JPH10168244A - バッグインボックス用シーラントフィルム - Google Patents

バッグインボックス用シーラントフィルム

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JPH10168244A
JPH10168244A JP33125096A JP33125096A JPH10168244A JP H10168244 A JPH10168244 A JP H10168244A JP 33125096 A JP33125096 A JP 33125096A JP 33125096 A JP33125096 A JP 33125096A JP H10168244 A JPH10168244 A JP H10168244A
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JP
Japan
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linear low
density polyethylene
weight
film
density
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Pending
Application number
JP33125096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Inagaki
泰博 稲垣
Hiroto Izumitani
洋人 泉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な柔軟性を持ち優れた加工特性を有し、
ヒートシール性やヒートシール強度に優れ、ピンホール
の発生及び耐衝撃強度がさらに改善され、しかも酢酸臭
などの臭気のないバッグインボックス用シーラントフィ
ルムを得る。 【解決手段】 このフィルムは、例えば、重合活性点が
単一であるメタロセン触媒を用いて重合され、密度0.
850〜0.900g/cm3 、メルトフローレート
0.1〜2.5g/10分の線状低密度ポリエチレン
(a)3〜40重量%と、密度0.900〜0.925
g/cm3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/1
0分の普通の線状低密度ポリエチレン(b)97〜60
重量%との混合樹脂からなる。また、例えば、上記
(a)を中間層とし上記(b)を両外層とする3層構造
のフィルムからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッグインボック
ス用シーラントフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】バッグインボックスとは、注ぎ口を取付
けた樹脂フィルム製袋を紙箱に収納し、流通や使用に耐
えるように設計された複合容器であり、液体食品の包装
分野で缶や瓶に代わって需要が増大している。
【0003】この種のバッグインボックスに用いる樹脂
フィルム製袋は、主に、柔軟で耐ピンホール性が良好な
エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、或いはポリエ
チレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体とを共押出成形
して得られる積層フィルムからなる袋が使用されている
(特開昭59−64357号公報参照)。
【0004】しかし、このような樹脂フィルムからなる
袋は、ヒートシール性やヒートシール強度の点で十分に
満足できるものではなく、またエチレン−酢酸ビニル共
重合体フィルムは酢酸臭があり、これ等の改善が要望さ
れている。
【0005】上記欠点を改善したバッグインボックス用
の袋として、融点110℃以上の線状低密度ポリエチレ
ンを含有するオレフィン系樹脂の両外層とエチレン−酢
酸ビニル共重合体の中間層とを、共押出成形して得られ
る積層フィルムからなる袋が提案されている(特開平5
−330560号公報参照)。
【0006】上記提案の袋は、ヒートシール層が線状低
密度ポリエチレンからなり、それによりヒートシール性
やヒートシール強度が改善され、しかもエチレン−酢酸
ビニル共重合体は中間層に介在するので、酢酸臭が改善
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
袋は、いずれの袋でも、過酷条件下で使用される場合に
ピンホールが発生することがあり、また耐衝撃強度も十
分に満足できるものではない。また、酢酸臭が完全に除
去されるものではない。
【0008】本発明は、上記の問題を解決するもので、
その目的とするところは、適度な柔軟性を持ち優れた加
工特性を有し、ヒートシール性やヒートシール強度に優
れ、ピンホールの発生及び耐衝撃強度がさらに改善さ
れ、しかも酢酸臭などの臭気のないバッグインボックス
用シーラントフィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、重合活性点
が単一であるメタロセン触媒を用いて重合され、密度
0.850〜0.900g/cm3 、メルトフローレー
ト0.1〜2.5g/10分の線状低密度ポリエチレン
(a)3〜40重量%と、密度0.900〜0.925
g/cm3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/1
0分の普通の線状低密度ポリエチレン(b)97〜60
重量%との混合樹脂からなることを特徴とするバッグイ
ンボックス用シーラントフィルムによって、達成するこ
とができる(請求項1の発明)。
【0010】また、上記目的は、重合活性点が単一であ
るメタロセン触媒を用いて重合され、密度0.850〜
0.900g/cm3 、メルトフローレート0.1〜
2.5g/10分の線状低密度ポリエチレン(a)と、
密度0.900〜0.925g/cm3 、メルトフロー
レート0.1〜2.5g/10分の普通の線状低密度ポ
リエチレン(b)とからなり、少なくとも3層構造の積
層フィルムであって、両最外層は上記線状低密度ポリエ
チレン(a)0〜30重量%と線状低密度ポリエチレン
(b)100〜70重量%との混合樹脂からなり、中間
層は上記線状低密度ポリエチレン(a)60〜100重
量%と線状低密度ポリエチレン(b)40〜0重量%と
の混合樹脂からなることを特徴とするバッグインボック
ス用シーラントフィルムによって、達成することができ
る(請求項2の発明)。
【0011】さらに、上記目的は、重合活性点が単一で
あるメタロセン触媒を用いて重合され、密度0.850
〜0.900g/cm3 、メルトフローレート0.1〜
2.5g/10分の線状低密度ポリエチレン(a)と、
密度0.900〜0.925g/cm3 、メルトフロー
レート0.1〜2.5g/10分の普通の線状低密度ポ
リエチレン(b)と、重量平均分子量8〜50万、クロ
ス分別法による各温度範囲での溶出量が、樹脂の全量に
対して、10℃以下で45〜80重量%、10℃超〜7
0℃で5〜45重量%、70℃超〜95℃で0〜20重
量%、95℃超〜125℃で3〜35重量%であるポリ
プロピレン系樹脂(c)とからなり、少なくとも3層構
造の積層フィルムであって、両最外層は上記線状低密度
ポリエチレン(a)3〜40重量%と線状低密度ポリエ
チレン(b)79〜60重量%との混合樹脂からなり、
中間層は上記線状低密度ポリエチレン(b)0〜50重
量%とポリプロピレン系樹脂(c)100〜50重量%
との混合樹脂からなることを特徴とするバッグインボッ
クス用シーラントフィルムによって、達成することがで
きる(請求項3の発明)。
【0012】本発明(請求項1、2、3の発明)に用い
る線状低密度ポリエチレン(a)は、重合活性点が単一
である触媒(このような触媒は、一般にメタロセン触媒
と呼ばれるが、シングルサイト触媒、カミンスキー触媒
と呼ばれることもある)を用いて重合されたもので、密
度0.850〜0.900g/cm3 、メルトフローレ
ート0.1〜2.5g/10分である。
【0013】このような線状低密度ポリエチレン(a)
は、分子量分布が狭く、共重合体成分の組成もほぼ均一
割合で導入されており、一般に重量平均分子量/数平均
分子量の比が1.5〜3の範囲にあり、示差走査熱量計
(DSC)による融点測定で、融解ピークが一つで、フ
ィルムの全結晶成分が融解し始めてから融解し終わるま
での温度範囲が20℃以内にある。このような線状低密
度ポリエチレン(a)としては、例えばダウケミカル社
製のエンゲージ、エクソンケミカル社製のEXACTな
どが市販されている。
【0014】線状低密度ポリエチレン(a)の密度が上
記範囲を下回るとフィルムがブロッキングしやすくな
り、逆に上記範囲を上回ると耐ピンホール性や耐衝撃性
を満足できない。また、メルトフローレートが上記範囲
を下回るとフィルムの成膜性が悪くなり、逆に上記範囲
を上回るとフィルムの機械的強度が低下する。
【0015】また、本発明に用いる線状低密度ポリエチ
レン(b)は、重合活性点が単一であるメタロセン触媒
以外の触媒(重合活性点が不均一な触媒)、例えばチー
グラー触媒やナッタ触媒などを用い低圧下で重合された
もの、ラジカル触媒を用いて高圧下でラジカル重合され
たものなどの普通の線状低密度ポリエチレンであって、
密度0.900〜0.925g/cm3 、メルトフロー
レート0.1〜2.5g/10分である。このような線
状低密度ポリエチレン(b)は、線状低密度ポリエチレ
ン(a)に比べて、分子量分布が広く、共重合体成分の
組成も不均一割合で導入されている。このような線状低
密度ポリエチレン(b)としては、例えば出光石油化学
社製のモアテック、三井石油化学社製のウルトゼック
ス、住友化学社製のスミカセン−αなどが市販されてい
る。
【0016】線状低密度ポリエチレン(b)の密度が上
記範囲を下回るとフィルムがブロッキングしやすくな
り、逆に密度が上記範囲を上回ると耐ピンホール性や耐
衝撃性を満足できない。また、メルトフローレートが上
記範囲を下回るとフィルムの成膜性が悪くなり、逆に上
記範囲を上回るとフィルムの機械的強度が低下する。
【0017】ここで、上記線状低密度ポリエチレン
(a)及び(b)は、いずれもエチレンに約3〜20重
量%のα−オレフィンを共重合させたもので、α−オレ
フィンとしては、一般に炭素数4〜8の1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン等が用いられる。な
お、線状低密度ポリエチレン(a)及び(b)の密度及
びメルトフローレートは、JIS K 6760(ポリ
エチレン試験方法)に基づいて測定された値である。
【0018】さらに、本発明に用いるポリプロピレン系
樹脂(c)としては、プロピレンの単独重合体、プロピ
レンとエチレンとの共重合体、プロピレンと1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等のα−オレフィ
ンとの共重合体が挙げられ、重量平均分子量8〜50
万、クロス分別法による各温度範囲での溶出量が、樹脂
の全量に対して、10℃以下で45〜80重量%、10
℃超〜70℃で5〜45重量%、70℃超〜95℃で0
〜20重量%、95℃超〜125℃で3〜35重量%で
ある。
【0019】クロス分別法による溶出量が上記範囲にあ
る特定のポリプロピレン系樹脂(c)は、プロピレンの
単独モノマー、プロピレンとエチレンの混合モノマー、
或いはプロピレンと上記のようなα−オレフィンとの混
合モノマーを、例えば多段階重合法により製造すること
ができる。このようなポリプロピレン系樹脂(c)は、
分子量分布が狭く、共重合体成分の組成もかなり均一割
合で導入されている。このようなポリプロピレン系樹脂
(c)としては、例えばモンテル社製のキャタロイKS
081、トクヤマ社製のPER等が市販されている。
【0020】ポリプロピレン系樹脂(c)の重量平均分
子量が上記範囲を下回るとフィルムの耐衝撃性が不十分
となり、逆に上記範囲を上回るとフィルムの柔軟性が損
なわれ、耐ピンホール性等の点で性能が低下する。特
に、重量平均分子量15〜35万のものが好ましい。
【0021】上記ポリプロピレン系樹脂(c)におい
て、クロス分別法による各温度範囲での溶出量が、上記
範囲を下回るとフィルムの柔軟性が損なわれ、耐衝撃性
や耐ピンホール性が低下し、逆に上記範囲を上回るとフ
ィルムの柔軟性が非常に大きくなり、製袋や液体の充填
時の加工適性が悪くなる。
【0022】ここで、ポリプロピレン系樹脂の重量平均
分子量及びクロス分別法による各温度範囲での溶出量
は、温度上昇溶離分別(Temperature Rising Elution F
ractionation) と高温型GPC(Size Exclusion Chrom
atograph;SEC)の両者をシステムとして備えている
クロス分別クロマトグラフ装置(例えば、三菱化学社製
CFC−T150A型)を使用し、溶媒としてオルソジ
クロロベンゼンを用いて測定される値である。
【0023】請求項1に記載のバッグインボックス用シ
ーラントフィルムは、上記線状低密度ポリエチレン
(a)3〜40重量%と線状低密度ポリエチレン(b)
97〜60重量%とを混合し、この混合樹脂をインフレ
ーション押出成形法やTダイ押出成形法により、フィル
ム状に溶融押出成形することにより製造することができ
る。
【0024】線状低密度ポリエチレン(a)が上記重量
範囲を下回ると耐ピンホール性が発揮されず、逆に線状
低密度ポリエチレン(a)が上記重量範囲を上回るとフ
ィルムがブロッキングしたり、柔軟になりすぎて加工時
に伸びてしまって取扱いにくくなる。
【0025】請求項2に記載のバッグインボックス用シ
ーラントフィルムは、上記線状低密度ポリエチレン
(a)0〜30重量%と線状低密度ポリエチレン(b)
100〜70重量%との混合樹脂からなる両最外層と、
上記線状低密度ポリエチレン(a)60〜100重量%
と線状低密度ポリエチレン(b)40〜0重量%との混
合樹脂からなる中間層とを、インフレーション共押出成
形法やTダイ共押出成形法により、フィルム状に溶融共
押出成形することにより製造することができる。
【0026】請求項3に記載のバッグインボックス用シ
ーラントフィルムは、上記線状低密度ポリエチレン
(a)3〜40重量%と線状低密度ポリエチレン(b)
79〜60重量%との混合樹脂からなる両最外層と、上
記線状低密度ポリエチレン(b)0〜50重量%とポリ
プロピレン系樹脂(c)100〜50重量%との混合樹
脂からなる中間層とを、インフレーション共押出成形法
やTダイ共押出成形法により、フィルム状に溶融共押出
成形することにより製造することができる。
【0027】上記請求項2及び3に記載のバッグインボ
ックス用シーラントフィルムにおいて、中間層の線状低
密度ポリエチレン(a)或いはポリプロピレン系樹脂
(c)が上記範囲を下回ると耐ピンホール性などの耐久
性が十分に発揮されない。
【0028】両最外層の各厚みは、全体のフィルム厚さ
の5〜30%が好ましい。両最外層の各厚みがこの範囲
を下回るとヒートシール強度の安定性に不安があり、ま
たフィルムがブロッキングを起こす恐れがある。逆に、
両最外層の各厚みがこの範囲を上回ると耐ピンホール性
や耐衝撃性が不十分となる。
【0029】なお、上記フィルムを押出成形法或いは共
押出成形する際には、本発明の効果を損なわない範囲
で、少量の熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、スリッ
プ剤アンチブロッキング剤など従来のバッグインボック
用シーラントフィルムに用いられている各種添加剤を配
合することができる。
【0030】こうして、本発明のバッグインボックス用
シーラントフィルムが得られる。このフィルムを用い
て、注ぎ口付き袋を作製するには、通常の注ぎ口付き袋
製袋機が用いられる。袋は一重の袋としてもよく、二重
或いはそれ以上の多重の袋としてもよい。
【0031】
【作用】本発明のバッグインボックス用シーラントフィ
ルムによれば、重合活性点が単一であるメタロセン触媒
を用いて重合され、密度0.850〜0.900g/c
3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/10分の
線状低密度ポリエチレン(a)、或いは重量平均分子量
8〜50万であり、クロス分別法による各温度範囲での
溶出量が、樹脂の全量に対して、10℃以下で45〜8
0重量%、10℃超〜70℃で5〜45重量%、70℃
超〜95℃で0〜20重量%、95℃超〜125℃で3
〜35重量%であるポリプロピレン系樹脂(c)によ
り、主にフィルムのヒートシール性及びヒートシール強
度が改善される。
【0032】また、普通の線状低密度ポリエチレン
(b)により、主にフィルムの耐衝撃性をはじめ柔軟性
や耐ピンホール性が改善される。しかも、これ等の線状
低密度ポリエチレン(a)、線状低密度ポリエチレン
(b)及びポリプロピレン系樹脂(c)は、酢酸臭など
の臭気がなく、液体食品の包装に適する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例及び比較例
を示す。実施例1 メタロセン触媒を用いて重合された線状低密度ポリエチ
レン(a) ・ダウケミカル社製のエンゲージEG8150(密度
0.885g/cm3 、メルトフローレート1.0g/
10分、融点89℃)普通の線状低密度ポリエチレン(b) ・出光石油化学社製のモアテック0128N(密度0.
915g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10
分) 上記メタロセン触媒を用いて重合された線状低密度ポリ
エチレン(a)15重量%と、普通の線状低密度ポリエ
チレン(b)85重量%とからなる混合樹脂を、インフ
レーション押出成形法によりで溶融押出成形し、厚さ8
0μmの単層フィルムを製造した。
【0034】実施例2 メタロセン触媒を用いて重合された線状低密度ポリエチ
レン(a) ・ダウケミカル社製のエンゲージEG8150(密度
0.885g/cm3 、メルトフローレート1.0g/
10分、融点89℃)普通の線状低密度ポリエチレン(b) ・出光石油化学社製のモアテック0128N(密度0.
915g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10
分)
【0035】上記普通の線状低密度ポリエチレン(b)
を両外層とし、上記メタロセン触媒を用いて重合された
線状低密度ポリエチレン(a)90重量%と、普通の線
状低密度ポリエチレン(b)10重量%とからなる混合
樹脂を中間層とし、インフレーション共押出成形法によ
り溶融共押出成形し、厚さ80μmの積層フィルムを製
造した。この場合、外層/中間層/外層の厚さ比を1/
3/1とした。
【0036】実施例3 外層/中間層/外層の厚さ比を1/1/1とした以外
は、実施例2と同様に行って、厚さ80μmの積層フィ
ルムを製造した。
【0037】実施例4 メタロセン触媒を用いて重合された線状低密度ポリエチ
レン(a) ・ダウケミカル社製のエンゲージEG8150(密度
0.885g/cm3 、メルトフローレート1.0g/
10分、融点89℃)普通の線状低密度ポリエチレン(b) ・出光石油化学社製のモアテック0128N(密度0.
915g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10
分)ポリプロピレン系樹脂(c) ・モンテル社製のキャタロイKS081P(重量平均分
子量31万、溶出量:10℃以下で48重量%、10℃
超〜70℃で19重量%、70℃超〜95℃で4重量
%、95℃超〜125℃で29重量%)
【0038】上記メタロセン触媒を用いて重合された線
状低密度ポリエチレン(a)15重量%と、普通の線状
低密度ポリエチレン(b)85重量%とからなる混合樹
脂を両外層とし、上記ポリプロピレン系樹脂(c)90
重量%と、普通の線状低密度ポリエチレン(b)10重
量%とからなる混合樹脂を中間層とし、インフレーショ
ン共押出成形法により溶融共押出成形し、厚さ80μm
の積層フィルムを製造した。この場合、外層/中間層/
外層の厚さ比を1/3/1とした。
【0039】比較例1 普通の線状低密度ポリエチレン(b)(密度0.918
g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10分)
を、インフレーション押出成形法により溶融押出成形
し、厚さ80μmの単層フィルムを製造した。
【0040】比較例2 普通の線状低密度ポリエチレン(b)(密度0.925
g/cm3 、メルトフローレート4.0g/10分)
を、インフレーション押出成形法により溶融押出成形
し、厚さ80μmの単層フィルムを製造した。
【0041】比較例3 普通の線状低密度ポリエチレン(b)(密度0.920
g/cm3 、メルトフローレート1.0g/10分)
を、インフレーション押出成形法により溶融押出成形
し、厚さ80μmの単層フィルムを製造した。
【0042】比較例4 エチレン−酢酸ビニル共重合体(密度0.940g/c
3 、メルトフローレート0.6g/10分、酢酸ビニ
ル含有量15重量%)を、インフレーション押出成形法
により溶融押出成形し、厚さ80μmの単層フィルムを
製造した。
【0043】上記各実施例及び各比較例で得られたフィ
ルムについて、下記の方法で、2%引張り弾性率、ダー
ト衝撃強度及び耐ピンホール性(ゲルボフレックス値)
を測定した。その結果をまとめて表1に示す。
【0044】〈2%引張り弾性率〉上記フィルムについ
て、JIS K 7127(プラスチックフィルム及び
シートの引張試験方法)に基づいて、2%引張り弾性率
を測定した。この値により、フィルムの柔軟性(加工適
性)が評価できる。
【0045】〈ダート衝撃強度〉上記フィルムをシール
バー温度170℃、圧力2kg/cm2 、時間1秒の条
件でシール、このヒートシールされたフィルムについ
て、JIS K 7124(プラスチックフィルム及び
シートのダート衝撃試験方法)に基づいて、ダート衝撃
強度(50%破壊質量)を測定した。この値により、ヒ
ートシール部の強さ及び耐衝撃性が評価できる。
【0046】〈耐ピンホール性〉上記フィルムを縦30
0mm×横200mmに裁断し、この試験フィルム4枚
について、ゲルボフレックス測定器(ASTM F32
9に準拠)を用いて、3000回のひねりを与えた時に
発生したピホンールの個数(ゲルボフレックス値)を測
定した。この値により、過酷条件下で使用される場合の
耐ピンホール性が評価できる。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】上述の通り、本発明のバッグインボック
ス用シーラントフィルムは、適度な柔軟性を持ち優れた
加工特性を有し、ヒートシール性やヒートシール強度に
優れ、ピンホールの発生及び耐衝撃強度がさらに改善さ
れ、しかも酢酸臭などの臭気がない。
【0049】したがって、本発明のバッグインボックス
用シーラントフィルムを用いたバッグインボックスは、
液体食品の包装に好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合活性点が単一であるメタロセン触媒
    を用いて重合され、密度0.850〜0.900g/c
    3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/10分の
    線状低密度ポリエチレン(a)3〜40重量%と、密度
    0.900〜0.925g/cm3 、メルトフローレー
    ト0.1〜2.5g/10分の普通の線状低密度ポリエ
    チレン(b)97〜60重量%との混合樹脂からなるこ
    とを特徴とするバッグインボックス用シーラントフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 重合活性点が単一であるメタロセン触媒
    を用いて重合され、密度0.850〜0.900g/c
    3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/10分の
    線状低密度ポリエチレン(a)と、密度0.900〜
    0.925g/cm3 、メルトフローレート0.1〜
    2.5g/10分の普通の線状低密度ポリエチレン
    (b)とからなり、少なくとも3層構造の積層フィルム
    であって、 両最外層は上記線状低密度ポリエチレン(a)0〜30
    重量%と線状低密度ポリエチレン(b)100〜70重
    量%との混合樹脂からなり、中間層は上記線状低密度ポ
    リエチレン(a)60〜100重量%と線状低密度ポリ
    エチレン(b)40〜0重量%との混合樹脂からなるこ
    とを特徴とするバッグインボックス用シーラントフィル
  3. 【請求項3】 重合活性点が単一であるメタロセン触媒
    を用いて重合され、密度0.850〜0.900g/c
    3 、メルトフローレート0.1〜2.5g/10分の
    線状低密度ポリエチレン(a)と、密度0.900〜
    0.925g/cm3 、メルトフローレート0.1〜
    2.5g/10分の普通の線状低密度ポリエチレン
    (b)と、重量平均分子量8〜50万、クロス分別法に
    よる各温度範囲での溶出量が、樹脂の全量に対して、1
    0℃以下で45〜80重量%、10℃超〜70℃で5〜
    45重量%、70℃超〜95℃で0〜20重量%、95
    ℃超〜125℃で3〜35重量%であるポリプロピレン
    系樹脂(c)とからなり、少なくとも3層構造の積層フ
    ィルムであって、 両最外層は上記線状低密度ポリエチレン(a)3〜40
    重量%と線状低密度ポリエチレン(b)79〜60重量
    %との混合樹脂からなり、中間層は上記線状低密度ポリ
    エチレン(b)0〜50重量%とポリプロピレン系樹脂
    (c)100〜50重量%との混合樹脂からなることを
    特徴とするバッグインボックス用シーラントフィルム。
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