WO2005093148A1

WO2005093148A1 - 布保持装置

Info

Publication number: WO2005093148A1
Application number: PCT/JP2005/000920
Authority: WO
Inventors: Masakazu Kuki; Hiroshi Kitazawa
Original assignee: Brother Kogyo Kabushiki Kaisha
Priority date: 2004-03-29
Filing date: 2005-01-25
Publication date: 2005-10-06
Also published as: US7484466B2; JP2007222189A; US20080098940A1

Abstract

　本発明は、加工布（Ｗ）を保持するために磁性体からなる支え枠（１１）と、この支え枠（１１）に加工布（Ｗ）を押える押え枠（１２）とを備えた布保持装置（１０）において、磁気吸引力により押え枠（１２）側から支え枠（１１）に向かって吸着する吸着手段（１３，１４）と、前記吸着手段（１３，１４）を支え枠（１１）に対して押さえ枠（１２）に位置決めする位置決め手段（１２ｃ）とを備えた布保持装置である。

Description

明細書

布保持装置

技術分野

[0001] 本発明は、加工布を保持する布保持装置に関する。

背景技術

[0002] 従来、刺繍ミシンにおいては、縫製に供する加工布を伸張して保持する布保持装置として、一般に外枠とその外枠に内嵌された内枠とを有する刺繍枠が用いられている。加工布は外枠とその外枠に内嵌された内枠との間に挟持される。この刺繍枠が刺繍ミシンの枠駆動機構のキャリッジに連結され、この枠駆動機構により、刺繍枠が水平方向へ駆動されて布送りが行われる。

布保持装置に保持された加工布に対して縫製を行う場合、加工布が縫製時に布保持装置からずれてしまうと、模様の縫製を正しく行うことができない。そのため、布保持装置による加工布の保持力を強くする必要がある。

[0003] そこで、加工布の保持力を強くする布保持装置が、例えば、実公昭 63-28230号公報に記載されている。この布保持装置は、複数のマグネットを有する外枠と外枠に内嵌される内枠とからなる刺繍枠である。前記刺繍枠では、外枠の上面に加工布を載せて、前記複数のマグネットに対応させて、その加工布を介して、前記マグネットとは別のマグネットが吸着されることにより、加工布が外枠に保持される。そして、外枠に内枠を内嵌させることにより、外枠と内枠との間に加工布が保持される。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 外枠に内枠を内嵌させる際、加工布に作用する外枠と内枠との摩擦により加工布がずれる虞がある。さらに、外枠と内枠との嵌合により加工布が挟持された後は、外枠及び内枠による加工布の保持を部分的に解除することは難しくなる。このため、加ェ布を刺繍枠に対して所望の位置に位置決めして保持するために、使用者が加工布を伸張させながら刺繍枠に対して力卩ェ布を所望量だけずらして保持し直す作業を簡単且つ確実に行うことが難しレ、。また、外枠の上面に加工布を載せた状態で、前記別のマグネットを外枠に設けられたマグネットに吸着させる際に、外枠に設けられたマグネットが加工布の下側に隠れてしまう。このため、使用者は、前記別のマグネットを外枠のマグネットを設けた位置に正しく位置決めすることが困難である。

[0005] 本発明の目的は、所定の位置に保持された加工布の保持を容易に解除可能にし、加工布を段階的に保持及び保持解除することで所望の位置に位置決めして保持する作業を簡単且つ確実に行うことができる布保持装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明の布保持装置は、磁性体からなる支え枠と、前記支え枠との間に加工布を狭持する押え枠とを備えた布保持装置において、前記押え枠に設けられ、前記支え枠との間に作用する磁気吸引力により前記押え枠を前記支え枠に押圧する（押し当てる）吸着手段と、前記吸着手段を前記押え枠に位置決めする位置決め手段とを備え、前記吸着手段は、前記押え枠のうち前記加工布を押圧する面とは反対側の面から着脱可能に構成されてレ、ることを特徴とする。

[0007] 本発明の布保持装置は、磁性体からなる支え枠と、前記支え枠との間に加工布を狭持する押え枠とを備えた布保持装置において、前記押え枠に設けられ、前記支え枠に近接する吸着位置と前記支え枠力離間する非吸着位置との間を移動可能な吸着手段と、前記吸着手段の位置を、吸着位置と非吸着位置とに切換える切換手段とを備え、前記吸着手段は、前記吸着位置にあるとき、前記支え枠との間に作用する磁気吸引力により前記押え枠を前記支え枠に押圧するように構成されていることを特徴とする。

[0008] 本発明の布保持装置は、平板状または枠状の支え部材と、磁性体から構成され、前記支え部材との間に加工布を狭持する押え枠とを備えた布保持装置において、前記支え部材に設けられ、前記押え枠との間に作用する磁気吸引力により前記支え部材を前記押え枠に押圧する吸着手段と、前記吸着手段を前記支え部材に位置決めする位置決め手段とを備え、前記吸着手段は、前記支え部材のうち前記加工布を押圧する面とは反対側の面から着脱可能に構成されていることを特徴とする。

[0009] 本発明の布保持装置は、平板状または枠状の支え部材と、磁性体から構成され、前記支え部材との間に加工布を狭持する押え枠とを備えた布保持装置において、前記支え部材に設けられ、前記押え枠に近接する吸着位置と前記支え部材から離間する非吸着位置との間を移動可能な吸着手段と、前記吸着手段の位置を、吸着位置と非吸着位置とに切換える切換手段とを備え、前記吸着手段は、前記吸着位置にあるとき、前記押え枠との間に作用する磁気吸引力により前記支え部材を前記押え枠に押圧するように構成されてレ、ることを特徴とする。

発明の効果

[0010] 本発明の布保持装置によれば、支え枠と押え枠との間に加工布を挟み込んだ後、押え枠に吸着手段を取り付けることにより押さえ枠が支え枠に押圧されるので、支え枠と押え枠との間に加工布を強く保持することができる。また、吸着手段は、位置決め手段により、位置決めされるため、押え枠に対する吸着手段の取付作業が容易になる。また、支え枠、押え枠、吸着手段に加工布を保持させた後であっても、吸着手段の一部を押え枠から取り外し再度吸着させる作業を段階的に行なうことで、加工布を伸張させつつ所望の位置に位置決めする作業を簡単且つ確実に行なうことができる。

[0011] また、吸着手段が切換手段により非吸着位置から吸着位置に切り換えられる構成とした場合、吸着手段は常時押え枠に装着された状態となるため紛失するのを防止できる。

図面の簡単な説明

[0012] [図 1]図 1は本発明の第 1の実施例に係る刺繍ミシンの斜視図である。

[図 2]図 2は布保持装置の支え枠の平面図である。

[図 3]図 3は押え枠と複数のマグネットの平面図である。

[図 4]図 4は布保持装置 (布保持状態）の平面図である。

[図 5]図 5は図 4の 5_5線断面図である。

[図 6]図 6は縫製可能に連結された布保持装置の縦断面図である。

[図 7]図 7は布保持装置の要部の縦断面図である。

[図 8]図 8は第 2の実施例に係る布保持装置の支え部材と複数のマグネットの平面図である。 [図 9]図 9は押え枠の平面図である。

園 10]図 10は布保持装置装置 (布保持状態）の平面図である。

[図 11]図 11は図 10の 11-11線断面図である。

園 12]図 12はプリンタ可能に連結された布保持装置の縦断面図である。

園 13]図 13は第 3の実施例に係る布保持装置の支え枠の平面図である。

[図 14]図 14は押え枠の平面図である。

園 15]図 15は布保持装置 (布保持状態）の平面図である。

[図 16]図 16は図 15の 16—16線断面図である。

園 17]図 17は布保持装置の要部（マグネット吸着状態）の縦断面図である。

園 18]図 18は布保持装置の要部（マグネット非吸着状態）の縦断面図である。園 19]図 19は第 4の実施例に係る布保持装置の支え部材の平面図である。

[図 20]図 20は押え枠の平面図である。

園 21]図 21は布保持装置 (布保持状態）の平面図である。

[図 22]図 22は図 21の 22—22線断面図である。

園 23]図 23は第 5の実施例に係る布保持装置の支え枠の平面図である。

[図 24]図 24は押え枠の平面図である。

園 25]図 25は布保持装置 (布保持状態）の平面図である。

[図 26]図 26は図 25の 26—26線断面図である。

[図 27]図 27は図 25のマグネット吸着状態における 27-27線断面図である園 28]図 28はマグネット非吸着状態における図 27相当図である。

[図 29]図 29は図 27の 29—29線断面図である。

[図 30]図 30は変形例の支え枠と押え枠の縦断面図である。

[図 31]図 31は別の変形例の支え枠と押え枠の縦断面図である。

[図 32]図 32は更に別の変形例の支え枠と押え枠の縦断面図である。

[図 33]図 33は変形例を示す図 17相当図である。

[図 34]図 34は変形例を示す図 18相当図である。

符号の説明

Wはカロェ布、 10, 20, 30, 40, 50は布保持装置、 11 , 31, 51は支え枠、 12, 22 32, 42, 52ίま甲免枠、 13, 23, 33, 43, 53ίまマグネット、 15, 25ίまマグネット位置決め手段、 21 , 41は支え部材、 35, 45, 55はマグネット位置切換手段を示す。発明を実施するための最良の形態

[0014] (第 1の実施例）

図 1ないし図 7は本発明の第 1の実施例を示している。

本実施例の布保持装置 10は、図 1のような刺繍ミシン 1において、縫製に供する加ェ布 Wを伸張して保持する為に用いられる。

[0015] 図 1に示すように、刺繍ミシン 1は、ベッド部 laと、脚柱部 lbと、アーム部 lcと、頭部 Idとを含んで構成されている。頭部 Idには、針棒 2が上下動可能に支持され、その下端部には、縫針 3が装着されている。また、頭部 Idには、布押え 4が支持されている。ベッド部 laには、刺繍機 5が設けられている。

刺繍機 5は、ベッド部 laの上面側に配設されて左右方向へ移動自在に支持された可動体 6と、この可動体 6を左右方向へ駆動する機構と、可動体 6に前後方向へ移動自在に支持されたキャリッジ 7 (図 6参照）と、このキャリッジ 7を前後方向へ駆動する機構と、キャリッジ 7に布保持装置 10を解除可能に連結する連結機構 8 (図 6参照）を含んで構成されている。布保持装置 10は、刺繍機 5により、前後方向と左右方向へ駆動される。

[0016] 図 2—図 7を参照しながら、布保持装置 10について説明する。布保持装置 10は、厚さ約 lmmの磁性体からなる支え枠 11と、厚さ約 lmmの合成樹脂製の押え枠 12とを備えている。支え枠 11と押え枠 12は、略同形、同サイズに形成されている。この支え枠 11と押え枠 12との間に加工布 Wが狭持される。支え枠 11には、支え枠 11の直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 l lc， l idが形成され、押え枠 12にも、直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 12a， 12bが形成されている。支え枠 11に対して押え枠 12を夫々の中心を位置合わせして載せた状態にぉレ、て、支え枠 11は、押え枠 12よりも連結機構 8の方へ張り出す連結片 11aを有し、その連結片 11aに 1 対の連結穴 l ibが形成されている。ここで、図 6に示すように、連結機構 8は、キヤリツジ 7に回動自在に枢支されたレバー 8aを有し、そのレバー 8aの先端部には、 1対の係合凸部 8bが設けられている。この 1対の係合凸部 8bが、連結片 11aの 1対の連結穴 l ibに係合されて、キャリッジ 7と支え枠 11とが連結される。

[0017] また、押え枠 12には、複数 (例えば、 8個）のマグネット 13が、合成樹脂製の複数（例えば、 8個）のマグネット保持部材 14により、夫々保持された状態で取り付けられている。尚、マグネット 13及びマグネット保持部材 14により吸着手段が構成される。マグネット 13は短尺円柱状に形成され、その直径は支え枠 11の各支え片の幅の約 1 /2の長さである。マグネット保持部材 14は、マグネット 13を内嵌しその先端部を約 1 mm突出させた状態で保持している。マグネット保持部材 14の基端部には、指で把持することができる鍔状の把持部 14aが形成されている。複数のマグネット 13及び複数のマグネット保持部材 14は、押え枠 12側（上側）から支え枠 11に対して吸着される。このとき、複数のマグネット 13は、マグネット位置決め手段 (位置決め手段に相当 ) 15により、夫々押え枠 12に対して支え枠 11と反対側（上側）から着脱可能に位置決めされる。

[0018] マグネット位置決め手段 15について説明する。押え枠 12には、複数 (例えば、 8個 )の係合穴 12cが形成されている。係合穴 12cの径は、マグネット 13の直径と同径かそれよりも僅かに大径に形成されている。これらの係合孔 12cは、それら係合穴 12c に係合された複数のマグネット 13の磁気吸引力により、加工布 Wを支え枠 11に均一に押え得る適当な位置に形成されている。このように、マグネット位置決め手段 15は、係合孔 12cとマグネット 13とから構成されている。それぞれの係合穴 12cには、マグネット 13の先端部が係合され、押え枠 12にマグネット 13が位置決めされる。マグネット 13が支え枠 11の支え面 1 1 eに近接又は当接し、マグネット保持部材 14の把持部 1 4aと反対側の下端面は、押え枠 12に当接することで、加工布 Wは、支え枠 11に押えられる。

[0019] この布保持装置 10によれば、加工布 Wを保持する場合、支え枠 11に加工布 Wを載せ、押え枠 12を加工布 Wを挟むように支え枠 11に載せる。この状態で、押え枠 12 に形成された係合孔 12cにマグネット 13が係合されると、マグネット 13が位置決めされると共にマグネット保持部材 14の下端面が押え枠 12に当接した状態で押え枠 12 に吸着される。これにより、マグネット 13によって加工布 Wが支え枠 1 1へ押圧されると共に押え枠 12により加工布 Wが支え枠 11に押圧されて保持される。 [0020] 複数のマグネット 13を押え枠 12に装着して支え枠 11に吸着させる際、加工布 Wを伸張しつつ位置決めする作業、さらには、加工布 Wをより伸張させるために、支え枠 11に吸着されたマグネット 13の一部を取り外し再度吸着させて再度位置決めする作業を行うことで、支え枠 11、押え枠 12、マグネット 13によって加工布 Wが段階的に保持されていく。従って、加工布 Wを伸張させて支え枠 11と押え枠 12の間の所望の位置に位置決めして保持する作業を簡単に確実に行うことができる。

複数のマグネット 13が押え枠 12に対して着脱される際、マグネット保持部材 14により、マグネット 13が把持し易くなるため作業性も向上する。

マグネット位置決め手段 15は、複数のマグネット 13が夫々係合するように押え枠 1 2に形成された複数の係合穴 12cを有するので、各マグネット 13を係合穴 12cに係合させることにより、押え枠 12に簡単且つ確実に位置決めすることができ、しかも、マグネット位置決め手段 15は簡単な構成となり、製作コスト的に有利になる。

[0021] 加工布 Wを保持した状態で、支え枠 11の下側へ張り出すものが存在しなレ、。これにより、その支え枠 11を刺繍ミシン 1のベッド部 laに水平方向へ移動可能に載置し、刺繍機 5のキャリッジ 7に連結機構 8により連結することができる。つまり、この布保持装置 10を、刺繍ミシン 1において縫製に供する加工布 Wを保持する装置として適用することが可能となる。従って、縫製及び縫製位置精度の向上、一連の縫製作業時間の短縮等を図ることが可能になる。

[0022] (第 2の実施例）

図 8ないし図 12は、本発明第 2の実施例を示している。

本実施例の布保持装置 20は、図 1のような刺繍ミシン 1や、加工布にプリントするィンクジェット式のプリンタに装着される。前記プリンタは、加工布 Wや、刺繍ミシン 1により加工布 Wに縫製された刺繍模様の一部もしくは全体にプリントするためのものである。

[0023] 布保持装置 20は、厚さ約 lmmの平板状の合成樹脂製の支え部材 21と、厚さ lm mの磁性体からなる押え枠 22とを備えている。この支え部材 21と押え部材 22との間に加工布 Wが狭持される。支え部材 21には、支え部材 21の直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 21a， 21bが形成され、押え枠 22にも、直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 22a, 22bが形成されている。支え部材 21に押え枠 22を夫々の中心を位置合わせして載せた状態において、押え枠 22は支え部材 21よりも少し外側へ張り出した形状である。また、支え部材 21には、複数 (例えば、 4個）のマグネット 23が、合成樹脂製の複数 (例えば、 4個）のマグネット保持部材 24により、それぞれ保持された状態で取り付けられてレ、る。マグネット 23及びマグネット保持部材 24の結合関係は、第 1の実施例と同様である。複数のマグネット 23及び複数のマグネット保持部材 24は、支え部材 21側（下側）から押え枠 21に対して吸着される。このとき複数のマグネット 23は、マグネット位置決め手段 25により、それぞれ支え部材 21に対して押え枠 22と反対側（下側)から着脱可能に位置決めされる。

[0024] マグネット位置決め手段 (位置決め手段に相当） 25は、複数のマグネット 23が夫々係合するように支え部材 21にその周縁付近部分に形成された複数 (例えば、 4個）の係合穴 21cと、マグネット 23とで構成される。

[0025] この布保持装置 20によれば、加工布 Wを保持する場合、その支え部材 21に加工布 Wを載せ、押え枠 22をその加工布 Wを挟むように支え部材 21に載せる。この状態で、支え枠 21に形成された係合孔 21cにマグネット 23が係合されると、マグネット 23 が位置決めされると共にマグネット保持部材 24の上端面が、支え部材 21に当接した状態で押え枠 22に吸着される。これにより、マグネット 23によって加工布 Wが押え枠 22へ押圧されることにより加工布 Wが押え枠 22に押圧されて保持される。

[0026] 複数のマグネット 23を押え部材 21に装着して支え枠 22に吸着させる作業は、押え枠 22よりも支え部材 21が上側になるように反転させてから行なってもよい。本実施例においても、加工布 Wを伸張しつつ位置決めする作業、さらには、加工布 Wをより伸張させるために、支え枠 21に吸着されたマグネット 23の一部を取り外し再度吸着させて加工布 Wを再度位置決めする作業を行うことで、支え部材 21、押え枠 22、マグネット 23によって力卩ェ布 Wが段階的に保持されていく。従って、加工布 Wを伸張させて支え部材 21と押え枠 22との間の所望の位置に位置決めして保持する作業を簡単に確実に行うことができる。

[0027] ここで、図 12に示すように、加工布 Wや加工布 Wに縫製された刺繍模様にプリントする場合、加工布 Wのプリント面を支え部材 21側と反対側（上側）に向けて加工布 W を布保持装置 20により保持する。そして、その布保持装置 20の押え枠 22のうち支え部材 21よりも外側へ張り出した部分を所定の支持部材 28に連結する。すると、支え部材 21側（下側）の複数のマグネット 23等が邪魔になることなぐ加工布 Wのプリント面にプリンタヘッド 29を接近させた状態で、そのプリンタヘッド 29を加工布 Wに対して相対的に移動させて、加工布 Wや加工布 Wに縫製された刺繍模様に確実にプリントすることができる。

[0028] (第 3の実施例）

図 13ないし図 18は、第 3の実施例を示す。

実施例 3の布保持装置 30は、図 1のような刺繍ミシン 1において、縫製に供する加ェ布 Wを伸張して保持する為に用いられる。

[0029] 布保持装置 30は、厚さ約 lmmの磁性体からなる支え枠 31と、厚さ約 lmmの合成樹脂製の押え枠 32とを備えている。この支え枠 31と押え枠 32との間に加工布 Wが狭持される。支え枠 31は、実施例 1の支え枠 11と同じ構成であり、 1対の連結穴 31b が形成された連結片 31aを有する。押え枠 32は縦断面が門形に形成され、その開放側（下側）の端部により加工布 Wが支え枠 31に押えられる。支え枠 31には、支え枠 3 1の直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 31 c, 31dが形成され、押え枠 32にも、直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 32a, 32bが形成されている。

[0030] また、押え枠 32には、複数（例えば、 8個）のマグネット 33及び複数（例えば、 8個）のマグネット保持部材 34が装着されている。この複数のマグネット 33は、合成樹脂製の複数のマグネット保持部材 34により、それぞれ支持される。このマグネット 33は、短尺円柱状に形成され、その直径は支え枠 31の各支え片の幅の約 1/2の長さである。複数のマグネット 33は、押え枠 32の内部側において、それらの磁気吸着力により加工布 Wを支え枠 31に均一的に押え得る適当な位置に配設されている。マグネット保持部材 34は、マグネット 33を内嵌しその先端部を約 lmm突出させた状態で保持し、マグネット保持部材 34の基端部には、マグネット 33側と反対側へ延びるガイドピン 34aがー体形成されてレ、る。

[0031] 押え枠 32の上壁には、複数のマグネット 33に対応する位置に複数 (例えば、 8個）の穴部が形成され、この穴部がガイド部 32cをなす。このガイド部 32cにはマグネット保持部材 34のガイドピン 34aが摺動自在に挿通されてレ、る。前記ガイドピン 34aのうちガイド部 32cから押え枠 32の外部へ突出する先端部には操作部 34bが連結されている。ガイド部 32c内をガイドピン 34aが摺動することにより、マグネット保持部材 34 及びマグネット 33が支え枠 32の支え面 31eと直交する方向（上下方向）にガイドされる。そして、操作部 34bを押し引き操作することにより、マグネット保持部材 34及びマグネット 33は、図 17に示す吸着位置と図 18に示す非吸着位置とに切り換えられる。マグネット 33が吸着位置にあるとき、マグネット 33は支え枠 31に吸着し、マグネット 3 3が非吸着位置にあるときマグネット 33は支え枠 31から離間する。尚、マグネット保持部材 34は押え面 32の内面に摺動自在に接触しており、押え面 32の内面とマグネット保持部材 34との間の摩擦力により、マグネット保持部材 34は吸着位置に保持される。マグネット切り換え手段 35は、ガイド部 32cと操作部 34bとを備えて構成されている。

[0032] また、非吸着位置保持手段 36により、マグネット 33及びマグネット保持部材 34は非吸着位置に保持される。前記非吸着位置保持手段 36は、各マグネット 33に対応する位置（上部）に配設され、押え枠 32の上壁の内面に固定され、且つ、ガイドピン 34 aと干渉しないように配設された厚さ約 lmmの磁性体からなる板状部材 37を有する。マグネット 33が図 18に示す非吸着位置に切り換えられると、マグネット 33の磁気吸着力がマグネット保持部材 34を隔てて板状部材 37に作用し、その磁気吸着力によりマグネット 33が非吸着位置に保持される。ここで、マグネット 33の磁力が比較的大きな場合でも、板状部材 37への磁気吸引力をマグネット保持部材 34を隔てて作用させる構成であるため、適度な保持力が得られる。

[0033] この布保持装置 30によれば、加工布 Wを保持する場合、支え枠 31に加工布 Wを載せ、その押え枠 32を力卩ェ布 Wを挟むように支え部材 31に載せる。この状態で、マグネット位置切換手段 35により、マグネット 33が非吸着位置から吸着位置に切り換えられると、マグネット 33が支え枠 31に吸着される。これにより、マグネット 33及び押え枠 32により加工布 Wが支え枠 31へ押圧され、加工布 Wを確実に押えて保持することができる。

[0034] 複数のマグネット 33を非吸着位置から吸着位置へ切り換えて支え枠 31に吸着させる際、第 1の実施例と同様に、加工布 wを伸張しつつまた位置決めする作業、さらには、加工布 Wをより伸張させるために、マグネット 33の一部を非吸着位置に切換え再度吸着位置にして加工布 Wを再度位置決めする作業を行うことで、加工布 Wが段階的に保持されていく。

また、マグネット位置切換手段 35は、前記ガイド部 32cと操作部 34bとを有するので、操作部 34bが操作されることにより、各マグネット 33を吸着位置と非吸着位置とに亙つて簡単に切り換えることができる。

さらに、マグネット 33及びマグネット保持部材 34が常時押え枠 32に装着された状態となるため、紛失を防止することができる。その他上記実施例と同様の作用'効果を奏する。

[0035] (第 4の実施例）

図 19ないし図 22は、第 4の実施例を示す。

実施例 4の布保持装置 40は、図 1のような刺繍ミシン 1、或いは、第 2の実施例で説明したインクジェット式のプリンタに装着される。

[0036] 布保持装置 40は、略平板状の合成樹脂製の支え部材 41と、厚さ約 lmmの磁性体からなる押え枠 42とを備えている。この支え部材 41と押え枠 42との間に加工布 W が狭持される。支え部材 41には、支え部材 41の直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 41a, 41bが形成され、押え枠 42にも、直交する 2本の中心線を示す中心線指示部 42a, 42bが形成されている。支え部材 41に押え枠 42を夫々の中心を位置合わせして載せた状態で、押え枠 42は支え部材 41よりも少し外側へ張り出した形状である。支え部材 41の外周部分には、縦断面が逆門型の枠部 41 cが形成され、その開放側（上側）の端部に加工布 Wが押え枠 42により押えられる。尚、支え部材 41 の枠部 41cは、実施例 3の押え枠 32と略同様である。

[0037] また、支え部材 41には、複数 (例えば、 4個）のマグネット 43が装着され、この複数のマグネット 43は、合成樹脂製の複数 (例えば、 4個）のマグネット保持部材 44により、それぞれ保持されている。複数のマグネット 43は、支え部材 41の枠部 41 cの内部側において、それらの磁気吸引力により加工布 Wを支え部材 41に均一的に押え得る適当な位置に配設されている。マグネット 43と、マグネット保持部材 44と、それらの結合関係は、第 3の実施例と同様である。

[0038] マグネット位置切換手段 45は、支え部材 41に設けられ、各マグネット 43を支え部材 41の支え面 41dと直交する方向（上下方向）へ移動自在にガイドする穴部（41e) 力なるガイド部 41eと、各マグネット 43に固定され、そのマグネット 43をガイド部 41e でガイドされた方向へ押し引きして前記吸着位置と非吸着位置とに亙って切り換え操作する操作部 44bとを有する。このマグネット位置切換手段 (切換手段に相当） 45により、支え部材 41に装着された各マグネット 43の位置は、そのマグネット 43が押え枠 42に吸着する吸着位置と、この吸着位置力離間した非吸着位置とに亙って切り換えられる。このとき、マグネット 43及びマグネット保持部材 44は、非吸着位置保持手段 46により、非吸着位置に保持される。この非吸着位置保持手段 46は、各マグネット 43に対応する位置において、枠部 41cの下壁の内面に固定された磁性体からなる板状部材 47を有する。

[0039] この布保持装置 40によれば、加工布 Wを保持する場合、支え部材 41に加工布 W を載せ、押え枠 42を力卩ェ布 Wを挟むように支え部材 41に載せる。この状態で、マグネット位置切換手段 45により、マグネット 43が非吸着位置から吸着位置に切り換えられると、マグネット 43が押え枠 42吸着される。これにより、複数のマグネット 43の磁気吸引力により加工布 Wが支え部材 41へ押圧され、加工布 Wを確実に押えて保持すること力 Sできる。

[0040] 複数のマグネット 43を非吸着位置から吸着位置へ切り換えて押え枠 42に吸着させる際、実施例 3と同様に、加工布 Wを伸張しつつまた位置決めする作業、さらには、加工布 Wをより伸張させるために、マグネット 43の一部を非吸着位置に切換えて再度吸着位置にして加工布 Wを再度位置決めする作業を行うことで、加工布 Wが段階的に保持されていくので、加工布 Wを伸張させて支え部材 41に対して所望の位置に位置決めして保持する作業を簡単に確実に行うことができる。その他、実施例 3と同様の作用'効果を奏する。

[0041] (第 5の実施例）

図 23ないし図 29は、第 5の実施例を示す。

本実施例の布保持装置 50は、図 1のような刺繍ミシン 1において、縫製に供する加ェ布 wを伸張して保持するために用レ、られる。

[0042] 図 23—図 29を参照しながら、布保持装置 50について説明する。布保持装置 50は、厚さ約 lmmの磁性体からなる支え枠 51と、合成樹脂製の押え枠 52とを備えている。この支え枠 51と押え枠 52との間に加工布 Wが狭持される。支え枠 51及び押え枠 5 2は、実施例 3の支え枠 31及び押え枠 32と同じ構成であり、支え枠 51は、 1対の連結穴 51bが形成された連結片 51aを有し、支え枠 51には中心線指示部 51c, 51dが形成され、押え枠 52には中心線指示部 52a， 52bが形成されている。

[0043] また、押え枠 52には、複数 (例えば、 8個）のマグネット 53が、合成樹脂製の複数（例えば、 8個）のマグネット保持部材 54により、それぞれ保持された状態で装着されている。マグネット 53はやや長めの円柱状に形成され、その直径は支え枠 51の各支ぇ片の幅の約 1Z2の長さである。複数のマグネット 53は、押え枠 52の内部側において、それらの磁気吸引力により加工布 Wを支え枠 51に均一的に押え得る適当な位置に配設されている。マグネット保持部材 54はマグネット 53を内嵌し、これら両先端面が面一となる状態で保持する。この場合、複数のマグネット保持部材 54は、後述するレバー部材 61の一部をなしている。尚、図 27、図 28に示すように、レバー部材 6 1の一端部のマグネット保持部材 54には、押え枠 51の上壁に外側から係合する第 1 係合部 63と、押え枠 51の上壁に内側から係合する第 2係合部 64とが形成されている。

[0044] マグネット位置切換手段 55について説明する。レバー部材 61は、長さ方向途中部が枢支ピン 60により押え枠 51に回動自在に支持され、且つ、レバー部材 61の一端部には、マグネット 53が連結されたマグネット保持部材 54を有する。さらに、レバー部材 61には、レバー部材 61を回動させてマグネット 53を図 27に示す吸着位置と図 28に示す非吸着位置とに亙って切り換え操作する操作部 61a, 61bが両端部に設けられている。レバー部材 61は押え枠 52の内部側に配設されている。また、押え枠 52の上壁には、各マグネット 53及びレバー部材 61に対応させて 1対の穴 52c, 52d が形成され、これら穴 52c, 52dから操作部 61a, 61bが夫々外部へ突出可能になつている。従って、マグネット 53が吸着位置のときには操作部 61bが外部へ突出し、マグネット 53が非吸着位置のときには操作部 61aが外部へ突出する。 [0045] このマグネット位置切換手段 55により、押え枠 52に装着された各マグネット 53の位置は、そのマグネット 53が支え枠 51に吸着する図 27に示す吸着位置と、この吸着位置から離間した図 28に示す非吸着位置とに亙って切換えられる。この場合、マグネット 53が非吸着位置のときに操作部 61aを押すと吸着位置に切り換わり、マグネット 53 が吸着位置のときに操作部 61bを押すと非吸着位置に切り換わる構成である。このとき、非吸着位置保持手段 56により、各マグネット 53及びマグネット保持部材 54は、非吸着位置に保持される。

非吸着位置保持手段 56は、図 29に示すように、押え枠 52の内部側において枢支ピン 60に外装された皿バネ 62を有する。皿バネ 62の付勢力によりレバー部材 61が押え枠 52の内面に押圧され、これらレバー部材 61と押え枠 52との間に摩擦力が作用する。これにより、レバー部材 61が回動しに《なり、マグネット 53が非吸着位置に保持される。

[0046] この布保持装置 50によれば、加工布 Wを保持する場合、支え枠 51に加工布 Wを載せ、その押え枠 52を力卩ェ布 Wを挟むように支え部材 51に載せる。この状態で、マグネット位置切換手段 55により、マグネット 53が非吸着位置から吸着位置に切換えられると、マグネット 53が支え枠 51に吸着される。レバー部材 61の一端部のマグネット保持部材 54には、押え枠 51の上壁に外側から係合する第 1係合部 63と、押え枠 5 1の上壁に内側から係合する第 2係合部 64とが形成されている。従って、支え枠 51 に吸着されたマグネット 53のマグネット保持部材 54が、第 1係合部 63を介して押え枠 52を支え枠 51に押圧する。また、第 2係合部 64が押え枠 51の上壁に係合してマグネット 53が非吸着位置となり、この状態で、レバー部材 61が押え枠 52よりも下側へ突出しないようにすると、これ以上、図において時計回り方向へ回動しないので、カロェ布 Wを保持する場合、押え枠 52を加工布 Wを挟んで支え枠 52に安定させて載せること力 Sできる。

[0047] 複数のマグネット 53を非吸着位置から吸着位置へ切り換えて支え枠 51に吸着させる場合、加工布 Wを伸張しつつ位置決めする作業、さらには、加工布 Wをより伸張させるために、マグネット 53の一部を非吸着位置に切換えて再度吸着位置にして加工布 Wを再度位置決めする作業を行うことで、加工布 Wが段階的に保持される。マグネット位置切換手段 55は、前記レバー部材 61と操作部 61a, 61bとを有するので、レバー部材 61の両端部に設けられた操作部 61a, 61bを操作することにより、レバー部材 61が回動され、そのレバー部材 61の一端に連結され各マグネット 53を吸着位置と非吸着位置とに亙って簡単に切り換えることができる。

[0048] (その他の実施例）

本発明は、上記した実施例に限定されるものではなぐ例えば次のような変形が可能である。

前記第 1ないし 5の実施例において、支え枠、押え枠については、次のように変更してもよレ、。尚、支え部材については説明しなレ、が、支え枠と同様に変更してもよい。 1 ]図 30に示すように、支え枠 71のうち押え枠 70と対向する部分に滑り止め部 71aを形成する。 2]図 31に示すように、押え枠 72のうち支え枠 73と対向する部分に滑り止め部 72aを形成する。 3]図 32に示すように、押え枠 74のうち支え枠 75と対向する部分と、支え枠 75のうち押え枠 74と対向する部分に、夫々、滑り止め部 74a, 75aを形成する。この滑り止め部 71a, 72a, 74a, 75aは、複数の微小な凹凸を形成することにより構成される。これにより、甲え枠 70, 72, 74により支え枠 71 , 73, 75に甲えられた加工布が滑り止め部により滑りにくくなり、加工布を伸張させて支え枠 71 , 73, 7 5に対して所望の位置に位置決めした状態をより確実に保持することが可能となる。

[0049] 上記第 1ないし 5の実施例において、マグネット保持部材は合成樹脂製としたが、磁性体材料として例えば鉄で形成された部材であってもよい。このとき、マグネット保持部材は、磁気回路を形成するヨーク (継鉄）として作用するため、マグネットの吸着力を増大させることができ、さらに確実に力卩ェ布 Wを保持することができる。

[0050] 上記第 1ないし 5の実施例において、吸着手段をマグネットだけで構成しても良い。

この場合、マグネットを、その先端部に約 lmmの凸部を有する円柱形状に形成し、前記凸部が前記係合穴部に係合するように構成する。

上記第 3の実施例において、操作部 34bと押え枠 32との間にスぺーサ 38を配設しマグネット保持部材 34に一体的に設けた場合（図 33及び図 34を参照）、支え枠 31 に吸着されたマグネット 33のマグネット保持部材 34力 S、スぺーサ 38を介して押え枠 3 2を支え枠 31に押圧する。即ち、マグネット 33の支え枠 31への磁気吸引力がそのマグネット保持部材 34から押え枠 32に伝達され、そのマグネット 33の周辺部分において押え枠 32を支え枠 31に押圧することができる。

[0051] 上記第 1の実施例において、布保持装置 10を部分的に次のように変更してもよい。

1]支え枠 11と押え枠 12の形状とサイズ、マグネット 13とマグネット保持部材 14と係合穴 12cの形状とサイズと数、複数のマグネット 13と係合穴 12cの配置、マグネット 1 3の磁力等は適宜変更可能である。 2]マグネット保持部材 14を省略し、マグネット 13 に操作部を設けてもよい。 3]マグネット位置決め手段で押え枠 12に位置決めされたマグネット 13が、押え枠 12の外側又は内側に位置して支え枠 11に吸着するように構成してもよい。

従って、刺繍ミシンにおいて、縫製に供する加工布を保持する装置として適用することが可能となり、縫製及び縫製位置精度の向上、一連の縫製作業時間の短縮等を図ることが可能になる。

[0052] 上記第 2の実施例において、布保持装置 20についても、上記したように部分的に変更してもよい。また、支え部材を押え枠 22と略同形 '同サイズの枠状に構成してもよい。

上記第 3の実施例において、この布保持装置 30を部分的に次のように変更してもよレ、。 1]支え枠 31と押え枠 32の形状とサイズ、マグネット 33とマグネット保持部材 34 の形状とサイズと数、マグネット 33の配置及び磁力等は適宜変更可能である。 2]非吸着位置保持手段 36においては、板状部材 37を有する構成の他に、マグネット保持部材 34に設けられた被係合部が押え枠 32に設けられた係合部に係合して、マグネット 33を非吸着位置に保持する構成や、単にマグネット保持部材 34とそれに接触する押え枠 32の内面との摩擦により、マグネット 33を非吸着位置に保持する構成等、種々の非吸着位置保持手段を適用可能である。

[0053] 上記第 4の実施例において、布保持装置 40についても、部分的に上記したように変更してもよい。また、支え部材を押え枠 42と略同サイズの枠状に構成してもよい。上記第 5の実施例において、この布保持装置 50についても、部分的に次のように変更してもよレ、。 1]支え枠 51と押え枠 52の形状とサイズ、マグネット 53とレバー部材 61 (マグネット保持部材 54)の形状とサイズと数、マグネット 53の配置及び磁力等は適宜変更可能である。 2]非吸着位置保持手段 56においては、皿パネ 62の他に圧縮コイルパネ等の種々の付勢部材を適用してもよいし、この皿パネ 62を有する構成の他に、単にマグネット保持部材 54とそれに接触する押え枠 52の内面との摩擦により、マグネット 53を非吸着位置に保持する構成等、種々の非吸着位置保持手段を適用可能である。

産業上の利用可能性

以上のように、本発明に力かる布保持装置は、刺繍ミシンの刺繍枠やカ卩ェ布に印刷するプリンタの布保持具として有用である。

Claims

請求の範囲

[1] 磁性体力なる支え枠（11 )と、前記支え枠（11)との間に加工布を狭持する押え枠

(12)とを備えた布保持装置において、

前記押え枠（12)に設けられ、前記支え枠（11)との間に作用する磁気吸引力により前記押え枠（12)を前記支え枠（11)に押圧する吸着手段（13， 14)と、

前記吸着手段（13, 14)を前記押え枠（12)に位置決めする位置決め手段（12c)とを備え、

前記吸着手段（13, 14)は、前記押え枠（12)のうち前記加工布 (W)を押圧する面とは反対側の面から着脱可能に構成されていることを特徴とする。

[2] クレーム 1の布保持装置において、

前記位置決め手段は、吸着手段が係合するように押え枠に形成された係合穴（12 c)を有する。

[3] 磁性体からなる支え枠（31 , 51)と、前記支え枠（31 , 51)との間に加工布 (W)を狭持する押え枠（32， 52)とを備えた布保持装置にぉレ、て、

前記押え枠（32, 52)に設けられ、前記支え枠（31 , 51)に近接する吸着位置と前記支え枠 (31 , 51)から離間する非吸着位置との間を移動可能な吸着手段（33， 34 , 53, 54)と、

前記吸着手段（33, 34， 53, 54)の位置を、吸着位置と非吸着位置とに切換える切換手段（35, 55)とを備え、

前記吸着手段（33, 34， 53, 54)は、前記吸着位置にあるとき、前記支え枠（31， 51)との間に作用する磁気吸引力により前記押え枠（32， 52)を前記支え枠（31， 51 )に押圧するように構成されていることを特徴とする。

[4] クレーム 3の布保持装置において、

前記支え枠は、加工布を支持する支え面を有し、

前記切換手段（35)は、押え枠に設けられ吸着手段を前記支え面と直交する方向へ移動自在にガイドするガイド部（32c)と、

前記吸着手段に設けられると共に、押圧操作及び引き操作されることにより前記吸着手段を、前記吸着位置と非吸着位置とに切換える操作部（34b)とを備えている。クレーム 3の布保持装置において、

前記切換手段（55)は、長さ方向途中部が押え枠に回動自在に支持され且つ一端部に吸着手段が連結されたレバー部材 (61)と、

前記レバー部材（61)の両端部に設けられ押圧操作されることによりレバー部材（6 1)を回動させて、前記吸着手段を吸着位置と非吸着位置とに切換える一対の操作部（61a， 61b)とを備えている。

クレーム 1の布保持装置において、

前記吸着手段（13, 14， 23, 24, 33， 34， 43, 44, 53, 54)は、複数のマグネット (13, 23, 33， 43, 53)と、この複数のマグネット（13, 23, 33， 43, 53)をそれぞれ保持する複数のマグネット保持部材（14， 24, 34， 44， 54)とを備え、

前記マグネット（13, 23, 33， 43, 53)力前記支え枠に吸着されたとき、前記押え枠は、マグネット保持部材（14， 24, 34, 44, 54)により支え枠に押圧されるように構成されている。

クレーム 3の布保持装置において、

前記吸着手段（13, 14, 23, 24, 33, 34, 43, 44, 53, 54)は、複数のマグネット (13, 23, 33, 43, 53)と、この複数のマグネット（13, 23, 33, 43, 53)をそれぞれ保持する複数のマグネット保持部材（14, 24, 34, 44, 54)とを備え、

前記マグネット（13, 23, 33, 43, 53)が、前記支え枠に吸着されたとき、前記押え枠は、マグネット保持部材（14, 24, 34, 44, 54)により支え枠に押圧されるように構成されている。

クレーム 1の布保持装置において、

前記支え枠（71 , 73, 75)と押え枠（70, 72, 74)とが対向する部分の少なくとも一方には滑り止め部（71a, 72a, 74a, 75a)が設けられている。

クレーム 3の布保持装置において、

クレーム 6に記載の布保持装置において、

前記マグネット保持部材は、磁性体から構成されてレ、る。 [11] クレーム 7に記載の布保持装置において、

前記マグネット保持部材は、磁性体から構成されてレ、る。

[12] 平板状または枠状の支え部材（21)と、磁性体から構成され、前記支え部材（21)との間に加工布 (W)を狭持する押え枠（22)とを備えた布保持装置において、

前記支え部材 (21)に設けられ、前記押え枠 (22)との間に作用する磁気吸引力により前記支え部材（21)を前記押え枠（22)に押圧する吸着手段（23, 24)と、前記吸着手段（23, 24)を前記支え部材 (21)に位置決めする位置決め手段（21c )とを備え、

前記吸着手段（23, 24)は、前記支え部材（21)のうち前記加工布 (W)を押圧する面とは反対側の面から着脱可能に構成されていることを特徴とする。

[13] 平板状または枠状の支え部材 (41)と、磁性体から構成され、前記支え部材 (41)との間に加工布 (W)を狭持する押え枠 (42)とを備えた布保持装置において、

前記支え部材 (41)に設けられ、前記押え枠 (42)に近接する吸着位置と前記支え部材 (41)から離間する非吸着位置との間を移動可能な吸着手段 (43， 44)と、前記吸着手段 (43, 44)の位置を、吸着位置と非吸着位置とに切換える切換手段（ 45)とを備え、

前記吸着手段 (43, 44)は、前記吸着位置にあるとき、前記押え枠 (42)との間に作用する磁気吸引力により前記支え部材 (41)を前記押え枠 (42)に押圧するように構成されてレヽることを特徴とする。