JPH1151495A - 浴室用の接続管据付け金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室壁の取付け穴に簡単に且つ短時間に作業
員一人で取付けでき、且つ往路用接続管並びに復路用接
続管を迅速に且つ簡単に浴室壁に挿着することができる
ようにすることにある。 【解決手段】 浴室壁６に設けられた取付け穴１２に、
浴室壁６の片面側から当接させる金具本体１３と、上記
の取付け穴１２の径より大なる長さで浴室壁６のもう一
方の片面側から当接させる挟着用部材１４と、この挟着
用部材１４と金具本体１３とを浴室壁６に挟着させるボ
ルト１５又はネジとからなり、金具本体１３には往路用
接続管４と復路用接続管５を夫々挿通させる２つの挿通
穴２０（２５），２１（２６）と、ボルト１５又はネジ
を挿入できる穴１９（２２）とが上記の取付け穴１２の
径内に位置するように形成され、挟着用部材１４には上
記のボルト又はネジを螺合させるネジ穴２８が形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽と給湯装置と
の間で湯水を循環させるために、浴槽の側面部に取付け
られた湯水循環用接続具と、浴室外に設置された給湯装
置とを接続する往路用接続管並びに復路用接続管を、浴
室壁に設けた取付け穴に挿通させて保持するための浴室
用の接続管据付け金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般的な浴槽においては、図７に示すよ
うに浴槽１の側面部２に取付けられた湯水循環用接続具
３と、浴室外に設置した給湯装置（図示せず）とを、往
路用接続管４並びに復路用接続管５で夫々接続し、これ
らの各接続管４，５を介して、浴槽１と給湯装置（図示
せず）との間で湯水を強制循環させるようにしてある。

【０００３】上記の各接続管４，５の据付け施工におい
て、従来、往路用接続管４並びに復路用接続管５を据付
ける場合は、浴室壁６（図示の場合はユニットバスの側
壁）に２つの穴７，８を設け、貫通穴９（図８参照）を
形成したボルト１０を浴室壁６の内面側（又は外面側）
から各穴７，８に挿入し、このボルト１０に浴室壁６の
外面側（又は内面側）からナット１１を取り付けて、ボ
ルト１０とナット１１を浴室壁６に固定していた。

【０００４】そしてこの各ボルト１０の貫通穴９に往路
用接続管４又は復路用接続管５を夫々挿通し、その後、
この往路用接続管４並びに復路用接続管５の各端を、浴
室内の湯水循環用接続具３（図７参照）と、浴室外に設
置した給湯装置（図示せず）とに接続していた。

【０００５】しかしながら、上記のようなボルト１０と
ナット１１を使用して往路用接続管４並びに復路用接続
管５を浴室壁６に据付けていたのでは、往路用接続管４
用の穴７と復路用接続管５用の穴８とを浴室壁６の２か
所に設けなければならず、浴室壁６が厚い場合や浴室壁
６の周囲空間が狭い場合など、穿孔作業が大変であっ
た。

【０００６】また、上記のボルト１０とナット１１を浴
室壁６の各穴７，８に取り付ける場合は、二人の作業員
が浴室の内外に分かれ、例えば浴室内の作業員が各穴
７，８にボルト１０を挿入して保持し、浴室外のもう一
人の作業員がナット１１をボルト１０に螺合させ、伴回
りを防止するために二人でボルト１０とナット１１を保
持しながら、一方の作業員がボルト１０又はナット１１
を回して浴室壁６に固定しなければならなかった。その
ため、往路用接続管４並びに復路用接続管５の浴室壁６
への据付け作業に手間取っていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするとこ
ろは、浴室壁の取付け穴に簡単に且つ短時間に作業員一
人で取付けでき、且つ往路用接続管並びに復路用接続管
を迅速に且つ簡単に浴室壁に挿着することができる浴室
用の接続管据付け金具を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
有効に達成するために、次のような構成にしてある。す
なわち、本発明の浴室用の接続管据付け金具は、浴室壁
に設けられた取付け穴に、浴室壁の片面側から当接させ
る金具本体と、上記の取付け穴の径より大なる長さで浴
室壁のもう一方の片面側から当接させる挟着用部材と、
この挟着用部材と金具本体とを浴室壁に挟着させるボル
ト又はネジとからなり、金具本体には往路用接続管と復
路用接続管を夫々挿通させる２つの挿通穴と、ボルト又
はネジを挿入できる穴とが上記の取付け穴の径内に位置
するように形成され、挟着用部材には上記のボルト又は
ネジを螺合させるネジ穴が形成されている構成にしてあ
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図に基づい
て説明する。図１は本発明の接続管据付け金具の使用状
態を示す説明図、図２は接続管据付け金具の取付け状態
の一部断面の説明図、図３は接続管据付け金具の裏面
図、図４は接続管据付け金具の側方から見た説明図、図
５は金具本体の裏面図、図６は図５のＡーＡ断面図であ
る。

【００１０】これらの図において、本発明の接続管据付
け金具Ａは、ユニットバスの浴室壁６の一か所に設けた
取付け穴１２に取付けられている。この接続管据付け金
具Ａは、金具本体１３，挟着用部材１４，ボルト１５，
環状の平シート３０，環状の平パッキン３１によって構
成されている。ボルト１５はネジ（図示せず）であって
もよい。

【００１１】金具本体１３は、金属又は合成樹脂によっ
て形成された碗状のカバー部１６と、ゴム等の弾性材に
よって形成された平面円形状の壁面当接部１７とからな
る。

【００１２】カバー部１６は、壁面当接部１７の上面を
被覆することができるように形成され、中央にボルト１
５のネジ棒部１８を挿入できる穴１９（図２参照）が形
成されている。また、この穴１９の両側近傍には、往路
用接続管４と復路用接続管５を挿通できる挿通穴２０，
２１が形成されている。

【００１３】壁面当接部１７は、全体が浴室壁６に設け
た取付け穴１２の径より大きい円盤状であって、中央に
はボルト１５のネジ棒部１８を挿入できる穴２２が形成
されている。この穴２２はカバー部１６の穴１９（図２
参照）と一致する。更に壁面当接部１７の裏面（当接
面）側には環状凸部２３が形成されている。この環状凸
部２３の外径は、浴室壁６の取付け穴１２の径より僅か
に小さく形成され、取付け穴１２に嵌合できるようにし
てある。環状凸部２３の径内には円形凹部２４が形成さ
れている。この円形凹部２４内には、上記のカバー部１
６の挿通穴２０，２１と一致する位置に、往路用接続管
４と復路用接続管５を挿通させることができる挿通穴２
５，２６が夫々形成してある。各挿通穴２５，２６の内
周には、山型状の環状突部２７（図６参照）が形成さ
れ、挿通させる往路用接続管４，復路用接続管５の外面
に密着するようにしてある。各挿通穴２５，２６に往路
用接続管４，復路用接続管５を夫々挿通した場合、往路
用接続管４並びに復路用接続管５の外面に環状突部２７
が密着し、往路用接続管４並びに復路用接続管５が簡単
には動かなくなる。そのため、往路用接続管４や復路用
接続管５を引っ張った時に両端の接続箇所に無理な引っ
張り力がかかるのを防止することができる。

【００１４】挟着用部材１４は、長方形の金属板の長手
方向の両側を折曲して横断面コ字状に形成したものであ
り、長さは浴室壁６の取付け穴１２の径の寸法より長く
形成してある。挟着用部材１４の中央部には、ボルト１
５のネジ棒部１８を螺合できるネジ穴２８が形成されて
いる。また挟着用部材１４の両側には、壁面当接部１７
の環状凸部２３と係合する凹部２９（図４参照）が形成
されている。

【００１５】上記のような構成からなる接続管据付け金
具Ａを浴室壁６の取付け穴１２に取り付ける場合は、浴
室壁６の外面側から金具本体１３の壁面当接部１７の環
状凸部２３を取付け穴１２に嵌着させ、この壁面当接部
１７の外表面にカバー部１６を被せる。このカバー部１
６の穴１９から平パッキン３１，平シート３０を介して
ボルト１５のネジ棒部１８を壁面当接部１７の穴２２に
挿入する。更にこのネジ棒部１８には浴槽１側から挟着
用部材１４を螺合させ、この挟着用部材１４を壁面当接
部１７の裏面側に軽く当接させておく。

【００１６】このようにして浴槽１の側面部２に取り付
けた湯水循環接続具３に一端を接続した往路用接続管４
並びに復路用接続管５の他端を、金具本体１３（壁面当
接部１７，カバー部１６）の各挿通穴２５（２０），２
６（２１）から挿通して浴室外に導く。浴室外に導かれ
た往路用接続管４並びに復路用接続管５は、その端を給
湯装置（図示せず）に接続する。

【００１７】その後はボルト１５を浴室外から増す締め
する。この時、挟着用部材１４はボルト１５とともに回
ろうとするが、挟着用部材１４の両端側が往路用接続管
４と復路用接続管５に当たって回転を阻止される。その
ため、作業員一人が浴室外から増す締めして、接続管据
付け金具Ａを浴室壁６の取付け穴１２に固定することが
できる。

【００１８】尚、接続管据付け金具Ａの浴室壁６の取付
け穴１２への取付けは、図示の例とは反対に金具本体１
３を浴室内に配し、挟着用部材１４を浴室外に配して取
付けてもよい。

【００１９】また、浴室壁６の取付け穴１２への接続管
据付け金具Ａの取付けや、往路用接続管４並びに復路用
接続管５の取付け手順は、上記した手順に限定されるも
のではない。例えば往路用接続管４と復路用接続管５並
びにボルト１５を先に金具本体１３に挿着し、往路用接
続管４と復路用接続管５の一端を浴槽１に取り付けた湯
水循環接続具３に接続し、その後に浴室内からボルト１
５に挟着用部材１４を螺合させておき、浴室外に出てボ
ルト１５を回して接続管据付け金具Ａを取付け穴１２に
固定してもよい。勿論、その他と取付け手順であっても
よい。

【００２０】また、往路用接続管４並びに復路用接続管
５は、金属パイプ、合成樹脂パイプ、ゴムバイプ、ビニ
ールパイプ、その他、種々の材質によって形成されたも
のである。

【００２１】

【発明の効果】このように本発明の浴室用の接続管据付
け金具では、浴室壁の一か所に取付け穴を設けるだけで
よく、従来は２つの穴を開けなければならなかった場合
に比べ穴開け作業を容易に且つ短時間で行うことができ
る。また、浴室壁への接続管据付け金具の取付け作業を
一人の作業員でも簡単に且つ短時間で行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の接続管据付け金具の使用状態を示す説
明図である。

【図２】本発明の接続管据付け金具の使用状態の要部断
面図である。

【図３】本発明の接続管据付け金具の裏面図である。

【図４】本発明の接続管据付け金具に往路用接続管（又
は復路用接続管）を挿着した状態の側面図である。

【図５】壁面当接部１７の平面図である。

【図６】図５のＩーＩ断面図である。

【図７】従来の接続管据付け金具の使用状態を示す説明
図である。

【図８】浴室壁への従来の接続管据付け金具の取付け状
態を示す断面図である。

【符号の説明】

Ａ 接続管据付け金具 ４ 往路用接続管 ５ 復路用接続管 ６ 浴室壁 １２ 取付け穴 １３ 金具本体 １４ 挟着用部材 １５ ボルト ２０ 挿通穴 ２１ 挿通穴 １９ 穴 ２２ 穴 ２５ 挿通穴 ２６ 挿通穴 ２８ ネジ穴

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室壁に設けられた取付け穴に、浴室壁
   の片面側から当接させる金具本体と、上記の取付け穴の
   径より大なる長さで浴室壁のもう一方の片面側から当接
   させる挟着用部材と、この挟着用部材と金具本体とを浴
   室壁に挟着させるボルト又はネジとからなり、金具本体
   には往路用接続管と復路用接続管を夫々挿通させる２つ
   の挿通穴と、ボルト又はネジを挿入できる穴とが上記の
   取付け穴の径内に位置するように形成され、挟着用部材
   には上記のボルト又はネジを螺合させるネジ穴が形成さ
   れている浴室用の接続管据付け金具。