JPH05147370A - 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法 - Google Patents

印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法

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JPH05147370A
JPH05147370A JP34174091A JP34174091A JPH05147370A JP H05147370 A JPH05147370 A JP H05147370A JP 34174091 A JP34174091 A JP 34174091A JP 34174091 A JP34174091 A JP 34174091A JP H05147370 A JPH05147370 A JP H05147370A
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solution
treatment
liquid
aluminum
treatment liquid
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JP34174091A
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Hiroshi Fukuda
浩史 福田
Hideki Miwa
英樹 三輪
Tadashi Endo
正 遠藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 印刷版用アルミニウム板の表面処理を水酸化
ナトリウムを用いて行う場合、(1)処理液中のアルミ
ニウムイオン濃度を所定の濃度に保ち、(2)循環使用
するアルミン酸ソーダ溶液を含む処理から水酸化アルミ
ニウムの晶析速度を速くし、(3)晶析した水酸化アル
ミニウムに含まれる不純物を低減する。 【構成】 循環使用するアルミン酸ソーダ溶液を含む処
理液の一部を分離し、該溶液中のカルシウムを5ppm
未満に除去した後、加水分解して溶液から水酸化アルミ
ニウムを速やかに晶析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷版用アルミニウム
板の表面処理方法に関し、水酸化ナトリウムを主成分と
するエッチング液の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】印刷版用アルミニウム板の表面処理方法
には多様な処理液が用いられている。例えば、電気化学
的に粗面化する工程では硝酸、並びに塩酸が、また陽極
酸化工程では硫酸が、更にまた、化学的にアルミニウム
をエッチングする工程では、水酸化ナトリウムが一般的
に用いられている。
【0003】一方、平版印刷版用支持体としては、アル
ミニウム板、又はアルミニウム合金板が用いられてお
り、上述の処理液中のアルミニウムイオン濃度によって
大きく処理後の表面形状などが異なり、アルミニウムイ
オン濃度が印刷版用アルミニウム支持体の品質に及ぼす
影響は大きい。
【0004】例えば、硝酸で電気化学的に砂目立てする
場合、最も均一に砂目立てがしやすい硝酸濃度としては
5グラム/リットル〜30グラム/リットルが適当であ
るが、アルミニウムイオン濃度も5グラム/リットル〜
15グラム/リットル付近が適している。また、硫酸で
陽極酸化を行う場合も、硫酸濃度としては50グラム/
リットル〜300グラム/リットルが適当であるが、ア
ルミニウムイオン濃度が15グラム/リットルを越える
と、均一にアルミニウム板表面に陽極酸化皮膜が出来な
くなる。
【0005】機械的な粗面化の後や、硝酸あるいは硫酸
での電気化学的粗面化の前後処理として水酸化ナトリウ
ムによるエッチング処理を行うことは一般的で、多くの
場合処理液中にアルミニウムイオンが共存する。その場
合にも最適な水酸化ナトリウムの濃度とアルミニウムイ
オン濃度があり、それぞれ水酸化ナトリウム濃度は飽和
濃度以下の200〜600グラム/リットルであり、ま
たアルミニウム濃度は10〜100グラム/リットルが
適当である。またアルミニウム濃度と水酸化ナトリウム
濃度との比率は低い方がよく、アルミニウム濃度は飽和
濃度以下である場合が一般的である。
【0006】上述の通り、アルミニウムイオン濃度が印
刷版用アルミニウム支持体の品質に及ぼす影響は大きい
ので、処理液中のアルミニウムイオン濃度は所定の濃度
に一定に保つことが重要である。アルミニウム濃度を一
定に保つために従来は処理系内の処理液を系外に排出し
てアルミニウムイオン濃度を一定に保つか、特開昭57
−192300号公報に記載されているようにイオン交
換樹脂を用いて処理液中のアルミニウムイオンをイオン
交換樹脂に吸着させ、アルミニウムイオン濃度を一定に
保つ方法が一般的であった。
【0007】しかしながら、処理系内の処理液を系外に
排出してアルミニウムイオン濃度を一定に保つよう系外
で調節する方法は、アルミニウムイオンと共に処理液を
排出しなければならず、処理液の使用量が非常に大きく
なるという問題があり、廃液処理の負荷も大であった。
【0008】また、イオン交換樹脂でアルミニウムイオ
ンを吸着してアルミニウムイオンを系外に排出する方法
は、アルミニウムイオンの除去率が低く、また除去率が
低いために多量の樹脂が必要であり、しかも、3ケ月に
一回程度交換しなくてはならず、ランニングコストが非
常に大きくなるという問題点があった。
【0009】更に、水酸化ナトリウムとアルミニウムイ
オンを分離するには、本発明者らが以前に提案したイオ
ン交換膜を用いた拡散透析によるアルミニウムイオンの
系外排出(特開平1−200992号公報)があった。
しかしながら、拡散透析の場合は、膜に付着する鉄等の
不溶性金属の除去及び拡散透析後の廃液側に水酸化アル
ミニウム等のスケールが付着するため、3日に一回硫酸
等で酸洗浄をしなければならず、ランニングコストが増
大するという問題点があった。さらに、アルミニウム板
の表面から多量に排出されるアルミニウムスラッジにつ
いても、このスラッジの有効な利用法がないため、その
処分にも困っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】平版印刷版用アルミニ
ウム板の表面処理を酸、アルカリの多様な処理液を用い
て行う場合、特に水酸化ナトリウムを用いて表面のエッ
チング処理を行う場合、本発明の課題は、1)表面処理
の品質を良好、且つ均一にするため、処理液中のアルミ
ニウムイオン濃度を所定の濃度に保つこと。2)加水分
解を行う場合、該液中のカルシウムを除去し、晶析反応
を早め、かつ晶析する水酸化アルミニウムに含まれる不
純物を低減することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
解決のため鋭意研究努力した結果、以下の発明を生み出
すことが出来た。
【0012】すなわち、循環使用するアルミン酸ソーダ
溶液を含む処理液の一部を取り出し、必要に応じて水を
加えたのち、溶解液を0℃〜100℃に維持し、該液中
に消石灰〔Ca(OH)2〕とソーダ灰(Na2 CO3)ま
たはリン酸塩(Na2 HPO4)を添加し、溶解液中のカ
ルシウム、マグネシウム、ケイ酸、鉄、マンガンなどを
除去する。そして、その過飽和のアルミン酸ソーダ溶液
を晶析槽に送液し、加水分解反応を起こしアルミン酸ソ
ーダ溶液から水酸化アルミニウムを晶析させると共に水
酸化ナトリウム溶液を回収する。そして回収した水酸化
ナトリウム溶液を調液タンクに戻して(この時必要に応
じて濃縮する。)処理液中のアルミニウムイオン濃度を
所定の濃度に保つことが出来、工業的に有効な水酸化ア
ルミニウムを生産することが出来るようになり、晶析反
応時間も短くなり、刷版用アルミニウム支持体の表面処
理方法としてはより好ましい態様の表面処理方法に達し
た。
【0013】本発明において処理液中のアルミニウムイ
オンを系外に分離するということは、処理工程に用いた
処理液を処理工程とは無関係の場所で系外に分離すると
いうことである。また、本発明において該回収した処理
液を循環使用中の処理液と混合し、処理液内のアルミニ
ウムイオン濃度を一定の濃度に保つということは、回収
したアルミニウムイオン濃度の低い液を、調液タンクに
戻して、補給液及び希釈水を追加して、表面処理に使用
する処理液のアルミニウムイオンの濃度を所定の濃度に
保つことを意味する。
【0014】また、イオン交換膜を用いた拡散透析法と
は、イオン交換膜をはさんだ両側の液の濃度差によっ
て、分離を行うものである。
【0015】過飽和のアルミン酸ソーダ溶液を用いて水
酸化アルミニウムを晶折させる方法としては、特公昭5
3−27718号公報の様に攪拌羽根を用いて水酸化ア
ルミニウムを析出させる方法等いろいろある。
【0016】本発明の一具体例を添付図1によって説明
する。但し本発明は本実施態様によって制限されるもの
ではない。
【0017】図1は、本発明の方法による、アルミニウ
ム板の表面処理を行う装置の構成概略図である。エッチ
ング処理において、処理液は調液タンク(5)で調合
し、調合された処理液は送液ポンプ(4)を用い送液配
管(12)を通ってスプレー(3)に送られる。調液タ
ンクからのエッチング処理液はさらに給液配管(12)
より分岐している給液配管(13)を通って溶解槽(1
5)にも送液することが出来る。給液量及び給液の時期
は配管中の途中に設けた弁(図示されていない)の操作
で調節することが出来る。
【0018】調液タンク(5)とエッチング処理槽(1
1)とは給液配管(12)および戻り液配管(14)と
によって連結され、エッチング処理液はこれらの間に循
環されている、エッチング処理の間に処理液中の水酸化
ナトリウム成分は反応により減少し、アルミニウムイオ
ン含量は増加し、また水は蒸発し減少する等処理液の量
および成分濃度は変化する。このため、調液タンク
(5)内の処理液には水酸化ナトリウム溶液と水の補給
がそれぞれ補給配管(21)及び(22)から行われる
が、増加するアルミニウムイオンを除去しないで補給液
によって処理液中のアルミニウムイオンを所定の濃度に
保つのは無駄が多い。
【0019】このため、給液配管(13)を通って調液
タンク(5)内の循環使用中の処理液の一部を溶解槽
(15)へ適時に送液し、アルミニウムイオンを系外に
除去される。
【0020】溶解槽(15)ではエッチング処理液と必
要に応じて水とが加えられて混合される。その後スラッ
ジシックナー(24)に適時給液され(26)リン酸塩
あるいは消石灰とソーダ灰が投入され、液中のカルシウ
ム等を沈殿させて必要に応じてスウッジシックナー(2
4)とスラッジフィルター(25)にて除去される。液
は析出槽(7)に送られ水酸化アルミニウムの種子を核
として加水分解反応を起こし水酸化アルミニウムを結晶
化させる。
【0021】このため、アルミニウムイオン濃度が減少
した水酸化ナトリウム液を主とする処理液と水酸化アル
ミニウムの結晶との混合物は、送液管(17)によって
シックナー(8)へ送られ、結晶化した水酸化アルミニ
ウムは配管(18)を通ってドラムフィルター(9)で
固液分離し、ホッパー(10)に集められる。一方水酸
化ナトリウム液を主とする処理液は回収液として回収用
配管(20)を通り、調液タンクに戻される。この場合
必要に応じて回収液を蒸発管に通し一部濃縮して調液タ
ンク(5)に戻すこともある。
【0022】
【実施例】上記図1に示した配置の装置により、下記条
件で処理液の回収を行いながらアルミニウム板の表面エ
ッチング処理を行った場合の結果を(単位時間当たりの
処理液使用量として)以下に示す。 アルミニウム板幅 1000mm 処理スピード 50メートル/分 処理液 T−NaOH 300g/リットル 水酸化ナトリウム 300g/リットル アルミニウムイオン 75g/リットル 温度 60℃ 晶析法条件 析出槽内温度 55〜45℃ 液濃度 T−NaOH 180g/リットル アルミニウムイオン 75g/リットル リン酸添加量 1g/リットル スラッジフィルター 使用せず
【0023】この時補給された水酸化ナトリウム溶液量
は、60kg/時間であり、また、析出槽(7)での晶
析反応に要した時間は約12時間であった。従来のよう
にリン酸塩を添加しない場合の晶析反応時間の60時間
に比べ大幅に短縮された。
【0024】
【発明の効果】本発明の表面処理方法により、 (1)表面処理に使用する処理液の使用効率が上がり、
水酸化ナトリウムの使用量が軽減する。 (2)系外へ排出された処理液から水酸化アルミニウム
を工業製品として売却できるようになる。
【0025】また、エッチング処理液とアルミニウムス
ラッジとを混合し、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液を調
整し、この調整した溶液にリン酸塩あるいは消石灰とソ
ーダ灰を添加してカルシウムなどを除去することによ
り、 (3)晶析反応時間が1/5に短縮できる。 (4)晶析するための滞留時間が少なくてすむために、
析出槽の容量を1/5にすることが可能になる。 (5)晶析により得られた水酸化アルミニウムの不純物
が減少する。 以上により製品の品質改良とコストダウンに大きく貢献
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法によるアルミニウム板の
表面処理を行う装置の構成概略図である。
【符号の説明】 1 ニップロール 2 パスロール 3 スプレー 4 送液ポンプ 5 調液タンク 6 蒸発管 7 析出槽 8 シックナー 9 ドラムフィルター 10 水酸化アルミニウムホッパー 11 エッチング処理槽 12 エッチング処理循環液 13 エッチング処理循環液 14 戻り液配管 15 溶解槽 16 水酸化アルミニウムスラッジ 17 送液管 18 配管 19 溶解槽給水管 20 回収用配管 21 水酸化ナトリウム補給管 22 水補給管 23 アルミニウム板 24 スラッジシックナー 25 スラッジフィルター 26 リン酸塩あるいは消石灰とソーダ灰

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム板の表面処理方法にあっ
    て、表面エッチング処理に循環使用するアルミン酸ソー
    ダ溶液を含む処理液の一部からアルミニウムイオンを系
    外に分離し、水酸化ナトリウム溶液を回収し、回収した
    水酸化ナトリウム溶液を循環使用する処理液と混合し、
    処理液中のアルミニウムイオン濃度を所定の濃度に保つ
    表面処理方法において、(1)循環使用するアルミン酸
    ソーダ溶液を含む処理液の一部と適量の水を混合する
    か、あるいは(2)循環使用するアルミン酸ソーダ溶液
    を含む処理液の一部を取り出すか、の何れかの操作によ
    り分離した後、該処理液中のカルシウムを5ppm未満
    に除去し、その後加水分解反応を起こし、アルミン酸ソ
    ーダ溶液から水酸化アルミニウムを晶析させると共に水
    酸化ナトリウム溶液を回収使用することを特徴とする印
    刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法。
JP34174091A 1991-12-02 1991-12-02 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法 Pending JPH05147370A (ja)

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