JPH1159009A - 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法 - Google Patents

印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法

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JPH1159009A
JPH1159009A JP9226747A JP22674797A JPH1159009A JP H1159009 A JPH1159009 A JP H1159009A JP 9226747 A JP9226747 A JP 9226747A JP 22674797 A JP22674797 A JP 22674797A JP H1159009 A JPH1159009 A JP H1159009A
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aluminum hydroxide
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Hiroshi Fukuda
浩史 福田
Hideki Miwa
英樹 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平版印刷版の支持体であるアルミニウム板の
表面処理工程から発生する廃棄物の削減、使用薬品、研
磨剤の使用量の削減を達成し、従来に比して極めて安価
で安定的に製造する印刷版用アルミニウム支持体の表面
処理方法を提供する。 【解決手段】 研磨ブラシと研磨剤スラリーで砂目立て
を行うブラシグレイン表面処理を含む印刷版用アルミニ
ウム支持体の表面処理方法において、前記研磨剤に水酸
化アルミニウムを用い、前記砂目立てに使用した前記水
酸化アルミニウムをアルミン酸ソーダ液に溶解し、過飽
和度の上がった該アルミン酸ソーダ液、溶解しなかった
該水酸化アルミニウムと種結晶水酸化アルミニウムによ
って加水分解反応させて結晶性水酸化アルミニウム21
を精製して回収することを特徴とする印刷版用アルミニ
ウム支持体1の表面処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版の支持
体である印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法に
関し、さらに詳しくは、前記表面処理においてランニン
グコストが低くでき、産業廃棄物の大巾な削減が実現で
きる印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法に関す
るもである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版用の支持体として従来からア
ルミニウム板が広く使用されている。この平版印刷版用
アルミニウム支持体は、該支持体上に設ける感光層の密
着性を高めるべく、その表面には、粗面化処理が施され
ている。そして、この粗面化処理には、機械的手段とし
て、例えば回転しているブラシで研磨剤スラリー(一般
に火成岩から得られるパーミス、ビューミサイトと称す
るもの、あるいは、アルミナなどのものを水と混合し使
用する。)をアルミニウム支持体にこすりつけることに
より、連続的に砂目立て(粗面化処理)を行っている。
【0003】しかしながら、一定の砂目を維持するため
には研磨剤の粒度分布を維持する必要がある。このため
には、研磨処理において磨耗、粉砕してしまった研磨剤
(所望の粒度よりも)を分級器などにより系外に排出す
る必要がある。そのため、使用済みの研磨剤の処分に多
大な経費がかかっていた。
【0004】一方、印刷版用アルミニウム支持体の表面
を、機械的にあるいは電気化学的に粗面化する前後に、
該アルミニウム支持体の表面を、苛性ソーダを用いてエ
ッチングすることが行われている。しかし、このエッチ
ング処理液中のアルミニウムイオン濃度が、印刷版用ア
ルミニウム支持体の品質に及ぼす影響は極めて大きいの
で、該処理液中のアルミニウムイオン濃度を、所定の濃
度に一定に保つことが重要である。
【0005】さらに、硫酸を用いた陽極酸化による表面
処理など種々の表面処理が行われており、そのため廃液
を中和して発生する水酸化アルミニウムスラッジから水
酸化アルミニウムを回収する必要もある。
【0006】また、機械的な粗面化の方法として、本発
明者らもブラシグレインを用いた方法を特開平8―32
4143号公報で提案している。この公報に記載された
表面処理方法によれば、ブラシグレイン法の欠点が解消
され、からみと汚れの品質が改善されて印刷性能が向上
した印刷版を提供できるものの、研磨剤として硬度が低
い水酸化アルミニウムを用いるため、研磨剤の消費量が
多く必要であるという新たな課題が発生していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、印刷版用
アルミニウム支持体の表面処理において、良好な研磨処
理を維持しようとすると、特に、機械的に表面処理(粗
面化処理)する時に発生する廃研磨剤の排出量が多くな
ったり、それに伴い新しい研磨剤の使用量も多くなって
いた。また、印刷版用アルミニウム支持体を、化学的、
電気化学的に粗面化処理(表面処理)する時には、該表
面処理によって発生する廃棄物の排出量が多量であり、
さらに、該表面処理に必要な薬品類の使用量も多くなる
結果を招いていた。したがって、廃棄物の処理作業が煩
雑になるだけでなく、廃棄物の処理費用、例えば研磨剤
や薬品類の購入費用が極めて大きくなるという問題を有
していた。
【0008】本発明の目的は、平版印刷版の支持体であ
るアルミニウム板の表面処理工程から発生する廃棄物の
削減、使用薬品、研磨剤の使用量の削減を達成し、従来
に比して極めて安価で安定的に製造する印刷版用アルミ
ニウム支持体の表面処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に係
る印刷版用アルミニウム支持体の表面処理法によって達
成される。即ち、 (1)研磨ブラシと研磨剤スラリーで砂目立てを行うブ
ラシグレイン表面処理を含む印刷版用アルミニウム支持
体の表面処理方法において、前記研磨剤に水酸化アルミ
ニウムを用い、前記砂目立てに使用した前記水酸化アル
ミニウムをアルミン酸ソーダ液に溶解し、過飽和度の上
がった該アルミン酸ソーダ液、溶解しなかった該水酸化
アルミニウムと種結晶水酸化アルミニウムによって加水
分解反応させて結晶性水酸化アルミニウムを精製して回
収することを特徴とする印刷版用アルミニウム支持体の
表面処理方法、
【0010】(2)研磨処理に使用した前記水酸化アル
ミニウムをアルミン酸ソーダ液に溶解する時に、その溶
解率を15%〜100%とすることを特徴とする上記
(1)に記載の印刷版用アルミニウム支持体の表面処理
方法、
【0011】(3)表面エッチング処理に循環使用する
アルミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部、あるいは該
処理液の一部とアルミニウム支持体の表面処理工程から
排出される廃酸液、廃アルカリ液の中和をする時に発生
する非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミ
ニウムスラッジを混合することにより、過飽和のアルミ
ン酸ソーダ溶液を調製し、該過飽和のアルミン酸ソーダ
溶液から加水分解反応により水酸化アルミニウムを晶析
させ、該水酸化アルミニウムを精製して研磨剤として使
用する印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法であ
って、該研磨使用済み水酸化アルミニウムをアルミン酸
ソーダ液に溶解し、過飽和度の上がった該アルミン酸ソ
ーダ液、溶解しなかった該水酸化アルミニウムと種結晶
水酸化アルミニウムによって加水分解反応をさせて結晶
性水酸化アルミニウムを精製して回収することを特徴と
する印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法、
【0012】(4)研磨処理に使用した水酸化アルミニ
ウムをアルミン酸ソーダ液に溶解する時に、その溶解率
を15%〜100%とすることを特徴とする上記(3)
に記載の印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法、
【0013】(5)印刷版用アルミニウム支持体の表面
処理工程から排出される廃酸液、廃アルカリ液を中和す
る時に、該液のpH値を5.0以上9.0未満の範囲に
することを特徴とする上記(3)に記載の印刷版用アル
ミニウム支持体の表面処理方法により、上記目的が達成
される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1を用いて本発明に係る
印刷版用アルミニウム支持体の表面処理法の第1の実施
形態について説明する。本実施形態における印刷版用ア
ルミニウム支持体の表面処理法の工程では、図1に示す
ように、アルミニウム支持体1は、複数のパスローラ2
に支えられて所定の搬走路を走行しながら、所定の間隔
にて配置された研磨ブラシ3と適宜供給される研磨剤で
ある研磨剤スラリー4によって機械的に表面処理が行わ
れる。
【0015】研磨剤スラリー4は、循環ポンプ6によ
り、アルミニウム支持体1の表面に供給され、同時に研
磨ブラシ3によってアルミニウム支持体1にこすりつけ
られたのち、研磨剤スラリー戻りライン7を経て循環タ
ンク5に戻る。ブラシグレインによる表面処理では、表
面処理に使われた研磨剤スラリーは、そのまま使用して
いると研磨剤粒子径が小さくなり、所望する表面処理が
出来なくなる。従って、新しい研磨剤12と水13とが
循環タンク5に補給される。
【0016】前掲の研磨剤12と水13の補給によって
研磨剤スラリーの一部がオーバーフロータンク5aに流
れ、その研磨剤スラリーをサイクロン8により分級す
る。そして、分級された粒子径の大きい研磨剤のスラリ
ーは、循環タンク5へ返送される一方、粒子径の小さい
研磨剤のスラリーは、研磨剤スラリー排出ライン10を
経て遠心分離機11で脱水されることにより、使用済み
の研磨剤14として粉体状になる。この研磨剤の一部か
ら水酸化アルミニウム21を回収する。また、この研磨
剤の一部を研磨済み水酸化アルミニウム溶解タンク17
に投入する。尚、回収した水酸化アルミニウム21は別
用途の原料に使用することもでき、この場合には水酸化
アルミニウム21は有価物となる。
【0017】水酸化アルミニウム溶解タンク17に投入
された研磨剤は、該溶解タンク17において、例えばス
チーム加熱等により加熱されたアルミン酸ソーダと一定
時間攪拌することによりアルミン酸ソーダに溶解する。
そして、水酸化アルミニウムが溶解することにより過飽
和度が上がったアルミン酸ソーダは、冷却器30を介し
て適宜冷却されて晶析槽18に送液される。晶析槽18
では、晶析反応により再度結晶水酸化アルミニウムが生
成し、脱液機19で固液分離されて、結晶水酸化アルミ
ニウムの粉体として取り出される。
【0018】脱液機19にて固液分離して取り出された
水酸化アルミニウムの一部は、再生研磨剤水酸化アルミ
ニウム20として循環タンク5に適時補給される。ま
た、取り出された水酸化アルミニウムの残量は、種結晶
として晶析槽18に供給することもでき、更に、水酸化
アルミニウム21として取り出し、別用途の原料とする
こともできる。尚、研磨済み水酸化アルミニウム溶解タ
ンク17では、液温度、液濃度(T-NAOH)、攪拌強度
(これによる粉砕作用)、滞留時間を制御することによ
り、研磨済み水酸化アルミニウムの溶解率を調節でき
る。
【0019】以下、本発明に係る印刷版用アルミニウム
支持体の表面処理方法の第2の実施形態について図2及
び図3を参照して説明する。尚、図2と図3は一連の処
理工程を示す連続する図であって、両図の各A、B、C
にて示す部分にて連続している。図2及び図3に示すよ
うに、本実施形態における印刷版用アルミニウム支持体
の表面処理法の工程では、アルミニウム支持体1は、前
掲の第1の実施形態と同様に、パスロール2に支えられ
て、研磨ブラシ3と研磨剤とによって機械的に表面処理
が行われる。研磨剤スラリー4は、循環ポンプ6により
アルミニウム支持体の表面に供給され、同時に研磨ブラ
シ3によってアルミニウム支持体1にこすりつけられた
のち研磨剤スラリー戻りライン7を経て循環タンク5に
戻る。ブラシグレインによる表面処理では、表面処理に
使われた研磨剤スラリーは、そのまま使用していると研
磨剤粒子径が小さくなり表面処理が出来なくなるため新
しい研磨剤12と水13とが循環タンク5に補給され
る。それにより、研磨剤スラリー4の一部がオーバーフ
ロータンク5aに流れ、その研磨剤スラリーをサイクロ
ン8により分級する。分級された粒子径の大きい研磨剤
スラリーは、循環タンク5へ返送される一方、粒子径の
小さい研磨剤スラリーは、研磨剤スラリー排出ライン1
0を経て遠心分離機11で脱水されて、使用済みの研磨
剤14として、粉体状になる。これの一部を、研磨済み
水酸化アルミニウム溶解タンク17に投入する。
【0020】水酸化アルミニウム溶解タンク17に投入
された使用済み研磨剤は、該溶解タンク17で加熱され
たアルミン酸ソーダと一定時間攪拌することによりアル
ミン酸ソーダに溶解する、そして、この水酸化アルミニ
ウムが溶解することにより過飽和度が上がったアルミン
酸ソーダは、晶析槽18に送液される。この送液に際し
て、冷却器30により液温度を適宜冷却する。晶析槽1
8では、晶析反応により再度結晶水酸化アルミニウムが
生成し、脱液機19で固液分離されて、結晶水酸化アル
ミニウム粉体として取り出される。
【0021】取り出された水酸化アルミニウムの一部
は、再度研磨剤として補給される。即ち、再生水酸化ア
ルミニウム20として循環タンクに適時補給される。ま
た、取り出された水酸化アルミニウムの残量(補給用と
して用いたもの以外)は、有価物水酸化アルミニウム2
1として取り出され、別用途の原料に使用される。尚、
研磨済み水酸化アルミニウム溶解タンク17において
は、液温度、液濃度(T-NAOH)、攪拌強度(これによる
粉砕作用)、滞留時間を制御することにより研磨済み水
酸化アルミニウムの溶解率を調節できる。本実施形態お
ける液温度の調節は、スチーム加熱方法を用いており、
また、攪拌は、適宜駆動されるスクリュウ等を用いるこ
とができる。
【0022】一方、アルミニウム支持体1の表面処理工
程の水洗槽40,41,42,43、電解処理槽50、
陽極酸化処理槽60から排出された廃酸、廃アルカリ液
は、pH調整槽70で中和調整され、凝集沈殿槽80で
発生した非結晶水酸化アルミニウム(水酸化アルミニウ
ムスラッジ)フロックは、濃縮されてフィルタープレス
81などの装置で脱水される。脱水された水酸化アルミ
ニウムスラッジは、スラッジ溶解タンク82に投入され
てアルミン酸ソーダに溶解され、その結果、アルミン酸
ソーダのアルミニウム過飽和度が上昇する。この液を分
離器83に送液し、不溶解成分を分離し、分離液を晶析
槽18に投入し、加水分解反応により水酸化アルミニウ
ムを精製する。
【0023】精製した水酸化アルミニウムは、脱液機1
9(真空濾過器)で固液分離し、濾液の一部は、エッチ
ング処理液として利用するべく調液タンク45に送液
し、残りは、研磨済み水酸化アルミニウム溶解タンク1
7、スラッジ溶解タンク82へ溶解用の液として送られ
る。又、調液タンク45の液は、濃縮装置84を介して
スラッジ溶解タンク82に送液される。なお、図中にお
いて、符号46は適宜調整された液をスプレーにより吹
き付けることができるエッチング処理槽であり、符号5
9は適宜電極が配置された陽極酸化給電槽である。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る印刷版用アルミニウム支
持体の表面処理方法における実施例について説明する。
【0025】(実施例1)本実施例1は、図1に示した
印刷版用アルミニウム支持体の表面処理工程にしたがっ
て処理した実施例である。本実施例1の処理条件は、表
―1に示す通りである。
【0026】
【表1】
【0027】一方、本実施例1の比較例1としては、研
磨済み水酸化アルミニウムの溶解、晶析を行わず、発生
した研磨済み水酸化アルミニウムは、有価物として売却
し、研磨剤の補給は、工業用原料の水酸化アルミニウム
を用いた。この結果から、本実施例1は、比較例1に比
して、アルミニウム支持体の表面処理方法の機械的粗面
化で研磨剤として結晶性水酸化アルミニウムを用いる方
法により安定した処理ができ、且つ平版印刷版の支持体
であるアルミニウム板の表面処理工程から発生する研磨
剤をリサイクルでき、研磨剤の費用削減及び廃棄物の削
減を図ることができることが判った。即ち、本実施例1
によれば、本発明に係る請求項1、請求項2を満足する
結果を得ることができた。
【0028】(実施例2)本実施例2は、図2および図
3に示した印刷版用アルミニウム支持体の表面処理法を
用いた実施例である。本実施例2の処理条件は、表―2
に示す通りである。
【0029】
【表2】
【0030】(実施例3)本実施例3は、前記実施例2
と同様に、図2および図3に示した印刷版用アルミニウ
ム支持体の表面処理法を用いた別の実施例である。本実
施例3の処理条件は、表―3に示す通りであるが、表−
3に示す以外の条件は、前記実施例2に準じる条件とし
た。
【0031】
【表3】
【0032】本実施例2及び3に対する比較例2は、研
磨済み水酸化アルミニウムの溶解、晶析を行わず、発生
した研磨済み水酸化アルミニウムは、有価物として売却
し、研磨剤の補給は、工業用原料の水酸化アルミニウム
を用いた。この結果から、本実施例2並びに実施例3
は、比較例2に比して、アルミニウム支持体の表面処理
方法の機械的粗面化で研磨剤として結晶性水酸化アルミ
ニウムを用いる方法により安定した処理ができ、且つ平
版印刷版の支持体であるアルミニウム板の表面処理工程
から発生する廃棄物の削減、使用薬品、研磨剤の使用量
の削減ができることが判った。具体的には、本実施例2
によれば、上記実施例1による効果に加え、水酸化アル
ミスラッジ(廃棄物)の削減及びエッチング用苛性ソー
ダの削減(即ち、使用薬品の削減)を図ることができ、
また本実施例3によれば、実施例2による効果に加え、
更に水酸化アルミスラッジの質を安定化させることがで
きる。即ち、本実施例2によれば、本発明に係る請求項
3及び4を満足する結果を得ることができ、また本実施
例3によれば、本発明に係る請求項3及び5を満足する
結果を得ることができた。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る印刷版
用アルミニウム支持体の表面処理方法によれば、アルミ
ニウム支持体表面処理方法の機械的粗面化で研磨剤とし
て結晶性水酸化アルミニウムを用いる方法において、研
磨剤を有効利用でき且つ研磨品質が安定するだけでな
く、平版印刷版の支持体であるアルミニウム板の表面処
理工程から発生する廃棄物の削減、使用薬品、研磨剤使
用量を従来に比べて少なくすることができる。この結
果、上記表面処理工程におけるランニングコストの削減
を達成でき、廉価でかつ高品質な印刷版用アルミニウム
支持体を安定供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷版用アルミニウム支持体の表
面処理方法の第1の実施形態を示す処理工程の概略フロ
ー図である。
【図2】本発明に係る印刷版用アルミニウム支持体の表
面処理方法の第2の実施形態を示す処理工程の概略フロ
ー図の一部を示す図である。
【図3】本発明に係る印刷版用アルミニウム支持体の表
面処理方法の第2の実施形態を示す処理工程の概略フロ
ー図の一部を示す図である。
【符号の説明】 1 印刷版用アルミニウム支持体 2 パスローラ 3 研磨ブラシ 4 研磨剤スラリー 5 循環タンク 5a オーバーフロータンク 6 研磨剤スラリー戻りライン 8 サイクロン 9 ポンプ 10 研磨剤スラリー 11 遠心分離器 12 研磨剤水酸化アルミニウム 13 水 14 研磨済み水酸化アルミニウム 17 溶解タンク 18 晶析槽 19 脱液機 20 研磨剤水酸化アルミニウム 21 水酸化アルミニウム(有価物)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨ブラシと研磨剤スラリーで砂目立て
    を行うブラシグレイン表面処理を含む印刷版用アルミニ
    ウム支持体の表面処理方法において、 前記研磨剤に水酸化アルミニウムを用い、前記砂目立て
    に使用した前記水酸化アルミニウムをアルミン酸ソーダ
    液に溶解し、過飽和度の上がった該アルミン酸ソーダ
    液、溶解しなかった該水酸化アルミニウムと種結晶水酸
    化アルミニウムによって加水分解反応させて結晶性水酸
    化アルミニウムを精製して回収することを特徴とする印
    刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 研磨処理に使用した前記水酸化アルミニ
    ウムをアルミン酸ソーダ液に溶解する時に、その溶解率
    を15%〜100%とすることを特徴とする請求項1に
    記載の印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 表面エッチング処理に循環使用するアル
    ミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部、あるいは該処理
    液の一部とアルミニウム支持体の表面処理工程から排出
    される廃酸液、廃アルカリ液の中和をする時に発生する
    非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミニウ
    ムスラッジを混合することにより、過飽和のアルミン酸
    ソーダ溶液を調製し、該過飽和のアルミン酸ソーダ溶液
    から加水分解反応により水酸化アルミニウムを晶析さ
    せ、該水酸化アルミニウムを精製して研磨剤として使用
    する印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法であっ
    て、 該研磨使用済み水酸化アルミニウムをアルミン酸ソーダ
    液に溶解し、過飽和度の上がった該アルミン酸ソーダ
    液、溶解しなかった該水酸化アルミニウムと種結晶水酸
    化アルミニウムによって加水分解反応をさせて結晶性水
    酸化アルミニウムを精製して回収することを特徴とする
    印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 研磨処理に使用した水酸化アルミニウム
    をアルミン酸ソーダ液に溶解する時に、その溶解率を1
    5%〜100%とすることを特徴とする請求項3に記載
    の印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理
    工程から排出される廃酸液、廃アルカリ液を中和する時
    に、該液のpH値を5.0以上9.0未満の範囲にする
    ことを特徴とする請求項3に記載の印刷版用アルミニウ
    ム支持体の表面処理方法。
JP9226747A 1997-08-22 1997-08-22 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法 Pending JPH1159009A (ja)

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JP9226747A JPH1159009A (ja) 1997-08-22 1997-08-22 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法
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