JPH1158636A - 繊維包装用フィルム - Google Patents
繊維包装用フィルムInfo
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- JPH1158636A JPH1158636A JP22148797A JP22148797A JPH1158636A JP H1158636 A JPH1158636 A JP H1158636A JP 22148797 A JP22148797 A JP 22148797A JP 22148797 A JP22148797 A JP 22148797A JP H1158636 A JPH1158636 A JP H1158636A
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Abstract
な機械的強度を有する繊維包装用フィルムを提供する。 【解決手段】 ビニル芳香族系エラストマーを含有する
ランダムポリプロピレンよりなる外層、プロピレン及び
/又はブテン−1成分含有率が50重量%以上である非
晶質ポリオレフィン20〜100重量%とランダムポリ
プロピレン80〜0重量%とよりなる中間層、並びに、
ランダムポリプロピレンよりなる内層を、順に積層して
なる繊維包装用フィルム。
Description
び柔軟性に優れた繊維包装用フィルムに関する。
装用フィルムは、製品に高級感を付与する目的のため
に、透明感や光沢感に優れ、柔軟で風合いの良いものが
求められている。このような繊維包装用フィルムとして
は、従来から、軟質ポリ塩化ビニルフィルムが多用され
てきた。しかしながら、軟質ポリ塩化ビニルフィルムで
は、可塑剤のブリードアウトによる衛生上の問題があっ
た。
として、オレフィン系共重合体を用いた軟質フィルム
や、オレフィン系ポリマーを主成分とするブレンドポリ
マーからなる軟質フィルムも提案されている。しかしな
がら、オレフィン系共重合体からなる軟質フィルムは、
共重合段階においてα−オレフィンの含有量を高くする
ことが難しく、得られるフィルムが柔軟になりすぎ、適
度な強度を有するように構成することが困難であった。
また、オレフィン系ポリマーを主成分としてブレンドし
てなるフィルムでは、ブレンドすべき複数種のポリマー
を所定の配合で均一に混合することが難しく、所望とす
る機械的強度を備えたものを得ることが困難であるとい
う問題があった。
付与するために、低結晶性又は非結晶性のポリマーであ
るEPR(エチレン−プロピレンゴム)等を添加する方
法も知られているが、EPR等のポリプロピレンへの分
散性が充分ではなく、透明性が充分でないという問題が
あった。
−290649号公報には、ランダムポリプロピレンよ
りなる外層と、水添ジエン系共重合体10〜50重量%
とランダムポリプロピレン90〜50重量%とよりなる
中間層と、ランダムポリプロピレンよりなる内層とを順
に積層してなるオレフィン系フィルムが開示されてい
る。
添ジエン系共重合体を配合する場合、水添ジエン系共重
合体をポリプロピレン100重量部に対して少なくとも
10重量部以上配合しないと充分な柔軟性が得られない
という問題があった。また、水添ジエン系共重合体を大
量に配合した場合には、柔軟性は高められるものの、水
添ジエン系共重合体が均一に分散されず、光学的特性の
低下を招いたり、大量配合による水添ジエン系共重合体
の低分子物のブリードによる品質の劣化が生じたりする
という問題もあった。更に、一般に水添ジエン系共重合
体は高価であり、コストが高くつくという問題もあっ
た。
プロピレン含有率50重量%以上の非晶質のポリオレフ
ィン20〜100重量%と、結晶性ポリプロピレン80
〜0重量%とを含有してなる層と、(B)結晶性ポリプ
ロピレンからなる層とを積層してなる積層フィルムが開
示されている。この積層フィルムでは、透明感や光沢感
に優れ、柔軟性においても優れているとされているが、
柔軟性に優れるあまり、機械的強度が充分ではないとい
う問題があった。
み、柔軟性、透明性及び光沢性に優れ、かつ充分な機械
的強度を有する繊維包装用フィルムを提供することを目
的とする。
発明1)は、ビニル芳香族系エラストマーを含有するラ
ンダムポリプロピレンよりなる外層、プロピレン及び/
又はブテン−1成分含有率が50重量%以上である非晶
質ポリオレフィン20〜100重量%とランダムポリプ
ロピレン80〜0重量%とよりなる中間層、並びに、ラ
ンダムポリプロピレンよりなる内層を、順に積層してな
ることを特徴とする繊維包装用フィルムである。
ビニル芳香族系エラストマーを含有するランダムポリプ
ロピレンよりなる外層、メタロセン触媒を用いて重合さ
れた線状ポリエチレン樹脂50〜100重量%とランダ
ムポリプロピレン50〜0重量%とよりなる中間層、並
びに、ランダムポリプロピレンよりなる内層を、順に積
層してなることを特徴とする繊維包装用フィルムであ
る。
用フィルムの断面を示した模式図である。図1に示した
ように、上記繊維包装用フィルムは、外層1、中間層2
及び内層3の3つの層から構成されており、これらの層
が順次積層されてなるものである。
ビニル芳香族系エラストマーを含有するランダムポリプ
ロピレンよりなる。上記ビニル芳香族系エラストマー
は、ビニル芳香族化合物(A)と共役ジエン(B)と
が、A−(B−A)m(mは、1以上の整数を表
す。)、又は、(A−B)n(nは、1以上の整数を表
す。)で表される状態で重合したブロック共重合体又は
ランダム共重合体であり、好ましくは、A−B−A型、
A−B型である。上記ビニル芳香族系エラストマーは、
上記ブロック共重合体又はランダム共重合体の水添物、
又は、上記水添物と同様の構造を有する重合体であって
もよい。また、イソプレンをモノマーとして含む共重合
体では、イソプレンが3,4結合したものが好ましい。
されず、例えば、スチレン、t−ブチルスチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、1,1−ジフェ
ニルスチレン等が挙げられ、特に、スチレン、α−メチ
ルスチレンが好ましい。上記共役ジエンとしては特に限
定されず、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3
−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジ
エン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレ
ン等が挙げられ、特に、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン及びその水添物が好ましい。
は、ビニル芳香族化合物(A)の含有量は、5〜40重
量%が好ましい。5重量%未満であると、耐熱性が充分
でなく、またビニル芳香族化合物によるプロピレン球晶
の生成を抑制する効果が少なくなって不透明となり、4
0重量%を超えると、エラストマー性が低下して風合い
が低下し、均一な分散性がなくなり、透明性も低下す
る。より好ましくは、10〜30重量%である。
上記ビニル芳香族系エラストマーをランダムポリプロピ
レンに含有させてなる。上記ランダムポリプロピレンと
しては、例えば、ポリプロピレンと炭素数が2又は4〜
10の直鎖状又は分岐状α−オレフィンとの共重合体が
挙げられる。上記α−オレフィンは単独で又は2種以上
を組み合わせて用いることができる。また、これら2種
以上のランダムポリプロピレンの混合物を用いてもよ
い。
チレン、ブテン−1、イソブテン、ペンテン−1、3−
メチル−1−ブテン、ヘキセン−1、4−メチル−1−
ペンテン、ネオヘキセン、ヘプテン−1、オクテン−
1、デセン−1等が挙げられ、特に、エチレン、オクテ
ン−1、デセン−1等が好ましい。
レンが共重合されたものを用いる場合、エチレンの配合
量が3〜4重量%であり、かつ、メルトフローレート
(MFR、190℃)が0.5〜5であるものが好まし
い。エチレンの配合量が3重量%未満であると、風合い
が低下し、4重量%を超えると、充分な機械的強度を得
ることができない。また、MFRが0.5未満である
と、成膜時の表面状態が悪くなり易く透明性が低下し、
5を超えると、フィルムの機械的強度が低下する。
マーの含有量は、2.5〜50重量%が好ましい。2.
5重量%未満では、添加効果が乏しく高光沢性が得られ
ず、50重量%を超えると、フィルムの降伏強度が小さ
くなりすぎて機械的強度が低下し、しわの発生が起こり
やすくなり、かつコスト的にも不利である。より好まし
くは、2.5〜10重量%である。
は、プロピレン及び/又はブテン−1成分含有率が50
重量%以上である非晶質ポリオレフィン20〜100重
量%とランダムポリプロピレン80〜0重量%とよりな
る。上記非晶質ポリオレフィンは、プロピレン及びブテ
ン−1の共重合体、又は、プロピレン及び/若しくはブ
テン−1と他のα−オレフィンとの共重合体である。上
記非晶質ポリオレフィンにおけるブテン−1成分含有
率、又は、ブテン−1及びプロピレンの合計の含有率
は、50重量%以上である。上記含有率が50重量%未
満であると、上記ランダムポリプロピレンとの相溶性が
低下する。但し、α−オレフィンとプロピレンとブテン
−1とを共重合体させる場合、プロピレンの含有量は、
50重量%未満であるのが好ましい。
プタン不溶分、すなわち、n−ヘプタンによるソックス
レー抽出不溶分が、70重量%以下、好ましくは60重
量%以下のものである。沸騰n−ヘプタン不溶分が70
重量%より大きいと非晶質部分の比率が少なくなり、得
られるフィルムに充分な柔軟性を付与することができな
い。
分子量は、好ましくは、1000〜20万である。数平
均分子量が1000未満であると、機械的強度が不測
し、20万を超えると、フィルムの成形が難しくなる。
更に好ましくは、1500〜1万である。上記非晶質ポ
リオレフィンは、単独で又は2種以上を組み合わせて用
いることができる。
ば、ポリブテン−1、ブテン−1/エチレン共重合体、
プロピレン/ブテン−1共重合体、プロピレン/ブテン
−1/エチレン三元共重合体、ブテン−1/ヘキセン−
1/オクテン−1三元共重合体、ブテン−1/ヘキセン
−1/4−メチルペンテン−1三元共重合体等が挙げら
れ、フィルムの柔軟性向上の点から、特に、プロピレン
/ブテン−1共重合体が好ましい。
は、上記非晶質ポリオレフィン20〜100重量%とラ
ンダムポリプロピレン80〜0重量%とよりなる。上記
ランダムポリプロピレンについては、本発明1の繊維包
装用フィルムの外層の説明の項で既に詳述した。非晶質
ポリオレフィンの量が20重量%未満であると、非晶質
部分の割合が少なくなって得られたフィルムの柔軟性が
不足する。より好ましくは、上記非晶質ポリオレフィン
が25〜100重量%、更に好ましくは、50〜100
重量%である。
はないが、その風合いを高めるために、フィルム全体の
厚みの50〜90%であるのが好ましい。上記中間層の
厚みが50%未満であったり、90%を超えると、風合
いが低下することがある。
ランダムポリプロピレンよりなる。上記ランダムポリプ
ロピレンについては、本発明1の繊維包装用フィルムの
外層の説明の項で既に詳述した。
は、フィルムの粉塵付着を防止するために、外層、中間
層及び内層のうちのいずれかの層、又は、すべての層
に、帯電防止剤を添加してもよい。上記帯電防止剤とし
ては、例えば、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤等が挙げ
られる。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて
用いることができる。
後の袋の口開き性向上のために、外層又は内層に滑剤を
加えてフィルムに滑り性を付与することができる。上記
滑剤としては、例えば、炭素数が12〜30の炭化水
素;脂肪酸ワックス、脂肪酸アミド、天然ワックス、エ
ステル系ワックス等の合成ワックス;炭素数が12〜3
0の脂肪酸の金属石鹸、炭素数が12〜30の脂肪族ア
ルコール;シリコーン等が挙げられる。
いては、種々の特性の改善を目的として、透明性を劣化
させない範囲で、タルク、炭酸カルシウム等の無機充填
剤;ガラス繊維、カーボン繊維等の強化材;熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、発泡
剤、ブロッキング剤等を添加することができる。
び内層は、本発明1の繊維包装用フィルムと同一であ
り、中間層が、メタロセン触媒を用いて重合された線状
ポリエチレン樹脂50〜100重量%とランダムポリプ
ロピレン50〜0重量%とよりなる点のみ異なる。上記
ランダムポリプロピレンについては、本発明1の繊維包
装用フィルムの外層の説明の項で既に詳述した。
ば、エチレンの単独重合体、エチレンと他のα−オレフ
ィンとの共重合体等が挙げられ、上記他のα−オレフィ
ンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、オ
クテン−1等が挙げられる。
0.1〜0.5が好ましく、更に好ましくは、0.6〜
3である。MFRが0.1未満であると、流動性が低す
ぎて生産効率が悪くなり、5.0を超えると、金型から
出た溶融樹脂がドローダウンして安定した製造が困難と
なる。
して遷移金属元素等を含むメタロセン触媒を用いて重合
されたものである。上記メタロセンとは、一般に、π電
子が非局在化した不飽和化合物等(以下、「リガンド」
という)により遷移金属元素が挟まれた構造を有する化
合物をいう。
しては特に限定されず、例えば、チタン、ジルコニウ
ム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金等の4価
の遷移金属元素等が挙げられる。上記リガンドとなる化
合物としては特に限定されず、例えば、シクロペンタジ
エン、炭化水素基、置換炭化水素基又は炭化水素基置換
メタロイド基により置換されたシクロペンタジエン;シ
クロペンタジエンオリゴマー、インデン、炭化水素基、
置換炭化水素基又は炭化水素置換メタロイド基により置
換されたインデン等が挙げられる。
化水素としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル
基、イソブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、セチル基、2−エチルヘキシル基、フェ
ニル基等が挙げられる。
記リガンドとして、更に、例えば、塩素、臭素等の1価
のアニオンリガンド;2価のアニオンキレートリガン
ド、炭化水素、アルコキシド、アリールアミド等のアミ
ド;アリールオキシド、アリールホスフィド等のホスフ
ィド;シリル基、置換シリル基等が上記遷移金属元素に
配位結合していてもよい。
クロペンタジエニルチタニウムトリス(ジメチルアミ
ド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウムトリス
(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシク
ロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペン
タジエニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロ
リド、ジメチルシリルテトラメチルシクロペンタジエニ
ル−p−n−ブチルフェニルアミドジルコニウムクロリ
ド、メチルフェニルシリルテトラメチルシクロペンタジ
エニル−tert−ブチルアミドハフニウムジクロリ
ド、インデニルチタニウムトリス(ジメチルアミド)、
インデニルチタニウムトリス(ジエチルアミド)、イン
デニルチタニウムトリス(ジ−n−プロピルアミド)、
インデニルチタニウムビス(ジ−n−ブチルアミド)、
インデニルチタニウムビス(ジ−n−プロピルアミド)
等が挙げられる。
属の種類や配位子の構造を変更したり、メタロセン触媒
を特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、
各種オレフィン重合の際の触媒としての作用をより効果
的に発揮させることができる。例えば、上記メタロセン
触媒に共触媒としてメチルアルミノキサン(MAO)、
ホウ素系化合物等を加えた触媒系において上記重合を行
ってもよい。このような共触媒を使用する場合、共触媒
の使用割合は、モル比で、メタロセン化合物:共触媒=
10:10万とすることが好ましく、より好ましくは
1:50〜5000である。
ないが、上記メタロセン触媒の存在下、例えば、不活性
媒体を用いる溶液重合法、実質的に不活性媒体の存在し
ない塊状重合法、気相重合法等を利用することができ
る。重合の際の温度についても特に限定されないが、一
般的には、−100〜300℃程度が好ましく、圧力
は、常圧〜100kg/cm2 程度が好ましい。
質であるという特徴を有し、各活性点が同じ活性度を備
えているので、合成するポリマーの分子量、分子量分
布、組成及び組成分布の均質性が高められる。従って、
メタロセン触媒を用いて重合されたポリオレフィンは分
子量分布が狭く、共重合体の場合には、どの分子量成分
にも共重合体成分がほぼ等しい割合で導入される。
れる線状ポリエチレン樹脂としては、ダウケミカル社製
のアフィニティーやエンゲージ、エクソン・ケミカル社
製のEXACT、三井石油化学社製のエボリュー、宇部
興産社製のユメリット等が挙げられる。
は、上記線状ポリエチレン樹脂50〜100重量%とラ
ンダムポリプロピレン50〜0重量%とよりなる。上記
線状ポリエチレン樹脂が50重量%未満であると、中間
層が充分な柔軟性を有するものとならない。
芳香族系エラストマーを50〜0重量%含有するもので
あるのが好ましい。上記ビニル芳香族系エラストマーが
50重量%を超えると、フィルムの降伏点強度が小さく
なるため強度が弱くなり、しわが発生し易くなり、光沢
が低下し、また、コストも高くつく。より好ましくは、
2.5〜10重量%である。
も、本発明1の場合と同様、種々の特性を改善するため
に、帯電防止剤や滑剤等の種々の添加剤を添加すること
ができる。
ムを構成する上記外層、中間層及び内層の各組成物を製
造する際には以下のような方法をとることができる。す
なわち、混練機を用い、170〜250℃、好ましくは
190〜230℃で加熱溶融させた後混練し、多層押し
出し成形を行うことにより上記繊維包装用フィルムを製
造する。特に表面を平滑化し、結晶の生成を抑制するた
めにTダイ法を用いて押し出した後、40℃以下の冷却
ロールを使用して冷却するのが好ましい。上記混練機し
ては特に限定されず、例えば、一軸押出機、二軸押出
機、バンバリミキサー、混練ロール、ブラベンダ、ニー
ダー等を用いることができる。
あるオレフィン系フィルム(例えば、延伸ポリプロピレ
ン)のように入射光を一方向のみに反射することなく、
高角度に反射する高光沢性のフィルムを得ることができ
る。特に、上記Tダイ法を用いて押し出し成形すること
により、見栄え、風合いがよく、ビニロンや軟質塩化ビ
ニルに似た、優れた外観特性(きらめき感)と感触を有
する高光沢性のフィルムを得ることができる。
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定さ
れるものではない。
構成するビニル芳香族系エラストマーとして、下記の表
1に示す特性のものを1種類選んで使用した。また、外
層には、帯電防止剤として、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミンを2000ppm、滑剤として、オレイン酸ア
ミドを2500ppm配合した。
ンを3.8重量%含有し、MFRが1.8のランダムポ
リプロピレン(以下、「PPa」という)95重量%と
からなる組成のもの、中間層として、ポリプロピレン/
ブテン−1共重合体(プロピレン/ブテン=65%/3
5%、数平均分子量:6500、沸騰n−ヘプタン不溶
分:5重量%)からなる非晶質ポリオレフィン(以下、
「非晶質ポリオレフィンa」という)、及び、内層とし
て、PPaをそれぞれ使用し、3層押し出しTダイ法を
用いて成形した後、20℃の冷却ロールで冷却すること
により、合計の厚さが40μmの繊維包装用フィルムを
得た。強度(降伏点)、透明性(ヘイズ値、グロス
値)、きらめき感、柔軟性(弾性率)、感触について、
評価を行った。結果を表2に示した。
ンを3.2重量%含有し、MFRが9のランダムポリプ
ロピレン(以下、「PPb」という)95重量%とから
なる組成物、中間層として、非晶質ポリオレフィンa、
及び、内層として、PPbをそれぞれ使用し、実施例1
と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実施例1と
同様の評価を行った。結果を表2に示した。
5重量%とからなる組成物、中間層として、非晶質ポリ
オレフィンa、及び、内層として、PPaをそれぞれ使
用し、実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た
後、実施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示し
た。
5重量%とからなる組成物、中間層として、非晶質ポリ
オレフィンa50重量%とPPa50重量%とからなる
組成物、及び、内層として、PPaをそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実
施例1と同様の評価を行った。結果を表2に示した。
ィンa50重量%とPPb50重量%とからなる組成
物、及び、内層として、PPbをそれぞれ使用し、実施
例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表2に示した。
ィンa10重量%とPPa90重量%とからなる組成
物、及び、内層として、PPbをそれぞれ使用し、実施
例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実施例
1と同様の評価を行った。結果を表2に示した。
ィルム強度を評価した。 (2)透明性(ヘイズ値、グロス値) (a)ヘイズ値 JIS K 7105「ヘイズ」の測定方法によりヘイ
ズ値を測定し、透明性を評価した。ヘイズ値が小さい程
透明性に優れている。 (b)グロス値 JIS K 7105「グロス」の測定方法によりグロ
ス値を測定し、透明性を評価した。グロス値が大きい程
透明性に優れている。 (3)きらめき感 フィルムの表面を目視により観察し、以下の3段階の評
価基準で評価した。 ◎:特に光沢に優れたきらめき感を有する ○:ビニロンのようなきらめき感を有する △:延伸ポリプロピレンのような光沢感を有する ×:全く光沢感を有さない (4)柔軟性(弾性率) JIS K 7113に準じた方法により弾性率を測定
し、柔軟性を評価した。 (5)触感 フィルムの風合い及びしわの発生し易さを以下の4段階
の評価基準で官能評価した。 4:軟らかく、触感は良好であり、しわの発生が少ない 3:軟らかく、触感は良好であるが、しわが発生し易い 2:やや硬い 1:硬く、しゃりしゃり感が残る
95重量%とからなる組成物、中間層として、メタロセ
ン触媒の存在下、エチレンとオクテン−1とを共重合さ
せることにより得られた線状ポリエチレン樹脂(オクテ
ン−1含有量:7.5重量%、密度:0.915g/c
m3 、MFR:1.0)(以下、線状ポリエチレン樹脂
aという)、及び、内層として、PPaをそれぞれ使用
し、実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た
後、実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示し
た。
5重量%とからなる組成物、中間層として、線状ポリエ
チレン樹脂a85重量%とPPb15重量%とからなる
組成物、及び、内層として、PPbをそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実
施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示した。
5重量%とからなる組成物、中間層として、線状ポリエ
チレン樹脂a、及び、内層として、PPaをそれぞれ使
用し、実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た
後、実施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示し
た。
5重量%とからなる組成物、中間層として、線状ポリエ
チレン樹脂a85重量%とPPb15重量%とからなる
組成物95重量%と、表1に示したSIPSを5重量%
とを含有する組成のもの、及び、内層として、PPbを
それぞれ使用し、実施例1と同様にして繊維包装用フィ
ルムを得た後、実施例1と同様の評価を行った。結果を
表3に示した。
5重量%とからなる組成物、中間層として、線状ポリエ
チレン樹脂a40重量%とPPa60重量%とからなる
組成物、及び、内層として、PPaをそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実
施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示した。
樹脂a、及び、内層として、PPaをそれぞれ使用し、
実施例1と同様にして繊維包装用フィルムを得た後、実
施例1と同様の評価を行った。結果を表3に示した。
構成よりなるので、透明性、光沢性及び柔軟性に優れ、
かつ充分な機械的強度を有し、衣料品等の繊維を包装す
るフィルムとして好適である。
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 ビニル芳香族系エラストマーを含有する
ランダムポリプロピレンよりなる外層、プロピレン及び
/又はブテン−1成分含有率が50重量%以上である非
晶質ポリオレフィン20〜100重量%とランダムポリ
プロピレン80〜0重量%とよりなる中間層、並びに、
ランダムポリプロピレンよりなる内層を、順に積層して
なることを特徴とする繊維包装用フィルム。 - 【請求項2】 ビニル芳香族系エラストマーを含有する
ランダムポリプロピレンよりなる外層、メタロセン触媒
を用いて重合された線状ポリエチレン樹脂50〜100
重量%とランダムポリプロピレン50〜0重量%とより
なる中間層、並びに、ランダムポリプロピレンよりなる
内層を、順に積層してなることを特徴とする繊維包装用
フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 1997-08-18 JP JP22148797A patent/JP3819554B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2002370312A (ja) * | 2001-06-14 | 2002-12-24 | Kuraray Co Ltd | 複合成形体 |
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