JP2002315982A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置

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JP2002315982A
JP2002315982A JP2001122579A JP2001122579A JP2002315982A JP 2002315982 A JP2002315982 A JP 2002315982A JP 2001122579 A JP2001122579 A JP 2001122579A JP 2001122579 A JP2001122579 A JP 2001122579A JP 2002315982 A JP2002315982 A JP 2002315982A
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frame
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microswitch
carriage
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Yoshihisa Shoji
善久 庄子
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】露出した状態のマイクロスイッチについて、そ
の接触子の往復動に交差する方向への移動や変形によっ
て、マイクロスイッチが破損したり、電子基板から脱落
することを防止する。 【解決手段】係合溝に係合部がはまらず、係合部が張出
部の右端部より右に位置するように挿入されても、刺繍
枠は奥へ移動されてしまう。その場合には、刺繍枠の下
方には刺繍枠移送装置の上面との間に空間があり、刺繍
枠はキャリッジよりも右側を使用者に持たれ、張出部の
右端部を支点として、刺繍枠は時計回りに回転可能であ
る。そのように刺繍枠が時計回りに回転すると、刺繍枠
の薄肉部が、検出レバー56aを下方から押し上げる。
そして、検出レバー56aが上方に0.5mm移動又は変
形すると、破損防止突起hと接触して、それ以上検出レ
バー56aが上方に移動又は変形できない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に設置される
マイクロスイッチを有する縫製装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、縫製装置においては、種々の
検出結果に基づき制御がなされている(例えば、刺繍枠
の有無や大きさが検出され、刺繍枠に関する情報が画面
に表示される)。その検出方法には、接触式と非接触式
とがある。また、検出対象にできるだけ近づけた方が、
装置の組み付け誤差等の影響を受けにくく、正しい検出
ができるため、検出器は検出対象が挿入される開放空間
に接して配置されることが望ましい。
【0003】非接触式の検出方法では、光や磁気を用い
る検出が知られている。光を用いる検出器が開放空間に
接して設置された場合には、検出器の検出部の汚れの程
度や周囲の光の強さによって検出が極めて影響されやす
く、正しい検出が行われないおそれがある。また、磁気
を用いる検出方法では、検出対象や検出器の検出部が所
定の磁性を有していることが必要であるが、磁気を用い
る検出器が開放空間に設置された場合には、接触を予期
されていない検出部に何らかの物品が接触し、その衝撃
により所定の磁性を検出部が失ったとしても、目で見て
わからないので、その把握が容易ではない。更に、検出
対象が所定の磁性を失ったとしてもその把握が容易では
ない。従って、磁気を用いた検出器でも、その検出器が
開放空間に接して配置した場合には、正しい検出が行わ
れないおそれがある。
【0004】そこで、検出器を開放空間に接して配置す
る場合には、接触式の検出器がよく用いられている。接
触式の検出器では、マイクロスイッチやリーフスイッチ
が用いられるが、リーフスイッチでは、リーフスイッチ
からのハーネスの固定等が煩雑となるが、マイクロスイ
ッチは電子基板に取り付けられることから、縫製装置へ
の取り付けが容易であり、マイクロスイッチの方がリー
フスイッチよりも望ましい。
【0005】更に、検出対象の種類(形状や大きさとい
った刺繍枠の種類)を識別するために複数の検出器を設
ける場合には、リーフスイッチが複数となり、そのハー
ネスの処理が更に煩雑なものとなっていた。
【0006】尚、マイクロスイッチは、検出対象に接触
する接触子と、その接触子を往復可能に支持するととも
に、その接触子の復帰のための弾性体及び接点等を備え
る本体部から構成されている。マイクロスイッチは、例
えば、本体部に揺動可能に支持され、その接触子が検出
対象と接触すると、接触子の移動に伴って接点がオン状
態となり、電子基板を介して電子信号が発せられるもの
である。そして、接触子はその動きは軽くなるように、
接触子やその支持部分は樹脂で構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触子
は所定の往復移動の方向に交差する方向、即ち、予期し
ない方向に移動されると、接触子或いは接触子の支持部
分が過多な負荷によって破損したり、マイクロスイッチ
が基板から脱落し、断線するおそれがあるという問題点
がある。
【0008】また、マイクロスイッチを開放空間に接し
て配置させずに、検出対象に接触するためだけの中間部
材を開放空間に接して配置させ、検出を行うことも考え
られるが、中間部材自体の誤差やその組み付け誤差のた
めに、マイクロスイッチが正確に作動しないおそれがあ
り、その調整をするための手間が生じていた。
【0009】本発明の目的は、マイクロスイッチを設け
た縫製装置において、マイクロスイッチを開放空間に接
して配置しても、その接触子の破損が防止されている縫
製装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明の請求項1記載
の縫製装置は上述した問題点を解決するために、検出対
象と接触するマイクロスイッチの接触子の往復動の範囲
に対して間隙を空けて伸展し、往復動の方向に直交する
方向における所定量以上の移動或いは変形によるマイク
ロスイッチの接触子の破損を防止する破損防止部材を備
えている。
【0011】そして、破損防止部材がマイクロスイッチ
の接触子の往復動の近傍で、マイクロスイッチの接触子
と間隙を空けて位置していおり、マイクロスイッチの接
触子が往復動の方向に交差する方向に移動或いは変形し
ても、マイクロスイッチの接触子と破損防止部材が接触
して、マイクロスイッチの破損や電子基板からの脱落を
招くほどには、マイクロスイッチの接触子が移動や変形
しない。
【0012】請求項2記載の縫製装置は、電子基板に一
直線上に複数取り付けられたマイクロスイッチと、複数
のマイクロスイッチの接触子の個々の移動範囲に対応し
た突出部を複数形成された樹脂製の部材である破損防止
部材とを備えている。
【0013】そして、マイクロスイッチが一直線上に電
子基板に複数取り付けられ、破損防止部材の各突出部が
複数のマイクロスイッチの接触子の個々の移動範囲に対
応して位置する。
【0014】請求項3記載の縫製装置は、刺繍枠の取付
部分の近傍で開放空間に露出された状態で電子基板に取
り付けられていると共に、刺繍枠の薄肉部の上部のカム
形状に基づき刺繍枠の種類または有無を検出するマイク
ロスイッチを有している。
【0015】そして、マイクロスイッチの接触子が取り
付けられた状態の刺繍枠の薄肉部の上方に位置し、破損
防止部材がマイクロスイッチの接触子の上方に位置して
いるので、マイクロスイッチの接触子が上方へ移動や変
形すると、マイクロスイッチの接触子と破損防止部材と
が接触する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0017】本実施形態は、ミシンにより加工布に縫製
を施して刺繍模様を形成するために、加工布を取付けた
刺繍枠を移送する刺繍枠移送装置に、本発明を適用した
場合の例である。尚、図1の前後左右を前後左右として
説明する。
【0018】最初にミシンMについて簡単に説明する。
【0019】図1に示すように、ミシンMは、ベッド部
1、脚柱部2、アーム部3、ヘッド部4を有し、ベッド
部1に刺繍枠移送装置10が着脱可能に装着される。ヘ
ッド部4に針棒5と押え棒7が上下動可能に支持され、
針棒5の下端部に縫針6が装着され、押え棒7の下端部
に刺繍用の布押え8が装着されている。ベッド部1の内
部に回転釜からなる糸捕捉器(図示略)が設けられ、こ
の糸捕捉器と縫針6とが協働して上糸と下糸を交絡させ
加工布に縫目を形成する。
【0020】図示していないが、ミシンMには、ミシン
モータ、針棒5を駆動する針棒駆動機構、天秤、天秤を
駆動する天秤駆動機構、回転釜を駆動する釜駆動機構等
が設けられている。これら駆動機構は、例えば、ミシン
モータの駆動力を針棒5と天秤と回転釜に夫々伝達して
それらを駆動するように構成されている。
【0021】刺繍枠移送装置10について説明する。
【0022】図1〜図8に示すように、刺繍枠移送装置
10は、刺繍枠11、刺繍枠11の連結部21を着脱可
能なキャリッジ12、キャリッジ12をベッド部1の幅
方向である前後方向(Y方向)へ移動させるY方向移送
機構13、Y方向移送機構13の下側に配設されてY方
向移送機構13と共にキャリッジ12をベッド部1の長
さ方向である左右方向(X方向)へ移動させるX方向移
送機構14を有する。
【0023】刺繍枠移送装置10は、平滑な上面を有す
るケース15と、このケース15の上側に配設されて前
後方向に細長く且つ前後両端部分がケース15の前後両
側へ張出す可動ケース16を有する。
【0024】ケース15は上ケース15aと下ケース1
5bとで構成され(図2〜図7参照)、このケース15
にX方向移送機構14が収容され、ケース15の上側に
Y方向移送機構13の大部分とキャリッジ12が配設さ
れている。可動ケース16はその前端部分よりも後端部
分がケース15から大きく張出すように構成され、その
可動ケース16にY方向移送機構13とキャリッジ12
の一部が収容されている。ケース15がベッド部1に装
着され、この状態で、ケース15の上面がベッド部1の
上面(ベッド面)と同じ高さになる。
【0025】図2、図9〜図11に示すように、刺繍枠
11は、加工布を取付ける布取付枠部20と、キャリッ
ジ12に連結される連結部21を有し、この刺繍枠移送
装置10には、布取付枠部20の大きさと形状が異なる
複数種類の刺繍枠11が着脱可能に設けられている。但
し、これら刺繍枠11については同一符号を付して説明
する。例えば、図2、図9は布取付枠部20が約160
×260(左右方向長さ[mm]×前後方向長さ[mm])の刺
繍枠11、図10は布取付枠部20が約100×100
の刺繍枠11、図11は布取付枠部20が約60×40
の刺繍枠11である。
【0026】複数種類の刺繍枠11の連結部21は略同
じ構造であり、キャリッジ12が原点位置のときに、キ
ャリッジ12に装着されている刺繍枠11の布取付枠部
20の中心が一定位置(例えば、縫針6の位置)に位置
するように、例えば、図10、図11のような刺繍枠1
1では、布取付枠部20と連結部21を種々の左右方向
長さの繋ぎ部22を介して連結している。布取付枠部2
0は、外枠20aと内枠20bと締付け機構20cを有
し、外枠20aと内枠20bの間に加工布を挟み、締付
け機構20cで外枠20aを内枠20bに締付けて加工
布を取付ける。
【0027】刺繍枠11の連結部21には、キャリッジ
12側の一直線上に前後方向に並ぶ3つの検出スイッチ
56により検出可能な被検出部23が設けられ、その被
検出部23は刺繍枠11の装着時の左右方向において凹
凸するカムとして作用する。被検出部23は、刺繍枠1
1の取付部の薄肉部sの上方(上部)に一体的に形成さ
れている。
【0028】検出スイッチ56はキャリッジ12側に前
後方向に並べて3つ設けられ、これら検出スイッチ56
に対応させて、刺繍枠11の連結部21に、最大3つの
被検出部23を前後に並べて前方位置と後方位置とそれ
らの間の中間位置とに設けることができるが、刺繍枠1
1の種類毎に1〜3つの被検出部23が固有の配置パタ
ーンで配置されている。
【0029】前記前方位置と中間位置と後方位置のう
ち、例えば、図9の刺繍枠11には、前方位置と中間位
置に2つの被検出部23が設けられ、図10の刺繍枠1
1には、前方位置に1つの被検出部23が設けられ、図
11の刺繍枠11には、中間位置に1つの被検出部23
が設けられている。
【0030】図9、図12〜図14に示すように、キャ
リッジ12は、Y方向移送機構13のY方向フレーム6
0にガイドされる被ガイド部材25と、この被ガイド部
材25の右端部に連結されて刺繍枠11を取付ける取付
台26を有する。取付台26は、立壁部27と、立壁部
27の下端部から右方へ張出す張出部28を有し、立壁
部27が後述の調節機構110(図20、図21参照)
を介して被ガイド部材25に連結されている。
【0031】このキャリッジ12には、刺繍枠11の連
結部21を前後方向へスライドさせて係脱可能に係合さ
せる係合機構30の係合溝31と、この係合機構30を
介して枠装着位置に係合した刺繍枠11の連結部21を
キャリッジ12に解除可能にロックするロック機構40
が設けられている。
【0032】図12〜図14に示すように、係合機構3
0は、キャリッジ12の取付台26の張出部28に上側
から形成された前後方向に長い係合溝31と、刺繍枠1
1の連結部21の下端部に形成された前後方向に長い係
合部32を有し、この係合部32が係合溝31にスライ
ド可能に係合するように構成されている。係合部32の
長さは係合溝31の長さと略同じ或いは少し短く、係合
部32が係合溝31に係合した状態で、それらの長さ方
向中央位置が略一致すると刺繍枠11が枠装着位置に装
着される。
【0033】この係合機構30では、例えば、係合溝3
1の後端部にブロック部材等を嵌合し固定することによ
り、刺繍枠11をキャリッジ12に前方側からしか係合
させることができず、刺繍枠11をキャリッジ12に係
合した状態で、刺繍枠11をキャリッジ12から前方側
へしか係合解除できないようになっている。
【0034】キャリッジ12の張出部28の係合溝31
以外の上面は平滑面に形成され、この張出部28のうち
係合溝31よりも左側の上面に、係合機構30を介して
係合する連結部21の左端の接触部21aが摺動自在に
接触するようになっており、この状態で、次に詳述する
ロック機構40のロック部材41により、連結部21が
キャリッジ12の張出部28に押圧される。
【0035】図12〜図16に示すように、ロック機構
40は、刺繍枠11の連結部21をキャリッジ12に押
圧する図12の押圧位置(検出位置)と押圧を解除する
図15の解除位置(退避位置)に亙って位置切換え可能
に左右方向へ移動自在にキャリッジ12にガイド支持さ
れたロック部材41(可動部材)と、ロック部材41を
押圧位置(右方)へ付勢する付勢部材としてロック部材
41の長さ方向(前後)両端付近に対応する位置に設け
られた1対の圧縮コイルバネ42を有する。
【0036】ロック部材41は、前後方向長さがキャリ
ッジ12の取付台26の前後方向長さよりも少し短く、
張出部28の上側に配設されている。ロック部材41の
長さ方向両端付近の下部に1対の摺動部43が設けら
れ、これら摺動部43が前記枠装着位置の刺繍枠11の
連結部21の摺動部24に摺動しつつ係合して連結部2
1を下側に押圧する。1対の摺動部43は、夫々、刺繍
枠11の摺動部24側つまり下方に突出させた突起部に
形成され、その下面がロック部材41の移動方向(左右
方向)に対して右側程上方へ傾斜したテーパ状に形成さ
れている。
【0037】前側の摺動部(突起部)43の刺繍枠11
の装着方向である前後方向両端側に、摺動部43に対し
て前後に離隔する程上側に位置するように傾斜した1対
のテーパガイド部44が形成され、これらテーパガイド
部44の下面は、左右方向に対して右側程上方へ傾斜し
たテーパ状に形成されて摺動部43の同じテーパ状の下
面に連なっている。ここで、刺繍枠11の連結部21の
摺動部24の上面は、ロック部材41の1対の摺動部4
3と面接触状に係合するように、左右方向に対して右側
程上方へ傾斜したテーパ状に形成されている。
【0038】ロック機構40のロック部材41を押圧位
置と解除位置とに移動自在に案内するために、第1,第
2ガイド軸45,46が設けられ、これらガイド軸4
5,46がロック部材41の案内孔47,48に夫々挿
通され、第1ガイド軸45とその案内孔47は、刺繍枠
11の連結部21のスライド方向である左右方向へのロ
ック部材41の微小移動を許容し、第2ガイド軸46と
その案内孔48は、左右方向へのロック部材41の微小
移動を禁止し且つ第1,第2ガイド軸45,46の軸心
を含む面内でのロック部材41の傾動を許容するように
構成されている。
【0039】第1ガイド軸45はロック部材41の長さ
方向両端付近に対応する位置に1対設けられ、これら第
1ガイド軸45の間の中間位置に第2ガイド軸46が設
けられ、これらガイド軸45,46は夫々左端部をキャ
リッジ25の取付台25の立壁部27に固着して右方向
へ延び案内孔47,48を挿通している。前記1対の圧
縮コイルバネ42は立壁部27とロック部材41の間に
おいて1対の第1ガイド軸45に夫々外装され、3つの
検出スイッチ56(マイクロスイッチ)の配置上、前側
の圧縮コイルバネ42の付勢力よりも後側の圧縮コイル
バネ42の付勢力を強力にしてある。
【0040】図13、図14に示すように、第1ガイド
軸45が挿通する案内孔47は、左右方向に細長い小判
孔であり、第2ガイド軸46が挿通する案内孔48が、
上下方向(ガイド軸46の軸心方向と直交し且つ刺繍枠
11の連結部21のスライド方向と直交する方向)に細
長い小判孔である。圧縮コイルバネ42により右方へ付
勢されたロック部材41がガイド軸45,46から抜け
ないように、1対の案内孔47の右側において1対の第
1ガイド軸45の右端部に抜け止めリング45aが外嵌
状に装着されている。
【0041】図9〜図14に示すように、係合機構30
を介して係合した刺繍枠11を前記枠装着位置に位置決
めする位置決め機構50が設けられている。この位置決
め機構50は、ロック部材41に設けられた突出部51
と、刺繍枠11に設けられ突出部51が係脱可能な凹溝
52とを有する。突出部50はロック部材41の長さ方
向中央の右端部に形成され、凹溝52は刺繍枠11の連
結部21において連結部21の長さ方向中央に形成さ
れ、この突出部51が凹溝52に係合して刺繍枠11が
スライド不能にロックされて枠装着位置に位置決めされ
る。
【0042】また、図9〜図11に示すように、係合機
構30を介して刺繍枠11をキャリッジ12の枠装着位
置に装着する際に、ロック部材41を案内して解除位置
に切換えるガイド部55が、刺繍枠11に設けられてい
る。このガイド部55は、刺繍枠11の連結部21にお
いて、連結部21の長さ方向中央からその後半部に亙っ
て形成され、その長さ方向前部の直線ガイド部55a
と、長さ方向後部に位置して直線ガイド部55aの後端
から緩やかに右方へ湾曲する湾曲ガイド部55bを有
し、ガイド部55の左面前端は前記凹溝52の左後端に
連なっている。
【0043】図9〜図11に示すように、ロック部材4
1には、刺繍枠11の被検出部23を検出する3つの検
出スイッチ56が前後方向に並べられ、ロック部材41
の長さ方向ほぼ中心位置に対して後側へ偏った状態で設
けられ、ロック部材41が押圧位置に切換えられた状態
のときだけ、検出スイッチ56で刺繍枠11の被検出部
23を検出可能に構成してある。各検出スイッチ56
は、被検出部23に接触可能な検出レバー56a(マイ
クロスイッチの接触子)を有するオンオフスイッチであ
り、前記被検出部23は検出レバー56a側つまり左側
へ突出する突起部からなり、前述のように、各刺繍枠1
1において、この1〜3の被検出部23を刺繍枠11の
種類毎に固有の配置パターンで配置されている。
【0044】この検出スイッチ56では、水平面に往復
揺動可能に検出レバー56aが本体部56bに支持さ
れ、検出レバー56aが上述のように検出対象である刺
繍枠11と接触すると、接触子56aの移動に伴って本
体部56bの内部の接点(図略)がオン状態となり、電
子基板57を介して電子信号が発せられるものである。
この検出スイッチ56は、取付状態の刺繍枠11の薄肉
部sの上方に位置するように構成される。検出スイッチ
56はいずれも、刺繍枠11の取付部の開放空間(ロッ
ク部材41の下方の開放空間)に接して配置されてい
る。この検出レバー56a及び本体部56bは樹脂製で
あり、検出レバー56aが1mm以上上方へ移動又は変
形すると、検出レバー56a、本体部56bにおける検
出レバー56aの支持部分、検出スイッチ56と電子基
板57の取り付け部等が破損するものである。
【0045】図24,25,26に示すように、上記検
出レバー56aの個々の上方に相当するロック部材41
の下面には、下方へ突出する破損防止突起h(図24,
25では二点鎖線)が3つ形成されている。即ち、検出
レバーの揺動する水平面に、略直交するように、破損防
止部材hは突出している。
【0046】この破損防止部材hは、検出レバー56a
と0.5mmの間隙をあけており、検出レバー56aが所
定の検出のための揺動することには支障がない。検出レ
バー56aは略45度(左右方向約2mmの移動)の揺動
範囲を有しており、その揺動範囲全体の上方にわたって
並行に伸展する3mm×3mmの略正方形(上方から見た形
状)に、破損防止突起hが形成されている。検出レバー
56aの並び方向に合わせて、破損防止突起hは不連続
に3つ形成されている。ロック部材41に破損防止部材
hは一体的に樹脂で形成されており、樹脂部材であるロ
ック部材41での厚肉によるそりができるだけ生じない
ように構成されている。
【0047】図10の布取付枠部20の大きさが約10
0×100の刺繍枠11を使用頻度の最も高い刺繍枠1
1とすると、この使用頻度の高い刺繍枠11には、刺繍
枠装着時の進入の際に上流側に位置する(最も前方に位
置する)検出スイッチ56に対応する1つの被検出部2
3が設けられている。尚、3つの検出スイッチ56を設
けたことにより、刺繍枠11の装着の有無と装着される
7種類の刺繍枠11を検出可能となる。
【0048】ロック部材41には前後方向に細長い電子
基板57が固定的に設けられ、この電子基板57に3つ
の検出スイッチ56が固定されると共に電気的に接続さ
れている。そして、この電子基板57には、電子基板5
7の配線を電気的に接続するコネクタ58が設けられ、
このコネクタ58から3つの検出スイッチ56の配線を
含む1本の共通の配線コード105(図9、図12参
照)が延びている。
【0049】ここで、キャリッジ12への刺繍枠11の
着脱について説明する。
【0050】図16に示すように、キャリッジ12に刺
繍枠11を装着していない状態では、圧縮コイルバネ4
2により右方へ付勢されたロック部材41が、抜け止め
リング45aに係止されて右限界位置に位置している。
この状態から、キャリッジ12の張出部28とロック部
材41の間に、刺繍枠11の連結部21を前側から挿入
するように連結部21の係合部32を係合溝31に係合
させて、連結部21を後方へスライドさせる。
【0051】その際、連結部21のガイド部55の前端
部が、右限界位置に位置するロック部材41の突出部5
1の右端よりも右側に位置するため、後方へ移動するガ
イド部55が突出部51と衝突することなく、湾曲ガイ
ド部55bが突出部51に係合して突出部51を左側へ
押動してロック部材41を解除位置に切換え、直線ガイ
ド部55aが突出部51に係合してロック部材41を解
除位置に保持する。このとき、ロック部材41は、第
1,第2ガイド軸45,46の軸心を含む面内で傾動し
ながら解除位置にスムースに切換わる。
【0052】尚、連結部21のガイド部55の前端部
が、右限界位置に位置するロック部材41の突出部51
の右端よりも左側に位置していても、その後、突出部5
1の右端よりも右側に位置するようにして突出部51に
係合できるように、ガイド部55がロック部材41に直
接係合して、ロック部材41を左方へ押動するように構
成できる。この場合も、第1,第2ガイド軸45,46
の軸心を含む面内で傾動しながら左方へスムースに移動
する。
【0053】ガイド部55に突出部51を係合させロッ
ク部材41が解除位置に切換わった状態で、連結部21
を後方へ更にスライドさせ、突出部51と凹溝52の前
後方向位置が一致して、刺繍枠11が枠装着位置に達す
る。すると、圧縮コイルバネ42の付勢力によりロック
部材41が右方へ移動し、突出部51が凹溝52に係合
すると共に、ロック部材41の1対の摺動部43が、連
結部21の1対の摺動部24に摺動しつつ係合して連結
部21をキャリッジ12に押圧しロックする。
【0054】尚、作業者がロック部材41を手動で解除
位置に切換えた状態で、刺繍枠11の連結部21を枠装
着位置に装着してから、ロック部材41から手を離し、
そのロック部材41で連結部21をロックする手順で行
うことも勿論可能である。また、刺繍枠11をキャリッ
ジ12から取外す場合には、図15に示すように、作業
者がロック部材41を手動で解除位置に切換えて、突出
部51と凹溝52の係合を解除させ、刺繍枠11を前方
へスライドさせて取外す。
【0055】図8、図17〜図19に示すように、Y方
向移送機構13は、キャリッジ12を前後方向へ移動自
在にガイド支持するY方向フレーム60と、このY方向
フレーム60に装着されてキャリッジ12を前後方向へ
駆動するY方向駆動系70を有する。
【0056】Y方向フレーム60は、前後方向に長いY
方向フレーム本体61と、その下側に配設されY方向フ
レーム本体61に前後両端部で固定された補助フレーム
62を有し、補助フレーム62の下部がケース15に収
容され、ケース15の上側に補助フレーム62の上部と
Y方向フレーム本体60が配設されている。Y方向フレ
ーム本体60には、キャリッジ12を前後方向へ案内す
る前後方向に長い案内軸63とこの案内軸63に対して
左右方向へ離隔した位置に案内部材64が設けられてい
る。
【0057】案内軸63はY方向フレーム本体61の右
部に配設され、案内軸63の両端部が、Y方向フレーム
本体61の前後両側壁に固着され、案内部材64はY方
向フレーム本体61の左部に配設され、Y方向フレーム
本体61の底部に固定されて上方へ立上がり左方へ屈曲
した形状である。そして、キャリッジ12の被ガイド部
材25が案内軸63に摺動自在に外嵌され、被ガイド部
材25の左端のコ字形の係合部25aが案内部材64の
上端部に左側から摺動自在に係合している。
【0058】Y方向駆動系70は、Y方向電動モータ7
1、駆動ギア72、大径ギア73、1対のプーリ74,
75、タイミングベルト76を有し、Y方向電動モータ
71の駆動力をキャリッジ12に伝達して、キャリッジ
12を前後方向へ駆動する。Y方向電動モータ71は、
可動ケース16のケース15の前後両側へ張出した前後
両端部分のうち張出し量が小さい方に、つまり前端部分
に配設されて、Y方向フレーム本体61の底部の前端下
面に上向きにして固定され、その底部の上側へ挿通する
Y方向電動モータ71の出力軸に駆動ギア72が固着さ
れている。
【0059】Y方向フレーム本体61の前部に、同軸上
に固着された大径ギア73とプーリ74が回転自在に枢
支され、その大径ギア73に駆動ギア72が噛合してい
る。Y方向フレーム本体61の後部にプーリ75が回転
自在に枢支され、これらプーリ74,75に無端状のタ
イミングベルト76が掛装されている。タイミングベル
ト76は、案内軸63と案内部材64の間に配設され、
その一部がキャリッジ12に連結されている。
【0060】X方向移送機構14は、Y方向フレーム6
0の下側に設けられてY方向フレーム60を左右方向へ
移動自在にガイド支持するX方向フレーム80と、この
X方向フレーム80に装着されてY方向フレーム60を
左右方向へ駆動するX方向駆動系90を有する。X方向
フレーム80には、Y方向フレーム60を左右方向へ案
内する左右方向に長い案内軸81とこの案内軸81に対
して前後方向へ離隔した位置に案内部材82(ガイド
部)が設けられている。
【0061】案内軸81はX方向フレーム80の後部に
配設され、案内軸81の両端部が、X方向フレーム80
の左右両側壁部に固着され、案内部材82はX方向フレ
ーム80の前部に配設され、X方向フレーム80の前側
壁に固定されて前方へ延びている。Y方向フレーム60
の補助フレーム62に、案内軸81にガイドされる1対
の被案内部83と、この被案内部83に対して前後方向
へ離隔した位置において前記案内部材82に前側から摺
動自在に係合してガイドされるコの字形の係合部84が
設けられている。1対の被案内部83はある程度左右方
向へ相離隔した位置に設けられている。
【0062】X方向駆動系90は、X方向電動モータ9
1、駆動ギア92、大径ギア93、1対のプーリ94,
95、タイミングベルト96を有し、X方向電動モータ
91の駆動力を補助フレーム62に伝達して、Y方向フ
レーム60を左右方向へ駆動する。X方向電動モータ9
1は、X方向フレーム80の底部の右下面に上向きにし
て固定され、その底部の上側へ挿通するX方向電動モー
タ91の出力軸に駆動ギア92が固着されている。
【0063】X方向フレーム80の右部に、同軸上に固
着された大径ギア93とプーリ94が回転自在に枢支さ
れ、その大径ギア93に駆動ギア92が噛合している。
X方向フレーム80の左部にプーリ95が回転自在に枢
支され、これらプーリ94,95に無端状のタイミング
ベルト96が掛装されている。タイミングベルト96
は、案内軸81と案内部材82の間に配設され、その一
部が補助フレーム62に連結されている。
【0064】図8、図17、図18に示すように、Y方
向フレーム60の補助フレーム62は、平面視にて略逆
三角形状のベース部62aと、ベース部62aの前後両
端から上方へ立上がるように一体形成された立上部62
b,62cを有し、側面視にて凹状に形成されている。
【0065】図1、図17、図18に示すように、ケー
ス15の上壁と側壁に左右方向に長い1対のスリット1
00、101が形成され、補助フレームのうち、ベース
部62aの前端部がスリット100を移動自在に挿通
し、立上部62cがスリット101を移動自在に挿通し
ている。このように、ケース15の上壁と側壁にスリッ
ト100,101を形成したので、ケース15内に糸く
ずや布くず等のゴミやホコリが侵入するのを極力防止す
ることができる。尚、立上部62b,62cの上端部分
がY方向フレーム本体61に連結され、ベース部62a
の後部下側に1対の被案内部83が設けられ前部下側に
係合部84が設けられている。
【0066】図8、図12に示すように、Y方向フレー
ム60のY方向フレーム本体61の左端部に、検出スイ
ッチ56からケース15内に延びる配線コード105の
大部分を支持して前後方向に沿って案内する前後方向に
長いコード支持部106が設けられ、このコード支持部
106は、底壁106aと底壁106aの左側から立上
がる側壁106bを有し、配線コード105を底壁10
6aで支持し、底壁106aで支持された配線コード1
05を側壁106bで前後方向に沿って案内して底壁1
06aからの脱落を防止する。
【0067】図8、図9、図12に示すように、配線コ
ード105は可撓性のある帯状コードであり、電子基板
57のコネクタ58から延びるこの配線コード105
は、可動ケース16内においてキャリッジ12の上側を
通り、Y方向フレーム本体61の案内部材64まで案内
され、そこから縦向きになって底壁106aで支持され
る。キャリッジ12を離れた配線コード105は底壁1
06aで支持されつつ、例えば、先ず案内部材64に沿
って後方へ延びてからUターンして側壁106bに沿っ
て前方へ延びる。
【0068】図7に示すように、ケース17の右端部に
コネクタ109が設けられ、このコネクタ109に、前
記配線コード105、Y方向電動モータ71から延びる
コード、X方向電動モータ91から延びるコードが接続
され、ケース15がベッド部1に装着されると、コネク
タ109がベッド部1の左端部に設けたコネクタ(図示
略)に接続されて、前記コードがミシンMの制御装置や
電源に電気的に接続される。
【0069】さて、図20、図21に示すように、キャ
リッジ12の被ガイド部材25に対して取付台26の高
さ位置を調節する調節機構110が設けられている。こ
の調節機構110は、取付台26の立壁部27に形成さ
れた高さ方向に細長い長孔111と、この長孔111に
挿通して被ガイド部材25と取付台26を解除可能に締
結するネジ部材112を有する。
【0070】ネジ部材112を緩めて被ガイド部材25
と取付台26の締結を解除した状態で、長孔111に対
してネジ部材112をガイドさせつつ取付台26を昇降
させて高さ調節を行うことができ、高さ位置調節後にネ
ジ部材112を締めて被ガイド部材25と取付台26を
締結し刺繍枠11の高さ位置を固定することができる。
【0071】また、図18、図19、図22、図23に
示すように、Y方向フレーム60のうち案内部材82を
介して支持される部分の高さ位置を調節して、Y方向フ
レーム60を案内軸81回りに回動させる第2の調節機
構115が設けられている。この第2の調節機構115
は、案内部材82に形成された高さ方向に細長い複数の
長孔116と、これら長孔116に夫々挿通してX方向
フレーム80と案内部材82を解除可能に締結する複数
のネジ部材117を有する。
【0072】複数のネジ部材117を緩めてX方向フレ
ーム80と案内部材82の締結を解除した状態で、長孔
116に対してネジ部材117をガイドさせつつ案内部
材82と一体的にY方向フレーム60を昇降させてキャ
リッジ12つまり刺繍枠11の姿勢を調節することがで
き、姿勢調節後にネジ部材117を締めてX方向フレー
ム80と案内部材82を締結して刺繍枠11の姿勢を固
定できる。
【0073】上記破損防止突起hの作用・効果について
説明する。
【0074】上述したような構成では、刺繍枠11が装
着されるときに、刺繍枠11の挿入が正確な位置(図1
5)よりもやや右寄りに不正確に、例えば、係合溝31
に係合部32がはまらず、係合部32が張出部28の右
端部より右に位置するように挿入されても、刺繍枠11
は奥へ移動されてしまう。その場合には、刺繍枠11の
下方には刺繍枠移送装置10の上面との間に空間があ
り、刺繍枠11はキャリッジ12よりも右側を使用者に
持たれているため、張出部28の右端部を支点として、
刺繍枠11は時計回りに回転可能である。そのように刺
繍枠11が時計回りに回転すると、刺繍枠11の薄肉部
sが、検出レバー56aを下方から押し上げる。そし
て、検出レバー56aが上方に0.5mm移動又は変形す
ると、破損防止突起hと接触して、それ以上検出レバー
56aが上方に移動又は変形できない。
【0075】尚、検出レバー56aが0.5mm移動又は
変形しても、検出レバー56a、本体部56bにおける
検出レバー56aの支持部分、電子基板57との取り付
け部分等が破損はされないように構成されている。更
に、検出スイッチ56と電子基板57との取り付け部の
破損による、断線や脱落も防止されている。即ち、検出
レバー56aの移動や変形の許容される間隙をあけて、
破損防止部材hが検出レバー56aの上方に設けられて
いるのである。
【0076】また、刺繍枠11をキャリッジ12に装着
しないまま、作業者がロック部材41を試しに左右に操
作する際には、検出レバー56aは開放空間に露出して
おり、作業者によって触れることができる状態にある。
このときロック部材41の下方の刺繍枠11の取付空間
に、作業者が指を挿入した状態で、作業者がロック部材
41を操作して解除位置に移動させるときに、作業者が
ロック部材41を巻き込むようにつかむと、指の先端が
検出レバー56aを下方から押し上げる。上述と同様
に、検出レバー56aが上方に0.5mm移動又は変形す
ると、破損防止突起hと接触して、それ以上検出レバー
56aが上方に移動又は変形できないので同様に、効果
が得られる。
【0077】特に、ミシンMは子供や孫のために、衣
類、幼稚園の小物等を自ら作成する顧客が購入すること
が多く、子供や孫が上述のように、刺繍枠11をキャリ
ッジ12に装着しないまま、作業者がロック部材41を
試しに左右に操作することがあり、そのようなことを想
定して、上述の破損防止部材hを設けたのである。特
に、子供や幼児の指は細く、刺繍枠11の取付空間であ
るロック部材41の下方に入りやすい。また、ロック部
材41は解除位置方向へ弾性力が付勢されており、その
弾性力に抗じて、ロック部材41移動させるためには、
子供や幼児はロック部材41を強くつかんで移動させる
傾向にある。従って、子供や幼児が操作する場合には、
破損防止部材hを設けない構成のミシンMでは検出レバ
ー56aを破損するおそれがあった。
【0078】また、破損防止部材hを設けないミシンM
を製造していたとしても、ロック部材41は樹脂で成型
されるものであり、破損防止部材hをロック部材41に
設けるように設計変更することが、その成形型を部分的
に掘るだけで簡易に可能である。
【0079】更に、ミシンMと刺繍枠移送装置10とを
分離する際に、刺繍枠11が取り外された状態にあるロ
ック部材41に手をかけることが想定される。この場合
も、上述のように、作業者がロック部材41を巻き込む
ようにつかむと、指の先端が検出レバー56aを下方か
ら押し上げる。上述と同様に、検出レバー56aが上方
に0.5mm移動又は変形すると、破損防止突起hと接触
して、それ以上検出レバー56aが上方に移動又は変形
できないので同様に、効果が得られる。
【0080】尚、検出レバー56aを露出させた上述の
構成によれば、下記の効果がある。
【0081】刺繍枠11の連結部21に被検出部23を
設けるとともにロック部材41に被検出部23を検出す
る検出スイッチ56を設け、ロック部材41を押圧位置
に切換えた状態のときだけ、検出スイッチ56で刺繍枠
11の被検出部23を検出可能に構成した。従って、刺
繍枠11の着脱の際に、その検出スイッチ56が対応す
る刺繍枠11の被検出部23やそれ以外の部分に殆ど接
触しないようにして、刺繍枠11の着脱をスムースに行
い、検出スイッチ56の劣化を防止して耐久性を向上さ
せることができる。
【0082】しかも、刺繍枠11の着脱の際にはロック
部材41を解除位置に保持し、刺繍枠11が枠装着位置
に装着されると、ロック部材41を押圧位置に切換える
ように構成したので、キャリッジ12に装着される刺繍
枠11の被検出部23を誤検出せずに確実に検出でき
る。キャリッジ12に3つの検出スイッチ56を前後方
向に並べて設け、刺繍枠11の連結部21に1〜3つの
検出スイッチ56に対応する1〜3つの被検出部23を
設けたので、1〜3つの被検出部23を刺繍枠11の種
類毎に固有の配置パターンで配置して、キャリッジ12
に装着した刺繍枠11の種類を検出できるようになる。
【0083】使用頻度の高い刺繍枠11に、刺繍枠装着
時の進入の際に上流側に位置する検出スイッチ56に対
応する1つの被検出部23を設けたので、使用頻度の高
い刺繍枠11をキャリッジ12に着脱する際、前記1つ
の検出スイッチ56以外の残りの検出スイッチ56が、
前記1つの被検出部23に全く接触しないようになるた
め、残りの検出スイッチ56の劣化をより確実に防止し
て耐久性を向上させることができる。
【0084】3つの検出スイッチ56がロック部材41
の長さ方向ほぼ中心位置に対して後側に偏った状態で設
けられ、その後側の圧縮コイルバネ42を前側の圧縮コ
イルバネ42の付勢力よりも強力にしたので、ロック部
材41が押圧位置に切換えられて刺繍枠11の被検出部
23を確実に検出できると共に、1対の圧縮コイルバネ
42によりロック部材41を押圧位置に略全体的にバラ
ンスの取れた状態で付勢し、刺繍枠11の連結部21を
キャリッジ12に安定的にロックできる。
【0085】即ち、3つの検出スイッチ56をロック部
材41の長さ方向中心に対して後側に偏った状態に設け
ると、検出スイッチ56が刺繍枠11の被検出部23を
検出する際に解除位置方向への検出負荷を受け、その力
はロック部材41の長さ方向中心に対して後側に偏って
作用する。それ故、後側の圧縮コイルバネ42を前側の
圧縮コイルバネ42の付勢力よりも強力にすることによ
り、ロック部材41を押圧位置に略全体的にバランスの
取れた状態で付勢して、刺繍枠11の連結部21をキャ
リッジ12に安定的に確実にロックできる。つまり、3
つの検出スイッチ56をロック部材41の長さ方向中心
に対して偏った状態に問題なく設けることが可能とな
る。
【0086】ロック部材41に設けられた突出部51
と、刺繍枠11に設けられ突出部51が係脱可能な凹溝
52とを有し、突出部51が凹溝52に係合して刺繍枠
11を前記枠装着位置に位置決めする位置決め機構50
を設けたので、検出スイッチ56で被検出部23を確実
に検出する為に、突出部51を凹溝52に係合させて刺
繍枠11を枠装着位置に位置決めした状態で、ロック部
材41を押圧位置に確実に切換えることができる。
【0087】係合機構30を介して刺繍枠11をキャリ
ッジ12の枠装着位置に装着する際に、ロック部材41
を案内して退避位置に切換えるガイド部55を、刺繍枠
11の連結部21に設けたので、刺繍枠11が枠装着位
置以外に位置する状態において、刺繍枠11を着脱する
際、ロック部材41を解除位置に確実に切換えて保持す
ることができる。
【0088】ロック部材41に3つの検出スイッチ56
を電気的に接続する電子基板57を設けたので、3つの
検出スイッチ56に対応する配線を、電子基板57を介
して纏めて配線コード105で制御装置等に接続でき
る。しかも、電子基板57の配線を電気的に接続するコ
ネクタ58を前記電子基板57に設けたので、電子基板
57の配線の接続と分離を容易に行うことができ、刺繍
枠移送装置10の組立てやメンテナンス等のときに便利
になる。
【0089】検出スイッチ56からケース15内に延び
る配線コード105の大部分を支持して前後方向に沿っ
て案内するコード支持部106を、Y方向フレーム本体
61に設けたので、前後方向へ移動するキャリッジ12
の検出スイッチ56からケース12内に延びる配線コー
ド105を、整然と配設しケース15内に確実に案内す
ることができ、Y方向フレーム60を可動ケース16で
カバーして、その可動ケース16内に配線コード105
の大部分を収容できるため、配線コード105にホコリ
やゴミが付着するのを防止できる。
【0090】尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前
記変更形態以外の種々の変更を付加した形態で実施する
ことも可能である。
【0091】例えば、上述した実施の形態においては、
検出レバー56aの揺動範囲及びその揺動範囲の周辺に
対応する上方に、破損防止部材hが形成されているが、
図16のように初期状態の検出レバー56aの上方にの
み、破損防止部材hが形成されるよいにしてもよい。
【0092】
【発明の効果】本願発明の請求項1記載の縫製装置で
は、マイクロスイッチの接触子が往復動の方向に交差す
る方向に移動或いは変形しても、マイクロスイッチの接
触子と破損防止部材が接触して、マイクロスイッチの破
損や電子基板からの脱落が防止される。
【0093】請求項2記載の縫製装置では、破損防止部
材の各突出部が複数のマイクロスイッチの接触子の個々
の移動範囲に対応して位置し、樹脂部材が部分的に肉厚
なっているので、破損防止部材の厚肉によるそりを低減
できる。
【0094】請求項3記載の縫製装置では、誤った刺繍
枠の操作や誤った刺繍枠取り付け部分の操作によってマ
イクロスイッチの接触子が上方へ移動や変形すると、マ
イクロスイッチの接触子と破損防止部材とが接触するの
で、上方への負荷による移動や変形によるマイクロスイ
ッチの破損や電子基板からの脱落が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るミシンと刺繍枠移送装
置の斜視図である。
【図2】刺繍枠移送装置の平面図である。
【図3】刺繍枠移送装置の底面図である。
【図4】刺繍枠移送装置の正面図である。
【図5】刺繍枠移送装置の背面図である。
【図6】刺繍枠移送装置の左側面図である。
【図7】刺繍枠移送装置の右側面図である。
【図8】刺繍枠移送装置の移送機構の平面図である。
【図9】キャリッジと刺繍枠の一部の平面図である。
【図10】キャリッジと刺繍枠の一部の平面図である。
【図11】キャリッジの刺繍枠の一部の平面図である。
【図12】刺繍枠移送装置の要部の正面側からの縦断面
図である。
【図13】キャリッジの平面図である。
【図14】キャリッジの右側面図である。
【図15】キャリッジを含む要部の正面側からの縦断面
図である。
【図16】キャリッジを含む要部の正面側からの縦断面
図である。
【図17】移送機構の右側面図である。
【図18】移送機構の左側面図である。
【図19】移送機構の正面図である。
【図20】調節機構を含む要部の立て断面図である。
【図21】調節機構を含む要部の立て断面図である。
【図22】第2の調節機構を含む要部の立て断面図であ
る。
【図23】第2の調節機構を含む要部の立て断面図であ
る。
【図24】上記図10の拡大図である。
【図25】上記図11の拡大図である。
【図26】上記図16の拡大図である。
【符号の説明】
M ミシン 10 刺繍枠移送装置 11 刺繍枠 12 キャリッジ 13 Y方向移送機構 14 X方向移送機構 23 被検出部 30 係合機構 40 ロック機構 41 ロック部材 56 検出スイッチ 57 基板 58 コネクタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開放空間に露出させた状態でマイクロスイ
    ッチが電子基板に取り付けられている縫製装置におい
    て、 検出対象と接触する前記マイクロスイッチの接触子の往
    復動の範囲に対して間隙を空けて伸展し、前記往復動の
    方向に直交する方向における所定量以上の移動或いは変
    形による前記マイクロスイッチの接触子の破損を防止す
    る破損防止部材を備えることを特徴とする縫製装置。
  2. 【請求項2】前記電子基板にマイクロスイッチが一直線
    上に複数取り付けられ、前記破損防止部材が前記複数の
    マイクロスイッチの接触子の個々の移動範囲に対応し突
    出部を複数形成された樹脂製の部材であることを特徴と
    する請求項1記載の縫製装置。
  3. 【請求項3】前記マイクロスイッチが刺繍枠の取付部分
    の近傍で開放空間に露出された状態で電子基板に取り付
    けられていると共に、刺繍枠の薄肉部の上部のカム形状
    に基づき刺繍枠の種類または有無を検出するものであっ
    て、前記マイクロスイッチの接触子が取り付けられた状
    態の刺繍枠の薄肉部の上方に位置し、前記破損防止部材
    が前記マイクロスイッチの接触子の上方に位置している
    ことを特徴とする請求項1または2記載の縫製装置。
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