JPH11510549A - 脂肪族エステル重合体組成物を製造する塊状反応押出し重合法 - Google Patents

脂肪族エステル重合体組成物を製造する塊状反応押出し重合法

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JPH11510549A JP9538960A JP53896097A JPH11510549A JP H11510549 A JPH11510549 A JP H11510549A JP 9538960 A JP9538960 A JP 9538960A JP 53896097 A JP53896097 A JP 53896097A JP H11510549 A JPH11510549 A JP H11510549A
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Abstract

(57)【要約】 適当なエステル単量体、好ましくはε−カプロラクトンから脂肪族ポリエステルを誘導するための塊状押出し重合法。水含有量が100ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/gより小さく、好ましくは0.2mgKOH/gより小さい新規な反応配合物は、押出し機中で2分より短い滞留時間で殆どの単量体の重合を可能にする。種々の触媒及び開始剤系、処理方式、及びスクリュー形態により、100,000より大きな数平均分子量Mnを有するポリ(ε−カプロラクトン)重合体の好ましい製造をもたらす。場合により澱粉にグラフトした新規なポリ(ε−カプロラクトン)中間体が記載されており、それは直鎖ポリカプロラクトンと比較して、著しく異なった加工及び使用特性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 脂肪族エステル重合体組成物を製造する塊状反応押出し重合法 政府当局の権利 本発明は、米国農務省国家共同研究援助契約第94341890067号に基 づいて開発されたものである。この発明に対し米国政府当局は或る権利を有する 。 技術分野 本発明は、有機金属重合剤(触媒又は開始剤)、特に配位挿入触媒を用いて環 式脂肪族エステル単量体を塊状重合し、生物分解性物品として用いられる高分子 量重合体を、単量体転化率及び分子量について良好な制御を行なって形成するた めの反応押出し法に関する。更に、本発明は、配位挿入触媒を用いてラクトン、 特にε−カプロラクトンを塊状重合して高分子量重合体を形成するための反応押 出し法に関する。重合過程は、場合により、澱粉及びセルロースのような多糖類 、及び重合されたエステルに更にグラフトすることができる他の種類の重合体を 含めたヒドロキシル及びアミノ基のような官能性を有する他の成分の存在下で行 うこともできる。 特に、本発明は、高分子量ポリ(ε−カプロラクトン)組成物を高い生産高で 製造する連続的押出し重合法に関する。本発明は、生物分解性物品を製造するの に有用な反応押出し重合法によって誘導された組成物にも関し、特に分岐を示す 独特の重合中間体に関係する。本発明は、その重合中間体と他の成分、特に澱粉 との混合物及び混和物から誘導された組成物にも関する。 背景技術 ε−カプロラクトンの溶液重合は、最近数十年間に亙って多くの特許の対象に なっきた。有機溶媒の使用に関連した環境問題の増加及び好ましくない経済性の ため、重合体合成にとって塊状重合(溶媒を用いない)は魅力ある代替法となっ ている。更に、塊状重合は押出し機中で行うことができ、それを連続的方法にす ることができる。ポリスチレン及びナイロンは、押出し機中での重合により商業 的に製造されてきた。押出し機スクリューの形状及び重合機構についての変更に 基づく重合に関連した多くの特許が出されてきた。これらの重合体の押出しには 種々の重合機構が含まれているので、方法の構成及びスクリュー形態はかなり変 化している。押出し機スクリューの形態は、収率、分子量、分子量分布、及び製 品生産高に影響を与える。 反応押出しは、重合、グラフト、分岐化及び官能性化を含めた種々の反応を行 うための重合体処理にとって魅力ある経路である。反応押出し重合は、高分子量 溶融物を形成するための押出し機中で利用できる滞留時間内で液体/固体単量体 又はプレポリマーを重合することを含んでいる。 従来法は、メチルメタクリレート、スチレン、ラクタム、及びラクチドのよう な単量体を塊状重合するために押出し機を用いることができることを示している 〔ミカエリ(Michaeli)W.その他による、J.of Appl.Polymer Sci.48,871-8 86(1993);キエ(Kye)H.その他による、J.of Appl.Polymer Sci.52,1249 -1262(1994);及び米国特許第5,412,005号〕。塊状重合反応器とし て押出し機を用いる経済性は、大きな生産高及び分子量制御を実現する場合には 好ましい。このことは、重合を完了させるのに必要な滞留時間に制約を与え、理 想的には5分より短くすべきである。 配位挿入触媒を用いたε−カプロラクトンの塊状重合は、ヤング(Young)その 他により、ACS Symposium Ser.,59,pp.152-164(1977)で論じられている。澱 粉の存在下で押出し機中でε−カプロラクトンを塊状重合して、ポリカプロラク トン、澱粉及びグラフトされた澱粉−g−ポリカプロラクトンの相容性混合物を 与えることが、ナラヤン(Narayan)その他による米国特許出願Serial N o.08/400,979(これは参考のためにここに入れてある)に記載され ている。EP626405には、6〜15分の範囲の滞留時間で、夫々35,0 00〜66,000の範囲の数平均分子量Mnを有する低分子量ポリカプロラク トン重合体の製造が記載されている。分子量が大きくなると、フイルム加工性が 改良され、性質が向上すると考えられている。更に、15分の滞留時間はその方 法を経済的に魅力のないものにする。 スチレン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、及びブチルアクリレ ートを含めた種々の単量体から製造された、約50重量%の澱粉を含む澱粉グラ フト共重合体が、溶液法により製造されてきており、その場合澱粉グラフトを、 スチレンの場合には放射線により、他の単量体の場合にはセリウムイオンにより 開始させている〔バグレイ(Bagley)、ファンタ(Fanta)その他、Polymer Enginee ring and Science,17,(5),p.311(1977)〕。これらの組成物は単独重合体 の可塑剤を添加することなく直接押出して有用な生成物を与える。しかし、重合 のための反応時間は数時間の程度になっている。澱粉・アクリルアミド共重合体 は、溶液中Ce4+開始グラフト反応により製造されている〔プレジャー(Pledger )、ヤング(Young)その他、J.Macromol.Sci.-Chem.A22(4),p.415(1986)〕 。澱粉へのエチレンオキシドの陰イオン重合も報告されている〔タハン(Tahan) 及びジルクハ(Zilkha)、Journal of Polymer Science,A-1,7,p.1815(1969) 〕。ビニル系単量体及び(又は)重合体の存在下で押出し機内部の剪断により発 生した澱粉巨大ラジカルを用いた澱粉グラフト共重合体の反応押出しが、チナス ワミ(Chinnaswamy)及びハナ(Hanna)により研究されている〔Starch/Starke,43 ,(10),p.396(1991)〕。 生物分解性プラスチックのための低コスト製造及び処理方法は、それら材料の 商業的な発展性及びコスト的競争力を向上させるため、非常に重要である。反応 押出しは、溶媒を用いることなく環式エステル単量体を重合して高分子量の生物 分解性プラスチックを製造する魅力的な経路である。従って、脂肪族エステル重 合体を経済的に製造するための改良された塊状重合法が求められている。生物分 解性物品、特にフイルムとして用いるための改良された性質及び加工性を有する そのような重合体の組成物も大きな関連性を有する。 目的 従って、本発明の目的は、配位挿入触媒を用いて環式エステル単量体、特にラ クトン単量体を塊状重合して、数平均分子量Mnが100,000より大きな高 分子量重合体を形成する方法を与えることである。特に、本発明の目的は、アル ミニウムアルコキシドのような触媒及び開始剤を用いて配位挿入機構によりε− カプロラクトン単量体を重合するための押出し法を与えることである。本発明の 別な目的は、配位挿入触媒を用いてラクトン単量体の重合を、ヒドロキシル及び アミノ基のような官能性を有する他の任意的成分の存在下で行う方法を与えるこ とである。特に、これらの成分には、澱粉及びセルロースのような多糖類及び他 の種類の重合体が含まれる。更に、本発明の目的は、これらの二次成分、特に澱 粉が、重合されたε−カプロラクトンにグラフトされる方法を与えることである 。本発明は、生物分解性物品を製造するのに有用な反応押出し重合法によって誘 導された組成物にも関し、特に独特の重合中間体、特に鎖の分岐化を示すポリラ クトン中間体に関する。本発明は、ポリラクトン中間体と他の成分、特に澱粉と の混合物及び混和物から誘導された、重合体樹脂、特に生物分解性物品、更に特 別には生物分解性フイルムを製造するのに有用な組成物にも関する。これらは次 の記載及び図面を参照することにより次第に明らかになるであろう。 図面の簡単な説明 第1図は、押出し機13を含む反応押出し法のための装置を示す模式的図であ る。 第2図及び第3図は、夫々スクリュー部材20及び混練用ブロック22の斜視 図である。 第4図は、スクリュー部材20によって与えることができる種々のスクリュー 13Aの位置の前面図である。 第5図及び第6図は、好ましいスクリュー13Aの形態を示す模式的図である 。 第7図は、単量体から水を除去するための装置10の模式的前面図である。 好ましい態様についての説明 本発明は、100,000より大きな数平均分子量Mnを有する脂肪族ポリエ ステル重合体を形成するための方法において、(i)水含有量が100ppmよ り少なく、酸価が0.5mgKOH/gより小さく、好ましくは0.2mgKO H/gより小さな脂肪族エステル成分で、好ましくは4〜24個の炭素原子を有 する環式脂肪族エステル単量体である脂肪族エステル成分、及び有機金属重合剤 からなる反応混合物を、前記エステル単量体のための溶媒を存在させずに、押出 し機中へ導入し、そして(ii)前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出 し、脂肪族ポリエステル重合中間体を形成する、ことからなる方法に関する。 本発明は、(i)水含有量が100ppmより少なく、好ましくは4〜24個 の炭素原子を有する脂肪族エステル単量体である脂肪族エステル成分、多糖類の ようなヒドロキシル又はアミノ基官能性を有する二次成分、及び有機金属重合剤 からなる反応混合物を、前記エステル単量体のための溶媒を存在させずに、押出 し機中へ導入し、そして(ii)前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出 し、脂肪族ポリエステル重合中間体を形成する、ことからなる脂肪族ポリエステ ル重合体形成方法に関する。 本発明は、100,000より大きな数平均分子量Mnを有する脂肪族ポリエ ステル重合体を形成するための方法において、(i)水含有量が100ppmよ り少なく、酸価が0.5mgKOH/gより小さく、好ましくは0.2mgKO H/gより小さな脂肪族エステル成分で、好ましくは4〜24個の炭素原子を有 する環式脂肪族エステル単量体である脂肪族エステル成分、及び有機金属重合剤 からなる反応混合物を、前記エステル単量体のための溶媒を存在させずに、押出 し機中へ導入し、(ii)前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出し、脂 肪族ポリエステル重合中間体を形成し、そして(iii)他の重合体、充填剤、及び 可塑剤からなる群から選択された付加的成分を前記脂肪族ポリエステル中間体と 混合する、ことからなる方法に関する。押出し混合は下流で達成することができ る。 本発明は、環式脂肪族エステル及び4〜24個の炭素原子を有する脂肪族エス テル成分からなる群から選択されたエステルと、有機重合剤との重合反応生成物 からなる、無水脂肪族ポリエステル重合中間体にも関する。 更に、本発明は、構造式: (式中、Mは錫、チタン、リチウム、亜鉛、アルミニウム、ジルコニウム、サマ リウム、及びそれらの混合物からなる群から選択された金属物質であり;yは3 〜23であり:xは1〜4の整数であり、Mに結合した腕の数を表し;nは重合 度に関連した数であり、それは約0〜2000であり、各腕、xについて異なっ ていてもよく;Rは水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル及び置換アルキ ルからなる群から選択されたものである。) を有する無水重合中間体に関する。 ポリ(ε−カプロラクトン)を有機金属重合触媒を用いて澱粉にグラフトする ことは、我々による1995年3月8日出願の米国特許出願Serial No .08/400,979の主題である。この発明は、従来の技術の幾つかを用い ている。 特に、本発明は、4〜24個の炭素原子を有する適当な単量体、オリゴマー、 又は脂肪族エステルを有機金属重合剤を用いて開環重合することにより高分子量 ラクトン重合体を合成する方法に関し、然も、前記重合を単量体のための溶媒を 存在させずに行い、重合のために押出し機又は同様な装置を用い、重合剤が配位 挿入機構によりその機能を果たす。特に、本発明は、アルミニウムアルコキシド のような触媒及び開始剤を、そのようなものとして、又はアルキルアルミニウム からその場で誘導したものとして用い、数平均分子量Mn値が100,000よ り大きな高分子量ポリ(ε−カプロラクトン)を合成する反応押出し法に関する 。 単量体中の微量の水及び遊離酸が反応押出し重合の反応速度に影響を与えるこ とが図らずも判明した。従って、反応混合物中の脂肪族エステル成分の水含有量 は重量で100ppmより少ないことが本発明にとって重要である。本発明の好 ましい態様として、反応混合物の脂肪族エステル成分の酸価は、0.5mgKO H/gより小さく、好ましくは0.2mgKOH/gより小さい。単量体は図7 に示した機構により分子篩を用いて乾燥した。第7図は、単量体を乾燥するため の装置10を示す。この装置にN2入口11を通って窒素ブランケットを与え、 N2出口12を通って除去する。湿潤単量体13は第一タンク14中に保持し、 導管15及び蠕動ポンプ16を通して、分子篩19を充填した平行な塔17及び 18へ供給する。塔17及び18にはT−パイプ22に、夫々入口バルブ20及 び21が配備されている。出口バルブ23及び24が導管26に接続するT−パ イプ25に配備されている。第二タンク28中には乾燥単量体27が保持されて いる。再循環導管29が同じタンク28中の溢流を防ぐように与えられている。 操作上、塔17又は18は、単量体13から水を除去するために交互に操作する 。分子篩19は塔17又は18を加熱し、不活性ガスを流すための導管32又は 33中のバルブ30又は31を開き、バルブ20及び23又は21及び24を閉 じることにより再生する。好ましい分子篩は、メリーランド州バルチモアのグレ ース・ダビソン(Grace Davison)により製造されている。型3A又は4Aである 。 更に、本発明は、4〜24個の炭素原子を有する適当な単量体を、ヒドロキシ ル又はアミノ基を有する任意的二次成分の存在下で有機金属重合剤を用いて開環 重合することによりラクトン重合体を合成する方法において、前記重合を前記単 量体のための溶媒を存在させずに行い、重合のために押出し機又は同様な装置を 用い、前記重合剤が配位挿入によりその機能を果たす合成方法に関する。特に、 本発明は、糖類及び多糖類及び他のヒドロキシル又はアミノ基含有重合体のよう な二次成分の存在下でアルミニウムアルコキシド(そのものとして用いるか、又 はアルキルアルミニウムからその場で誘導されたものとして用いる)のような触 媒及び開始剤を用いてポリ(ε−カプロラクトン)を合成する反応押出し法に関 する。更に、これらの二次成分はラクトン重合体へグラフトされてもよく、これ らのグラフト重合体はその場で発生させてもよく、或は別に合成してもよい。 最後に、本発明は、前記配位挿入重合法により誘導された多糖類を基にした生 物分解性組成物で、場合により二次成分が混合又はグラフトされており、重合体 樹脂、特に生物分解性物品、一層特別には生物分解性フイルムを製造するのに有 用な生物分解性組成物に関する。前記新規な方法により誘導されたそれら生物分 解性組成物は、そのままで用いてもよく、或は充填剤、添加剤、及び他の重合体 のような他の成分と後で混合して用いてもよい。本発明は、特に前記重合法によ り誘導されたポリ(ε−カプロラクトン)を基にした生物分解性組成物に関する 。本発明は、特に前記重合法により誘導された独特のポリカプロラクトンの分岐 重合体組成物にも関する。特に、本発明は、前記重合法により誘導されたポリ( ε−カプロラクトン)と、充填剤、可塑剤、添加剤、及び他の重合体のような他 の成分との混合物にも関し、この場合それらは澱粉、変性又は非変性澱粉−ポリ カプロラクトングラフト重合体、無水マレイン酸とポリカプロラクトンとの共重 合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ(ビニルアルコール)、エチレン・ ビニルアルコール共重合体、ポリラクチド、有機過酸化物、及び過酸化物と無水 マレイン酸との混合物からなる群から選択されるのが好ましい。 本発明は、有機金属重合剤を用いて、溶媒を存在させずに、4〜24個の炭素 原子を有する適当な単量体の開環重合により高分子量ラクトン重合体を合成する 方法に関する。ε−カプロラクトンの塊状重合(溶媒は存在しない)及び重合体 鎖に澱粉をグラフトすることが出来ることは、前の特許出願〔ナラヤン(Narayan )その他による米国特許出願Serial No.08/400,979〕の主 題になっている。その重合反応速度は、ペレット、フイルム等のような生物分解 性物品として用いるのに適した高分子量重合体を製造するための新規な押出し法 を開発するために好ましい。 単量体の良好な転化率で高分子量重合体を大きな生産高で与える結果になる処 理方法を設計開発するのを困難にしている塊状重合法での重要な反応速度、熱移 動及び拡散に関連した問題が存在する。この目的に対し押出し機は理想的な処理 手段である。なぜなら、それらは重合及び重合体の品質に夫々影響を与える種々 の流動模様、滞留時間分布、及び剪断効果を与えるように調製することができる からである。場合により二次成分を存在させたε−カプロラクトンの塊状重合は 、本発明の範囲を構成する適当な処理条件を用いることにより押出し機中で行わ れる。 澱粉又は他の成分を用いたポリ(ε−カプロラクトン)合成及び共重合のため の種々の合成経路は、前の特許出願(ナラヤンその他による米国特許出願Ser ial No.08/400,979)に概説されている。それらは次の通りで ある: (I) ルイス酸触媒(第一錫オクトエートを用いるような場合)。 (II) 金属アルコキシド(アルミニウムイソプロポキシドを用いるような場合 )、 (a) 単独重合 (b) 澱粉ヒドロキシルとAl(OiPr)3との交換反応 (c) ポリカプロラクトン−グラフト澱粉を生ずる開環重合。 (III) その場で発生した金属アルコキシド(トリエチルアルミニウムを用いる ような場合)、 (a) 澱粉とのカップリング反応によるその場でのアルコキシドの発生に よる開始剤調製 (b) ポリカプロラクトン−グラフト澱粉を生ずる開環重合。 これらの中で反応押出し重合に適用できる好ましい経路は、金属アルコキシド をそのまま用いるか、又は金属アルキルと二次成分ヒドロキシルとの反応により 「その場で」発生したものとして用いたII及びIIIである。 本発明の範囲内に入る組成物を誘導するための、本発明の範囲内に入る方法で 用いられる反応混合物の成分には、次のものが含まれる: (I) 誘導された脂肪族ポリエステルにグラフトすることができるヒドロキシ ル及び(又は)アミノ基を有する物質、特に2重量%より少ない水分含有量まで 乾燥した、α−D−グルコピラノシル単位の線状及び分岐した重合体からなる多 糖類で、この成分、特に多糖類は、粒状、可塑化、破壊、溶媒和された形態、又 はどのような他のやり方によろうとも物理的又は化学的に変性された形態になっ ているか、又はこれらの混合物になっていてもよく、好ましくは反応混合物中の 多糖類及び単量体の全量に基づき1〜95重量%の範囲にある、前混合物、及び (II) 4〜24個の炭素原子を有する、好ましくは水含有量が50ppmより 少ない一種類以上の重合可能な環式エステル単量体、例えば、置換又は置換され ていない、ラクトン、ラクチド、及びグリコリド、及びそれらの混合物で、それ らは重合して、好ましくは反応混合物中のI及びIIの全量に基づき5〜100重 量%の範囲で高分子量重合体を形成する、環式エステル単量体、及び (III) 重合剤(触媒及び(又は)開始剤)、例えばルイス酸触媒、金属アルキ ル、金属アルコキシド、及びこれらの混合物で、(II)の場合のように、全反応 混合物の0.001〜5重量%の範囲で希望の単量体の重量に対し触媒作用を与 えるか又はそれを開始する重合剤、及び (IV) 場合により、水以外の単量体又は重合体可塑剤のような他の添加剤で、 夫々OH、−NH、及び−NH2のように極性基を有し、処理温度よりもかなり 高い沸点を有し、全反応混合物の0.1〜30重量%の範囲にある添加剤。 上の(I)で概略述べたように、本発明に適用できる多糖類は、脂肪族ポリエ ステルの鎖のグラフトのための部位として働くヒドロキシル基を有する。本発明 で用いられる適当な官能基を有する分散相反応性物質は澱粉のような多糖類であ るのが好ましい。そのような澱粉源には、お米、トウモロコシ、ジャガイモ、タ ピオカ、小麦、カラス麦、及びその他の多くのものがある。物理的及び化学的に 変性した澱粉及び高アミロース澱粉は、変性又は未変性、疎水性又は非疎水性の ものでも、本発明の範囲に含まれる。そのような材料には、0.5〜3の範囲の 置換度を有するアミロペクチン、アミロース、澱粉及びアミロースエステル、0 .1〜3の範囲の置換度を有するヒドロキシアルキル澱粉等が含まれ、全て、ヒ ドロキシル又はアミン基が環式エステル単量体との反応のために利用できる限り 、それらの本来の形態、又は粒状、可塑化、破壊、溶媒和したもの、その他のど のような方法でも物理的又は化学的に変性したもの、及びそれらの混合物になっ ているものでもよい。 我々の前の出願(ナラヤンその他による米国特許出願Serial No.0 8/400,979)に概略述べてあるように、「活性化澱粉」を形成するため の金属アルキル重合開始剤、特にアルキルアルミニウムとの反応により変性され た多糖類、特に澱粉も本発明の範囲内に入る。そのような成分は、多糖類と脂肪 族ポリエステルとのグラフト重合体を与える結果になるように、下流(供給口か ら離れた所)で添加するか、供給物と予め混合しておく。 使用する澱粉は、粒状、可塑化、破壊、溶媒和した形態、或は他のどのような 方法にしろ物理的又は化学的に変性させた形態になっているトウモロコシ、小麦 、及びジャガイモ、又はそれらの混合物から誘導されたものであるのが更に好ま しい。反応混合物中のそのような澱粉の量は、反応混合物中の澱粉と単量体の全 量の0〜95重量%の範囲内に入るのが好ましい。 上の(II)で概略述べたように、重合可能な環式エステル単量体の種類及び量 の選択は、生物分解性、相容性の考慮、分子量、溶融粘度、機械的性質、加工性 、疎水性、及びコストに基づいている。これらの中で比較的重要なものは、生物 分解性、疎水性、溶融粘度、機械的性質、及び相容性についての考慮であると考 えられる。 本発明に従い、選択される環式エステル単量体は、ε−カプロラクトン、δ− バレロラクトン、β−プロピオラクトンのような非置換ラクトン、β−ブチロラ クトン、β−バレロラクトン等のような置換ラクトン、ラクチド、グリコリド環 式無水物、例えば、無水アジピン酸及び環式カルボネートである。本発明の範囲 に入る重合させる好ましい単量体は、ε−カプロラクトン及びラクチド異性体で ある。反応混合物中の澱粉と単量体の全量の5〜100重量%の範囲のε−カプ ロラクトンが、重合される単量体であるのが更に好ましい。 高分子量重合体を形成するために重合することができる選択された脂肪族エス テル単量体は、水含有量が100ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/ gより小さく、好ましくは0.2mgKOH/gより小さい。反応混合物中に水 及び遊離酸が存在することは、反応押出し重合により高分子量ポリカプロラクト ン重合体を合成するのに特に問題になる。なぜなら、それは反応速度に有害な影 響を与え、最終的に単量体の重合体への転化率を低くすることになるからである 。これらの不純物は重合触媒又は連鎖移動物質と相互作用し、全重合速度を低下 することが観察されている。単量体が100ppmより多い水を含んでいる場合 、当分野で知られている乾燥法のいずれかにより希望の水含有量を達成すること ができ、好ましい方法は分子篩(物理的方法)又は水素化カルシウム(化学的方 法)を用いることである。反応物中の遊離酸の程度は、商業的に入手できる単量 体規格の純度によって変化する。 上の(III)で概略述べたように、選択された単量体の前記重合を行うためには 、二つの種類の触媒/開始剤が好ましい:一つはTi、Zn、及びSn塩、一層 好ましくは第一錫オクトエート(2−エチルヘキサン酸第一錫)のようなルイス 酸触媒であり、第二のものはチタンテトラブトキシド、アルミニウムトリ−se cブトキシド、及びアルミニウムイソプロポキシドである。金属アルコキシドは 、そのようなものとして、又は金属アルキルと澱粉ヒドロキシル又は上で述べた 他の官能基とのカップリングによりその場で発生させたものとして金属アルコキ シドが好ましい重合剤である。金属アルコキシドは、M(OR)x(式中、M=A l、Ti、Zn、Zr、Sn等、xは1〜4である)として表される。金属アル キルは、M(Alk)2(式中、Alk=アルキルラジカルで、直鎖又は分岐鎖、 置換又は非置換でもよく、1〜18個の炭素原子を有し、xは1〜4である)と して表される。金属アルコキシド及び金属アルキルの二量体、三量体、四量体、 キリート、及び錯体も本発明の範囲内に入る有機金属重合剤の中に含まれる。ア ルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムトリ−secブトキシド、トリエチ ルアルミニウム又はジイソブチルアルミニウム水素化物を用いてその場で発生さ せたアルコキシド及びそれらの混合物は、本発明の範囲に入るε−カプロラクト ン単量体の塊状重合のための最も好ましい開始剤である。そのような重合開始剤 /触媒の量は反応混合物の少なくとも0.001重量%であるのが好ましい。 (IV)で概略述べたように、任意的可塑剤は当分野でよく知られている。典型 的な可塑剤は、水、二価、三価、多価アルコール、及びそれらの誘導体である。 幾つかの例は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、グ リセロールエステル、エリトリトール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、 及びポリグリセロール及びポリグリセロールエステルのような高分子量可塑剤で ある。グリセロールエステルには、グリセロールモノアセテート、ジアセテート 、及びトリアセテートが含まれる。本発明の目的にとって、選択された可塑剤が 押出し機中での処理温度よりも充分高い沸点を有し、熱的に安定であることが好 ましい。好ましい可塑剤は、グリセロール、グリセロールエステル、ソルビトー ル及びそれらの混合物である。可塑剤の量は、全反応混合物の1〜30重量%の 範囲内にあるのが好ましい。 押出し機10の概略的図面が第1図に示されている。適当な反応混合物(成分 I、II、及びIV)を、室温で窒素雰囲気中で容器11中で予め混合し、二軸スク リュー13A押出し機13〔例えば、ニュージャージー州ラムジーのワーナー・ プライデレル(Werner Pfleiderer)ZSK−30〕の供給口12へ2〜22ポン ド/時の供給速度、20〜300rpm、好ましくは30〜150rpmの押出 し機スクリュー速度、及び少なくとも80℃の押出し温度で導入し、この場合押 出し機13は窒素ガスブランケット中に入っている。反応混合物をポンプ14に より希望の供給速度で導入する。別のポンプ15により適当な重合剤(成分III) を計量する。二つの成分を別々の流れとして供給口に導入する。別法として、二 つの供給流を、加熱又は加熱していない前混合機中で混合し、次に供給口12へ 導入してもよい。澱粉のような任意的二次成分は、下流(供給口12から離れて いる)で添加するか、供給物と混合して脂肪族ポリエステル中間体を形成し、こ の場合、澱粉はポリエステルにグラフトされていてもよい。我々の前の出願(ナ ラヤンその他による米国特許出願Serial No.08/400,979) に概略述べてあるように、金属アルキル重合開始剤、特にアルキルアルミニウム との反応により「活性化澱粉」を形成するように変性した多糖類、特に澱粉は、 そのような二次成分の例である。押出し機13は下流の通気口16により通気し 、揮発性物質、特に未転化単量体を真空ポンプにより除去する。除去された単量 体は工程循環経路を通って再循環し、戻してもよい。重合体生成物100を押出 すためダイス17を用いる。供給口12から下流に、可塑剤、充填剤、反応停止 剤、及び他の添加剤のような任意的添加剤のための第二供給区画18を与えても よい。選択された添加剤は未転化単量体と反応し、グラフト重合体及び他のその ような生成物を形成する。そのような添加剤の例は澱粉又は他の重合体であり、 それらは前の出願(ナラヤンその他による米国特許出願Serial No.0 8/400,979)で論じられているように、未転化単量体の重合を開始して グラフト重合体を形成することができるように処理しておく。重合領域の終わり で、連鎖移動物質を停止させ、それによって一層高い温度又は再加工中での解重 合を防止する働きをする酢酸、無水酢酸、又は他の成分のような重合停止剤を化 学量論的量添加するのが好ましい。場合により添加することができる他の混合重 合体は、下流の重合体−重合体混合のために設計した混合領域中で添加するのが 好ましい。 押出し機13の条件は、滞留時間を12分までとして、重合温度が少なくとも 80℃になるように制御できるように設定する。重合と混合は二つの別々な押出 し機/反応器/混合機中で行い、夫々の中で適当な滞留時間及び温度条件を持つ ようにすることができる。例えば、前混合機/押出し機を用いて低分子量ポリカ プロラクトン重合体を誘導し、それを次に押出し機へ、更に添加した単量体と共 に供給し、高分子量重合体への転化を完了する。押出し機のスクリューの適当な 形態の選択は、単量体の完全な転化、大きな分子量、好ましい反応速度、及び得 られる分子量についての制御を確実に与えるのに重要である。例えば、押出し機 中に高剪断領域を用いることは、ナイロン重合の場合の分子量制御に有利である ことが示されている。しかし、高剪断処理が熱の発生をもたらし、分子量の低下 を与える副反応を生ずるようなε−カプロラクトン重合に対してはそうはならな い。 多くのスクリュー13Aの形態が反応押出し法で用いられてきた。二軸スクリ ュー13A押出し機の形態は、主にスクリュー部材20と混練用ブロック22か らなる。スクリュー部材20の主たる機能は、溶融物の移動を与えることである 。スクリュー部材20は単一フライト(flight)又は二重フライトにすることがで き、X/Y〔ここで、Xはスクリュー部材20のピッチ(mm)であり、Yは部 材20の軸方向の長さ(同じくmm単位)として一組の二つの数により表される 。更に、それらは逆フライトになっていてもよく、これらはX/Y LHとして 表される。混練用ブロック22は、主に高剪断混合を与える働きをし、スクリュ ー部材20よりは運ぶ能力は低いことを示している。これらはKB X/Y/Z 〔ここで、Xは混練用ブロック20部材のスタッガー(stagger)度を表す角度で あり、Yは混練用ブロック20部材の数であり、Zはピッチ(mm)である〕と して表される。更に、それらは逆スタッガーになっていてもよく、これらはKB X/Y/Z LHとして表される。評価した二つの特定のスクリュー部材20 及び混練用ブロック22の形態は、第5図及び第6図に示されている。第5図( 例3)は、バックミキシング(back-mixing)を最小にしてプラグフロー(plug flo w)に近い条件を確実に与える搬送スクリュー部材20(第2図)から全体的に構 成されたスクリュー13の形状を示している。第6図(例4)は、混練用ブロッ ク22及びスクリュー部材20を使用することにより、反応器中に高剪断力を発 生させる別々の混合領域を有するスクリュー13Aの形状を示している。後者の 場合、分子量についての制御がよくないのは、恐らく剪断及び熱的誘起バック− バイティング(back-biting)反応に対する組成物の感応性に起因するものである 。第2図のスクリュー21形状の場合に低剪断処理により、大きな生産量及び大 きな収率で得ることができる高分子量生成物を確実に与える。 上に概略述べた処理方式は単量体、好ましくはラクトン単量体、一層好ましく はε−カプロラクトン単量体から出発して、重合体組成物、特にペレット、フイ ルム、シート、成形物、発泡体、及び繊維のような生物分解性組成物を誘導する のに用いられる。ダイスから出たままの反応押出し重合体100(第1図)は、 本発明の範囲内に入る生物分解性組成物である。同じく本発明の範囲内に入る組 成物には、反応押出しをしたポリ(ε−カプロラクトン)重合体100(第1図 )と他の重合体、可塑剤、及び充填剤との混合物が含まれる。 次の式は押出し機中での配位挿入機構によりε−カプロラクトン単量体の塊状 重合により誘導された、重合剤に依存して4まで又はそれ以上の腕(金属に依存 する)を有する分岐鎖ポリ(ε−カプロラクトン)構造体の生成を表す。 この重合体の分岐した性質のため、大きな溶融粘度及び良好な溶融処理特性を有 する高分子量組成物を容易に合成することができる。 ポリ(ε−カプロラクトン)重合体生成物100(第1図)は、市販されてい る線状ポリカプロラクトン重合体に比較して、独特の分岐鎖重合中間体である。 これは、低密度ポリエチレン(一層分岐したもの)対高密度ポリエチレン(一層 直線性のもの)の場合に類似している。用いられるアルミニウムアルコキシド重 合剤の各分子は、潜在的にAl原子に結合した重合体鎖の腕を最大三つ発生させ 、分岐したポリ(ε−カプロラクトン)を与える結果になる。これらのポリカプ ロラクトン中間体(例10)を用いて作った吹込みフイルム組成物の機械的性質 は、市販の線状ポリカプロラクトン重合体(例11)を用いて作った同様な組成 物に比較して、異なった伸び、引裂き強度及びダーツ(dart)衝撃強度を示す。 このポリ(ε−カプロラクトン)分岐鎖重合体組成物のフイルム及び他の製品 、特に生物分解性フイルム及び袋を、ε−カプロラクトン単量体及び他の適当な 反応物から出発して、反応押出し機13からの直接の押出しにより製造すること ができる。 更に、反応押出ししたポリ(ε−カプロラクトン)重合中間体100(第1図 )、好ましくは分岐したものと、他の重合体、可塑剤及び充填剤との混合物も、 本発明の範囲内に含まれている。開環重合により得られた前記脂肪族ポリエステ ルを用いたそのような混合組成物は、次の一種類以上からなる: (A) 場合により、組成物の0.1〜90重量%の量の、前の特許出願(ナ ラヤンその他による米国特許出願Serial No.08/400,979) に概説してあるようにして合成した脂肪族ポリエステルグラフト澱粉。この場合 、澱粉相は粒状、可塑化、破壊、溶媒和した形態、又は他のどのような方法にせ よ物理的又は化学的に変性した形態のもの、又はそれらの混合物になっていても よく、脂肪族ポリエステルには置換又は置換されていない、ラクトン、ラクチド 、及びグリコリドの重合体及び共重合体、及びそれらの混合物が含まれる。 (B) 場合により、次のものを含めた他の重合体で、置換又は置換されてい ないラクトン、ラクチド、及びグリコリドに基づくもの、ポリオルトエステル、 ヒドロキシブチレート及びヒドロキシバレレートの重合体及び共重合体、ポリ( d−酒石酸アルキレン)、ビニル重合体、例えば、ポリ(ビニルアルコール)、 ポリ(酢酸ビニル)、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン・酢酸ビニ ル共重合体、ポリ酸無水物、例えば、ポリアジピン酸無水物、ポリカルボネート 、プロティン、多糖類、例えば、セルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース 、及びプロピオン酸セルロース、リグノセルロース、澱粉、澱粉エステル、及び アミロースエステルを含めた澱粉類及びセルロース類のもので、これらの各々は 粒状、可塑化、破壊、溶媒和された形のもの、或は他のどのような方法でも物理 的又は化学的に変性された形になっており、更に、コポリエステルアミド、好ま しくはカプロラクトン及びカプロラクタムに基づいたもの、ポリオレフィン、ポ リウレタン、及びそれらの混合物で、それらの各々は疎水性又は非疎水性であり 、分岐化、架橋化、共重合、官能化、表面変性、他の同様な方法による物理的又 は化学的変性のように、変性されていても、又はされていなくてもよい。分岐又 は架橋は別々に、又は過酸化物開始によりその場で行われ、共重合体には置換又 は置換されていない、ラクトン、ラクチド、グリコリドの互いの共重合体、及び 置換又は置換されていない、ラクトン、ラクチド、及びグリコリドと、種々の官 能性単量体、例えば、無水マレイン酸、無水ステアリン酸、エチレンオキシド、 脂肪族及び芳香族イソシアネート、及びアクリル酸とのグラフト共重合体が含ま れ、この場合これらの官能性単量体のグラフトは、別々に又はその場で行われ、 好ましくは押出し機中で過酸化物開始グラフトにより行われ、グラフトされた単 量体の量は主重合体に関し少なくとも0.1%であり、置換又は置換されていな い、ラクトン、ラクチド、及びグリコリドの官能性化は、不飽和基、イソシアネ ート基等のような適当な官能基でこれらの重合体を末端封鎖することに関係して いる。 これらの中で好ましい重合体は、上で述べたようにプロティン、多糖類に基づ くもの、置換又は置換されていない、ラクトン、ラクチド、及びグリコリドの重 合体、脂肪族ポリエステル、ポリアミド及びポリエステルアミド、及びそれらの 混合物のような生物分解性の重合体であり、これらの各々は疎水性又は非疎水性 であり、分岐化、架橋化、共重合、官能性化、表面変性、他の同様な方法による 物理的又は化学的変性のように、変性されていてもよく、又はされていなくても よい。これらの重合体の最終組成物中の好ましい量は、10〜90重量%の範囲 にある。 (C) 場合により、最終組成物に基づき0.1〜30重量%の範囲の添加剤 で、例えば、混合物中の成分を可塑化するための水以外の単量体又は重合体可塑 剤、着色剤、及びスリップ剤のような他の添加剤である。ポリ(ビニルアルコー ル)、ポリラクトン、ポリラクチドのような非多糖類成分及び上で述べたような セルロース類のための可塑剤も本発明の範囲内に入る。そのような可塑剤には、 フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル、及びフタル酸ジオクチルのようなフタル 酸誘導体、燐酸トリエチル、燐酸トリブチル、及び燐酸トリオクチルのような燐 酸誘導体、グリセロール、及びグリセロールエステル、及びスルホン酸誘導体が 含まれる。 (D) 場合により、ポリエステル100部当たり過酸化物0.1〜2部の量 で、ポリエステルを架橋し、溶融強度を改良するための過酸化物、及び (E) 場合により、組成物の40重量%までの量の、プラスチックの中に用 いられる充填剤及び補強材。 本発明を更に説明するため次に方法及び例を用い、本発明の重要な部分の幾つ かを例示するが、それによって本発明は限定されるものではない。 ポリカプロラクトン重合体の分子量は、ゲル濾過クロマトグラフィー(SEC )により屈折率測定器を用いて25℃でテトラヒドロフラン溶媒中でポリスチレ ン標準物に対して得られた。 例1 アルミニウムトリ−sec−ブトキシド(アルミニウムアルコキシド)を用い たε−カプロラクトン単量体を重合するための反応押出し法 配位挿入機構によるアルミニウムトリ−sec−ブトキシド(アルミニウムア ルコキシド)を用いたε−カプロラクトン単量体の反応押出しによる重合を記載 する。ε−カプロラクトン単量体は、第1図に示したように、押出し機13中へ 導入する前に、3Å分子篩で乾燥した。乾燥トルエン中に入れたアルミニウムト リ−sec−ブトキシドの1.0M溶液を調製した。ワーナー・プライデレル( 米国ニュージャージー州ラムジー)二軸スクリュー押出し機、ZSK−30(第 5図のスクリュー13A形態を有する)を重合工程のために用い、180℃のバ レル温度に設定した。蠕動ポンプを用い、押出し機10の供給口12に単量体及 び触媒の溶液を別々の流れとして導入した。単量体供給速度は15.2ポンド/ 時であった。重合剤供給速度は0.284ml/分であった。用いた押出し機ス クリュー速度は90rpmであり、3分より長い平均滞留時間を与えた。押出し 物を冷却し、ペレット化した。単量体の完全な転化が達成され、107,000 (ポリスチレンに対し)の数平均分子量Mnを有する高分子量重合体が得られた 。 例2 アルミニウムトリ−sec−ブトキシド(アルミニウムアルコキシド)を用い た低い酸価を有するε−カプロラクトン単量体を重合するための反応押出し法 アルミニウムトリ−sec−ブトキシド(アルミニウムアルコキシド)を用い て0.08mgKOH/gの酸価を有するε−カプロラクトン単量体の重合を記 載する。単量体の乾燥及び押出し条件は例1のやり方で行なった。用いた押出し 機スクリュー速度は150rpmであり、1分より短い平均滞留時間を与えた。 単量体の完全な転化が達成され、133,000(ポリスチレンに対し)の数平 均分子量Mnを有する高分子量重合体が得られた。 例1と2を比較すると、単量体の高分子量重合体への完全な転化が一層短い滞 留時間で達成される点で、低い酸価を有するε−カプロラクトン単量体を用いた 方が有利であることを示している。 例3 澱粉を存在させ、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド(アルミニウムアル コキシド)を用いてε−カプロラクトン単量体を重合するための反応押出し法 例1に概説した方法と同様な方法により、ヒドロキシル官能性を有する他の成 分、特に澱粉を存在させてε−カプロラクトンの重合を行なった。二次成分を反 応物供給混合物中に含有させた。ε−カプロラクトン単量体を押出し機13中へ 導入する前に、3Å分子篩で乾燥した。二次成分として好ましくは澱粉を用い、 強制対流又は真空炉中で120℃で24時間乾燥した。乾燥トルエン中に入れた アルミニウムトリ−sec−ブトキシドの1.26M溶液を調製した。ワーナー ・プライデレル(米国ニュージャージー州ラムジー)二軸スクリュー押出し機、 ZSK−30(第5図のスクリュー13A形態を有する)を重合工程のために用 い、110℃のバレル温度に設定した。単量体溶液を澱粉成分と、その澱粉の量 が溶液中の澱粉と単量体の合計量の5重量%になっているスラリーとして予め混 合した。澱粉及び触媒と予め混合した単量体の溶液を、蠕動ポンプ14を用いて 押出し機10の供給口に導入した。用いた単量体供給速度は20ポンド/時であ った。用いた重合剤供給速度は2ml/分であった。押出し機スクリュー13A 速度は90rpmであった。押出し物を冷却し、ペレット化した。単量体の完全 な転化が達成され、25,000より大きな(ポリスチレンに対し)数平均分子 量を有する高分子量重合体が得られた。 例4 ε−カプロラクトンの重合に対する特定のスクリュー形態の影響 例1のやり方でε−カプロラクトンを塊状重合するために、ワーナー・プライ デレル(ニュージャージー州ラムジー)二軸スクリュー13A押出し機10、Z SK−30(第5図のスクリュー13A形態を有する)を用いた。用いた押出し 機スクリュー形態は、第5図に示した通りである。トルエン中に入れたアルミニ ウムトリ−sec−ブトキシドの1.0M溶液を触媒として用いた。単量体対触 媒供給比は、約400,000の理論的分子量を持つ重合体を生ずるように調節 した。押出し条件は例1の場合と同様であった。 例5 ε−カプロラクトンの重合に対する特定のスクリュー形態の影響 例3のやり方で澱粉基質を存在させてε−カプロラクトンを塊状重合するため に、ワーナー・プライデレル(ニュージャージー州ラムジー)二軸スクリュー1 3A押出し機10、ZSK−30を用いた。用いた押出し機スクリュー13A形 態は、第6図に示した通りである。トルエン中に入れたアルミニウムトリ−se c−ブトキシドの1.26M溶液を触媒として用いた。単量体対触媒供給比は、 約60,000の理論的分子量を持つ重合体を生ずるように調節した。押出し条 件は例3の場合と同様であった。 例6 反応押出し重合したポリラクトンを用いた生物分解性混合組成物 例1のポリ(ε−カプロラクトン)を澱粉と混合して用いた生物分解性混合組 成物を記載する。70重量部のポリ(ε−カプロラクトン)重合体組成物を、3 0重量部の可塑化澱粉成分と混合し、ワーナー・プライデレル(ニュージャージ ー州ラムジー)二軸スクリュー押出し機(第5図のスクリュー13A形態を有す る)中で200rpmで150℃で押出した。押出し物を冷却し、ペレット化し た。 例7 フラット・ダイスによるフイルム押出し 例1の組成物をキリオン(Killion)一軸押出し機を用いて160℃及び20r pmでフイルムに押出した。冷却ロールを約22℃に維持し透明なフイルムを生 成させた。 例8 吹込み−フイルム押出し 例6の組成物を、143℃及び30rpmのスクリュー速度で一軸押出し機で 1.0及び1.5ミルの厚さのフイルムへ吹込み成形した。これらのフイルムの 性質の72°F及び40%相対湿度での代表的値を表1に列挙する。 例9 線状ポリカプロラクトンを用いた生物分解性混合組成物 ユニオン・カーバイド(ニュージャージー州バウンドブルック)からのポリ( ε−カプロラクトン)TONE787を澱粉と混合して用いた生物分解性混合組 成物を記述する。70重量部のトーン(TONE)787ポリ(ε−カプロラク トン)重合体を、30重量部の可塑化澱粉成分と混合し、ワーナー・プライデレ ル(ニュージャージー州ラムジー)二軸スクリュー押出し機(第5図に示したス クリュー13A形態を有する)中で200rpmで150℃で押出した。押出し 物を冷却し、ペレット化した。組成物を、143℃及び30rpmのスクリュー 速度の一軸押出し機で1.0及び0.5ミルの厚さのフイルムへ吹込み成形した 。これらのフイルムの性質の72°F及び40%相対湿度での代表的値を表2に 列挙する。 例10 分岐鎖ポリ(ε−カプロラクトン)のフイルムを形成するための直接押出し 多分散性ポリ(ε−カプロラクトン)分岐鎖ポリエステル中間体の押出しフイ ルムを形成するための直接押出し法について記述する。例2に記載したのと同様 な押出し機及び方法の構成を用いた。出て来る生成物を下流に取付けたギアポン プ又は一軸押出し機へ供給し、充分な圧力を発生させ、良好なフイルム押出し( 吹込み又はフラットダイス)のための溶融物安定性を確実に与えた。適当な下流 装置を用いてバブル(吹込みフイルムの場合)又は平坦なウエブ(フラットダイ スによるフイルムの場合)を形成した。得られた生成物は、糸形成、冷却、ペレ ット化、乾燥、及び再処理の中間的工程を省略した分岐鎖ポリ(ε−カプロラク トン)からなる新規なフイルムであった。 上の記述は本発明を単に例示するものであり、本発明は、後の請求の範囲によ ってのみ限定されるものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年7月6日 【補正内容】 請求の範囲 1.25℃でテトラヒドロフラン溶媒中でのポリスチレン標準に対しゲル濾過 クロマトグラフィーにより測定して、100,000より大きな数平均分子量M nを有する分岐鎖脂肪族ポリエステル重合体を製造する方法において、 (a) 水含有量が100ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/gよ り小さな脂肪族エステル成分で、4〜24個の炭素原子を有する環式脂肪族エス テルである脂肪族エステル成分、及び式: M(OR)x (式中、xは3又は4であり、MはAl、Ti及びZrからなる群から選択され る。) を有する金属アルコキシドからなる反応混合物を、前記エステル単量体のための 溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、 (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で、100,000より大 きな数平均分子量Mnを有し、Mから3又は4つの分岐鎖を有する分岐鎖脂肪族 ポリエステル重合体を形成維持する時間押出し、そして (c) 場合により、重合体、添加剤、充填剤、及び可塑剤からなる群から選 択された付加的成分を混合する、 ことからなる分岐鎖脂肪族ポリエステル重合体製造方法。 2.脂肪族エステル成分を、環式脂肪族エステル単量体、環式脂肪族エステル オリゴマー、及びそれらの混合物からなる群から選択する、請求項1に記載の方 法。 3.環式脂肪族エステル成分がラクトンである、請求項1又は2に記載の方法 。 4.環式脂肪族エステル成分が、好ましくはε−カプロラクトン単量体である 、請求項3に記載の方法。 5.金属アルコキシドが、アルミニウムトリ−sec−ブトキシドである、請 求項1に記載の方法。 6.更に、形成された分岐鎖脂肪族ポリエステル重合体を、多糖類と混合する 、請求項1に記載の方法。 7.多糖類を、粒状、可塑化、及び破壊澱粉及びそれらの混合物からなる群か ら選択した形態の澱粉及び化学的変性澱粉からなる群から選択する、請求項6に 記載の方法。 8.多糖類が、金属アルキル及び金属アルコキシドからなる群から選択した金 属化合物を澱粉と50℃より高い温度で反応させることにより製造した活性化澱 粉であり、分岐鎖脂肪族ポリエステルと混合されている、請求項6に記載の方法 。 9.多糖類が、50℃より高い温度で金属アルキルと澱粉とを反応させること により調製した活性化澱粉であり、分岐鎖脂肪族ポリエステルと混合されている 、請求項6に記載の方法。 10.多糖類が、50℃より高い温度で金属アルコキシドと澱粉とを反応させ ることにより調製した活性化澱粉である、分岐鎖脂肪族ポリエステルと混合され ている、請求項6に記載の方法。 11.(a) 水含有量が50ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/ gより小さな脂肪族エステル成分で、4〜24個の炭素原子を有する環式脂肪族 エステルである脂肪族エステル成分、ヒドロキシル又はアミノ基官能性を有する 二次成分、及び式: Al(OR)3 を有する金属アルコキシドからなる反応混合物を、前記エステル単量体のための 溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、 (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で、100,000より大 きな数平均分子量Mnを有する脂肪族エステル成分と結合したAlから3つの分 岐鎖を有する分岐鎖ポリ(ε−カプロラクトン)である分岐鎖脂肪族ポリエステ ル重合中間体を形成維持する時間押出す、 ことからなる分岐鎖脂肪族ポリエステル重合体製造方法。 12.環式脂肪族エステル成分を、環式脂肪族エステル単量体、環式脂肪族エ ステルオリゴマー、及びそれらの混合物からなる群から選択する、請求項11に 記載の方法。 13.環式脂肪族エステル成分がラクトンである、請求項11又は12に記載 の方法。 14.環式脂肪族エステル成分が、ε−カプロラクトンである、請求項13に 記載の方法。 15.金属が、アルミニウムトリ−sec−ブトキシドである、請求項15に 記載の方法。 16.フイルム生成物、好ましくは生物分解性フイルム生成物を直接製造する 方法において、 (a) 脂肪族エステル成分、及び式: M(OR)x (式中、xは3又は4であり、MはAl、Ti及びZrからなる群から選択され る。) を有する金属アルコキシドからなる反応混合物を、前記エステル単量体のための 溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、 (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で、100,000より大 きな数平均分子量Mnを有し、Mから3又は4つの分岐鎖を有する分岐鎖脂肪族 ポリエステル重合体を形成維持する時間押出し (c) 場合により、重合体、充填剤、及び可塑剤からなる群から選択された 付加的成分を混合し、そして (d) 前記押出し生成物を吹込みフイルム又はフラットフイルムダイスを用 いてフイルムへ成形する、 ことからなるフイルム生成物製造方法。 17.反応混合物が、好ましくはε−カプロラクトン単量体、有機金属重合剤 として、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムイソプロポキシ ド、及びトリ−エチルアルミニウムからなる群から選択したアルミニウム化合物 、及び工程(c)での付加的成分としての澱粉からなる、請求項16に記載の方 法。 18.(1)脂肪族エステル成分で、4〜24個の炭素原子を有する環式脂肪 族エステル単量体である脂肪族エステル成分と、(2)式: M(OR)x (式中、xは3又は4であり、MはAl、Ti及びZr、及びそれらの混合物か らなる群から選択される。) を有する金属アルコキシドとの反応物生成物からなり、前記金属からの3又は4 つの分岐鎖を有する無水脂肪族ポリエステル重合中間体。 19.次の構造式: (式中、Mは錫、Al、Ti及びZn、及びそれらの混合物からなる群から選択 された金属であり;yは3〜23であり;xは3又は4であり、Mに結合した腕 の数を表し;nは重合度に関連した数であり、それは約1〜2000であり、各 腕、xについて異なることができ;Rは、水素及び1〜6個の炭素原子を有する アルキルからなる群から選択されたものである。) を有する、請求項18に記載の無水重合中間体。 20.Mがアルミニウムであり;yが5であり;xが3であり;nが重合度に 関連した数であり、約0〜2000であり、各腕、xについて異なることができ ;Rは、水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択された ものである、請求項19に記載の無水重合中間体。 21.Rがヒドロキシル又はアミノ基を有する二次成分であり、前記二次成分 が多糖類、及びヒドロキシル及び(又は)アミノ官能性を有する他の重合体から なる群から選択されている、請求項19又は20に記載の重合中間体。 22.請求項18に記載の無水ポリエステル重合中間体の加水分解により生成 した重合体。 23.請求項19に記載の無水ポリエステル重合中間体の加水分解により生成 した重合体。 24.請求項20に記載の無水ポリエステル重合中間体の加水分解により生成 した重合体。 25.請求項21に記載の無水ポリエステル重合中間体の加水分解により生成 した重合体。 26.酸価が0.2mgKOH/gより小さい、請求項1に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スヌック,ジョセフ,ビー. アメリカ合衆国48823 ミシガン州イース トランシング,ドュランド 134 (72)発明者 グプタ,アジャイ アメリカ合衆国48823 ミシガン州イース トランシング,エヌ.ハガドーン ロード 544 (72)発明者 ドュボワ,フィリップ ベルギー国ビー―4260 シプル,リュ グ ランド,1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.25℃でテトラヒドロフラン溶媒中でのポリスチレン標準に対しゲル濾過 クロマトグラフィーにより測定して、100,000より大きな数平均分子量M nを有する脂肪族ポリエステル重合体を製造する方法において、 (a) 水含有量が100ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/gよ り小さく、好ましくは0.2mgKOH/gより小さな脂肪族エステル成分で、 好ましくは4〜24個の炭素原子を有する環式脂肪族エステル単量体である脂肪 族エステル成分、及び有機金属重合剤からなる反応混合物を、前記エステル単量 体のための溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、 (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出し、脂肪族ポリエス テル重合中間体を形成し、そして (c) 場合により、重合体、添加剤、充填剤、及び可塑剤からなる群から選 択された付加的成分を混合する、 ことからなる脂肪族ポリエステル重合体製造方法。 2.脂肪族エステル成分を、4〜24個の炭素原子を有する脂肪族エステル単 量体、脂肪族エステルオリゴマー、及びそれらの混合物からなる群から選択する 、請求項1に記載の方法。 3.脂肪族エステル成分がラクトンである、請求項1又は2に記載の方法。 4.脂肪族エステル成分が、好ましくはε−カプロラクトン単量体である、請 求項3に記載の方法。 5.有機金属重合剤中の金属を、アルミニウム、錫、チタン、リチウム、亜鉛 、ジルコニウム、及びサマリウムからなる群から選択する、請求項1又は2に記 載の方法。 6.有機金属重合剤が金属アルキルである、請求項5に記載の方法。 7.有機金属重合剤が金属アルコキシドである、請求項5に記載の方法。 8.有機金属重合剤が、式、Al(OR)x(式中、x=1〜3)のアルミニウ ムアルコキシドであり、モノアルコキシド、ジアルコキシド、及びトリアルコキ シド、及びその凝集体(二量体、三量体、及び四量体)、キレート、及び錯体か らなる群から選択される、請求項7に記載の方法。 9.有機金属重合剤を、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムトリ− sec−ブトキシド、アルミニウムジイソプロポキシドアセト酢酸エステルキレ ート及びそれらの混合物からなる群から選択する、請求項8に記載の方法。 10.場合により、混合成分が多糖類である、請求項1に記載の方法。 11.多糖類を、粒状、可塑化、及び破壊澱粉及びそれらの混合物からなる群 から選択した形態の澱粉及び化学的変性澱粉からなる群から選択する、請求項1 0に記載の方法。 12.多糖類が、金属アルキル及び金属アルコキシドからなる群から選択した 金属化合物を澱粉と50℃より高い温度で反応させることにより製造した活性化 澱粉である、請求項10に記載の方法。 13.多糖類が、50℃より高い温度で金属アルキルと澱粉とを反応させるこ とにより調製した活性化澱粉である、請求項10に記載の方法。 14.多糖類が、50℃より高い温度で金属アルコキシドと澱粉とを反応させ ることにより調製した活性化澱粉である、請求項10に記載の方法。 15.(a) 水含有量が50ppmより少なく、酸価が0.5mgKOH/ gより小さく、好ましくは0.2mgKOH/gより小さな脂肪族エステル成分 で、好ましくは4〜24個の炭素原子を有する脂肪族エステル単量体である脂肪 族エステル成分、多糖類のようなヒドロキシル又はアミノ基官能性を有する二次 成分、及び有機金属重合剤からなる反応混合物を、前記エステル単量体のための 溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、そして (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出し、脂肪族ポリエス テル重合中間体を形成する、 ことからなる脂肪族ポリエステル重合体製造方法。 16.脂肪族エステル成分を、4〜24個の炭素原子を有する脂肪族エステル 単量体、脂肪族エステルオリゴマー、及びそれらの混合物からなる群から選択す る、請求項15に記載の方法。 17.脂肪族エステル成分がラクトン、好ましくはラクトン単量体である、請 求項15又は16に記載の方法。 18.脂肪族エステル成分が、好ましくはε−カプロラクトン単量体である、 請求項17に記載の方法。 19.有機金属重合剤が、アルミニウム、錫、チタン、リチウム、亜鉛、ジル コニウム、及びサマリウム、好ましくはアルミニウムに基づいている、請求項1 5又は16に記載の方法。 20.有機金属重合剤が金属アルキルである、請求項19に記載の方法。 21.有機金属重合剤が金属アルコキシドである、請求項19に記載の方法。 22.有機金属重合剤が、式、Al(OR)x(式中、x=1〜3)のアルミニ ウムアルコキシドであり、モノアルコキシド、ジアルコキシド、及びトリアルコ キシド、及びその凝集体(二量体、三量体、及び四量体)、キレート、及び錯体 からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。 23.有機金属重合剤を、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムトリ −sec−ブトキシド、アルミニウムジイソプロポキシドアセト酢酸エステルキ レート及びそれらの混合物からなる群から選択する、請求項22に記載の方法。 24.フイルム生成物、好ましくは生物分解性フイルム生成物を直接製造する 方法において、 (a) 脂肪族エステル及び脂肪族エステル成分からなる群から選択したエス テル、及び有機金属重合剤からなる反応混合物を、前記エステル単量体のための 溶媒を存在させずに、押出し機中へ導入し、 (b) 前記反応混合物を約80〜240℃の温度で押出して脂肪族ポリエス テル重合中間体を形成し、 (c) 場合により、重合体、充填剤、及び可塑剤からなる群から選択した付 加的成分を前記脂肪族ポリエステル中間体に混合し、そして (d) 前記押出し生成物を吹込みフイルム又はフラットフイルムダイスを用 いてフイルムへ成形する、 ことからなるフイルム生成物製造方法。 25.反応混合物が、好ましくはε−カプロラクトン単量体、有機金属重合剤 として、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムイソプロポキシ ド、及びトリ−エチルアルミニウムからなる群から選択したアルミニウム化合物 、及び工程(c)での付加的成分としての澱粉からなる、請求項24に記載の方 法。 26.4〜24個の炭素原子を有する環式脂肪族エステル単量体である脂肪族 エステル成分と、有機金属重合剤との反応生成物からなる無水脂肪族ポリエステ ル重合中間体。 27.次の構造式: (式中、Mは錫、チタン、リチウム、アルミニウム、亜鉛、ジルコニウム、サマ リウム、及びそれらの混合物からなる群から選択された金属物質であり;yは3 〜23であり;xは1〜4の整数であり、Mに結合した腕の数を表し;nは重合 度に関連した数であり、それは約0〜2000であり、各腕、xについて異なっ ていてもよく;Rは水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル及び置換アルキ ルからなる群から選択されたものである。) を有する、請求項26に記載の無水重合中間体。 28.Mがアルミニウムであり;yが5であり;xが3であり:nが重合度に 関連した数であり、約0〜2000であり、各腕、xについて異なっていてもよ く;Rは水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル及び置換アルキルからなる 群から選択されたものである、請求項27に記載の無水重合中間体。 29.Rがヒドロキシル又はアミノ基を有する二次成分であり、前記二次成分 が多糖類、及びヒドロキシル及び(又は)アミノ官能性を有する他の重合体から なる群から選択されている、請求項27又は28に記載の重合中間体。 30.請求項26に記載の重合体の加水分解により生成した重合体。 31.請求項27に記載の重合体の加水分解により生成した重合体。 32.請求項28に記載の重合体の加水分解により生成した重合体。 33.請求項29に記載の重合体の加水分解により生成した重合体。 34.脂肪族エステル成分の量が、反応混合物中の前記脂肪族エステル成分と 有機金属重合剤との60から殆ど100重量%の範囲にあり、前記有機金属重合 剤の量が、反応混合物中の前記脂肪族エステル成分と有機金属重合剤との0.0 001〜2重量%である、請求項26〜33のいずれか1項に記載の重合体組成 物。 35.ヒドロキシル又はアミノ基を有する二次成分の量が、反応混合物の0. 001〜40重量%の範囲にある、請求項29又は33に記載の組成物。 36.脂肪族エステル成分が、ε−カプロラクトン単量体及びそのオリゴマー からなる群から選択されており、有機金属重合剤が、金属アルコキシド及び金属 アルキル及びそれらの混合物からなる群から選択されており、二次成分が多糖類 である、請求項34に記載の重合体組成物。 37.生物分解性である、請求項26〜36のいずれか1項に記載の重合体組 成物。 38.請求項26〜36のいずれか1項に記載の重合体組成物のフイルム、繊 維、発泡体、シート、被覆、及び成形物からなる群から選択した成形生成物。 39.生物分解性である、請求項38に記載の生成物。
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