JPH1155507A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JPH1155507A
JPH1155507A JP9206832A JP20683297A JPH1155507A JP H1155507 A JPH1155507 A JP H1155507A JP 9206832 A JP9206832 A JP 9206832A JP 20683297 A JP20683297 A JP 20683297A JP H1155507 A JPH1155507 A JP H1155507A
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JP
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matrix
image
processing
pixels
neural network
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Application number
JP9206832A
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Inventor
Takahiro Omichi
隆広 大道
Yasushi Adachi
靖 安達
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多値画像データを2値化する処理においてモ
アレやテクスチャ等の画質低下を招く要因を低減すると
共に、より短い演算時間で高精度な擬似階調処理を行う
画像処理装置を提供する。 【解決手段】 写真領域の多値画像データを2値化する
処理において、当該写真領域の多値画像データを、互い
に隣接する複数の画素から構成される任意のマトリック
スを単位として分割し、該マトリックス内の各画素の階
調値を入力すると、該マトリックス内の全部または一部
の画素の2値化したデータが出力されるように予め学習
されたニューラルネットワークを用いて、写真領域の多
値画像データを2値化する擬似階調処理手段13を備え
た構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階調処理機能を有
するレーザビームプリンタやレーザ複写機等の画像形成
装置に適用される画像処理装置に関し、特に、擬似階調
表現機能を有する画像形成装置に適用される画像処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、階調を有する画像データを、
0及び1の2値表示のみ可能な表示装置やプリンタ装置
を用いて、できる限り原画像に近い2値画像を表示させ
ようとする擬似階調処理と称される方法が数多く行われ
ており、その代表例として、濃度パターン法、2値ディ
ザ法、及び画素配分法等が広く知られている。
【0003】なかでも、原画像の各画素の階調信号に雑
音を加えて階調値を変化させた後、しきい値処理によっ
て2値化する2値ディザ法が最も広く利用されている。
【0004】2値ディザ法については、現在までに各種
の方法が提案され、用いられているが、その中でも最も
広く用いられている方法は、しきい値をマトリックス状
に配置したディザマスクを作製し、このディザマスクを
原画像に重ね合わせ、原画像の階調値とマスクのしきい
値とを比較して、しきい値よりも原画像の階調値が大き
ければ1、小さければ0として2値化する組織的ディザ
法である。
【0005】しきい値の配置方法については、現在、網
点型、渦巻型、及びBayer 型等が知られており、一般的
に、しきい値濃度を分散させて配置するBayer 型は解像
力に優れ、集中させて配置する網点型及び渦巻型はリニ
アな階調再現力に優れるとされている。
【0006】しかし、このような組織的ディザ法によっ
て2値化を行う場合の問題点として、周期的な階調分布
や、一様な階調の画素が集中する領域をこの方法で2値
化する場合、用いるディザマスクによっては、2値化画
像内に特定のモアレを発生させてしまうという現象があ
げられる。
【0007】これに対し、特開平6−54175号公報
では、ある多値画像領域をディザ処理しようとする際
に、予め用意してある3×3のディザマスクで多値から
2値へのディザ処理を行い、処理前の多値画素の階調値
と処理後の2値信号との差分を演算し、これによって発
生する差分のノイズ信号を前記の予め用意してあるディ
ザマスクの各要素に合成することにより、ディザマスク
のしきい値配列を変換し、これを用いて再度組織的ディ
ザ法を実行することにより、モアレの少ない2値画像を
生成する方法が開示されている。
【0008】また、特開平6−276392号公報で
は、ある注目画素について、その画素を中心とする3×
3のマトリックスに含まれる9画素の階調値を比較し、
これらが一定範囲内に収まっているか否かで階調が均一
な画素の集合領域か否かを判別し、前者に対しては予め
指定した固定しきい値、後者については注目画素の周囲
画素の階調値の平均値をしきい値として2値化すること
により、モアレの少ない2値画像を生成する方法が開示
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、組織的ディザ
法の場合、一般的に精度の高い擬似階調再現を行うため
には、ディザマスクのサイズをできる限り大きくする必
要がある。上記の方法は、いずれも3×3のディザマス
クを使用して実現している例であり、ディザマスクが例
えば16×16を超えるサイズになった場合は、やはり
モアレやテクスチャ発生の可能性がある。また、上記の
方法では、ディザマスクのサイズ拡大によって演算時間
が従来時間の2乗に比例して増加していくという問題点
がある。
【0010】さらに、ディザマスクを大きくした場合、
ディザマスクにより2値化された領域間にテクスチャと
呼ばれる周期的な模様パターンが発生し、画質の低下を
招くという問題点が発生する。この問題のため、現在用
いられているディザマスクのサイズは最大でも16×1
6画素程度が限度とされている。
【0011】以上のように、上記した従来技術では、い
ずれの技術においても、ディザマスクのサイズが拡大さ
れた場合に、モアレや処理領域間のテクスチャを生じ、
演算時間の増大を招くといった、高精度の擬似階調処理
を行う上での問題点が生じていた。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、多値画像データを2値化する
処理においてモアレやテクスチャ等の画質低下を招く要
因を低減すると共に、より短い演算時間で高精度な擬似
階調処理を行う画像処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る画
像処理装置は、上記の課題を解決するために、得られた
多値画像データから写真領域を識別し、識別された写真
領域の多値画像データを2値化する画像処理装置におい
て、前記写真領域の多値画像データを、互いに隣接する
複数の画素から構成される任意のマトリックスを単位と
して分割し、該マトリックス内の各画素の階調値を入力
すると、該マトリックス内の全部または一部の画素の2
値化したデータが出力されるように予め学習されたニュ
ーラルネットワークを用いて、写真領域の多値画像デー
タを2値化する擬似階調処理手段を備えることを特徴と
している。
【0014】上記の構成によれば、対象となるマトリッ
クス内の画素は、ニューラルネットワークにより、マト
リックス内の全画素の階調度、即ちマトリックス内の濃
度分布を反映して最適に2値化される。このため、モア
レ等の極めて少ない、良好な2値画像が得られる。ま
た、マトリックスサイズの大小に拘らず、マトリックス
に含まれる画素数を入力要素とするニューラルネットワ
ークを予め学習させておき、これを用いることによって
比較的短時間で2値化を行うことができる。このため、
マトリックスサイズが大きくなるほど、従来の組織的デ
ィザ法に対して、2値化の処理時間が短縮できる。
【0015】これにより、様々な階調分布を有する多値
画像に対し、従来の組織的ディザ法による擬似階調処理
よりも高精度な擬似階調処理を少ない処理時間で実行す
ることが可能になる。
【0016】請求項2の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1の構成において、
前記擬似階調処理手段は、写真領域の多値画像データ
を、隣接する前記マトリックス同士の一部が重なり合う
ように分割し、前記ニューラルネットワークは、前記マ
トリックス内の各画素の階調値が入力されると、該マト
リックスの周囲の数画素分を除いた残りの画素領域の2
値データを出力することを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、ニューラルネットワ
ークにより、除去するマトリックスの周囲画素の階調情
報を反映してマトリックス内部の画素を2値化すること
が可能になる。即ち、2値化された画像は除去された周
囲画素の階調情報を含んでいることになる。
【0018】また、上記の構成に従って写真領域をマト
リックス単位で順次2値化していく場合、ある2値化領
域と、その隣の2値化領域とは、2値化処理を行う前の
原画像における、境界部分の数列(あるいは数行)の画
素群を共通のデータとしている。そして、ニューラルネ
ットワーク演算により、この共通部分の階調情報は両方
の2値化領域の境界部分に反映される。このため、2値
化領域の境界部分の連続性が保たれる。
【0019】これにより、2値化される領域間における
テクスチャの発生を解消することが可能になる。
【0020】請求項3の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1または2の構成に
おいて、前記マトリックスは、正方マトリックスである
ことを特徴としている。
【0021】上記の構成によれば、分割された各マトリ
ックスでの2値化処理を容易なものにし、また、マトリ
ックスの周囲数画素分を除いた画素領域に2値化処理す
る場合にも、除去するマトリックスの周囲4辺の画素の
階調情報がそれぞれ内部へ均等に配分される。
【0022】これにより、2値化された画像の画質を更
に向上させることが可能になる。
【0023】請求項4の発明に係る画像処理装置は、上
記の課題を解決するために、請求項1〜3のいずれかの
構成において、前記擬似階調処理手段の外部または内部
から、前記マトリックスの大きさを、ある定められた範
囲内で指定する手段を備えることを特徴としている。
【0024】上記の構成によれば、マトリックスサイズ
を拡大することにより、ある一定の大きさの写真領域を
処理するのに、より少ないマトリックス数で処理するこ
とができる。
【0025】これにより、処理に要する時間を更に短縮
させることが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1〜図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0027】図2は、本発明の実施の一形態に係る画像
処理装置の概略的構成を示すブロック図である。本画像
処理装置は、画像入力手段10、A/D変換手段11、
領域分離手段12、擬似階調処理手段13、画像出力手
段14、及び指定手段15を備えている。
【0028】画像入力手段10は、原画から画像情報を
得て、該画像情報をA/D変換手段11へ出力する。画
像入力手段10は、例えば、読取り手段としてスキャナ
を備えており、このスキャナによって原画を光走査して
読取ることで、原画像の各画素の階調値を得ており、更
に、各画素の階調値をアナログ電気信号1Aとして出力
する構成となっている。
【0029】A/D変換手段11は、画像入力手段10
から入力されるアナログ電気信号1Aを、8bitのデ
ィジタル電気信号1Bに変換する。詳細には、A/D変
換手段11は、アナログ電気信号1Aを一定の周期でサ
ンプリングし、各画素の階調値を8bitのディジタル
電気信号1Bとして出力する構成となっている。
【0030】擬似階調処理手段13は、A/D変換手段
11から領域分離手段12を経由して入力される多階調
のディジタル電気信号1Bを、2値の画像情報信号1C
に変換するものであるが、詳細については後述する。
【0031】また、本画像処理装置は、A/D変換手段
11と擬似階調処理手段13との間に、領域分離手段1
2を備えている。領域分離手段12は、入力されるディ
ジタル電気信号1Bから、原画像内における文字・網点
・写真の各領域を識別すると共に、識別された写真領域
のデータを擬似階調処理手段13へ出力する。従って、
擬似階調処理手段13へ入力されるのは、原画像の写真
領域の多階調のディジタル電気信号1Bである。
【0032】画像出力手段14は、擬似階調処理手段1
3で得られた2値画像情報信号1Cを出力して複製画を
得る。詳細には、画像出力手段14は、例えばモノクロ
プリンタを含んでおり、擬似階調処理手段13によって
処理された2値画像情報信号1Cに基づいて、各画素の
2値データを順次出力する構成となっている。
【0033】指定手段15は、擬似階調処理手段13に
対して、使用するマトリックスのサイズを外部から指定
するものであるが、詳細については後述する。
【0034】図1は、擬似階調処理手段13の内部構成
を示す図である。同図に示すように、擬似階調処理手段
13は、入力バッファ21、ニューラルネットワーク記
憶部(以下、単に「記憶部」という。)22、ニューラ
ルネットワーク演算部(以下、単に「演算部」とい
う。)23、及び出力バッファ24を備えている。
【0035】入力バッファ21は、A/D変換手段手段
11から領域分離手段12を経由して入力された、各画
素の階調値を示す8bitのディジタル電気信号1Bに
対して、入力されたデータを一時保存しておく。また、
入力バッファ21は、後述の判定部(図示せず)を含ん
だ構成になっている。
【0036】記憶部22は、後述の予め学習されたニュ
ーラルネットワークのモデル(結合係数、演算式等)を
記憶し、指定手段15の指示に基づく演算部23からの
演算データのロード命令に従って、該当するニューラル
ネットワークモデルを出力する。
【0037】演算部23は、指定手段15の指示に基づ
き、ロードすべきマトリックスの画素数を計算し、当該
マトリックス内の各画素の階調値データをロードするよ
う入力バッファ21に対して命じる。また、演算部23
は、入力バッファ21からロードされた階調値データ
を、前記ニューラルネットワークの入力層に入力して、
2値化演算を行い、その結果を出力バッファ24へ出力
する。
【0038】出力バッファ24は、演算部23が出力し
たデータを一時保存し、画像出力手段14の動作速度に
応じて、画像出力手段14へ各画素の2値画像情報信号
1Cを順次出力する。
【0039】次に、図3及び図4を参照して、本画像処
理装置における擬似階調処理について説明する。
【0040】本擬似階調処理では、図3に示すように、
多値の原画像写真領域31を、f×f画素で構成される
正方マトリックス32を単位として分割する。そして、
正方マトリックス32に対して、その外側p画素分を除
去した中心部g×g画素で構成された正方マトリックス
33の2値データを出力するものとする。
【0041】このとき、除去される画素数をAとする
と、f、g、pの間には以下の関係が成立する。
【0042】 A=f2 −g2 =f2 −(f−2p)2 =4p(f−p) …(1) なお、図3は、f=8、g=4、p=2とした場合を示
しており、以下では、f=8、g=4、p=2として本
擬似階調処理を説明する。
【0043】まず、多値の原画像に対して設定した8×
8のマトリックス32の各画素の階調値から、その中心
部4×4のマトリックス33の2値データを演算するた
め、例えば図4に示すように、入力要素Iが82 =64
個、出力要素Oが42 =16個で中間層Mを設けたニュ
ーラルネットワーク41を構成する。そして、このニュ
ーラルネットワーク41を、バックプロパゲーション等
の学習則に従って、教師データの入力により予め学習す
ることとする。
【0044】具体的には、予め8×8画素の多値画像
を、フィルタリング等の種々の従来技術によって4×4
画素の2値画像に変換したサンプルを多数用意し、各種
の評価を行ってモアレのない、高画質のサンプルを数点
選定して、これを教師データとしてニューラルネットワ
ーク41を学習させ、その結果得られたニューラルネッ
トワークのモデルを記憶部22に格納する。
【0045】次に、入力バッファ21に一時保存されて
いる、原画像の各画素のディジタル階調データ(ディジ
タル電気信号1B)から、原画像の写真領域の左上隅の
8×8のマトリックス32のデータを演算部23にロー
ドする。ここで、図3に示すように、写真領域の左上隅
の画素の座標をG{1,1}とし、右方向をx軸、下方
向をy軸として各画素の座標をG{x,y}で表すもの
とすると、G{1,1}〜G{8,8}のデータをロー
ドすることになる、同時に、記憶部22からもニューラ
ルネットワークのモデルを演算部23にロードし、各画
素の階調データを用意された入力層に順次入力させ、マ
トリックス33で示される4×4のマトリックスの各画
素の2値データを演算し、これを出力バッファ24に格
納する。
【0046】ニューラルネットワーク41は、前記の通
り、モアレの発生していない2値画像を教師データとし
て予め学習され、作製されているため、入力される画像
データの階調分布に拘らず常に良好な2値化処理を実行
する。
【0047】これにより、どのような階調分布を持つ多
値画像のデータが入力されても、変換領域内の全画素の
階調データを反映した2値化処理の短時間での実行が可
能となる。
【0048】上記した処理手順によって、1回目のマト
リックスの2値化処理が終了する。この時点において2
値化されている領域は、図3に示すように、写真領域の
左上隅を原点とすると、x=3からx=6まで(G
{3,3}〜G{6,6})のマトリックス33で示さ
れる領域である。
【0049】次いで、1段目の2回目の処理は、処理方
向Dに進み、x=7からx=10まで(G{7,3}〜
G{10,6})を2値化することになる。図3では、
この領域はマトリックス35として示される。
【0050】2値化処理の際に、原画像に設定した8×
8画素のマトリックスの周囲2画素分を除去することを
考慮すると、2回目の処理では、原画像のx=5からx
=12まで(G{5,1}〜G{12,8})を入力バ
ッファ21から演算部23にロードすることになる。図
3では、この領域はマトリックス34として示される。
【0051】即ち、1回目の処理と2回目の処理とで
は、x=5からx=8まで(G{5,1}〜G{8,
8})が重複して処理されていることになり、換言すれ
ば、32画素が1回目の処理と2回目の処理とで重複処
理されていることになる。
【0052】よって、この領域の各画素の階調データ、
即ち階調分布は、ニューラルネットワーク41により、
1回目の処理の2値化領域であるマトリックス33と、
2回目の処理の2値化領域であるマトリックス35との
両方に反映されるため、マトリックス33とマトリック
ス35との境界付近は連統性の高い画像が再現され、な
おかつ上記処理によって境界付近の2値画素の位置が適
当に配置されるため、モアレもしくはテクスチャの発生
しない良好な画像が再現される。
【0053】この処理が順次繰り返されてゆくため、原
画像を左端から右端まで横方向に1段処理を完了した
際、隣り合う2値化画像領域の境界付近はいずれも上記
したような良好な画像が再現されている。
【0054】更に2段目の処理を行う際には、1段目の
処理で写真領域のy=3からy=6まで(G{3,3}
〜G{6,6})が処理済みのため、y=7からy=1
0まで(G{3,7}〜G{6,10})を2値化する
ために、y=5からy=12までの8×8画素(G
{1,5}〜G{8,12})を入力バッファ21から
演算部23にロードすることになる。従って、y=5か
らy=8まで(G{1,5}〜G{8,8})の32画
素が重複して処理される。
【0055】このようにして2段目を処理していくこと
により、1段目と2段目との境界付近は良好な画像が再
現される。以下、3段目以降を処理していくことによ
り、写真領域全体が良好な2値画像に変換される。
【0056】これにより、2値化される領域間における
テクスチャの発生を解消することが可能になる。
【0057】また、上記の処理では、写真領域を分割す
る単位マトリックスの形状を正方形としている。
【0058】これにより、マトリックスの中心部から周
囲の4辺への距離が等しくなるため、ニューラルネット
ワーク処理を行った際に、周囲画素の情報が等しく中心
部に反映され、高画質の2値画像変換が可能になる。
【0059】次に、上記の擬似階調処理において用いる
ニューラルネットワーク41を、いくつか用意されたも
ののなかから選択して用いる処理について説明する。
【0060】この処理では、まず、上記した擬似階調処
理用のニューラルネットワーク41について、マトリッ
クスサイズや除去する周囲画素の数を変更したニューラ
ルネットワークを数種類用意し、それぞれ記憶部22に
記憶させておく。そして、擬似階調処理手段13の内部
もしくは外部にこれらのどれを採用するかを選択する指
定手段15を設け、指定した内容に応じて、記憶部22
から該当する擬似階調処理用ニューラルネットワークを
演算部23にロードすると共に、入力バッファ21から
処理に必要な領域の画素の階調値を演算部23にロード
する構成とする。また、各演算は演算部23で実行する
ものとする。
【0061】その際、入力バッファ21からロードする
画素については、選択するマトリックスのサイズにより
異なる。以下、この手順の一例を示す。
【0062】前記の通り、処理領域のマトリックスサイ
ズをf×f画素、除去する周囲画素分をpとし、写真領
域の左上隅から右方向へラスタ走査の要領で順次処理す
ると仮定すると、処理領域マトリックスのシフト量は次
のようになる。
【0063】まず、1段目の処理を行う場合を考える
と、処理領域マトリックス同士が重複している部分は図
3に示すように(2p)列であるため、ある処理領域と
次の処理領域との間は、(f−2p)列の差がある。よ
って、x方向へのシフト量については、初項1、公差
(f−2p)の等差数列の関係がある。
【0064】従って、1段目でm番目に処理を行う変換
領域マトリックスの先頭のx座標(領域の左辺画素のx
座標)をxS とすると、これは等差数列Ar の一般項を
求める式により以下のように求められる。
【0065】 Ar =a+(r−1)d 〔ただし、a:初項、d:公差、r:項番号〕 また、a=1、d=(f−2p)、r=mであるから、 xS =1+(m−1)・(f−2p) …(2) 従って、このときの、変換領域マトリックスの右辺画素
のx座標をxl とすると、xl は、マトリックスサイズ
がf×f画素であるから、 xl =(m−1)・(f−2p)+f …(3) また、y方向については、1段目の処理が終了後、やは
り、(f−2p)だけシフトさせる。これを繰り返すこ
とによって処理を行うので、n段目の処理を行う際の上
辺画素のy座標yS は、上と同じく次のようになる。
【0066】 yS =1+(n−1)・(f−2p) …(4) よって、n段目の処理を行う際のマトリックスの下辺画
素のy座標yl は、次のようになる。
【0067】 yl =(n−1)・(f−2p)+f …(5) 以上より、n段目の処理において、m番目の領域を2値
化するときに入力バッファ21からロードする画素領域
をBm,n とすると、 Bm,n =G{xS ,yS }〜G{xl ,yl } …(6) と、表すことができる。
【0068】擬似階調処理手段13において、写真領域
を2値化していく手順を図5に示す。まず、入力バッフ
ァ21に読込まれた各画素は、写真領域の左上隅の画素
から順にG{x,y}の形で座標化されていく(S
1)。
【0069】次に、指定手段15により、処理領域マト
リックスのサイズを指定する(S2)。これを受けて、
演算部23は、記憶部22にデータのロードを命じ(S
3)、記憶部22は、マトリックスサイズに対応した擬
似階調処理用ニューラルネットワーク41の演算データ
を、演算部23にロードする(S4)。
【0070】また、演算部23は、ロードした演算デー
タをもとに、マトリックスサイズfと除去する画素数p
とを計算し、上記の式(2)から式(6)に示した計算
式で、処理対象となる画素をロードしてくるよう、入力
バッファ21に命令する(S3)。ただし、このとき、
m及びnの初期値は、それぞれ1としておく(S5)。
これで、写真領域の左上隅から処理が始まる。
【0071】ロード命令を受けた入力バッファ21は、
その内部に設けられた判定部(図示せず)において、次
の判定を行う(S6)。即ち、予め読込んだ写真領域の
画素の中で、x座標が最も大きな画素(つまり、写真領
域の右端の画素)の座標値xmax と、演算部23から入
力された処理領域マトリックスの右端の画素の座標値x
l とを比較して、xl ≦xmax ならば、マトリックスが
写真範囲内と判定し、そうでなければ写真範囲外と判定
して処理を分ける。
【0072】写真範囲内にマトリックスがある場合は、
m,n にm、nを代入して該当する画素を演算部23に
ロードし(S7)、2値化処理を行い(S8)、m=m
+1として、x方向にシフトさせる(S9)。そして、
再びS6の判定を行い、依然としてマトリックスが写真
範囲内にあれば、S7〜S9の処理を行う。よって、B
1,1 →B2,1 →B3,1 …と処理していく。
【0073】これを繰り返していき、xl >xmax とな
ったところで1段目の処理が終了したと判断し、次い
で、m=1、n=n+1として2段目の処理に移る(S
10)。
【0074】その際、入力バッファ21において、次の
判定を行う(S11)。即ち、予め読込んだ写真領域の
画素の中で、y座標が最も大きな画素(つまり、写真領
域の下端の画素)の座標値ymax と、演算部23から入
力された処理領域マトリックスの下端の画素の座標値y
l とを比較して、yl ≦ymax ならば、マトリックスが
写真範囲内と判定し、そうでなければ写真範囲外と判定
して処理を分ける。
【0075】写真範囲内にマトリックスがある場合は、
前記のようにm=1から順次m=m+1としながら2値
化処理を続行する(S7〜S9)。即ち、B1,2 →B
2,2 →B3,2 …と処理していく。
【0076】上記のように、x方向およびy方向への処
理を繰り返していき、S11においてyl >ymax とな
ったところで写真領域全体の処理が終了したと判断し、
2値化処理を終了する。
【0077】マトリックスサイズについては、対象とな
る写真領域画像の種類によって最適なサイズが異なる
が、一定以上の大きさになると、一部の写真画像に対し
ては画像劣化等の問題点が発生する可能性があるため、
従来の2値ディザ法で広く用いられている4×4画素サ
イズから8×8画素サイズで設定する。ただし、対象画
像によっては、これ以上の値も設定可能である。
【0078】上記のように処理していくことにより、マ
トリックスサイズが変化した場合にも、そのサイズに対
応した擬似階調処理が可能になる。つまり、種々のマト
リックスサイズに対応したニューラルネットワークを数
種類用意し、これらを予め学習させ、記憶部22にスト
アしておくことにより、指定手段15の指示に基づきマ
トリックスサイズを拡大した場合でも、演算部23は、
そのサイズに対応したニューラルネットワークを用いて
擬似階調処理を行うことができる。そして、これによ
り、処理に要する時間を更に短縮させることが可能にな
る。
【0079】なお、上述した本実施形態の画像処理装置
では、隣接するマトリックス同士の一部を重複させるよ
うにして、順次擬似階調処理を行うものであったが、本
発明はこれに限定されるものではなく、隣接するマトリ
ックス同士が重ならないように処理してもよい。また、
上記の擬似階調処理は、f×f画素で構成される正方マ
トリックスに対して、その外側p画素分を除去した中心
部g×g画素で構成された正方マトリックスの2値デー
タを出力するものであったが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えば、f×f画素で構成される正方
マトリックスに対して、同じくf×f画素で構成される
正方マトリックスの2値データを出力するものであって
もよい。
【0080】
【発明の効果】請求項1の発明の画像処理装置は、以上
のように、写真領域の多値画像データを、互いに隣接す
る複数の画素から構成される任意のマトリックスを単位
として分割し、該マトリックス内の各画素の階調値を入
力すると、該マトリックス内の全部または一部の画素の
2値化したデータが出力されるように予め学習されたニ
ューラルネットワークを用いて、写真領域の多値画像デ
ータを2値化する擬似階調処理手段を備えた構成であ
る。
【0081】これにより、従来の組織的ディザ法による
擬似階調処理よりも高精度な擬似階調処理を短い処理時
間で実行することが可能になる。
【0082】請求項2の発明の画像処理装置は、以上の
ように、請求項1の構成において、前記擬似階調処理手
段は、写真領域の多値画像データを、隣接する前記マト
リックス同士の一部が重なり合うように分割し、前記ニ
ューラルネットワークは、前記マトリックス内の各画素
の階調値が入力されると、該マトリックスの周囲の数画
素分を除いた残りの画素領域の2値データを出力する構
成である。
【0083】これにより、2値化される領域間における
テクスチャの発生を解消することが可能になる。
【0084】請求項3の発明の画像処理装置は、以上の
ように、請求項1または2の構成において、前記マトリ
ックスは、正方マトリックスである構成である。
【0085】これにより、2値化された画像の画質を更
に向上させることが可能になる。
【0086】請求項4の発明の画像処理装置は、以上の
ように、請求項1〜3のいずれかの構成において、前記
擬似階調処理手段の外部または内部から、前記マトリッ
クスの大きさを、ある定められた範囲内で指定する手段
を備えた機成である。
【0087】これにより、処理に要する時間を更に短縮
させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る画像処理装置に設
けられた擬似階調処理手段の構成を概略的に示すブロッ
ク図である。
【図2】上記画像処理装置の概略的構成を示すブロック
図である。
【図3】上記画像処理装置を用いて写真領域の2値化を
実行する手順の一例を示すための説明図である。
【図4】上記画像処理装置の擬似階調処理に用いられる
ニューラルネットワークの一例を示す説明図である。
【図5】上記擬似階調処理手段における階調処理の手順
の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 画像入力手段 11 A/D変換手段 12 領域分離手段 13 擬似階調処理手段 14 画像出力手段 15 指定手段 21 入力バッファ 22 ニューラルネットワーク記憶部 23 ニューラルネットワーク演算部 24 出力バッファ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】得られた多値画像データから写真領域を識
    別し、識別された写真領域の多値画像データを2値化す
    る画像処理装置において、 前記写真領域の多値画像データを、互いに隣接する複数
    の画素から構成される任意のマトリックスを単位として
    分割し、該マトリックス内の各画素の階調値を入力する
    と、該マトリックス内の全部または一部の画素の2値化
    したデータが出力されるように予め学習されたニューラ
    ルネットワークを用いて、写真領域の多値画像データを
    2値化する擬似階調処理手段を備えることを特徴とする
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記擬似階調処理手段は、写真領域の多値
    画像データを、隣接する前記マトリックス同士の一部が
    重なり合うように分割し、前記ニューラルネットワーク
    は、前記マトリックス内の各画素の階調値が入力される
    と、該マトリックスの周囲の数画素分を除いた残りの画
    素領域の2値データを出力することを特徴とする請求項
    1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記マトリックスは、正方マトリックスで
    あることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】前記擬似階調処理手段の外部または内部か
    ら、前記マトリックスの大きさを、ある定められた範囲
    内で指定する手段を備えることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の画像処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020127081A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 ブラザー工業株式会社 画像処理装置、機械学習モデルをトレーニングする方法、および、コンピュータプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020127081A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 ブラザー工業株式会社 画像処理装置、機械学習モデルをトレーニングする方法、および、コンピュータプログラム
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