JPH1161029A - 防曇性コーティング材料、防曇性塗膜および防曇性物品 - Google Patents

防曇性コーティング材料、防曇性塗膜および防曇性物品

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JPH1161029A
JPH1161029A JP9230530A JP23053097A JPH1161029A JP H1161029 A JPH1161029 A JP H1161029A JP 9230530 A JP9230530 A JP 9230530A JP 23053097 A JP23053097 A JP 23053097A JP H1161029 A JPH1161029 A JP H1161029A
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敬二 池森
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圭史 大高
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性で且つ吸水力があり、不溶性で且つ表
面硬度に優れ、コーティング面精度および透光性が高い
防曇性塗膜を得るためのコーティング材料、該コーティ
ング材料を用いた防曇性塗膜、および、該防曇性塗膜が
形成された防曇性物品を提供する。 【解決手段】 無機アルコキシド、無機アルコキシドの
加水分解物および無機アルコキシドの加水分解重縮合物
から選ばれる少なくとも1つ、ポリアクリル酸類および
ポリビニルアルコールを配合してなる防曇性コーティン
グ材料、該コーティング材料を用いた防曇性塗膜、およ
び、該防曇性塗膜が形成された防曇性物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学レンズ、眼
鏡、車両の窓ガラスなどの防曇性および結露防止を必要
とする基材、バブルジェットプリンター用フィルムの表
面などに、親水性および吸水性機能を付与し、かつ、不
溶性であり高い表面硬度を有する被膜を形成することの
可能な防曇性コーティング材料、この防曇性コーティン
グ材料を用いた防曇性塗膜、およびこの防曇性塗膜が形
成された防曇性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス、プラスチックなどの基材が曇る
のは表面温度が露点以下に下がったために、空気中の水
分が細かな水滴となって付着し、基材表面で光が乱反射
するためである。従って、基材表面における水滴の生成
を防止することにより、曇りを防ぐことができると考え
られる。例えば、このような防曇方法においては、
(A)濡れの調整、(B)吸水性の付与、(C)撥水性
の付与、および(D)加熱による湿度の調整の4要素が
考慮されてきた。
【0003】(A)濡れの調整、すなわち、基材と水滴
との接触角を小さくするために、曇り止めスプレー剤な
どが市販されているが、このようなスプレー剤は界面活
性剤などを利用しているため効力の持続性が低い。
【0004】(B)吸水性は親水性高分子のコーティン
グ膜による作用であり、効力の持続性は上記濡れを調整
するための曇り止めスプレー剤と比べて多少長いが、吸
水能力以上となると曇り、さらに表面が溶解し始める。
【0005】(C)撥水性化合物を塗布することにより
撥水性が付与され、特にビニルハウスなどの内側に撥水
性化合物を塗布することにより、細かい水滴が相互に接
触して大きな水滴となって流れ落ち、そのことによって
防曇性を発揮することができる。しかし、場合によって
は、かえって細かい水滴が付き曇りを生じる。
【0006】(D)加熱による湿度の調整により、コピ
ー機のレンズ、自動車のリアウインドウ、高級鏡台など
で防曇効果を上げているが、電源が必要であるため適用
範囲が限定される。
【0007】また、活性剤を含む有機ポリマーからなる
防曇性コーティング組成物からなる膜が開発されてい
る。この防曇性コーティング組成物においては、界面活
性剤の存在下でポリエーテルポリオールによって親水性
となった膜が水分を吸収この膜の吸水限界点以上の場合
には、含有されている界面活性剤により、濡れが調整さ
れて透明性を保つように設計されている。しかし、界面
活性剤は水に溶けやすく、流出するため、防曇性は著し
く低下し、さらに膜の強度も著しく低下する。
【0008】特開平8−231944は、有機ポリマー
として、ポリアルキレンオキサイドおよびポリアクリル
酸類を用い無機アルコキシドの加水分解・重縮合反応に
よる三次元構造を用い、従来の方法の欠点を改良した
が、長期浸水後および低温時使用に問題があり、その性
能を十分に発揮しない傾向がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
欠点を解決するものであり、その目的は、親水性で且つ
吸水力があり、不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇性塗
膜を得るためのコーティング材料を提供することにあ
る。また、特に光学用レンズなどのコーティング面精度
および透光性を高めるための防曇性コーティング材料を
提供することにある。また、本発明の目的は、該コーテ
ィング材料を用いた防曇性塗膜、および、該防曇性塗膜
が形成された防曇性物品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、無
機アルコキシド、無機アルコキシドの加水分解物および
無機アルコキシドの加水分解重縮合物から選ばれる少な
くとも1種、ポリアクリル酸類およびポリビニルアルコ
ールを配合してなることを特徴とする防曇性コーティン
グ材料である。また、本発明は、該防曇性コーティング
材料を用いた防曇性塗膜、および、該防曇性塗膜が形成
された防曇性物品である。
【0011】本発明の防曇性コーティング材料を用いた
防曇性塗膜は、防曇性に優れており、また、防曇性塗膜
として要求される、不溶性、耐摩耗性および耐候性も兼
ね備えている。本発明の防曇性塗膜において防曇性が発
現する現象は次のように考えられる。ポリアクリル酸類
およびポリビニルアルコールは、水またはアルコール系
溶剤に一般に可溶であるが、本発明の防曇性コーティン
グ塗膜に含まれるポリアクリル酸類およびポリビニルア
ルコールは水またはアルコール系溶剤に浸しても溶出し
ない。その理由は、無機アルコキシドの加水分解物が重
縮合反応を生ずる際、共存するポリアクリル酸類および
ポリビニルアルコール等とも反応して、無機アルコキシ
ドに由来する無機部分とポリアクリル酸類およびポリビ
ニルアルコール等に由来する親水性基を有する有機部を
持つ複合ポリマーが生成されると考えられる。さらに、
この複合ポリマーの親水性基が効果的に配向し、外部か
らの水分を多く、且つ速やかに吸収することができるも
のと考えられる。
【0012】無機アルコキシドの加水分解およびそれに
続く重縮合反応は、所謂、ゾル−ゲル法反応と呼ばれる
反応であり、無機アルコキシドを溶液中で加水分解・重
縮合反応させて溶液を無機酸化物または無機水酸化物の
微粒子が溶解したゾルとし、さらに反応を進めてゲルと
する反応である。本発明では、この反応をポリアクリル
酸類およびポリビニルアルコールの存在下で行って得ら
れる防曇性コーティング材料で膜を形成することで、防
曇性に優れた防曇性塗膜が得られたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる無機アルコキ
シドは、例えば、次式(I)で示される少なくとも1種
である。
【0014】M(OR)n (X)a-n … (I) 式(I)中Mは、Si、Al、Ti、Zr、Ca、F
e、V、Sn、Li、Be、BおよびPから選択される
原子、Rはアルキル基であり、Xはアルキル基、官能基
を有するアルキル基、またはハロゲン、aはMの原子
価、およびnは1からaまでの整数である。
【0015】式(I)の化合物のうち汎用されるのは、
n=a、つまりMにアルコキシ基のみが結合した化合物
である。
【0016】上記MがSiの場合には、上記aは4であ
り、このようなアルコキシドは、Si(OR14 で表
される。ここでR1 は、好ましくは炭素数1〜4のアル
キル基(以下、低級アルキル基という)である。このよ
うなアルコキシシランとしては、Si(OCH34
Si(OC254 などが挙げられる。
【0017】上記MがAlの場合には、上記aは3であ
り、このようなアルコキシドは、Al(OR23 で表
される。ここでR2 は、好ましくは低級アルキル基であ
る。このようなアルミニウムアルコキシドとしては、A
l(OCH33 、Al(OC253 、Al(O−
n−C373 、Al(O−iso−C373
Al(OC493 などが挙げられる。上記アルミニ
ウムアルコキシドは、単独でまたは2種以上を混合して
用いてもよい。このようなアルミニウムアルコキシド
は、通常、上記アルコキシシランと混合して用いられ、
アルミニウムアルコキシドを用いることによって、得ら
れる防曇性塗膜の透光性や耐熱性が向上する。アルミニ
ウムアルコキシドの使用量は、好ましくは上記アルコキ
シシラン100重量部に対して1〜10重量部の範囲で
ある。
【0018】上記MがTiの場合には、上記aは4であ
り、このようなアルコキシドは、Ti(OR34 で表
される。ここでR3 は、好ましくは低級アルキル基であ
る。このようなチタニウムアルコキシドとしては、Ti
(O−CH34 、Ti(O−C254 、Ti(O
−n−C374 、Ti(O−iso−C37
4 、Ti(O−C494 などが挙げられる。上記チ
タニウムアルコキシドは、単独でまた2種以上を混合し
て用いてもよい。このようなチタニウムアルコキシド
は、通常、上記アルコキシシランと混合して用いられ、
チタニウムアルコキシドを用いることによって、得られ
る防曇性塗膜の耐紫外線性は向上し、基材の耐熱性も著
しく向上する。チタニウムアルコキシドの使用量は、好
ましくは上記アルコキシシラン100重量部に対して
0.1〜3重量部の範囲である。
【0019】上記MがZrの場合には、上記aは4であ
り、このようなアルコキシドは、Zr(OR44 で表
される。ここでR4 は、好ましくは低級アルキル基であ
る。このようなジルコニウムアルコキシドとしては、Z
r(OCH34 、Zr(OC254 、Zr(O−
iso−C374 、Zr(O−t−C494
Zr(O−n−C494 などが挙げられる。上記ジ
ルコニウムアルコキシドは、単独でまたは2種以上を混
合して用いてもよい。このようなジルコニウムアルコキ
シドは、通常、上記アルコキシシランと混合して用いら
れ、ジルコニウムアルコキシドを用いることによって、
得られる防曇性塗膜の靭性や耐熱性が向上する。ジルコ
ニウムアルコキシドの使用量は、好ましくは上記アルコ
キシシラン100重量部に対して0.5〜5重量部の範
囲である。
【0020】上記以外のアルコキシドとしては、例え
ば、Ca(OC252 、Fe(OC253 、V
(O−iso−C374 、Sn(O−t−C4
94 、Li(OC25 )、Be(OC352
B(OC253 、P(OC252 、P(OCH3
3 などが挙げられる。
【0021】式(I)で示されるアルコキシドのうちn
=a−1以下の場合、つまりMにアルコキシド以外の基
Xが結合している化合物としては、例えばXがCl、B
rのようなハロゲンである化合物がある。Xがハロゲン
である化合物には、後述のように、アルコキシ基と同様
に加水分解されてOH基を生じ重縮合反応が起こる。X
はまた、アルキル基や官能基を有するアルキル基であり
得、このアルキル基の炭素数は通常1〜15である。こ
のような基は、加水分解されずに得られるポリマー中に
有機部分として残留する。上記官能基としては、カルボ
キシル基、カルボニル基、アミノ基、ビニル基、エポキ
シ基などがある。このような基は、後述のように防曇性
を高める上で好適である。
【0022】Xを有する式(I)の化合物としては、ビ
ニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシシランなど
が挙げられる。
【0023】本発明に用いられるポリアクリル酸類とし
ては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸の夫々メチルエステルおよ
びエチルエステルなどが挙げられる。ポリアクリル酸お
よびポリメタクリル酸の夫々メチルエステルおよびエチ
ルエステルは夫々10〜30モル%鹸化物[即ち、加水
分解されたエステル基のモル数×100/(加水分解さ
れたエステル基のモル数+加水分解されていないエステ
ル基のモル数)]が好ましい。ポリアクリル酸類の使用
量は、好ましくは防曇性コーティング組成物100重量
部中1〜5重量部(固形分)である。
【0024】本発明に用いられるポリビニルアルコール
は、好ましくは、鹸化度が65〜85モル%[即ち、水
酸基のモル数×100/(アセチル基のモル数+水酸基
のモル数)]の不完全鹸化物である。さらに好ましくは
鹸化度75〜82%の不完全鹸化物である。上記ポリビ
ニルアルコールの使用量は、好ましくは防曇性コーティ
ング材料100重量部中1〜10重量部(固形分)であ
る。
【0025】本発明の防曇性コーティング材料には、さ
らにケイフッ化水素酸を用いることが好ましい。ケイフ
ッ化水素酸使用量は、好ましくは防曇性コーティング材
料100重量部中0.005〜0.5重量部である。
【0026】本発明の防曇性コーティング材料には、さ
らにエポキシ基を有するシランカップリング剤を用いる
ことが好ましい。エポキシ基を有するシランカップリン
グ剤としてはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランが好ましく、その使用量は、好ましくは防曇性コー
ティング材料100重量部中0.05〜10重量部であ
る。
【0027】また、本件出願人は、特願平9−2061
02号出願において、防曇性塗膜の耐候性の向上を図る
べく、紫外線吸収剤およびラジカル捕捉剤として作用す
るベンゾフェノン系化合物を添加することを提案した
が、このベンゾフェノン系化合物の添加も本発明におい
て有効であることが認められた。このベンゾフェノン系
化合物は次式(II)に示される。
【0028】
【化2】 (II)式中、X1 〜X10は水素、ヒドロキシル基、スル
ホン酸基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、エ
ーテル基、炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシル
基、アミノ基、ヒドロキシルアルキル基およびヒドロキ
シルアルコキシル基から選ばれる基であって同一でも異
なるものでもよい。但し、X1 〜X10の少なくとも1つ
はヒドロキシル基およびスルホン酸基から選ばれる基で
ある。
【0029】本発明には、好ましく用いることができる
触媒としては酸触媒が挙げられる。酸触媒は無機アルコ
キシドの加水分解反応に用いられる。従って、予め無機
アルコキシドがある程度加水分解されて、重縮合し、O
H基を有するポリマー(比較的低分子量のオリゴマーで
あり得る)となる。
【0030】上記酸触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸な
どの鉱酸などが用いられる。鉱酸の無水物、例えば、塩
化水素ガスも用いられ得る。この他に有機酸やその無水
物も利用され得る。それには例えば、酒石酸、フタル
酸、マレイン酸、ドデシルコハク酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、メチルナジック酸、ピロメリット酸、ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸、ジクロルコハク酸、クロレンデ
ィック酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ドデシ
ルコハク酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルナ
ジック酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸、無水ジクロルコハク酸、無水クロレン
ディック酸などが挙げられる。これらの酸触媒はアルコ
キシド100重量部に対して好ましくは0.01〜0.
5重量部、さらに好ましくは0.015〜0.3重量部
である。
【0031】さらに、ポリアクリル酸エステルの鹸化部
分に由来する有機酸が上記アルコキシド、好ましくはア
ルコキシドおよびγ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシランの加水分解・重縮合反応の触媒とし作用する。
【0032】本発明の防曇性コーティング材料に、好ま
しく用いることができる有機溶媒としては、メチルアル
コール、エチルアルコールイソプロピルアルコール、ブ
チルアルコールなどの水との相溶性のある溶媒が挙げら
れる。さらに好ましくは、この有機溶媒は水と共に用い
られる。上記有機溶媒の使用量は、防曇性コーティング
材料100重量部に対して、好ましくは100〜500
0重量部である。
【0033】本発明による防曇性塗膜は、無機アルコキ
シド、無機アルコキシドの加水分解物および該加水分解
物の低分子量重縮合物から選ばれる少なくとも1つ、ポ
リアクリル酸類、ポリビニルアルコール、好ましくは該
加水分解物の重縮合反応を促進させる触媒を含む反応溶
液を基材表面に塗布する工程および塗布膜を熱処理する
工程により製造できる。無機アルコキシド、無機アルコ
キシドの加水分解物および該加水分解物の低分子量重合
縮合物から選ばれる少なくとも1つを含むとは、次の4
つの場合を含む。 (1)反応溶液を調合するに用いるのが、無機アルコキ
シドで、その加水分解反応は反応溶液の調合後に生じさ
せる。 (2)反応溶液を調合するに用いるのが、既に加水分解
反応処理が行われた無機アルコキシドの加水分解物であ
るもの。 (3)反応溶液を調合するに用いるのが、無機アルコキ
シドの加水分解物が既に一部重縮合した低分子量重縮合
物であるもの。 (4)反応溶液を調合するに用いるのが、無機アルコキ
シド、その加水分解物およびその加水分解物の低分子量
重縮合物の2種以上であるもの。
【0034】本発明による防曇性塗膜の主な組成は、ポ
リアクリル酸類等の存在下でゾル−ゲル反応を生じさせ
て得られるものであるから、無機アルコキシドの加水分
解物のOH基が脱プロトン化し、その結果重縮合反応が
生じて得られる重縮合物、重縮合物が有するOH基にポ
リアクリル酸類およびポリビニルアルコール等が架橋反
応して得られる、前述の複合ポリマー、無機アルコキシ
ドの加水分解物とポリアクリル酸類およびポリビニルア
ルコール等との反応物、並びに上記重縮合物、加水分解
物およびポリアクリル酸類およびポリビニルアルコール
等の三者の反応物などが考えられる。
【0035】本発明に用いられる基材としては、レン
ズ、光学平行板、ミラー、プリズム、ガラスおよびプラ
スチックが挙げられる。
【0036】本発明の防曇性物品は、例えば、以下のよ
うにして形成される。まず、上記防曇性コーティング材
料の各成分を混合して透明の塗工液を得る。次いで、こ
の塗工液を上記基材の少なくとも片面に塗工し、これを
好ましくは80℃以上の温度、さらに好ましくは120
℃〜200℃の範囲内で加熱乾燥させることにより、本
発明の防曇性物品が得られる。必要に応じて、上記塗工
液を数回重ねて塗工した後、上記加熱処理を行ってもよ
い。
【0037】上記塗工膜の厚みは、光学レンズなどに用
いる場合には、0.01μm〜1.0μmが好ましい。
窓ガラスなどに塗工する場合には、塗工膜の厚みは1.
0μm〜10.0μmが好ましい。塗工膜の厚みは、上
記塗工液を厚く塗工することにより、あるいは数回重ね
て塗工することにより、適宜、調節され得る。このよう
にして得られる防曇性物品は、基材の表面に防曇性およ
び結露防止性を与える。形成された防曇性塗膜は、水お
よび有機溶剤に不溶であり、且つ高い表面硬度を有す
る。
【0038】本発明による防曇性コーティング材料を基
材に塗工し、乾燥後、熱処理を行うと、上記中縮合反応
および架橋反応が進行し、三次元構造を有する複合ポリ
マーが形成される。このポリマーは無機部分と有機部分
とを有するポリマーである。すなわち、このポリマー
は、無機部分である不溶性骨格を有しているため、この
ポリマーにより形成される防曇性塗膜は、水および有機
溶剤に不溶であり、高い表面硬度を有する。さらに、こ
のポリマーは、有機部分であるポリアクリル酸エステ
ル、ポリビニルアルコールなどを有しているため形成さ
れた被覆表面部分にポリアクリル酸エステルおよびポリ
ビニルアルコールに由来する親水部分が存在し、その部
分に水分が吸着する。さらに、上記式(I)のX基の端
末にカルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、ビニル
基、エポキシ基などを有する場合には、さらにその基に
も水分が吸着する。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の実施例に基づいて説明す
る。 (実施例1)表1に示す成分(各々、重量部)に従っ
て、ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物
[ポリアクリル酸(平均分子量:150,000)の2
5%水溶液(溶液の%は重量%、以下同じ)にメタノー
ルを加え、常温(25℃)で30分間撹拌して得たポリ
アクリル酸メチルエステルを水酸化ナトリウム(苛性ソ
ーダ)にて、20%鹸化となるように加えて、さらに、
30分間撹拌により鹸化して得られるポリアクリル酸メ
チルエステル]2.5%の水−メタノール溶液にポリビ
ニルアルコール(平均重合度:2000、鹸化度:約8
2モル%)10%水溶液を加えて、常温(25℃)にて
10分間撹拌の後、予め調製したγ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、アルミニウムイソプロポキシ
ド加水分解液(エタノール中、アルミニウムイソプロポ
キシドを酸触媒により加水分解して得られる。Al2
3 換算で5重量%)およびケイフッ化水素酸0.47%
メタノール溶液による溶液を加え、常温(25℃)で1
5分間撹拌し、塗工液を調製した。
【0040】得られた塗工液は、無色透明でこれをガラ
ス板へディップコート装置にて50mm/minの速度
で引き上げ塗工し、150℃で10分間加熱・乾燥を行
ったところ均一且つ無色透明な塗工膜(塗工膜の厚み:
3.0μm)が得られた。上記塗工ガラス板を冷蔵庫
(約0℃)に5分間収納し、その後、25℃、81%の
雰囲気下に放置したところ、ガラス板の塗工表面には、
曇りは全く発生しなかった。 表1 ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物(水−メタノール溶液) 59.50(重量部) ポリビニルアルコール10%水溶液 37.50 (鹸化度約82モル%) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14 アルミニウムイソプロポキシドエタノール溶液 0.28 (Al23 5%含有) ケイフッ化水素酸0.47%メタノール溶液 2.58 ────────────────────────────────── 合 計 100.00(重量部) また、この塗工ガラス板の表面を、水を含ませたレンズ
クリーニングペーパー(商品名:ダスパー、OZU C
O.LTD Tokyo社製)で、300g荷重で指5
0回繰り返し拭いたところ、塗膜の剥れは全く生ぜず、
また、傷も生じなかった。 (比較例1)ガラス板表面に塗工を施さなかったこと以
外は、実施例1と同様に試験したところ、ガラス表面
は、直ちに曇りが生じ、その曇りは、5分後になるまで
除去されなかった。 (比較例2)実施例1において、ポリビニルアルコール
10%水溶液を加えないで、同様にして調製した塗工液
を用いて、実施例1と同様にして塗工ガラス板を作成し
た。この塗工ガラス板の表面について、実施例1と同様
にして塗膜の剥れ試験を行ったところ、5回繰り返し拭
いた時点で塗膜の剥れが生じた。 (実施例2)実施例1において、ケイフッ化水素酸を加
えないことを除いて、実施例1と同様にして塗工ガラス
板を製造した。このガラス板の防曇効果は、実施例1と
同様であった。また、この塗工ガラス板上について実施
例1と同様にして、レンズクリーニングペーパーにより
繰り返し拭いたところ、約25回の繰り返しまでは、塗
膜の剥れは生じなかったが、拭くことによる傷の発生が
多少観察された。 (実施例3)表2に示す成分(各々、重量部)に従っ
て、ポリアクリル酸(平均分子量:150,000)の
25%水溶液にメタノール、ポリビニルアルコール(平
均重合度:2000、鹸化度:約82モル%)10%水
溶液を加えて、常温(25℃)にて10分間撹拌の後、
予め調製したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、アルミニウムイソプロポキシド加水分解液(エタ
ノール中、アルミニウムイソプロポキシドを酸触媒によ
り加水分解して得られる;Al23 換算5%)および
ケイフッ化水素酸0.47%メタノール溶液による溶液
を加え、常温(25℃)で15分間撹拌し、塗工液を調
製した。
【0041】得られた塗工液は、無色透明でこれを実施
例1と同様にして塗工・乾燥をガラス板へ行ったところ
均一且つ無色透明な塗工膜(塗工膜の厚み:3.0μ
m)が得られた。
【0042】上記塗工ガラス板を実施例1と同様に試験
したところ、ガラス板の塗工表面には、曇り・霜は全く
発生しなかった。 表2 ポリアクリル酸25%水溶液 6.00(重量部) メタノール 53.50 ポリビニルアルコール10%水溶液 37.50 (鹸化度約82モル%) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14 アルミニウムイソプロポキシドエタノール溶液 0.28 (Al23 5%含有) ケイフッ化水素酸0.47%メタノール溶液 2.58 ────────────────────────────────── 合 計 100.00(重量部) (実施例4)表3に示す成分(各々、重量部)に従っ
て、実施例1と同様に調製して得られた塗工液に、予め
調製した紫外線吸収剤として、2,2′,4,4′−テ
トラヒドロキシベンゾフェノンの10%メタノール溶液
および紫外線補足剤として、ビス−[N−ホルミル−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノヘキサメチレン]の10%メタノール溶液を加え、
常温(25℃)で15分間撹拌した。得られた塗工液は
黄色を有するが、これを実施例1と同様にしてガラス板
に塗工・乾燥を行った。
【0043】得られた塗工膜(塗工膜の厚み:3.0μ
m)は無色透明であた。得られた塗工ガラス板を実施例
1と同様に試験したところ、全く曇りや霜が発生しなか
った。
【0044】さらに、塗工ガラス板に約24cmの距離
から紫外線(250nm、4kw)を200時間照射し
た。冷却後、塗工ガラス板に対して、上記と同様の防曇
試験を行ったところ、全く曇りや霜が発生せず、塗膜表
面に亀裂や剥離などの変化もなかった。 表3 ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物(水−メタノール溶液) 58.58(重量部) ポリビニルアルコール10%水溶液 36.92 (鹸化度約82モル%) γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 0.14 アルミニウムイソプロポキシドエタノール溶液 0.27 (Al23 5%含有) ケイフッ化水素酸0.47%メタノール溶液 2.54 紫外線吸収剤10%メタノール溶液 1.03 紫外線補足剤10%メタノール溶液 0.52 ────────────────────────────────── 合 計 100.00(重量部) (実施例5)表4に示す成分を実施例1と同様に調製
し、塗工ガラスを製造した。
【0045】このガラスの防曇効果は実施例1と同様で
あった。また、この塗工ガラス板について実施例1と同
様にしてレンズクリーニングペーパーにより繰り返し拭
いたところ、30回繰り返しまでは塗膜の剥れは生じな
かった。また、約40回繰り返し拭いた時点で塗膜の剥
れが一部観察された。 表4 ポリアクリル酸メチルエステル20モル%鹸化物(水−メタノール溶液) 59.58(重量部) ポリビニルアルコール10%水溶液 37.55 (鹸化度約82モル%) アルミニウムイソプロポキシドエタノール溶液 0.28 (Al23 換算5%含有) ケイフッ化水素酸0.47%メタノール溶液 2.59 ────────────────────────────────── 合 計 100.00(重量部)
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、親水性で且つ吸水力が
あり、しかも無機質骨格に有機分子が架橋したハイブリ
ッド物質であるため不溶性で且つ表面硬度の優れた防曇
性塗膜を得るためのコーティング材料、特に光学用レン
ズなどのコーティング面精度および透光性を高めるため
の防曇性コーティング材料、該コーティング材料を用い
た防曇性塗膜、および、該防曇性塗膜が形成された防曇
性物品が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/00 C09D 133/00 G02B 1/10 G02B 1/10 Z (72)発明者 井狩 初美 滋賀県野州郡野州町大字大篠原6番地 株 式会社中戸研究所内 (72)発明者 池森 敬二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大高 圭史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宇久田 秀雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機アルコキシド、無機アルコキシドの
    加水分解物および無機アルコキシドの加水分解重縮合物
    から選ばれる少なくとも1つ、ポリアクリル酸類および
    ポリビニルアルコールを配合してなることを特徴とする
    防曇性コーティング材料。
  2. 【請求項2】 無機アルコキシドが次式(I)で示され
    る化合物の少なくとも1種である請求項1記載の防曇性
    コーティング材料。 M(OR)n (X)a-n … (I) [式(I)中、MはSi、Al、Ti、Zr、Ca、F
    e、V、Sn、Li、Be、BおよびPからなる群から
    選択される原子、Rはアルキル基であり、Xはアルキル
    基、官能基を有するアルキル基、またはハロゲン、aは
    Mの原子価、およびnは1からaまでの整数である。]
  3. 【請求項3】 無機アルコキシドがSi(OC25
    4 ,Al(O−iso−C373 ,Ti(O−is
    o−C374 ,Zr(O−t−C494 ,Zr
    (O−n−C494 ,Ca(OC252 ,Fe
    (OC253 ,V(O−iso−C374 ,S
    n(O−t−C494 ,Li(OC25 ),Be
    (OC252 ,B(OC253 ,P(OC2
    52およびP(OCH33 から選択される少なくと
    も1種である請求項1記載の防曇性コーティング材料。
  4. 【請求項4】 配合成分として、さらにケイフッ化水素
    酸を用いる請求項1記載の防曇性コーティング材料。
  5. 【請求項5】 配合成分として、さらにエポキシ基を有
    するシランカップリング剤を用いる請求項1記載の防曇
    性コーティング材料。
  6. 【請求項6】 エポキシ基がグリシドキシ基である請求
    項5記載の防曇性コーティング材料。
  7. 【請求項7】 配合成分として、さらに、ケイフッ化水
    素酸およびエポキシ基を有するシランカップリング剤を
    用いる請求項1記載の防曇性コーティング材料。
  8. 【請求項8】 ポリアクリル酸類が、ポリアクリル酸、
    ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸エステルおよびポ
    リメタアクリル酸エステルから選択される少なくとも1
    種である請求項1記載の防曇性コーティング材料。
  9. 【請求項9】 ポリビニルアルコールの鹸化度が65〜
    85モル%である請求項1記載の防曇性コーティング材
    料。
  10. 【請求項10】 配合成分として、さらに次式(II)で
    示されるベンゾフェノン系化合物を用いる請求項1記載
    のコーティング材料。 【化1】 [(II)式中、X1 〜X10は水素、ヒドロキシル基、ス
    ルホン酸基、カルボキシル基、アシル基、エステル基、
    エーテル基、炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシル
    基、アミノ基、ヒドロキシルアルキル基およびヒドロキ
    シルアルコキシル基から選ばれる基であって同一でも異
    なるものでもよい。但し、X1 〜X10の少なくとも1つ
    はヒドロキシル基およびスルホン酸基から選ばれる基で
    ある。]
  11. 【請求項11】 無機アルコキシドの加水分解物の少な
    くとも重縮合反応をポリアクリル酸類およびポリビニル
    アルコールの存在下で生じせしめて得られる組成物を主
    成分として形成されていることを特徴とする防曇性塗
    膜。
  12. 【請求項12】 無機アルコキシドの加水分解物の少な
    くとも重縮合反応をポリアクリル酸類、ポリビニルアル
    コールおよびケイフッ化水素酸の存在下で生じせしめて
    得られる組成物を主成分として形成されていることを特
    徴とする防曇性塗膜。
  13. 【請求項13】 無機アルコキシドの加水分解物の少な
    くとも重縮合反応をポリアクリル酸類、ポリビニルアル
    コール、ケイフッ化水素酸およびエポキシ基を有するシ
    ランカップリング剤の存在下で生じせしめて得られる組
    成物を主成分として形成されていることを特徴とする防
    曇性塗膜。
  14. 【請求項14】 無機アルコキシドの加水分解物の少な
    くとも重縮合反応をポリアクリル酸類、ポリビニルアル
    コールおよび請求項10に記載の一般式(II)のベンゾフ
    ェノン系化合物の存在下で生じせしめて得られる組成物
    を主成分として形成されていることを特徴とする防曇性
    塗膜。
  15. 【請求項15】 請求項11、12、13または14記
    載の防曇性塗膜を基材表面に設けてなることを特徴とす
    る防曇性物品。
  16. 【請求項16】 該基材がレンズ、光学平行平板、ミラ
    ー、プリズム、ガラス及びプラスチックから選ばれたも
    のである請求項15記載の防曇性物品。
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