JP2988650B2 - アルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液の処理方法 - Google Patents

アルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウムを含有す
る塩酸−リン酸系廃液を処理して、アルミニウムを除去
し、廃液を再生・再利用する方法に関するものである。
本発明は、例えばアルミニウム電解コンデンサの生産工
程や、アルミニウムの化学研磨工程から排出される廃液
の処理に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム電解箔工業関係では、エッ
チングや化成など電気的・化学的処理を行い、高品質ア
ルミニウム電解箔を生産している。従来、アルミニウム
箔の化学処理には塩酸や硝酸などの単独酸が用いられて
おり、この工程から排出される廃液は単独酸にアルミニ
ウムが溶解しただけの単純な組成であった。しかしなが
ら、製品の小型化などコンデンサ性能の向上が望まれ、
その要請に応えるべく、エッチングや化成などの処理技
術は高度化している。それに伴い、使用される酸は塩酸
や硝酸などの一塩基酸にリン酸や硫酸を加えた混酸が用
いられるようになり、排出される廃液の組成は複雑化
し、その処理が困難となってきた。
【0003】従来、アルミニウム電解コンデンサを製造
している電解箔工業関係の工場から排出される廃液は、
中和処理後に廃棄されるか、又はせいぜい製紙工場の凝
集剤として利用される程度であったが、前記のような硫
酸やリン酸などの不揮発性酸を含有する一塩基酸廃液か
ら凝集剤を製造しようとすると、一塩基酸の酸基とアル
ミニウムとの塩が析出するだけでなく、アルミニウムの
硫酸塩やリン酸塩も同時に析出してしまい、凝集剤とし
ての利用も困難となり、その処理に困窮していた。ま
た、中和処理にはアルカリが大量に消費されるので処理
費が高くなるだけでなく、中和により副生する水酸化ア
ルミニウムの分離が困難になるという問題もあった。
【0004】特開平4−346680号公報には、廃混
酸に濃塩酸又は高濃度塩化水素ガスを添加して系内のH
Cl濃度を増大することにより、廃混酸内に溶解してい
るアルミニウムをAlCl3 ・6H2 O結晶として除去
し、リン酸などを回収して再利用する方法が記載されて
いる。しかし、この方法では高濃度HClを添加する必
要があるので、実際には高濃度塩化水素ガスを廃酸に添
加することになり、塩化水素ガス供給管などが腐蝕する
という欠点がある。また、この方法でアルミニウムの除
去率を増加させるためには、高濃度HClを過剰に添加
する必要があるので、AlCl3 ・6H2 O結晶を除去
した再生液中にもHCl成分が過剰に残留することにな
り、この再生液を再利用する前に、再生液から余分なH
Cl成分を更に除去する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の諸問題を解決し、例えば、アルミニウム電解コンデン
サ製造工程などから大量に発生する、アルミニウムを含
有する塩酸−リン酸系廃液から、高濃度塩酸や高濃度塩
化水素ガスを過剰に用いることなく、リン酸を効率的に
回収して再利用することができ、且つ副産物として高純
度の塩化アルミニウム結晶を得ると共に、アルミニウム
除去率も高くなる方法を提供することにある。本発明者
は、前記の廃液を濃縮して塩化アルミニウムスラリーを
生成した後、特定量の塩酸を2回に分けて添加すること
により、前記の目的を達成し、アルミニウムを70%以
上除去回収することができ、リン酸を90%以上の効率
で回収することができることを見出した。本発明はこう
した知見に基づくものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、
(1)アルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液を濃
縮して塩化アルミニウム結晶を析出させることによりス
ラリーを生成し、(2)前記工程(1)で得られるスラ
リーに、スラリー母液内のアルミニウムに対して塩素
0.1〜1モルに相当する量の塩酸を添加して塩化アル
ミニウム結晶を析出させてから、塩化アルミニウム結晶
と母液とを分離し、そして(3)前記工程(2)で得ら
れた母液に、前記工程(1)の濃縮前廃液中のアルミニ
ウムに対して塩素2〜6モルに相当する量の塩酸を添加
して塩化アルミニウム結晶を析出させてから、塩化アル
ミニウム結晶と母液とを分離することを特徴とする、ア
ルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液の処理方法に
関する。
【0007】本発明方法で処理の対象となる廃液は、主
成分として塩酸とリン酸を含む処理液で、アルミニウム
金属処理を行うことによって生じる、アルミニウム含有
廃液であれば特に限定されるものでなく、例えば、アル
ミニウム電解コンデンサの製造工程より大量に発生する
廃液である。また、廃液中に各種無機酸(硝酸及び/又
は硫酸)を少量含有していてもよい。
【0008】本発明の処理方法によれば、最初に被処理
廃液を濃縮することにより、廃液中に溶解しているアル
ミニウムを塩化アルミニウム結晶(AlCl3 ・6H2
O)の形で析出させ、廃液をスラリー化させる。この濃
縮操作では、廃液中の塩化アルミニウムの一部を燐酸ア
ルミニウムに変換し、こうして発生した遊離塩酸を水と
共に留出・除去するので、リン酸の共存系であっても、
遊離塩酸の少ない状態で純粋なAlCl3 ・6H2 O結
晶が得られる。濃縮操作は、例えば真空蒸発又は蒸気圧
縮蒸発により行うことができる。得られる留出液は塩酸
からなるので、これを処理液に添加して再利用すること
ができる。
【0009】この濃縮工程では、遊離塩酸の留出・除去
後に廃液中に残留する全塩素イオンが塩化アルミニウム
結晶(AlCl3 ・6H2 O)の生成に利用される程度
まで濃縮するのが好ましい。ここで、本発明方法で処理
する廃液中にはリン酸根が存在し、残留塩素イオン量
が、塩化アルミニウム結晶の生成に必要な量より少なく
なっても、リン酸アルミニウムが生成されるので、リン
酸の存在量に応じて遊離塩酸を多く留出・除去すること
ができる。すなわち、濃縮の程度は、生成する濃縮後の
廃液内において、アルミニウムに対する塩素の存在量が
アルミニウム1モルに対して塩素イオンとリン酸イオン
との合計モル数が3未満であり、しかも、アルミニウム
1モルに対する塩素イオンとリン酸イオンとの合計モル
数が3からリン酸イオンのモル数の2倍を引いた値以上
になるように調整する。
【0010】被処理廃液中に含まれるアルミニウムイオ
ン1モルに対して、塩素イオン及びリン酸イオンの合計
モル数が3以上では、遊離の燐酸が存在するため、濃縮
時に塩化アルミニウム結晶の析出が抑えられてしまうた
め、スラリーが得られにくい。また、アルミニウム1モ
ルに対する塩素イオンとリン酸イオンとの合計モル数が
3からリン酸イオンのモル数の2倍を引いた値未満にな
ると、燐酸アルミニウムや水酸化アルミニウム結晶の析
出が起こるので好ましくない。
【0011】前記の濃縮工程で得られたスラリーから直
接、塩化アルミニウム結晶(AlCl3 ・6H2 O)と
母液との分離を行うと、母液の粘性が高く、また析出し
た結晶も微細な結晶が多いため、固液分離が悪く、付着
水としてのリン酸の損失も大きい。そこで、本発明方法
によれば、前記の濃縮工程に続いて、特定量の塩酸を2
回に分けて添加する。最初の塩酸添加工程(以下、第1
次塩酸添加工程)では、前記の濃縮工程で得られたスラ
リーに塩酸を添加する。塩酸の添加量は、スラリー母液
内のアルミニウム1モルに対して塩素0.1〜1モルに
相当する量である。塩酸の添加量が、母液内アルミニウ
ム1モルに対して塩素0.1モルよりも少ないと、固液
分離性が悪く、付着水としてリン酸イオンの損失が大き
く、塩酸の添加量が、母液内アルミニウム1モルに対し
て塩素1モルよりも多いと、遊離塩酸の存在量が多くな
り、塩化アルミニウムの溶解度が低下するため、それに
つれ微細な塩化アルミニウム(AlCl3 ・6H2 O)
結晶が析出する。そのためかえって固液分離が悪くな
り、付着水としてのリン酸の損失が大きくなる。このた
め、塩酸の添加量が多くなると、結晶粒を大きくするた
めに冷却による晶析工程を実施する必要が生じる。
【0012】これに対して、本発明においては、第1次
塩酸添加工程の後で冷却工程を実施する必要はなく、後
述する第2次塩酸添加工程の後で、必要に応じて冷却工
程を行うことができる。なお、第1次塩酸添加工程後の
分離工程において、塩化アルミニウム結晶により結晶水
として水分を除去することができるため、第2次塩酸添
加工程後に行う冷却工程では、冷却処理量を少なくする
ことができる。
【0013】前記の第1次塩酸添加工程により、スラリ
ー母液内に溶解していたアルミニウムが、塩化アルミニ
ウム結晶(AlCl3 ・6H2 O)として析出する。ま
た、塩酸添加前と比較して母液の粘性が低下するので、
固液分離が容易になる。第1次塩酸添加工程の最後に、
生成した塩化アルミニウム結晶(AlCl3 ・6H
2 O)を、例えば、母液温度30〜70℃にて遠心分離
機により母液と分離する。こうして分離された塩化アル
ミニウム結晶は、燐酸濃度が低いため凝集剤等に利用で
きる。また、塩化アルミニウム結晶の洗浄工程をもうけ
ることで、純度の高い結晶を得ることができ、結晶の熱
分解により高純度アルミナ(Al2 3 )と塩酸(HC
l)とを得ることができる。次に結晶を除去した残りの
母液内にも依然として大量のアルミニウムが残存してい
るので、続いて以下の第2次塩酸添加工程によってそれ
らのアルミニウムを除去する。
【0014】第2次塩酸添加工程では塩酸を添加して前
記母液中の塩化アルミニウムの溶解度を下げて、塩化ア
ルミニウム結晶としてアルミニウムの除去を行う。その
際、アルミニウムの除去率を上げるため、第2次塩酸添
加工程を行う前に、前記母液を再度濃縮し、塩化アルミ
ニウム結晶(AlCl3 ・6H2 O)を析出させ、スラ
リーを生成するのが好ましい。この濃縮工程は第1次塩
酸添加工程と同様、生成する濃縮後の廃液内において、
アルミニウムに対する塩素の存在量がアルミニウム1モ
ルに対して塩素イオンとリン酸イオンとの合計モル数が
3未満であり、しかも、アルミニウム1モルに対する塩
素イオンとリン酸イオンとの合計モル数が3からリン酸
イオンのモル数の2倍を引いた値以上になるように調整
する。
【0015】続いて、スラリーに特定量の塩酸を添加す
る。すなわち、前記第1次濃縮工程の濃縮前廃液中のア
ルミニウム1モルに対して塩素2〜6モルに相当する量
の塩酸を添加して冷却晶析により塩化アルミニウム結晶
(AlCl3 ・6H2 O)を析出させてから、それらの
結晶と母液とを分離する。塩酸の添加量が、母液内アル
ミニウム1モルに対して塩素2モルよりも少ないと、1
0℃以下でも塩化アルミニウムの十分な過飽和溶液が得
ることが出来ず、アルミニウムの除去率が低下する。塩
酸の添加量が、母液内アルミニウム1モルに対して塩素
6モルよりも多いと、遊離の塩酸と燐酸の存在量が多く
なり、微細な塩化アルミニウム結晶が析出してしまい、
固液分離が悪くなり、付着水が増加して燐酸の損失が大
きくなるとともに、塩酸を大量に付着しているため、得
られた塩化アルミニウム結晶を凝集剤に利用する際にp
H低下の原因になる。
【0016】第2次塩酸添加工程の終了後に、例えば、
2〜20℃/hrの冷却速度で、0〜30℃に冷却する
のが好ましい。続いて、生成した塩化アルミニウム結晶
(AlCl3 ・6H2 O)を、例えば遠心分離機により
母液と分離する。
【0017】こうして、第1次塩酸添加工程後の固液分
離操作によって得られる母液内に残留していたアルミニ
ウムを回収することができ、前記と同様に加熱分解して
アルミナと塩酸とを得ることができる。また、塩化アル
ミニウム結晶を除去した母液は、必要により酸濃度の調
整などを行ってから、アルミニウム表面処理液として再
利用することができる。
【0018】
【作用】本発明方法によれば、最初の濃縮工程及び第1
次塩酸添加工程においては、遊離塩酸の存在量が少ない
条件下で塩化アルミニウム結晶を析出させるので、純粋
な結晶を生成させ、これを回収することができる。ま
た、続いて実施する第2次塩酸添加工程においては、で
きる限り多量のアルミニウムを回収することを目的とす
るので、存在するアルミニウム量に対して過剰の塩酸を
添加する必要があるが、既にアルミニウムの一部分は回
収・除去されているので、添加する塩酸の量は、残存す
る比較的少量のアルミニウムに対して過剰であれば足
り、過剰となる塩酸の絶対量は少量ですむ。更に、本発
明方法では、廃液などに存在するアルミニウム量などに
対応する特定量の塩酸を添加すればよく、被処理廃液内
の塩酸濃度を高濃度にする必要がないので、高濃度塩酸
や高濃度塩化水素ガスを使用する必要がない。従って、
処理装置の腐蝕などの問題も発生しない。
【0019】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。実施例1 アルミニウム箔エッチング廃液として、被処理試験液2
680g(組成:Al=82.3g/リットル;Cl=
301g/リットル;PO4 =78.2g/リットル;
NO3 =25.6g/リットル:比重=1.340)を
用意した。この試験液をガラスの反応缶に入れ、約80
℃、160Torrにて濃縮し、留出液670.2gを
得た。留出液の組成は、Al=0.0g/リットル、C
l=154g/リットル、PO4 =0.0g/リット
ル、及びNO3 =11.3g/リットルであり、比重は
1.050であった。また、反応缶中にスラリー200
9.8gが残留した。このスラリーの母液のAl濃度は
120.9g/リットルであり、Cl濃度は369.9
g/リットルであった。
【0020】次に、前記のスラリー2009.8gに、
35重量%塩酸(比重=1.18)236gを攪拌下に
添加し、60℃にて生成液を遠心分離機にかけ、塩化ア
ルミニウム結晶(559.8g)とろ液(1680.2
g:比重=1.443)とに分けた。塩化アルミニウム
結晶の組成は、Al=10.7%、Cl=43.3%、
PO4 =0.57%、NO3 =0.13%であった。ま
た、ろ液の組成は、Al=89.9g/リットル、Cl
=293g/リットル、PO4 =131g/リットル、
及びNO3 =37.1g/リットルであり、比重は1.
443であった。
【0021】前記のろ液1.164リットルを再度反応
缶に入れ、約90℃、160Torrにて濃縮し、留出
液588.9gを得た。留出液の組成は、Al=0.0
g/リットル、Cl=170g/リットル、PO4
0.0g/リットル、及びNO3 =11.3g/リット
ルであり、比重は1.079であった。また、反応缶中
に濃縮液約1091.3gが残留した。この濃縮液のA
l濃度は169.2g/リットルであり、Cl濃度は4
01.5g/リットルであった。
【0022】次に、前記の濃縮液1091.3gに、3
5重量%塩酸1293gを70℃にて攪拌下に添加し、
冷却速度5℃/hrにて20℃まで冷却した。生成液を
遠心分離機にかけ、塩化アルミニウム結晶(606.1
g)とろ液(1778.1g:比重=1.268)とに
分けた。塩化アルミニウム結晶の組成は、Al=9.8
5%、Cl=40.1%、PO4 =1.65%、NO3
=0.18%であった。また、ろ液の組成は、Al=3
1.9g/リットル、Cl=316g/リットル、PO
4 =101.4g/リットル、及びNO3 =25.6g
/リットルであり、比重は1.268であった。全工程
によるアルミニウムの除去率は72.7%であり、PO
4 の回収率は90.9%であった。
【0023】実施例2 アルミニウム箔エッチング廃液として、被処理試験液2
664g(組成:Al=82.3g/リットル;Cl=
301g/リットル;PO4 =78.2g/リットル;
NO3 =25.6g/リットル:比重=1.340)を
用意した。この試験液をガラスの反応缶に入れ、約80
℃、140Torrにて濃縮し、留出液700.0gを
得た。留出液の組成は、Al=0.0g/リットル、C
l=145g/リットル、PO4 =0.0g/リット
ル、及びNO3 =7.39g/リットルであり、比重は
1.050であった。また、反応缶中にスラリー196
4.0gが残留した。このスラリーの母液のAl濃度は
123.8g/リットルであり、Cl濃度は379.7
g/リットルであった。
【0024】次に、前記のスラリー1964.0gに、
35重量%塩酸(比重=1.18)236gを攪拌下に
添加し、60℃にて生成液を遠心分離機にかけ、塩化ア
ルミニウム結晶(541.7g)とろ液(1658.2
g:比重=1.449)とに分けた。塩化アルミニウム
結晶の組成は、Al=10.0%、Cl=42.6%、
PO4 =0.64%、NO3 =0.14%であった。ま
た、ろ液の組成は、Al=95.3g/リットル、Cl
=306.9g/リットル、PO4 =132.8g/リ
ットル、及びNO3 =39.5g/リットルであり、比
重は1.449であった。
【0025】前記のろ液1.144リットルを再度反応
缶に入れ、35重量%塩酸3500gを70℃にて攪拌
下に添加し、冷却速度5℃/hrにて5℃まで冷却し
た。生成液を遠心分離機にかけ、塩化アルミニウム結晶
(610.8g)とろ液(4547.3g:比重=1.
220)とに分けた。塩化アルミニウム結晶の組成は、
Al=10.5%、Cl=43.0%、PO4 =0.1
3%、NO3 =0.22%であった。また、ろ液の組成
は、Al=12.0g/リットル、Cl=343g/リ
ットル、PO4 =40.5g/リットル、及びNO3
11.7g/リットルであり、比重は1.22であっ
た。全工程によるアルミニウムの除去率は71.8%で
あり、PO4 の回収率は97%であった。
【0026】
【発明の効果】本発明方法によれば、高純度塩化アルミ
ニウム結晶の回収とアルミニウムの高回収率とを同時に
達成することができ、更にリン酸の回収率も高くするこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−121901(JP,A) 特開 平5−228471(JP,A) 特開 平4−346680(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/02,1/58 C01F 7/56 B01D 9/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)アルミニウムを含有する塩酸−リ
    ン酸系廃液を濃縮して塩化アルミニウム結晶を析出させ
    ることによりスラリーを生成し、(2)前記工程(1)
    で得られるスラリーに、スラリー母液内のアルミニウム
    1モルに対して塩素0.1〜1モルに相当する量の塩酸
    を添加して塩化アルミニウム結晶を析出させてから、塩
    化アルミニウム結晶と母液とを分離し、そして(3)前
    記工程(2)で得られた母液に、前記工程(1)の濃縮
    前廃液中のアルミニウム1モルに対して塩素2〜6モル
    に相当する量の塩酸を添加して塩化アルミニウム結晶を
    析出させてから、塩化アルミニウム結晶と母液とを分離
    することを特徴とする、アルミニウムを含有する塩酸−
    リン酸系廃液の処理方法。
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