素、シリカおよびアル
ミナ等の耐火性酸化物、アルミノシリケート、セラミックカーバイドおよびニト
リドを含むセラミクス、および金属支持体が含まれる。一般に、第2支持体量は
触媒および第2支持体合計重量を基に、約0ないし約95重量パーセントの範囲
である。
【0025】 触媒金属、好ましくは金および銀成分は、当分野既知である活性型および選択
的ヒドロ酸化触媒を提供するいずれかの方法により、触媒支持体上に沈積または
維持し、および/またはその中に取り込むことができる。既知調製法の非限定例
としては、含浸、イオン交換および沈殿による沈積が挙げられる。金触媒を調製
する方法の一つでは、支持体は金化合物が支持帯状に沈殿するために充分な温度
およびpHに於いて、可溶性金化合物の水溶液と接触させられる。水溶液には、
クロロ金酸、クロロ金ナトリウム、クロロ金カリウム、金シアニド、金シアニド
カリウム、および3塩化ジエチルアミン金酸等の水溶性金化合物が使用できる。
典型的には、可溶性金化合物のモル濃度は約0.001Mないし可溶性化合物の
飽和点であり、好ましくは約0.005Mないし約0.5Mである。金を沈積す
る場合、水溶液のpHは、第1族の金属水酸化物または炭酸塩、好ましくは水酸
化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化セシウムおよび炭酸セシ
ウム等の好適塩基を用い約5ないし11の間、好ましくは約6ないし約9の間に
調整される。支持体の所望量を溶液に加えた後、またはその逆に加えた後に必要
に応じ、または望ましい場合に再度pHを調整する。その後混合液を空気下、約
20℃ないし約80℃の温度に於いて、約1時間ないし約24時間の範囲の時間
攪拌する。この期間終了時に、固形物を回収し、随意水にて洗浄し、好ましくは
1グラムの組成体当たり約100mlを越えない洗浄液にて洗浄する。水は1種
類以上の助触媒金属塩を、好ましくは約5ないし約11の間のpHにて含むこと
ができる。その後、固体は約80℃ないし約120℃の温度にて風乾され、合成
されたままの触媒が回収される。随意合成されたままの触媒は、約250℃ない
し約800℃の温度に於いて、約1ないし24時間、空気存在下または水素等の
還元雰囲気内にて焼成し、または窒素等の不活性雰囲気内にて加熱してもよい。
【0026】 銀触媒を調整する方法の一つは、可溶性銀化合物をチタン含有支持体等の選択
触媒支持体上に含浸することである。水性または非水性銀溶液を使用でききる。
例えば水溶液としていずれの可溶性銀化合物も使用でき、硝酸銀、酢酸銀、シュ
ウ酸銀等が好適である。典型的には可溶性銀化合物のモル濃度は約0.001M
ないし可溶性化合物の飽和点であり、好ましくは約0.005Mないし約0.5
Mである。一般に含浸温度は、大気圧に於いて、20℃とする室温近くから約1
00℃の間で変化する。含浸支持体は水にて随意洗浄し、好ましくは組成体1グ
ラム当たり約100mlを越えない洗浄液にて洗浄してもよい。水は1種類以上
の助触媒金属塩を、好ましくは約5ないし約11の間のpHにて含むことができ
る。その後、固体は約80℃ないし約120℃の温度にて風乾され、合成された
ままの触媒が回収される。随意合成されたままの触媒は、約250℃ないし約8
00℃の温度に於いて、約1ないし24時間、空気存在下または水素等の還元雰
囲気内にて焼成し、または窒素等の不活性雰囲気内にて加熱してもよい。上記の
金および銀に関する沈積法を連続的に実施し、金および銀の両方を含む触媒を得
ることができる。
【0027】 上記調製法は例示のみを目的としたものである。実際には触媒調製法に限定は
ない。例えば金を含むヒドロ酸化触媒は含浸法および上記沈積法によって調製さ
れるが、一方銀触媒は上記沈積法および含浸法により調製することができる。金
および銀以外の金属、例えば白金族金属またはランタニド金属を含むヒドロ酸化
触媒は、前記方法に類似の様式にて調製されるだろう。含浸法は当分野周知であ
り、好ましく使用できるだろう。
【0028】 別の方法としては、ヒドロ酸化触媒は少なくとも1種類の、+1ないし+7の
原子価を持つ金属イオンとして定義され、ヒドロ酸化方法での触媒生産性を高め
る助触媒金属を含むだろう。生産性工場に貢献する要素には、例えばオレフィン
等の反応体の変換率の上昇、酸化オレフィン等の所望産物に対する選択性の増加
、オレフィンのヒドロ酸化方法に於ける水等の副産物生成の減少、および触媒寿
命の延長が含まれる。好適助触媒金属の非限定例としては、特にオレフィンのヒ
ドロ酸化方法に関しては、先に参照したCRCハンドブックオフケミストリーア
ンドフィジクス(CRC Handbook of Chemistry an
d Physics)の周期律表の、第1ないし12族金属、および希土類ラン
タニドおよびアクチニドが挙げられる。好ましくは、助触媒金属はリチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビニウムおよびセシウムを含む周期律表の第1族金属、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムを含む
第2族金属、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウムおよび
イリジウムを含む白金族金属、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、プロメチ
ウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム
、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムを含
むランタニド希土金属、およびアクチニド金属、特にトリウムおよびウラニウム
より選択される。より好ましくは、助触媒金属はマグネシウム、カルシウム、バ
リウム、エルビウム、ルテチウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウ
ム、セシウムまたはそれらの組合せである。
【0029】 支持体に加えられる助触媒金属の総量は、一般に触媒総重量を基に約0.00
01重量パーセント、好ましくは約0.10重量パーセントより大きく、より好
ましくは約0.15重量パーセントより多い。支持体上に沈積された助触媒金属
の総量は、一般には触媒総重量を基に約20重量パーセントより少なく、好まし
くは15重量%、より好ましくは約10重量パーセントより少ない。当業者は、
助触媒金属チタネートまたはシリケートを使用する場合には、助触媒金属の重量
パーセントがより高くなること、例えば約80重量パーセントより高くなること
を認識するだろう。
【0030】 一般に助触媒金属は、助触媒金属窒素酸塩、カルボキシレート、またはハロゲ
ン化物といった可溶性助触媒金属塩を含む水溶液または有機溶液より加えられる
。通常支持体は、支持体を金または銀溶液と接触させたとき用いた条件と同様の
条件の下に、助触媒金属塩溶液に接触させられる。チタン含有支持体上にある金
または銀、あるいはその組合せを含む好適触媒では、促進剤はチタン沈積前、後
または最中に加えることができる。あるいは促進剤は、金または銀沈積前、後ま
たは最中に加えることができる。助触媒金属を加えた後、洗浄は随意であり、そ
して洗浄が過剰な場合には触媒から助触媒金属の少なくとも一部が滲出する可能
性がある。その後、金および銀取り込みに関連し先述した様に、空気存在下で焼
成または減圧下での加熱、あるいは不活性気体中での加熱を随意行うことができ
る。
【0031】 本発明の活性化または再生工程は液相または気相ヒドロ酸化方法用に好適に設
計されたいずれの反応装置内で実施される。好適反応装置としては、バッチ式、
固定床式、輸送床式、流動床式、移動床式、管状および細流床式反応装置、およ
び連続・間欠流式旋回反応装置が挙げられる。一般的手順では、新鮮触媒が反応
装置内に加えられ、酸素、空気または不活性ガスを吹き付けながら活性温度まで
加熱され、次に活性化するために充分な時間オゾン含有蒸気が触媒上を通される
。再生工程は、まずヒドロ酸化方法を停止すること、続いて必要に応じて反応装
置の温度を所望再生温度に調整すること、そして不活性化触媒とオゾン含有流と
を再生が起こるに充分な時間接触させることを含む。
【0032】 理論的には、純粋オゾンを使用することができる;しかし実際には触媒を約2
0容積パーセントより少ないオゾン、より好ましくは約10用量パーセントより
少ないオゾンを含む気体流に曝すことが好ましい。好ましくはオゾン流は約0.
05容積パーセントより多いオゾン、より好ましくは約0.1容積パーセントよ
り多いオゾンを含む。ガス流のバランスは、酸素、窒素、空気、アルゴン、ヘリ
ウム、水および二酸化炭素とった、オゾンと実質反応しない希釈ガスまたは希釈
ガス混合体でよい。オゾン発生方法は周知であり、例えば空気または酸素のUV
照射およびコロナ放電技術を含む。オゾン発生装置は市販されている。オゾン発
生装置への送りガスとして使用される酸素または酸素濃縮空気は、所望オゾン濃
度を得るために使用される。
【0033】 発明の方法は液相ヒドロ酸化方法に使用され触媒の再生に使用される場合、そ
の後オゾン含有流が付加される前に好ましく取り除かれる。本発明の方法自体は
、液相がオゾンおよびヒドロ酸化触媒に関し非反応性である限りに於いて、液相
中に実施することができる。好ましくは本発明の方法は気相中で実施される。
【0034】 触媒を活性化または再生する場合には、オゾン含有流の気体時間空間速度を有
益に利用することができる。オゾン含有流の気体時間空間速度は一般に約0.1
ミリリッター/ミリリッター触媒/時間(h−1)より早く、好ましくは約10
−1より早い。オゾン含有流の気体時間空間速度は一般には1,000h−1
より遅く、好ましくは約500h−1より遅い。
【0035】 活性化または再生工程温度は、一般には室温(約20℃とする)より高く、好
ましくは約70℃より高い。活性化または再生化温度は一般には約250℃より
低く、好ましくは約170℃より低い。活性化または再生化サイクルは一般に約
5分より長く、好ましくは約15分より長い。典型的には、活性化または再生化
サイクルは約6時間より短く、好ましくは約3時間より短い。再生化サイクルの
長さは反応装置の構造、触媒容積およびヒドロ酸化方法の条件にも依存するだろ
う。活性化または再生化工程の合計圧は、大気圧下ないし超大気圧まで広範に変
化するが、合計圧は約7psia(48kPa)より高く、約100psia(
690kPa)より低い。
【0036】 水素存在下に酸素によりオレフィンを酸化オレフィンに直接酸化する好適ヒド
ロ酸化方法は従来技術に記載されている。オレフィンヒドロ酸化方法の基本的観
点を、説明を目的として以下要約されるが、より詳細な考察については例えば参
照されここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00413号、第WO
98/00414号、第WO98/00415号および第WO97/34692
号を参照。
【0037】 3個以上の炭素原子を含むオレフィン、またはそ等のオレフィンの混合体は、
対応する酸化オレフィンが生成される限りにおいてヒドロ酸化方法に使用するこ
とができる。好適に使用されるオレフィンの例には、プロピレン、1−ブテン、
2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−
1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキ
センおよび、同様にメチルペンテン、エチルブテン、ヘプテン、メチルヘキセン
、エチルペンテン、プロピルブテン、好ましくは1−オクテンを含むオクテン、
およびその他より高級なそれらの類似体、ならびにブタジエン、シクロペンタジ
エン、ジシクロペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、塩化アリル、アリルアルコール、アリルエーテル、アリルエチルエーテル、
アリルブチレート、酢酸アリル、アリルベンゼン、アリルフェニルエーテル、ア
リルプロピルエーテル、およびアリルアニソールが含まれるが、これらに限定さ
れるものではない。好ましくは、オレフィンはC〜C12オレフィンであり、
より好ましくはC〜Cオレフィンである。最適には、オレフィンはプロピレ
ンである。
【0038】 ヒドロ酸化送り流内のオレフィン、水素、酸素および随意の希釈剤の量は、対
応するオレフィン酸化物が生成される限りにおいて、広範に変化する。一般にヒ
ドロ酸化送り流中のオレフィン量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈
剤の合計モル数を基に、約1モルパーセント、好ましくは約10モルパーセント
、より好ましくは10モルパーセントより多い。一般にヒドロ酸化送り流中のオ
レフィン量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に
、約99モルパーセントより少なく、好ましくは約85モルパーセント、より好
ましくは約70モルパーセントより少ない。好ましくは、ヒドロ酸化送り流中の
酸素量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約
0.01モルパーセント、好ましくは約1モルパーセント、より好ましくは約5
モルパーセントより多い。好ましくはヒドロ酸化送り流中の酸素量は、オレフィ
ン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約30モルパーセント
より少なく、好ましくは約25モルパーセントより少なく、最適には約20モル
パーセントより少ない。一般に水素の好適量は、オレフィン、酸素、水素および
随意の希釈剤の合計モル数を基に、約0.01モルパーセントより多く、好まし
くは約0.1モルパーセントより多く、より好ましくは約3モルパーセントより
多い。一般に水素の好適量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合
計モル数を基に、約50モルパーセントより少なく、好ましくは約30モルパー
セント、より好ましくは20モルパーセントより少ない。
【0039】 上記試薬に加え、反応体と共に希釈剤を使用することが望ましいだろう。希釈
剤はヒドロ酸化方法を阻害しない気体または液体であろう。好適な気体希釈剤に
は、ヘリウム、窒素、アルゴン、メタン、二酸化炭素、水蒸気およびその混合体
が含まれるが、これらに限定されるものではない。好適液体希釈剤には、脂肪族
アルコール、好ましくはメタノールやt−ブタノール等のC〜C10脂肪族ア
ルコール、塩素化された脂肪族アルコール、好ましくはクロロプロパノール等の
〜C10塩素化アルコール、塩素化芳香族、好ましくはクロロベンゼンやジ
クロロベンゼン等の塩素化ベンゼン、ならびにポリエーテル、ポリエステルおよ
びポリアルコール液が含まれる。希釈剤を使用する場合、一般に希釈剤の量はオ
レフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の総モルを基に、約0モルパーセント
より、好ましくは約0.1モルパーセント、そしてさらに好ましくは15モルパ
ーセントより多い。一般に希釈剤の量はオレフィン、酸素、水素および随意の希
釈剤の総モルを基に、約90モルパーセントより、好ましくは約80モルパーセ
ント、そしてさらに好ましくは70モルパーセントより少ない。
【0040】 オレフィンヒドロ酸化方法は一般には、20℃とする室温付近より高い温度、
好ましくは約70℃より高い温度、より好ましくは約130℃より高い温度で実
施される。通常オレフィンヒドロ酸化方法は、250℃より低い温度、好ましく
は約225℃より低い温度、より好ましくは約210℃より低い温度で実施され
る。好ましくオレフィンヒドロ酸化方法の圧は、約大気圧ないし約400psi
g(2758kPa)、より好ましくは約150psig(1034kPa)な
いし約250psig(1724kPa)の範囲である。流通式反応装置では、
オレフィンの気体時間空間速度(GHSV)は一般には触媒1ml当たり約10
mlオレフィン/時間(h−1)より多く、好ましくは約100h−1より多く
、より好ましくは約1,000h−1より多い。典型的には、オレフィンのGH
SVは約50,000h−1より少なく、好ましくは約35,000h−1より
少なく、より好ましくは約20,000h−1より少ない。同様に液相連続工程
では、オレフィン成分の重量時間空間速度(WHSV)は広範囲にわたり変るこ
とができるが、典型的には1gの触媒当たり、0.01gオレフィン/h−1よ
り多く、好ましくは約0.05h−1より多く、より好ましくは約0.1h−1
より多い。典型的には、オレフィンのWHSVは約100h−1より少なく、好
ましくは約50h−1より少なく、より好ましくは約20h−1より少ない。酸
素、水素および希釈剤成分の気体および重量時間空間速度は、望まれる相対モル
比を考慮に入れ、オレフィンの空間速度より決定することができる。
【0041】 オレフィンヒドロ酸化に関する上記のヒドロ酸化プロセス条件は、一般にはヒ
ドロ酸化方法に好適である他のタイプの炭化水素にも応用できるだろう。例えば
アルケンは上記ヒドロ酸化方法に於いてオレフィンの代わりになるだろう。アル
ケンのヒドロ酸化は、一般的にはアルコールまたはケトンを生成する。
【0042】 以下の例を考慮することにより発明はより明確になるが、これら例は純粋に発
明の使用の例示を目的とするものである。本明細書またはここに開示された発明
の実際を考慮することで、発明のその他態様が当業者に明らかになるだろう。
【0043】
【例1】比較例1(CE−1)−従来技術による再生 シリカ上にチタンを含む支持体の上に分散された金を含むヒドロ酸化触媒を、
その例1が参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO97/3469
2号の例1に記載されたものと類似の方法により調整。しかしここの触媒調整で
は、金沈積後にpH8.8で徹底し洗浄を行わないことに違いが認められる。即
ち第WO97/34692号の例1では洗浄に使用する水の量が特定されていな
いのに対し、第WO97/34692号中のその他例では金沈積後に徹底した洗
浄が行われている。
【0044】 酸化チタン(IV)アセチルアセトネート(1.9561g)をメタノール(
500cm)に溶解した。シリカ(ダビソングレース(Davison Gr
ace)57シリカ(>60メッシュ)、60.01g)をこのチタン溶液に加
え、ロータリーエバポレーターを使い、窒素存在下に2時間旋回した。メタノー
ルは真空下、30℃にて取り除いた。乾燥物質を真空下、100℃まで加熱した
。次に固形分を空気存在下に120℃にて1週間乾燥させた。固形物をマッフル
炉内にて、空気存在下3時間かけ110℃から600℃に加熱し、600℃を3
時間維持して焼成し、シリカ上に沈積したチタニアを含む指示体を得た。
【0045】 金溶液は次の様にして調整された。クロロ金酸(HAuCl/3HO、0
.3487g)を水(500cm)に溶解し、70℃に加熱した。水酸化ナト
リウム水溶液(0.1M)を金溶液に加え、pH8.8に調整した。チタン含有
指示体を70℃にて金溶液に加えた。得られた混合液を1.5時間攪拌した。固
形物を沈殿させ、室温まで冷却してから濾過した。固形物を水(100cm
中に5分間懸濁してから濾過した。固形物を120℃で6時間乾燥させ、次に5
時間かけて120℃から400℃に加熱し、400℃を3時間維持し焼成した。
【0046】 触媒(1g)を、ヘリウム、酸素、水素およびプロピレン流を使って10cc
固定ベッド式、連続流通型反応装置に充填した。合計流速は150cc/分(ま
たはGHSV1,800h−1)であった。送り流の組成は、10容積パーセン
トの水素、10容積パーセントの酸素と22容積パーセントのプロピレンで、ヘ
リウムにて帳尻を合わせた。プロピレン、酸素およびヘリウムは純粋流として使
用し、水素はヘリウムと20H/80He(容積/容積)の割合で混合された
。圧は大気圧であり、反応装置温度は140℃であった。産物はオンラインされ
たガスクロマトグラフィー(クロモパック(Chromopack;商標)ポラ
プロット(Poraplot;商標)Sカラム、25m)を使って分析された。
工程は1時間行われ、その間触媒は堅実に脱活性化された。ヒドロ酸化方法は、
プロピレン、酸素および水素の流れを遮断することで停止された。
【0047】 不活性触媒は従来法、即ち酸素流(20容積パーセント)、水(0.5容積パ
ーセント)およびヘリウム(バランス)存在下、400℃にて45分間、大気圧
下に再生された。再生触媒は、140℃、大気圧でのプロピレンから酸化プロピ
レンへのヒドロ酸化について分析され、その結果を表1(CE−1)に示した。
【0048】
【表1】 ヒドロ酸化触媒Au/TiO/SiOの再生 a.酸素(20容積%)、水(0.5容積%)およびバランス用ヘリウムの流れ
の中、400℃、大気圧にて45分間再生された不活性化触媒。 b.オゾン(0.4容積%)、酸素(20容積%)、水(0.5容積%)および
バランスヘリウムの流れの中、140℃、大気圧にて2時間間再生された不活性
化触媒。 c.ヒドロ酸化プロセス条件:10%水素、10%酸素、22%プロピレン、バ
ランス用ヘリウム、いずれも容積%;GHSV、1,800h−1;T、140
℃;大気圧。 “PP Conv”は産物に変換された供給プロピレンのモルパーセンテージ。
“PO Sel”は酸化プロピレンを形成する変換プロピレンのモルパーセンテ
ーン。
【0049】 再生後0.18時間の時点でのプロピレン変換率は0.75モルパーセントで
あり、酸化プロピレン選択性は95.1モルパーセントであり、活性が新鮮触媒
の初期活性に近いことが見いだされた。排出流内の酸化プロピレンの割合は0.
35モルパーセントであった。再生後0.68時間の時点では、変換率は0.4
3モルパーセントであり、選択性は98.0モルパーセントであった。触媒は約
1時間処理されたが、その時点での排出流内の酸化プロピレンの割合は0.10
モルパーセント、即ち再生後の初期値の70パーセントに低下していた。
【0050】例1(E−1)−オゾンを使った再生 比較実験の再生し続いて不活性化した触媒 CE−1を再度、今回は発明の方法を用い再生された。具体的には不活性化触
媒をオゾン(0.4容積パーセント)、酸素(20容積パーセント)、水(0.
5容積パーセント)バランス用ヘリウムを含む気流下に再生した。再生流を14
0℃、大気圧下、1時間触媒上に通した後、再生工程を停止した。再生触媒は、
140℃、大気圧下、CE−1について記載の方法を用いヒドロ酸化方法につい
て評価され、その結果を表1、E−1に示した。気流下0.32時間の時点では
、酸化プロピレン選択性は88.3モルパーセントであり、プロピレン変換率は
0.45モルパーセントであった。気流下0.48時間の時点では、酸化プロピ
レン選択性は95.0モルパーセントであり、プロピレン変換率は0.44モル
パーセントであった。気流下0.67時間の時点では、酸化プロピレン選択性は
96.2モルパーセントであり、プロピレン変換率は0.43モルパーセントで
あった。排出流内の酸化プロピレンのパーセンテージは0.26モルパーセント
であった。
【0051】 CE−1をE−1と比較すると、これら2種類の再生法が同等の活性および選
択性を有する再生触媒を生成することが見いだされる。E−1により例示された
、酸素および水に加えオゾンを使用する発明の再生法は、酸素および水のみを使
用する従来法、CE−1に比べ低い温度で好都合に実行された。従ってオゾン存
在下での再生は反応装置の高温循環を必要としない。
【0052】
【例2】 ヒドロ酸化触媒の再生 発明の方法と従来法の比較 参照によりここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00415号の
例9に記載の方法と同様の方法によって、シリカ上に分散されたチタンを含む支
持体の上に金、ナトリウムおよびマグネシウムを含むヒドロ酸化触媒を調整した
【0053】 チタンイソプロポキシド(28.2g)をグローブボックス内にてイソプロパ
ノール(315g)に溶解する。この溶液を添加ファンネルに入れる。シリカ(
PQ MS−1030)を湿らせ、110℃にて乾燥させ、500℃で焼成する
。シリカ(150g)を含むフラスコをロータリーエバポレーターに接続し、氷
浴にて0℃に冷却する。チタンイソプロポキシド液を真空下、0℃にてシリカに
加える。溶液および蒸気を0℃、真空下に除く。残査を真空下に室温まで加熱し
、室温で30分間回転する。残査を真空下に50℃まで加熱し、50℃で30分
間回転し、次に真空下に80℃まで加熱し、80℃で30分間回転する。最後に
残査を真空下に100℃まで加熱し、100℃にて30分間回転してから空気存
在下に6時間、500℃にて焼成し、シリカ上に分散されたチタンを含む支持体
を得る。
【0054】 金溶液はクロロ金酸(8.86g)を水(5120cm3)に溶解し、攪拌し
ながら70℃まで加熱する。溶液のpHを、炭酸水素ナトリウム溶液(10重量
パーセント)を滴下してゆっくり7.5に合わせる。硝酸マグネシウム(7.1
1g)を攪拌しながらこの溶液に加え、炭酸ナトリウムでpHを7.5に調整す
る。溶液を素早く30℃まで冷却する。20分後、pHは8.5である。支持体
(150g)を素早く、攪拌しながら加えた。炭酸ナトリウム液でpHを7.5
に調整する。pHを7.5に保ったまま混合液を30℃に30分間維持する。続
いて混合液を2時間攪拌し、pHを7.5に維持するのに必要な場合には炭酸ナ
トリウム液を加える。固形物を濾過し、pH7ないし8(炭酸ナトリウムで調整
)の水(370cm)を用い洗浄する。固形物を、オーブンを使って110℃
で12時間乾燥する。固形物は、空気存在下に30分かけて室温から110℃に
、さらに5時間かけ110℃から700℃にしてから700℃を10時間維持し
て焼成し、続いて室温まで冷却しチタン含有支持体上に金、ナトリウムおよびマ
グネシウムを含む触媒を得る。
【0055】 触媒(10g)を、ヘリウム、酸素、水素およびプロピレン流を使って固定ベ
ッド式の連続流通型反応装置に加えた。合計流速は2000cm/分(または
GHSV6,000h−1)であった。送り流の組成は、7容積パーセントの水
素、7容積パーセントの酸素および20容積パーセントのプロピレンであり、ヘ
リウムにて帳尻を合わせた。プロピレン、酸素およびヘリウムは純粋流として使
用し、水素はヘリウムと20H/80He(容積/容積)の割合で混合された
。圧は200psig(1,379kPa)、反応装置温度は160℃であった
。産物はオンラインされたマススペクトロメーターを使って分析された。工程は
1時間運転され、その時点で排出流中の酸化プロピレンのモルパーセンテージは
初期値の約50パーセントまで低下した。ヒドロ酸化方法は、プロピレン、酸素
および水素の流れを遮断することで停止された。
【0056】 不活性化触媒は従来法、即ち酸素流(20容積パーセント)、水(0.5容積
パーセント)およびヘリウム(バランス)存在下、375℃にて6時間、合計圧
200psig(1,379kPa)にて再生された。再生触媒は、160℃、
200psigでのプロピレンから酸化プロピレンへのヒドロ酸化について評価
された。最大プロピレン変換は1.82モルパーセントであり、酸化プロピレン
選択性が89.4モルパーセントであることが見いだされた(表2、CE−2−
A)。
【0057】 再生触媒がヒドロ酸化方法に於いて活性低下を示した時点、即ち初期再生値に
比べ排出流中の酸化プロピレンのモルパーセンテージが67%低下した時点でヒ
ドロ酸化方法を再度停止した。不活性化触媒は再度再生されるが、今回は発明の
方法により、即ちオゾン(0.4容積パーセント)、酸素(20容積パーセント
)、水(0.5容積パーセント)およびヘリウム(バランス)を含む気流下に再
生された。再生流を160℃、大気圧下、1時間触媒上に通した後、再生工程を
停止した。再度再生された触媒について、160℃、200psig(1,37
9kPa)でのヒドロ酸化方法について評価し、その結果を表2(E−2−A)
に示した。
【0058】 再度再生された触媒がヒドロ酸化方法での活性を顕著に消失した時点、即ち排
出流中の酸化プロピレンが37モルパーセント低下した時点で、上記の発明のオ
ゾン処理により3回目の不活性化触媒再生を行った。3度目の再生が行われた触
媒はヒドロ酸化方法で評価され、その結果を表2(E−2−B)に示した。ヒド
ロ酸化方法は触媒が実質不活性化されるまで、即ち排出流中の酸化プロピレンが
50パーセント減少するまで行われた。
【0059】 再生およびヒドロ酸化方法について、従来法の上記再生条件を用い4回目の再
生が行われ、その結果を表2(CE−2−B)に示した。この場合もヒドロ酸化
方法は、触媒が初期再生活性の約50パーセントを失うまで行われた。
【0060】 再生およびヒドロ酸化方法は本発明の再生条件を用いて、5回、6回および7
回目まで繰り返された。表2参照(E−2−C、D、E)。
【0061】 再生時間を0.5時間とする以外は従来法の再生条件を用いて、8回目のサイ
クルが行われた。表2参照(CE−2−C)。
【0062】 再生時間を6時間とする以外は従来法の再生条件を用いて、9回目のサイクル
が行われた。表2参照(CE−2−D)。
【0063】 再生時間を1時間の代わりに3時間とする以外発明の再生条件を用い10回目
のサイクルが行われた。表2参照(E−2−F)。
【0064】
【表2】 ヒドロ酸化触媒の再生 従来法と発明の方法との比較 a.オゾンを含まない送り流:酸素(20容積%)、水(0.5容積%)および
バランス用ヘリウム。 b.オゾンを含む送り流:オゾン(0.4容積%)、酸素(20容積%)、水(
0.5容積%)およびバランスヘリウム。 c.ヒドロ酸化プロセス条件:7%水素、7%酸素、20%プロピレン、バラン
ス用ヘリウム、いずれも容積%;GHSV、6,000h−1;T、160℃;
P、200psig。“PP Conv”は産物に変換された供給プロピレンの
モルパーセンテージ。“PO Sel”は酸化プロピレンを形成する変換プロピ
レンのモルパーセンテージ。
【0065】 表2からは発明のオゾンを含む方法で再生された触媒が、オゾンを含まない従
来法により再生された触媒と同等の活性および選択性を有する再生触媒を生成す
ることが分かる。さらに好都合なことに、発明の再生法は従来法に比べより低い
温度および短い時間で、同じ結果を達成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 45/33 C07C 45/33 49/08 49/08 A C07D 301/10 C07D 301/10 303/04 303/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,YU,ZA, ZW (72)発明者 クラーク,ハワード ダブリュ. アメリカ合衆国,ミシガン 48642,ミッ ドランド,フォレストビュー ドライブ 4318 (72)発明者 ハートウェル,ジョージ イー. アメリカ合衆国,ミシガン 48642,ミッ ドランド,ジョージタウン ドライブ 2908 (72)発明者 クパーマン,アレックス アメリカ合衆国,カリフォルニア 94563, オリンダ,コートニー レーン 231 (72)発明者 メイマ,ガルムト エル. オランダ国,エヌエル−4535 イェーベー テルネウゼン,フェルレマンストラート 75 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB02 CC01 UU03 XX05 4G069 AA03 AA10 BA02B BA04B BA05A BC02B BC10B BC32A BC33B BC38A BC54A BC75A CB07 CB08 CB09 GA02 4H006 AA02 AC41 AC44 BA05 BA22 BA55 BA81 BA84 BE20 BE30 FE11 4H039 CA60 CA62 CC30

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 新鮮ヒドロ酸化(hydro−oxidation)触媒を活性
    化するか、または不活性化ヒドロ酸化触媒を少なくとも部分的に再生するために
    充分なプロセス条件の下に、新鮮ヒドロ酸化触媒または不活性化ヒドロ酸化触媒
    をオゾン流と接触させることを含む、ヒドロ酸化触媒を活性化または再生する方
    法。
  2. 【請求項2】 オゾン流が1種類以上の希釈剤を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 希釈剤が酸素、窒素、二酸化炭素、空気、ヘリウム、アルゴンお
    よびそれらの混合体より成るグループから選択される、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 オゾンが、オゾン流の約0.05容積パーセント以上ないし約2
    0容積パーセント未満を構成している、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 オゾン流の気体時間空間速度が約0.1h−1より大きく、且つ
    約1,000h−1より小さい、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 温度が約20℃より高く約250℃より低い、請求項1記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 圧が7psia(48kPa)より大きく約100pisa(6
    90kPa)より小さい、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 活性化工程または再生工程が約15分より長く6時間より短い時
    間実行される、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 ヒドロ酸化触媒が、触媒支持体上に金、銀、白金属金属、卵他二
    度金属およびそれらの組合せより選択される1種類以上の触媒金属を含む、請求
    項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 支持体上の触媒金属負荷量が、触媒総重量を基にして約0.0
    05重量パーセントより多く約20重量パーセントより少ない、請求項9記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 触媒支持体がチタン含有支持体、バナジウム含有支持体および
    ジルコニウム含有支持体より選択される、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 ヒドロ酸化触媒が、チタン含有支持体上に金または銀、あるい
    は金と銀の組合せを含んでいる、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 チタン含有支持体上の金および銀の合計負荷量が触媒総重量を
    基にして約0.005重量パーセントより多く20重量パーセントより少ない、
    請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 チタン含有支持体が、二酸化チタン、チタノシリケート、助触
    媒金属チタネート、シリカ上に分散したチタン、助触媒金属シリケート上に分散
    したチタン、およびフレーム構造外チタン、非フレーム構造性チタンおよびグラ
    フトチタンを含む支持体、およびそれらの混合体より成るグループから選択され
    る請求項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 触媒が助触媒金属を更に含む請求項12の方法。
  16. 【請求項16】 助触媒金属が周期律表の第1族、第2族、白金族金属、
    ランタニド希土類金属、およびアクチニド金属、およびそれらの混合体より成る
    グループから選択される、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 助触媒金属がリチウム、ナトリウム、カリウム、ルルビ
    ジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、エルビウム、ルテニ
    ウム、およびそれらの組合せより選択される、請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 触媒が金を含むが銀を含まない、請求項12記載の方法
  19. 【請求項19】 触媒が銀を含むが金を含まない、請求項12記載の方法
  20. 【請求項20】 触媒が銀および金を含む請求項12記載の方法。
  21. 【請求項21】 オゾン流がオゾンおよび酸素含む請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 オゾン流がさらに水を含む、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりオレフィンを
    酸化し酸化オレフィンを形成する方法に使用される、請求項1記載の方法。
  24. 【請求項24】 オレフィンがC〜C12オレフィンである、請求項2
    3記載の方法。
  25. 【請求項25】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりC〜C12オレフ
    ィンを酸化し酸化オレフィンを形成する方法に使用される、請求項12記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 オレフィンがプロピレンである、請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりアルカンを酸化しア
    ルコールまたはケトンを形成する方法に使用される、請求項1記載の方法。
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