JPH1168540A - 高耐圧パワーicの出力段回路 - Google Patents

高耐圧パワーicの出力段回路

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JPH1168540A
JPH1168540A JP10066761A JP6676198A JPH1168540A JP H1168540 A JPH1168540 A JP H1168540A JP 10066761 A JP10066761 A JP 10066761A JP 6676198 A JP6676198 A JP 6676198A JP H1168540 A JPH1168540 A JP H1168540A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トーテムポール回路の上アーム側のデバイスを
駆動するレベルシフタ回路の駆動電源として従来不可欠
とされた個別の別電源を不要とし、アーム短絡を起きに
くく、逆電流を通電できる高耐圧パワーICの出力段回
路を提供すること。 【解決手段】定電流方式のレベルシフタ回路1aの出力
端子26が高耐圧pチャネルMOSFETであるP1の
ゲート部21と接続し、P1のドレイン部22が高抵抗
体R2を介してトーテムポール回路を構成する高電位側
の高耐圧nチャネルMOSFETであるN1のゲート部
23に接続し、トーテムポール回路2aは高電位側の高
耐圧nチャネルMOSFETであるN1と低電位側の高
耐圧nチャネルMOSFETであるN2で構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インバータ負荷
やプラズマディスプレーパネル(負荷は放電管である)
などを駆動する回路で、レベルシフト回路およびトーテ
ムポール回路等で構成される高耐圧パワーICの出力段
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、接合分離や誘電体分離などの分離
技術の進歩により、ダイオードや絶縁ゲート型バイポー
ラトランジスタ(以下、IGBTと略す)、MOSFE
Tなどの高耐圧デバイスとその駆動・制御・保護回路を
一つのシリコン基板上に集積した高耐圧パワーICの開
発が盛んになっている。特に、貼り合わせ基板(以下、
SOIと略す)とトレンチ技術を組み合わせた誘電体分
離技術の進歩は、複数の高耐圧バイポーラデバイスおよ
びユニポーラデバイスの集積化を可能とし、パワーIC
の適用分野を大幅に拡げた。例えば、IGBTなどの高
耐圧の絶縁ゲート型バイポーラデバイスを適用したトー
テムポール回路や、そのトーテムポール回路を何段にも
組み合わせた集積回路がワンチップ上に形成されてい
る。
【0003】図34は従来のトーテムポール回路を含む
高耐圧ICの出力段回路である。この回路は2つの高耐
圧nチャネルMOSFETであるN1、N2で構成され
たトーテムポール回路2aと高電位側の高耐圧nチャネ
ルMOSFETであるN1のゲートを駆動する従来のレ
ベルシフト回路1cから構成されている。このトーテム
ポール回路2aはモータを駆動するインバータICやデ
ィスプレイ駆動用ICなどに広範に適当されている。こ
のレベルシフト回路1cは、高耐圧nチャネルMOSF
ETであるN7と高抵抗体R2、R3、R6と低耐圧p
チャネルMOSFETであるP3の他に低電圧の別電源
VL が必要である。
【0004】図35は従来のプッシュプル回路を含む高
耐圧ICの出力段回路である。前記のトーテムポール回
路2aとの違いは、高電位側(上アーム側のこと)が高
耐圧nチャネル型ではなく高耐圧pチャネル型のデバイ
スで構成されている点であり、図35ではこの高耐圧p
チャネルデバイスが高耐圧pチャネルMOSFETであ
るP4で構成されている点である。このようにpチャネ
ル型デバイスとnチャネル型デバイスを用いることでゲ
ート駆動電源の基準電位を出力端子の電位に合わせるこ
とができて、レベルシフト回路1aを含めて上アーム側
のゲート駆動回路を簡素化することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図34では、
このレベルシフト回路に別電源VL を必要とするところ
に問題がある。例えば3相インバータICのように出力
段回路が少なければ、この別電源の配置はさほど問題に
ならないが、ディスプレイ駆動ICなどのように、図示
していないが、このレベルシフト回路の代わりにチャー
ジポンプ回路を用いることも考えられ、数十個の出力段
回路を必要とする場合は大きな問題となる。またトーテ
ムポール回路では、上アームのデバイスと下アーム側
(低電位側のこと)のデバイスが同一型のnチャネルデ
バイスを使用するため、上下アームが同時にオン状態と
なる所謂アーム短絡が起こりやすく、このアーム短絡を
防止する方策をとらねばならないという問題が生ずる。
またトーテムポール回路を構成するデバイスには負荷の
状態によって逆電流が流れるため、その逆電流を流す方
策が必要になる。特に、IGBTを使用した場合にこの
問題が発生する。
【0006】一方、図35では、主電流を流すプッシュ
プル回路を構成する高耐圧pチャネルMOSFETはp
チャネルデバイス故にnチャネルデバイスと比べて通電
能力が劣る。そのため、下アームの高耐圧nチャネルM
OSFETと同じ大きさの電流を通電するためには、通
電面積を増加させねばならない。この面積の増加分はゲ
ート駆動回路が簡略化した効果を上回り、結果としてト
ーテムポール回路と比べてチップサイズが大きくなり、
チップコストが増大するという問題がある。
【0007】この発明の目的は、前記の課題を解決し
て、別電源を不要とし、アーム短絡を起きにくく、逆電
流を通電できて、且つ、チップサイズを小さくできる高
耐圧パワーICの出力段回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETおよび
低電位側の高耐圧nチャネルMOSFETによりトーテ
ムポール回路が構成され、レベルシフト回路により、高
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高
耐圧パワーICの出力段回路において、高電位側の高耐
圧nチャネルMOSFETのゲート部と、前記レベルシ
フト回路の出力部との間に少なくとも高耐圧pチャネル
MOSFETを介在させ、レベルシフト回路の出力部と
高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部とが接続さ
れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート
部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン部とが少
なくとも第1抵抗体を介して接続され、前記高耐圧pチ
ャネルMOSFETのソース部が電源の高電位側に接続
される構成とする。
【0009】前記内容をさらに具体的に説明すると、高
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部と低
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン部と
が接続され、該接続点が出力端子となるトーテムポール
回路で、レベルシフト回路により、高電位側の高耐圧n
チャネルMOSFETが駆動される高耐圧パワーICの
出力段回路において、レベルシフト回路の出力部と高耐
圧pチャネルMOSFETのゲート部とが接続され、高
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と高
耐圧pチャネルMOSFETのドレイン部との間に第1
抵抗体が接続され、高耐圧pチャネルMOSFETのソ
ース部が電源の高電位側に接続され、高電位側の高耐圧
nチャネルMOSFETのゲート部と第2抵抗体の一端
およびダイオードのカソード部とが接続され、高電位側
の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部と第2抵抗
体の他端およびダイオードのアノード部とが接続される
構成とする。
【0010】このようにすると、従来必要とされた別電
源が不要となり、1つの電源でレベルシフト回路とトー
テムポール回路を動作させることができる。また高電位
側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部とダイオ
ードのアノード部とが接続され、ダイオードのカソード
部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのドレイ
ン部とが接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOS
FETのソース部とダイオードのアノード部との接続点
が出力端子となるトーテムポール回路で、レベルシフト
回路により、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
が駆動される高耐圧パワーICの出力段回路において、
レベルシフト回路の出力部と高耐圧pチャネルMOSF
ETのゲート部とが接続され、高電位側の高耐圧nチャ
ネルMOSFETのゲート部と高耐圧pチャネルMOS
FETのドレイン部との間に第1抵抗体が接続され、高
耐圧pチャネルMOSFETのソース部が電源の高電位
側に接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFE
Tのゲート部とソース部との間に第3抵抗体が接続さ
れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート
部とダイオードのカソード部とが接続される構成として
もよい。
【0011】このようにすると、低電位側の高耐圧nチ
ャネルMOSFETをオンさせて、前記のダイオードに
電流を流すことにより、ダイオードのカソード部に接続
された高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲー
ト部の電位がソース部の電位より低くなり、低電位側の
高耐圧nチャネルMOSFETがオン状態の時は高電位
側の高耐圧nチャネルMOSFETは確実にオフ状態と
なり、アーム短絡を確実に防止できる。
【0012】また高電位側の高耐圧nチャネルMOSF
ETのソース部とダイオードのアノード部とが接続し、
ダイオードのカソード部と第1補助ダイオードのアノー
ド部とが接続し、第1補助ダイオードのカソード部と低
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン部と
が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
のソース部と第2補助ダイオードのカソード部とが接続
され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソー
ス部とダイオードのアノード部との接続点が出力端子と
なるトーテムポール回路で、レベルシフト回路により、
高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される
高耐圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト
回路の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート
部とが接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSF
ETのゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレ
イン部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネ
ルMOSFETのソース部が電源の高電位側に接続さ
れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート
部とソース部との間に第3抵抗体が接続され、高電位側
の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とダイオー
ドのカソード部とが接続される構成としてもよい。
【0013】このようにすると、アーム短絡防止および
低電位の高耐圧nチャネルMOSFETの寄生ダイオー
ドを通って電源の高電位側に流れる電流を防止しでき、
また第1補助ダイオードにフリホイールダイオードの役
割をさせることができる。また高電位側の高耐圧nチャ
ネルMOSFETのソース部と低電位側の高耐圧nチャ
ネルMOSFETのドレイン部とが接続され、該接続点
が出力端子となるトーテムポール回路で、レベルシフト
回路により、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
が駆動される高耐圧パワーICの出力段回路において、
レベルシフト回路の出力部と高耐圧pチャネルMOSF
ETのゲート部とが接続され、高電位側の高耐圧nチャ
ネルMOSFETのゲート部と高耐圧pチャネルMOS
FETのドレイン部との間に第1抵抗体が接続され、高
耐圧pチャネルMOSFETのソース部が電源の高電位
側に接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFE
Tのゲート部とソース部との間に第3抵抗体が接続さ
れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース
部とダイオードのアノード部とが接続され、ダイオード
のカソード部と高電位側の高耐圧nチャネルMOSFE
Tのゲート部と第1補助高耐圧nチャネルMOSFET
のドレイン部とが接続され、該第1補助高耐圧nチャネ
ルMOSFETのゲート部とソース部とが低電位側の高
耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とソース部とに
それぞれ接続される構成としてもよい。
【0014】このようにすると、第1補助高耐圧nチャ
ネルMOSFETを低電位側の高耐圧nチャネルMOS
FETと同時にオンさせ、前記のダイオードに電流を流
すことにより、ダイオードのカソード部に接続された高
電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部の電
位がソース部の電位より低くなり、低電位側の高耐圧n
チャネルMOSFETがオン状態の時は高電位側の高耐
圧nチャネルMOSFETは確実にオフ状態となり、ア
ーム短絡を確実に防止できる。
【0015】また高電位側の高耐圧nチャネルMOSF
ETのソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSF
ETのドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子と
なるトーテムポール回路で、レベルシフト回路により、
高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される
高耐圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト
回路の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート
部とが接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSF
ETのゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレ
イン部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネ
ルMOSFETのソース部が電源の高電位側に接続さ
れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート
部とソース部との間に第3抵抗体が接続され、高電位側
の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部とダイオー
ドのアノード部とが接続され、ダイオードのカソード部
と高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部
とが接続され、ダイオードのカソード部と第1補助ダイ
オードのアノード部とが接続され、第1補助ダイオード
部のカソード部と第1補助高耐圧nチャネルMOSFE
Tのドレイン部とが接続され、第1補助高耐圧nチャネ
ルMOSFETのゲート部とソース部とが低電位側の高
耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とソース部とに
それぞれ接続される構成としてもよい。
【0016】このようにすると、前記のアーム短絡防止
の他に、第1補助高耐圧nチャネルMOSFETの寄生
ダイオードを介して電源の高電位側に流入する電流を第
1補助ダイオードで防止することができる。高電位側の
高耐圧nチャネルMOSFETのソース部と低電位側の
高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン部とが接続さ
れ、該接続点が出力端子となるトーテムポール回路で、
レベルシフト回路により、高電位側の高耐圧nチャネル
MOSFETが駆動される高耐圧パワーICの出力段回
路において、レベルシフト回路の出力部と高耐圧pチャ
ネルMOSFETのゲート部とが接続され、高電位側の
高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と高耐圧pチ
ャネルMOSFETのドレイン部との間に第1抵抗体が
接続され、高耐圧pチャネルMOSFETのソース部が
電源の高電位側に接続され、高電位側の高耐圧nチャネ
ルMOSFETのゲート部と第2抵抗体の一端およびダ
イオードのカソード部とが接続され、高電位側の高耐圧
nチャネルMOSFETのソース部と第2抵抗体の他端
およびダイオードのアノード部とが接続され、低電位側
のnチャネルMOSFETのドレイン部が第1ドレイン
部および第2ドレイン部の2個の独立したマルチドレイ
ン部で形成され、主電流を流す第1ドレイン部が高電位
側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部と接続さ
れ、主電流の一部を流す第2ドレイン部が高電位側のn
チャネルMOSFETのゲート部と接続される構成とす
るとよい。また前記の第1抵抗体は削除じてもよい。
【0017】また、高電位側nチャネルMOSFETが
nチャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに置
換されてもよい。また、低電位側nチャネルMOSFE
TがnチャネルIGBTとフリーホイールダイオードと
に置換され、nチャネルIGBTのコレクタが2つの独
立した第1コレクタと第2コレクタのマルチコレクタ部
で構成されるとよい。
【0018】さらに、高電位側nチャネルMOSFET
がnチャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに
置換され、且つ低電位側nチャネルMOSFETがnチ
ャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに置換さ
れ、低電位側nチャネルIGBTのコレクタが2つの独
立した第1コレクタと第2コレクタのマルチコレクタ部
で構成されてもよい。
【0019】このようにすると、トーテムポール回路の
低電位側デバイスをマルチコレクタあるいはマルチドレ
インとし、その一端を高電位側デバイスのゲート部と接
続することで、低電位側デバイスはアーム短絡防止用の
素子を兼ねるために、請求項5および6で説明した第1
補助高耐圧nチャネルMOSFETを取り除くことがで
きる。これによってアーム短絡を防止し、出力段回路の
占有面積を小さくすることができる。
【0020】また前記のレベルシフト回路が、少なくと
も低耐圧pチャネルMOSFETと高抵抗体および2個
の高耐圧nチャネルMOSFETとからなる電流ミラー
回路で構成されるとよい。このようにすると、高耐圧p
チャネルMOSFETを安定に駆動できる。また前記の
レベルシフト回路が、少なくとも2個の高抵抗体と高耐
圧nチャネルMOSFETとからなる抵抗分圧回路で構
成されてもよい。
【0021】このようにすると、回路部品点数が少ない
抵抗分圧方式のレベルシフト回路が得られる。また前記
の高耐圧pチャネルMOSFETを高耐圧pnpトラン
ジスタに置換してもアーム短絡の防止には効果的であ
る。また前記のトーテムポール回路を構成する高耐圧n
チャネルMOSFETの内、少なくとも1個をIGBT
で置き換えること効果的である。
【0022】このようにすると、電流容量を増大させる
ことができる。また、上下アームで通電電流の異なるプ
ラズマディスプレイのような負荷の場合に、大きな電流
が流れるアームにIGBTを使うことで、全部MOSF
ETを使用する場合よりもチップサイズを小さくでき
る。前記のトーテムポール回路を構成する高耐圧nチャ
ネルMOSFETの内、少なくとも1個をIGBTおよ
びフリーホイールダイオードで置き換えることもよい。
【0023】このようにすると、IGBTの逆方向に流
れれる電流をフリーホイールダイオードを介して流すこ
とができる。また前記のトーテムポール回路を構成する
高耐圧nチャネルMOSFETの内、少なくとも1個
を、並列接続されたIGBTおよび第2補助高耐圧nチ
ャネルMOSFETで置き換えてもよい。
【0024】このようにすると、第2補助高耐圧nチャ
ネルMOSFETの寄生ダイオードで逆電流を流し、I
GBTと第2補助高耐圧nチャネルMOSFETの両方
に順電流を流すことができる。つまり、大きな順電流を
流すことができる。前記のレベルシフト回路が、少なく
とも低耐圧pチャネルMOSFETと高抵抗体および2
個の高耐圧nチャネルMOSFETとからなる電流ミラ
ー回路で構成され、且つ、トーテムポール回路を構成す
る高耐圧nチャネルMOSFETの内少なくとも1個
を、IGBT又は、IGBTおよびフリーホイールダイ
オード又は、並列接続されたIGBTおよび第2補助高
耐圧nチャネルMOSFETのいずれかで置き換える構
成とするとよい。
【0025】このようにすると、前記と同様の効果が得
られる。また前記のレベルシフト回路が、少なくとも2
個の高抵抗体と高耐圧nチャネルMOSFETとからな
る抵抗分圧回路で構成され、且つ、トーテムポール回路
を構成する高耐圧nチャネルMOSFETを寄生ダイオ
ードを有するもの、又は、トーテムポール回路を構成す
る高耐圧nチャネルMOSFETの内少なくとも1個
を、IGBT又は、IGBTおよびフリーホイールダイ
オード又は、並列接続されたIGBTおよび第2補助高
耐圧nチャネルMOSFETのいずれかで置き換える構
成としてもよい。
【0026】このようにすると、前記と同様の効果が得
られる。前記のレベルシフト回路が、該回路を構成する
高耐圧nチャネルMOSFETのドレインに直列に接続
された電流制限用の高抵抗体を有すること効果的であ
る。このようにすると、高電位側デバイス駆動回路を構
成するレベルシフト回路の消費電流は高耐圧nチャネル
MOSFETのドレインに電流制限用高抵抗を接続する
ことで低減できる。
【0027】また、このレベルシフト回路が高耐圧nチ
ャネルMOSFETと該MOSFETと同一耐圧構造を
した別の高耐圧nチャネルMOSFETから構成される
ミラー回路を含む定電流回路を有するとよい。さらに、
このレベルシフト回路が高耐圧nチャネルMOSFET
と該MOSFETと同一耐圧構造をした別の高耐圧nチ
ャネルMOSFETから構成されるミラー回路を含む定
電流回路を有し、前記ミラー回路を構成する2つの高耐
圧nチャネルMOSFETのチャネル幅が異なると効果
的である。
【0028】このように、ミラー回路を構成する2個の
高耐圧nチャネルMOSFETの内、出力段回路側に接
続された高耐圧nチャネルMOSFETのチャネル幅を
入力側に接続された高耐圧nチャネルMOSFETのチ
ャネル幅よりも小さくすること、つまりチャネル抵抗を
大きくすることにより、定電流回路の消費電流を増加さ
せることなくミラー回路の遅延時間を改善することがで
きる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1実施例で、
高耐圧pチャネルMOSFETを定電流方式のレベルシ
フト回路の出力端子と接続した高耐圧パワーICの出力
段回路である。図1において、定電流方式のレベルシフ
ト回路1aの出力端子が高耐圧pチャネルMOSFET
であるP1のゲート部21と接続し、P1のドレイン部
27が高抵抗体R2を介してトーテムポール回路を構成
する高電位側(上アーム側のこと)の高耐圧nチャネル
MOSFETであるN1のゲート部23に接続する。レ
ベルシフト回路は、3個のnチャネルMOSFETであ
るN3、N4、N5と高抵抗体R4と低耐圧pチャネル
MOSFETであるP2で構成される。この回路は定電
流回路、所謂、電流ミラー回路といわれるもである。こ
こで、N3は高耐圧素子である。N4はN3は同一スペ
ックの素子である。抵抗体R3、R4は数十kΩの抵抗
値を有し、R4は定電流回路に流す電流値を抑制し、R
3はP1のゲート駆動電圧を抑制する。R3と並列接続
されるツェナーダイオードD2はR3で発生するゲート
過電圧を抑制する。レベルシフト回路の入力端子IN1
はP2およびN5のゲート部24、25と接続し、出力
端子26は高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部2
1と接続する。P2のソース部22aは例えば5Vの電
源VDLと接続する。またトーテムポール回路2aは高電
位側の高耐圧nチャネルMOSFETであるN1と低電
位側(下アーム側のこと)の高耐圧nチャネルMOSF
ETであるN2で構成され、N1のドレイン部28は高
電圧電源VDHと接続し、N2のソース部29aはアース
であるGNDと接続する。N1のソース部29とN2の
ドレイン部30の接続点31はトーテムポール回路の出
力端子OUTと接続し、N2のゲート部32は入力端子
IN2と接続する。
【0030】このレベルシフト回路の動作は次の通りで
ある。トーテムポール回路の上アームのN1を駆動する
ための入力信号が入力端子であるIN1から定電流方式
のレベルシフト回路1aの定電流回路を構成するP2お
よびN5のゲート部24、25に入力されると、P2が
オンし、N5はオフする。P2がオンすると、R4、N
4、N3で構成される電流ミラー回路である定電流回路
が動作して、N3とN4に同一電流が流れる。N3に流
れる電流がR3を流れることによりP1のゲート部21
がバイアスされP1はオンする。このP1に流れる電流
がR1を通って流れ、R1に発生した電圧がN1のゲー
ト部23に印加されて、N1が導通する。ここで保護ダ
イオードであるD1はN1のゲート・ソース間電位の上
昇を抑えるために必要である。このD1は通常ツェナー
ダイオードが用いられる。また抵抗体R2は数kΩから
数十kΩの値であり、N1のゲート部23の充電速度を
制御する。この充電速度を早めたいときにはR2の抵抗
値を小さくする。場合によってはこのR2はなしでも動
作上は差し支えない。尚、以下の実施例でもR2を省い
ても動作上は問題ないが、回路が異常動作した場合の回
路保護用としてR2は付けた方が好ましい。
【0031】前記のように、高耐圧pチャネルMOSF
ETであるP1をレベルシフト回路1aの出力端子26
と接続することで従来技術で説明した別電源VL が不要
となる。図2はこの発明の第2実施例で、高耐圧pチャ
ネルMOSFETを抵抗分割方式のレベルシフト回路の
出力端子と接続した高耐圧パワーICの出力段回路であ
る。
【0032】図2において、図1との違いは、抵抗分割
方式のレベルシフト回路1bを適用してP1のゲート駆
動を行う点である。この回路は高耐圧nチャネルMOS
FETであるN6と数十kΩの抵抗体R3および数千k
Ωから数MΩの抵抗R5から構成される。またR5はN
6に流れる電流を制御する働きもさせる。図1より回路
が簡略で、部品点数が少ない。
【0033】この回路の動作は、N6にトーテムポール
回路2aのN1を駆動するための入力信号がIN1から
入力されるとR3に電流が流れ、このR3の電圧降下に
よりP1を駆動する。これ以降の動作は図1と同じであ
る。図3はこの発明の第3実施例で、図1のトーテムポ
ール回路2aの上アーム側のデバイスをIGBTである
N11に置き換えた回路図である。
【0034】図3において、この回路の動作は図1と同
じである。尚、IGBTの代わりに電圧駆動型サイリス
タなどを適用することも可能である。この回路では定電
流回路のレベルシフト回路1aの代わりに図2と同じく
抵抗分割方式のレベルシフト回路1bを適用しても問題
ない。その時の動作は第2図と同じである。MOSFE
TをIGBTや電圧駆動型サイリスタに代えることで大
きな電流を流すことができる。特に、プラズマディスプ
レイなどの場合は上アーム側と下アーム側で流れる電流
の大きさが異なるので、大きな電流が流れるアームにI
GBTや電圧駆動型サイリスタを適用すると有効であ
る。
【0035】図4はこの発明の第4実施例で、図1のト
ーテムポール回路の下アーム側のデバイスをIGBTで
あるN21に置き換えた回路図である。図4において、
この回路の動作は図1と同じである。尚IGBTの代わ
りに電圧駆動型サイリスタなどを適用することも可能で
ある。この回路では定電流方式のレベルシフト回路1a
を適用しているが図2と同じく抵抗分圧方式のレベルシ
フト回路1bを適用しても問題ない。その時の動作は図
2と同じである。
【0036】図5はこの発明の第5実施例で、定電流方
式のレベルシフト回路1aを適用し、図1のトーテムポ
ール回路の上アーム側のデバイスおよび下アーム側のデ
バイスをIGBTに置き換えた回路図である。図5にお
いて、この回路の動作は図1と同じである。尚IGBT
の代わりに電圧駆動型サイリスタなどを適用することも
可能である。また図2と同じく抵抗分割回路1bを適用
しても問題ない。そのときの動作は図2と同じである。
上下アームにIGBTを適用することで、電流容量を増
大できる。また、モータなどの駆動には上下アームで等
しい電流が流れるのでこの回路は有効である。
【0037】図6はこの発明の第6実施例で、アーム短
絡を防止したトーテムポール回路図である。図6におい
て、トーテムポール回路2bでは、下アーム側のデバイ
スの高耐圧nチャネルMOSFETであるN2のドレイ
ン部30が上アーム側のデバイスN1のゲート部23と
接続され、N2のドレイン部とN1のソース部29の間
にD1が挿入され、D1とソース部29の接続点31が
出力端子OUTと接続されている。そのため、N2がオ
ンした場合、N2に流れる電流はD1を通過する。その
D1の順方向電圧降下でN1のゲート電位は必ずソース
電位よりも低くなる。そのためN2がオン状態の時には
N1はオンすることはない。つまりアーム短絡を確実に
防止できる。また半導体基板内にD1とN2を作り込む
ことでIGBTが構成され、下アーム側の電流駆動能力
がN2を単独を形成した場合よりも向上できる。尚、図
6の上アーム側のデバイスであるN1の動作は図1にお
ける動作と同じである。
【0038】図7はこの発明の第7実施例で、図6のト
ーテムポール回路2bの上アーム側のデバイスをIGB
Tに置き換えた回路図である。図7において、この回路
の動作は図6と同じである。尚、IGBTの代わりに電
圧駆動サイリスタなどを適用することも可能である。こ
うすることで電流容量を増大できる。
【0039】図8はこの発明の第8実施例で、アーム短
絡防止用デバイスを低電位側の高耐圧nチャネルMOS
FETであるN2に並列に配置した場合の回路図であ
る。図8において、アーム短絡防止用デバイスは第1補
助高耐圧nチャネルMOSFETであるN22であり,
このN22のドレイン部33は上アーム側の高耐圧nチ
ャネルMOSFETであるN1のゲート部23と接続さ
れ、N22のゲート部34は下アーム側の高耐圧nチャ
ネルMOSFETであるN2のゲート部32と接続され
ている。このN22はN2と同期してスイッチングする
ために、短絡保護動作は図6に示した回路動作と同じで
ある。この場合、N22には大きな電流を流す必要がな
いため、デバイス面積はN2よりも小さくできる。尚、
図8のN1の駆動動作は図1における動作と同じであ
る。
【0040】図9はこの発明の第9実施例で、図8のト
ーテムポール回路2aの下アーム側のデバイスをIGB
Tに置き換えた回路図である。図9において、この回路
の動作は図8と同じである。尚、IGBTの代わりに電
圧駆動型サイリスタなどを適用することも可能である。
図10はこの発明の第10実施例で、図8のトーテムポ
ール回路2aの上アームの側デバイスをIGBTに置き
換えた回路図である。
【0041】図10において、この回路の動作はは図8
と同じである。尚、IGBTの代わりに電圧駆動型サイ
リスタなどを適用することも可能である。図11はこの
発明の第11実施例で、図9のトーテムポール回路の上
アーム側のデバイスをIGBTに置き換えた回路図であ
る。図11において、この回路の動作は図8と同じであ
る。尚、IGBTの代わりに電圧駆動型サイリスタなど
を適用することも可能である。
【0042】図12はこの発明の第12実施例で、図3
のトーテムポール回路2aの上アーム側デバイスである
IGBTと並列に逆通電用のフリーホイールダイオード
を配置した回路図である。図12において、フリーホイ
ールダイオードであるD6のカソード部35はIGBT
であるN11のコレクタ部36と接続され、アノード部
37はN11のエミッタ部38と接続されている。尚、
下アーム側では高耐圧nチャネルMOSFETであるN
2の寄生ダイオード(点線で示す)であるD9を通して
逆電流を流すことができるため、新たに逆通電用のフリ
ーホイールダイオードを配置する必要はない。
【0043】図13はこの発明の第13実施例で、図4
のトーテムポール回路の下アーム側のデバイスであるI
GBTと並列に逆通電用のフリーホイールダイオードを
配置した回路図である。図13において、フリーホイー
ルダイオードであるD4のカソード部39はIGBTで
あるN21のコレクタ部40と接続され、アノード部4
1はN21のエミッタ部42と接続されている。尚、上
アーム側では高耐圧nチャネルMOSFETであるN1
の寄生ダイオード(点線で示す)であるD5を通して逆
電流を流すことができるため、新たに逆通電用のフリー
ホイールダイオードを配置する必要はない。
【0044】図14はこの発明の第14実施例で、図5
のトーテムポール回路の上下アームのIGBTにフリー
ホイールダイオードを配置した回路図である。図14に
おいて、フリーホイールダイオードであるD6のカソー
ド部35はIGBTであるN11のコレクタ部36と接
続され、アノード部37はN11のエミッタ部38と接
続されている。またフリーホイールダイオードであるD
4のカソード部39はIGBTであるN21のコレクタ
部40と接続され、アノード部41はN21のエミッタ
部42と接続されている。
【0045】図15はこの発明の第15実施例で、図6
のトーテムポール回路の下アーム側に逆通電用の高耐圧
ダイオードを配置した回路図である。図15において、
この高耐圧ダイオードの第2補助ダイオードであるD4
のカソード部43は上アーム側デバイスの高耐圧nチャ
ネルMOSFETであるN1のソース部29と接続さ
れ、アノード部44はGNDに接続される。この回路で
は下アームの高耐圧nチャネルMOSFETであるN2
の寄生ダイオードD9を通してアース側から高電圧電源
VDHの高電位側に電流が流れるという不都合が生じるた
め、この電流経路を遮断する目的から第1補助ダイオー
ドであるD3のカソード部45がN2のドレイン部30
と接続され、D3とN2とは直列接続されている。尚、
上アーム側ではN1の寄生ダイオードであるD5を通し
て逆電流を流すことができるため、新たに逆通電用のフ
リーホイールダイオードを配置する必要はない。
【0046】図16はこの発明の第16実施例で、図7
のトーテムポール回路の上下アームに逆通電用の高耐圧
ダイオードを配置した例である。図16において、フリ
ーホイールダイオードであるD6のカソード部35は上
アームのIGBTであるN11のコレクタ部36と接続
され、アノード部37はN11のエミッタ部38と接続
されている。また下アームの第2補助ダイオードである
D4のカソード部43はN11のエミッタ部38と接続
され、アノード部44はGNDに接続される。この回路
では下アームの高耐圧nチャネルMOSFETであるN
2の寄生ダイオードD9を通してGNDから高電圧電源
VDHの高電位側に電流が流れるという不都合が生じるた
め、この電流経路を遮断する目的から第1補助ダイオー
ドであるD3のカソード部45がN2のドレイン部30
と接続され、D3とN2とは直列接続されている。
【0047】図17はこの発明の第17実施例で、図9
のトーテムポール回路の下アーム側のIGBTと並列に
逆通電用のフリーホイールダイオードを配置した回路図
である。図17において、フリーホイールダイオードで
あるD4のカソード部43はIGBTであるN21のコ
レクタ部40とが接続され、アノード部44とエミッタ
部42とが接続される。この回路では下アームの第1補
助高耐圧nチャネルMOSFETであるN22の寄生ダ
イオードを通してGNDから高電圧電源VDHの高電位側
に電流が流れるという不都合が生じるため、この電流経
路を遮断する目的から第1補助ダイオードであるD3の
カソード部45がN22のドレイン部30と接続され、
D3とN22とは直列接続されている。尚、上アーム側
ではN1の寄生ダイオードであるD5を通して逆電流を
流すことができるため、新たに逆通電用のフリーホイー
ルダイオードを配置する必要はない。
【0048】図18はこの発明の第18実施例で、図1
0のトーテムポール回路の上アームのIGBTであるN
11と並列に逆通電用のフリーホイールダイオードであ
るD6を配置した回路図である。図18において、D6
のカソード部35はN11のコレクタ部36と接続さ
れ、アノード部37はN11のエミッタ部38と接続さ
れる。この回路では下アームの第1補助高耐圧nチャネ
ルMOSFETであるN22の寄生ダイオードを通して
GNDから高電圧電源VDHの高電位側に電流が流れると
いう不都合が生じるため、この電流経路を遮断する目的
から第1補助ダイオードであるD3とN22と直列に接
続されている。尚、下アーム側ではN2の寄生ダイオー
ドであるD9を通して逆電流を流すことができるため、
新たに逆通電用のフリーホイールダイオードを配置する
必要はない。
【0049】図19はこの発明の第19実施例で、図1
1のトーテムポール回路の上下アームのIGBTに逆通
電用のフリーホイールダイオードを配置した例である。
図19において、フリーホイールダイオードであるD6
のカソード部35は上アームのIGBTであるN11の
コレクタ部36と接続され、アノード部37はN11の
エミッタ部38と接続されている。またフリーホイール
ダイオードであるD4のカソード部43は下アームのI
GBTであるN21のコレクタ部40と接続され、アノ
ード部44はN21のエミッタ部42と接続されてい
る。この回路では下アームの第1補助高耐圧nチャネル
MOSFETであるN22の寄生ダイオードを通してア
ース側から高電圧電源VDHの高電位側に電流が流れると
いう不都合が生じるため、この電流経路を遮断する目的
から第1補助ダイオードであるD3がN22と直列に接
続されている。
【0050】図20はこの発明の第20実施例で、図1
2のトーテムポール回路において、上アームのIGBT
の逆通電用のフリーホイールダイオードの代わりに第2
補助高耐圧nチャネルMOSFETを配置した場合の回
路図である。図20において、上アーム側の第2補助高
耐圧nチャネルMOSFETであるN12の寄生ダイオ
ードD8を通して逆電流を流すことができ、また順方向
通電時はN11とN12とに電流を流すことができるの
で、通電能力は図19のフリーホイールダイオードであ
るD6を配置した場合よりも向上する。尚、下アーム側
ではN2の寄生ダイオードであるD9を通して逆電流を
流すことができるため、新たに逆導通用のフリーホイー
ルダイオードを配置する必要はない。
【0051】図21はこの発明の第21実施例で、図1
3のトーテムポール回路において、下アームのIGBT
に逆通電用のフリーホイールダイオードの代わり第2補
助高耐圧nチャネルMOSFETを配置した場合の回路
図である。図21において、下アーム側の逆電流は第2
補助高耐圧nチャネルMOSFETであるN23の寄生
ダイオード(D7)を通して流すことができる。N23
のドレイン部46は下アームのIGBTであるN21の
コレクタ部40と接続され、ソース部47およびゲート
部48はN21のエミッタ部42とゲート部49と接続
され、N23はN21と同期して動作するため、下アー
ム側の順方向導通時における通電能力は図19のフリー
ホイールダイオードであるD4を配置した場合よりも向
上する。尚、上アーム側ではN1の寄生ダイオードであ
るD5を通して逆電流を流すすことができるために、新
たに逆通電用のフリーホイールダイオードを配置する必
要がない。
【0052】図22はこの発明の第22実施例で、図1
4のトーテムポール回路において、上下アームの逆通電
用デバイスとして配置したフリーホイールダイオードの
代わりに第2補助高耐圧nチャネルMOSFETを配置
した場合の回路図である。図22において、上下アーム
の逆電流は第2補助高耐圧nチャネルMOSFETであ
るN12およびN23の寄生ダイオード(D8、D7)
を通して流すことができる。
【0053】N12のドレイン部61は上アームのIG
BTであるN11のコレクタ部36と接続されている。
N12デバイスは上アームのIGBTであるN11と同
期して動作するため、上アーム側の順方向導通時におけ
る通電能力はフリーホイールダイオードであるD6を配
置した場合よりも向上する。またN23のドレイン部4
6は下アームのIGBTのN21のコレクタ部40と接
続され、ソース部47およびゲート部48はN21のエ
ミッタ部42およびゲート部49と接続されている。N
23はN21と同期して動作するため、下アーム側の順
方向導通時における通電能力はダイオードD4を配置し
た場合よりも向上する。
【0054】図23はこの発明の第23実施例で、図1
7のトーテムポール回路において、下アームのIGBT
の逆通電用のフリーホイールダイオードの代わりに第2
補助高耐圧nチャネルMOFETを配置した場合の回路
図である。図23において、下アーム側の逆電流は第2
補助高耐圧nチャネルMOSFETであるN23の寄生
ダイオード(D7)を通して流すことができる。
【0055】N23と下アームのIGBTであるN21
の接続は図22と同じである。N23はN21と同期し
て動作するために、下アーム側の順方向導通時における
通電能力はフリーホイールダイオードであるD4を配置
した場合よりも向上する。尚、上アームの高耐圧nチャ
ネルMOSFETであるN1の寄生ダイオード(D5)
を通して逆電流を流すことができるため、新たに逆通電
用のフリーホイールダイオードを配置する必要はない。
【0056】図24はこの発明の第24実施例で、図1
9のトーテムポール回路において、上下アームの逆通電
用のフリーホイールダイオードの代わりに第2補助高耐
圧nチャネルMOSFETを配置した場合の回路図であ
る。図24において、上下のアームの逆電流は第2補助
高耐圧nチャネルMOSFETであるN12およびN2
3の寄生ダイオード(D8、D7)を通して流すことが
できる。
【0057】N12と上アームのIGBTであるN11
との接続は図22と同じである。N12はN11と同期
して動作するために、上アーム側の順方向導通時におけ
る通電能力は図19のフリーホイールダイオードD6の
みを配置した場合よりも向上する。N23と下アームの
IGBTであるN21との接続は図22と同じである。
23はN21と同期して動作するため、下アーム側の順
方向導通時における通電能力は図19のフリーホイール
ダイオードD4のみを配置した場合よりも向上する。
【0058】図25は図20の上アームのIGBT(N
11)と第2補助高耐圧nチャネルMOSFET(N1
2)をSOI基板を用いた誘電体分離基板上の1つの半
導体領域に形成した場合の断面図である。図25におい
て、第1または第2導電形半導体基板3上に貼り合わせ
酸化膜4を介して第1導電形半導体基板5を形成し、第
1導電形半導体基板5の表面から貼り合わせ酸化膜4に
達する溝で分割し、溝の側壁に側壁酸化膜15を形成
し、さらに多結晶半導体16で溝を充填して、SOI基
板50を製作する。
【0059】このSOI基板50の第1導電形半導体基
板5の表面層に第2導電形ベース領域6を形成し、この
第2導電形ベース領域6の表面層に第1導電形ソース領
域8aおよび第1導電形エミッタ領域8b(尚、8aと
8bは繋がっており、第1導電形拡散領域を、単に、M
OSFET領域側をソース領域、IGBT領域側をエミ
ッタ領域と名付けただけである)と第2導電形コンタク
ト領域7を形成する。第2導電形ベース領域6の表面に
ゲート酸化膜(図では示されていない)を介してゲート
電極10を形成する。第2導電形ベース領域6と離し
て、2個の第1導電形バッファ領域11を形成し、また
一方の第1導電形バッファ領域11の表面層に高濃度の
第1導電形ドレイン領域12を形成してMOSFET領
域110のドレイン側101とし、他方の第1導電形バ
ッファ領域11の表面層に高濃度の第2導電形コレクタ
領域13を形成してIGBT領域111のコレクタ側1
02とする。尚、第1導電形、第2導電形はn形でp形
でもよいが、通常は第1導電形がn形、第2導電形がp
形である。
【0060】上アームのIGBTであるN11と第2補
助高耐圧nチャネルMOSFETであるN12はエミッ
タ電極9bとソース電極9aとは共通電極にできて、ま
たコレクタ電極14bとドレイン電極14aも共通電極
にできるため、同一の半導体領域にN11とN12とを
形成することができる。この構造では隣接するIGBT
部のエミッタ領域8aとMOSFET部のソース領域8
bが共通化される。またIGBT部のコレクタ電極14
aとMOSFET部のドレイン電極14bが配線によっ
て接続される。これにより、デバイス作成に必要な面積
をN11とN12を個別の素子領域に形成する場合より
も小さくできる。
【0061】この方式は逆通電用に配置されるフリーホ
イールダイオードにも適用できる。この場合は、隣接す
るIGBT部のエミッタ領域とダイオード部のアノード
領域が共通化される。またIGBT部のコレクタ電極と
ダイオード部のカソード電極が配線によって接続され
る。図26は図25に示した素子の順バイアス導通時に
おける電流分布をシミュレーションによって求めた図
で、同図(a)は正孔電流分布図、同図(b)は電子電
流分布図である。
【0062】図26において、右半分はIGBT領域1
11であり、左半分はMOSFET領域110である。
また図示されている番号に対応する名称は図25と同じ
である。正孔電流ih はIGBT部のみに流れ、電子電
流ie はIGBT部とMOSFET部の両方を流れてい
ることがよく分かる。すなわち逆通電用に配置した第2
補助高耐圧nチャネルMOSFETであるD12は順バ
イアス時にも電流を流すことができる。これにより順バ
イアス時の通電能力はフリーホイールダイオードを並列
に配置する場合よりも向上する。
【0063】図27はこの発明の第25実施例で、下ア
ームのIGBTにマルチコレクタ構造を採用した高耐圧
パワーICの出力段回路である。これは図2の上アーム
のnチャネルMOSFETであるN1をIGBTである
N11とフリーホイールダイオードであるD6に置き換
え、下アームのnチャネルMOSFETであるN2をマ
ルチコレクタ構造のIGBTであるN81とフリーホイ
ールダイオードであるD4に置き換えたものである。マ
ルチコレクタは主電流を流す主コレクタ部であるCM部
と主電流を分流する補助コレクタ部であるCS部で構成
される。主コレクタ端子をCM端子、補助コレクタ端子
をCS端子とする。CM端子は出力端子OUTと接続し
た主電流を流すための端子であり、CS端子はN11の
ゲート部と接続して、アーム短絡防止用として利用され
る端子である。尚、IGBTは勿論nチャネル型であ
る。
【0064】この回路の動作について説明する。N81
がオンした場合、N81にCM端子とCS端子を経由し
て電流が流れ込む。CM端子を経由する電流はD1のツ
ェナーダイオードを通過する。したがってN11のエミ
ッタ電位は必ずD1の電圧降下分だけゲート電位よりも
高くなる。このためN11のゲート電圧はエミッタ電位
以下に抑えられ、N81がオン状態の時にはN11がオ
ンすることはない。これによりアーム短絡を防ぐことが
できる。
【0065】またオン抵抗の小さいN81を短絡防止を
兼ねた素子として用いるため、P1経由による短絡電流
が発生した場合でもN81の電圧降下によるN11のゲ
ート電位上昇を小さく抑えることができる。よってP1
経由の短絡電流が主回路のN81とN11のアーム短絡
を引き起こすことはない。次にレベルシフト回路を含む
上アーム側デバイス駆動回路の動作について説明する。
トーテムポール回路2aの上アーム側デバイスであるN
11を動作させるための信号がN6に入力されると、N
6に流れる電流が抵抗R3を流れることによりP1がオ
ンする。そしてこのP1に流れる電流と抵抗R1によっ
てN11を駆動するゲート電圧が作られる。
【0066】ここでツェナーダイオードであるD1はN
11のエミッタ・ゲート間電位の上昇をおさえるために
必要である。また抵抗R2はN11のゲート充電速度を
制御する抵抗である。この抵抗値は回路特性に応じて調
整するため、ショートしても問題はない。また上アーム
側デバイス駆動回路の高耐圧nチャネルMOSFET
(N6)のドレイン端子に抵抗R3と直列に接続される
抵抗R5は、電圧分割の意味の他に上アーム側デバイス
駆動回路の消費電流を抑制する働きもする。通常、この
抵抗は数MΩ程度である。
【0067】図28はこの発明の第26実施例で、図2
7のマルチコレクタ構造を持つ横形IGBTの断面構造
である。第28図では横型構造になっているが、トーテ
ムポール回路を適用した出力段回路を多数集積したパワ
ーICを1チップ上に構成するためには横型構造とする
必要がある。
【0068】このデバイス構造について説明する。SO
I基板や接合分離基板を適用した基板を第1導電形基板
201とする。この第1導電形基板201の表面層に第
2導電形のベース領域202を形成し、ベース領域20
2の表面層に第1導電形のソース領域203と第2導電
形のコンタクト領域204とを形成する。エミッタ電極
207はこの第2導電形のコンタクト領域204と第1
導電形のソース領域203の一部と接触する。またゲー
ト絶縁膜210を介してゲート電極208が存在し、ゲ
ート絶縁膜直下の第1導電形のソース領域203と第1
導電形基板201に挟まれた第2導電形のベース領域2
02がチャネル領域211となる。
【0069】第2導電形のベース領域202とある距離
だけ離して第1導電形のバッファ領域205が形成され
る。このバッファ領域205内に第2導電形の主コレク
タ領域206と補助コレクタ領域266が形成される。
ここで主コレクタ領域206は主回路を形成する素子領
域であり、第27図の出力端子OUTと繋がるCM端子
が接触する。一方、補助コレクタ領域266はアーム短
絡防止用回路を構成する素子領域であり、主電流の一部
を流す補助コレクタ端子であるCS端子と接触する。こ
の2つのコレクタ領域206と266は同一のバッファ
領域205内に、相互干渉を避けるために、所定の距離
を離して拡散で形成されている。
【0070】尚、この主コレクタ領域206と補助コレ
クタ領域266から構成されるそれぞれの素子は、エミ
ッタ端子Eとゲート端子Gが共通となっている。第29
図は第28図のデバイスにおける電極パターンの平面図
を示したものである。平面パターンは様々なパターンが
可能である。第28図ではアーム短絡防止用回路に適用
される素子領域を全素子領域のエッジ部に形成した例で
ある。207がエミッタ電極、208がゲート電極、2
09が主コレクタ電極、299が補助コレクタ電極であ
る。この補助コレクタ電極299がアーム短絡防止用に
利用される。
【0071】第30図はこの発明の第27実施例で、ト
ーテムポール回路の下アーム側デバイスにマルチドレイ
ン構造を持つ高耐圧nチャネルMOSFETを適用した
回路例である。図27のマルチコレクタ構造のIGBT
であるN81とフリーホイールダイオードであるD4を
マルチドレイン構造の高耐圧nチャネルMOSFETで
あるN71に置き換えたものである。
【0072】この回路例における上アーム側デバイス駆
動回路1dは、この発明の一つである高耐圧pチャネル
MOSFETであるP1を適用した回路構成となってい
る。またこの駆動回路1dはシフトレジスタ回路1aに
P1等を含めた点線で示す領域の回路をいう。マルチド
レイン構造のnチャネルMOSFET(N71)のドレ
イン端子はDM端子とDS端子で構成されている。DM
端子は出力端子OUTと接続した主電流を流す端子であ
り、DS端子は上アーム側デバイスであるN11のゲー
ト端子と接続して、アーム短絡防止用デバイスとして動
作するための端子である。この場合、DS端子とDS端
子が接触する拡散層は低濃度の拡散層内に形成され、両
拡散層は十分な距離を離して配置される。
【0073】この回路の動作は第27図と同じである。
第31図はこの発明の第28実施例で、第27図の回路
において、上アーム側デバイス駆動回路の高耐圧pチャ
ネルMOSFETであるP1を高耐圧pnpトランジス
タであるP11に置き換えた回路である。この回路では
第27図の抵抗R3がP11のプルアップ抵抗RP にな
る。プルアップ抵抗RP とはこの抵抗で発生した電圧で
pnpトランジスタが駆動させられる抵抗のことであ
る。またこの回路では電圧分割用の抵抗R5は不要であ
る。回路の動作は第27図と同じである。この回路では
先に説明したように、上アーム側デバイス駆動回路1d
に起因する主回路のアーム短絡を防止することができ
る。
【0074】第32図は、この発明の第29実施例で、
上アーム側デバイス駆動回路の消費電流低減を目的とし
て、上アーム側デバイス駆動回路1dの前段に、N3と
同一耐圧構造を有するデバイスN31を用いたミラー回
路を含む定電流回路3fを接続した回路例である。この
回路方式では数十kΩ程度の抵抗R4によって上アーム
側デバイス駆動回路1dのN3に流れる電流を制御でき
る。
【0075】この回路方式ではミラー回路を構成するデ
バイスのうちN3のチャネル幅をN31に対して小さく
することで上アーム側駆動回路の消費電流を増加させる
ことなく、R4の調整による定電流回路部の遅延時間の
改善ができる。第33図はこの発明の第30実施例で、
アーム短絡防止回路を示す。アーム短絡防止素子として
IGBT(N24)を用いる。このN24のコレクタ端
子が上アーム側デバイスであるN11のゲート端子と接
続され、N24のエミッタ端子およびゲート端子がグラ
ンドおよび下アーム側デバイスN21のゲート端子とそ
れぞれ接続され、下アーム側デバイスであるN21と並
列に配置することでアーム短絡防止回路を構成してい
る。この方式では、N24のオンと同時に上アーム側デ
バイスのエミッタ・ゲート間に配置されたD1を介して
N24に電流を流すため、上アーム側デバイスであるN
11のエミッタ電位が必ずゲート電位よりも高くなる。
これにより下アーム側デバイスであるN21がオン状態
の時には上アーム側デバイスであるN11がオンするこ
とは通常ではない。
【0076】しかしノイズなどで誤動作する恐れがある
ために、図示するように2個のインバータINV1、I
NV2をN21のゲートに直列に接続して、回路的にN
21のターンオン開始時間をN24に対して数n秒遅ら
せ、確実にアーム短絡を防止することが有効である。こ
の開始時間はINV2の駆動能力で調整する。またこの
インバータINV1、INV2を設ける方式はデバイス
サイズによる調整よりも確実に遅延させることができ
る。また、この方式は第8実施例ないし第11実施例、
第17実施例ないし第19実施例、第23実施例および
第24実施例に適用しても勿論有効である。
【0077】
【発明の効果】この発明によれば、トーテムポール回路
のレベルシフト回路に高耐圧のpチャネルMOSFET
のような高耐圧で且つpチャネル型デバイスを適用する
ことで、従来回路で不可欠とされた別電源を使用するこ
となくレベルシフト回路を構成できる。これにより、ト
ーテムポール回路のマルチ出力が1チップ上に集積形成
することが可能となる。
【0078】また上アーム側(高電位側)デバイスのソ
ース・ゲート間あるいはエミッタ・ゲート間に配置され
たダイオードを介して下アーム側(低電位側)デバイス
に電流を流すことにより、下アーム側デバイスがオン状
態の場合には、上アームデバイスのソース電位あるいは
エミッタ電位が必ずゲート電位より高くすることで、下
アーム側デバイスがオン状態のときには上アーム側デバ
イスがオンしないようにできる。これによりアーム短絡
を防止できる。またこのアーム短絡防止回路には下アー
ム側デバイスを直接利用する方法と、下アーム側デバイ
スとは別に個別の補助デバイスを設ける方法がある。下
アーム側デバイスを用いると回路部品点数が少なくてよ
く、一方補助デバイスを用いる場合は、下アーム側デバ
イスと同期して動作させることで、アーム短絡を防止で
きる。この場合は下アーム側デバイスより補助デバイス
を多少早めにオン動作させることで、より確実にアーム
短絡を防止できる。
【0079】トーテムポール回路をIGBTなどの電圧
駆動型バイポーラデバイスで構成した場合の逆方向通電
は、カソード部がIGBTのコレクタ部と接続され、ア
ノード部がIGBTのエミッタ部と接続されたフリーホ
イールダイオードをIGBTと逆並列に配置することで
確保することができる。このフリーホイールダイオード
の代わりに高耐圧nチャネルMOSFETを並列に配置
すると、逆方向電流は高耐圧nチャネルMOSFETの
寄生ダイオードを通して流れ、順方向電流はIGBTの
他にこの高耐圧nチャネルMOSFETを通しても流れ
るため、順方向の通電能力を高めることができる。
【0080】さらに、この発明によれば、トーテムポー
ル回路の下アーム側デバイスをマルチコレクタ構造ある
いはマルチドレイン構造とし、その一端を上アーム側デ
バイスのゲート端子と接続する。これにより下アーム側
デバイスはアーム短絡防止用の素子も兼ね、下アーム側
デバイスと並列に配置されるアーム短絡防止用の素子を
取り除くことができる。よって、この方法によりアーム
短絡の防止だけでなく出力段回路の占有面積も小さくす
ることが可能となる。
【0081】また上アーム側デバイス駆動回路の課題に
関しては、この駆動回路に高耐圧のpチャネル型デバイ
スを適用することで簡易な駆動回路を構成できる。レベ
ルシフト回路の消費電流はレベルシフト回路を構成する
高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン側に電流制限
用高抵抗を接続することで低減できる。また高耐圧nチ
ャネルMOSFETとこれと同一構造のデバイスを用い
たミラー回路を含む定電流回路を組み込むことでも達成
できる。
【0082】上記の定電流回路を組み込む方式において
は、ミラー回路を構成するデバイスのうち出力段回路側
に接続された高耐圧nチャネルMOSFETのチャネル
幅を小さくすることにより、上アーム側デバイス駆動回
路の消費電流を増加させることなく定電流回路部の遅延
時間を改善することが可能である。高耐圧pチャネルM
OSFETを適用した上アーム側デバイス駆動回路にお
いて、高耐圧pチャネルMOSFETを高耐圧pnpト
ランジスタに置き換えることもアーム短絡の防止に効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例で、高耐圧pチャネルM
OSFETを定電流方式のレベルシフト回路の出力端子
と接続した高耐圧パワーICの出力段回路図
【図2】この発明の第2実施例で、高耐圧pチャネルM
OSFETを抵抗分割方式のレベルシフト回路の出力端
子と接続した高耐圧パワーICの出力段回路図
【図3】この発明の第3実施例で、図1のトーテムポー
ル回路の上アーム側のデバイスをIGBTであるN11
に置き換えた回路図
【図4】この発明の第4実施例で、図1のトーテムポー
ル回路の下アーム側のデバイスをIGBTであるN21
に置き換えた回路図
【図5】この発明の第5実施例で、定電流方式のレベル
シフト回路1aを適用し、図1のトーテムポール回路の
上アーム側のデバイスおよび下アーム側のデバイスをI
GBTに置き換えた回路図
【図6】この発明の第6実施例で、アーム短絡を防止し
たトーテムポール回路図
【図7】この発明の第7実施例で、図6のトーテムポー
ル回路の上アーム側のデバイスをIGBTに置き換えた
回路図
【図8】この発明の第8実施例で、アーム短絡防止用デ
バイスを低電位側の高耐圧nチャネルMOSFETに並
列に配置した場合の回路図
【図9】この発明の第9実施例で、図8のトーテムポー
ル回路の下アーム側のデバイスをIGBTに置き換えた
回路図
【図10】この発明の第10実施例で、図8のトーテム
ポール回路の上アーム側のデバイスをIGBTに置き換
えた回路図
【図11】この発明の第11実施例で、図9のトーテム
ポール回路の上アーム側のデバイスをIGBTに置き換
えた回路図
【図12】この発明の第12実施例で、図3のトーテム
ポール回路の上アーム側のデバイスであるIGBTと並
列に逆通電用のフリーホイールダイオードを配置した回
路図
【図13】この発明の第13実施例で、図4のトーテム
ポール回路の下アーム側のデバイスであるIGBTと並
列に逆通電用のフリーホイールダイオードを配置した回
路図
【図14】この発明の第14実施例で、図5のトーテム
ポール回路の上下アームのIGBTにフリーホイールダ
イオードを配置した回路図
【図15】この発明の第15実施例で、図6のトーテム
ポール回路の下アーム側に逆通電用の高耐圧ダイオード
を配置した回路図
【図16】この発明の第16実施例で、図7のトーテム
ポール回路の上下アーム側に逆通電用の高耐圧ダイオー
ドを配置した回路図
【図17】この発明の第17実施例で、図9のトーテム
ポール回路の下アーム側のIGBTと並列に逆通電用の
フリーホイールダイオードを配置した回路図
【図18】この発明の第18実施例で、図10のトーテ
ムポール回路の上アーム側のIGBTであるN11と並
列に逆通電用のフリーホイールダイオードであるD6を
配置した回路図
【図19】この発明の第19実施例で、図11のトーテ
ムポール回路の上下アームのIGBTに逆通電用のフリ
ーホイールダイオードを配置した回路図
【図20】この発明の第20実施例で、図12のトーテ
ムポール回路において、上アーム側のIGBTの逆通電
用のフリーホイールダイオードの代わりに第2補助高耐
圧nチャネルMOSFETを配置した場合の回路図
【図21】この発明の第21実施例で、図13のトーテ
ムポール回路において、下アーム側のIGBTに逆通電
用のフリーホイールダイオードの代わり第2補助高耐圧
nチャネルMOSFETを配置した場合の回路図
【図22】この発明の第22実施例で、図14のトーテ
ムポール回路において、上下アームの逆通電用デバイス
として配置したフリーホイールダイオードの代わりに第
2補助高耐圧nチャネルMOSFETを配置した場合の
回路図
【図23】この発明の第23実施例で、図17のトーテ
ムポール回路において、下アーム側のIGBTの逆通電
用のフリーホイールダイオードの代わりに第2補助高耐
圧nチャネルMOFETを配置した場合の回路図
【図24】この発明の第24実施例で、図19のトーテ
ムポール回路において、上下アームの逆通電用のフリー
ホイールダイオードの代わりに第2補助高耐圧nチャネ
ルMOSFETを配置した場合の回路図
【図25】図20の上アーム側のIGBTと第2補助高
耐圧nチャネルMOSFETをSOI基板を用いた誘電
体分離基板上の1つの半導体領域に形成した場合の断面
【図26】図25に示した素子の順バイアス導通時にお
ける電流分布をシミュレーションによって求めた図で、
(a)は正孔電流分布図、(b)は電子電流分布図
【図27】この発明の第25実施例で、下アームのIG
BTにマルチコレクタ構造を採用した高耐圧パワーIC
の出力段回路図
【図28】この発明の第26実施例で、図27のマルチ
コレクタ構造を持つ横形IGBTの断面構造の斜視図
【図29】第28図のデバイスにおける電極パターンの
平面図
【図30】この発明の第27実施例で、トーテムポール
回路の下アーム側デバイスにマルチドレイン構造を持つ
高耐圧nチャネルMOSFETを適用した回路図
【図31】この発明の第28実施例で、第27図の回路
において、上アーム側デバイス駆動回路の高耐圧pチャ
ネルMOSFETであるP1を高耐圧pnpトランジス
タであるP11に置き換えた回路図
【図32】この発明の第29実施例で、上アーム側デバ
イス駆動回路の前段に、N3と同一耐圧構造を有するデ
バイスN31を用いたミラー回路を含む定電流回路を接
続した回路図
【図33】この発明の第30実施例で、アーム短絡防止
回路図
【図34】従来のトーテムポール回路を含む高耐圧IC
の出力段回路図
【図35】従来のプッシュプル回路を含む高耐圧ICの
出力段回路図
【符号の説明】
N1 高耐圧nチャネルMOSFET N11 IGBT N12 高耐圧nチャネルMOSFET N2 高耐圧nチャネルMOSFET N21 IGBT N22 高耐圧nチャネルMOSFET N23 高耐圧nチャネルMOSFET N24 IGBT N3 高耐圧nチャネルMOSFET N31 高耐圧nチャネルMOSFET N4 高耐圧nチャネルMOSFET N5 低耐圧nチャネルMOSFET N6 高耐圧nチャネルMOSFET N71 マルチドレイン構造の高耐圧nチャネルMOS
FET N81 マルチドレイン構造の高耐圧IGBT P1 高耐圧pチャネルMOSFET P2 低耐圧pチャネルMOSFET P3 低耐圧pチャネルMOSFET P4 高耐圧pチャネルMOSFET P11 pnpトランジスタ R1 抵抗体 R2 抵抗体 R3 抵抗体 R4 抵抗体 R5 抵抗体 R6 抵抗体 D1 保護用のダイオード D2 保護用のダイオード D3 第1補助ダイオード D4 第2補助ダイオード(フリーホイールダイオー
ド) D5 寄生ダイオード D6 フリーホイールダイオード D7 寄生ダイオード D8 寄生ダイオード D9 寄生ダイオード VDH 高電圧側電源 VDL 低電圧側電源 VL レベルシフト回路用外部電源 IN1 上アーム側入力端子 IN2 下アーム側入力端子 OUT 出力端子 INV1 インバータ1 INV2 インバータ2 1a 定電流方式のレベルシフト回路 1b 抵抗分割方式のレベルシフト回路 1c 従来のレベルシフト回路 1d 上アーム側デバイス駆動回路 2a トーテムポール回路 2b トーテムポール回路 2c トーテムポール回路 2d プッシュプル回路 3 第1または第2導電形半導体基板 3f ミラー回路を含む定電流回路 4 貼り合わせ酸化膜 5 第1導電形基板 50 貼り合わせ基板 6 第2導電形ベース領域 7 第2導電形コンタクト領域 8a 第1導電形ソース領域 8b 第1導電形エミッタ領域 9 エミッタ電極 10 ゲート電極 11 第1導電形バッファ領域 12 第1導電形ドレイン領域 13 第2導電形コレクタ領域 14a ドレイン電極 14b コレクタ電極 15 側壁酸化膜 16 多結晶半導体 17 トレンチ分離領域 ih 正孔電流 ie 電子電流 21、23〜25、32、34、48 ゲート部 27、28、30、33、36、40、46、61
ドレイン部 22、22a、29、29a、38、42、47 ソ
ース部 26 レベルシフト回路の出力部子 31 接続点 35、39、43、45 カソード部 36、40 コレクタ部 37、41、44 アノード部 38、42 エミッタ部 100 エミッタ(ソース)領域 101 ドレイン領域 102 コレクタ領域 110 MOSFET領域 111 IGBT領域 201 第1導電形基板 202 ベース領域 203 ソース領域 204 コンタクト領域 205 バッファ領域 206 主コレクタ領域 266 補助コレクタ領域 207 エミッタ電極 208 ゲート電極 209 主コレクタ電極 299 補助コレクタ電極 CM端子 主コレクタ端子 CS端子 補助コレクタ端子 DM端子 主ドレイン端子 DS端子 補助ドレイン端子

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    および低電位側の高耐圧nチャネルMOSFETにより
    トーテムポール回路が構成され、レベルシフト回路によ
    り、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動さ
    れる高耐圧パワーICの出力段回路において、高電位側
    の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と、前記レ
    ベルシフト回路の出力部との間に少なくとも高耐圧pチ
    ャネルMOSFETを介在させ、レベルシフト回路の出
    力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部とが接
    続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲ
    ート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン部と
    が少なくとも第1抵抗体を介して接続され、前記高耐圧
    pチャネルMOSFETのソース部が電源の高電位側に
    接続されることを特徴とする高耐圧パワーICの出力段
    回路。
  2. 【請求項2】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子となる
    トーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高耐
    圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回路
    の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部と
    が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン
    部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネルM
    OSFETのソース部が電源の高電位側に接続され、高
    電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と第
    2抵抗体の一端およびダイオードのカソード部とが接続
    され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソー
    ス部と第2抵抗体の他端およびダイオードのアノード部
    とが接続されることを特徴とする高耐圧パワーICの出
    力段回路。
  3. 【請求項3】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部とダイオードのアノード部とが接続され、ダ
    イオードのカソード部と低電位側の高耐圧nチャネルM
    OSFETのドレイン部とが接続され、高電位側の高耐
    圧nチャネルMOSFETのソース部とダイオードのア
    ノード部との接続点が出力端子となるトーテムポール回
    路で、レベルシフト回路により、高電位側の高耐圧nチ
    ャネルMOSFETが駆動される高耐圧パワーICの出
    力段回路において、レベルシフト回路の出力部と高耐圧
    pチャネルMOSFETのゲート部とが接続され、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と高耐
    圧pチャネルMOSFETのドレイン部との間に第1抵
    抗体が接続され、高耐圧pチャネルMOSFETのソー
    ス部が電源の高電位側に接続され、高電位側の高耐圧n
    チャネルMOSFETのゲート部とソース部との間に第
    3抵抗体が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMO
    SFETのゲート部とダイオードのカソード部とが接続
    されることを特徴とする高耐圧パワーICの出力段回
    路。
  4. 【請求項4】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部とダイオードのアノード部とが接続し、ダイ
    オードのカソード部と第1補助ダイオードのアノード部
    とが接続し、第1補助ダイオードのカソード部と低電位
    側の高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン部とが接
    続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソ
    ース部と第2補助ダイオードのカソード部とが接続さ
    れ、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース
    部とダイオードのアノード部との接続点が出力端子とな
    るトーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高
    電位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高
    耐圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回
    路の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部
    とが接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFE
    Tのゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイ
    ン部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネル
    MOSFETのソース部が電源の高電位側に接続され、
    高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と
    ソース部との間に第3抵抗体が接続され、高電位側の高
    耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とダイオードの
    カソード部とが接続されることを特徴とする高耐圧パワ
    ーICの出力段回路。
  5. 【請求項5】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子となる
    トーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高耐
    圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回路
    の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部と
    が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン
    部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネルM
    OSFETのソース部が電源の高電位側に接続され、高
    電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とソ
    ース部との間に第3抵抗体が接続され、高電位側の高耐
    圧nチャネルMOSFETのソース部とダイオードのア
    ノード部とが接続され、ダイオードのカソード部と高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と第1
    補助高耐圧nチャネルMOSFETのドレイン部とが接
    続され、該第1補助高耐圧nチャネルMOSFETのゲ
    ート部とソース部とが低電位側の高耐圧nチャネルMO
    SFETのゲート部とソース部とにそれぞれ接続される
    ことを特徴とする高耐圧パワーICの出力段回路。
  6. 【請求項6】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子となる
    トーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高耐
    圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回路
    の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部と
    が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン
    部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネルM
    OSFETのソース部が電源の高電位側に接続され、高
    電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とソ
    ース部との間に第3抵抗体が接続され、高電位側の高耐
    圧nチャネルMOSFETのソース部とダイオードのア
    ノード部とが接続され、ダイオードのカソード部と高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部とが接
    続され、ダイオードのカソード部と第1補助ダイオード
    のアノード部とが接続され、第1補助ダイオード部のカ
    ソード部と第1補助高耐圧nチャネルMOSFETのド
    レイン部とが接続され、第1補助高耐圧nチャネルMO
    SFETのゲート部とソース部とが低電位側の高耐圧n
    チャネルMOSFETのゲート部とソース部とにそれぞ
    れ接続されることを特徴とする高耐圧パワーICの出力
    段回路。
  7. 【請求項7】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子となる
    トーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高耐
    圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回路
    の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部と
    が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン
    部との間に第1抵抗体が接続され、高耐圧pチャネルM
    OSFETのソース部が電源の高電位側に接続され、高
    電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのゲート部と第
    2抵抗体の一端およびダイオードのカソード部とが接続
    され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソー
    ス部と第2抵抗体の他端およびダイオードのアノード部
    とが接続され、低電位側のnチャネルMOSFETのド
    レイン部が第1ドレイン部および第2ドレイン部の2個
    の独立したドレイン部で形成され、主電流を流す第1ド
    レイン部が高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETの
    ソース部と接続され、主電流の一部を流す第2ドレイン
    部が高電位側のnチャネルMOSFETのゲート部と接
    続されることを特徴とする高耐圧パワーICの出力段回
    路。
  8. 【請求項8】高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のソース部と低電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のドレイン部とが接続され、該接続点が出力端子となる
    トーテムポール回路で、レベルシフト回路により、高電
    位側の高耐圧nチャネルMOSFETが駆動される高耐
    圧パワーICの出力段回路において、レベルシフト回路
    の出力部と高耐圧pチャネルMOSFETのゲート部と
    が接続され、高電位側の高耐圧nチャネルMOSFET
    のゲート部と高耐圧pチャネルMOSFETのドレイン
    部とが直接接続され、高耐圧pチャネルMOSFETの
    ソース部が電源の高電位側に接続され、高電位側の高耐
    圧nチャネルMOSFETのゲート部と第2抵抗体の一
    端およびダイオードのカソード部とが接続され、高電位
    側の高耐圧nチャネルMOSFETのソース部と第2抵
    抗体の他端およびダイオードのアノード部とが接続さ
    れ、低電位側のnチャネルMOSFETのドレイン部が
    第1ドレイン部および第2ドレイン部の2個の独立した
    マルチドレイン部で形成され、主電流を流す第1ドレイ
    ン部が高電位側の高耐圧nチャネルMOSFETのソー
    ス部と接続され、主電流の一部を流す第2ドレイン部が
    高電位側のnチャネルMOSFETのゲート部と接続さ
    れることを特徴とする高耐圧パワーICの出力段回路。
  9. 【請求項9】レベルシフト回路が、少なくとも低耐圧p
    チャネルMOSFETと高抵抗体および2個の高耐圧n
    チャネルMOSFETとからなる電流ミラー回路で構成
    されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに
    記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  10. 【請求項10】レベルシフト回路が、少なくとも2個の
    高抵抗体と高耐圧nチャネルMOSFETとからなる抵
    抗分圧回路で構成されることを特徴とする請求項1ない
    し8のいずれかに記載の高耐圧パワーICの出力段回
    路。
  11. 【請求項11】高耐圧pチャネルMOSFETが高耐圧
    pnpトランジスタに置換されることを特徴とする請求
    項1ないし8のいずれかに記載の高耐圧パワーICの出
    力段回路。
  12. 【請求項12】トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETが寄生ダイオードを有することを
    特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の高耐圧
    パワーICの出力段回路。
  13. 【請求項13】トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETの内、少なくとも1個をIGBT
    で置き換えることを特徴とする請求項1ないし6のいず
    れかに記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  14. 【請求項14】トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETの内、少なくとも1個をIGBT
    およびフリーホイールダイオードで置き換えることを特
    徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の高耐圧パ
    ワーICの出力段回路。
  15. 【請求項15】トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETの内、少なくとも1個を、並列接
    続されたIGBTおよび第2補助高耐圧nチャネルMO
    SFETで置き換えることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  16. 【請求項16】ダイオードがツェナーダイオードである
    ことを特徴とする請求項2ないし8のいずれかに記載の
    高耐圧パワーICの出力段回路。
  17. 【請求項17】レベルシフト回路が、少なくとも低耐圧
    pチャネルMOSFETと高抵抗体および2個の高耐圧
    nチャネルMOSFETとからなる電流ミラー回路で構
    成され、且つ、トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETの内、少なくとも1個をIGBT
    で置き換えるか、又は、トーテムポール回路を構成する
    高耐圧nチャネルMOSFETの内、少なくとも1個を
    IGBTおよびフリーホイールダイオードで置き換える
    か、又は、トーテムポール回路を構成する高耐圧nチャ
    ネルMOSFETの内、少なくとも1個を、並列接続さ
    れたIGBTおよび第2補助高耐圧nチャネルMOSF
    ETで置き換えることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  18. 【請求項18】レベルシフト回路が、少なくとも2個の
    高抵抗体と高耐圧nチャネルMOSFETとからなる抵
    抗分圧回路で構成され、且つ、トーテムポール回路を構
    成する高耐圧nチャネルMOSFETが寄生ダイオード
    を有するか、又は、トーテムポール回路を構成する高耐
    圧nチャネルMOSFETの内、少なくとも1個をIG
    BTで置き換えるか、又は、トーテムポール回路を構成
    する高耐圧nチャネルMOSFETの内、少なくとも1
    個をIGBTおよびフリーホイールダイオードで置き換
    えるか、又は、トーテムポール回路を構成する高耐圧n
    チャネルMOSFETの内、少なくとも1個を、並列接
    続されたIGBTおよび第2補助高耐圧nチャネルMO
    SFETで置き換えることを特徴とする請求項1ないし
    6のいずれかに記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  19. 【請求項19】高電位側nチャネルMOSFETがnチ
    ャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに置換さ
    れることを特徴とする請求項7または8記載の高耐圧パ
    ワーICの出力段回路。
  20. 【請求項20】低電位側nチャネルMOSFETがnチ
    ャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに置換さ
    れ、nチャネルIGBTのコレクタが2つの独立した第
    1コレクタと第2コレクタのマルチコレクタ部で構成さ
    れることを特徴とする請求項7または8記載の高耐圧パ
    ワーICの出力段回路。
  21. 【請求項21】高電位側nチャネルMOSFETがnチ
    ャネルIGBTとフリーホイールダイオードとに置換さ
    れ、且つ低電位側nチャネルMOSFETがnチャネル
    IGBTとフリーホイールダイオードとに置換され、n
    チャネルIGBTのコレクタが2つの独立した第1コレ
    クタと第2コレクタのマルチコレクタ部で構成されるこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の高耐圧パワーI
    Cの出力段回路。
  22. 【請求項22】レベルシフト回路が、該回路を構成する
    高耐圧nチャネルMOSFETのドレインに直列に接続
    された電流制限用の高抵抗体を有することを特徴とする
    請求項7または8記載の高耐圧パワーICの出力段回
    路。
  23. 【請求項23】レベルシフト回路が高耐圧nチャネルM
    OSFETと該MOSFETと同一耐圧構造をした別の
    高耐圧nチャネルMOSFETから構成されるミラー回
    路を含む定電流回路を有することを特徴とする請求項7
    または8記載の高耐圧パワーICの出力段回路。
  24. 【請求項24】レベルシフト回路が高耐圧nチャネルM
    OSFETと該MOSFETと同一耐圧構造をした別の
    高耐圧nチャネルMOSFETから構成されるミラー回
    路を含む定電流回路を有し、前記ミラー回路を構成する
    2つの高耐圧nチャネルMOSFETのチャネル幅が異
    なることを特徴とする請求項7または8記載の高耐圧パ
    ワーICの出力段回路。
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