JP3201908B2 - 高固形分非水性重合体分散液 - Google Patents
高固形分非水性重合体分散液Info
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Description
体分散液は塗膜形成物質として、そのまま又は目的に応
じた添加物を混合して塗料、接着剤、シーリング剤など
表面塗布の用途に供され、特に省溶媒であり、厚塗りが
可能という利点から建築物、構造物などの内外装塗料に
好適である。
ョンと呼ぶことがある。)は塗膜形成物質として近年広
く実用されている。その構成は次の如く説明されてい
る。 (A):有機溶媒 (B):(A)に溶解する重合体 (C):(A)に不溶解な重合体微粒子
分散状態を安定に保つために(B)は必須の成分であっ
て、このため(B)は安定化成分と呼ばれることがある。
また(C)は粒子成分とも呼ばれる。
媒に不溶解な微粒子状で存在しているため、同じく塗膜
形成物質であって重合体が有機溶媒に完全に溶解した、
いわゆる重合体溶液にくらべると、系の粘度は相対的に
低く、したがって重合体溶液より含有固形分を高めても
系の粘度を実用範囲にとどめることが可能である。
も重合体の良溶媒ではなく、いわゆる貧溶媒も使用でき
る。
非水エマルジョンは低公害性(低大気汚染性)であり、
今後が期待されている。すなわち高固形分化により揮散
有機溶媒量を減ずることとなり、また光化学不活性な貧
溶媒により、大気汚染物質の発生量を減ずることとな
る。
については強い要請がある。現在広く実用されている非
水エマルジョンは固形分が50重量%前後であり、この場
合有機溶媒1重量部当り固形分1重量部を保有している
が、固形分を65重量%に高めると有機溶媒1重量部当り
固形分1.86重量部を保有することとなり、さらに固形分
を75重量%とすると有機溶媒1重量部当り固形分3重量
部保有することとなり、高固形分化による省溶媒効果は
著るしい。
くつか行われており、例えば本出願人による特公昭63−
59429号公報では62重量%、また特開平3−131632号公
報では65重量%のものが示されている。
段と高固形分濃度である、少なくとも67重量%以上、好
ましくは70重量%以上の非水エマルジョンを得ようとし
たが、従来技術では本目的は達し得なかった。
決しようとする課題は、従来技術では到達し得ない、少
なくとも67重量%、好ましくは70重量%以上の高固形分
を含有し、しかも塗膜形成物質として実用に供し得る非
水エマルジョンを得ることにある。
ば、固形分濃度を高めるためには、重合体(B)及び/又
は重合体(C)の含有量を増加させることにあることは理
解される。
及び/又は重合体(C)の含有量を増加しても、実用に供
し得る高固形分非水エマルジョンは得られない。例えば
重合体(B)の含有量を高めていくと、系の粘度は上昇
し、目的とする67重量%に達する前に塗布が不可能な高
粘度となってしまう。また重合体(C)の含有量を増加さ
せると系の分散性が不安定となり、目的とする67重量%
に達する前に重合体(C)粒子が凝集してゲル化が起り、
実用に供し得ない。
低く保つことができる重合体(B)及び、この重合体(B)に
よって高含有量でも安定して分散する重合体(C)につい
て鋭意研究した結果、本発明に至った。
主要成分とする有機溶媒(A)と、該有機溶媒(A)に溶解又
は膨潤するビニル系重合体(B)と、該有機溶媒(A)に実質
的に不溶解で粒子状に分散するビニル系重合体(C)とを
含んでなる非水性重合体分散液において、
(B)]と有機溶媒(A)の溶解性パラメータ[SP-(A)]とが、
0.4≦[SP-(B)]−[SP-(A)]≦1.4を満足する関係にあり、
且つ該重合体(B)の数平均分子量が2000〜20000であり、
(C)]が、1.2≦[SP-(C)]−[SP-(A)]≦3.4で、且つ[SP-
(C)]≧[SP-(B)]を満足し、
体(C)との合計量100重量%に対して、20〜70重量%であ
る、
散液の提供を目的とするものである。
溶解性の傾向を表わす指標である。SP値は種々の方法で
測定又は計算されるものであり、例えば、「ポリマーハ
ンドブック 第2版(Polymer Handbook, Second Editio
n)」H. Burrell著:(1975年)に詳述されている。また
重合体のSP値の計算については、例えば「塗装技術」第
29巻第6号第161頁(1990年)に詳しい。
既知のものを使い、混合溶媒については各成分のSP値に
体積分率を乗じたものを合算して溶解性パラメータとし
た。
数Gに基づいた下式のSP値計算式により算出した。
数の総和を、Mは分子量(g/mol)を表わす。
体の各々のSP値に、その各々の構成モル分率を乗じたも
のを合算して溶解性パラメータとした。
又は膨潤するものである。膨潤とは完全に溶解してはい
ないが明らかに有機溶媒和されており、固体状では存在
していない状態をいい、顕微鏡下でも形状が確認され
ず、光散乱法でも粒子とは認められないものをいう。
(B)]と有機溶媒(A)の溶解性パラメータ[SP-(A)]とが、
0.4≦[SP-(B)]−[SP-(A)]≦1.4を満足する関係になけれ
ばならない。さらに重合体(B)の数平均分子量(以下、
Mnと略記することがある)は2000〜20000以下であるこ
とを要す。ここで数平均分子量はGPC(ゲル・パーミエ
ーション・クロマトグラフィ)によって測定されたもの
である。
たり、Mnが20000を超える場合、得られる非水エマルジ
ョンの粘度が大きくなり、塗工が困難乃至不可能とな
る。該エマルジョンの粘度の好適範囲は、該分散液が多
くの場合、目的に応じた添加物を加えたり、さまざまな
塗工の方法がとられるので一義的に決められるものでは
ないが、一般的には10000cps以下であるのが望ましい。
えて大きかったり、Mnが2000未満と小さい場合、非水
エマルジョンの分散安定性が悪くなり、67重量%以上の
固形分濃度の安定なエマルジョンは得られ難い。
実質的に不溶解で粒子状に分散する成分である。実質的
に不溶解とは、重合体(C)粒子が、例えその内部に有機
溶媒(A)が存在していても、明確に粒子状をなしてお
り、有機溶媒と粒子の境界面が認められるものをいう。
これは顕微鏡下あるいは光散乱法で確認し得る。なお重
合体(C)を生成せしめる時に生じることのある、有機溶
媒(A)に溶解する副生重合体は、重合体(C)とは見なされ
ず重合体(B)に包含される。
は、1.2≦[SP-(C)]−[SP-(A)]≦3.4で、且つ[SP-(C)]≧
[SP-(B)]を満足するものである必要がある。
場合、重合体(C)粒子は膨潤しがちで、非水エマルジョ
ンの粘度が上昇し、67重量%以上といった高固形分濃度
のものでは塗工が不可能となってしまう。[SP-(C)]−[S
P-(A)]の値が3.4を超えて大き過ぎる場合、重合体(B)と
重合体(C)の相溶性が悪くなり、得られる分散液を塗工
した場合に連続均一性のある塗膜が得られないので、本
発明の利用分野である塗膜形成物質として表面塗布の用
途には供し得ない。
ば、重合体(C)の溶解性が重合体(B)の溶解性に近くな
り、重合体(C)は有機溶媒(A)に溶解あるいは粒子状と認
められない程度に膨潤し、非水エマルジョンの形態を示
さない。
量的関係は、重合体(B)と重合体(C)との合計量すなわち
全重合体量100重量%中、重合体(B)は20〜70重量%、好
ましくは25〜70重量%であり、従って重合体(C)は30〜8
0重量%、好ましくは30〜75重量%である。重合体(B)が
該下限値未満では、得られる非水エマルジョンの分散安
定性が損われ、該上限値を超えて多過ぎる場合は該分散
液の粘度が上昇して塗工作業性が悪くなるなど、何れも
本発明の目的である分散安定性のよく塗工が可能な高固
形分非水エマルジョンは得られない。
は、炭化水素系有機溶媒を主要成分とするものである。
なお本発明において「炭化水素系有機溶媒を主要成分と
する」とは、該有機溶媒(A)中に占める炭化水素系有機
溶媒の割合が、70容量%以上、好ましくは75容量%以上
であることを意味する用語である。該炭化水素系有機溶
媒の割合が該下限値未満と少な過ぎては、重合体(B)の
溶解性や重合体(C)の粒子の分散安定性が低下すること
があり、さらにトップコート剤など塗り重ねを要する塗
装剤として、又は塗り替えや補修塗り用等の塗装剤とし
て用いる場合に下地塗膜や既設塗膜を損傷することがあ
るので好ましくない。
にあるのが好ましく、7.0〜8.8の範囲にあるのがより好
ましく、7.2〜8.6の範囲にあるのが特に好ましい。該有
機溶媒(A)のSP値が該上限値以下であれば、得られる非
水エマルジョンを塗り重ねを要する塗料として、又は塗
り替えや補修塗り用等の塗料として用いた場合に下地塗
膜や既設塗膜を損傷することがないので好ましく、一
方、該下限値以上であれば、重合体(B)の溶解性が低下
するなどの不都合が生じないので好ましい。
要成分をなす炭化水素系有機溶媒とは、脂肪族炭化水素
系有機溶媒、脂環族炭化水素系有機溶媒及び芳香族炭化
水素系有機溶媒を総称するものであるが、本発明におい
ては、炭化水素系有機溶媒として脂肪族炭化水素系有機
溶媒及び/又は脂環族炭化水素系有機溶媒を主成分量用
いるのが好ましい。
は脂環族炭化水素系有機溶媒としては、例えば、n-ヘキ
サン、i-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタン、i-オクタ
ン、n-デカン、n-ドデカン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタン
等を挙げることができ、また市販品の所謂脂肪族炭化水
素系有機溶媒及び/又は所謂脂環族炭化水素系有機溶媒
としては、「ロウス」、「ミネラルスピリット EC」、
「シェルゾール 72」、「VM & P ナフサ」、「シェル T
S 28 ソルベント」〔以上、シェル社製〕、「アイソパ
ー C」、「アイソパー E」、「アイソパー G」、「アイ
ソパー H」、「アイソパー L」、「アイソパー M」、
「ナフサ3号」、「ナフサ5号」、「ナフサ6号」、
「ソルベント7号」〔以上、エクソンケミカル社製〕、
「IP ソルベント 1016」、「IP ソルベント 1620」、
「IP ソルベント 2028」、「IP ソルベント 2835」〔以
上、出光石油化学(株)製〕、「ホワイトゾール」〔共同
石油(株)製〕、「三菱ミネラルターペン」、「ダイヤモ
ンドソルベント」〔以上、三菱石油(株)製〕、「ペガゾ
ール AN-45」、「ペガゾール 3040」〔以上、モービル
石油(株)製〕などを挙げることができる。
例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、プロピ
ルベンゼン、t-ブチルベンゼン、o-キシレン、m-キシレ
ン、p-キシレン、テトラリン、デカリン等を挙げること
ができ、また市販品の所謂芳香族系炭化水素系有機溶媒
としては、「ソルベッソ 100」、「ソルベッソ 150」〔以
上、エクソンケミカル社製〕、「スワゾール」〔丸善石
油化学(株)製〕等を挙げることができる。
独で、又は2種以上混合して用いることができる。なお
前記の所謂脂肪族炭化水素系有機溶媒及び/又は所謂脂
環族炭化水素系有機溶媒には、一般に主成分量の脂肪族
炭化水素系有機溶媒及び/又は脂環族炭化水素系有機溶
媒とともに、副次量の芳香族炭化水素系有機溶媒を含有
しており、また、市販品の所謂芳香族炭化水素系有機溶
媒には、一般に主成分量の芳香族炭化水素系有機溶媒と
ともに、副次量の脂肪族炭化水素系有機溶媒及び/又は
脂環族炭化水素系有機溶媒を含有している。
脂肪族炭化水素系有機溶媒及び/又は脂環族炭化水素系
有機溶媒を主成分量用いる」とは、炭化水素系有機溶媒
100容量%に対して、脂肪族炭化水素系有機溶媒及び/
又は脂環族炭化水素系有機溶媒を好ましくは50容量%以
上、特に好ましくは65容量%以上の割合で用いることを
意味する。該割合が該下限値以上であれば、大気汚染や
環境衛生上の問題を生じにくく、また得られる非水エマ
ルジョンを塗り重ねを要する塗料として、又は塗り替え
や補修塗り用等の塗料として用いた場合に下地塗膜や既
設塗膜を損傷することがないので好ましい。
損わない範囲において、前記炭化水素系有機溶媒の他
に、該炭化水素系有機溶媒以外の有機溶媒を併用するこ
とができる。このような有機溶媒としては、例えば、メ
チルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコ
ール、i-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、i-
ブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-オクチル
アルコール、i-オクチルアルコール、2-エチルヘキシル
アルコール等のアルコール系有機溶媒;例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチル-i-ブチルケトン、メ
チルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機
溶媒;例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸-n-ブチ
ル、酢酸アルミ等のエステル系有機溶媒;
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノ-n-プロピルエーテル、エチレング
リコールモノ-i-プロピルエーテル、エチレングリコー
ルモノ-n-ブチルエーテル、エチレングリコールモノ-i-
ブチルエーテル、エチレングリコールモノ-i-アミルエ
ーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エ
チレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-i-プロピル
エーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノ-i-ブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノ-i-アミルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノベンジルエーテル等のグリコールエーテル系有
機溶媒;などを挙げることができる。
アクリル酸エステル単量体(a)を単量体成分の合計量に
対して50重量%以上、好ましくは60〜99.9重量%、特に
好ましくは65〜99.5重量%(共)重合してなるビニル系重
合体であるのがよい。また前記重合体(C)は該単量体(a)
を単量体成分の合計量に対して30重量%以上、好ましく
は30〜99.5重量%、特に好ましくは35〜99重量%(共)重
合してなるビニル系重合体であるのがよい。該単量体
(a)の(共)重合量が該下限値以上であれば、生成した塗
膜の耐候性や耐アルカリ性が低下するなどの不都合が生
じにくいので好ましい。一方、該上限値以下であれば、
塗料配合に際しての顔料の分散安定性を向上させたり、
生成する塗膜の下地への付着性を改良したりすることが
できるので好ましい。
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)ア
クリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル
(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、
n-オクチル(メタ)アクリレート、i-オクチル(メタ)アク
リレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、i-ノ
ニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト等の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル単量体;例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート
等の炭素数6〜8の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエ
ステル単量体;例えば、ベンジル(メタ)アクリレート等
の炭素数7〜12の(メタ)アクリル酸アラルキルエステル
単量体;等を例示することができ、また(パー)フルオロ
アルキル基などの水素原子の一部がフッ素原子で置換さ
れた炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数6〜8のシク
ロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体
も使用することができ、このような単量体としては、
「ビスコート 8F」、「ビスコート 8FM」、「ビスコー
ト3FM」〔以上、大阪有機化学工業(株)製〕等の含フッ
素(メタ)アクリル酸エステル単量体;を例示することが
できる。
記の単量体(b-1)〜(b-4)よりなる群から選ばれた一種以
上の官能性単量体(b)を共重合してなるものであるのが
好ましく、前記重合体(C)は、下記の単量体(b-1)〜(b-
3)よりなる群から選ばれた一種以上の官能性単量体(b)
を共重合してなるものであるのが好ましい。
酸、
ぞれ水素原子、炭素数が1〜4のアルキル基あるいはヒ
ドロキシアルキル基を表わす)を有するビニル単量体、
キシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-
ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘ
キシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メ
タ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレ
ート等の炭素数が2〜12である(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステル;(メタ)アクリル酸ヒドロキシア
ルキルエステルの水素原子の一部がハロゲン原子、ニト
リル基などその他の基で置換されたもの;(メタ)アリル
アルコール;などを例示することができ、2-ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの
使用が好ましい。
酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、ブテン
トリカルボン酸(好ましくは、アクリル酸、メタクリル
酸)などの炭素数3〜8のα,β-エチレン系不飽和カル
ボン酸を挙げることができる。
で示される単量体(但し、式中R1は水素又はメチル
基、nは1〜10の整数である)が特に好適に使用でき、
具体的には、ω-カルボキシポリカプロラクトンモノア
クリレート(以下、CPCAと略称することがある)、ω-
カルボキシポリカプロラクトンモノメタクリレート等を
例示することができ、nは平均値で2であるものが特に
好ましい。
タ)アクリルアミド、イタコン酸アミド、マレイン酸ア
ミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル
(メタ)アクリルアミド、N-n-ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド〔好ま
しくは、(メタ)アクリルアミド〕などのアミド基もしく
は置換アミド基含有単量体;例えば、アミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、t-ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート〔好ま
しくは、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト〕などのアミノ基もしくは置換アミノ基含有単量体;
などを挙げることができ、単量体(b-4)の具体例として
は、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルアリルエーテル、グリシジルメタリルエ
ーテル、グリシジルビニルエーテルなどを挙げることが
できる。
潤する前記ビニル系重合体(B)は、前記単量体(b-1)〜(b
-4)の共重合量を、該重合体(B)を構成する単量体成分の
合計量100重量%に対して、20重量%以下、好ましくは
0.1〜20重量%、特に好ましくは0.5〜15重量%共重合し
てなるものであるのがよい。該単量体(b-1)〜(b-4)の共
重合量が、該上限値以下であれば、架橋剤を用いるとき
にも過度な架橋化が起きることがなく、生成した塗膜が
柔軟性を失うことがないので、振動衝撃などで剥離して
脱落するなどの不都合が生ずることがないので好まし
く、該下限値以上用いることにより顔料等を配合させた
ときの分散安定性や生成した塗膜の下地への付着性を向
上させたり、架橋剤添加により架橋反応を生じさせたり
することが可能となるので、該単量体(b-1)〜(b-4)は該
範囲内で使用するのが好ましい。
して前記単量体CPCAを、該重合体(B)を構成する単量体
成分の合計量100重量%に対して、0.5〜15重量%、特に
は1〜10重量%共重合させるのが好ましい。該共重合量
が該下限値以上であれば、顔料等を配合させたときの分
散安定性や生成した塗膜の下地への付着性を向上させた
り、架橋剤添加により架橋反応を生じさせたりすること
が可能となるので好ましく、一方、該上限値以下であれ
ば、得られる塗膜の耐水性や耐アルカリ性等が低下する
という不都合が生じにくいので好ましい。
溶解で粒子状に分散するビニル系重合体(C)は、前記単
量体(b-1)〜(b-3)の共重合量を、該重合体(C)を構成す
る単量体成分の合計量100重量%に対して、60重量%以
下、好ましくは0.1〜60重量%、特に好ましくは0.5〜55
重量%共重合してなるものであるのがよい。該単量体(b
-1)〜(b-3)の共重合量が、該上限値以下であれば、架橋
剤を用いるときにも過度な架橋化が起きることがなく、
生成した塗膜が柔軟性を失うことがないので、振動衝撃
などで剥離して脱落するなどの不都合が生ずることがな
いので好ましく、該下限値以上用いることにより顔料等
を配合させたときの分散安定性や、生成した塗膜の下地
への付着性を向上させたり、架橋剤添加により架橋反応
を生じさて緻密な架橋塗膜を形成させたりすることが可
能となるので、該単量体(b-1)〜(b-3)は該範囲内で使用
するのが好ましい。
(b-3)の共重合量を、該重合体(C)を構成する単量体成分
の合計量100重量%に対して、30重量%以下、好ましく
は0.5〜25重量%、特に好ましくは1〜20重量%共重合
してなるものであるのがよい。該単量体(b-2)〜(b-3)の
共重合量が、該上限値以下であれば、得られる塗膜の耐
候性が低下することがないので好ましく、一方、該下限
値以上用いることにより顔料等を配合させたときの分散
安定性や、生成した塗膜の下地への付着性を向上させた
り、架橋剤添加により架橋反応を生じさて緻密な架橋塗
膜を形成させたりすることが可能となるので、該単量体
(b-2)〜(b-3)は該範囲内で使用するのが好ましい。
体(C)は、さらに前記単量体(a)及び官能性単量体(b)
〔すなわち、重合体(B)においては単量体(b-1)〜(b-
4)、また、重合体(C)においては単量体(b-1)〜(b-3)〕
とともに、これら単量体と共重合可能で、且つこれら以
外の共単量体(c)を共重合させることができる。このよ
うな共単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体;例えば、
蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n-酪酸
ビニル、「バーサチック酸ビニル」〔商品名:シェル社
製〕等の炭素数1〜12の飽和脂肪酸ビニルエステル単量
体;例えば、エチレン、プロピレン、n-ブチレン、i-ブ
チレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系単量
体;例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルト
ルエン、エチルビニルベンゼン等の芳香族ビニル単量
体;例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、ブチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテ
ルなどのビニルエーテル単量体;例えば、塩化ビニル、
塩化ビニリデン等のフッ素を含まないハロゲン化ビニル
単量体;などを挙げることができる。
するには、通常の非水エマルジョンの製造方法に準じて
行うことができる。すなわち有機溶媒(A)の一部又は全
部の中で、先ず重合体(B)を構成するビニル単量体を、
重合開始剤の存在下で重合させ、次いで残部溶媒を追加
して、重合体(C)を構成するビニル単量体を同じく重合
開始剤の存在下で重合させることにより得ることができ
る。
てよく知られたラジカル重合開始剤が使用される。その
例としてはアゾビスイソブチロニトリルで代表されるア
ゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ-t-ブチルパー
オキシドなどで代表されるパーオキシド化合物;クメン
ハイドロパーオキシド、t-ブチルハイドロパーオキシ
ドなどで代表されるハイドロパーオキシド化合物;など
が挙げられる。
の他ラジカル重合において良く知られた助剤や、手法が
目的に応じ適宜使用できる。例えば助剤としては重合開
始剤の分解促進剤や、重合度をコントロールするための
連鎖移動剤などがあり、手法としては溶媒、単量体ある
いは重合開始剤の分割添加、逐次添加などがある。
の製造方法として、重合体(B)と重合体(C)を別々に有機
溶媒(A)の一部の中で生成せしめ、その後これを混合す
るということも行いうる。さらには重合体(B)に用いる
単量体と重合体(C)に用いる単量体とが共重合性が小さ
い場合には、有機溶媒(A)に重合体(B)に用いる単量体及
び重合体(C)に用いる単量体の全量を混合しておき、こ
れを一括重合させて非水エマルジョン化する方法もあ
る。しかしながらこれらの方法は、上記の通常の方法に
比して技術的に難かしい点が含まれており、特別の目的
がなければ敢えて行う意義はない。
じて架橋剤を添加して使用することができる。このよう
な架橋剤としては、重合体(B)及び重合体(C)が水酸基、
カルボキシル基、アミノ基もしくは置換アミノ基、アミ
ド基もしくは置換アミド基を有する単量体(b-1)〜(b-3)
を共重合してなる場合は、アミノ樹脂、多官能性イソシ
アネート化合物、多官能性エポキシ化合物が好適に用い
られる。
られるアルキル化メチロールメラミンが特に好適に使用
できる。中でもメチロール化度が4〜6の範囲のもの
で、アルキル化は3〜6のものが好ましい。アルキル基
としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、
ヘキシル、オクチル及びこれら異性体など炭素数1〜8
のものが挙げられるが、その中でも炭素数1〜4のもの
が好ましい。
は、例えば、m-もしくはp-フェニレンジイソシアネー
ト、2,4-もしくは2,6-トリレンジイソシアネート、m-も
しくはp-キシリレンジイソシアネート、4,4'-ジフェニ
ルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト化合物;例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート
(以下、HMDIと略称することがある)、イソホロンジイ
ソシアネート、上記芳香族ジイソシアネート化合物の水
素添加物、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族又は
脂環族ジイソシアネート化合物;これらイソシアネート
化合物の2量体又は3量体;これらイソシアネート化合
物と、例えば、水、エチレングリコール、トリメチロー
ルプロパン等の2価又は3価のポリオールとのアダクト
体、イソシアネート基をブロック化したブロック化ポリ
イソシアネートがあり、これらの一種又は二種以上を使
用できる。
でも、耐候性がよいという点からトリレンジイソシアネ
ートの水添加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネートの水添加物、これらイソシアネ
ート化合物の2量体又は3量体、これらイソシアネート
化合物と水や2価又は3価のポリオールとのアダクト体
が特に好ましい。
ビスフェノール型エポキシ化合物、ノボラックフェノー
ル型エポキシ化合物、ポリフェノール型エポキシ化合
物、脂肪族型エポキシ化合物、脂環族型エポキシ化合物
などがあり、好ましくは液状ビスフエノール型エポキシ
化合物、脂環族型エポキシ化合物があげられる。
る単量体(b-4)を共重合してなる場合は、架橋剤として
2個以上のカルボキシル基又はアミノ基を有する化合物
が使用できる。このような化合物の具体例としては、ア
ジピン酸、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
整し得るが、一般的に好適な範囲は重合体(B)に共重合
された官能性単量体(b-1)〜(b-4)の官能基と、重合体
(C)に共重合された官能性単量体(b-1)〜(b-3)の官能基
との合計当量数に対して、架橋剤中の架橋官能基の合計
当量数が0.5〜2.0の範囲であるのがよい。
本発明の非水エマルジョンと混合しておくことも可能で
あるが、混合後時間が経過すると架橋化反応が進行して
塗布ができなくなったり、塗布してもレベリング性がな
く表面平滑性が悪いなどの欠点があり、差し支えのない
限り使用(塗布)直前に混合することが好ましい。
又は多官能性エポキシ化合物を用いる場合、充分な架橋
化反応を進めるには加温する必要がある。従って本発明
の非水エマルジョンを使った塗料は焼付塗料として実用
される。一方、架橋剤としてイソシアネート化合物を用
いた場合、常温においても架橋化反応は速やかに進むの
で、いわゆる常温硬化型の塗料として好適に実用され
る。
加することのできる架橋剤としては、前記の架橋剤の
他、キレート化合物が使用できる。特に、該重合体が単
量体(b-2)として前記単量体CPCAを共重合したものであ
るときには、該キレート化合物が、該単量体CPCAの側鎖
と顕著な架橋反応を起こすので、更に優れた塗膜を形成
させることができる。
ト化合物としては、アルミニウムキレート化合物、チタ
ニウムキレート化合物、ジルコニウムキレート化合物が
好適に例示できる。これらのキレート化合物のなかで
も、ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合物を安
定なキレート環を形成する配位子として含むキレート化
合物が特に好ましい。
得る化合物としては、β-ジケトン類(アセチルアセト
ン等)、マロン酸エステル類(マロン酸エチル等)、及
びβ位に水酸基を有するケトン類(ジアセトンアルコー
ル等)、β位に水酸基を有するアルデヒド類(サリチル
酸アルデヒド等)、β位に水酸基を有するエステル類
(サリチル酸メチル等)を使用することができる。特
に、アセト酢酸エステル類、β-ジケトン類を使用する
と好適な結果が得られる。
下記一般式(2)、
はアルケニル基)
モルに対し、前記ケト・エノール互変異性体を構成し得
る化合物を通常3モル以下程度のモル比で混合し、必要
に応じて加熱することにより好適に調製することができ
る。
チル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、
s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、i-ペンチル、ネオペ
ンチル、n-ヘキシル、i-ヘキシル、n-ヘプチル、1-メチ
ルペンチル、2-メチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニ
ル、n-デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、オクタデシル基等の直鎖又は分岐アルキル
基;例えば、ビニル、アリル等のアルケニル基;を例示
できる。
ルコラート類としては、アルミニウムトリメトキシド、
アルミニウムトリエトキシド、アルミニウム-n-プロポ
キシド、アルミニウムトリ-i-プロポキシド、アルミニ
ウムトリ-n-ブトキシド、アルミニウムトリ-i-ブトキシ
ド、アルミニウムトリ-s-ブトキシド、アルミニウムト
リ-t-ブトキシド等があり、特にアルミニウムトリ-s-ブ
トキシド、アルミニウムトリ-n-ブトキシド等を使用す
るのが好ましい。
記一般式(3)、
1〜20のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
対し、前記ケト・エノール互変異性体を構成し得る化合
物を通常4モル以下程度のモル比で混合し、必要に応じ
て加熱することにより好適に調製することができる。炭
素数1〜20のアルキル基及びアルケニル基は、前記と同
様である。
しては、mが0のものでは、テトラメチルチタネート、
テトラエチルチタネート、テトラ-n-プロピルチタネー
ト、テトラ-i-プロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチ
ターネト、テトラ-i-ブチルチタネート、テトラ-t-ブチ
ルチタネート、テトラ-n-ペンチルチタネート、テトラ-
n-ヘキシルチタネート、テトラ-i-オクチルチタネー
ト、テトラ-n-ラウリルチタネート等があり、特にテト
ラ-i-プロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネー
ト、テトラ-i-ブチルチタネート、テトラ-t-ブチルチタ
ネート等を使用すると好適な結果を得る。また、mが1
以上のものについては、テトラ-i-プロピルチタネー
ト、テトラ-n-ブチルチタネート、テトラ-i-ブチルチタ
ネート、テトラ-t-ブチルチタネートの2量体から11量
体〔一般式(3)におけるn=1〜10〕のものが好適な結
果を与える。
一般式(4)、
1〜20のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
に対し、前記ケト・エノール互変異性体を構成し得る化
合物を通常4モル以下程度のモル比で混合し、必要に応
じて加熱することにより好適に調製することができる。
炭素数1〜20のアルキル基及びアルケニル基は、前記と
同様である。
としては、pが0のものでは、テトラエチルジルコネー
ト、テトラ-n-プロピルジルコネート、テトラ-i-プロピ
ルジルコネート、テトラ-n-ブチルジルコーネト、テト
ラ-i-ブチルジルコネート、テトラ-s-ブチルジルコネー
ト、テトラ-t-ブチルジルコネート、テトラ-n-ペンチル
ジルコネート、テトラ-t-ペンチルジルコネート、テト
ラ-t-ヘキシルジルコネート、テトラ-n-ヘプチルジルコ
ネート、テトラ-n-オクチルジルコネート、テトラ-n-ス
テアリルジルコネート等があり、特にテトラ-i-プロピ
ルジルコネート、テトラ-n-プロピルジルコネート、テ
トラ-i-ブチルジルコネート、テオラ-n-ブチルジルコネ
ート、テトラ-s-ブチルジルコネート、テトラ-t-ブチル
ジルコネート等を使用すると好適な結果を得る。また、
pが1以上のものについては、テトラ-i-プロピルジル
コネート、テトラ-n-プロピルジルコネート、テトラ-n-
ブチルジルコネート、テトラ-i-ブチルジルコネート、
テトラ-s-ブチルジルコネート、テトラ-t-ブチルジルコ
ネートの2量体から11量体〔一般式(4)におけるn=1
〜10〕のものが好適な結果を与える。また、これらジル
コネート類同士が会合した構成単位を含んでもよい。
キレート化合物としては、ジ-i-プロピレートエチルア
セトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトア
セテート)アルミニウム、トリス(n-プロピルアセトアセ
テート)アルミニウム、トリス(i-プロピルアセトアセテ
ート)アルミニウム、トリス(n-ブチルアセトアセテー
ト)アルミニウム、i-プロポキシビスエチルアセトアセ
テートアルミニウム、ジ-i-プロポキシエチルアセトア
セテートアルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)
アルミニウム、トリス(エチルアセトナート)アルミニウ
ム、ジ-i-プロピレートエチルアセトナートアルミニウ
ム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトナ
ート)アルミニウム、モノエチルアセトアセテート・ビ
ス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(i-プ
ロピレート)アルミニウム、トリス(s-ブチレート)アル
ミニウム、ジ-i-プロピレートモノ-s-ブトキシアルミニ
ウム、トリス(アセチルアセトン)アルミニウム等のアル
ミニウムキレート化合物;
テート)チタネート、ジ-i-プロポキシ・ビス(アセチル
アセテート)チタネート、ジ-i-プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトン)チタネート等のチタニウムキレート化合
物;テトラキス(アセチルアセトン)ジルコニウム、テト
ラキス(n-プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テ
トラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラ
キス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコ
ニウムキレート化合物をあげることができる。
物の何れか1種を用いてもよいし、2種以上を適宜併用
してもよい。
エマルジョン中の重合体に共重合されたカルボキシル
基、特に前記単量体CPCAに由来するポリカプロラクトン
変成カルボキシルペンダント側鎖1当量に対して、0.1
〜3当量、特には0.2〜2当量であるのが好ましい。該
添加量が、該下限値以上であれば、得られる塗膜の塗り
重ね性や耐溶剤性が優れたものとなるので好ましく、該
上限値以下であれば、得られる塗膜の耐水性、耐アルカ
リ性、耐候性等が低下したり塗膜が脆くなったりする不
都合が生じないので好ましい。
した塗料は、常温乾燥型塗料又は焼き付け塗料として卓
越した性能を発揮する。
例え架橋硬化が常温で進むといえども、非水エマルジョ
ン中の重合体の特性によっては常温で良い塗膜が得られ
るとは限らない。塗膜形成性に深く関連する重合体の特
性は、そのガラス転移温度(以下Tgと略称することが
ある)である。本発明の非水エマルジョンを使用して、
常温乾燥型の優れた塗料を得るには、非水エマルジョン
中の重合体(B)のTgは0〜60℃、重合体(C)のTgは−10
〜50℃であることが望ましい。重合体(B)及び重合体(C)
のTgがそれぞれ該上限値以下であれば、常温成膜性に
優れており良好な塗膜が得られる。また重合体(B)及び
重合体(C)のTgがそれぞれ該下限値以上であれば、得ら
れる塗膜は、粘着性、表面活性が強くなり過ぎることが
ないので、塗膜同士又は塗膜と他の物体とのブロッキン
グなどを生ずることがなく、耐汚染性も優れている。
物質)の重要な特性の一つであり、その詳細は、例え
ば、L. E. ニールセン著、小野木宣治訳「高分子の力学
的性質」に記載されている。
れている如く、下式によって求められる。
したガラス転移温度を、T1、T2、・・・・・・Tgnは第1成
分、第2成分、・・・・・・第n成分の単独重合体の絶対温度
で表わしたガラス転移温度を、W1、W2、・・・・・・Wnは
第1成分、第2成分、・・・・・・第n成分の共重合体中の重
量分率(従ってW1+W2+・・・・・+Wn=1)を表わす。
ンは、建築物内外装用塗料の塗膜形成成分としてとりわ
け有用なものであり、そのままクリヤー塗料として使用
することができるし、また顔料などを添加した塗料とし
ても使用することができる。また他の塗料用樹脂と混合
して使用することもできる。他の塗料用樹脂としては例
えばアルキッド樹脂、アクリル変性アルキッド樹脂など
が挙げられる。
ルジョンの実用性の評価として、後に記述する実施例等
では、一般的に用いられる塗料化の添加剤と手法とで塗
料とし、この塗料について各種のテストを行ったが、こ
れをもって本発明の非水エマルジョンの塗料以外の用途
への適性を否定するものではなく、接着剤、シーリング
剤などの用途にも好適に使用できる。
発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に
よって限定されるものではない。
販の炭化水素系有機溶媒「ロウス」〔脂肪族炭化水素を
主成分とする溶媒、溶解性パラメーターは7.8;シェル
社製〕58.3重量部を入れ、気相部を窒素ガスで置換した
後、120℃に昇温した。この温度を保ちながら単量体(a)
であるn-ブチルメタアクリレート(nBMA)50重量部及び
2-エチルヘキシルメタアクリレート(EHMA)20重量部、
並びに、単量体(c)であるスチレン(St)30重量部と、
該有機溶媒「ロウス」8.3重量部及び重合開始剤としてt
-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(tBPOO)2
重量部からなる混合物を一定速度で3時間かけて逐次添
加した。添加終了後同温度で2時間保持した後、重合開
始剤tBPOO 0.33重量部を添加し、同温度でさらに3時間
保持して重合体(B)の溶液を得た。
始剤については表1に示した。また得られた重合体溶液
の中の有機溶媒の溶解性パラメータSP値、共重合体(B)
の溶解性パラメータ[SP-(B)]、Tg及びMn、並びに、重
合体溶液の固形分及び粘度を表2に示した。
る以外は参考例1と同様の方法で重合体(B)溶液を得
た。使用した有機溶媒、単量体組成及び重合開始剤につ
いては表1に示した。また得られた重合体溶液の中の有
機溶媒の溶解性パラメータSP値、共重合体(B)の溶解性
パラメータ[SP-(B)]、Tg及びMn、並びに、重合体溶液
の固形分及び粘度を表2に示した。
れぞれ次の単量体を表わす。
ート(n≒2) DE :ジエチルアミノエチルメタクリレート GMA :グリシジルメタクリレート
して炭化水素系有機溶媒「ロウス」58.3重量部を用いる
代わりに、該有機溶媒「ロウス」25重量部及び炭化水素
系有機溶媒「アイソパーH」〔脂肪族炭化水素を主成分
とする溶媒、溶解性パラメーターは7.2;エクソンケミ
カル社製〕33.3重量部を用い、単量体組成及び重合開始
剤を表1のとおり変更する以外は参考例1と同様の方法
で重合体(B)溶液を得た。使用した有機溶媒、単量体組
成及び重合開始剤については表1に示した。また得られ
た重合体溶液の中の有機溶媒の溶解性パラメータSP値、
共重合体(B)の溶解性パラメータ[SP-(B)]、Tg及びM
n、並びに、重合体溶液の固形分及び粘度を表2に示し
た。
る以外は参考例1と同様の方法で重合体(B)溶液を得
た。使用した有機溶媒、単量体組成及び重合開始剤につ
いては表1に示した。使用した有機溶媒、単量体組成及
び重合開始剤については表1に示した。また得られた重
合体溶液の中の有機溶媒の溶解性パラメータSP値、共重
合体(B)の溶解性パラメータ[SP-(B)]、Tg及びMn、並
びに、重合体溶液の固形分及び粘度を表2に示した。
び重合開始剤とともに用いる有機溶媒として炭化水素系
有機溶媒「ロウス」を用いる代わりに、炭化水素系有機
溶媒「ソルベッソ 100」〔芳香族系炭化水素を主成分と
する溶媒、溶解性パラメーターは8.6;エクソンケミカ
ル社製〕又は炭化水素系有機溶媒「アイソパーH」を用
い、単量体組成及び重合開始剤を表1のとおり変更する
以外は参考例1と同様の方法で重合体(B)溶液を得た。
使用した有機溶媒、単量体組成及び重合開始剤について
は表1に示した。また得られた重合体溶液の中の有機溶
媒の溶解性パラメータSP値、共重合体(B)の溶解性パラ
メータ[SP-(B)]、Tg及びMn、並びに、重合体溶液の固
形分及び粘度を表2に示した。
得た重合体(B)溶液83.3重量部を入れ、気相部を窒素ガ
スで置換した後、100℃に昇温した。この温度に保ちな
がら、単量体(a)としてメチルメタアクリレート(MMA)
33重量部とエチルアクリレート(EA)45重量部、単量体
(c)としてSt 15重量部とアクリロニトリル(AN)5重量
部、単量体(b)としてメタクリル酸(MAA)2重量部、有機
溶媒「ロウス」31.7重量部及び重合開始剤tBPOO 1.3重
量部からなる混合物を一定速度で2時間かけて逐次添加
した。添加終了後同温度で2時間保持した後、tBPOO 0.
67重量部を添加し、同温度でさらに3時間保持して非水
エマルジョンを得た。得られた非水エマルジョンは固形
分が70.1重量%と高く、しかも分散安定性に優れたもの
であった。使用した重合体(B)溶液、単量体組成、有機
溶媒及び重合開始剤については表3に示した。
/又は使用量、単量体組成、有機溶媒の種類及び/又は
使用量を変更する以外は実施例1と同様の方法で本発明
の高固形分非水エマルジョンを得た。得られたものは全
て優れた分散安定性を示した。
機溶媒及び重合開始剤については表3に示した。また得
られた非水エマルジョン中の有機溶媒(A)の溶解性パラ
メータ[SP-(A)]、[SP-(B)]−[SP-(A)]の値、重合体(C)
の溶解性パラメータ[SP-(C)]及びTg、[SP-(C)]−[SP-
(A)]の値、重合体(B)と重合体(C)との量比、並びに、非
水エマルジョンの固形分及び粘度を表5に示した。
記載以外のもの)は、それぞれ次の単量体を表わす。
固形分非水エマルジョンを得ようと試みた具体例を示
す。
用量、単量体組成、有機溶媒の種類及び/又は使用量、
並びに、必要に応じて重合開始剤量を表4で示されるよ
うに変更した以外は、実施例1と同様の方法で非水エマ
ルジョンを得た。但し重合の進行にともなって比較例
1、2、5及び8は系の粘度が急速に上昇し攪拌が困難
となったので、表5中に示す希釈溶媒を追加添加して系
の粘度を低下させた。
機溶媒及び重合開始剤については表4に示した。また得
られた非水エマルジョン中の有機溶媒(A)の溶解性パラ
メータ[SP-(A)]、[SP-(B)]−[SP-(A)]の値、重合体(C)
の溶解性パラメータ[SP-(C)]及びTg、[SP-(C)]−[SP-
(A)]の値、重合体(B)と重合体(C)との量比、並びに、非
水エマルジョンの固形分及び粘度を表5に示した。
1、表3記載以外のもの)は、それぞれ次の単量体を表
わす。
マルジョンの一部の例について、塗料に調製し、塗料評
価テストを行った。
03(F)に定めるフレキシブル板〕(以下FB板と略称する
ことがある)に下記方法により塗布した後一週間室温乾
燥してから、可変角光沢計「TC-108D」〔東京電色(株)
製〕により60゜光沢を測定する。
塗布する。
布する。
℃で7日間浸漬し、塗膜面のフクレ発生の有無を観察す
る。さらに室温で2時間放置した後、前(1)項の方法で
光沢を測定する。水浸漬前の光沢に対する水浸漬後の光
沢の割合を光沢保持率として、次の基準にしたがって評
価する。
が無くとも光沢保持率が50%以上70%未満 ×・・・・・・全面的にフクレが発生するか、又はフクレ発生
が無くとも光沢保持率が50%未満
の苛性ソーダ水溶液中に20℃で2日間浸漬し、その後流
水で静かに水洗する。ここでフクレ発生の有無を観察し
た後、室温で2時間放置してから前(2)項と同様に光沢
保持率を測定し、同様に評価する。
753に規定するサンシャインカーボンアーク灯式耐候性
試験機を使用して、JIS A-1415の第5項に従って500時
間の暴露を行った後に前(1)項と同様に光沢保持率を求
める。
し、1ケ月後の塗料の状態変化を観察する。さらにこの
塗料をよく攪拌した後、前(1)項のガラス板上での光沢
を測定して、次の基準により評価する。
膜の光沢も貯蔵の前後で殆んど変化がない。 △・・・・・・増粘及び/又は相分離の発生が若干みられる
が、均一な塗膜性を示し、塗膜の光沢も貯蔵の前後で殆
んど変化がない。 ×・・・・・・ゲル化及び/又は著るしい相分離が発生し、均
一な塗膜が得られず、光沢も貯蔵後のものは貯蔵前のも
のより著るしく低下している。
ケ月間暴露し、塗装面の汚染の状態を次の基準にしたが
って評価する。
部、「タイペーク CR-90」〔ルチル型酸化チタン粉;石
原産業(株)製〕1000重量部及び「ロウス」200重量部を
サンドミル中で充分混練して練り顔料を得た。
記の練り顔料130重量部を加え、充分攪拌した後「ロウ
ス」18重量部を加えてさらに攪拌し塗料を得た。得られ
た塗料は固形分が71.0重量%と高いにも拘らず粘度は16
00cpsと塗布に好適な値であった。この塗料の評価テス
トの結果を表6に示した。
ン134重量部を用いる代わりに実施例3で得られた非水
エマルジョン125重量部を用い、充分攪拌した後「ロウ
ス」9重量部を加えてさらに攪拌し塗料を得た。得られ
た塗料の固形分及び粘度を表6に示した。
「バーノック DN-990」〔HMDI系イソシアネートの3量
体型;大日本インキ化学工業(株)製〕を、塗布直前に該
塗料中のOH基と架橋剤中のNCO基が等当量となるように
添加混合し、塗膜評価テストに供した。塗膜評価テスト
の結果を表6に示した。
ン125重量部を用いる代わりに、実施例5で得られた非
水エマルジョン134重量部又は実施例10で得られた非水
エマルジョン125重量部をそれぞれ用い、添加する「ロ
ウス」量を変える以外は実施例13と同様にして塗料を得
た。得られた塗料の固形分及び粘度を表6に示した。
ト系架橋剤「バーノック DN-990」を塗布直前に、該塗
料中のOH基と架橋剤中のNCO基が等当量となるように添
加混合し、塗膜評価テストに供した。塗膜評価テストの
結果を表6に示した。
ン125重量部を用いる代わりに、実施例8で得られた非
水エマルジョン134重量部を用い、添加する「ロウス」
量を21重量部とする以外は実施例13と同様にして塗料を
得た。得られた塗料の固形分及び粘度を表6に示した。
架橋剤「デナコール EX-721」〔ナガセ化成工業(株)
製〕6重量部を塗布する直前に添加混合し、塗膜評価テ
ストに供した。塗膜評価テストの結果を表6に示した。
セチルアセトン0.5重量部、アルミニウムトリス(アセチ
ルアセトネート)の10重量%トルエン溶液3.4重量部を加
えて均一に混合し、さらに前記練り顔料130重量部を加
え、充分攪拌した後「ロウス」17重量部を加えてさらに
攪拌し塗料を得た。得られた塗料の固形分及び粘度、並
びに、塗膜評価テストの結果を表6に示した。
ルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)1.9重量
部、「ロウス」3.7重量部を加えて均一に混合した。得
られた配合物は固形分67.3重量%であり、粘度は4100cp
sであった。この配合物を磨き鋼板上に6ミルのドクタ
ーブレードを用いて塗布し、室温で72時間放置乾燥した
ところ、形成された塗膜は透明で高光沢であり、且つ基
材密着性、耐溶剤性に優れたものであった。
記の練り顔料130重量部を加え、充分攪拌した後「ロウ
ス」22重量部とヘキサメチロールテトラメチル化モノブ
チル化メラミン59重量部を加え、50℃に加温して20分間
攪拌した。その後室温で24時間放置した。この塗料配合
物を磨き鋼板上に6ミルのドクターブレードを用いて塗
布し、100℃で5分間乾燥後、160℃、30分間焼付を行っ
た。形成された塗膜は高い光沢があり、トルエンに浸漬
しても何ら変化せず、密着性の優れたものであった。
アネート系架橋剤 「バーノック DN-990」を、非水エ
マルジョン中のOH基と架橋剤中のNCO基が等当量となる
量を添加混合し、硬質ポリ塩化ビニル板上にハケ塗りし
た。これを室温で72時間放置したところ、形成された塗
膜は透明で高光沢であり、且つ密着性、耐溶剤性に優れ
たものであった。
ン134重量部を用いる代わりに比較例2で得られた非水
エマルジョン188重量部を用い、添加する「ロウス」量
を50重量部とする以外は実施例12と同様にして塗料を得
た。得られた塗料の固形分及び粘度、並びに、評価テス
トの結果を表6に示した。
ン134重量部を用いる代わりに比較例6で得られた非水
エマルジョン134重量部を用い、「ロウス」18重量部を
加える代わりに「アイソパー H」22重量部を加える以外
は実施例12と同様にして塗料を得た。得られた塗料の固
形分及び粘度、並びに、評価テストの結果を表6に示し
た。
本発明の特長と効果は明らかである。本発明の要件を満
した条件下で製造された非水性重合体溶液は、実施例に
示される如く、下記の特長を有している。
って分散安定性に優れている。また粘度も10000cps以下
であり、このままでの塗布、あるいは塗料化するにも支
障のない値である。
〜17)は好ましい粘度として2000cps以下とした時に、
塗料中の固形分は70重量%以上と高く、省溶媒効果は著
るしい。また貯蔵安定性も優れている。
水、耐アルカリ性も良好である。また耐汚染性、耐候性
も良く、優れた屋外塗料であることを示している。
下で高固形分非水エマルジョンを得ようと試みた例で
は、何れも何らかの不具合な結果を示し、非水エマルジ
ョンが得られなかったり、得られたとしても塗膜として
の性能が悪く、実用に供するには不充分なものであっ
た。これらの例を比較例に示してあり、その各々の例に
ついて、本発明の要件の範囲外の条件と、不具合な結果
を下記に示す。
引続いての非水性重合体分散液の製造過程で大きな粘度
上昇が起きて反応の継続が困難となったので、途中で溶
媒を追加して希釈した。その結果、最終的に得られた非
水エマルジョンは、固形分が60.1重量%と低く、それに
もかかわらず粘度は11000cpsであって、実用に供するに
はやや高い値であった。
る。 (不具合)比較例1と同様の粘度上昇があり、溶媒希釈
を行ったため固形分濃度は50.0重量%に過ぎなかった。
これを比較例14で示す如く塗料化を行ったが、塗布に好
ましい2000cps以下の粘度に調整すると塗料中の固形分
は54.3重量%となり、実施例9〜12の塗料中の固形分が
少なくとも70重量%であることに比すると、はるかに低
く、本発明の目的である省溶媒という点について改善が
ない。また塗料固形分が低いためフレキシブル板上のよ
うな凹凸面では1回塗りでは仕上りが悪く、光沢が低か
った。
安定となり、重合体(C)が凝集してしまった。
安定で、重合体(C)はブロック化してしまった。
媒希釈を行った結果、固形分濃度は60.2重量%に過ぎ
ず、粘度は13500cpsと高かった。
得られたが、これを比較例15に示す如く塗料化したとこ
ろ貯蔵安定性がやや不良で、また塗膜の光沢、耐水、耐
溶剤性が非常に悪く、塗料として実用に供するには不充
分のもであった。
合計量の20重量%未満である。 (不具合)非水エマルジョンの製造過程で分散安定性が
悪くなり、ゲル化した。
合計量の70重量%を超えている。 (不具合)比較例1、2及び5と同様な粘度上昇があ
り、溶媒希釈を行った結果、固形分は60.0重量%にしか
過ぎなかった。
Claims (12)
- 【請求項1】 炭化水素系有機溶媒を主要成分とする有
機溶媒(A)と、該有機溶媒(A)に溶解又は膨潤するビニル
系重合体(B)と、該有機溶媒(A)に不溶解で粒子状に分散
するビニル系重合体(C)とを含んでなる非水性重合体分
散 液において、 (1) 重合体(B)の溶解性パラメータ[SP-(B)]と有機溶媒
(A)の溶解性パラメータ[SP-(A)]とが、0.4≦[SP-(B)]−
[SP-(A)]≦1.4を満足する関係にあり、且つ該重合体(B)
の数平均分子量が2000〜20000であり、 (2) 重合体(C)の溶解性パラメータ[SP-(C)]が、1.2≦[S
P-(C)]−[SP-(A)]≦3.4で、且つ[SP-(C)]≧[SP-(B)]を
満足し、 (3) 重合体(B)の量比が、重合体(B)と重合体(C)との合
計量100重量%に対して、20〜70重量%であり、重合体(B)は、フッ素およびアルコキシシラン基を含有
せず、 重合体(C)は、フッ素およびエポキシ含有モノマーを含
有せず、 重合体(B)および重合体(C)の合計100重量部に対する、
水を含まない有機溶媒(A)の量が15〜50重量部である こ
とを特徴とする高固形分非水性重合体分散液。 - 【請求項2】 重合体(B)が、(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体(a)を単量体成分の合計量に対して50重量%以
上(共)重合してなるビニル系重合体である請求項1記載
の高固形分非水性重合体分散液。 - 【請求項3】 重合体(C)が、(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体(a)を単量体成分の合計量に対して30重量%以
上(共)重合してなるビニル系重合体である請求項1記載
の高固形分非水性重合体分散液。 - 【請求項4】 重合体(B)が、 (b-1) 水酸基を有するビニル単量体、 (b-2) α,β-エチレン性不飽和カルボン酸、 (b-3) −NRR'(ここにR及びR'はそれぞれ水素原
子、炭素数が1〜4のアルキル基あるいはヒドロキシア
ルキル基を表わす)を有するビニル単量体、 (b-4) エポキシ基を有するビニル単量体、 よりなる群から選ばれた官能性単量体の一種以上を共重
合してなるものである請求項1記載の高固形分非水性重
合体分散液。 - 【請求項5】 重合体(C)が、 (b-1) 水酸基を有するビニル単量体、 (b-2) α,β-エチレン性不飽和カルボン酸、 (b-3) −NRR'(ここにR及びR'はそれぞれ水素原
子、炭素数が1〜4のアルキル基あるいはヒドロキシア
ルキル基を表わす)を有するビニル単量体、 よりなる群から選ばれた官能性単量体の一種以上を共重
合してなるものである請求項1記載の高固形分非水性重
合体分散液。 - 【請求項6】 重合体(B)における単量体(b-1)〜(b-4)
の共重合量が、単量体成分の合計量に対して20重量%以
下である請求項4に記載の高固形分非水性重合体分散
液。 - 【請求項7】 重合体(B)が単量体(b-2)として下記一般
式(1)で示される単量体を共重合してなる請求項4に記
載の高固形分非水性重合体分散液。 (式中R1は水素又はメチル基、nは1〜10の整数であ
る) - 【請求項8】 重合体(C)における単量体(b-1)〜(b-3)
の共重合量が、単量体成分の合計量に対して60重量%以
下で、且つ単量体(b-2)〜(b-3)の共重合量が30重量%以
下である請求項5に記載の高固形分非水性重合体分散
液。 - 【請求項9】 さらに架橋剤として、キレート化合物、
アミノ樹脂、多官能性イソシアネート化合物又は多官能
性エポキシ化合物を添加してなる請求項4又は5に記載
の高固形分非水性重合体分散液。 - 【請求項10】 重合体(B)のガラス転移点が0〜60℃
である請求項1又は2に記載の高固形分非水性重合体分
散液。 - 【請求項11】 重合体(C)のガラス転移点が−10〜50
℃である請求項1又は3に記載の高固形分非水性重合体
分散液。 - 【請求項12】有機溶媒(A)の溶解性パラメータ[SP-
(A)]が6.8〜9.0である請求項1に記載の高固形分非水性
重合体分散液。
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JP10188393 | 1993-04-06 | ||
JP5-101883 | 1993-04-06 | ||
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JPH06340816A JPH06340816A (ja) | 1994-12-13 |
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- 1994-04-06 JP JP09071194A patent/JP3201908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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