【発明の詳細な説明】
トロンビン関連疾患の処置において有用なペプチジル複素環
本発明は一系列のペプチジル複素環、その製造に用いられる中間体及びそれを
含有する製薬学的組成物に関する。該化合物はセリンプロテアーゼ、特にα−ト
ロンビンの阻害剤であり、静脈血栓症及び動脈血栓症などの多様なトロンビン関
連疾患において用いることができる。
発明の背景
急速に人口が老齢化し、血管系の疾患は我々の社会にとって非常な関心事であ
る。動脈血栓症は心臓発作(attacks and strokes)の形態
における死の主な原因であるが、静脈血栓症は術後又は長期間の失活の後に起こ
る肺塞栓症を伴う。
トロンビンは多機能性セリンプロテアーゼであり、その血栓症及び止血におけ
る役割は複数の資料により証明されている(一般的に、Tapparelli,
et al,TiPS 1993,14,366−76を参照されたい)。トロ
ンビンは、フィブリンを生成させるフィブリノーゲンのタンパク質分解を介して
前凝固物質として、及びプロテインC経路の活性化を介して抗凝固物質として作
用する。(凝固因子V及びVIIIの不活化が続く。)活性トロンビンの濃度は
内因性因子及びタンパク質を含む複数のフィードバック機構により制限されてい
る。プロテインCに加え、抗トロンビンIIIは別の調節タンパク質であり、そ
れは内因性ヘパリンと複合体を形成する。この複合体は活性トロンビンと結合し
、かくしてそれを不活化する。
現在の抗凝固薬治療は3種類の化合物:ヘパリン、クマリン及び低分子量ヘパ
リンから成る。これらの薬剤は間接的に作用して活性トロンビ
ンの濃度を制限する。ヘパリン及び低分子量ヘパリンは抗トロンビンIIIと相
互作用し、クマリンは複数のビタミンK依存性凝固因子を阻害する。これらの薬
剤は静脈血栓症及び動脈血栓症を伴う疾患に処方されるが、それらの利用は限ら
れている。それらは複数の副作用を有し、作用の開始が遅く、クマリンのみが経
口的に活性である(ワルファリン及びジクマロール)。
間接的なトロンビン阻害剤は関連疾患の抑制において直接的トロンビン阻害剤
より効率が低いことが示されている。かくして経口的に活性な直接的トロンビン
阻害剤の探索が複数の実験室で進行中である。
これらの試みは、直接的にトロンビンを阻害する複数の小ペプチジル化合物を
生んだ。PPACK、アルガトロバン、(D)−NAPAP及びDUP 714
は問題の直接的トロンビン阻害剤の例である。
不運なことに、それらの化合物のいくつかのみが弱く経口的に活性であり、ほ
とんどが他のセリンプロテアーゼに対するトロンビンに関しての選択性が劣って
いる。従って他のセリンプロテアーゼを越える優れた選択性を示し、経口的に活
性な直接的トロンビン阻害剤に対する必要性がまだある。
発明の概略
本発明は式I:
[式中:
AはC1-8アルキル、カルボキシC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニルC1 -4
アルキル、フェニルC1-4アルキル、置換フェニルC1-4アルキル(ここでフェ
ニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒド
ロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキ
ルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から
独立して選ばれる)、ホルミル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-12アルキル
カルボニル、フェニルC1-4アルコキシカルボニル、C3-7シクロアルキルカルボ
ニル、フェ
ニルカルボニル、置換フェニルカルボニル(ここでフェニル置換基はC1-4アル
キル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、
ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又
はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、C1 -4
アルキルスルホニル、C1-4アルコキシスルホニル、過フッ化C1-4アルキルス
ルホニル、フェニルスルホニル、置換フェニルスルホニル(ここでフェニル置換
基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、
ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ
、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して
選ばれる)、10−カンファースルホニル、フェニルC1-4アルキルスルホニル
、置換フェニルC1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルスルフィニル、過フッ
化C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェニルスルフィ
ニル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4
アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミ
ノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ
又はそれ以上から独立して選ばれる)、フェニルC1-4アルキルスルフィニル、
置換フェニルC1-4アルキルスルフィニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフ
チルスルホニルもしくは置換ナフチルスルホニル(ここでナフチル置換基はC1- 4
アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ア
ミド、ニトロ、アミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又は
それ以上から独立して選ばれる)、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルス
ルフィニルもしくは置換ナフチ
ルスルフィニル(ここでナフチル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキ
ル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アル
キルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニ
ルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる);
式Iに示されている窒素にそのカルボキシ末端において結合し且つアラニン、
アスパラギン、2−アゼチジンカルボン酸、グリシン、N−C1-8アルキルグリ
シン、プロリン、1−アミノ−1−シクロC3-8アルキルカルボン酸、チアゾリ
ジン−4−カルボン酸、5,5−ジメチルチアゾリジン−4−カルボン酸、オキ
サゾリジン−4−カルボン酸、ピペコリン酸、バリン、メチオニン、システイン
、セリン、トレオニン、ノルロイシン、ロイシン、tert−ロイシン、イソロ
イシン、フェニルアラニン、1−ナフタラニン、2−ナフタラニン、2−チエニ
ルアラニン、3−チエニルアラニン、[1,2,3,4]−テトラヒドロイソキ
ノリン−1−カルボン酸及び[1,2,3,4]−テトラヒドロイソキノリン−
2−カルボン酸から成る群より選ばれ、
ここでアミノ酸のアミノ末端はC1-4アルキル、テトラゾール−5−イル−C1 -2
アルキル、カルボキシC1-4アルキル、C1-4アルコキシカルボニルC1-4アル
キル、フェニルC1-4アルキル、置換フェニルC1-4アルキル(ここでフェニル置
換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ
、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミ
ノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立し
て選ばれる)、1,1−ジフェニルC1-4アルキル、3−フェニル−2−ヒドロ
キシプロピ
オニル、2,2−ジフェニル−1−ヒドロキシエチルカルボニル、[1,2,3
,4]−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボニル、[1,2,3,4]−テ
トラヒドロイソキノリン−3−カルボニル、1−メチルアミノ−1−シクロヘキ
サンカルボニル、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキサンカルボニル、1−ヒドロ
キシ−1−フェニルアセチル、1−シクロヘキシル−1−ヒドロキシアセチル、
3−フェニル−2−ヒドロキシプロピオニル、3,3−ジフェニル−2−ヒドロ
キシプロピオニル、3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロピオニル、ホルミ
ル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-12アルキルカルボニル、過フッ化C1-4ア
ルキルC0-4アルキルカルボニル、フェニルC1-4アルキルカルボニル、置換フェ
ニルC1-4アルキルカルボニル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ
化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミ
ノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アル
コキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、1,1−ジフェ
ニルC1-4アルキルカルボニル、置換1,1−ジフェニルC1-4アルキルカルボニ
ル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4ア
ルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ
、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又
はそれ以上から独立して選ばれる)、過フッ化C1-4アルキルスルホニル、C1-4
アルキルスルホニル、C1-4アルコキシスルホニル、フェニルスルホニル、置換
フェニルスルホニル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4ア
ルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4
アルキルアミノ、C1-4ジアルキ
ルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から
独立して選ばれる)、10−カンファースルホニル、フェニルC1-4アルキルス
ルホニル、置換フェニルC1-4アルキルスルホニル、過フッ化C1-4アルキルスル
フィニル、C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェニル
スルフィニル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル
、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキ
ルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニル
の1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、フェニルC1-4アルキルスルフィ
ニル、置換フェニルC1-4アルキルスルフィニル(ここでフェニル置換基はC1-4
アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミ
ド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキ
シ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)
、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル、置換ナフチルスルホニル
(ここでナフチル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アル
コキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、
C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又は
それ以上から独立して選ばれる)、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルス
ルフィニル及び置換ナフチルスルフィニル(ここでナフチル置換基はC1-4アル
キル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、
ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又
はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)から
成る群より選ばれるメン
バーに連結している
DもしくはLアミノ酸;
あるいは2つのアミノン酸を含み、
ここで第1のアミノ酸は式Iに示されている窒素にそのカルボキシ末端を介し
て結合しているDもしくはLアミノ酸であり且つグリシン、N−C1-8アルキル
グリシン、アラニン、2−アゼチジンカルボン酸、プロリン、チアゾリジン−4
−カルボン酸、5,5−ジメチルチアゾリジン−4−カルボン酸、オキサゾリジ
ン−4−カルボン酸、1−アミノ−1−シクロC3-8アルキルカルボン酸、3−
ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、3−(C1-4アルコキシ)プロ
リン、4−(C1-4アルコキシ)プロリン、3,4−デヒドロプロリン、2,2
−ジメチル−4−チアゾリジンカルボン酸、2,2−ジメチル−4−オキサゾリ
ジンカルボン酸、ピペコリン酸、バリン、メチオニン、システイン、アスパラギ
ン、セリン、トレオニン、ロイシン、tert−ロイシン、イソロイシン、フェ
ニルアラニン、1−ナフタラニン、2−ナフタラニン、2−チエニルアラニン、
3−チエニルアラニン、[1,2,3,4]−テトラヒドロイソキノリン−1−
カルボン酸、[1,2,3,4]−テトラヒドロイソキノリン−2−カルボン酸
、アスパラギン酸−4−C1-4アルキルエステル及びグルタミン酸−5−C1-4ア
ルキルエステルから成る群より選ばれ、
第2のDもしくはLアミノ酸は該第1のアミノ酸のアミノ末端に結合しており
且つフェニルアラニン、4−ベンゾイルフェニルアラニン、4−カルボキシフェ
ニルアラニン、4−(カルボキシC0-2アルキル)フェニルアラニン、置換フェ
ニルアラニン(ここでフェニル置換基はC1-4
アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミ
ド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキ
シ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)
、3−ベンゾチエニルアラニン、4−ビフェニルアラニン、ホモフェニルアラニ
ン、オクタヒドロインドール−2−カルボン酸、2−ピリジルアラニン、3−ピ
リジルアラニン、4−チアゾリルアラニン、2−チエニルアラニン、3−(3−
ベンゾチエニル)アラニン、3−チエニルアラニン、トリプトファン、チロシン
、アスパラギン、3−トリ−C1-4アルキルシリルアラニン、シクロヘキシルグ
リシン、ジフェニルグリシン、フェニルグリシン、メチオニンスルホキシド、メ
チオニンスルホン、2,2−ジシクロヘキシルアラニン、2−(1−ナフチルア
ラニン)、2−(2−ナフチルアラニン)、フェニル置換フェニルアラニン(こ
こで置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒド
ロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキ
ルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルから選ばれる)、アスパ
ラギン酸、アスパラギン酸−4−C1-4アルキルエステル、グルタミン酸、グル
タミン酸−5−C1-4アルキルエステル、シクロC3-8アルキルアラニン、置換シ
クロC3-8アルキルアラニン(ここで環置換基はカルボキシ、C1-4アルキルカル
ボキシ、C1-4アルコキシカルボニル又はアミノカルボニルである)、2,2−
ジフェニルアラニン、ならびにそのすべてのアミノ酸誘導体のすべてのアルファ
−C1-5アルキルエステルから成る群より選ばれ、
ここで該第2のアミノ酸のアミノ末端は非置換であるか、又はホルミ
ル、C1-12アルキル、テトラゾール−5−イルC1-2アルキル、カルボキシC1-8
アルキル、カルボアルコキシC1-4アルキル、フェニルC1-4アルキル、置換フェ
ニルC1-4アルキル(ここでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4ア
ルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4
アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカル
ボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、1,1−ジフェニルC1-4
アルキル、C1-6アルコキシカルボニル、フェニルC1-6アルコキシカルボニル、
C1-12アルキルカルボニル、過フッ化C1-4アルキルC0-4アルキルカルボニル、
フェニルC1-4アルキルカルボニル、置換フェニルC1-4アルキルカルボニル(こ
こでフェニル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキ
シ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4
ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ
以上から独立して選ばれる)、1,1−ジフェニルC1-4アルキルカルボニル、
C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルコキシスルホニル、過フッ化C1-4アルキ
ルスルホニル、フェニルスルホニル、置換フェニルスルホニル(ここでフェニル
置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキ
シ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルア
ミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立
して選ばれる)、10−カンファースルホニル、フェニルC1-4アルキルスルホ
ニル、置換フェニルC1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルスルフィニル、過
フッ化C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェニルスル
フィニル(ここでフェニル置換基は
C1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カ
ルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ば
れる)、フェニルC1-4アルキルスルフィニル、置換フェニルC1-4アルキルスル
フィニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル、置換ナフチルス
ルホニル(ここでナフチル置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4
アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルア
ミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1
つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフ
チルスルフィニル及び置換ナフチルスルフィニル(ここでナフチル置換基はC1- 4
アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、ア
ミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボ
キシ又はC1-4アルコキシカルボニルの1つ又はそれ以上から独立して選ばれる
)から成る群のメンバーで一置換されている
ポリペプチド;
から成る群より選ばれ;
R1は水素及びC1-5アルキルから成る群より選ばれ;
R2はアミノC2-5アルキル、グアニジノC2-5アルキル、C1-4アルキルグアニジ
ノC2-5アルキル、ジC1-4アルキルグアニジノC2-5アルキル、アミジノC2-5ア
ルキル、C1-4アルキルアミジノC2-5アルキル、ジC1-4アルキルアミジノC2-5
アルキル、C1-3アルコキシC2-5アルキル、フェニル、置換フェニル(ここで置
換基はアミノ、アミジノ、グアニジ
ノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、ハロゲン、過フッ化C1-4
アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ又はニトロの1つ又はそれ以上から
独立して選ばれる)、ベンジル、フェニル置換ベンジル(ここで置換基はアミノ
、アミジノ、グアニジノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、ハロ
ゲン、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ又はニトロの
1つ又はそれ以上から独立して選ばれる)、ヒドロキシC2-5アルキル、C1-5ア
ルキルアミノC2-5アルキル、C1-5ジアルキルアミノC2-5アルキル、4−アミ
ノシクロヘキシルC0-2アルキル及びC1-5アルキルから成る群より選ばれ;
pは0又は1であり;
Bは
であり、
ここでnは0〜3であり、R3はH又はC1-5アルキルであり、Bのカルボニル
部分はEに結合しており;
Eはオキサゾリン−2−イル、オキサゾール−2−イル、チアゾール−2−イル
、チアゾール−5−イル、チアゾール−4−イル、チアゾリン−2−イル、イミ
ダゾール−2−イル、4−オキソ−2−キノキサリン−2−イル、2−ピリジル
、3−ピリジル、ベンゾ[b]チオフェン−2−イル、ベンズオキサゾール−2
−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、トリア
ゾール−4−イル、トリアゾール−6−イル、テトラゾール−2−イル、ピリミ
ジン−2−イル、キノリン−2−イル、インドール−2−イル、ピラゾール−2
−イル、
4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル、ナフト[2,1−
d]チアゾール−2−イル、ナフト[1,2−d]チアゾール−2−イル、キノ
キサリン−2−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、ベン
ゾ[b]フラン−2−イル、ピラジン−2−イル、キナゾリン−2−イル、イソ
チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、プリン−8−イル、ならび
に置換基がC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロ
キシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキル
アミノ、カルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル、ヒドロキシ又はフェニルC1 -4
アルキルアミノカルボニルから選ばれる置換複素環から成る群より選ばれる複
素環である]
の新規な化合物、あるいはその製薬学的に許容され得る塩に関する。
本発明の記載において用いられる用語は普通に用いられ、当該技術分野におけ
る熟練者に既知である。しかし他の意味を有し得る用語を定義する。「独立して
」は、1つより多い置換基がある場合、置換基が異なることができることを意味
する。「アルキル」という用語は直鎖状、環状及び分枝鎖状アルキル基を言い、
「アルコキシ」はO−アルキルを言い、ここでアルキルは上記で定義された通り
である。「CBZ」はベンジルオキシカルボニルを言う。「BOC」はt−ブト
キシカルボニルを言い、「Ts」はトルエンスルホニルを言う。「DCC」は1
,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドを言う。「DMAP」は4−N’N−ジ
メチルアミノピリジンを言い、「HOBT」は1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル水和物を言う。「Dansyl」は5−ジメチルアミノ−1−ナフタレンスル
ホンアミドを言い、「FMoc」はN−(9−フルオ
レニルメトキシカルボニル)を言う。
発明の詳細な説述
本発明の化合物は、反応式Iに示される通りに製造することができる。示され
ている例は、Aがポリペプチドであり、ここで第1のアミノ酸はL−プロリンで
あり、第2のアミノ酸はN−メチル−D−フェニルアラニンであり、R1が水素
であり、R2がアミジノC4アルキルであり、pが0であり、Eがベンズオキサゾ
ール−2−イルである化合物を製造する。この一般的反応式から製造することが
できる他の化合物を、適した修正と共に下記に挙げる。
天然又は非天然アミノ酸が反応式のための出発点である。化合物Iaは、α−
アミノ基がCBZで保護され、ω−アミノ基がTsで保護されている保護アミノ
酸を与える既知の合成法により製造される。Culvenor,et al.J
.Chem.Soc.D.1969,19,1091。保護基は変えることがで
きる。反応式Iにおいて、α−アミノ及びω−アミノ保護基は穏やかに酸性の条
件に安定で、互いに排他的な方法により除去されねばならない。適したα−アミ
ノ及びω−アミノ保護基の例をそれぞれ挙げる:FMOC−TS、FMOC−N
O2及びCBZ−NO2。他の適した保護基の例に関し、Green,Theod
ora.Protecting Groups in Organic Syn
thesis;John Wiley & Sons,New York,19
81を参照されたい。
Greco,et al.Journal Of The American
Chemical Society,1995,117,1225により記載
の方法を用い、化合物IaをTHF中で0〜10℃において1,1’−カルボニ
ルジイミダゾールに結合させ、続いてDIB
AL/ヘキサンを用いて−42℃で処理し、無水物Ibを得る。IaからIbへ
の直接の転化は、0℃から還流温度においてトルエン中で、ビス(N−メチルピ
ペラジニル)アルミニウムハイドライドを用いて行うことができる。(Hube
rt,et al.Journal Of Organic Chemistr
y,1984,49,2279)。IaからIbへの直接転化のための他の方法
は、25℃から還流温度においてTHF中でボラン−ジメチルスルフィドを用い
る。Brown,et al.Synthesis 1979,704。さらに
別の方法は、トリエチルアミン、BOP及びN,O−ジメチルヒドロキシルアミ
ン塩酸塩を用いてカルボン酸を対応するWeinrebアミドに転化させること
である。生成するアミドをTHF中でLAHを用いて還元すると対応する無水物
を与える。
シアノヒドリンIcは室温において、H2O、MeOH及び酢酸エチル中の無
水物Ibの乳液にKCNを加えることにより製造される。別の場合、アルデヒドIb
、アセトンシアノヒドリン及びトリエチルアミンを室温において、ジクロロ
メタン中で合わせることにより化合物Icを製造することができる。イミデートId
は、メタノール中でIcを気体状HClで処理することにより製造される。
ベンズオキサゾールIfは、Idをエタノール中でIeと共に還流において加熱
することにより製造される。
アミンIgは、水素供与性溶媒を用い、大気圧又は高圧下において、室温で、
触媒としてPd(OH)2/Cを用い、Ifを水素化分解することにより製造さ
れる。Pd/C又はPdブラックなどの他の触媒を適した反応条件を用いて採用
することができる。CBZ基の除去に用いる
ことができる他の試薬には:ヒドラジン、ヨードトリメチルシラン メタンスル
ホン酸/アニソール及び三臭化ホウ素が含まれる。
化合物IgをCH3CN中で、室温において酸Ih HOBT及びDCCと結
合させ、結合アルコールIiを得ることができる。他の適したカップリング剤に
は:BOP、BOP−Cl及びPyBrOPが含まれる。
化合物Iiは、無水非プロトン性溶媒中でペルヨージナン(periodin
ane)を用い、化合物Ijに酸化される。反応式Iの最終的段階は、アニソー
ル、チオアニソール、ペンタメチルベンゼン、ジメチルスルフィド及びクレゾー
ルなどのカルボカチオン掃去剤の存在下でHFを用いるIjの脱保護、及びそれ
に続く、最終的生成物Ikを与える逆相クロマトグラフィーである。
AがC1-4アルキル、フェニルC1-4アルキル及び置換フェニルC1-4アルキル
である本発明の化合物の製造のためには、反応式Iの出発材料が修正される。化
合物IaをDMF中で、0℃から室温において2当量の水素化ナトリウムで処理
し、続いてハロゲン化アルキルで処理すると、N−アルキル化カルボン酸を与え
る。この酸を反応式Iに用いられる条件と同じ反応条件下で処理し、反応式IA
に記載されている通り、所望の化合物を得ることができる。
AがC1-4アルコキシカルボニル、フェニルC1-4アルコキシカルボニル、C1- 4
アルキルカルボニル、C3-7シクロアルキルカルボニル、フェニルカルボニル及
び置換フェニルカルボニルである場合、反応式Iをもう一度修正することができ
る。IaのCBZ基を除去し、得られる遊離のアミンを適したカルボニル化合物
と反応させる。そのような化合物の例はベンゾイルクロリド、プロピオニルクロ
リド、メチルクロロホルメート、シクロヘキサンカルボニルクロリド、ベンジル
クロロホルメートなどである。この出発材料を反応式IBにおいて、反応式IA
で用いられる条件と同じ条件下で用い、所望の化合物を得る。
同様に、Aが:C1-4アルキルスルホニル、過フッ化C1-4アルキルスルホニル
、フェニルスルホニル、置換フェニルスルホニル、C1-4アルキルスルフィニル
、過フッ化C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェニル
スルフィニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル及び置換ナフ
チルスルホニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル又は置
換ナフチルスルフィニルである場合;所望の化合物は、商業的に入手可能な対応
するそれらのアリ
ールスルホニル及びアリールスルフィニルハライドから、反応式IBを用いて製
造することができる。
Aがアミノ酸であり、そのアミノ末端が別の基に連結している場合、反応式I
を再度用いることができる。同じ反応条件を用い、反応式IにおけるIhをN−
結合アミノ酸(必要なら保護されている)に置換する。アラニン、アスパラギン
、2−アゼチジンカルボン酸、グリシン、プロリン、ピペコリン酸、バリン、メ
チオニン、システイン、セリン、トレオニン、ロイシン、tert−ロイシン及
びイソロイシンをこの反応式で用いることができ、ここでそれらのアミノ基はC1-4
アルキル、(フェニルC1-4アルキル)、(置換フェニルC1-4アルキル)、
(1,1−ジフェニルC1-4アルキル、3−フェニル−2−ヒドロキシプロピオ
ニル)、(2,2−ジフェニル−1−ヒドロキシエチルカルボニル)、([1,
2,3,4]−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボニル)、([1,2,3
,4]−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボニル)、(1−メチルアミノ−
1−シクロヘキサンカルボニル)、(1−ヒドロキシ−1−シクロヘキサンカル
ボニル)、(1−ヒドロキシ−1−フェニルアセチル)、1−シクロヘキシル−
1−ヒドロキシアセチル、3−フェニル−2−ヒドロキシプロピオニル、3,3
−ジフェニル−2−ヒドロキシプロピオニル、3−シクロヘキシル−2−ヒドロ
キシプロピオニル、ホルミル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルキルカル
ボニル、過フッ化C1-4アルキルC0-4アルキルカルボニル、フェニルC1-4アル
キルカルボニル、置換フェニルC1-4アルキルカルボニル、1,1−ジフェニル
C1-4アルキルカルボニル、置換1,1−ジフェニルC1-4アルキルカルボニル、
過フッ化C1-4アルキルスルホニル、C1-4アルキルスルホ
ニル、フェニルスルホニル、置換フェニルスルホニル、過フッ化C1-4アルキル
スルフィニル、C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェ
ニルスルフィニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル、置換ナ
フチルスルホニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル及び
置換ナフチルスルフィニルに連結している。
Aがジペプチドであり、そのアミノ末端が別の基に連結している場合、もう一
度反応式Iを用いることができる。1つの例はN−メチル−N−CBZ−D−フ
ェニルアラニル−L−アゼチジンカルボン酸を用いるIhの置換であり、反応式
Iと実質的に同じ反応条件を用いて対応する最終的生成物を与える。
R1がHであり、R2がアミノC2-5アルキル、グアニジノC2-5アルキル、アミ
ジノC2-5アルキル、C1-3アルコキシC2-5アルキル、フェニル、置換フェニル
(ここで置換基はアミジノ、グアニジノ、C1-4アルキルアミノ、ハロゲン、過
フッ化C1-4アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ及びニトロから選ばれ
る)、ベンジル、アリール置換ベンジル(ここで置換基はアミジノ、グアニジノ
、C1-4アルキルアミノ、ハロゲン、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルキル、
C1-3アルコキシ及びニトロから選ばれる)、(ピリジン−4−イル)アミノC1 -4
アルキル、(ピリジン−3−イル)アミノC1-4アルキル、C1-5アルキルアミ
ノC2-5アルキル及びC1-5アルキルである化合物を製造するために;反応式Iを
もう一度用いることができる。出発材料Iaを商業的に入手可能なアミノ酸、例
えば:アルギニン、ロイシン、フェニルアラニン、リシン、p−アミジノフェニ
ルアラニン、メトキシプロピルグリシン及
び2−(3−ピリジル)アラニンにより置換することができ;ここでαアミノ基
及び他の反応性置換基はCBZ、Ts又はFMOCで適宜、保護される。R2が
置換フェニル及び置換ベンジルである場合のように、所望の代替えアミノ酸が商
業的に入手可能でない場合、所望のアミノ酸を公開されている化学的方法により
合成することができる。D.A.Evans et al(Tetrahedr
on 1988,44,5525−5540)を参照されたい。
Eが4−オキソ−2−キノキサリン−2−イル、ベンズイミダゾール−2−イ
ル及びベンゾチアゾール−2−イルである化合物を製造するために、反応式Iを
再度用いることができる。Ieを2−アミノチオフェノールで置換すると、反応
式Iと同じ反応条件に従ってベンゾチアゾール誘導体を与えるが;CBZ基の除
去にPdを用いてはならない。しかし前に挙げた他の方法のいずれも用いること
ができる。
Eが5−カルボエトキシチアゾール−2−イルである場合、所望の化合物を与
えるように、反応式Iを反応式Icに示される通りに修正することができる。化
合物Ieをシステインエチルエステル塩酸塩で置換すると、溶媒としてCH2C
l2を用い、室温においてチアゾリン誘導体Ilを与える。化合物Ilのチアゾ
リン環をMnO2を用いて室温で酸化するとチアゾールImを与える。Imのヒ
ドロキシル基を酸化し、続いてアミノ保護基をHF/アニソールを用いて除去す
ると、カルボエトキシ誘導体Inを与える。
Inのエステル誘導体を製造するために、Il、In又はImのいずれかにお
けるカルボエトキシ基を既知の化学を用いて修飾することができる。この方法で
以下のエステル誘導体を製造することができる:カル
ボキシ、フェニルC1-4アルキルアミノカルボニル、アミド、ホルミル及び他の
アルコキシC1-4カルボニル基。
本発明の化合物の製造の他の方法を反応式IIに示す。示されている例はAが
L−プロリンであり、それがそのN−末端において(1,1−ジフェニルC2ア
ルキルカルボニル)に結合しており、R1が水素であり、R2がグアニジノC3ア
ルキルであり、pが0であり、Eがチアゾール−2−イルである化合物を製造す
る。この一般的反応式から製造することができる他の化合物を適した修正と共に
下記に挙げる。
商業的に入手可能な酸IIaがこの反応式の出発点である。該酸は、−20〜
0℃においてTHFなどの不活性溶媒中で、DCC及び2,4,5−トリクロロ
フェノールを用いる処理により活性化エステル誘導体IIbに転化される。プロ
リン誘導体IIdは、IIbをIIc、トリエチルアミン及びピリジンで処理す
ることにより製造される。別の場合、酸IIaを反応式Iに挙げられているペプ
チドカップリング剤のいずれかの存在下においてアミノ酸IIcで処理すること
により直接IIdを製造することができる。
NαBoc−Nω−トシルアルギニンのWeinrabアミドIIeは、保護
された酸から文献の方法により製造することができる。DiMaio,et a l,
Journal of Medicinal Chemistry 199
2,35,3331。このアミドを−78℃においてTHF中でIIfを用いて
処理し、ケトンIIgを得る。このケトンを−20°〜室温においてホウ水素化
ナトリウムなどの水素化物還元剤を用いて還元し、続いて室温でTFAで処理し
、対応するアミンIIhを得る。
DCC及びHOBTの存在下に、室温においてアセトニトリル中でIIh及びIId
を結合させると、結合アルコールIIiを与える。この反応に用いること
ができる他のペプチドカップリング剤には:ベンゾトリアゾール−1−イルオキ
シトリス(ジメチル−アミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス
(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド、2−ジメチルア
ミノイソプロピルクロリド塩酸塩及びブロモ−トリス−ピロリジノホスホニウム
ヘキサフルオロホスフェートが含まれる。CH2Cl2中でペルヨージナンを用い
てIIi
をケトンに酸化し、続いてHF及びアニソールを用いてω−アミノ保護基を除去
すると、所望の生成物IIjを与える。
AがC1-4アルキル、フェニルC1-4アルキル又は置換フェニルC1-4アルキル
である本発明の化合物の製造のために、反応式IIの出発材料を修正し、反応式
IIAに示される通りに用いることができる。
反応式IIAのための出発材料は、保護されたWeinrabアミド、IIe
から作られる。アミドをTFAを用いて脱保護し、適した基質及びシアノホウ水
素化ナトリウムを用いて還元的にアルキル化し、BOCで保護してN−アルキル
化出発材料を得る。示されている例は還元的アルキル化のための基質としてベン
ズアルデヒドを用いている。アルキル化材料を反応式IIと同じ条件及び試薬を
用いて処理し、所望の化合物を得ることができる。
Aがホルミル、C1-4アルコキシカルボニル、フェニルC1-4アルコキシカルボ
ニル、C1-4アルキルカルボニル、C3-7シクロアルキルカルボニル、フェニルカ
ルボニル及び置換フェニルカルボニルである場合、反応式IIをもう一度修正す
ることができる。IIeのBOC基を室温においてTFAを用いて除去し、得ら
れる遊離のアミンを商業的に入手可能な適したカルボニル化合物と反応させる。
そのような化合物の例は蟻酸/無水酢酸、ベンゾイルクロリド、プロピオニルク
ロリド、メチルクロロホルメート、シクロヘキサンカルボニルクロリドなどであ
る。この出発材料を反応式IIAで用いられた条件と同じ条件下で用い、所望の
化合物を得る。
同様に、Aが:C1-4アルキルスルホニル、過フッ化C1-4アルキルスルホニル
、フェニルスルホニル、置換フェニルスルホニル、C1-4アルキルスルフィニル
、過フッ化C1-4アルキルスルフィニル、フェニルスルフィニル、置換フェニル
スルフィニル、1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル及び置換ナフ
チルスルホニル、1−ナフチルスルフィニル、2−ナフチルスルフィニル及び置
換ナフチルスルフィニルである場合;反応式IIAを用い、対応する商業的に入
手可能なアリールスルホニル及びアリールスルフィニルハライドから所望の化合
物を製造することができる。
Aがアミノ酸であり、そのアミノ末端が別の基に連結している場合、反応式I
Iを再度用いることができる。N−結合アミノ酸は購入するか、又は既知の方法
により製造することができる。同じ反応条件を用い、反応式IIにおけるIId
をこのアミノ酸に置換する。アラニン、アスパラギン、2−アゼチジンカルボン
酸、グリシン、プロリン、ピペコリン
酸、バリン、メチオニン、システイン、セリン、トレオニン、ロイシン、ter t
−ロイシン及びイソロイシンをこの反応式で用いることができ、ここでそれら
のアミノ基はC1-4アルキル、フェニルC1-4アルキル、置換フェニルC1-4アル
キル、1,1−ジフェニルC1-4アルキル、3−フェニル−2−ヒドロキシプロ
ピオニル、2,2−ジフェニル−1−ヒドロキシエチルカルボニル、[1,2,
3,4]−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボニル、[1,2,3,4]−
テトラヒドロイソキノリン−3−カルボニル、1−メチルアミノ−1−シクロヘ
キサンカルボニル、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキサンカルボニル、1−ヒド
ロキシ−1−フェニルアセチル、1−シクロヘキシル−1−ヒドロキシアセチル
、3−フェニル−2−ヒドロキシプロピオニル、3,3−ジフェニル−2−ヒド
ロキシプロピオニル、3−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロピオニル、ホル
ミル、C1-4アルコキシカルボニル、C1-4アルキルカルボニル、過フッ化C1-4
アルキルC0-4アルキルカルボニル、フェニルC1-4アルキルカルボニル、置換フ
ェニルC1-4アルキルカルボニル、1,1−ジフェニルC1-4アルキルカルボニル
、置換1,1−ジフェニルC1-4アルキルカルボニル、過フッ化C1-4アルキルス
ルホニル、C1-4アルキルスルホニル、フェニルスルホニル、置換フェニルスル
ホニル、過フッ化C1-4アルキルスルフィニル、C1-4アルキルスルフィニル、フ
ェニルスルフィニル、置換フェニルスルフィニル、1−ナフチルスルホニル、2
−ナフチルスルホニル及び置換ナフチルスルホニル、1−ナフチルスルフィニル
、2−ナフチルスルフィニル及び置換ナフチルスルフィニルに連結している。
Aがジペプチドであり、そのアミノ末端が別の基に連結している場合、
もう一度反応式Iを用いることができる。1つの例はN−メチル−フェニルアラ
ニル−ピペコリン酸を用いるIIdの置換であり、反応式IIと実質的に同じ反
応条件を用いて対応する最終的生成物を与える。
R1がHであり、R2がアミノC2-5アルキル、グアニジノC2-5アルキル、アミ
ジノC2-5アルキル、C1-3アルコキシC2-5アルキル、フェニル、置換フェニル
(ここで置換基はアミジノ、グアニジノ、C1-4アルキルアミノ、ハロゲン、過
フッ化C1-4アルキル、C1-4アルキル、C1-3アルコキシ及びニトロから選ばれ
る)、ベンジル、アリール置換ベンジル(ここで置換基はアミジノ、グアニジノ
、C1-4アルキルアミノ、ハロゲン、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルキル、
C1-3アルコキシ及びニトロから選ばれる)、(ピリジン−4−イル)アミノC1 -4
アルキル、(ピリジン−3−イル)アミノC1-4アルキル、C1-5アルキルアミ
ノC2-5アルキル及びC1-5アルキルである化合物を製造するために;反応式II
をもう一度用いることができる。DiMaio,et al,Journal
of Medicinal Chemistry 1992,35,3331の
方法を用い、既知の保護されているアミノ酸のWeinrebアミドを製造する
ことができる。これらの化合物を用いて反応式IIにおける化合物IIeを置換
し、それを反応式IIに示されている条件と同じ反応条件下で処理する。
Eがオキサゾール−2−イル;チアゾール−2−イル;チアゾール−5−イル
;チアゾール−4−イル;1−アルキルイミダゾール−2−イル;2−ピリジル
;3−ピリジル;4−ピリジル;ベンゾ[b]チオフェン−2−イル;ベンズオ
キサゾール−2−イル;1−アルキルベンズイミダゾール−1−イル;ベンゾチ
アゾール−2−イル;1−アルキルイ
ンドール−2−イル;4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イ
ル;ナフト[2,1−d]チアゾール−2−イル;ナフト[1,2−d]チアゾ
ール−2−イル;ピリミジン−2−イル;キノキサリン−2−イル;ベンゾ[b
]フラン−2−イル;ピラジン−2−イル、キナゾリン−2−イル、イソチアゾ
ール−5−イル、イソチアゾール−3−イルである本発明の化合物の製造のため
に、反応式IIをもう一度用いることができる。1位における窒素が塩基−安定
性保護基(例えばTMS、Boc、Tsなど)で保護されている場合、反応式I
Iを用いてEがイミダゾール−2−イル;ピラゾール−2−イル;トリアゾール
−2−イル;トリアゾール−4−イル;トリアゾール−6−イル;テトラゾール
−2−イル;キノリン−2−イル;インドール−2−イル;イソキノリン−1−
イル;イソキノリン−3−イル;及びプリン−8−イルである本発明の化合物を
製造することができる(1位の代わりに7位における保護が必要)。IIfを、
挙げられている既知のリチウム化複素環を用いて置換すると、所望の化合物を与
える。
本発明の化合物の製造の他の方法を反応式IIIに示す。示されている例は、
Aがポリペプチドであり、そこにおいて第1のアミノ酸はL−プロリンであり、
第2のアミノ酸はN−メチル−D−フェニルアラニンであり、R1が水素であり
、R2が(グアニジノC3アルキル)であり、pが1であり、nが0であり、R3
がHであり、Eがチアゾール−2−イルである化合物を製造する。
Eがピラゾ3−イルに等しい本発明の化合物は、アルキンへのジアゾケトンの
1,3−双極性付加を介して製造することができ(Padwa et al,“
1,3−Dipolar Cycloaddition Chemistry,
”2vols.,Wiley,New York,1984)、それは反応式I
Vに例示されている。ジアゾケトン中間体IVa(米国特許第4,318,90
4号)を還流ベンゼン中でアルキンIVbと反応させ、ピラゾールIVcを得、
それをさらに処理して前記のピラゾールIVdとすることができる。
Eがチアゾール−2−イル及びオキサゾール−2−イルに等しい本発明の化合
物も反応式Vに示されるとおりにして製造することができる。アルコールVa及
びVbをBurgess試薬を用いて対応するチアゾリン及びオキサゾリンに環
化し、続いてMnO2又はNiO2を用いて酸化すると、Vc及びVdを与える(
P.Wipf et al Tetrahedron Letters,199
2,33,6267−62
70)。同様に、アルデヒドVeをトリエチルアミンの存在下でトリフェニルホ
スフィン/ヨウ素を用いてVdに転化させることができる(P.Wipf et
al Journal of Organic Chemistry 199
3,58,3604−3603)。
特許請求されている化合物はトロンビン又はトリプシン阻害剤として有用であ
るが、式Iの好ましい化合物には:
が含まれる。
特に好ましい「A」は:
1ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニル、置換ナフチルスルホニル(
ここで置換基はC1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒ
ドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアル
キルアミノ、カルボキシ及びC1-4アルコキシカルボニルから選ばれる);
アミノ末端が非置換であるか、又は1ナフチルスルホニル、2−ナフチルスル
ホニル及び置換ナフチルスルホニル(ここで置換基はC1-4アルキル、過フッ化
C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、アミド、ニトロ、アミノ
、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カルボキシ及びC1-4アルコ
キシカルボニルから選ばれる)、ホルミル、ならびにフェニルカルボニルから成
る群のメンバーで一置換されているグリシンもしくはプロリンなどのLアミノ酸
;あるいは
2つのアミノ酸を含み、ここで第1の酸はL−プロリン又はL−ピペコリン酸
であり、第2の酸はD−フェニルアラニン、D−シクロヘキシルアラニン、D−
ジフェニルアラニン又は(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)アラ
ニンであり、該第2のアミノ酸のアミノ末端は非置換であるか、又はC1-5アル
キル過フッ化C1-4アルキルもしくはホルミルから成る群のメンバーで置換され
ているポリペプチド
である。
特に好ましい「R1」は、水素及びメチルである。
特に好ましい「R2」は、アミノC2-5アルキル、グアニジノC2-5アルキル、
アミジノC2-5アルキル、C1-5アルキルアミノC2-5アルキル、C1-5ジアルキル
アミノC2-5アルキル、4−アミノシクロヘキシルC0-2アルキル、3−アミノシ
クロヘキシルC0-2アルキル及びC1-5アルキルから成る群より選ばれる。
特に好ましい「E」は、チアゾール−2−イル、チアゾール−5−イル、チア
ゾール−4−イル、チアゾリン−2−イル、ベンズオキサゾール−2−イル、ベ
ンズイミダゾール−2−イル、イミダゾール−2−イル、4−オキソ−2−キノ
キサリン−2−イル、ベンゾチアゾール−2−イル、トリアゾール−4−イル、
トリアゾール−6−イル、テトラゾール−2−イル、ピリミジン−2−イル、キ
ノリン−2−イル、ピラゾール−2−イル、[4,5,6,7]−テトラヒドロ
ベンゾチアゾール−2−イル、ナフト[2,1−d]チアゾール−2−イル、ナ
フト[1,2−d]チアゾール−2−イル、キナゾリン−2−イル、イソチアゾ
ール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、プリン−8−イル及び、置換基が
C1-4アルキル、過フッ化C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ
、アミド、ニトロ、アミノ、C1-4アルキルアミノ、C1-4ジアルキルアミノ、カ
ルボキシ、C1-4アルコキシカルボニル及びヒドロキシから選ばれる置換複素環
から成る群より選ばれる複素環である。
本発明の化合物を、トロンビン媒介加水分解を阻害するその能力に関して調べ
た。試験管内酵素アッセイ及び生体外アッセイを行った。さら
に、その選択性の指標として、トリプシンを阻害するその能力に関して、化合物
を試験管内で調べた。
トロンビン−触媒加水分解の速度を、水性緩衝液(10mM Tris、10
mM Hepes、150mM NaCl、0.1% PEG;pH7.4)中
の市販のヒトアルファ−トロンビン(American Diagnostic
a)、発色性基質(SpectozymeRTH(H−D−HHT−Ala−A
rg−pNA−2AcOH)、American Diagnostica)、
及びマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を用い
て分光測光的に測定した。37℃で30分に及び、阻害剤の存在下、又は不在下
において酵素を加えた場合の405nmにおける吸光の変化を監視した(Sof
tmax、Molecular Devices)。酵素及び基質濃度を固定し
、阻害剤濃度を変化させることにより、IC50を決定した(1nM トロンビン
、50μM SpectozymeRTH)。初期反応の傾きにMichael
is−Menton速度論を適用した。酵素及び阻害剤濃度を固定し、基質濃度
を変えることにより阻害定数(Ki)を決定した(1nM トロンビン、5〜1
00μM SpectozymeRTH)。初期反応の傾きにプログラムK・C
at(Bio Metallics Inc.)を用いてMichaelis−
Menton速度論を適用した。
トリプシン−触媒加水分解の速度をトロンビンの方法と同じ方法を用いて測定
した。ウシ1型トリプシン(Sigma)及びSpectrozymeRTRY
(Cbo−Gly−D−Ala−Arg−pNA・AcOH、American
Diagnostics)を用い、3.2
U/mlのトリプシン及び0.1〜0.3mMのSpectrozymeの濃度
範囲でトロンビン同等物を置換した。
代表的化合物に関するIC50を表Aに挙げる。選ばれた化合物に関しては、I
C50値の代わりに代表的Kiを挙げる。参照標準としてN−Me PPACKア
ルデヒド及びアルガトロバンを用い、その値を下記に挙げる。表の化合物番号は
、下記に記載する実施例に対応する。
式Iの化合物の作用の持続時間を決定するための生体外アッセイを行った。こ
のi.v.アッセイ(i.v.assay)のために、雄のラット(Long
Evans、350〜500g)に麻酔下で(ペントバルビタール、腹腔内、3
5mg/kg)、大腿動脈を介してテフロンカニューレを移植した。術後、動物
を標準的ケージに個別に入れ、ラット餌(Hanlan、#8604)を与え、
輸液系に接続されたばね−遮蔽回転テーテル(spring−shielded
swivelling tether)を用いて生理食塩水を継続的に輸液し
、動脈の開通性を保持した(0.5mL/時、動脈内)。手術から少なくとも2
4時間後に、動物を回復させた。
阻害剤の投与の15分前に、血液試料を動物から採取した(0.025mLの
Sigmaクエン酸ナトリウムを含有するシリンジ中に0.25mLの血液を採
取する)。試験化合物は水中に分散させ、大腿静脈を介して動物に送達した(0
.25mL)。阻害剤は、輸液から5分後に血漿試料においてV0の80%の阻
害を与える濃度(mg/mL)で与えた。投与の後に規則的間隔で(5、10、
15、30、60及び120分)、血液を動脈ラインから採取し(血液:クエン
酸ナトリウム、0.25/0.025mL)。遠心管に入れた。血液を10,0
00rpm
において5分間遠心することにより、血漿試料を得た。この試料を、下記に記載
する発色アッセイを用いてトロンビン阻害に関して分析する。
合成ペプチド(50μM SpetozymeRTH(H−D−HHT−Al
a−Arg−pNA・2AcOH)、American Diagnostic
a)の405nmにおける吸光の増加の速度を、37℃において水性緩衝液(1
0mM Tris、10mM Hepes、150mM NaCl、0.1%
PEG;pH7.4)を用い、マイクロプレートリーダー(Molecular
Devices)を用いて血漿の存在下で測定する。マイクロプレートに入れ
る前に血漿試料(1:1)希釈液に緩衝液を加え(それぞれ1:10及び1:1
00の最終的血漿希釈液のために1:5及び1:50)、続いて酵素(1nMの
ヒトαトロンビン)を加えた。30分間に及んでデータを集め、分析プログラム
(Softmax、Molecular Devices)を用いて基質加水分
解の初期速度(V0(mOD/分))を算出した。
時間に対するV0の傾きから、以下の式:t1/2=−1.6傾き、を用い、
半血漿除去(elimination)までの時間(t 1/2)を算出した。これ
らのデータを表Aに示す。
静脈内及び経口的の両方で投与された薬剤からの生物利用性を、加水分解速度
が組み込まれた生体外アッセイにより決定した。このアッセイにおいては、その
大腿動脈にテフロン管を移植して上記の通りに雄のラットを準備した。阻害剤の
投与の15分前に動物から血液を採取し(0.025mLのSigmaクエン酸
ナトリウムを含有するシリンジ中に0.25mLの血液を採取した)、分析のた
めに取って置いた。試験化合物は水に分散させ(0.3〜3.0mg/mLの最
終濃度)、静脈内又は
経口的に動物に送達した(0.25mL)。投薬後に規則的間隔で(0.25、
0.5、1.0、2.0及び3.0時間)血液を動脈ラインから採取し(血液:
クエン酸ナトリウム、0.25/0.025mL)、血液を10,000rpm
で5分間遠心することにより血漿を得た。この試料を、下記に記載する発色アッ
セイを用いてトロンビン阻害に関して分析した。
合成ペプチド(50μM SpetozymeRTH(H−D−HHT−Al
a−Arg−pNA・2AcOH)、American Diagnostic
a)の405nmにおける吸光の増加の速度を、37℃において水性緩衝液(1
0mM Tris、10mM Hepes、150mM NaCl、0.1%
PEG;pH7.4)を用い、マイクロプレートリーダー(Molecular
Devices)を用いて血漿の存在下で測定した。マイクロプレートに入れ
る前に血漿試料(1:1)希釈液に緩衝液を加え(それぞれ1:10及び1:1
00の最終的血漿希釈液のために1:5及び1:50)、続いて酵素(1nMの
ヒトαトロンビン)を加えた。30分間に及んでデータを集め、分析プログラム
(Softmax、Molecular Devices)を用いて基質加水分
解の初期速度(V0(mOD/分))を算出した。
全血(900μL)に薬剤又はビヒクル(100μL)を加え、続いてインキ
ュベート(5分間)し、遠心して血漿を得ることにより、標準曲線を作成した。
ビヒクルのV0を薬剤処理試料のそれと比較することにより、トロンビン阻害の
パーセンテージを算出した。数回の実験からのデータを統計パッケージ(SAS
)を用いて標準化し、標準曲線を作成した。
処理された動物におけるトロンビン阻害のパーセンテージは、処理前のV0と
処理後に集められた試料から得たV0を比較することにより算出した。統計パッ
ケージ(SAS)を用いてパーセント阻害を標準曲線(上記で作成された)に適
用し、試料中における薬剤の量を外挿した。
生物利用性(Bioavail.)は、静脈内及び経口的投与の両方の場合の
、時間に対する、外挿された試料中の薬剤のプロットから、以下の式:
%生物利用性=(静脈内投与投薬量/経口的投与投薬量)x(経口的曲線下の面
積/静脈内曲線下の面積)
を用いて算出した。
表Aにより示されている通り、式Iの化合物は既知のヘパリン及びクマリンと
類似の方法で、血栓性疾患を有する患者(ヒト及び他の霊長類)を処置するため
の製薬学的組成物において用いることができる。該化合物はいずれの非経口的経
路(静脈内、腹腔内、皮下、経皮パッチ)によっても投与することができ、好ま
しい経路は静脈内輸液である。輸液投薬量は、数分から数日の範囲の期間をかけ
、製薬学的担体と混合された約0.1〜300μg/kg/分の阻害剤の範囲で
あることができる。選ばれた化合物は約1〜100mg/kgの範囲の投薬量で
経口的経路によって投与することもできる。
製薬学的組成物は通常の製薬学的賦形剤及び配合法を用いて調製することがで
きる。経口的投薬形態はエリキサー、シロップ、カプセル、錠剤などであること
ができる。典型的固体担体は、ラクトース、澱粉、グルコース、メチルセルロー
ス、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、マンニトールなどの不活
性物質であり;典型的液体経口用賦形剤にはエタノール、グリセロール、水など
が含まれる。すべての賦形剤は、必要な場合に崩壊剤、希釈剤、顆粒化剤、滑沢
剤、結合剤などと、投薬形態の調製の当該技術分野における熟練者に既知の通常
の方法を用いて混合することができる。非経口的投薬形態は水又は他の無菌の担
体を用いて調製することができる。
典型的に式Iの化合物は、製薬学的に許容され得るその塩として単離され、用
いられる。そのような塩の例には臭化水素酸、ヨウ化水素酸、塩酸、過塩素酸、
硫酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデ
リン酸、メタンスルホン酸、ヒドロエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、シ
ュウ酸、パモ酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロ
ヘキサンスルファミド酸及び糖酸塩が含まれる。
血栓性疾患の処置に加え、式Iの化合物は保存血液試料の凝固の予防のために
、ならびにステント及び整形外科用器具などの医療器具上のコーティングとして
用いることができる。
一般的にそれらは、化合物をトロンビンを含有する媒体と接触させることによ
る凝固を阻害したい、いずれの状況においても用いることができる。抗凝固剤を
用いたことがある者は、本発明のトロンビン阻害剤に関する他の多様な用途を見
いだすことができるであろう。本発明は抗血栓薬としての式Iの化合物の利用を
意図しているので、これらの用途は本発明の範囲内に含まれると考えられる。
本発明の化合物に関するさらに別の用途は、トリプシン阻害剤としてである。
トリプシンの阻害剤は、膵臓炎などの膵臓疾患の処置において臨床的に用いられ
てきた。本発明の化合物に関するIC50値は、膵臓薬であるメシル酸カモスタッ
ト及びナファモスタット(IC50はそれぞれ1x10-8及び1.3x10-8)と
比較して優るとも劣らない。式Iの化合物はこれらの治療薬と同じ方法で用いる
ことができる。
以下の実施例は本発明を例示するために含まれる。これらの実施例は本発明を
制限しない。それらは本発明の実行の方法を示唆することのみ
を意味する。当該技術分野における熟練者は、彼らにとって明らかな本発明の実
行の他の方法を見いだすることができる。しかしその方法は本発明の範囲内であ
るとみなされる。
実施例1および2N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンア
ミド
化合物番号1N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1R−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンア
ミド
化合物番号2
N−CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロピル−N G−CB
Z−L−アルギニン−アルデヒド(9.92g、14.5ミリモル;米国特許第4 ,703,036号
)、CH2Cl2(48mL)、アセトンシアノヒドリン(4.
0mL、43.4ミリモル)、およびトリエチルアミン(1.2mL、8.7ミリ
モル)の混合物を室温でアルゴン下で3時間撹拌した。追加部分のアセトンシア
ノヒドリン(1.3mL、14.2ミリモル)を加え、その後さらに1時間撹拌し
た。混合物を真空中で濃縮しそして水および酢酸エチルの間に分配させた。生じ
た有機
層を水部分および食塩水部分で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮した。残渣を数部分のヘキサンと共に粉砕し、そして生じた固体沈澱を真空中
で乾燥してシアノヒドリン中間体1aを固体として与えた。
気体状HCl(51g)をシアノヒドリン1a(9.3g、13.1ミリモル)
およびMeOH(200mL)の溶液中で−50〜−70℃でアルゴン雰囲気下
で1.5時間泡立てた。反応混合物を0℃の冷蔵庫の中に入れ、3日間監視し(
TLCおよびNMR)、そしてアルゴン下で分離漏斗に移した。反応混合物を水
(700mL)、酢酸エチル(250mL)およびNaHCO3(159g、1.
4モル)の撹拌された混合物に0−6℃で滴下した。クエンチ溶液のpHを監視
しそしてpH6.8より下にならないようにした。反応混合物が中和するまで追
加部分の水およびNaHCO3を加えた(測定されるpHにより指示される)。
生じた混合物をフィルター助剤を通して濾過すると濾液が残り、それを数部分の
酢酸エチルで洗浄した。一緒にした有機層を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2S
O4)、そして真空中で濃縮してイミダートのHCl塩1bを固体として与えた
。
2−アミノチオフェノール(18.53、18.52ミリモル)をイミダート1 b
(7.23g、9.26ミリモル)の無水エタノール(290mL)中の脱気さ
れた溶液に室温でアルゴン雰囲気下で加えた。生じた混合物を還流下で4.75
時間加熱し、室温に冷却し、大気酸素に室温で18時間露呈しそして真空中で濃
縮した。残渣をシリカゲル上でCH2Cl2/メタノール(95:5)を用いて溶
離させるクロマトグラフィーにより精製してヒドロキシベンゾチアゾール中間体1c
を白色フォームとして与えた。
デス−マーチン(Dess-Martin)ペリオジナン(1.59g、3.76ミリモル)
を1c(3.08g、3.76ミリモル)のCH2Cl2(40m
L)中溶液に室温でアルゴン雰囲気下で加えた。生じた混合物を45分間撹拌し
そして追加部分のペリオジナン(1.2g、2.83ミリモル)を加え、その後さ
らに15分間撹拌した。過剰のペリオジナンを酢酸エチル(300mL)で希釈
された8mLのクエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中の25gの
Na2S2O3)の添加により消費し、そして室温で15分間撹拌した。生じた水
層を単離しそして数部分の酢酸エチルで抽出しそして一緒にした有機抽出物を連
続的部分の水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮
してケトン1dを白色フォームとして与えた。
中間体ケトン1d(2.97g、3.63ミリモル)およびアニソール(10m
L)をHF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷却
した。HF(15−20mL)をこの管の中に蒸留しそして添加の完了時に混合
物の温度を自然に0℃に高めた。この混合物を2時間撹拌し、真空中で濃縮しそ
して数部分のエーテルと共に粉砕して黄色固体を与えた。この固体を水/アセト
ニトリル/TFA(70:30:0.2)を使用して逆相HPLCにより精製し
て化合物1および2
を与えた。各々のジアステレオマーを凍結乾燥して所望す生成物を白色フォー
ムとして与え、そこでは化合物1は集められた物質の91.5%である。化合物1
(L−アルギニンジアステレオマー):FAB−MS m/z550(MH+
)[α]D 20=−72.5°(c1.00、MeOH)。
C28H35N7O3S・2.75TFA・0.5H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,46.12;H,4.47;N,11.24;H2O,1.03
実測値:C,46.13;H,4.37;N,11.35;H2O,1.27
化合物2(D−アルギニンジアステレオマー):FAB−MS m/z550(
MH+)[α]D 20=−67.5°(c0.67、MeOH)。
C28H35N7O3S・3TFA・2H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,44.01;H,4.56;N,10.57;H2O,3.88
実測値:C,44.11;H,4.34;N,10.96;H2O,3.80
実施例3
ジシクロヘキシルカルボジイミド(18.24g、88.4ミリモル)のTHF
(35mL)中溶液を3,3−ジフェニルプロピオン酸(20.0g、88.4ミ
リモル)、2,4,5−トリクロロフェノール(17.4
5g、88.4ミリモル)およびTHF(50mL)の撹拌された溶液にアルゴ
ン下で−20℃で滴下した。反応混合物を−20℃で2.5時間撹拌し、0℃の
冷蔵庫の中に入れ、そしてフィルター助剤を通して濾過した。母液を真空中で濃
縮しそしてエタノールから再結晶化させて活性化されたエステル3aを固体とし
て与えた。
活性化されたエステル3a(15.0g、37.0ミリモル)をL−プロリン(
4.26g、37.0ミリモル)、トリエチルアミン(5.15mL)およびピリ
ジン(45mL)の混合物に5℃でアルゴン下で加えた。反応混合物を自然に室
温に暖め、76時間撹拌し、そして真空中で濃縮した。NaHCO3(3.42g
/130mL)およびエーテル(100mL)の水溶液を残渣に加えそして生じ
た混合物を室温で45分間撹拌した。有機層を水で数回抽出した。一緒にした水
層を2部分のエーテルで抽出し、1N HClで酸性化しそして数部分の酢酸エ
チルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Mg
SO4)そして真空中で濃縮してプロリン中間体3bを固体として与えた。
1.6Mn−ブチルリチウム/ヘキサン(16mL、25.6ミリモル)をベン
ゾチアゾール(3.7mL、33.9ミリモル)および無水THF(114mL)
の溶液に−78℃でアルゴン下で加えた。反応混合物を−78℃で15分間撹拌
しそしてN−α−Boc−N G−トシル−L−アルギニンN,O−ジメチルアミド
(800mg、1.69ミリモル;DiMaio,et al. Journal of Medicinal Chemi
stry 1992,35,3331)およびTHF(43mL)の溶液をカニューレを介して
温度を70℃より下に保ちながら加えた。生じた混合物を−78℃で1.66時
間撹拌し、飽和水性NH4Cl溶液(600mL)の中に注ぎ、15分間激しく
撹拌し、そして数部分の酢酸エチルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を
連続的に水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮し
た。残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサン(5:1)を用いて溶離させる
カラムクロマトグラフィーにより精製してベンゾチアゾール誘導体3cを油とし
て与えた。
ホウ水素化ナトリウム(63.8mg、1.69mg)をベンゾチアゾール2c
(307mg、0.563ミリモル)のMeOH(10mL)中溶液に−20℃
でアルゴン下で滴下した。この混合物を約−20℃で40分間撹拌しそしてアセ
トン(2mL)をゆっくり加えた。生じた混合物を自然に室温まで1.25時間
暖め、真空中で濃縮し、そして酢酸エチルおよび水の間に分配させた。水層を数
部分の酢酸エチルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を食塩水で洗浄し、
乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮してアルコール3dを薄黄色フォー
ムとして与えた。
アルコール3d(0.27g、0.49ミリモル)の10mLのTFA
/CH2Cl2(1:4)中溶液を室温でアルゴン下で1.5時間撹拌した。生じ
た混合物を真空中で濃縮して3eのTFA塩を油として与えた。
アミン3eのTFA塩(0.49ミリモル)、トリエチルアミン(0.25mL
)、中間体3b(158mg、0.49ミリモル)、ヒドロキシベンゾトリアゾ
ール水和物(111mg、0.54ミリモル)のアセトニトリル(10mL)中
溶液をDCC(73mg、0.54ミリモル)で処理しそして室温でアルゴン下
で20時間撹拌した。生じた混合物を濾過しそして固体を数部分のアセトニトリ
ルで洗浄した。濾液および洗浄液を一緒にし、真空中で濃縮しそして酢酸エチル
および水の間に分配させた。有機層を連続的部分の1N HCl、水、飽和水性
NaHCO3、および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮した。残渣をシリカゲル上でCHCl3/MeOHを用いて溶離させる分取ク
ロマトグラフィーを使用して精製してベンゾチアゾール3fを粘着性固体状とし
て与えた。
3f(7.2mg、0.0096ミリモル)のCH2Cl2(1mL)のデス−マ
ーチンペリオジナン(8.1mg、0.019ミリモル)の混合物を室温で窒素下
で1時間撹拌し、4mLのクエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中
の25gのNa2S2O3)で処理し、そして水およびCH2Cl2で希釈した。生
じた有機層を水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してケトン3g
をフォームとして与えた。
アニソール(1mL)およびケトン3g(137mg、0.17ミリモル)の
混合物をHF装置に連結されているテフロン反応管の中に入れ、そして−78℃
に冷却した。HF(5mL)を反応の管中に蒸留しそし
て生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。HFを真空中で除去しそして混合物を
3部分のエーテルと共に粉砕した。生じた沈澱を濾過し、空気乾燥し、アセトニ
トリル/水(1:1)の中に溶解させそしてCH3CN+2%TFA/H2O+0
.016%TFAを溶離剤として用いる逆相HPLCにより精製した。所望する
画分を真空中で濃縮しそして凍結乾燥して化合物2をDおよびLアルギニンジア
ステレオマー類の1:3混合物として与えた;IR(KBr,cm-1)1674
、1450、1204、1135;[α]D 19=−74.0(c0.60,MeOH)
;融点=106−120℃。C33H36N6O3S・1.75TFA・0.33H2Oに
関する計算された分析値:
計算値:C,52.96;H,5.02;N,10.15;H2O,3.81
実測値:C,53.27;H,5.13;N,10.34;H2O,3.86
実施例4
1,1′−カルボニルジイミダゾール(0.65g、4.05ミリモル)をN−
α−Boc−N G,N G′−ジ−CBZ−L−アルギニン(92.0g、3.69ミ
リモル)およびTHFの混合物に0℃でアルゴン下で加えそして生じた混合物を
0℃で1時間撹拌した。混合物を−48℃に冷
却しそして1M DIBAL/ヘキサン(10.3mL、10.3ミリモル)の溶
液を反応温度を−48〜−42℃の間に保つ速度で加えた。生じた混合物を−4
8℃でさらに15分間撹拌しそしてKHSO4の水溶液(1.4g/5.0mL)
を−40〜−28℃の間の温度で加えた。混合物を自然に室温に暖め、CH2C
l2を加え、そして生じた固体を濾過しそして追加部分のCH2Cl2で洗浄した
。集めた濾液を水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)そして真空中で濃縮した。残
渣をi−PrOHおよびヘキサンからの再結晶化により精製してアルデヒド4a
を固体として与えた。
アルデヒド4a(0.765g、1.36ミリモル)、CH2Cl2(5mL)お
よび2−(トリメチルシリル)チアゾール(1.07g、6.8ミリモル)の混合物
を室温でアルゴン下で16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して4bを
油として与えた。
トリフルオロ酢酸(6mL)をチアゾール4b(1.36ミリモル)およびC
H2Cl2(30mL)の撹拌された混合物に室温でアルゴン下でゆっくり加えた
。反応混合物を6時間撹拌しそして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でC
H2Cl2/MeOH/NH4OH(95:4.5:0.5)を溶離剤として用いる
フラッシュクロマトグラフィーにより精製して単独ジアステレオマーを与えた。
単離した生成物をCH2Cl2中に溶解させ、乾燥し(K2CO3)、濾過しそして
真空中で濃縮してアルコール4cをガラス状固体として与えた。
DCC(0.079g、0.38ミリモル)をアルコール4c(0.18g、0.
35ミリモル)、(CBZ)−N−メチル−D−フェニルアラ
ニル−L−プロリン(0.14g、0.35ミリモル;米国特許第4,703,03 6号
)、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.053g、0.38ミリモル
)およびCH3CN(4.5mL)の混合物に室温で加えた。反応混合物を3.5
時間撹拌しそして生じた固体沈澱を数部分のCH3CNで洗浄した。一緒にした
濾液を真空中で濃縮しそして酢酸エチルおよび水の間に分配させた。有機層を連
続的部分の水および食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)そして真空中で濃縮
した。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH(95/
5))により精製して結合されたアルコール4dを白色フォームとして与えた。
アルコール4d(0.14g、0.15ミリモル)およびCH2Cl2(3mL)
の溶液を1部分でデス−マーチンペリオジナン(76mg、0.179ミリモル
)およびCH2Cl2(4mL)の混合物に室温で加えた。反応混合物を35分間
撹拌しそして追加の数ミリグラムのデス−マーチンペリオジナンを加えた。生じ
た混合物をさらに10分間撹拌しそして10mLのクエンチ溶液(100mLの
飽和水性NaHCO3中の25gのNa2S2O3)を加え、その後にさらに10分
間撹拌した。生じた混合物を酢酸エチルおよび水の間に分配させそしてさらに5
分間撹拌した。有機層を数部分の水および食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4
)そして真空中で濃縮してケトン4eとして無色ガラスとして与えた。
ケトン4e(0.13g、0.144ミリモル)およびアニソール(1mL)を
HF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷却した。
HF(5−10mL)を直接このフラスコの中に蒸留し、混合物の温度を自然に
0℃に高めそしてこの混合物を1.5時間撹拌した。HFを真空中で除去しそし
て残渣を数部分のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。この固体を水/アセト
ニトリル/TFA(50:50:0.2)を用いて溶離させる逆相HPLCによ
り精製しそして真空中で濃縮した。残渣を水中に溶解させそしてすすぎたてのA
mberliteRIRA−400(OH-)イオン交換樹脂および水性0.1M
TFAでpH6.48に調節した。固体沈澱を濾過により単離しそして濾液を凍
結乾燥して化合物4を白色固体として与えた。
C24H33N7O3・2C2HF3O4・0.2H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,44.88;H,5.03;N,13.08;H2O,2.88
実測値:C,44.49;H,4.93;N,12.98;H2O,2.64
実施例5
1,1′−カルボニルジイミダゾール(9.89g、0.053ミリモル)を1
部分でN−α−CBZ−N G−トシル−L−アルギニン(25.2g、ミリモル)
およびTHF(160mL)の撹拌された溶液に0−10℃で加えた。1時間後
に、反応混合物を−42℃に冷却しそして1M DIBAL/ヘキサン(130
mL、130ミリモル)を30分間にわたり加えた。生じた混合物を−42℃で
さらに30分間撹拌した。1.2M HCL(365mL)のゆっくりした添加に
より反応をクエンチしそして反応温度を自然に室温に暖めた。この混合物を0.
6M HCl(360mL)およびCHCl3(400mL)で処理しそして室温
で2.5時間撹拌した。水相を数部分のCHCl3で洗浄しそして一緒にした有機
抽出物を連続的部分の水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮し
てアルデヒド5aを固体として与えた;FAB−MS m/z447(MH)+
。
KCN(6.0g、92ミリモル)をアルデヒド4a(22.0g、49ミリモ
ル)のMeOH(60mL)、H2O(60mL)および酢酸エチル(110m
L)中の撹拌された混合物に加えそして22℃で16時間撹拌した。生じた水層
を数部分の酢酸エチルで抽出しそして一緒にした有機抽出物を水で洗浄し、乾燥
し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してニトリル5bをフォームとして与えた
;FAB−MS m/z474(MH)+。
無水HCl(g)をニトリル5b(8.0g、16.9ミリモル)および無水M
eOH(162mL)の−78℃の溶液中で温度が−40℃を越えないような速
度で泡立てた。添加後に反応物を0℃で30分間撹拌
した。pHをpH6より上に保ちながら反応混合物を激しく撹拌されている飽和
水性NaHCO3に加えた。中和後に、pHを氷酢酸を用いてpH4.0に調節し
そして酢酸エチル(350mL)を加えた。混合物を4時間撹拌し、分離しそし
て水層を酢酸エチルで3回抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物を水、飽和水
性NaHCO3並びに食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮してイミダート5cを白色固体として与えた;FAB−MS m/z507(
MH)+。
イミダート5c(1.00g、1.84ミリモル)、2−アミノフェノール(0
.22g、2.03ミリモル)および無水EtOH(40mL)の溶液を還流下で
N2下で24時間加熱しそして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でCH2C
l2/MeOH(95:5)で溶離させるクロマトグラフィーにより精製してベ
ンゾキサゾール5dを白色フォームとして与えた;融点81−91℃;[α]D 25
−2.9(c,0.68,CHCl3)。C28H31N5O6S・0.6H2Oに関する計
算された分析値:
計算値:C,58.34;H,5.14;N,12.15;H2O,1.87
実測値:C,58.32;H,5.14;N,11.97;H2O,1.67
5d(0.87g、1.53ミリモル)、20%Pd(OH)4/C(0.21g)
および無水EtOH(19mL)の混合物を大気水素化器上に置きそしてH2下
で16時間撹拌した。生じた混合物をフィルター助剤を通して濾過し、そして真
空中で濃縮して遊離アミン5eを黄色フォームとして与えた。
DCC(0.25g、1.1ミリモル)およびCH3CN(1mL)の溶液を1
−ヒドロキシベンズトリアゾール水和物(0.16g、1.2ミリモル)、アミン5e
(0.47g、1.1ミリモル)、CBZ N−メチル−フェニルアラニル−
プロリン(0.44g、1.1ミリモル)およびCH3CN(15mL)の溶液に
N2下で滴下した。反応混合物を3.
5時間撹拌し、濾過しそして生じたフィルターケーキを数部分のCH3CNで洗
浄した。一緒にした濾液を真空中で濃縮し、酢酸エチルの中に溶解させ、連続的
部分の水および食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)そして真空中で濃縮した
。残渣をシリカゲル上でCH2Cl2/MeOH(93:7)を用いて溶離させる
カラムクロマトグラフィーにより精製して結合されたアルコール5fを黄色ガラ
スとして与えた。
アルコール5f(0.45g、0.56ミリモル)および無水CH2Cl2(5m
L)の溶液をデス−マーチンペリオジナン(300mg、0.え73ミリモル)
および無水CH2Cl2(20mL)の撹拌した混合物に室温でアルゴン下で加え
た。反応混合物を30分間撹拌しそして別の部分のデス−マーチンペリオジナン
(50mg、0.12ミリモル)を加え、その後室温でさらに10分間撹拌した
。撹拌された反応混合物に30mLのクエンチ溶液(100mLの水性NaHC
O3中の25gのNa2S2O3)を加え、その後1部分の酢酸エチルを加えた。生
じた有機層を連続的部分の飽和水性NaHCO3および食塩水で洗浄し、乾燥し
(MgSO4)そして真空中で濃縮してケトン5gをフォームとして与えた;F
AB−MS m/z882(MH)+。
ケトン5g(0.45g、0.54ミリモル)およびアニソール(約2.0mL
)をHF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷却し
た。HF(0.5−1.0mL)を直接このフラスコの中に蒸留し、混合物の温度
を自然に0℃に高めそしてこの混合物を0℃で4時間撹拌した。HFを真空中で
除去しそして残渣を数部分のエーテルと共に粉砕して黄色固体を与え、それを水
/アセトニトリル/TFA(70:30:0.2)で溶離させる逆相HPLCに
より精製した。所望する生成物を含有する画分を真空中で濃縮しそして凍結乾燥
して化合物5を粉末として与えた;融点81−91℃;[α]D 25−63.3(c0
.58,MeOH);FAB−MS m/z534(MH)+。
C28H35N7O4・4・(C2HF3O2)・2.5H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,41.97;H,4.25;N,9.52;H2O,3.93
実測値:C,42.26;H,4.42;N,9.87;H2O,4.27
実施例6
1,1−カルボニルジイミダゾール(1.8g、11.0ミリモル)をN−α−
Fmoz−N G−トシル−L−アルギニン(6.0g、10.0ミリモル)の無水
THF(30mL)中溶液にアルゴン下で0℃で加えそして0℃で1.5時間撹
拌した。反応混合物を−48℃に冷却しそして1M DIBAL(28mL、2
8ミリモル)を20分間滴下し、生じた混合物をさらに1.5時間撹拌し1.2N
HCL(67mL)を撹拌しながら加えた。混合物を自然に室温に暖めそして
0.5N HCl(65mL)およびクロロホルムの間に分配させた。生じた水層
を数部分のクロロホルムで洗浄した。一緒にした有機抽出物を連続的部分の水お
よび食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してアルデヒド6a
を白色片状固体として与えた。
KCN(1.44g、22ミリモル)およびH2O(125mL)の溶液をアル
デヒド6a(5.9g、11.0ミリモル)の酢酸エチル(250mL)中溶液に
加えそして生じた混合物を室温でアルゴン下で40時間撹拌した。有機層を分離
しそして水層を3部分の酢酸エチルで洗浄した。一緒にした酢酸エチル抽出物を
食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、真空中で濃縮しそして冷蔵庫の中でア
ルゴン下で貯蔵した。残渣を酢酸エチル(100mL)および飽和水性NaHC
O3(200mL)の間に分配させそして固体NaHCO3の添加によりpHを7
.0に保った。固体NaHCO3を濾過により除去しそして生じた水層を数部分の
酢酸エチルで洗浄した。一緒にした有機層を食塩水で2回洗浄し、乾燥し(Mg
SO4)そして真空中で濃縮してシアノヒドリン6bを白色固体として与えた:
FAB−MS m/z562(MH)+。
HCl(21g)をニトリル6b(3.0g、5.34ミリモル)およびメタノ
ール(53mL)の溶液中でアルゴン下で−40℃の温度で20分間泡立てた。
この反応容器を窒素下で閉じそして凍結器の中に−15℃で46時間入れそして
真空中で室温で濃縮した。残渣を飽和水性NaHCO3溶液(250mL)およ
び酢酸エチルの間に分配させた。有機層を2部分の食塩水で洗浄し、乾燥し(M
gSO4)そして真空中で濃縮してイミダート6cを固体として与えた。
システインエチルエステル塩酸塩(1.97g、10.6ミリモル)をイミダー
ト6c(3.30g、5.3ミリモル)およびCH2Cl2(100mL)の溶液に
加えそして生じた混合物をアルゴン下で室温で3時間
撹拌した。固体沈澱を濾過により除去しそして濾液を真空中で濃縮した。残渣を
CH2Cl2/メタノール(97:3)を溶離剤として使用するHPLCにより精
製してチアゾリン誘導体6dを固体として与えた;FAB−MS m/z694
(MH)+。
ジエチルアミン(2.5mL、24.2ミリモル)を誘導体6d(2.20g、
3.17ミリモル)の無水アセトニトリル(50mL)中の撹拌された溶液に−
5℃で滴下しそして反応物を自然に室温に18時間暖めた。残渣を真空中で濃縮
し、無水CH2Cl2の中に溶解させ、そして真空中で再び濃縮した。残渣を数部
分のヘキサンと共に粉砕しそして真空中で濃縮してアミン6eを油として与えた
;FAB−MS m/z472(MH)+。
ダンシルクロリド(890mg、3.3ミリモル)をアミン6e(2.21g、
3.1ミリモル)およびCH2Cl2の溶液に−5℃でアルゴン下で加えた。添加
の完了時に、反応混合物を室温で1時間撹拌した。生じた混合物を真空中で濃縮
しそしてCHCl3および飽和水性NaHCO3の間に分配させた。有機層を食塩
水で洗浄し、乾燥し(K2CO3)、そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル
上でCH2Cl2/MeOH(97:3)で溶離させるカラムクロマトグラフィー
により精製して保護されたアミン6fを与えた;FAB−MS m/z705(
MH)+。
活性化されたMnO2(0.75g)をアミン6f(0.70g、1.49ミリモ
ル)およびCH2Cl2(25mL)の溶液に加えそして生じた混合物を室温で一
夜撹拌した。追加部分のMnO2(0.75g)を加えそしてこの混合物を室温で
さらに4時間撹拌した。さらに別部分のMnO2(0.75g)を加えそして生じ
た混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をフィルター助剤を通して1回
そして次にナイロン66フィルター(0.45μm)を通して濾過してCHCl3
/MeOHを用いてフィルターケーキを洗浄した。一緒にした洗浄液を乾燥し(
Na2SO4)そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルおよびCH2Cl2/M
eO
H(97:3)を溶離剤とし使用するHPLCにより精製してチアゾール6gを
固体として与えた;FAB−MS m/z701(MH)+。
チアゾール6g(151mg、0.20ミリモル)およびアニソールの溶液を
HF装置反応容器中に無水条件下で入れそして−78℃に冷却した。無水HF(
4.5−6.0mL)を容器の中に直接蒸留しそして反応混合物を自然に5℃に暖
めそして5℃で3.5時間撹拌した。HFを真空中で除去しそして残渣を数部分
のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。この固体をH2O/CH3CN/TFA
(30:20:0.2)を用いて溶離させる逆相HPLCにより精製して油を与
えた。この油を蒸留水の中に溶解させそしてAmberliteRIRA400
(OH-)樹脂の添加によりpH6.20に中和した。溶液を濾過しそして凍結乾
燥して化合物6を固体として与えた;融点90−98℃;FAB−MS m/z
547(MH)+。
実施例7
(±)−N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピペリジンカルボキシアルデ
ヒド(2.13g、10.0ミリモル;Hassner,et al,Journal Of Organic Che
mistry 1991,56,2775)を2−(トリメチルシリル)チアゾール(2.03g、1
1.0ミリモル)に室温でアルゴン下で加えた。反応混合物を6時間撹拌し、次
に無水THF(100mL)および5mLの1.0M弗化テトラブチルアンモニ
ウム/THFで希釈し、さらに40分間撹拌しそして真空中で濃縮した。残渣を
酢酸エチルの中に溶解させそして飽和水性NaHCO3で洗浄し、乾燥し(Na2
SO4)そして真空中で濃縮してチアゾール7aを固体として与えた;FAB−
MS m/z229(MH)+。
チアゾール7a(3.22g、9.0ミリモル)、CH2Cl2(100
mL)およびTHF(20mL)の溶液をアルゴン下で室温で3時間撹拌しそし
て真空中で濃縮した。残渣をCHCl3(100mL)および50%水性NaO
H(20mL)の間に分配させ、次にアルゴン下で室温で撹拌した。別部分のC
HCl3(100mL)を加えそして混合物をさらに再び撹拌した。有機層を除
去しそして生じた水層を数部分のCHCl3で洗浄した。一緒にした有機洗浄液
を乾燥し(K2CO3)そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でEtOA
c/MeOH/NH4OH(97:3:1)で溶離させるクロマトグラフィーに
より精製してピペリジン誘導体7bを分離されたジアステレオマー類として与え
た。
N−メチルモルホリン(0.48g、4.68ミリモル)をN−α−Boc−N G
−ニトロ−L−アルギニン・2/3Et2O・1/4EtOAcおよび無水THF(2
0mL)の混合物に−20℃で加えた。クロロ蟻酸イソブチルをこの混合物に−
15〜−20℃で滴下し、生じた混合物を35分間撹拌した。ピペリジン誘導体7b
(0.85g、4.2ミリモル)および無水THF(30mL)の溶液をアル
ゴン下で−20℃で加えた。この混合物を−15℃で45分間撹拌し、自然に3
時間室温に暖めそし
て0℃の冷蔵庫の中に16時間入れた。反応混合物を濾過しそして濾液を真空中
で濃縮した。残渣をCHCl3の中に溶解させそして有機層を連続的部分の飽和
水性NaHCO3および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で
濃縮してアルギニン誘導体7cを固体として与えた;FAB−MS m/z50
0(MH)+。
6N HCl/EtOH(40mL)をアルゴン下でアルギニン誘導体7c(
1.75g、3.5ミリモル)および無水THF(30mL)の溶液に室温で加え
た。反応混合物を1時間撹拌しそして別部分の6NHCl/EtOH(10mL
)を加え、その後にさらに撹拌した(2時間)。さらに別部分の6N HCl/
EtOH(10mL)を加え、その後さらに1時間撹拌した。反応混合物を真空
中で濃縮しそしてTHFと共に粉砕して固体を与えた。1部分のこの固体(1.
26g、2.30ミリモル)を無水THF(45mL)およびトリエチルアミン
(0.75mL)と共に撹拌した。ダンシルクロリド(0.63g、2.33ミリ
モル)を加えそして反応混合物を室温でさらに3時間撹拌した。別部分のトリエ
チルアミン(0.25g)およびダンシルクロリド(0.20g)
を加え、その後さらに1時間室温で撹拌した。反応混合物を濾過し、真空中で濃
縮しそして数部分のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。固体をシリカゲル上
でEtOAc/MeOH/NH4OH(96:3:1)で溶離させるカラムクロ
マトグラフィーにより精製して7dを固体として与えた;FAB−MS m/z
633(MH)+。
デス−マーチンペリオジナンを誘導体7d(0.19g、0.30ミリモル)お
よびCH2Cl2(10mL)の撹拌された溶液に室温でアルゴン下で加えた。反
応混合物を1.5時間撹拌しそして30mLのクエンチ溶液(100mLの飽和
水性NaHCO3中の25gのNa2S2O3)で処理した。生じた有機層を食塩水
で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。残渣をHF装置の反
応容器の中にアニソールと共に入れそして−78℃に冷却した。HFを反応容器
の中に蒸留しそして容器の温度を自然に5℃に高めそしてそこに40分間保った
。混合物を真空中で濃縮しそしてエーテルと共に粉砕して粘着性固体を与えた。
この固体をH2O/CH3CN/TFA(60:40:0.2)を用いる逆相HP
LCにより精製して化合物7をジアステレオマー類の混合物と
して与えた;融点85−100℃;[α]D 25+60.4(c0.95,CH3OH)
;FAB−MS m/z586(MH)+。
C27H35N7O4S2・C2HF3O2・0.2H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,44.44;H,4.53;N,11.52;H2O,1.05
実測値:C,44.36;H,4.44;N,11.54;H2O,0.92
実施例8
(トリフェニルホスホラニリジエン)酢酸メチル(4.89g、114.6ミリモ
ル)を一部分ずつ(±)−N−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−
カルボキシアルデヒド(3.12g、14.6ミリモル)および無水THF(30
mL)の溶液に室温で加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌しそして真空中
で濃縮した。残渣をエーテル(25mL)で処理しそして生じた沈澱を濾過によ
り除去した。濾液を真空中で濃縮しそして残渣をシリカゲル上でヘキサン/エー
テル(4:1)を溶離剤として使用してクロマトグラフィーにより精製してエス
テル誘導体8aを油として与えた。
塩化リチウム(1.04g、24.5ミリモル)をエステル8a(2.20g、
8.2ミリモル)および無水THF(24mL)の溶液に加えた。ホウ水素化ナ
トリウム(0.93g、24.5ミリモル)をこの混合物に加え、次に無水エタノ
ール(29mL)を加え、そして生じた混合物を室温で48時間撹拌した。混合
物を0℃に冷却しそして10%水性クエン酸を加えてpHを4にした。生じた混
合物を真空中で濃縮し、H2O(40mL)の中に溶解させそして10%水性ク
エン酸を用いてpH4に調節した。水層を数部分のCH2Cl2で抽出しそして一
緒にした有機抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮してアルコール誘導体8bを油として与えた:GC/MS(EI) m/z2
27(M)+。
アルコール8b(2.06g、8.2ミリモル)およびCH2Cl2(20mL)
の溶液を2分間クロロ蟻酸ピリジニウム(2.64g、12.3ミリモル)および
CH2Cl2の混合物に室温で加えた。混合物を30分
間撹拌し、エーテル(200mL)を加えそして生じた固体沈澱を濾別した。こ
の固体を数部分のエーテル/CH2Cl2(2:1)で洗浄しそして一緒にした濾
液および有機洗浄液を一緒にしそしてシリカゲルを通して濾過した。有機溶液を
乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して無水アルデヒド誘導体8cを油と
して与えた。
2−トリメチルシリルチアゾール(1.63g、8.8ミリモル)をアルデヒド8c
(1.93g、8.0ミリモル)にアルゴン下で室温で加えた。生じた反応混
合物を3.25時間撹拌し、無水THFおよび1.0M弗化テトラブチルアンモニ
ウム/THF(4.0mL)で希釈し、30分間撹拌しそして真空中で濃縮した
。残渣を酢酸エチルの中に溶解させ、飽和水性NaHCO3で洗浄し、乾燥し(
Na2SO4)そして真空中で濃縮してチアゾール8dを油として与えた。
トリフルオロ酢酸(16mL)をチアゾール8d(2.48g、7.6ミリモル
)およびCH2Cl2(50mL)の溶液に室温でアルゴン下で
加えた。反応混合物を2時間撹拌し、真空中で濃縮しそしてCHCl3(60m
L)の中に溶解させた。この溶液を50%水性NaOH(20mL)を用いて塩
基性にしてそして水層を数部分のCHCl3/2−プロパノール(20:1)で
洗浄した。一緒にした有機抽出物を乾燥し(K2CO3)そして真空中で濃縮して
油を与えた。この油をシリカゲル上で酢酸エチル/MeOH/NH4OH(97
:3:1〜90:7:3)で溶離させるクロマトグラフィーにより精製して脱保
護されたチアゾール8eを与えた;FAB−MS m/z227(MH)+。
クロロ蟻酸イソブチル(0.39g、2.87ミリモル)をN−α−Boc−N G
−ニトロ−L−アルギニン・2/3Et2O・1/4EtOAc(1.12g、2.87
ミリモル)、N−メチルモルホリン(0.32g、3.20ミリモル)および無水
THF(20mL)の溶液に−20℃でアルゴン下で滴下した。反応混合物を−
5〜−10℃で30分間撹拌しそして−20℃に冷却した。チアゾール誘導体8 e
(0.65g、2.87ミリモル)およびTHF(20mL)の溶液を2−3分
間にわたり滴下しそして生じた混合物を−15〜−10℃で45分間撹拌しそし
て室温で
16時間撹拌した。別部分のN−α−Boc−N G−ニトロ−L−アルギニン・2
/3Et2O・1/4EtOAc(0.56g、1.44ミリモル)、N′メチルモルホ
リン(0.16g、1.6ミリモル)およびクロロ蟻酸イソブチル(0.195g
、1.44ミリモル)を上記の通りにして製造しそして−15〜−10℃で1時
間撹拌しそして最初の反応混合物に加えた。生じた混合物を−15〜−10℃で
1時間そして室温で16時間撹拌した。反応混合物を濾過しそして真空中で濃縮
しそしてCHCl3の中に溶解させた。有機溶液を連続的部分の飽和水性NaH
CO3および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。
残渣を酢酸エチル/MeOH/NH4OH(30:301)で溶離させるHPL
Cにより精製してアルギニン誘導体8fを固体として与えた。
エタノール性6N HCl(20mL)をアルギニン誘導体8f(0.87g、
1.65ミリモル)および無水THF(15mL)の撹拌された溶液に室温でア
ルゴン下でゆっくり加えた。反応混合物を45分間撹拌し、真空中で濃縮しそし
てTHF(20mL)の中に溶解させた。トリエチルアミン(0.75g、7.4
ミリモル)を加え、その後ダンシル
クロリド(0.46g、1.70ミリモル)を加え、そして生じた混合物を室温で
アルゴン下で18時間撹拌した。別部分のトリエチルアミン(0.50g、4.9
ミリモル)およびその後ダンシルクロリド(0.23g、8.5ミリモル)を加え
、そして生じた混合物を24時間撹拌した。混合物を濾過しそして濾液を真空中
で濃縮しそして数部分のエーテルと共に粉砕してダンシル誘導体8gを固体とし
て与え、それをさらに精製せずに使用した;FAB−MS m/z661(MH
)+。
デス−マーチンペリオジナン(0.72g、1.70ミリモル)をダンシル誘導
体8f(1.20g、1.36ミリモル)および無水CH2Cl2(40mL)の撹
拌された混合物に5℃でアルゴン下で一部分ずつ加えた。反応混合物を自然に室
温に暖め、1.5時間撹拌し、100mLのクエンチ溶液(100mLの飽和水
性NaHCO3中の25gのNa2S2O3)で処理しそしてCHCl3(50mL
)で抽出しそして生じた水層を数部分のCHCl3で洗浄した。一緒にした有機
抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。残渣
を酢酸エチル/MeOH/NH4OH(95:5:1)で溶離させるクロマトグ
ラフィー(シリカゲル)により精製した。所望する画分を真空中で濃縮し、CH2
Cl2の中に溶解させ、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してケトン誘
導体8hを固体として与えた;FAB−MS m/z882(MH)+。
ケトン誘導体8h(160mg、0.2ミリモル)をHF装置の反応容器中に
入れ、無水アニソール(2mL)を加えそして混合物を−78℃に冷却した。H
F(5mL)を容器の中に蒸留しそして反応混合物を自然に0℃まで暖めた。1
時間後に、HFを真空中で除去し、エーテル(25mL)を残渣に加えそして混
合物を0℃の冷蔵庫の中でアルゴン下で16時間貯蔵した。エーテルを除去しそ
して固体残渣を数部分のエーテルと共に粉砕し、単離しそして真空中で乾燥した
。残渣をCH3CN/H2O/TFA(93:7:0.2)で溶離させるカラムク
ロマトグラフィー(逆相)により精製して化合物8をジアステレオマー類の1:
1混合物として与えた:融点65−70℃;[α]D 25+35.6(c0.52,Me
OH);FAB−MS m/z614(MH)+。
C29H39N7O4S2・3.5C2HF3O2・0.5H2Oに関する計算され
た分析値:
計算値:C,42.71;H,4.29;N,9.59;H2O,0.88。
実測値:C,42.76;H,4.44;N,9.67;H2O,0.81。
実施例9
2−ナフタレンスルホニルクロリド(4.52g、20ミリモル)およびエー
テル(50mL)の溶液をグリシン(1.5g、20ミリモル)および1N Na
OH(40mL)の撹拌された溶液に室温で加えた。この混合物を6時間撹拌し
、エーテル層を分離しそして水層を数部分のエーテルで洗浄した。水層を1N
HClでpH1に調節しそしてH2O(50mL)で希釈した。生じた固体沈澱
を濾過により単離しそして真空中で乾燥して酸9aを固体として与えた。
DCC(0.55g、2.67ミリモル)およびCH3CN(10mL)
の溶液を1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(0.49g、3.64ミリモ
ル)、アミン6eのD−アルギニンエピマー(1.43g、2.43ミリモル)、
酸9a(0.64g、2.43ミリモル)およびCH3CN(20mL)の溶液に
アルゴン下で滴下した。混合物を室温で2時間撹拌し、濾過しそして真空中で濃
縮した。残渣を水中に溶解させ、連続的部分の飽和水性NaHCO3および食塩
水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。この残渣を溶離剤
としての酢酸エチル/MeOH/NH4OH(95:5:1)を用いるクロマト
グラフィーにより精製した。所望する画分を一緒にし、乾燥し(Na2SO4)そ
して真空中で濃縮して結合された中間体9bをジアステレオマー類の混合物とし
て与えた;FAB−MS m/z719(MH)+。
活性化されたMnO2(0.90g、10.4ミリモル)を中間体9b(0.85
g、1.18ミリモル)およびCH2Cl2(35mL)の撹拌された溶液に室温
で加えた。反応混合物を室温で48時間撹拌し、ナイロン66フィルター(0.
45μm)を通して濾過しそして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上で溶離
剤としての酢酸エチル/MeOH(95:5)で溶離させるクロマトグラフィー
により精製した。所望する画
分を集め、CH2Cl2の中に溶解させ、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮してチアゾール誘導体9cをジアステレオマー類の混合物として与えた;FA
B−MS m/z717(MH)+。
デス−マーチンペリオジナン(105mg、0.248ミリモル)をチアゾー
ル9c(160mg、0.0246ミリモル)およびCH2Cl2(5mL)の撹
拌された溶液に室温で加えた。クエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3
中の25gのNa2S2O3)、酢酸エチル(20mL)の添加およびその後の4
0分間の撹拌により反応混合物をクエンチした。生じた有機層を分離しそして水
層を数部分の酢酸エチルで洗浄した。一緒にした有機抽出物を連続的部分の水性
NaHCO3および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮
してケトン9dをジアステレオマー類の混合物として与えた:FAB−MS m
/z715(MH)+。
ケトン9d(190mg、0.26ミリモル)およびアニソール(2mL)を
テフロン反応管の中で一緒にしそしてHF装置上に置いた。HF(10mL)を
フラスコの中に−78℃で蒸留し、生じた混合物を0℃に暖めそして0℃で3時
間撹拌した。HFを真空中で除去し、エーテル(25ml)を加えそして栓をし
たフラスコを冷蔵庫の中に16時間入れた。生じた固体沈澱を濾過により単離し
、数部分のエーテルで洗浄
しそして窒素流下で乾燥した。この固体を逆相HPLCによりH2O/CH3CN
/TFA(60:40:0.2)により精製して固体を与えた。この固体を凍結
乾燥して化合物9を固体として与えた:融点105−110℃:C24H28N6O6
S2・C2HF3O2・H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,45.08;H,4.51;N,12.13;H2O,2.60。
実測値:C,44.96;H,4.26;N,11.97;H2O,2.99。
実施例10
二炭酸ジ−tert−ブチル(21.8g、0.10モル)および無水CH2C
l2(200ml)の溶液を(±)−2−ピペリジンエタノール(12.9g、0.
10モル)およびCH2Cl2(200mL)の撹拌された溶液に0℃でアルゴン
下で30分間滴下した。反応物を自然に室温に暖めそして5時間撹拌した。反応
混合物を1N HClで2回、飽和水性NaHCO3で1回そして食塩水で1回抽
出し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して保護されたアミン10aを
油として与えた。
アミン10a(10.3g、45ミリモル)およびCH2Cl2(100mL)
の溶液をクロロ蟻酸ピリジニウム(14.5g、67.5ミリモル)の撹拌された
溶液に室温で15分間加えた。生じた混合物を4時間撹拌しそしてエーテル(6
00mL)で希釈した。全反応混合物をフィルター助剤を通して濾過しそして真
空中で濃縮してアルデヒド10bを油として与えた。
酢酸メチルトリフェニルホスホラリジン)(13.46g、40.3ミリモル)
を数部分でアルデヒド10b(9.14g、40.3ミリモル)およびTHF(1
00mL)の溶液に室温でアルゴン下で加えた。反応混合物を16時間撹拌しそ
して真空中で濃縮した。残渣を数部分のエーテルと共に粉砕した。一緒にしたエ
ーテル性抽出物を乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してエステル10c
を油として与えた。
エステル10c(7.75g、27.3ミリモル)およびLiCl(3.49g
、82ミリモル)の無水THF(80mL)中溶液を室温でアルゴン下で撹拌し
ながらNaBH4(3.12g、82ミリモル)で処理した。EtOH(97mL
)を加えそして生じた混合物を室温で62時間撹拌した。生じた混合物を0℃に
冷却しそして10%水性クエン酸を用いてpH4に調節した。この混合物を真空
中で濃縮して水層を与えた。この層を10%クエン酸を用いてpH4に再調節し
、室温で30分間撹拌し、そしてCH2Cl2で数回抽出した。一緒にした有機抽
出物を食塩水で洗浄し、乾燥しそして真空中で濃縮してアルコール10dを油と
して与えた。
アルコール10d(6.06g、23.5ミリモル)およびCH2Cl2(50m
L)の溶液をクロロ蟻酸ピリジニウム(7.60g、35.3ミリモル)およびC
H2Cl2(150mL)の混合物に10分間加えそし
て生じた混合物を室温で2時間撹拌した。ジエチルエーテル(250mL)を加
えそして生じた混合物をシリカゲルの栓を通して濾過し、それをCH2Cl2/E
t2O(1:1)で洗浄した。濾液を乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮
しそして残渣をカラムクロマトグラフィーによりシリカゲル上で酢酸エチル/ヘ
キサンで溶離してアルデヒド10eを油として与えた。
2−(トリメチルシリル)チアゾール(1.70g、9.2ミリモル)をアルデヒ
ド10e(2.07g、8.1ミリモル)に室温でアルゴン下で加えた。反応混合
物を4時間撹拌し、THF(60mL)および1.0M弗化テトラブチルアンモ
ニウム/THFで希釈し、その後さらに15分間撹拌した。生じた混合物を真空
中で濃縮し、酢酸エチルで希釈し、連続的な数部分の飽和水性NaHCO3およ
び食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してチアゾール誘
導体10fを油として与えた。
トリフルオロ酢酸(16mL)をチアゾール10f(2.90g、8.0ミリモ
ル)およびCH2Cl2(90mL)の撹拌された混合物に室温でアルゴン下で加
えた。混合物を1時間撹拌し、真空中で濃縮し、そしてCH2Cl2(150mL
)で希釈した。生じた混合物を中和し(K2CO3)、濾過しそして真空中で濃縮
した。残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/MeOH/NH4OH(95:5:2
)を用いて溶離させるクロマトグラフィーにより精製した。所望する画分を真空
中で濃縮し、CH2Cl2の中に溶解させ、乾燥し(K2CO3)そして真空中で濃
縮してアミン10gをジアステレオマー類の混合物として与えた。
クロロ蟻酸イソブチル(0.55g、4.00ミリモル)をN−α−Boc−N G
−ニトロ−L−アルギニン・2/3Et2O・1/4EtOAc(1.56g、4.0ミ
リモル)、4−メチルモルホリン(0.44g、4.4ミリモル)および無水TH
F(25mL)の撹拌された混合物に−20〜−15℃でアルゴン下で加えそし
て反応混合物を−15〜−10℃で1.5時間保った。アミン10f(0.85g
、3.54ミリモル)およびTHF(5mL)の溶液を60秒間−10℃で加え
た。反応混合物を−10℃で1時間撹拌し、自然に室温まで暖め、そして16時
間撹拌した。1滴のDMFを加え、生じた混合物をさらに2時間撹拌しそして濾
過した。濾液を真空中で濃縮しそしてCHCl3の中に溶解させた。有機層を連
続的部分の飽和水性NaHCO3および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)
そして真空中で濃縮して結合された誘導体10gを固体として与えた。
エタノール性6N HClを誘導体10g(1.60g、2.95ミリモル)お
よびTHF(30mL)の溶液に室温でアルゴン下で加えた。生じた混合物を2
.5時間撹拌し、真空中で濃縮し、THF(25mL)
の中に溶解させそして再度濃縮して油を与えた。残渣をTHF(40mL)の中
にトリエチルアミン(15ミリモル)と共に溶解させそしてダンシルクロリド(
0.84g、3.1ミリモル)で処理した。この混合物を室温でアルゴン下で16
時間撹拌した。生じた混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣をエ
ーテルと共に2回粉砕してダンシル誘導体10hを白色固体として与え、それを
精製せずに次の段階で使用した。
デス−マーチンペリオジナン(0.90g、2.1ミリモル)を誘導体10h(
1.02g、1.5ミリモル)およびCH2Cl2(30mL)の撹拌された溶液に
室温でアルゴン下で加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌し、50mLのクエ
ンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中の25gのNa2S2O3)で処理
し、そして40分間撹拌した。有機層を分離しそして水層をCH2Cl2で2回抽
出した。一緒にしたCH2Cl2抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)
そして真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10mL)およびMeOH(3m
l)の中に溶解させ、シリカゲル上で酢酸エチル/MeOH/NH4OH(9
5:5:1)で溶離させるクロマトグラフィーにより精製した。所望する画分を
一緒にし、CH2Cl2の中に溶解させ、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃
縮してケトン10iを固体として与えた。
ケトン10i(0.32g、0.47ミリモル)およびアニソール(5mL)を
HF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷却した。
HF(20mL)を直接このフラスコの中に蒸留しそして混合物の温度を自然に
0℃に高めた。この混合物を1時間撹拌し、HFを真空中で除去しそして残渣を
エーテル(25mL)の中に溶解させそして冷蔵庫の中で無水条件下で一夜貯蔵
した。エーテル層を除去しそして生じた残渣を数部分のエーテルと共に粉砕して
固体を与えた。この固体をH2O/CH3CN/TFA(60:40:0.2)を
使用する逆相HPLCにより精製して化合物10をジアステレオマー類の混合物
として与えた:融点81−91℃;[α]D 25+25.9(c0.26,MeOH);
FAB−MS m/z628.9(MH)+。
C30H41N7O4S2・3C2HF3O2・H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,43.77;H,4.69;N,9.92;H2O,1.82
実測値:C,43.77;H,4.56;N,10.00;H2O,1.82
実施例11N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[5−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ペンチル]−L−プロリン
アミド
L−Cα−メチルオルニチン・2HCl(7.03g、35ミリモル;Zhenpin
g,Z.;Edwards,P.;Roeske,R.W.Int.J.Peptide Protein Res.1992,40
,119-126)の60mLの水中懸濁液を5℃に冷却しそしてpHを3N NaOH
を用いて11.0に調節した。アルゴン下で5℃で撹拌しながらクロロ蟻酸ベン
ジル(6.00mL、42ミリモル)を4時間滴下した。反応物を自然に22℃
に16時間ゆっくり暖めそして次にエーテルで3回抽出した。水層を5℃に冷却
し、3N HClを用いてpH2.0に調節し、そして酢酸エチルで3回抽出した
。冷たい酸性の水層を3N NaOHを用いてpH11.0に再調節しそして17
5mLのジオキサンで希釈した。二炭酸ジ−tert−ブチル(38.2g、1
75ミリモル)を1部分で5℃でアルゴン下で撹拌しながら加
えた。反応物を自然に22℃に16時間ゆっくり暖め、pHを3N NaOHを
用いて11.0に調節し、そして別部分の二炭酸ジ−tert−ブチル(38.2
g、175ミリモル)を加えそして22℃で24時間撹拌した。ジオキサンを真
空中で40℃で除去しそして反応混合物を3N NaOHを用いてpH11に調
節し、エーテルで3回抽出し、5℃に冷却し、そしてNaClを飽和させた。酢
酸エチル(100mL)を加えそして5℃で撹拌しながら水層を25%水性クエ
ン酸を用いてpH4.0に調節した(注意:CO2の発生)。層を分離しそして酸
性の水層をさらに5部分の酢酸エチルで抽出した。一緒にした酢酸エチル抽出物
を乾燥し(MgSO4)、Celatom FW−14を通して濾過しそして真空
中で40℃で濃縮して3.70g(56%)の11aを透明ガラスとして与えた
;FAB−MS m/z381(MH)+。
化合物11a(6.86g、18ミリモル)を180mLのメタノールの中に
溶解させそして1.37gの20%Pd(OH)2/Cと一緒にしそして60psi
gのH2下でパル水素化装置上に18時間置いた。反応物を濾過しそしてフィル
ターケーキを150mL部分の熱いメタノール(注意)で5回抽出した。一緒に
したメタノール抽出物をCelatom FW−14を通して濾過しそして真空
中で40℃で濃縮して3.5
0g(79%)の化合物11bを白色固体として与えた;FAB−MS m/z
247(MH)+。
化合物11b(3.40g、13.8ミリモル)をDMF(75mL)中のトリ
エチルアミン(5.77mL、41.4ミリモル)と一緒にしそして生じた懸濁液
にN,N′−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−S−メチルイソチオウレア(7.
42g、20.7ミリモル;同上)を加えた。生じた混合物を22℃で窒素雰囲
気下で40時間撹拌し、トリエチルアミン(2.0mL、14.4ミリモル)およ
びN,N′−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−S−メチルイソチオウレア(0.
78g、2.2ミリモル)で処理し、24時間撹拌し、再びトリエチルアミン(
2.0mL、14.4ミリモル)およびN,N′−ビス(ベンジルオキシカルボニル
)−S−メチルイソチオウレア(1.48g、4.1ミリモル)で処理し、そして
22℃で4日間撹拌した。粗製反応混合物をCelatom FW−14を通し
て濾過しそしてDMFを真空中で40℃で除去した。油状残渣を200mLの0
.1N NaOHおよび200mLのエーテルの間に分配させた。塩基性の水層を
エーテルで4回抽出し、5℃に冷却し、酢酸エチルで積層し、そしてクエン酸を
用いてpH3.5に調節した。
層を分離しそして酸性の水層を酢酸エチルで4回抽出した。一緒にした酢酸エチ
ルを乾燥し(Na2SO4)、Celatom FW−14を通して濾過し、そし
て真空中で40℃で濃縮した。残渣をシリカゲル上でCH2Cl2/MeOH(9
5:5)を用いるHPLCにより精製して5.94g(77%)の11cを白色
フォームとして与えた;FAB−MS m/z557(MH)+。
化合物11c(5.86g、10.5ミリモル)の210mLのメタノール中溶
液に20%Pd(OH)2/C(1.47g)を加えそして混合物を60psigの
水素下でパル水素化装置上に置いた。24時間後に、別部分の20%Pd(OH)2
/C(0.74g)を加えそして反応物を60psigの水素下でパル水素化装
置上に6時間置いた。粗製反応混合物をCelatom FW−14を通して濾
過しそして真空中で濃縮して3.03g(100%)の11dを白色フォームと
して与えた;FAB−MS m/z289(MH)+。
化合物11d(519mg、1.80ミリモル)を2.7mLの4N KOHの
中に溶解させそして9.0mLのアセトンで希釈しそして−18℃に冷却した。
この溶液にp−トルエンスルホニルクロリド(686mg、3.6ミリモル)の
3.6mgのアセトン中溶液を激しく撹拌しながら15分間加えた。−18〜−
15℃での1時間後に、反応物を22℃に2.5時間ゆっくり暖めた。アセトン
を真空中で20℃で除去しそして水性残渣を25mLの水で希釈しそしてエーテ
ルで3回抽出した。水層にNaClを飽和させ、酢酸エチルで積層し、5℃に冷
却しそして1N HClを用いてpH3.5に調節した。酸性の水層を酢酸エチル
で
4回以上抽出しそして一緒にした酢酸エチル抽出物を食塩水で2回洗浄し、乾燥
し(Na4SO4)、そして真空中で濃縮して720mg(90%)の11eを白
色フォームとして与えた;FAB−MS m/z443(MH)+。
11eの29mLのCH2Cl2/MeOH(9:1)中の撹拌されている溶液
を5℃に冷却しそして10分間にわたりヘキサン(4.3mL、8.63ミリモル
)中2M(トリメチルシリル)ジアゾメタンで10分間滴々処理した。10分後に
、反応物を真空中で22℃で濃縮しそして残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘ
キサン(3:2)を用いて溶離させるHPLCにより精製して1.06g(81
%)の11fを白色フォームとして与えた;FAB−MS m/z457(MH
)+。
ベンゾチアゾール(2.63g、19.5ミリモル)の20mLのTHF中溶液
を窒素下で撹拌しながら−75℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中
1.6M、9.46mL、15.1ミリモル)を15分間−75〜−65℃で滴下
しそして次に−75〜−65℃で15分間撹拌した。この溶液に11f(461
mg、1.0ミリモル)の10mLのTHF中溶液を−75〜−70℃で15分
間滴下した。反応物を−75℃で2時間撹拌し、160mLの飽和水性NH4C
lでクエンチし、NaClを飽和させ、そして酢酸エチルで抽出した。一緒にし
た酢酸エチル抽出物を食塩水で3回洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空
中で濃縮した。残渣をヘキサンと共に3回粉砕し、150mLの酢酸エチル/ヘ
キサン(3:2)の中に溶解させ、Celatom FW−14を通して濾過し
そしてシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサン(3:2)を用いて溶離させるHP
LCにより精製して0.42g(74%)の11gを透明ガラスとして与えた;
FAB−MS m/z560(MH)+。
化合物11g(0.389g、693ミリモル)を14mLのCF3CO2H/
CH2Cl2(1:4)の中に溶解させ、窒素雰囲気下で
22℃で2時間撹拌し、そして真空中で10℃で濃縮した。残渣を20mLの予
めNaClを飽和させた水性1N NaOHおよび20mLのCH2Cl2の間に
分配させた。塩基性の水層をCH2Cl2で3回以上抽出しそして一緒にしたCH2
Cl2抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で濃縮し
て319mg(100%)の11hを褐色非晶質固体として与えた;FAB−M
S m/z462(MH)+。
(CBZ)−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリン(0.309g
、0.753ミリモル;米国特許第4,703,036号)およびジイソプロピル
エチルアミン(132μl、0.758ミリモル)の10mLの無水CH2Cl2
中溶液をアルゴン雰囲気下で撹拌しながら5℃に冷却した。ビス(2−オキソ−
3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOP−Cl;0.193g、0
.758ミリモル)を加えそして反応物を15分間撹拌した。10h(0.316
g、0.685ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(110μl、0.
684ミリモル)の10mLの無水CH2Cl2中溶液を5℃で10分間加えそし
て反応物を自然に4.5時間にわたり22℃に暖めた。反応物を真空中
で40℃で濃縮しそして残渣を酢酸エチルおよび水性1M KHSO4の間に分配
させた。有機層を水性1M KHSO4で2回以上、飽和水性NaHCO3で3回
、食塩水で2回抽出し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で40℃で濃縮した
。残渣をシリカゲル上で酢酸エチル/ヘキサン(4:1)を用いて溶離させるク
ロマトグラフィーにより精製して0.381g(65%)の11iを白色フォー
ムとして与えた;FAB−MS m/z855(MH)+。
化合物11j(0.359g、0.420ミリモル)を6mLの無水CH2Cl2
の中に溶解させた。デス−マーチンペリオジナン(0.304g、0.717ミリ
モル)を加えそして反応物をアルゴン下で22℃で3時間撹拌した。20ミリモ
ルのクエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中の25gのNa2S2O3
)の添加により過剰のペリオジナンを消費し、酢酸エチル(60mL)で希釈し
そして室温で15分間撹拌した。生じた水層を単離しそして数部分の酢酸エチル
で抽出しそして一緒にした有機抽出物を連続的部分の水および食塩水で洗浄し、
乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して0.336g(94%)のケトン11j
を白色フォームとして与えた;FAB−MS m/z853
(MH)+。
化合物11j(0.336g、0.394ミリモル)を3mLの無水チオアニソ
ールの中に溶解させ、HF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れ、そし
て−78℃に冷却した。無水HF(3−4mL)をこの管の中に蒸留し、混合物
の温度を自然に0℃に高めた。この混合物を0℃で4時間撹拌し、真空中で濃縮
し、そして数部分のエーテルと共に粉砕して白色固体を与えた。この固体をH2
O/アセトニトリル/TFA(60:40:0.2)を用いて溶離させる逆相H
PLCにより精製した。化合物10を含有する画分を一緒にし、真空中で濃縮し
、そして凍結乾燥して0.094g(28%)の化合物11を白色固体として与
えた;融点122−130℃;[α]D 25−85.3(c0.26,MeOH);FA
B−MS m/z853(MH)+。
C29H37N7O3S・2.3TFA・1.9H2Oに関する分析値:
計算値:C,46.92;H,5.05;N,11.40;F,15.24;
H2O,3.98
実測値:C,46.59;H,5.00;N,11.17;F,15.16;
H2O,3.40
実施例12N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−2S−[(6−メトキシカルボニルベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブ
チル]−L−プロリンアミド 化合物番号12
1.6Mn−ブチルリチウム(80.3mL、128.4ミリモル)をベンゾチ
アゾール−6−カルボン酸(11.5g、64.17ミリモル)のTHF(100
mL)中の撹拌された溶液に−78℃で窒素下で反応温度を−70℃より下に保
つような速度で滴下した。添加の完了時に、反応混合物を−78℃で30分間撹
拌しそしてN−α−Boc−N G−トシル−L−アルギニンN,O−ジメチルアミ
ド(800mg、1.69ミリモル;DiMaio,et al. Journal of Medicinal Che
mistry 1992,35, 3331)(2.52g、5.35ミリモル)のTHF(150m
L)中溶液を反応温度を70℃より下に保つような速度で加えた。生じた混合物
を−78℃で2時間撹拌し、−20℃に暖め、そして飽和水性NH4Cl(70
0mL)で希釈した。生じた有機層を分離しそして水層を数部分のEtOAcで
洗浄した。一緒にした有機抽出物を水、食塩水で洗浄
し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。粗製混合物をシリカゲル上
でCH2Cl2/MeOH(8:1)を用いて溶離させるクロマトグラフィーによ
り精製して結合されたベンゾチアゾール誘導体、12aを固体として与えた。
ホウ水素化ナトリウム(1.42g、37.6ミリモル)を1部分で12a(3
.5g、5.9ミリモル)のMeOH(130mL)中溶液に−25〜−20℃で
加えそして反応物を40分間撹拌した。アセトン(20mL)を加え、混合物を
自然に室温まで暖めそして真空中で濃縮した。残渣を水中に溶解させ、酢酸(p
H3−4)で酸性化しそして数部分のEtOAcで抽出した。一緒にした抽出物
を水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。残
渣をCH2Cl2/MeOH(6:1)の中に溶解させそして0℃に冷却した。ト
リメチルシリルジアゾメタン(ヘキサン中2M)を黄色が残っているまで5分間
滴下しそして反応物をさらに25分間撹拌した。生じた混合物を真空中で濃縮し
そしてEtOAc/ヘキサン(3:1〜6:1)を用いて溶離させるカラムクロ
マトグラフィーにより精製してアルコール12bを固体として与えた。
化合物12b(3.1g、4.56ミリモル)、TFA(26mL)のCH2C
l2(104mL)中溶液を室温で1時間撹拌しそして真空中で濃縮した。残渣
をCH2Cl2で希釈しそして高真空下で濃縮して粗製生成物12cを油として与
えた。
12c(2.3g、4.56ミリモル)およびHOBT(1.32g、9.12ミ
リモル)のCH3CN(210mL)中溶液をN2下でトリエチルアミン(約5m
L)の添加により中和した。DCC(1.41g、6.84ミリモル)およびN−
メチル−N−CBZ−D−フェニルアラニン−L−プロリンをこの溶液に1部分
で加えそしてこの混合物を室温
で2時間撹拌しそして濾過した。濾液を真空中で濃縮しそしてEtOAcの中に
溶解させた。有機溶液を飽和水性NaHCO3、水および食塩水で洗浄し、乾燥
し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して結合された生成物12dを固体として
与えた。
デス−マーチンペリオジナン(680mg、1.60ミリモル)を12d(7
20mg、3.76ミリモル)のCH2Cl2(40mL)中溶液に室温でN2の雰
囲気下で加えそして生じた混合物を25分間撹拌した。撹拌された反応混合物へ
の30mLのクエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中の25gのN
a2S2O3)の添加により過剰のペリオジナンを消費した。生じた水層を単離し
そして数部分のCH2Cl2で抽出しそして一緒にした有機抽出物を連続的部分の
水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮してケトン12e
を固体として与えた。
中間体ケトン12e(730mg、0.81ミリモル)およびアニソール(3
mL)をHF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷
却した。HF(15−20mL)をこの管の中に蒸留しそして添加の完了時に混
合物の温度を自然に0℃に高めた。この混合物を3.5時間撹拌し、真空中で濃
縮しそして数部分のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。この固体を水/アセ
トニトリル/TFA(70:30:0.2)を使用する逆相HPLCにより精製
して化合物12を固体として与えた:融点125℃;[α]D 25−82.6(c0.
5、MeOH);FAB−MS m/z608.3(MH+)。
C30H37N7O5S・2.5CF3CO2H・1.7H2Oに関する計算された分析値
:
計算値:C,45.53;H,4.68;F,15.43;N,10.62;
H2O,3.32
実測値:C,45.51;H,4.53;F,15.19;N,10.54;
H2O,3.32
実施例13N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−カルボキシベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−
L−プロリンアミド
実施例12を変更することにより化合物13を製造した。無水LiOH(40
0mg、16.7ミリモル)の水(12mL)中溶液を化合物12d(5.0g、
5.57ミリモル)のジオキサン(100mL)中の撹拌した溶液に室温で加え
た。混合物を4時間撹拌しそして追加部分の水(7mL)中のLiOH(300
mg、12.5ミリモル)を加え、その後さらに3時間撹拌した。生じた混合物
をHOAc(pH3−4)で酸性化しそしてEtOAcで数回抽出した。一緒に
した有機抽出物を水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして濃縮し
て6カルボキシベンゾチアゾール誘導体を与えた。この誘導体を実施例12の段
階e(25%水性Na2S2O3を用いるクエンチ)および段階fにかけて化合物13
を固体として与えることにより所望する化合物に転化させた;融点125℃
;[α]D 25−79.6(c1.0,MeOH);FAB−MS m/z594.4(M
H+)。
C29H35N7O5S・2.5CF3CO2H・H2Oに関する計算された分析
値:
計算値:C,45.54;H,4.44;F,15.89;N,10.93;
H2O,2.01
実測値:C,45.59;H,4.59;F,15.60;N,10.76;
H2O,2.09
実施例14N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−カルボキサミドベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル
]−L−プロリンアミド
実施例12を変更することにより化合物14を製造した。HOBT(138m
g、0.102ミリモル)およびDCC(14mg、0.068ミリモル)を化合
物12c(30mg、0.034ミリモル)のCH2Cl2/DMF(4:1,2m
L)の撹拌された溶液に室温でN2下で加えた。反応混合物を30分間撹拌しそ
して水性29%NH4OH(50μL,0.38ミリモル)を加えた。混合物を5
時間撹拌しそして別部分のHOBT(7mg)、DCC(7mg)、および水性
29%NH4OH(20μl)を加えた。さらに2時間撹拌した後に、混合物を
CH2Cl2で希釈した。生じた有機層を連続的部分の水および食塩水で洗浄し、
乾燥し(Na2SO4)そして濃縮して対応する6−カルボキサミドベンゾチアゾ
ール誘導体を与えた。この誘導体を実施例12の段階eおよび段階fにかけて化
合物14を固体として与えることにより所望する化合物に転化させた;融点13
0−143℃;[α]D 25−76.0(c0.3,MeOH);FAB−MS m/z
593(MH+)。
C29H36N8O4S・2.9CF3CO2H・3.2H2Oに関する計算された分析値
:
計算値:C,42.61;H,4.65;F,16.85;N,11.42;
H2O,5.87
実測値:C,42.16;H,4.35;F,16.19;N,11.45;
H2O,5.37
実施例15および16N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−ヒドロキシアミドベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチ
ル]−L−プロリンアミド 化合物番号15N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1R−[(6−ヒドロキシアミドベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチ
ル]−L−プロリンアミド 化合物番号16
実施例12を変更することにより化合物15を製造した。1.0M DIBAL
(10mL、10ミリモル)を化合物12c(1.5g、1.6
7ミリモル)の乾燥CH2Cl2(160mL)中の撹拌された溶液に−78℃で
N2下で滴下した。反応混合物の温度をこの添加中に−74℃より下に保った。
混合物を45分間撹拌しそして濃水性NH4OH(50mL)を用いてクエンチ
した。1部分の1N HClを加えて水層および有機層の分離を助けそして生じ
た水層をCH2Cl2で洗浄した。一緒にした有機抽出物を連続的部分の飽和Na
HCO3、水および食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして濃縮して15
aおよび対応するメチレン誘導体15eを混合物として与え、それを精製せずに
使用した。
DMAP(61.2mg、0.50mg)およびトリエチルアミン(140μL
、1.00ミリモル)を15aおよび15e(9.2mg)の撹拌された溶液に0
℃でN2下で加えた。tert−ブチルトリメチルシリルクロリド(45.3mg
、0.30ミリモル)のCH2Cl2(15mL)中溶液を1部分で加えそして反
応物を自然に室温に暖めそして8時間撹拌した。生じた混合物をCH2Cl2で希
釈しそして連続的部分の10%クエン酸、飽和水性NaHCO3、H2O、および
食塩水で洗浄した。生じた有機層を乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮し
て15bお
よび対応するメチレン誘導体15fの混合物を与え、それをさらに精製せずに使
用した。
デス−マーチンペリオジナン(142mg、0.334ミリモル)を15bお
よび15f(160mg)のCH2Cl2(20mL)中溶液に室温でN2の雰囲
気下で加えそして生じた混合物を30分間撹拌した。撹拌された反応混合物への
10mLのクエンチ溶液(100mLの飽和水性NaHCO3中の25gのNa2
S2O3)の添加により過剰のペリオジナンを消費した。生じた水層を単離しそし
て数部分のCH2Cl2で抽出しそして一緒にした有機抽出物を連続的部分の飽和
NaHCO3並びに食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮
してケトン15cおよび対応するメチレン誘導体15gを固体として与えた。
中間体15cおよび15g(170mg、0.17ミリモル)並びにアニソー
ル(2.5mL)をHF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−
78℃に冷却した。HF(5mL)をこの管の中に蒸留しそして添加の完了時に
混合物の温度を自然に0℃に高めた。この混合物を3.5時間撹拌し、真空中で
濃縮しそして数部分のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。この固体を水/ア
セトニトリル/TFA(70:30:0.2)を用いる逆相HPLCにより精製
して化合物15および16を純粋な固体として与えた:
化合物15:FAB−MS m/z580(MH+)。
化合物16:融点75−85℃;[α]D 25=−82.6(c=0.32,MeOH)
;FAB−MS m/z580(MH+);
C30H37N7O5S・2.5CF3CO2H・1.7H2Oに関する計算された分析値
:
計算値:C,43.74;H,4.85;N,10.09
実測値:C,43.96;H,4.76;N,9.95
実施例17および18N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−フルオロベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L
−プロリンアミド 化合物番号17N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−フルオロベンゾチアゾール−2−イル)カルボニ
ル]ブチル]−L−プロリンアミド 化合物番号18
実施例12を変更することにより化合物17および18を製造した。12段階
Aの出発ベンゾチアゾールを6−フルオロベンゾチアゾールで置換しそして工程
の残りの段階を少し変更して行った。6−フルオロベンゾチアゾールの製造に従
う。亜硝酸ナトリウム(24.6g、35.7ミリモル)の水(80mL)中溶液
を2−アミノ−6−フルオロベンゾチアゾール(10.0g、59.5ミリモル)
の85%H3PO4中の撹拌された−10℃の溶液に反応温度が−4℃を越えな
いように滴下した。この混合物を−8℃に1時間保ち、50%H3PO4の中に0
℃で注ぎそして自然に室温まで2時間暖めた。水を加えて3リットルの合計量と
しそして生じた混合物をNa2CO3で中和した。水層および固体沈澱を数部分の
CHCl3/EtOAc(1:1)で抽出しそして一緒にした有機抽出物を食塩
水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して6−フルオロベンゾ
チアゾールを固体として与えた。
化合物17:融点65−80℃;[α]D 25=−72.9(c=0.32,MeOH)
;FAB−MS m/z568(MH+);
C28H34FN7O3S・3.0CF3CO2H・1.1H2Oに関する計算された分析
値:
計算値:C,43.94;F,20.44;H,4.25;N,10.55
H2O,2.13
分析値:C,43.96;F,20.57;H,4.22;N,10.82
H2O,2.22
化合物18:融点85−100℃;[α]D 25=−61.6(c=0.85,MeOH
);FAB−MS m/z568(MH+);
C28H34FN7O3S・2.7CF3CO2H・0.9H2Oに関する計算された分析
値:
計算値:C,44.99;F,19.39;H,4.35;N,10.99
H2O,1.82
分析値:C,45.01;F,19.61;H,4.24;N,11.15
H2O,1.84
実施例19および20N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(4−エトキシカルボニルチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]
−L−プロリンアミド 化合物番号19N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(4−エトキシカルボニルチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]
−L−プロリンアミド 化合物番号20
実施例9の工程を変更することにより化合物19および20を製造した。N−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンを中間体9aの代わ
りに使用し、そして反応工程の残りの段階を少し変更して各々のアルギニンエピ
マーに対して行って標記化合物を固体として与えた。
化合物19:融点85−100℃;[α]D 25=−61.6(c=0.85,MeOH
);FAB−MS m/z572(MH+);
C27H37N7O5S・2.3CF3CO2H・1.5H2Oに関する計算された分析値
:
計算値:C,44.08;H,4.95;N,11.39;H2O,3.14
分析値:C,44.25;H,4.68;N,11.29;H2O,3.29
化合物20:融点85−100℃;[α]D 25=−61.6(c=0.85,MeOH
);FAB−MS m/z572(MH+);
C27H37N7O5S・2.75CF3CO2H・2.0H2O・0.2C2H3Nに関する
計算された分析値:
計算値:C,42.51;H,4.81;N,10.85;H2O,3.88
分析値:C,42.17;H,4.66;N,10.88;H2O,4.21
実施例21
実施例5の方法を変更することにより化合物21を製造した。その実施例の段
階dにおいて12−アミノフェノールを1,2−フェニレンジアミンで置換して
対応するベンズイミダゾール誘導体を与えた。この誘導体を少し変更した残りの
段階にかけて標記化合物を固体として与えた:融点70−80℃;[α]D 25=−
63.1(c=1.00,H2O);FAB−MS m/z533(MH+);
C28H36N8O3・3.75CF3CO2H・H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,43.59;H,4.30;N,11.45;H2O,1.84
実測値:C,43.66;H,4.37;N,11.45;H2O,1.84
実施例22
実施例12の一般的な工程に従い化合物22を製造した。段階aにおいてN−
メチルイミダゾールをベンゾチアゾールの代わりに使用して中間体12aのイミ
ダゾール同族体を与えた。この中間体を残りの段階にかけて化合物22を固体と
して与えた:融点85−100℃;FAB−MS m/z497(MH+);
C28H34FN7O3S・2.7CF3CO2H・0.9H2Oに関する計算された分析
値:
計算値:C,44.99;F,19.39;H,4.35;N,10.99;
H2O,1.82
実測値:C,45.01;F,19.61;H,4.24;N,11.15;
H2O,1.84
実施例23
実施例12の方法を使用して化合物23を製造した。ベンゾチアゾール−6−
カルボン酸を2−ブロモピリジンで置換して標記化合物を固体として与えた:融
点40−68℃;FAB−MS m/z494(MH)+。C28H34FN7O3S
・2.7CF3CO2H・0.9H2Oに関する計算された分析値:
計算値:C,44.99;F,19.39;H,4.35;N,10.99;
H2O,1.82
実測値:C,45.01;F,19.61;H,4.24;N,11.15;
H2O,1.84
実施例24
実施例5の方法を使用して2−アミノフェノールをアントラニル酸で置換して
標記化合物を固体として与えて化合物24を製造した:融点122−138℃;
FAB−MS m/z561(MH)+;
C29H36N8O4・2.6C2H2O4・3.0H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,45.08;H,4.93;N,12.30;H2O,5.93
実測値:C,45.05;H,4.79;N,12.57;H2O,5.99
実施例25N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−ヒドロキシベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−
L−プロリンアミド
実施例12の方法を使用してベンゾチアゾール−6−カルボン酸を5−(te rt
−ブチルジフェニルシリルオキシ)ベンゾチアゾールで置換して固体として
与えることにより化合物25を製造した:融点118.128℃;FAB−MS
m/z566(MH+);
C28H35N7O4S・2C2H2O4・1.5H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,46.83;H,4.79;N,11.95;H2O,3.29
実測値:C,46.79;H,4.79;N,12.15;H2O,3.29
実施例26
化合物8の個別のジアステレオマー類を逆相HPLCによりさらに分離して標
記化合物を固体として与えることにより化合物26を製造した:融点90−11
0℃;FAB−MS m/z614(MH+)。
実施例27
化合物8の個別のジアステレオマー類を逆相HPLCによりさらに分離して標
記化合物を固体として与えることにより化合物27を製造した
:融点60−75℃;FAB−MS m/z614(MH+)。
実施例28
実施例12の方法を使用してベンゾチアゾール−6−カルボン酸を1−メチル
ベンズイミダゾールで置換して固体として与えることにより化合物28を製造し
た:融点118−128℃;FAB−MS m/z566(MH)+;[α]D 25=
−57.8(c=1.0,MeOH);
C29H38N8O3・3.2C2H2O4・1.1H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,45.65;F,19.58;H,4.70;N,12.03;
H2O,2.13
実測値:C,45.66;F,19.19;H,4.51;N,12.02;
H2O,1.77
実施例29N
−メチル−D−シクロヘキシルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)ア
ミノ]−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリ
ンアミド
実施例12の一般的な工程に従い化合物29を製造した。段階aにおいてベン
ゾチアゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおい
てN−CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc
−N−メチル−D−シクロヘキシルアラニル−L−プロリンで置換して標記化合
物を固体として与えた:融点90−100℃;
[α]D 25=−40.96(c=0.708,MeOH);FAB−MS m/z49
7(MH+);
C28H41N7O3・3CF3CO2H・0.75H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,44.81;F,18.76;H,4.35;N,10.76;
H2O,1.48
実測値:C,44.92;F,18.83;H,5.03;N,10.80;
H2O,1.37
実施例30
実施例12の一般的な工程に従い化合物30を製造した。N−CBZ−N−メ
チル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−メチル−D−(
ペンタフルオロフェニル)アラニル−L−プロリンで置換して標記化合物を固体
として与えた:融点98−125℃;FAB−MS m/z640(MH+);
C28H30F5N7O3S・2.25CF3CO2H・1.25H2Oに関する計算された
分析値;
計算値 C,42.48;F,24.29;H,3.81;N,10.67;
H2O,2.45
実測値:C,42.75;F,24.12;H,3.85;N,10.66;
H2O,2.61
実施例31
実施例12の一般的工程に従い化合物31を製造した。ベンゾチアゾール−6
−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそしてN−CBZ−N−メチル−D−
フェニルアラニル−L−プロリンをシクロペンタンカルボン酸で置換して標記化
合物を固体として与えた:融点60−70℃;[α]D 25=+5.1(C=0.68,
MeOH);FAB−MS m/z338(MH+);
C19H25N5O2S・1.25CF3CO2H・0.75H2Oに関する計算された分
析値;
計算値 C,47.50;F,13.10;H,5.14;N,12.88;
H2O,2.48
実測値:C,47.50;F,13.19;H,4.99;N,13.19;
H2O,2.37
実施例32N
−メチル−D−(4−フルオロフェニル)アラニル−N−[4−[(アミノイミノ
メチル)アミノ]−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−
L−プロリンアミド
実施例12の一般的工程に従い化合物32を製造した。ベンゾチアゾール−6
−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそしてN−CBZ−N−メチル−D−
フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−メチル−D−(4−フルオ
ロフェニル)アラニル−L−プロリンで置換して標記化合物を固体として与えた
:融点70−125℃;[α]D 25=−79.7(C=1.0,MeOH);FAB−
MS m/z568(MH+);C28H34N7O3S・2.1CF3CO2H・1.1
H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,46.77;F,16.77;H,4.67;N,11.86;
H2O,2.40
実測値:C,46.42;F,16.69;H,4.67;N,11.82;
H2O,2.54
実施例33および34N
−メチル−D−フェニルグリシル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンア
ミド
化合物番号33
化合物番号34
実施例12の方法を用いて化合物35を製造した。ベンゾチアゾール−6−カ
ルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそしてN−CBZ−N−メチル−D−フェ
ニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−メチル−D,L−フェニルグリ
シル−L−プロリンで置換してジアステレオマー類33および34を与え、それ
らを逆相HPLCにより分離した:化合物33:融点60(s)−125℃;[
α]D 20=−43.0(C=10,MeOH);FAB−MS m/z536(MH
+);
C27H33N7O3S・2.1CF3CO2H・1.9H2Oに関する計算された分析値
;
計算値 C,46.30;F,14.78;H,4.84;N,12.11;
H2O,4.23
実測値:C,46.52;F,15.09;H,4.84;N,12.29;
H2O,4.53
化合物34:融点65(s)−125℃;[α]D 20=−1.3(C=1.0,MeO
H);FAB−MS m/z536(MH+);
C27H33N7O3S・2.25CF3CO2H・1.75H2Oに関する計算された分
析値;
計算値 C,45.93;F,15.57;H,4.74;N,11.90;
H2O,3.83
実測値:C,46.21;F,15.67;H,4.90;N,12.09;
H2O,4.22
実施例35N
−メチル−D−(ジフェニル)アラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミ
ノ]−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリン
アミド
実施例12の方法を用いて化合物35を製造した。ベンゾチアゾール−6−カ
ルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそしてN−CBZ−N−メチル−D−フェ
ニルアラニル−L−プロリンをN−アセチル−D−フェニルアラニル−L−プロ
リンで置換して標記化合物を固体として与えた:融点65−125℃;FAB−
MS m/z578(MH+);C29H35N7O4S・1.4CF3CO2H・H2O
に関する計算された分析値;
計算値 C,50.57;F,10.56;H,5.12;N,12.98;
H2O,2.38
実測値:C,50.77;F,10.39;H,5.03;N,13.17;
H2O,2.70
実施例36
実施例12の方法を用いて化合物36を製造した。N−CBZ−N−メチル−
D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−メチル−D−ジフェニ
ルアラニル−L−プロリンで置換しそしてベンゾチアゾール−6−カルボン酸を
ベンゾチアゾールで置換して標記化合物を固体として与えた:融点65−125
℃;FAB−MS m/z578(MH+);C29H35N7O3S・2.25CF3
CO2H・1.9H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,50.45;F,13.99;H,4.95;N,10.69;
H2O,3.73
実測値:C,50.20;F,10.70;H,4.78;N,13.62;
H2O,3.34
実施例37N
−メチル−D−シクロヘキシルグリシル−N−[4−[(アミノイミノメチル)ア
ミノ]−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリ
ンアミド
実施例12の方法に従い化合物37を製造した。N−CBZ−N−メチル−D
−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−メチル−D−シクロヘキ
シルグリシル−L−プロリンで置換しそしてベンゾチアゾール−6−カルボン酸
をベンゾチアゾールで置換して標記化合物を固体として与えた:融点65−12
5℃;FAB−MS m/z542(MH+);C27H39N7O3S・2.0CF3
CO2H・2.0H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,46.21;F,14.15;H,5.63;N,12.17;
H2O,4.47
実測値:C,45.96;F,14.39;H,5.71;N,12.07;
H2O,4.41
実施例38
実施例12の方法を用いて化合物38を製造した。段階aにおいてN−α−B
oc−NG−トシル−アルギニンN,O−ジメチルアミドをN−Boc−L−フェ
ニルアラニンN,O−ジメチルアミドで置換しそしてベンゾチアゾール−6−カ
ルボン酸をベンゾチアゾールで置換した。この工程の残りの段階を少しだけ変更
して行って標記化合物を固体として与えた:融点74−95℃;[α]D 25=−4
5.3(C=1.00,MeOH)、FAB−MS m/z541(MH+);
C31H32N4O3・1.5CF3CO2H・0.7H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,56.38;F,11.8;H,4.86;N,7.73;
H2O,1.74
実測値:C,56.62;F,11.48;H,4.48;N,7.61;
H2O,1.76
実施例39
実施例12の方法を用いて化合物39を製造した。段階aにおいてN
−α−Boc−NG−トシル−L−アルギニンN,O−ジメチルアミドをN−Bo
c−L−ノルロイシンN,O−ジメチルアミドで置換しそしてベンゾチアゾール
−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換した。この工程の残りの段階を少し
だけ変更して行って標記化合物を固体として与えた:[α]D 25=−80.7(C=
1.0,MeOH)、FAB−MS m/z507(MH+);
C28H34N4O3・1.5CF3CO2H・0.3H2Oに関する計算された分析値;
計算値 C,54.51;F,12.52;H,5.33;N,8.2;
H2O,0.79
実測値:C,54.6;F,12.28;H,5.38;N,8.18;
H2O,0.60
実施例40
実施例12の方法を用いて化合物40を製造した。段階aにおいてN−α−B
oc−NG−トシル−アルギニンN,O−ジメチルアミドをN−α−Boc−N−
α−メチル−NG−トシル−L−アルギニンN,O−ジメチルアミドで置換しそし
てベンゾチアゾール−6−カルボン酸をベン
ゾチアゾールで置換し、そして段階bおよびcを行った。段階dは結合剤として
ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(BOP−Cl
)の使用を必要とした。この工程の残りの段階を少しだけ変更して行って標記化
合物を固体として与えた:[α]D 25=−91.3(C=1.00,MeOH)、FA
B−MS m/z564(MH+);
C29H37N7O3S・2.3CF3CO2H・1.1H2Oに関する計算された分析値
;
計算値 C,47.72;F,15.5;H,4.95;N,11.59;
H2O,2.34
実測値:C,47.58;F,15.69;H,4.89;N,11.58;
H2O,2.36
実施例41
D−フェニルアラニル−N[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1S−[(ベン
ゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンアミド
実施例12の方法を用いて化合物41を製造した。N−CBZ−N−
メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−CBZ−D−フェニルアラ
ニル−L−プロリンで置換しそしてベンゾチアゾール−6−カルボン酸をベンゾ
チアゾールで置換して標記化合物を固体として与えた:FAB−MS m/z5
40(MH+);
C27H33N7O3S・2.4CF3CO2H・0.9H2Oに関する計算された分析値
;
計算値 C,46.27;F,16.57;H,4.54;N,11.8;
H2O,1.96
実測値:C,46.22;F,16.01;H,4.59;N,12.02;
H2O,1.6
実施例42 N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−2S−ピペリジ
ンカルボキサミド
実施例12の方法を用いて化合物42を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プ
ロリンをN−Boc−N−メチルフェニルアラニル−L−ホモプロリンで置換し
て標記化合物を固体として与えた:FAB−MS m/z564(MH+);
C29H37N7O3S・2.4CF3CO2H・1.3H2Oに関する計算された分析値
;
計算値 C,47.16;F,15.89;H,4.92;N,11.39;
H2O,2.72
実測値:C,46.76;F,15.62;H,4.95;N,11.39;
H2O,2.28
実施例43
実施例12の方法を用いて化合物43を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−N−
メチル−D−バリル−L−プロリンで置換して標記化合物を固体として与えた:
FAB−MS m/z552(MH+);
C28H37N7O3S・2.3CF3CO2H・H2Oに関する計算された分析
値;
計算値 C,47.06;F,15.76;H,5.00;N,11.78;
H2O,2.16
実測値:C,46.89;F,16.22;H,5.06;N,12.11;
H2O,2.76
実施例44
中間体3eを還流している蟻酸エチルで処理し、生じた生成物をデス−マーチ
ンペリオジナンで酸化しそしてケトン生成物をHFで脱保護して標記化合物を固
体として与えることにより化合物44を製造した:FAB−MS m/z560
(MH+);
C14H17N5O2S・1.32CF3CO2H・0.71H2Oに関する計算された分
析値;
計算値 C,41.39;F,15.60;H,4.12;N,14.50;
H2O,2.66
実測値:C,41.04;F,15.49;H,3.97;N,14.84;
H2O,2.26
実施例45
1−(N−メチルアミノ)−1−シクロヘキシルカルボニル−N−[4−[(アミノ
イミノメチル)アミノ]−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチ
ル]−L−プロリンアミド
実施例12の方法を用いて化合物45を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンを1−(N−Boc
−N−メチルアミノ)−1−シクロヘキサンカルボニル−L−プロリンで置換し
た。工程の残りの段階を少し変更して行って標記化合物を固体として与えた:F
AB−MS m/z528(MH+);
C26H37N7O3S・2.3CF3CO2H・1.8H2Oに関する計算された分析値
;
計算値 C,44.69;F,15.94;H,5.26;N,11.92;
H2O,3.94
実測値:C,44.37;F,15.8;H,4.89;N,11.75;
H2O,3.31
実施例46
2,2−ジフェニルグリシル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1S−
[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンアミド
実施例12の方法を用いて化合物46を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−CBZ−ジフ
ェニルグリシルプロリンで置換して標記化合物を固体として与えた:FAB−M
S m/z598(MH+)。
C32H35N7O3S・2.6CF3CO2H・1.2H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,48.79;F,16.18;H,4.40;N,10.71;
H2O,2.36
実測値:C,48.70;F,15.78;H,4.22;N,10.63;
H2O,1.37
実施例47
α−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プロリンア
ミド
実施例12の方法を用いて化合物47を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−α−
メチル−D−フェニルアラニルプロリンで置換して標記化合物を固体として与え
た:FAB−MS m/z550(MH+)。
C28H35N7O3S・2.6CF3CO2H・1.5H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,45.67;F,16.97;H,4.69;N,11.23
実測値:C,45.28;F,16.91;H,4.46;N,11.00
実施例48
実施例12の方法を用いて化合物48を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾチアゾールで置換しそして段階dにおいてN−
CBZ−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンをN−Boc−L−
プロリンで置換して標記化合物を固体として与えた:FAB−MS m/z38
9(MH+)。
C18H24N6O2S・1.9CF3CO2H・0.9H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,42.14;F,17.43;H,4.49;N,13.53;
H2O,2.58
実測値:C,42.30;F,17.69;H,4.20;N,13.18;
H2O,2.61
実施例49
実施例12の方法を用いて化合物49を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸をベンゾ[b]チオフェンで置換しそして工程の残りの段
階を少し変更して行って標記化合物を固体として与えた:[α]D 25=−78.3(
C=1.00,MeOH);FAB−MS m/z549(MH)+。
C29H36N6O3S・2.4CF3CO2H・1.5H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,47.80;F,16.10;H,4.91;N,9.89
H2O,3.18
実測値:C,47.68;F,15.81;H,4.82;N,9.74
H2O,3.18
実施例50N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(6−メトキシベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L
−プロリンアミド
実施例12の方法を用いて化合物50を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸を6−メトキシベンゾチアゾールで置換した。工程の残
りの段階を少し変更して行って標記化合物を固体として与えた:[α]D 25=−7
6.6(C=0.73,MeOH);FAB−MS m/z549(MH)+。
C29H37N7O4S・2.3CF3CO2H・1.75H2Oに関する計算された分析
値:
計算値 C,47.80;F,16.10;H,4.91;N,9.89;
H2O,3.18
実測値:C,47.68;F,15.81;H,4.82;N,9.74;
H2O,3.18
実施例51N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール−2−イル)カルボニル
]ブチル]−L−プロリンアミド
実施例12の方法を用いて化合物51を製造した。段階aにおいてベンゾチア
ゾール−6−カルボン酸を4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾールで置換
し、そして工程の残りの段階を少し変更して行って標記化合物を固体として与え
た:融点50−60℃;FAB−MS m/z554(MH+)。
C28H39N7O3S・2.6CF3CO2H・1.4H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,45.55;F,16.93;H,5.11;N,11.20;
H2O,2.88
実測値:C,45.71;F,17.16;H,5.31;N,11.34;
H2O,2.96
化合物52N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(ナフト[2,1−D]チアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−
プロリンアミド
実施例12の方法を用いて6−カルボキシベンゾチアゾールをナフト[2,1−
d]チアゾールで置換して固体を与えることにより化合物52
を製造した:[α]D 25=−103.0(C=1.00,MeOH);FAB−MS
m/z560(MH+)。
C32H37N7O3S・3.46CF3CO2H・1.3H2Oに関する計算された分析
値:
計算値 C,45.93;F,19.38;H,4.26;N,9.36;
H2O,2.30
実測値:C,45.60;F,19.06;H,4.03;N,9.70;
H2O,1.96
実施例53
5−メトキシペンタン酸(6.80g、0.052モル;Kirmse,K.; Jansen,
U.Chem.Ber.1985,118,2607-2625)およびトリエチルアミン(6.80g、
0.067モル)の100mLの無水THF中溶液をアルゴン下で撹拌しながら
−78℃に冷却した。塩化ピバロイル(6.80g、0.057モル)を反応混合
物に−78℃で15分間滴下した。15分後に、反応物を0℃に暖め、1.5時
間撹拌しそして次に−78℃に冷却した。同時に、n−BuLi(58mLのヘ
キサン中1.6M、0.093モル)を(4S,5R)−(−)−4−メチル−5−フ
ェニル−2−オキサゾリジノン(16.4g、0.093モル)の100mLの無
水
THF中溶液をアルゴン下で−78℃で撹拌しながら上記の混合された無水物反
応物に3分間滴下した。15分後にアルゴン下で−78℃で撹拌しながらこの反
応物を上記の混合された無水物反応物にゆっくり加えた。反応混合物を自然に1
8時間ゆっくり暖め、1N水性KHSO4を用いてクエンチし、そして溶媒を真
空中で40℃で除去した。残渣を水およびCH2Cl2の間に分配させそして水層
をCH2Cl2で3回抽出した。一緒にしたCH2Cl2抽出物を食塩水で2回洗浄
し、無水Na2SO4上で乾燥し、そして真空中で40℃で濃縮した。残渣をシリ
カゲル上でCH2Cl2/EtOAc(95:5)を用いて溶離させるクロマトグ
ラフィーにより精製して8.2g(55%)の53aを白色固体として与えた;
FAB−MS m/z292(MH+)。
D.A.Evans et al(Tetrahedron 1988,44,5525-5540)の一般的な方法に従
い化合物53a(3.81g、0.013モル)をアゾジカルボン酸ジ−tert
−ブチル(0.48g、0.015モル)と反応させて粗製53bを与えた。粗製
生成物をシリカゲル上でCH2Cl2/ヘキサン/アセトニトリル(70:30:
7)を用いて溶離させるクロマトグラフィーにより精製して純粋な53b(2.
33g、33%)を白色固体として与えた;FAB−MS m/z522(MH
+)。
化合物53b(2.33g、0.0045モル)を18mLのTHFの中に溶解
させ、0℃に冷却し、そしてLiOH・H2O(0.46g、0.0107モル)
の9mLのH2O中溶液で処理した。水性H2O2(1.1mLの30%、0.01
0モル)を加えそして反応物を0℃で3時間撹拌した。反応混合物を水性1N
HClおよびCH2Cl2の間に分配させそして酸性の水層をCH2Cl2で抽出し
た。一緒にしたCH2Cl2抽出物を食塩水で洗浄し、無水MgSO4上で乾燥し
、そして真空中で40℃で濃縮した。残渣をシリカゲル上でEtOAc/ヘサン
/HOAcを用いて溶離させるクロマトグラフィーにより精製して53cを白色
固体として与えた:FAB−MS m/z363(MH+)。
化合物53c(2.15g、0.0593モル)を215mLのTFA/CH2
Cl2(1:4容量/容量)の中に室温でアルゴン下で1.5時間溶解させた。溶
媒を真空中で20℃で除去して53d(2.07g)を与えた;FAB−MS m
/z163(MH+)。
化合物53dを無水エタノール(100mL)の中に溶解させ、PtO2(0.
300g)と一緒にし、そしてパル水素化装置上に水素圧(55psig)下で
室温で24時間入れた。反応混合物をフィルター助剤を通して濾過しそして真空
中で濃縮した。残渣をメタノール(50mL)の中に溶解させそしてpHをEt3
N(約2mL)を用いてpH8に調節した。溶液を0℃に冷却し、二炭酸ジ−tert
−ブチル(2.0g、0.009モル)で処理し、そして自然に室温にゆ
っくり20時間暖めた。反応物を真空中で40℃で濃縮しそしてEtOAc(5
0mL)および冷たい(5℃)水性1N HCl(50mL)の間に分配させた
。有機抽出物を冷たい水性1N HCl(50mL)で抽出し、食塩水で洗浄し
、無水Na2SO4上で乾燥し、そして真空中で40℃で濃縮して53e(2.1
5g)を白色固体として与えた;FAB−MS m/z248(MH+)。
化合物53e(1.48g、0.0060モル)を70mLの無水CH2Cl2の
中に溶解させ、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.878g、0.
0090モル)と一緒にする。生じた混合物をEt3Nを用いてpH8に調節し
そして室温でアルゴン下で撹拌しながらビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニ
ル)ホスフィン酸クロリド(BOP−Cl;2.2g、0.0090モル)で処理
した。2時間後に、反応物を飽和水性NaHCO3、食塩水で洗浄し、無水Mg
SO4上で乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をメタノールの中に部分的に
溶解させそして不溶性物質を濾過により除去した。濾液を真空中で濃縮して53 f
(1.00g、57%)を白色固体として与えた:FAB−MS m/z291
(MH+)。
実施例3の一般的な工程に従いアミド53fを化合物53に転化させ
た。3cに関して記載されている通りにして化合物53fを2−リチオベンゾチ
アゾール類と反応させた。生ずるケトン中間体を3dおよび3eを製造するため
に使用された工程を行いそして生じたアミノアルコールを引き続き段階3fの方
法に従い(CBZ)−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンと結合さ
せた。中間体に同様にして実施例3の残りの段階を行って化合物53を与え、そ
れをH2O/アセトニトリル/TFA(50:50:0.2)を用いて溶離させる
逆相HPLCにより精製して化合物53を白色固体として与えた;[α]D 25−8
5.3(c0.26,MeOH);FAB−MS m/z853(MH)+。
C28H34N4O4S・2.15TFA・1.1H2Oに関する計算された分析値:
計算値 C,51.12;H,5.33;N,7.85;F,11.98;
H2O,2.77
実測値:C,51.16;H,5.17;N,7.87;F,11.58;
H2O,2.45
実施例54N
−メチル−D−フェニルアラニル−N−[4−[(アミノイミノメチル)アミノ]
−1S−[(4−カルボキシチアゾール−2−イル)カルボニル]ブチル]−L−プ
ロリンアミド
中間体1b(5.09g、6.52ミリモル)およびL−システインエチルエス
テル・HCl(2.42g、13.05ミリモル)の無水CH2Cl2(127mL
)中混合物を室温でアルゴン下で16時間撹拌した。生じた混合物をフィルター
助剤を通して濾過し、真空中で濃縮し、そして食塩水および酢酸エチルの間に分
配させた。水層を数部分の酢酸エチルで抽出しそして一緒にした抽出物を乾燥し
(Na2SO4)そして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でCH2Cl2:M
eOH:NH4OH(90:9:1)を用いて溶離させるクロマトグラフィーに
より精製して54aを白色フォームとして与えた。
54a(1.0g、1.18ミリモル)およびMnO2(1.00g、14.38
ミリモル)の無水CH2Cl2(28mL)中混合物を室温でアルゴン下で4.5
時間撹拌した。別部分のMnO2(0.25g)を加えそして混合物をさらに2.
5時間撹拌した。生じた混合物をフィルター
助剤を通して濾過しそして真空中で濃縮してチアゾール54bを粗製固体として
与えた。
LiOH(65mg、2.64ミリモル)およびH2O(0.1mL)をジオキ
サン(0.9mL)中でアルゴン下で3時間撹拌した。生じた混合物をH2Oで希
釈しそして数部分のエーテルで抽出した。水層を分離しそして1N HClでp
H4に酸性化しそして数部分のCH2Cl2で抽出した。一緒にしたCH2Cl2抽
出物を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)そして真空中で濃縮して酸54b
を固体として与えた。
54c(252mg、0.31ミリモル)およびペリオジナン(197mg、
0.464ミリモル)のCH2Cl2(10mL)中混合物をN2下で室温で1時間
撹拌した。追加部分のペリオジナン(132mg、0.31ミリモル)を3時間
加えそして生じた混合物を水性Na2S2O3を用いてクエンチした。水層を酢酸
でpH3.0に酸性化し、次に数部分のCH2Cl2で洗浄した。一緒にした有機
抽出物を食塩水で洗浄し、珪藻土を通して濾過しそして真空中で濃縮した。残渣
をCH3CN:H2O
:TFA(50:50:0.2)を用いる逆相HPLCにより精製してケトン5 4d
を固体として与えた。
中間体ケトン54d(140mg、0.17ミリモル)およびアニソール(4
mg)をHF装置のテフロン反応管の中に無水条件下で入れそして−78℃に冷
却した。HF(8mL)をこの管の中に蒸留しそして添加の完了時に混合物の温
度を自然に−10℃に高めた。この混合物を−20〜−10℃で1時間撹拌し、
真空中で濃縮しそして数部分のエーテルと共に粉砕して固体を与えた。この固体
を水/アセトニトリル/TFA(70:30:0.2)を用いて溶離させる逆相
HPLCにより精製しそして凍結乾燥して化合物54を固体として与えた:[α]D 25
=−86.5(C=0.65,H2O);FAB−MS m/z860(MH+)
。
C25H33N7O5S・2.5CF3CO2H・1.7H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,41.93;H,4.56;N,11.41;H2O,3.56
実測値:C,41.59;H,4.53;N,11.84;H2O,3.40
実施例55および56
実施例54を変更することにより化合物55および56を製造した。BOP−
Cl(13mg、0.03ミリモル)を中間体54c(21.8mg、0.027
ミリモル)、トリエチルアミン(5.6μL、0.077ミリモル)、DMF(1
.5mL)およびフェネチルアミン(5.μL、0.041ミリモル)の撹拌され
た混合物に5℃でアルゴン下で加えた。生じた混合物を16時間撹拌し、真空中
で濃縮し、そして酢酸エチルおよび飽和水性NaHCO3の間に分配させた。水
層を数部分の酢酸エチルで抽出しそして一緒にした有機抽出物を乾燥し(Na2
SO4)そして真空中で濃縮して保護されたアミドを与えた。このアミドを実施
例54の方法で脱保護して各々の標記化合物を固体として与えた:
化合物55:[α]D 25=−67.5(C=0.74,MeOH);FAB−MS m
/z647(MH+);
C33H42N8O4S・2.6CF3CO2H・1.2H2Oに関する計算された分析値
:
計算値 C,41.93;H,4.56;N,11.41;H2O,3.56
実測値:C,41.59;H,4.53;N,11.84;H2O,3.40
化合物56:FAB−MS m/z647(MH+);
実施例57
L−4−シアノフェニルアラニン(36.1g、0.19モル;EP05136
75 A1)をEt3N(26mL、0.19モル)と550mLのH2O中で一緒
にした。生じた溶液を二炭酸ジ−tert−ブチル(68.0g、0.31モル)
で処理し、室温で18時間撹拌し、そして5℃に冷却した。pHを濃水性HCl
を用いて調節しそして酸性の水層をEtOAc(500mL)で2回抽出した。
一緒にしたEtOAc層を食塩水(200mL)で2回洗浄し、無水Na2SO4
上で乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をヘキサンと共に粉砕して57aを
薄ピンク固体として与えた(50.0g、87%);融点=145−147℃(
分解);[α]D 25+3.3(c1.0,MeOH);FAB−MS m/z291(
MH)+。
57a(25g、0.086モル)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸
塩(12.7g、0.130モル)の無水DMF(500mL)中溶液をアルゴン
下で撹拌しながら0℃に冷却しそしてEt3N(23.3g、0.230モル)と
反応させた。ヘキサフルオロ燐酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス
(ジメチルアミノ)ホスホニウム(BOP;42.1g、0.095モル)を一部分
ずつ10分間滴下しそしてpHをEt3Nの添加によりpH8−9に保ちながら
反応物を0−5℃で18時間撹拌した。反応物を真空中で濃縮しそして残渣をC
H2Cl2(50mL)およびH2O(250mL)の間に分配させた。有機層を
50mLの5%水性NaHCO3、50mLの水性1N HCl、100mLのH2
Oで洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣をシ
リカゲル上でCHCl3/MeOH(95:5)を用いて溶離させるクロマトグ
ラフィーにより精製して57bを黄色固体(22.1g、70%)として与えた
;FAB−MS m/z334(MH)+。
化合物57b(28.7g、0.0861モル)およびEt3N(100mL、
0.72モル)をピリジン(400mL)の中に溶解させた。無水H2Sをこの溶
液中で室温で3時間泡立てた。反応容器を次に停止させ、室温で60時間放置し
、そして真空中で30℃で濃縮した。残渣をH2O(500mL)で希釈し、5
℃に冷却し、濃水性HClを用いてpH4−5に酸性化し、そしてEtOAc(
500mL)で抽出した。有機層を250mLの水性1N HClで2回、20
0mLの食塩水で2回抽出し、無水MgSO4上で乾燥し、そして真空中で濃縮
して57c(27.8g、88%)を与えた;FAB−MS m/z368(MH
)+。
57c(27.0g、0.074モル)およびヨウ化メチル(75mL)のアセ
トン(750mL)中溶液をアルゴン下で撹拌しながら1時間還流下で加熱した
。室温に冷却した後に、反応物を真空中で濃縮して粗製57dを琥珀色ガラスと
して与え、それを次の段階で直接使用した;FAB−MS m/z381(MH
)+。
化合物57d(38.0g、0.075モル)を酢酸アンモニウム(8.70g
、0.112モル)のメタノール(200mL)中溶液に加えそしてアルゴン下
で3.5時間撹拌しながら還流下で加熱した。室温に冷却した後に、反応物を真
空中で濃縮しそして残渣をCHCl3(500mL)および飽和水性NaHCO3
の間に分配させた。CHCl3を濾過し、食塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で
乾燥し、そして真空中で濃縮して57eを薄黄色ガラスとして与えた:FAB−
MS m/z351(MH)+。
57e(24.3g、0.069モル)およびトシルクロリド(14.6g、0.
076モル)のアセトン(500mL)中溶液を−15℃に
冷却した。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU;2
1.4g、0.139モル)を−15℃で撹拌しながら45分間滴下しそしてこの
混合物を自然に室温にゆっくり3時間暖めた。反応物を100mLのメタノール
で希釈しそして真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン
(3:1)を用いて溶離させるクロマトグラフィーにより精製して57f(14
.4g、41%)を白色固体として与えた;FAB−MS m/z505(MH)
+。
アミド57fを実施例3の一般的工程に従うことにより化合物57に転化させ
た。化合物57fを3cに記載されている通りにして2−リチオベンゾチアゾー
ルと反応させた。生じたケトン中間体を3dおよび3eを製造するために使用さ
れた工程にかけそして生じたアミノアルコールを引き続き段階3fの方法に従う
ことにより(CBZ)−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンと結合
させた。この中間体を同様に実施例3の残りの段階にかけた;HF分解段階(段
階h)は0℃での3時間の代わりに室温での6時間を必要とした。生じた化合物57
をH2O/アセトニトリル/TFA(65:35:0.2)を用いて溶離させ
る逆相HPLCにより精製して化合物57を白色固体として与えた;F
AB−MS m/z583(MH)+。
C32H34N6O3S・2.25TFA・1.0H2Oに関する分析値:
計算値:C,51.14;H,4.50;N,9.80;F,14.96;
S,3.74;H2O,2.10
実測値:C,50.96;H,4.39;N,9.60;F,14.66;
S,3.77;H2O,1.72
実施例58
M.Fujino et al.in Chem.Pharm.Bull.Jpn.1982,30,2766 に記載され
ているN−ε−Mtr−L−リシンを製造するために使用される方法に従いN−
ε−メチル−L−リシンを4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホ
ニル(Mtr)クロリドと反応させた。生じたN−ε−メチル−N−ε−Mtr
−L−リシン(5.00g、0.0134モル)をジオキサン(52mL)の中に
溶解させ、H2O(952mL)で希釈し、0℃に冷却し、そして水性3N Na
OHを用いてpH11に調節した。二炭酸ジ−tert−ブチル(8.79g、
0.040モル)を加えそしてpHをpH10−11に保ちながら反応物を0℃
で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去しそして残渣をH2O(100
mL)およびエーテルの間に分配させた。塩基性の水層(pH11)をエーテル
(2回)で再び抽出し、0℃に冷却し、水性3N HClでpH3に調節し、そ
してEtOAc(3回)で抽出した。一緒にしたEtOAc抽出物を食塩水で洗
浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、そして真空中で濃縮して58a(3.34g
、53%)を白色フォームとして与えた;FAB−MS m/z473(MH)
+。
57bを製造するために使用される一般的な工程に従い化合物58bをN,O
−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩と反応させて58bを白色固体として生成
した;m/z516(MH)+。
実施例3の一般的な工程に従うことによりアミド58bを58dに転化させた
。化合物58bを3cに関して記載されている通りにして2−リチオベンゾチア
ゾールと反応させた。生じたケトン中間体を3dおよび3eを製造するために使
用される工程にかけそして生じたアミノアルコールを引き続き段階3fの方法に
従うことにより(CBZ)−N−メチル−D−フェニルアラニル−L−プロリンと
結合させた。この中間体を3gに関して記載されている通りにしてデス−マーチ
ンペリオジナンを用いて酸化して58dを与えた;m/z883(MH)+。
化合物58d(0.025g、0.028ミリモル)、ペンタメチルベンゾベン
ゼン(0.32g)、および硫化ジメチル(0.63mL)を3mLの無水トリフ
ルオロ酢酸の中に溶解させそしてアルゴン下で撹拌しながら5℃に冷却した。無
水HBr気体を溶液の中で15分間泡立たせ、そして反応物を自然に室温に15
時間暖めた。溶媒を真空中で除去しそして残渣を無水エーテルと共に粉砕しそし
てH2O/アセトニトリル/TFA(60:40:0.2)を用いて溶離させる逆
相HPLCにより精製して化合物58を白色固体として与えた;FAB−MS
m/z5
36(MH)+。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
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