JPH1147771A - 連続通水式水処理装置 - Google Patents

連続通水式水処理装置

Info

Publication number
JPH1147771A
JPH1147771A JP20578597A JP20578597A JPH1147771A JP H1147771 A JPH1147771 A JP H1147771A JP 20578597 A JP20578597 A JP 20578597A JP 20578597 A JP20578597 A JP 20578597A JP H1147771 A JPH1147771 A JP H1147771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
gas
ozone
treated
lamp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20578597A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Noguchi
寛 野口
Rie Kagami
理恵 加賀美
Miyoko Kusumi
美代子 久住
Shigeo Sato
茂雄 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP20578597A priority Critical patent/JPH1147771A/ja
Publication of JPH1147771A publication Critical patent/JPH1147771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Landscapes

  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理水を連続的に通水しながら促進酸化処
理を実施することにより、薬品とか設備及び消費電力に
要するコストを極力低減して水中の有害物質を効率的に
除去することができる連続通水式水処理装置の提供を目
的とする。 【解決手段】 被処理水20とオゾンを混合する気液混
合器1と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされた
ランプ保護管11により外周部が被覆され、波長300
nm〜420nmの光を発する紫外線ランプ10が配置
された光触媒反応器2と、水中のガスを分離して放出す
る気液分離槽3とを具備してなり、気液混合器1に投入
された被処理水20にオゾンガスを放散するとともに、
光触媒反応器2内での二酸化チタンの紫外線吸収に伴う
光触媒反応によって被処理水20中の溶存オゾンを分解
してOHラジカルを生成し、該OHラジカルにより有機
物の酸化除去を行うようにした連続通水式水処理装置を
基本手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオゾンと光触媒を利
用して水処理を行う連続通水式水処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】オゾンは強力な酸化力を有しており、水
中の着色成分とか臭気成分の分解及び従来の前塩素処理
を採用した浄水過程で発生する有機塩素化合物であるト
リハロメタン(THM)前駆物質を分解する作用がある
ため、浄水の操作工程中にオゾン処理、又はオゾン処理
と活性炭処理との複合処理を行うなど水処理分野で広く
利用されており、近時は上水のみならず下水処理にも採
用されている。
【0003】オゾンによる連続通水式水処理装置には、
散気管を用いたガス曝気方式,イジェクタによる気
液接触方式,ポンプを用いたガス吸入方式がある。
【0004】の散気管を用いたガス曝気方式は最も利
用されている方式であり、大容量の水を処理するのに適
している。更に及びの方式は設置スペースが小さく
てもよいため、設置スペースが限定されている水処理施
設において採用して有効である。
【0005】しかしながらオゾンの酸化力には限界があ
り、特に低分子の有機物などの有害物質を効率よく除去
することは困難であるという問題がある。
【0006】一方、オゾンの酸化力を高める手段として
促進酸化処理法が検討されている。この促進酸化処理法
とは、オゾンの分解速度を促進してヒドロキシラジカル
(以下OHラジカルと略称)の生成速度を増加させ、こ
のOHラジカルの持つ強力な酸化力を利用する手段であ
る。
【0007】オゾンとOHラジカルによる有機物の分解
速度を比較すると、例えばベンゼンではオゾンとの反応
速度が101(l/mol・sec)程度であるのに対し
て、OHラジカルを用いた場合には109(l/mol・
sec)程度となり、OHラジカルが桁違いに大きな反
応速度を有している。
【0008】促進酸化処理法としては、オゾンと紫外線
ランプとの併用処理、オゾンと過酸化水素水の併用処
理、オゾンと低圧水銀ランプを用いた紫外線照射の併用
処理、オゾンと二酸化チタン,紫外線の併用処理などが
ある。
【0009】連続通水式のオゾン処理装置に過酸化水素
水を添加した促進酸化処理を適用する場合には、被処理
水中に過酸化水素水を注入した後にオゾンを注入する手
段と、被処理水中に過酸化水素水とオゾンを同時に注入
する手段がある。
【0010】又、オゾンと紫外線ランプもしくは低圧水
銀ランプを用いた併用処理では、被処理水中に紫外線を
照射している時にオゾンを注入する手段と、被処理水中
にオゾンを注入した後に紫外線を照射して残留オゾンを
分解する手段とがある。
【0011】オゾンと二酸化チタン,紫外線の併用処理
での反応は、二酸化チタンの紫外線吸収によって起こ
る光触媒反応、オゾンによる紫外線吸収反応の複合反
応となる。二酸化チタンの光触媒としての機能は、半導
体における光励起反応の原理による。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記したように連続通
水式のオゾン処理装置に過酸化水素水を添加した促進酸
化処理を適用する場合には、貯留中の過酸化水素水の劣
化とか濃度の低下が生じることがあるため、過酸化水素
水の薬品管理が重要である。
【0013】他方のオゾンと低圧水銀ランプを用いた紫
外線照射の併用処理では、低圧水銀ランプが高価である
上、この低圧水銀ランプから発せられる紫外線が外部に
漏れる危険性がある。又、低圧水銀ランプを水中に設置
するには高価な石英ガラス製のランプ保護管が必要であ
るとともに該ランプ保護管上に被処理水の汚れが付着し
やすいため、煩瑣な洗浄操作が要求されるという難点が
ある。
【0014】更に多量のオゾン発生に要する電力とか紫
外線照射用の電力が大きくなってしまうため、消費電力
のコストも増大する難点がある。
【0015】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であり、被処理水を連続的に通水しながら促進酸化処理
を実施することによって水中の有害物質を効率的に除去
するとともに、薬品とか設備及び消費電力に要するコス
トを極力低減することができる連続通水式水処理装置を
提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、請求項1に記載したように、被処理水と
オゾンを混合する気液混合器と、表面に二酸化チタン膜
がコーティングされたランプ保護管により外周部が被覆
され、波長300nm〜420nmの光を発する紫外線
ランプが配置された光触媒反応器と、水中に溶解・混合
しているガスを分離して外部に放出する気液分離槽とを
具備してなり、気液混合器に投入された被処理水にオゾ
ンガスを放散するとともに、光触媒反応器内での二酸化
チタンの紫外線吸収に伴う光触媒反応によって被処理水
中の溶存オゾンを分解してOHラジカルを生成し、この
OHラジカルにより被処理水中の有機物の酸化除去を行
うようにした連続通水式水処理装置を基本手段とする。
【0017】紫外線ランプの外周部を被覆するランプ保
護管が配置された光触媒反応器の該ランプ保護管と外壁
面との間に、表面に二酸化チタン膜がコーティングされ
た多数個のガラスビーズ、もしくは二酸化チタン膜がコ
ーティングされたガラス繊維クロスを充填した変形例
と、光触媒反応器内に配置された紫外線ランプの外周部
を、径長が拡大されたランプ保護管を用いて被覆した変
形例を提案する。又、光触媒反応器に設けた被処理水の
流出口には、被処理水の流通量を制限するためのオリフ
ィスを設けてある。
【0018】請求項5により、被処理水とオゾンを混合
する気液混合器と、ランプ保護管により外周部が被覆さ
れ、低圧水銀ランプのような主波長254nmの光を発
する紫外線ランプが配置されたオゾン分解促進装置と、
水中に溶解・混合しているガスを分離して外部に放出す
る気液分離槽とを具備した連続通水式水処理装置を提供
する。このオゾン分解促進装置に設けた被処理水の流出
口にも被処理水の流通量を制限するためのオリフィスを
設けてあり、オゾン分解促進装置内に配置された紫外線
ランプの外周部を、表面に二酸化チタン膜がコーティン
グされたランプ保護管で被覆した構成にしてある。
【0019】請求項8により、請求項1の構成に加えて
気液分離槽の排出口に排オゾン濃度計を設け、気液混合
器に投入された被処理水にフィードバック制御用のコン
トローラの制御出力によって駆動制御されたオゾン発生
機で得られるオゾンガスを放散し、光触媒反応器内での
二酸化チタンの紫外線吸収に伴う光触媒反応によって被
処理水中の溶存オゾンを分解してOHラジカルを生成
し、このOHラジカルにより被処理水中の有機物の酸化
除去を行う手段を提供する。
【0020】請求項9により、溶存オゾン濃度計を設け
て、フィードバック制御用のコントローラの制御出力に
よってオゾン発生機を駆動制御した例を提案する。溶存
オゾン濃度測定機は気液混合器の排出口もしくは光触媒
反応器のの排出口の何れに設けてもよい。
【0021】更に請求項11により、光触媒反応器の排
出口に溶存オゾン濃度測定機と、フィードバック制御用
のコントローラと、ランプ安定器とを具備した構成を提
供する。これによりランプ安定器の出力信号により紫外
線ランプの照射強度を調整し、二酸化チタンの紫外線吸
収に伴う光触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを
分解してOHラジカルを生成する。
【0022】上記溶存オゾン濃度測定機とランプ安定器
は気液混合器の排出口に設けてもよい。
【0023】請求項13により、被処理水とオゾンを混
合する気液混合器と、表面に二酸化チタン膜がコーティ
ングされたランプ保護管により外周部が被覆され、波長
300nm〜420nmの光を発する紫外線ランプが配
置された光触媒反応器と、この気液混合器からの被処理
水の流出口に二方向切替バルブを介して設けた太陽光光
触媒反応器と、水中に溶解・混合しているガスを分離し
て外部に放出する気液分離槽とを具備した構成を提供す
る。
【0024】被処理水にオゾンガスを放散するとともに
光触媒反応器もしくは太陽光光触媒反応器の何れか一方
或いは両方併用での二酸化チタンの紫外線吸収に伴う光
触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを分解してO
Hラジカルを生成する。
【0025】又、前記太陽光光触媒反応器に紫外線照度
計と1本或いは複数本の紫外線ランプ及び照度コントロ
ーラを配置して、紫外線照度計により測定された太陽光
の紫外線照射量が不足した際に、照度コントローラから
紫外線ランプを選択的に点灯する制御を実施する。
【0026】かかる連続通水式水処理装置、特に請求項
1記載の装置によれば、被処理水を気液混合器に供給す
ると、負圧によって気液混合器の入口からオゾンガスが
吸入され、気液混合器内で被処理水と混合して気液接触
が行われ、溶存オゾンを含む被処理水は気液混合器から
次段の光触媒反応器内に送り込まれる。そして該光触媒
反応器の中心位置に配置された紫外線ランプから波長3
00nm〜420nmの紫外線が発せられると、紫外線
はランプ保護管の表面にコーティングされた二酸化チタ
ン膜に吸収され、光触媒反応によって二酸化チタン膜上
で酸化還元反応が進行し、溶存オゾンが分解してOHラ
ジカルが生成し、このOHラジカルの持つ酸化力によっ
て被処理水中の有機物等の有害物質を除去することがで
きる。
【0027】被処理水は次段の気液分離槽に送り込まれ
て、水中に溶解・混合しているガスが水中から分離され
て外部に放出され、ガス抜きされた処理水の一部は気液
分離槽から再度気液混合器に送り込まれて循環処理が行
われ、気液分離槽の処理水は放流される。
【0028】更に請求項13,14,15に記載した連
続通水式水処理装置によれば、太陽光光触媒反応器で太
陽光に含有されている波長300nm〜420nmの紫
外線が内面側にコーティングされた二酸化チタン膜に吸
収され、この二酸化チタンの紫外線吸収によって起こる
光触媒反応によって二酸化チタン膜上で酸化還元反応が
進行して溶存オゾンが分解してOHラジカルが生成し、
このOHラジカルの持つ酸化力によって被処理水中の有
機物等の有害物質を除去することができる。
【0029】太陽光光触媒反応器に紫外線照度計を配置
し、更に太陽光光触媒反応器の下側部に1本或いは複数
本の紫外線ランプと反射板を配置したことにより、紫外
線照度計が太陽光に含まれている紫外線の照度を連続的
に測定し、照度コントローラが太陽光光触媒反応器が必
要とする紫外線が照射されているか否かを判定した上
で、太陽光からの紫外線の照射量が不足していることを
検出した際に、紫外線ランプを選択的に点灯して、天候
とか季節によって太陽光からの紫外線の照射量が不足し
た場合でも被処理水の処理効率を安定化することが可能
となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明にかかるオゾンを用
いた連続通水式水処理装置の各種実施の形態例を説明す
る。本実施の形態例では、被処理水に対してオゾンと紫
外線及び二酸化チタンを併用した促進酸化処理を適用し
たことにより、連続的に通水される被処理水中の有害物
質の分解性を高めたことが作用上の特徴となっている。
【0031】図1は本発明の第1実施形態例を示す概要
図であり、先ず主要な構成要素を説明すると、1は気液
混合器、2は光触媒反応器、3は気液分離槽、4は被処
理水の送水ポンプ、5は処理水の送水ポンプ、6はチェ
ック弁、7,8は流量調整バルブ、9は流量計である。
【0032】気液混合器1は上方から流入した被処理水
が下方に流出するように構成され、該気液混合器1の上
方側面にはオゾンガスの吸入口1aが付設されており、
更に気液混合器1の内方上側部には急縮部1bが設けら
れていて、吸入口1aと急縮部1bによりオゾンガスの
イジェクタ機構が形成されている。
【0033】図2は光触媒反応器2の構造を示す拡大図
であり、図示したように中心位置に波長300nm〜4
20nmの光を発する紫外線ランプ10が配置されてい
る。紫外線ランプ10は300nm〜420nmの範囲
内の任意の波長の光を発するものであればよく、300
nm〜420nmの全ての範囲の波長を含む光を発する
ものである必要はない。
【0034】11は紫外線ランプ10の外周部を被覆す
る石英ガラス等を用いたランプ保護管であり、このラン
プ保護管11の表面には二酸化チタン膜12がコーティ
ングされている。2aは光触媒反応器2の上方側面に設
けられた被処理水の流入口、2bは下方側面に設けられ
た被処理水の流出口である。
【0035】気液分離槽3は下方から流入した被処理水
が上方側面から流出し、気相部に貯留されたガスがチェ
ック弁6から抜けるように構成されている。
【0036】かかる連続通水式水処理装置によれば、被
処理水20が送水ポンプ4から管路13を経由して気液
混合器1の上方から供給されると、この気液混合器1の
内方上側部に形成された急縮部1bを通過する際に負圧
を発生し、この負圧によって気液混合器1の上方側面に
付設された吸入口1aから図外のオゾン発生機で得られ
たオゾンガスが吸入される。
【0037】吸入されたオゾンガスは気液混合器1内で
被処理水20と充分に混合して気液接触が行われ、オゾ
ンガス中のオゾンが被処理水20中に溶解する。そして
溶存オゾンを含む被処理水20は、気液混合器1の下方
から流出して、流入口2aから次段の光触媒反応器2内
に送り込まれる。
【0038】光触媒反応器2の中心位置に配置された紫
外線ランプ10から波長300nm〜420nmの紫外
線が発せられると、この紫外線はランプ保護管11の表
面にコーティングされた二酸化チタン膜12に吸収され
る。この二酸化チタンの紫外線吸収によって起こる光触
媒反応によって二酸化チタン膜12上で酸化還元反応が
進行し、この酸化還元反応によって被処理水20中の溶
存オゾンが分解してOHラジカルが生成し、このOHラ
ジカルの持つ酸化力によって被処理水20中の有機物等
の有害物質を除去することができる。
【0039】光触媒反応器2を通過した被処理水20
は、流出口2bから次段の気液分離槽3に送り込まれ、
水中に溶解・混合しているガスが水中から分離されて気
相部分に貯留され、チェック弁6から外部に放出され
る。ガス抜きされた処理水の一部は気液分離槽3から送
水ポンプ5,流量調整バルブ7,流量計9,管路14,
管路13を通って再度気液混合器1に送り込まれて循環
処理が行われ、気液分離槽3から溢れた処理水は管路1
5から流量調整バルブ8を経由して放流される。
【0040】上記光触媒反応器2における二酸化チタン
の紫外線吸収によって起こる光触媒反応としての機能
は、半導体における光励起反応の原理による。即ち、二
酸化チタン膜12にバンドギャップ以上のエネルギーを
持つ光を照射すると、価電子帯から伝導帯へ電子が励起
され、伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生じる。伝導
帯に励起された電子は還元力を有し、価電子帯の正孔は
酸化力を有する。電子と正孔が還元と酸化を行った後
は、価電子帯と伝導帯は元の状態に戻り、光が照射され
ると再び電子と正孔が生じて還元と酸化が行われる。
【0041】二酸化チタンのバンドギャップは約3.0
eVであり、波長に直すと410nmである。そこで4
10nm以下の紫外線を二酸化チタン膜12に照射する
ことによって該二酸化チタン膜12上で酸化還元反応が
進行し、前記したように酸化還元反応によって被処理水
20中の溶存オゾンが分解してOHラジカルが生成す
る。
【0042】オゾンの光分解によるオゾン促進酸化処理
の原理を簡単に説明する。オゾンは250nm付近をピ
ークとする紫外域200〜300nmのHartley帯と呼
ばれる強い吸収帯域を持ち、この領域の光を吸収するこ
とによって光分解反応を起こし、OHラジカルを生成す
る。従ってHartley帯のピークである250nmの光を
最もよく吸収してOHラジカルを発生する。
【0043】図22に示したように低圧水銀ランプは主
波長が254nmにあり、発光の大部分がこの波長域に
あるため、オゾンの光分解に最も適している。但し低圧
水銀ランプを用いる場合には、このランプが高価である
上、水中にランプを設置する場合には、ランプが直接被
処理水と接触することを防止するためにランプ保護管を
用いる必要があり、このランプ保護管として石英ガラス
のような254nmの光をよく透過する高価なガラスを
用いる必要がある。
【0044】更にランプ保護管に付着する汚れのため
に、該ランプ保護管の洗浄及び一定期間後の交換が必要
であるため、メンテナンスに要するコストが高いという
問題がある。
【0045】一方、二酸化チタンは波長が約400nm
以下の光を吸収して光触媒反応を起こし、水中では酸化
によりOHラジカルを生成する。オゾンと低圧水銀ラン
プに二酸化チタンを併用する試みがあるが、この場合に
は3つのOHラジカル生成反応、つまり、低圧水銀ラ
ンプによるオゾンの光分解によるOHラジカルの生成反
応、二酸化チタン上での光分解によるOHラジカルの
生成反応、二酸化チタン上での光触媒反応とオゾンの
作用によるOHラジカルの生成反応が考えられる。
【0046】実際にオゾン、低圧水銀ランプ、二酸化チ
タンを併用する場合には、上記の反応が支配的となる
ため、二酸化チタン添加の効果がほとんど現れてこな
い。
【0047】オゾンと二酸化チタン及び300〜420
nmの紫外線との併用は、上記の問題を解決するもので
ある。波長域が300〜420nmの光をオゾンと二酸
化チタンに照射すると、図23に示したようにオゾンに
はほとんど吸収されず、主に二酸化チタンに吸収され
る。従って光の直接反応によるオゾンの分解は起こら
ず、二酸化チタン上での光触媒反応とオゾンの作用によ
るOHラジカル生成反応が支配的になる。
【0048】換言すれば、二酸化チタンの利用によりオ
ゾンを直接分解できない近紫外域の紫外線をオゾンと作
用させてOHラジカルを生成させることが可能になる。
【0049】300〜420nmの光を照射するために
は、ランプの中ではこの波長域の光を効率的に発するブ
ラックライトも使用可能である。ブラックライトは低圧
水銀ランプに比して安価であり、図24に示したように
パイレックスなどのガラスでも透過するため、ランプ保
護管として石英等の高価なガラスを用いなくてもよく、
コストが低廉化される利点がある上、ランプ保護管に二
酸化チタンをコーティングすれば防汚効果が得られてメ
ンテナンスも容易となり、水への光吸収が少ないため、
光照射を行うのに有利である。
【0050】図3は第1実施形態例で用いた光触媒反応
器2の第1変形例を示す縦断面図であり、この例では中
心位置に波長300nm〜420nmの光を発する紫外
線ランプ10が配置され、この紫外線ランプ10の外周
部を被覆してランプ保護管11が配置されているととも
に、このランプ保護管11と外壁面2cとの間に、表面
に二酸化チタン膜がコーティングされた多数個のガラス
ビーズ16,16が充填されている。このガラスビーズ
16,16に代えて二酸化チタン膜がコーティングされ
たガラス繊維クロスを充填してもよい。
【0051】尚、上記ガラスビーズ16とかガラス繊維
クロス以外でも表面積が大きい材料であれば代替するこ
とが可能である。
【0052】前記図2に示した光触媒反応器2での二酸
化チタンの紫外線吸収によって起こる光触媒反応は、二
酸化チタン膜12の表面積に依存する。即ち、ランプ保
護管11の表面積には限度があるため、オゾンの分解効
率を高めて光触媒反応を促進するためには二酸化チタン
膜12の表面積を大きくしなければならない。
【0053】そこで図3に示したように表面に二酸化チ
タン膜がコーティングされた多数個のガラスビーズ1
6,16をランプ保護管11と外壁面2cとの間に充填
したことにより、図2の例に較べて二酸化チタン膜の表
面積が大幅に大きくなり、光触媒反応の効率を高めるこ
とが可能となる。
【0054】図4は第1実施形態例で用いた光触媒反応
器2の第2変形例を示す縦断面図であり、この例では中
心位置に紫外線ランプ10が配置されていることは前記
各例と同一であるが、紫外線ランプ10の外周部を被覆
しているランプ保護管11の径長Xを前記各例よりも大
きくしてあり、このランプ保護管11と外壁面2cとの
間に、表面に二酸化チタン膜がコーティングされた多数
個のガラスビーズ16,16が充填されている。
【0055】このようにランプ保護管11の径長Xを大
きくすると、図5に示したようにランプ保護管上にコー
ティングした二酸化チタンに照射される紫外線強度が小
さくなる。二酸化チタン膜上での光触媒反応において、
照射された紫外線強度に対するオゾン分解の効率、即ち
量子効率は紫外線の強度に依存し、紫外線の強度が大き
いほど量子効率は低くなるため、ランプ保護管11の径
長Xを大きくするほど光触媒反応によるオゾンの分解効
率を高めることができる。その結果、生成するOHラジ
カルの量が増加して被処理水中の有害物質の処理能力は
向上する。
【0056】ランプ保護管11の径長Xが一定長以上に
なると、オゾンの物質効率はほとんど変化しなくなるた
め、径長Xは図6に示すXCが最適値となる。尚、二酸
化チタン膜がコーティングされた多数個のガラスビーズ
16,16をランプ保護管11と外壁面2cとの間に充
填したことの光触媒反応の効率アップに関しては図3に
より説明した通りである。
【0057】図7は第1実施形態例で用いた光触媒反応
器2の第3変形例を示す縦断面図であり、この例では光
触媒反応器2自体の内部構造は図2と一致しており、中
心位置に紫外線ランプ10が配置され、この紫外線ラン
プ10の外周部を被覆して表面に二酸化チタン膜12が
コーティングされたランプ保護管11が配置されてい
る。そして光触媒反応器2の下方側面に設けられた被処
理水20の流出口2bに、図8に示したように被処理水
20の流通量を制限するためのオリフィス17を設けて
ある。
【0058】上記オリフィス17は、気液混合器1内及
び光触媒反応器2内にある被処理水20の水圧を上昇さ
せる機能を有しており、気液混合器1内の水圧を上昇さ
せることで気液接触時のオゾン溶解効率が高められ、且
つ光触媒反応器2内の被処理水20が加圧状態に保たれ
ることによって加圧下で溶解したオゾンが再び気中に放
出されることが防止されて、注入したオゾンのほぼ全て
を促進酸化処理に利用することができる。
【0059】図9は本発明の第2実施形態例を示す概要
図であり、基本的な構成要素は図1に示した第1実施形
態例と略一致しているため、同一の符号を付して表示し
てある。この第2実施形態例では、光触媒反応器2に代
えてオゾン分解促進装置21を用いたことが特徴となっ
ている。
【0060】図10はオゾン分解促進装置21の構造を
示す拡大図であり、図示したように中心位置に低圧水銀
ランプ22が配置されており、この低圧水銀ランプ22
の外周部を被覆して石英ガラス等を用いたランプ保護管
23が配置されている。
【0061】21aはオゾン分解促進装置21の上方側
面に設けられた被処理水の流入口、21bは下方側面に
設けられた被処理水の流出口である。この流出口21b
には、図11に示したように被処理水20の流通量を制
限するためのオリフィス24を設けてある。
【0062】低圧水銀ランプ22の光源として、主波長
254nmの紫外線ランプを使用して好適である。
【0063】かかる第2実施形態例の連続通水式水処理
装置によれば、被処理水20が送水ポンプ4から管路1
3を経由して気液混合器1に供給されると、第1実施形
態例と同様に気液混合器1の内方上側部に形成された急
縮部1bを通過する際の負圧によって吸入口1aからオ
ゾンガスが吸入され、気液混合器1内で被処理水20と
充分に混合して気液接触が行われてオゾンガス中のオゾ
ンが被処理水20中に溶解する。
【0064】溶存オゾンを含む被処理水20は、流入口
21aからオゾン分解促進装置21内に送り込まれ、低
圧水銀ランプ22から発せられる紫外線が被処理水20
中の溶存オゾンを直接分解(光分解)してOHラジカル
が生成し、このOHラジカルの持つ酸化力によって被処
理水20中の有機物等の有害物質を除去することができ
る。
【0065】オゾン分解促進装置21の流出口21bに
設けたオリフィス24は、気液混合器1内とオゾン分解
促進装置21内にある被処理水20の水圧を上昇させる
機能があり、気液混合器1内の水圧を上昇させることで
気液接触時のオゾン溶解効率が高められ、且つオゾン分
解促進装置21内の被処理水20が加圧状態に保たれる
ことによって加圧下で溶解したオゾンが再び気中に放出
されることが防止されて、注入したオゾンのほぼ全てを
促進酸化処理に利用することができる。
【0066】オゾン分解促進装置21を通過した被処理
水20は、流出口21bから次段の気液分離槽3に送り
込まれ、水中に溶解・混合しているガスが水中から分離
されてチェック弁6から外部に放出される。ガス抜きさ
れた処理水の一部は気液分離槽3から送水ポンプ5,流
量調整バルブ7,流量計9,管路14,管路13を通っ
て再度気液混合器1に送り込まれて循環処理が行われ、
気液分離槽3から溢れた処理水は管路15から流量調整
バルブ8を経由して放流される。
【0067】図12は第2実施形態例で用いたオゾン分
解促進装置21の変形例を示す縦断面図であり、この例
では中心位置に低圧水銀ランプ22が配置され、この低
圧水銀ランプ22の外周部を被覆してランプ保護管23
が配置されているとともに、このランプ保護管23の表
面には前記第1実施形態例で用いた二酸化チタン膜12
がコーティングされている。
【0068】かかる変形例によれば、低圧水銀ランプ2
2から発せられた紫外線がランプ保護管23の表面にコ
ーティングされた二酸化チタン膜12に吸収されて起こ
る光触媒反応によって二酸化チタン膜12上で酸化還元
反応が進行し、この酸化還元反応によって被処理水20
中の溶存オゾンが分解してOHラジカルが生成するとい
う作用が得られる外、ランプ保護管23に付着するスケ
ール等をOHラジカルによって分解することにより、防
汚効果が高められる。
【0069】図13は本発明の第3実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は図1に示した第1実施
形態例と略一致しているため、同一の符号を付して表示
してある。この第3実施形態例は、第1実施形態例の構
成に排オゾン濃度計を利用したオゾン注入量制御システ
ムを付加したことが特徴となっている。
【0070】図13中の25はチェック弁6の排出口に
設けた排オゾン濃度計、26はフィードバック制御用の
PIコントローラ、27はオゾン発生機である。そして
該PIコントローラ26の制御出力によってオゾン発生
機27の駆動制御が行われるように構成されている。そ
の他の構成は第1実施形態例と一致している。
【0071】かかる第3実施形態例の連続通水式水処理
装置によれば、被処理水20が送水ポンプ4から管路1
3を経由して気液混合器1に供給されるのと同時にオゾ
ン発生機27で得られたオゾンガスが急縮部1bの負圧
作用によって被処理水20ととともに気液混合器1内に
吸入され、被処理水20と充分に混合して気液接触が行
われてから溶存オゾンを含む被処理水20は、流入口2
aから光触媒反応器2内に送り込まれる。
【0072】光触媒反応器2の中心位置に配置された紫
外線ランプ10から波長300nm〜420nmの紫外
線が発せられると、この紫外線はランプ保護管11の表
面にコーティングされた二酸化チタン膜12に吸収さ
れ、この二酸化チタンの紫外線吸収によって起こる光触
媒反応によって二酸化チタン膜12上で酸化還元反応が
進行し、この酸化還元反応によって被処理水20中の溶
存オゾンが分解してOHラジカルが生成し、このOHラ
ジカルの持つ酸化力によって被処理水20中の有機物等
の有害物質を除去することができる。
【0073】光触媒反応器2を通過した被処理水20
は、流出口2bから次段の気液分離槽3に送り込まれ、
水中に溶解・混合しているガスが水中から分離されてチ
ェック弁6から排出される。
【0074】上記の動作時に、オゾン反応は被処理水2
0に含まれている有害物質の濃度によって変化するた
め、オゾン発生機27から注入された全オゾンのうち、
気液混合器1及び光触媒反応器2で被処理水20中に溶
解しなかったオゾンガスと、反応で消費されなかったオ
ゾンガスとが生じる場合がある。このような残留するオ
ゾンガスはチェック弁6から排オゾンとして排出される
ので、排オゾン濃度計25によって排オゾン濃度を測定
することにより、被処理水20中に含まれている有害物
質の濃度を間接的にモニターすることが出来る。
【0075】排オゾン濃度計25によって測定された排
オゾン濃度信号はPIコントローラ26に入力され、こ
のPIコントローラ26によって予め設定されている排
オゾン濃度目標値と比較されて、演算された制御信号が
オゾン発生機27に出力される。オゾン発生機27はP
Iコントローラ26から出力された制御信号により駆動
制御され、オゾン濃度が最適になるような運転状態に制
御される。
【0076】図14は本発明の第4実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は図1に示した第1実施
形態例と略一致しているため、同一の符号を付して表示
してある。この第4実施形態例は、第1実施形態例の構
成に溶存オゾン濃度計を利用したオゾン注入量制御シス
テムを付加したことが特徴となっている。
【0077】図14中の28は光触媒反応器2の流出口
2bに設けた溶存オゾン濃度計の電極、29は溶存オゾ
ン濃度変換器、26はフィードバック制御用のPIコン
トローラ、27はオゾン発生機である。該PIコントロ
ーラ26の制御出力によってオゾン発生機27の駆動制
御が行われるように構成されている。その他の構成は第
1実施形態例と一致している。
【0078】かかる第4実施形態例の連続通水式水処理
装置によれば、オゾン発生機27で得られたオゾンガス
が急縮部1bの負圧作用によって被処理水20とととも
に気液混合器1内に吸入され、被処理水20と充分に混
合して気液接触が行われてから溶存オゾンを含む被処理
水20は、流入口2aから光触媒反応器2内に送り込ま
れる。そして第3実施形態例と同様に光触媒反応器2の
中心位置に配置された紫外線ランプ10から波長300
nm〜420nmの紫外線が発せられると、この紫外線
はランプ保護管11の表面にコーティングされた二酸化
チタン膜12に吸収され、この二酸化チタンの紫外線吸
収によって起こる光触媒反応によって二酸化チタン膜1
2上で酸化還元反応が進行し、この酸化還元反応によっ
て被処理水20中の溶存オゾンが分解してOHラジカル
が生成し、このOHラジカルの持つ酸化力によって被処
理水20中の有機物等の有害物質を除去することができ
る。
【0079】上記の動作時に、オゾン消費量は被処理水
20に含まれている有害物質の濃度によって変化するた
め、光触媒反応器2の流出口2bで溶存オゾン濃度を測
定することにより、被処理水20中に含まれている有害
物質の濃度を間接的にモニターすることが出来る。
【0080】溶存オゾン濃度は溶存オゾン濃度計の電極
28と溶存オゾン濃度変換器29によって測定されて、
溶存オゾン濃度信号がPIコントローラ26に入力さ
れ、このPIコントローラ26によって予め設定されて
いる溶存オゾン濃度目標値と比較されて制御出力がオゾ
ン発生機27に出力される。オゾン発生機27はPIコ
ントローラ26から出力された制御信号により駆動制御
され、オゾン濃度が最適になるような運転状態に制御さ
れる。
【0081】図15は本発明の第5実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は第1実施形態例と略一
致しているため、同一の符号を付して表示してある。こ
の第5実施形態例は、第4実施形態例で採用した溶存オ
ゾン濃度計の設置位置を変化させたことが特徴となって
いる。
【0082】図15中の28は気液混合器1からの被処
理水20の流出口に設けた溶存オゾン濃度計の電極、2
9は溶存オゾン濃度変換器である。その他の構成は第4
実施形態例と一致している。
【0083】前記光触媒反応器2では紫外線照射が一定
の条件下で被処理水20中に溶解できるオゾン量は一定
である。そのため気液混合器1の流出口での残留オゾン
濃度を高くしすぎると、光触媒反応器2の流出口2bで
残留するオゾン濃度が増加して無駄なオゾン消費が増大
する結果となる。
【0084】そこで気液混合器1の流出口に設けた溶存
オゾン濃度計の電極28と溶存オゾン濃度変換器29に
よって溶存オゾン濃度を測定してPIコントローラ26
からの制御出力によりオゾン濃度を最適に制御すること
により、光触媒反応器2の流出口2bに残留するオゾン
濃度が高くなりすぎることがなくなり、最適なオゾン濃
度制御を行うことができる。尚、第5実施形態例におけ
る連続通水式水処理装置の気液接触と光触媒反応に関す
る基本的動作は第4実施形態例で説明した通りであるた
め、説明の重複を避ける。
【0085】図16は本発明の第6実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は第1実施形態例と略一
致しているため、同一の符号を付して表示してある。こ
の第6実施形態例は、前記第4実施形態例で採用した溶
存オゾン濃度計からの信号に基づいて光触媒反応器2内
での紫外線照射強度を調整することが特徴となってい
る。
【0086】図16中の28は光触媒反応器2の流出口
2bに設けた溶存オゾン濃度計の電極、29は溶存オゾ
ン濃度変換器、26はフィードバック制御用のPIコン
トローラ、30はランプ安定器であり、このランプ安定
器30は光触媒反応器2内の紫外線ランプ10に接続さ
れている。この実施形態例では、PIコントローラ26
の制御出力によってランプ安定器30を介して紫外線ラ
ンプ10の照射強度の制御が行われるように構成されて
いる。その他の構成は第4実施形態例と一致している。
【0087】かかる第6実施形態例によれば、光触媒反
応器2の流出口2bに設けた溶存オゾン濃度計の電極2
8と溶存オゾン濃度変換器29によって溶存オゾン濃度
が測定されて、溶存オゾン濃度信号がPIコントローラ
26に入力され、このPIコントローラ26で予め設定
されている残留オゾン濃度目標値と比較されて紫外線照
射強度の制御出力がランプ安定器30に出力される。そ
して該ランプ安定器30の出力信号により光触媒反応器
2内の紫外線ランプ10の照射強度が最適に調整され
る。
【0088】図17は本発明の第7実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は第1実施形態例と略一
致しているため、同一の符号を付して表示してある。こ
の第7実施形態例では、前記第5実施形態例で採用した
溶存オゾン濃度計の設置位置を変化させたことが特徴と
なっている。
【0089】図17中の28は気液混合器1からの被処
理水20の流出口に設けた溶存オゾン濃度計の電極、2
9は溶存オゾン濃度変換器、26はフィードバック制御
用のPIコントローラ、30はランプ安定器であり、こ
のランプ安定器30は光触媒反応器2内の紫外線ランプ
10に接続されている。従ってPIコントローラ26の
制御出力によってランプ安定器30を介して紫外線ラン
プ10の照射強度の制御が行われるように構成されてい
る。その他の構成は第6実施形態例と一致している。
【0090】前記したように光触媒反応器2では紫外線
照射が一定の条件下で被処理水20中に溶解できるオゾ
ン量は一定であり、そのため気液混合器1の流出口での
残留オゾン濃度を高くしすぎると、光触媒反応器2の流
出口2bで残留するオゾン濃度が増加して無駄なオゾン
消費が増大する結果となる。そこで気液混合器1の流出
口に設けた溶存オゾン濃度計の電極28と溶存オゾン濃
度変換器29によって溶存オゾン濃度を測定して、PI
コントローラ26からの制御出力で光触媒反応器2内の
紫外線ランプ10の照射強度を最適に調整することによ
り、光触媒反応器2の流出口2bに残留するオゾン濃度
が高くなりすぎることがなくなり、最適なオゾン濃度制
御を行うことができる。
【0091】図18は本発明の第8実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は第1実施形態例と略一
致しているため、同一の符号を付して表示してある。こ
の第8実施形態例では、前記第1実施形態例の構成に太
陽光を利用した光触媒反応器を付加することにより、太
陽光を有効に利用して省エネルギー効果を高めた連続通
水式水処理装置を実現したことが特徴となっている。
【0092】地上で受ける太陽光には波長が300nm
〜420nmの紫外線が含有されているため、前記各実
施形態例で採用した紫外線ランプ10もしくは低圧水銀
ランプ22に代えて太陽光を利用することが可能であ
る。
【0093】図18中の31は気液混合器1からの被処
理水20の流出口に設けた二方向切替バルブ、32は太
陽光光触媒反応器である。被処理水20は二方向切替バ
ルブ31によって光触媒反応器2、もしくは太陽光光触
媒反応器32の何れか一方に切替えられ、この太陽光光
触媒反応器32を通過した被処理水20は光触媒反応器
2を通過した被処理水とともに気液分離槽3内に送り込
まれるように構成されている。その他の構成は第1実施
形態例と一致している。
【0094】図19は太陽光光触媒反応器32の構造例
を示しており、33は反応器本体、33aは被処理水の
流入口、33bは同流出口、34は蓋材である。蓋材3
4は紫外線が透過可能なパイレックスガラス等の透明材
料でなり、この蓋材34の内面側、即ち被処理水20が
接触する部分には、二酸化チタン膜12がコーティング
されている。
【0095】かかる第8実施形態例の連続通水式水処理
装置によれば、被処理水20とともにオゾンガスが急縮
部1bの負圧作用によって気液混合器1内に吸入され、
被処理水20と充分に混合して気液接触が行われ、気液
混合器1の下方から流出する。そして太陽sから太陽光
が照射されている日中は、二方向切替バルブ31を太陽
光光触媒反応器32側に切り替えることによって被処理
水20は太陽光光触媒反応器32に送水され、太陽光が
照射されていない夜間は二方向切替バルブ31を光触媒
反応器2側に切り替えることによって被処理水20は光
触媒反応器2に送水される。尚、二方向切替バルブ31
はタイマー制御としてもよい。
【0096】ここで光触媒反応器2と太陽光光触媒反応
器32とを併用できるような構成としても良い。
【0097】太陽光光触媒反応器32では、太陽光に含
有されている波長300nm〜420nmの紫外線が透
明材料でなる蓋材34の内面側にコーティングされた二
酸化チタン膜12に吸収され、この二酸化チタンの紫外
線吸収によって起こる光触媒反応によって二酸化チタン
膜12上で酸化還元反応が進行し、この酸化還元反応に
よって溶存オゾンが分解してOHラジカルが生成し、こ
のOHラジカルの持つ酸化力によって被処理水20中の
有機物等の有害物質を除去することができる。尚、光触
媒反応器2の作用は前記各例で説明した通りである。
【0098】太陽光光触媒反応器32もしくは光触媒反
応器2を通過した被処理水20は気液分離槽3の下方か
ら送り込まれ、前記各実施形態例で説明した通りの処理
に移行する。
【0099】太陽光はオゾン層を通過する際に波長30
0nm以下の光が吸収されてしまうため、図25に示し
たように地上に届く光は波長300nmより長波長の光
である。つまり太陽光によるオゾンの直接分解はほとん
ど起こらない。そこで二酸化チタンの利用により太陽光
中の近紫外線の光により二酸化チタン上で光触媒反応が
起こり、オゾンと作用させることができる。その結果、
OHラジカルが効果的に生成する。太陽光の利用により
省エネルギー型のオゾン促進酸化システムが実現され
る。
【0100】図20は本発明の第9実施形態例を示す概
要図であり、基本的な構成要素は第1実施形態例と略一
致しているため、同一の符号を付して表示してある。こ
の第9実施形態例では、前記第8実施形態例で説明した
太陽光利用システムに紫外線ランプ照射システムを加え
て、省エネルギー効果とともに天候とか季節に関係なく
被処理水の有機物除去効率を安定化させた連続通水式水
処理装置を実現したことが特徴となっている。
【0101】図20に示す気液混合器1からの被処理水
20の流出口には、前記第8実施形態例で説明した太陽
光光触媒反応器32が設けられ、この太陽光光触媒反応
器32の上側部に紫外線照度計35が配置されている。
更に太陽光光触媒反応器32の下側部には、図21の拡
大斜視図に示したように複数本の紫外線ランプ36,3
6と反射板37が配置されている。38は照度コントロ
ーラである。紫外線ランプ36は1本であっても良い。
【0102】太陽光光触媒反応器32は、反応器本体3
3と、被処理水の流入口33a、同流出口33b、表面
側蓋材34a、裏面側蓋材34bとで構成され、表面側
蓋材34aと裏面側蓋材34bはともに紫外線が透過可
能なパイレックスガラス等の透明材料でなり、各蓋材3
4a,34bの内面側、即ち被処理水20が接触する部
分には二酸化チタン膜12,12がコーティングされて
いる。
【0103】この太陽光光触媒反応器32を通過した被
処理水20は気液分離槽3内に送り込まれるように構成
されている。その他の構成は第1実施形態例とほぼ一致
している。
【0104】かかる第9実施形態例の連続通水式水処理
装置によれば、被処理水20とともにオゾンガスが急縮
部1bの負圧作用によって気液混合器1内に吸入され、
被処理水20と充分に混合して気液接触が行われ、気液
混合器1の下方から流出して太陽光光触媒反応器32に
送水される。
【0105】前記例と同様に太陽sから太陽光が照射さ
れている日中は、太陽光に含有されている波長300n
m〜420nmの紫外線が透明材料でなる蓋材34a,
34bの内面側にコーティングされた二酸化チタン膜1
2,12に吸収され、この二酸化チタンの紫外線吸収に
よって起こる光触媒反応によって二酸化チタン膜12上
で酸化還元反応が進行し、この酸化還元反応によって溶
存オゾンが分解してOHラジカルが生成し、このOHラ
ジカルの持つ酸化力によって被処理水20中の有機物等
の有害物質を除去することができる。
【0106】このような動作時において、紫外線照度計
35が太陽光に含まれている紫外線の照度を連続的に測
定し、この測定値が照度コントローラ38に電気信号と
して出力される。照度コントローラ38は、太陽光光触
媒反応器32の底面積に対して必要とする紫外線が照射
されているか否かを判定した上で、太陽光からの紫外線
の照射量が不足していることを検出した際には紫外線ラ
ンプ36,36を選択的に点灯する制御を実施する。反
射板37は紫外線ランプ36,36の照射効率を高める
機能を有している。
【0107】従って紫外線ランプ36,36を太陽光に
併用したことにより、天候とか季節によって太陽光から
の紫外線の照射量が不足した場合でも被処理水の有機物
除去効率を安定した状態に継続することが可能となる。
【0108】太陽光光触媒反応器32を通過した被処理
水20は気液分離槽3の下方から送り込まれ、前記各実
施形態例で説明した通りの処理に移行される。この光触
媒反応器2の作用は前記各例で説明した通りである。
【0109】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる連続通水式水処理装置によれば、気液混合器に供給
された被処理水が吸入されたオゾンガスと混合して気液
接触が行われ、溶存オゾンを含む被処理水が気液混合器
から光触媒反応器内に送り込まれて紫外線ランプから発
せられる波長300nm〜420nmの紫外線がランプ
保護管の表面にコーティングされた二酸化チタン膜に吸
収されて光触媒反応によって二酸化チタン膜上で酸化還
元反応が進行し、溶存オゾンが分解してOHラジカルが
生成し、このOHラジカルの持つ酸化力によって被処理
水中の有機物等の有害物質を除去することができる。
【0110】特に従来の促進酸化処理のように過酸化水
素水の劣化とか濃度の低下に対処する必要がなく、薬品
管理は不要である。更に紫外線が外部に漏れる危険性は
なく、ランプ保護管として高価な石英ガラス等を用いる
必要がないので、コスト面で有利であり、該ランプ保護
管上に付着する被処理水の汚れを取り除くための煩瑣な
洗浄操作は要求されないという効果がある。
【0111】更に光触媒反応器と太陽光光触媒反応器を
併用したことにより、太陽光に含有されている波長30
0nm〜420nmの紫外線の二酸化チタン膜への吸収
によって起こる光触媒反応によって二酸化チタン膜上で
溶存オゾンが分解してOHラジカルを生成することが可
能となり、特に紫外線照度計と紫外線ランプの併用によ
って紫外線照射用の電力は低減され、それに伴ってオゾ
ン発生に要する電力等の消費電力のコストも低減するこ
とができる。
【0112】従って本発明によれば、被処理水を連続的
に通水しながら促進酸化処理を実施することによって水
中の有害物質を効率的に除去することが可能になるとと
もに、太陽光光触媒反応器の併用によって処理コストを
極力低減することができる連続通水式水処理装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例を示す概要図。
【図2】光触媒反応器の構造を示す拡大図。
【図3】第1実施形態例で用いた光触媒反応器の第1変
形例を示す縦断面図。
【図4】第1実施形態例で用いた光触媒反応器の第2変
形例を示す縦断面図。
【図5】ランプ保護管の径長Xと紫外線強度の最大値の
関係を示すグラフ。
【図6】ランプ保護管の径長Xとオゾンの分解効率の関
係を示すグラフ。
【図7】第1実施形態例で用いた光触媒反応器の第3変
形例を示す縦断面図。
【図8】図7の要部拡大図。
【図9】本発明の第2実施形態例を示す概要図。
【図10】第2実施形態例で用いたオゾン分解装置を示
す縦断面図。
【図11】図10の要部拡大図。
【図12】第2実施形態例で用いたオゾン分解促進装置
の変形例を示す縦断面図。
【図13】本発明の第3実施形態例を示す概要図。
【図14】本発明の第4実施形態例を示す概要図。
【図15】本発明の第5実施形態例を示す概要図。
【図16】本発明の第6実施形態例を示す概要図。
【図17】本発明の第7実施形態例を示す概要図。
【図18】本発明の第8実施形態例を示す概要図。
【図19】第8実施形態例における太陽光光触媒反応器
の構造例を示す斜視図。
【図20】本発明の第9実施形態例を示す概要図。
【図21】第9実施形態例における太陽光光触媒反応器
の構造例を示す斜視図。
【図22】紫外線ランプの発光特性を示すグラフ。
【図23】オゾンと二酸化チタンの光吸収特性を示すグ
ラフ。
【図24】石英ガラスとパイレックスガラスの光透過特
性を示すグラフ。
【図25】太陽光のエネルギー特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1…気液混合器 2…光触媒反応器 3…気液分離槽 4…(被処理水の)送水ポンプ 5…(処理水の)送水ポンプ 7,8…流量調整バルブ 9…流量計 10,36…紫外線ランプ 11,23…ランプ保護管 12…二酸化チタン膜 16…ガラスビーズ 17,24…オリフィス 21…オゾン分解促進装置 22…低圧水銀ランプ 25…排オゾン濃度計 26…PIコントローラ 27…オゾン発生機 28…溶存オゾン濃度計 29…溶存オゾン濃度変換器 30…ランプ安定器 31…切替バルブ 32…太陽光光触媒反応器 35…紫外線照度計 38…照度コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 茂雄 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理水とオゾンを混合する気液混合器
    と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされたランプ
    保護管により外周部が被覆され、波長300nm〜42
    0nmの光を発する紫外線ランプが配置された光触媒反
    応器と、水中に溶解・混合しているガスを分離して外部
    に放出する気液分離槽とを具備してなり、気液混合器に
    投入された被処理水にオゾンガスを放散するとともに、
    光触媒反応器内での二酸化チタンの紫外線吸収に伴う光
    触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを分解してO
    Hラジカルを生成し、このOHラジカルにより被処理水
    中の有機物の酸化除去を行うことを特徴とする連続通水
    式水処理装置。
  2. 【請求項2】 紫外線ランプの外周部を被覆するランプ
    保護管が配置された光触媒反応器の該ランプ保護管と外
    壁面との間に、表面に二酸化チタン膜がコーティングさ
    れた多数個のガラスビーズ、もしくは二酸化チタン膜が
    コーティングされたガラス繊維クロスを充填したことを
    特徴とする請求項1記載の連続通水式水処理装置。
  3. 【請求項3】 光触媒反応器内に配置された紫外線ラン
    プの外周部を、オゾン分解効率が最大になるように径長
    が拡大されたランプ保護管を用いて被覆したことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の連続通水式水処理装置。
  4. 【請求項4】 光触媒反応器に設けた被処理水の流出口
    に、被処理水の流通量を制限するためのオリフィスを設
    けたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の連続
    通水式水処理装置。
  5. 【請求項5】 被処理水とオゾンを混合する気液混合器
    と、ランプ保護管により外周部が被覆され、主波長25
    4nmの光を発する紫外線ランプが配置されたオゾン分
    解促進装置と、水中に溶解・混合しているガスを分離し
    て外部に放出する気液分離槽とを具備してなり、気液混
    合器に投入された被処理水にオゾンガスを放散するとと
    もに、オゾン分解促進装置内での紫外線による被処理水
    中の溶存オゾンの直接分解によりOHラジカルを生成
    し、このOHラジカルにより被処理水中の有機物の酸化
    除去を行うことを特徴とする連続通水式水処理装置。
  6. 【請求項6】 オゾン分解促進装置に設けた被処理水の
    流出口に、被処理水の流通量を制限するためのオリフィ
    スを設けたことを特徴とする請求項5記載の連続通水式
    水処理装置。
  7. 【請求項7】 オゾン分解促進装置内に配置された紫外
    線ランプの外周部を、表面に二酸化チタン膜がコーティ
    ングされたランプ保護管で被覆したことを特徴とする請
    求項5又は6に記載の連続通水式水処理装置。
  8. 【請求項8】 被処理水とオゾンを混合する気液混合器
    と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされたランプ
    保護管により外周部が被覆され、波長300nm〜42
    0nmの光を発する紫外線ランプが配置された光触媒反
    応器と、水中に溶解・混合しているガスを分離して外部
    に放出する気液分離槽と、該気液分離槽の排出口に設け
    た排オゾン濃度計と、フィードバック制御用のコントロ
    ーラとを具備してなり、気液混合器に投入された被処理
    水に前記コントローラの制御出力によって駆動制御され
    たオゾン発生機で得られるオゾンガスを放散するととも
    に、光触媒反応器内での二酸化チタンの紫外線吸収に伴
    う光触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを分解し
    てOHラジカルを生成し、このOHラジカルにより被処
    理水中の有機物の酸化除去を行うことを特徴とする連続
    通水式水処理装置。
  9. 【請求項9】 被処理水とオゾンを混合する気液混合器
    と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされたランプ
    保護管により外周部が被覆され、波長300nm〜42
    0nmの光を発する紫外線ランプが配置された光触媒反
    応器と、水中に溶解・混合しているガスを分離して外部
    に放出する気液分離槽と、光触媒反応器の排出口に設け
    た溶存オゾン濃度測定機と、フィードバック制御用のコ
    ントローラとを具備してなり、気液混合器に投入された
    被処理水に前記コントローラの制御出力によって駆動制
    御されたオゾン発生機で得られるオゾンガスを放散する
    とともに、光触媒反応器内での二酸化チタンの紫外線吸
    収に伴う光触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを
    分解してOHラジカルを生成し、このOHラジカルによ
    り被処理水中の有機物の酸化除去を行うことを特徴とす
    る連続通水式水処理装置。
  10. 【請求項10】 前記溶存オゾン濃度測定機を気液混合
    器の排出口に設けたことを特徴とする請求項9記載の連
    続通水式水処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理水とオゾンを混合する気液混合
    器と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされたラン
    プ保護管により外周部が被覆され、波長300nm〜4
    20nmの光を発する紫外線ランプが配置された光触媒
    反応器と、水中に溶解・混合しているガスを分離して外
    部に放出する気液分離槽と、光触媒反応器の排出口に設
    けた溶存オゾン濃度測定機と、フィードバック制御用の
    コントローラと、ランプ安定器とを具備してなり、気液
    混合器に投入された被処理水にオゾンガスを放散すると
    ともに、溶存オゾン濃度測定機の信号により作動するラ
    ンプ安定器の出力信号により光触媒反応器内での紫外線
    ランプの照射強度を調整し、二酸化チタンの紫外線吸収
    に伴う光触媒反応によって被処理水中の溶存オゾンを分
    解してOHラジカルを生成し、このOHラジカルにより
    被処理水中の有機物の酸化除去を行うことを特徴とする
    連続通水式水処理装置。
  12. 【請求項12】 前記溶存オゾン濃度測定機とランプ安
    定器を気液混合器の排出口に設けたことを特徴とする請
    求項11記載の連続通水式水処理装置。
  13. 【請求項13】 被処理水とオゾンを混合する気液混合
    器と、表面に二酸化チタン膜がコーティングされたラン
    プ保護管により外周部が被覆され、波長300nm〜4
    20nmの光を発する紫外線ランプが配置された光触媒
    反応器と、この気液混合器からの被処理水の流出口に二
    方向切替バルブを介して設けた太陽光光触媒反応器と、
    水中に溶解・混合しているガスを分離して外部に放出す
    る気液分離槽とを具備してなり、気液混合器に投入され
    た被処理水にオゾンガスを放散するとともに、光触媒反
    応器もしくは太陽光光触媒反応器の何れか一方或いは両
    方併用での二酸化チタンの紫外線吸収に伴う光触媒反応
    によって被処理水中の溶存オゾンを分解してOHラジカ
    ルを生成し、このOHラジカルにより被処理水中の有機
    物の酸化除去を行うことを特徴とする連続通水式水処理
    装置。
  14. 【請求項14】 前記太陽光光触媒反応器は、被処理
    水の流入口と流出口を有する反応器本体と、紫外線が透
    過可能な透明材料でなる蓋材と、この蓋材の内面側にコ
    ーティングされた二酸化チタン膜とから構成されたこと
    を特徴とする請求項13記載の連続通水式水処理装置。
  15. 【請求項15】 前記太陽光光触媒反応器に紫外線照度
    計と1本或いは複数本の紫外線ランプ及び照度コントロ
    ーラを配置して、紫外線照度計により測定された太陽光
    の紫外線照射量が不足した際に、照度コントローラから
    紫外線ランプを選択的に点灯する制御を実施することを
    特徴とする請求項13又は14に記載の連続通水式水処
    理装置。
JP20578597A 1997-07-31 1997-07-31 連続通水式水処理装置 Pending JPH1147771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20578597A JPH1147771A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 連続通水式水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20578597A JPH1147771A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 連続通水式水処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1147771A true JPH1147771A (ja) 1999-02-23

Family

ID=16512642

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20578597A Pending JPH1147771A (ja) 1997-07-31 1997-07-31 連続通水式水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1147771A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000237772A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Nippon Steel Corp 水の高度処理方法
US6471874B2 (en) * 2000-04-07 2002-10-29 Yamaha Corporation Effluent treating method, an effluent treating apparatus, and a cleaning apparatus using the same
JP2004243265A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Toshiba Corp 水処理制御システム
WO2004078658A1 (en) * 2003-03-05 2004-09-16 Tak Loong Limited Photocatalysis apparatus for water purifying
WO2008113128A1 (en) * 2007-03-19 2008-09-25 Viva Blu Pty Ltd Method and apparatus for effecting a predetermined transformation
KR101078688B1 (ko) * 2008-06-19 2011-11-01 한국환경공단 비접촉식 램프 및 가압오존을 이용한 수처리 장치 및 방법
CN102303919A (zh) * 2010-09-26 2012-01-04 中北大学 一种固定膜光催化氧化废水处理装置
CN103964614A (zh) * 2014-05-28 2014-08-06 南京麦得文环保科技有限公司 一种复合式臭氧光催化反应装置
CN104609617A (zh) * 2014-12-24 2015-05-13 湖北中碧环保科技股份有限公司 一种去除高盐酸废水中有机物的方法及装置
JP2015534934A (ja) * 2012-10-18 2015-12-07 ヘレーウス ノーブルライト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングHeraeus Noblelight GmbH 紫外放射を形成する放射ユニット、及び、放射ユニットの製造方法
JP2016049518A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 株式会社トクヤマ 光触媒機能を有する紫外線透過性窓材及び該窓材を有する紫外線照射装置
CN105478267A (zh) * 2015-12-24 2016-04-13 浙江海洋学院 一种大面积钢体表面喷涂二氧化钛薄膜的喷涂系统和方法
JP6170266B1 (ja) * 2017-03-25 2017-07-26 伯東株式会社 オゾン水製造装置、オゾン水製造方法及びオゾン水を用いた殺菌方法
CN107915311A (zh) * 2017-12-29 2018-04-17 清华大学 一种高效传质臭氧催化氧化‑流化床污水处理系统
CN108101187A (zh) * 2017-03-27 2018-06-01 宁波上福源环保科技有限公司 一种激光氧化反应塔及使用该塔处理废水的装置及方法
CN110563224A (zh) * 2019-08-05 2019-12-13 周有 一种深度氧化污水处理系统
CN113908777A (zh) * 2021-10-29 2022-01-11 清华大学 多级环流臭氧催化氧化反应装置及催化氧化方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01119394A (ja) * 1987-11-02 1989-05-11 Ebara Res Co Ltd 光触媒による水処理方法
JPH0491794U (ja) * 1990-05-23 1992-08-10
JPH0526187U (ja) * 1991-08-08 1993-04-06 株式会社日本フオトサイエンス 光化学反応処理を行う紫外線照射装置
JPH05261380A (ja) * 1992-03-18 1993-10-12 Janome Sewing Mach Co Ltd 浴槽湯の殺菌浄化装置
JPH0663570A (ja) * 1992-08-21 1994-03-08 Fuji Electric Co Ltd オゾン注入量の決定方法と制御方法および浄水処理装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01119394A (ja) * 1987-11-02 1989-05-11 Ebara Res Co Ltd 光触媒による水処理方法
JPH0491794U (ja) * 1990-05-23 1992-08-10
JPH0526187U (ja) * 1991-08-08 1993-04-06 株式会社日本フオトサイエンス 光化学反応処理を行う紫外線照射装置
JPH05261380A (ja) * 1992-03-18 1993-10-12 Janome Sewing Mach Co Ltd 浴槽湯の殺菌浄化装置
JPH0663570A (ja) * 1992-08-21 1994-03-08 Fuji Electric Co Ltd オゾン注入量の決定方法と制御方法および浄水処理装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000237772A (ja) * 1999-02-24 2000-09-05 Nippon Steel Corp 水の高度処理方法
US6471874B2 (en) * 2000-04-07 2002-10-29 Yamaha Corporation Effluent treating method, an effluent treating apparatus, and a cleaning apparatus using the same
JP2004243265A (ja) * 2003-02-17 2004-09-02 Toshiba Corp 水処理制御システム
WO2004078658A1 (en) * 2003-03-05 2004-09-16 Tak Loong Limited Photocatalysis apparatus for water purifying
WO2008113128A1 (en) * 2007-03-19 2008-09-25 Viva Blu Pty Ltd Method and apparatus for effecting a predetermined transformation
KR101078688B1 (ko) * 2008-06-19 2011-11-01 한국환경공단 비접촉식 램프 및 가압오존을 이용한 수처리 장치 및 방법
CN102303919A (zh) * 2010-09-26 2012-01-04 中北大学 一种固定膜光催化氧化废水处理装置
JP2015534934A (ja) * 2012-10-18 2015-12-07 ヘレーウス ノーブルライト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテルハフツングHeraeus Noblelight GmbH 紫外放射を形成する放射ユニット、及び、放射ユニットの製造方法
CN103964614B (zh) * 2014-05-28 2016-08-24 南京麦得文环保科技有限公司 一种复合式臭氧光催化反应装置
CN103964614A (zh) * 2014-05-28 2014-08-06 南京麦得文环保科技有限公司 一种复合式臭氧光催化反应装置
JP2016049518A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 株式会社トクヤマ 光触媒機能を有する紫外線透過性窓材及び該窓材を有する紫外線照射装置
CN104609617A (zh) * 2014-12-24 2015-05-13 湖北中碧环保科技股份有限公司 一种去除高盐酸废水中有机物的方法及装置
CN105478267A (zh) * 2015-12-24 2016-04-13 浙江海洋学院 一种大面积钢体表面喷涂二氧化钛薄膜的喷涂系统和方法
JP6170266B1 (ja) * 2017-03-25 2017-07-26 伯東株式会社 オゾン水製造装置、オゾン水製造方法及びオゾン水を用いた殺菌方法
JP2018161619A (ja) * 2017-03-25 2018-10-18 伯東株式会社 オゾン水製造装置、オゾン水製造方法及びオゾン水を用いた殺菌方法
CN108101187A (zh) * 2017-03-27 2018-06-01 宁波上福源环保科技有限公司 一种激光氧化反应塔及使用该塔处理废水的装置及方法
CN107915311A (zh) * 2017-12-29 2018-04-17 清华大学 一种高效传质臭氧催化氧化‑流化床污水处理系统
CN110563224A (zh) * 2019-08-05 2019-12-13 周有 一种深度氧化污水处理系统
CN113908777A (zh) * 2021-10-29 2022-01-11 清华大学 多级环流臭氧催化氧化反应装置及催化氧化方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1147771A (ja) 連続通水式水処理装置
KR101006780B1 (ko) 고도산화법에 의한 오폐수 처리장치
JP3914850B2 (ja) 紫外線併用オゾン促進酸化水処理装置およびオゾン促進酸化モジュール
JP2007167807A (ja) 流体浄化装置並びに流体浄化方法
JP5023481B2 (ja) 液体処理方法および液体処理装置
JPH1133567A (ja) オゾン分解方法とその装置
JP3858326B2 (ja) オゾンと光触媒を利用した促進酸化処理装置
JP3646509B2 (ja) 光触媒を用いた水処理装置
US20110120957A1 (en) Method for Treating Liquids
JP4285468B2 (ja) オゾンと光触媒を利用した促進酸化処理装置
JPH11244873A (ja) 光触媒反応装置
JP4093409B2 (ja) 流体浄化方法および流体浄化装置
JP4040788B2 (ja) 廃水処理方法及び装置
JPH11156377A (ja) オゾン分解方法とその装置
JP5581090B2 (ja) 酸または塩基と過酸化水素とを含む廃液の処理方法および処理装置
KR20030090362A (ko) 수처리를 위한 오존-초음파분해 조합 방법 및 장치
JP2000070971A (ja) オゾン反応システム
JP2009148657A (ja) 紫外線水処理装置
JP2002361272A (ja) 促進酸化処理装置
JP2002307083A (ja) 促進酸化処理装置
CN203269708U (zh) 一种石墨烯净化污水组合装置
JPH11267670A (ja) 光触媒を用いた処理装置
CN214192699U (zh) 一种用于饮用水微污染物去除的mpuv/h2o2高级氧化系统
CN216106121U (zh) 一种光催化处理废水装置
JP2003310741A (ja) 紫外線照射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040907

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050111