JP4244589B2 - Ptp用ポリプロピレン系着色単層シート - Google Patents

Ptp用ポリプロピレン系着色単層シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品包装の分野で、固形剤包装用として一般に用いられているPTP(プレス・スルー・パック)包装に用いるポリプロピレン着色シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医薬品包装の分野で、錠剤、カプセル剤等の固形剤包装用として一般に用いられているPTP包装は透明性、成形性、腰の強さ、コスト面から主に硬質ポリ塩化ビニールからなるシートを底材として用い、該底材をポケット形状に成形し、その中に固形剤(錠剤、カプセル剤など)を充填し、アルミ箔からなる蓋材で密封した包装体であり、1960年代前半に実用化され広く普及してきた。
【0003】
内容物となる錠剤、カプセル剤等は水分の吸湿によって変質や変形を起こすものが大部分であり、アルミ箔を含む複合フィルムによってピロー包装などの2次包装を施たり、あるいは硬質塩化ビニールシートに防湿性の優れたポリ塩化ビニリデン樹脂をコーティング等によって複合化したシートを用いることで対応してきたが、これらは高価なものとなりコスト面に問題がある。また廃棄処理の問題からポリ塩化ビニール樹脂が敬遠される傾向が強まってきている。そこで、最近ではオレフィン系樹脂であるポリプロピレン樹脂からなるシートが、防湿性、低コスト性及び易処理性に注目されてPTP包装用シートとして使用されるようになってきた。
【0004】
ところがPTP用シートとしてポリプロピレンはポリ塩化ビニールに比較して耐衝撃性に劣り(特に低温において悪い)、成形条件範囲が狭いという問題や、製品がカールして外観上または自動包装ラインの集積及びピロー包装でトラブルが発生し機械が停止するなどの問題があった。 これらの問題点はポリプロピレンが結晶性樹脂であることに起因するものであり、カールを改良するためにポリプロピレンの結晶化度を高くする試みがなされ、結晶核剤を用いたりシーティング時に徐冷したり、さらにシートをアニールするなどの方法が行われたが、成形性に関しては逆に著しく悪くなり実使用に耐えるものではなかった。成形性を改良するためにポリプロピレンの単独重合体に石油樹脂を添加することにより結晶化度を抑える方法がとられているが、この方法では更に耐衝撃性が著しく損なわれるという欠点を有していた。耐衝撃性を改良するために熱可塑性エラストマー(TPE)を添加する方法がとられているがTPEの添加量増大に伴い耐衝撃性が改良されるが、同時に剛性、防湿性が低下するという問題があった。更に成形性改良のためシーティング時に急冷し結晶化度を低く抑える試みもなされているが、この方法ではシートの腰が著しく弱くなり実使用に耐えるものではなかった。
【0005】
このほか機械的強度、成形性、透明性、寸法安定性、防湿性に優れた非晶性ポリオレフィンと耐衝撃性を補うため結晶性ポリオレフィンとを積層し、複合シートにする方法が試みられており、カール性にも成形性にも良好な結果を得ているが非晶性ポリオレフィンの価格が高いためポリ塩化ビニール代替品としてはコストの面で問題がある。
このように現在、PTP包装体の材料の面だけではポリ塩化ビニール同等の優れた機械特性及び特性を引き出すのは困難な状況にある。
【0006】
そこで上述の問題のうちカール性に重点を置きPTP包装装置の面から次のような改善策が行われている。従来の加熱板はシートの前面あるいはその大部分を加熱する様式の加熱板が使用されていた。この様式では成形性は問題ないが、カール性においてポリプロピレン(PP)のような結晶性樹脂を底材シートに使用した場合、カールが大きくなりPTP包装ラインにおいて搬送部、ピロー包装部でトラブルの原因となる。そこで、その改善策として行われているのが加熱板の加熱部を成形する個所のみとするピンポイント加熱方式による方法、PTP包装の蓋材であるアルミでシールされた後、エアブローなどで冷却を行う方法などである。このうちピンポイントで加熱する方式は特に効果的であり成形直後のカール性ばかりでなく経時的にも良好である。ところがピンポイントで加熱する方式では加熱面積が狭いことと、更に加熱する回数が従来に比べ少ないことより成形性に問題がある。そのためライン速度を抑えるなどの処置がとられているが結果的に生産性を落とすこととなる。
【0007】
上述のような問題は着色シートに関しても同様であり更に重要になる。成形性においては型追従性に加え色の均一性(成形ポケットの色ムラの無い事)が要求される。この色の均一性を実現させる為には従来のPPシート以上の成形温度幅が要求される。その結果、他のPTP特性、特にカール性、耐衝撃性とのバランスが無色透明シート以上に重要となり、各特性の要求品質を満たすのが更に困難となる。また、着色シートにおいては意匠性の点から色目は当然の事ながら透明性(アルミ箔の印字の見易さ)が要求される。一般的にPPは結晶性樹脂の為、PVCに比べ透明性に劣る為、PPベースでの透明性向上処方技術が重要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、オレフィン系着色シートの成形性(色の均一性含む)、透明性(アルミ箔の印字の見易さ)が良好であると同時に耐衝撃性に優れ、更にカール性においても必要十分な品質を有するPTP用ポリプロピレン系着色単層シートを提供する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1) MFR 1.0-5.0(JIS K 6921-2)のエチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体および/またはブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体と、MFR 1.0-5.0(JIS K 6921-2)のプロピレンランダム共重合体とを含有する樹脂組成物からなることを特徴とするPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
(2) プロピレンランダム共重合体がエチレン−プロピレンランダム共重合体またはブテン−プロピレンランダム共重合体である(1)項記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
(3) エチレン−プロピレンランダム共重合体またはブテン−プロピレンランダム共重合体のエチレンまたはブテン含有率が0.1〜20.0重量%である(2)項記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
(4) エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体およびブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する樹脂組成物100重量部に対して、更に石油樹脂1〜16重量部を含有する(1)(2)又は(3)項に記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
(5) エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体およびブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する樹脂組成物100重量部に対して、更に熱可塑性エラストマー1〜20重量部を含有する(1)〜(4)項のいずれか1項に記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
(6)熱可塑性エラストマーがスチレン含有率5〜35重量%、分子量10000〜130000 のスチレン系共重合体である(5)項記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート、
である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるエチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体およびブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体としては、いかなる重合方法、例えば溶媒重合法、バルク重合法、気相重合法等、いかなる触媒、例えば三塩化チタン型触媒、塩化マグネシウム担持型触媒、メタロセン系触媒等で製造されたものでもよい。また基本的な性能を損なわない範囲で結晶核剤、石油樹脂、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、染料、顔料、難燃剤、可塑剤等の添加剤を添加したものでもよい。
【0011】
本発明に使用されるプロピレンランダム共重合体はいかなる重合方法、例えば溶媒重合法、バルク重合法、気相重合法等、いかなる触媒、例えば三塩化チタン型触媒、塩化マグネシウム担持型触媒、メタロセン系触媒等で製造されたものでもよい。組成としてはプロピレンとエチレンとのランダム、プロピレンとブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテンなどのα−オレフィンが挙げられる。またランダム共重合体中のエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテンなどのα−オレフィンの含有率は0.1〜20.0重量%が良い。更にこのようなプロピレンランダム共重合体の代わりにプロピレンとエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテンなどのα−オレフィンからなるブロック共重合体を用いても良い。また基本的な性能を損なわない範囲で結晶核剤、石油樹脂、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、染料、顔料、難燃剤、可塑剤等の添加剤を添加したものでもよい。
【0012】
本発明において、このような2種類以上のポリプロピレン(エチレン/プロピレン共重合体、ブテン/プロピレン共重合体、プロピレンランダム共重合体)をドライブレンド、コンパウンディングなどの様々な手法で組み合わせることで両者の特性を兼ね備えることが可能となり、その際の比率としてはポリプロピレン全体量に対して、プロピレンランダム共重合体の含有量が10〜50%である事が望ましい。
プロピレンランダム共重合体の含有量が10%を下回ると色の均一性の点で不十分な成形性となり更に透明性の点でも満足する品質には至らない。また、50%を上回るとシート剛性が下がりカール性に劣り、更には防湿性にも劣り好ましくない。
【0013】
本発明において、エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体および/またはブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体に石油樹脂を加える事でプロピレンランダム共重合体を加えるのと同様に低温域での成形性が向上し、またカール性も良好になるのでプロピレンランダム共重合体と合わせて添加しても良い。
本発明に用いられる石油樹脂は、シクロペンタジエン留分を熱重合したジシクロペンタジエン系樹脂、C9芳香族オレフィン類混合物をカチオン重合した芳香族系(C9系)石油樹脂、C5の鎖状オレフィン類混合物をカチオン重合した脂肪族系(C5系)石油樹脂、およびこれらから選ばれる少なくとも2成分の共重合体又はブレンド物、さらにこれらを水素添加した石油樹脂、および水素添加した石油樹脂の中から選ばれる少なくとも2成分のブレンド物等が挙げられ、中でも色調、臭気、安定性が優れた水素添加石油樹脂が好ましく、さらにジシクロペンタジエン系水素添加石油樹脂が好ましい。
【0014】
本発明において石油樹脂を添加する場合、石油樹脂の添加量としてはエチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体および/またはブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する樹脂組成物100重量部に対して1〜16重量部の石油樹脂を含有することが望ましい。石油樹脂含有量が1重量部を下回ると石油樹脂による低温域での成形性の効果が期待できなくなり、16重量部を上回ると低温成形性、防湿性とも向上するが厚生省告示第20号の溶出試験に適合しなくなり、またブロー成形前の加熱の際に高温で熱板に融着する傾向となり好ましくない。しかし、これらの問題点を解決するために多層に設計しても良い。要するに両外層に熱板に融着しないように、また厚生省告示第20号の溶出試験に適合する程度にポリプロピレンに添加する石油樹脂の添加量を抑えれば可能となる。その際は石油樹脂の添加量は3-8重量部が望ましい。
更に石油樹脂を添加させる際に顔料と一緒にマスターバッチ化を実施する事でシートの透明性が向上するので添加方法としてはこのような方法が望ましい。
【0015】
本発明において、更に耐衝撃性、比較的高温域での成形安定性(熱融着防止)を向上させる際には熱可塑性エラストマーを添加することが好ましい。本発明に用いる熱可塑性エラストマーは室内において弾性を示す天然及び合成の重合物である。例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロブタジエン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など全て含む)、スチレン−イソプレン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など全て含む)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、イソプレン−イソブチレン共重合体、イソブチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン三元共重合体、チオロールゴム、多加硫ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエーテルゴム、エピクロルヒドリンゴムなど及びこれらの熱可塑性エラストマーに水添加した重合体、例えば、水添スチレン−ブタジエン共重合体、水添スチレン−イソプレン共重合体が挙げられる。
本発明において熱可塑性エラストマーを添加する場合、熱可塑性エラストマーの添加量としてはエチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体および/またはブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する樹脂組成物100重量部に対して1〜20重量部の熱可塑性エラストマーを含有することが望ましい。熱可塑性エラストマー含有量が1重量部を下回ると耐衝撃性改良効果が不十分となり、20重量部を上回ると透明性悪化、分散性不良となり好ましくない。
【0016】
本発明に用いる熱可塑性エラストマーはスチレン含有率5〜35重量%、分子量10000〜130000のスチレン系共重合体が特に望ましい。これはシート剛性と分散不良によるによる耐衝撃性のバラツキのバランスを考慮したものでありスチレン含有量が5重量%、分子量が10000を下回ればシート剛性が下がりカール性に劣る。また、スチレン含有量が35重量%、分子量130000を上回ればスチレン系共重合体の分散が悪くなり耐衝撃性がバラツキ品質の安定性に問題が生じる。
更にこのような熱可塑性エラストマーの代わりにプロピレンとエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテンなどのα−オレフィンからなるブロック共重合体を用いても良い。また基本的な性能を損なわない範囲で結晶核剤、石油樹脂、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、染料、顔料、難燃剤、可塑剤等の添加剤を添加したものでもよい。
【0017】
本発明のポリプロピレン樹脂シートを構成する樹脂組成物を調製する方法としては、ドライブレンド方式でも可能であるが、好ましくはバンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどのバッチ式混練機、単軸押出機、2軸押出機、カレンダーロールなどの連続式混練機を使用する方法を挙げることができる。とりわけ真空脱気装置を備えた2軸混練機を用いるのが好ましい。得られた樹脂組成物は、T−ダイ押出、カレンダー法などによりシート状に製膜される。
またシートの厚みについては通常0.15〜0.6mmの範囲であり好ましくは0.20〜0.35mmの範囲である。
【0018】
【実施例】
以下実施例、及び比較例を上げて本発明を更に詳細に説明するが、これらは単なる例示であり、本発明はこれらの実施例に何ら限定されることはない。
下記に示す原材料を表1及び表2に示す配合量(重量部)にてブレンドし樹脂組成物を調製した。これを、単層押出ダイから溶融押出しし、厚み0.30mmの単層シートを作製した。
・ホモPP(エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体)MFR=2.3
・ランダムPP(エチレン−プロピレンランダム共重合体)MFR=1.8
・石油樹脂:シクロペンタジエン系水添石油樹脂
軟化温度125℃
・熱可塑性エラストマー:SEBS
MFR=4.5、スチレン含有量=18%、50000
・顔料MB化:石油樹脂を添加させる際に顔料と一緒にマスターバッチ化したものを「実施」、マスターバッチ化しないものを「未実施」とした。
【0019】
【表1】
Figure 0004244589
【0020】
【表2】
Figure 0004244589
【0021】
評価方法は以下のとおりである。
成形性:PTP成形機(シー・ケー・ディー株式会社製 FBP−M2)において、ビオフェルミン用錠剤型(直径10mmφ、深さ5mm)、ピンポイント加熱板を用いて成形し、成形温度範囲は成形型への型追従性とポケット天部の外観ムラ、天部、コーナー部、側面部の厚みの総合評価で成形に適した温度範囲(成形温度幅)を求めた。型追従性と天部の外観ムラは目視による評価で天部、コーナー部、側面部の厚みはダイヤルゲージによる測定により求めた。成形ポケットの厚み分布の均一性はカッター刃により2分割し断面写真により判定した。
また、色の均一性を目視により評価し、色ムラ状態として記載した。
カール性:打ち抜き後のカールは上記の成形温度範囲の評価の中で最も良好な条件で成形し、内容物を充填せずにアルミ箔と210℃でシール、130℃でスリッターを入れた後、幅37mm、長さ94mm、コーナー5mmRに打ち抜いた成形品をフラットな面に置き、打ち抜き10分後の成形品のソリを測定した。10個の成形品について、各成形ポケット角の4ヶ所を測定し平均値を求めて評価した。アルミ箔は硬質アルミ箔20μmにマレイン化ポリプロピレン5μmを塗布した物を使用した。
透明性:アルミ箔の黒印字の見易さを官能的に評価した。
デュポン衝撃値:JIS−K−7211に準拠した方法で、23℃、0℃でのデュポン衝撃値を測定した。
防湿性:JIS−K−0208のカップ法に基づいて測定した。
【0022】
【発明の効果】
本発明に従うと、成形性(色の均一性含む)、透明性(アルミ箔の印字の見易さ)が良好であると同時に耐衝撃性に優れ、更にカール性においても必要十分な品質を有するPTP用ポリプロピレン系着色単層シートを得ることができる。

Claims (4)

  1. ポリプロピレン系樹脂組成物(A)からなるPTP用着色単層シートであって、
    前記ポリプロピレン系樹脂組成物(A)が、
    樹脂組成物(B)に対してマスターバッチ(C)を添加したものであり、
    前記樹脂組成物(B)が、MFR(メルトフローレート)1.0−5.0のエチレン反復単位含有量が1重量%以下であるプロピレン重合体(b1)および/または
    ブテン反復単位含有量が1重量%以下であるプロピレン重合体(b2)並びに、
    エチレンまたはブテンの含有率が0.1〜20.0重量%でありかつMFRが1.0−5.0であるプロピレンランダム共重合体(b3)、
    を含有し、
    前記プロピレンランダム共重合体(b3)が前記樹脂組成物(B)全体に対して10−50wt%であり、
    前記マスターバッチ(C)が顔料と石油樹脂とからなるマスターバッチである
    ことを特徴とするPTP用着色単層シート。
  2. エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体および/またはブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する前記樹脂組成物(B)100重量部に対して、更に石油樹脂1〜16重量部を含有する請求項記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート。
  3. エチレン反復単位含有量が1重量%以下であるエチレン/プロピレン共重合体およびブテン反復単位含有量が1重量%以下であるブテン/プロピレン共重合体とプロピレンランダム共重合体とを含有する前記樹脂組成物(B)100重量部に対して、更に熱可塑性エラストマー1〜20重量部を含有する請求項1または2に記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート。
  4. 前記熱可塑性エラストマーがスチレン含有率5〜35重量%、分子量10000〜130000のスチレン系共重合体である請求項3記載のPTP用ポリプロピレン系着色単層シート。
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