JP2002105347A - アゾ系化合物及びその用途 - Google Patents

アゾ系化合物及びその用途

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JP2002105347A
JP2002105347A JP2000293971A JP2000293971A JP2002105347A JP 2002105347 A JP2002105347 A JP 2002105347A JP 2000293971 A JP2000293971 A JP 2000293971A JP 2000293971 A JP2000293971 A JP 2000293971A JP 2002105347 A JP2002105347 A JP 2002105347A
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toner
resin
azo compound
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JP2000293971A
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Yoriaki Matsuzaki
松▲崎▼▲頼▼明
Osamu Kougo
修 高後
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記一般式(1)で表される本発明のア
ゾ系化合物、少なくとも一種の該アゾ系化合物を含有す
る樹脂組成物、該樹脂組成物を構成要素とするマゼンタ
色系カラートナー。 【効果】 本発明のアゾ系化合物を用いたマゼンタ色
系カラートナーは、カブリ現象がなく、繰り返し現像に
よる連続複写で得られる画像濃度が良好で安定したマゼ
ンタ色が得られ、また耐光性も良好で、実用上極めて価
値のあるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアゾ系化合
物、該アゾ系化合物を含有する樹脂組成物、電子写真記
録方式(複写機やレーザープリンター等の画像形成装
置)に好適に用いられるアゾ系化合物および該アゾ系化
合物を含有したカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アゾ系化合物は、電子写真記録、
熱転写記録、インクジェット記録、光記録媒体などに使
用される化合物として適した光学特性を有しているが、
耐光性に劣るなどの課題を有しており、化合物骨格自体
の設計や、様々な安定化剤(酸化防止剤、光安定剤、紫
外線吸収剤など)の添加により、各種用途に対応させて
いる。
【0003】アゾ化合物の用途の一例としてトナーが挙
げられ、電子写真記録では、光導電性絶縁体を利用し、
コロナ放電などにより該光導電性絶縁体上に一様な静電
荷を与え、様々な手段によって該光導電性絶縁体上に光
像を照射することで静電潜像を形成させ、該電気的潜像
を現像可視化する際にトナーが使用される。必要に応じ
て、さらに紙等の記録媒体上にトナー画像を転写した
後、加圧、加熱、溶剤蒸気、光等の照射等の手段により
記録媒体上にトナー画像を定着させて複写物が得られる
が、原稿を色分解フィルターを用いて露光し、前記工程
をイエロー、マゼンタ、シアン、場合によっては黒等の
カラートナーを用いて複数回重ね合わせるとカラー画像
が作成される。
【0004】電気的潜像を現像するためのトナーとして
は、従来、ポリスチレン、ポリエステル等の結着樹脂の
中に着色剤を分散させたものを0.1〜50μ程度に粉
砕した粒子が用いられている。このトナーは、通常、ガ
ラスビーズ、鉄粉等のキャリヤー物質と混合された二成
分系トナーとして、電気的潜像の現像に用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カラートナーには、例
えば下記に挙げる種々の物理的及び化学的特性が要求さ
れる。 (1)温度変化によりカラートナーの摩擦電気特性が悪
影響を受けないこと。 (2)連続使用のための繰り返し現像によるカラートナ
ー粒子と担体粒子の衝突及びそれらの粒子と感光板の相
互劣化による濃度の変化、あるいは、背景濃度の増大に
よる複写物の品質の低下を起こさないこと。 (3)潜像を有する感光板表面へのカラートナーの付着
量を増して複写画像の濃度を増大させようとする場合、
背景濃度が増大せず、所謂カブリ現象が生じないこと。 (4)カラートナーを多色重ねした場合、透明性に優れ
ていること。 (5)着色剤と樹脂との親和性が悪い場合、着色剤が感
光体などに移行して性能を低下させたり、画像を汚染し
てしまうことがあるが、これらが良好であること。 (6)着色剤による離型剤の着色がなく、得られた画像
を汚染してしまわないこと。 (7)各トナーの熔融混和性が優れていること。 (8)原稿を正確に再現するための分光反射特性が良好
であること。 (9)光、熱に対する堅牢度が良好であること。
【0006】カラートナーの特性は、着色剤によって左
右される傾向が強く、従来、着色剤として顔料や染料が
使用されていた。しかし顔料を用いた場合には、一般的
傾向として、上記(9)の特性には優れているものの、
特に(4)、(8)の要求特性が不十分であった。また
染料を用いた場合には、上記(4)の特性には優れてい
るものの、(6)、(9)の要求特性が不十分となりが
ちで、上述の要求特性すべてを満足させる着色剤が要望
されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のカ
ラートナーの持つ諸問題を解決すべく鋭意検討を行い、
上記の要求特性を満たしつつ、その中でも特にカブリ現
像がなく画像濃度が良好かつ安定で、耐光性に優れたマ
ゼンタ色系カラートナーを見出し本発明を完成した。即
ち本発明は、下記一般式で表されるアゾ系化合物、
樹脂中に少なくとも一種のアゾ系化合物を含有する樹脂
組成物、該樹脂組成物を構成要素とするマゼンタ色系
カラートナーである。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、R1〜R4 はそれぞれ独立に、水
素原子、置換されていてもよいアルキル基、2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル基を示し、R5、R6はそれ
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換されていて
もよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ
基、置換されていてもよいアリール基、置換されていて
もよいアリールオキシ基、−COOR9、−CONR1
0R11、−NHSO2R12または、−NHCOR1
3(R9〜R13はそれぞれ独立に、水素原子、置換さ
れていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアル
コキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換され
ていてもよいアリールオキシ基を表す)、R7、R8は
それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアル
キル基、置換されていてもよいアリール基、置換されて
いてもよいアルケニル基を示し、R7とR8は互いに結
合して環を形成してもよく、また、R7と隣接の芳香環
及び/またはR8と隣接の芳香環が結合して環を形成し
てもよく、Xは連結基を表す。〕
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、一般式(1)で表され
るアゾ系化合物、少なくとも1種の前記一般式(1)で
表されるアゾ系化合物からなるインクジェットカラート
ナー用色素、該色素を含有することを特徴とするカラー
トナーに関するものである。
【0011】本発明の一般式(1)で表される色素にお
いて、式中、R1〜R4 はそれぞれ独立に、水素原子、
置換されていてもよいアルキル基、2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル基を示し、R5、R6はそれぞれ独立
に、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいア
ルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換さ
れていてもよいアリール基、置換されていてもよいアリ
ールオキシ基、−COOR9、−CONR10R11、
−NHSO2R12または、−NHCOR13(R9〜
R13はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていても
よいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、
置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよ
いアリールオキシ基を表す)、R7、R8はそれぞれ独
立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置
換されていてもよいアリール基、置換されていてもよい
アルケニル基を示し、R7とR8は互いに結合して環を
形成してもよく、また、R7と隣接の芳香環及び/また
はR8と隣接の芳香環が結合して環を形成してもよく、
Xは連結基を表す。
【0012】ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。置換されて
いてもよいアルキル基としては特に限定されるものでは
ないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペ
ンチル基、1−エチルペンチル基、n−ヘキシル基、i
so−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチ
ル基、iso−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−
オクチル基、n−ノニル基、n−ウンデシル基、n−ド
デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基、トリフルオロメチル
基、クロロエチル基等のハロゲノアルキル基、シアノエ
チル基等のシアノアルキル基、メトキシメチル基、エト
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
プロポキシエチル基、ブトキシエチル基のアルコキシア
ルキル基、メトキシエトキシメチル基、エトキシエトキ
シメチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエト
キシエチル基、プロポキシエトキシエチル基、ブトキシ
エトキシエチル基等のアルコキシアルコキシアルキル
基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒド
ロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基等のヒドロキシ
アルキル基、ヒドロキシエトキシメチル基、ヒドロキシ
エトキシエチル基、ヒドロキシエトキシプロピル基、ヒ
ドロキシエトキシブチル基等のヒドロキシアルコキシア
ルキル基、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカル
ボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル基、ブト
キシカルボニルメチル基、ペンチルオキシカルボニルメ
チル基、ヘキシルオキシカルボニルメチル基等のアルコ
キシカルボニルアルキル基、フェノキシカルボニルメチ
ル基等のアリールオキシカルボニルアルキル基、アセチ
ルオキシエチル基、エチルカルボニルオキシエチル基、
プロピルカルボニルオキシエチル基、ブチルカルボニル
オキシエチル基、ペンチルカルボニリオキシエチル基、
ヘキシルカルボニルオキシエチル基等のアルキルカルボ
ニルオキシアルキル基、ベンジル基、フェネチル基のア
ラルキル基等が挙げられる。
【0013】置換されていてもよいアルケニル基として
は、特に限定されるものではないが、例えば、プロペニ
ル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプ
テニル基、オクテニル基等が挙げられる。
【0014】置換されていてもよいアルコキシ基として
は特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ
基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシル
オキシ基等のシクロアルコキシ基、メトキシメトキシ
基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポ
キシメトキシ基、プロポキシエトキシ基、ブトキシエト
キシ基等のアルコキシアルコキシ基等が挙げられる。
【0015】置換されていてもよいアリール基としては
特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、
トルイル基、キシリジル基、ナフチル基、クロロフェニ
ル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、トリフ
ルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0016】置換されていてもよいアリールオキシ基と
しては特に限定されるものではないが、例えば、フェノ
キシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、
メトキシフェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロモフ
ェノキシ基、フルオロフェノキシ基、トリフルオロメチ
ルフェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。R
7とR8は互いに結合して環を形成してもよいものとし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、
【0017】
【化3】 (式中、A1は水素原子、置換されていてもよいアルキ
ル基を示す)が挙げられる。R7と隣接の芳香環及び/
またはR8と隣接の芳香環が結合して環を形成してもよ
いものとしては、特に限定されるものではないが、例え
ば、
【0018】
【化4】 (式中、A2〜A20は水素原子、置換されていてもよ
いアルキル基を示し、Bは水素原子、アルキル基、−N
HCOR13を示す)が挙げられる。
【0019】連結基Xとしては、−(CH2)mCOO
(CH2)n−、−(CH2)pCONH(CH2)q−
(m、n、p、qは0〜3の整数を表す)が挙げられ
る。好ましい置換基の組み合わせとしては、連結基Xが
−(CH2)mCOO(CH2)n−、−(CH2)pC
ONH(CH2)q−(m、n、p、qは0〜3の整数
を表す)のいずれかであり、R1、R3が水素原子、R
2、R4がアルキル基、2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル基、R6が−NHSO2R12または−NHCO
R13である。
【0020】本発明のアゾ系化合物は、常法のアゾカッ
プリングに従い、例えば、下記に示すルートのように、
アミノイミダゾール類(2)とアニリン類(3)とのカ
ップリングし、(4)を得た後、さらにフェノール類
(5)と反応させることにより製造される。
【0021】
【化5】
【0022】(式中、R1〜R8及びXは、前記に同じ
であり、Yはハロゲン原子を表す。)具体的には、例え
ば塩酸中でアミノイミダゾール類(2)に、亜硝酸ナト
リウム水溶液を加えて、ジアゾ化した後、アニリン類
(3)へ前記のジアゾ化物を加え、アゾカップリング反
応を行い、生成した化合物を濾別することでアゾ化合物
(4)が得られる。さらに、フェノール類(5)と反応
させることで目的アゾ化合物(1)が得られる。なお、
一般式(1)の製造方法においては、前記の方法に限定
されるものではない。また、カラムクロマトグラフィー
などによって精製して使用することもできる。
【0023】本発明の樹脂組成物及びマゼンタ色系カラ
ートナーは、少なくとも樹脂および着色剤からなり、特
にカラートナー用として使用する場合、必要に応じて電
気特性・熱特性・物理特性等を調整する目的で離型剤、
電荷調整剤を添加して構成される。
【0024】本発明の樹脂組成物あるいはマゼンタ色系
カラートナーで使用される着色剤としては、少なくとも
一種の前記一般式(1)で表されるアゾ系化合物であ
り、性能を損なわない範囲で、これら化合物以外の染料
や顔料を混合して着色剤として用いることも可能であ
る。該アゾ系化合物の添加量は樹脂100重量部に対し0.1
〜40重量部が好ましく、0.5〜20重量部が特に好まし
い。カラートナー用として使用する場合、添加量が少な
すぎるとマゼンタ色としての着色効果に乏しくなり、逆
に多すぎると定着性に劣るようになり好ましくない傾向
を示す。
【0025】本発明の樹脂組成物あるいはマゼンタ色系
カラートナーで使用される樹脂としては、従来から樹脂
あるいはトナー用樹脂として知られているものは全て使
用可能である。具体的には、ポリスチレン、クロロポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロ
ロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル
共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸
ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合
体およびスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−
メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸
エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体およびスチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体
およびスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステ
ル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレ
ン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩化ビニル
樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、
アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹
脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、キシレン樹脂並びにポリビニルブチラール樹脂等が
あるが、本発明に用いるのに特に好ましい樹脂としては
スチレン系樹脂、飽和もしくは不飽和ポリエステル樹脂
およびエポキシ樹脂等を挙げることができる。また、上
記樹脂は単独で使用するに限らず、2種以上併用する事
もできる。
【0026】本発明のマゼンタ色系カラートナーで使用
される離型剤としては、特に限定されるものではない
が、融点が70〜120℃の範囲にあるものが好まし
く、特に80〜110℃の範囲にあるものが好ましい。
具体的には、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン
などの合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カ
ルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油
などの植物系ワックス類;ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ
などの動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケラ
イトなどの鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒドロキ
システアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エス
テルなどの油脂系ワックス類が挙げられ、これらは単独
であるいは2種以上混合して使用することができる。使
用する際の添加量は樹脂100重量部に対し0.1〜15重量
部が好ましく、0.5〜10重量部が特に好ましい。
【0027】トナーの電荷制御は、樹脂、着色剤自体で
行っても良いが、必要に応じて色再現上問題の生じない
ような電荷調整剤を併用しても良い。正電荷調整剤とし
ては4級アンモニウム塩等塩基性・電子供与性物質、負
電荷調整剤としては金属キレート類または含金染料等酸
性もしくは電子吸引性物質を、適宜選択して用いるとよ
い。電荷調整剤の添加量は結着樹脂の帯電性、着色剤の
添加量・分散方法を含めた製造方法、その他の添加剤の
帯電性等の条件によって調整されるが、樹脂100重量部
に対して0.1〜10重量部が適当である。これら電荷調整
剤は、結着樹脂中に混合添加して用いても、トナー粒子
表面に付着させた形で用いても良い。さらにまた、固体
電解質、高分子電解質、電荷移動錯体、酸化スズ等の金
属酸化物等の導電体、半導体、あるいは強誘電体、磁性
体等を添加しトナーの電気的性質を制御することができ
る。この他、トナー中には熱特性・物理特性等を調整す
る目的で各種の可塑剤(例えばフタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジオクチルなど)、抵抗調整剤(例えば酸化錫、酸
化鉛、酸化アンチモンなど)等の助剤を添加することも
可能である。その添加量は、樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部が適当である。さらに、トナー粒子にTiO2、
Al2 O3、SiO2等の微粉末を添加し、これらでトナー粒子
表面を被覆せしめることによってトナーの流動性・耐凝
集性の向上を図ることができる。その添加量は、樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。さらに必要
に応じて前記の離型剤、助剤等以外の添加剤を加えるこ
ともできる。その添加剤としては、例えばコロイダルシ
リカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動付与部剤
が挙げられ、必要に応じて表面をシランカップリング剤
やシリコンオイル等で疎水化処理したものを使用するこ
とができる。
【0028】本発明のマゼンタ色系カラートナーの製造
方法には、従来から用いられているトナー製造方法が適
用できる。例えば製造方法として以下の方法が挙げられ
るが、何らこの製造方法に限定されるものではない。ま
ず樹脂、着色剤、必要に応じて電荷調整剤、その他添加
剤などをボールミル、V型混合機、S型混合機、ヘンシ
ェルミキサー等で均一に分散する。次いで分散物を双腕
ニーダー、加圧ニーダー、エクストルーダー、ロールミ
ル等で溶融混練する。混練物をハンマーミル、カッター
ミル、ジェットミル、ボールミル等の粉砕機で粉砕し、
さらに得られた粉体を風力分級機等で分級し、平均粒径
が数μから数十μ程度の微粒子粉体を得る。また、必要
に応じて微粒子粉体に流動性を持たせるために添加剤
(例えば超微粒子状のコロイダルシリカなど)を加えて
撹拌混合することによってマゼンタ色系カラートナーが
得られる。
【0029】得られたマゼンタ色系カラートナーは、ト
ナー単独で現像剤となり静電潜像を顕像化する一成分現
像剤として使用することも可能であり、トナーとキャリ
アを混合する二成分現像剤としても用いることができ
る。
【0030】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
等の酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或
いはこれらの合金等、及びこれらの表面を樹脂等で処理
したものが挙げられる。また、キャリア表面を被覆する
樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリ
ル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合
体、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリアミド樹
脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂など或いは、これらの混合物を用いることができる。
トナーとキャリアとの混合割合は、一般にキャリア10
0重量部に対し、トナー0.5〜10重量部程度が適当
である。
【0031】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例中の「部」は重量部を示す。 実施例1 化合物(A)の合成 下記化合物(B)8.7部を水175部と35%塩酸2
5部に加えて、10℃以下まで冷却した。そこへ30%亜
硝酸ナトリウム水溶液 16.5部を10℃以下で滴下
し、2時間攪拌し、スルファミン酸4部を加えてジアゾ
液とした。別に、化合物(C)24.4部をメタノール
80部に加え、10℃以下まで冷却したところへ、前記
ジアゾ液を加えてカップリングを行った。反応終了後、
析出している結晶を濾過し、水洗、乾燥を行い、下記化
合物(D)31部を得た。
【0032】
【化6】
【0033】N,N−ジメチルイミダゾリジノン(以下
DMIと略記する)38部に化合物(D)7.5部、炭
酸カリウム3部、及び沃化カリウム0.4部を加えて8
0℃まで加熱した。これに、下記化合物(E)6.8部
を加えて、1時間攪拌した。反応終了後、氷水200部
へ排出し、析出した結晶をろ別し、さらに、カラムクロ
マトグラフィーにより精製を行い、目的化合物(A)6
部を得た。下記に、化合物(A)の元素分析値及び分光
特性値を示す。
【0034】
【化7】
【0035】
【表1】
【0036】化合物(A)5部、トナー用樹脂〔スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体;商品名 ハイマーT
B−1000F(三洋化成社製)〕95部をボールミル
で混合粉砕後150℃に加熱し、熔融混和を行い冷却後
ハンマーミルで粗粉砕し、次いでエアージェット方式に
よる微粉砕機で微粉砕した。更に分級して1〜20μを
選択し、トナーとした。このトナー10部に対しキャリ
ヤー鉄粉(商品名 EFV250/400;日本鉄粉社
製)90部を均一に混合し現像剤した。この現像剤を用
いて乾式普通紙電写真複写機(商品名 NP−500
0;キャノンK.K社製)で複写を行った。その結果を
表1に示す。分光反射特性、画像濃度が非常に良好で、
カブリのない鮮明なマゼンタ色の画像が得られ、その複
写物の耐光性も良好であった。
【0037】(性能評価)画像濃度は、「マクベス反射
濃度計」(マクベス社製)を用いて、白地部分のプリン
トアウト画像に対する相対濃度を測定した。 ◎:非常に良好(1.40以上) ○:良好(1.35〜1.40未満) △:普通(1.00〜1.35未満) ×:悪い(1.00未満) 画像上のカブリは、白地画像部のトナーカブリを倍率2
0倍のルーペを用いて観察し評価した。 ○ :カブリがなく良好。 △ :カブリあるが問題ないレベル。 × :カブリが多く問題。
【0038】画像の耐光性は、フェードメーター(カー
ボンアーク灯)、63℃にて100時間照射後ブルース
ケールにて判定を行った。 ○:良好(6級以上) △:普通(4〜6級未満) ×:悪い(4級未満) 実施例2 スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体の代わりに不
飽和ポリエステル樹脂を用いた以外は実施例1と同様に
トナーを作製し、該トナー特性の評価を行った。その結
果を表1に示す。分光反射特性、画像濃度が非常に良好
で、カブリのない鮮明なマゼンタ色の画像が得られ、そ
の複写物の耐光性も良好であった。
【0039】実施例3〜35 表1に、実施例1に記載の方法と同様に合成したアゾ系
化合物を示す。また、得られたアゾ系化合物を用い、実
施例1あるいは実施例2の方法でトナーを作製し、該ト
ナー特性の評価を行った。その結果、表1に示す様に、
本発明のアゾ系化合物を用いたマゼンタ色系カラートナ
ーは、分光反射特性、画像濃度が非常に良好で、カブリ
のない鮮明なマゼンタ色の画像が得られ、その複写物の
耐光性も優れたものであった。
【0040】比較例1 実施例1のトナー組成中のアゾ系化合物を第1表中(表
2〜表7)の比較例に記載の化合物5部に代えて、それ
以外は実施例1と同様にしてトナーを作製し、該トナー
特性の評価を行った。その結果、マゼンタ色が得られた
が、カブリ現象が見られ、耐光性も、本発明のアゾ系化
合物を含有したトナーより劣っていた。
【0041】
【発明の効果】本発明のアゾ系化合物を用いたマゼンタ
色系カラートナーは、カブリ現象がなく、画像濃度が良
好かつ安定したマゼンタ色が得られ、また耐光堅牢度も
良好で、実用上極めて価値のあるものである。
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H005 AA21 CA21 4J002 AA001 BB031 BB071 BB081 BB111 BB121 BC031 BC041 BC051 BC091 BC111 BD031 BD041 BF011 BF021 BG041 BG051 BG101 BH021 CC031 CC121 CD001 CF001 CG001 CK001 CP031 EU106 GP00 GT00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるアゾ系化合
    物。 【化1】 〔式中、R1〜R4 はそれぞれ独立に、水素原子、置換
    されていてもよいアルキル基、2H−ベンゾトリアゾー
    ル−2−イル基を示し、R5、R6はそれぞれ独立に、
    水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいアルキ
    ル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されて
    いてもよいアリール基、置換されていてもよいアリール
    オキシ基、−COOR9、−CONR10R11、−N
    HSO2R12または、−NHCOR13(R9〜R1
    3はそれぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよい
    アルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換
    されていてもよいアリール基、置換されていてもよいア
    リールオキシ基を表す)、R7、R8はそれぞれ独立
    に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアリール基、置換されていてもよいア
    ルケニル基を示し、R7とR8は互いに結合して環を形
    成してもよく、また、R7と隣接の芳香環及び/または
    R8と隣接の芳香環が結合して環を形成してもよく、X
    は連結基を表す。〕
  2. 【請求項2】連結基Xが−(CH2)mCOO(CH2
    n−、−(CH2)pCONH(CH2)q−(m、n、
    p、qは0〜3の整数を表す)のいずれかであることを
    特徴とする請求項1記載のアゾ系化合物
  3. 【請求項3】R1、R3が水素原子、R2、R4がアル
    キル基または2H−ベンゾトリアゾール−2−イル基、
    R6が−NHSO2R12または−NHCOR13であ
    る請求項2記載のアゾ系化合物。
  4. 【請求項4】樹脂中に、少なくとも一種の請求項1〜3
    記載のアゾ系化合物を含有することを特徴とする樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】請求項4記載の樹脂組成物を構成要素とす
    ることを特徴とするマゼンタ色系カラートナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008297524A (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Canon Inc インクジェット記録用インク及びこれを用いたインクジェット記録ユニット

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