JPH11143130A - トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤 - Google Patents

トナー母粒子、及びトナー並びに現像剤

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JPH11143130A
JPH11143130A JP30678897A JP30678897A JPH11143130A JP H11143130 A JPH11143130 A JP H11143130A JP 30678897 A JP30678897 A JP 30678897A JP 30678897 A JP30678897 A JP 30678897A JP H11143130 A JPH11143130 A JP H11143130A
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正明 金子
Yuji Hirasawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、フルカラーの複写機やプリンター
等を使用してフルカラー画像を形成した時に、鮮明で十
分な色再現性、発色性が得られる静電荷像現像用トナー
母粒子、及び該トナー母粒子を用いて成るトナー並びに
現像剤の提供することを目的とする。特にOHP用シー
トの様な透明基材上にフルカラー画像を形成した時に、
著しい透明性が得られる静電荷像現像用トナー母粒子、
及び該トナー母粒子を用いて成るトナー並びに現像剤の
提供することを目的とする。 【解決手段】 水分を除去した時に不純物としてのα型
結晶の含有率が7%以下であるβ型銅フタロシアニン顔
料(A)の水性ペースト(B)と、常温固体の樹脂
(C)とを加熱混練した後に、水分を除去して得られる
樹脂被覆顔料(D)と、結着樹脂(E)とを加熱混練し
て成ることを特徴とする静電荷像現像用トナー母粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録、静電印刷等に於ける静電潜像を現像する時に使用さ
れる静電荷像現像用トナー母粒子、及び該トナー母粒子
を使用して形成されるトナー並びに現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機及びプリンター等に於いて
フルカラー画像への展開が急速に進みつつあり、その実
用化も大きくなされている。しかし写真や印刷物等と比
較すると、現在実用化されているフルカラー電子写真画
像は、必ずしも満足し得る画質まで到達しているとは言
い難い。また近年、コンピュータやハイビジョン等の進
歩発展により、更に高精細なフルカラー画像を形成する
方法が強く要望されている。この為に、フルカラー電子
写真画像を更に高品質化することが強く求められてい
る。
【0003】電子写真法は、一般に静電潜像をトナーを
用いて現像する。その方法には大きく分類して、トナー
をキャリアと呼ばれる媒体に少量分散させた二成分系現
像剤を用いる方法と、キャリアを用いない一成分系現像
剤を用いる方法がある。フルカラーの電子写真の場合、
キャリアとトナーを混合攪拌して用いる二成分系現像剤
がしばしば使用される。
【0004】フルカラー電子写真法によるカラー画像形
成は、一般に3原色であるマゼンタ、シアン、イエロー
の3色、好ましくは墨入れ用としてブラックの4色のカ
ラートナーを用いて全ての色の再現を行うものである。
その方法は例えば、先ず原稿からの光をアナログ又はデ
ジタル的に色分解し、感光体の光導電層に導き、1色目
の静電潜像を形成する。続いて現像、転写工程を経てト
ナーは、紙等の被転写材上に保持される。更に2色目以
降についても前述の工程を順次複数回行い、同一被転写
材上に複数色のトナーが重ね合わせられ、一回の定着に
よって最終のフルカラー画像が得られる。
【0005】フルカラー複写機やフルカラープリンター
等を使用して、オーバー・ヘッド・プロジェクター(以
下、OHPと省略する。)用シートのような透明基材上
にフルカラー画像を形成することも増加して来た今日、
フルカラーの画像形成に供されるトナーには、従来の最
も一般的な黒色トナーの場合と同様に、種々の特性、例
えば安定した帯電性や良好な流動性が求められる他に、
透明性、鮮明性、色再現性等が更に要求される。
【0006】フルカラー画像は、上記したように転写材
上に複数色のトナーが重ね合わさられることによって得
られる為に、個々のトナーの光透過性が不足すると、色
再現性が悪化し、鮮明な画像を得ることが困難となる。
特にOHP用シートの様な透明基材上にフルカラー画像
を形成した時にこの現象は著しく、良好な透明画像は得
難い。
【0007】その対策として顔料の分散の程度を上げ
る、即ちトナー中の顔料粒径をより小さくすることが考
えられる。一般に顔料の粒子径を小さくして分散度を上
げていくと顔料分散体の透明性が向上する。しかし、サ
ンドミル、3本ロールミル、ボールミル、エクストルー
ダー等の通常の分散機は、主に顔料の二次粒子(一次粒
子が弱く凝集している)を壊して一次粒子にするだけで
あり、此れ等の通常の分散機では、顔料をより微細化す
ることは困難である。高速のサンドミル等を用いること
によって、顔料の種類によっては更に顔料を微細化する
ことも可能ではあるが、非常に多大なエネルギーを必要
とする。
【0008】又、顔料は乾燥させると、一般に凝集する
性質がある。塗料やインキ等は、この凝集した顔料と所
定の樹脂や溶剤等とを予備混合し、サンドミルや3本ロ
ールミル等の分散機を使用して製造している。此れは即
ち、顔料を分散機にかけることにより、凝集した2次粒
子の状態から元の細かい1次粒子の状態にエネルギーを
かけて戻していることである。
【0009】顔料を乾燥する前の、顔料を高濃度に含有
する水性スラリーや水性ペーストに、樹脂又は樹脂溶液
を添加し、混合攪拌し、顔料の周囲の水分を樹脂又は樹
脂溶液で置換した後、水分及び溶剤を除去することを一
般にフラッシングと呼んでいる。この方法は、ほぼ未乾
燥の状態の顔料を樹脂で被覆することが出来るので、従
来のような乾燥工程での顔料の凝集が起き難い。
【0010】カラートナーの内、電子写真用シアントナ
ーとしては、鮮明な青色を呈するフタロシアニン系有機
顔料を用いたものが、主として使用されている。フタロ
シアニン系有機顔料を用いたシアントナー粒子には帯電
特性を向上すべく荷電制御剤を添加することが一般的で
あるが、かかる荷電制御剤は有色である為顔料本来の色
相を阻害してしまう。一方、顔料本来の色相を阻害する
有色の荷電制御剤を添加しないと、高温高質下において
トナーの帯電量が低下し、画像濃度が低下したり、カブ
リが発生したりする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来のシアントナーに於ける問題点を解決し、フルカラー
の複写機やプリンター等を使用してフルカラー画像を形
成した時に、鮮明で十分な色再現性、発色性が得られる
静電荷像現像用トナー母粒子、及び該トナー母粒子を用
いて成るトナー並びに現像剤の提供することを目的とす
る。特にOHP用シートの様な透明基材上にフルカラー
画像を形成した時に、著しい透明性が得られる静電荷像
現像用トナー母粒子、及び該トナー母粒子を用いて成る
トナー並びに現像剤の提供することを目的とする。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、着色剤
として銅フタロシアニン顔料を使用したシアントナーの
色相について種々検討した結果、β型銅フタロシアニン
顔料中に含まれるα型銅フタロシアニン顔料が画像の明
るさに悪影響を及ぼしており、水分を除去した時に不純
物としてのα型結晶の含有率が7%以下であるβ型銅フ
タロシアニン顔料を使用すれば、画像を形成した時にβ
型本来の鮮明な青色が得られることを見出し、更にかか
るβ型銅フタロシアニン顔料を乾燥工程を経ずしてを樹
脂で被覆した後に、結着樹脂中に分散させることにより
上記目的が達成されることを見出し、本発明に至ったも
のである。
【0013】即ち、本発明は、水分を除去した時に不純
物としてのα型結晶の含有率が7%以下であるβ型銅フ
タロシアニン顔料(A)の水性ペースト(B)と、常温
固体の樹脂(C)とを加熱混練した後に、水分を除去し
て得られる樹脂被覆顔料(D)と、結着樹脂(E)とを
加熱混練して成ることを特徴とする静電荷像現像用トナ
ー母粒子である。
【0014】第2の発明は、樹脂被覆顔料(D)と結着
樹脂(E)と共にサリチル酸の金属錯体又はその塩、及
びアルキルサリチル酸の金属錯体又はその塩から成る群
より選ばれる少なくとも1種以上の荷電制御剤を加熱混
練して成ることを特徴とす第1の発明記載の静電荷像現
像用トナー母粒子である。
【0015】第3の発明は、結着樹脂(E)100重量
部に対して、銅フタロシアニン顔料(A)を1〜10重
量部、荷電制御剤を0.1〜10重量部含有することを
特徴とする第2の発明記載の静電荷像現像用トナー母粒
子である。
【0016】第4の発明は、第1乃至第3の発明何れか
記載の静電荷像現像用トナー母粒子と、外添剤とを混合
して成ることを特徴とする静電荷像現像用トナーであ
る。
【0017】第5の発明は、第4の発明記載の静電荷像
現像用トナーと、キャリアを混合して成ることを特徴と
する現像剤である。
【0018】
【発明の実施の形態】フタロシアニン系有機顔料は主に
色相が赤味青であるα型結晶と、色相が緑味青であるβ
型結晶の2種類が在り、通常はα型結晶をβ型結晶に転
移させて顔料として使用しており、静電荷像現像用シア
ントナー用の着色剤としても鮮明な青色をしたβ型銅フ
タロシアニン顔料が主として広く使用されているが、α
型結晶がβ型結晶に全部転移せずにα型のままで残って
いると、本来のβ型結晶の有する鮮明な青色が得られな
いことが判明した。即ち、α型結晶の含有率がより少な
い顔料を用いると画像の青味がより鮮明になる。特に荷
電制御剤として黄味を有するサリチル酸の金属錯体又は
塩、あるいはアルキルサリチル酸の金属錯体又は塩を添
加しても、鮮明な青味の画像を得ることが可能になっ
た。
【0019】本発明においては、α型結晶の含有率が7
%以下であるβ型銅フタロシアニン顔料を使用すること
が必要であり、α型結晶の含有率が0%であるβ型銅フ
タロシアニン顔料を使用することがより好ましい。α型
結晶の含有率が7%より高いと、そのトナー画像の色相
は、濁りのあるくすんだ青となってしまう。
【0020】β型銅フタロシアニンは、先ずフタル酸、
尿素、銅化合物、触媒を有機溶剤の存在下で加熱反応
し、生成したスラリーから溶媒を加熱減圧蒸留した後
に、洗浄、濾過、乾燥して粗製銅フタロシアニン得る。
しかしこのままでは、粒子が大きくそのまま使用出来な
い為に、続く顔料化工程を経て微細化した高品位のβ型
銅フタロシアニン顔料を得ている。
【0021】一般的なβ型銅フタロシアニンの顔料化工
程は、先ずドライミリング法により粗製銅フタロシアニ
ンを乾式粉砕する。この時にβ型の一部がα型に結晶転
移し、α型を20〜30%含有したβ型銅フタロシアニ
ンが得られる。α型を20〜30%含有した係るβ型銅
フタロシアニンに有機溶剤を加え加熱攪拌すると、凝集
がほぐれながら粒子が成長(整粒)しつつ、α型がβ型
に結晶転移する。次いで、濾過、洗浄を経て、有機溶剤
を水で置換し、β型銅フタロシアニン顔料の水性ペース
ト(B)を得ることができる。係る方法において、有機
溶剤中で加熱攪拌する時間を変えることによって、α型
がβ型に結晶転移する割合を変えることができる。例え
ば、より長時間加熱攪拌することによって、より多くの
α型がβ型に結晶転移する。
【0022】α型を20〜30%程度含有するα型とβ
型との混晶物中のα型をβ型に結晶転移せしめる別の方
法としては、ソルベントソルトミリング法が挙げられ
る。ソルベントソルトミリング法は、α型とβ型との混
晶物を水溶性の無機塩とジエチレングリコール等の水溶
性の有機溶剤と共に混練し、混練後水溶性の無機塩及び
水溶性の有機溶剤を水洗、濾過を繰り返してβ型銅フタ
ロシアニン顔料の水性ペースト(B)を得ることができ
る。混練時の温度や時間を変えることによってα型から
β型への結晶転移の割合を変えることができる。尚、α
型結晶の含有率が7%以下であるβ型銅フタロシアニン
顔料(A)の水性ペースト(B)は、上記方法によって
得ることが出来るが、その製造方法等は特に制約される
ものではない。
【0023】α型結晶の含有率は、顔料サンプルをX線
回折測定し、α型の特徴を示す2θ=15.6°、1
6.6°及びβ型の特徴を示す2θ=18.1°、1
8.4°の回折角のピーク面積をそれぞれSα/Sβと
した時、Sα/(Sα+Sβ)×100から算出するこ
とができる。
【0024】本発明における樹脂被覆顔料(D)は、例
えば以下のようにして得ることができる。上記顔料の水
性ペースト(B)を、ニーダー若しくはスーパーミキサ
ー等の混合分散機に移し、常温固体の樹脂(C)、必要
に応じてその他添加剤等を加えて混合攪拌を行う。この
時に必要に応じて加熱してもよい。約10〜20分で顔
料分が樹脂に移行する。分離した水分をデカンテーショ
ンにより除去し、残った混練物を必要に応じて加熱し2
本又は3本ロールを使用して水分を除去し、樹脂被覆顔
料(D)(顔料高濃度チップ)を得ればよい。
【0025】常温固体の樹脂(C)即ちフラッシングに
用いることの出来る樹脂として、公知のものを含めて広
く使用可能である。画像の透明性を考慮して、無色透明
の樹脂の方がより好適である。例えばアクリルニトリ
ル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、メタアク
リルアミド、及びそれらの混合物等のスチレン−アクリ
ル系、ポリエステル系等の公知の樹脂が全て使用可能で
ある。この他にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化樹脂、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹
脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリ
コーン樹脂、ロジン・エステル、ロジン等を挙げること
が出来る。何れの樹脂もその製造方法は特に制約される
ものではない。
【0026】本発明のトナー母粒子は、常法に従い、得
ることが出来る。即ち、上記樹脂被覆顔料(D)に結着
樹脂(E)、必要に応じて荷電制御剤等の添加剤を加え
て、ヘンシェルミキサー等で予備混合を行う。その後エ
クストルーダー等により希釈、溶融混練を行う。次いで
冷却後ハンマーミル等で粗粉砕し、ジェットミル等で微
粉砕する。その後に風力分級機等で分級し、平均粒径5
〜20μm程度の所定の粒度分布を有する分級品、即ち
トナー母粒子を得る。
【0027】結着樹脂(E)、即ちフラッシング後の溶
融混練に用いることの出来る樹脂として、公知のものを
含めて広く使用出来る。画像の透明性を考慮して、無色
透明の樹脂の方がより好適である。樹脂(C)と同じ種
類の樹脂が使用可能だが、必ずしも結着樹脂(E)は樹
脂(C)と一致している必要は無い。
【0028】本発明のトナー母粒子には、必要に応じて
荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤として
は、サリチル酸の金属錯体又は塩や、アルキルサリチル
酸の金属錯体又は塩を使用することができ、具体的には
ジターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯体、アルミ
ニウム錯体、又は亜鉛錯体等を挙げることが出来る。
【0029】本発明のトナー母粒子には、流動性向上
剤、クリーニング助剤等として、種々の粒子を外添剤と
して配合することも好ましい。外添剤としては公知のも
のが全て使用出来る。例えば0.01〜0.5μmのシ
リカ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物、炭化珪
素、炭化タングステン等の研磨剤、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸アルミニウム等の脂肪酸金属塩等の滑剤、
その他1〜50μmのポリテトラフロロエチレン、ポリ
ビニリデンフロライド、ポリメチルメタアクリレート、
ポリスチレン、シリコーン等の微粉末を添加することが
好適である。此れ等の混合物、更に此れ等の微粉末を各
種表面処理した外添剤を添加することも好適である。
【0030】本発明の現像剤は、上記トナーとキャリア
とを混合して成るものであり、従来の公知の方法で得る
ことが可能で、特に制約されるものではない。本発明に
係わる現像剤に用いられるキャリアとしては、既知のキ
ャリアは全て使用可能である。一般に二成分現像剤を構
成するキャリアは導電性キャリアと絶縁性キャリアに大
別される。導電性キャリアとしては、通常、酸化又は未
酸化の鉄粉が用いられる。絶縁性キャリアとしては、一
般に強磁性体よりなるキャリアコア材粒子表面を絶縁性
樹脂により均一に被覆したキャリアが代表的である。キ
ャリアをコア材としては、例えば酸化鉄(マグネタイ
ト)、還元鉄、銅、フェライト、ニッケル、コバルト等
や此れ等と亜鉛、アルミニウム等の合金等の粒子を挙げ
ることが可能である。被覆樹脂としてはアクリル樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリア
セタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネイト樹
脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース樹
脂、ポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、アミノ樹脂等の
公知の材料の何れのものでもよい。キャリアの粒径とし
ては20〜200μm程度のものが好ましい。又、一般
的に現像剤中にはトナーを1〜30%含有することが好
ましい。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づき、本発明を
更に詳細に説明する。但し、これによって本発明の実施
の形態が何等限定されるものではない。実施例及び比較
例中、部及び%は、重量部及び重量%をそれぞれ表す。
【0032】顔料製造例1 β型粗製銅フタロシアニンをのアトライターで15分間
乾式粉砕し、α型結晶の含有率が24%の乾式粉砕物を
得た。この乾式粉砕物100重量部と、粉砕した塩化ナ
トリウム500重量部、ジエチレングリコール25重量
部を1000容量部の双腕型ニーダーに仕込み、100
〜110℃でジエチレングリコールを追加しながら、3
時間混練りした。ジエチレングリコールの総使用量は8
0重量部であった。湿式摩砕後、70℃の1%硫酸水溶
液1300重量部に取り出し、1時間保温攪拌後、濾
過、水洗を繰り返し、α型結晶の含有率が0%である、
β型銅フタロシアニン顔料1のスラリー(顔料分50
%)を得た。
【0033】顔料製造例2 湿式摩砕時間を2.5時間とすること以外、顔料製造例
1と同様にしてα型結晶の含有率が5%である、α型及
びβ型結晶から成る銅フタロシアニン顔料2のスラリー
(顔料分50%)を得た。
【0034】顔料製造例3 湿式摩砕時間を2時間とすること以外、顔料製造例1と
同様にしてα型結晶の含有率が7%である、α型及びβ
型結晶から成る銅フタロシアニン顔料3のスラリー(顔
料分50%)を得た。
【0035】実施例1 下記の原料をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作
所製)に仕込む。 銅フタロシアニン顔料1のスラリー(顔料分50%) 100重量部 ポリエステル樹脂 100重量部 (Tg:55℃、Mn3,000、Mw:25,000) 100℃に加熱しながら約30分間混合し、顔料を樹脂
に移行(フラッシング)させ、樹脂を均一に分散させ
る。分離した水及び溶剤分をニーダーから除去した後
に、残った混練物を加熱型2本ロールにて5回パスさ
せ、樹脂被覆顔料、即ち顔料高濃度チップを得た。
【0036】 上記顔料高濃度チップ 6.0重量部 上記ポリエステル樹脂 92.0重量部 荷電制御剤(ボントロンE−81、ジターシャリーブチルサリチル酸のクロム錯 体、オリエント化学工業社製) 2.0重量部 上記の各処方量をヘンシエルミキサーにより予備混合を
行い、二軸エクストルーダーにより、希釈、押出し機で
溶融混練する。冷却後、ハンマーミルを用いて粗粉砕
し、次いでジェットミルで微粉砕した後、風力分級機で
平均粒径9.5μmのトナー母粒子を得る。上記トナー
母粒子100重量部に流動性向上剤として平均粒径0.
05μmの疎水性酸化チタン微粉末を0.4重量部を添
加し、ヘンシエルミキサーで混合してシアントナーを得
た。
【0037】上記シアントナーを用いて市販のフルカラ
ー複写機(CLC350、キャノン製)にて画像評価を
行ったところ、彩度が高く鮮明なシアン画像が得られ
た。また、シアンを使った中間色も鮮明な画像が得られ
た。OHP用シートへシアン画像を形成した時に、鮮明
で染料並みの著しい透明性が得られた。又、得られたト
ナーを熱プレスにより溶融させ、ガラス板上に均一な薄
層を作り、光学顕微鏡により分散状態を観察したとこ
ろ、凝集の無い非常に良好な分散状態になっていること
が確認出来た。
【0038】実施例2 銅フタロシアニン顔料1のスラリーの代わりに銅フタロ
シアニン顔料2のスラリーを用いた以外は、実施例1と
同様にしてシアントナーを得た。上記シアントナーを用
いて市販のフルカラー複写機(CLC350、キャノン
製)にて画像評価を行ったところ、実施例1と同様な結
果が得られた。
【0039】実施例3 銅フタロシアニン顔料1のスラリーの代わりに銅フタロ
シアニン顔料3のスラリーを用いた以外は、実施例1と
同様にしてシアントナーを得た。上記シアントナーを用
いて市販のフルカラー複写機(CLC350、キャノン
製)にて画像評価を行ったところ、彩度が低く濁りのあ
るシアン画像となった。また、シアンを使った中間色も
不鮮明な画像となった。
【0040】
【発明の効果】本発明により、鮮明で十分な色再現性、
発色性が得られ、特にOHP用シートへシアン画像を形
成した時に、鮮明で著しい透明性が得られる静電荷像現
像用シアントナー母粒子及び、トナー並びに現像剤が得
られた。光学顕微鏡により分散状態を観察したところ、
凝集の無い非常に良好な分散状態になっていることが確
認出来た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 9/10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を除去した時に不純物としてのα型
    結晶の含有率が7%以下であるβ型銅フタロシアニン顔
    料(A)の水性ペースト(B)と、常温固体の樹脂
    (C)とを加熱混練した後に、水分を除去して得られる
    樹脂被覆顔料(D)と、結着樹脂(E)とを加熱混練し
    て成ることを特徴とする静電荷像現像用トナー母粒子。
  2. 【請求項2】 樹脂被覆顔料(D)と結着樹脂(E)と
    共に、サリチル酸の金属錯体又はその塩、及びアルキル
    サリチル酸の金属錯体又はその塩から成る群より選ばれ
    る少なくとも1種以上の荷電制御剤を加熱混練して成る
    ことを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナー
    母粒子。
  3. 【請求項3】 結着樹脂(E)100重量部に対して、
    銅フタロシアニン顔料(A)を1〜10重量部、荷電制
    御剤を0.1〜10重量部含有することを特徴とする請
    求項2記載の静電荷像現像用トナー母粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3何れか記載の静電荷像現
    像用トナー母粒子と、外添剤とを混合して成ることを特
    徴とする静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の静電荷像現像用トナー
    と、キャリアをを混合して成ることを特徴とする現像
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107880629A (zh) * 2017-11-23 2018-04-06 宣城亚邦化工有限公司 一种酞菁蓝颜料的制备方法
JP2020042085A (ja) * 2018-09-07 2020-03-19 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナー

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