JP2001525823A - 抗血栓化合物 - Google Patents

抗血栓化合物

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JP2001525823A JP54930698A JP54930698A JP2001525823A JP 2001525823 A JP2001525823 A JP 2001525823A JP 54930698 A JP54930698 A JP 54930698A JP 54930698 A JP54930698 A JP 54930698A JP 2001525823 A JP2001525823 A JP 2001525823A
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カーズ,ケネス・ディーン
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Abstract

(57)【要約】 本出願は、本明細書中に定義する式(I)の新規化合物(またはその医薬的に許容され得る塩)、その製造のための方法および中間体、式(I)の新規化合物を含んでなる医薬品製剤、並びに抗血栓剤としての式(I)の化合物の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 抗血栓化合物 本発明は、驚くほど強力な抗血栓効力を有するヘテロ環式ケトン化合物に関す る。従って、本発明は、新たな抗血栓化合物、その化合物を活性成分として含む 医薬組成物、並びに静脈血栓症、肺塞栓症、動脈血栓症、特に心筋虚血、心筋梗 塞、もしくは脳血栓症といったような血栓塞栓障害、血管形成術および冠動脈バ イパス手術の後に起こるような全身凝固亢進状態および局所凝固亢進状態、また は炎症過程に関係のある全身性組織傷害の予防または治療のためのその化合物の 使用に関する。加えて、その新たな化合物は、インビトロおよびエクスビボでの 適用において抗凝固剤として有用である。 あるペプチジルヘテロ環は、トロンビンに関係のある障害の処置において有用 なトロンビンの阻害剤として米国特許第5,523,308号に開示されている。 驚くべきことに、本発明の化合物は、トロンビンおよびXa因子の両方の阻害に おける高い効能、さらにはまた、非常に強力な抗血栓効力を示す。 本発明により、式I: Y−CO−X−CO−Arg−R I [式中、 Argは、L−アルギニルであり; Rは、2−ベンゾチアゾリルであり; X−CO−は、L−プロリルまたは(S)−アゼチジン−2−カルボニルであり ;および Y−CO−は、式IIa、IIb、IIc、またはIId: の基である。] の化合物、またはその医薬的に許容され得る塩を提供する。 式Iの特定の化合物は、X−CO−がL−プロリル(Pro)である化合物である 。 式Iのより特定の化合物は、X−CO−がProであって、Y−CO−が式IIaま たはIIbの基である化合物である。 式Iの好ましい化合物の1つは、X−CO−がProであって、Y−CO−が式I Iaの基である化合物であり、この化合物は、式Ia: の化合物として表示することができる。 好ましい種を以下に実施例1として記載し、同実施例中では、それを硫酸との 酸付加塩として単離している。 式Iの別の特定の化合物は、X−CO−がProであって、Y−CO−が式IIbの 基である化合物であり、この化合物は、式Ibの化合物として表示することがで きる。 式Iの化合物に加えて、本発明は、医薬的に許容され得る担体、希釈剤、また は賦形剤と共に、式Iの化合物、またはその医薬的に許容され得る塩を含んでな る医薬組成物を提供する。 本発明はまた、哺乳動物において血栓症を抑制する方法であって、処置を必要 とする哺乳動物に、式Iの化合物の抗血栓用量を投与することを含んでなる方法 も提供する。 以下にさらに論ずる通り、本発明の化合物は、凝固カスケードの酵素であるト ロンビンおよびXa因子の一方または両方の強力で直接的な阻害剤である。従っ て、本発明はさらに、トロンビンを阻害する方法であって、処置を必要とする噛 乳動物に、式Iの化合物のトロンビン阻害用量を投与することを含んでなる方法 、さらにはまた、インビトロまたはエクスビボでの適用においてトロンビンを阻 害する方法を提供する。同様に、本発明はさらに、Xa因子を阻害する方法であ って、そのことを必要とする哺乳動物に、式Iの化合物のXa因子阻害用量を投 与することを含んでなる方法、さらにはまた、インビトロまたはエクスビボでの 適用においてXa因子を阻害する方法を提供する。 Y基において星印で示したキラル中心は、D−アミノ酸のキラル中心に対応す る(R)−立体化学のものであるのが好ましい。 しかし、本発明は、ジアステレオマーの混合物としての式Iの化合物、さらに はまた、個々のジアステレオマーの形での式Iの化合物を包含すること、そして 本発明は、エナンチオマーの混合物としての式Iの化合物、さらにはまた、個々 のエナンチオマーの形での式Iの化合物を包含することが理解されるべきであり 、これらの混合物または形はいずれも、抗血栓性を有し、どのようにして特定の 形を製造または単離するか、そして以下に記載する試験が含まれる標準的な試験 により、どのようにして抗血栓性を決定するかは当業界でよく知られている。ベ ンゾオキサゾリルのケト基に隣接するArg部分のα−プロトンの容易なエピマー 化のために、式Iの化合物をその中心でのエピマーの混合物として使用するのが 好 ましくあり得る。 加えて、式Iの化合物(またはその医薬的に許容され得る塩)は、水または有機 溶媒と溶媒和物を形成し得る。さらに、その化合物、その塩または溶媒和物は、 多形性を示し得る。本発明はまた、そのような溶媒和物、多形型、またはその混 合物をいずれも包含する。 式Iの化合物は、構造的に類似している化合物の製造に関して化学業界で知ら れている方法が含まれる方法により、または本明細書中に記載する新規方法によ り製造することができる。上に定義した式Iの化合物の製造のための新規方法お よび中間体は、本発明のさらなる特徴を与え、そして次の方法により説明され、 ここで、一般的な基の意味は、特に指定しない限り、上に定義する通りである。 従来の保護基を使用して官能基が保護されている式Iの化合物を製造した後、そ の保護基を除去して、式Iの化合物を与えるのが好ましくあり得、または必要で あり得ることが認められるであろう。 従って、上のいずれかの記述において提供する式Iの化合物(またはその医薬 的に許容され得る塩)を製造する方法を提供し、これには、 式III: Y−CO−X−CO−Arg(OH)−R III [式中、Arg(OH)は、L−アルギニル基のカルボニル部分がヒドロキシメチレ ン基で置換されていることを示す。] の対応する化合物のアルコールの酸化; が含まれ、 その後、上のいずれの方法に関しても、保護基を使用して官能基が保護されて いる場合、その保護基を除去し;そして その後、上のいずれの方法に関しても、式Iの化合物の医薬的に許容され得る 塩が必要とされる場合、式Iの化合物の塩基性の形態を、生理学的に許容され得 る対イオンを与える酸と反応させることにより、または例えば、塩の対イオンを 交換するといったような、いずれかの他の従来の方法により、それを得る。 便利には、その酸化は、例えば、以下の実施例1に記載する通り、塩化オキサ リル、ジメチルスルホキシド、および第三級アミンを使用して、不活性溶媒中で 行う。一般的には、その酸化の間、Y−CO−およびArg側鎖のアミノ基を保護 するのが好ましい。 1つまたはそれ以上の官能基が保護されている式Iの化合物に対応する化合物 は、本発明の別の態様を提供する。そのような化合物は、1つまたはそれ以上の 保護基PAおよびPYを有する式Ip: (PY)Y−CO−X−CO−Arg(PA)−R Ip [式中、 PAは、Arg側鎖のグアニジノ部分に対する任意の保護基であり;および PYは、ペルヒドロイソキノリン部分のアミノ窒素に対する任意の保護基であ る。] の化合物として表すことができる。PAに関する典型的な意義はトシルであり、 そしてPYに関してはベンジルオキシカルボニルである。 便利には、式IIIのアルコールは、従来の結合法、例えば、実施例1に記載す る混合無水物法を使用して、式IV: Y−CO−X−CO−OH IV の保護されている形の酸を、式V: H−Arg(OH)−R V の保護されている形のアルコールと結合させることにより、保護されている形で 製造する。 式IVの(場合により保護されていることのある)酸は、従来の方法により製造す ることができる。例えば、Y−CO−が式IIaのものであって、X−CO−がプ ロリルである場合、式IVの保護されている酸は、以下の実施例1に記載するよう に、または欧州特許第670310号の実施例85で記載されているように製造 することができる。同様に、Y−CO−が式IIdまたはIIbのものであって、X− CO−がプロリルである場合、式IVの保護されている酸は、欧州特許第6703 10号または米国特許第5,436,229号の実施例80または82で開示され ている。グアニジノ基がN−トシル保護基を有する式Vのアミノアルコールの製 造を以下の実施例1に記載する。 上に述べた通り、本発明には、式Iの化合物の医薬的に許容され得る塩が含ま れ、これは、十分に塩基性の官能基を有しており、無毒のアニオンを与える多く の無機および有機酸のいずれかと反応して、医薬的に許容され得る塩を形成する 。酸付加塩を形成するために一般に使用される酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化 水素酸、硫酸、リン酸等といったような無機酸、およびp−トルエンスルホン酸 、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモベンゼンスルホン酸、コハク酸、ク エン酸、安息香酸、酢酸等といったような有機酸である。従って、そのような医 薬的に許容され得る塩の例は、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜 硫酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン 酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプ リル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプロン酸塩、ヘプタン酸塩、 プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバ シン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−二酸塩、ヘキシン−1, 6−二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息 香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、スルホン酸 塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニ ル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、酒石 酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン 酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩等である。好ましい医薬的 に許容され得る酸付加塩には、塩酸、臭化水素酸、および硫酸といったような鉱 酸で形成される塩が含まれる。 式Iの化合物は、酸付加塩の形態で最も良く単離される。上に述べた酸の1つ のような酸で形成された式Iの化合物の塩は、抗血栓化合物の投与のための、お よびその化合物の製剤の製造のための医薬的に許容され得る塩として有用である 。他の酸付加塩を製造して、その化合物の単離および精製に使用することができ る。 式Iの化合物は、身体の本来の血餅を溶解する能力に対して認め得るほどの干 渉をすることなく(その化合物は、フィブリン溶解に対して低い阻害作用を有す る)、血液凝固に関与する他のプロテイナーゼおよび非酵素タンパク質以上に選 択的にトロンビンおよびXa因子を阻害すると信じられる。さらに、そのような 選択性は、血栓崩壊およびフィブリン溶解に対して実質的な干渉をすることなく 、血栓崩壊剤との使用を可能にすると信じられる。 その別の態様において、本発明は、血栓塞栓障害を処置する方法であって、処 置を必要とする啼乳動物に、式Iの化合物の有効用量(血栓塞栓障害の治療的な 量および/または予防的な量)を投与することを含んでなる方法を提供する。 本発明は、その別の態様において、哺乳動物において凝固を阻止する方法であ って、処置を必要とする呻乳動物に、式Iの化合物の有効用量(凝固阻止用量)を 投与することを含んでなる方法を提供する。 本発明の方法により意図される凝固阻止および血栓塞栓障害の処置には、医学 療法的な処置および/または予防的な処置の両方が適宜含まれる。 さらなる態様において、本発明は、ヒトまたは動物における、トロンビンまた はXa因子の阻害が必要とされる状態の処置に関する。本発明の化合物は、人間 を含め、哺乳動物における、血栓症、並びに血液および組織での凝固能亢進の処 置または予防において有用であろうと期待される。その化合物が可能性のある有 用性を有する障害は、血栓症、並びに血液および組織での凝固能亢進の処置また は予防におけるものである。その化合物が処置および/または予防において可能 性のある有用性を有する障害には、静脈血栓症および肺塞栓症、例えば、心筋虚 血、心筋梗塞、不安定なアンギナ、血栓形成に基づく発作、および末梢動脈血栓 症における動脈血栓症が含まれる。さらに、その化合物は、冠動脈疾患、脳動脈 疾患、および末梢動脈疾患といったようなアテローム性動脈硬化障害(疾患)の処 置または予防における有用性が期待されている。さらに、その化合物は、心筋梗 塞において血栓崩壊剤との併用が有用であろうと期待される。さらに、その化合 物は、血栓崩壊、経皮経管冠動脈形成術(PTCA)、および冠動脈バイパス手術 後の再閉塞に対する予防における有用性が期待されている。さらに、その化合物 は、顕微手術後の再血栓形成の防止における有用性が期待されている。さらに、 その化合物は、人工器官および心臓弁に関連しての抗凝固処置に有用であろうと 期待される。さらに、その化合物は、血液透析および散在性血管内凝固での抗凝 固処置における有用性が期待されている。さらなる期待される有用性は、患者の インビボにおいて使用したカテーテルおよび機械装置の濯ぎにおける有用性、並 びに血液、血漿、および他の血液製剤のインビトロでの保存のための抗凝固剤と しての有用性である。またさらに、その化合物は、癌(転移を含む)、炎症性疾患 (関節炎を含む)、および糖尿病といったような、血液凝固が基本的な寄与過程ま たは二次的な病状の原因となり得るであろうという他の疾患における有用性が期 待されている。その抗凝固化合物は、経口で、非経口で、例えば、静脈内注入(i v)、筋肉内注射(im)、皮下(sc)、または経皮により投与する。 治療的な効果および/または予防的な効果を得るために本発明により投与する 化合物の具体的な用量は、勿論、例えば、投与する化合物、投与速度、投与経路 、および処置すべき状態を含め、その症例を取り巻く特定の状況により決定され るであろう。 上の各々の有用性に対する典型的な1日用量は、約0.01mg/kg〜約100 0mg/kgの間である。用量レジメンは変えることができ、例えば、予防的な使用 には、1日1回の用量を投与するのがよく、または1日3回もしくは5回といっ たような複数回の用量が適当となり得る。重篤な介護状況では、本発明の化合物 をiv注入により、約0.01mg/kg/時間〜約20mg/kg/時間の間、好ましく は約0.1mg/kg/時間〜約5mg/kg/時間の間の速度で投与する。 本発明の方法はまた、血餅溶解剤、例えば、組織プラスミノーゲン活性化因子 (t−PA)、修飾されたt−PA、ストレプトキナーゼ、またはウロキナーゼと組 み合わせても行われる。血餅形成が起こって、動脈または静脈が部分的または完 全にブロックされた場合には、通常、血餅溶解剤を使用する。本発明の化合物は 、その溶解剤より前に、もしくはその溶解剤と共に、またはその使用後に投与す ることができ、そして血餅形成の再発を防ぐために、アスピリンと共に投与する のがさらに好ましい。 本発明の方法はまた、血小板凝集を阻害する血小板糖タンパク質レセプター(I Ib/IIIa)アンタゴニストと組み合わせても行われる。本発明の化合物は、血餅 形成の発生または再発を防ぐために、そのIIb/IIIaアンタゴニストより前に、 もしくはそのIIb/IIIaアンタゴニストと共に、またはその使用後に投与するこ とができる。 本発明の方法はまた、アスピリンと組み合わせても行われる。本発明の化合物 は、血餅形成の発生または再発を防ぐために、アスピリンより前に、もしくはア スピリンと共に、またはその使用後に投与することができる。上に述べた通り、 好ましくは、本発明の化合物を血餅溶解剤およびアスピリンと共に投与する。 本発明はまた、上に記載した治療法において使用するための医薬組成物も提供 する。本発明の医薬組成物は、医薬的に許容され得る担体、賦形剤、または希釈 剤と共に、有効な抗血栓量の式Iの化合物を含んでなる。経口投与には、その抗 血栓化合物を、結合剤、滑沢剤、崩壊剤等といったような賦形剤を含み得るゼラ チンカプセル剤または錠剤に製剤化する。非経口投与には、その抗血栓剤を、医 薬的に許容され得る希釈剤(例えば、生理食塩水(0.9%)、5%デキストロース 、リンゲル溶液等)中で製剤化する。経皮投与には、その抗血栓剤をパッチに製 剤化する。 本発明の化合物は、約0.1mg〜約1000mgの間の用量を含んでなる単位用 量製剤に製剤化することができる。好ましくは、その化合物は、例えば、硫酸塩 、酢酸塩、またはリン酸塩といったような、医薬的に許容され得る塩の形態であ る。単位用量製剤の一例は、10mlの無菌ガラス製アンプル中、本発明の化合物 5mgを医薬的に許容され得る塩として含んでなる。単位用量製剤の別の例は、無 菌アンプルに含まれる等張食塩水20ml中、本発明の化合物約10mgを医薬的に 許容され得る塩として含んでなる。 その抗血栓化合物は、経口、直腸、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、および鼻腔 内が含まれる様々な経路により投与することができる。本発明の化合物は、投与 より前に製剤化するのが好ましい。本発明の別の態様は、そのための医薬的に許 容され得る担体、希釈剤、または賦形剤と共に、有効量の式Iの化合物またはそ の医薬的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を含んでなる医薬組成物である。 そのような製剤中の活性成分は、その製剤の0.1重量%〜99.9重量%を構 成する。「医薬的に許容され得る」という語は、担体、希釈剤、または賦形剤が 製剤の他の成分と共存できなければならず、そしてそのレシピエントに対して有 害であってはならないことを意味する。 本発明の医薬組成物は、よく知られていて容易に入手できる成分を使用して、 既知の方法により製造する。本発明の組成物は、当業界でよく知られている方法 を使用することにより、患者に投与した後、活性成分の迅速な、持続した、また は遅延した放出を与えるよう製剤化することができる。本発明の組成物を製造す る際には、活性成分を、通常、担体と混合するか、または担体で希釈するか、ま たは担体内に充填して、カプセル、サシェ、紙、もしくは他の容器の形態となり 得る。担体が希釈剤として働く場合、それは、その活性成分に対して、ビヒクル 、賦形剤、または媒体として作用する、固体、半固体、または液体の物質であっ てよい。従って、その組成物は、錠剤、丸剤、粉末剤、ロゼンジ剤、サシェ剤、 カシェ剤、エリキシル剤、懸濁液剤、乳剤、溶液剤、シロップ剤、エアゾール剤 (固体として、または液体媒体中の)、軟および硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、無 菌注射用溶液剤、無菌包装粉末剤等の形態にすることができる。 次の製剤例は、単に説明するだけのものであって、本発明の範囲を何ら限定し ようとするものではない。「活性成分」という語は、勿論、式Iによる化合物、 またはその医薬的に許容され得る塩もしくは溶媒和物を意味する。製剤例1 :次の成分を使用して、硬ゼラチンカプセル剤を製造する。 製剤例2:以下の成分を使用して、錠剤を製造する。各成分を混合し、圧縮して、各々の重量が665mgである錠剤を成形する。製剤例3 :次の成分を含むエアゾール溶液剤を製造する。 活性化合物をエタノールと混合して、その混合物をプロペラント22の一部に加 え、−30℃まで冷却して、充填装置に移す。次いで、必要とされる量をステン レススチール製の容器に入れ、残りのプロペラントで希釈する。次いで、バルブ 装置を容器に取り付ける。製剤例4 :活性成分を各々60mg含む錠剤を次のように製造する。 活性成分、デンプン、およびセルロースをNo.45メッシュのU.S.篩にかけて 、完全に混合する。その結果得られた粉末と、ポリビニルピロリドンを含む水溶 液とを混合した後、その混合物をNo.14メッシュのU.S.篩にかける。このよ うにして製造した顆粒を50℃で乾燥させて、No.18メッシュのU.S.篩にか ける。次いで、その顆粒に、あらかじめNo.60メッシュのU.S.篩にかけてお いたカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、および タルクを加え、混合した後、これを打錠機で圧縮して、各々の重量が150mgで ある錠剤を得る。製剤例5 :活性成分を各々80mg含むカプセル剤を次のようにして製造する。 活性成分、セルロース、デンプン、およびステアリン酸マグネシウムを混合し、 No.45メッシュのU.S.篩にかけて、硬ゼラチンカプセルに200mg量を充填 する。製剤例6 :活性成分を各々225mg含む坐剤を次のようにして製造する。 活性成分をNo.60メッシュのU.S.篩にかけて、あらかじめ必要最小限の熱を 使用して溶融しておいた飽和脂肪酸グリセリドに懸濁させる。次いで、その混合 物を容量2gの坐剤型に注ぎ入れて、放冷する。製剤例7 :5ml用量につき活性成分を各々50mg含む懸濁液剤を次のようにして 製造する。 活性成分をNo.45メッシュのU.S.篩にかけ、カルボキシメチルセルロースナ トリウムおよびシロップと混合して、滑らかなペーストとする。安息香酸溶液、 香料、および着色料を少量の水で希釈して、撹拌しながら加える。次いで、水を 十分加えて、必要とされる容量とする。製剤例8 :静脈内製剤は、次のようにして製造することができる。 一般的には、上の成分の溶液を1分間につき1mlの割合で被験者に静脈内投与す る。 有効であって、経口で活性な抗血栓剤であるべき本発明の化合物の能力を次の 1つまたはそれ以上のアッセイで評価する。 本発明により提供する化合物(式I)は、哺乳動物におけるトロンビンおよび/ またはXa因子の作用を選択的に阻害する。その阻害は、その酵素が色原体基質 を加水分解するアッセイで測定する、その酵素のアミダーゼ活性のインビトロで の阻害により実証する。例えば、トロンビンは、N−ベンゾイル−L−フェニル アラニル−L−バリル−L−アルギニル−p−ニトロアニリド、N−ベンゾイル −L−Phe−L−Val−L−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する。 そのアッセイは、緩衝液(0.03Mトリス、0.15M NaCl、pH7.4)50μ lをヒトトロンビン溶液(精製されたヒトトロンビン、Enzyme Research Laborato ries,South Bend,Indiana,8NIH単位/ml)25μlおよび溶媒(50%水性 メタノール(v:v))中の試験化合物25μlと混合することにより行う。次 いで、色原体基質の水溶液(0.25mg/ml)150μlを加えて、その反応をp− ニトロアニリンの放出に関して405nmでモニターすることにより、その基質の 加水分解速度を測定する。加水分解速度に対して遊離トロンビン濃度をプロット することにより、標準曲線を作成する。次いで、その標準曲線を使用することに より、試験化合物で観察された加水分解速度を各々のアッセイでの「遊離トロン ビン」値に変換する。そのアッセイで使用したトロンビンの既知の初期量から各 々のアッセイで観察された遊離トロンビンの量を減ずることにより、結合した( 試験化合物に結合した)トロンビンを算出する。加えた阻害剤(試験化合物)のモ ル数から結合したトロンビンのモル数を減ずることにより、各々のアッセイでの 遊離阻害剤の量を算出する。 Kass値は、トロンビンと試験化合物(I)との間の反応に関する仮定平衡定数 である。 Kassを試験化合物の濃度範囲に関して算出して、その平均値を1モル当たりの リットル単位で報告する。 実質的には、ヒトトロンビンに関して上に記載した方法に従って、以下に指定 する適当な色原体基質と共に、他のヒト血液凝固系セリンプロテアーゼを使用す ることにより、そしてフィブリン溶解系セリンプロテアーゼを使用することによ り、凝固因子であるセリンプロテアーゼに関する本発明の化合物の選択性、およ びフィブリン溶解セリンプロテアーゼに関する本発明の化合物の選択性、さらに はまた、ヒト血漿血餅フィブリン溶解に対するそれらの実質的な干渉の欠如を評 価する。 ヒトのX、Xa、IXa、XIa、およびXIIa因子をEnzyme Research Laboratories ,South Bend,Indianaから購入し;ヒトウロキナーゼをLeo Pharmaceuticals, Denmarkから購入し;そして組換え活性化プロテインC(aPC)は、実質的には米国 特許第4,981,952号により、Eli Lilly and Co.で製造する。色原体基質 :N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリド(Xa因子用);N− Cbz−D−Arg−Gly−Arg−p−ニトロアニリド(Xa因子基質としてのIXa因子アッ セイ用);ピログルタミル−Pro−Arg−p−ニトロアニリド(XIa因子用およびaP C用);H−D−Pro−Phe−Arg−p−ニトロアニリド(XIIa因子用);およびピロ グルタミル−Gly−Arg−p−ニトロアニリド(ウロキナーゼ用);をKabi Vitrum, Stockholm,Swedenから、またはMidwest Biotech,Fishers,Indianaから購入す る。ウシトリプシンをWorthington Biochemicals,Freehold,New Jerseyから、 そしてヒト血漿カ リクレインをKabi Vitrum,Stockholm,Swedenから購入する。血漿カリクレイン に対する色原体基質であるH−D−Pro−Phe−Arg−p−ニトロアニリドをKabi V itrum,Stockholm,Swedenから購入する。ヒトトロンビンに対する基質、および トリプシンに対する基質であるN−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニ リドは、本発明の化合物に関して上に記載した方法により、商業的に入手できる 反応物から既知のペプチド結合法を使用して合成するか、またはMidwest Biotec h,Fishers,Indianaから購入する。 ヒトプラスミンをBoehringer Mannheim,Indianapolis,Indianaから購入し; nt−PAを一本鎖活性の対照標準としてAmerican Diagnostica,Greenwich,Con necticutから購入し;修飾されたt−PA6(mt−PA6)は、当業界で知られて いる方法により、Eli Lilly and Companyで製造する(Burckら,J .Biol.Chem.265,5120−5177(1990)を参照)。プラスミン色原体基質で あるH−D−Val−Leu−Lys−p−ニトロアニリドおよび組織プラスミノーゲン活 性化因子(t−PA)基質であるH−D−Ile−Pro−Arg−p−ニトロアニリドをKab i Vitrum,Stockholm,Swedenから購入する。 上に記載した色原体基質では、三文字記号であるIle、Glu、Gly、Pro、Arg、P he、Val、Leu、およびLysを使用して、各々、対応するアミノ酸基であるイソロ イシン、グルタミン酸、グリシン、プロリン、アルギニン、フェニルアラニン、 バリン、ロイシン、およびリジンを示す。 抗血栓化合物は、好ましくは、ウロキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因 子(t−PA)、およびストレプトキナーゼにより誘発されるフィブリン溶解を温 存すべきである。このことは、ストレプトキナーゼ、t−PA、またはウロキナ ーゼの血栓崩壊療法に対する補助物質としての薬剤の治療的な使用に、そして内 因性フィブリン溶解温存性(t−PAおよびウロキナーゼに関する)抗血栓剤とし ての薬剤の使用に重要であろう。フィブリン溶解プロテアーゼのアミダーゼ活性 に対する干渉の欠如に加えて、そのようなフィブリン溶解系温存は、ヒト血漿血 餅、および各々のフィブリン溶解プラスミノーゲン活性化因子によるそれらの溶 解により調べることができる。材料 イヌ血漿を、意識のある雑種の猟犬(どちらかの性別、Butler Farms,Clyde, New York,U.S.A.)から静脈穿刺により3.8%クエン酸塩中に採取する。フィブ リノーゲンは、新鮮なイヌ血漿から調製し、そしてヒトフィブリノーゲンは、先 の方法および仕様書により、イン−デート(in−date)のACDヒト血液からI− 2画分で調製する。Smith,Biochem .J.185,1−11(1980);およ びSmithら、Biochemistry11,2958−2967(1972)。ヒトフィ ブリノーゲン(純度98%/プラスミンを含まない)をAmerican Diagnostica, Greenwich,Connecticutから得る。フィブリノーゲンI−2調製物の放射能標識 を先に報告したように行う。Smithら,Biochemistry11,2958−296 7(1972)。ウロキナーゼを2200プローグ(Ploug)単位/バイアルとし て、Leo Pharmaceuticals,Denmarkから購入する。ストレプトキナーゼをHoechs t−Roussel Pharmaceuticals,Somerville,New Jerseyから購入する。方法−ヒト血漿血餅の溶解に対するt−PAによる効果 0.0229μCiの125−ヨウ素で標識したフィブリノーゲンを含むヒト血 漿100μlに、トロンビン50μl(73NIH単位/ml)を加えることにより、 ヒト血漿血餅を微小試験管中で形成させる。その血餅にウロキナーゼまたはスト レプトキナーゼ50μl(50、100、または1000単位/ml)を積層して、 室温で20時間インキュベートすることにより、血餅溶解を調べる。インキュベ ーション後、その管をBeckman Microfugeで遠心分離する。γ計数するために、 上清25μlを1.0ml体積の0.03Mトリス/0.15M NaCl緩衝液中に加え る。トロンビンを省く(そして代わりに緩衝液を使う)ことにより、計数対照の1 00%溶解を得る。その積層溶液中に化合物を1、5、および10μg/mlの濃度 で含ませることにより、フィブリン溶解に対して可能性のある干渉に関して抗血 栓化合物を評価する。データポイントから、その特定の濃度のフィブリン溶解剤 に関して50%の溶解を表すであろう値までの直線外挿により、概算のIC50値 を推定する。抗凝固活性 材料 イヌ血漿およびラット血漿を、意識のある雑種の猟犬(どちらかの性別、Butle r Farms,Clyde,New York,U.S.A.)から、または麻酔した雄のSprague−Dawley ラット(Harlan Sprague−Dawley,Inc.,Indianapolis,Indiana,U.S.A.)から 、静脈穿刺により3.8%クエン酸塩中に採取する。フィブリノーゲンは、先の 方法および仕様書により、イン−デートのACDヒト血液からI−2画分として 調製する。Smith,Biochem .J.185,1−11(1980);およびSmith ら,Biochemistry11,2958−2967(1972)。ヒトフィブリノー ゲンをまた、純度98%/プラスミンを含まないものとして、American Diagnos tica,Greenwich,Connecticutから購入する。凝固試薬であるアクチン、トロン ボプラスチン、およびヒト血漿をBaxter Healthcare Corp.,Dade Division,M iami,Floridaから得る。Parke−Davisから得たウシトロンビンを血漿中での凝 固アッセイに使用する。方法 抗凝固測定 凝固アッセイ方法は、先に記載した通りである。Smithら,Thrombosis Resear ch50,163−174(1988)。CoAScreener凝固装置(American LABor ,Inc.)を全ての凝固アッセイ測定に使用する。試験血漿0.05mlに、食塩水0 .05mlおよびトロンビン(10NIH単位/ml)0.05mlを加えることにより、 トロンビン時間(TT)を測定する。試験血漿0.05mlをアクチン試薬0.05ml と共に120秒間インキュベーションした後、CaCl2(0.02M)0.05mlと共 にインキュベーションすることにより、活性化部分トロンボプラスチン時間(A PTT)を測定する。試験血漿0.05mlに、食塩水0.05mlおよびトロンボプ ラスチン−C試薬0.05mlを加えることにより、プロトロンビン時間(PT)を 測定する。式Iの化合物を広範囲にわたる濃度でヒトまたは動物の血漿に加えて 、TT、APTT、およびPTアッセイに対する延長効果を測定する。直線外挿 を行って、凝固時間を二倍とするのに必要とされる濃度を 各々のアッセイに関して推定する。動物 雄のSprague−Dawleyラット(350−425g、Harlan Sprague Dawley,Inc .,Indianapolis,IN)をキシラジン(20mg/kg、s.c.)およびケタミン(12 0mg/kg、s.c.)で麻酔して、温めたウォーターブランケット(37℃)上で保持 する。頸静脈にカニューレ挿入して、注入を可能とする。動脈−静脈のシャントモデル 左頸静脈および右頸動脈に長さ20cmのポリエチレンPE60管をカニューレ 挿入する。管腔中に綿糸(5cm)をもつより大きな管(PE190)の中央部分6cm を、より長い部分の間に摩擦装着して、動脈−静脈のシャント回路を完成する。 そのシャントに血液を15分間循環させた後、糸を注意深く取り除いて、重量を 測定する。糸および血栓の総重量から湿った糸の重量を減ずる(J.R.Smith,Br .J.Pharmacol .,77:29(1982)を参照)。動脈損傷のFeCl3モデル 頸動脈を正中腹側頸部切開によって単離する。熱電対を各々の動脈下に配置し て、血管温度をストリップチャート記録計で連続的に記録する。縦に切断した管 のカフ(0.058ID×0.077OD×4mm、Baxter Med.Grade Silicone)を 熱電対上の各々の頸動脈の周囲に直接巻き付ける。FeCl3六水和物を水に溶解し て、濃度(20%)をFeCl3だけの実際の重量に換算して表す。動脈を損傷して、 血栓症を誘発するために、2.85μlをカフ中にピペットで分注して、熱電対プ ローブ上の動脈を濡らす。動脈閉塞は、温度の急速な下降により示される。閉塞 までの時間を分単位で報告して、FeCl3の適用と血管温度の急速な下降との間の 経過時間を表す(K.D.Kurz,Thromb .Res.,60:269,1990を参照)。ウサギにおける動脈−静脈(AV)のシャントモデル 化合物の効力および効能を、左頸静脈に管を付けることによって血液を頸動脈 からシャントした、麻酔したウサギにおける血栓症のモデルで調べる。そのシャ ントに血栓性物質が付着した糸を入れて、試験化合物の存在下または不存在下に 定量する。具体的には、左頸静脈および右頸動脈にカニューレ挿入(PE200 管、22cm)する。動脈管の先端を約1cm進めて、静脈管の先端を約1cm進める 。動脈および静脈のシャントセグメントを、管腔中に端を1つの結び目で一緒に 結んだ4本の綿糸(各々、5.5cm)をもつより大きな管(PE260、6cm)の中 央部分に摩擦装着する。そのシャントに血液を15分間循環させる。動脈および 静脈のセグメントをクランプし、その中央部分を剥離し、懸垂し、糸を注意深く 取り除いて、重量を測定する。糸および血栓の総重量から湿った糸の重量(38m g、10−4本の同じ長さの平均)を減ずる。シャントを通して血液を循環させる 15分前から始めて、血液を循環させる15分間の間ずっと、薬物をもう1つの カテーテルによって右頸静脈(2cm内側の血管)に注入する。血液を採取するため の別のカテーテルもまた右頸静脈に埋め込み、その先端を15cm進めて、試料が 薬物注入カテーテルの先端を通過して流れる血液に富まないよう、それが心臓に 対して遠位となることを確実にする。自発的な血栓崩壊モデル インビトロでのデータは、ペプチドであるトロンビンまたはXa因子の阻害剤 が、より高い濃度で、プラスミンおよび組織プラスミノーゲン活性化因子といっ たような他のセリンプロテアーゼを阻害し得ることを示唆する。化合物がインビ ボでのフィブリン溶解を阻害するかどうかを評価するためには、標識した全血血 餅を肺循環中に移入することにより、自発的な血栓崩壊の速度を測定する。ラッ ト血液(1ml)をウシトロンビン(4IU、Parke Davis)および125Iヒトフィブロ ゲン(5μCi、ICN)と急速に混合し、直ちにシラスティック管中に吸引して、 37℃で1時間インキュベートする。経時した血栓を管から取り出し、1cmのセ グメントに切り分け、標準食塩水中で3回洗浄して、各々のセグメントをγカウ ンターで計数する。既知の計数をもつセグメントをカテーテル中に吸引し た後、これを頸静脈中に移入する。そのカテーテルの先端を右心房付近まで進め 、血餅を取り出して、肺循環中に浮遊させる。移入してから1時間後、心臓およ び肺を摘出して、別々に計数する。血栓崩壊をという%として表す。移入した血餅のフィブリン崩壊性溶解は、時間に依存して 起こる(J.P.Clozel,Cardiovas .Pharmacol.12:520,1988を参照 )。凝固パラメータ 血漿トロンビン時間(TT)および活性化部分トロンボプラスチン時間(APT T)をフィブロメーターで測定する。血液を頸静脈カテーテルから採取して、ク エン酸ナトリウム(3.8%、血液9部に対して1部)を含むシリンジ中に集める 。TTを測定するために、ラット血漿を食塩水およびヒトトロンビンと37℃で 混合する。APTTに関しては、血漿(0.1ml)およびAPTT溶液(0.1ml、O rganon Teknika)を5分間(37℃)インキュベートし、CaCl2(0.1ml、0.02 5M)を加えて、凝固を開始させる。アッセイを2回行って、平均する。バイオアベイラビリティー指数 生物活性の基準である血漿トロンビン時間(TT)は、TTの増加が親によるト ロンビン阻害だけから起こるという仮定の下に、親化合物のアッセイに代わる物 として働く。TTに対するトロンビン阻害剤の効果の時間経過を、麻酔したラッ トへのi.v.ボーラス投与後、および断食した意識のあるラットの経口処置後に測 定する。血液量の制限、および処置時間から応答が処置前の値に戻る時間までの 時間経過を測定するために必要とされるポイント数の制限により、2つのラット 集団を使用する。各々の試料集団は、交互する連続的時間ポイントを表す。その 時間経過にわたる平均のTTを使用して、曲線下面積(AUC)を算出する。バイ オアベイラビリティー指数を以下に示す式により算出して、相対活性(%)として 表す。 血漿TT時間経過の曲線下面積(AUC)を測定して、用量を調節する。このバ イオアベイラビリティー指数は、「相対活性(%)」と呼ばれており、として算出される。化合物 化合物溶液を標準食塩水中で毎日新たに調製して、ボーラスとして注射するか 、または実験摂動15分前に開始して、動静脈シャントモデルでは15分、並び に動脈損傷のFeCl3モデルおよび自発的な血栓症モデルでは60分である実験摂 動中ずっと続けて注入する。ボーラス注射量は、i.v.の場合には1ml/kg、およ びp.o.の場合には5ml/kgであって、注入量は3ml/時間である。統計 結果を平均+/−SEMとして表す。分散の一元分析を使用して、統計的に有 意な差を見つけ出した後、ダンネット(Dunnett)試験を適用して、どの平均が異 なっているかを決定する。等しい平均値の帰無仮説の棄却に対する有意レベルは 、P<0.05である。動物 雄のイヌ(ビーグル;18ヶ月−2年;12−13kg、Marshall Farms,North Rose,New York 14516)を一晩断食させて、投薬してから240分後にピ ューリナ(Purina)保証処方飼料(Purina Mills,St.Louis,M issouri)を与える。水は自由に摂取させる。室温を66−74°F;相対湿度を 45−50%の間に保持し;そして0600−1800時間点灯する。薬物動態学モデル 5mg/mlの調製物となるまで0.9%無菌食塩水に溶解することにより、試験 化合物を投与する直前に製剤化する。イヌに1回2mg/kg用量の試験化合物を経 口栄養により与える。投薬してから0.25、0.5、0.75、1、2、3、4 、および6時間後に、血液試料(4.5ml)を頭部静脈から採取する。試料をクエ ン酸入りバキュテイナー(citrated Vacutainer)管中に集めて、氷上に置いた後 、遠心分離により血漿まで縮小する。血漿試料をHPLC MSにより分析する 。試験化合物の血漿濃度を記録して、薬物動態学パラメーター:排泄速度定数、 Ke;総クリアランス、Clt:分布容量、VD;最大血漿試験化合物濃度の時間、Tmax ;Tmaxの試験化合物の最大濃度、Cmax;血漿半減期、t0.5;および曲線下 面積、A.U.C.;吸収された試験化合物の割合、Fを算出するのに使用する。イヌの冠動脈血栓症モデル イヌの外科手術上の準備および器具使用は、Jacksonら、Circulation82, 930−940(1990)に記載されている通りである。雑種の猟犬(6−7 ヶ月齢、どちらかの性別、Butler Farms,Clyde,New York,U.S.A.)をペントバ ルビタールナトリウム(静脈内に30mg/kg、i.v.)で麻酔し、挿管して、室内の 空気で換気する。換気量および呼吸速度を調節して、血液のPO2、PCO2、お よびpHを正常限界内に保持する。リード(lead)II ECGを記録するために、皮 下針電極を挿入する。 左頸静脈および総頸動脈を左の中外側頸部切開によって単離する。動脈血圧( ABP)を、頸動脈に挿入した、あらかじめ検定しておいたミラー(Millar)変換 器(MPC−500型,Millar Instruments,Houston,TX,U.S.A.)で連続的に 測定する。実験中に血液を採取するために、頸静脈にカニューレ挿入する。加え て、試験化合物を投与するために、両後足の大腿静脈にカニューレ挿入する。 左胸部フィステル形成術を第五肋間隙で行って、心臓を心膜離被架に懸架する 。左回旋冠動脈(LCX)の1〜2cmのセグメントを、第一主要対角線の心室枝付 近で単離する。長さ3−4mmの26ゲージ針を先端とする針金の陽極電極(テフ ロンで被覆された、30ゲージの銀メッキされた銅線)をLCXに挿入して、動 脈の内膜表面と接触するよう配置する(実験が終了した時点で確認する)。陰極を 皮下(s.c.)部位に配置することにより、刺激回路を完成する。調節可能なプラス チック製オクルダーを電極領域上のLCXの周囲に配置する。冠血流(CBF)を 測定するために、あらかじめ検定しておいた電磁流プローブ(Carolina Medical Electronics,King,NC,U.S.A.)を、陽極と隣接したLCXの周囲に配置する。 オクルダーを調節して、LCXの10秒の機械的な閉塞後に観察される充血血流 応答の40−50%の阻害を引き起こす。血流力学の測定値およびECGの測定 値を全て記録して、データ取得システム(M3000型、Modular Instruments, Malvern,PA,U.S.A.)で分析する。血栓の形成および化合物の投与レジメ 陽極に100μAの直流(DC)を適用することにより、LCXの内膜に電解損 傷を引き起こす。その電流を60分間保持した後、血管が閉塞しているかいない かに拘らず中止する。血栓形成は、LCXが完全に閉塞されるまで自発的に進行 する(0のCBF、およびS−Tセグメントの増加として決定する)。閉塞してい る血栓を1時間経時させた後、化合物の投与を開始する。本発明の化合物の0. 25、0.5、および1mg/kg/時間の用量での2時間の注入を、血栓崩壊剤(例 えば、組織プラスミノーゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ、APSAC)の 注入と同時に開始する。試験化合物を投与してから3時間後、再灌流が続いて起 こる。血栓崩壊が成功した後の冠動脈の再閉塞は、少なくとも30分間持続した 0のCBFとして定義する。血液学およびテンプレート出血時間の測定 全血球数、ヘモグロビン、およびヘマトクリット値を、クエン酸入り(3.8% )血液(クエン酸塩1部:血液9部)試料40μlに関して血液学アナライザー (Cell−Dyn 900、Sequoia−Turner,Mount View,CA,U.S.A.)で測定する。 歯肉テンプレート出血時間をシンプレート(Simplate)II出血時間装置(Organon T eknika Durham,N.C.,U.S.A.)で測定する。その装置を使用して、イヌの左の上 顎または下顎のどちらかの歯肉を2ケ所水平に切開する。切開は各々、幅3mm× 深さ2mmである。切開を行なつて、ストップウォッチを使用して、どれだけの時 間出血が起こるかを測定する。綿棒を使用して、切開部から滲み出る血液を吸い 取る。テンプレート出血時間とは、切開から出血停止までの時間である。出血時 間は、試験化合物を投与する直前(0分)、注入に入って60分、試験化合物の投 与が終了した時点(120分)、および実験が終わった時点で測定する。 データは全て、分散の一元分析(ANOVA)により分析した後、Student−Neu man−Kuels post hoc t検定により分析して、有意レベルを測定する。反復測定 ANOVAを使用して、実験中の時間ポイント間の有意差を測定する。値は、少 なくともp<0.05のレベルで統計上異なると決定する。値は全て、平均±S EMである。研究は全て、米国生理学会の指針に従って行う。その方法に関する さらなる詳細な説明は、Jacksonら,J .Cardiovasc.Pharmacol.21,587 −599(1993)に記載されている。 式Iaの化合物は、特に驚くべき特性を有する。従って、DL−Arg−Ia(Arg中 心でのエピマーのほぼ等しい混合物、以下の実施例1を参照)の場合、その化合 物は、トロンビンの阻害剤(Kass=3億5200万、3回のアッセイの平均)およ びXa因子の阻害剤(Kass=3億100万、3回のアッセイの平均)と同様の高い 効能を実証した。さらに、非常に強力な抗血栓効力がウサギのAVシャントモデ ルにおいて示され、0.008mg/kg/時間i.v.のED50%(血栓の重量を5 0%まで減少させるための注入用量)値が観察された。この用量では、トロンビ ン時間比の変化は観察されなかった。 次の実施例は、本発明をさらに記載するために提供するものであって、その限 定として解釈すべきものではない。その実施例で使用する略語は、次の意味を有 する。 アミノ酸:Azt=アゼチジン−2−カルボン酸、Pro=プロリン。 Anal.=元素分析。 Boc=t−ブチルオキシカルボニル。 Bn=ベンジル。 t−Bu=t−ブチル。 n−BuLi=ブチルリチウム。 Cbz=ベンジルオキシカルボニル。 DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド。 DMF=ジメチルホルムアミド。 DMSO=ジメチルスルホキシド。 Et=エチル。 EtOAc=酢酸エチル。 Et2O=ジエチルエーテル。 EtOH=エタノール。 FAB−MS=高速原子衝撃質量スペクトル。 FD−MS=電界脱離質量スペクトル。 HPLC=高性能液体クロマトグラフィー。 HRMS=高分解能質量スペクトル。 HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物。 i−PrOH=イソプロパノール。 IR=赤外スペクトル。 Me=メチル。 MeOH=メタノール。 NMR=核磁気共鳴。 RPHPLC=逆相高性能液体クロマトグラフィー。 SiO2=シリカゲル。 TEA=トリエチルアミン。 TFA=トリフルオロ酢酸。 THF=テトラヒドロフラン。 TLC=薄層クロマトグラフィー。 Ts=トシル(p−トルエンスルホニル)。 特に述べない限り、pH調節および後処理は、酸または塩基の水溶液で行う。 実施例でのRf値は、次の系: (A)クロロホルム−メタノール一酢酸135:15:1; (B)酢酸エチル−酢酸−無水アルコール90:10:10; (C)酢酸エチル−ヘキサン30:70; でのシリカゲル薄層クロマトグラフィー(Kieselgel 60 F−254)により決 定する。 実施例1 (1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[(1S )−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2−イルカル ボニル)ブチル]−L−プロリンアミド・1.5 H2SO4の製造 A.N−メトキシカルボニルフェネチルアミン THF(500ml)中のフェネチルアミン(75.2ml、0.6mol)およびトリエ チルアミン(83ml、0.6mol)の攪拌溶液に、THF(50ml)に溶解したクロロ ギ酸メチル(46.2ml、0.6mol)を徐々に加えた。その反応物を室温でさらに 1時間攪拌し、ジエチルエーテル(2L)および1N HCl(800ml)を加えた。有 機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下に濃縮して、純粋な標記化 合物(102g、95%)の透明な油状物質を得た。 B.2−メトキシカルボニル−DL−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン −1−カルボン酸 トリフルオロ酢酸(300ml)中のN−メトキシカルボニルフェネチルアミン( 102g、0.57mol)の溶液に、グリオキシル酸(63g、0.68mol)を加え て、その混合物を還流温度まで加熱した。還流温度で4時間後、その反応物を室 温まで冷却し、溶媒を減圧下に除去して、残留物にジエチルエーテル(800ml) /水(100ml)を加えた。その反応混合物のpHを5N NaOHで12まで上げ て、水層を分離した。その水層にジエチルエーテル(500ml)を加えて、その溶 液を5N HClでpH2.5まで酸性にした。有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濾 過し、濾液を減圧下に濃縮して、純粋な標記化合物(107g、80%)の油状物 質を得た。 FAB−MS 236(MH+)。 C.2−メトキシカルボニル−DL−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン −1−カルボン酸t−ブチルエステル CH2Cl2(200ml)中の2−メトキシカルボニル−DL−1,2,3,4−テトラ ヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(105g、0.45mol)の冷却した(0℃) 攪拌溶液に、t−ブタノール(52ml、0.54mol)およびDCC(92g、0.4 5mol)を加えた。0℃で2時間および室温で24時間後、溶媒を減圧下に除去し て、残留物に酢酸エチル(800ml)/1N NaHCO3(300ml)を加えた。有機層 を分離し、水、1.5Nクエン酸、および水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4 )、濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、純粋な標記化合物(106g、81%)の 油状物質を得た。 FAB−MS 292(MH+)。 TLCRf(A)0.61。 C1621NO4に関する元素分析: 計算値:C 65.96;H 7.27;N 4.81。 実測値:C 66.24;H 7.28;N 4.73。 D.2−メトキシカルボニル−(1RS,4aSR,8aSR)−ペルヒドロイソキノリン −1−カルボン酸t−ブチルエステル 高圧装置中、t−ブタノール(800ml)中の2−メトキシカルボニル−DL− 1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸t−ブチルエステル( 105g、0.36mol)の溶液を55バール(800psi)の水素下に5% Rh/A l2O3(52.5g)で50℃にて24時間還元した。その反応混合物をケイ藻土パ ッドに通して濾過して、濾液を減圧下に濃縮した。その結果得られた油状物質を 乾燥させて、純粋な標記化合物(96.5g、90%)を得た。 FD−MS 298(MH+)。 TLC Rf(C)0.63。 E.2−メトキシカルボニル−(1RS,4aRS,8aRS)−ペルヒドロイソキノリン− 1−カルボン酸エチルエステル EtOH(500ml)中の2−メトキシカルボニル−(1RS,4aSR,8aSR)−ペルヒ ドロイソキノリン−1−カルボン酸t−ブチルエステル(81.2g、273mmol) の溶液に、ナトリウムエトキシド(エタノール中の21%)(88.4ml、273mm ol)を加えて、その反応混合物を還流した(24時間)。有機溶媒を減圧下に蒸発 させ、残留物に酢酸エチル(400ml)および水(100ml)を加えた。有機層を分 離し、水で2回洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、 純粋な標記化合物(70g、95%)の油状物質を得た。 FAB−MS 270(MH+)。 TLC Rf(A)0.61。 F.2−メトキシカルボニル−(1RS,4aRS,8aRS)−ペルヒドロイソキノリン −1−カルボン酸 THF(250ml)中の工程Eの生成物(70g、260mmol)の溶液に、2NNa OH(156ml、312mmol)を加えて、その反応混合物を室温で攪拌した(30時 間)。有機溶媒を減圧下に蒸発させ、残留物にジエチルエーテル(400ml)およ び水(100ml)を加えた。水層を分離して、酢酸エチル(400ml)を加えた。そ の溶液のpHを5N HClで2.0に調節した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濾過し、 濾液を減圧下に濃縮して、透明な油状物質を得た。その油状物質をヘキサン(2 00ml)から結晶化させて、純粋な標記化合物(46.4g、74%)を得た。 FAB−MS 242(MH+)。 TLC Rf(A)0.36。 C1219NO4に関する元素分析: 計算値:C 59.74;H 7.94;N 5.81。 実測値:C 59.95;H 7.88;N 5.54。 NMRの帰属は、等核デカップリング、COSY、HMQC、およびDEPT実 験により行った。 G.2−Cbz−(1RS,4aRS,8aRS)−ペルヒドロイソキノリン−1−カルボン 酸 不活性雰囲気下、室温にて無水CH3CN(200ml)中の工程Fの生成物(46 g、191mmol)の攪拌溶液に、CH3CN(60ml)中のヨードトリメチルシラン (62.4ml、440mmol)の溶液を加えた。その反応混合物を55℃で30分間 攪拌して、室温まで冷却した。その反応を、水(100ml)、続いて、メタ重亜硫 酸ナトリウム(1g)でクエンチした。その反応物のpHを5N NaOHで10.0まで 上げて、そのpHを2N NaOHで10に維持しながら、クロロギ酸ベンジル(27. 3ml、191mmol)を滴加した。その反応物を室温でさらに30分間攪拌した後 、有機溶媒を減圧下に蒸発させて、ジエチルエーテル(200ml)を加えた。その 反応物を室温で放置して(2時間)、酢酸エチル(200ml)を加えた。 その水溶液を5N HClでpH2.5まで酸性にした;有機層を分離し、乾燥させ(Mg SO4)、濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、純粋な標記化合物(39.5g、65% )を油状物質として得た。 FAB−MS 318(MH+)。 C1823NO4に関する元素分析: 計算値:C 68.12;H 7.30;N 4.41。 実測値:C 66.37;H 7.52;N 4.37。 H.2−Cbz−(1RS,4aRS,8aRS)−ペルヒドロイソキノリン−1−カルボニ ル−Pro−O−t−Bu DMF(200ml)中の工程Gの生成物(39g、123mmol)の冷却した(0℃) 攪拌溶液に、プロリンt−ブチルエステル(21.1g、123mmol)、1−ヒドロ キシベンゾトリアゾール(16.6g、123mmol)、およびDCC(25.3g、 123mmol)を加えた。その反応混合物を0℃で2時間および室温で24時間攪 拌した。反応沈殿を濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、油状物質とした。その油 状物質をEtOAc(200ml)および水(100ml)に溶解した。有機層を、1NNaHCO3 、水、1.5Nクエン酸、および水で連続的に洗浄した。有機層を乾燥させ(MgS O4)、濾過し、濾液を蒸発させて、標記化合物(52.7g、91%)の非晶質固体 をジアステレオマーの混合物とした。 FAB−MS 471(MH+)。 I.2−Cbz−(4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1(R)−カルボニル−Pr o−OH CH2Cl2(20ml)中の工程Hの生成物(52.4g、111mmol)の攪拌溶液に、 トリフルオロ酢酸(70ml)およびアニソール(5ml)を加えた。その反応混合物を 室温で1時間攪拌して、加熱することなく、減圧下に濃縮した。残留物をジエチ ルエーテル(400ml)、水(100ml)で希釈して、その溶液のpHを5N NaOHで 10.0に調節した。水層を分離して、酢酸エチル(300ml)を加えた。その溶 液のpHを5N HClで2.5に調節した;有機層を分離し、乾燥させ(Mg SO4)、濾過し、濾液を減圧下に濃縮して、透明な油状物質を得た。その油状物質 をジエチルエーテル(500ml)に溶解して、その溶液に(L)−(−)−α−メチル ベンジルアミンを加えた。その溶液を室温で放置した(24時間)。その結果得ら れた固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、乾燥させた。固体を酢酸エチ ルに縣濁させ、1.5Nクエン酸、および水で洗浄した。有機層を乾燥させ(MgSO4 )、濾過し、濾液を蒸発させて、標記化合物(20.2g、44%)を油状物質と して得た。 FAB−MS 415(MH+)。 [α]D=3.2°(C=0.5、MeOH)。 C233025に関する元素分析: 計算値:C 66.65;H 7.30;N 6.76。 実測値:C 66.38;H 7.36;N 6.63。 J.Boc−Arg(トシル)−N(OMe)Me DMF(150ml)中のBoc−L−Arg(トシル)−OH(34.2g、79.8mmol) の冷却した(0℃)攪拌溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(15 .6g、159.6mmol)、続いて、ジイソプロピルエチルアミン(27.8ml、1 59.6mmol)、HOBT(10.8g、79.8mmol)、およびDCC(16.5g、 79.8mmol)を加えた。その反応混合物を0℃で1時間攪拌し、室温まで温めて 、18時間攪拌した。その反応混合物を冷却し(0℃)、沈殿を濾過して、母液を 減圧下に乾燥状態となるまで濃縮した。その結果得られた油状物質をEtOAcに溶 解して、1N NaHCO3、水、1.5Nクエン酸、および水で連続的に洗浄した。有 機溶液を乾燥させて(MgSO4)、減圧下に蒸発乾固した。その結果得られた油状物 質をEtOAcに溶解した;そして、4℃で放置した(4時間)後、沈殿を濾過し、EtO Acで洗浄し、乾燥させて、純粋な標記化合物(21.2g、57%)を得た。 FAB−MS 472(MH+)。 C203356Sに関する元素分析: 計算値:C 50.94;H 7.05;N 14.85。 実測値:C 52.29;H 7.32;N 14.98。 K.2−[Boc−Arg(トシル)]ベンゾチアゾール 不活性雰囲気下、無水THF(150ml)の冷却した(−78℃)攪拌溶液に、ヘ キサン中の1.6Mn−ブチルリチウム(150ml、240mmol)を加えた。その 反応混合物に、THF(150ml)中のベンゾチアゾール(32.4g、240mmol )の溶液を徐々に加えた。加えた後、その反応混合物に、DMSO(27ml)中の 工程Jのアミド(22.6g、48mmol)の溶液を徐々に加えた。その反応混合物 を、−78℃で3時間および氷浴中で40分間攪拌した。その反応混合物を1. 5Nクエン酸(300ml)で徐々に希釈した。その結果得られた混合物を約400 mlまで減圧下に濃縮した後、EtOAc(200ml)および水(100ml)を加えた。有 機層を水で3回洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下に蒸発させて、油状物質を得 た。粗製の油状物質を、段階的グラジエント溶出(CHCl3100〜EtOAc 100) を使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製して、純粋なケトン( 17.4g、66%)を得た。 FAB−MS 546(MH+)。 [α]D=25.8°(C,0.5 CHCl3)。 C253155Sに関する元素分析: 計算値:C 55.03;H 5.73;N 12.83。 実測値:C 54.73;H 5.72;N 12.69。 L.2−[Boc−Arg(トシル)(OH)]ベンゾチアゾール EtOH(60ml)中のK部分のケトン(2.7g、4.95mmol)の冷却した(0℃)攪 拌溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(187mg、4.95mmol)を加えた。その反 応混合物を0℃で1時間攪拌して、室温まで一晩徐々に温めた。その混合物のpH を2N HClで2.0に調節した後、1N NaOHでpH 7.0まで上げた。その結果得 られた混合物をEtOAc(200ml)および水(100ml)で希釈し た。有機層を乾燥させ(MgSO4)、蒸発させて、粗製のアルコール(2.7g、99 %)を得た。 FAB−MS 548(MH+)。 TLC Rf(A)0.21。 M.ベンジルオキシカルボニル−(1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン− 1−イルカルボニル−N−[(1S)−4−[(N−トシルアミノイミノメチル) アミノ]−1−[(ベンゾチアゾール−2−イル)(ヒドロキシ)メチル]ブチル] −L−プロリンアミド 工程Lのアルコール(2.6g、4.75mmol)を含むフラスコに、アニソール( 5ml)、続いて、トリフルオロ酢酸(70ml)を加えた。その反応混合物を0℃で 20分間攪拌して、加熱することなく、減圧下に濃縮した。その反応混合物をジ エチルエーテル(400ml)で希釈し、固体を濾過し、乾燥させて、粗製の2−[ H−Arg(トシル)(OH)]ベンゾチアゾール2.3gを得た。 フラスコ1では、工程Iの生成物(1.97g、4.75mmole)をCH2Cl2(50ml )に溶解し、−15℃まで冷却して、N−メチルモルホリン(0.52ml、4.75 mmole)、続いて、クロロギ酸イソブチル(0.62ml、4.75mmole)を加えた。 その反応混合物を−15℃で2分間攪拌した。 フラスコ2では、上の粗製の2−[H−Arg(トシル)(OH)]ベンゾチアゾール( 2.3g、4.74mmole)をCH2Cl2(20ml)に溶解し、0℃まで冷却して、その溶 液にジイソプロピルエチルアミン(2.5ml、14.3mmole)を加えた。その反応 混合物を0℃で2分間攪拌した。 フラスコ1にフラスコ2の内容物を加えて、その反応混合物を2時間(−15 ℃)、続いて、室温で24時間攪拌した。その反応混合物に1N NaHCO3(1ml)を 加え、その反応溶媒を減圧下に除去して、油状物質を得た。残留物をEtOAc(20 0ml)に溶解して、1.5Nクエン酸、水、1N NaHCO3(100ml)、および水で 連続的に洗浄した。有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、減圧下に乾燥状態となるまで 濃縮して、標記アルコール(9.0g、39%)を粗製の固体として得た。 FAB−MS 844(MH+)。 TLC Rf(A)0.34。 N.ベンジルオキシカルボニル−(1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン −1−イルカルボニル−N−[(1S)−4−[(アミノイミノメチル)アミノ] −1−(ベンゾチアゾール−2−イルカルボニル)ブチル]−L−プロリンア ミド 窒素下、磁気攪拌棒および温度計を備えた500mlの3ツ頸フラスコを無水C H2Cl2 10ml中の塩化オキサリル(0.74ml、8.4mmol)の溶液で充填して、ド ライアイス−アセトン浴(内部温度−55℃)中に置いた。その内部温度を−55 ℃に保つ速度で、CH2Cl2 200ml中のDMSO(1.2ml、17mmol)の溶液を加 えた。5分間攪拌し続けて、CH2Cl2 10ml中の工程Mのアルコール(1.4g、 1.66mmol)の溶液を一度に加えた。その混合物を−10℃まで温めて、40分 間攪拌した。その溶液を冷却し(−55℃)、トリエチルアミン(3.9ml、28mm ol)を徐々に加えて、加えた後、冷却浴を取り外した。その温度が−20℃に達 したら、その反応物に1.5Nクエン酸溶液を加えた。有機層を分離し、水で1 回洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下に乾燥状態となるまで濃縮して、保護され ている標記ケトン(1.4g、100%)を得た。 FAB−MS m/z 842(MH+)。 C4351772に関する元素分析: 計算値:C 61.34;H 6.10;N 11.64。 実測値:C 61.66;H 6.58;N 10.52。 O.(1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[( 1S)−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2− イルカルボニル)ブチル]−L−プロリンアミド・1.5 H2SO4 HF−反応装置の反応フラスコを工程Nの保護されているケトン(1.35g、 1.60mmol)で充填して、全ての保護基のHF脱保護に適用した。そのペプチド を、アニソール1.0mlおよびジメチルスルフィド1.0mlを含むHF 10mlで 0℃にて1時間処理した後、HFを蒸発させた。残留物をジエチルエーテルで処 理し、沈殿を濾過し、乾燥させて、白色の固体とした。その固体(0.9g)を0. 01% H2SO4に溶解して、5×25cmのカラムVydac C18樹脂に適用した。 CH3CNの濃度を増大させる(2%〜35%)グラジエントを使用して、そのペ プチドをカラムから溶出した。画分を集めて、分析用RP−HPLCプロフィー ルに基づいてプールした。AG1−X8樹脂(Bio−Rad分析用陰イオン交換樹脂 50−100メッシュ)を水酸化物型で使用して、合わせた画分をpH4.2に調節 した。その溶液を濾過し、濾液を凍結乾燥させて、純粋な標記化合物(0.403 g、36%)を得た。 FAB−MS 554(MH+)。 C283973S・1.5 H2SO4に関する元素分析: 計算値:C 47.99;H 6.04;N 13.99。 実測値:C 48.02;H 6.02;N 13.33。 RPHPLC(C18樹脂、グラジェント溶出、0.1% TFAを含む5−45 %アセトニトリル−0.1% TFAを含む水)による上の化合物の試験は、その 生成物がArg中心での約95:5S:R−異性体の混合物であることを明らかに した。この化合物は、便利なようにL−Arg−Iaとして表示され得る。 (1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[(1R S)−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2−イルカ ルボニル)ブチル]−L−プロリンアミド・1.5 H2SO4 より多くの過剰の2−ベンゾチアゾリルリチウム試薬を上の工程Kに対応する 工程で使用する、この化合物の違う製法では、RPHPLCおよび13C NMR により測定した場合、最終生成物を約1:1のS:R−異性体比で得た。この化 合物は、便利なようにDL−Arg−Iaとして表示され得る。 実施例2 (1R,4aS,8aS)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[(1S )−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2−イルカル ボニル)ブチル]−L−プロリンアミド・H2SO4の製造 異性体の2−Cbz−(4aS,8aS)−ペルヒドロイソキノリン−1(R)−カルボニ ル−Pro−OH、および上に記載した方法と同様の方法を使用して、標記化合物 を得た。 FAB−MS 554(MH+)。 C283973S・H2SO4・H2Oに関する元素分析: 計算値:C 50.21;H 6.47;N 14.64。 実測値:C 50.12;H 6.06;N 14.42。 [α]D=−69.6°(C,0.5 MeOH)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(GH,GM,KE,LS,MW,SD ,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG, KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C U,CZ,EE,GE,GH,GM,GW,HU,ID ,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,RU ,SD,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 シューマン,ロバート・セオドア アメリカ合衆国86336アリゾナ州セドナ、 バルセロナ・ロード180番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I: Y−CO−X−CO−Arg−R I [式中、 Argは、L−アルギニルであり; Rは、2−ベンゾチアゾリルであり; X−CO−は、L−プロリルまたは(S)−アゼチジン−2−カルボニルであり ;および Y−CO−は、式IIa、IIb、IIc、またはIId: の基である。] の化合物、またはその医薬的に許容され得る塩。 2.X−CO−がL−プロリル(Pro)である、請求項1の化合物(またはその塩) 。 3.X−CO−がProであって、Y−CO−が式IIaまたはIIbの基である、請求 項2の化合物(またはその塩)。 4.X−CO−がProであって、Y−CO−が式IIaの基である、請求項3の化合 物(またはその塩)。 5.X−CO−がProであって、Y−CO−が式IIbの基である、請求項3の化合 物(またはその塩)。 6.Y基において星印で示したキラル中心が、D−アミノ酸のキラル中心に対応 する(R)−立体化学のものである、請求項1−5のいずれかの化合物(またはそ の塩)。 7.(1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[( 1S)−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2−イル カルボニル)ブチル]−L−プロリンアミド、またはその医薬的に許容され得る塩 である、請求項1に記載の化合物。 8.(1R,4aR,8aR)−ペルヒドロイソキノリン−1−イルカルボニル−N−[( 1RS)−4−[(アミノイミノメチル)アミノ]−1−(ベンゾチアゾール−2−イ ルカルボニル)ブチル]−L−プロリンアミド、またはその医薬的に許容され得る 塩である、請求項1に記載の化合物。 9.硫酸との酸付加塩である、請求項7または8に記載の塩。 10.医薬的に許容され得る担体、希釈剤、または賦形剤と共に、請求項1に記 載の式Iの化合物、またはその医薬的に許容され得る塩を含んでなる医薬組成物 。 11.請求項1に記載の式Iの化合物(またはその医薬的に許容され得る塩)を製 造する方法であって、式III: Y−CO−X−CO−Arg(OH)−R III [式中、Arg(OH)は、L−アルギニル基のカルボニル部分がヒドロキシメチレ ン基で置換されていることを示す。] の対応する化合物のアルコールを酸化し; その後、保護基を使用して官能基が保護されている場合、その保護基を除去 し;そして その後、式Iの化合物の医薬的に許容され得る塩が必要とされる場合、式Iの 化合物の塩基性の形態を、生理学的に許容され得る対イオンを与える酸と反応さ せることにより、またはいずれかの他の従来の方法により、それを得る; 方法(式中、Arg、R、X、およびYは、請求項1に定義した通りである。)。 12.式III: Y−CO−X−CO−Arg(OH)−R III [式中、Arg(OH)は、L−アルギニル基のカルボニル部分がヒドロキシメチレ ン基で置換されていることを示し、そしてR、X、およびYは、請求項1に定義 した通りである。]のアルコール。 13.哺乳動物において血栓症を抑制する方法であって、処置を必要とする哺乳 動物に、請求項1に記載の式Iの化合物の抗血栓用量を投与することを含んでな る方法。
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