JPH117164A - 荷電制御剤及び静電荷像現像用トナー - Google Patents
荷電制御剤及び静電荷像現像用トナーInfo
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- JPH117164A JPH117164A JP12957198A JP12957198A JPH117164A JP H117164 A JPH117164 A JP H117164A JP 12957198 A JP12957198 A JP 12957198A JP 12957198 A JP12957198 A JP 12957198A JP H117164 A JPH117164 A JP H117164A
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Abstract
散性及び濡れ性が良好で、感光体を傷付けることがな
く、摩擦帯電時にトナー粒子から脱落し難い荷電制御
剤、並びに耐環境性、保存安定性及び耐久性に優れ、荷
電制御剤により感光体を傷付けることがなく、摩擦帯電
時に荷電制御剤が脱落し難く、安定した複写画像が得ら
れる静電荷像現像用トナーの提供。 【解決手段】 モノアゾ化合物を配位子とするアモルフ
ァス状金属錯塩からなる荷電制御剤、及びその荷電制御
剤、トナー用樹脂及び着色剤を備えてなる静電荷像現像
用トナー。
Description
ナー、並びにそのトナーの帯電量を制御又は安定化する
ためのモノアゾ系のアモルファス状金属錯塩からなる荷
電制御剤及びその製法に関する。
ー等においては、無機又は有機光導電材料を含有する感
光層を備えた感光体上に形成された静電潜像を現像する
ために、着色剤及び定着用の樹脂などを有する種々のト
ナーが用いられている。
現像するシステムにおいては特に重要な因子である。そ
こでトナーの帯電量を適切に制御または安定化するため
に、トナー中に正電荷又は負電荷付与性の荷電制御剤が
加えられることが多い。
トナーに負電荷を付与するものとしては、モノアゾ化合
物の1:2型金属錯塩染料やアルキルサリチル酸等の芳
香族オキシカルボン酸の金属錯体を挙げることができ
る。
ているアゾ染料構造の金属錯体の多くは、一般に安定性
に乏しく、例えば、機械的摩擦や衝撃、温度や湿度条件
の変化、電気的衝撃や光照射等により、分解又は変質し
て荷電制御性が失われることとなり易い。また、実用レ
ベルの帯電付与性を有するものであっても、電荷の安定
性に不十分な点があったり、製造の方法や条件次第で、
荷電制御効果を持たない不純化学物質を含むことが多
く、荷電制御剤としての品質の安定性及び信頼性等の諸
問題を残していた。
しては、例えば下記構造の金属錯塩が知られている。
NH2、ニトロ基、アルキル基等を示し、Aは、H(水
素)、アルカリ金属、アミン等を示す。]このような金
属錯塩染料は、モノアゾ染料2分子が3価金属原子1個
に配位した所謂1:2型アゾ含金属染料である。
の1:2型アゾ含金属染料が一般に硬い結晶性を有する
ため、荷電制御剤としてトナーに用いられた場合に、ト
ナー粒子の表面に一部露出した結晶によって、長期にわ
たる使用の結果感光体を傷付けるおそれがあり、その硬
い結晶性に起因して摩擦帯電時にトナー粒子から比較的
脱落し易い等の、解決すべき課題を見出した。
課題に鑑み行われたものであって、その第1の目的は、
荷電制御性(帯電付与性及び安定性)、並びに耐熱性及
び耐光性に優れ、トナー用樹脂に対する分散性及び濡れ
性が良好であると共に、トナーに用いられた場合に、感
光体を傷付けることがほとんどなく、摩擦帯電時にトナ
ー粒子から脱落し難い荷電制御剤及びその製法を提供す
ることにある。
度や湿度の変化に対する荷電制御特性の安定性)、保存
安定性(荷電制御特性の経時的安定性)及び耐久性(ト
ナーが多数回繰返し使用された場合の荷電制御特性の安
定性)に優れ、帯電の立上がりが良好であり、含有する
荷電制御剤により感光体を傷付けることがほとんどな
く、摩擦帯電時に荷電制御剤が脱落し難く、安定した複
写画像が得られる静電荷像現像用トナーを提供すること
にある。
明の荷電制御剤は、モノアゾ化合物を配位子とする金属
錯塩からなる荷電制御剤であって、その金属錯塩がアモ
ルファス状であることを特徴とする。(請求項1) この荷電制御剤は、上記金属錯塩のX線回折スペクトル
が、その金属錯塩がアモルファス状であることを示すも
のとすることができる。(請求項2) また、この荷電制御剤は、多重ピーク分離法による上記
金属錯塩の結晶化度が、2θ=5°乃至30°の範囲
(θはブラッグ角)において50%以下であるものとす
ることができる。(請求項3) この結晶化度は、30%以下であることが好ましい。
(請求項4) また、本発明の荷電制御剤は、上記金属錯塩が下記一般
式(I)で表わされる金属錯塩であるものとすることが
できる。(請求項5)
1を意味し、R1は、それぞれ独立して、置換基を有して
いてもよいアルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン、
ニトロ基、アルケニル基、核置換されていてもよいアリ
ール基、核置換されていてもよいアラルキル基、又は−
SO2N( R11) 2基[2個のR11は互いに同一であ
っても異なっていてもよく、H(水素)、低級アルキル
基、核置換されていてもよいアリール基、若しくは核置
換されていてもよいアラルキル基を示す。]を示し、p
は、1乃至4の整数を示す。
キル基、ハロゲン、ニトロ基、アルケニル基、核置換さ
れていてもよいアリール基、核置換されていてもよいア
ラルキル基、−SO3L[Lは、H(水素)、Na、
K、NH+ 4、有機アンモニウム]、−SO2N(
R11) 2基[2個のR11は、互いに同一であっても異な
っていてもよく、H(水素)、低級アルキル基、アリー
ル基、若しくはアラルキル基を示す。]、又は−CON
( R12) 2基[R12は、互いに同一であっても異なっ
ていてもよく、H(水素)、低級アルキル基、核置換さ
れていてもよいアリール基、若しくは核置換されていて
もよいアラルキル基を示す。]を示す。
個数であって、1、2、3又は6を示す。(MX+) m
は、原子価xの金属m個を示し、mは、1、2又は4を
示す。(A+)n は、H+、NH+ 4、Na+、K+及び有
機アンモニウムからなる群から選ばれたn個の対イオン
を示し、n=2j−mx、2j≧mxである(n=0の
場合もあり得る)。但し、j=1の場合は、x=2であ
る。〕 この荷電制御剤における上記金属錯塩の中心原子は、2
価又は3価の金属(例えば、Fe、Co、Zn、Cu、
Cr、Al等)であることが好ましく、特に、原子価2
又は3の鉄であることが好ましい。(請求項6) 上記のような本発明のモノアゾ化合物を配位子とする金
属錯塩からなる荷電制御剤は、モノアゾ化合物を配位子
とする結晶性金属錯塩(例えば一般式(I)で表わされ
る金属錯塩)を有機溶媒中で湿式ミリングすることによ
り、又はその結晶性金属錯塩を有機溶媒に溶解させた
後、水に再分散させることにより得ることが可能であ
る。(請求項7、8) また、本発明の静電荷像現像用トナーは、上記のモノア
ゾ化合物を配位子とするアモルファス状金属錯塩からな
る荷電制御剤、トナー用樹脂及び着色剤を備えてなるも
のである。(請求項9)
モルファス状の上記一般式(I)で表わされる金属錯塩
であることが好ましい。
は、以下に示す金属錯塩群を包含するものである。 (i) 一般式(I)におけるj=2、(MX+)m=
(MX+)1、(A+)n=(A+)4-Xである1:2型金属
錯塩群。以下本明細書においては、次式1のように記載
する。 式1:[(D)2・(MX+)](A+)4-X (ii) 一般式(I)におけるj=3、(MX+)m=
(MX+)2、(A+)n=(A+)6-2Xである2:3型金属
錯塩群。以下本明細書においては、次式2のように記載
する。 式2:[(D)3・(MX+)2](A+)6-2X (iii) 一般式(I)におけるj=6、(MX+)
m=(MX+)4、(A+)n=(A+)12-4Xである4:6型
金属錯塩群。以下本明細書においては、次式3のように
記載する。 式3:[(D)6・(MX+)4](A+)12-4X (iv) 一般式(I)におけるj=1、(MX+)m=
(MX+)1、(A+)n=(A+)2-X(但し、x=2の
み)である1:1型金属錯塩群。以下本明細書において
は、次式4のように記載する。 式4:[(D)1・(M2+)](A+)2-X 上記式1乃至4において、Dは、金属化可能な2個のO
H基を有するモノアゾ化合物が金属Mに配位した配位子
である。式1で示される化合物(金属錯塩)群は、2つ
のモノアゾ化合物が1つの金属Mに配位した金属錯塩、
式2で示される化合物群は、3つのモノアゾ化合物が2
つの金属Mに配位した金属錯塩、式3で示される化合物
群は、6つのモノアゾ化合物が4つの金属Mに配位した
金属錯塩、式4で示される化合物群は、1つのモノアゾ
化合物が1つの2価の金属Mに配位した金属錯塩であ
る。それぞれの対イオンである(A+)の個数nは、母
体化合物の持つ負電荷を中和するに必要な(2j−m
x)であり、2j≧mxを満足するものである。
合物群の中から選ばれた何れか1種のアモルファス状の
金属錯塩からなるものであってもよく、例えば、式1と
式2で示される2つの化合物群の中からそれぞれ1種ず
つ選ばれたアモルファス状の金属錯塩の混合物であって
もよく、式1と式2で示される2つの化合物群の中から
それぞれ1種ずつ選ばれたアモルファス状の金属錯塩と
式3又は式4で示される化合物群の中から1種選ばれた
アモルファス状の金属錯塩少量との混合物であってもよ
く、式1と式2と式3と式4で示される4つの化合物群
の中からそれぞれ1種ずつ選ばれたアモルファス状の金
属錯塩の混合物であってもよい。ここで、「1種」と言
うのは、モノアゾ配位子Dが同一であるアモルファス金
属錯塩を意味する。
ノアゾ金属化合物は、質量分折(FAB−MSスペクト
ル分折、FD−MSスペクトル分折等)により確認され
た新規化合物であって、特願平7−297414におい
て開示されている。
塩のX線回折スペクトルが、その金属錯塩がアモルファ
ス状であることを示すものとすることができる。X線回
折スペクトルがアモルファス状であることを示すという
のは、X線回折パターンが、例えば、図1及び図4のよ
うに全く回折ピークを示さないことや、図5のように顕
著な回折ピークを示さないことを意味する。これは、2
θ=5°乃至30°(θはブラッグ角)の範囲における
金属錯塩のX線回折スペクトルについて多重ピーク分離
法により算出した全体の強度の総計に対する結晶部分の
強度の総計の比率が50%以下であるものと定義するこ
とができる。本発明における荷電制御剤として好ましい
のは、この結晶化度が30%以下の金属錯塩である。
ては、Cl、Br、I、F等のハロゲン;ニトロ基;メ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−オクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシ
ル、n−デシル、ドデシル基等の枝分れしていてもよ
い、好ましくは炭素数1乃至20のアルキル基、より好
ましくは炭素数1乃至12のアルキル基;トリフルオロ
メチル等のハロ置換アルキル基、メトキシプロピル、2
−エチルヘキシルオキシプロピル等のアルコキシ置換ア
ルキル基;シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオ
クチル等のシクロアルキル基;アリル基、イソプロペニ
ル、ブテニル等のアルケニル基、ベンジル、低級アルキ
ル置換ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、
ナフチルメチル、ナフチルエチル等の炭素数1乃至3の
低級アルキル等によって核置換されていてもよいアラル
キル基;フェニル、ナフチル、低級アルキル置換フェニ
ル、低級アルキル置換ナフチル、ハロゲン化フェニル、
ハロゲン化ナフチル等の炭素数1乃至3の低級アルキル
又はハロゲンによって核置換されていてもよいアリール
基;−SO2NH2、− SO2N( アルキル) 2、−
SO2NH( フェニル)、− SO2NH( ベンジ
ル) 等のSO2N( R11) 2基[2個のR11は互い
に同一であっても異なっていてもよく、H(水素)、炭
素数1乃至3の低級アルキル基、炭素数1乃至3の低級
アルキル若しくはハロゲンによって核置換されていても
よいアリール基、又は炭素数1乃至3の低級アルキルに
よって核置換されていてもよいアラルキル基を示す。]
等が挙げられる。
置換基R1のうち1個又は2個がクロル、アルキル基、
ニトロ基、− SO2NH2であるもの;p=2で、2個
の異なるR1がアルキル基とニトロ基のもの;p=2
で、2個の異なるR1がアルキル基と他の置換基である
もの、及びp=0、すなわち置換基R1を持たないもの
が挙げられる。
H(水素);Cl、Br、I、F等のハロゲン;ニトロ
基;メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チル、n−オクチル、tert−オクチル、2−エチル
ヘキシル、n−デシル、ドデシル基等の枝分れしていて
もよい、好ましくは炭素数1乃至20のアルキル基、よ
り好ましくは炭素数1乃至12のアルキル基;アリル
基、イソプロペニル、ブテニル等のアルケニル基;ベン
ジル、低級アルキル置換ベンジル、フェニルエチル、フ
ェニルプロピル、ナフチルメチル、ナフチルエチル等の
炭素数1乃至3の低級アルキル等によって核置換されて
いてもよいアラルキル基;フェニル、ナフチル、低級ア
ルキル置換フェニル、低級アルキル置換ナフチル、ハロ
ゲン化フェニル、ハロゲン化ナフチル等の炭素数1乃至
3の低級アルキル又はハロゲンによって核置換されてい
てもよいアリール基;−SO3L[Lは、H(水素)、
Na、K、NH+ 4、有機アンモニウム];−SO2N
H2、− SO2N(アルキル) 2、− SO2NH(
フェニル) 、− SO2NH( ベンジル) 等のS
O2N(R11) 2基[2個のR11は互いに同一であって
も異なっていてもよく、H(水素)、炭素数1乃至3の
低級アルキル基、炭素数1乃至3の低級アルキル若しく
はハロゲンによって核置換されていてもよいアリール
基、又は炭素数1乃至3の低級アルキルによって核置換
されていてもよいアラルキル基を示す。];−CONH
2、− CONH( アルキル) 、− CON( ア
ルキル) 2、− CONH( フェニル) 、− CO
NH( ベンジル) 等のCON(R12) 2基[R
12は、互いに同一であっても異なっていてもよく、H
(水素)、炭素数1乃至3の低級アルキル基、炭素数1
乃至3の低級アルキル若しくはハロゲンによって核置換
されていてもよいアリール基、又は炭素数1乃至3の低
級アルキル等によって核置換されていてもよいアラルキ
ル基を示す。]等が挙げられる。
ル(β− ナフトール)に基づくもの(R2=H)、ア
ルキル−2−ナフトールに基づくもの(R2=アルキ
ル)、ナフトールAS類に基づく、例えばR2が次式で
示されるアミド基であるものが挙げられる。
R13は、ハロゲン(例えばCl、Br、I、F等)、炭
素数1乃至3の低級アルキル基(メチル、エチル等)、
炭素数1乃至3の低級アルコキシ基(メトキシ、エトキ
シ等)、ニトロ基等を示す。] 本発明におけるモノアゾ化合物を配位子とするアモルフ
ァス状の金属錯塩又は同じ化学構造の結晶性の金属錯塩
の製造は、前記配位子Dに対応する金属化可能なモノア
ゾ化合物と金属化剤とを、水系、有機溶媒系、又は水−
有機溶媒系で反応させることにより行い得、これらの金
属錯塩は、周知の1:2型のアゾ系含金属錯塩染料と同
様に、例えばプロトン酸の形、ナトリウム塩やアンモニ
ウム塩の形、或いはアミン塩の形で取り出すことができ
る。すなわち、上記アモルファス状又は結晶性の金属錯
塩は、次式で表されるモノアゾ化合物:
および/または有機溶媒中で、好ましくは水溶性有機溶
媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中で、常
法により2価又は3価金属化剤(例えば、硫酸第一鉄、
硫酸第二鉄)と反応させることにより得られる。一般
に、有機溶媒中での反応物は、適当量の水に分散させて
反応生成物を析出せしめ、それを濾過して濾取する。次
いで、その濾取物は、水洗、乾燥される。
しては、水に可溶なメタノール、エタノール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(モノグ
ライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジ
グライム)、エチレングリコールジエチルエーテル、ト
リエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライ
ム)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(テ
トラグライム)、エチレングリコール、プロピレングリ
コール等のアルコール系、エーテル系、グリコール系有
機溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルスホキシド等の非プロトン性極性溶媒などを挙げる
ことができる。好ましくは、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルスホキシド等の非プロトン性極
性溶媒である。
が、金属錯塩における配位子として用いるモノアゾ化合
物(Dに対応)に対して重量比で2乃至5倍量とするこ
とができる。
基とキレート結合し得る金属原子の例としては、鉄(
III) 、クロム、アルミニウム等の3価の金属、鉄
(II) 、コバルト、ニッケル等の2価の金属、チタ
ン、ケイ素等の4価の金属を挙げることができる。本発
明において好ましいのは2価又は3価の鉄である。
を合成するのに好適に用いられる金属化剤としては、塩
化第二鉄、硫酸第二鉄、硫酸第一鉄、硝酸第二鉄等の鉄
化合物;蟻酸クロム、硫酸クロム、塩化クロム、硝酸ク
ロム等のクロム化合物、硫酸アルミニウム、塩基性酢酸
アルミニウム等のアルミニウム化合物;及び塩化ニッケ
ル、塩化コバルト、四塩化チタン等の金属塩化物;テト
ラアルコキシチタン、テトラアルコキシシランが挙げら
れる。
るモノアゾ化合物1当量に対して、金属1/3乃至2原
子当量、好ましくは1/2乃至2/3原子当量が用いら
れる。
金属錯塩(上記式1)と少量の2:3型金属錯塩(上記
式2)及び微量の1:1型金属錯塩(上記式4)を含む
混合物;2:3型金属錯塩(上記式2)と少量の4:6
型金属錯塩(上記式3)含む混合物;1:2型金属錯塩
(上記式1)と2:3型金属錯塩(上記式2)と微量の
4:6型金属錯塩(上記式3)又は1:1型金属錯塩
(上記式4)を含む混合物等、反応条件等により様々な
混合物として得られる。
物の生成比率は、目的物や目的物を得るための反応条件
によっても異なるが、鉄錯塩の場合は、概ね、1:2型
金属錯塩が主に生成するか、1:2型と2:3型の混合
物として得られる。これらの混合物から単一化合物を分
離することは実際的ではない上、本発明における荷電制
御剤は、単一物である必要は全くない。しかし、それぞ
れの生成物はFD−MS分析によって確認できる。
ロマト分離を試みたが、単離は困難であった。そこで、
上記金属錯塩の確認は、分子イオンピークのみを強く示
すことが知られているFD−MS法で行った。
n)、FAB法(Fast Atom Bonbard
ment) は、ソフトなイオン化法であるため、フラ
グメンテーションを起こしにくく、そのため単純なスペ
クトルを与え、分子イオンピークのみを強く示すことが
知られている[科学と工業 水野、64,578,50
7(1990) 、科学と工業 水野ら、66, 56
9(1992) ]。
ファス状のものであるか、結晶性のものであるかの確認
は、CuK α線によるX線回折スペクトルで行った。
多重ピーク分離法による上記金属錯塩の結晶化度が、2
θ=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ角)において
50%以下であれば、本発明におけるアモルファス状の
金属錯塩であるとすることができる。好ましくは30%
以下である。
の多くは、一般に結晶性であるが、例えば、後記実施例
1の方法で合成された金属錯塩は、そのX線回折スペク
トルからアモルファス状であることが確認された。これ
に対し、後記実施例2の方法で合成された金属錯塩は、
結晶性のX線回折スペクトルを与えた。
のである場合は、これを有機溶剤(例えば、イソプロパ
ノールのようなアルコール系溶剤)中で、湿式ミリング
するか、後記実施例3のようにDMF等の有機溶媒に溶
解させた後、これを水に再分散させることにより、アモ
ルファス状の金属錯塩に変換して本発明の荷電制御剤と
して用いることができる。
の再分散によりアモルファス金属錯塩に変換するための
有機溶剤としては、上記金属化反応における反応溶媒と
同様のもの、例えば、 1価のアルコール系:メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノール、 グリコールモノエーテル系:エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレンクリコールモノメチルエーテル、 エチレングリコールジエーテル系:エチレングリコール
ジメチルエーテル(モノグライム)、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル(ジグライム)、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル(トリグライム)、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル(テトラグライム)、 グリコール系:エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、 非プロトン性極性溶媒:N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルスホキシド 等を挙げることができる。
チルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン系溶剤、
トルエン、キシレン等のベンゼン系溶剤も使用するがで
きる。
(湿式分散)においては、顔料分散等に使用する各種の
分散機[例えば、ボールミル、コロイダルミル、ペイン
トシェーカー、サンドミル(例えば、ビーズミル、スー
パーミル、アジテータミル、ダイノーミル( 商品名)
)]を使用することができる。湿式ミリングの際の摩
砕媒体としては、例えば、ガラスビーズ、ジルコニアビ
ーズ、磁製ビーズ、或いは、タングステンカーバイト製
若しくはステンレススチール製ビーズ等を使用すること
ができる。
のOH基を有するモノアゾ化合物の例としては、次のD
1乃至D27を挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。なお、これらのモノアゾ化合物におけ
るジアゾ成分に付された置換基R1の置換位は、フェノ
ール(誘導体)に基づくものである。
錯塩の例としては、下記化合物例(1 )乃至(33)
のもの又はその錯塩化合物の少なくとも1種を含んでな
る前記のような混合物を挙げることができる。 (1) :[(D11)2・(Fe3+)1](H +) (2) :[(D11)2・(Fe3+)1](NH+ 4) (3) :[(D11)3・(Fe3+)2] (4) :[(D5)2・(Fe3+)1](H +) (5) :[(D5)2・(Fe3+)1](K +) (6) :[(D6)2・(Fe3+)1](H +) (7) :[(D6)2・(Fe3+)1](N(C
H3) + 4) (8) :[(D23)2・(Fe3+)1](NH+ 4) (9) :[(D7)2・(Fe3+)1](K +) (10):[(D26)2・(Fe3+)1](Na+) (11):[(D25)2・(Fe3+)1](H +) (12):[(D8)2・(Fe3+)1](H +) (13):[(D21)2・(Fe3+)1](NH+ 4) (14):[(D21)3・(Fe3+)2] (15):[(D24)2・(Fe3+)1](NH+ 4) (16):[(D24)2・(Fe3+)1](H +) (17):[(D2)2・(Fe3+)1](H +) (18):[(D1)3・(Fe3+)2] (19):[(D1)2・(Fe3+)1](H +) (20):[(D1)3・(Fe3+)2] (21):[(D1)6・(Fe3+)4]
ファス状金属錯塩の物理的特性及び化学的特性は、特に
限定されないが、その平均粒子径は、20μm以下、好
ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下の微
粉砕物であることが望ましい。本発明におけるアモルフ
ァス状金属錯塩のトナー用樹脂に対する相溶性(濡れ
性)は、同じ化学構造の結晶性の金属錯塩に比し顕著に
向上する。
本発明における荷電制御剤としての上記アモルファス状
金属錯塩の少なくとも1種と、トナー用樹脂と、着色剤
を備えてなるものである。すなわち、例えば本発明の荷
電制御剤の1種を含有するものであってもよく、例えば
配位子D及び金属Mが同一の前記のような数種の金属錯
塩の混合物を含有するものであってもよい。
御剤として、上記アモルファス状金属錯塩の1種又は2
種以上の混合物が、トナー用樹脂100重量部に対して
0.1乃至10重量部配合されたものが望ましい。荷電
制御剤のより好ましい配合量は、トナー用樹脂100重
量部に対して0.5乃至5重量部である。
は、次のような公知のトナー用樹脂(結着樹脂)を例示
することができる。すなわち、スチレン樹脂、スチレン
−アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン
−マレイン酸樹脂、スチレン−ビニルメチルエーテル樹
脂、スチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂で
ある。これらの樹脂は単独で或いは数種をブレンドして
用いることもできる。また、本発明の荷電制御剤は、静
電粉体塗料に含有させて樹脂粉体の電荷の制御(増強)
のために用いることもできる。その場合の塗料用樹脂と
しては、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリエステル
系、又はポリアミド系の熱可塑性樹脂;フェノール系、
エポキシ系、ポリエステル系等の熱硬化性樹脂を、単独
で或いは数種をブレンドして用いることができる。
は、着色剤として公知の多数の染料、顔料を用いること
ができる。用い得る着色剤の具体例は次のとおりであ
る。すなわち、キノフタロンイエロー、イソインドリノ
ンイエロー、ペリノンオレジン、ペリノンレッド、ペリ
レンマルーン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドンレ
ッド、アンスアンスロンレッド、ローズベンガル、銅フ
タロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケ
トピロロピロール系の有機顔料;カーボンブラック、チ
タンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブル
ー、べんがら、アルミニウム粉、ブロンズ等の無機顔料
並びに金属粉などを挙げることができる。
次のように製造される。
色(好ましくはカーボンブラック)、及び本発明の荷電
制御剤、並びに必要に応じて磁性材料(例えば、鉄やコ
バルト等の強磁性金属微粉、フェライト)、流動性改質
剤(例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン)、オフッセト防止剤(例えば、ワックス、低分子量
のオレフィンワックス)などをボールミルその他の混合
機により充分混合した後、加熱ロール、ニーダー、エク
ストルーダー等の熱混練機を用いて溶融混練し、その混
練物を冷却固化させた後、その固化物を粉砕及び分級す
ることにより、平均粒径5乃至20μmのトナーを得る
ことができる。
後、噴霧乾燥することにより得る方法、或いは、結着樹
脂を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液
とした後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法
等を応用することができる。
る場合には、本発明のトナーをキャリヤー粉と混合して
用い、磁気ブラシ現像法等により現像することができ
る。
用可能である。例示するならば、粒径50乃至200μ
m程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビー
ズ等、及びこれらの表面をアクリル酸エステル共重合
体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ポ
リアミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂等でコーティング
したものなどを挙げることができる。
る場合には、上記のようにしてトナーを製造する際に、
例えば鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料
製の微粉体を適量添加分散させて用いることができる。
この場合の現像法としては、例えば接触現像法、ジャン
ピング現像法等を挙げることができる。
化学特性により、トナー用樹脂に対する分散性及び濡れ
性が良好であると共に、トナーに用いられた場合に、感
光体を傷付けることがほとんどなく、摩擦帯電時にトナ
ー粒子から脱落し難く、負電荷付与性及び安定性、並び
に、耐環境性、保存安定性及び耐久性に優れる。また、
本発明の荷電制御剤の製法によれば、このような荷電制
御剤を製造することができる。
この荷電制御剤を含有する点において、荷電制御性、耐
環境性、保存安定性、及び耐久性に優れ、含有する荷電
制御剤により感光体を傷付けることがほとんどなく、摩
擦帯電時に荷電制御剤が脱落し難く、然も様々な樹脂組
成のトナーに用いられてもそのトナーの品質の安定性及
び信頼性が保持され、良質なトナー画像を形成する。
明するが、勿論本発明はこれらのみに限定されるもので
はない。なお、以下の記述においては、「重量部」を
「部」と略す。
ールとβ− ナフトールを用いて一般的なジアゾ化カッ
プリング反応により合成したモノアゾ化合物(D11)1
8.9g(0.05mol) をN,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)500mlに加え撹拌した。
3mol) を加えて70℃に昇温させ、硫酸第一鉄・
7水和物8.3g(0.03mol) を加えて5時間
反応させた。
物を濾取してこれを水洗し、乾燥させることにより、1
9.6g(収率96.8%)のアモルファス状鉄錯塩
(D11 をリガンドとする2:3型鉄錯塩[(D11 )3・
(Fe2+) 2](H+)2及びD11 をリガンドとする1:
2型鉄錯塩[(D11 )2・(Fe2+) 1](H+)を主体
とする混合物)を得た。
示す。
極性溶媒、或は水系で行われた場合、その反応生成物は
アモルファス状錯体(結晶化度が50%以下)として得
られることが多い。実施例2 4−クロル−2−アミノフェノールとナフトールASを
用いて一般的なジアゾ化カップリング反応により合成し
たモノアゾ化合物(D21)のウエットケーキ(固形分換
算0.05mol)をエチレングリコール500mlに
分散させた。
1mol)を加え、次いで、塩化第二鉄4.9g(0.
03mol) を加えた後110乃至120℃で5時間
反応させて金属化を行った。
成物を濾取してこれを水洗し、乾燥させることにより、
18.5g(収率93.2%)の結晶性鉄錯塩(D21 を
リガンドとする2:3型鉄錯塩[(D21 )3・(F
e3+) 2]及びD21 をリガンドとする1:2型鉄錯塩
[(D21 )2・(Fe3+) 1](H+)を主体とする混合
物)を得た。
示す。また、株式会社マックサイエンス社製のX線回折
装置 MXP3システムによりこの生成物のX線回折ス
ペクトルを2θ=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ
角)でスムージング処理したスペクトルを更に全体のス
ペクトルと結晶部分のスペクトルに分離したチャートを
図3に示す。図3の各スペクトルについて2θ=5°乃
至30°の範囲(θはブラッグ角)で結晶化度測定法に
より求めた全体の強度の総計は3569.3、結晶部分
の強度の総計は2208.0、結晶化度[(結晶部分の
強度の総計/全体の強度の総計)×100]は61.9
%であった。
多価アルコールやエチレングリコールモノアルキルエー
テルのようなグリコールモノエーテル溶媒中で行われた
場合、その反応生成物は結晶性錯体として得られること
が多い。この結晶性鉄錯塩5gと粒径2mmのガラスビ
ーズ300mlとイソプロパノール150mlを500
mlの広口ガラス瓶中に密封し、ペイントシェーカーで
10時間振とうした。広口ガラス瓶の内容物からメッシ
ュの金網を用いてガラスビーズを除去した後、得られた
分散液をエバポレーションによって乾固させることによ
り、アモルファス状鉄錯塩を得た。
4に示す。
DMFに加えて70℃で加熱溶解させた後、その溶液を
500mlの水に分散させた。この混合液に、撹拌下、
食塩(NaCl)5gを添加し、それを50℃に加熱し
た後、濾過し、濾取物を水洗し、乾燥させることによ
り、9.7gのアモルファス状鉄錯塩(D21 をリガンド
とする2:3型鉄錯塩[(D21 )3・(Fe3+) 2]及び
D21 をリガンドとする1:2型鉄錯塩[(D21 )2・
(Fe3+) 1](H+)を主体とする混合物)を得た。
示す。また、株式会社マックサイエンス社製のX線回折
装置 MXP3システムによりこの生成物のX線回折ス
ペクトルを2θ=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ
角)でスムージング処理したスペクトルを図6に、更に
全体のスペクトルと結晶部分のスペクトルに分離したチ
ャートを図7に示す。図7の各スペクトルについて2θ
=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ角)で結晶化度
測定法により求めた全体の強度の総計は4889.0、
結晶部分の強度の総計は682.6、結晶化度[(結晶
部分の強度の総計/全体の強度の総計)×100]は1
4.0%であった。
いての実施例を、実施例I乃至VIを挙げて説明する。
を調製した。このプレミックスを加熱ロールで溶融混練
し、この混練物を冷却した後、超遠心粉砕機で粗粉砕し
た。得られた粗砕物を分級機付のエアージェットミルを
用いて微粉砕することにより、粒径5乃至15μmの黒
色トナーを得た。
ー(パウダーテック社製 商品名:TEFV200/3
00)95部を混合して現像剤を調製した。
ローオフ法(東芝ケミカル社製のブローオフ帯電量測定
機[商品名:TB−200]を使用)にて測定したとこ
ろ、本現像剤のブローオフ帯電量は−21.0μC/g
であった。この現像剤のブローオフ帯電量は、低温低湿
においても高温高湿においても安定であり、保存安定性
も良好であった。また、この現像剤を用いて市販の複写
機により繰り返し実写したところ、帯電安定性及び持続
性が良好で、オフセット現象も認められず、画像の濃度
低下やカブリ等のない良質な画像が得られた。
示す。図8乃至図10において、横軸は現像剤の混合時
間( 分) 、縦軸は帯電量(−μC/g)を示す。
を配位子とするアモルファス鉄錯塩に代えた以外は実施
例Iと同様にしてトナー及び現像剤を調製し、評価し
た。
μC/gであった。この現像剤のブローオフ帯電量は、
低温低湿においても高温高湿においても安定であり、保
存安定性も良好であった。また、この現像剤を用いて繰
返し実写したところ、実施例Iと同様に帯電安定性及び
持続性が良好で、オフセット現象も認められず、画像の
濃度低下やカブリ等のない良質な画像が得られた。
(D2)を配位子とするアモルファス鉄錯塩に、樹脂を
スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合物に代えた
以外は実施例Iと同様にしてトナー及び現像剤を調製
し、評価した。
μC/gであった。この現像剤のブローオフ帯電量は、
低温低湿においても高温高湿においても安定であり、保
存安定性も良好であった。また、この現像剤を用いて繰
返し実写した場合ところ、実施例Iと同様に帯電安定性
及び持続性が良好で、オフセット現象も認められず、画
像の濃度低下やカブリ等のない良質な画像が得られた。
ルファス鉄錯塩に代えた以外は実施例Iと同様にしてト
ナー及び現像剤を調製し、評価した。
μC/gであった。この現像剤のブローオフ帯電量は、
低温低湿においても高温高湿においても安定であり、保
存安定性も良好であった。また、この現像剤を用いて繰
返し実写した場合ところ、実施例Iと同様に帯電安定性
及び持続性が良好で、オフセット現象も認められず、画
像の濃度低下やカブリ等のない良質な画像が得られた。
現像剤を調製し、評価したところ、本現像剤のブローオ
フ帯電量は−24.5μC/gであった。この現像剤の
ブローオフ帯電量は、低温低湿においても高温高湿にお
いても安定であり、保存安定性も良好であった。また、
この現像剤を用いて繰返し実写した場合ところ、実施例
Iと同様に帯電安定性及び持続性が良好で、オフセット
現象も認められず、画像の濃度低下やカブリ等のない良
質な画像が得られた。
クスを調製した。このプレミックスを加熱ロールを用い
て溶融混練し、この混練物を冷却した後、粗粉砕、微粉
砕及び分級を行うことにより、粒径5乃至15μmの一
成分系トナーを得た。
像を形成したところ、カブリのない、細線再現性の良好
な画像が得られた。また、連続複写においても画像濃度
は安定しており、トナーの飛散による汚れも認められな
かった。
れたアモルファス状鉄錯塩)を、実施例2に記載の結晶
性鉄錯塩に代え、実施例Iと同様にしてトナー及び現像
剤を作成し、帯電特性を比較した。結果を図8に示す。
ブリが発生すると共に画像品質が低下した。また、有機
感光体上に傷が認められた。
れたアモルファス状鉄錯塩)を、実施例2に記載の結晶
性鉄錯塩に代え、実施例Vと同様にしてトナー及び現像
剤を作成し、帯電特性を比較した。結果を図9に示す。
リが発生すると共に画像品質が低下した。また、有機感
光体上に傷が認められた。
線回折スペクトルである。
ペクトルである。
ペクトルをスムージング処理したものを全体のスペクト
ルと結晶部分のスペクトルに分離したチャートである。
線回折スペクトルである。
線回折スペクトルである。
線回折スペクトルをスムージング処理したスペクトルで
ある。
を全体のスペクトルと結晶部分のスペクトルに分離した
チャートである。
トナーを用いた現像剤の帯電特性を示す。
トナーを用いた現像剤の帯電特性を示す。
ーを用いた現像剤の帯電特性を示す。
Claims (9)
- 【請求項1】モノアゾ化合物を配位子とする金属錯塩か
らなる荷電制御剤であって、その金属錯塩がアモルファ
ス状であることを特徴とする荷電制御剤。 - 【請求項2】上記金属錯塩のX線回折スペクトルが、そ
の金属錯塩がアモルファス状であることを示す請求項1
記載の荷電制御剤。 - 【請求項3】多重ピーク分離法による上記金属錯塩の結
晶化度が、2θ=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ
角)において50%以下である請求項2記載の荷電制御
剤。 - 【請求項4】上記結晶化度が30%以下である請求項3
記載の荷電制御剤。 - 【請求項5】上記金属錯塩が、下記一般式(I)で表わ
される金属錯塩である請求項1記載の荷電制御剤。 【化1】 〔一般式(I)中、(R1)0-pは0乃至p個の置換基R
1を意味し、R1は、それぞれ独立して、置換基を有して
いてもよいアルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン、
ニトロ基、アルケニル基、核置換されていてもよいアリ
ール基、核置換されていてもよいアラルキル基、又は−
SO2N( R11) 2基[2個のR11は互いに同一であ
っても異なっていてもよく、H(水素)、低級アルキル
基、核置換されていてもよいアリール基、若しくは核置
換されていてもよいアラルキル基を示す。]を示し、p
は、1乃至4の整数を示す。R2は、水素、枝分れして
いてもよいアルキル基、ハロゲン、ニトロ基、アルケニ
ル基、核置換されていてもよいアリール基、核置換され
ていてもよいアラルキル基、−SO3L[Lは、H(水
素)、Na、K、NH+ 4、有機アンモニウム]、−SO
2N( R11) 2基[2個のR11は、互いに同一であっ
ても異なっていてもよく、H(水素)、低級アルキル
基、アリール基、若しくはアラルキル基を示す。]、又
は−CON( R12) 2基[R12は、互いに同一であっ
ても異なっていてもよく、H(水素)、低級アルキル
基、核置換されていてもよいアリール基、若しくは核置
換されていてもよいアラルキル基を示す。]を示す。j
は、金属Mに配位したモノアゾ化合物の個数であって、
1、2、3又は6を示す。(MX+)m は、原子価xの
金属m個を示し、mは、1、2又は4を示す。(A+)n
は、H+、NH+ 4、Na+、K+及び有機アンモニウム
からなる群から選ばれたn個の対イオンを示し、n=2
j−mx、2j≧mxである。但し、j=1の場合は、
x=2である。〕 - 【請求項6】上記金属錯塩の中心原子が原子価2又は3
の鉄である請求項1、2、3、4又は5記載の荷電制御
剤。 - 【請求項7】モノアゾ化合物を配位子とする結晶性金属
錯塩を有機溶媒中で湿式ミリングすることを特徴とする
請求項1、2、3、4、5又は6記載の荷電制御剤の製
法。 - 【請求項8】モノアゾ化合物を配位子とする結晶性金属
錯塩を有機溶媒に溶解させた後、水に再分散させること
を特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の荷
電制御剤の製法。 - 【請求項9】請求項1、2、3、4、5又は6記載の荷
電制御剤、トナー用樹脂及び着色剤を備えてなる静電荷
像現像用トナー。
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