JPH1161627A - 布張装置 - Google Patents

布張装置

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JPH1161627A
JPH1161627A JP23177297A JP23177297A JPH1161627A JP H1161627 A JPH1161627 A JP H1161627A JP 23177297 A JP23177297 A JP 23177297A JP 23177297 A JP23177297 A JP 23177297A JP H1161627 A JPH1161627 A JP H1161627A
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upper frame
work cloth
cloth
frame
lower frame
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JP23177297A
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Tadashi Narita
正 成田
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Narita Kogyo KK
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Narita Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工布に折曲跡が残ったり針刺孔等の傷が付
いたり繊維が傷んだりすることなく、該加工布を弛まな
いように確実に保持することができる布張装置を提供す
る。 【解決手段】 下枠1及び上枠2を鋼板により四角環状
に形成し、上枠2をブラケット3に設けたバネ7で開く
方向へ付勢する。下枠1に複数の電磁石9を埋設し、電
磁石9と上枠2との磁気吸着力により加工布Wを下枠1
と上枠2との間に挟持する。下枠1の上面に軟質のシリ
コンゴムで形成された滑止部材12を接着し、加工布W
に面接触したときに大きい摩擦力を働かせることによ
り、加工布Wの滑りを止める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工布をミシンの
縫製箇所に保持するための布張装置に関するものであ
る。なお、本明細書において、加工布とは、繊維製の布
に限定されるものではなく、皮、樹脂シート等も含む広
い概念である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
刺繍ミシンにおいて、以下のような布張装置が知られて
いるが、それぞれ問題があった。 図26に示すように、緊密に嵌合する外枠81と内
枠82との間に、加工布Wを折り曲げてその縦部分を左
右から強く挟持する布張装置(刺繍枠)。この布張装置
によると、加工布Wの保持力は強いが、加工布Wに折曲
跡が残りやすい。加工布Wの種類によっては、その折曲
跡がなかなか取れないことがある。
【0003】 図27に示すように、加工布Wを下枠
83と上枠84との間に挟むとともに、上枠84に設け
た磁石85と鋼製の下枠83との間の磁気吸着力により
挟持する布張装置(実開平2−142279号公報、実
公昭63−28230号公報等)。この布張装置による
と、前記折曲跡の問題はないが、一般的な磁石85によ
る磁気吸着力だけでは加工布Wの保持力が弱いため、縫
製時に加工布Wが枠間を滑って弛み、縫目が乱れること
がある。
【0004】 加工布を上板と下板との間に挟むとと
もに、係止針を加工布に突き刺して保持する布張装置
(特公昭60−56513号公報)。この布張装置によ
ると、前記折曲跡の問題も加工布の弛みの問題もない
が、加工布に係止針による針刺孔が傷として付き、品質
が低下したり不良品になったりするおそれがある。
【0005】 アップリケ等の小物の置き縫いに用い
られる装置であって、枠に張ったフィルムの上に強力接
着剤を塗布し、該強力接着剤に加工布を接着するように
した布張装置。この布張装置によると、強力接着剤から
加工布を剥がす時に、加工布の繊維が毛羽立ったり一部
はぎ取られたりして傷むおそれがある。
【0006】そこで、本発明の課題は、加工布に折曲跡
が残ったり針刺孔等の傷が付いたり繊維が傷んだりする
ことなく、該加工布を弛まないように確実に保持するこ
とができる布張装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の布張装置は、加工布を下側及び上側から
挟む下側部材及び上側部材と、該下側部材及び上側部材
に設けられて磁気吸着力により加工布を挟持する磁気挟
持部材と、該下側部材又は上側部材の少なくとも一方に
設けられて加工布に面接触したときに大きい摩擦力を働
かせる滑止部材とを備える。
【0008】ここで、下側部材及び上側部材は、特定の
構造・形状に限定されず、次の態様(1)(2)を例示
できる。 (1)下側部材が、加工布を載せる下枠であり、上側部
材が、下方へ閉じたときに加工布を押さえ上方へ開いた
ときに加工布を放す上枠である態様。この態様において
は、上枠の内周縁に、該上枠内の加工布を下枠の下面付
近まで押し下げる押し下げ突部を設けることが好まし
い。また、上枠を開閉可能に支持する上枠支持手段を設
けることが好ましい。上枠支持手段としては、上枠の後
端部を回動可能に軸支する軸支機構、上枠を上下スライ
ド可能に支持するスライド機構等を例示できる。さら
に、上枠支持手段を設けた場合には、上枠の開閉を足踏
み力により駆動する足踏み駆動装置を設けることが好ま
しい。この足踏み駆動装置は、足踏み力を加えたときに
上枠を閉じるとともに、足踏み力の加減により上枠の閉
じ力を調節できるように構成することが好ましい。 (2)下側部材が加工布を載せる下枠であり、上側部材
が加工布に置かれる押え片である態様。
【0009】磁気挟持部材としては、次の態様(a)
(b)を例示できる。 (a)下側部材及び上側部材のいずれか一方に設けた磁
石と、他方に設けた対磁石吸着性部材(磁石に吸着する
性質を有する部材(磁石を除く。))との組合わせ。 (b)下側部材及び上側部材に異極同志が対峙するよう
に設けた磁石同志の組合わせ。 ここで、磁石は、特に限定されず、各種の永久磁石(フ
ェライト磁石、アルニコ磁石、希土類磁石、ゴム又は樹
脂に磁性粉を混ぜて着磁した磁石等)や、電磁石を例示
できる。対磁石吸着性部材も、特に限定されず、純鉄、
軟鋼、合金鋼等を例示できる。
【0010】滑止部材の材料及び表面状態としては、次
の態様(イ)(ロ)(ハ)を例示でき、形態としてはブ
ロック材、板材、テープ材、皮膜材等を例示できる。 (イ)ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質樹脂、粘着剤
(加工布が容易に剥がれる程度の弱粘着性のもの。以下
同じ。)等の摩擦係数の大きい材料で形成することによ
り、表面が平滑でも加工布との間に大きい摩擦力が働く
ようにした滑止部材。 (ロ)ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質樹脂、粘着剤
等の摩擦係数の大きい材料で形成し、かつ、表面を粗面
又は細かい凹凸面とすることにより、加工布との間に特
に大きい摩擦力が働くようにした滑止部材。 (ハ)金属、硬質樹脂等の摩擦係数の小さい材料で形成
するが、表面を粗面又は細かい凹凸面とすることによ
り、加工布との間に大きい摩擦力が働くようにした滑止
部材。 ここで、「大きい摩擦力」とは、表面の平滑な金属と加
工布との間に働く摩擦力より大きいことを意味し、上記
態様(イ)(ロ)のようにゴム等の摩擦係数の大きい材
料で形成することが好ましい。なお、加工布と面接触し
ない上記従来例の係止針等は、滑止部材に含まない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した複数の形
態例を、図面に基づいて説明する。
【0012】まず、図1〜図3は第一実施形態の布張装
置を示し、図4〜図11はその変更例を示している。図
1〜図3の布張装置においては、加工布Wを下側及び上
側から挟む下側部材及び上側部材としてそれぞれ、加工
布Wを載せる下枠1と、下方へ閉じたときに加工布Wを
押さえ上方へ開いたときに加工布Wを放す上枠2とが用
いられている。下枠1及び上枠2はそれぞれ鋼板により
四角環状に形成され、上枠2の内周縁には閉じたときに
上枠2内の加工布Wを下枠1の下面付近まで押し下げる
押し下げ突部8が設けられている。下枠1及び上枠2は
一対のブラケット3を介して刺繍ミシンの駆動枠(図示
略)に装着される。
【0013】ブラケット3は下枠1を動かないように支
持する固定部4と、上枠2を開閉可能に支持する上枠支
持手段としての可動部5とを備えている。固定部4には
下枠1の後縁の両端部から突設された取付片1aが着脱
されるスリット4aが形成され、可動部5には上枠2の
後縁の両端部から突設された取付片2aが着脱されるス
リット5aが形成されている。取付片1a,2aとスリ
ット4a,5aとの間には凹凸係合等の着脱機構(図示
略)が設けられている。可動部5は軸6により固定部4
に回動可能に軸支され、この軸支部には上枠2を開く方
向に付勢するバネ7が設けられている。つまり、可動部
5は、上枠2の後端部を回動可能に軸支する軸支機構を
備える。
【0014】下枠1の略全周には複数の小型の電磁石9
が所定の間隔をおいて埋設され、各電磁石9は一方のブ
ラケット3のコンセント4bに電気的に接続されてい
る。コンセント4bは給電コード10を介して刺繍ミシ
ンの電源部に接続され、刺繍ミシンの操作盤には電磁石
9を励磁・消磁するスイッチ(図示略)が設けられてい
る。また、鋼板製の上枠2はそれ自体が対磁石吸着性部
材となっている。この電磁石9と上枠2との組合わせ
が、相互間の磁気吸着力により加工布Wを挟持する磁気
挟持部材である。
【0015】また、下枠1の上面の略全域には軟質のシ
リコンゴムで形成された表面の平滑な板状の滑止部材1
2が接着され、加工布Wに面接触したときに大きい摩擦
力を働かせることにより、加工布Wの滑りを止めるよう
になっている。
【0016】本実施形態の布張装置の使用にあたって
は、図1及び図2に示すように、上枠2がバネ7の付勢
力で開いた状態で、加工布Wを下枠1の上に載せて加工
部位をセットするとともに、電磁石9を励磁する。そし
て、図3に示すように、上枠2を手動で押し下げて閉じ
ると、上枠2と下枠1の電磁石9とが磁気吸着し、その
磁気吸着力により加工布Wが挟持される。さらに、滑止
部材12が加工布Wに面接触し、大きい摩擦力(この摩
擦力は前記磁気吸着力により増大する(相乗作用)。)
を働かせて滑りを止めるため、加工布Wを弛まないよう
に確実に保持することができる。
【0017】なお、上枠2を閉じたときに、上枠2内の
加工布Wは、針板(図示略)に近接させるために、押し
下げ突部8によって下枠1の下面付近まで押し下げられ
て折り曲げられるが、押し下げ突部8と下枠1との間は
加工布Wの厚さより大きいので、その間に加工布Wが強
く挟持されるわけではない。従って、加工布Wに折曲跡
が残ったり針刺孔等の傷が付いたりすることはない。
【0018】縫製が終了した時は、電磁石9を消磁する
と、上枠2がバネ7の付勢力で自動的に開くため、加工
布Wの張り替えを容易に行うことができる。
【0019】なお、上記布張装置において、滑止部材1
2に電磁石9が露出する孔を開け、電磁石9の上面を滑
止部材12の上面と略面一にし、電磁石9と上枠2とが
極力接近するようにすれば、磁気吸着力を増加させるこ
とができる。また、電磁石9に代えて永久磁石を使用し
てもよい。
【0020】また、磁石及び滑止部材を、例えば次の変
更例のように、変更することもできる。 図4に示すように、電磁石9を上枠2に設けるこ
と。 図5に示すように、異極同志が対峙する永久磁石1
4,15を下枠1、上枠2の両方に設けること。 図6に示すように、一対の滑止部材12,13を下
枠1、上枠2の両方に設けること。 図7に示すように、滑止部材12,13及び永久磁
石14,15を下枠1、上枠2の幅方向に並べて設ける
こと。 図8に示すように、滑止部材12,13を下枠1、
上枠2の幅方向中央部に設けること。 図9、図10及び図11に示すように、滑止部材1
6の加工布Wとの接触面を粗面又は凹凸16aに形成す
ること。この場合は、凹凸16aが加工布Wに噛み合
い、さらに大きな保持力を発生する。
【0021】次に、図12〜図18は第二実施形態の布
張装置を示している。この布張装置においても、第一実
施形態と同じく、下側部材及び上側部材としてそれぞれ
四角環状の下枠1及び上枠2が用いられており、上枠2
の内周縁には押し下げ突部8が設けられている。但し、
下枠1及び上枠2は樹脂(又はアルミニウム合金等の軽
量金属)により軽量に形成されている。また、第一実施
形態におけるブラケット3は無く、下枠1及び上枠2は
それぞれの後縁の両端部から突設された支持突部21,
22を介して刺繍ミシンの駆動枠(図示略)に装着され
る。
【0022】一対の支持突部21は下枠1を動かないよ
うに支持し、一対の支持突部22は軸6により支持突部
21に回動可能に軸支されて、上枠2を開閉可能に支持
する上枠支持手段として働く。支持突部22の軸6を越
えた後端部は上方へ折曲されて作用片23となってお
り、支持突部21の軸6を越えた後端部には作用ブロッ
ク24が設けられている。作用片23と作用ブロック2
4との間には、上枠2を閉じる方向に付勢するバネ25
が設けられている。
【0023】刺繍ミシンの下方には、上枠2の開閉を足
踏み力によりワイヤ32を介して駆動する足踏み駆動装
置31が設置されている。足踏み駆動装置31は、図1
6〜図18に示すように、上面の解放されたケース35
と、その側壁に傾動可能に軸着されたペダル36と、ペ
ダル36の下面に取り付けられた半円板状のワイヤ係止
部材37と、ペダル36のラチェット機構38とを備え
ている。
【0024】ワイヤ32の外挿チューブ33は支持片3
9を介してケース35に支持され、ワイヤ32はワイヤ
係止部材37の周溝に掛けられて、端子40がワイヤ係
止部材37の係止面に係止されている。ケース35には
その内部から外側方へ突出する解除レバー41が上下動
可能に支持されており、ペダル36は解除レバー41と
の間に掛けられたバネ42によって図16で左側の作用
部を上げ戻す方向に付勢されている。ラチェット機構3
8は、ペダル36の下面に取り付けられた半円状の爪車
43と、ケース35に固定された支持片45に回動可能
に軸支された爪部材44とからなり、爪部材44は、ペ
ダル36を踏み込むときには爪車43の爪を乗り越える
が、踏み込んだペダル36を放したときには爪車43の
爪に係止して爪車43の逆転を防止する。また、爪部材
44は解除レバー41に結合されていて、解除レバー4
1を踏んだときには爪車43の爪から外れるようになっ
ている。
【0025】足踏み駆動装置31から布張装置まで延び
たワイヤ32は、作用ブロック24に回動可能に軸着さ
れたプーリー46に掛けられてから、バネ25内を通っ
て作用片23に挿通され、端子47が作用片23の上面
に係止されている。
【0026】下枠1の上面の略全周には、ゴムに磁性粉
を混ぜて板状に成形するとともに着磁してなる永久磁石
26が取り付けられている。上枠2の下面の略全周には
対磁石吸着性部材としての薄鋼板27が取付板28を介
して取り付けられている。この永久磁石26と薄鋼板2
7との組合わせが、相互間の磁気吸着力により加工布W
を挟持する磁気挟持部材である。
【0027】また、永久磁石26の上面と薄鋼板27の
下面との略全域には、軟質のシリコンゴムで形成された
表面の平滑な板状の滑止部材12,13が接着され、加
工布Wに面接触したときに大きい摩擦力を働かせること
により、加工布Wの滑りを止めるようになっている。
【0028】本実施形態の布張装置の使用にあたって
は、図16から図17に示すように、足踏み駆動装置3
1のペダル36を足20で踏み込み、ワイヤ係止部材3
7及び爪車43を回転させてワイヤ32を引張り、作用
片23を引き下げることにより、図15に示すように上
枠2を開く。爪部材44が爪車43の爪に係止するの
で、ペダル36を放しても爪車43は逆転しない。この
状態で、加工布Wを下枠1の上に載せて加工部位をセッ
トする。そして、解除レバー41を足で踏み、爪部材4
4を爪車43の爪から外すと、ペダル36はバネ42の
付勢力により図16の状態に戻り、ワイヤ32が緩むの
で、図12〜図14に示すように、上枠2はバネ25の
付勢力により閉じる。上枠2の薄鋼板27と下枠1の永
久磁石26とは磁気吸着し、その磁気吸着力により加工
布Wが挟持される。さらに、滑止部材12,13が加工
布Wに面接触し、大きい摩擦力を働かせて滑りを止める
ため、加工布Wを弛まないように確実に保持することが
できる。
【0029】また、第一実施形態と同じく、押し下げ突
部8と下枠1との間に加工布Wが強く挟持されるわけで
はないので、加工布Wに折曲跡が残ったり針刺孔等の傷
が付いたりすることはない。
【0030】次に、図19〜図23は第三実施形態の布
張装置を示している。この布張装置においても、第一実
施形態と同じく、下側部材及び上側部材としてそれぞれ
四角環状の下枠1及び上枠2が用いられており、上枠2
の内周縁には押し下げ突部8が設けられている。但し、
下枠1及び上枠2は樹脂(又はアルミニウム合金等の軽
量金属)により軽量に形成されている。また、押し下げ
突部8の突出量を小さくして、加工布Wが緩やかに折り
曲がるようにするため、下枠1及び上枠2の断面形状は
山形形状とされている。また、第一実施形態におけるブ
ラケット3は無く、下枠1及び上枠2はそれぞれの後縁
の両端部から突設された支持突部51,52を介して刺
繍ミシンの駆動枠(図示略)に装着される。
【0031】一対の支持突部51は下枠1を動かないよ
うに支持し、一対の支持突部52はこれに貫設されたガ
イド孔53が各支持突部51に2本ずつ立設されたガイ
ドピン54に上下スライド可能に外挿・支持されること
により、上枠2を上下スライドで開閉可能に支持する上
枠支持手段として働く。支持突部51と支持突部52と
の間には、上枠2を開く方向に付勢するバネ55が設け
られている。
【0032】刺繍ミシンの下方には、第二実施形態と同
じく、図16〜図18に示す足踏み駆動装置31が設置
されている。足踏み駆動装置31から布張装置まで延び
たワイヤ32は、支持突部51から側方へ突設された作
用ブロック56に回動可能に軸着されたプーリー57に
掛けられてから、支持突部52に挿通され、端子47が
支持突部52の上面に係止されている。
【0033】下枠1の上面の略全周には、対磁石吸着性
部材としての薄鋼板58が取り付けられている。上枠2
の下面の略全周には、ゴムに磁性粉を混ぜて板状に成形
するとともに着磁してなる永久磁石59が取り付けられ
ている。この永久磁石59と薄鋼板58との組合わせ
が、相互間の磁気吸着力により加工布Wを挟持する磁気
挟持部材である。
【0034】また、薄鋼板58の上面と永久磁石59の
下面との略全域には、軟質のシリコンゴムで形成された
表面の平滑な板状の滑止部材12,13が接着され、加
工布Wに面接触したときに大きい摩擦力を働かせること
により、加工布Wの滑りを止めるようになっている。
【0035】本実施形態の布張装置の使用にあたって
は、図19〜図21に示すように、上枠2がバネ55の
付勢力で開いた状態で、加工布Wを下枠1の上に載せて
加工部位をセットする。そして、図16から図17に示
すように、足踏み駆動装置31のペダル36を足20で
踏み込み、ワイヤ係止部材37及び爪車43を回転させ
てワイヤ32を引張り、支持突部52を引き下げること
により、図22及び図23に示すように、上枠2を水平
姿勢のまま下降させて閉じる。爪部材44が爪車43の
爪に係止するので、ペダル36を放しても爪車43は逆
転しない。上枠2の永久磁石59と下枠1の薄鋼板58
とは磁気吸着し、その磁気吸着力により加工布Wが挟持
される。さらに、滑止部材12,13が加工布Wに面接
触し、大きい摩擦力を働かせて滑りを止めるため、加工
布Wを弛まないように確実に保持することができる。
【0036】本実施形態のように、上枠2を水平姿勢の
まま下降させて閉じるようにするとともに、ペダル36
の足踏み力を上枠2の閉じる力として活かすことによ
り、第二実施形態では挟持力が低下しやすい上枠2の前
端部においても後端部と略同様の挟持力を得ることがで
きる。また、足踏み力の加減により上枠2の閉じる力を
調節でき、加工布Wの厚さや種類に応じて調節できる。
【0037】また、第一実施形態と同じく、押し下げ突
部8と下枠1との間に加工布Wが強く挟持されるわけで
はないので、加工布Wに折曲跡が残ったり針刺孔等の傷
が付いたりすることはない。
【0038】縫製が終了した時は、解除レバー41を足
で踏み、爪部材44を爪車43の爪から外すと、ペダル
36はバネ42により図16の状態に戻り、ワイヤ32
が緩み、上枠2がバネ55の付勢力で自動的に開くた
め、加工布Wの張り替えを容易に行うことができる。
【0039】図24及び図25は本発明の第四実施形態
を示すものである。この布張装置はアップリケ等の小物
の置き縫いに用いられる装置であって、ここでは、下側
部材としてフィルム磁石73を張った下枠71が用いら
れ、上側部材として加工布Wに載せられる4枚の鋼板製
の押え片72が用いられている。鋼板製の押え片72は
それ自体が対磁石吸着性部材となっており、フィルム磁
石73と押え片72との相互間の磁気吸着力により加工
布Wを挟持するようになっている。フィルム磁石73の
中央部には布張孔73aが形成されている。布張孔73
aの周囲のフィルム磁石73にはシリコンゴム等の滑止
部材74が接着され、その表面が加工布Wの裏面に高摩
擦係数で面接触することにより、両面間に生じる大きな
摩擦力で加工布Wの滑りを止めるようになっている。
【0040】この布張装置によっても、加工布Wに折曲
跡が残ったり針刺孔等の傷が付いたりすることなく、該
加工布Wを前記磁気吸着力と摩擦力とにより弛まないよ
うに確実に保持することができる。また、従来例のよう
な強力な接着剤を使用しなくても済むので、加工布Wの
繊維が毛羽立ったり一部剥ぎ取られたりして傷むことも
なく、小物縫製品を美しく刺繍加工することができる。
【0041】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱
しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)下枠1及び上枠2の形状を、例えば円環状等に適
宜変更すること。 (2)下枠1及び上枠2の刺繍ミシンへの装着の仕方を
適宜変更すること。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の布張装置
によれば、加工布に折曲跡が残ったり針刺孔等の傷が付
いたり繊維が傷んだりすることなく、該加工布を弛まな
いように確実に保持することができる、という優れた効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の布張装置を示す斜視図
である。
【図2】図1の布張装置の側面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】第一実施形態の変更例を示す布張装置の要部断
面図である。
【図5】同じく変更例を示す断面図である。
【図6】同じく変更例を示す断面図である。
【図7】同じく変更例を示す断面図である。
【図8】同じく変更例を示す断面図である。
【図9】同じく変更例を示す下枠の斜視図である。
【図10】同じく変更例を示す布張装置の要部断面図で
ある。
【図11】同じく変更例を示す断面図である。
【図12】本発明の第二実施形態の布張装置が閉じた状
態を示す斜視図である。
【図13】図12の部分拡大斜視図である。
【図14】図12のXIV−XIV線断面図である。
【図15】同布張装置が開いた状態を示す斜視図であ
る。
【図16】同布張装置に使用する足踏み駆動装置の踏み
込む前の状態を一部破断して示す側面図である。
【図17】同足踏み駆動装置の踏み込んだときの状態を
一部破断して示す側面図である。
【図18】同足踏み駆動装置を一部破断して示す平面図
である。
【図19】本発明の第三実施形態の布張装置が開いた状
態を示す斜視図である。
【図20】図19の部分拡大斜視図である。
【図21】同布張装置の側断面図である。
【図22】同布張装置が閉じた状態を示す斜視図であ
る。
【図23】図22のXXIII−XXIII線断面図で
ある。
【図24】本発明の第四実施形態の布張装置を示す斜視
図である。
【図25】図24の布張装置の要部断面図である。
【図26】従来の布張装置を示す断面図である。
【図27】従来の別の布張装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下枠 2 上枠 3 ブラケット 4 固定部 5 可動部 6 軸 7 バネ 8 押し下げ突部 9 電磁石 12 滑止部材 13 滑止部材 14 永久磁石 15 永久磁石 16 滑止部材 16a 凹凸 20 足 23 作用片 24 作用ブロック 25 バネ 26 永久磁石 27 薄鋼板 28 取付板 31 足踏み駆動装置 32 ワイヤ 36 ペダル 38 ラチェット機構 41 解除レバー 42 バネ 58 薄鋼板 59 永久磁石 71 下枠 72 押え片 73 フィルム磁石 74 滑止部材 W 加工布

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布を下側及び上側から挟む下側部材
    及び上側部材と、該下側部材及び上側部材に設けられて
    磁気吸着力により加工布を挟持する磁気挟持部材と、該
    下側部材又は上側部材の少なくとも一方に設けられて加
    工布に面接触したときに大きい摩擦力を働かせる滑止部
    材とを備えた布張装置。
  2. 【請求項2】 前記下側部材が、加工布を載せる下枠で
    あり、前記上側部材が、下方へ閉じたときに加工布を押
    さえ上方へ開いたときに加工布を放す上枠である請求項
    1記載の布張装置。
  3. 【請求項3】 前記上枠の内周縁に、該上枠内の加工布
    を下枠の下面付近まで押し下げる押し下げ突部が設けら
    れた請求項2記載の布張装置。
  4. 【請求項4】 前記上枠を開閉可能に支持する上枠支持
    手段が設けられた請求項2記載の布張装置。
  5. 【請求項5】 前記上枠支持手段が、前記上枠の後端部
    を回動可能に軸支する軸支機構である請求項4記載の布
    張装置。
  6. 【請求項6】 前記上枠支持手段が、前記上枠を上下ス
    ライド可能に支持するスライド機構である請求項4記載
    の布張装置。
  7. 【請求項7】 前記上枠の開閉を足踏み力により駆動す
    る足踏み駆動装置が設けられた請求項4、5又は6記載
    の布張装置。
  8. 【請求項8】 前記足踏み駆動装置は、足踏み力を加え
    たときに上枠を閉じるとともに、足踏み力の加減により
    上枠の閉じ力を調節できるように構成された請求項7記
    載の布張装置。
  9. 【請求項9】 前記下側部材が、加工布を載せる下枠で
    あり、前記上側部材が、加工布に置かれる押え片である
    請求項1記載の布張装置。
  10. 【請求項10】 前記滑止部材が、ゴム、熱可塑性エラ
    ストマー、軟質樹脂、粘着剤等の摩擦係数の大きい材料
    で形成された請求項1記載の布張装置。
  11. 【請求項11】 前記滑止部材の表面が粗面又は凹凸面
    とされた請求項10記載の布張装置。
  12. 【請求項12】 前記滑止部材が、金属、硬質樹脂等の
    摩擦係数の小さい材料で形成され、その表面が粗面又は
    凹凸面とされた請求項1記載の布張装置。
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