JPH115922A - アクリルシリコーンエマルジョン組成物 - Google Patents

アクリルシリコーンエマルジョン組成物

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JPH115922A
JPH115922A JP9234571A JP23457197A JPH115922A JP H115922 A JPH115922 A JP H115922A JP 9234571 A JP9234571 A JP 9234571A JP 23457197 A JP23457197 A JP 23457197A JP H115922 A JPH115922 A JP H115922A
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JP
Japan
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polymerizable
weight
formula
acrylic silicone
silicone emulsion
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JP9234571A
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Inventor
Hiroyuki Kobayashi
宏之 小林
Kazuji Kageishi
一二 影石
Yoshitaka Osanai
良隆 小山内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安全性の高いアクリルシリコーンエマルジョン
であって、特に耐候性、耐水性が際だって優れた塗膜性
能を有する塗料用エマルジョン樹脂を提供する。 【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル単量体(1)
30〜96重量%、特定の式で表される重合性カルボン
酸(2)の単独または2種以上の混合物1〜10重量
%、重合性乳化剤(3)1〜10重量%、ベンゾフェノ
ン系またはベンゾトリアゾール系重合性光安定剤(4)
1〜20重量%、一分子中に少なくとも1個のグリシジ
ル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物(5)1
〜30重量%とからなるアクリルシリコーンエマルジョ
ン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材等の塗装に用
いられる塗料用エマルジョン組成物に関し、特に耐候
性、耐薬品性、耐水性等に優れた塗料用アクリルシリコ
ーンエマルジョン組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築、建材の塗料・塗装においては、コ
ンクリート、モルタル、木材等の下地を保護することは
もちろん、塗装により形成される意匠外観、美麗な装飾
外観が長期に渡り変化することなく継続されることが望
まれており、このような観点からアクリルシリコーン樹
脂塗料、フッ素樹脂塗料が通常使用されている。ところ
が、これらは有機溶剤をベースとした塗料であり、環境
保護、省エネルギーの観点から望ましくない。
【0003】そこで、安全で環境に優しい塗料として、
アクリル樹脂エマルジョン塗料等の水ベースのエマルジ
ョン塗料が開発され使用されているが、耐水性、耐アル
カリ性、耐候性といった塗料に要求される基本的な性能
において、バランスよく優れたものは見出されていな
い。
【0004】このため、これら諸性能を改善するため
に、アクリル樹脂エマルジョンをシリコーン化させたア
クリルシリコーンエマルジョンが提案されてはいるが、
アクリルエマルジョンを作製する段階で例えばγ−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシランのような
ラジカル重合性シラン化合物を共重合することによりシ
リコーン化されているため、アクリルエマルジョンの重
合中あるいは貯蔵中にアルコキシシラン部分が加水分解
を受けエマルジョン粒子内架橋する。この結果、貯蔵安
定性が悪くなり、また造膜性が悪くなるばかりでなく、
塗膜が形成される際にエマルジョン粒子間での十分な融
着(合一)、架橋が進行せず、塗膜形成時のレベリング
性が低下して光沢がでにくくなり、さらに、期待される
耐候性が得られなかった。
【0005】また、シリコーン化の手段として、シリコ
ーンマクロモノマーの共重合が提案されているが(PA
INT&COATING BUSINESS Vol.
6,1996)、シリコーンポリマーセグメント部分は
架橋せず、建材用に適用した場合には、シリコーンポリ
マーセグメント部分に由来して、ブロッキング性が悪く
なることが考えられる。さらに、建材の塗装ではタッチ
アップが必要とされるが、リコート性が悪く好ましくな
かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の欠点を改良し、安全性の高いアクリルシリコーンエ
マルジョンであって、特に耐候性、耐水性が際だって優
れた塗膜性能を有する塗料用エマルジョン樹脂を提供す
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明は次のような構成からなる。
【0008】すなわち、(メタ)アクリル酸エステル単
量体(1)30〜96重量%、式I、IIまたは式II
Iで表される重合性カルボン酸(2)の単独または2種
以上の混合物1〜10重量%、重合性乳化剤(3)1〜
10重量%、ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾー
ル系重合性光安定剤(4)1〜20重量%、一分子中に
少なくとも1個のグリシジル基を有するオルガノアルコ
キシシラン化合物(5)1〜30重量%とからなるアク
リルシリコーンエマルジョン組成物である。
【0009】
【化7】
【化8】
【化9】
【0010】
【発明の実施の形態】(メタ)アクリル酸エステル単量
体(1)としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸ターシャリーブチル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、
アクリル酸トリシクロデシル、アクリル酸イソボルニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸
ターシャリーブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸トリデシ
ル、メタクリル酸イソボルニル等があげられ、これらの
単量体は単独で使用しても、2種類以上の混合物として
使用してもよい。
【0011】(メタ)アクリル酸エステル単量体は30
〜96重量%使用される。30重量%未満の場合には、
塗料とした場合の強靱性、伸び、光沢、耐薬品性等の塗
膜性能が悪くなり、96重量%を超える場合には、耐候
性、密着性等が悪くなり好ましくない。
【0012】重合性カルボン酸(2)としては、式Iで
示される化合物にはヒドロキシプロピオン酸のアクリル
酸エステル等が、式IIで示される化合物には(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチルのコハク酸エステル等
が、式IIIで示される化合物には2−アクリロイルオ
キシエチルフタル酸等がある。これらのカルボン酸は単
独で使用しても、2種類以上の混合物として使用しても
かまわない。
【0013】これらの重合性カルボン酸は1〜10重量
%使用される。1重量%未満の場合には、塗膜の密着
性、造膜性、架橋性が悪くなる。10重量%を超えて使
用する場合には、塗膜の耐水性、耐アルカリ性等が悪化
するため、また、耐候性(特に耐変褪色性)が悪化する
ために好ましくない。
【0014】また、重合性カルボン酸(2)として、ア
クリル酸、メタクリル酸のような通常のα,β−不飽和
カルボン酸を、重合性カルボン酸総量の30重量%を超
えない範囲で併用することも可能である。α,β−不飽
和カルボン酸が重合性カルボン酸(2)総量の30重量
%を超えて使用されるとき、塗膜の耐水性、耐アルカリ
性が悪化することがある。
【0015】
【化10】
【化11】
【化12】
【0016】重合性乳化剤(3)としては、種々分子量
(EO付加モル数の異なる)のポリエチレングリコール
モノアクリレートやメタクリレート、ポリオキシエチレ
ン・アルキルフェニルエーテルアクリル酸エステル、ポ
リオキシエチレン・アルキルフェニルエーテルメタクリ
ル酸エステル、2−アクリロイルオキシエチルスルホン
酸アンモニウム、2−メタクリロイルオキシエチルスル
ホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレングリコールのモ
ノマレイン酸エステルおよびその誘導体、ポリオキシア
ルキレン・アルキルエーテル・燐酸エステル等があげら
れ、これらの重合性乳化剤を単独で使用しても、2種類
以上の混合物として使用してもよい。
【0017】特に、重合性乳化剤が、アクリル性または
アリル性の官能基を有し、式IVまたは式Vで示される
ものであると、アクリルシリコーン樹脂エマルジョンの
調整時におけるコアギュラムが減少し、より安定なアク
リルシリコーンエマルジョンを得ることができる点で好
ましい。
【0018】式IVで示される重合性乳化剤は、ビス
(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)(メタ)
アクリレート化硫酸エステル塩で総称されるものであ
り、これらを適宜選択すればよい。
【0019】式Vで示される重合性乳化剤としては、式
中XがH、またはSO3NH4のものがあるが、本発明に
おいては、乳化、分散性がよいためSO3NH4のものが
より好ましい。
【0020】重合性乳化剤(3)は、アクリルシリコー
ンエマルジョンを調整する際に、1〜10重量%使用さ
れる。1重量%未満の場合には、乳化重合時にコアギュ
ラムが多くなり、また、塗料としたときの機械的貯蔵安
定性が不十分である。10重量%を超える場合には、塗
料としたときの塗膜の耐水性、耐アルカリ性等の基本的
性能が悪化する。
【0021】
【化13】
【化14】
【0022】ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾー
ル系重合性光安定剤(4)としては、2−ハイドロキシ
−4−(3−メタクリルオキシ−2−ハイドロキシプロ
ポキシ)ベンゾフェノン、2−ハイドロキシ−4−(3
−アクリルオキシ−2−ハイドロキシプロポキシ)ベン
ゾフェノン、2,2´−ジハイドロキシ−4−(3−メ
タクリルオキシ)−2−ハイドロキシプロポキシ)ベン
ゾフェノン、2,2´−ジハイドロキシ−4−(3−ア
クリルオキシ)−2−ハイドロキシプロポキシ)ベンゾ
フェノン等があげられ、これらの重合性光安定剤を単
独、もしくは、2種類以上の混合物として使用すること
ができる。
【0023】本発明では、特に、重合性光安定剤が式V
Iで示されるものであると、アクリルシリコーンエマル
ジョンの貯蔵安定性、塗膜の長期での光沢安定性が優
れ、また、アクリルシリコーンエマルジョンを乳化重合
し、調整する際にコアギュラムの発生が極少に押さえら
れ、かつ、凝集、ゲル化することなくアクリルシリコー
ンエマルジョンを得ることができる点で好ましい。
【0024】式VIで示される重合性光安定剤として
は、2−(2´−ヒドロキシ−5´−アクリロイルオキ
シエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2´−ヒドロキシ−5´−メタクリロイルオキシエチ
ルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールがある。
【0025】ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾー
ル系重合性光安定剤(4)は、アクリルシリコーンエマ
ルジョンを乳化重合する際に1〜20重量%使用され
る。1重量%未満の場合には、塗料とした場合の塗膜の
十分な耐候性が得られない。20重量%を超える場合に
は、アクリルシリコーンエマルジョンの貯蔵安定性が悪
化し、また、耐候性試験で塗膜が黄変しやすくなり、か
つ、塗料コストが極めて高くなり、実用性に欠ける。
【0026】
【化15】
【0027】一分子中に少なくとも1個のグリシジル基
を有するオルガノアルコキシシラン化合物(5)として
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルトリイソプロピルオキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルジメトキシ
シラン等があげられ、これらの化合物は単独、もしく
は、2種類以上の混合物であってもよい。また、これら
の化合物の(部分)縮合物であってもよい。
【0028】一分子中に少なくとも1個のグリシジル基
を有するオルガノアルコキシシラン化合物(5)は1〜
30重量%使用される。1重量%未満の場合には、塗膜
としたときの架橋性が低くなり、長期に渡る耐候性が懸
念される。また、満足する耐溶剤性、耐汚染性が得られ
ない。30重量%を超えて使用する場合には、アクリル
シリコーンエマルジョンを調整する際に、凝集、ゲル化
を起こしやすくなり好ましくない。また、塗膜が硬く、
脆くなりワレ、剥がれ等を起こしやすくなるので好まし
くない。
【0029】本発明では、一分子中に少なくとも1個の
グリシジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物
(5)以外の加水分解性シリコーン化合物を併用するこ
とも可能である。併用可能な加水分解性シリコーン化合
物としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジ
メチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチ
ルジメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシ
シラン、ウレイドプロピルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシランおよびこれら
の(部分)縮合物などがあげられ、これらは、(メタ)
アクリル酸エステル単量体(1)とラジカル共重合性を
有さないものである。
【0030】アクリルシリコーンエマルジョン組成物
は、例えば、イオン交換水中で、重合温度30〜100
℃、重合開始剤として過硫酸アンモニウム、過硫酸カリ
ウム、ターシャリーブチルヒドロペルオキシド、α、α
´−アゾビスイソブチロニトリル、ターシャリーブチル
−パーオキシ−2−エチルヘキサノエート等を使用し、
先に述べた(メタ)アクリル酸エステル単量体、重合性
カルボン酸、重合性乳化剤、重合性光安定剤、および、
一分子中に少なくとも1個のグリシジル基を有するオル
ガノアルコキシシラン化合物の混合物を乳化重合するこ
とにより調整される。一分子中に少なくとも1個のグリ
シジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物は乳
化重合時にラジカル共重合しないが、他の原料(重合性
化合物)が乳化共重合する場に存在することが必要であ
る。
【0031】得られるアクリルシリコーンエマルジョン
組成物は、重量平均分子量が10万以上あることが塗膜
の強靱性、耐候性、耐薬品性の点で好ましく、また、分
散ポリマーの粒子径が50〜300nmであることが、
塗料粘度や造膜性、塗膜の均一性、乾燥性の点で好まし
く、重量平均粒子径/数平均粒子径が3以下、より好ま
しくは2以下が、アクリルシリコーンエマルジョン組成
物を調整する際の凝集防止、塗膜の均一性、耐候性の点
で好ましい。
【0032】以下実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0033】なお実施例中の各評価は、次の方法により
測定および判定を行うものとする。
【0034】1.貯蔵安定性 アクリルシリコーンエマルジョン組成物を100mlの
ガラス瓶に約80gとり、密栓して23℃と40℃で1
ヶ月間静置した。1ヶ月後の流動状態を肉眼で判定し
た。
【0035】 ○ 凝集、増粘、沈殿、分離なく良好である。 ・・・合格 × 凝集物が発生する。またはゲル化する。 ・・・不合格。
【0036】2.造膜性(ASTM−D2354−65
Tに準拠) アクリルシリコーンエマルジョン組成物の最低造膜温度
を、ヨシミツ精機株式会社製の最低造膜温度(MFT)
試験装置を使用し、測定した。
【0037】MFTが、 Tg−10℃≦MFT(℃)≦Tg+10℃ を満たすとき合格とする。
【0038】ここに、Tgは組成物中、アクリルポリマ
の設計ガラス転移温度であり、「高分子の力学的性質」
(L.E.NIELSEN著、小野木重治訳((株)化
学同人、1975))の26頁に記載されている方法に
より求めるものとする。
【0039】3.耐候性(JIS K 5400に準
拠) 塗料をJIS A 5413石綿セメントパーライト板
に塗膜厚が50μm前後になるように塗装し、80℃で
30分間乾燥した。この塗板上にさらに塗料を塗膜厚が
50μm前後になるように塗装し、80℃で30分間乾
燥した。これを室温で2週間乾燥した。乾燥後の塗板を
用い、サンシャインウェザー−O−メーター(SWO
M)を使用し、2000時間促進耐候性試験を行った。
光沢保持率が80%以上で、色差(ΔE)が0.5以下
の場合を合格とする。それ以外は不合格とする。
【0040】4.耐汚染性 塗料をガラス板に10ミルのアプリケーターで塗布し、
5分間室温で放置した後、80℃で20分間乾燥する。
この塗板にカーボンブラックを約1g散布し、刷毛で軽
く掃きとり、カーボンブラックによる汚染具合を目視で
判定した。
【0041】 ○ 刷毛で掃きとった後、汚染前の状態に復帰し良好である。・・・合格 × 掃き痕が残る。または、刷毛で掃けば掃くほど黒くなり、汚染性が悪い。 ・・・不合格。
【0042】5.耐水性 塗料をガラス板に10ミルのアプリケーターで塗布し、
5分間室温で放置した後、80℃で30分間乾燥する。
この塗板を室温で5日間乾燥した後、60℃温水中に浸
漬し24時間試験を行う。さらに、塗板を温水中に浸漬
したまま、温水が入っている容器を自然放冷下におき、
24時間試験を継続する。試験後の塗膜状態を観察し、
評価する。
【0043】 ○ 塗膜状態に変化がなく、ΔLが2未満の場合。 ・・・合格 × 塗膜がやや白化し(ΔLが2以上)、または、ワレ、剥がれを起こす。 ・・・不合格。
【0044】6.架橋性 塗料をガラス板に10ミルのアプリケーターで塗布し、
5分間室温で放置した後、80℃で30分間乾燥した。
この塗膜を溶剤にアセトンを用い、500gの荷重をか
け20回ラビング試験を行い、塗膜の溶解性、剥がれ具
合を観察し、架橋性を判定した。
【0045】 ○ 塗膜に異常が起こらず、架橋性が良好である。 ・・・合格 × 塗膜が軟化し、ぼろぼろに剥がれる。塗膜は架橋しているが、架橋の程度 が不十分である。または、溶解する。 ・・・不合格。
【0046】
【実施例】以下の実施例・比較例においては、表の各々
の原料1〜22は表に示される重量の5倍量(g)で実
施するものとし、また表中、 β−CEA:重合性カルボン酸(式Iに相当)。アクリ
ル酸/ヒドロキシプロピオン酸のアクリル酸エステル/
ジ(ヒドロキシプロピオン酸エステル)のアクリル酸エ
ステル/トリ(ヒドロキシプロピオン酸エステル)のア
クリル酸エステルの混合物。(ローヌ・プーラン(株)
製のシッポマーβ−CEAに相当) AN−MS−60:重合性乳化剤(式IVに相当)。ビ
ス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)(メ
タ)アクリレート化硫酸エステル塩の一つ。(日本乳化
剤(株)製のアントックスMS−60に相当)。
【0047】SE−10N:重合性乳化剤(式Vに相
当)。(旭電化(株)製のアデカリアソープSE−10
Nに相当)。
【0048】DBS:ドデシルベンゼンスルホン酸ソー
ダ。非重合性乳化剤。
【0049】RUVA:重合性光安定剤(式VIに相
当)。2−(2´−ヒドロキシ−5´−メタクリロイル
オキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール
(大塚化学(株)製のRUVA−93に相当)。
【0050】LA−82:ヒンダードアミン系重合性光
安定性単量体。(旭電化(株)製のアデカスタブLA−
82に相当)。
【0051】GPS:1分子中に少なくとも1個のグリ
シジル基を有するオルガノアルコキシシラン化合物。γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。
【0052】MPS:1分子中に少なくとも1個のグリ
シジル基を有さないオルガノアルコキシシラン化合物。
重合性オルガノアルコキシシラン化合物。γ−メタクリ
ロイルオキシプロピルトリメトキシシラン。
【0053】QP8−5314:添加可能なその他のシ
リコーン化合物。フェニルトリメトキシシラン、フェニ
ル−メチル−ジメトキシシランを主成分とするシリコー
ン化合物。(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)の
製品QP8−5314に相当)。
【0054】また、実施例、比較例の各組成物は、各々
の組成物に造膜助剤として2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール モノイソブチレート(CS
−12(チッソ(株)の製品))を10PHR添加しよ
く攪拌混合した後、イオン交換水を加え固形分を40%
まで下げて、試験用の塗料を作製した。
【0055】実施例1 攪拌装置、温度計、コンデンサー、モノマー供給ポンプ
を備えた2Lの四つ口フラスコにイオン交換水(No.
1)400.0gを仕込む。
【0056】これとは別にイオン交換水(No.19)
150.0gと表の実施例1に示されるNo.2〜18
の原料混合物をホモジナイザー(日本精機(株)製マキ
シマムホモジナイザー)を用い、5000rpmで10
分間乳化する(これをEM−1とする)。
【0057】No.21の重合開始剤をイオン交換水に
溶解する。これを先に調整したEM−1に添加し、よく
混合する。(これをEM−2とする) EM−2の10重量%をフラスコに仕込み、攪拌しなが
ら80℃まで30分間で昇温を行う。80℃で30分間
重合を継続した後、残りのEM−2を滴下ポンプでフラ
スコ内に3時間で滴下する。滴下終了後、さらに1時間
重合を行った後、30℃まで冷却する。
【0058】No.22の25%アンモニア水を徐々に
添加し、30分間攪拌する。以上で、実施例1のアクリ
ルシリコーンエマルジョン組成物を得る。
【0059】表には、得られたアクリルシリコーンエマ
ルジョン組成物の特性値(固形分、粘度、PH等)と、
塗料化し行った塗料、塗膜の性能試験結果を示した。
【0060】実施例2〜比較例5 比較例2および3は乳化重合中にゲル化し、組成物を作
製することができなかった。
【0061】他の組成物は、実施例1で各原料組成を表
の様に変える以外は、実施例1と同様にして作製した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【発明の効果】本発明のアクリルシリコーンエマルジョ
ン組成物は限定された重合性カルボン酸、重合性乳化
剤、重合性光安定剤を使用するため、数々の性能に優れ
ているが特に建材塗料の必須要件である耐候性、耐水性
(耐温水性)に際だった性能を有しているおり、建材塗
料用として極めて優れている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸エステル単量体(1)
    30〜96重量%、式I、IIまたは式IIIで表され
    る重合性カルボン酸(2)の単独または2種以上の混合
    物1〜10重量%、重合性乳化剤(3)1〜10重量
    %、ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾール系重合
    性光安定剤(4)1〜20重量%、一分子中に少なくと
    も1個のグリシジル基を有するオルガノアルコキシシラ
    ン化合物(5)1〜30重量%とからなるアクリルシリ
    コーンエマルジョン組成物。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】重合性乳化剤(3)がアクリル性またはア
    リル性の官能基を有し、かつ式IVまたは式Vで表され
    るものの、単独または2種類以上の混合物である請求項
    1に記載のアクリルシリコーンエマルジョン組成物。 【化4】 【化5】
  3. 【請求項3】ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾー
    ル系重合性光安定剤(4)が式VIで表されるものであ
    る請求項1または2に記載のアクリルシリコーンエマル
    ジョン組成物。 【化6】
JP9234571A 1997-04-21 1997-08-29 アクリルシリコーンエマルジョン組成物 Pending JPH115922A (ja)

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