JPH09188514A - 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法 - Google Patents

水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法

Info

Publication number
JPH09188514A
JPH09188514A JP8000296A JP29696A JPH09188514A JP H09188514 A JPH09188514 A JP H09188514A JP 8000296 A JP8000296 A JP 8000296A JP 29696 A JP29696 A JP 29696A JP H09188514 A JPH09188514 A JP H09188514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum hydroxide
aluminum
crystallization reaction
surface area
seed crystal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8000296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukuda
浩史 福田
Tsutomu Kakei
勤 掛井
Tadafumi Tomita
忠文 冨田
Hideki Miwa
英樹 三輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8000296A priority Critical patent/JPH09188514A/ja
Publication of JPH09188514A publication Critical patent/JPH09188514A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水酸化アルミニウムの製造あるいは平版印刷
版の製造などにおいて、製造に循環使用する過飽和アル
ミン酸ソーダ溶液中から研磨剤など広い用途に使用でき
る、粒子強度が強く、平均粒径が均一で、かつ純度の高
い結晶水酸化アルミニウムを得ること。 【解決手段】 過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水
分解反応によって、結晶水酸化アルミニウムを晶析させ
る水酸化アルミニウムの精製方法において、〔投入する
種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶
の総表面積〕の比が0.1〜2になるようにし、好まし
くは使用する種晶としては、エッチングされ難い結晶水
酸化アルミニウムを使用することを特徴とする水酸化ア
ルミニウムの精製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、晶析反応槽内に種
晶を投入し、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から水酸化
アルミニウムを晶析させる水酸化アルミニウムの精製方
法に関するものである。また、本発明は、前記水酸化ア
ルミニウムの精製方法を利用して、過飽和のアルミン酸
ソーダ溶液から水酸化アルミニウムを晶析させると共に
晶析後の液をエッチング工程のエッチング液として再使
用し、アルミニウムイオン濃度を所定の濃度に保つアル
ミン酸ソーダ溶液を使用して行うアルミニウム材の表面
処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ボーキサイトからの水酸化アルミニウム
を製造する工程において、過飽和のアルミン酸ソーダ溶
液から精製アルミン酸ソーダ溶液を得て水酸化アルミニ
ウムを製造する工程では、従来、晶析反応効率を良く
し、水酸化アルミニウムに含有する不純物を少なくする
ために、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液中の不純物を効
率良く除去する必要がある。シックナーを用いて沈降法
で不純物の結晶を沈降して過飽和のアルミン酸ソーダ溶
液から不純物を除去する方法が行われているが、不純物
の結晶が微細なために沈降に長い時間と、広い沈降面積
従って大規模な設備が必要である。その上不純物の極め
て微細な結晶(殆ど液状とみなされるほどのもの)は充
分にとりきれず、従って水酸化アルミニウムを晶析する
のに42〜72時間と長時間かかり、しかも精製アルミ
ン酸ソーダ溶液の純度が悪く、結晶の析出率も良くな
い。
【0003】平版印刷版の支持体であるアルミニウム板
は、機械的にあるいは電気化学的に粗面化する前後にア
ルミニウム板の表面を苛性ソーダを用いてエッチングす
る。エッチングする苛性ソーダ液中のアルミニウムイオ
ン濃度が平版印刷版用アルミニウム支持体であるアルミ
ニウム板の品質に及ぼす影響は大きい。その他例えば、
電気化学的に粗面化する工程では硝酸、並びに塩酸が、
また陽極酸化工程では硫酸が使用されるなど多様な処理
液が支持体の表面処理に用いられている。このような表
面処理に使用する処理液中のアルミニウムイオン濃度に
よっても処理された支持体の処理後の表面形状などが大
きく異なり、液中のアルミニウムイオン濃度が支持体の
品質に及ぼす影響は大きい。さらに、硫酸を用いた陽極
酸化による表面処理、その他硝酸や塩酸用いた電気化学
的粗面化等の工程の廃液を中和して、発生する水酸化ア
ルミニウムスラッジから水酸化アルミニウムを回収する
必要もある。
【0004】また、アルミニウムサッシの素材もまた材
料の表面を艶消ししたり、陽極酸化皮膜を生成して耐久
性を向上するなどの加工を行う工程で苛性ソーダによる
エッチングが行われるが、使用するエッチング溶液の量
は多いので、該エッチング溶液から水酸化アルミニウム
を回収することが必要とされる。また硫酸を使用した陽
極酸化による表面強化処理など種々の表面処理が行われ
る結果、廃液を中和して発生するスラッジから水酸化ア
ルミニウムを回収する必要性および表面処理剤中のアル
ミニウムイオン濃度の管理のために行うなうアルミニウ
ムの回収などは前記印刷版用アルミニウム支持体の表面
処理工程における廃液処理の場合と軌を一にする問題で
ある。
【0005】上述の通り、処理液中のアルミニウムイオ
ン濃度が印刷版用アルミニウム支持体の品質に及ぼす影
響は大きいので、処理液中のアルミニウムイオン濃度は
所定の濃度に一定に保つことが重要である。アルミニウ
ム濃度を一定に保つために従来は処理系内の処理液を系
外に排出してアルミニウムイオン濃度を一定に保つか、
特開昭57−192300号公報に記載されているよう
にイオン交換樹脂を用いて処理液中のアルミニウムイオ
ンをイオン交換樹脂に吸着させ、アルミニウムイオン濃
度を一定に保つ方法が一般的であった。しかしながら、
処理系内の処理液を系外に排出してアルミニウムイオン
濃度を一定に保つよう系外で調節する方法は、処理液を
系外に排出しなければならず、処理液の使用量が非常に
大きくなるという問題があり、廃液処理の負荷も大であ
った。
【0006】以上述べた通り、水酸化アルミニウムの製
造、平版印刷版の製造あるいはアルミニウムサッシの製
造などにおいて、アルミン酸ソーダ溶液から純度の高い
水酸化アルミニウムを製造するため、工程から発生する
アルミニウムスラッジから水酸化アルミニウムを回収す
るため、あるいは工程中の粗製アルミン酸ソーダ溶液を
精製して純度の高い水酸化アルミニウムを得て、それを
用いて表面処理剤中のアルミニウムイオン濃度の管理す
る過程は重要な問題である。
【0007】さらに、アルミン酸ソーダ溶液からナトリ
ウムイオンとアルミニウムイオンを分離するには、本発
明者らが以前に提案したイオン交換膜を用いた拡散透析
によるアルミニウムの系外排出(特開平1−20099
号公報)があった。しかしながら、拡散透析の場合は、
膜に付着する鉄等の不溶解性金属の除去及び拡散透析後
の廃液側に水酸化アルミニウム等のスケールが付着する
ため、3日に一回硫酸等で酸洗浄をしなければならず、
ランニングコストが増大するという問題点があった。
【0008】過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から晶析法
により水酸化アルミニウム結晶とアルミン酸ソーダ溶液
を得る方法、特に過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から晶
析法により水酸化アルミニウムを晶析させると共に水酸
化ナトリウム溶液を得、水酸化ナトリウム溶液を再使用
してエッチング溶液等のアルミニウムイオン濃度を所定
の濃度に保つ方法としては、特開平5−279020号
公報に記載されているような方法が公知である。しかし
ながら、一般の工業製品である結晶水酸化アルミニウム
(特に断らない限り、一般に1μm〜150μmの範囲
の微粒子である。)や特開平5−279020号公報に
記載の方法で得られた結晶水酸化アルミニウムをスラリ
ー状でポンプ循環すると、ポンプから受ける外力により
二次結晶の一部が一次結晶にバラケたり一次結晶がさら
に小さくなることがある。以下誤りが起こらない場合に
は、結晶水酸化アルミニウムは単に水酸化アルミニウム
とよぶことがある。また、水酸化アルミニウムを研磨剤
として使用する場合についても、一般の工業製品である
水酸化アルミニウムや特開平5−279020号公報に
記載されている方法で得られた水酸化アルミニウムを研
磨剤として使用すると、水酸化アルミニウム以外の研磨
剤に比べ研磨寿命が極端に短く、水酸化アルミニウムの
消費量が膨大になるという問題があった。
【0009】さらに、種晶に強度のある水酸化アルミニ
ウムを使用した場合、循環ポンプ等により、系内で種晶
が破壊して、小さな水酸化アルミニウムになること(小
径の種晶を系内に供給することになる。)が少ないた
め、晶析槽内の水酸化アルミニウムの粒子径が時間の経
過と共に増大し、種晶の総表面積が低下し、晶析反応が
鈍くなったり、急激に微細な水酸化アルミニウムが発生
したり、平均粒子径が大きく変動したり、強度の低下し
た水酸化アルミニウムが発生したりするという問題があ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】過飽和のアルミン酸ソ
ーダ溶液から加水分解反応によって、水酸化アルミニウ
ムの結晶を製造する場合において本発明が課題とする問
題は、水酸化アルミニウムの強度を向上し、より広いニ
ーズに適合した、純度の高い水酸化アルミニウムを得る
ことである。また、平版印刷版用アルミニウム板の表面
を水酸化ナトリウムを用いてエッチング処理を行った
り、酸、アルカリの多様な処理液を用いて表面処理を行
う場合において、本発明が課題とする問題は、表面エッ
チングや表面処理の品質を良好に保ち、且つ均一にする
ため、処理液中のアルミニウムイオン濃度を所定の濃度
に保つことおよび表面処理工程から多量に排出される水
酸化アルミニウムを工業的に有効なものとして再利用す
ることである。さらに、晶析反応において、種晶に強度
のある水酸化アルミニウムを使用した場合、晶析槽内の
水酸化アルミニウムの粒子径が時間の経過と共に増大
し、種晶の総表面積が低下し、晶析反応が鈍くなった
り、急激に微細な水酸化アルミニウムが発生したり、平
均粒子径が大きく変動したり、強度の低下した水酸化ア
ルミニウムが発生したりするということがないようにし
て、安定して、強度のある水酸化アルミニウムを精製す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の水
酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用し
た印刷用支持体の表面処理方法によって達成される。す
なわち、 (a)晶析反応槽内において、種晶を用いて過飽和のア
ルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応によって、結晶
酸化アルミニウムを晶析させる水酸化アルミニウムの精
製方法において、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析
反応槽内から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1
〜2になるようにすることを特徴とする水酸化アルミニ
ウムの精製方法。 (b)前記(a)に記載の水酸化アルミニウムの精製方
法において、晶析反応槽に投入する初期の種晶を予め結
晶水酸化アルミニウムをエッチングし、20%〜80%
減量したものとすることを特徴とする水酸化アルミニウ
ムの精製方法。 (c)前記(a)に記載の水酸化アルミニウムの精製方
法において、晶析反応槽に投入する初期の種晶を予め結
晶水酸化アルミニウムを空気中あるいは苛性ソーダ溶液
中において、80℃〜200℃の温度で少なくとも1時
間から48時間保持したものとすることを特徴とする水
酸化アルミニウムの精製方法。
【0012】(d)前記(a)に記載の水酸化アルミニ
ウムの精製方法において、晶析反応槽に投入する初期の
種晶としてエッチングされ難い結晶水酸化アルミニウム
を使用することを特徴とする水酸化アルミニウムの精製
方法。 (e)晶析反応槽内において、種晶を用いて過飽和のア
ルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応によって、水酸化
アルミニウムを晶析させる水酸化アルミニウムの精製方
法において、前記晶析反応槽内の液及び種晶の一部を抜
き取り50℃から200℃までの温度に加熱し種晶の一
部を溶解させた後、晶析反応槽に戻すことを特徴とする
水酸化アルミニウムの精製方法。
【0013】(f)アルミニウム板の表面処理方法にあ
って、表面エッチング処理に循環使用するアルミン酸ソ
ーダ溶液を含む処理液の一部とアルミニウム板の表面処
理工程から排出される廃酸、廃アルカリの中和時に発生
する非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミ
ニウムスラッジを混合する方法により、過飽和のアルミ
ン酸ソーダ溶液に調整し、晶析反応槽において種晶を用
いて前記過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反
応によって結晶水酸化アルミニウムを晶析させ、循環使
用するアルミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部からア
ルミニウムイオンを系外に分離し、処理液中のアルミニ
ウムイオン濃度を所定の濃度に保つ表面処理方法におい
て、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から
抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶
析反応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させると
共に晶析後の液をエッチング工程のエッチング液として
再使用することを特徴とする印刷版用アルミニウム支持
体の表面処理方法。 (g)アルミニウム板の表面処理方法にあって、前記
(b)ないし(d)のいずれか1項に記載の種晶を用い
て、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から
抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶
析反応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させるこ
とを特徴とする前記(f)に記載の印刷版用アルミニウ
ム支持体の表面処理方法。 (h)アルミニウム板の表面処理方法にあって、前記
(e)に記載の種晶処理の方法を用い、かつ、〔投入す
る種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種
晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反応操作に
よって水酸化アルミニウムを晶析させることを特徴とす
る前記(f)に記載の印刷版用アルミニウム支持体の表
面処理方法。 前記(e)に記載の種晶処理の方法にあっては、晶析反
応槽内の液及び種晶の一部を抜き取り50℃から200
℃までの温度に加熱し種晶の一部を溶解させた後、晶析
反応槽に戻すのであるが、50℃から200℃までの温
度に加熱することにより本発明でいうエッチングされ難
い新種晶が生成するので、晶析反応槽に戻すという行為
がすなわちこの新種晶を晶析反応槽に投入することにな
る。従って、前記〔投入する種晶の総表面積〕とは〔晶
析反応槽に戻す新種晶の総表面積〕である。
【0014】(i)アルミニウム材の表面処理方法にあ
って、表面エッチング処理に循環使用するアルミン酸ソ
ーダ溶液を含む処理液の一部とアルミニウム材の表面処
理工程から排出される廃酸、廃アルカリの中和時に発生
する非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミ
ニウムスラッジを混合する方法により、過飽和のアルミ
ン酸ソーダ溶液に調整し、晶析反応槽において種晶を用
いて前記過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反
応によって結晶水酸化アルミニウムを晶析させ、循環使
用するアルミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部からア
ルミニウムを系外に分離し、処理液中のアルミニウムイ
オン濃度を所定の濃度に保つ表面処理方法において、
〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き
出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反
応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させると共に
晶析後の液をエッチング工程のエッチング液として再使
用することを特徴とするアルミニウム材の表面処理方
法。 (j)アルミニウム材の表面処理方法にあって、前記
(b)ないし前記(d)のいずれか1項に記載の種晶を
用いて、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内
から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2にな
る晶析反応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させ
ることを特徴とする前記(i)に記載のアルミニウム材
の表面処理方法。 (k)アルミニウム材の表面処理方法にあって、前記
(e)に記載の種晶処理の方法を用い、かつ、〔投入す
る種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種
晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反応操作に
よって水酸化アルミニウムを晶析させることを特徴とす
る前記(i)に記載のアルミニウム材の表面処理方法。
【0015】本発明において、(l)晶析反応槽内にお
いて、種晶を用いて過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から
加水分解反応によって、粉末状結晶水酸化アルミニウム
を晶析させる水酸化アルミニウムの精製方法において、
系内に新たに投入する種晶としてその平均粒径が20μ
m以下のものを使用し、かつ、〔投入する種晶の総表面
積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶の総表面積〕
の比が0.1〜2になるようにすることが好ましい水酸
化アルミニウムの精製方法である。また、(m)前記
(l)に記載の水酸化アルミニウムの精製方法におい
て、前記(b)ないし(d)のいずれか1項に記載の種
晶を用いて、系内に新たに投入する種晶としてその平均
粒径が20μm以下のものを使用し、かつ、〔投入する
種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶
の総表面積〕の比が0.1〜2になるようにすることが
好ましい水酸化アルミニウムの精製方法である。
【0016】さらにまた、(n)前記(l)に記載の水
酸化アルミニウムの精製方法において、前記(e)に記
載の種晶処理の方法を用いて、系内に新たに投入する種
晶としてその平均粒径が20μm以下のものを使用し、
かつ、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内か
ら抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる
ようにすることが好ましい水酸化アルミニウムの精製方
法である。さらにまた、(o)前記(f)に記載の印刷
版用アルミニウム支持体の表面処理方法や前記(i)に
記載のアルミニウム材の表面処理方法において、前記
(b)ないし(d)のいずれか1項に記載の種晶を用い
るか、あるいは前記(e)に記載の種晶処理の方法を用
いて、系内に新たに投入する種晶としてその平均粒径が
20μm以下のものを使用し、かつ、〔投入する種晶の
総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶の総表
面積〕の比が0.1〜2になる晶析反応操作によって水
酸化アルミニウムを晶析させると共に晶析後の液をエッ
チング工程のエッチング液として再使用する印刷版用ア
ルミニウム支持体の表面処理方法やアルミニウム材の表
面処理方法とすることが好ましい態様である。
【0017】本発明において、前記(d)に記載のエッ
チングされ難い結晶水酸化アルミニウムとは、表面はい
うまでもなく、内部まで欠陥がなく均一な結晶構造をも
つ、あるいは内部まで欠陥がないとはいかなくても、欠
陥が少なく粒子の外力に対する強度が強いかなり均一な
結晶構造をもつ結晶体で、次に図3を用いて説明するよ
うに水酸化ナトリウム溶液に対しエッチングされ難い水
酸化アルミニウム結晶を意味する。図3は、本発明の水
酸化アルミニウムの晶析に使用するエッチングされ難い
水酸化アルミニウム結晶の1例である試料CR−40A
と一般に市販されている水酸化アルミニウム結晶の1例
である昭和電工製のものを濃度100g/リットルの水
酸化ナトリウム溶液(初期のアルミニウムイオン濃度は
ゼロ当量/リットルである。)に温度65℃で溶解した
場合、溶解減量/原試料量の百分率で表した減量と時間
の関係を示すグラフである。図3より本発明の試料CR
−40Aが昭和電工製のものより水酸化ナトリウム溶液
にエッチングされ難いことがわかる。
【0018】本発明において、〔投入する種晶の総表面
積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶の総表面積〕
の比が0.1〜2になる晶析反応操作を行いながら水酸
化アルミニウムを晶析させることによって、その実施し
た具体例を後に実施例1として示すように、晶析槽内の
水酸化アルミニウムの粒子径が時間の経過と共に増大す
ることがなく、平均粒子径が変動しない水酸化アルミニ
ウムを精製することができる。この場合において、特に
種晶としてエッチングされ難いものを使用すれば、外力
に対して抵抗性の大きい(強度のある)水酸化アルミニ
ウムを精製することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の(a)に記載の水酸化ア
ルミニウムの精製方法について説明する。前記(a)に
記載の精製方法では、晶析反応槽内の水酸化アルミニウ
ムのスラリー濃度を一定に保ちながら、晶析反応槽内で
発生する水酸化アルミニウムを定期的に取り出す。この
時に、取り出した水酸化アルミニウムの総表面積を算出
あるいは計測する。ここで、総表面積を算出は、取り出
した水酸化アルミニウムの粒度分布を測定し、粒度分布
から平均粒子径を算出し、これから総表面積を算出す
る。また、総表面積の計測は、取り出した水酸化アルミ
ニウムの総表面積を比表面積計で計測する。前記取り出
した水酸化アルミニウムの総表面積を算出あるいは計測
した後、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内
から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2にな
るように種晶として結晶水酸化アルミニウムを投入し、
晶析反応を行う。
【0020】次に前記(b)に記載した本発明の水酸化
アルミニウムの精製方法の工程について説明する。
(b)に記載した精製方法の工程では、後に示す本発明
のボーキサイトから水酸化アルミニウムを製造する工程
を説明する図1において、種晶溶解タンク46で別に予
め結晶水酸化アルミニウムを一度苛性ソーダの水溶液中
でエッチングする。このことにより結晶水酸化アルミニ
ウムは、一次結晶にバラケたり、欠陥の多い部分が溶解
し、結果としてエッチングされ難い結晶水酸化アルミニ
ウムが残ると推察される。該結晶水酸化アルミニウムを
前記添加する種晶として晶析反応槽に投入する。さらに
前記(c)に記載した本発明の水酸化アルミニウムの精
製方法の工程について説明する。(c)に記載した精製
方法の工程では、図1に示す種晶溶解タンク46で結晶
水酸化アルミニウムを苛性ソーダ溶液中に懸濁させた状
態で、懸濁液を所定の温度に昇温し、その所定の時間そ
の温度に保持して、苛性ソーダ溶液中でエッチングし
て、結果としてエッチングされ難い結晶水酸化アルミニ
ウムが得られると推察される。その後、該結晶水酸化ア
ルミニウムを前記添加する種晶として晶析反応槽に投入
する。あるいは、結晶水酸化アルミニウムを粉体状で空
気中において、電気炉等で所定の温度100℃〜200
℃で、所定の時間保持した後該結晶水酸化アルミニウム
を前記添加する種晶として晶析反応槽に投入する。
【0021】さらに,前記(d)に記載した本発明の水
酸化アルミニウムの精製方法の工程について説明する。
(d)に記載した精製方法の工程では、先に図3に示し
たエッチングされ難い結晶水酸化アルミニウムを種晶と
し、該結晶水酸化アルミニウムの総表面積を算出した
後、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から
抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になるよ
うに種晶として結晶水酸化アルミニウムを投入し、晶析
反応を行う。さらに,前記(e)に記載した本発明の水
酸化アルミニウムの精製方法の工程について説明する。
(e)に記載した精製方法の工程では、後に示す本発明
のボーキサイトから水酸化アルミニウムを製造する工程
を説明する図1において、種晶溶解タンク46に晶析反
応槽45内の液及び種晶の一部を抜き取り液温度を50
℃から200℃の間の所定の温度に加熱して種晶の一部
を溶解させ結果としてエッチングされ難い水酸化アルミ
ニウムとし、これを晶析反応槽45に戻す。(すなわ
ち、晶析反応槽45内の液及び種晶の一部でエッチング
され難い種晶を生成せしめて、晶析反応槽45内に投入
することを意味する。)
【0022】さらに前記(l)に記載した本発明の好ま
しい水酸化アルミニウムの精製方法の工程について説明
する。(l)に記載した精製方法の工程では、前記
(a)に記載した精製方法において系内に新たに投入す
る種晶としてその平均粒径が20μm以下のものを使用
し、かつ、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽
内から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2に
なるようにすることが好ましい水酸化アルミニウムの精
製方法である。
【0023】前記引用した図1に示す本発明のボーキサ
イトから水酸化アルミニウムを製造する工程について詳
しく説明する。図1において、フラッシュタンク42で
製造したアルミン酸ソーダ溶液を分離板付遠心沈降機4
4で不純物を除去し、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液と
して晶析反応槽45に供給・添加し、別に予め種晶溶解
タンク46で種晶を調整し、該種晶を晶析反応槽45に
添加した後、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液を添加し、
晶析反応槽45で過飽和のアルミン酸ソーダ溶液を加水
分解して水酸化アルミニウムを晶析させる。本発明にお
いては、該晶析反応槽45水酸化アルミニウムを晶析さ
せる工程において、晶析反応槽内で発生する水酸化アル
ミニウムを定期的に取り出し、取り出した水酸化アルミ
ニウムの総表面積を算出あるいは計測し、その取り出し
た水酸化アルミニウムの総表面積に基づき、〔投入する
種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶
の総表面積〕の比が0.1〜2になるように種晶として
結晶水酸化アルミニウムを投入し、晶析反応を行う。前
記(b)、(c)あるいは(e)記載の種晶調整の技
術、あるいは(l)に記載の種晶粒径の関する規制は、
種晶溶解タンク46において行われる種晶調整の技術あ
るいは使用する種晶の粒径に関する規制である。
【0024】図1に示した本発明のボーキサイトから水
酸化アルミニウムを製造における工程においては、予め
用意したエッチングされ難い種晶を初期種晶水酸化アル
ミニウムとして晶析反応槽45に添加し、晶析反応槽内
で発生する水酸化アルミニウムを定期的に取り出し、取
り出した水酸化アルミニウムの総表面積を算出あるいは
計測し、以下図1の説明と同様にして水酸化アルミニウ
ムの晶析が行われる。〔(d)に記載の水酸化アルミニ
ウムの精製方法の適用例である。〕
【0025】次に、図2を用いて、前記(f)〜(i)
に記載した本発明の印刷版用アルミニウム支持体の表面
処理方法について説明する。図2に示した本発明の表面
処理方法のエチング処理槽11におけるエッチング処理
において、処理液は調液タンク5で調合し、調合された
処理液は送液ポンプ4を用い送液配管12を通ってエッ
チング処理槽11中のスプレー3に送られる。調液タン
ク5からのエッチング処理液はさらに給液配管12より
分岐している給液配管13を通って溶解槽34にも送液
することが出来る。給液量及び給液の時期は配管中の途
中に設けた弁(図示されていない)の操作で調節するこ
とが出来る。
【0026】調液タンク5とエッチング処理槽11とは
給液配管12および戻り液配管14とによって連結さ
れ、エッチング処理液はこれらの間に循環されている、
エッチング処理の間に処理液中の水酸化ナトリウム成分
は反応により減少し、アルミニウムイオン含量は増加
し、また水は蒸発し減少する等処理液の量および成分濃
度は変化する。このため、調液タンク5内の処理液には
水酸化ナトリウム溶液と水の補給がそれぞれ補給配管2
1及び22から行われるが、増加するアルミニウムを除
去しないで補給液によって処理液中のアルミニウムイオ
ンを所定の濃度に保つのは無駄が多い。
【0027】このため、給液配管13を通って調液タン
ク5内の循環使用中の処理液の一部を溶解槽34へ適時
に送液し、アルミニウムを系外に除去される。一方、ア
ルミニウムスラッジ16は各表面処理工程から排出され
る廃アルカリ30、廃酸31、32、33をpH調整槽
27にて中和し、凝集沈澱槽28にて凝集沈澱される。
さらに、フィルタープレス29にて固液分離され、溶解
槽34へ適時送られる。
【0028】溶解槽34では、エッチング処理液とアル
ミニウムスラッジ16及び必要に応じ水19が混合され
て過飽和のアルミン酸ソーダ溶液が調整され、必要に応
じてカルシウム等の不純物をスライドシックナー36、
フィルター35あるいは分離板付遠心沈降機44にて除
去される。不純物を除去された過飽和のアルミン酸ソー
ダ溶液は晶析反応槽7に供給される。前記(f)〜
(h)に記載した本発明の印刷版用アルミニウム支持体
の表面処理方法においては、別に設けられた加熱タンク
47(種晶溶解タンク)において前記(b)、(c)あ
るいは(e)に記載した方法により調整された種晶を、
あるいは(d)に記載したエッチングされ難い種晶を、
前記(a)に記載した、抜き出された種晶の総表面積に
基づいて算出された比の総表面積の種晶を晶析反応槽7
に添加した後、過飽和のアルミン酸ソーダ溶液を添加し
晶析反応槽7において過飽和のアルミン酸ソーダ溶液か
ら加水分解反応によって水酸化アルミニウムを晶析させ
る。晶析によってアルミニウムイオン濃度が下がった、
主として水酸化ナトリウムに水酸化アルミニウム結晶が
混合したものが回収液となる。水酸化ナトリウム液を主
とする処理液と水酸化アルミニウムの結晶とが混合した
ものは送液管17によってシックナー8へ送られ、結晶
化した水酸化アルミニウムは配管18を通ってドラムフ
ィルター9で離漿し、ホッパー10に集められる。一方
水酸化ナトリウム液を主とする処理液は回収液として回
収用配管20を通り、必要に応じて濃度調整後調液タン
ク5に返送される。一方ホッパー10に集められた水酸
化アルミニウムは機械的粗面化工程の研磨剤として必要
に応じて研磨液調整タンク47に供給される。前記
(i)〜(k)に記載した本発明のアルミニウム材の表
面処理も、前記(f)〜(h)に記載した本発明のアル
ミニウム板の表面処理と同様に行われる。
【0029】
【実施例】
実施例1 上記図2に示した配置の装置により、下記の条件で水酸
化アルミニウムスラッジの改質を行ないながらアルミニ
ウム板の表面処理を行った場合の結果を示す。 アルミニウム表面処理条件 アルミニウム板幅 : 1000mm 処理スピード : 50メートル/分 晶析法条件 晶析反応槽内温度 : 55℃ 晶析液濃度 : 全NaOH 100g/リットル アルミニウム 20g/リットル 晶析種晶濃度 : 100g/リットル 種晶操作条件 〔投入する水酸化アルミニウム種晶の総表面積〕/〔晶
析反応槽内から抜き出した水酸化アルミニウム種晶の総
表面積〕=0.25 ここで、投入する水酸化アルミニウムは、市販水酸化ア
ルミニウム(昭和電工H−W)を80%エッチングした
もので、その平均粒子径は12μmである。なお、この
種晶の総表面積は、レーザー粒度分布計で平均粒子径を
計測し、その値からから算出した。図4に晶析反応槽内
の本発明の種晶の粒径の時間変化を示す。
【0030】比較例1 前記実施例に記載したと同じく、図2に示した配置の装
置により、ただし、比較のために本発明の種晶操作条件
は適用させず、晶析反応槽内から過剰の液(水酸化アル
ミニウム結晶と水酸化ナトリウム水溶液との混合物を定
期的に取り出しながら晶析反応を続行した。図4に晶析
反応槽内の比較例の種晶の粒径の時間変化を示す。図4
より、本発明の種晶の平均粒径は時間が経っても殆ど変
化しないが、比較例の種晶の平均粒径は時間と共に増大
していることがわかる。
【0031】
【発明の効果】本発明の過飽和のアルミン酸ソーダ溶液
から加水分解反応によって水酸化アルミニウムを晶析さ
せる水酸化アルミニウムの精製方法および印刷版用アル
ミニウム支持体の表面処理方法により、 (1)得られた水酸化アルミニウムは、従来になく強度
があり、外力により二次結晶が破壊し難くいものであ
り、しかもその品質が安定した状態で精製できる (2)得られた水酸化アルミニウムをアルミニウムの表
面処理用の研磨材として使用すると、一般の工業原料の
水酸化アルミニウムに比べ研磨寿命が大幅に増加した。 以上により、水酸化アルミニウムの品質改良、アルミニ
ウム板の表面処理工程設備のコストダウンに大きく貢献
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の精製方法による水酸化アルミニウム製
造工程の構成概略図である。またこの図は、エッチング
され難い種晶を用いる本発明の水酸化アルミニウム精製
方法による新水酸化アルミニウム製造工程の構成概略図
でもある。
【図2】本発明の表面処理工程の構成概略図である。ま
たこの図は、本発明のエッチングされ難い種晶を用いる
本発明の水酸化アルミニウム精製方法により再生された
アルミン酸ソーダによる印刷版用アルミニウム支持体の
表面処理工程の構成概略図でもある。
【図3】本発明の種晶を用いる水酸化アルミニウムと一
般市販のものとの水酸化ナトリウム溶液に対する溶解性
を比較したグラフである。
【図4】本発明の種晶を用いる精製方法により得られる
水酸化アルミニウム結晶の粒径と、従来法により得られ
る水酸化アルミニウム結晶の粒径とを比較したグラフで
ある。
【符号の説明】
1 ニップロール 2 パスロール 3 スプレー 4 送液ポンプ 5 調液タンク 6 水洗槽 7 析出槽 8 シックナー 9 ドラムフィルター 10 水酸化アルミニウムホッパー 11 エッチング処理槽 12 エッチング処理液循環配管 13 エッチング処理液循環配管 14 戻り液配管 15 電解処理槽 16 水酸化アルミニウムスラッジ 17 送液管 18 配管 19 溶解槽給水管 20 回収用配管 21 水酸化ナトリウム補給管 22 水補給管 23 アルミニウム板 24 陽極酸化給電槽 25 陽極酸化槽 26 電極 27 pH調整槽 28 凝集沈澱槽 29 フィルタープレス 30 水洗水廃アルカリ液 31 電解処理液オーバーフロー配 32 水洗水廃酸液 33 水洗水廃酸液 34 溶解槽 35 フィルター 36 スラッジシックナー 37 リン酸塩 38 蒸発管 39 分離板付遠心沈降機 40 ボールミル 41 ダイジェスター 42 フラッシュタンク 43 シックナー 44 分離板付遠心沈降機 45 晶析反応槽 46 種晶溶解タンク 47 研磨液調液タンク 48 加熱タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22B 21/06 C22B 21/06 C23F 1/46 C23F 1/46 (72)発明者 三輪 英樹 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 晶析反応槽内において、種晶を用いて過
    飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応によっ
    て、結晶水酸化アルミニウムを晶析させる水酸化アルミ
    ニウムの精製方法において、〔投入する種晶の総表面
    積〕/〔晶析反応槽内から抜き出した種晶の総表面積〕
    の比が0.1〜2になるようにすることを特徴とする水
    酸化アルミニウムの精製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水酸化アルミニウムの
    精製方法において、晶析反応槽に投入する種晶を予め結
    晶水酸化アルミニウムをエッチングし、20%〜80%
    減量したものとすることを特徴とする水酸化アルミニウ
    ムの精製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の水酸化アルミニウムの
    精製方法において、晶析反応槽に投入する種晶を予め結
    晶水酸化アルミニウムを空気中あるいは苛性ソーダ溶液
    中において、80℃〜200℃の温度で少なくとも1時
    間から48時間保持したものとすることを特徴とする水
    酸化アルミニウムの精製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の水酸化アルミニウムの
    精製方法において、晶析反応槽に投入する種晶としてエ
    ッチングされ難い結晶水酸化アルミニウムを使用するこ
    とを特徴とする水酸化アルミニウムの精製方法。
  5. 【請求項5】 晶析反応槽内において、種晶を用いて過
    飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応によっ
    て、水酸化アルミニウムを晶析させる水酸化アルミニウ
    ムの精製方法において、前記晶析反応槽内の液及び種晶
    の一部を抜き取り50℃から200℃までの温度に加熱
    し種晶の一部を溶解させた後、晶析反応槽に戻すことを
    特徴とする水酸化アルミニウムの精製方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム板の表面処理方法にあっ
    て、表面エッチング処理に循環使用するアルミン酸ソー
    ダ溶液を含む処理液の一部とアルミニウム板の表面処理
    工程から排出される廃酸、廃アルカリの中和時に発生す
    る非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミニ
    ウムスラッジを混合する方法により、過飽和のアルミン
    酸ソーダ溶液に調整し、晶析反応槽において種晶を用い
    て前記過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応
    によって結晶水酸化アルミニウムを晶析させ、循環使用
    するアルミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部からアル
    ミニウムを系外に分離し、処理液中のアルミニウムイオ
    ン濃度を所定の濃度に保つ表面処理方法において、〔投
    入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出し
    た種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反応操
    作によって水酸化アルミニウムを晶析させると共に晶析
    後の液をエッチング工程のエッチング液として再使用す
    ることを特徴とする印刷版用アルミニウム支持体の表面
    処理方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム板の表面処理方法にあっ
    て、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の種
    晶を用いて、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応
    槽内から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2
    になる晶析反応操作によって水酸化アルミニウムを晶析
    させることを特徴とする請求項6に記載の印刷版用アル
    ミニウム支持体の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 アルミニウム板の表面処理方法にあっ
    て、請求項5に記載の種晶処理の方法を用い、かつ、
    〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き
    出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反
    応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させることを
    特徴とする請求項6に記載の印刷版用アルミニウム支持
    体の表面処理方法。
  9. 【請求項9】 アルミニウム材の表面処理方法にあっ
    て、表面エッチング処理に循環使用するアルミン酸ソー
    ダ溶液を含む処理液の一部とアルミニウム材の表面処理
    工程から排出される廃酸、廃アルカリの中和時に発生す
    る非結晶性水酸化アルミニウムを主成分とするアルミニ
    ウムスラッジを混合する方法により、過飽和のアルミン
    酸ソーダ溶液に調整し、晶析反応槽において種晶を用い
    て前記過飽和のアルミン酸ソーダ溶液から加水分解反応
    によって結晶水酸化アルミニウムを晶析させ、循環使用
    するアルミン酸ソーダ溶液を含む処理液の一部からアル
    ミニウムを系外に分離し、処理液中のアルミニウムイオ
    ン濃度を所定の濃度に保つ表面処理方法において、〔投
    入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き出し
    た種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反応操
    作によって水酸化アルミニウムを晶析させると共に晶析
    後の液をエッチング工程のエッチング液として再使用す
    ることを特徴とするアルミニウム材の表面処理方法。
  10. 【請求項10】 アルミニウム材の表面処理方法にあっ
    て、請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の種
    晶を用いて、〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応
    槽内から抜き出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2
    になる晶析反応操作によって水酸化アルミニウムを晶析
    させることを特徴とする請求項9に記載のアルミニウム
    材の表面処理方法。
  11. 【請求項11】 アルミニウム材の表面処理方法にあっ
    て、請求項5に記載の種晶処理の方法を用い、かつ、
    〔投入する種晶の総表面積〕/〔晶析反応槽内から抜き
    出した種晶の総表面積〕の比が0.1〜2になる晶析反
    応操作によって水酸化アルミニウムを晶析させることを
    特徴とする請求項9に記載のアルミニウム材の表面処理
    方法。
JP8000296A 1996-01-05 1996-01-05 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法 Pending JPH09188514A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8000296A JPH09188514A (ja) 1996-01-05 1996-01-05 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8000296A JPH09188514A (ja) 1996-01-05 1996-01-05 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09188514A true JPH09188514A (ja) 1997-07-22

Family

ID=11469944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8000296A Pending JPH09188514A (ja) 1996-01-05 1996-01-05 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09188514A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111945165A (zh) * 2020-08-17 2020-11-17 沈阳飞机工业(集团)有限公司 一种铝及铝合金化学铣切槽液循环利用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111945165A (zh) * 2020-08-17 2020-11-17 沈阳飞机工业(集团)有限公司 一种铝及铝合金化学铣切槽液循环利用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5985165A (en) Process for the purification of aluminum hydroxide and process for the surface treatment of aluminum plate utilizing the purification process
JP2682433B2 (ja) アルミニウム材の表面処理における廃液処理方法
US5275691A (en) Method for treating a surface of an aluminum substrate for a printing plate
JP2000015269A (ja) フッ素含有水の処理方法
JP2000254659A (ja) Cmp排液の処理方法
JPH033747B2 (ja)
JPH09188514A (ja) 水酸化アルミニウムの精製方法及びその精製方法を利用した印刷用支持体の表面処理方法
JP2973384B2 (ja) 水酸化アルミニウムの精製法及びアルミニウム材の表面処理方法
CN109053423B (zh) 一种己二酸铵废液的纯化方法及其回收处理装置
JP4347096B2 (ja) 排水中のフッ素除去装置及びフッ素除去方法
JP2729546B2 (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法
JPH0490888A (ja) フッ化物含有液の処理方法
JP3697800B2 (ja) 排水の処理方法
JP2678328B2 (ja) 燐酸アルミニウムを含有する一塩基酸廃液の処理方法
JP3066665B2 (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法
EP0897810B1 (en) Process for the surface treatment of aluminium support for printing plate
JPH11116237A (ja) 結晶性水酸化アルミニウムの製造方法
JP2000144490A (ja) アルミニウム材の表面処理方法
JP2988650B2 (ja) アルミニウムを含有する塩酸−リン酸系廃液の処理方法
JPH05147370A (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法
JP2003266083A (ja) フッ素含有排水の処理方法及び装置
JP2001192867A (ja) アルミニウム材の表面処理方法
JPH05156476A (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の表面処理方法
AU612411B2 (en) Process for decreasing contamination in caustic alkalis in the bayer process
JPH09221319A (ja) 水酸化アルミニウム及びアルミン酸ソーダ溶液の精製法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20041014

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050322