JP3702704B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性エラストマー組成物に関し、特に柔軟性、機械的強度、熱融着強度および異形押出成形加工性に優れ、製品のべたつきが少なく、かつブリードの少ない熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。この組成物は食品用途、日用雑貨用途、玩具・運動用具用途、デスクマット等の文具用途、自動車内外装用途、土木シート、防水シート等の土木・建築用途、AV・家電機器用途、OA・事務機器用途、衣料・履物用途、テキスタイル用途、各種カテーテル等の医療用機器用途、紙オムツ・生理用品等の衛生用品、化学・鉱工業用資材、包装輸送用資材、農・畜・水産資材などの広汎な分野で利用可能であり、中でも異形押出加工性、熱融着強度に優れるという特性を活かして、電気冷蔵庫ガスケット材、建材用各種ガスケット材、自動車用モール材等に好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゴム的な軟質材料であって、加硫工程を要せず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性を有する熱可塑性エラストマー(以下「TPE」と略記する)が、自動車部品、家電部品、医療・食品用機器部品、電線および雑貨等の分野で注目され、また使用されている。
このようなTPE用としては、ポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、塩化ビニル樹脂系等の種々の樹脂に基づく組成物が開発され、市販されている。
【0003】
しかしながら、これらの材料は強度、柔軟性、異形押出成形加工性、経済性、リサイクル性等の面でそれぞれ欠点を有し、必ずしも満足のいくものではなかった。
これらのTPEの中で、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)等のポリスチレン系TPEは、柔軟性に富み、良好なゴム弾性を有するため賞用されているが、重合体中のジエン由来のブロックに二重結合を有しているため、耐熱老化性(熱安定性)および耐候性の点で問題となることがあった。
【0004】
このブロック共重合体の二重結合を水素添加することによって熱安定性を向上させることができ、このようなビニル芳香族−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加誘導体と鉱物油系ゴム用軟化剤、プロピレン系重合体、及び無機充填材を組み合わせた組成物が特開昭58−206644号公報に開示されている。この組成物は、オレフィン系のTPE組成物に比べて柔軟性、ゴム弾性、強度、異形押出性ともに優れているが、熱融着強度が劣っていた。
一方、熱融着強度を改良した組成物としてはビニル芳香族−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加誘導体に鉱物油系ゴム用軟化剤、特定のエチレン−α−オレフィン共重合体を組み合わせた組成物が特開平11−21415号公報に提案されている。しかしながら、この組成物は熱融着性は改良されているものの、ブリードが発生するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述のような問題点のない、柔軟性、機械的強度、熱融着強度及び異形押出成形加工性に優れ、製品のべたつきが少なく、かつブリードの少ない熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために種々の研究を重ねた結果、特定のビニル芳香族炭化水素ブロックと共役ジエンブロックとからなるブロック共重合体の水素添加誘導体、炭化水素系ゴム用軟化剤、プロピレン系樹脂、及び特定のエチレン−α−オレフィン共重合体を組み合わせることにより、上述の問題がない熱可塑性エラストマー組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、下記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の四成分を含有する熱可塑性エラストマー組成物、に存している。
(イ)下記一般式(1)又は(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物であって、重量平均分子量が10万〜45万、重合体ブロック(A)が該共重合体中に占める割合が10〜50重量%のもの。
【0008】
【化3】
A−(B−A)n (1)
【0009】
【化4】
(A−B)n (2)
【0010】
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロック、Bは共役ジエン単位からなる重合体ブロックであり、nは1〜5の整数である)
(ロ)炭化水素系ゴム用軟化剤。
(ハ)メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分のプロピレン系重合体。
(ニ)メルトフローレート(MFR)が1〜40g/10分で、示差走査熱量計(DSC)による最大融解ピーク温度が95℃以下、かつ密度が0.875〜0.91g/cm3の、エチレンと炭素原子数4〜20のα−オレフィンとの共重合体。
但し、(イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量部とするとき、(イ)成分の含有量は30〜70重量部、(ハ)成分の含有量は3〜50重量部、(ニ)成分の含有量は3〜80重量部である。
【0011】
本発明の他の要旨は、上述の熱可塑性エラストマー組成物を押出し成形してなる成形品
に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を詳細に説明する。
本発明の組成物において(イ)成分として用いられるブロック共重合体は、一般式(1)又は(2)で示されるビニル芳香族炭化水素・共役ジエンブロック共重合体の水素添加誘導体である(以下「水添ブロック共重合体」と略記することがある)。
【0013】
【化5】
A−(B−A)n (1)
【0014】
【化6】
(A−B)n (2)
【0015】
(式中Aはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロック、Bは共役ジエン単位からなる重合体ブロックであり、nは1〜5の整数である)
この(イ)成分の水添ブロック共重合体の重量平均分子量は、10万〜45万の範囲内にあることが必要である。より好ましい重量平均分子量は15万〜40万、更に好ましくは20万〜35万である。重量平均分子量が10万未満では、得られる熱可塑性エラストマー組成物の機械的強度、熱融着強度が劣り、45万を超えると溶融時の粘度が高くなって成形加工性が劣る。
なお、本発明で言う「重量平均分子量」は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により次の条件で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
【0016】
【0017】
重合体ブロック(A)を構成する単量体のビニル芳香族炭化水素としては、スチレンが好ましく、またα−メチルスチレン等も用いることができる。重合体ブロック(B)を構成する共役ジエン単量体としてはブタジエン又はイソプレンが好ましく、また両者の混合物でもよい。重合体ブロック(B)がブタジエンのみから構成される場合には、このブロックのミクロ構造中の1,2−付加構造が20〜50%であるものが水素添加後のエラストマーとしての性質を保持する上で好ましい。より好ましい1,2−付加構造の割合は35〜45%である。
また、水添ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
【0018】
このブロック共重合体の式(1)、(2)におけるnの値は1〜5の整数である。nが5を超えるようなものは製造が煩雑となり経済的でなく、かつ5を超えることによる効果の顕著な向上は得られない。なお、nが1未満ではブロック共重合体にはならない。
なお、より好ましいブロック共重合体としては、式(1)で示される「ABA型」を基本構造とするブロック共重合体である。
重合体ブロック(A)の前記共重合体中に占める割合は10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、更に好ましくは20〜40重量%である。重合体ブロック(A)の含有割合が10重量%未満の場合には、得られる熱可塑性エラストマー組成物の機械的強度、熱融着強度が劣る。また、この割合が50重量%を超える場合には、柔軟性及び異形押出成形性が劣るとともにブリードが悪化する傾向となるため好ましくない。
【0019】
本発明に用いるブロック共重合体の製造方法としては、上記の構造・物性が得られるものであればどのような製造方法を用いてもよい。例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中でブロック重合を行うことによって得ることができる。
また、これらのブロック共重合体の水素添加処理は、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、あるいは特開昭59−133203号公報および特開昭60−79005号公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下で行うことができる。この水素添加処理においては、重合体ブロック(B)中のオレフィン性二重結合の少なくとも50%、好ましくは80%以上が水素添加され、かつ重合体ブロック(A)中の芳香族不飽和結合の25%以下のみが水素添加されるようにして行うのが好ましい。
このような水素添加されたブロック共重合体の市販品としては、「KRATON−G」(シェル・ケミカル社)、「セプトン」(株式会社クラレ)、「タフテック」(旭化成株式会社)等の商品が例示できる。
【0020】
本発明で(ロ)成分として用いられる炭化水素系ゴム用軟化剤としては、鉱物油系及び合成樹脂系のものが好適である。
鉱物油系軟化剤は、一般に芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素、及びパラフィン系炭化水素の混合物で、パラフィン系炭化水素の炭素原子数が全炭素原子中の50%以上を占めるものがパラフィン系オイルと呼ばれ、一方、ナフテン系炭化水素の炭素原子数が30〜45%のものがナフテン系オイルと、芳香族系炭化水素の炭素原子数が35%以上のもの芳香族系オイルと呼ばれている。これらの中で本発明に用いる炭化水素系ゴム用軟化剤としてはパラフィン系オイルが好ましい。
【0021】
パラフィン系オイルとしては、40℃動粘度が20〜800cst(センチストークス)、好ましくは50〜600cst、流動度が0〜−40℃、好ましくは0〜−30℃、及び引火点(COC法)が200〜400℃、好ましくは250〜350℃のものが好適に使用される。
合成樹脂系軟化剤としては、ポリブテン、低分子量ポリブタジエン等が使用可能であるが、上記鉱物油系軟化剤の方がより好ましい。
本発明で(ハ)成分として用いられるプロピレン系重合体は、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・4−メチルペンテン−1共重合体等が挙げられ、これらの中から任意のものを単独でまたは併用して用いることができる。これらの中で、プロピレン単独重合体およびプロピレン・エチレン共重合体が好ましい。プロピレン・エチレン共重合体においては、該共重合体中の非結晶性部分の割合が25重量%以下のものがより好ましく、更にこの非結晶部分中のプロピレン含量が10〜50重量%であることが望ましい。
【0022】
本発明で(ハ)成分として使用するプロピレン系重合体のメルトフローレート(MFR)はJIS K−7210の表1、条件14に従って測定した、温度230℃、荷重2.16kgの値として、0.01〜100g/10分の範囲である必要がある。このメルトフローレートの値が0.01g/10分未満では、加工時の溶融粘度が高くて加工性に劣る傾向となり、一方これが100g/10分を超えるほど高くなると剛性が低下して熱融着強度を向上するという効果が得られない。より好ましいメルトフローレートの範囲は0.1〜50g/10分である。
【0023】
本発明で(ニ)成分として用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体はエチレンとα−オレフィンとを主成分とする共重合体である。エチレンと共重合されるα−オレフィンとしては、炭素原子数が4〜20、好ましくは4〜12のα−オレフィンから選ばれる1種又は2種以上の混合物であり、直鎖のものも分岐鎖のものも使用できる。α−オレフィンの具体例としてはブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられ、特にブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1が好ましい。
【0024】
このエチレン−α−オレフィン共重合体の密度は0.86〜0.91g/cm3 、好ましくは0.87〜0.905g/cm3 、更に好ましくは0.875〜0.90g/cm3 である。密度が0.86g/cm3 未満では、得られる熱可塑性エラストマー組成物の強度が低下し熱融着強度の改良効果が得られない。また、密度が0.91g/cm3 を超えると柔軟性が低下するので好ましくない。
【0025】
また、この(ニ)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、そのメルトフローレート(MFR)が1〜40g/10分、好ましくは1.5〜30g/10分、さらに好ましくは2〜20g/10分のものを使用する。メルトフローレートが1g/10分未満では得られる熱可塑性エラストマー組成物からのブリードが問題となるので好ましくなく、また40g/10分を超えて高い場合は熱融着強度の改良効果が得られない。
【0026】
また、該エチレン−α−オレフィン共重合体の示差走査熱量計(DSC)による最大融解ピーク温度は95℃以下、好ましくは90℃以下である。このピーク温度が95℃を超えると、成形性が悪化するため好ましくない。なお、示差走査熱量計(DSC)による最大融解ピーク温度の測定は、試料を170℃に昇温して5分間保持し融解させた後、降温速度10℃/分で−10℃まで冷却して1分間保持し、昇温速度10℃/分で170℃まで昇温して測定したときに得られる吸熱ピーク曲線に基づいて行った。
【0027】
上記のエチレン−α−オレフィン共重合体は、例えば、気相流動床法、溶液法、スラリー法や高圧重合法等によって製造することができる。また、この重合に際しては、少量のジエン成分、例えば、ジクロロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等を共重合させてもよい。重合触媒としては、ハロゲン化チタンの様なチタン化合物、バナジウム化合物、アルキルアルミニウム・マグネシウム錯体、アルキルアルコキシアルミニウム・マグネシウム錯体の様な有機アルミニウム・マグネシウム錯体や、アルキルアルミニウム或いはアルキルアルミニウムクロリド等の有機金属化合物との組み合わせによる、いわゆるチーグラー型触媒、又は国際公表公報WO 91/04257号明細書等に記載されているようなメタロセン触媒を挙げることができる。なお、このメタロセン触媒と称せられる触媒としては、アルモキサンを含まないものでもよいが、好ましくはメタロセン化合物とアルモキサンとを組み合わせた触媒(いわゆるカミンスキー系触媒)を用いるのがよい。
【0028】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を構成する各成分の配合割合は、(イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量%として(イ)成分が30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、更に好ましくは35〜60重量%である。(イ)成分の量が30重量%未満では、得られる熱可塑性エラストマーの強度、熱融着強度が劣り、ブリード性が悪化する。一方(イ)成分の量が70重量%を超えるものは柔軟性及び成形加工性が悪化する。
(ハ)成分の配合量は、(イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量部とした時に3〜50重量部、好ましくは5〜45重量部、更に好ましくは10〜40重量部である。この配合量が3重量部未満では成形性が悪化し、50重部を超えて配合した場合は、熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が損なわれる。
(ニ)成分の配合量は、(イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量部とした時に3〜80重量部、好ましくは5〜70重量部、更に好ましくは10〜60重量部である。この配合量が3重量部未満では得られる熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性が劣り、また熱融着強度向上の効果が少ない。一方、80重量部を超えて配合した場合は、熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性が失われると同時にブリード性が悪化する。
【0029】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記の必須成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で各種目的に応じ他の任意の配合成分を配合することができる。
このような成分として用いられるものとしては、例えば、充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、分散剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性付与剤、架橋剤、架橋助剤、金属不活性化剤、分子量調整剤、防菌剤、防黴材、蛍光増白剤等の各種添加物、上記必須成分以外の熱可塑性樹脂、上記必須成分以外のエラストマー等を挙げることができ、これらの中から任意のものを単独でまたは併用して用いることができる。
【0030】
上記の必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・メタクリル酸エステル共重合体のようなエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリエチレン、ポリブテン−1樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂等を挙げることができる。
【0031】
また、エラストマーとしては、例えばエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・ブテン共重合ゴム(EBM)、エチレン・プロピレン・ブテン共重合ゴム等のエチレン系エラストマー、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、スチレン・イソプレン共重合体ゴム等のスチレン系エラストマー、ポリブタジエン等を挙げることができる。
更に、充填剤としては、ガラス繊維、中空ガラス球、炭素繊維、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、チタン酸カリウム繊維、シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック等を挙げることができる。
【0032】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、例えば上記の各成分を機械的に溶融混練する方法によって製造することができる。ここで用いることができる溶融混練機としては、例えば単軸押出機、二軸押出機、ブラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ロールミル等を挙げることができる。混練温度は、好ましくは145〜300℃の温度範囲である。
混練に際しては、各成分を一括して混練しても、また任意の成分を混練した後、他の残りの成分を添加して混練する多段分割混練法を用いてもよい。
上記のようにして得られた熱可塑性エラストマー組成物は、例えば射出成形(インサート成形法、二色成形法、サンドイッチ成形法、ガスインジェクション成形法等)、押出成形法、インフレーション成形法、Tダイフィルム成形法、ラミネート成形法、ブロー成形法、中空成形法、圧縮成形法、カレンダー成形法等の成形法により種々の成形品に加工することができる。特に本発明の組成物は、異形押出成形に有用である。
このようにして得られた成形品は、自動車部品、家電部品等の工業部品、食品包装材、医療機器部品、什器部品、日用雑貨品等に用いることができる。本発明の組成物は、異形押出加工性、熱融着強度に特に優れるので電気冷蔵庫ガスケット材、建材用各種ガスケット材、自動車用モール材等に好適である。
【0033】
【実施例】
以下に、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
【0034】
<評価方法>
測定試料の調製
所定の配合(表3、表4)にて混合された組成物100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤(商品名「イルガノックス1010」、チバ・ガイギー(株)製)0.1重量部を添加した上、L/D=33、シリンダー径45mmの二軸押出機を用いて温度200℃にて溶融混練して熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。
このペレットをインラインスクリュータイプ射出成形機(東芝機械(株)製小型射出成形機:IS90B)を用いて、射出圧力500kg/cm2 、射出温度200℃、金型温度30℃の条件で成形し、120mm×80mm×2mm厚のシートを作成した。このシートを電気プレス成形機(神藤金属(株)製)を用いて、温度200℃にて7分間溶融後、同温度にて50kg/cm2 で3分間加圧し、次いで40℃に冷却して150kg/cm2 で2分間保持し、200mm×200mm×2mm厚のシートに成形した。このシートを用いて下記の測定を行った。
【0035】
(1)柔軟性
JIS−K6301に準拠し、JIS−A硬度を測定した。
(2)密度
JIS−K7112に準拠し、水中置換法にて測定した。
(3)機械的強度(引張強度)
3号ダンベルで打ち抜いた試料片を用いて、JIS−K6301に準拠し、引張破断点強度(kg/cm2 )を測定した。
(4)メルトフローレート(MFR)
JIS−K7210の表1、条件14に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
(5)最大融解ピーク温度
示差走査熱量計DSC測定装置(セイコー電子工業(株)製)を用いて、試料を170℃に昇温して5分間保持し融解させた後、降温速度10℃/分で−10℃まで冷却して1分間保持し、その後昇温速度10℃/分で170℃まで昇温して測定したときに得られる吸熱ピーク曲線から求めた。
(6)熱融着強度
上記で得られたプレスシートを長さ90mm、幅10mmに打ち抜き、カッターナイフを用いて中心を切断する。切断面を温度250℃の鉄板に5秒間接触させ、直ちに端面同士を圧着して熱融着させた。この試料を23℃で48時間保持後、チャック間隔400mm、引張速度200mm/分の条件で引張試験を行い、熱融着強度を測定した。
(7)異形押出成形性の評価
40mmφの単軸押出機(三菱重工(株)製)を使用し、スクリュー回転数70rpm、温度180℃にて、図1に示す形状の口金から押し出された成形品の形状を評価した。成形品の口金形状の反映性及び表面状態を目視で判定し、偏肉や、エッジ切れ等の問題がないものを良好とした。
(8)ブリード
射出成形シートを80℃で1週間ギヤオーブン中に静置した後のブリードの有無を目視にて評価した。
【0036】
<配合成分>
実施例および比較例で用いた各配合成分は次の通りである。
(イ)成分
(イ)成分として用いたビニル芳香族炭化水素・共役ジエンブロック共重合体の水素添加物(イ−1〜4)のブロック構造、重合体ブロック(A)および(B)を構成する単量体、重量平均分子量、重合体ブロック(A)の含有量は表1に示す通りである。
【0037】
【表1】
【0038】
注1)単量体(A) 、(B) :重合体ブロック(A)、(B)を構成する単量体
2)Mw :重量平均分子量
3)(A) 含有量 :共重合体中の重合体ブロック(A)の含有量
【0039】
(ロ)成分
(ロ)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤としては、下記の物性を有するパラフィン系オイルを使用した。
品 名 :「PW380」(出光興産社製)
40℃動粘度:381. 6cst
流動度 :−15℃
引火点 :300℃
【0040】
(ハ)成分
(ハ)成分のプロピレン系重合体としては、次の2種類を使用した。但し「MFR」はメルトフローレートのことである。
(ハ−1)プロピレン・エチレン共重合体
品 名 :「SPX9800」(三菱化学製)
MFR :1.0g/10分(230℃、2.16kg)
(ハ−2)プロピレン単独重合体
品 名 :「TA8」(日本ポリケム製)
MFR :0.9g/10分(230℃、2.16kg)
【0041】
(ニ)成分
(ニ)成分として用いたエチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィン単位、メルトフローレート(MFR)、密度、示差走査熱量計による最大融解ピーク温度を表2に示す。
【0042】
【表2】
注1)MFR:メルトフローレート(230℃、2.16kg)
2)Tm :示差走査熱量計による最大融解ピーク温度
【0043】
その他の成分
上記(イ)〜(ニ)の必須成分に加えて、本実施例12では、組成物に無機充填剤として炭酸カルシウム(「ユカライトA−1」三菱化学社製)を添加した。
【0044】
<実施例1〜12、比較例1〜9>
表3(実施例)及び表4(比較例)に、それぞれの組成物の配合及び、上記に従って測定した成形品の柔軟性、機械的強度、熱融着強度、異形押出成形性等をまとめて示す。
【0045】
<結果の評価>
実施例と比較例とを対比することにより、以下の諸点が判明する。
(1)比較例1は、(イ)成分の重量平均分子量が本発明の範囲よりも低く外れているものであるが、例えば実施例1と比べると破断強度や熱融着強度が劣っている。
(2)比較例2、3は(イ)、(ロ)成分の比率が本発明の範囲を外れている。これらの配合比に近い実施例6、7と比べると成形性が劣っていることが明らかである。
(3)(ニ)成分のα−オレフィン単位、メルトフローレート又は最大融解ピーク温度が本発明に相当しない比較例4、5では、例えば実施例1〜3と比べると、引張強度、熱融着強度、異形押出性が悪く、またブリードも劣っている。
(4)(ハ)成分を欠く比較例6は、実施例1〜5と対比すると、ブリードが劣っており、また引張強度や熱融着強度も低い。
(5)(ニ)成分を欠く比較例7は、(ニ)成分の量が少ない実施例である実施例8と比べても熱融着強度が劣る。
(6)(ニ)成分が過剰に加えられている比較例8は、(ニ)成分の量が多い実施例9と比べて硬度が高くなっている。
以上より、本発明の特定の構成によってのみ、硬度、引張強度、熱融着強度、成形性(特に異形押出成形性)及びブリードの全ての面で良好な結果を与えることが判明した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、柔軟性、機械的強度、熱融着強度及び異形押出成形加工性に優れ、製品のべたつきがなく、かつブリードの少ない成型品を与えることができる。この熱可塑性エラストマー組成物は、種々の用途に使用可能であるが、特に異形押出加工性、熱融着強度に優れているので、電気冷蔵庫ガスケット材、建材用各種ガスケット材、自動車用モール材等に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において異形押出成形性の評価に用いた金型の口金形状を示す図。
Claims (9)
- 下記(イ)、(ロ)、(ハ)及び(ニ)の四成分を含有する熱可塑性エラストマー組成物。
(イ)下記一般式(1)又は(2)で表されるブロック共重合体の水素添加物であって、重量平均分子量が10万〜45万、重合体ブロック(A)が該共重合体に占める割合が10〜50重量%のもの。
A−(B−A)n (1)
(A−B)n (2)
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロック、Bは共役ジエン単位からなる重合体ブロックであり、nは1〜5の整数である)
(ロ)炭化水素系ゴム用軟化剤。
(ハ)メルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分のプロピレン系重合体。
(ニ)メルトフローレート(MFR)が1〜40g/10分で、示差走査熱量計(DSC)による最大融解ピーク温度が95℃以下、かつ密度が0.875〜0.91g/cm3の、エチレンと炭素原子数4〜20のα−オレフィンとの共重合体。
但し、(イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量部とするとき、(イ)成分の含有量は30〜70重量部、(ハ)成分の含有量は3〜50重量部、(ニ)成分の含有量は3〜80重量部である。 - (ニ)成分の密度が0.875〜0.90g/cm 3 である請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (イ)成分と(ロ)成分の合計量を100重量部とするとき、(ハ)成分の含有量が10〜40重量部、(ニ)成分の含有量が10〜60重量部である請求項1又は2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (イ)成分のブロック共重合体がスチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体及びスチレン−ブタジエン/イソプレンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体である請求項1ないし3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (ハ)成分のプロピレン系重合体がプロピレン単独重合体又はプロピレン−エチレン共重合体である請求項1ないし4のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (ニ)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンが、ブテン−1、ヘキセン−1及びオクテン−1からなる群から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンである請求項1ないし5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (ニ)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンが、ブテン−1又はヘキセン−1である請求項1ないし5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- (ニ)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)が1.5〜30g/10分である請求項1ないし7のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を押出し成形してなる成形品。
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