JPH06345909A - 防湿性フィルム - Google Patents

防湿性フィルム

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JPH06345909A
JPH06345909A JP14190093A JP14190093A JPH06345909A JP H06345909 A JPH06345909 A JP H06345909A JP 14190093 A JP14190093 A JP 14190093A JP 14190093 A JP14190093 A JP 14190093A JP H06345909 A JPH06345909 A JP H06345909A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin
moisture
film
density polyethylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP14190093A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiko Kashiwamura
光彦 柏村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP14190093A priority Critical patent/JPH06345909A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】柔軟性、耐熱性、耐湿性に優れ、且つ、包装適
性に優れた防湿性フィルムを提供する。 【構成】高密度ポリエチレン(密度0.950gr/c
3 、MI0.06)に、重量平均分子量35.3万、
クロス分別法により測定したPP系樹脂の全量に対する
溶出量が、0〜10℃で53.6重量%、10〜65℃
で13.9重量%、65〜130℃で32.5重量%で
あるPP系樹脂40重量%添加した樹脂組成物を用い
て、通常のインフレーション押出製膜法により、厚さ1
00μmの防湿性フィルムを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防湿性フィルムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、防湿性に優れたフィルムとして
は、ポリプロピレンフィルムや高密度ポリエチレンフィ
ルム等がある。しかし、ポリプロピレンフィルムは、脆
い性質があり、特に冬場の使用や肉厚フィルムとして使
用する場合に問題がある。又、高密度ポリエチレンフィ
ルムも、耐寒性はあるものの、ポリプロピレンフィルム
と同様に脆く、いずれも単独で用いることができなかっ
た。
【0003】その改善策として、ポリプロピレンや高密
度ポリエチレンに、α─オレフィン樹脂、サーモエラス
トマー、エチレン─酢酸ビニル共重合体(以下、EVA
という)等をブレンドする方法が試みられているが、相
互の相溶性が悪く、多量にブレンドすると、フィルム外
観を損ない、強度のばらつきが大きくなり、耐熱性、防
湿性が低下してしまい、特に高密度ポリエチレンではこ
の傾向が著しいという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
従来の問題点を解消し、柔軟性、耐熱性、耐湿性に優
れ、且つ、包装適性に優れた防湿性フィルムを提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高密度ポリエ
チレンに、重量平均分子量が8〜50万であり、クロス
分別法により測定したポリプロピレン系樹脂の全量に対
する溶出量が、0〜10℃で30〜65重量%であり、
10〜65℃で3〜25重量%であり、65〜130℃
で15〜65重量%であるポリプロピレン系樹脂30〜
60重量%が添加された樹脂組成物からなる防湿性フィ
ルムである。
【0006】本発明において、高密度ポリエチレンとし
ては、密度0.941〜0.965gr/cm3 の範囲
にある一般に高密度ポリエチレンと呼ばれるものが使用
され、メルトインデックス(以下、MIという)0.0
3〜2のものが好適に使用される。
【0007】本発明において、クロス分別法によるポリ
プロピレン系樹脂(以下、PP系樹脂という)の溶出量
の測定は以下のようにして行った。まず、PP系樹脂を
140℃又はPP系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジ
クロロベンゼンに溶解する。次にこの溶液を一定速度で
冷却して、予め用意しておいた不活性担体表面に薄いポ
リマー層を生成させる。この時、PP系樹脂成分は、結
晶性の高い順、及び分子量の大きい順にポリマー層とし
て生成する。
【0008】その後、温度を連続的に又は段階的に昇温
し、順次溶出するPP系樹脂成分の濃度を検出し、組成
分布(結晶性分布)を測定する(温度上昇溶離分別)。
それと同時に、高温型GPCにより溶出した成分の分子
量及び分子量分布を測定する。上記温度上昇溶離分別
(TREF=Temperature RisingE
lution Fractionation)部分と、
上記高温GPC(例えば、SEC=Sise Excl
ution Chromatgraph)部分とをシス
テムとして備えたクロス分別クロマトグラフ装置(CF
C=T150A型:三菱油化社製)を用いてPP系樹脂
の溶出量の測定を行った。
【0009】本発明において、PP系樹脂は、重量平均
分子量が8〜50万である必要がある。重量平均分子量
が8万未満の場合には、得られる防湿性フィルムの強度
が十分でなく、逆に、50万を超える場合には、高密度
ポリエチレンにうまく分散・混合させることができず、
フィルムの外観を損ねる。
【0010】PP系樹脂は、クロス分別法により測定し
たPP系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜10℃で3
0〜65重量%である必要がある。この溶出量が、30
重量%未満の場合には、得られる防湿性フィルムの柔軟
性、伸度が低下して実用上問題が生じ、逆に、65重量
%を超える場合には、得られる防湿性フィルムの耐熱性
の低下及び表面のべたつき等の問題が生じる。
【0011】又、PP系樹脂は、クロス分別法により測
定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、10〜65
℃で3〜25重量%である必要がある。この溶出量が、
3重量%未満の場合及び25重量%を超える場合には、
得られる防湿性フィルムのにむらが発生して外観を損ね
る。
【0012】又、PP系樹脂は、クロス分別法により測
定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、65〜13
0℃で15〜65重量%である必要がある。この溶出量
が、15重量%未満の場合には、得られる防湿性フィル
ムの耐熱性が低下し、逆に、65重量%を超える場合に
は、得られる防湿性フィルムの柔軟性が低下し破れ易く
なる。
【0013】本発明において、PP系樹脂の添加量は、
高密度ポリエチレンにPP系樹脂を加えたものの全量
中、30〜60重量%である必要がある。添加量が30
重量%未満の場合には、得られる防湿性フィルムの柔軟
性が低下し、包装時に破れ易くなり、逆に、60重量%
を超える場合には、得られる防湿性フィルムが柔軟にな
りすぎて、包装時の作業性が悪くなり、包装機適性に欠
ける。
【0014】上記のPP系樹脂は、例えば、以下のよう
にして製造することができる。まず、第1段階の重合に
おいて、チタン系化合物及びアルミニウム化合物の存在
下、チタン含有ポリオレフィンを生成する。ここで得ら
れるチタン含有ポリオレフィンは、プロピレン単独重合
体、プロピレン─エチレン共重合体、あるいはプロピレ
ン─α─オレフィン共重合体である。上記α─オレフィ
ンとしては、1─ブテンが好適に用いられる。
【0015】次に、第2段階以降の重合において、上記
チタン化合物及びアルミニウム化合物の存在下、プロピ
レンとエチレンを上記チタン含有ポリオレフィンと共に
重合させる。これにより、プロピレン─エチレン共重合
体、又はプロピレン─エチレン─α─オレフィン共重合
体が得られる。これらの共重合体は、本発明におけるP
P系樹脂として用いることができる。
【0016】本発明において、防湿性フィルムの曲げ弾
性率は2,000kg/cm2 以下であるのが好まし
い。曲げ弾性率が2,000kg/cm2 を超える場合
には、防湿性フィルムの柔軟性が小さくなる傾向があ
る。
【0017】本発明の防湿性フィルムは、従来公知の成
膜法、例えば、押出機を用いて、インフレーション成形
又はTダイ成形による押出成形することにより製造する
ことができる。
【0018】本発明の防湿性フィルムの用途としては、
例えば、鋳鉄管埋設用フィルム、医薬包装用フィルム、
食品向け粉末包装用フィルム、複合フィルムシーラント
基材等が挙げられる。
【0019】
【作用】本発明の防湿性フィルムは、高密度ポリエチレ
ンに、重量平均分子量が8〜50万であり、クロス分別
法により測定したPP系樹脂の全量に対する溶出量が、
0〜10℃で30〜65重量%であり、10〜65℃で
3〜25重量%であり、65〜130℃で15〜65重
量%であるPP系樹脂30〜60重量%が添加された樹
脂組成物からなることにより、特定のポリプロピレン系
樹脂を用いることにより、高密度ポリエチレンに多量に
ブレンドすることができ、柔軟性、耐熱性、耐湿性に優
れ、且つ、包装適性に優れている。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1 高密度ポリエチレン〔三菱油化社製、商品名「HF31
0B」、密度0.950gr/cm3 、メルトインデッ
クス(以下、MIという)0.06〕に、重量平均分子
量35.3万、クロス分別法により測定したPP系樹脂
の全量に対する溶出量が、0〜10℃で53.6重量
%、10〜65℃で13.9重量%、65〜130℃で
32.5重量%であるPP系樹脂〔ハイモント社製、商
品名「キャタロイKS−052P」、密度0.900、
メルトフローレート(以下、MFRという)5.0〕4
0重量%添加した樹脂組成物を用いて、通常のインフレ
ーション押出製膜法により、厚さ100μmの防湿性フ
ィルムを得た。
【0021】比較例1 高密度ポリエチレンのみを用いたこと以外は実施例1と
同様にして防湿性フィルムを得た。
【0022】比較例2 PP系樹脂の添加量を10重量%としたこと以外は実施
例1と同様にして防湿性フィルムを得た。
【0023】比較例3 PP系樹脂の添加量を80重量%としたこと以外は実施
例1と同様にして防湿性フィルムを得た。
【0024】実施例1及び比較例1〜3で得られた防湿
性フィルムについて、下記の物性の評価を行った。その
結果を表1に示す。引張テスト JIS Z1702に準じて、島津製作所製オートグラ
フを用いて、室温にてフィルムの破断強度、破断伸度を
測定した。引裂強度 JIS P8116に準じて、エルメンドルフ引裂強度
を測定した。衝撃強度 JIS P8134に準じて、衝撃あなあけ強さを測定
した。
【0025】曲げ弾性率 JIS K7203に準じて、曲げ弾性率を測定した。透湿度 JIS Z0208に準じて、透湿度を測定した。
【0026】包装適性 幅140mm、長さ190mmの袋を作製し、その中に
水を200cc充填後、開口部をヒートシールして密封
したものをコンクリート上に静置し、その上から重さ2
kgの荷重板を1.5mの高さより落下衝突させて、破
袋率を測定し、以下の評価基準により評価した。 ◎:10袋中、破袋率が20%以下。△:10袋中、破
袋率が20%。但し、包装作業がしにくい。×:10袋
中、破袋率が50%以上。
【0027】
【表1】
【0028】表1からも明らかな如く、本発明の実施例
の場合には、透湿度が比較例1の高密度ポリエチレンの
みからなるものと比べやや高いものの、実用上何ら問題
なく使用することができ、且つ、包装適性が優れてい
る。これに対して、比較例1,2の高密度ポリエチレン
又はPP系樹脂の添加量を10重量%とした場合には、
引裂強度(縦)、衝撃強度が低く、且つ、曲げ弾性率が
高すぎて、包装適性が劣っており、又、比較例3のPP
系樹脂の添加量を80重量%とした場合には、破断伸度
(横)が低く、包装適性が劣っている。
【0029】
【発明の効果】本発明の防湿フィルムは、上記の如き構
成とされているので、柔軟性、耐熱性、耐湿性に優れ、
且つ、包装適性に優れている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高密度ポリエチレンに、重量平均分子量
    が8〜50万であり、クロス分別法により測定したポリ
    プロピレン系樹脂の全量に対する溶出量が、0〜10℃
    で30〜65重量%であり、10〜65℃で3〜25重
    量%であり、65〜130℃で15〜65重量%である
    ポリプロピレン系樹脂30〜60重量%が添加された樹
    脂組成物からなることを特徴とする防湿性フィルム。
JP14190093A 1993-06-14 1993-06-14 防湿性フィルム Pending JPH06345909A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6087446A (en) * 1996-03-20 2000-07-11 Hercules Incorporated Masterbatch formulations for polyolefin applications
US6255395B1 (en) 1999-03-22 2001-07-03 Hercules Incorporated Masterbatches having high levels of resin
JP2006125455A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Kubota Ci Kk スリーブ
JP2011043242A (ja) * 2010-11-29 2011-03-03 Kubota-Ci Co スリーブ

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