JPH1160765A - 微細気泡含有ポリエステルフィルムおよび当該フィルムからなるビデオプリンター用受像紙 - Google Patents

微細気泡含有ポリエステルフィルムおよび当該フィルムからなるビデオプリンター用受像紙

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JPH1160765A
JPH1160765A JP9217408A JP21740897A JPH1160765A JP H1160765 A JPH1160765 A JP H1160765A JP 9217408 A JP9217408 A JP 9217408A JP 21740897 A JP21740897 A JP 21740897A JP H1160765 A JPH1160765 A JP H1160765A
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崇利 三木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 これまで達成することのできなかった、優れ
た画像受像能および搬送性の二律背反する特性を有する
ビデオプリンター用受像紙を提供する。 【解決手段】 ポリエステルに対して非相溶である熱可
塑性樹脂を3〜30重量%含有するポリエステル組成物
を少なくとも1軸方向に延伸してなる微細気泡含有ポリ
エステルフイルムであって、当該フィルムの表裏の光沢
度差が3以上であり、かつ高光沢側の光沢度が25以上
であることを特徴とする微細気泡含有ポリエステルフイ
ルム、およびそのフィルムからなるビデオプリンター用
受像紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細気泡含有ポリ
エステルフィルムおよびそのフィルムからなるビデオプ
リンター用受像紙に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは、各種の特性を
高度にバランス良く有し、コストパフォーマンスの点で
優れるため、産業用資材として広く用いられている。そ
れらの中でも、非相溶な熱可塑性樹脂を配合したポリエ
ステルをフィルム化した微細気泡含有ポリエステルフィ
ルムは、軽量でかつクッション性を備えた白色不透明フ
ィルムとして、例えばシールプリント用台紙などの合成
紙、磁気カード等の用途に使用されている。特に微細気
泡含有ポリエステルフィルムはそのクッション性が重ん
じられ、画像をプリントしてシールとした製品の受像紙
や台紙(離型紙)として使用されている。
【0003】最近では、ビデオ画像を直接プリントする
ハガキ大の受像紙としても微細気泡含有ポリエステルフ
ィルムが使用されている。しかしながら、微細気泡含有
ポリエステルフィルムを用いた場合、画像を精細にプリ
ントすることと、受像紙の搬送性を向上させるという二
律背反する要求特性を満足させることができない。すな
わち、微細気泡含有ポリエステルフィルムの製造は、押
出機にてポリエステルおよび非相溶な熱可塑性樹脂を溶
融、混練し、口金からキャストロール上に流下、冷却し
無定形シートとなすという工程を経る。この工程で、ポ
リエステルに対して非相溶な熱可塑性樹脂とキャストロ
ール表面材との親和力が強いため、非相溶な熱可塑性樹
脂がポリエステル表面から脱離してキャストロール上に
蓄積し、その結果、フィルムのキャスト面の光沢度が低
くなり、プリント面として要求される高光沢を満たさな
くなるのである。さらにこの蓄積物が著しくなると、フ
ィルムのキャスト面に不均一な文様を転写することとな
り、プリントに用いる際の製品品質にも致命的な欠陥と
なることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これまで達
成することのできなかった、優れた画像受像能および搬
送性の二律背反する特性を有するビデオプリンター用受
像紙を提供することを解決課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、特定構成の微細気泡含有ポリ
エステルフィルムが得られ、そのフィルムによれば上記
課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明の要旨は、ポリエステ
ルに対して非相溶である熱可塑性樹脂を3〜30重量%
含有するポリエステル組成物を少なくとも1軸方向に延
伸してなる微細気泡含有ポリエステルフイルムであっ
て、当該フィルムの表裏の光沢度差が3以上であり、か
つ高光沢側の光沢度が25以上であることを特徴とする
微細気泡含有ポリエステルフイルム、およびそのフィル
ムからなるビデオプリンター用受像紙に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸またはそのエステルとグリコ−ルとを主た
る出発原料として得られるポリエステルであり、例えば
繰り返し構造単位の80%以上がエチレンテレフタレ−
ト単位またはエチレン−2,6−ナフタレ−ト単位を有
するポリエステルを指す。そして、上記の範囲を逸脱し
ない条件下であれば、他の第三成分を含有していてもよ
い。
【0007】芳香族ジカルボン酸成分としては、テレフ
タル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸以外に、
例えば、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、オキシカルボン酸(例えば、p−オキシエトキシ
安息香酸等)等の一種または二種以上を使用することが
できる。グリコ−ル成分としては、エチレングリコ−ル
以外に、例えば、ジエチレングリコ−ル、プロピレング
リコール、ブタンジオ−ル、1,4−シクロヘキサンジ
メタノ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の一種または二
種以上を用いることができる。
【0008】本発明による微細気泡含有ポリエステルフ
ィルムは、非相溶性である熱可塑性樹脂を含有したポリ
エステルを、少なくとも一軸方向に延伸することにより
得られる。ポリエステルに対して非相溶な熱可塑性樹脂
の含有量An は、ポリエステルとの合計量に対する割合
として、3〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、
さらに好ましくは10〜20重量%の範囲である。An
が3重量%未満の場合は、フィルム中に形成される気泡
の量が少な過ぎるため、十分に軽量化されかつクッショ
ン性を備えたフィルムを製造することができない。一
方、An が30重量%を超える場合は、フィルムの機械
的強度や熱安定性が不足し、しかもフィルム表面の粗度
が大きくなり過ぎる。かかるフィルムは、風合いおよび
鮮明な印刷性が要求される受像紙等の用途には不適当に
なる。またAn が30重量%を超える場合は、延伸時に
フィルム破断が頻発するといった生産性上の問題が生じ
ることもある。
【0009】特に本発明では、ポリエステルに非相溶な
熱可塑性樹脂中に、炭素数10以上の高級アルコール、
高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩お
よび高級脂肪酸アミドから選ばれる滑剤を含有(例えば
練込み含有)させることが好ましい。滑剤の例として
は、セチルアルコール、ステアリルアルコール、12−
ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸
エチル、ステアリン酸−n−ブチル、エチレングリコー
ルモノステアレート、ステアリン酸モノグリセリド、リ
シノール酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カドミウム、中性ステアリン酸鉛、、二塩基性ス
テアリン酸鉛、12−ヒドロキシステアリン酸リチウ
ム、モンタン酸ナトリウム、ラウリン酸アミド、ステア
リン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、n
−オレイルパルミトアミド、エチレンビスステアリン酸
アミド等が挙げられる。
【0010】これらの中でも高級脂肪酸アミドが好まし
く、特にオレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の高級不
飽和脂肪酸アミドによれば滑剤効果が高くなり、好まし
い。ポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂中における上
記滑剤の含有量は、通常0.005〜2.0重量%、好
ましくは0.01〜1.0重量%の範囲である。滑剤の
含有量が0.005重量%未満の場合、キャストロール
においてポリエステルからの熱可塑性樹脂の脱離を抑え
る効果が小さくなる。一方、滑剤の含有量が2.0重量
%を超える場合、熱可塑性樹脂の脱離を抑える効果が飽
和し、フィルムの白色度を低下させるなど、品質面に悪
影響をきたす恐れがある。
【0011】またポリエステルに非相溶な熱可塑性樹脂
の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リメチルペンテン、ポリメチルブテン等のポリオレフィ
ンのほか、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンサルファイド、液晶ポリエステル等が挙げられる
が、これらの中では、コストや生産性の観点からポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテン、ポリスチレンが好まし
く、さらに好ましくはポリプロピレンである。なお、以
下の説明においては、ポリエステルに対して非相溶な熱
可塑性樹脂をポリプロピレンで以て代表する。
【0012】上記のポリプロピレンとしては、通常95
モル%以上、好ましくは98モル%以上がプロピレン単
位を有する結晶性ポリプロピレンホモポリマーが好まし
い。非晶性ポリプロピレンを用いた場合は、フィルム製
造工程において未配向ポリエステルシートの表面にポリ
プロピレンがブリードアウトし、冷却ドラムや延伸ロー
ル等の表面が汚染されることがある。また、プロピレン
単位以外の例えばエチレン単位が5モル%を超えて共重
合されているポリプロピレンの場合は、微細気泡の生成
が不足する傾向がある。
【0013】上記のポリプロピレンのメルトフローイン
デックス(MFI)は、通常0.5〜30g/10分、
好ましくは1.0〜15g/10分の範囲から選択され
る。MFIが0.5g/10分未満の場合は、生成する
気泡が大きくなり、延伸時に破断が起こりやすくなる傾
向があり、MFIが30g/10分を超える場合は、フ
ィルム密度の経時的均一性が悪化して、製造ラインにて
生産性が悪化することがある。
【0014】本発明の微細気泡含有ポリエステルフィル
ムの光沢度は、JIS Z 8741−1983の方法
3によって表すことができ、フィルム表裏の光沢度差は
3以上でかつ高光沢側の光沢度が25以上である必要が
ある。フィルム表裏の光沢度差が3未満の場合、受像面
およびその裏面(フィルムの搬送性に寄与)に要求され
る異なる表面特性を満足できない。すなわち異なる光沢
度を有するフィルムの高光沢面を受像面として使用する
が、受像面がその裏面と等しく低光沢であると、受容し
たプリントに精細さが欠ける。また、裏面が受像面と等
しく高光沢であると、プリンターに単枚で給紙されな
い、いわゆる重送と言う問題が生じる。好ましい光沢度
差は5以上であり、さらに好ましくは10以上である。
【0015】また高光沢側の光沢度が25未満である
と、同じく受容したプリントが精細さを欠いてしまう。
好ましい高光沢側の光沢度は30以上であり、さらに好
ましくは35以上である。本発明の微細気泡含有ポリエ
ステルフィルムを構成するポリエステルのフィルム段階
の固有粘度IVA は、0.45〜0.70であることが
好ましい。固有粘度が0.45未満の場合は、製膜時に
フィルム破断が起こりやすくなる傾向があり、気泡の大
きさが不均一になって密度のコントロールが難しくなる
ことがある。一方、固有粘度が0.70を超えると微細
気泡の生成が少なくなる傾向にある。 本発明のフィル
ムの密度は、通常0.70〜1.30g/cm3 、好ま
しくは0.80〜1.25g/cm3 、さらに好ましく
は0.90〜1.20g/cm3 の範囲である。フィル
ム密度が1.30g/cm3 を超える場合は、本発明の
フィルムが有する特徴の一つであるクッション性が損な
われる傾向がある。一方、フィルム密度が0.70g/
cm3 の場合は、フィルムの機械的強度や熱安定性が不
足し、品質上、また生産連続性の面でも悪影響が出るこ
とがある。
【0016】本発明のフィルムの表面粗度Raは、通常
0.08μm以上であり、好ましくは0.10〜0.4
0μmの範囲である。Raが0.08μmより小さい場
合は、微細気泡含有フィルム独特の紙状の風合いが劣る
傾向がある。本発明のフィルムは、特に受像紙やシール
プリントの台紙として使用される際、製品に高級感を付
与する観点から、白色でかつ高い隠蔽度を備えているこ
とが好ましい。
【0017】本発明のフィルムには、白色性、隠蔽性を
付与するため、二酸化チタン、硫酸バリウム、およびそ
の他の白色顔料を添加してもよい。さらに白色度を一層
高めるため、蛍光増白剤を添加することも有効である。
白色顔料は2種類以上含有させることもできるが、その
場合、少なくとも二酸化チタンまたは硫酸バリウムを含
有させることが好ましい。
【0018】総原料中の白色顔料の含有量は、0.5〜
20重量%、さらには1.0〜15重量%の範囲が好ま
しい。本発明において好適に使用し得る蛍光増白剤の例
としては、チバガイギー社製の商品「ユビテック」、イ
ーストマン社製の商品「OB1」等が挙げられる。総原
料中の蛍光増白剤の含有量は、0〜0.30重量%の範
囲が好ましい。
【0019】本発明のフィルムの隠蔽度は、通常0.3
以上であり、好ましくは0.5以上である。隠蔽度が
0.3未満の場合は、受像紙やシールプリントとしての
実用性が低下する傾向がある。また本発明のフィルムの
白色度は、JIS L 1015−1981のC法によ
るW値で表すことができる。フィルムのW値は通常70
以上であり、好ましくは80以上である。W値が70よ
り小さい場合には、色彩の変調により、受像紙やシール
プリントとしての高級感を損なう傾向がある。
【0020】なお、本発明においては、ポリエステルお
よび/またはポリプロピレン中に前記の白色顔料および
蛍光増白剤のほかに、必要に応じて公知の酸化防止剤、
熱安定剤、帯電防止剤、染料、顔料、界面活性剤などの
添加剤を配合することができる。本発明のフィルムの製
造においては、所定に配合されたポリマーを溶融、押出
しした後、少なくとも一軸方向にロール延伸法、テンタ
ー法等に従って延伸を施す。ただし、微細気泡を良好に
形成するとともにフィルム強度や寸法安定性を適度に満
足するためには、通常、二軸延伸方法および熱処理方法
が併用される。
【0021】以下、本発明のフィルムの製造において、
二軸延伸を用いた場合の一例を詳細に説明する。フィル
ムは単一の原料からなるもの(単層フィルム)でも、ま
た複数の層から構成されるもの(積層フィルム)でもよ
い。まず、各層に対する配合の原料を、各層に対応する
押出機に供給し、各押出機ライン毎に溶融混練した後、
ダイから溶融シートとして押し出す。積層シートとする
際には、各層のポリマーを、通常マルチマニホールドま
たはフィードブロックを経てダイへ導く。
【0022】次に、ダイから押し出された溶融シート
を、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度にな
るように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シート
を得る。この場合、シートの平面性、冷却効果を向上さ
せるためには、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高
めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法
が好ましく採用される。
【0023】次いで、得られたシートを二軸方向に延伸
してフィルム化する。本発明のポリエステルフィルムに
含有する微細気泡は、かかる延伸によって生成される。
まず、通常70〜150℃、好ましくは75〜130℃
の延伸温度、通常2.5〜6.0倍、好ましくは3.0
〜5.0倍の延伸倍率の条件下、前記未延伸シートを一
方向(縦方向)に延伸する。かかる延伸にはロールおよ
びテンター方式の延伸機を使用することができる。次い
で通常75〜150℃、好ましくは80〜140℃の延
伸温度、通常2.5〜6.0倍、好ましくは3.0〜
5.0倍の延伸倍率の条件下、一段目と直交する方向
(横方向)に延伸を行い二軸配向フィルムを得る。かか
る延伸には、テンター方式の延伸機を使用することがで
きる。
【0024】上記の一方向の延伸を2段階以上で行う方
法も採用することができるが、その場合も最終的な延伸
倍率が上記した範囲に入ることが好ましい。また、前記
未延伸シートを面積倍率が7〜30倍になるように同時
二軸延伸することも可能である。熱処理は、150〜2
50℃で、30%以内の伸長、制限収縮または定長下で
1秒〜5分間行う。二軸延伸後、さらに110℃〜18
0℃の温度で縦方向に1.05〜2.0倍再延伸を行っ
た後、熱処理する方法も採り得る。この際、再縦延伸前
熱固定、再縦延伸後縦弛緩、再縦延伸前または後微小倍
率縦延伸等の手法を適宜採用することも可能である。ま
た、同様に横方向に再延伸を行ってもよい。また、必要
に応じて製膜工程内で各種の表面処理等を施しても構わ
ない。
【0025】本発明のフィルムは、例えば上述の方法に
より製造することができるが、フィルムの厚さは、通常
20〜250μm、好ましくは40〜200μmの範囲
である。またその特徴を生かし、プリンター受像紙、シ
ールプリント用台紙、ラベル、記録紙、ポスター、平版
印刷板、包装材料、付箋などに好適に使用される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例における評価方法は以下に示すとおりである。ま
た、実施例および比較例中の成分比の「部」は全て「重
量部」を意味し、シリコーン系界面活性剤は、東レシリ
コーン(株)製「SH193」を示す。 (1)ポリエステルの固有粘度〔η〕 (dl/g) ポリエステルに非相溶なポリマー成分および白色顔料を
除去したポリエステル1gに対し、フェノ−ル/テトラ
クロロエタン:50/50(重量比)の混合溶媒を10
0mlの比で加えて溶解させ、30℃で測定した。 (2)メルト・フロー・インデックス M・F・I
(g/10分) JIS K−6758−1981によって測定した。こ
の値が高いほどポリマーの溶融粘性が低いことを示す。 (3)白色顔料の平均粒径 島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置(SA−CP
3型)で測定した等価球形分布における積算体積分率5
0%の粒径を平均粒径とした。 (4)光沢度 JIS Z−8741−1983の方法3によって、光
の入射をMD方向として測定した。各面につき、測定数
を3として、その平均値を光沢度とした。 (5)フィルム密度(g/cm3 ) フィルムの任意の部分から10cm×10cmの正方形
のサンプルを切り出し、重量を測定した。次いでマイク
ロメーターで任意の9ヶ所の厚みを測定し、その平均値
と重量とから単位体積当たりの重量を計算した。測定数
を5とし、その平均値をフィルム密度とした。 (6)中心線平均表面粗さRa 小坂研究所製の万能表面形状測定器SE−3Fを用いて
測定した。下記の条件でサンプルの片面(キャスト面)
につき12回測定し、上下2点を除いた10点の平均値
をとった。
【0027】 ・触針先端径:2μm ・測定力:0.03gf ・測定長 :2.5mm ・カットオフ値:0.08mm (7)隠蔽度 マクベス濃度計TD−904型を使用し、ビジュアル光
による透過濃度を測定した。測定数は5とした。この値
が大きいほど光線透過率が低いことを示す。 (8)白色度(W値) 日本電色工業(株)製測色計300A型(C光源2゜視
野)を用いて、JISL1015−1981のC法によ
り測定した。測定数を5とし、フィルム両面の平均値を
白色度とした。 (9)プリント時の画像精細度の評価 ビデオプリンター(シャープ社製GZ−P11W)を使
用し、フィルム高光沢側の面上に熱転写記録を行い、得
られたハードコピーの画質を目視にて観察し、画像の精
細度の観点から、高品質と認められるものを◎、◎に比
べやや劣るが実用可能なレベルのものを○、精細度に欠
け実用上問題あるものを×、として評価した。 (10)生産時のキャストロール汚れ 実施例にある製造条件にて1時間連続して運転した後
に、キャストロール表面の蓄積物(汚れ)を回収し、秤
量した。回収物の重量を、実施例1の値との比で表し
た。
【0028】実施例1 固有粘度0.69のポリエチレンテレフタレートチップ
に対し、滑剤としてオレイン酸アミドを0.25重量%
含有するM・F・Iが10g/10分の結晶性ポリプロ
ピレンチップ13重量%、平均粒径0.3μmの酸化チ
タン2.4重量%および蛍光増白剤OB1を0.05重
量、それぞれ配合した後、均一にブレンドしてポリエス
テル原料Xを調整した。
【0029】上記の原料Xをの押出機中に投入後280
℃で溶融し、得られた溶融体をTダイスに導き、スリッ
ト状に押出し、22℃のキャストロール上にて冷却し未
配向シートを得た。そしてフィルムの流れ方向(縦方
向)に83℃で3.2倍ロール延伸した後、さらに横方
向に115℃で3.2倍テンター延伸し、さらにテンタ
ー延伸機内で230℃で5秒間熱処理を行い、最終的に
厚さ50μmの微細気泡を含有する二軸配向フィルムを
得た。
【0030】実施例2 実施例1において、滑剤としてエルカ酸アミド0.01
5重量%を含有するM・F・Iが10g/10分の結晶
性ポリプロピレンチップを用いる以外は実施例1と同様
にして、微細気泡を含有する二軸配向フィルムを得た。 実施例3 実施例1において、滑剤としてステアリン酸アミド0.
25重量%を含有するM・F・Iが10g/10分の結
晶性ポリプロピレンチップを用いる以外は実施例1と同
様にして、微細気泡を含有する二軸配向フィルムを得
た。
【0031】比較例1 実施例1において、滑剤を含有しないM・F・Iが10
g/10分の結晶性ポリプロピレンチップを用いる以外
は実施例1と同様にして、微細気泡を含有する二軸配向
フィルムを得た。表1に実施例および比較例における1
時間連続生産時点の各フィルム物性をまとめて示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、両面に特定の光沢度を
有するフィルムおよび優れた特性を有する受像紙を提供
することができ、その工業的価値は非常に高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/20 C08L 67/00 C08L 67/00 B41M 5/26 101H

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルに対して非相溶である熱可
    塑性樹脂を3〜30重量%含有するポリエステル組成物
    を少なくとも1軸方向に延伸してなる微細気泡含有ポリ
    エステルフイルムであって、当該フィルムの表裏の光沢
    度差が3以上であり、かつ高光沢側の光沢度が25以上
    であることを特徴とする微細気泡含有ポリエステルフイ
    ルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステルに対して非相溶である熱可
    塑性樹脂が炭素数10以上の高級アルコール、高級脂肪
    酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩および高級
    脂肪酸アミドから選ばれる少なくとも1種の滑剤を含有
    することを特徴とする請求項1記載の微細気泡含有ポリ
    エステルフイルム。
  3. 【請求項3】 滑剤が高級脂肪酸アミドである請求項2
    記載の微細気泡含有ポリエステルフイルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルに対して非相溶である熱可
    塑性樹脂がポリプロピレンである請求項1〜3のいずれ
    かに記載の微細気泡含有ポリエステルフイルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の微細気
    泡含有ポリエステルフィルムからなるビデオプリンター
    用受像紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2094175A1 (en) * 1970-06-11 1972-02-04 Istituto Sieroterapic Antitumour oligopeptides - contg meta-(di-(2-chloroethyl)-amino)-l-ph

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