JP2001042572A - トナー - Google Patents
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Abstract
も優れた現像性が得ることができ、定着部材からのトナ
ーによる画像の汚れを抑制することができ、且つ、高い
トナー消費効率を得ることができるトナーを提供する。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤及び有機金
属化合物を有するトナーであり、該有機金属化合物はジ
ルコニウムと芳香族ポリカルボン酸より反応生成した有
機ジルコニウム化合物であって、該有機ジルコニウム化
合物がジルコニウム原子1モルに対し該芳香族ポリカル
ボン酸単位を1.0〜2.0モル含有し、前記芳香族ポ
リカルボン酸が芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル
基を有することを特徴とする。
Description
録のような画像形成方法における静電荷潜像を顕像化す
るための静電荷像現像用トナーまたはトナージェット方
式の画像形成方法に使用されるトナーに関する。
応じて、正または負の電荷を有する必要がある。
ナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することも出
来るが、この方法ではトナーの帯電が安定しないので、
濃度の立ち上がりが遅く、カブリ易い。そこで、所望の
摩擦帯電性をトナーに付与するために帯電制御剤を添加
することが行われている。
御剤としては、負摩擦帯電性帯電制御剤として、モノア
ゾ染料の金属錯塩、ジカルボン酸、カルボン酸、芳香族
ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知られて
いる。正摩擦帯電性帯電制御剤として、ニグロシン染
料、アジン染料、トリフェニルメタン系染顔料、4級ア
ンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有するポリ
マー等が知られている。
んどは、有色でありカラートナーには不向きである。そ
して、カラートナーに適用可能な、無色、白色あるいは
淡色のものは、性能的に不十分なものが多い。それらは
ハイライトの均一性が得られなかったり、耐久試験での
画像濃度の変動が大きい等の欠点を有する。
うな欠点を有する。画像濃度とカブリのバランスが取り
にくい、高湿環境で、十分な画像濃度を得にくい、樹脂
への分散性が悪い、保存安定性、定着性、耐オフセット
性に悪影響を与えるという点が挙げられる。
属塩は、特開昭53−127726号公報、特開昭57
−111541号公報、特開昭57−124357号公
報、特開昭57−104940号公報、特開昭61−6
9073号公報、特開昭61−73963号公報、特開
昭61−267058号公報、特開昭62−10515
6号公報、特開昭62−145255号公報、特開昭6
2−163061号公報、特開昭63−208865号
公報、特開平3−276166号公報、特開平4−84
141号公報、特開平8−160668号公報を始めと
して、いくつかの提案がなされている。
いるのは、摩擦帯電付与という観点からはいずれも優れ
たものであるが、簡易な現像器構成で環境変動、経時、
使用状況に関わらず、安定した現像性の得られるものは
少ない。また、補給を繰り返す長期にわたる耐久的な使
用においても安定した現像性が得られるものも少ない。
更に、他の原材料の影響があり、他の原材料への制約が
発生するものも多い。以上のようなすべての項目におい
て満足するものは無いのが現状である。
問題点を解消したトナーを提供することにある。
止を繰り返しても現像特性の低下を生じないトナーを提
供することにある。
て使用する補給タイプ、および使い切りのカートリッジ
タイプのトナーを使用する現像器において、トナーを使
い切った時やトナーの補給直後にも優れた現像性の得ら
れるトナーを提供することにある。
用においても潜像に忠実な画像を得続けることができ、
トナー利用効率に優れ、トナー消費量を低減できるトナ
ーを提供することにある。
を解決するためにトナーの組成について鋭意研究を重ね
た結果、ジルコニウムと芳香族ポリカルボン酸との反応
生成物を用いることにより、立ち上がりの良さ、混合安
定性の良さを保持しつつ、高湿環境の放置においても高
い帯電量を得、低湿環境においても帯電過剰となること
のないトナーを得ることができることを見出した。ま
た、本発明の有機ジルコニウム化合物は透明性に優れる
ことから、カラートナーに用いても鮮明な色彩画像が得
られることを見出し、本発明を完成させた。
物を少なくとも含有し、該有機金属化合物はジルコニウ
ムと芳香族ポリカルボン酸より反応生成した有機ジルコ
ニウム化合物であって、前記有機ジルコニウム化合物が
ジルコニウム原子1モルに対し前記芳香族ポリカルボン
酸単位を1.0〜2.0モル含有し、前記芳香族ポリカ
ルボン酸は芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル基を
有することを特徴とするトナー。
芳香族ポリカルボン酸単位を1.2〜1.8モル含有す
ることを特徴とする(1)のトナー。
式(I)で示される化合物であることを特徴とする
(1)のトナー。
ルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;水酸基;アシ
ルオキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;カル
ボキシル基;アルキル基で置換されていてもよいアリー
ル基、アルアルキル基、アリールオキシ基、アリールオ
キシカルボニル基;ハロゲン原子;ニトロ基;アルキル
基、アリール基、アシル基で置換されていてもよいアミ
ノ基、カルバモイル基;メルカプト基から選ばれる置換
基を表し、aは0〜4の整数を表す。また、Rが複数個
存在する場合、これらは互いに同一であっても異なって
もよい。さらに、置換基Rは相互に連結して脂肪族環、
芳香族環あるいは複素環を形成してもよく、この場合、
これらの環は、前記置換基Rと同様の置換基rを1〜8
個有していてもよく、置換基rが複数個存在する場合に
は、これらは互いに同一であっても異なってもよい。] (4)前記芳香族ポリカルボン酸がアルキル基を有する
フタル酸であることを特徴とする(1)のトナー。
樹脂100重量部に対し0.1〜10重量部内添されて
いる(1)〜(4)のいずれかのトナー。
子表面に外添された外添剤からなり、前記有機ジルコニ
ウム化合物が外添剤として、結着樹脂100重量部に対
し0.01〜5重量部トナー粒子に外添されている
(1)〜(4)のいずれかのトナー。
mgKOH/gであることを特徴とする(1)〜(6)
のいずれかのトナー。
着樹脂100重量部に対し20〜200重量部含有する
ことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかのトナー。
00重量部に対し0.2〜20重量部含有していること
を特徴とする(1)〜(8)のいずれかのトナー。
ン(THF)可溶成分のゲル透過クロマトグラフィ(G
PC)により測定される分子量分布において分子量3,
000〜30,000の領域に少なくとも一つピークを
有し、分子量100,000〜10,000,000の
領域に少なくとも一つピークを有することを特徴とする
(1)〜(9)のいずれかのトナー。
り結着樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部含有
することを特徴とする(1)〜(7)のトナー。
〜10μmであることを特徴とする(1)〜(11)の
いずれかのトナー。
ボン酸をジルコニウム反応生成物基準で20wt%未満
で含有していてもよく、また、ハフニウム反応生成物を
ジルコニウム元素基準でハフニウム元素が20wt%未
満となる範囲で含んでいてもよい。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤及び有機金属化合
物を少なくとも含有し、該有機金属化合物はジルコニウ
ムと芳香族ポリカルボン酸より反応生成した有機ジルコ
ニウム化合物であって、該有機ジルコニウム化合物がジ
ルコニウム原子1モルに対し前記芳香族ポリカルボン酸
単位を1.0〜2.0モル含有し、前記芳香族ポリカル
ボン酸は芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル基を有
することを特徴とする。まず、本発明のトナーが含有す
る有機ジルコニウム化合物について説明する。 (1)有機ジルコニウム化合物 本発明のトナーに用いる有機ジルコニウム化合物は、ジ
ルコニウムと芳香族ポリカルボン酸より反応生成した有
機ジルコニウム化合物であって、この有機ジルコニウム
化合物はジルコニウム原子1モルに対し前記芳香族ポリ
カルボン酸単位を1.0〜2.0モル含有し、芳香族ポ
リカルボン酸は芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル
基を有する化合物である。本発明においては、有機ジル
コニウム化合物におけるジルコニウム原子と芳香族ポリ
カルボン酸単位のモル比を上記範囲とすることにより、
得られるトナーに優れた現像安定性を付与することが可
能となる。また、得られるトナーの利用効率を向上させ
ることができるため、トナーの消費効率を向上させるこ
とができる。
しては、ジルコニウム原子1モルに対して芳香族ポリカ
ルボン酸単位を1.0〜2.0モル含有する化合物であ
れば、芳香族ポリカルボン酸の配位数、結合数、構造等
は、特に制限されない。よって、本発明に用いる有機ジ
ルコニウム化合物は、芳香族ポリカルボン酸の配位数、
結合数の異なる化合物や構造の異なる化合物等、複数の
形態の化合物からなってもよい。
るためには、上記有機ジルコニウム化合物は、ジルコニ
ウム原子1モルに対して芳香族ポリカルボン酸単位を
1.2〜1.8モル含有することが好ましく、1.3〜
1.7モル含有することがさらに好ましい。
ウム原子1モルに対する芳香族ポリカルボン酸単位の含
有量が、上記範囲よりも小さすぎる場合には、摩擦帯電
の立ち上がりが遅くなる傾向が出て、カートリッジタイ
プの現像器を用いて画像形成する場合におけるトナーの
使い切り直前での画像の濃度変化や濃度むら、かぶりの
増加などが発生しやすくなる。また、トナーを補給する
タイプの現像器においては、トナーの補給の際、現像器
に残存したトナーと補給されたトナーとが混合したとき
に、画像の濃度低下や濃度むら、かぶりの増加などが発
生しやすくなる。また、前記芳香族ポリカルボン酸単位
の含有量が、上記範囲よりも大きすぎると、長期放置し
たときなどに画像濃度の低下やかぶりの増加などの現像
程度の悪化が見られる。
構成する芳香族ポリカルボン酸は、ジルコニウムと結合
可能であり、芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル基
を有する芳香族ポリカルボン酸であれば、特に制限され
ないが、上記式(I)で示される化合物であることが、
帯電の立ち上がりを良くし、画像濃度、カブリ、画質な
どの点で現像性の安定を図るために好ましい。
合物において、前記化合物を構成する芳香族ポリカルボ
ン酸を、アルキル基を置換基として有するフタル酸とす
ることにより、高い帯電量が得られ、画像濃度を高くす
ることができ、忠実な潜像再現をより高い画像品質で達
成できる点で好ましい。
リカルボン酸として具体的には、以下に示す(1)〜
(55)の化合物を挙げることができる。なお、(1)
〜(55)の化合物がアルキル基を有する場合のアルキ
ル基は、i−、t−等の接頭語がないものは全てノルマ
ル(n−)のアルキル基である。
としては、トナー内部に添加する方法と、トナー粒子表
面に外添する方法がある。内添する場合の好ましい添加
量としては、結着樹脂100重量部に対して0.1〜1
0重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲で用
いられる。また、外添する場合は、トナー粒子に含まれ
る結着樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部が好
ましく、より好ましくは0.05〜3重量部であって、
特にメカノケミカル的にトナー粒子表面に固着させるの
が好ましい。
来の技術で述べたような公知の電荷制御剤と組み合わせ
て使用することもできる。この様な電荷制御剤として、
例えば、他の有機金属錯体、金属塩、キレート化合物
で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒ
ドロキシカルボン酸金属錯体、ジカルボン酸金属錯体、
ポリオール金属錯体などがあげられる。そのほかには、
カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル類な
どのカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体なども
あげられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレ
ーンなどのフェノール誘導体などを用いることも可能で
ある。
磁性体を含有する磁性トナー、特に種々の異種元素を有
する磁性酸化鉄を含有する磁性トナーや、一成分現像方
法に用いられるトナーに適用することにより、優れた現
像性が得られることを確認した。すなわち、小さな摩擦
帯電機会で素速い帯電の立ち上がりと、高い帯電量を必
要とする磁性トナーや一成分現像用トナーにとって、上
記有機ジルコニウム化合物はこれらの要件を満たす好適
な負帯電制御剤となるのである。以上のように一成分現
像法に用いられるトナーにも好適に用いられ、非磁性の
一成分現像方法に用いられるトナーにも最適である。
コニウム化合物を、酸価を有する結着樹脂と共に用いる
ことで、上記水分子の持つ極性を利用した帯電が強調さ
れる効果に大きく寄与するものである。また、上記有機
ジルコニウム化合物を、融点の異なるワックスあるいは
組成の異なるワックスの二種類以上と共に用いること
で、非常に分散性を良好にすることができ、耐久性、帯
電均一性を向上させることができる。
コニウム化合物を含有させることにより、低湿、高湿環
境での帯電量が十分になるだけでなく、長期間にわたる
耐久的な使用における濃度低下も抑えられる。本発明は
特に種々の異種元素を含む磁性酸化鉄を含有する磁性ト
ナーにとって最適である。異種元素の酸化物、水酸化
物、異種元素を取り込んだ酸化鉄、異種元素を混晶させ
た酸化鉄が、水分子を吸着し、水分子の極性を利用した
帯電の強調を効果的に行うことができる。また、このよ
うな異種元素を含む磁性酸化鉄を、酸価を有する結着樹
脂とともにトナーに用いると、一層効果的に帯電強調を
行うことができる。
おいては、ジルコニウム原子が八配位をとりやすいこと
と、カルボキシル基、水酸基などの酸素が配位し易いこ
となどから、ジルコニウム原子にカルボキシル基、水酸
基などが配位または結合する機会が多くなる。結着樹脂
として官能基にカルボキシル基、水酸基を有するスチレ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂など酸価を有する結着樹
脂と用いると、結着樹脂中へのなじみがよく分散性に優
れ、トナー粒子中からの脱落を防ぎ、帯電均一化と帯電
の耐久安定性が得られる。さらには、トナーの透明性へ
の影響が小さくなり、カラートナーにとって鮮やかな色
彩を表現するのに好ましいものとなる。また、結着樹脂
のカルボキシル基、水酸基のジルコニウム原子への配位
を介し、ポリマー鎖の架橋を施すことができるため、結
着樹脂をゴム弾性の大きいものとすることができ、離型
性に優れ、定着部材の汚れを効果的に防止できる。ま
た、トナー製造時の溶融混練時に混練シェアをかけるこ
とができ、磁性体、顔料、染料の分散を向上させること
ができ、着色力の高い、色味の鮮明なトナーとすること
ができる。
は、摩擦帯電能力にすぐれ、高い帯電量が得られるの
で、高い帯電量を必要とする磁性トナーにとって好適な
荷電制御剤となるのである。さらに、有機ジルコニウム
化合物自体の良好な分散性に加え、結着樹脂に酸価を有
するものを用いると磁性体の分散性向上に働くので、耐
久性、帯電均一性が得られるようになるのである。
ム化合物は、トナーに用いる結着樹脂の表面張力に何ら
かの影響を及ぼし、複数種のワックスと用いると、非常
に離型性に優れることが見いだされた。このことから、
トナーに上記有機ジルコニウム化合物を用いることによ
り、耐オフセット性に優れ、定着部材汚れ防止に効果の
あるトナーとすることができる。また、酸価を有する結
着樹脂と共に用いると特にこの効果は大きい。
物を用いることにより、放置によるトナーの現像性の低
下が小さく、例えば各環境で使用した後、長期にわたり
休止した後の再使用時に画像濃度の低下を小さなものと
することができる。
合物を用いることにより、帯電不足、帯電過剰のトナー
の発生が少なく、飛散するトナーが少なくなったり、新
旧トナーの混合による現像性の劣化が少なくなる。
付着し、異常放電を起こし、潜像が乱れ、筋状の画像異
常を生じたり、筋状の転写不良を発生するなどして画像
欠陥が発生しやすくなるが、本発明のトナーは上記有機
ジルコニウム化合物を含有することから、これらの現象
を低減できる。このトナー飛散により接触帯電部材にト
ナーが付着した場合にも融着や裏汚れの原因ともなる
が、上記有機ジルコニウム化合物を含有する本発明のト
ナーはこれらの現象も軽減できる。また機内飛散そのも
のが減少するのでこれらによる画像汚れ等も軽減でき
る。
ー補給が行われたり、カートリッジのトナー残量が少な
くなったときなどに現像むらが生じることがあるが、本
発明のトナーにおいては上記有機ジルコニウム化合物を
含有することにより、これらの画像劣化を低減すること
ができる。また帯電不良粒子発生によるハーフトーンの
濃度むらを低減することができる。
は、ジルコニウムと芳香族ポリカルボン酸(但し、芳香
族環の隣り合う炭素にカルボキシル基を有する)の反応
生成物であって、芳香族ポリカルボン酸がジルコニウム
原子に上記モル比で配位または/および結合した有機ジ
ルコニウム化合物である。この様な化合物として、具体
的には、上記芳香族ポリカルボン酸のジルコニウム錯
体、ジルコニウム錯塩、ジルコニウム塩、あるいはこれ
らの混合物等が挙げられる。
ニウム錯塩は、具体的には、芳香族ポリカルボン酸の1
〜4個がジルコニウムにキレート形成した錯化合物、芳
香族ポリカルボン酸アニオンを1〜8個配位した錯化合
物が挙げられる。これらの錯化合物はキレート形成数や
配位数の異なる化合物の混合物であっても良い。また、
上記ジルコニウム塩としては、芳香族ポリカルボン酸ア
ニオンの1〜4個と必要に応じてこれ以外のアニオンを
ジルコニウムの電荷に合わせて適宜有する金属塩が挙げ
られる。本発明に用いられるジルコニウム塩は、芳香族
ポリカルボン酸イオン数の異なるものの混合物であって
もよい。
ボン酸は、芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル基を
有するので、ジルコニウム原子にキレート形成しやす
く、錯体としての安定性が得られやすい。このため、上
記芳香族ポリカルボン酸を用いた有機ジルコニウム化合
物を含有するトナーは、帯電量の維持が良好となり、外
部からの応答性に優れ、静電転写、静電分離が効果的に
行われる。よって、上記芳香族ポリカルボン酸を有機ジ
ルコニウム化合物に用いることにより、トナーの利用率
が上がり、トナー消費量を低減できる。
化合物として、具体的には、以下に示す一般式(II)〜
(VII)等で表される構造を有する化合物から選ばれる
ものが挙げられる。以下に各一般式で表される化合物に
ついて説明する。
クロアルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;水酸
基;アシルオキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル
基;カルボキシル基;アルキル基で置換されていてもよ
いアリール基、アルアルキル基、アリールオキシ基、ア
リールオキシカルボニル基;ハロゲン原子;ニトロ基;
アルキル基、アリール基、アシル基で置換されていても
よいアミノ基、カルバモイル基;メルカプト基から選ば
れる置換基を表し、aは0〜4の整数を表す。また、R
が複数個存在する場合、これらは互いに同一であっても
異なってもよい。さらに、置換基Rは相互に連結して脂
肪族環、芳香族環あるいは複素環を形成してもよく、こ
の場合、これらの環は、前記置換基Rと同様の置換基r
を1〜8個有していてもよく、置換基rが複数個存在す
る場合には、これらは互いに同一であっても異なっても
よい。C1は、水素、アルカリ金属、アンモニウムまた
はアルキルアンモニウムなどの1価のカチオンを表す。
また、nは2、3または4を表し、mは0,2または4
を表す。また、上記のような錯体または錯塩において、
配位子となる芳香族ポリカルボン酸は同じものであって
も異なるものであってもよく、また、nまたは/および
mの数の異なる錯化合物の混合物であっても良い。ま
た、対イオンのC1が異なる錯塩の混合物であっても良
い。結着樹脂中への錯体または錯塩の分散性向上の観点
あるいはトナーの帯電性向上の観点から、置換基Rとし
てはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル基または
水酸基が好ましく、C1としては、水素、ナトリウム、
カリウム、アンモニウムまたはアルキルアンモニウムが
好ましい。
シクロアルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;水酸
基;アシルオキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル
基;カルボキシル基;アルキル基で置換されていてもよ
いアリール基、アルアルキル基、アリールオキシ基、ア
リールオキシカルボニル基;ハロゲン原子;ニトロ基;
アルキル基、アリール基、アシル基で置換されていても
よいアミノ基、カルバモイル基;メルカプト基から選ば
れる置換基を表し、aは0〜4の整数を表す。また、R
が複数個存在する場合、これらは互いに同一であっても
異なってもよい。さらに、置換基Rは相互に連結して脂
肪族環、芳香族環あるいは複素環を形成してもよく、こ
の場合、これらの環は、前記置換基Rと同様の置換基r
を1〜8個有していてもよく、置換基rが複数個存在す
る場合には、これらは互いに同一であっても異なっても
よい。Aは、ハロゲン、水酸イオン、カルボン酸イオ
ン、炭酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、シアンイオ
ンまたはチオシアンイオンなどのアニオンを表す。Aは
相互に異なるイオンであってもよく、また、Aが2価の
アニオンの場合、kを2倍にして数える。C1は、水
素、1価の金属イオン、アンモニウムまたはアルキルア
ンモニウムなどの1価のカチオンを表す。また、nは
1、2、3または4を表し、kは1,2,3,4,5ま
たは6を表し、mは0,1,2、3または4を表す。ま
た、上記のような錯体または錯塩において、配位子とな
る芳香族ポリカルボン酸は同じものであっても異なるも
のであってもよく、また、nまたは/およびmの数の異
なる錯化合物の混合物であっても良い。また、上記錯体
または錯塩はカチオンC1または/およびアニオンAが
異なる2種以上の錯化合物の混合物であっても良い。
上の観点あるいはトナーの帯電性向上の観点から、置換
基Rとしてはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル
基または水酸基が好ましく、C1としては、水素、ナト
リウム、カリウム、アンモニウムが好ましく、Aとして
は水酸イオンまたはカルボン酸イオンが好ましい。
いられるジルコニウム錯体あるいは錯塩は、六配位また
は八配位の錯化合物である。八配位の錯化合物の中に
は、配位子が橋かけした複核錯化合物となり示性式上六
配位となる錯化合物がある。また、水酸基などの配位子
が橋かけし、次々と錯化合物を重合した複核錯化合物な
どもある。
る錯化合物の構造の代表的なものを、以下の一般化学式
(a)〜(z)に例示する。以下の構造の中には配位子
Lを持たないものも包含する。なお、式中X,Yは−C
OO−を表し、Aはアニオン配位子、Lは中性配位子、
Cはカウンターカチオンを表す。下記式(v),(x)
についてはカウンターカチオンを省略する。
またはカルボキシル基が異なるジルコニウムに配位した
構造を有するものであってもよく、例えば部分構造とし
て式(y)に示されるものである。
表す。なお、上記式(z)では、アニオン配位子、中性
配位子およびカチオンの表示は省略してある。
基;シクロアルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;
水酸基;アシルオキシ基;アルコキシカルボニル基;ア
シル基;カルボキシル基;アルキル基で置換されていて
もよいアリール基、アルアルキル基、アリールオキシ
基、アリールオキシカルボニル基;ハロゲン原子;ニト
ロ基;アルキル基、アリール基、アシル基で置換されて
いてもよいアミノ基、カルバモイル基;メルカプト基か
ら選ばれる置換基を表し、aは0〜4の整数を表す。ま
た、Rが複数個存在する場合、これらは互いに同一であ
っても異なってもよい。さらに、置換基Rは相互に連結
して脂肪族環、芳香族環あるいは複素環を形成してもよ
く、この場合、これらの環は、前記置換基Rと同様の置
換基rを1〜8個有していてもよく、置換基rが複数個
存在する場合には、これらは互いに同一であっても異な
ってもよい。A1はハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸
イオンまたはカルボン酸イオンなどの一価のアニオンを
表し、A2は硫酸イオン、リン酸水素イオン、または炭
酸イオンなどの2価のアニオンを表す。また、nは1ま
たは2を表す。各金属塩においてアニオンA1、アニオ
ンA2および酸イオンとなる芳香族ポリカルボン酸類が
異なる組み合わせの化合物の混合物を本発明に用いるこ
とが可能である。また、前記式においてnの数が異なる
ジルコニウム塩の2種以上からなる混合物を本発明に用
いてもよい。
上の観点あるいはトナーの帯電性向上の観点から、置換
基Rとしてはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル
基、水酸基またはアシルオキシ基が好ましい。このよう
な置換基Rを有するジルコニウム塩を有機ジルコニウム
化合物として用いた場合に、優れた環境安定性が得ら
れ、結着樹脂中への分散性にも優れ、優れた耐久性が得
られる。
基;シクロアルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;
水酸基;アシルオキシ基;アルコキシカルボニル基;ア
シル基;カルボキシル基;アルキル基で置換されていて
もよいアリール基、アルアルキル基、アリールオキシ
基、アリールオキシカルボニル基;ハロゲン原子;ニト
ロ基;アルキル基、アリール基、アシル基で置換されて
いてもよいアミノ基、カルバモイル基;メルカプト基か
ら選ばれる置換基を表し、aは0〜4の整数を表す。ま
た、Rが複数個存在する場合、これらは互いに同一であ
っても異なってもよい。さらに、置換基Rは相互に連結
して脂肪族環、芳香族環あるいは複素環を形成してもよ
く、この場合、これらの環は、前記置換基Rと同様の置
換基rを1〜8個有していてもよく、置換基rが複数個
存在する場合には、これらは互いに同一であっても異な
ってもよい。A1はハロゲンイオン、水酸イオン、硝酸
イオンまたはカルボン酸イオンなどの一価のアニオンを
表し、A2は硫酸イオン、リン酸水素イオン、または炭
酸イオンなどの2価のアニオンを表す。また、nは1、
2,3または4を表す。各金属塩においてアニオン
A1、アニオンA2および酸イオンとなる芳香族ポリカル
ボン酸類が異なる組み合わせの化合物の混合物を本発明
に用いることが可能である。また、前記各式においてn
の数が異なるジルコニウム塩の2種以上からなる混合物
を本発明に用いてもよい。
上の観点あるいはトナーの帯電性向上の観点から、置換
基Rとしてはアルキル基、アルケニル基、カルボキシル
基、水酸基またはアシルオキシ基が好ましい。このよう
な置換基Rを有するジルコニウム塩を有機ジルコニウム
化合物として用いた場合に、優れた環境安定性が得ら
れ、結着樹脂中への分散性にも優れ、優れた耐久性が得
られる。
として上記ジルコニウム錯体、ジルコニウム錯塩または
ジルコニウム塩を用いる場合、上記式(II)〜(VII)
で示される化合物のうちの1種が単独で用いられてもよ
く、あるいは2種以上が混合物として用いられてもよ
い。また、前記各式においてnの数が異なるジルコニウ
ム塩の2種以上からなる混合物を本発明に用いてもよ
い。なお、上記各混合物を本発明に用いる場合、有機ジ
ルコニウム化合物全体で、ジルコニウム原子1モルに対
し芳香族ポリカルボン酸単位を1.0〜2.0モル含有
すればよい。
は、塩化酸化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、有機酸
ジルコニウムなどのジルコニウム化合物を水、アルコー
ル、アルコール水溶液に溶解し、芳香族ポリカルボン酸
およびこれらのアルカリ金属塩を添加するか、あるいは
芳香族ポリカルボン酸とアルカリ剤とを添加することに
より合成して得ることができる。反応生成物は、濾過
後、水,アルコール,アルコール水溶液で洗浄して得ら
れる。これらの有機ジルコニウム化合物は、アルコール
水溶液などで再結晶し、アルコール洗浄または水洗浄で
精製してもよい。また、錯塩の場合は、生成物を鉱酸、
アルカリ剤、アミン剤で処理することにより種々のカウ
ンターイオンを持つ錯塩が得られる。本発明において
は、ジルコニウム錯塩のカウンターイオンに水素イオ
ン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなど複数
種有しているものも含む。
が含有している芳香族ポリカルボン酸単位の含有量を調
整する手段としては、ジルコニウム化合物と芳香族ポリ
カルボン酸の仕込み比、反応時間で制御する方法が挙げ
られる。また、ジルコニウム化合物溶液に芳香族ポリカ
ルボン酸類を滴下する際の滴下時間や反応温度を制御す
る方法も利用することができる。
れるジルコニウム原子1モルに対する芳香族ポリカルボ
ン酸のモル数の算出方法の一例を下記に示すが、特にこ
れに限定されるものではない。
化合物、約100mgをビーカーに精秤し、塩酸又は硝
酸等の酸で加熱分解し、分解液を希硝酸で定容し、さら
に必要に応じて希釈する。上記の前処理で得られた溶液
中のジルコニウム元素の濃度をICP発光分光分析法で
算出する。このとき、同時にハフニウム元素量も定量で
きる。
製;シーケンシャル型ICP発光分光分析装置SPS1
200VRを用い後は定法に従う。測定は前処理からの
繰り返し数3(n=3)の平行試験で実施する。
金属化合物、約100mgをサンプル管に精秤し、塩酸
又は硝酸等の酸で加熱分解し、ジルコニウムと芳香族ポ
リカルボン酸とを解離させる。これにn−トリデカン
(内部標準物)10mgと、アセトニトリル(10m
l)を加え、激しく振り混ぜて、解離した芳香族ポリカ
ルボン酸を溶解せしめる。この溶解液の1mlを0.5
μmのフィルターでろ過し、このろ液にN,O−ビスト
リメチルシリルアセトアミド等のシリル化剤(カルボキ
シル基の数に応じて適量)を加え、激しく振り混ぜて分
析試料とする。約20分放置後、上記試料のガスクロマ
トグラフィを行い、後は定法に従って、芳香族ポリカル
ボン酸を定量する。
ジルコニウムの原子量とからジルコニウム原子のモル数
を算出し、定量された芳香族ポリカルボン酸の含有量と
芳香族ポリカルボン酸の分子量とから芳香族ポリカルボ
ン酸のモル数を算出し、その比を求める。
のトナーについて説明する。
類としては、スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キ
シレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、ク
マロンインデン樹脂、石油系樹脂が挙げられる。
対するコモノマーとしては、ビニルトルエンの如きスチ
レン誘導体;アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル;メタクリ
ル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルの如きメタクリ
ル酸エステル;マレイン酸;マレイン酸ブチル、マレイ
ン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有す
るジカルボン酸エステル;アクリルアミド、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、ブタジエン;塩化ビニ
ル;酢酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステ
ル;エチレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系
オレフィン;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ンの如きビニルケトン;ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニ
ルエーテルが挙げられる。これらのビニル系単量体が単
独もしくは2以上で用いられる。
合、テトラヒドロフラン(THF)可溶成分のゲル透過
クロマトグラフィ(GPC)により測定される分子量分
布において、分子量3,000〜50,000の領域に
少なくとも1つピークが存在し、分子量105以上の領
域に少なくとも1つピークが存在するのが好ましい。ま
た、THF可溶成分は、分子量分布において105以下
の成分が50〜90%となるような結着樹脂も好まし
い。
0,000の領域に、最も好ましくは5,000〜2
0,000の領域にメインピークを有するのが良い。ま
た、分子量105〜108の領域(より好ましくは、分子
量105〜107の領域)にサブピークを有するのが良
い。
THF可溶成分の分子量分布において、分子量3,00
0〜50,000の領域に少なくとも1つピークが存在
するのが好ましい。また、THF可溶成分は、分子量分
布において分子量105以下の成分が60〜100%と
なるような結着樹脂も好ましい。さらに好ましくは、分
子量5,000〜20,000の領域に少なくとも1つ
ピークが存在するのが良い。
り測定される分子量分布において分子量3,000〜5
0,000の領域にメインピークを有するものが好まし
い。さらには、分子量3,000〜30,000の領域
に少なくとも一つのピークを有し、105〜107の領域
に少なくとも一つのピークを有するものが好ましい。
するトナーは、定着性、耐オフセット性及び保存性がバ
ランス良く保たれる。
含有したトナーは、高湿あるいは低湿環境下においても
帯電特性の変動が少なく、安定した現像特性を保持でき
ると同時に、酸価を有する結着樹脂を用いた場合、分散
性が非常によい上、トナーからの該有機ジルコニウム化
合物の欠落が少ない為、耐久安定性に優れる。
酸基のジルコニウムへの配位を介したポリマー鎖の架橋
により、トナーの結着樹脂成分にゴム弾性を発現させる
ことができる。
とができ、耐オフセット性に優れるばかりでなく、定着
部材の汚染を防止するとともに、定着部での分離不良に
よる転写材のつまり(ジャム)を防ぐことができる。
ができ、現像の耐久安定性が得られ、またクリーニング
部での破砕が防止されクリーニング性が安定する。ま
た、トナーの流動性を向上させ、該流動性の変化も小さ
くなるので、現像及びクリーニングの安定化の向上に寄
与する。
変動を小さくできる。また、定着画像も強靭になるので
定着安定性が向上し、両面複写,多重複写やドキュメン
トフィーダーを利用した際にも、各部材を汚すことが少
なくなるので、画像への汚れの発生を減少させることが
できる。本発明ではこの架橋がTHF不溶分が生じる程
度になると、より効果的である。
70wt%(トナーの燃焼残灰分を除くトナー基準)、
更に好ましくは5〜60wt%(トナーの燃焼残灰分を
除くトナー基準)であるときに上記効果が十分に発揮さ
れる。THF不溶分が上記範囲よりも大きすぎると定着
性が低下し始めるので注意が必要である。
/及び水酸基の架橋構造は、ジルコニウム原子が大きい
こと、酸素原子と結合をつくりやすいことなどから他の
アルミニウム,クロム,鉄又は亜鉛が形成した架橋構造
より強固でありながら柔軟性に富んだものとなる。
性がより優れる反面、定着性が低下しにくい。同量の架
橋成分やTHF不溶分を含んでいてもその添加効果は大
きく、バランスがよい。
の架橋量が少量でも効果は大きく、多くなってもその弊
害は小さなものとすることができる。
の摩擦帯電プロセスにおいて、優れた帯電付与能力を示
すことが明らかになった。すなわち、酸価を有する結着
樹脂と有機ジルコニウム化合物を含有したトナーについ
て、現像剤担持体材質との帯電能力をみると、現像剤担
持体表面との少ない接触でも大きな帯電量が発生するこ
とがわかった。
〜100mgKOH/gであることが好ましく、1〜7
0mgKOH/gがさらに良く、更に好ましくは1〜5
0mgKOH/gが良く、特には2〜40mgKOH/
gであることが好ましい。結着樹脂の酸価が上記範囲よ
りも小さすぎる場合は、結着樹脂と有機ジルコニウム化
合物との相互作用による現像安定性や耐久安定効果を十
分に発揮しきれなかったり、架橋効果が現れにくい。一
方、結着樹脂の酸価が上記範囲よりも大きすぎる場合
は、結着樹脂の吸湿性が強くなり、画像濃度が低下し、
カブリが増加する傾向がある。
100mgKOH/gであるときに上記効果が十分に発
揮される。さらには0.5〜50mgKOH/gである
とき、特には1.0〜40mgKOH/gであることが
好ましい。
の酸価は、以下の方法により求める。
070に準ずる。 1)試料の粉砕品0.5〜2.0(g)を精秤し、この
重さをW(g)とする。 2)300(ml)のビーカーに試料を入れ、トルエン
/エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え
溶解する。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400 (win
workstation)とABP−410電動ビュ
レットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とし、同
時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量を
B(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。
5.61}/W 本発明において、結着樹脂又はトナーのTHF(テトラ
ハイドロフラン)を溶媒としたGPCによる分子量分布
は、例えば、次の条件で測定される。
定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTH
Fを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約10
0μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたって
は、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチ
レン標準試料により作成された検量線の対数値とカウン
ト値との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリス
チレン試料としては、例えば東ソー社製あるいは昭和電
工社製の、分子量が102〜107程度のものを用い、少
なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるの
が適当である。また、検出器にはRI(屈折率)検出器
を用いる。なお、カラムとしては、市販のポリスチレン
ジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、例えば昭
和電工社製のshodex GPC KF−801、8
02、803、804、805、806、807、80
0Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgel G1
000H(HXL)、G2000H(HXL)、G3000
H(HXL)、G4000H(HXL)、G5000H(H
XL)、G6000H(HXL)、G7000H(HXL)、
TSKgurd columnの組み合わせを挙げるこ
とができる。
の様にして作製する。
をTHF中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしT
HFとよく混ぜ(試料の合一体が無くなるまで)、更に
12時間以上静置する。その時、試料のTHF中での放
置時間が24時間以上となるようにする。その後、サン
プル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜0.5μm、
例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)
などが使用できる)を通過させたものをGPCの試料と
する。また、試料濃度は、樹脂成分が、0.5〜5mg
/mlとなるように調整する。
ナーのTHF不溶分は以下のようにして測定される。
1.0gを秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾
紙社製No.86R)を入れてソックスレー抽出器にか
け、溶媒としてTHF200mlを用いて10時間抽出
し、溶媒によって抽出された可溶成分溶液をエバポレー
トした後、100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶成
分量を秤量する(W2g)。トナー中の燃焼残灰分の重
さを求める(W3g)。
じめ精秤した30mlの磁性るつぼに約2.0gの試料
を入れ精秤し、試料の重量(Wa)gを精秤する。るつ
ぼを電気炉に入れ約900℃で3時間加熱し、電気炉中
で放冷し、常温下でデシケーター中に1時間以上放冷さ
せた後、るつぼ重量を精秤する。ここから燃焼残灰分
(Wb)gを求める。
る。
い。
酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン
酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソクロトン酸、アンゲリ
カ酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ−アルキル
誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、アルケ
ニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチルマレ
イン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和ジカルボン酸及
びそのモノエステル誘導体又は無水物が挙げられる。こ
のようなモノマーは、単独、或いは混合して、他のモノ
マーと共重合させることにより所望の結着樹脂を作るこ
とができる。この中でも、特に不飽和ジカルボン酸のモ
ノエステル誘導体を用いることが酸価値をコントロール
する上で好ましい。
酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ
オクチル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェ
ニル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマ
ル酸モノブチル、フマル酸モノフェニルなどのような
α,β−不飽和ジカルボン酸のモノエステル類;n−ブ
テニルコハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モ
ノメチル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデ
セニルグルタル酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸
モノブチルのようなアルケニルジカルボン酸のモノエス
テル類などが挙げられる。
は、結着樹脂を構成するための全モノマー100重量部
に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜15重
量部添加すればよい。
モノマーが選択される理由としては、水系の懸濁液に対
して溶解度が低く、一方、有機溶媒や他のモノマーへの
溶解度の高いエステルの形で用いるのが好ましいからで
ある。
物は、トナーの保存性の観点から、ガラス転移温度(T
g)が45〜75℃、好ましくは50〜70℃である。
Tgが上記範囲よりも低すぎると、高温雰囲気下でトナ
ーが劣化しやすく、また定着時にオフセットが発生しや
すくなる。また、Tgが上記範囲よりも高すぎると、定
着性が低下する傾向にある。
に用いることの出来る重合法として、溶液重合法、乳化
重合法や懸濁重合法が挙げられる。
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さい。その結
果、重合速度が大きくすることができ、高重合度のもの
が得られる。更に、重合プロセスが比較的簡単であるこ
と、及び重合生成物が微細粒子であるために、トナーの
製造において、着色剤及び荷電制御剤その他の添加物と
の混合が容易であること等の理由から、トナー用の結着
樹脂の製造方法として有利な点がある。
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、一般に
水系溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部使用
される。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用
する重合開始剤、生成するポリマーによって適宜選択さ
れる。
示する様な多官能性重合開始剤単独あるいは単官能性重
合開始剤と併用して生成することが好ましい。
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオ
キシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブ
タン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックア
シッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパー
オキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチ
ルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチ
ルパーオキシシクロヘキシル)プロパン及び2,2−t
−ブチルパーオキシオクタンの如き1分子内に2つ以上
のパーオキサイド基の如き重合開始機能を有する官能基
を有する多官能性重合開始剤;及びジアリルパーオキシ
ジカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t
−ブチルパーオキシアリルカーボネート及びt−ブチル
パーオキシイソプロピルフマレートの如き1分子内に、
パーオキサイド基の如き重合開始機能を有する官能基と
重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合開始剤が挙
げられる。
−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレー
ト及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオ
キシアリルカーボネートである。
結着樹脂として要求される種々の性能を満足する為に
は、単官能性重合開始剤と併用されることが好ましい。
特に該多官能性重合開始剤の半減期10時間を得る為の
分解温度よりも低い、半減期10時間を得るための分解
温度を有する重合開始剤と併用することが好ましい。
具体的には、ベンゾイルパーオキシド、1,1−ジ(t
−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)バレレート、ジクミルパーオキシド、α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼ
ン、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t−ブチルパー
オキシドの如き有機過酸化物、アゾビスイソブチロニト
リル、ジアゾアミノアゾベンゼンの如きアゾおよびジア
ゾ化合物が挙げられる。
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、該多官能性重合開始剤の効率を適正に保つ為には、
重合工程において該多官能性重合開始剤の示す半減期を
経過した後に添加するのが好ましい。
ー100重量部に対し0.05〜2重量部で用いるのが
好ましい。
れていることも好ましい。
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられる。
具体例としては、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレン等);アルキル鎖で
結ばれたジアクリレート化合物類(例えば、エチレング
リコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含
むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及
び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代え
たもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれ
たジアクリレート化合物類(例えば、ポリオキシエチレ
ン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタ
クリレートに代えたもの);ポリエステル型ジアクリレ
ート化合物類(例えば、商品名MANDA(日本化
薬))が挙げられる。多官能の架橋剤としては、ペンタ
エリスリトールアクリレート、トリメチロールエタント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエス
テルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートを
メタアクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテートが挙げられる。
0重量部に対して、0.0001〜1重量部、好ましく
は0.001〜0.5重量部の範囲で用いることが好ま
しい。
定着性,耐オフセット性の点から好適に用いられるもの
として、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
法、溶液重合方法を用いることが出来る。しかしなが
ら、塊状重合法では、高温で重合させて停止反応速度を
速めることで、任意の重合体を得ることができるが、反
応をコントロールしにくい問題点がある。その点、溶液
重合法では、溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用
して、また、開始剤量や反応温度を調整することで低分
子量重合体を温和な条件で容易に得ることができ、本発
明で用いる樹脂組成物中の低分子量体を得るには好まし
い。特に、開始剤使用量を最小限に抑え、開始剤が残留
することによる影響を極力抑えるという点で、加圧条件
下での溶液重合法も好ましい。
ては、次のようなものが挙げられる。スチレン;o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p
−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不
飽和モノオレフィン;ブタジエン、イソプレンの如き不
飽和ポリエン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、沸化ビニルの如きハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエ
ステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタク
リル酸ドデシル、メタクリル酸(2−エチルヘキシ
ル)、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチルの如きα−メチル脂肪族モノカル
ボン酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸(2−エチルヘキシル)、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸(2−クロルエチル)、
アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル;ビニル
メチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブ
チルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ンの如きビニルケトン;N−ビニルピロール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピ
ロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体
が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独もしく
は2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
レンアクリル系共重合体となるようなモノマーの組み合
わせが好ましい。
法により高分子量重合体と低分子量重合体を別々に合成
した後にこれらを溶液状態で混合し、次いで脱溶剤する
溶液ブレンド法、また、押出機等により溶融混練するド
ライブレンド法、溶液重合法等により得られた低分子量
重合体を溶解した高分子量重合体を構成するモノマーに
溶解し、懸濁重合を行い、水洗・乾燥し、樹脂組成物を
得る二段階重合法等も挙げられる。しかしながら、ドラ
イブレンド法では、均一な分散、相溶の点で問題があ
り、また、二段階重合法だと均一な分散性等に利点が多
いものの、低分子量分を高分子量分以上に増量すること
が困難であり、低分子量重合体成分の存在下では、分子
量の大きい高分子量重合体の合成が困難であるだけでな
く、不必要な低分子量重合体が副生成する等の問題があ
ることから、該溶液ブレンド法が最も好適である。ま
た、低分子量重合体成分に所定の酸価を導入する方法と
しては、水系の重合法に比べて酸価の設定が容易である
溶液重合が好ましい。
ことが好ましく、ポリエステル樹脂の組成について以下
に説明する。
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式
(A)で表されるビスフェノール及びその誘導体が挙げ
られる。
yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均
値は0〜10である)。
(B)で示されるジオールが挙げられる。
フタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸又
はその無水物、低級アルキルエステル;こはく酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカ
ルボン酸又はその無水物又はその低級アルキルエステ
ル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸の
如きアルケニルコハク酸もしくはアルキルコハク酸、又
はその無水物又はその低級アルキルエステル;フマル
酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽
和ジカルボン酸又はその無水物又はその低級アルキルエ
ステル等のジカルボン酸及びその誘導体が挙げられる。
ルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ま
しい。
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ト
リヒドロキシベンゼン等が挙げられる。
ては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−
ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカ
ルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカル
ボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メ
チレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキ
シル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボ
ン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級
アルキルエステル;次式
数1〜30のアルキレン基又はアルケニレン基)で表わ
されるテトラカルボン酸及びこれらの無水物及びそれら
の低級アルキルエステルの如き多価カルボン酸類及びそ
の誘導体が挙げられる。
%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては6
0〜40mol%、好ましくは55〜45mol%であ
ることが好ましい。また3価以上の多価アルコールの成
分は、全成分中の1〜60mol%であることも好まし
い。
いる縮重合によって得られる。
する場合には、該トナーに磁性体が含有される。本発明
において用いられる磁性体としては、マグネタイト、マ
グヘマイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニ
ッケルのような金属或いはこれらの金属とアルミニウ
ム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アン
チモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウ
ム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジ
ウムのような金属の合金及びその混合物が用いられ、そ
の磁性体表面或いは内部に非鉄元素を含有するものが好
ましい。
含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の
磁性酸化鉄及びその混合物が好ましく用いられる。
グネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、イオウ、
ゲルマニウム、チタン、ジルコニウム、錫、鉛、亜鉛、
カルシウム、バリウム、スカンジウム、バナジウム、ク
ロム、マンガン、コバルト、銅、ニッケル、ガリウム、
インジウム、銀、パラジウム、金、白金、タングステ
ン、モリブデン、ニオブ、オスミウム、ストロンチウ
ム、イットリウム、テクネチウム、ルテニウム、ロジウ
ム、ビスマスから選ばれる少なくとも一つ以上の元素を
含有する磁性酸化鉄であることが好ましい。特にリチウ
ム、ベリリウム、ボロン、マグネシウム、アルミニウ
ム、シリコン、リン、ゲルマニウム、ジルコニウム、
錫、イオウ、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナ
ジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛及びガリウムが好ましい。最も好ましくは、異種元
素としてマグネシウム、アルミニウム、シリコン、リン
及びイオウからなるグループから選択される元素を含む
磁性酸化鉄である。これらの元素は酸化鉄結晶格子の中
に取り込まれても良いし、酸化物として酸化鉄中に取り
込まれていても良いし、表面に酸化物あるいは水酸化物
として存在しても良い。また、酸化物として含有されて
いるのが好ましい形態である。
素の塩を混在させ、pH調整により粒子中に取り込むこ
とが出来る。また、磁性体粒子生成後にpH調整、ある
いは各々の元素の塩を添加しpH調整することにより粒
子表面に析出させることが出来る。
に対し馴染みが良く、非常に分散性が良い。更に、この
分散性のよさが、本発明で用いられる有機ジルコニウム
化合物の分散性を向上することができ、本発明の有機ジ
ルコニウム化合物の効果を十分に発揮することが出来
る。磁性体が分散メディアとして働き、有機ジルコニウ
ム化合物の分散を磁性体の分散性の良さが援助し、有機
ジルコニウム化合物の分散性を向上させる。また、これ
らの磁性体は水分子を吸着し、有機ジルコニウム化合物
が、水分子による帯電に強調を発揮しやすくする効果を
持っている。この効果は酸価を有する結着樹脂と共に用
いると一層効果的に発揮できる。
い、その結着樹脂中への分散性とあいまって、トナーの
帯電性を安定化することが出来る。また近年は、トナー
粒径の小径化が進んできており、重量平均粒径が2.5
〜10μmのような場合でも、帯電均一性が促進され、
トナーの凝集性も軽減され、画像濃度の向上、カブリの
改善等現像性が向上する。特に、重量平均粒径が2.5
〜6.0μmのトナーにおいてはその効果は顕著であ
り、極めて高精細な画像が得られる。重量平均粒径は
2.5μm以上である方が十分な画像濃度が得られて好
ましい。一方で、トナーの小粒径化が進むとジルコニウ
ム化合物の遊離も生じやすくなるが、本発明のトナーは
帯電均一性に優れているので多少のジルコニウム化合物
が存在してもスリーブ汚染の影響を受けにくくなる。磁
性トナーは、重量平均粒径が好ましくは2.5〜10μ
m(より好ましくは、2.5〜6.0μm)が良い。非
磁性トナーの場合でも、重量平均粒径は2.5〜10μ
mより好ましくは2.5乃至6.0μmが良い。
はコールターカウンター法を用いて行うが、例えばコー
ルターマルチサイザー(コールター社製)を用いること
が可能である。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1
%NaCl水溶液を調製する。例えばISOTON R
−II(コールターサイエンティフィックジャパン社
製)が使用できる。測定法としては、前記電解水溶液1
00〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好まし
くはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5m
l加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸
濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を
行い、前記測定装置によりアパーチャーとして100μ
mアパーチャーを用いて、2.00μm以上のトナー粒
子の体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算出
する。それから本発明に係る体積分布から求めた重量基
準の重量平均粒径(D4)を算出する。
μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜
4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.
04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未
満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜1
2.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;
16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.
40μm未満;25.40〜32.00μm未満;3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用い
る。
の鉄元素を基準として0.05〜10重量%であること
が好ましい。更に好ましくは0.1〜7重量%であり、
特に好ましくは0.2〜5重量%、更には0.3〜4重
量%である。0.05重量%より少ないと、これら元素
の含有効果が得られなく、良好な分散性、帯電均一性が
得られなくなる。10重量%より多くなると、電荷の放
出が多くなり帯電不足を生じ、画像濃度が低くなった
り、カブリが増加することがある。
て、磁性体の表面に近い方に多く存在しているものが好
ましい。たとえば、酸化鉄の鉄元素の溶解率が20%の
ときの異種元素の溶解率が、全異種元素の存在量の20
%〜100%が好ましい。さらには25%〜100%が
よく、30%〜100%が特に好ましい。表面存在量を
多くすることにより、分散効果や電気的拡散効果を、よ
り向上させることができる。
〜1.0μmが好ましく、さらには0.1〜0.5μm
のものが好ましい。磁性体はBET比表面積が2〜40
m2/g(より好ましくは、4〜20m2/g)のものが
好ましく用いられる。形状には特に制限はなく、任意の
形状のものが用いられる。磁気特性としては、磁場79
5.8kA/m下で飽和磁化が10〜200Am2/k
g(より好ましくは、70〜100Am2/kg)、残
留磁化が1〜100Am2/kg(より好ましくは、2
〜20Am2/kg)、抗磁力が1〜30kA/m(よ
り好ましくは、2〜15kA/m)であるものが好まし
く用いられる。これらの磁性体は結着樹脂100重量部
に対し、20〜200重量部で用いられる。好ましくは
40〜150重量部で用いられる。
置SYSTEM3080(理学電機工業(株)社製)を
使用し、JIS K0119蛍光X線分析通則に従っ
て、蛍光X線分析を行なうことにより測定することがで
きる。元素分布については、塩酸又はフッ酸溶解しなが
らの元素量をプラズマ発光分光(ICP)により測定定
量し、各元素の全溶時の濃度に対する各溶解時の各元素
濃度からその溶解率を求めることにより得られる。
拡大撮影した写真をデジタイザー等で測定することによ
り求めることが出来る。磁性体の磁気特性は、「振動試
料型磁力計VSM−3S−15」(東英工業社製)を用
いて外部磁場795.8kA/mの下で測定した値であ
る。比表面積は、BET法に従って、比表面積測定装置
オートソープ1(湯浅アイオニクス社製)を用いて試科
表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて比表
面積を算出する。
が好ましい。本発明に用いられるワックスには次のよう
なものがある。例えば低分子量ポリエチレン、低分子量
ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフ
ィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックス、サゾールワックスの如き脂肪族炭化水素
系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭
化水素系ワックスの酸化物;または、それらのブロック
共重合物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、
木ろう、ホホバろうの如き植物系ワックス;みつろう、
ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス;オゾケライ
ト、セレシン、ペトロラタムの如き鉱物系ワックス;モ
ンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂
肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバ
ワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸
化したものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステ
アリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基
を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪
酸;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸
の如き不飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、エイコシ
ルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアル
コール、セリルアルコール、メリシルアルコール、ある
いは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコ
ールの如き飽和アルコール;ソルビトールの如き多価ア
ルコール;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウ
リン酸アミドの如き脂肪酸アミド;メチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレ
ンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリ
ン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビス
オレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミ
ド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’
−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミ
ド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’
−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビス
アミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如
き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているも
の);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル
酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワ
ックス;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価
アルコールの部分エステル化物;植物性油脂を水素添加
することによって得られるヒドロキシル基を有するメチ
ルエステル化合物が挙げられる。
レフィンを高圧下でラジカル重合したポリオレフィン;
高分子量ポリオレフィン重合時に得られる低分子量副生
成物を精製したポリオレフィン;低圧下でチーグラー触
媒、メタロセン触媒の如き触媒を用いて重合したポリオ
レフィン;放射線、電磁波又は光を利用して重合したポ
リオレフィン;高分子量ポリオレフィンを熱分解して得
られる低分子量ポリオレフィン;パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシ
ュワックス;ジントール法、ヒドロコール法、アーゲ法
等により合成される合成炭化水素ワックス;炭素数1個
の化合物をモノマーとする合成ワックス、水酸基又はカ
ルボキシル基の如き官能基を有する炭化水素系ワック
ス;炭化水素系ワックスと官能基を有する炭化水素系ワ
ックスとの混合物;これらのワックスを母体としてスチ
レン、マレイン酸エステル、アクリレート、メタクリレ
ート、無水マレイン酸の如きビニルモノマーでグラフト
変性したワックスが挙げられる。
法、溶剤法、再結晶法、真空蒸留法、超臨界ガス抽出法
又は融液晶析法を用いて分子量分布をシャープにしたも
のや低分子量固形脂肪酸、低分子量固形アルコール、低
分子量固形化合物、その他の不純物を除去したものも好
ましく用いられる。
オフセット性のバランスを取る為に融点が70〜150
℃であることが好ましく、更には70〜130℃である
ことが好ましい。特には70〜120℃が好ましい。ワ
ックスの融点が上記範囲よりも低すぎると耐ブロッキン
グ性が低下し、また、上記範囲よりも高すぎると耐オフ
セット効果が発現しにくくなる。
クス総含有量は、結着樹脂100重量部に対し、0.2
〜20重量部で用いられ、好ましくは0.5〜10重量
部で用いるのが効果的である。
査熱量計(DSC)において測定されるワックスの吸熱
ピークの最大ピークのピークトップの温度をもってワッ
クスの融点とする。
走査熱量計による測定では、高精度の内熱式入力補償型
の示差走査熱量計で測定することが好ましい。例えば、
パーキンエルマー社製のDSC−7が利用できる。
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用いる
ことができる。
は、2種類以上の異なるワックスと用いると、更に優れ
た効果が得られる。ワックスには、トナーに対して、可
塑化作用と離型作用を発揮し、同時に用いるとどちらか
の作用が強調されるようになる。有機ジルコニウム化合
物がトナー中に存在すると、これらの効果が際だって現
れるようになり、それぞれのワックスを単独に用いたと
きよりもその作用が効果的に働くようになる。ワックス
によりトナーが可塑化されると、有機ジルコニウム化合
物の分散が良くなり、それにつれてもう一つのワックス
の離型性がより鮮明に現れるようになる。この時、酸価
を有する結着樹脂と共に用いるとなお一層効果的であ
る。
れらのワックスが同様構造である場合は、相対的に融点
の低いワックスが可塑化作用を発揮し、融点の高いワッ
クスが離型作用を発揮する。この時、融点の差が10℃
〜100℃の場合に、機能分離が効果的に発現する。1
0℃未満では機能分離効果が表れにくく、100℃を超
える場合には相互作用による機能の強調が行われにく
い。
点が好ましくは70〜120℃(更には好ましくは70
〜100℃)であることが、機能分離効果を発揮しやす
くなるので良い。
基の如き極性基を有するものや主成分とは異なる成分で
変成されたものが可塑作用を発揮し、より直鎖構造のも
のや官能基を有さない無極性のものや未変成のストレー
トなものが離型作用を発揮する。好ましい組み合わせと
しては、エチレンを主成分とするポリエチレンホモポリ
マー又はコポリマーとエチレン以外のオレフィンを主成
分とするポリオレフィンホモポリマー又はコポリマーの
組み合わせ;ポリオレフィンとグラフト変成ポリオレフ
ィンの組み合わせ;アルコールワックス,脂肪酸ワック
ス又はエステルワックスと炭化水素系ワックスの組み合
わせ;フイシャートロプシュワックス又はポリオレフィ
ンワックスとパラフィンワックス又はマイクロクリスタ
リンワックスの組み合わせ;フイッシャートロプシュワ
ックスとポリオレフィンワックスの組み合わせ;パラフ
ィンワックスとマイクロクリスタリンワックスの組み合
わせ;カルナバワックス,キャンデリラワックス,ライ
スワックス又はモンタンワックスと炭化水素系ワックス
の組み合わせが挙げられる。
測定において観測される吸熱ピークにおいて70〜12
0℃の領域に最大ピークのピークトップ温度があること
が好ましく、更には好ましくは70〜110℃の領域に
最大ピークを有していることが好ましい。このことによ
り、トナーの保存性と定着性のバランスをとりやすくな
る。
る。本発明のトナーに使用できる着色剤としては、非磁
性の、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば
顔料として、カーボンブラック、アニリンブラック、ア
セチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロ
ー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、
フタロシアニンブルー、キナクリドン、インダンスレン
ブルー等がある。これらは定着画像の光学濃度を維持す
るために必要な量が用いられ、結着樹脂100重量部に
対し0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量
部の添加量が良い。また、同様の目的で、更に染料が用
いられる。例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染
料、キサンテン系染料、メチン系染料があり、結着樹脂
100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは
0.3〜10重量部の添加量が良い。
ライト等の磁性酸化鉄を着色剤として用いても良い。こ
の磁性酸化鉄は、結着樹脂100重量部に対して20〜
200重量部含有されることが好ましく、40〜150
重量部であることがさらに好ましい。
ミナ、酸化チタンの如き無機酸化物や、カーボンブラッ
ク、フッ化カーボンの如き粒径の細かい粒子の無機微粉
体をトナー粒子に外添することが好ましい。
タン微粉体は、トナー粒子表面に分散させた時に細かい
粒子となる方が流動性付与性が高くなるので好ましい。
個数平均粒径としては5〜100nmになるものが良
く、さらに好ましくは5〜50nmが良い。BET法で
測定した窒素吸着による比表面積では30m2/g以上
(特に60〜400m2/g)の範囲のものが母体微粉
体として好ましく、表面処理された微粉体としては、2
0m2/g以上(特に40〜300m2/g)の範囲のも
のが好ましい。
00重量部に対して、0.03〜5重量部添加した時に
適切な表面被覆率になる。
ては、メタノールウエッタビリティーで30%以上の値
を示すのが好ましく、更に好ましくは50%以上であ
る。疎水化処理剤としては、含ケイ素表面処理剤である
シラン化合物とシリコーンオイルが好ましい。
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシランの如
きアルキルアルコキシシラン;ジメチルジクロルシラ
ン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジクロ
ルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニル
クロルシラン、ジメチルビニルクロルシランの如きシラ
ンカップリング剤、シラン化合物を用いることができ
る。
成分現像剤として使用しても良い。キャリアの抵抗値
は、キャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調
整して106〜1010Ω・cmにするのが良い。
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂或いは、これらの混合
物を用いることができる。
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金を用いることができる。また、これら
の磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、ニ
ッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、スズ、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシウ
ム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジ
ウムが挙げられる。
した添加剤としては、例えば、以下のようなものが用い
られる。
ロンチウム,酸化セリウム,酸化アルミニウム,酸化マ
グネシウム,酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素な
ど)・炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(硫酸カルシ
ウム,硫酸バリウム,炭酸カルシウム)など。
化ビニリデン,ポリテトラフルオロエチレンなど)、脂
肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウ
ムなど)など。
錫,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化ケイ素,酸化アルミニ
ウムなど)、カーボンブラック、樹脂微粒子など。
に対し、0.05〜10重量部が用いられ、好ましく
は、0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、
単独で用いても、また、複数併用しても良い。
物あるいは金属酸化物の微粉体を用いることが現像の耐
久安定性、放置後の現像安定性を得る上で好ましい。非
磁性一成分現像方法の場合は、酸化チタン又はアルミナ
を用いることが流動性向上、画像均一性を得る為に好ま
しい。
上述したようなトナー構成材料をボールミルその他の混
合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エクス
トルーダーの如き熱混練機を用いて良く混練し、冷却固
化後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級することによって
トナーを得る方法が好ましい。他には、結着樹脂を構成
すべき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした
後に、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法;コ
ア材及びシェル材から成るいわゆるマイクロカプセルト
ナーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいはこれ
らの両方に所定の材料を含有させる方法;結着樹脂溶液
中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりト
ナーを得る方法が挙げられる。さらに必要に応じ所望の
添加剤とトナー粒子とをヘンシェルミキサーの如き混合
機により十分に混合し、本発明のトナーを製造すること
ができる。
ー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社
製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキ
サー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワ
ミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工
社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げら
れ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社
製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型
押出機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼
所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロー
ルミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所
社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニ
ーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリ
ーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機とし
ては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イ
ノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、P
JMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);
クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス
(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・
ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業
社製);ターボミル(ターボ工業社製)が挙げられ、分
級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファ
イアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業
社製);ターボクラッシファイアー(日新エンジニアリ
ング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス
(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社
製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパー
ジョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);Y
Mマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒な
どをふるい分けるために用いられる篩い装置としては、
ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジ
ャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシ
ステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社
製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロ
シフター(槙野産業社製);円形振動篩い等が挙げられ
る。
明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではな
い。
ックスを表2に、磁性体を表3に、有機ジルコニウム化
合物を表4に記す。
重合した樹脂とを溶液ブレンドすることにより合成し、
ポリエステル樹脂は脱水縮合法により合成した。
する元素の塩の添加の有無やpHを調整しながら、マグ
ネタイト粒子を生成させ、磁性酸化鉄を得た。
族ポリカルボン酸あるいは芳香族ポリカルボン酸のナト
リウム塩を水、アルコール水溶液、アルコールに溶解
し、塩化酸化ジルコニウム水溶液と反応させ、芳香族ポ
リカルボン酸とジルコニウムの反応生成物を濾過、水洗
して得られる。このとき芳香族ポリカルボン酸と塩化酸
化ジルコニウムの仕込み比、溶媒、添加順序、添加速
度、反応温度、反応時間を調整して種々の有機ジルコニ
ウム化合物を調製した。なお、表4中、用いられる芳香
族ポリカルボン酸は表中の番号の化学式で示される芳香
族ポリカルボン酸を表しており、また、該芳香族ポリカ
ルボン酸の対Zrモル比の分析値を記している。
℃に設定した二軸混練押出機によって、溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した
後、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕し、得られた
微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用
いて分級し、体積平均粒径6.3μmの分級品を得た。
ヘキサメチルジシラザン15wt%およびジメチルシリ
コーン15wt%を含む疎水化処理剤で疎水化処理し
た、BET比表面積が140m2/gのシリカ1.2重
量部と、チタン酸ストロンチウム1.0重量部とを、上
記トナー粒子100重量部に対して外添混合して、トナ
ー1を得た。トナー内添処方を表5に、トナー物性を表
6に記す。
ヤノン社製)を用いて、23℃,相対湿度が5%(以
下、これを「5%RH」と表記する)の環境で、引き続
き30℃,80%RHの環境で各々30,000枚、計
60,000枚の複写試験を行った。その結果、両環境
で画像濃度が高くカブリのない高精細な画像が得られ
た。その詳細は表7及び8に記す。
ベス社製)でSPIフィルターを使用して、反射濃度の
測定を行い、5mm丸(5φ)の画像を測定した。カブ
リは、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC
−6DS 東京電色社製)を用いて測定し、画像形成後
の白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の
反射平均濃度をDrとし、Ds−Drをカブリ量として
カブリの評価を行った。数値の少ない方がカブリ抑制が
良い。画質の評価は、プリンタデータ信号で画像比率が
5〜100%の網点画像を5%毎に20階調形成した画
像をプリントアウトし、何階調表現できるかで評価し
た。これらの各評価を、初期、トナー補給前後、および
各環境耐久試験終了時に行った。なお、トナー補給を行
った際には、一週間放置してから複写試験を再開した。
トナー利用率は、消費トナーと廃トナーの重量を測定す
ることにより求めた。トナー利用率の数字は高い方がト
ナーの消費効率に優れている。また、耐久試験による定
着器加圧ローラの汚れは、以下の基準で評価した。
物1の代わりに有機ジルコニウム化合物4を用いる以外
は実施例1と同様にしてトナー2を作製し、評価を行っ
た。トナー2の内添処方を表5に、物性を表6にそれぞ
れ記す。評価結果を表7及び8に記す。
コニウム化合物1の代わりに有機ジルコニウム化合物5
を用いる以外は実施例1と同様にしてトナー3を作製
し、評価を行った。トナー3の内添処方を表5に、物性
を表6にそれぞれ記す。評価結果を表7及び8に記す。
りに塩化亜鉛を用いる他は、有機ジルコニウム化合物と
同様の製造方法を用いて有機亜鉛化合物(上記(3)式
で示される芳香族ポリカルボン酸を亜鉛原子1モルに対
して2.03モル有する)を製造した。
物1の代わりに上記有機亜鉛化合物を用いる以外は実施
例1と同様にしてトナー4を作製し、評価を行った。ト
ナー4の内添処方を表5に、物性を表6にそれぞれ記
す。評価結果を表7及び8に記す。
例1と同様にトナー5〜11を作製した。各実施例にお
いて、結着樹脂、有機ジルコニウム化合物および磁性体
の使用量は、実施例1と同様とした。ワックスに関して
は、表5中の括弧内に示す量を使用した。各トナー5〜
11の物性を表6に、同様の評価試験をした結果を表
7,8にそれぞれ示す。その結果、各実施例において、
両環境で画像濃度が高くカブリのない高精細な画像が得
られた。
0℃に設定した二軸混練押出機によって混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で微粉砕し、得られた微粉
砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて
分級し、体積平均粒径5.6μmの分級品を得た。ヘキ
サメチルジシラザン10wt%およびジメチルシリコー
ン10wt%を含む疎水化処理剤で疎水化処理した、B
ET比表面積が110m2/gのシリカ1.2重量部
を、上記トナー粒子100重量部に対して外添混合し
て、トナー12を得た。トナー12の内添処方を表9
に、物性を表10に示す。得られたトナー12につい
て、次に示す各評価試験を行った。
いて、15℃,10%RHの環境下と、30℃,85%
RHの環境下においてそれぞれ6000枚のプリント試
験を行い、画像濃度、カブリ、画質を評価した。
ベス社製)でSPIフィルターを使用して、反射濃度の
測定を行い、5mm角の画像を測定した。カブリは、反
射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS
東京電色社製)を用いて測定し、画像形成後の白地部
反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均
濃度をDrとし、Ds−Drをカブリ量としてカブリの
評価を行った。数値の少ない方がカブリ抑制が良い。画
質の評価は、孤立ドット100個を画像形成し、100
個のうち何ドットを表すことができたかによって評価す
る。ドット再現数が多いほど高画質といえる。
るまでの枚数を求めた。画像むらが発生したらカートリ
ッジを振り、2回目に画像むらが発生する時点をトナー
切れとした。この2回目の画像むらの発生までの枚数が
多いほどトナーの消費効率が高い。このとき用いる画像
としては、5%印字のドキュメントを用いた。
トアウト時、およびトナー切れ直前(画像むらが発生
し、カートリッジを振り、2回目に画像むらが発生する
間)に行った。
り評価した。
た。表11、12に示すように、実施例9では、両環境
で画像濃度が高く、かぶりおよび濃度むらのない高精細
な画像が得られた。
ジルコニウム化合物1の代わりに有機ジルコニウム化合
物4を用いる以外は、実施例9と同様の方法によりトナ
ー13を作製し、評価を行った。トナー13の内添処方
および物性を表9、10に、評価を行った結果を表11
及び12に記す。
ジルコニウム化合物1の代わりに有機ジルコニウム化合
物5を用いる以外は、実施例9と同様の方法によりトナ
ー14を作製し、評価を行った。トナー14の内添処方
および物性を表9、10に、評価を行った結果を表11
及び12に記す。
ジルコニウム化合物1の代わりに比較例3で用いた有機
亜鉛化合物を用いる以外は、実施例9と同様の方法によ
りトナー15を作製し、評価を行った。トナー15の内
添処方および物性を表9、10に、評価を行った結果を
表11及び12に記す。
実施例9と同様にトナー16〜22を作製した。各実施
例において、結着樹脂、有機ジルコニウム化合物および
磁性体の使用量は、実施例9と同様とした。ワックスに
関しては、表9中の括弧内に示す量を使用した。各トナ
ー16〜22の物性を表10に、同様の評価試験をした
結果を表11,12にそれぞれ示す。その結果、各実施
例において、両環境で画像濃度が高くカブリのない高精
細な画像が得られた。
0℃に設定した二軸混練押出機によって混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で微粉砕し、得られた微粉
砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて
分級し、体積平均粒径7.6μmの分級品を得た。硫酸
法で製造されたアナターゼ型チタニア微粉体100重量
部に対し、イソブチルトリメトキシシラン10wt%及
びジメチルシリコーン10wt%で疎水化処理した疎水
性チタニア(メタノールウエッタビリティ65%、BE
T比表面積75m2/g)1.5重量部を、上記トナー
100重量部に対して外添混合して、トナー23を得
た。トナー23の物性を表13に示す。得られたトナー
23について、以下に示す各評価試験を行った。
製)を用い、定着器にオイル塗布ローラを装着し、15
℃,10%RHの環境下と、30℃,80%RHの環境
下においてそれぞれ3000枚のプリント試験を行い、
画像濃度、カブリ、画質を評価した。
ベス社製)を用いて測定した。カブリは、反射濃度計
(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電
色社製)を用いて、転写紙の反射濃度Drと、ベタ白を
コピーした後の転写紙の反射濃度Dsとを測定し、それ
ぞれの平均値の差(Ds−Dr)分をカブリ値として測
定した。この差分が小さいほどカブリ抑制が良い。
形成し、100個のうち何ドットを表すことができたか
によって評価する。ドット再現数が多いほど高画質とい
える。
画像部に画像濃度むらがないかを目視で調査し、次の基
準で評価した。
および3000枚プリントアウト時に行った。評価結果
を表14及び表15に示した。表14、15に示すよう
に、実施例17では、両環境で画像濃度が高く、かぶり
および濃度むらのない高精細な画像が得られた。
機ジルコニウム化合物1の代わりに有機ジルコニウム化
合物4を用いる以外は、実施例17と同様の方法により
トナー24を作製し、評価を行った。トナー24の物性
を表13に、評価を行った結果を表14及び15に示
す。
0℃に設定した二軸混練押出機によって混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で微粉砕し、得られた微粉
砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて
分級し、体積平均粒径7.7μmの分級品を得た。熱分
解法で製造されたγ型アルミナ微粉体100重量部に対
し、n−ブチルトリメトキシシラン10wt%及びジメ
チルシリコーン5wt%で疎水化処理した疎水性アルミ
ナ(メタノールウエッタビリティ70%、BET比表面
積82m2/g)1.5重量部を、上記トナー粒子10
0重量部に対して外添混合して、トナー25を得た。ト
ナー25の物性を表13に示す。得られたトナー25に
ついて、実施例17と同様の評価試験を行った。評価結
果を表14及び表15に示す。実施例18では、両環境
で画像濃度が高く、かぶりおよび濃度むらのない高精細
な画像が得られた。
機ジルコニウム化合物6の代わりに有機ジルコニウム化
合物5を用いる以外は、実施例18と同様の方法により
トナー26を作製し、評価を行った。トナー26の物性
を表13に、評価を行った結果を表14及び15に示
す。
0℃に設定した二軸混練押出機によって混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で微粉砕し、得られた微粉
砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて
分級し、体積平均粒径7.9μmの分級品を得た。火焔
分解法で製造されたδ型アルミナ微粉体100重量部に
対し、n−ブチルトリメトキシシラン10wt%及びジ
メチルシリコーン5wt%で疎水化処理した疎水性アル
ミナ(メタノールウエッタビリティ75%、BET比表
面積77m2/g)1.5重量部を、上記分級品100
重量部に対して外添混合して、トナー27を得た。トナ
ー27の物性を表13に示す。得られたトナー27につ
いて、実施例17と同様の評価試験を行った。評価結果
を表14及び表15に示す。実施例19では、両環境で
画像濃度が高く、かぶりおよび濃度むらのない高精細な
画像が得られた。
機ジルコニウム化合物8の代わりに、比較例3で用いた
有機亜鉛化合物を用いる以外は、実施例19と同様の方
法によりトナー28を作製し、評価を行った。トナー2
8の物性を表13に、評価を行った結果を表14及び1
5に記す。
0℃に設定した二軸混練押出機によって混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッターミルで粗粉砕した後、ジ
ェット気流を用いた微粉砕機で微粉砕し、得られた微粉
砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて
分級し、体積平均粒径7.8μmの分級品を得た。硫酸
法で製造されたルチル型チタニア微粉体100重量部に
対し、イソブチルトリメトキシシラン10wt%及びジ
メチルシリコーン10wt%で疎水化処理して得られる
疎水性チタニア(メタノールウエッタビリティ70%、
BET比表面積59m2/g)1.5重量部を、上記分
級品100重量部に対して外添混合して、トナー29を
得た。トナー29の物性を表13に示す。得られたトナ
ー29について、実施例17と同様の評価試験を行っ
た。評価結果を表14及び表15に示す。実施例20で
は、両環境で画像濃度が高く、かぶりおよび濃度むらの
ない高精細な画像が得られた。
のカートリッジタイプのいずれのトナーを使用する現像
器においても優れた現像性が得ることができる。また、
本発明によれば、定着部材からのトナーによる画像の汚
れを抑制することができる。さらに、本発明によれば、
使用環境によらず高画質が得られ、且つ、高いトナー消
費効率を得ることができる。
Claims (12)
- 【請求項1】 結着樹脂、着色剤及び有機金属化合物を
少なくとも含有し、該有機金属化合物はジルコニウムと
芳香族ポリカルボン酸より反応生成した有機ジルコニウ
ム化合物であって、前記有機ジルコニウム化合物がジル
コニウム原子1モルに対し前記芳香族ポリカルボン酸単
位を1.0〜2.0モル含有し、前記芳香族ポリカルボ
ン酸は芳香族環の隣り合う炭素にカルボキシル基を有す
ることを特徴とするトナー。 - 【請求項2】 前記有機ジルコニウム化合物が前記芳香
族ポリカルボン酸単位を1.2〜1.8モル含有するこ
とを特徴とする請求項1に記載のトナー。 - 【請求項3】 前記芳香族ポリカルボン酸が、下記式
(I)で示される化合物であることを特徴とする請求項
1に記載のトナー。 【化1】 [一般式(I)において、Rは、アルキル基;シクロア
ルキル基;アルケニル基;アルコキシ基;水酸基;アシ
ルオキシ基;アルコキシカルボニル基;アシル基;カル
ボキシル基;アルキル基で置換されていてもよいアリー
ル基、アルアルキル基、アリールオキシ基、アリールオ
キシカルボニル基;ハロゲン原子;ニトロ基;アルキル
基、アリール基、アシル基で置換されていてもよいアミ
ノ基、カルバモイル基;メルカプト基から選ばれる置換
基を表し、aは0〜4の整数を表す。また、Rが複数個
存在する場合、これらは互いに同一であっても異なって
もよい。さらに、置換基Rは相互に連結して脂肪族環、
芳香族環あるいは複素環を形成してもよく、この場合、
これらの環は、前記置換基Rと同様の置換基rを1〜8
個有していてもよく、置換基rが複数個存在する場合に
は、これらは互いに同一であっても異なってもよい。] - 【請求項4】 前記芳香族ポリカルボン酸がアルキル基
を有するフタル酸であることを特徴とする請求項1に記
載のトナー。 - 【請求項5】 前記有機ジルコニウム化合物が結着樹脂
100重量部に対し0.1〜10重量部内添されている
請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。 - 【請求項6】 トナーがトナー粒子と該トナー粒子表面
に外添された外添剤からなり、前記有機ジルコニウム化
合物が外添剤として、結着樹脂100重量部に対し0.
01〜5重量部トナー粒子に外添されている請求項1〜
4のいずれか1項に記載のトナー。 - 【請求項7】 前記トナーの酸価が0.5〜100mg
KOH/gであることを特徴とする請求項1〜6のいず
れか1項に記載のトナー。 - 【請求項8】 前記着色剤が磁性酸化鉄であり、結着樹
脂100重量部に対し20〜200重量部含有すること
を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のトナ
ー。 - 【請求項9】 前記トナーがワックスを結着樹脂100
重量部に対し0.2〜20重量部含有していることを特
徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のトナー。 - 【請求項10】 前記トナーのテトラハイドロフラン
(THF)可溶成分のゲル透過クロマトグラフィ(GP
C)により測定される分子量分布において分子量3,0
00〜30,000の領域に少なくとも一つピークを有
し、分子量100,000〜10,000,000の領
域に少なくとも一つピークを有することを特徴とする請
求項1〜9のいずれか1項に記載のトナー。 - 【請求項11】 前記着色剤は非磁性の着色剤であり結
着樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部含有する
ことを特徴とする請求項1〜7に記載のトナー。 - 【請求項12】 前記トナーは重量平均径が2.5〜1
0μmであることを特徴とする請求項1〜11のいずれ
か1項に記載のトナー。
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