JP2003519560A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 ヒドロ酸化触媒の活性化および再生
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヒドロ酸化方法において使用するためのヒドロ酸化触媒を活性化または再生する方法であって;前記活性化または再生方法が、新鮮ヒドロ酸化触媒を活性化するか、またはヒドロ酸化方法において使用するための不活性化ヒドロ酸化触媒を少なくとも部分的に再生するために充分なプロセス条件の下に、まだヒドロ酸化方法に使用されていない新鮮ヒドロ酸化触媒、またはヒドロ酸化方法に使用された不活性化ヒドロ酸化触媒をオゾン流と接触させることを含む、ヒドロ酸化触媒を活性化または再生する方法。
【請求項2】 オゾン流が1種類以上の希釈剤を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】 希釈剤が酸素、窒素、二酸化炭素、空気、ヘリウム、アルゴンおよびそれらの混合体より成るグループから選択される、請求項2記載の方法。
【請求項4】 オゾンが、オゾン流の約0.05容積パーセント以上ないし約20容積パーセント未満を構成している、請求項2記載の方法。
【請求項5】 オゾン流の気体時間空間速度が約0.1h-1より大きく、且つ約1,000h-1より小さい、請求項1記載の方法。
【請求項6】 温度が約20℃より高く約250℃より低い、請求項1記載の方法。
【請求項7】 圧が7psia(48kPa)より大きく約100pisa(690kPa)より小さい、請求項1記載の方法。
【請求項8】 活性化方法または再生方法が約15分より長く6時間より短い時間実行される、請求項1記載の方法。
【請求項9】 ヒドロ酸化触媒が、触媒支持体上に金、銀、白金属金属、卵他二度金属およびそれらの組合せより選択される1種類以上の触媒金属を含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】 支持体上の触媒金属負荷量が、触媒総重量を基にして約0.005重量パーセントより多く約20重量パーセントより少ない、請求項9記載の方法。
【請求項11】 触媒支持体がチタン含有支持体、バナジウム含有支持体およびジルコニウム含有支持体より選択される、請求項9記載の方法。
【請求項12】 ヒドロ酸化触媒が、チタン含有支持体上に金または銀、あるいは金と銀の組合せを含んでいる、請求項1記載の方法。
【請求項13】 チタン含有支持体上の金および銀の合計負荷量が触媒総重量を基にして約0.005重量パーセントより多く20重量パーセントより少ない、請求項12記載の方法。
【請求項14】 チタン含有支持体が、二酸化チタン、チタノシリケート、助触媒金属チタネート、シリカ上に分散したチタン、助触媒金属シリケート上に分散したチタン、およびフレーム構造外チタン、非フレーム構造性チタンおよびグラフトチタンを含む支持体、およびそれらの混合体より成るグループから選択される請求項12記載の方法。
【請求項15】 触媒が助触媒金属を更に含む請求項12記載の方法。
【請求項16】 助触媒金属が周期律表の第1族、第2族、白金族金属、ランタニド希土類金属、およびアクチニド金属、およびそれらの混合体より成るグループから選択される、請求項15記載の方法。
【請求項17】 助触媒金属がリチウム、ナトリウム、カリウム、ルルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、エルビウム、ルテニウム、およびそれらの組合せより選択される、請求項15記載の方法。
【請求項18】 触媒が金を含むが銀を含まない、請求項12記載の方法。
【請求項19】 触媒が銀を含むが金を含まない、請求項12記載の方法。
【請求項20】 触媒が銀および金を含む請求項12記載の方法。
【請求項21】 オゾン流がオゾンおよび酸素含む請求項1記載の方法。
【請求項22】 オゾン流がさらに水を含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりオレフィンを酸化し酸化オレフィンを形成する方法に使用される、請求項1記載の方法。
【請求項24】 オレフィンがC〜C12オレフィンである、請求項23記載の方法。
【請求項25】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりC〜C12オレフィンを酸化し酸化オレフィンを形成する方法に使用される、請求項12記載の方法。
【請求項26】 オレフィンがプロピレンである、請求項25記載の方法。
【請求項27】 ヒドロ酸化触媒が水素存在下に酸素によりアルカンを酸化しアルコールまたはケトンを形成する方法に使用される、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、米国標準技術研究所より授与されたアウォード番号 70NANB5H1143による連邦政府の支援を受け、成されたものである。米国連邦政府は本発明について一定の権利を有する。
【0002】
関連出願のクロスレファレンス 本発明は、1999年12月9日出願の米国仮出願番号第60/169,862号の利益を主張する。
【0003】
発明の背景 本発明はヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支持体上に分散された金あるいは銀、またはその組合せである触媒を活性化または再生する方法に関する。
【0004】
ヒドロ酸化触媒は、水素存在下での酸素による有機化合物の酸化を含むヒドロ酸化方法に於いて有用性が見いだされている。重要な使用法の一つとして、プロピレン等のオレフィンを、水素およびヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支持体上に分散された金また銀、あるいはその組合せ存在下に、酸素によって酸化プロピレン等の酸化オレフィンに直接酸化することができる。酸化プロピレン等の酸化オレフィンは、とりわけアルコールをアルコキシル化して、ポリウレタンおよび合成エラストマーの製造に重要な有用性が見いだされているポリプロピレンポリエーテルポリオール等のポリエーテルポリオールを形成するのに使用される。別のヒドロ酸化方法には、水素、酸素およびヒドロ酸化触媒存在下でのアルカン類からの、アセトン及びt−ブタノール等の有益酸化産物の形成が含まれる。
【0005】
オレフィンから酸化オレフィンへのヒドロ酸化が最近複数の国際特許公開に記載された。例えばWO97/34692号およびこれら方法用のチタン含有支持体上に沈積された金を含む触媒の使用を記載する、以下のダウケミカル社(Dow Chemical Company)の国際特許出願を参照:WO98/00413、WO98/00414、WO98/00415。同様にオレンフィンから酸化オレフィンへのヒドロ酸化に適したチタン含有支持体上に分散された銀、又は銀と金の混合物を含む触媒を記載している、やはりダウケミカル社の国際特許出願第WO99/00188号、および国際特許出願第WO00/35893号に相当する1998年12月16日に提出された米国仮出願第60/112、429号を参照。第WO96/02323号等のその他技術は、オレフィンヒドロ酸化の液層として、チタンまたはバナジウムシリカライト上に分散された少なくとも2種類の結合エネルギー状態にある白金金属を含む触媒を開示する。さらに別の技術は、例えばEP−A−0、709、360は水素と酸素、およびアセトン等の有益な酸化産物を形成するヒドロ酸化触媒存在下に於ける、プロパン等のアルカンのヒドロ酸化を開示している。同様にイソブタンもt−ブタノールとアセトンにヒドロ酸化することができる。米国特許第5,939、569号等の別技術は、ヒドロ酸化に適したジルコニウム含有支持体上にある金を含む触媒を記載している。
【0006】
各種触媒支持体が上記参考資料に教示されている。例えばチタン含有支持体には二酸化チタン、チタノシリケート、シリカ上の分散チタン(この場合、チタンは無秩序相として存在している)等が挙げられることが教示される。国際特許出願番号第WO98/00414号に教示される如く、触媒は周期律表の第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属より選択される助触媒金属を随意に含むことができる。
【0007】
上記ヒドロ酸化触媒の典型的合成では、触媒金属および随意の助触媒金属が触媒支持体の上に沈積させられた後、組成体は空気存在下に焼成されるか、水素存在下に還元されるか、または不活性雰囲気内にて約250℃ないし約800℃の温度に於いて約1時間ないし24時間加熱されることで活性化される。標準の活性化条件は、約400℃、6時間で運転される。チタン含有支持体上にある活性化された触媒、特に金、銀またはその組合せを含む触媒は、良好なオレフィン転換および優れた酸化オレフィン選択性を示し、そして触媒のもつ性質に応じて長い寿命を示す。しかし、時間の経過ととものこれら触媒は活性の一部を失いうため、時に顕著に不活性化され、触媒が使用できなくなることもある。部分的または完全に不活性化された場合には、蝕浴びは再生されるか交換されなければならない。例えば第WO98/00414号に開示されている如く、随意に窒素またはヘリウム等の不活性希釈剤と混合しながら、再生は酸素または水素存在下に数時間、好ましくは約200℃ないし約400℃の間の温度で不活性化触媒を加熱することを含む。大気圧から超大気圧の範囲の圧が利用できる。あるいは不活性化触媒は水、または水と酸素または水素との組合せ存在下に、同様の温度および圧にて再生することができる。
【0008】
上記の活性化および再生法には欠点、即ち第1は方法実施に要する時間が長いこと、そして第2には温度が高い事である。また高圧も必要である。典型的には活性化または再生には3ないし6時間を要する。不都合なことに、この期間中ヒドロ酸化方法は中断される。通常活性化および再生温度は、典型的には約70℃より高く、約200℃より低いヒドロ酸化方法温度より遙かに高温である。そのため、触媒は活性化または再生温度まで加熱し、そして活性化または再生が終了した場合には、ヒドロ酸化方法の運転温度まで冷却しなければならない。この温度循環には時間がかかり、その間ヒドロ酸化方法は非作動状態にある。さらに不都合な事に、高い活性化および再生温度は熱およびエネルギーの投入を必要とする。さらに反応装置は高い再生温度に耐え、そしてヒドロ酸化方法温度と、より高い再生温度の繰り返しを可能にする様組み立てられなければならない。最も不都合なことは、高い活性化および再生温度を繰り返し循環することが触媒支持体構造を損傷し、そして/またはその上に取り込まれた金属にも損傷が及ぶ可能性があることである。ある時点で突然または蓄積された大きな損失が発生し、触媒を交換しなければならなくなるまで、再生サイクル毎に、触媒活性の一定の割合が不可逆的に失われる。
【0009】
上記の観点に於いて、ヒドロ酸化方法の運転条件に近い温度および圧で、短時間で効率的に実施できる活性化および再生法を発見することが望ましい。こ等の活性化および再生法は、全行程に関する必要熱量およびエネルギー量を減らし、ヒドロ酸化方法の中断時間を短縮するだろう。より望ましくは、高温域を繰り返し通る必要がないため、方法による触媒支持体への損傷および触媒金属への損傷が最小限に留められ、その結果触媒の寿命が延長される。さらに、活性化および再生法が液体の活性化および再生剤を反応装置に加えることなく実施できるのであれば、液体除去が方法を複雑にし且つコストを上昇させていることから、より望ましい。
【0010】
発明の概要 本発明はヒドロ酸化方法に使用される触媒を活性化する、または再生する新規方法である。ヒドロ酸化方法は、水素およびヒドロ酸化触媒存在下での炭化水素を酸素と接触させ酸化物、好ましくは部分酸化型炭化水素を形成させることを含む。用語「部分酸化型炭化水素」とは、一酸化炭素および二酸化炭素等の強酸化産物により例示される様な炭素と酸素だけを含む産物に対し、炭素、水素および酸素を含む産物を意味する。より好ましくは、ヒドロ酸化方法は、水素存在下およびヒドロ酸化触媒存在下に、例えば対応する酸化オレフィンまたは酸化オレフィン混合体等の有益な酸化産物の調製に充分なプロセス条件にてオレフィンまたはオレフィン混合体と酸素とを接触させることを含む。別の好適態様では、アルカンはアルコールおよびケトン等の有益産物にヒドロ酸化できる。
【0011】
本発明の新規活性化および再生工程は、新鮮な、または不活性化されたヒドロ酸化触媒とオゾン含有流とを、新鮮触媒を活性化するか、または少なくとも一部の不活性化触媒を再生するために充分なプロセス条件の下に接触させることを含む。本発明の目的に於いて「新鮮触媒」とは、未使用触媒、好ましくは「合成したまま」の形状にある触媒と定義される。本発明の目的に於いて「不活性化触媒」とは、同様のプロセス条件での新鮮触媒の活性に比べ、ヒドロ酸化方法に於いて活性の一部または全部の消失を示す触媒として定義される。
【0012】
本発明の工程はヒドロ酸化触媒、好ましくはチタン含有支持体上に分散した金または銀、あるいは金と銀の組合せ、および少なくとも1種類の助触媒金属を随意に含むヒドロ酸化触媒を効率的に活性化または再生する。本発明の活性化/再生工程は、反応装置より容易に取り除かれる気相試薬を使い達成できる。工程を複雑化し、コストを上昇させる液相試薬は必要としない。本発明の活性化/再生工程はヒドロ酸化方法の温度と同等またはそれより低い温度および圧力にて好都合に実施できる。従って本発明の活性化/再生工程は、ヒドロ酸化方法自体に必要とされる以上の熱またはエネルギーの追加入力を実質的に必要とせず、そしてエネルギー消費量がより少ない場合さえあるだろう。より好都合なことに本発明の活性化/再生方法は、低温のヒドロ酸化運転温度と高温の活性化または再生温度との間の触媒の反復熱サイクルを実質回避する。従って支持体への損傷およびその上に取り込まれた金属への損傷は大きく低下し、反応装置の損耗はより小さい。さらに反応装置はヒドロ酸化方法温度に適合する様に構築されることを求められるだけであり、より高温の再生温度に耐えるための特別な構造は必要とされない。別の利点として、本発明の工程は従来の活性化および再生法に比べ短時間に終了することができる。活性化および再生時間が短いことは、温度および圧が低いことと合わさり、触媒の寿命を延長し、中断時間を短縮し、そしてヒドロ酸化方法の生産性を高める。
【0013】
[発明の詳細な説明]
本発明はヒドロ酸化方法に有用である、好ましくはオレフィンから酸化オレフィンへのヒドロ酸化に有用な触媒を活性化または再生する工程を提供する。前述の様に、ヒドロ酸化方法は一般には水素およびヒドロ酸化触媒存在下に炭化水素と酸素とを接触させ、酸化産物、好ましくは部分酸化炭化水素を形成することを含む。よりこのましくは、ヒドロ酸化方法は、水素およびヒドロ酸化触媒存在下にオレフィンまたはオレフィン混合体と酸素とを接触させ、対応する酸化オレフィンまたは酸化オレフィン混合体を形成することを含む。接触は酸化産物、好ましくは酸化オレフィンまたはその混合体を調製するの充分なヒドロ酸化プロセス条件の下に行われる。
【0014】
ヒドロ酸化触媒は水素存在下での酸素による有機化合物の酸化を触媒する何れかの触媒でよい。好ましくは、ヒドロ酸化触媒は、支持体上に沈積した、金、銀、白金族金属、ランタニド金属およびそれらの組合せより選択される1種類以上の金属を含む。ここに使用する場合、用語「白金族金属」はルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび白金を含む。好ましくは、支持体はチタン含有、バナジウム含有またはジルコニウム含有支持体である。より好ましくは、ヒドロ酸化触媒は、チタン含有支持体上に分散した、金または銀、あるいは銀と金の組合せを含む。ヒドロ酸化触媒は随意に、更に以下記載の助触媒金属を少なくとも1種類含んでもよい。
【0015】
本発明の新規活性または再生工程は、新鮮または不活性化ヒドロ酸化触媒を、新鮮触媒を活性化するかまたは少なくとも一部の不活性化触媒を再生するために充分なプロセス条件下に、オゾン含有流と接触させることを含む。前述の様に、「新鮮触媒」は「合成されたまま」の形状の触媒、即ちその合成混合体よりヒドロ酸化方法に使用されない状態で得られた触媒として定義される。触媒活性は多くのパラメーター、とりわけ関係する触媒支持体の精密な形状、触媒金属および随意加えられる助触媒金属の精密形状、および具体的なヒドロ酸化方法により変動する。従って、特定の新鮮ヒドロ酸化触媒に関しど等の活性が「活性化」状態であるか一般的な言葉で表すことは困難である。当業者は具体的新鮮触媒種が活性化されているか、例えば本発明の方法により処理された触媒がヒドロ酸化方法を経て反応体を酸化産物に変換できるか観察することで判定できるだろう。これら結果に拘束されることはないが指針として、オレフィンのヒドロ酸化では、活性化触媒は一般に少なくとも約0.05モルパーセントのオレフィン変換と少なくとも約60モルパーセントの酸化オレフィンに対する選択性を有する。本発明の目的に於いては、「不活性化触媒」はヒドロ酸化方法内での使用に於いて、同様のプロセス条件下に於ける新鮮触媒の活性に比し、その活性の一部または全ての消失を示す触媒と定義される。
【0016】
本発明の工程に有利に使用される好ましいヒドロ酸化触媒は、チタン含有、バナジウム含有およびジルコニウム含有支持体より選択される支持体上に、金、銀、白金族金属、ランタニド金属およびそれらの組合せより選択される少なくとも1種類の触媒金属を含む。本発明の工程に有利に使用されるより好ましいヒドロ酸化触媒は、チタン含有支持体上に分散された、金または銀、あるいは金と銀の組合せを含む。触媒はさらに1種類以上の助触媒金属を随意に含むことができる。好ましくは、助触媒金属はCRCハンドブックオブケミストリーアンドフィジクス(Handbook of Chemistry and Physics)、75版、CRCプレス(CRC Press)、1994内に見られる周期律表の第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属より選択される助触媒金属より選択される。(白金族金属およびランタニド金属は、例えば金および/または銀と組み合わせた溶き促進剤として作用するだろう。あるいは、白金族金属およびランタニド金属は、例えばチタンまたはバナジウムシリカライト上に沈積された場合に1次触媒金属として作用するだろう。)触媒金属、好ましくは金および/銀、または何れかの助触媒金属の酸化状態とは、その状態で得た触媒がヒドロ酸化方法、好ましくはここに記載のオレフィンのヒドロ酸化方法を触媒できる限りに於いて、現代的分析方法により決定されるゼロ価およびポジティブ酸化状態を含むいずれかの酸化状態または酸化状態の組合せである。金属粒子は存在しても、存在しなくとも良い。金属粒子が触媒中に存在する場合には、それらの粒子サイズに限界はない。驚くべきことに本発明のオゾン処理は、オレフィン変換および酸化オレフィン選択性を大きく減少させることなく、そして水および副産物の形成を有意に増加させることなく、オレフィンのヒドロ酸化方法に於いて上記好適触媒種を再活性化する。
【0017】
ヒドロ酸化触媒中の触媒性金属の全負荷量は、ヒドロ酸化方法に於いて活性型触媒を生成する量である。一般にヒドロ酸化触媒上への触媒金属の全負荷量、好ましくは金および銀の負荷量は、触媒合計重量を基に少なくとも約0.005重量パーセント、好ましくは少なくとも約0.01重量パーセント、およびより好ましくは少なくとも約0.03重量パーセントである。一般に触媒金属の全負荷量、好ましくは金および銀の全負荷量は、触媒合計重量を基に約20重量パーセントより低く、好ましくは約10重量パーセント、より好ましくは約5重量パーセントより低い。触媒支持体は、その上に触媒金属および随意に助触媒金属を取り込むことができ、その結果活性型ヒドロ酸化触媒を生じるいずれかの物質である。好適支持体はチタン含有支持体であり、それは様々な形状をとるだろう。典型的にはチタンは非金属チタンとして実質存在する。以下記載のチタン含有支持体は本発明の工程に使用できるものの例示であるが、しかし提供例はいずれの形にしろ発明を限定するものではない。当業者は本発明の工程に等しく使用できるその他支持体を認識できるだろう。例えば以下記載の支持体の組合せおよび混合体も利用できる。
【0018】
非晶形および結晶型二酸化チタンはチタン含有支持体として有益に使用される。二酸化チタンの結晶相はアナターゼ、ルチルおよび板チタン石を含む。シリカ、アルミナおよびアルミノシリケート等の様々な支持体上のこれら相の複合体および沈積体も好適に使用される。
【0019】
結晶形および非結晶チタノシリケート、好ましくは多孔性であるそれらのものは支持体として有益に利用される。好適多孔性チタノシリケートの非限定例には、チタンシリカライト−1(TS−1)、チタンシリカライト−2(TS−2)、チタノシリケートベータ(Ti−beta)、チタノシリケートZSM−12(Ti−ZSM−12)およびチタノシリケートZSM−48(Ti−ZSM−48)等の多孔性非晶形チタノシリケート、多孔性積層形チタノシリケートおよび結晶形微多孔性チタノシリケート、ならびにTi−MCM−41等の中多孔性チタノシリケートが含まれる。上記チタノシリケートの調製および特製分析について記載する多くの参考資料が、例えば参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00414号内に見いだすことができる。チタノシリケートのチタン原子に対するケイ素の割合は非常に広範囲医に及び、例えば等量ないし約5/1より多い量から、等量ないし約200/1未満である。
【0020】
別の例として、ケイ素上に分散されたチタンをチタン含有支持体として有益に利用できる。この支持体は購入または、参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00415号に記載の方法により調製できる。ケイ素へのチタンの負荷量は、ヒドロ酸化方法に活性型触媒を生成するものであればいずれでも良い。典型的には、チタンの負荷量はケイ素重量を基に、約0.02重量パーセントより多く、好ましくは約0.1重量パーセントより多い。典型的にはチタン負荷量は、チタンの負荷量はケイ素重量を基にして約20重量パーセントより少なく、好ましくは約10重量パーセントより少ない。好適態様では、チタンイオンはケイ素表面上にある無秩序相内に実質的に分散される。無秩序チタン相は、例えば高分解能形透過型電子顕微鏡(HR−TEM)やラーマン(Raman)分光器を含む1以上の現代分析技術を使うことで、バルクの結晶形二酸化チタンと区別することができる。紫外−可視拡散反射分光器(UV−VIS DRS)およびチタンK−エッジX線吸収端近傍構造(XANES)分光器も無秩序相の同定に有用であろう。これら技術は、参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00415号により詳しく記載されている。
【0021】
同様に、助触媒金属シリケート上に分散したチタンもチタン含有支持体として有益に利用できる。化学量論的および非化学量論的助触媒金属シリケートのいずれも、同様に無秩序型および晶形助触媒金属シリケートのいずれもが使用できる。好適助触媒金属シリケートには、第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属、およびこれらの組合せのシリケートが含まれる。このタイプの支持体に関しては、参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO/98/00414号を参照。
【0022】
より好ましい態様では、チタン含有支持体は支持体に結合したフレーム構造外または非フレーム構造性チタンを含む。支持体はそれにチタンが結合できるいずれかの物質、例えばシリカ、アルミナ、アルミノシリケート及びチタノシリケート等の金属シリケート、および助触媒金属シリケートを含むいずれかの物質でよく、最適には第1族、第2族、ランタニド希土類金属およびアクチニド金属のシリケートである。このタイプの支持体は結晶体、準結晶体または無秩序体でもよく、そして非連続性または相互に連続する微細孔(孔径約4Åないし約20Å)および/または中型孔(孔径20Å以上ないし約500Å)の規則的または不規則構造を含んでもよい。支持体にチタンを結合させる方法は限定されない。ヴァン・デル・ワールス(Van der Waals)力等の非常に弱い相互作用から、完全な固着(またはグラフト)結合まで広範なタイプの結合が受け入れることができる。沈積、分散またはグラフトモデルは全てこの形状の支持体に含まれる。フレーム構造外またはグラフトチタン含有支持体の例には、シリケートフレーム構造等の支持体上に吸蔵された二酸化チタン(またはその他分離性チタン含有組成体)、耐火性酸化物または金属シリケート等の支持体上にイオンまたはイオンクラスターとして沈積されたチタン、およびシリケートフレーム構造上にグラフトされたチタン等の、フレーム構造上にグラフトされたチタン、好ましくは非金属製チタンが含まれるが、これらに限定されるものではない。より好適な種には、チタノシリケートフレーム構造にグラフトされたチタン、最適にはMFI結晶学構造を持つチタノシリケートフレーム構造上にグラフトされたチタンが含まれる。チタン負荷量およびこのタイプの支持体の体チタン分子に対するシリコンの割合は、シリカ支持体上に分散したチタンに関する上記の値と同様である。フレーム構造外またはグラフトチタン含有支持体の調製法については、参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO00/59632号に対応する、1999年4月8日提出の米国仮出願番号第60/128、394号を参照。
【0023】
化学量論的および非化学量論的金属チタネートもまた触媒支持体として有益に利用できる。助触媒金属チタネートは結晶体でも、または無秩序体でもよい。これらの非限定例には、周期律表内の第1族、第2族およびランタニドとアクチニド金属が含まれる。
【0024】
上記記載より類推すれば、好適バナジウム含有支持体は酸化バナジウム、バナドシリケート、シリカまたは助触媒金属シリケート上に分散されたバナジウム、および支持体上に結合またはグラフトされたフレーム構造外または非フレーム構造型バナジウムが含まれる。好適ジルコニウム含有支持体には、シリカまたは助触媒金属シリケート等の支持体上に分散またはグラフトされたジルコニアおよびジルコニウムが含まれる。
【0025】
触媒性支持体、好ましくは上記チタン含有支持体は、例えばビーズ、ペレット、球体、蜂の巣型、モノリスおよびフィルム等の、触媒粒子に好適な形状に成形される。これら支持体は触媒粒子と結合する、および/または触媒の強度を摩損耐性を改善することを目的として、第2支持体と共に押出し、結合し、またはその上に維持することができる。第2支持体は一般には工程に於いて不活性であり、そしてチタンを含む必要はない。好適第2支持体には炭素、シリカおよびアルミナ等の耐火性酸化物、アルミノシリケート、セラミックカーバイドおよびニトリドを含むセラミクス、および金属支持体が含まれる。一般に、第2支持体量は触媒および第2支持体合計重量を基に、約0ないし約95重量パーセントの範囲である。
【0026】
触媒金属、好ましくは金および銀成分は、当分野既知である活性型および選択的ヒドロ酸化触媒を提供するいずれかの方法により、触媒支持体上に沈積または維持し、および/またはその中に取り込むことができる。既知調製法の非限定例としては、含浸、イオン交換および沈殿による沈積が挙げられる。金触媒を調製する方法の一つでは、支持体は金化合物が支持帯状に沈殿するために充分な温度およびpHに於いて、可溶性金化合物の水溶液と接触させられる。水溶液には、クロロ金酸、クロロ金ナトリウム、クロロ金カリウム、金シアニド、金シアニドカリウム、および3塩化ジエチルアミン金酸等の水溶性金化合物が使用できる。典型的には、可溶性金化合物のモル濃度は約0.001Mないし可溶性化合物の飽和点であり、好ましくは約0.005Mないし約0.5Mである。金を沈積する場合、水溶液のpHは、第1族の金属水酸化物または炭酸塩、好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化セシウムおよび炭酸セシウム等の好適塩基を用い約5ないし11の間、好ましくは約6ないし約9の間に調整される。支持体の所望量を溶液に加えた後、またはその逆に加えた後に必要に応じ、または望ましい場合に再度pHを調整する。その後混合液を空気下、約20℃ないし約80℃の温度に於いて、約1時間ないし約24時間の範囲の時間攪拌する。この期間終了時に、固形物を回収し、随意水にて洗浄し、好ましくは1グラムの組成体当たり約100mlを越えない洗浄液にて洗浄する。水は1種類以上の助触媒金属塩を、好ましくは約5ないし約11の間のpHにて含むことができる。その後、固体は約80℃ないし約120℃の温度にて風乾され、合成されたままの触媒が回収される。随意合成されたままの触媒は、約250℃ないし約800℃の温度に於いて、約1ないし24時間、空気存在下または水素等の還元雰囲気内にて焼成し、または窒素等の不活性雰囲気内にて加熱してもよい。
【0027】
銀触媒を調整する方法の一つは、可溶性銀化合物をチタン含有支持体等の選択触媒支持体上に含浸することである。水性または非水性銀溶液を使用でききる。例えば水溶液としていずれの可溶性銀化合物も使用でき、硝酸銀、酢酸銀、シュウ酸銀等が好適である。典型的には可溶性銀化合物のモル濃度は約0.001Mないし可溶性化合物の飽和点であり、好ましくは約0.005Mないし約0.5Mである。一般に含浸温度は、大気圧に於いて、20℃とする室温近くから約100℃の間で変化する。含浸支持体は水にて随意洗浄し、好ましくは組成体1グラム当たり約100mlを越えない洗浄液にて洗浄してもよい。水は1種類以上の助触媒金属塩を、好ましくは約5ないし約11の間のpHにて含むことができる。その後、固体は約80℃ないし約120℃の温度にて風乾され、合成されたままの触媒が回収される。随意合成されたままの触媒は、約250℃ないし約800℃の温度に於いて、約1ないし24時間、空気存在下または水素等の還元雰囲気内にて焼成し、または窒素等の不活性雰囲気内にて加熱してもよい。上記の金および銀に関する沈積法を連続的に実施し、金および銀の両方を含む触媒を得ることができる。
【0028】
上記調製法は例示のみを目的としたものである。実際には触媒調製法に限定はない。例えば金を含むヒドロ酸化触媒は含浸法および上記沈積法によって調製されるが、一方銀触媒は上記沈積法および含浸法により調製することができる。金および銀以外の金属、例えば白金族金属またはランタニド金属を含むヒドロ酸化触媒は、前記方法に類似の様式にて調製されるだろう。含浸法は当分野周知であり、好ましく使用できるだろう。
【0029】
別の方法としては、ヒドロ酸化触媒は少なくとも1種類の、+1ないし+7の原子価を持つ金属イオンとして定義され、ヒドロ酸化方法での触媒生産性を高める助触媒金属を含むだろう。生産性工場に貢献する要素には、例えばオレフィン等の反応体の変換率の上昇、酸化オレフィン等の所望産物に対する選択性の増加、オレフィンのヒドロ酸化方法に於ける水等の副産物生成の減少、および触媒寿命の延長が含まれる。好適助触媒金属の非限定例としては、特にオレフィンのヒドロ酸化方法に関しては、先に参照したCRCハンドブックオフケミストリーアンドフィジクス(CRC Handbook of Chemistry and Physics)の周期律表の、第1ないし12族金属、および希土類ランタニドおよびアクチニドが挙げられる。好ましくは、助触媒金属はリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビニウムおよびセシウムを含む周期律表の第1族金属、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウムを含む第2族金属、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウムおよびイリジウムを含む白金族金属、セリウム、プラセオジウム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムおよびルテチウムを含むランタニド希土金属、およびアクチニド金属、特にトリウムおよびウラニウムより選択される。より好ましくは、助触媒金属はマグネシウム、カルシウム、バリウム、エルビウム、ルテチウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムまたはそれらの組合せである。
【0030】
支持体に加えられる助触媒金属の総量は、一般に触媒総重量を基に約0.0001重量パーセント、好ましくは約0.10重量パーセントより大きく、より好ましくは約0.15重量パーセントより多い。支持体上に沈積された助触媒金属の総量は、一般には触媒総重量を基に約20重量パーセントより少なく、好ましくは15重量%、より好ましくは約10重量パーセントより少ない。当業者は、助触媒金属チタネートまたはシリケートを使用する場合には、助触媒金属の重量パーセントがより高くなること、例えば約80重量パーセントより高くなることを認識するだろう。
【0031】
一般に助触媒金属は、助触媒金属窒素酸塩、カルボキシレート、またはハロゲン化物といった可溶性助触媒金属塩を含む水溶液または有機溶液より加えられる。通常支持体は、支持体を金または銀溶液と接触させたとき用いた条件と同様の条件の下に、助触媒金属塩溶液に接触させられる。チタン含有支持体上にある金または銀、あるいはその組合せを含む好適触媒では、促進剤はチタン沈積前、後または最中に加えることができる。あるいは促進剤は、金または銀沈積前、後または最中に加えることができる。助触媒金属を加えた後、洗浄は随意であり、そして洗浄が過剰な場合には触媒から助触媒金属の少なくとも一部が滲出する可能性がある。その後、金および銀取り込みに関連し先述した様に、空気存在下で焼成または減圧下での加熱、あるいは不活性気体中での加熱を随意行うことができる。
【0032】
本発明の活性化または再生工程は液相または気相ヒドロ酸化方法用に好適に設計されたいずれの反応装置内で実施される。好適反応装置としては、バッチ式、固定床式、輸送床式、流動床式、移動床式、管状および細流床式反応装置、および連続・間欠流式旋回反応装置が挙げられる。一般的手順では、新鮮触媒が反応装置内に加えられ、酸素、空気または不活性ガスを吹き付けながら活性温度まで加熱され、次に活性化するために充分な時間オゾン含有蒸気が触媒上を通される。再生工程は、まずヒドロ酸化方法を停止すること、続いて必要に応じて反応装置の温度を所望再生温度に調整すること、そして不活性化触媒とオゾン含有流とを再生が起こるに充分な時間接触させることを含む。
【0033】
理論的には、純粋オゾンを使用することができる;しかし実際には触媒を約20容積パーセントより少ないオゾン、より好ましくは約10用量パーセントより少ないオゾンを含む気体流に曝すことが好ましい。好ましくはオゾン流は約0.05容積パーセントより多いオゾン、より好ましくは約0.1容積パーセントより多いオゾンを含む。ガス流のバランスは、酸素、窒素、空気、アルゴン、ヘリウム、水および二酸化炭素とった、オゾンと実質反応しない希釈ガスまたは希釈ガス混合体でよい。オゾン発生方法は周知であり、例えば空気または酸素のUV照射およびコロナ放電技術を含む。オゾン発生装置は市販されている。オゾン発生装置への送りガスとして使用される酸素または酸素濃縮空気は、所望オゾン濃度を得るために使用される。
【0034】
発明の方法は液相ヒドロ酸化方法に使用され触媒の再生に使用される場合、その後オゾン含有流が付加される前に好ましく取り除かれる。本発明の方法自体は、液相がオゾンおよびヒドロ酸化触媒に関し非反応性である限りに於いて、液相中に実施することができる。好ましくは本発明の方法は気相中で実施される。
【0035】
触媒を活性化または再生する場合には、オゾン含有流の気体時間空間速度を有益に利用することができる。オゾン含有流の気体時間空間速度は一般に約0.1ミリリッター/ミリリッター触媒/時間(h−1)より早く、好ましくは約10h−1より早い。オゾン含有流の気体時間空間速度は一般には1,000h−1より遅く、好ましくは約500h−1より遅い。
【0036】
活性化または再生工程温度は、一般には室温(約20℃とする)より高く、好ましくは約70℃より高い。活性化または再生化温度は一般には約250℃より低く、好ましくは約170℃より低い。活性化または再生化サイクルは一般に約5分より長く、好ましくは約15分より長い。典型的には、活性化または再生化サイクルは約6時間より短く、好ましくは約3時間より短い。再生化サイクルの長さは反応装置の構造、触媒容積およびヒドロ酸化方法の条件にも依存するだろう。活性化または再生化工程の合計圧は、大気圧下ないし超大気圧まで広範に変化するが、合計圧は約7psia(48kPa)より高く、約100psia(690kPa)より低い。
【0037】
水素存在下に酸素によりオレフィンを酸化オレフィンに直接酸化する好適ヒドロ酸化方法は従来技術に記載されている。オレフィンヒドロ酸化方法の基本的観点を、説明を目的として以下要約されるが、より詳細な考察については例えば参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00413号、第WO98/00414号、第WO98/00415号および第WO97/34692号を参照。
【0038】
3個以上の炭素原子を含むオレフィン、またはそ等のオレフィンの混合体は、対応する酸化オレフィンが生成される限りにおいてヒドロ酸化方法に使用することができる。好適に使用されるオレフィンの例には、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセンおよび、同様にメチルペンテン、エチルブテン、ヘプテン、メチルヘキセン、エチルペンテン、プロピルブテン、好ましくは1−オクテンを含むオクテン、およびその他より高級なそれらの類似体、ならびにブタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、塩化アリル、アリルアルコール、アリルエーテル、アリルエチルエーテル、アリルブチレート、酢酸アリル、アリルベンゼン、アリルフェニルエーテル、アリルプロピルエーテル、およびアリルアニソールが含まれるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、オレフィンはC〜C12オレフィンであり、より好ましくはC〜Cオレフィンである。最適には、オレフィンはプロピレンである。
【0039】
ヒドロ酸化送り流内のオレフィン、水素、酸素および随意の希釈剤の量は、対応するオレフィン酸化物が生成される限りにおいて、広範に変化する。一般にヒドロ酸化送り流中のオレフィン量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約1モルパーセント、好ましくは約10モルパーセント、より好ましくは10モルパーセントより多い。一般にヒドロ酸化送り流中のオレフィン量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約99モルパーセントより少なく、好ましくは約85モルパーセント、より好ましくは約70モルパーセントより少ない。好ましくは、ヒドロ酸化送り流中の酸素量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約0.01モルパーセント、好ましくは約1モルパーセント、より好ましくは約5モルパーセントより多い。好ましくはヒドロ酸化送り流中の酸素量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約30モルパーセントより少なく、好ましくは約25モルパーセントより少なく、最適には約20モルパーセントより少ない。一般に水素の好適量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約0.01モルパーセントより多く、好ましくは約0.1モルパーセントより多く、より好ましくは約3モルパーセントより多い。一般に水素の好適量は、オレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の合計モル数を基に、約50モルパーセントより少なく、好ましくは約30モルパーセント、より好ましくは20モルパーセントより少ない。
【0040】
上記試薬に加え、反応体と共に希釈剤を使用することが望ましいだろう。希釈剤はヒドロ酸化方法を阻害しない気体または液体であろう。好適な気体希釈剤には、ヘリウム、窒素、アルゴン、メタン、二酸化炭素、水蒸気およびその混合体が含まれるが、これらに限定されるものではない。好適液体希釈剤には、脂肪族アルコール、好ましくはメタノールやt−ブタノール等のC〜C10脂肪族アルコール、塩素化された脂肪族アルコール、好ましくはクロロプロパノール等のC〜C10塩素化アルコール、塩素化芳香族、好ましくはクロロベンゼンやジクロロベンゼン等の塩素化ベンゼン、ならびにポリエーテル、ポリエステルおよびポリアルコール液が含まれる。希釈剤を使用する場合、一般に希釈剤の量はオレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の総モルを基に、約0モルパーセントより、好ましくは約0.1モルパーセント、そしてさらに好ましくは15モルパーセントより多い。一般に希釈剤の量はオレフィン、酸素、水素および随意の希釈剤の総モルを基に、約90モルパーセントより、好ましくは約80モルパーセント、そしてさらに好ましくは70モルパーセントより少ない。
【0041】
オレフィンヒドロ酸化方法は一般には、20℃とする室温付近より高い温度、好ましくは約70℃より高い温度、より好ましくは約130℃より高い温度で実施される。通常オレフィンヒドロ酸化方法は、250℃より低い温度、好ましくは約225℃より低い温度、より好ましくは約210℃より低い温度で実施される。好ましくオレフィンヒドロ酸化方法の圧は、約大気圧ないし約400psig(2758kPa)、より好ましくは約150psig(1034kPa)ないし約250psig(1724kPa)の範囲である。流通式反応装置では、オレフィンの気体時間空間速度(GHSV)は一般には触媒1ml当たり約10mlオレフィン/時間(h−1)より多く、好ましくは約100h−1より多く、より好ましくは約1,000h−1より多い。典型的には、オレフィンのGHSVは約50,000h−1より少なく、好ましくは約35,000h−1より少なく、より好ましくは約20,000h−1より少ない。同様に液相連続工程では、オレフィン成分の重量時間空間速度(WHSV)は広範囲にわたり変ることができるが、典型的には1gの触媒当たり、0.01gオレフィン/h−1より多く、好ましくは約0.05h−1より多く、より好ましくは約0.1h−1より多い。典型的には、オレフィンのWHSVは約100h−1より少なく、好ましくは約50h−1より少なく、より好ましくは約20h−1より少ない。酸素、水素および希釈剤成分の気体および重量時間空間速度は、望まれる相対モル比を考慮に入れ、オレフィンの空間速度より決定することができる。
【0042】
オレフィンヒドロ酸化に関する上記のヒドロ酸化プロセス条件は、一般にはヒドロ酸化方法に好適である他のタイプの炭化水素にも応用できるだろう。例えばアルケンは上記ヒドロ酸化方法に於いてオレフィンの代わりになるだろう。アルケンのヒドロ酸化は、一般的にはアルコールまたはケトンを生成する。
【0043】
以下の例を考慮することにより発明はより明確になるが、これら例は純粋に発明の使用の例示を目的とするものである。本明細書またはここに開示された発明の実際を考慮することで、発明のその他態様が当業者に明らかになるだろう。
【0044】
[例1]
比較例1(CE−1)−従来技術による再生 シリカ上にチタンを含む支持体の上に分散された金を含むヒドロ酸化触媒を、その例1が参照されここに取り込まれている国際特許出願第WO97/34692号の例1に記載されたものと類似の方法により調整。しかしここの触媒調整では、金沈積後にpH8.8で徹底し洗浄を行わないことに違いが認められる。即ち第WO97/34692号の例1では洗浄に使用する水の量が特定されていないのに対し、第WO97/34692号中のその他例では金沈積後に徹底した洗浄が行われている。
【0045】
酸化チタン(IV)アセチルアセトネート(1.9561g)をメタノール(500cm)に溶解した。シリカ(ダビソングレース(Davison Grace)57シリカ(>60メッシュ)、60.01g)をこのチタン溶液に加え、ロータリーエバポレーターを使い、窒素存在下に2時間旋回した。メタノールは真空下、30℃にて取り除いた。乾燥物質を真空下、100℃まで加熱した。次に固形分を空気存在下に120℃にて1週間乾燥させた。固形物をマッフル炉内にて、空気存在下3時間かけ110℃から600℃に加熱し、600℃を3時間維持して焼成し、シリカ上に沈積したチタニアを含む指示体を得た。
【0046】
金溶液は次の様にして調整された。クロロ金酸(HAuCl/3HO、0.3487g)を水(500cm)に溶解し、70℃に加熱した。水酸化ナトリウム水溶液(0.1M)を金溶液に加え、pH8.8に調整した。チタン含有指示体を70℃にて金溶液に加えた。得られた混合液を1.5時間攪拌した。固形物を沈殿させ、室温まで冷却してから濾過した。固形物を水(100cm)中に5分間懸濁してから濾過した。固形物を120℃で6時間乾燥させ、次に5時間かけて120℃から400℃に加熱し、400℃を3時間維持し焼成した。
【0047】
触媒(1g)を、ヘリウム、酸素、水素およびプロピレン流を使って10cc固定ベッド式、連続流通型反応装置に充填した。合計流速は150cc/分(またはGHSV1,800h−1)であった。送り流の組成は、10容積パーセントの水素、10容積パーセントの酸素と22容積パーセントのプロピレンで、ヘリウムにて帳尻を合わせた。プロピレン、酸素およびヘリウムは純粋流として使用し、水素はヘリウムと20H/80He(容積/容積)の割合で混合された。圧は大気圧であり、反応装置温度は140℃であった。産物はオンラインされたガスクロマトグラフィー(クロモパック(Chromopack;商標)ポラプロット(Poraplot;商標)Sカラム、25m)を使って分析された。工程は1時間行われ、その間触媒は堅実に脱活性化された。ヒドロ酸化方法は、プロピレン、酸素および水素の流れを遮断することで停止された。
【0048】
不活性触媒は従来法、即ち酸素流(20容積パーセント)、水(0.5容積パーセント)およびヘリウム(バランス)存在下、400℃にて45分間、大気圧下に再生された。再生触媒は、140℃、大気圧でのプロピレンから酸化プロピレンへのヒドロ酸化について分析され、その結果を表1(CE−1)に示した。
【0049】
【表1】
Figure 2003519560
【0050】
ヒドロ酸化触媒Au/TiO/SiOの再生
【0051】
a.酸素(20容積%)、水(0.5容積%)およびバランス用ヘリウムの流れの中、400℃、大気圧にて45分間再生された不活性化触媒。
【0052】
b.オゾン(0.4容積%)、酸素(20容積%)、水(0.5容積%)およびバランスヘリウムの流れの中、140℃、大気圧にて2時間間再生された不活性化触媒。
【0053】
c.ヒドロ酸化プロセス条件:10%水素、10%酸素、22%プロピレン、バランス用ヘリウム、いずれも容積%;GHSV、1,800h−1;T、140℃;大気圧。
“PP Conv”は産物に変換された供給プロピレンのモルパーセンテージ。“PO Sel”は酸化プロピレンを形成する変換プロピレンのモルパーセンテーン。
【0054】
再生後0.18時間の時点でのプロピレン変換率は0.75モルパーセントであり、酸化プロピレン選択性は95.1モルパーセントであり、活性が新鮮触媒の初期活性に近いことが見いだされた。排出流内の酸化プロピレンの割合は0.35モルパーセントであった。再生後0.68時間の時点では、変換率は0.43モルパーセントであり、選択性は98.0モルパーセントであった。触媒は約1時間処理されたが、その時点での排出流内の酸化プロピレンの割合は0.10モルパーセント、即ち再生後の初期値の70パーセントに低下していた。
【0055】
例1(E−1)−オゾンを使った再生 比較実験の再生し続いて不活性化した触媒 CE−1を再度、今回は発明の方法を用い再生された。具体的には不活性化触媒をオゾン(0.4容積パーセント)、酸素(20容積パーセント)、水(0.5容積パーセント)バランス用ヘリウムを含む気流下に再生した。再生流を140℃、大気圧下、1時間触媒上に通した後、再生工程を停止した。再生触媒は、140℃、大気圧下、CE−1について記載の方法を用いヒドロ酸化方法について評価され、その結果を表1、E−1に示した。気流下0.32時間の時点では、酸化プロピレン選択性は88.3モルパーセントであり、プロピレン変換率は0.45モルパーセントであった。気流下0.48時間の時点では、酸化プロピレン選択性は95.0モルパーセントであり、プロピレン変換率は0.44モルパーセントであった。気流下0.67時間の時点では、酸化プロピレン選択性は96.2モルパーセントであり、プロピレン変換率は0.43モルパーセントであった。排出流内の酸化プロピレンのパーセンテージは0.26モルパーセントであった。
【0056】
CE−1をE−1と比較すると、これら2種類の再生法が同等の活性および選択性を有する再生触媒を生成することが見いだされる。E−1により例示された、酸素および水に加えオゾンを使用する発明の再生法は、酸素および水のみを使用する従来法、CE−1に比べ低い温度で好都合に実行された。従ってオゾン存在下での再生は反応装置の高温循環を必要としない。
【0057】
[例2]
ヒドロ酸化触媒の再生 発明の方法と従来法の比較 参照によりここに取り込まれている国際特許出願第WO98/00415号の例9に記載の方法と同様の方法によって、シリカ上に分散されたチタンを含む支持体の上に金、ナトリウムおよびマグネシウムを含むヒドロ酸化触媒を調整した。
【0058】
チタンイソプロポキシド(28.2g)をグローブボックス内にてイソプロパノール(315g)に溶解する。この溶液を添加ファンネルに入れる。シリカ(PQ MS−1030)を湿らせ、110℃にて乾燥させ、500℃で焼成する。シリカ(150g)を含むフラスコをロータリーエバポレーターに接続し、氷浴にて0℃に冷却する。チタンイソプロポキシド液を真空下、0℃にてシリカに加える。溶液および蒸気を0℃、真空下に除く。残査を真空下に室温まで加熱し、室温で30分間回転する。残査を真空下に50℃まで加熱し、50℃で30分間回転し、次に真空下に80℃まで加熱し、80℃で30分間回転する。最後に残査を真空下に100℃まで加熱し、100℃にて30分間回転してから空気存在下に6時間、500℃にて焼成し、シリカ上に分散されたチタンを含む支持体を得る。
【0059】
金溶液はクロロ金酸(8.86g)を水(5120cm3)に溶解し、攪拌しながら70℃まで加熱する。溶液のpHを、炭酸水素ナトリウム溶液(10重量パーセント)を滴下してゆっくり7.5に合わせる。硝酸マグネシウム(7.11g)を攪拌しながらこの溶液に加え、炭酸ナトリウムでpHを7.5に調整する。溶液を素早く30℃まで冷却する。20分後、pHは8.5である。支持体(150g)を素早く、攪拌しながら加えた。炭酸ナトリウム液でpHを7.5に調整する。pHを7.5に保ったまま混合液を30℃に30分間維持する。続いて混合液を2時間攪拌し、pHを7.5に維持するのに必要な場合には炭酸ナトリウム液を加える。固形物を濾過し、pH7ないし8(炭酸ナトリウムで調整)の水(370cm)を用い洗浄する。固形物を、オーブンを使って110℃で12時間乾燥する。固形物は、空気存在下に30分かけて室温から110℃に、さらに5時間かけ110℃から700℃にしてから700℃を10時間維持して焼成し、続いて室温まで冷却しチタン含有支持体上に金、ナトリウムおよびマグネシウムを含む触媒を得る。
【0060】
触媒(10g)を、ヘリウム、酸素、水素およびプロピレン流を使って固定ベッド式の連続流通型反応装置に加えた。合計流速は2000cm/分(またはGHSV6,000h−1)であった。送り流の組成は、7容積パーセントの水素、7容積パーセントの酸素および20容積パーセントのプロピレンであり、ヘリウムにて帳尻を合わせた。プロピレン、酸素およびヘリウムは純粋流として使用し、水素はヘリウムと20H/80He(容積/容積)の割合で混合された。圧は200psig(1,379kPa)、反応装置温度は160℃であった。産物はオンラインされたマススペクトロメーターを使って分析された。工程は1時間運転され、その時点で排出流中の酸化プロピレンのモルパーセンテージは初期値の約50パーセントまで低下した。ヒドロ酸化方法は、プロピレン、酸素および水素の流れを遮断することで停止された。
【0061】
不活性化触媒は従来法、即ち酸素流(20容積パーセント)、水(0.5容積パーセント)およびヘリウム(バランス)存在下、375℃にて6時間、合計圧200psig(1,379kPa)にて再生された。再生触媒は、160℃、200psigでのプロピレンから酸化プロピレンへのヒドロ酸化について評価された。最大プロピレン変換は1.82モルパーセントであり、酸化プロピレン選択性が89.4モルパーセントであることが見いだされた(表2、CE−2−A)。
【0062】
再生触媒がヒドロ酸化方法に於いて活性低下を示した時点、即ち初期再生値に比べ排出流中の酸化プロピレンのモルパーセンテージが67%低下した時点でヒドロ酸化方法を再度停止した。不活性化触媒は再度再生されるが、今回は発明の方法により、即ちオゾン(0.4容積パーセント)、酸素(20容積パーセント)、水(0.5容積パーセント)およびヘリウム(バランス)を含む気流下に再生された。再生流を160℃、大気圧下、1時間触媒上に通した後、再生工程を停止した。再度再生された触媒について、160℃、200psig(1,379kPa)でのヒドロ酸化方法について評価し、その結果を表2(E−2−A)に示した。
【0063】
再度再生された触媒がヒドロ酸化方法での活性を顕著に消失した時点、即ち排出流中の酸化プロピレンが37モルパーセント低下した時点で、上記の発明のオゾン処理により3回目の不活性化触媒再生を行った。3度目の再生が行われた触媒はヒドロ酸化方法で評価され、その結果を表2(E−2−B)に示した。ヒドロ酸化方法は触媒が実質不活性化されるまで、即ち排出流中の酸化プロピレンが50パーセント減少するまで行われた。
【0064】
再生およびヒドロ酸化方法について、従来法の上記再生条件を用い4回目の再生が行われ、その結果を表2(CE−2−B)に示した。この場合もヒドロ酸化方法は、触媒が初期再生活性の約50パーセントを失うまで行われた。
【0065】
再生およびヒドロ酸化方法は本発明の再生条件を用いて、5回、6回および7回目まで繰り返された。表2参照(E−2−C、D、E)。
【0066】
再生時間を0.5時間とする以外は従来法の再生条件を用いて、8回目のサイクルが行われた。表2参照(CE−2−C)。
【0067】
再生時間を6時間とする以外は従来法の再生条件を用いて、9回目のサイクルが行われた。表2参照(CE−2−D)。
【0068】
再生時間を1時間の代わりに3時間とする以外発明の再生条件を用い10回目のサイクルが行われた。表2参照(E−2−F)。
【0069】
【表2】
Figure 2003519560
【0070】
ヒドロ酸化触媒の再生 従来法と発明の方法との比較
【0071】
a.オゾンを含まない送り流:酸素(20容積%)、水(0.5容積%)およびバランス用ヘリウム。
【0072】
b.オゾンを含む送り流:オゾン(0.4容積%)、酸素(20容積%)、水(0.5容積%)およびバランスヘリウム。
【0073】
c.ヒドロ酸化プロセス条件:7%水素、7%酸素、20%プロピレン、バランス用ヘリウム、いずれも容積%;GHSV、6,000h−1;T、160℃;P、200psig。“PP Conv”は産物に変換された供給プロピレンのモルパーセンテージ。“PO Sel”は酸化プロピレンを形成する変換プロピレンのモルパーセンテージ。
【0074】
表2からは発明のオゾンを含む方法で再生された触媒が、オゾンを含まない従来法により再生された触媒と同等の活性および選択性を有する再生触媒を生成することが分かる。さらに好都合なことに、発明の再生法は従来法に比べより低い温度および短い時間で、同じ結果を達成した。
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