JPH1141857A - 回転駆動装置 - Google Patents

回転駆動装置

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JPH1141857A
JPH1141857A JP19681797A JP19681797A JPH1141857A JP H1141857 A JPH1141857 A JP H1141857A JP 19681797 A JP19681797 A JP 19681797A JP 19681797 A JP19681797 A JP 19681797A JP H1141857 A JPH1141857 A JP H1141857A
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JP
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balance
radius
disk
rotation
balls
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JP19681797A
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English (en)
Inventor
Yuji Shishido
祐司 宍戸
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量的にアンバランスな合成回転体を回転さ
せたときに生じる振動を抑制すると共に、自動調芯機構
の薄型化を図る技術に関する。 【解決手段】 回転駆動手段2(スピンドルモータ1
5)により支軸3(スピンドル軸22)を介して回転さ
れ、軸方向に直交する方向の断面形状が円環状を為す移
動空間9(23a)を有するケース体10(23)と、
該ケース体の移動空間内に移動可能に配設された複数の
バランス球11、11・・・(32、32、・・・)と
を有し、これらバランス球を回転駆動手段の回転に伴い
合成回転体12(30)の他の部分に対して相対的に移
動させて、合成回転体の合成重心を回転軸上に位置させ
ることにより調芯するようにするとともに、バランス球
の個数(n)を、 n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin-1{r/(R−r)} R:移動空間の半径 r:バランス球の半径にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動装置の技
術分野に属し、詳しくは、重量的にアンバランスな合成
回転体を回転させたときに生じる振動を抑制すると共
に、自動調芯機構の薄型化を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用機械、家庭用電化製品或いはコン
ピュータ等には、モータ等によって回転される回転部材
を備えるものが多く見うけられる。例えば、コンピュー
タに使用されるディスクドライブ装置(回転駆動装置)
は、信号記録媒体である光ディスクや光磁気ディスク等
をディスク回転駆動装置によって回転させながら光学ピ
ックアップ装置や磁気ヘッド装置により情報信号の再生
及び/又は記録を行う。かかるディスクドライブ装置に
あっては、ディスク回転駆動装置によって回転される光
ディスクも合成回転体の一部に含まれる。
【0003】ディスクドライブ装置は、上記ディスク回
転駆動装置により回転される光ディスクにレーザ光を照
射する光学ピックアップ装置を備えている。そして、上
記ディスク回転駆動装置は、光ディスクが装着されるデ
ィスクテーブルとこのディスクテーブルを回転させるた
めのスピンドルモータを備えている。
【0004】上記光学ピックアップ装置は、光ディスク
にレーザ光を照射するための光源と、光ディスクの信号
記録面上で反射されたレーザ光の反射光を受光する光検
出器とを備えている。そして、光学ピックアップ装置と
ディスク回転駆動装置とは、例えば、サブシャーシに搭
載されている。サブシャーシは、これに固定支持したデ
ィスク回転駆動装置に対して接離する方向に移動可能に
光学ピックアップ装置を支持している。
【0005】このように構成されるディスクドライブ装
置は、スピンドルモータにより回転される光ディスクに
光学ピックアップ装置から出射されるレーザ光を照射し
て、情報信号の記録及び/又は再生を行う。
【0006】ところで、光ディスクの如き記録ディスク
は、製造時等に重量的なアンバランスが生じることがあ
る。そして、重量的なアンバランスがある記録ディスク
を回転させると、回転中心と重心とが一致していないた
め、この記録ディスクは、ディスクテーブルと共に振動
する。このような振動が生じると、光学ピックアップ装
置による記録ディスクの信号記録面に対するフォーカシ
ング及びトラッキングや、磁気ヘッド装置による記録デ
ィスクへの追従が良好に行われなくなる。
【0007】また、通常、記録ディスクに生じるアンバ
ランスの量は記録ディスクによって差がある。即ち、記
録ディスクの基板厚さが不均一であったり或いは密度が
不均一であったりして、記録ディスクの中心に該記録デ
ィスクの重心が位置しておらず、記録ディスクそれぞれ
について、重量的なアンバランスが生ずる。例えば、C
D−ROM(Cmopact Disc Read Only Memory)にあっ
ては、その規格上、1g・cmのアンバランス量が許容
されている。
【0008】そして特に、近時、記録ディスクへのデー
タの記録又は再生は高速回転で行われるようになってお
り、回転速度の増加に伴い合成回転体(記録ディスクを
含む。)の振動が大きくなってしまうという問題があ
り、自動調芯機構を備えた回転駆動装置が提案されてい
る。
【0009】かかる自動調芯機構ついては、Thear
lの自動平衡装置により説明されている。Thearl
の自動平衡装置についての詳細は、理工学社出版「機械
力学」(昭和57年3月)P146、147を参照され
たい。
【0010】本明細書において、Thearlの自動平
衡装置aを簡単に、図9乃至図11により説明すると、
Thearlの自動平衡装置aは、回転円板bと該回転
円板bの溝cの中に自在に動くことができるように配さ
れた2個の鋼球(バランス球)d、dと回転軸sとから
構成されており、回転円板bの回転数が、回転軸sの固
有円振動数(危険速度)を超えたときに、 Me=2mR・cosα M:回転円板bと回転軸sのロータ部質量 e:ロータ部偏芯量 m:鋼球dの質量 R:鋼球dの移動する移動部の半径 α:偏芯方向と鋼球dとが回転中心においてなす角度 を満足する位置に鋼球d、dが自動的に位置され、回転
円板bの偏芯を無くし、ロータ部の振動を軽減する装置
である。
【0011】ここで、Thearlの自動平衡装置a
が、回転軸sの固有円振動数を超えたときに作動する理
由を簡略に述べれば、回転円板bの重心Gの運動と鋼球
d、dの運動が逆位相となり、偏芯方向とは逆方向に鋼
球d、dが移動して配置されるためである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記The
arlの自動平衡装置aをCD−ROMのディスク回転
駆動装置に適用する場合、駆動モータ及びターンテーブ
ルの大きさから、上記回転円板bの大きさは半径R=1
2mmが適当である。
【0013】かかる場合、上記記録ディスクのアンバラ
ンス量1g・cmをキャンセル(平衡)にすることがで
きる鋼球d、dの大きさは、以下のように計算される。
尚、鋼球の材質は、ステンレス鋼(SUS440C)と
し、その密度ρ=7.7g/cm3とする。
【0014】また、鋼球d、dは、これらが互いに接し
た状態における両者の合成重心が記録ディスクの偏重心
Gと逆方向に位置した状態のときに、もっとも、大きな
アンバランス量をキャンセルすることができる。
【0015】この状態を式で表わすと、 Cosα=(R2−2Rr)1/2 α:偏芯方向と鋼球dとが回転中心においてなす角度 R:鋼球dの移動する移動部の半径(R=12mm) r:鋼球dの半径 であり、従って、その時のバランス量B(r)は、 B(r)=2×(4/3)πr3・ρ・(R2−2Rr)
1/2 で表わされ、この式に上記条件を代入すると、 1(g・cm)=8/3πr3×7.7×(122−24
r)1/2 r≒0.26(cm) となり、アンバランス量1g・cmをキャンセルにする
ためには、少なくとも半径r=0.26cmの鋼球d、
dが必要となる。
【0016】図12は、上記条件下においてアンバラン
ス量と鋼球の半径との関係を表わしたグラフ図である。
【0017】尚、このグラフ図から解るように、上記条
件で、最大でアンバランス量4g・cmをキャンセルす
ることができ、その時の鋼球の半径はr=0.5cmと
なり、それ以上、大きな鋼球を用いても、キャンセルで
きるアンバランス量は大きくならないことが解る。
【0018】ところで、このようにThearlの自動
平衡装置a(自動調芯機構)をCD−ROMのディスク
回転駆動装置に適用した場合、鋼球d、dの半径r≧
0.26cm、即ち、直径2r=0.52cmにしなけ
れば、1g・cmのアンバランス量をキャンセルするこ
とができず、その分、自動平衡装置aの厚さ(軸方向の
大きさ)が大きくなってしまうという問題があった。
【0019】そこで、本発明回転駆動装置は、上記した
問題点を克服し、回転駆動手段によって行われる回転が
回転中心の偏芯を生じない状態で為されるようにすると
ともに、自動調芯機構の薄型化を図ることを課題とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明回転駆動装置は、
上記した課題を解決するために、回転駆動手段により支
軸を介して回転され、軸方向に直交する方向の断面形状
が円形又は円環状を為す移動空間を有するケース体と、
該ケース体の移動空間内に移動可能に配設された複数の
バランス球を有し、これらバランス球を回転駆動手段の
回転に伴い合成回転体の他の部分に対して相対的に移動
させて、合成回転体の合成重心を回転軸上に位置させる
ことにより調芯するようにするとともに、バランス球の
個数(n)を、 n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin−1{r/(R−r)} R:移動空間の半径 r:バランス球の半径 にしたものである。
【0021】従って、本発明回転駆動装置にあっては、
自動調芯機構を備えたので、合成回転体に重量的アンバ
ランスがあったとしても、合成回転体を調芯した状態で
回転させることができ、しかも、バランス球の個数
(n)を、上記条件としたので、移動空間内におけるバ
ランス球の個数の最適化、即ち、同じ大きさのバランス
球を使用した場合に、最も平衡性能(調芯作用)の良好
な自動調芯機構を得ることができ、これにより、所定の
アンバランス量をキャンセルするためのバランス球の大
きさをできるだけ小さくすることが可能で、自動調芯機
構の薄型化を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明回転駆動装置の詳
細を添付図面に示した実施の形態に従って説明する。
【0023】回転駆動装置1は、回転駆動手段2と、該
回転駆動手段2の支軸3に固定された自動調芯機構4と
を備え、回転駆動装置1は装置本体に固定されたベース
シャーシ5に弾性部材6を介して支持されたサブシャー
シ7に固定されている(図1参照)。これにより、サブ
シャーシ7がベースシャーシ5に対してフローティング
支持されて、サブシャーシ7、これに搭載されるもの
(回転駆動装置1など)及び弾性部材6により振動系8
が構成される。
【0024】自動調芯機構4は、円環状の移動空間9を
有したケース体10と、該ケース体10の移動空間9内
に移動自在に配置された複数のバランス球11、11、
・・・を備える(図2参照)。このケース体10は上記
Thearlの自動平衡装置aにおける回転円板bに、
また、バランス球11、11、・・・はその鋼球d、d
にそれぞれ相当する。
【0025】また、回転駆動装置1には、上記従来の技
術で示したディスクドライブ装置のほか、産業用機械や
他の電化製品に備えられ、回転駆動するものを備えた装
置のすべてに適用することができる。
【0026】回転駆動手段2は、上記従来の技術で示し
たディスクドライブ装置の場合はスピンドルモータであ
るが、この他、モータドライバ等の制御系など、回転制
御に係る一切の構成物が含まれる。
【0027】上記自動調芯機構4は、回転駆動手段2の
支軸3に固定されていれば良く、その位置は例えば、回
転駆動手段2の機構内部であっても良く、また、後述す
る実施例で説明するディスクテーブルの内部、或いは、
チャッキング部材の内部に内蔵するようにしてもよい。
そして、ディスクテーブルやチャキング部材に自動調芯
機構4を組付けた場合には、その移動空間には回転軸が
なく、移動空間の軸方向に直交する方向の断面形状が円
形となる。
【0028】バランス球11は、比較的比重の大きい材
料を用いる方が、有利である。これは、質量が大きい方
がより大きなアンバランス量をキャンセルすることがで
き、言い換えれば、一定のアンバランス量をキャンセル
するためのバランス球の大きさを小さくすることができ
るからである。従って、バランス球の材質は特に限定さ
れることはないが、剛性が高く、比重が比較的大きな材
料として、例えば、鉄、炭素鋼、合金鋼などが好適であ
る。
【0029】弾性部材6の弾性係数は弾性部材6とサブ
シャーシ7の質量(サブシャーシ7に搭載するものの質
量も含める。)とにより決定され、これらにより構成さ
れる振動系8の共振周波数を回転駆動装置1の使用回転
数よりも低く設定する。尚、弾性部材6には、あらゆる
弾性部材を用いることができ、天然ゴム、合成ゴム、軟
質合成樹脂のほかバネ等でも良い。
【0030】合成回転体12は、回転駆動手段2により
回転されるすべての部材、例えば、後述する実施例にお
いて説明するディスクドライブ装置におけるディスクテ
ーブル、チャッキング部材や自動調芯機構4のほか、回
転駆動手段2に含まれる回転する部材であるロータ及び
支軸やディスクテーブルに装着される記録ディスクが含
まれる。
【0031】上記振動系8は、本発明回転駆動装置1の
自動調芯機構4において以下のような機能を有する。
【0032】即ち、自動調芯機構4において、本来、回
転駆動手段2の回転数がいわゆる危険速度(軸ブレが増
大する速度)を超えたときに、バランス球11、11、
・・・が合成回転体12の有する重量的アンバランスを
打ち消すような位置に移動する(以下、「引込み現象」
という。)ため、調芯作用が為されるが、このような回
転駆動手段2において軸ブレが生ずる回転数(危険速
度)とは、数10Hzぐらいであり、通常の使用回転数
(約1000〜6000rpm)では、上記危険速度に
は遥かに及ばない。そのため、上記振動系8を構成する
ことにより、本来の危険速度に達しなくても、振動系8
の共振により、バランス球11、11、・・・の引込み
現象を生じさせることができる。
【0033】そして、本発明の回転駆動装置1の自動調
芯機構4は、そのバランス球の個数(n)が、 n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin-1{r/(R−r)} R:移動空間の半径、 r:バランス球の半径 となっている(図3参照)。
【0034】従って、バランス球11の大きさ(半径
r)とその個数(n)は、バランス球11の移動空間9
の半径(R)により決定され、移動空間9の半径(R)
を一定にした場合にもっとも大きなアンバランス量をキ
ャンセルすることができるバランス球11の大きさと個
数との関係が求められる。
【0035】これにより、必要とする偏重心Gに対する
キャンセル量(即ち、アンバランス量:回転駆動装置に
よって異なるが、後述するディスクドライブ装置にあっ
ては、B=1g・cm)を決定すれば、その条件下にお
けるバランス球11の大きさと個数との関係が決まり、
これにより、両者(大きさと個数)の関係から大きさが
もっとも小さいものを選択することにより、自動調芯機
構4の薄型化を図ることができる。
【0036】
【実施例】図4乃至図8は、本発明回転駆動装置をCD
−ROMドライブ装置13に適用した実施の一例を示
す。
【0037】CD−ROM14は、例えば、ポリカーボ
ネートの如き合成樹脂材料によって直径120mmの円
盤状に形成された透明基板に信号記録面が形成されて構
成されている。そして、CD−ROM14には、その中
心部に円形開口部(チャッキング孔)14aが設けられ
ており、CD−ROM14は円形開口部14aに後述す
るディスクテーブルの位置決め突起が嵌合されることに
より位置決めされる。また、このようなCD−ROM1
4のアンバランス量は規格により、1g・cm以下が許
容値とされている。
【0038】CD−ROMドライブ装置13は回転駆動
手段となるスピンドルモータ15及び光学ピックアップ
装置16が載置されるメカシャーシ17と、ベースシャ
ーシ18に対してメカシャーシ17をフローティング支
持する複数のダンパ19、19、・・・とを備えて構成
されている(図4参照)。尚、メカシャーシ17は上記
サブシャーシ7に相当し、また、ダンパ19は上記弾性
部材6に相当する。
【0039】光学ピックアップ装置16は上記メカシャ
ーシ17にガイドシャフト20、20を介してディスク
テーブルに装着されたCD−ROM14の半径方向に移
動自在に支持されている。そして、光学ピックアップ装
置16は、レーザダイオードの如き図示しない光源及び
光検出器を有し、光源より発せられるレーザ光を対物レ
ンズ21を介してCD−ROM14に照射し、また、レ
ーザ光のCD−ROM14よりの反射光を光検出器によ
って検出するように構成されている。
【0040】CD−ROMドライブ装置13は、上記ス
ピンドルモータ15と該スピンドルモータ15によって
回転される支軸(スピンドル軸)22の上端寄りの位置
に固定されたケース体23と同じくスピンドル軸22の
上端部に固定されたディスクテーブル(ターンテーブ
ル)24とを備えている(図5参照)。
【0041】スピンドル軸22はメカシャーシ17上に
固定されたモータ基板25に対して、回転軸受け26、
26を介して軸回りに回転可能に支持されている。スピ
ンドル軸22にはスピンドルモータ15を構成するモー
タロータ27が取り付けられ、該モータロータ27は略
円筒状に形成され内面部に駆動マグネット28が固定さ
れている。即ち、スピンドル軸22はスピンドルモータ
15の支軸(駆動軸)となっている。また、駆動マグネ
ット28は、モータ基板25上に固定されたステータコ
イル29に対向している(図5参照)。
【0042】ターンテーブル24は略円板状に形成さ
れ、中央部に形成された支軸圧入孔にスピンドル軸22
の先端部が圧入されることにより、該スピンドル軸22
に固定されている。そして、ターンテーブル24はその
中央部にCD−ROM14の位置決めを行うための位置
決め突起24aが設けられている。位置決め突起24a
は略円錐台形状に突出して設けられ、CD−ROM14
の円形開口部14aに嵌合してCD−ROM14を位置
決めする。
【0043】また、位置決め突起24a内には磁石が内
蔵されており、磁性材料を有する図示しないチャッキン
グ部材(クランパ)が吸着されるようになっている。即
ち、CD−ROM14は位置決め突起24aがチャッキ
ング部材を吸着することでターンテーブル24とチャッ
キング部材との間に挟まれて確実に保持される。そし
て、スピンドルモータ15のステータコイル29に駆動
電流が供給されてモータロータ27が回転すると、該モ
ータロータ27と共にスピンドル軸22、ケース体2
3、ターンテーブル24、チャッキング部材及びターン
テーブル24に装着されたCD−ROM14及びケース
体23が一体的に回転され、また、ケース体23内に配
置された後述する各バランス球もケース体23内でスピ
ンドル軸22の回転軸回りに回転される。
【0044】即ち、スピンドルモータ15に含まれる回
転する部材(モータロータ27、スピンドル軸22)、
スピンドルモータ15により回転する回転部材(ターン
テーブル24、チャッキング部材、CD−ROM14、
自動調芯機構4)が合成回転体30を構成する(以下、
これらの各部材の全体の重心、即ち、合成回転体30の
重心を「合成重心」という。)。
【0045】そして、上記ダンパ19、19、・・・及
びメカシャーシ17(スピンドルモータ15、光学ピッ
クアップ装置16などメカシャーシ17に搭載されるす
べてのもの(ターンテーブル24とチャッキング部材
等)も含む。)により、振動系31が構成される。かか
る振動系31は上記実施の形態で説明した振動系8に相
当する。
【0046】ケース体23は、例えば、合成樹脂材料に
より形成され、モータロータ27とターンテーブル24
との間にスピンドル軸22に固定された状態で位置され
ており、該ケース体23の内部空間(以下、「移動空
間」という。)23aは円環状になっており、その移動
空間23a内に、バランス球32、32、・・・がその
半径方向にも、周方向にも移動自在に収納されて上記自
動調芯機構4を構成している。
【0047】ケース体23の移動空間23aは、CD−
ROMドライブ装置13として適切な大きさとして、半
径R=12mmとなっている。
【0048】また、CD−ROM14はその規格上の許
容アンバランス量がB=1g・cmであり、かかるアン
バランス量をキャンセルするには、バランス球32、3
2、・・・の大きさ(半径r)及び個数(n)は、以下
のように計算される。尚、バランス球32の材質は、上
記従来の技術で説明したものと同様、ステンレス鋼(S
US440C:密度ρ=7.7g/cm3)を用いるも
のとする。
【0049】バランス球の個数(n)を n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin-1{r/(R−r)} R:移動空間の半径 r:バランス球の半径 にしたものである。
【0050】例えば、バランス球32の半径をr=1.
8mmとすると、 θ=2Sin-1{r/(R−r)} =2×Sin-1{1.8/(12−1.8)} =20.3° となり、半径r=1.8mmのバランス球32が移動空
間23aの外周部に位置した状態でその占める角度が2
0.3°であることが解る。
【0051】これにより、バランス球32の個数(n)
は n=180/θ+0.5 =180/20.3+0.5 =9.37 となり、小数点以下を切り捨てて、n=9個となり、本
実施例におけるCD−ROMドライブ装置13の自動調
芯機構4のバランス球32、32、・・・の個数を9個
に設定する。
【0052】図6は、移動空間23aがR=12mm、
バランス球がr=1.8mm、バランス球32の材質が
ステンレス鋼(SUS440C:密度ρ=7.7g/c
3)のときの、バランス球32の個数と、これにより
キャンセルすることができるアンバランス量との関係を
表わしたグラフ図であり、このグラフ図から、上記条件
下において、バランス球32は個数n=9のときに、も
っとも、キャンセルすることができるアンバランス量が
大きいことが解る。
【0053】尚、アンバランス量の計算は、バランス球
の個数が奇数のときは、数式1で、バランス球の個数が
偶数のときは、数式2で計算される。
【0054】
【数1】
【0055】
【数2】
【0056】B:アンバランス量 m:バランス球の質量 m=4/3×πr3ρ ρ:密度 R:移動空間の半径 r:バランス球の半径 n:バランス球の個数 表1は、移動空間23aの半径R=12mm、バランス
球32の密度ρ=7.7g/cm3の場合において、バ
ランス球32の大きさ(半径r)とその個数(n:n=
180/θ+0.5(小数点以下切り捨て))とキャン
セルできるアンバランス量(B)との計算値を表にした
ものである。
【0057】
【表1】
【0058】また、キャンセルする必要のあるアンバラ
ンス量は、CD−ROMドライブ装置13の場合、上述
のようにB=1g・cmであり、従って、表1からアン
バランス量B≧1g・cmでこれに一番近似なものを選
択すると、バランス球32の半径r=1.8cm、個数
n=9ということになる。
【0059】しかして、上記条件下(移動空間の半径R
=12mm、バランス球の密度ρ=7.7g/cm3
において、バランス球32の個数(n)と大きさ(半径
r)との関係が決まり、これにより、キャンセルする必
要のあるアンバランス量(B≧1g・cm)に見合った
ものを選択することにより、もっとも、小さなバランス
球を選択することができ、自動調芯機構4の薄型化に寄
与する。
【0060】しかして、CD−ROM14に重量的なア
ンバランスがない場合には、移動空間内においてバラン
ス球32、32、・・・は周方向にほゞ等間隔に位置す
る(図7参照)。また、CD−ROMに重量的なアンバ
ランスがある場合には、バランス球32、32、・・・
はそのアンバランス量をキャンセルする位置に引込ま
れ、調芯作用を行う。特に、アンバランス量が1g・c
mである場合には、上記バランス球32、32、・・・
はCD−ROMの偏芯方向とは逆方向で、しかも、バラ
ンス球32、32、・・・が互いに接触した状態となっ
て位置し、これにより、バランス球32、32、・・・
にとってもっとも大きなアンバランス量(B=1g・c
m)をキャンセルすることができる(図8参照)。
【0061】この状態では、CD−ROM14の偏重心
Gより回転中心からずれたケース体23と各バランス球
32、32、・・・との全体の重心が、合成回転体30
の回転軸上に位置することになり、これにより、合成回
転体30のアンバランスは打ち消されて調芯が完了す
る。
【0062】このように、各バランス球32、32、・
・・はアンバランスを有するCD−ROM14が回転さ
れた場合、いわゆる自動調芯作用により自己が適宜に移
動し、これにより、合成重心の位置が回転軸上に位置す
る。従って、合成回転体30は振動することなく回転
し、従って、アンバランスを有するCD−ROM14を
装着してもこれらの合成重心を回転軸上に位置させた状
態で回転させることができる。
【0063】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明によれば、回転駆動手段により支軸を介して
回転され、軸方向に直交する方向の断面形状が円形又は
円環状を為す移動空間を有するケース体と、該ケース体
の移動空間内に移動可能に配設された複数のバランス球
を有し、これらバランス球を回転駆動手段の回転に伴い
合成回転体の他の部分に対して相対的に移動させて、合
成回転体の合成重心を回転軸上に位置させることにより
調芯するようにするとともに、バランス球の個数(n)
を、 n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin-1{r/(R−r)} R:移動空間の半径 r:バランス球の半径 にしたので、移動空間内におけるバランス球の個数の最
適化、即ち、同じ大きさのバランス球を使用した場合
に、最も平衡性能(調芯作用)の良好な自動調芯機構を
得ることができ、これにより、所定のアンバランス量を
キャンセルするためのバランス球の大きさをできるだけ
小さくすることが可能で、自動調芯機構の薄型化を図る
ことができる。
【0064】尚、上記した実施例において示した各部の
具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際
しての具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これ
らによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるこ
とがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2及び図3と共に、本発明に係る回転駆動装
置の基本構成を概念的に示すもので、本図は全体の概略
図である。
【図2】自動調芯機構の基本構成を概念的に示す概略縦
断面図である。
【図3】自動調芯機構の基本構成を概念的に示す概略水
平断面図である。
【図4】図5乃至図8と共に、本発明回転駆動機構の実
施の一例について説明するための図であり、本図は装置
の構成を概略的に示す斜視図である。
【図5】合成回転体を示す拡大縦断面図である。
【図6】バランス球の個数と、これによりキャンセルす
ることができるアンバランス量との関係を表わしたグラ
フ図である。
【図7】偏重心が少ない状態におけるバランス球の位置
を示す拡大水平断面図である。
【図8】偏重心が最もある状態におけるバランス球の位
置を示す拡大水平断面図である。
【図9】Thearlの自動調芯機構の原理を概念的に
説明するための斜視図である。
【図10】偏重心が少ない場合に自動調芯作用が実行さ
れた状態を示す自動調芯機構の拡大水平断面図である。
【図11】偏重心が多い場合に自動調芯作用が実行され
た状態を示す自動調芯機構の拡大水平断面図である。
【図12】一定の条件下においてアンバランス量と鋼球
の半径との関係を表わしたグラフ図である。
【符号の説明】
1…回転駆動装置、2…回転駆動手段、3…支軸、4…
自動調芯機構、9…移動空間、10…ケース体、11…
バランス球、12…合成回転体、13…CD−ROMド
ライブ装置、15…スピンドルモータ(回転駆動手
段)、22…スピンドル軸(支軸)、23…ケース体、
23a…移動空間、30…合成回転体、32…バランス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本明細書において、Thearlの自動平
衡装置aを簡単に、図9乃至図11により説明すると、
Thearlの自動平衡装置aは、回転円板bと該回転
円板bの溝cの中に自在に動くことができるように配さ
れた2個の鋼球(バランス球)d、dと回転軸sとから
構成されており、回転円板bの回転数が、回転軸sの固
有円振動数(危険速度)を超えたときに、Me=2m(R−r)・cosα M:回転円板bと回転軸sのロータ部質量 e:ロータ部偏芯量 m:鋼球dの質量 R:鋼球dの移動する移動部の半径 α:偏芯方向と鋼球dとが回転中心においてなす角度r:鋼球dの半径 を満足する位置に鋼球d、dが自動的に位置され、回転
円板bの偏芯を無くし、ロータ部の振動を軽減する装置
である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】この状態を式で表わすと、Cosα=[(R−2Rr)1/2]/(R−r) α:偏芯方向と鋼球dとが回転中心においてなす角度 R:鋼球dの移動する移動部の半径(R=12mm) r:鋼球dの半径 であり、従って、その時のバランス量B(r)は、B(r)=2×(4/3)πr・ρ・[(R−2R
r)1/2]/(R−r) で表わされ、この式に上記条件を代入すると、1(g・cm)=(8/3)πr×7.7×[(12
−24r)1/2 ]/(R−r) r≒0.26(cm) となり、アンバランス量1g・cmをキャンセルにする
ためには、少なくとも半径r=0.26cmの鋼球d、
dが必要となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動手段により回転される回転部材
    及び回転駆動手段に含まれる回転する部材(以下、これ
    らの回転する部材を総称して「合成回転体」という。)
    の重心(以下、「合成重心」という。)を回転中に自動
    的に回転軸上に位置させる自動調芯機構を備えた回転駆
    動装置であって、 自動調芯機構は、回転駆動手段により支軸を介して回転
    され、軸方向に直交する方向の断面形状が円形又は円環
    状を為す移動空間を有するケース体と、該ケース体の移
    動空間内に移動可能に配設された複数のバランス球を有
    し、 バランス球の個数(n)を n=180/θ+0.5(小数点以下切り捨て) θ:外周部に位置したバランス球が占める角度 θ=2Sin-1{r/(R−r)} R:移動空間の半径 r:バランス球の半径 としたことを特徴とする回転駆動装置。
JP19681797A 1997-03-07 1997-07-23 回転駆動装置 Abandoned JPH1141857A (ja)

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JP19681797A JPH1141857A (ja) 1997-07-23 1997-07-23 回転駆動装置
US09/035,845 US6005749A (en) 1997-03-07 1998-03-06 Rotation drive apparatus

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JP19681797A JPH1141857A (ja) 1997-07-23 1997-07-23 回転駆動装置

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Publication Number Publication Date
JPH1141857A true JPH1141857A (ja) 1999-02-12

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ID=16364163

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JP19681797A Abandoned JPH1141857A (ja) 1997-03-07 1997-07-23 回転駆動装置

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JP (1) JPH1141857A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008008467A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 Sony Corp 自動平衡装置、回転装置及びディスク駆動装置
KR101326322B1 (ko) * 2012-05-29 2013-11-11 엘지이노텍 주식회사 스핀들 모터

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