JP3460705B2 - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーに用いる荷電制御剤およびその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーに用いる荷電制御剤およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法等における静電荷像を現像するために用いられる静
電荷像現像用トナーおよびこのトナーを製造する際に用
いられる荷電制御剤およびその荷電制御剤の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体や静電記録体などの静電
荷像担持体上に形成された静電潜像を現像する方法とし
て、微細トナーが電気絶縁性液体に分散された液体現像
剤を用いる方法(湿式現像法)および結着樹脂中に着色
剤あるいは磁性粉体等が分散されたトナーを用いる方法
(乾式現像法)が知られている。乾式現像法では、キャ
リアとトナーとからなる二成分型現像剤を用いる方法お
よびトナーのみからなる一成分型現像剤を用いる方法が
知られている。
【0003】これら静電荷像現像用トナーは、結着樹脂
とともに、染料、顔料などの着色剤、磁性トナーの場合
には更に磁性粉体等が用いられているが、これらの成分
のみでは通常望ましい帯電性が得られないため、さらに
荷電制御剤を用いることが行われている。従来の荷電制
御剤の代表的な例としては、トナーに正荷電を与えるも
のとしては、例えばニグロシン系染料やトリアリールメ
タン系染料のような塩基性染料あるいは第4級アンモニ
ウム塩等の電子供与性物質が、またトナーに負荷電を与
えるものとしては、例えばモノアゾ染料の金属錯体、含
クロム有機染料のごとき含金属染料があげられる。しか
し、このような従来の荷電制御剤には、結着樹脂との相
溶性或いは濡れ性が悪くトナー中に均一分散しにくいと
か、荷電制御剤の安定性が悪い、あるいは昇華性である
ため等の理由により、長期にわたってトナーに安定して
良好な荷電制御性を付与することができない、更には荷
電制御剤が着色しておりカラートナーの荷電制御剤とし
て適さないなどの問題点を有するものが多くみられた。
【0004】また更に、トナーを長時間高温(40〜5
0℃)の状態で放置しておくことによりトナーの表面状
態が経時変化を引き起こし複写画像の品質の悪化、トナ
ーの紙等の被転写体へ転写される量の割合を示す数値で
ある転写率の低下及び複写機やプリンターの機内のトナ
ーの飛散を引き起こしてしまう問題がある。すなわち製
造したばかりの状態では画像の品質に優れ、カブリが少
なく、トナーの転写率も高く、また機内のトナーの飛散
も少ないが、長時間高温の状態にさらされることにより
トナーが経時変化を起こしてしまい、複写枚数の増加と
ともに、かぶりが増大し、更に機内飛散が増大してしま
う。この経時変化による品質の劣化はトナーの帯電減衰
によるものであり、荷電制御剤による原因が大きい。
【0005】このような問題点を解決しうる荷電制御剤
として、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体(例え
ば、特公昭55−42752号、特開平7−84412
号、特開平9−34177号)やサリチル酸およびその
誘導体の二価の金属塩(例えば、特公平7−62766
号)が提案されている。これらの荷電制御剤は、淡色の
ものが多く、カラートナー用として使用できるものを有
するが、樹脂に対する均一分散性、荷電制御性について
更に研究の余地を有するものである。また加熱経時によ
る劣化の対策も施されていないのが現状である。特にC
a、Mg、Zn等を中心金属として用いた化合物は、白
色を呈するため特にカラートナーの用途に適しているも
のの、樹脂に対する分散、分配性が悪いことや帯電付与
能力が弱いことがあり、よりいっそうの改善を必要とさ
れている。またCr、Fe、Mn、Cu等の金属は比較
的帯電制御性については良好なものの、有色であるため
カラートナーに用いることは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述するように、静電
荷像を現像するために用いられるトナーに含有される荷
電制御剤には、荷電制御性はもとより、トナーの結着樹
脂との相溶性或いは濡れ性、荷電制御剤の安定性、さら
には無色であることが望まれているとともに、得られた
トナーが保存安定性に優れ、多数回繰り返し使用される
際にも耐久性を有し、またトナーの定着性やオフセット
性に悪影響を与えないことも要求されている。
【0007】本発明は、かかる従来の問題、要望を解決
し、優れた特性を有する静電荷像現像用トナーを提供す
ること、および特性の優れた荷電制御剤の提供、更には
この荷電制御剤の製造法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、少なくとも2つ以上のヒドロキシ芳香族カル
ボン酸とカルシウム又はマグネシウムとを反応せしめて
なる荷電制御剤を含有するトナーが上記諸要求を満たす
ことを見いだして本発明をなしたものである。
【0009】すなわち第1の発明は、一般式(1)〜
(5)で表される化合物のうち少なくとも2種以上のヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩の水溶液
と、カルシウム又はマグネシウムのハロゲン化物の水溶
液とを反応せしめて得ることを特徴とする静電荷像現像
用トナーの荷電制御剤の製造方法である。
【化2】 (式中、R1 〜R32は、水素原子、飽和または不飽和の
1価の脂肪族の基、または芳香族炭化水素基の残基であ
るアリール基を表す。)
【0010】
【0011】
【0012】第2の発明は、上記1の発明のいずれかの
方法により製造された静電荷像現像用トナーの荷電制御
剤である。
【0013】第3の発明は、第2の発明の荷電制御剤を
含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーであ
る。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。本発明の荷電制御剤は、少なくとも2種以上のヒド
ロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩の水溶液と、
カルシウム又はマグネシウムのハロゲン化物の水溶液
を混合し、反応せしめることにより製造される。このと
ハロゲン化カルシウム水溶液又はハロゲン化マグネシ
ウム水溶液としては通常5〜20%程度、例えば10%
程度の濃度の塩化カルシウム水溶液、塩化マグネシウム
水溶液等が用いられる。またヒドロキシ芳香族カルボン
酸のアルカリ金属塩水溶液は、通常50〜70℃、好ま
しくは60〜65℃程度に加熱した、0.5ないし5%
程度、例えば1ないし2%の濃度のアルカリ金属水溶液
に、アルカリ金属に対しほぼ等モルのヒドロキシ芳香族
カルボン酸を加え、好ましくは水溶液をこの温度に保持
しつつ攪拌してヒドロキシ芳香族カルボン酸を溶解せし
めることにより製造される。また、ヒドロキシ芳香族カ
ルボン酸のアルカリ金属塩水溶液を製造する温度は、ヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩の溶解性を
考慮して決定されるもので、上記範囲が通常利用され
る。
【0017】ここで2種類以上のヒドロキシ芳香族カル
ボン酸のアルカリ金属塩水溶液の作製方法については、
アルカリ金属水溶液中に2種類以上のヒドロキシ芳香族
カルボン酸を溶解させる方法と、1種類のヒドロキシ芳
香族カルボン酸をアルカリ金属水溶液中に溶解させたヒ
ドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩水溶液を2
つ以上混合させる方法があるが、いずれの方法でもかま
わない。この方法にて必要とする2種類以上のヒドロキ
シ芳香族カルボン酸を含有するアルカリ金属塩水溶液を
製造し、十分に混合しておけば良い。
【0018】ハロゲン化カルシウム水溶液又はハロゲン
化マグネシウム水溶液と2つ以上のヒドロキシ芳香族カ
ルボン酸のアルカリ金属塩の水溶液との混合は、ハロゲ
ン化カルシウム水溶液又はハロゲン化マグネシウム水溶
中に2つ以上のヒドロキシ芳香族カルボン酸のアルカ
リ金属塩の混合物の水溶液を滴下する方法と、2つ以上
のヒドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属塩の混合
物の水溶液中にハロゲン化カルシウム水溶液又はハロゲ
ン化マグネシウム水溶液を滴下する方法といずれも可能
であるが、いずれの方法においても混合における滴下速
度が速いと収量が低下するため、ゆっくりと時間をかけ
て加えることが好ましい。また、ハロゲン化カルシウム
水溶液又はハロゲン化マグネシウム水溶液は、通常、2
つ以上の混合されたヒドロキシ芳香族カルボン酸合計2
モルに対しハロゲン化カルシウム又はハロゲン化マグネ
シウム1モル以上の量、好ましくは1モルより多い量で
使用される。ハロゲン化カルシウム水溶液又はハロゲン
化マグネシウム水溶液と2つ以上のヒドロキシ芳香族カ
ルボン酸のアルカリ金属塩の水溶液の混合後さらに十分
な時間、例えば1時間程度攪拌を続け、反応を完結させ
たのち濾過し、反応生成物を濾別した後水洗し、乾燥、
粉砕することにより目的物が得られる。このときハロゲ
ン化カルシウム水溶液又はハロゲン化マグネシウム水溶
の温度、ヒドロキシ芳香族カルボン酸のアルカリ金属
塩の水溶液の温度、これらの混合液の温度、吸引濾過時
の温度は、いずれも通常50〜70℃程度、好ましくは
60〜65℃の温度を保持した状態としておくことが好
ましい。濾過は、吸引濾過方式、遠心分離方式等従来よ
り公知の方法により行うことができる。
【0019】また、本発明において使用されるヒドロキ
シ芳香族カルボン酸は、上記一般式(1)〜(5)で表
されるものを用いることができる。例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ア
ミル基、イソアミル基、オクチル基、tert−オクチ
ル基、ドデシル基等の炭素数1〜12の直鎖または分岐
鎖アルキル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等
のアルケニル基、またはフェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ナフチル基等のアリール基が好ましいものとして
あげられる。その中で、炭素数1〜8の直鎖または分岐
鎖の飽和または不飽和の1価の脂肪族の基とアリール基
がより好ましく、更にはtert−ブチル基、tert
−オクチル基が特に好ましいものである。具体的には、
3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−ヒドロ
キシ−2−ナフトエ酸、3−フェニルサリチル酸が特に
好ましい化合物としてあげられる。
【0020】従来の1種類のヒドロキシ芳香族カルボン
酸化合物と2価金属とを反応せしめて得られる公知の荷
電制御剤と比較して、2種類以上のヒドロキシ芳香族カ
ルボン酸とカルシウム又はマグネシウムとを反応せしめ
て得られる荷電制御剤はバインダー樹脂中への相溶性、
濡れ性に優れているため、分散性、分配性を飛躍的に改
善することができる。これによりトナー中に均一に荷電
制御剤を分散させることができる。それによりトナー中
の帯電量を安定にすることができ、画像濃度が安定し、
カブリの少ない良好な画像特性を得ることができ、更に
機内飛散を抑えることもできる。またトナーを長時間高
温の状態で保存しても品質の低下を抑えることができ
る。これは2つ以上のヒドロキシ芳香族カルボン酸化合
物を用いて荷電制御剤を合成するとその中に非対称構造
を持つ2価金属塩化合物が含まれ、それがトナーバイン
ダー中への良好な相溶性、濡れ性に寄与してトナーとし
て良好な特性をもたらしていると推測される。非対称構
造を持つ2価金属塩化合物とは例えば、3,5−ジ−t
ert−ブチルサリチル酸と3−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸を用いた場合は下記式で表される化合物である。
(但し式中tBuはtert−ブチル基を表す。)
【0021】
【化3】
【0022】本発明に使用できるヒドロキシ芳香族カル
ボン酸は先述したように一般式(1)〜(5)に記載の
骨格を持つものであれば良いが、2種類以上のヒドロキ
シ芳香族カルボン酸とカルシウム又はマグネシウムとを
反応せしめて得られる本発明の荷電制御剤を設計する上
では、原料であるヒドロキシ芳香族カルボン酸の性質を
十分に考慮して選択する必要がある。芳香族性が高いも
のや、分子量が大きいものは、親油性が強く相溶性、濡
れ性に優れトナー母粒子中への分散性、分配性が良好で
ある傾向がある。一方、芳香族性が低いものや、分子量
が小さいものは、分子中の−OHの割合が高くなり負帯
電性が強くなる。このような性質を考慮して設計するこ
とにより、トナーとして良好な特性を得ることができ
る。中でも3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、
3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−フェニルサリチ
ル酸を用いることによりトナーとして良好な特性を得る
ことができる。
【0023】また2種類以上のヒドロキシ芳香族カルボ
ン酸の混合比率によっても機能を調整することができ
る。トナーとして良好な特性を得るためには、使用する
全体のヒドロキシ芳香族カルボン酸を100部とした場
合、最も少ない割合の化合物でも最低でも5部以上の添
加が必要である。例えば2つのヒドロキシ芳香族カルボ
ン酸を用いる場合は5:95〜95:5で混合して使用
すれば良い。また3種類で用いる場合は5〜90:5〜
90:5〜90で合計が100部になるように混合すれ
ば良い。
【0024】フルカラー用として用いることを考慮した
場合は中心金属としてCa,Mgを用いることが好まし
く、特にCaを用いることが好ましい。これによりフル
カラートナーにおいて、それぞれの色調を損なうことな
く、色再現性が優れた良好な品位を得ることができる。
またカラートナーとしての色相を考慮した場合はCr、
Co、Fe、Mn、Cu等の金属を用いることは避ける
ことが好ましい。
【0025】公知の1種類のヒドロキシ芳香族カルボン
酸と2価金属とを用いて反応せしめて得られる荷電制御
剤は、トナー母粒子中への分散、分配が困難であった
り、加熱経時安定性が悪かったり、トナーの荷電制御剤
として十分な機能を得ることはとても困難であったが、
本発明のように、少なくとも2種以上のヒドロキシ芳香
族カルボン酸とカルシウム又はマグネシウムとを反応せ
しめて得られる荷電制御剤を含有させることによりトナ
ーとして良好な物質を得ることが可能となった。
【0026】トナー中の、2種以上のヒドロキシ芳香族
カルボン酸とカルシウム又はマグネシウムとを反応せし
めてなる荷電制御剤の含有量はその金属元素に着目し
て、蛍光X線分析装置により定量分析を行うことができ
る。あらかじめ基準試料として荷電制御剤含有量の既知
の標準サンプルを用意し、それを用いて荷電制御剤中の
金属元素の強度に基づいて検量線を作成しておき、未知
サンプル中の荷電制御剤の含有量を求めることができ
る。この定量分析にて、分級して得られたトナー母粒
子、トナー母粒子よりも細かい微粉(以下分級微粉とす
る)および微粉砕前のトナーチップ中の荷電制御剤の含
有量を求めることにより、トナー中への分配性を数値化
することができる。トナー母粒子、分級微粉及びトナー
チップ中の荷電制御剤の含有量がほとんど差がなく等し
ければ分配性は良好であることがわかる。一方トナー母
粒子と分級微粉中のその含有量の差が大きいものは分配
不良を起こしている。この分配不良は一般的には分級微
粉側に荷電制御剤の含有量が多くなり、トナー母粒子側
のその含有量は若干少なくなる。このように分配不良を
起こしてしまうと、分級微粉を再度原料として混練時に
再投入してリサイクルする際に組成が変動し安定しなく
なり事実上リサイクル使用が困難になってしまう。
【0027】本発明の静電荷像現像用トナーの構成成分
としては、本発明の荷電制御剤以外に、トナーを構成す
る公知の材料である、結着樹脂、着色剤或いは磁性粉
体、更に必要に応じ離型剤、滑剤、流動性改良剤、研磨
剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤等が用いられる。ま
た、荷電制御剤として、本発明の荷電制御剤以外の、例
えばCr、Co、Al、Feなどの金属含有アゾ系染
料、樹脂型電荷調整剤等公知の負荷電性の荷電制御剤を
使用することもできる。他の荷電制御剤の本発明の荷電
制御剤に対する使用量は、本発明の荷電制御剤の効果が
奏される範囲であればよく、特に限定されるものではな
い。
【0028】本発明のトナーに用いられる結着樹脂とし
ては、具体的にはスチレン系重合体、例えば、ポリスチ
レン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン
などのスチレンおよびその置換体の単重合体、スチレン
−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン
共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレ
ン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル系
共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、ス
チレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビ
ニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル−インデン共重合体、スチレン−ジメチル
アミノエチルアクリレート共重合体、スチレンジエチル
アミノエチルアクリレート共重合体、スチレン−ブチル
アクリレート−ジエチルアミノエチルメタクリレート共
重合体等のスチレン系共重合体、架橋されたスチレン系
共重合体など;ポリエステル樹脂、例えば、脂肪属ジカ
ルボン酸、芳香属ジカルボン酸、芳香属ジアルコール、
ジフェノール類から選択される単量体を構造単位として
有するポリエステル樹脂、架橋したポリエステル樹脂な
ど;その他ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェ
ノール樹脂、マレイン樹脂、ロジン変性マレイン樹脂、
ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、キシレン樹
脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、石油樹脂などを
挙げることができる。
【0029】上記スチレンアクリル系共重合体に使用さ
れるアクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸や
メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルなどの(メタ)
アクリル酸エステル類が挙げられ、更にはこれと共に用
いることができる単量体として、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、マレイン酸、マレ
イン酸ブチルなどのマレイン酸ハーフエステル、あるい
はジエステル類、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエ
ーテル、ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル
類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル
ヘキシルケトンなどのビニルケトン類を挙げることがで
きる。
【0030】また、上記の架橋したスチレン系重合体を
製造するために用いる架橋剤としては、主として不飽和
結合を2個以上有する化合物を挙げることができ、具体
的には、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン
などの芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレートなど
の不飽和結合を2個以上有するカルボン酸エステル;ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィ
ド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;および不
飽和結合を3個以上有する化合物を、単独であるいは混
合して使用することができる。上記架橋剤は、結着樹脂
100重量部に対して、0.01〜10重量%、好まし
くは0.05〜5重量%で用いられる。
【0031】これらの樹脂は、単独であるいは2種以上
を併用して用いることができる。これら樹脂のうち、ス
チレン系重合体、ポリエステル樹脂は、特に優れた帯電
特性を示すため好ましいものである。また、GPC(ゲ
ルパーミエーション・クロマトグラフー)により測定さ
れる分子量分布で1x 103 から5x 104 の領域に少
なくとも一つのピークを有し、かつ105 以上の領域に
少なくとも一つのピークあるいはショルダーを有するス
チレン系共重合体、更には2種以上の樹脂、例えば前記
スチレン樹脂とスチレン−アクリル系共重合体との併用
あるいは2種以上のスチレン−アクリル系共重合体の併
用などによりこのような分子量分布を有するようにされ
た樹脂組成物が、トナーの粉砕性、定着性などの点から
好ましいものである。
【0032】更に、加圧定着方式を用いる場合には、圧
力トナー用結着樹脂を使用することができる。このよう
な樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレ
ン−エチルアクリレート共重合体、スチレン−イソプレ
ン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンおよび
他のワックス類を挙げることができる。
【0033】本発明の静電荷像現像用トナーにおいて用
いることができる着色剤としては、従来トナーの製造に
おいて用いられることが知られた着色剤がいずれも使用
可能であり、これら着色剤の例としては、脂肪酸金属
塩、種々のカーボンブラック、フタロシアニン系、ロー
ダミン系、キナクリドン系、トリアリールメタン系、ア
ントラキノン系、アゾ系、ジアゾ系などの染顔料があげ
られる。これらは単独で或いは2種以上を混合して使用
することができる。
【0034】また、本発明の静電荷像現像用トナーにお
いては、磁性体粉末を用いることができる。使用可能な
磁性体は、従来磁性トナーの製造において使用されてい
る強磁性の元素を含む合金、化合物等何れのものであっ
てもよい。これら磁性体の例としては、マグネタイト、
マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と
酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金
属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
の合金、およびこれらの混合物があげられる。
【0035】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分トナーとして用いることもできる。本発明のトナー
とともに用いることのできるキャリアとしては、従来公
知のキャリアがいずれも使用できる。使用することがで
きるキャリアとしては、例えば、鉄粉、フェライト粉、
ニッケル粉のような磁性粉体やガラスビーズ等、あるい
はこれらの表面を樹脂などで処理したものが挙げられ
る。キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタ
クリル酸エステル共重合体、フッ素含有樹脂、シリコー
ン含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂など、あるいはこれらの混
合物があげられる。これらのなかでは、スペントトナー
の形成が少ないためフッ素含有樹脂、シリコン含有樹脂
が特に好ましい。
【0036】本発明の荷電制御剤を用いたトナーにおい
ては、重量平均粒径が3〜15μmのトナーが好まし
い。特に、5μm以下の粒径を有するトナー粒子が12
〜60個数%含有され、8〜12.7μmの粒径を有す
るトナー粒子が1〜33個数%含有され、16μm以上
の粒径を有するトナー粒子が2.0重量%以下含有さ
れ、トナーの重量平均粒径が4〜15μmであること
が、現像特性のうえからはより好ましい。なお、トナー
の粒度分布測定は、例えばコールターカウンターを用い
て測定することができる。
【0037】本発明のトナーは、さらに必要に応じて離
型剤、滑剤、流動性改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画
像剥離防止剤等のトナーの製造に当たり使用されている
公知の添加剤を内添、あるいは外添することができる。
これら添加剤の例としては、離型剤としては、例えば低
分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾール
ワックス、パラフィンワックスなどのワックス状物質が
あげられ、これらは通常0.5〜5重量%程度の量でト
ナー中に加えられる。また、滑剤としては、ポリフッ化
ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などが、流動性改良剤と
しては、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化チ
タンなどが、研磨剤としては酸化セリウム、炭化ケイ
素、チタン酸ストロンチウム、タングステンカーバイ
ド、炭酸カルシウムなどが、導電性付与剤としてはカー
ボンブラック、酸化スズなどがあげられる。また、ポリ
ビニリデンフルオライドなどのフッ素含有重合体の微粉
末は、流動性、研磨性、帯電安定性などの点から好まし
いものである。
【0038】本発明に係るトナーは、従来から公知のト
ナーの製造方法を用いて製造することができる。一般的
には、上述したようなトナー構成材料を、ボールミル、
ヘンシェルミキサーなどの混合機により充分混合したの
ち、熱ロールニーダー、一軸あるいは二軸のエクストル
ーダーなどの熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化
後、ハンマーミルなどの粉砕機を用いて機械的に粗粉砕
し、次いでジェットミルなどにより微粉砕した後、分級
する方法により製造するのが好ましい。しかし、トナー
の製造法はこの方法に限られるものではなく、結着樹脂
溶液中に他のトナー構成材料を分散した後、噴霧乾燥す
る方法、所謂マイクロカプセル法によりトナーを製造す
る方法、結着樹脂を形成する単量体に所定材料を混合
し、乳化あるいは懸濁重合を行いトナーを得る重合法ト
ナー製造法など他の方法も任意に採用することができ
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明の荷電制御剤の製
造法、静電荷像現像用トナーおよびその製造法を具体的
に説明する。しかし、以下の実施例は本発明を説明する
ためのものであり、これにより本発明が限定されるもの
ではない。
【0040】製造例1(3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸と3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とカルシ
ウムとを反応せしめてなる荷電制御剤の製造) 最初に下記、の2つの水溶液を作製した。 水1800gに水酸化ナトリウム32gを溶解し、次
いで3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸100g
と3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸75.3gを液温6
0〜65℃で溶解した。溶解後のpHは8.82であっ
た。 水1400gに塩化カルシウム2水和物69.2gを
60〜65℃で溶解した。溶解後のpHは7.39であ
った。 上記の溶液をに液温60〜65℃にて、2時間かけ
て滴下し、その後液温70〜80℃で1時間攪拌して沈
殿物を得た。その時の溶液のpHは7.53であった。
攪拌後、熱時濾過を行い、水2000gで水洗した。水
洗終了時ではpHは6.60であった。得られた濾過物
(wet)の重量は423.3gで最終的に、110℃
で15時間乾燥し168gの荷電制御剤1を得た。
【0041】製造例2(3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸と3−フェニルサリチル酸とカルシウムとを
反応せしめてなる荷電制御剤の製造) 最初に下記、の2つの水溶液を作製した。 水1800gに水酸化ナトリウム32gを溶解し、次
いで3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸100g
と3−フェニルサリチル酸85.6gを液温60〜65
℃で溶解した。溶解後のpHは8.82であった。 水1400gに塩化カルシウム2水和物69.2gを
60〜65℃で溶解した。溶解後のpHは7.39であ
った。 上記の溶液をに液温60〜65℃にて、2時間かけ
て滴下し、その後液温70〜80℃で1時間攪拌して沈
殿物を得た。その時の溶液のpHは7.53であった。
攪拌後、熱時濾過を行い、水2000gで水洗した。水
洗終了時ではpHは8.24であった。得られた濾過物
(wet)の重量は203.2gで最終的に、110℃
で15時間乾燥し69.2gの荷電制御剤2得た。
【0042】製造例3(3−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸と3−フェニルサリチル酸とカルシウムとを反応せし
めてなる荷電制御剤の製造) 最初に下記、の2つの水溶液を作製した。 水1170gに水酸化ナトリウム20.8gを溶解
し、次いで3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸48.9g
と3−フェニルサリチル酸55.7gを液温60〜65
℃で溶解した。溶解後のpHは7.75であった。 水910gに塩化カルシウム2水和物45.0gを6
0〜65℃で溶解した。溶解後のpHは7.39であっ
た。 上記の溶液をに液温60〜65℃にて、2時間かけ
て滴下し、その後液温70〜80℃で1時間攪拌して沈
殿物を得た。その時の溶液のpHは8.18であった。
攪拌後、熱時濾過を行い、水1300gで水洗した。水
洗終了時ではpHは7.77であった。得られた濾過物
(wet)の重量は232.1gで最終的に、110℃
で15時間乾燥し89.2gの荷電制御剤3を得た。
【0043】製造例4(3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸と3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とマグネ
シウムとを反応せしめてなる荷電制御剤の製造) 製造例1で用いた塩化カルシウム2水和物を用いる代わ
りに塩化マグネシウム6水和物を用いた以外は、製造例
1と同様にして荷電制御剤4を得た。
【0044】
【0045】比較製造例1(3,5−ジ−tert−ブ
チルサリチル酸とカルシウムとを反応せしめてなる荷電
制御剤の製造) 最初に下記、の2つの水溶液を作製した。 水1350gに水酸化ナトリウム24gを溶解し、次
いで3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸150g
を内温60〜65℃で溶解した。溶解後のpHは7.5
2であった。 水1050gに塩化カルシウム2水和物51.9gを
60〜65℃で溶解した。溶解後のpHは8.16であ
った。 上記の溶液をに液温60〜65℃にて、2時間かけ
て滴下し、その後液温70〜80℃で1時間攪拌して沈
殿物を得た。その時の溶液のpHは6.92であった。
攪拌後、熱時濾過を行い、水1500gで水洗した。水
洗終了時ではpHは7.58であった。得られた濾過物
(wet)の重量は436.1gで最終的に、110℃
で15時間乾燥し166.9gの荷電制御剤6を得た。
【0046】比較製造例2(3−ヒドロキシ2−ナフト
エ酸とカルシウムとを反応せしめてなる荷電制御剤の製
造) 3−ヒドロキシ2−ナフトエ酸を用いる以外は、比較製
造例1と同様にして荷電制御剤7を得た。
【0047】比較製造例3(3−フェニルサリチル酸と
カルシウムとを反応せしめてなる荷電制御剤の製造) 3−フェニルサリチル酸を用いる以外は、比較製造例1
と同様にして荷電制御剤8を得た。
【0048】
【表1】
【0049】 実施例1 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 93重量部 フタロシアニンブルー 5重量部 荷電制御剤1 2重量部 上記材料をヘンシェルミキサーで混合した後、二軸加熱
混練機に投入し混練し、押し出されてきたものを、室温
で冷却した後、ハンマーミルを用いて粗粉砕し、ジェッ
トミル粉砕機で微粉砕し、分級機に導き平均粒径9μm
の負帯電性トナー母粒子を得た。次いで、このトナー母
粒子100重量部に対して、流動化剤として働く疎水性
シリカ(アエロジルR972)0.5重量部、および研
磨剤として働くステアリン酸処理したルチル型酸化チタ
ン1重量部と混合しシアントナーを得た。このシアント
ナーとキャリア(シリコーン樹脂でコートした粒径約7
0μmの球形フェライト粉)とを、トナ−濃度が5重量
%となるように混合して、二成分系現像剤とした。この
現像剤を用い、23℃、50%RH下に、市販の電子複
写機により現像を行ったところ、カブリ、オフセットの
ない鮮明なシアン色のトナー画像を得ることができ、1
00000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は
認められなかった。また加熱劣化によるトナーの品位を
確認するべく、このシアントナーを乾燥機中に50℃7
2時間放置した後、得られた加熱されたトナーを上記の
複写機に追加してさらに10000枚の連続複写を行っ
たが、複写品質の低下は認められなかった。また、分級
して得られたトナー母粒子、トナーチップおよびトナー
微粉粒子中の荷電制御剤1の含有量をカルシウム元素に
着目して蛍光X線分析装置によって定量分析を行った。
この測定結果を表2にまとめた。トナー母粒子および分
級微粉中の荷電制御剤1の含有量(Ca換算)にはほと
んど差がなく、分配性が優れていた。
【0050】
【表2】
【0051】実施例2 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤2
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し、23℃、50%RH下にて、市販の電子複
写機により現像を行ったところ、カブリ、オフセットの
ない鮮明なシアン色のトナー画像を得ることができ、1
00000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は
認められなかった。また加熱劣化によるトナーの品位を
確認するべく、このシアントナーを乾燥機中に50℃7
2時間放置した後、得られた加熱されたトナーを上記の
複写機に追加してさらに10000枚の連続複写を行っ
たが、複写品質の低下は認められなかった。また、表2
からもわかるようにトナー母粒子および分級微粉中の荷
電制御剤2の含有量(Ca換算)にはほとんど差がな
く、分配性が優れていた。
【0052】実施例3 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤3
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し、23℃、50%RH下にて、市販の電子複
写機により現像を行ったところ、カブリ、オフセットの
ない鮮明なシアン色のトナー画像を得ることができ、1
00000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は
認められなかった。また加熱劣化によるトナーの品位を
確認するべく、このシアントナーを乾燥機中に50℃7
2時間放置した後、得られた加熱されたトナーを上記の
複写機に追加してさらに10000枚の連続複写を行っ
たが、複写品質の低下は認められなかった。また、表2
からもわかるようにトナー母粒子および分級微粉中の荷
電制御剤3の含有量(Ca換算)にはほとんど差がな
く、分配性が優れていた。
【0053】実施例4 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤4
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し、23℃、50%RH下にて、市販の電子複
写機により現像を行ったところ、カブリ、オフセットの
ない鮮明なシアン色のトナー画像を得ることができ、1
00000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は
認められなかった。また加熱劣化によるトナーの品位を
確認するべく、このシアントナーを乾燥機中に50℃7
2時間放置した後、得られた加熱されたトナーを上記の
複写機に追加してさらに10000枚の連続複写を行っ
たが、複写品質の低下は認められなかった。また、分級
して得られたトナー母粒子、トナーチップおよびトナー
微粉粒子中の荷電制御剤4の含有量をマグネシウム元素
に着目して蛍光X線分析装置によって定量分析を行っ
た。表2からわかるようにトナー母粒子および分級微粉
中の荷電制御剤4の含有量(Mg換算)にはほとんど差
がなく、分配性が優れていた。
【0054】
【0055】実施例6 実施例1で用いたフタロシアニンブルーの代わりにキナ
クリドン顔料を用いた以外は、実施例1と同様にしてマ
ゼンタトナーを得た。このトナーを用いて実施例1と同
様に二成分現像剤を作製し、23℃、50%RH下に
て、市販の電子複写機により現像を行ったところ、カブ
リ、オフセットのない鮮明なマゼンタ色のトナー画像を
得ることができ、100000枚の連続複写を行った
が、複写品質の低下は認められなかった。また加熱劣化
によるトナーの品位を確認するべく、このマゼンタトナ
ーを乾燥機中に50℃72時間放置した後、得られた加
熱されたトナーを上記の複写機に追加してさらに100
00枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は認めら
れなかった。またトナー母粒子および分級微粉中の荷電
制御剤1の含有量(Ca換算)にはほとんど差がなく、
分配性が優れていた。
【0056】実施例7 実施例1で用いたフタロシアニンブルーの代わりに不溶
性アゾ顔料(黄色)を用いた以外は、実施例1と同様に
してイエロートナーを得た。このトナーを用いて実施例
1と同様に二成分現像剤を作製し、23℃、50%RH
下にて、市販の電子複写機により現像を行ったところ、
カブリ、オフセットのない鮮明なマゼンタ色のトナー画
像を得ることができ、100000枚の連続複写を行っ
たが、複写品質の低下は認められなかった。また加熱劣
化によるトナーの品位を確認するべく、このイエロート
ナーを乾燥機中に50℃72時間放置した後、得られた
加熱されたトナーを上記の複写機に追加してさらに10
000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は認め
られなかった。またトナー母粒子および分級微粉中の荷
電制御剤1の含有量(Ca換算)にはほとんど差がな
く、分配性が優れていた。
【0057】実施例8 実施例1で用いたフタロシアニンブルーの代わりにカー
ボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様にして黒
トナーを得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二
成分現像剤を作製し、23℃、50%RH下にて、市販
の電子複写機により現像を行ったところ、カブリ、オフ
セットのない黒色のトナー画像を得ることができ、10
0000枚の連続複写を行ったが、複写品質の低下は認
められなかった。また加熱劣化によるトナーの品位を確
認するべく、この黒トナーを乾燥機中に50℃72時間
放置した後、得られた加熱されたトナーを上記の複写機
に追加してさらに10000枚の連続複写を行ったが、
複写品質の低下は認められなかった。また、トナー母粒
子および分級微粉中の荷電制御剤1の含有量(Ca換
算)にはほとんど差がなく、分配性が優れていた。
【0058】比較例1 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤6
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し試験を行ったところ、常温常湿(23℃50
%RH)下では初期から画像濃度が低く、カブリが多か
ったため画像試験を中止した。また分級して得られたト
ナー母粒子および分級微粉中の荷電制御剤6の含有量
(Ca換算)に差があった。
【0059】比較例2 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤7
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し試験を行ったところ、常温常湿(23℃50
%RH)下では初期から画像濃度が低く、カブリが多か
ったため画像試験を中止した。また分級して得られたト
ナー母粒子および分級微粉中の荷電制御剤7の含有量
(Ca換算)に差があった。
【0060】比較例3 実施例1で用いた荷電制御剤1の代わりに荷電制御剤8
を用いた以外は、実施例1と同様にしてシアントナーを
得た。このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像
剤を作製し試験を行ったところ、常温常湿(23℃50
%RH)下では初期から画像濃度が低く、カブリが多か
ったため画像試験を中止した。また分級して得られたト
ナー母粒子および分級微粉中の荷電制御剤8の含有量
(Ca換算)に差があった。
【0061】 比較例4 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合体 93重量部 フタロシアニンブルー 5重量部 荷電制御剤6 1重量部 荷電制御剤7 1重量部 を用いて、実施例1と同様にしてシアントナーを得た。
このトナーを用いて実施例1と同様に二成分現像剤を作
製し試験を行ったところ、常温常湿(23℃50%R
H)下では20000枚複写までは良好であったもの
の、その後カブリが増加する傾向が見られ、40000
枚にて試験を中断した。また加熱劣化によるトナーの品
位を確認するべく、このシアントナーを乾燥機中に50
℃72時間放置した後、得られた加熱を用いてされたト
ナーを用いて二成分現像剤を作製し上記複写機にて初期
から連続複写試験を行ったが、カブリが増大し、機内飛
散が顕著に起こり複写機内の転写チャージャー上にトナ
ーが積もったため5000枚で試験を中止した。また分
級して得られたトナー母粒子および分級微粉中の荷電制
御剤6と荷電制御剤7の合計の含有量(Ca換算)に差
があった。
【0062】
【発明の効果】本発明においては、少なくとも2種以上
の組成の異なるのヒドロキシ芳香族カルボン酸とカルシ
ウム又はマグネシウムを反応せしめてなる荷電制御剤を
用いることにより、分散性に優れ、保存安定性に優れ、
多数回繰り返し使用される際にも濃度変化、かぶりなど
の発生がなく、環境変化によっても良好なトナー画像を
形成することができ、カラートナーとした場合において
も鮮明なカラー画像を形成することができるトナーを得
ることができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)〜(5)で表される化合物の
    うち少なくとも2種以上のヒドロキシ芳香族カルボン酸
    のアルカリ金属塩の水溶液と、カルシウム又はマグネシ
    ウムのハロゲン化物の水溶液とを反応せしめて得ること
    を特徴とする静電荷像現像用トナーの荷電制御剤の製造
    方法。 【化1】 (式中、R1 〜R32は、水素原子、飽和または不飽和の
    1価の脂肪族の基、または芳香族炭化水素基の残基であ
    るアリール基を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の方法により製造された静
    電荷像現像用トナーの荷電制御剤。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の荷電制御剤を含有するこ
    とを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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