JP2000273249A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物

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JP2000273249A
JP2000273249A JP11077837A JP7783799A JP2000273249A JP 2000273249 A JP2000273249 A JP 2000273249A JP 11077837 A JP11077837 A JP 11077837A JP 7783799 A JP7783799 A JP 7783799A JP 2000273249 A JP2000273249 A JP 2000273249A
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JP
Japan
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styrene
block
thermoplastic elastomer
copolymer
polymer block
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JP11077837A
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Inventor
Atsushi Sugizaki
敦 杉崎
Sumio Shibahara
澄夫 柴原
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、成形性に優れ、透明で、ゴム特
性、引張特性及び耐傷付き性が良好であり、衛生性が優
れるため食品用途、医療用途も含めた各種成型物の素材
としても使用できる熱可塑性エラストマー組成物。 【解決手段】 (a)示差走査熱分析計(DSC)によ
る昇温速度10℃/分の昇温分析において、140℃以
下に融点を示す融解ピークをもつポリプロピレン系樹脂
100重量部(b)(a)と混合した際、厚さ2mmの
シートの内部HAZEが40以下であるスチレン系エラ
ストマー100〜900重量部を含む熱可塑性エラスト
マー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性エラスト
マー組成物に関するものである。さらに詳しくは、柔軟
性、成形性に優れ、透明で、ゴム特性、引張特性及び耐
傷付き性が良好であり、衛生性が優れるため食品用途、
医療用途も含めた各種成型物の素材としても使用できる
熱可塑性エラストマー組成物についてである。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴム的な材料であって、加硫工程
を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性を有す
るエラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆、
履き物、雑貨などの分野で注目されている。このような
熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系(TP
O)、スチレン系(TPS)、ウレタン系(TPU)、エス
テル系(TPEE)、塩化ビニル系(TPVC)などがあ
る。スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、特開昭
50−1472号公報、特開昭52−6551号公報等
でスチレン系水添ブロック共重合体、ポリオレフィン樹
脂、及び鉱物油系軟化剤からなる組成物が開示されてい
る。この組成物は、常温で良好なゴム弾性を有し、成形
加工性も良好である。しかしながら、これらの熱可塑性
エラストマー組成物は、成形性、柔軟性付与の目的でパ
ラフィン油、ナフテン油等のプロセスオイルが添加され
ているため、これら低分子量成分の移行により衛生性が
不十分であり、食品用途、医療用途等に用いるのは難し
い。また、プロセスオイルを用いないスチレン系熱可塑
性エラストマーとしては、特開平10−158465号
公報に開示されているが、ここに示されているスチレン
系熱可塑性エラストマー組成物は不透明であり、さら
に、JIS A硬度70未満の柔軟な材料を作ることは
難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、JIS A
硬度50台の柔軟なゴムライクな領域からプラスチック
領域まで成形性に優れ、透明で、ゴム特性、引張特性及
び耐傷付き性が良好であり、衛生性に優れるため食品用
途、医療用途も含めた各種成型物の素材としても使用で
きる熱可塑性エラストマー組成物を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(a)示差走査熱分析計(DSC)による昇温速度10
℃/分の昇温分析において、140℃以下に融点を示す
融解ピークをもつポリプロピレン系樹脂100重量部、
(b)(a)と混合した際、厚さ2mmのシートの内部
ヘイズが40以下であるスチレン系エラストマー100
〜900重量部を含む熱可塑性エラストマー組成物であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】(ポリプロピレン系樹脂)本発明
で用いられる(a)示差走査熱分析計(DSC)による
昇温速度10℃/分の昇温分析において、140℃以下
に融点を示す融解ピークをもつポリプロピレン系樹脂
は、プロピレンと10モル%以下のエチレンまたは他の
α・オレフィンとのランダム共重合体、およびプロピレ
ンと30モル%以下のエチレンまたは他のα・オレフィ
ンとのブロック共重合体を示す。α・オレフィンとして
は炭素数3〜15のものが好ましい。具体的なα・オレ
フィンとしては、ブテン−1、ペンテン−1、オクテン
−1、4−メチルペンテン−1、4,4−ジメチルペン
テン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、
ドデセン−1、1−トリデセン、1−テトラデセン、1
−ペンタデセンなどが好ましい。
【0006】(スチレン系エラストマー)本発明で用い
られる(b)スチレン系エラストマーは、(a)と混合
した際、厚さ2mmのシートの内部HAZEが40以下
となる、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ランダ
ム共重合体水添物や、スチレンまたはその誘導体の重合
体ブロック(A)とジエン系重合体ブロック(B)とからなる
ブロック共重合体化合物または、ブロック共重合体のジ
エン系共重合体ブロック部分の一部または全部が水素添
加されたブロック共重合体化合物等である。これらのス
チレン系エラストマーとしては、(1)スチレンまたはそ
の誘導体の重合体ブロック(A)とイソプレン重合体ブロ
ックまたはイソプレン・ブタジエン共重合体ブロックで
あって、全イソプレン単位に対する1,2−位、3,4
−位で結合しているイソプレン単位含有量が25%以上
である重合体または共重合体ブロック(B)とからなる水
素添加されたブロック共重合体、(2)スチレンまたはそ
の誘導体の重合体ブロック(A)とブタジエン重合体ブ
ロックであって、全ブタジエン単位に対する1,2−位
で結合しているブタジエン単位含有量が60%以上であ
る重合体ブロック(B)とからなり、(A)/(B)の重量比
が5〜40/95〜60である水素添加されたブロック
共重合体、又は(3)ビニル芳香族化合物/共役ジエン化
合物の重量比が5〜60/95〜40であり、共役ジエ
ン部分の少なくとも80%以上が水添飽和されているビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ランダム共重合体
等が挙げられる。以下に、ジエン系ブロック共重合体構
造の例を示す。
【0007】
【化1】
【0008】1,4結合以外の不飽和結合の具体例とし
ては、以下の結合等が考えられる。
【0009】
【化2】
【0010】(製造方法)本発明の(a)、(b)両成
分を混合し、熱処理を行う方法としては、通常の熱可塑
性エラストマー組成物の製造に用いられる公知の方法の
いずれも採用することができる。基本的には機械的溶融
混練方法であり、これらには単軸押出機、二軸押出機、
バンバリーミキサー、各種ニーダー、ブラベンダー、ロ
ール等が用いられる。溶融混練温度は140℃〜300
℃、剪断速度は100〜5000/secの範囲から適
宜に選択してよい。本発明の熱可塑性エラストマー組成
物は、公知の熱可塑性樹脂成形機を用いて所望の形状に
賦形することができる。このような成形は、射出成形、
押出成形、カレンダー成形、ブロー成形等の種々の方法
により行うことができる。 以下、本発明を実施例によ
って更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に
限定されるものではない。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明する。実施例及び比較例において配合した各成分は
次の通りである。 <成分a>ポリプロピレン樹脂、チッソ(株)XF7700[M
FR(230℃ 2.16kg[g/10min])5.0]融点 130℃ <成分b1>スチレン−水添ビニルイソプレン−スチレ
ンブロック共重合体 クラレ(株)製HYBRAR7125[スチレン含有量20wt%、MFR(190
℃ 2.16kg[g/10min])0.7] <成分b2>スチレン−水添ビニルブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体 旭化成(株)製TUFTEC L515[スチレン含有量12wt%、MFR(230
℃ 2.16kg[g/10min])3] <成分b3>水添スチレン−ブタジエンランダム共重合
体 JSR(株)製タ゛イナロン1320P[スチレン含有量10wt%、MFR(230
℃ 2.16kg[g/10min])3.5]
【0012】<その他の成分1>ポリプロピレン樹脂、
日本ポリオレフィン PM801A [MFR(230℃)=13g/10分]、融点166℃ <その他の成分2>出光興産(株)製ダイアナプロセスオ
イルPW−380[パラフィン系プロセスオイル、動粘
度:381.6cst(40℃)、30.1(100
℃)、平均分子量746、環分析値:CA=0%、CN=
27%、CP=73%]
【0013】《実施例1〜3》表1に示す各実施例に記
載の成分をニーダーを用い約180℃にて10分溶融混
練しロールシート化した。このロールシートを室温まで
冷却し、シートペレタイザーでペレット化した。プレス
で、190℃、圧力100kg/cm2の条件で圧縮成形を行
った。以下諸物性の評価を行い、実施例については表1
に記載した。 《比較例1〜2》比較例も実施例と同様の方法で試作、
成形、評価を行い、表1に記載した。
【0014】《評価》 得られた各エラストマーの評価
項目を以下に示す。 (1) 引張強度及び伸びJIS K6301、3号ダンベ
ル (2) 硬度JIS K6301 Aタイプ (3) 耐傷付き性試験 圧縮プレスシート成形体につい
て、JIS K5401に準じて塗膜用鉛筆引っ掻き試験機を用
い、500gの重りを重り台に載せ、鉛筆硬度を測定
し、耐傷付き性を評価した。 (4) 衛生性試験 日本薬局第10改訂の輸血用ゴム栓試
験法及び輸血用プラスチック容器試験法に準じて試験を
実施した。合格の場合は○、不合格の場合は×とした。 (5) 内部ヘイズ(2mm厚プレスシート)
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマー組成物
は、柔軟性、成形性に優れ、透明で、ゴム特性、引張特
性及び耐傷付き性が良好であり、衛生性が優れるため食
品用途、医療用途も含めた各種成型物の素材としても使
用できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)示差走査熱分析計(DSC)によ
    る昇温速度10℃/分の昇温分析において、140℃以
    下に融点を示す融解ピークをもつポリプロピレン系樹脂
    100重量部、(b)(a)と混合した際、厚さ2mm
    のシートの内部ヘイズが40以下であるスチレン系エラ
    ストマー100〜900重量部を含む熱可塑性エラスト
    マー組成物。
  2. 【請求項2】 (b)スチレン系エラストマーが、 (1)スチレンまたはその誘導体の重合体ブロック(A)と
    イソプレン重合体ブロックまたはイソプレン・ブタジエ
    ン共重合体ブロックであって、全イソプレン単位に対す
    る1,2−位、3,4−位で結合しているイソプレン単
    位含有量が25%以上である重合体または共重合体ブロ
    ック(B)とからなる水素添加されたブロック共重合体、 (2)スチレンまたはその誘導体の重合体ブロック(A)と
    ブタジエン重合体ブロックであって、全ブタジエン単位
    に対する1,2−位で結合しているブタジエン単位含有
    量が60%以上である重合体ブロック(B)とからなり、
    (A)/(B)の重量比が5〜40/95〜60である水素添加
    されたブロック共重合体、又は (3)ビニル芳香族化合物/共役ジエン化合物の重量比が
    5〜60/95〜40であり、共役ジエン部分の少なく
    とも80%以上が水素添加されているビニル芳香族化合
    物−共役ジエン化合物ランダム共重合体の中の少なくと
    も1種類である請求項1記載の熱可塑性エラストマー組
    成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2407512B2 (en) 2009-03-09 2020-02-26 Kuraray Co., Ltd. Tube and medical device using same
WO2022186053A1 (ja) * 2021-03-05 2022-09-09 三井化学株式会社 熱可塑性エラストマー組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2407512B2 (en) 2009-03-09 2020-02-26 Kuraray Co., Ltd. Tube and medical device using same
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