JP2004128369A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チップサイズの増加の防止と変位電流の有効利用ができる誘電体分離基板上にトーテムポール回路を形成した半導体集積回路装置を提供する。
【解決手段】トーテムポール回路1を構成するN1とN2の間にダイオードD1を誘電体分離した領域に形成し、このD1形成領域とN2形成領域を隣接して形成することで、これらの領域の間にある誘電体分離領域が隣接間容量CISO となり、このCISO を介して流れる変位電流Idisを負荷電流として利用することで、N2の電流駆動能力(占有面積)を増大させることなく、つまりチップサイズを増大させることなく、負荷電流を増大させることができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トーテムポール回路を出力回路として備えた誘電体分離基板上の集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
貼り合わせ基板(以下、SOI基板と略す)とトレンチ分離技術を組み合わせた誘電体分離技術の進歩により、ダイオードや絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(以下,IGBTと略す)、MOSFETなどの高耐圧MOSデバイスとその駆動・制御・保護回路を一つのシリコン基板上に集積したパワーIC(IC:集積回路)の開発が活発に行われている。この誘電体分離方式では複数の高耐圧バイポーラデバイスの集積化が可能であり、パワーICに搭載される回路構成に制限がない。その結果、例えば、IGBTを適用したトーテムポール回路や、そのトーテムポール回路を何段も搭載した集積回路が1チップ上(一つの半導体基板上)に形成されている。
【0003】
図6に2つのnチャネル形MOSFET(N1、N2)で構成されたトーテムポール回路1を有するパワーICの回路構成例を示す(例えば、特許文献1など)。図中のN1、N2、N3は高耐圧nチャネル形MOSFETであり、P1は高耐圧pチャネルMOSFETである。この回路では、入力端子Vinから入力された信号によってトーテムポール回路1の出力端子Doから出力される信号が制御される。このトーテムポール回路1はモータ駆動用インバータICやディスプレイ駆動用ICなど広範に適用されている。
【0004】
図中のpチャネル形MOSFET(P1)とnチャネル形MOSFET(N3)、また抵抗Rと定電圧ダイオードZDは上アーム側MOSFET(N2)を駆動するための信号Vg2を形成するための回路素子である。P1は前段のレベルシフト回路3からの出力信号を受けて動作し、このレベルシフト回路3はさらにその前段の制御回路4によって制御されている。一方、N3は制御回路4からの信号Vg3によって駆動される。Vg3はN1を駆動する信号Vg1と同期している。
【0005】
制御回路4の電源は制御回路側端子VLから供給され、その電圧は15V以下の低電圧である。一方、トーテムポール回路1とレベルシフト回路3を駆動する電源は出力側電源端子VHから供給される。この出力側電源端子VHには制御回路側電源端子VLを超える高電圧電源が接続され、その電源電圧の大きさは駆動する負荷によって変わる。
【0006】
VHから出力側電源電圧が印加されるN1およびN2、そしてP1とN3ならびにレベルシフト回路3を構成するデバイスは高耐圧デバイスであり、これらによって高耐圧回路部5が構成される。
【0007】
Doに接続された負荷を駆動する電流はN2とN1から供給されることになる。N1を経由して流れる電流は負荷からグランドに流れる電流となり、N2を経由して流れる電流はVHから負荷に流れこむ電流となる。したがって、負荷に流す電流はN1とN2の電流駆動能力で決まる。尚、トーテムポール回路では、切替え時点を除いて、N1とN2を同時に流れる電流はない。
【0008】
図6の回路において高耐圧出力回路部5を、SOI基板とトレンチ分離を組み合わせた誘電体分離基板上に形成した場合について説明する。
【0009】
図7は各素子の配置例を示す。図7では簡略化のために配線パターンを省略している。また、図7では制御回路4側からレベルシフト回路3、N2を駆動するための回路領域(P1、ZD、R)、N1、N3、N2が順に配置され、これらの領域の互いに隣接する箇所には、誘電体分離領域7が介在している。
【0010】
尚、N2を駆動するための回路はP1、ZD、Rによって構成され、P1とZDは互いに誘電体分離領域によって分離されている。また、レベルシフト回路3も複数個の高耐圧素子によって構成され、誘電体分離されている。しかし、簡略化のために図7ではそれぞれを一つの回路領域として表現している。
【0011】
さらに、N1とN2の領域面積は、それぞれの素子に要求される駆動電流の大きさで決まる。
【0012】
図7のN1からN2にまたがるB−B断面を示したのが図8である。図8では、n形あるいはp形半導体基板100とn形半導体基板300を、酸化膜200を介して貼り合わせたSOI基板123を用いている。また、図8の素子の端子名は図6の端子名に一致させている。以下、図8の断面図について説明する。
【0013】
N2のドレイン電極8はVHに接続し、ゲート電極10は図6のP1のドレインと接続し、Vg2の信号が入力される。そして、ソース電極9は、DoならびにN1のドレイン電極に接続している。一方、N3のゲート電極には図6の制御回路4からVg3の信号が入力される。そして、そのソース電極14はグランド端子に接続している。N3とN2はそれぞれ、誘電体分離領域7によって完全に囲まれた領域内に形成されている。そのため、両素子間が電気的に相互干渉することはない。
【0014】
次に、図6の回路においてDoに容量負荷を接続し、N2として電流駆動能力が200mAのnチャネル形MOSFETを適用した場合のスイッチング波形を図9に示す。図9にはDoの出力電圧(Vout)の波形とその端子を介して負荷に流れる電流(Iout)の波形を表示している。VHに接続される電源電圧の大きさは80Vである。
【0015】
N2がオフ時のVoutは0Vである。そして、N2のオンと同時に負荷容量を充電する電流が流れ、Voutが電源電圧まで上昇する。この充電電流の波形がIoutであり、図9のIoutのピーク値は200mAである。このピーク値はN2の電流駆動能力によって決まる。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−68540号公報 図1など
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、Voutの立ち上がり時間(Voutが10%から90%になる時間)を短縮させたい場合には充電電流を大きくすれば良い。先に述べたように充電電流のピーク値はN2の電流駆動能力で決まるため、このピーク値を増加させるためにはN2の駆動電流を増加させると良い。しかし、駆動電流を増加するためにはN2のチャネル幅を拡大する必要があり、これはN2のデバイス領域の増加、すなわちパワーICのチップ面積増加をもたらす。
【0018】
同様に図6のDoに抵抗負荷あるいはインダクタンス負荷を接続した場合においても、IC側から負荷に流す負荷電流を増加させる場合にはN2のデバイス領域拡大を図る必要がある。これはパワーICのチップ面積増加をもたらし、ICのコストアップにつながる。
【0019】
よって図6の回路では、N2の駆動電流を増加させたい場合に、それにともなうICのチップ面積増加をいかに抑えるかが課題となる。
【0020】
また、図8のように誘電体分離された素子は隣接間素子と容量結合している。したがって、例えばN2のスイッチング動作によりN2側領域の電圧変動が発生すると、N2とN3とを形成する領域間の誘電体分離領域7に形成される隣接間容量CISO を介した変位電流Idisが発生する。この変位電流Idisは負荷に流れ込むのではなく、N3を介してグランドに流れる。そのため、この隣接間容量CISO を介して流れる変位電流Idisは、従来のトーテムポール回路においては、一種のリーク電流となり、無効電流となる。
【0021】
本発明の目的は、前記の課題を解決し、チップサイズの増加の防止と変位電流の有効利用ができる誘電体分離基板上にトーテムポール回路を形成した半導体集積回路装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、上アーム側のnチャネル形MOSデバイスと誘電体分離領域をかして形成されたダイオードを有し、前記ダイオードのアノードと前記上アーム側のnチャネル型MOSデバイスの低電位側主電極とを電気的に接続し、前記ダイオードのカソードど下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位側主電極とを電気的に接続し、該ドレインと前記ダイオードのカソードとの接続点を前記出力回路の出力とする構成とする。
【0023】
また、互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、上アーム側のnチャネル形MOSデバイスと誘電体分離領域を介して形成された半導体領域を有し、前記上アーム側のnチャネル形MOSデバイスの低電位側主電極と下アーム側のnチャネル形MOSデバイスの高電位側主電極との接続点を前記半導体領域と接続し、前記接続点を前記出力回路の出力とする構成とする。
【0024】
また、互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、第1半導体基材と第2半導体基材の間に絶縁膜を介在させた半導体基板の前記第2半導体基材が誘電体分離された複数の半導体領域に分割され、該分割された複数の半導体領域の内、第1の半導体領域に上アーム側のnチャネル形MOSデバイスを形成し、第2の半導体領域に下アーム側のnチャネルMOS形デバイスを形成し、前記第1の半導体領域と隣接し、第3の半導体領域にダイオードを形成し、前記ダイオードのアノードと前記上アーム側のnチャネル形MOSデバイスの低電位主電極とを電気的に接続し、前記ダイオードのカソードと下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位主電極とを電気的に接続し、該ドレインと前記ダイオードのカソードとの接続点を前記出力回路の出力とする構成とする。
【0025】
また、互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、第1半導体基材と第2半導体基材の間に絶縁膜を介在させた半導体基板の前記第2半導体基材が誘電体分離された複数の半導体領域に分割され、該分割された複数の半導体領域の内、第1の半導体領域に上アーム側のnチャネル形MOSデバイスを形成し、第2の半導体領域に下アーム側のnチャネルMOS形デバイスを形成し、前記上アーム側のnチャネルMOSデバイスの低電位側主電極と下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位側主電極との接続点を前記第1の半導体領域と隣接して形成された第3の半導体領域と接続し、前記接続点を前記出力回路の出力とする構成とする。
〔作用〕
このように、トーテムポール回路の上アーム側デバイスと出力端子間に直列にダイオードを接続し、その接続方向を上アーム側デバイスから出力端子が順方向になるようにする。さらに、このダイオードを形成する領域を誘電体分離された領域として単独に形成し、上アーム側デバイスを形成する領域に隣接させる。
【0026】
上アーム側デバイスがオフ状態の時、すなわち下アーム側デバイスがオン状態の時にはダイオードもグランド電位となる。そして、下アーム側デバイスがオフし、上アーム側デバイスがオンすると、上アーム側デバイス領域の電圧変動によって上アーム側デバイスと隣接するダイオードに、このダイオードを形成する領域と上アーム側デバイスを形成する領域の間に存在する誘電体分離領域で形成される隣接間容量CISO を介して変位電流Idis(=CISO ×(dV/dt):dV/dtは誘電体分離領域の両側に印加される電圧の時間変化)が流れる。この変位電流は出力端子に流れ込むことになり、負荷電流となる。したがって、従来例のような無効な電流とはならない。
【0027】
また、この変位電流は上アーム側デバイスを介さずに負荷に流れ込むため、上アーム側デバイスの占有面積(デバイス領域)を増加させることなく、負荷電流の増加を図ることができる。
【0028】
また、ダイオードを形成する領域にダイオードを形成せずに単に半導体領域とすることにより、変位電流を負荷電流として利用することができる。この場合も、上アーム側デバイスの占有面積を増加させることなく、負荷電流の増加を図ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の第1実施例の半導体集積回路装置の回路構成図である。尚、図6と同一箇所には同一の符号を記した。
【0030】
この半導体集積回路装置の主要部は、制御回路4と高耐圧回路部5で構成される。高耐圧回路部5は、レベルシフト回路3、P1、N3、R、ZDとトーテムポール回路1で構成されている。トーテムポール回路5は、N1、N2、D1で構成される。図6の回路との違いは、ダイオードD1が挿入されている点である。D1はN2からDoに対して順方向に接続されている。つぎに、この回路の概要を説明する。
【0031】
制御回路側電源端子VLから制御回路4を駆動する電源が与えられ、入力端子Vinから制御回路4へ制御信号が入力される。出力側電源端子VHから、高耐圧回路部5を駆動する電源が与えられ、出力端子Doから、トーテムポール回路1の出力電流が出力される。制御回路4から、レベルシフト回路3とN3とN1を制御する信号が出力される。レベルシフト回路3はP1のゲート信号を出力する。P1のドレインからN2のゲート信号が出力され、ZDはこのゲート信号が過電圧となることを防止する。P1とN3は逆位相でオン・オフする。トーテムポール回路1のN1とN2は逆位相でオン・オフし、N2がオンのとき、D1を介して負荷へ電流が流れる。このとき、誘電体分離領域で形成される隣接間容量CISO (N2と後述の図3の半導体領域との間に形成される容量のこと)からDoと接続する負荷へ変位電流Idisが流れる。負荷がコンデンサの場合、このIdisが加わるために、コンデンサ電圧の立ち上がりが速くなり、応答速度を速くすることができる。
【0032】
一方、N1をオンすると、Doと接続するコンデンサからN1を介して放電電流が流れ、コンデンサの電圧はグランドとなる。このときN3は、N1と同位相もしくはN1より多少早めにオンさせる。D1は、放電電流がN3へ流入すことを防止し、N3の電流容量を小さくする働きをする。このD1を設けることで、図6と比べて、N3の電流駆動能力を小さくでき、半導体チップに占める占有面積を小さくできる。また、D1の電流駆動能力はN2と同等でよく、その占有面積はダイオードであるため、N2の1/10以下でよい。
【0033】
尚、図1の下アーム側のnチャネル形MOSデバイスはMOSFETで示したがIGBT(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ)としても構わない。
【0034】
図2は、図1の高耐圧回路部5を誘電体分離基板(SOI基板)上に形成した場合の素子配置例を示したものである。図7と同様に配線パターンなどを省略し、素子を形成する領域のみ示す。また、レベルシフト回路3とP1、ZD、Rは一つの回路領域として表現している。
【0035】
この素子配置においても、図7と同様に領域間の分離は誘電体分離領域7によって行われている。本図では図7と比較して、N2形成領域とN3形成領域間にD1形成領域が設けられている。本発明ではD1形成領域をN2形成領域と隣接するように配置すること以外は配置について特に制約はない。
【0036】
ここで、D1はN2と同等の電流駆動能力が必要となるが、ダイオードであるD1形成領域はN2形成領域に比べてその占有面積は1/10以下にすることができる。
【0037】
図3は、図1の半導体集積回路装置の要部断面図である。この図は、図2のA−A線で切断した要部断面図である。p形またn形の半導体基材100に酸化膜200を介して半導体基材300を貼り合わせたSOI基板123を用いて、その半導体基材300に誘電体分離領域7を形成して、半導体基材300を島状に分割し、複数の半導体領域を形成する。別々の島にN2、D1、N3などを形成する。素子構成は、図8と同じである。N2の隣接領域に誘電体分離領域7を介してD1が形成されている。図1で説明した変位電流Idisは、N2とD1を形成する領域の間にある誘電体分離領域7に形成される隣接間容量CISO を介して流れる。尚、この図では、N1、ZD、Rなどの形成領域を省略している。また、端子6はD1のアノード電極12とN2のソース電極9と接続している。
【0038】
以下に、図3の断面構造を用いて、再度、第1実施例の半導体集積回路装置の構成と動作を説明する。
【0039】
N2のドレイン電極8はVHに接続し、ゲート電極10はP1のドレイン電極に接続している。このゲート電極10にはN2の動作を制御するゲート信号Vg2が入力される。ソース端子9はD1のアノード端子12およびN3のドレイン端子13に接続している。D1のカソード端子11はDoとともにN1のドレイン端子につながる。本図にはN1のドレイン端子を省略している。N3のゲート端子15は制御回路4に接続し、ゲート信号Vg3が入力される。そして、ソース端子はグランドに接続する。
【0040】
上記接続状態において、N2がオフ状態、そしてN1とN3がオン状態を考える。この状態ではD1のカソード電極11ならびにアノード電極12の電圧はグランド電圧となるため、D1の領域はグランド電圧となる。一方、N2のpウエル領域とnドリフト領域のpn接合は逆バイアス印加状態となり、N2の領域内は空乏層が広がり、電位勾配をもつことになる。
【0041】
そして、N1とN3がオフし、N2がオン状態に変化すると、N2の領域内が電源電圧まで上昇する。この電位上昇は瞬間的に発生し、その電圧変化によって隣接するD1との容量結合(図1のCISO )を通して変位電流Idisが発生する。そして、この電流はD1のカソード電極11からDoに流れ込むことになる。
【0042】
したがって、N2のスイッチングにともなう変位電流を負荷電流として利用することができる。そして、N2がオンした時にVHから負荷に流れる電流にはN2の駆動電流とこの変位電流分が加算されることになり、N2のデバイス領域を拡大することなく負荷に供給する電流を増加させることが可能となる。
【0043】
図4は、図1の回路を図3のような構成で半導体基板に実際に試作した場合の評価結果を示す。評価条件およびN2のデバイス条件(諸元)は図9の場合と同じである。
【0044】
Ioutのピーク値を観察すると380mAの電流が流れている。この電流はN2の駆動能力の約2倍に相当する。すなわち、N2の占有面積(デバイス領域)を2倍に拡大することなく負荷電流を2倍まで増やすことができている。これは、N2のスイッチングによって発生する変位電流Idisを負荷電流として利用した結果であり、本発明の効果を本結果から確認できる。
【0045】
なお、この変位電流Idisは隣接間容量CISO に依存するため、N2とD1が接する面積を変化させることによって調整することができる。
【0046】
図5は、この発明の第2実施例の半導体集積回路装置の要部断面図である。
【0047】
図3との違いは、D1を形成しないでその箇所を半導体領域とした点であり、この場合も、CISO が図3と同じように形成されるために、図3と同様の効果が得られる。しかし、N1、N3がオンしたとき、負荷側からN1に流入する電流が、ZDを介して隣接素子であるN3にも多少流入するため、N3の電流駆動能力(占有面積)を多少大きくする必要がある。しかし、この場合でも、N2の占有面積の増加が防止できるので、従来構造に対しては、チップサイズを小さくできる。以上ではSOI基板がn形の場合を示したがp形であってもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、誘電体分離基板上の2つのnチャネル形MOSデバイスによって構成されるトーテムポール回路において、上アーム側デバイスと出力端子間に誘電体分離されたダイオードを直列に挿入し、このダイオードの接続は上アーム側デバイスから出力端子方向を順方向とし、上アーム側デバイスの隣接領域に配置することにより、
上アーム側デバイスがオンした時に発生する変位電流を、この上アーム側デバイスと隣接するダイオードを介して負荷電流として利用することができる。その結果、上アーム側デバイスの占有面積(デバイス領域)を増加させることなく、負荷電流の増加を図ることができる。さらに、ダイオードにより、負荷から流出する電流が、下アーム側デバイスと同位相で動作する隣接素子であるN3を介してグランドに流れることを防止できるために、隣接素子(N3)の占有面積を小さくできる。
【0049】
また、誘電体分離基板上の2つのnチャネル形MOSデバイスによって構成されるトーテムポール回路において、上アーム側デバイスと出力端子間に誘電体分離された半導体領域を形成し、この半導体領域と上アーム側デバイス形成領域とを隣接配置することにより、
上アーム側デバイスがオンした時に、誘電体分離領域で形成される隣接間容量CISO を介して流れる変位電流を、負荷電流として利用することで、上アーム側デバイスの占有面積(デバイス領域)を増加させることなく、負荷電流の増加を図ることができる。
【0050】
このように、変位電流を負荷電流として利用することにより、負荷がコンデンサであるプラズマディスプレイ装置などの応答速度を速めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例の半導体集積回路装置の要部構成図
【図2】図1の回路において高耐圧回路部を誘電体分離基板上に形成した場合の素子配置例の図
【図3】図2のA−A線で切断した要部断面図。
【図4】本発明を適用したトーテムポール回路の試作結果を示す図
【図5】この発明の第2実施例の半導体集積回路装置の要部断面図
【図6】トーテムポール回路の従来例の図
【図7】図6の回路において高耐圧回路部を誘電体分離基板上に形成した場合の素子配置例を示す図
【図8】図7のB−B線で切断した要部断面図
【図9】従来技術のトーテムポール回路を用いた場合の試作結果を示す図
【符号の説明】
1  トーテムポール回路
3  レベルシフト回路
4  制御回路
5  高耐圧回路部
6  端子
7  誘電体分離領域
8、13 ドレイン電極
9 14 ソース電極
10、15 ゲート電極
11  カソード電極
12  アノード電極
100、300 半導体基材
123  SOI基板
200  酸化膜
N1、N2、N3 nチャネル形MOSFET
P1  pチャネル形MOSFET
ZD  定電圧ダイオード
R   抵抗体
ISO  隣接間容量
D1  ダイオード
VH  出力側電源端子
Do  出力端子
VL  制御回路側電源端子
Vin  入力端子
Vg1  N1を制御するゲート信号
Vg2  N2を制御するゲート信号
Vg3  N3を制御するゲート信号
Idis  変位電流
Vout  Do端子の出力電圧
Iout  Do端子の出力電流

Claims (4)

  1. 互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、
    上アーム側のnチャネル形MOSデバイスと誘電体分離領域をかして形成されたダイオードを有し、
    前記ダイオードのアノードと前記上アーム側のnチャネル型MOSデバイスの低電位側主電極とを電気的に接続し、前記ダイオードのカソードど下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位側主電極とを電気的に接続し、該ドレインと前記ダイオードのカソードとの接続点を前記出力回路の出力とすることを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、
    上アーム側のnチャネル形MOSデバイスと誘電体分離領域を介して形成された半導体領域を有し、
    前記上アーム側のnチャネル形MOSデバイスの低電位側主電極と下アーム側のnチャネル形MOSデバイスの高電位側主電極との接続点を前記半導体領域と接続し、前記接続点を前記出力回路の出力とすることを特徴とする半導体集積回路装置。
  3. 互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、
    第1半導体基材と第2半導体基材の間に絶縁膜を介在させた半導体基板の前記第2半導体基材が誘電体分離された複数の半導体領域に分割され、該分割された複数の半導体領域の内、第1の半導体領域に上アーム側のnチャネル形MOSデバイスを形成し、第2の半導体領域に下アーム側のnチャネルMOS形デバイスを形成し、前記第1の半導体領域と隣接し、第3の半導体領域にダイオードを形成し、
    前記ダイオードのアノードと前記上アーム側のnチャネル形MOSデバイスの低電位主電極とを電気的に接続し、前記ダイオードのカソードと下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位主電極とを電気的に接続し、該ドレインと前記ダイオードのカソードとの接続点を前記出力回路の出力とすることを特徴とする半導体集積回路装置。
  4. 互いに誘電体分離された2つのnチャネル形MOSデバイスによって下アーム側と上アーム側が構成されるトーテムポール回路を出力回路として備えた半導体集積回路装置において、
    第1半導体基材と第2半導体基材の間に絶縁膜を介在させた半導体基板の前記第2半導体基材が誘電体分離された複数の半導体領域に分割され、該分割された複数の半導体領域の内、第1の半導体領域に上アーム側のnチャネル形MOSデバイスを形成し、第2の半導体領域に下アーム側のnチャネルMOS形デバイスを形成し、
    前記上アーム側のnチャネルMOSデバイスの低電位側主電極と下アーム側のnチャネルMOSデバイスの高電位側主電極との接続点を前記第1の半導体領域と隣接して形成された第3の半導体領域と接続し、前記接続点を前記出力回路の出力とすることを特徴とする半導体集積回路装置。
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