JPH1149414A - 紙巻取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻き始めから巻き終わりまで紙巻張力を一定
に保ちながら安定して紙を巻き取ることができる紙巻取
装置を提供すること。 【解決手段】 光電センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄで紙
巻半径を検出し、その検出信号に基づいて制御部６から
出力値を変化させながら電圧信号をアンプ７に送り、ア
ンプ７で電圧信号を電圧値に変換して電磁クラッチ４に
励磁電圧を出力し、トルクモータ３から巻取部２へ伝達
させる駆動力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一定速度で送出さ
れる一定幅を有する長尺の紙を巻き取る紙巻取装置に関
し、特に、巻き始めから巻き終わりまで紙巻張力を一定
に保ちながら安定して紙を巻き取ることができる紙巻取
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２は、従来の紙巻取装置を示す。この
紙巻取装置は、紙巻半径ｒが３ｃｍ〜２０ｃｍで、一定
速度で送出される一定幅を有する長尺の紙１を巻き取る
巻取部２と、巻取部２の駆動源となるトルクモータ３
と、トルクモータ３のトルクおよび速度を調整する電圧
調整器１０とから構成される。この紙巻取装置による
と、電圧調整器１０によりトルクモータ３のトルクおよ
び速度を調整し、紙１を巻取部２に安定的に巻き取るよ
うにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
紙巻取装置によると、以下のような問題がある。 （１）紙のような破れやすい素材を長尺で巻き取る場
合、電圧調整器により巻き始め（紙巻半径３ｃｍ）に紙
巻張力が安定するように調整しても、巻き終わり（紙巻
半径２０ｃｍ）に紙巻張力が不足して紙を巻き取れな
い。 （２）逆に、巻き終わりに紙巻張力が安定するように調
整しても、巻き始めに紙巻張力が大きくなって紙が破れ
たりするため、巻き始めから巻き終わりまで安定して紙
を巻き取ることができない。

【０００４】従って、本発明の目的は、巻き始めから巻
き終わりまで紙巻張力を一定に保ちながら安定して紙を
巻き取ることができる紙巻取装置を提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、紙を巻き取る巻取部と、巻取部を駆動す
るトルクモータと、トルクモータの駆動力を巻取部に伝
達する電磁クラッチと、巻取部における紙の紙巻半径を
検出する紙巻半径検出手段と、紙巻半径検出手段の検出
信号に基づいて制御信号を出力して電磁クラッチの励磁
を制御する制御手段とから構成された紙巻取装置を提供
するものである。

【０００６】以上の構成において、紙巻半径検出手段
は、巻取部の半径方向に並べられた複数の光電センサで
あり、制御手段は、複数の光電センサのオンした個数に
応じた電圧信号を出力する制御部と、電圧信号を増幅し
て制御信号としての励磁電圧を出力する増幅器を含むこ
とが望ましい。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。

【０００８】図１は、本発明の実施の形態に係る紙巻取
装置を示す。図２と同一の部分には同一の引用数字，符
号を付したので重複する説明は省略するが、この実施の
形態では、巻取部２に取り付けられ紙巻半径を検出する
４つの光電センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄと、この光電
センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄのＯＮ／ＯＦＦ条件、例
えば、ＯＮした個数に応じた電圧信号を出力する制御部
６と、制御部６から出力される電圧信号を増幅して所定
の励磁電圧に変換するアンプ７と、アンプ７からの励磁
電圧で励磁させられる電磁クラッチ４を設けている。

【０００９】以上の構成を有する本発明の実施の形態に
係る紙巻取装置の動作を以下説明する。まず、一定速度
で送り出される一定の幅を有する長尺の紙１を巻取部２
に巻き取る。巻取部２に紙１を巻き取ることによって紙
巻半径が除々に大きくなっていくが、このとき、巻取部
２に取り付けた４つの光電センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，５
ｄで紙巻半径を検出する。即ち、紙１が光電センサ５ａ
の位置まで巻き取られたとき、光電センサ５ａがＯＮと
なりＯＮ信号を制御部６に出力する。同じようにして、
光電センサ５ｂ，５ｃ，５ｄの位置まで紙１が巻き取ら
れたときは、光電センサ５ｂ，５ｃ，５ｄがそれぞれＯ
ＮとなりＯＮ信号をそれぞれ制御部６に出力する。

【００１０】制御部６は光電センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，
５ｄのＯＮ／ＯＦＦ条件で出力値を変化させながら電圧
信号をアンプ７に送る。アンプ７は制御部６から出力さ
れた電圧信号を励磁電圧に変換して電磁クラッチ４にそ
の励磁電圧を出力する。ここで、励磁電圧は制御部６か
ら出力される電圧信号の変化に対応して変化させ、紙巻
張力が一定になるようにトルクモータ３から巻取部２へ
伝達させる駆動力を制御する。

【００１１】このように、本発明の紙巻取装置による
と、光電センサ５ａ，５ｂ，５ｃ，５ｄで紙巻半径を検
出し、その検出信号に基づいて制御部６から出力値を変
化させながら電圧信号をアンプ７に送り、アンプ７で電
圧信号を励磁電圧に変換して電磁クラッチ４にその励磁
電圧を出力し、トルクモータ３から巻取部２へ伝達させ
る駆動力を制御するようにしたので、紙巻張力を一定に
することができる。

【００１２】なお、上記の実施の形態において、紙巻半
径を検出する光電センサの数を４つ設けるようにしてい
るが、この数に限定されるものではなく、紙巻半径の範
囲内であれば幾つ設けても良い。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたように、本発明の紙巻取装置
によれば、トルク伝達経路に電磁クラッチを設け、その
電磁クラッチに印加される励磁電圧を巻取半径に応じた
値になるようにしたので、巻き始めから巻き終わりまで
紙巻張力を一定に保ちながら安定して紙を巻き取ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る紙巻取装置を示す図
である。

【図２】従来の紙巻取装置を示す図である。

【符号の説明】

１ 紙 ２ 巻取部 ３ トルクモータ ４ 電磁クラッチ ５ 光電センサ ６ 制御部 ７ アンプ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定速度で送出される一定幅を有する長
   尺の紙を巻き取る紙巻取装置において、 前記紙を巻き取る巻取部と、 前記巻取部を駆動するトルクモータと、 前記トルクモータの駆動力を前記巻取部に伝達する電磁
   クラッチと、 前記巻取部における前記紙の紙巻半径を検出する紙巻半
   径検出手段と、 前記紙巻半径検出手段の検出信号に基づいて制御信号を
   出力して前記電磁クラッチの励磁を制御する制御手段と
   から構成されることを特徴とする紙巻取装置。
2. 【請求項２】 前記紙巻半径検出手段は、前記巻取部の
   半径方向に並べられた複数の光電センサであり、 前記制御手段は、前記複数の光電センサのオンした個数
   に応じた電圧信号を出力する制御部と、前記電圧信号を
   増幅して前記制御信号としての励磁電圧を出力する増幅
   器を含む請求項１に記載の紙巻取装置。