JP2001194831A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2001194831A
JP2001194831A JP2000330798A JP2000330798A JP2001194831A JP 2001194831 A JP2001194831 A JP 2001194831A JP 2000330798 A JP2000330798 A JP 2000330798A JP 2000330798 A JP2000330798 A JP 2000330798A JP 2001194831 A JP2001194831 A JP 2001194831A
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Nobuyuki Okubo
信之 大久保
Yoshihiro Ogawa
▲吉▼寛 小川
Katsuhisa Yamazaki
克久 山▲崎▼
Tsuneo Nakanishi
恒雄 中西
Kaori Hiratsuka
香織 平塚
Hirohide Tanigawa
博英 谷川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温定着性、耐高温オフセット性に優れ、且
つ高温高湿及び低温低湿環境下においても高い現像性を
維持することができ、画像の汚れが抑制されたトナーを
提供する。 【解決手段】 1以上のアルキル基と、鉄原子と結合可
能な2個の水酸基とを有するモノアゾ化合物より生成さ
れ得るアゾ鉄化合物を有し、トナーのテトラハイドロフ
ラン可溶成分のゲル透過クロマトグラフィにより測定さ
れる分子量分布において、分子量3,000〜50,0
00の領域に少なくとも1つピークを有し、分子量5
0,000より大きく10,000,000以下の領域
に少なくとも1つピークまたはショルダーを有すること
を特徴とするトナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録などの画像形成方法における静電荷潜像を顕像化する
ためのトナーまたはトナージェット方式の画像形成方法
に使用されるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に記載されている
ような多数の方法が知られている。電子写真法は一般に
は光導電性物質を利用した種々の手段により感光体に静
電荷像を形成し、次いで該静電荷像をトナーを用いて現
像し、必要に応じて中間転写体を介して、または介さず
に紙の如き転写材にトナー像を転写した後、加熱、圧
力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等によりトナー像を転写
材に定着して複写物またはプリントを得るものである。
また、転写されずに感光体上に残ったトナーは種々の方
法でクリーニングされ、上述の各工程が繰り返される。
【0003】トナーは、現像されるべき静電潜像の極性
に応じて、正または負の電荷を有する必要がある。トナ
ーに電荷を保有させるためにはトナーの成分である樹脂
の摩擦帯電性を利用することもできるが、この方法では
トナーの帯電が安定しないので、濃度の立ち上がりが遅
く、カブリが生じ易い。そこで、所望の摩擦帯電性をト
ナーに付与するために、荷電制御剤がトナーに添加され
る。
【0004】今日、当該技術分野で知られている荷電制
御剤は、負摩擦帯電性荷電制御剤として、モノアゾ染料
の金属錯塩、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、芳
香族ジオール等の金属錯塩、酸成分を含む樹脂等が知ら
れている。正摩擦帯電性荷電制御剤としては、ニグロシ
ン染料、アジン染料、トリフェニルメタン系染顔料、4
級アンモニウム塩、4級アンモニウム塩を側鎖に有する
ポリマー等が知られている。
【0005】しかしながら、荷電制御剤として用いられ
るアゾ染料構造の金属錯体の多くは、一般に安定性に乏
しく、例えば、機械的な摩擦や衝撃、温度や湿度条件の
変化、電気的衝撃、光照射等により分解または変化して
初期の荷電制御性が失われ易い。また、実用レベルの帯
電付与性を有するものであっても電荷の安定性に問題が
あったり、製造方法等の違いにより荷電制御効果を持た
ない不純化学物質を含むことが多く、品質の安定性及び
信頼性等の点で諸問題を残していた。
【0006】特開平9−169919号公報に開示され
ているモノアゾ染料の金属錯塩化合物は摩擦帯電付与と
いう観点からは優れたものであるが、環境変動、経時、
使用状況に関わらず安定した現像が得られるまでには至
っていない。
【0007】また、特開平11−7164号公報には、
モノアゾ化合物を配位子とするアモルファス状の金属錯
塩からなる荷電制御剤が記載されており、アルキル基を
有するモノアゾ化合物の例示もなされている。しかしな
がら、本公報には、アルキル基を有するモノアゾ化合物
を配位子とする金属錯塩からなる荷電制御剤を含有させ
て、トナーを製造した例は記載されておらず、また荷電
制御剤とトナーの樹脂成分との関係についても考慮され
ていない。また、アモルファス状の金属錯塩は、トナー
中での分散性及び帯電性には優れたものであるが、比較
的軟らかいために、トナーの長期の使用によって、感光
体にトナーが付着したり、トナーの劣化が進んで現像性
が徐々に低下したりする場合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
点を解消したトナーを提供することを目的とする。
【0009】本発明は、高速なプロセススピードにおい
ても、低温定着性と耐オフセット性に優れたトナーを提
供することを目的とする。
【0010】本発明は、高解像、高精細画像の形成が可
能なトナーを提供することを目的とする。
【0011】本発明はトナー粒子中で各成分が均一に分
散しており、長期間の使用においても、初期と同様な優
れた画像を得ることができるトナーを提供することを課
題とする。
【0012】本発明は、長期の保存性にも優れ、環境に
対する安定性にも優れたトナーを提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂、着
色剤および有機金属化合物を少なくとも含有するトナー
粒子を有するトナーであって、前記有機金属化合物は、
1以上のアルキル基と、鉄原子と結合可能な2個の水酸
基とを有するモノアゾ化合物より生成され得るアゾ鉄化
合物であり、前記トナーのテトラハイドロフラン可溶成
分のゲル透過クロマトグラフィにより測定される分子量
分布において、分子量3,000〜50,000の領域
に少なくとも1つピークを有し、分子量50,000よ
り大きく10,000,000以下の領域に少なくとも
1つピークまたはショルダーを有することを特徴とする
トナーに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明者らは、鋭意検討の結果、
1以上のアルキル基と鉄と結合可能な2個の水酸基とを
有するモノアゾ化合物より生成され得るアゾ鉄化合物を
荷電制御剤としてトナーに含有させ、且つトナーのテト
ラハイドロフラン(THF)可溶成分が、ゲル透過クロ
マトグラフィ(GPC)により測定される分子量分布に
おいて、特定の領域にピーク及び/又はショルダーを持
つようにすることにより、長期に亘るトナーの帯電安定
性やトナー混合時の帯電均一性が維持されつつ、高温高
湿、低温低湿環境下においても良好な帯電性を示すトナ
ーが得られることを見いだした。
【0015】本発明に係るアゾ系鉄化合物としては、例
えば下記式(d)、(e)、(f)で表されるアゾ鉄化
合物が挙げられる。
【0016】
【外7】
【0017】
【外8】
【0018】
【外9】
【0019】(式(d)、(e)、(f)中、A及びB
は、それぞれ独立してo−フェニレン又は1,2−ナフ
チレンを表し、少なくともA又はBのいずれかに1以上
のアルキル基を有し、また、A、Bはそれぞれハロゲン
原子を置換基としてさらに有していても良く、Mは、水
素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン及
び有機アンモニウムイオンからなるグループより選ばれ
るカチオンを表す。)
【0020】本発明で用いられるアゾ鉄化合物はトナー
中での分散性が良好であり、トナーの帯電量分布を均一
とすることができ、安定した帯電の立ち上がりや、良好
な現像性をトナーに付与することができる。また、本発
明のトナーはGPCにより測定される分子量が比較的低
分子量の成分と比較的高分子量の成分とを併せ持つこと
により、幅広い温度領域において被定着材へのトナーの
良好な定着性能が得られる。また、上記モノアゾ化合物
より生成され得るアゾ鉄化合物はアルキル基を有してい
るため、トナーの結着樹脂と馴染みやすく、溶融粘度の
異なる低分子量成分、高分子量成分のいずれにも十分に
分散することができる。このため、従来用いられてきた
モノアゾ化合物を用いた場合に生じる、該モノアゾ化合
物のトナー中での分散不良に起因する耐久後半での現像
性の低下を引き起こすことがなく、長期にわたって良好
な現像性をトナーにもたらすことができる。
【0021】また、本発明のアゾ鉄化合物は、結晶性で
あることが、トナーの長期の耐久使用時の現像性の低下
を抑えられるという点において好ましい。結晶性のアゾ
鉄化合物は比較的硬いため、長期の使用による劣化を抑
制することができる。また、硬いことによってトナー表
面の摩擦帯電性も向上し、より高い現像性をトナーにも
たらすことができる。従来、結晶性のアゾ鉄化合物をト
ナーに用いると、硬いために感光体を傷つけたり、トナ
ー粒子から脱落しやすい等の問題点があったが、本発明
のアゾ鉄化合物はアルキル基を有しているのでトナーへ
の分散性が高く、アゾ鉄化合物のトナーからの脱落が抑
制され、且つ、耐久時にトナー表面でのアゾ鉄化合物の
露出度が増加することを抑えられるので、感光体への傷
の発生が抑制される。更に本発明のトナーはGPCによ
り測定される分子量が比較的低分子量の成分と高分子量
の成分を合わせ持つことで適度な粘度を有するので、結
晶性のアゾ鉄化合物とトナー中の他の成分との付着性が
高まり、トナー中での結晶性のアゾ鉄化合物の分散性を
長期に渡って維持することができる。
【0022】アゾ系鉄化合物が結晶性であることは、ア
ゾ鉄化合物のX線回折スペクトルを分析することによっ
て確認できる。X線回折スペクトルが結晶性であること
を示すというのは、X線回折パターンが図1のように顕
著な回折ピークを示すことと定義する。これは、2θ=
5°乃至30°(θはブラッグ角)の範囲におけるアゾ
鉄化合物のX線回折スペクトルについて複数のピークを
有するものである。好ましくは、2θ=10°乃至25
°(θはブラッグ角)の範囲におけるアゾ鉄化合物のX
線回折スペクトルについて5°毎の範囲で1つ以上のピ
ークを有するものである。複数の回折ピークが得られる
場合、結晶化度が計算でき、多重ピーク分離法により算
出した全体の強度の総計に対する結晶部分の強度の総計
の比率(結晶化度)が50%を超えるものが好ましい。
結晶性であることの効果は、結晶化度が大きいほど高
く、より良い耐久性を得るためには、結晶化度が55%
以上であることがより好ましく、更に60%以上が好ま
しい。
【0023】アゾ鉄化合物が結晶性のものであるかどう
かの確認は、例えば次の条件で測定することができる。
【0024】例えば株式会社マックサイエンス社製のX
線回折装置 MXP3システムにより、CuKα線によ
るX線回折スペクトルを測定する。そのX線回折スペク
トルを2θ=5°乃至30°の範囲(θはブラッグ角)
でスムージング処理したスペクトルを更に全体のスペク
トルと結晶部分のスペクトルに分離する。その分離した
チャートの各スペクトルについて2θ=5°乃至30°
の範囲(θはブラッグ角)で結晶化度測定法により全体
の強度の総計、及び結晶部分の強度の総計を求め、以下
の式により結晶化度を算出する。 結晶化度(%)=(結晶部分の強度の総計/全体の強度
の総計)×100
【0025】本発明におけるアゾ鉄化合物を生成し得る
上記モノアゾ化合物は、下記式(a)、(b)、(c)
で示される化合物であることが、帯電の立ち上がりや、
画像濃度、カブリ、画質など現像性の安定を図るために
好ましい。
【0026】
【外10】
【0027】(式中、R1〜R8はそれぞれ独立して、水
素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、R1
8のうち少なくとも一つはアルキル基である。)
【0028】
【外11】
【0029】(式中、R9〜R18はそれぞれ独立して、
水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、R9
〜R18のうち少なくとも一つはアルキル基である。)
【0030】
【外12】
【0031】(式中、R19〜R30はそれぞれ独立して、
水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を表し、R19
〜R30のうち少なくとも一つはアルキル基である。)
【0032】上記のモノアゾ化合物の如くアルキル基を
置換基として有するモノアゾ化合物を用いると、高い帯
電量が得られ、高画像濃度で、忠実に潜像を再現した画
像が得られるために好ましい。
【0033】また、上記モノアゾ化合物としては、その
分子中に少なくとも1つのアルキル基を置換基として有
するものであれば、そのアルキル基の位置は特に限定さ
れないが、上記式(b)においては、R13〜R18の位
置、更にはR15の位置にアルキル基を有することが、安
定した帯電性をトナーに付与するという点から特に好ま
しい。
【0034】上記モノアゾ化合物としては、炭素数4〜
12(より好ましくは炭素数6〜10)のアルキル基を
置換基として有するモノアゾ化合物が好ましい。炭素数
4〜12のアルキル基を置換基として有するモノアゾ化
合物は、アルキル基の存在により、トナー中の結着樹脂
との相溶性が良好となるため、高く、且つ安定した帯電
量が得られるようになり、高画像濃度を有し、潜像が忠
実に再現された高精細の画像が得られるようになる。よ
り好ましくは、炭素数が4〜12であり、3級炭素を有
するアルキル基を置換基として有するモノアゾ化合物で
あり、更に好ましくは、炭素数が6〜10であり、3級
炭素を有するアルキル基を置換基として有するモノアゾ
化合物であり、最も好ましくは、
【0035】
【外13】
【0036】を置換基として有するモノアゾ化合物であ
る。3級炭素を有するアルキル基を置換基として有する
モノアゾ化合物は、帯電保持能力が高いため、経時によ
る帯電量の変化が小さくなり、また、トナー中でのより
均一な分散が可能となり、トナーの帯電性がより均一な
ものとなる。
【0037】また、モノアゾ化合物は、アゾ結合を挟む
両側の構造において、一方がアルキル基を有し、他方が
ハロゲン原子を有する構造が好ましく、ハロゲン原子と
しては、塩素原子が特に好ましい。
【0038】さらに、上記式(a)〜(c)のモノアゾ
化合物の中では、特に(b)の構造を有するモノアゾ化
合物が好ましい。
【0039】以下に、本発明で好ましく用いられるモノ
アゾ化合物の具体例を挙げる。
【0040】
【外14】
【0041】
【外15】
【0042】
【外16】
【0043】
【外17】
【0044】
【外18】
【0045】
【外19】
【0046】
【外20】
【0047】
【外21】
【0048】
【外22】
【0049】
【外23】
【0050】
【外24】
【0051】
【外25】
【0052】
【外26】
【0053】
【外27】
【0054】
【外28】
【0055】
【外29】
【0056】
【外30】
【0057】
【外31】
【0058】
【外32】
【0059】
【外33】
【0060】
【外34】
【0061】
【外35】
【0062】
【外36】
【0063】
【外37】
【0064】
【外38】
【0065】
【外39】
【0066】
【外40】
【0067】
【外41】
【0068】
【外42】
【0069】
【外43】
【0070】
【外44】
【0071】
【外45】
【0072】
【外46】
【0073】
【外47】
【0074】
【外48】
【0075】
【外49】
【0076】
【外50】
【0077】本発明におけるアゾ鉄化合物のトナーへの
好ましい添加量としては、結着樹脂100質量部に対し
て0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量
部の範囲で用いられる。
【0078】また、本発明のアゾ鉄化合物は、トナーに
一般に用いられる公知の荷電制御剤と組み合わせて使用
してもよい。例えば、他の有機金属錯体、金属塩、キレ
ート化合物などがあり、具体的にはアセチルアセトン金
属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン
酸金属錯体、ポリオール金属錯体が挙げられる。その
他、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、エステル
類の如きカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体も
あげられる。またビスフェノール類、カリックスアレー
ンの如きフェノール誘導体も用いられる。
【0079】本発明で用いられるアゾ鉄化合物は、鉄と
モノアゾ化合物の反応生成物であって、上記モノアゾ化
合物が鉄原子に配位したアゾ鉄化合物である。このアゾ
鉄化合物は鉄錯体、鉄錯塩、あるいはこれらの混合物で
あり、例えば、上記一般式(d)、(e)、(f)で表
せるアゾ鉄化合物あるいはこれらの混合物である。本発
明においては、アルキル基を有するモノアゾ化合物と鉄
が反応していることによって、他の金属を用いた場合と
比べて熱的、経時的により安定した化合物となり、トナ
ーに良好な帯電性能を付与することができる。
【0080】本発明で用いられるアゾ鉄化合物は、鉄原
子と結合可能なモノアゾ化合物を、水及び/又は有機溶
媒中(好ましくは有機溶媒中)で鉄化剤と反応させるこ
とにより得ることができる。
【0081】一般に、有機溶媒中で得られた反応生成物
は、適当量の水に分散させ、析出物を濾取して水洗し、
乾燥させることにより取り出すことができる。このよう
な鉄化反応に用いる有機溶媒の例としては、メタノー
ル、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
ジメチルエーテル(モノグライム)、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル(ジグライム)、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチ
ルエーテル(トリグライム)、テトラエチレングリコー
ルジメチルエーテル(テトラグライム)、エチレングリ
コール、プロピレングリコールの如きアルコール系、エ
ーテル系、又はグリコール系有機溶媒;N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドの如き
非プロトン性極性溶媒;の如き水に可溶な有機溶媒を挙
げることができる。上記有機溶媒として好ましいもの
は、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセ
ロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル
(エチルセロソルブ)、エチレングリコールであり、結
晶性のアゾ鉄化合物を合成するという点において好まし
い。また、他の溶媒中で得られたアゾ鉄化合物を、上記
有機溶媒中で再結晶させることも好ましい。
【0082】この有機溶媒の使用量は特に限定されるも
のではないが、配位子として用いられる上記モノアゾ化
合物に対して質量比で2〜5倍量である。
【0083】また、上記鉄化剤として好適なものの例と
しては、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄が挙げら
れる。鉄化剤は、一般に、配位子となるモノアゾ化合物
1モルに対して、鉄原子当量で1/3〜2当量、好まし
くは1/2〜2/3当量が用いられる。
【0084】本発明のトナーは、THF可溶成分のGP
Cにより測定される分子量分布において分子量3,00
0〜50,000の領域に少なくとも1つのピークを有
し、好ましくは分子量3,000〜30,000、特に
好ましくは3,000〜25,000の領域にピークを
有する。更に、分子量50,000より大きく10,0
00,000以下の領域にも、少なくとも1つのピーク
またはショルダーを有しており、好ましくは分子量10
0,000〜10,000,000、より好ましくは分
子量100,000〜5,000,000、特に好まし
くは100,000〜1,500,000の領域にピー
クまたはショルダーを有する。
【0085】本発明において、例えば「分子量3,00
0〜50,000の領域にピークを有する」とは、GP
C測定によって得られた分子量分布を示すチャートにお
いて上記領域中にピークの頂点が存在することを意味す
る。また、例えば「分子量50,000より大きく1
0,000,000以下の領域にショルダーを有する」
とは、GPC測定によって得られた分子量分布を示すチ
ャートにおいて、上記領域中に曲線の微分値が極値とな
る点、即ち変曲点が存在することを意味する。
【0086】分子量分布において、トナーがこの様なピ
ークを有することによって、定着性、耐オフセット性及
び保存性がバランスよく保たれると共に、耐久性、均一
帯電性をトナーに付与することができる。
【0087】また、本発明のような分子量分布を有する
トナーと上記アゾ鉄化合物とを組み合わせて用いること
により、更に以下のような優れた効果が得られる。すな
わち、本発明におけるアゾ鉄化合物は、アルキル基を有
しているためトナー中で均一に分散し、且つトナー中の
結着樹脂成分、特に定着性に寄与する低分子量成分を可
塑化する作用をもたらすので定着性が向上する。また、
同時に結着樹脂の高分子量成分も適度に可塑化されるた
め、低分子量成分と高分子量成分との相溶性が向上し、
高分子量成分がトナー中に均一に分散されるようにな
り、定着時における定着部材に対するトナーの離型効果
が高まる。
【0088】また、本発明のトナーは、低分子量成分と
高分子量成分とをバランスよく有しているために適度な
硬さを有しており、滑り性に富んだものである。本発明
のアゾ鉄化合物は高い帯電性能を有するために、付着力
が高く、周辺部材、特に感光体へのトナー融着を起こし
やすいものであるが、本発明のトナーは滑り性に富んで
いるので、高温高湿環境下のようなトナー付着が生じや
すい場合においても、長期にわたって感光体へのトナー
付着が抑制される。分子量3,000〜50,000の
領域にピークを有さないと、トナーの定着性が不十分に
なると共に、アゾ鉄化合物の分散性が不十分となり、現
像性、耐トナー融着性が低下してしまう。また、分子量
50,000より大きく10,000,000以下の領
域にピークを有さないと、トナーの耐高温オフセット性
が低下し、また、アゾ鉄化合物の分散性、トナーの滑り
性が不十分となり、現像性の低下や感光体へのトナー融
着を引き起こす。
【0089】トナー或いは結着樹脂のTHF(テトラハ
イドロフラン)を溶媒としたGPCによる分子量分布
は、例えば次の条件で測定することができる。
【0090】まず、40℃のヒートチャンバ中でカラム
を安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒として
テトラハイドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で
流し、試料のTHF溶液を約100μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
する。
【0091】検量線作成用の標準ポリスチレン試料とし
ては、例えば東ソー社製または昭和電工社製の分子量が
102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度
の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出
器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとして
は、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わ
せるのが良い。例えば昭和電工社製のshodex G
PC KF−801,802,803,804,80
5,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー
社製のTSKgelG1000H(HXL),G200
0H(HXL),G3000H(HXL),G4000
H(HXL),G5000H(HXL),G6000H
(HXL),G7000H(HXL),TSKguar
dcolumnの組み合わせを挙げることができる。
【0092】分子量分布測定のための試料は次のように
して作製する。トナーまたは結着樹脂の試料をTHFに
入れ、数時間放置した後、十分振とうしてTHFと良く
混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に12時間以
上静置する。このときTHF中への試料の放置時間が2
4時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フ
ィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、例えば、
マイショリディスクH−25−5東ソー社製、エキクロ
ディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社
製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの測
定試料とする。試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg
/mlとなるように調整する。
【0093】本発明のトナーに使用される結着樹脂の種
類としては、スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹
脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシ
レン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、石油系樹脂が挙げられる。
【0094】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、ビニルトルエンの如きスチ
レン誘導体;アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル;メタクリ
ル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチルの如きメタクリ
ル酸エステル;マレイン酸;マレイン酸ブチル、マレイ
ン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有す
るジカルボン酸エステル;アクリルアミド、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、ブタジエン;塩化ビニ
ル;酢酸ビニル、安息香酸ビニルの如きビニルエステ
ル;エチレン、プロピレン、ブチレンの如きエチレン系
オレフィン;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ンの如きビニルケトン;ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニ
ルエーテルが挙げられる。これらのビニル系単量体が単
独もしくは併用して用いられる。
【0095】本発明で用いられる結着樹脂は、酸価が1
〜100mgKOH/gであることが好ましく、1〜7
0mgKOH/gであることがより好ましく、更には1
〜50mgKOH/gであることが好ましく、特には2
〜40mgKOH/gであることが好ましい。結着樹脂
の酸価が上記範囲より小さい場合は、結着樹脂と上記モ
ノアゾ化合物との相互作用による良好な現像性や長期の
現像安定性が十分に発揮されない場合がある。一方、結
着樹脂の酸価が上記範囲よりも大きい場合は、結着樹脂
の吸湿性が強くなり、画像濃度が低下し、カブリが増加
する傾向がある。
【0096】本発明では、酸価を有する結着樹脂を用い
ることにより、アゾ鉄化合物の帯電付与能力がより強調
され、トナーの早い帯電立ち上がりを実現し、高い帯電
量を付与することができる。
【0097】また、トナーから測定される酸価が0.5
〜100mgKOH/gであるときに上記効果が十分に
発揮される。さらには0.5〜50mgKOH/gであ
るとき、特には1.0〜40mgKOH/gであること
が好ましい。
【0098】本発明において、トナー及び結着樹脂成分
の酸価は、以下の方法により求める。
【0099】〈酸価の測定〉基本操作はJIS K−0
070に準ずる。 1)試料は、予め結着樹脂(重合体成分)以外の添加物
を除去して使用するか、結着樹脂以外の成分の酸価およ
び含有量を予め求めておく。トナーまたは結着樹脂の粉
砕品0.5〜2.0gを精秤する。このときの重合体成
分の重さをW(g)とする。 2)300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エ
タノール(4/1)の混合液150mlを加え溶解す
る。 3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用い
て、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電
子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win
workstation)とABP−410電動ビュレ
ットを用いての自動滴定が利用できる)。 4)この時のKOH溶液の使用量をS(ml)とする。
同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量
をB(ml)とする。 5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクタ
ーである。 酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.6
1}/W
【0100】結着樹脂の酸価を調整するモノマーとして
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルア
クリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソク
ロトン酸、アンゲリカ酸の如きアクリル酸及びそのα−
或いはβ−アルキル誘導体;フマル酸、マレイン酸、シ
トラコン酸、アルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコ
ン酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不
飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導体又は無水
物が挙げられる。これらのモノマーを、単独、或いは混
合して他のモノマーと共重合させることにより所望の結
着樹脂を得ることができる。この中でも、特に不飽和ジ
カルボン酸のモノエステル誘導体を用いることが酸価を
コントロールする上で好ましい。
【0101】不飽和カルボン酸のモノエステル誘導体と
しては、具体的には、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ
オクチル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェ
ニル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマ
ル酸モノブチル、フマル酸モノフェニルの如きα,β−
不飽和ジカルボン酸のモノエステル類;n−ブテニルコ
ハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モノメチ
ル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデセニル
グルタル酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸モノブ
チルの如きアルケニルジカルボン酸のモノエステル類が
挙げられる。
【0102】以上のようなカルボキシル基含有モノマー
は、結着樹脂を構成する全モノマー100質量部に対し
0.1〜50質量部が好ましく、より好ましくは0.1
〜30質量部、更には0.2〜15質量部添加すればよ
い。
【0103】上記のようなジカルボン酸のモノエステル
モノマーが選択される理由としては、水系の懸濁液に対
して溶解度が低く、一方、有機溶媒や他のモノマーへの
溶解度の高いエステルの形で用いることができるためで
ある。
【0104】トナーの結着樹脂は、トナーの保存性の観
点から、ガラス転移温度(Tg)が45〜80℃、好ま
しくは50〜70℃である。Tgが上記範囲よりも低い
と、高温環境下でトナーが劣化しやすく、また定着時に
オフセットが発生しやすくなる。また、Tgが上記範囲
よりも高いと、定着性が低下する傾向にある。
【0105】本発明に係る結着樹脂の合成方法として、
用いることの出来る重合法としては、溶液重合法、乳化
重合法や懸濁重合法が挙げられる。
【0106】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と重合開始剤を含む相とが、別の相であるため停止反応
速度が小さい。その結果、重合速度を大きくすることが
でき、高重合度の重合体粒子を得ることができる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤、アゾ鉄化合物及び荷電制御剤その他の添加物と
の混合が容易であること等の理由から、トナー用の結着
樹脂の製造方法として有利な点がある。
【0107】しかし、乳化重合法では、添加される乳化
剤のため生成重合体が不純になり易く、重合体を取り出
すには塩析などの操作が必要で、この不便を避けるため
には懸濁重合が好都合である。
【0108】懸濁重合においては、水系溶媒100質量
部に対して、モノマー100質量部以下(好ましくは1
0〜90質量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウムが用いられ、一般に水
系溶媒100質量部に対して0.05〜1質量部使用さ
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る重合開始剤、生成するポリマーによって適宜選択され
る。
【0109】本発明に用いられる結着樹脂は、以下に例
示する様な多官能性重合開始剤を単独あるいは単官能性
重合開始剤を用いて生成することが好ましい。
【0110】多官能構造を有する多官能性重合開始剤の
具体例としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス
−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
α,α’−ビス−(t−ブチルパーオキシジイソプロピ
ル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパ
ーオキシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキ
シブタン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリッ
クアシッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパー
オキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチル
パーオキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリ
メチルアジペート、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス−(4,4−
ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、
2,2−t−ブチルパーオキシオクタンおよび各種ポリ
マーオキサイドの如き1分子内に2つ以上のパーオキサ
イド基の如き重合開始機能を有する官能基を有する多官
能性重合開始剤;及びジアリルパーオキシジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパー
オキシアリルカーボネート及びt−ブチルパーオキシイ
ソプロピルフマレートの如き1分子内にパーオキサイド
基の如き重合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基
との両方を有する多官能性重合開始剤が挙げられる。
【0111】これらの内、より好ましいものは、1,1
−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシ
クロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイド
ロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレー
ト及び2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン、及びt−ブチルパーオ
キシアリルカーボネートである。
【0112】これらの多官能性重合開始剤は、トナーの
結着樹脂として要求される種々の性能を満足する為に
は、単官能性重合開始剤と併用されることが好ましく、
特に、半減期10時間を得る為の分解温度が、多官能性
重合開始剤よりも低い単官能重合開始剤と併用すること
が好ましい。
【0113】このような単官能性重合開始剤としては、
具体的には、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオ
キシド、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t−ブチル
パーオキシドの如き有機過酸化物、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼンの如きアゾおよび
ジアゾ化合物が挙げられる。
【0114】これらの単官能性重合開始剤は、前記多官
能性重合開始剤と同時にモノマー中に添加しても良い
が、多官能重合開始剤を添加した後に、単官能重合開始
剤を添加することが好ましく、更には、該多官能性重合
開始剤の効率を適正に保つ為には、重合工程において該
多官能性重合開始剤の示す半減期を経過した後に添加す
るのが好ましい。
【0115】これらの開始剤は、効率の点から、モノマ
ー100質量部に対し0.01〜10質量部で用いるの
が好ましく、0.05〜2質量部で用いるのがより好ま
しい。
【0116】また、結着樹脂は架橋性モノマーで架橋さ
れていることも好ましい。
【0117】架橋性モノマーとしては主として2個以上
の重合可能な二重結合を有するモノマーが用いられる。
具体例としては、芳香族ジビニル化合物(例えば、ジビ
ニルベンゼン、ジビニルナフタレン);アルキル鎖で結
ばれたジアクリレート化合物類(例えば、エチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ
アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートに代えたもの);エーテル結合を含
むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類(例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及
び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代え
たもの);芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれ
たジアクリレート化合物類(例えば、ポリオキシエチレ
ン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジア
クリレート、及び、以上の化合物のアクリレートをメタ
クリレートに代えたもの);さらにはポリエステル型ジ
アクリレート化合物類(例えば、商品名MANDA(日
本化薬))が挙げられる。多官能の架橋性モノマーとし
ては、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロ
ールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアク
リレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレー
ト、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物の
アクリレートをメタアクリレートに代えたもの;トリア
リルシアヌレート、トリアリルトリメリテートが挙げら
れる。
【0118】これらの架橋性モノマーは、他のモノマー
成分100質量部に対して、0.00001〜1質量
部、好ましくは0.001〜0.05質量部の範囲で用
いることが好ましい。
【0119】これらの架橋性モノマーのうち、トナーの
定着性,耐オフセット性の点から好適に用いられるもの
として、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼ
ン)、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジ
アクリレート化合物類が挙げられる。
【0120】その他の合成方法としては、塊状重合方
法、溶液重合方法を用いることが出来る。塊状重合法は
高温で重合させて停止反応速度を速めることで、任意の
重合体を得ることができるが、反応をコントロールしに
くい問題点がある。その点、溶液重合法では、溶媒によ
るラジカルの連鎖移動の差を利用して、また、開始剤量
や反応温度を調整することで低分子量重合体を温和な条
件で容易に得ることができ、本発明で用いる結着樹脂を
含む組成物中の低分子量体を得るには好ましい。特に、
開始剤使用量を最小限に抑え、開始剤が残留することに
よる影響を極力抑えるという点で、加圧条件下での溶液
重合法も好ましい。
【0121】本発明の結着樹脂を得る為のモノマーとし
ては、次のようなものが挙げられる。スチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p
−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n
−ドデシルスチレン、ビニルトルエンの如きスチレンお
よびその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イ
ソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン;ブタ
ジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、臭化ビニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニ
ル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニルの如きビニルエステル;メタクリル酸;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
の如きメタクリル酸エステル類;アクリル酸;アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリ
ル酸エステル類;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレ
イン酸メチル、マレイン酸ジメチルの如き二重結合を有
するジカルボン酸及びジカルボン酸エステル;ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチ
ルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビ
ニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニル
ピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン
類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
アミドの如きアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘
導体が挙げられる。これらのビニル系モノマーは単独も
しくは2つ以上のモノマーを混合して用いられる。
【0122】これらの中でもスチレン系共重合体、スチ
レン−アクリル系共重合体となるようなモノマーの組み
合わせが好ましい。
【0123】結着樹脂を製造する方法として、溶液重合
法により高分子量重合体と低分子量重合体を別々に合成
した後にこれらを溶液状態で混合し、次いで脱溶剤する
溶液ブレンド法、また、押出機等により溶融混練するド
ライブレンド法、溶液重合法等により得られた低分子量
重合体を溶解した高分子量重合体を構成するモノマーに
溶解し、懸濁重合を行い、洗浄・乾燥し、樹脂組成物を
得る二段階重合法も挙げられる。しかしながら、ドライ
ブレンド法では、均一な分散、相溶の点で問題がある。
また、二段階重合法は均一な分散性等に利点が多いが、
溶液ブレンド法は低分子量分を高分子量分以上に増量す
ることができ、低分子量重合体成分の存在下で分子量の
大きい高分子量重合体の合成ができ、不必要な低分子量
重合体が副生成するといった問題が少ないことから、溶
液ブレンド法が最も好適である。また、低分子量重合体
成分に所定の酸価を導入する方法としては、水系の重合
法に比べて酸価の設定が容易である溶液重合が好まし
い。
【0124】また、本発明において結着樹脂として用い
られるポリエステル樹脂を用いる場合には、組成は以下
の通りである。
【0125】2価のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−
ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式
(A)で表されるビスフェノール及びその誘導体が挙げ
られる。
【0126】
【外51】
【0127】(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基
であり、x,yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、
x+yの平均値は0〜10である) さらに、2価のアルコール成分として式(B)で示され
るジオールが挙げられる。
【0128】
【外52】
【0129】2価の酸成分としては、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如き芳香族ジカ
ルボン酸又はその無水物、低級アルキルエステル;こは
く酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きア
ルキルジカルボン酸又はその無水物又はその低級アルキ
ルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコ
ハク酸の如きアルケニルコハク酸もしくはアルキルコハ
ク酸、又はその無水物又はその低級アルキルエステル;
フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸など
の不飽和ジカルボン酸又はその無水物又はその低級アル
キルエステルの如きジカルボン酸及びその誘導体が挙げ
られる。
【0130】また、架橋成分としても働く3価以上のア
ルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ま
しい。
【0131】3価以上の多価アルコール成分としては、
ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、
1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタ
エリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,
4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオー
ル、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2
−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ト
リヒドロキシベンゼンが挙げられる。
【0132】また、3価以上の多価カルボン酸成分とし
ては、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボ
ン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレン
カルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテト
ラカルボン酸、エンポール三量体酸、及びこれらの無水
物、低級アルキルエステル;次式
【0133】
【外53】
【0134】(式中、Xは炭素数1以上の側鎖を1個以
上有する炭素数1〜30のアルキレン基又はアルケニレ
ン基を表す。)で表わされるテトラカルボン酸及びこれ
らの無水物及びそれらの低級アルキルエステル等の多価
カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。
【0135】アルコール成分としては40〜60mol
%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては6
0〜40mol%、好ましくは55〜45mol%であ
ることが好ましい。また3価以上の多価アルコールの成
分は、全成分中の1〜60mol%であることが好まし
い。
【0136】上記ポリエステル樹脂も通常一般に知られ
ている縮重合によって得られる。
【0137】本発明のトナーを磁性1成分トナーに適用
する場合には、該トナーに磁性体が含有される。本発明
において用いられる磁性体としては、マグネタイト、マ
グヘマイト、フェライトの如き酸化鉄;鉄、コバルト、
ニッケルの如き金属、或いはこれらの金属とアルミニウ
ム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、錫、亜鉛、アン
チモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウ
ム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジ
ウムの如き金属との合金及びその混合物が用いられ、そ
の磁性体表面或いは内部に非鉄元素を含有するものが好
ましい。
【0138】本発明に用いられる磁性体は、異種元素を
含有するマグネタイト、マグヘマイト、フェライトの磁
性酸化鉄及びその混合物が好ましく用いられる。本発明
においては、これらの磁性体は、トナーに良好な帯電性
および磁気特性を付与すると同時に、着色剤としての役
割も果たす。
【0139】上記磁性酸化鉄の中でも特に、リチウム、
ベリリウム、ボロン、マグネシウム、アルミニウム、シ
リコン、リン、イオウ、ゲルマニウム、チタン、ジルコ
ニウム、錫、鉛、亜鉛、カルシウム、バリウム、スカン
ジウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、
銅、ニッケル、ガリウム、インジウム、銀、パラジウ
ム、金、白金、タングステン、モリブデン、ニオブ、オ
スミウム、ストロンチウム、イットリウム、テクネチウ
ム、ルテニウム、ロジウム、ビスマスから選ばれる少な
くとも一つ以上の元素を含有する磁性酸化鉄であること
が好ましい。特にリチウム、ベリリウム、ボロン、マグ
ネシウム、アルミニウム、シリコン、リン、ゲルマニウ
ム、ジルコニウム、錫、イオウ、カルシウム、スカンジ
ウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバル
ト、ニッケル、銅、亜鉛及びガリウムが好ましい。最も
好ましくは、異種元素としてマグネシウム、アルミニウ
ム、シリコン、リン及びイオウからなるグループから選
択される元素を含む磁性酸化鉄である。これらの元素は
酸化鉄結晶格子の中に取り込まれても良いし、酸化物と
して酸化鉄中に取り込まれていても良いし、表面に酸化
物あるいは水酸化物として存在しても良い。また、酸化
物として含有されているのが好ましい形態である。
【0140】これらの元素は、磁性体生成時の鉄塩水溶
液中に各々の元素の塩を混在させ、pH調整することに
より粒子中に取り込むことが出来る。また、磁性体粒子
生成後に、磁性体粒子を含むスラリー状の液のpH調
整、あるいは各々の元素の塩を添加しpH調整すること
により粒子表面に析出させることが出来る。
【0141】これらの元素を有する磁性酸化鉄は、結着
樹脂に対し馴染みが良く、非常に分散性が良い。更に、
この分散性のよさが、本発明で用いられるアゾ鉄化合物
の分散性を更に高めるように作用し、本発明のアゾ鉄化
合物の効果を十分に発揮することが出来る。磁性体が分
散メディアとして働き、アゾ鉄化合物の分散を磁性体の
分散性の良さが援助し、アゾ鉄化合物の分散性を向上さ
せる。また、これらの磁性体は水分子を吸着し、アゾ鉄
化合物が、水分子による帯電に強調を発揮しやすくする
効果を持っている。
【0142】また、これらの磁性体の粒度分布を揃える
ことにより、結着樹脂中への分散性の向上とあいまっ
て、トナーの帯電性を安定化することが出来る。
【0143】本発明における磁性酸化鉄に含有される異
種元素の含有率は、磁性酸化鉄を基準として0.05〜
10質量%であることが好ましい。更に好ましくは0.
1〜7質量%であり、特に好ましくは0.2〜5質量
%、最も好ましくは0.3〜4質量%である。異種元素
の含有率が上記範囲よりも少なすぎる場合には、これら
元素の含有効果が得られなく、良好な分散性、帯電均一
性が得られにくくなる。また、異種元素の含有量が上記
範囲よりも多すぎる場合には、電荷の放出が多くなり帯
電不足を生じ、画像濃度が低くなったり、カブリが増加
したりすることがある。
【0144】また、これら異種元素の含有分布におい
て、磁性体の表面に近い方に多く存在しているものが好
ましい。たとえば、酸化鉄の鉄元素の溶解率が20%の
とき(即ち、磁性体質量を基準として、20質量%が溶
解されたとき)の異種元素の溶解率が、全異種元素の存
在量の20〜100%であることが好ましい。さらには
25〜100%がよく、30〜100%が特に好まし
い。異種元素の表面存在量を多くすることにより、分散
効果や電気的拡散効果を、より向上させることができ
る。
【0145】これらの磁性体は個数平均粒径が、0.0
5〜1.0μmであることが好ましく、さらには0.1
〜0.5μmのものが好ましい。磁性体はBET比表面
積が2〜40m2/g(より好ましくは、4〜20m2
g)のものが好ましく用いられる。形状には特に制限は
なく、任意の形状のものが用いられる。磁気特性として
は、磁場795.8kA/m下で飽和磁化が10〜20
0Am2/kg(より好ましくは、70〜100Am2
kg)、残留磁化が1〜100Am2/kg(より好ま
しくは、2〜20Am2/kg)、抗磁力が1〜30k
A/m(より好ましくは、2〜15kA/m)であるも
のが好ましく用いられる。これらの磁性体は結着樹脂1
00質量部に対し、20〜200質量部で好ましく用い
られる。より好ましくは40〜150質量部で用いられ
る。
【0146】磁性酸化鉄中の元素量は、蛍光X線分析装
置SYSTEM3080(理学電機工業(株)社製)を
使用し、JIS K0119蛍光X線分析通則に従っ
て、蛍光X線分析を行うことにより測定することができ
る。元素分布については、塩酸又はフッ酸溶解しながら
の元素量をプラズマ発光分光(ICP)により測定定量
し、各元素の全溶時の濃度に対する各溶解時の各元素濃
度からその溶解率を求めることにより得られる。
【0147】また、磁性酸化鉄の個数平均粒径は透過電
子顕微鏡により拡大撮影した写真をデジタイザー等で測
定することにより求めることが出来る。磁性体の磁気特
性は、「振動試料型磁力計VSM−3S−15」(東英
工業社製)を用いて外部磁場795.8kA/mの下で
測定した値である。比表面積は、BET法に従って、比
表面積測定装置オートソープ1(湯浅アイオニクス社
製)を用いて試科表面に窒素ガスを吸着させ、BET多
点法を用いて比表面積を算出する。
【0148】また近年は、トナー粒径の小径化が進んで
きており、重量平均粒径が2.5〜10μmのような場
合でも、帯電均一性が促進され、トナーの凝集性も軽減
され、画像濃度の向上、カブリの改善等現像性が向上す
る。特に、重量平均粒径が2.5〜6.0μmのトナー
においてはその効果は顕著であり、極めて高精細な画像
が得られる。重量平均粒径は2.5μm以上である方が
十分な画像濃度が得られて好ましい。一方で、トナーの
小粒径化が進むとアゾ鉄化合物の遊離も生じやすくなる
が、本発明のトナーは帯電均一性に優れているので多少
のアゾ鉄化合物が存在してもスリーブ汚染の影響を受け
にくくなる。磁性トナーは、重量平均粒径が好ましくは
2.5〜10μm(より好ましくは、2.5〜6.0μ
m)が良い。非磁性トナーの場合でも、重量平均粒径は
2.5〜10μm(より好ましくは2.5〜6.0μ
m)が良い。
【0149】トナーの重量平均粒径及び粒度分布の測定
はコールターカウンター法を用いて行うことができる
が、例えばコールターマルチサイザー(コールター社
製)を用いることが可能である。電解液は1級塩化ナト
リウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば
ISOTON R−II(コールターサイエンティフィ
ックジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前
記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面
活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)
を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加
える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3
分間分散処理を行い、前記測定装置によりアパーチャー
として100μmアパーチャーを用いて、2.00μm
以上のトナー粒子の体積,個数を測定して体積分布と個
数分布とを算出する。それから本発明に係る体積分布か
ら求めた重量基準の重量平均粒径(D4)を算出する。
【0150】チャンネルとしては、2.00〜2.52
μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜
4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.
04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未
満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜1
2.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;
16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.
40μm未満;25.40〜32.00μm未満;3
2.00〜40.30μm未満の13チャンネルを用い
る。
【0151】本発明のトナーはワックスを含有してもよ
い。本発明に用いられるワックスには次のようなものが
ある。例えばパラフィンワックスおよびその誘導体、モ
ンタンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリ
ンワックスおよびその誘導体、フィッシャートロプシュ
ワックスおよびその誘導体、ポリオレフィンワックスお
よびその誘導体、カルナバワックスおよびその誘導体な
どである。誘導体には酸化物やビニル系モノマーとのブ
ロック共重合物、グラフト変性物を含む。
【0152】本発明のトナーにおいては、これらのワッ
クス総含有量は、結着樹脂100質量部に対し、0.1
〜15質量部で用いられ、好ましくは0.5〜12質量
部で用いるのが効果的である。また、複数のワックスを
併用してもよい。
【0153】本発明のトナーは、着色剤を含有する。本
発明のトナーに使用できる着色剤としては、上記磁性酸
化鉄の他、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例
えば顔料として、カーボンブラック、アニリンブラッ
ク、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザ
イエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキベンガ
ラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーが挙
げられる。これらは定着画像の光学濃度を維持するため
に必要充分な量が用いられ、結着樹脂100質量部に対
し0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部
の添加量が良い。また、同様の目的で、更に染料が用い
られる。例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、
キサンテン系染料、メチン系染料があり、結着樹脂10
0質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.3
〜10質量部の添加量が良い。
【0154】本発明においては、さらに、シリカ、アル
ミナ、酸化チタンの如き無機酸化物や、カーボンブラッ
ク、フッ化カーボンの如き粒径の細かい粒子の無機微粉
体をトナー粒子に外添することが好ましい。
【0155】シリカ、アルミナまたは酸化チタン微粉体
は、トナー粒子表面に分散させた時に細かい粒子となる
方が、流動性付与性が高くなるので好ましい。個数平均
粒径としては5〜200nmになるものが良く、さらに
好ましくは10〜100nmが良い。BET法で測定し
た窒素吸着による比表面積では30m2/g以上(特に
60〜400m2/g)の範囲のものが母体微粉体とし
て好ましく、表面処理された微粉体としては、20m2
/g以上(特に40〜300m2g)の範囲のものが好
ましい。
【0156】これらの微粉体の適用量は、トナー粒子1
00質量部に対して、0.03〜5質量部添加した時に
適切な表面被覆率になる。
【0157】本発明に用いる無機微粉体の疎水化度とし
ては、メタノールウェッタビリティーで30%以上の値
を示すのが好ましく、更に好ましくは50%以上であ
る。疎水化処理剤としては、含ケイ素表面処理剤である
シラン化合物とシリコーンオイルが好ましい。
【0158】例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリ
メチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシランの如
きアルキルアルコキシシランや、ジメチルジクロルシラ
ン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジクロ
ルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニル
クロルシラン、ジメチルビニルクロルシランの如きシラ
ン化合物を用いることができる。
【0159】本発明のトナーは、キャリアと混合して二
成分現像剤として使用しても良い。キャリアの抵抗値
は、キャリア表面の凹凸度合い、被覆する樹脂の量を調
整して106〜1010cmにするのが良い。
【0160】キャリア表面を被覆する樹脂としては、ス
チレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、
フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、
ポリフェニレンサルファイド樹脂或いは、これらの混合
物を用いることができる。
【0161】キャリアコアの磁性材料としては、フェラ
イト、鉄過剰型フェライト、マグネタイト、γ−酸化鉄
の如き酸化物や、鉄、コバルト、ニッケルのような金属
或いはこれらの合金を用いることができる。また、これ
らの磁性材料に含まれる元素としては、鉄、コバルト、
ニッケル、アルミニウム、銅、鉛、マグネシウム、ス
ズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カルシ
ウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナ
ジウムが挙げられる。
【0162】また、トナーの現像性、耐久性を向上させ
るために次の無機粉体を添加することも好ましい。マグ
ネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウム、コバルト、
鉄、ジルコニウム、クロム、マンガン、ストロンチウ
ム、錫、アンチモンの如き金属の酸化物;チタン酸カル
シウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウ
ムの如き複合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸アルミニウムの如き金属塩;カオリンなど
の粘土鉱物;アパタイトなどリン酸化合物;炭化ケイ
素、窒化ケイ素の如きケイ素化合物;カーボンブラック
やグラファイトの如き炭素粉末が挙げられる。中でも、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化コバルト、二酸化マ
ンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウ
ムが好ましい。
【0163】さらに、次のような滑剤粉末をトナーに添
加することもできる。テフロン(登録商標)、ポリフッ
化ビニリデンの如きフッ素樹脂;フッ化カーボンの如き
フッ素化合物が挙げられる。
【0164】本発明のトナーを製造する方法としては、
上述したようなトナー構成材料をボールミルその他の混
合機により十分混合した後、熱ロールニーダー、エクス
トルーダーの如き熱混練機を用いて良く混練し、冷却固
化後、粉砕機を用いて機械的に粉砕し、分級機により粉
砕粉を分級することによってトナーを得る方法が好まし
い。他には、結着樹脂を構成すべき単量体に所定の材料
を混合して乳化懸濁液とした後に、重合させてトナーを
得る重合法トナー製造法;コア材及びシェル材から成る
いわゆるマイクロカプセルトナーにおいて、コア材ある
いはシェル材、あるいはこれらの両方に所定の材料を含
有させる方法;結着樹脂溶液中に構成材料を分散した
後、噴霧乾燥することによりトナーを得る方法が挙げら
れる。さらに必要に応じ所望の添加剤とトナー粒子とを
ヘンシェルミキサーの如き混合機により十分に混合し、
本発明のトナーを製造することができる。
【0165】例えば混合機としては、ヘンシェルミキサ
ー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社
製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキ
サー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワ
ミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工
社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げら
れ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社
製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型
押出機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼
所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロー
ルミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所
社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニ
ーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリ
ーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機とし
ては、カウンタージェットミル、ミクロンジェッ、イノ
マイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJ
Mジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);ク
ロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス
(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・
ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業
社製);ターボミル(ターボ工業社製)が挙げられ、分
級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファ
イアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業
社製);ターボクッシファイアー(日新エンジニアリン
グ社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(A
TP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);
エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョン
セパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイ
クロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒などをふ
るい分けるために用いられる篩い装置としては、ウルト
ラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロ
シフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム
(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);タ
ーボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター
(槙野産業社製);円形振動篩いが挙げられる。
【0166】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、これは本発明をなんら限定するものでは
ない。また、実施例中「部」は「質量部」を意味する。
【0167】[アゾ鉄化合物製造例1]4−クロロ−2
−アミノフェノールと6−t−オクチル−2−ナフトー
ルの一般的なジアゾ化カップリング反応により合成した
モノアゾ化合物を、N,N−ジメチルホルムアミド(D
MF)に加えて攪拌した。この溶液に炭酸ナトリウムを
加えて70℃に昇温させ、硫酸鉄(II)・7水和物を加
えて5時間反応させた。その後、室温まで放冷し、析出
した生成物を濾取してイソプロパノール中に加え、再度
70℃で加熱溶解し、室温まで放冷してアゾ鉄化合物を
結晶化した。そして濾過、水洗し、乾燥させて、下記式
で表されるアゾ鉄化合物(1)を得た。アゾ鉄化合物
(1)の結晶化度は、68.0%であった。アゾ鉄化合
物(1)のX線回折スペクトルを図1に示す。
【0168】
【外54】
【0169】[アゾ鉄化合物製造例2]アゾ鉄化合物製
造例1において、4−クロロ−2−アミノフェノールを
4−t−ペンチル−2−アミノフェノールに替えて、モ
ノアゾ化合物を合成した以外は、アゾ鉄化合物製造例1
と同様の方法を用いて、下記式で表されるアゾ鉄化合物
(2)を得た。アゾ鉄化合物(2)の結晶化度は、6
7.2%であった。
【0170】
【外55】
【0171】[アゾ鉄化合物製造例3]アゾ鉄化合物製
造例1において、4−クロロ−2−アミノフェノールを
2−アミノフェノールに替えて、モノアゾ化合物を合成
した以外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の方法を用い
て、下記式で表されるアゾ鉄化合物(3)を得た。アゾ
鉄化合物(3)の結晶化度は、66.8%であった。
【0172】
【外56】
【0173】[アゾ鉄化合物製造例4]アゾ鉄化合物製
造例1において、6−t−オクチル−2−ナフトールを
6−t−ブチル−2−ナフトールに替えて、モノアゾ化
合物を合成した以外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の
方法を用いて、下記式で表されるアゾ鉄化合物(4)を
得た。アゾ鉄化合物(4)の結晶化度は、65.8%で
あった。
【0174】
【外57】
【0175】[アゾ鉄化合物製造例5]アゾ鉄化合物製
造例1において、6−t−オクチル−2−ナフトールを
6−メチル−2−ナフトールに替えて、モノアゾ化合物
を合成した以外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の方法
を用いて、下記式で表されるアゾ鉄化合物(5)を得
た。アゾ鉄化合物(5)の結晶化度は、63.0%であ
った。
【0176】
【外58】
【0177】[アゾ鉄化合物製造例6]アゾ鉄化合物製
造例1において、6−t−オクチル−2−ナフトールを
3−n−ブチル−2−ナフトールに替えて、モノアゾ化
合物を合成した以外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の
方法を用いて、下記式で表されるアゾ鉄化合物(6)を
得た。アゾ鉄化合物(6)の結晶化度は、64.8%で
あった。
【0178】
【外59】
【0179】[アゾ鉄化合物製造例7]アゾ鉄化合物製
造例1において、2−ナフトールと4−メチル−2−ア
ミノフェノールと用いて合成したモノアゾ化合物を使用
する以外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の方法を用い
て、下記式で表されるアゾ鉄化合物(7)を得た。アゾ
鉄化合物(7)の結晶化度は、62.2%であった。
【0180】
【外60】
【0181】[アゾクロム化合物製造例]アゾ鉄化合物
製造例1において、2−ナフトールと4−t−ペンチル
−2−アミノフェノールとを用いて合成したモノアゾ化
合物を使用し、硫酸鉄・7水和物を蟻酸クロム(III)
に替えて、中心金属をCrとする以外は、アゾ鉄化合物
製造例1と同様の方法を用いて、下記式で表されるアゾ
クロム化合物(8)を得た。アゾクロム化合物(8)の
結晶化度は、60.7%であった。
【0182】
【外61】
【0183】[アゾ鉄化合物製造例9]アゾ鉄化合物製
造例1において、6−t−オクチル−2−ナフトールを
2−ナフトールに替えて、モノアゾ化合物を合成した以
外は、アゾ鉄化合物製造例1と同様の方法を用いて、下
記式で表されるアゾ鉄化合物(9)を得た。アゾ鉄化合
物(9)の結晶化度は、59.6%であった。
【0184】
【外62】
【0185】[アゾ鉄化合物製造例10]アゾ鉄化合物
製造例7において、イソプロパノール中での結晶化工程
を行わずに、N,N−ジメチルホルムアルデヒド(DM
F)中に反応液を分散させ、濾過・水洗し、乾燥させて
アモルファス状のアゾ鉄化合物(10)を得た。アゾ鉄
化合物(10)の結晶化度は、13.8%であった。
【0186】結着樹脂の製造例を以下に示す。
【0187】[重合体製造例1]四つ口フラスコ内にキ
シレン300部を投入し、攪拌しながらフラスコ内を十
分に窒素で置換した後、昇温して還流させ、この還流下
でスチレン68.8部、アクリル酸n−ブチル22部、
マレイン酸モノブチル9.2部及びジ−tert−ブチ
ルパーオキサイド1.8部の混合液を4時間かけて滴下
した後、2時間保持して重合を完了した後、脱溶剤し低
分子量重合体(L1)を得た。この重合体(L1)のG
PC及び酸価測定を行ったところ、ピーク分子量150
00、酸価30.0mgKOH/gであった。
【0188】[重合体製造例2〜6]重合体製造例1に
おいてマレイン酸モノブチル、スチレン、アクリル酸n
−ブチルの量および重合開始剤量を表1に示すように変
え、更に適宜ジビニルベンゼンを添加した以外は重合体
製造例1と同様の方法により、低分子量重合体(L2)
〜(L6)を得た。重合体(L2)〜(L6)のピーク
分子量及び酸価の値を表1に示す。
【0189】[重合体製造例7]四つ口フラスコ内に脱
気水180部とポリビニルアルコールの2質量%水溶液
20部を投入した後、スチレン78.4部、アクリル酸
n−ブチル20部、マレイン酸モノブチル1.6部、及
び2.2−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオ
キシシクロヘキシル)プロパン0.18部の混合液を加
え、攪拌して懸濁液とした。フラスコ内を十分に窒素で
置換した後、90℃まで昇温して重合を開始した。同温
度で24時間保持して重合を完了し、高分子量重合体
(H1)を得た。その後重合体(H1)を瀘別し、水
洗、乾燥した後、GPC及び酸価測定を行ったところ、
ピーク分子量800000、酸価5.1mgKOH/g
であった。そのピーク分子量及び酸価の値を表1に示
す。
【0190】[重合体製造例8〜10]重合体製造例7
においてマレイン酸モノブチル、スチレンおよびアクリ
ル酸n−ブチルの量ならびに重合開始剤量を表1に示す
ように変え、更に適宜ジビニルベンゼンを添加した以外
は、重合体製造例7と同様の方法により、高分子量重合
体(H2)〜(H4)を得た。重合体(H2)〜(H
4)のピーク分子量及び酸価の値を表1に示す。
【0191】[重合体製造例11]重合体製造例1にお
いてマレイン酸モノブチル、スチレン、アクリル酸n−
ブチルの量及び重合開始剤量を表1に示すように変え、
更に適宜ジビニルベンゼンを添加した以外は、重合体製
造例1と同様の方法により、高分子量重合体(H5)を
得た。重合体(H5)のピーク分子量及び酸価の値を表
1に示す。
【0192】
【表1】
【0193】[結着樹脂製造例1]重合体(L1)と重
合体(H1)とを70:30の質量比でキシレン溶液中
で混合して、結着樹脂1を得た。
【0194】[結着樹脂製造例2〜7]結着樹脂製造例
1において、混合する重合体の種類を表2に示すように
変えた以外は結着樹脂製造例1と同様にして、結着樹脂
2〜7を得た。
【0195】
【表2】
【0196】[磁性体製造例]磁性酸化鉄の生成におい
て、添加する元素の塩の種類および添加量を変化させ、
さらにpHを調整することにより、表3に示す磁性体a
〜cを得た。なお、表3中の含有元素の量は、磁性酸化
鉄を基準とした質量%である。
【0197】
【表3】
【0198】 実施例1 結着樹脂1 100質量部 磁性体a 95質量部 ポリプロピレンワックス 4質量部 アゾ鉄化合物(1) 2質量部 上記混合物を、130℃に加熱された二軸エクストルー
ダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗
粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた
微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成
した。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用し
た多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級
機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して、重
量平均粒径(D4)6.8μmの負帯電性のトナー1を
得た。
【0199】得られたトナー1のGPCにおける分子量
分布、重量平均粒径および酸価の測定は、前述の如くし
て行った。
【0200】GPCにおける分子量分布の測定には、数
種の単分散ポリスチレン標準試料(東ソー社製のF−8
50、F−80、F−4、A−2500、F−450、
F−40、F−2、A−1000、F−288、F−2
0、F−1、A−500、F−128、F−10、A−
5000)用い、カラムとしては、昭和電工社製のsh
odex GPC KF−801,802,803,80
4,805,806,807,800Pを組み合わせた
ものを用いた。
【0201】GPC測定用の試料の作製において、サン
プル処理フィルターとしては、東ソー社製のマイショリ
ディスクH−25−5を用いた。試料濃度は、樹脂成分
が0.1mg/mlとなるように調整した。
【0202】酸価およびトナーの重量平均粒径は、発明
の実施の形態において述べた方法により測定した。
【0203】トナー物性を表4に示す。このトナー1を
100質量部と疎水性シリカ微粉体1.2質量部とをヘ
ンシェルミキサーで混合して現像剤を調製した。
【0204】次に、この調製された現像剤を以下に示す
ような方法によって評価した。評価結果を表5に示す。
【0205】(画出し試験)上記トナーをプロセスカー
トリッジに入れ、キヤノン製レーザービームプリンター
LBP−930を、A4横送りで40枚/分となるよう
に改造し、更に定着器の加熱ローラと加圧ローラ間の総
圧を30kg、ニップを8mmに設定した。この時のプ
ロセススピードは200mm/secであった。
【0206】図2に、本実施例において用いたプロセス
カートリッジの概略説明図を示す。現像装置1は、現像
剤(トナー)13を収容するための現像剤容器2と、現
像剤容器2内の現像剤13を現像剤容器2から静電潜像
保持体(感光体ドラム)3に対面した現像域へと担持し
搬送する現像スリーブ6と、現像スリーブ6にて担持さ
れ、現像域へと搬送される現像剤を所定厚さに規制し現
像スリーブ上に現像剤薄層を形成するための弾性ブレー
ド8とを有しており、現像スリーブ6は磁石15を内蔵
している。その他、7はクリーニングブレード、9はブ
レード支持部材、14はクリーナーを表す。
【0207】上記設定条件で常温常湿環境下(25℃、
相対湿度60%)、高温高湿環境下(32.5℃、相対
湿度80%)及び低温低湿環境下(15℃、相対湿度1
0%)において画出し試験(画像形成試験)を行い、得
られた画像を下記の項目について評価した。プリント速
度は6枚/20minとした。
【0208】(1)画像濃度 通常の複写機用普通紙(75g/m2)に15000枚
プリントアウトし、プリント開始時及び終了時の画像濃
度の評価を行った。なお、画像濃度は「マクベス反射濃
度計」(マクベス社製)を用い、原稿濃度が0.00の
白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定
した。
【0209】(2)カブリ 低温低湿環境下、通常の複写機用普通紙(75g/
2)に15000枚画出しし、プリント開始時及び終
了時のカブリの評価を行った。リフレクトメーター(東
京電色(株)製)により測定した転写紙の白色度と、ベ
タ白をプリント後の転写紙の白色度との比較からカブリ
を算出した。数値が低いほどカブリが少ないことを意味
する。
【0210】(3)静電潜像保持体へのトナー融着 高温高湿環境下での15000枚の画出し後の静電潜像
保持体表面、及びベタ黒画像を観察することにより、ト
ナーの評価を行った。 A:静電潜像保持体上にトナー融着が見られない。 B:静電潜像保持体上にはかすかなトナー融着が見られ
るが、画像上には影響が現れていない。 C:ベタ黒画像上に白い点の画像抜けが見られる。 D:ベタ黒画像上に白い点及び流れ星状の画像抜けが見
られる。
【0211】(4)低温定着性、耐高温オフセット性の
評価 上記画像形成装置の加熱加圧ローラ定着器を、加熱ロー
ラの表面温度が120〜250℃まで外部から変更でき
るように改造した。常温常湿環境下、この加熱ローラ表
面の温度を5℃刻みで変更させながら画出しを行った。
【0212】(低温定着性)得られたプリントアウト画
像を50g/cm2の加重をかけながら柔和な薄紙によ
り摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率(%)が10
%以下となる最低の温度を定着開始温度として測定し
た。尚、試験紙には定着性に関して厳しい90g/m2
のものを用いた。
【0213】(耐高温オフセット性)画像面積率約5%
のサンプル画像をプリントアウトし、画像上の汚れを観
察した。表5には、画像上に汚れが発生しない最高温度
を高温オフセットフリー始点として示した。尚、試験紙
にはオフセットが発生しやすい60g/m2のものを用
いた。
【0214】実施例2〜16 表4に記載されているようにトナーの処方を変えた以外
は、実施例1と同様の方法を用いてトナー2〜16を製
造し、トナー1と同様の方法により物性の測定を行っ
た。トナー物性を表4に示す。更にこれらトナー2〜1
6について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果
を表5に示す。
【0215】比較例1〜4 表4に記載されているようにトナーの処方を変えた以外
は、実施例1と同様の方法を用いて比較用トナー1〜4
を製造し、トナー1と同様の方法により物性の測定を行
った。トナー物性を表4に示す。更にこれら比較用トナ
ー1〜4について、実施例1と同様の評価を行った。評
価結果を表5に示す。
【0216】比較例5 実施例1において、アゾ鉄化合物(1)の代わりに、下
記式で表される荷電制御剤(11)を用い、更に表4に
記載されているようにトナーの処方を変えた以外は、実
施例1と同様の方法を用いて比較用トナー5を製造し、
トナー1と同様の方法により物性の測定を行った。トナ
ー物性を表4に示す。更に比較用トナー5について、実
施例1と同様の評価を行った。評価結果を表5に示す。
【0217】
【外63】
【0218】
【表4】
【0219】
【表5】
【0220】
【発明の効果】本発明によれば、低温定着性、耐高温オ
フセット性に優れ、且つ高温高湿及び低温低湿環境下に
おいても高い現像性を維持することができ、画像の汚れ
が抑制されたトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アゾ鉄化合物(1)のX線回折スペクトルであ
る。
【図2】本発明の実施例で用いたプロセスカートリッジ
の概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 ▲吉▼寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 山▲崎▼ 克久 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 中西 恒雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 平塚 香織 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 谷川 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂、着色剤および有機金属化合物
    を少なくとも含有するトナー粒子を有するトナーであっ
    て、 前記有機金属化合物は、1以上のアルキル基と、鉄原子
    と結合可能な2個の水酸基とを有するモノアゾ化合物よ
    り生成され得るアゾ鉄化合物であり、 前記トナーのテトラハイドロフラン可溶成分のゲル透過
    クロマトグラフィにより測定される分子量分布におい
    て、分子量3,000〜50,000の領域に少なくと
    も1つピークを有し、分子量50,000より大きく1
    0,000,000以下の領域に少なくとも1つピーク
    またはショルダーを有することを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 該アゾ鉄化合物が、結晶性の化合物であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 該モノアゾ化合物が、下記一般式
    (a)、(b)または(c)で表されることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のトナー。 【外1】 (式中、R1〜R8はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲ
    ン原子またはアルキル基を表し、R1〜R8のうち少なく
    とも一つがアルキル基である。) 【外2】 (式中、R9〜R18はそれぞれ独立して水素原子、ハロ
    ゲン原子またはアルキル基を表し、R9〜R18のうち少
    なくとも一つがアルキル基である。) 【外3】 (式中、R19〜R30はそれぞれ独立して水素原子、ハロ
    ゲン原子またはアルキル基を表し、R19〜R30のうち少
    なくとも一つがアルキル基である。)
  4. 【請求項4】 モノアゾ化合物の有するアルキル基が、
    炭素数4〜12のアルキル基であることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  5. 【請求項5】 モノアゾ化合物の有するアルキル基が、
    炭素数4〜12であり、3級炭素を有するアルキル基で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のトナー。
  6. 【請求項6】 モノアゾ化合物の有するアルキル基が、
    炭素数6〜10であり、3級炭素を有するアルキル基で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    のトナー。
  7. 【請求項7】 モノアゾ化合物が、上記一般式(b)で
    表される化合物であり、式中、R13〜R18のうち少なく
    とも一つがアルキル基であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載のトナー。
  8. 【請求項8】 モノアゾ化合物が、上記一般式(b)で
    表される化合物であり、式中、R13〜R18のうち少なく
    とも一つがアルキル基であり、該アルキル基が、炭素数
    4〜12であり、3級炭素を有することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  9. 【請求項9】 モノアゾ化合物が、上記一般式(b)で
    表される化合物であり、式中、R13〜R18のうち少なく
    とも一つがアルキル基であり、該アルキル基が、炭素数
    6〜10であり、3級炭素を有することを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載のトナー。
  10. 【請求項10】 アゾ鉄化合物が、下記一般式(d)、
    (e)または(f)で表されることを特徴とする請求項
    1乃至9のいずれかに記載のトナー。 【外4】 【外5】 【外6】 (式(d)、(e)、(f)中、A及びBは、それぞれ
    独立してo−フェニレン又は1,2−ナフチレンを表
    し、少なくともA又はBのいずれかに1以上のアルキル
    基を有し、また、A、Bはそれぞれハロゲン原子を置換
    基としてさらに有していても良く、Mは、水素イオン、
    アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン及び有機アン
    モニウムイオンからなるグループより選ばれるカチオン
    を表す。)
  11. 【請求項11】 アゾ鉄化合物が、結着樹脂100質量
    部に対し0.1〜10質量部含有されていることを特徴
    とする請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー。
  12. 【請求項12】 アゾ鉄化合物が、結着樹脂100質量
    部に対し0.5〜5質量部含有されていることを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれかに記載のトナー。
  13. 【請求項13】 トナーが、テトラハイドロフラン可溶
    成分のゲル透過クロマトグラフィにより測定される分子
    量分布において、分子量3,000〜50,000の領
    域に少なくとも1つピークを有し、分子量100,00
    0〜10,000,000の領域に少なくとも1つピー
    クまたはショルダーを有することを特徴とする請求項1
    乃至12のいずれかに記載のトナー。
  14. 【請求項14】 トナーが、テトラハイドロフラン可溶
    成分のゲル透過クロマトグラフィにより測定される分子
    量分布において、分子量3,000〜30,000の領
    域に少なくとも1つピークを有し、分子量100,00
    0〜5,000,000の領域に少なくとも1つピーク
    またはショルダーを有することを特徴とする請求項1乃
    至12のいずれかに記載のトナー。
  15. 【請求項15】 トナーの酸価が、0.5〜100mg
    KOH/gであることを特徴とする請求項1乃至14の
    いずれかに記載のトナー。
  16. 【請求項16】 トナーの酸価が、1.0〜40mgK
    OH/gであることを特徴とする請求項1乃至14のい
    ずれかに記載のトナー。
  17. 【請求項17】 着色剤が磁性酸化鉄であり、結着樹脂
    100質量部に対して20〜200質量部含有されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載
    のトナー。
  18. 【請求項18】 磁性酸化鉄が、磁性酸化鉄基準で異種
    元素を0.05〜10質量%の割合で含有することを特
    徴とする請求項17に記載のトナー。
  19. 【請求項19】 異種元素がマグネシウム、アルミニウ
    ム、ケイ素、リン、イオウから選択される元素であるこ
    とを特徴とする請求項18に記載のトナー。
  20. 【請求項20】 トナーの重量平均粒径が2.5〜10
    μmであることを特徴とする請求項1乃至19のいずれ
    かに記載のトナー。
  21. 【請求項21】 トナーの重量平均粒径が2.5〜6.
    0μmであることを特徴とする請求項1乃至19のいず
    れかに記載のトナー。
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