JPH0674864B2 - 継手収納ボックスに対する継手の固定構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、湯、水及びガス等の液体を流体管の端部に取
着される継手を収納して水栓或はガスコック等を設置す
る際に使用される継手収納ボックスに対する継手の固定
構造に関するものである。

（従来の技術） 従来、湯、水及びガス等の流体供給部から継手収納ボッ
クス等までフレキスブルな流体管を配管する配管方法が
提案され、本出願人はこの配管方法において、壁裏に前
記流体管を配管した後、その流体管の端部に継手を取り
付け、その継手を壁裏の継手収納ボックスに収納するこ
とを行っている。そして、前記継手収納ボックスに対す
る継手の固定は、専らボルトによって行われている。

（発明が解決しようとする課題） ところが、前記継手に接続される水栓或はガスコック等
には、利用者によって上方から大きな力が加えられるこ
とがあり、その上から力が加わったとき前記ボルトによ
る継手の固定によっては前記力を充分に支えることがで
きず、水栓或はガスコック等が下を向いてしまったり、
ガタついて抜け外れてしまうことが有るといった問題が
あった。

そこで、発明の目的は、継手を継手収納ボックスに対し
簡単かつ強固に固定することができる継手収納ボックス
に対する継手の固定構造を供給することにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を解決するために、本発明の継手収納ボックス
に対する継手の固定構造においては、湯、水及びガス等
の液体を通す流体管の端部に取着される継手と、該継手
を収納するボックスとの固定構造であって、ボックス本
体の上面に設けられた係合部と、該係合部に係合される
継手の上部に設けられた被係合部とにより、継手に接続
される水栓、コック等の使用機器への荷重により継手へ
加わる外力に対する耐負荷強度構造を備えたことを特徴
としている。

（作用） 前記した構成により、ボックス本体上面に設けられた係
合部に対し、ボックス本体内に収納される継手の上部に
設けた被係合部を係合させるだけで、継手はその上部が
支えられるため、特に継手に接続される水栓或はガスコ
ック等に上方から大きな力が加えられることがあって
も、ボックスはその力を充分に支えることができる。

（実施例） 次に、本発明を湯水の流体管の配管に具体化した一実施
例について図面に従って説明する。

第１図及び第２図に示すように、湯水の流体供給部（図
示せず）に一端が固定された鞘管（10）の他端部（10
a）は、継手収納ボックス（１）の本体下部に突設した
筒状の鞘管保持部（３）に対し接続固定されている。
尚、前記ボックス（１）は、壁（90）裏の桟（Ｓ）の下
面に対しネジ（Ｎ）によって固定されている。

そして、前記鞘管（10）内には、湯、水等の流体を通す
フレキシブルな流体管（20）が配管され、その流体管
（20）の先端部（20a）には継手収納ボックス（１）内
において継手（30）が接続されている。さらに、前記継
手（30）には水栓（40）が接続され、又、ボックス
（１）の前面には略楕円形状に開口する継手挿入口
（５）を塞ぐカバー（50）が取り付けされている。

前記継手収納ボックス（１）の本体上面には、第１図及
び第５図に示すように係合部としての係合孔（７）が透
設され、該係合孔（７）には第３図に示すように継手
（30）の上部に突設した板状の被係合部としての係合突
部（32）が係合されている。この係合突部（32）には、
前記カバー（50）を位置決めする位置決め孔（32a）が
透設されている。さらに、前記位置決め孔（32a）に
は、カバー（50）の裏面に突設された位置決め突起（5
2）が係入されている。

前記継手（30）の本体左右に設けられた突部（34）に
は、ボルト挿通孔（34a）が透設され、該ボルト挿通孔
（34a）に挿通されたボルト（60）がボックス（１）に
設けられたナット部（９）に螺合されている。

さらに、前記継手（30）の水栓接続口（31）の下面に突
設された突部（36）には、ネジ孔（36a）が刻設され、
該ネジ孔（36a）にはカバー（50）を取り付けるための
ネジ（65）が螺合される。

さて、前記した流体管（10）及び継手収納ボックス
（１）等を用いて流体管（20）を配管するには、壁（9
0）裏において流体供給部に鞘管（10）の一端を固定
し、その鞘管（10）の他端部を鞘管保持部（３）に対し
接続固定する。

そして、この鞘管（10）の配管に続いて壁（90）を立設
した後、第２図及び第６図等に示すようにその鞘管（1
0）内にフレキスブルな流体管（20）を挿通して配管
し、その流体管（20）の先端部を継手挿入口（５）から
壁表に引き出して継手（30）を接続する。

続いて、前記継手（30）を継手挿入口（５）からボック
ス（１）の本体内へ入れ、第６図に二点鎖線で示すよう
に下から上へと継手（30）を操作してその係合突部（3
2）をボックス（１）の係合孔（７）に下から係合させ
る。そして継手（30）の突部（34）に透設されたボルト
挿通孔（34a）にボルト（60）を挿通して、そのボルト
（60）をボックス（１）のナット部（９）に螺合すれ
ば、継手（30）を簡単かつ強固にボックス（１）に固定
することができる。

このように、継手（30）の係合突部（32）がボックス
（１）と係合されるといった継手収納ボックス（１）に
対する継手（30）の固定構造においては、第１図に示す
ように水栓（40）に上から力が加わっても、継手（30）
はその上部がしっかりとボックス（１）によって支えら
れるため、水栓（40）が下を向いてしまったり、水栓
（40）がガタついてしまうといったことはない。尚、本
実施例の前記係合突部（32）は、板状に形成され係合孔
（７）と大きく面接触するため、特に継手（30）の上部
を支えるのに有利なものとなっている。

続いて、前記係合突部（32）の位置決め孔（32a）にカ
バー（50）の裏面の突設された位置決め突起（52）を対
応させて係入し、ボックス（１）に対するカバー（50）
の位置決めを行ってから水栓接続口（31）に突設された
突部（36）のネジ孔（36a）にネジ（65）を螺合してカ
バー（50）をボックス（１）に取り付ける。

このように、係合突部（32）の位置決め孔（32a）と突
部（36）のネジ孔（36a）とを利用して一本のネジ（6
5）でカバー（50）をボックス（１）の正確な位置に効
率良く簡単に取り付けることができる。

尚、この発明は前記実施例に限定されるものではなく、
流体管としてガス用の流体管を用いガスコック等を設置
する際に具体化して実施したり、係合突部（32）の形状
を棒状にしたり、係合孔（７）の係合突部（32）の係合
する係合凹部にして実施したり、係合部と被係合部の凹
凸関係を逆にして継手収納ボックスの上面に係合部とし
ての係合突部を設け、継手に被係合部としての係合凹部
を設けて実施する際に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で適宜変更して実施してもよい。

又、継手収納ボックスとして第７図に示すように湯と水
に対応する二本の流体管（20）を引き込み、そのボック
ス（１）本体内に二つの流路（131）を備えた継手（13
0）を収納し、その継手（130）に前記流路（131）と嵌
合する取水筒（141）を備えた湯水混合水栓（140）を接
続する際に使用する継手収納ボックス（１）に具体化し
て実施してもよい。この場合においては、特にレバー
（142）の操作によって湯水混合栓（140）の上下方法の
力が加わり易いが、継手（130）には設けた係合突部（3
2）をボックス（１）に設けた係合孔（７）に係合させ
ているため、前記上下方向の力を充分に支えることがで
きる。

（発明の効果） 以上詳述したように本発明においては、ボックス本体の
上面に設けられた係合部と継手の上部に設けられた被係
合部とを係合させるといった簡単な構成で継手の上部を
強固に支えることができるため、継手に接続される水栓
或はガスコック等に上方から大きな力が加えられること
があっても、水栓或はガスコック等が下を向いてしまっ
たり、ガタついてしまうことを防止することができると
いう優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化した継手収納ボックスと継手の
縦断面図、第２図は同じく継手収納ボックスと継手の正
面図、第３図は継手の全体斜視図、第４図はカバーの正
面図、第５図は継手収納ボックスと水栓の平面図、第６
図は継手収納ボックスに継手を入れる状態を示す継手収
納ボックスの縦断面図、第７図は別例の継手収納ボック
スの要部切欠斜視図である。 符号の説明 １……継手収納ボックス、 ７……係合部としての係合孔、 10……鞘管、20……流体管、 30、130……継手、 32……被係合部としての係合突部、 40……水栓、50……カバー、 140……湯水混合栓。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】湯、水及びガス等の液体を通す流体管の端
   部に取着される継手と、該継手を収納するボックスとの
   固定構造であって、 ボックス本体の上面に設けられた係合部と、該係合部に
   係合させる継手の上部に設けられた被係合部とにより、
   継手に接続される水栓、コック等の使用機器への荷重に
   より継手へ加わる外力に対する耐負荷強度構造を備えた
   ことを特徴とする継手収納ボックスに対する継手の固定
   構造。