JPH10309059A - 回転駆動機構 - Google Patents

回転駆動機構

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Publication number
JPH10309059A
JPH10309059A JP11092597A JP11092597A JPH10309059A JP H10309059 A JPH10309059 A JP H10309059A JP 11092597 A JP11092597 A JP 11092597A JP 11092597 A JP11092597 A JP 11092597A JP H10309059 A JPH10309059 A JP H10309059A
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JP
Japan
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case body
balance
rotation
center
ring member
Prior art date
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Pending
Application number
JP11092597A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Nakahara
徹 中原
Yuji Shishido
祐司 宍戸
Hideo Niikura
英生 新倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転駆動手段によって行われる回転が回転中
心の偏心を生じない状態で為されるようにする。 【解決手段】 回転駆動手段3により支軸10を介して
回転されるケース体11と、該ケース体に形成され軸方
向に直交する方向の断面形状が円環状を為す移動空間1
1aと、外径が上記移動空間の外径よりも小さくされる
と共に中心部が上記ケース体の中心部に挿通された状態
で移動空間内に移動可能に配設されたリング部材20
と、ケース体に接触した状態で移動空間内における上記
リング部材の内周側で移動可能に配設されたバランス部
材23、23、・・・とを備え、上記バランス部材がケ
ース体の回転に伴って回転されると共にケース体に対し
て移動して、上記回転駆動手段によって回転する部材及
び回転駆動手段に含まれる回転する部材とにより構成さ
れる合成回転体の重心(合成重心)が回転軸上に位置す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転駆動機構に関す
る。詳しくは、バランス部材をケース体に対して移動さ
せることにより回転駆動手段によって行われる回転が回
転中心の偏心を生じない状態で為されるようにすると共
にバランス部材の移動時に生じる騒音の防止を図る技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュータに備えられ光ディ
スクや光磁気ディスク等の記録ディスクに対する再生や
記録を行うディスクドライブ装置は、記録ディスクを回
転駆動機構によって回転させている。この回転駆動機構
は、回転駆動手段となるスピンドルモータと該スピンド
ルモータのスピンドル軸の先端側に固定され記録ディス
クの中心部分を保持するディスクテーブルとを有してい
る。そして、このような回転駆動機構によって回転され
る記録ディスクは、光学ピックアップや磁気ヘッド装置
により、情報信号の記録及び/又は再生が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した光
ディスク等の記録ディスクは、製造時等に重量的なアン
バランスを生じてしまう場合がある。このような重量的
なアンバランスがある記録ディスクを回転駆動機構によ
って回転させると、回転中心と重心とが一致しないため
記録ディスクがディスクテーブルと共に振動してしま
う。そして、この振動により、光学ピックアップ装置に
よる記録ディスクの信号記録面に対するフォーカシング
やトラッキング、磁気ヘッド装置による記録ディスクの
記録トラックへの追従が良好に行われなくなってしま
う。
【0004】また、通常、記録ディスクに生じるアンバ
ランスの量は記録ディスクによって差がある。
【0005】さらに、近時、記録ディスクへのデータの
記録又は再生を高速回転で行うことが可能になってお
り、回転速度の増加と共に記録ディスクの振動は大きく
なってしまうという問題もある。
【0006】従って、記録ディスクごとにこれらの重量
的なアンバランスの量或は回転速度に応じて随時対応可
能な振動抑制手段がなければ、記録ディスクの振動を抑
えることができない。
【0007】そこで、本発明回転駆動機構は、上記した
問題点を克服し、回転駆動手段によって行われる回転が
回転中心の偏心を生じない状態で為されるようにするこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明回転駆動機構は、
上記した課題を解決するために、回転駆動手段により支
軸を介して回転されるケース体と、該ケース体に形成さ
れ軸方向に直交する方向の断面形状が円環状を為す移動
空間と、外径が上記移動空間の外径よりも小さくされる
と共に中心部が上記ケース体の中心部に挿通された状態
で移動空間内に移動可能に配設されたリング部材と、ケ
ース体に接触した状態で移動空間内における上記リング
部材の内周側で移動可能に配設されたバランス部材とを
備えたものである。
【0009】従って、本発明回転駆動機構にあっては、
バランス部材がケース体の回転に伴って回転されると共
にケース体に対して移動して、合成回転体の重心(合成
重心)が回転軸上に位置される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明回転駆動機構の実
施の形態を添付図面を参照して説明する。尚、以下に示
した実施の形態は、本発明を光ディスクや光磁気ディス
クの如き記録ディスクに対する再生や記録を行うディス
クドライブ装置における回転駆動機構に適用したもので
ある。
【0011】記録ディスク1は、例えば、ポリカーボネ
ートの如き合成樹脂材料によって直径120mmの円盤
状に形成された透明基板に信号記録面が形成されて構成
されている。そして、記録ディスク1には、その中心部
に円形開口部(チャッキング孔)1aが設けられてい
る。記録ディスク1は円形開口部1aに後述するディス
クテーブルの位置決め突起が嵌合されることにより位置
決めされる。
【0012】ディスクドライブ装置2は回転駆動手段と
なるスピンドルモータ3及び光学ピックアップ装置4が
載置されるメカシャーシ5と、図示しないベースシャー
シに対してメカシャーシ5をフローティング支持する複
数のダンパ6、6、・・・とを備えて構成されている
(図1参照)。
【0013】光学ピックアップ装置4は上記メカシャー
シ5にガイドシャフト7、7を介してディスクテーブル
に装着された記録ディスク1の半径方向に移動自在に支
持されている。そして、光学ピックアップ装置4は、レ
ーザダイオードの如き図示しない光源及び光検出器を有
し、光源より発せられるレーザ光を対物レンズ8を介し
て記録ディスク1に照射し、また、レーザ光の記録ディ
スク1よりの反射光を光検出器によって検出するように
構成されている。
【0014】回転駆動機構9は、上記スピンドルモータ
3と該スピンドルモータ3によって回転される支軸(ス
ピンドル軸)10の上端寄りの位置に固定されたケース
体11と同じく支軸10の上端部に固定されたディスク
テーブル(ターンテーブル)12と図示しないチャッキ
ング部材(クランパ)とを備えている(図3参照)。
【0015】支軸10はメカシャーシ5上に固定された
モータ基板13に対して、回転軸受け14、14を介し
て軸回りに回転可能に支持されている。支軸10にはス
ピンドルモータ3を構成するモータロータ15が取り付
けられ、該モータロータ15は略円筒状に形成され内面
部に駆動マグネット16が固定されている。そして、駆
動マグネット16は、モータ基板13上に固定されたス
テータコイル17に対向している。
【0016】しかして、スピンドルモータ3において、
ステータコイル17に駆動電流が供給されると、該ステ
ータコイル17が発生する磁界が駆動マグネット16に
作用し、該駆動マグネット16及びモータロータ15が
支軸10と共に回転され、これにより上記ケース体11
及びディスクテーブル12が一体となって回転される。
即ち、支軸10はスピンドルモータ3の駆動軸となって
いる。
【0017】ディスクテーブル12は略円板状に形成さ
れ、中央部に形成された支軸圧入孔に支軸10の先端部
が圧入されることにより、該支軸10に固定されてい
る。そして、ディスクテーブル12はその中央部に記録
ディスク1の位置決めを行うための位置決め突起12a
が設けられている。位置決め突起12aは略円錐台形状
に突出して設けられ、記録ディスク1の円形開口部1a
に嵌合して記録ディスク1を位置決めする。また、位置
決め突起12a内には磁石が内蔵されており、磁性材料
を有するチャッキング部材が吸着されるようになってい
る。即ち、記録ディスク1は位置決め突起12aがチャ
ッキング部材を吸着することでディスクテーブル12と
チャッキング部材との間に挟まれて確実に保持される。
【0018】ケース体11は非磁性材料により形成さ
れ、モータロータ15とディスクテーブル12との間に
支軸10に固定された状態で位置されている。そして、
ケース体11は収容部18と該収容部18を覆う天板部
19とから成り、中心部分が支軸10に該支軸10と同
軸状に固定されている。
【0019】収容部18は円環状を為す底面壁18aと
該底面壁18aの外周縁から立設された外周壁18bと
底面壁18aの内周縁から立設された内周壁18cとか
ら成り、外周壁18bと内周壁18cの高さが同じにさ
れている。
【0020】天板部19は薄い円環状に形成され、収容
部18の開口面を覆い、これによりケース体11内には
円環状の移動空間11aが形成される。
【0021】移動空間11a内には円環状のリング部材
20が配置されている。リング部材20は外径が移動空
間11aの外径よりも一回り小さく、高さが移動空間1
1aのそれと略同じに形成され、移動空間11a内で移
動可能にされている。そして、移動空間11aにリング
部材20が配置されることによりケース体11の外周壁
18bの内面(外側内周面)18dと底面壁18aの上
面と天板部19の下面とリング部材20の外周面20a
とに囲まれた略円環状の封入空間21が形成される。
【0022】封入空間21内には、例えば、油やゾル等
の流動性に富む流体22が封入されている。
【0023】また、移動空間11a内には、バランス部
材となる、例えば、6個のバランス球23、23、・・
・が収納されている。バランス球23、23、・・・
は、鉄やニッケルの如き磁性材料により球状に形成さ
れ、それぞれ移動空間11a内において、支軸10の近
傍よりリング部材20の内周面20aに当接する位置ま
でに亘る径方向及び支軸10の回りを回る周方向に移動
可能とされている。即ち、各バランス球23、23、・
・・はリング部材20の内周面20bによって支軸10
の回転軸から一定の距離以下の領域内に移動を制限され
ている。また、バランス球23、23、・・・は、それ
ぞれケース体11の収容部18の底面壁18a及び天板
部19によって支軸10の軸方向への移動を阻止されて
いる。尚、各バランス球23、23、・・・の直径は、
底面壁18aの上面と天板部19の下面との間の間隔よ
り僅かに小さくされている。
【0024】また、移動空間11a内の中央部には、磁
界発生手段となるマグネット(永久磁石)24が配設さ
れている。マグネット24は、円環状に形成され収容部
18の内周壁18cに外嵌状に設けられており、支軸1
0に対して同軸状に配設されている。そして、マグネッ
ト24は、図3に示すように、主面部に垂直な方向に2
極着磁され、即ち、表面側及び裏面側がそれぞれ磁極と
されている。また、マグネット24は支軸10の停止時
において、該支軸10の方向に拘わらず移動空間11a
内の各バランス球23、23、・・・を吸着してその外
周囲部に接触させた状態に保持する。即ち、マグネット
24はリング部材20の内周面20bに接触する位置に
あるバランス球23、23、・・・を鉛直に引き上げて
その外周囲部に吸着させるだけの磁力を発生している。
【0025】移動空間11a内の各バランス球23、2
3、・・・は、マグネット24より発せられた磁束が各
バランス球23、23、・・・内を空気中よりも高い密
度で通過していることにより、互いに等間隔に配置され
た状態となる。即ち、図2に示すように、各バランス球
23、23、・・・間の支軸10の中心軸回りの角度ψ
1乃至ψ6は互いに等しくなる。
【0026】スピンドルモータ3のステータコイル17
に駆動電流が供給されモータロータ15が回転される
と、該モータロータ15と共に支軸10、ケース体1
1、ディスクテーブル12、チャッキング部材及びディ
スクテーブル12に装着された記録ディスク1が一体的
に回転され、また、各バランス球23、23、・・・も
移動空間11a内で支軸10の回転軸回りに回転され
る。そして、同時にリング部材20が移動空間11a内
において、また、流体22が封入空間21内において支
軸10の回転軸回りに回転される。即ち、これらのモー
タロータ15、支軸10、ケース体11、ディスクテー
ブル12、チャッキング部材、記録ディスク1、バラン
ス球23、23、・・・、リング部材20及び流体22
は合成回転体を構成する(以下、これらの各部材の全体
の重心、即ち、合成回転体の重心を「合成重心」とい
う。)。
【0027】スピンドルモータ3の回転によって記録デ
ィスク1の回転速度が使用回転域に達したときに、回転
される記録ディスク1に重量的なアンバランス(偏重
心)がない場合、または、記録ディスク1がディスクテ
ーブル12に装着されていない場合には、図4に示すよ
うに、各バランス球23、23、・・・は遠心力によっ
てリング部材20の内周面20bに当接する位置に到達
し、かつ、支軸10の回転軸回りに等角度間隔となるよ
うに位置する。そして、このときリング部材20はその
中心が支軸10の中心と一致した状態、即ち、外周面2
0aと収容部18の外側内周面18dとの間の間隔が周
方向において一定に保たれた状態で位置され、また、流
体22の量(高さ)はその周方向において均一な状態と
される。
【0028】尚、このときマグネット24の発する磁力
によるバランス球23、23、・・・に対する吸引力は
バランス球23、23、・・・に作用している遠心力よ
りも小さい力である。
【0029】ところで、記録ディスク1には、製造時に
重量的なアンバランスを生じている場合がある。ここ
で、アンバランスとは記録ディスク1の中心に該記録デ
ィスク1の重心が位置していないことをいい、例えば、
アンバランスは記録ディスク1の基板厚さが不均一のと
き或いは密度が不均一のときに生じる。
【0030】このようなアンバランスが生じた記録ディ
スク1をディスクテーブル12と共に回転させてしまう
と、記録ディスク1を回転させているスピンドルモータ
3等がメカシャーシ5を含めて振動してしまう。そし
て、このような重量的なアンバランスがある記録ディス
ク1がディスクテーブル12に装着されて回転されてい
る場合には、各バランス球23、23、・・・は、図6
及び図7に示すように、アンバランスの方向及びアンバ
ランスの量Dに応じて、このアンバランスを打ち消すこ
ととなる位置に移動空間11a内において移動する。即
ち、各バランス球23、23、・・・は、上記ケース体
11が回転されても該ケース体11とは別体で回転する
が、やがてケース体11に対して相対的に静止して該ケ
ース体11と共に回転するようになる。そして、各バラ
ンス球23、23、・・・は記録ディスク1のアンバラ
ンス方向に対向する位置に徐々に移動する。
【0031】また、ケース体11が回転されると、リン
グ部材20及び流体22もバランス球23、23、・・
・と同様にケース体11と別体で回転するが、やがてケ
ース体11に対して相対的に静止して該ケース体11と
共に回転するようになる。
【0032】ここで、リング部材20の比重が流体22
のそれよりも大きいときには、リング部材20が各バラ
ンス球23、23、・・・と同様に記録ディスク1のア
ンバランス方向に対向する位置に徐々に移動しアンバラ
ンス方向と反対方向を向く外周面20aが収容部18の
外側内周面18dの一部に接した状態となる(図6参
照)。そして、流体22は封入空間21内において、リ
ング部材20の移動方向と反対の方向に徐々に移動す
る。尚、このように流体22はリング部材20の移動に
よって該リング部材20とは反対方向に移動していく
が、例えば、アンバランスの量Dが大きいときには、移
動空間11a内においてリング部材20が一方に寄った
図6に示す状態において、流体22もアンバランスを解
消するためにアンバランスの方向と反対の方向に集まる
ようにして移動する可能性もある。従って、この場合に
は、リング部材20(及び流体22)がバランス球2
3、23、・・・と共にアンバランスを解消するバラン
ス部材として機能する。
【0033】逆に、リング部材20の比重が流体22の
それよりも小さいときには、流体22が封入空間21内
で周方向において均一であった状態が解除され、各バラ
ンス球23、23、・・・と同様に記録ディスク1のア
ンバランス方向に対向する位置に徐々に移動する(図7
参照)。そして、リング部材20は流体22の移動方向
と反対の方向に移動する。従って、この場合には、流体
22がバランス球23、23、・・・と共にアンバラン
スを解消するバランス部材として機能する。
【0034】このとき、各バランス球23、23、・・
・の全体の重心は、回転中心を介して上記アンバランス
方向に対向する位置であって、その対向線上に位置して
いる。また、バランス部材として機能したリング部材2
0又は流体22の重心も、回転中心を介して上記アンバ
ランス方向に対向する位置であって、その対向線上に位
置している。
【0035】このように、各バランス球23、23、・
・・及びリング部材20(及び/又は流体22)はアン
バランスを有する記録ディスク1が回転された場合、所
謂自動調心作用により自己が適宜に移動し、これによ
り、合成重心の位置が回転軸上に位置する。従って、合
成回転体は振動することなく回転し、従って、アンバラ
ンスを有する記録ディスク1をその重心を回転軸上に位
置させた状態で回転させることができる。
【0036】このような自動調心作用は、合成回転体の
回転周波数がダンパ6、6、・・・の共振周波数(合成
回転体の回転軸に垂直な面(図1中のx,y平面)内の
方向についての共振周波数)以上となったときに、効果
的に発生する。即ち、高速度で情報信号の記録または再
生を行う記録ディスクについては、効果的に発生させる
ことができる。
【0037】尚、上記した回転駆動機構9においては、
ケース体11の停止時において各バランス球23、2
3、・・・が互いに等角度間隔に配置されているため、
ケース体11の回転の開始時において、各バランス球2
3、23、・・・によってアンバランスの原因が生じる
ことはない。
【0038】上記のように、バランス球23、23、・
・・を備えた回転駆動機構9によって、重量的なアンバ
ランスを有する記録ディスク1を回転させても合成回転
体に振動を生ずることがない。即ち、ディスクドライブ
装置2においては、重量的なアンバランスを有する記録
ディスク1の信号記録面に対して良好に情報信号の書き
込み又は読み出しができる。
【0039】このようにして記録ディスク1が回転され
ると、光学ピックアップ装置4は記録ディスク1にレー
ザ光を照射し、その反射光を受光して検出する。光学ピ
ックアップ装置4はガイドシャフト7、7に沿って移動
されることにより、支軸10に対する離接方向、即ち、
ディスクテーブル12に装着された記録ディスク1の半
径方向に移動され、記録ディスク1の内外周に亘って移
動される。そして、光学ピックアップ装置4によって、
記録ディスク1に対する情報信号の書き込み又は読み出
しが行われる。
【0040】ところで、回転駆動機構9においては、ス
ピンドルモータ3の起動時、即ち、ケース体11が停止
状態から回転を開始するときにおいては、各バランス球
23、23、・・・がケース体11に対して相対移動す
ることなく、同期して起動されたほうが自動調心作用の
効果を迅速に得ることができる。即ち、図8に示すよう
に、ケース体11の回転速度と各バランス球23、2
3、・・・の回転速度との差は、少なくともケース体1
1の回転速度が使用回転域(ダンパ6、6、・・・の共
振周波数以上の回転周波数)に達したときには、0とな
っていることが望ましい。
【0041】そこで、上記した回転駆動機構9において
は、ケース体11内にマグネット24を設け、ケース体
11の回転中に遠心力に抗してバランス球23、23、
・・・をマグネット24に吸着させてケース体11から
各バランス球23、23、・・・に起動トルクを伝達さ
せバランス球23、23、・・・をケース体11に追従
させて回転させるようにしている。
【0042】従って、ケース体11が回転されたときに
バランス球23、23、・・・が長時間吸着され、該バ
ランス球23、23、・・・が遠心力によってマグネッ
ト24から離間されるときにその回転がケース体11の
回転に同期して行われている確率が高く、自動調心作用
の効果が迅速に得られる。
【0043】また、バランス球23、23、・・・が遠
心力によりマグネット24から離れた後において、自動
調心作用を迅速に実行させるようにするためには、バラ
ンス球23、23、・・・のケース体11に対する相対
的な回転が、抵抗のない状態で行われるようにしておく
必要がある。即ち、バランス球23、23、・・・のケ
ース体11に対する回転に伴ってバランス球23、2
3、・・・とケース体11との間に生ずる摩擦力は小さ
いことが望ましい。
【0044】そこで、上記した回転駆動機構9にあって
は、バランス部材として球状体であるバランス球23、
23、・・・を用い、バランス球23、23、・・・と
ケース体11の内面との間に生じる摩擦力を小さくして
いる。
【0045】従って、バランス球23、23、・・・が
マグネット24から離れた後に該バランス球23、2
3、・・・のケース体11に対する相対的な回転が抵抗
の小さい状態で行われ、自動調心作用が迅速に実行され
る。
【0046】尚、ケース体11が回転され移動空間11
a内でバランス球23、23、・・・が移動されたとき
には、各バランス球23、23、・・・のリング部材2
0の内周面20bに対する衝突音や走行音(摩擦音、転
がり音)が生じるが、上記のようにケース体11の外周
壁18bとリング部材20との間に空間(封入空間2
1)が形成されているため、上記した衝突音や走行音が
生じてもこれらがケース体11を通って外部へ伝わりに
くい。
【0047】また、封入空間21内には流体22が封入
されており、該流体22が上記した衝突音や走行音に対
する吸音材として機能するため、衝突音や走行音の発生
が抑制される。
【0048】さらに、上記回転駆動機構9にあっては、
バランス球23、23、・・・及びリング部材20(及
び/又は流体22)がバランス部材として機能し、これ
らの複数の部材によって自動調心作用を実行させてアン
バランスを解消するようにしているため、バランス部材
として一つのみ、例えば、バランス球のみを備えアンバ
ランスを解消しようとする場合に比し、バランス球2
3、23、・・・の径及びリング部材20の大きさや厚
み(又は流体22の量)が小さく(少なく)て済む。
【0049】従って、上記回転駆動機構9にあっては、
複数の部材をバランス部材として機能させているため一
つのバランス部材のみでアンバランスを解消しようとす
る場合に比し、ケース体11を小型化することができ
る。
【0050】上記にはケース体11にバランス部材を配
置するものを示したが、バランス部材が配置される移動
空間11aを、図9に示すように、ディスクテーブル1
2A内に形成してもよい。そして、この場合にはディス
クテーブル12Aがケース体としての機能を有する。
【0051】このように移動空間11aをディスクテー
ブル12A内に形成すれば、バランス球23、23、・
・・とリング部材20と流体22とを配置するための別
部材としてのケース体11を設ける必要がなく、回転駆
動機構の部品点数が少なくなり、コストの低減に寄与す
る。
【0052】また、図10に示すように、ディスクテー
ブルではなく、移動空間11aをチャッキング部材25
内に形成してもよい。そして、この場合にはチャッキン
グ部材25がケース体としての機能を有する。
【0053】このように移動空間11aをチャッキング
部材25内に形成すれば、ディスクテーブル12A内に
移動空間11aを形成した場合と同様に、バランス球2
3、23、・・・とリング部材20と流体22とを配置
するための別部材としてのケース体11を設ける必要が
なく、回転駆動機構の部品点数が少なくなり、コストの
低減に寄与する。
【0054】尚、上記にはバランス部材としてバランス
球23、23、・・・を用いたものを示したが、例え
ば、バランス球23、23、・・・に代えて該バランス
球23、23、・・・の径と同じ高さを有する円柱状の
円柱型バランサ23A、23Aを用いることができる
(図11参照)。
【0055】また、例えば、バランス球23、23、・
・・に代えて該バランス球23、23、・・・の径と同
じ高さを有する樽状の樽型バランサ23B、23Bを用
いることができる(図12参照)。
【0056】尚、上記した実施の形態においては、アン
バランスを有する記録ディスク1をディスクテーブルに
装着したときに、合成回転体に対して自動調心作用を実
行させる例を示したが、合成回転体のうちの記録ディス
ク1以外の部材がアンバランスを有する場合において
も、回転駆動機構9によって自動調心作用を実行させて
回転時の振動を抑制することができる。
【0057】また、上記した実施の形態においては、本
発明に係る回転駆動機構をディスクドライブ装置の回転
駆動機構に適用したものを示したが、本発明に係る回転
駆動機構は、産業用機械や他の電化製品に備えられるも
のにも適用することができる。
【0058】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかな通
り、本発明回転駆動機構にあっては、回転駆動手段によ
り支軸を介して回転されるケース体と、該ケース体に形
成され軸方向に直交する方向の断面形状が円環状を為す
移動空間と、外径が上記移動空間の外径よりも小さくさ
れると共に中心部が上記ケース体の中心部に挿通された
状態で移動空間内に移動可能に配設されたリング部材
と、ケース体に接触した状態で移動空間内における上記
リング部材の内周側で移動可能に配設されたバランス部
材とを備え、上記バランス部材がケース体の回転に伴っ
て回転されると共にケース体に対して移動して、合成回
転体の重心(合成重心)が回転軸上に位置するようにし
たので、合成回転体は振動を生じさせることなく回転す
ることができ該回転が回転中心の偏心を生じない状態で
為されると共に、移動空間内におけるリング部材の外周
面の外側に空間が形成されるためケース体の回転時にバ
ランス部材の移動に起因する衝突音や走行音が外部に伝
わりにくく、また、ケース体の回転時にリング部材もバ
ランス部材として機能するため、一つのバランス部材の
みで合成回転体の重心を回転軸上に位置させようとする
場合に比し、バランス部材が小さくて済みケース体を小
型化することができる。
【0059】請求項2に記載した発明にあっては、ケー
ス体の移動空間の中心部にマグネットが設けられ、バラ
ンス部材は磁性材料から成る球状体として形成され、ケ
ース体の非回転時にはマグネットの外周部に球状体が吸
着されており、ケース体の回転時には遠心力により球状
体がマグネットの外周部から離間されるようにしたの
で、ケース体が停止状態より回転を開始するときに該ケ
ース体から起動トルクが伝達されバランス部材がケース
体に追従し該ケース体と共に回転を開始し、自動調心作
用が迅速に実行される。
【0060】請求項3及び請求項4に記載した発明にあ
っては、移動空間の外周面とリング部材の外周面との間
に形成された空間内に流体を封入したので、バランス部
材のケース体に対する移動時に生じる衝突音や走行音の
発生を抑制することができる。
【0061】また、ケース体の回転時に流体及び/又は
リング部材もバランス部材として機能するため、一つの
バランス部材のみで合成回転体の重心を回転軸上に位置
させようとする場合に比し、バランス部材が小さくて済
みケース体を小型化することができる。
【0062】尚、上記した実施の形態において示した各
部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する
に際しての具体化のほんの一例を示したものにすぎず、
これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈され
ることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図8と共に本発明回転駆動機構の実施
の形態を示すものであり、本図は回転駆動機構を備える
ディスクドライブ装置を示す概略斜視図である。
【図2】ケース体を示す拡大水平断面図である。
【図3】合成回転体を示す拡大縦断面図である。
【図4】ケース体が回転された状態を示す拡大水平断面
図である。
【図5】ケース体が回転された状態を示す拡大縦断面図
である。
【図6】自動調心作用が実行されリング部材がバランス
球と共にバランス部材として機能した状態を示すケース
体の拡大水平断面図である。
【図7】自動調心作用が実行され流体がバランス球と共
にバランス部材として機能した状態を示すケース体の拡
大水平断面図である。
【図8】回転駆動機構において、ケース体及びバランス
部材の回転速度の変化を示すグラフである。
【図9】ケース体の別の形態を示す拡大縦断面図であ
る。
【図10】ケース体のさらに別の形態を示す拡大縦断面
図である。
【図11】バランス部材の別の形態を示す拡大斜視図で
ある。
【図12】バランス部材のさらに別の形態を示す拡大斜
視図である。
【符号の説明】
3…スピンドルモータ(回転駆動手段)、9…回転駆動
機構、10…支軸、11…ケース体、11a…移動空
間、20…リング部材、21…封入空間(空間)、22
…流体、23…バランス球(バランス部材)、24…マ
グネット、12A…ディスクテーブル(ケース体)、2
5…チャッキング部材(ケース体)、23A…円柱型バ
ランサ(バランス部材)、23B…樽型バランサ(バラ
ンス部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動手段により支軸を介して回転さ
    れるケース体と、 該ケース体に形成され軸方向に直交する方向の断面形状
    が円環状を為す移動空間と、 外径が上記移動空間の外径よりも小さくされると共に中
    心部が上記ケース体の中心部に挿通された状態で移動空
    間内に移動可能に配設されたリング部材と、 ケース体に接触した状態で移動空間内における上記リン
    グ部材の内周側で移動可能に配設されたバランス部材と
    を備え、 上記バランス部材がケース体の回転に伴って回転される
    と共にケース体に対して移動して、上記回転駆動手段に
    よって回転する部材及び回転駆動手段に含まれる回転す
    る部材(以下、これらの回転する部材を総称して「合成
    回転体」という。)の重心(合成重心)が回転軸上に位
    置するようにしたことを特徴とする回転駆動機構。
  2. 【請求項2】 上記ケース体の移動空間の中心部にマグ
    ネットが設けられ、 上記バランス部材は磁性材料から成る球状体として形成
    され、 ケース体の非回転時にはマグネットの外周部に球状体が
    吸着されており、ケース体の回転時には遠心力により球
    状体がマグネットの外周部から離間されるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転駆動機構。
  3. 【請求項3】 上記移動空間の外周面と上記リング部材
    の外周面との間に形成された空間内に流体を封入したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転駆動機構。
  4. 【請求項4】 上記移動空間の外周面と上記リング部材
    の外周面との間に形成された空間内に流体を封入したこ
    とを特徴とする請求項2に記載の回転駆動機構。
JP11092597A 1997-04-28 1997-04-28 回転駆動機構 Pending JPH10309059A (ja)

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JP11092597A JPH10309059A (ja) 1997-04-28 1997-04-28 回転駆動機構

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JP (1) JPH10309059A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001008149A1 (fr) * 1999-07-26 2001-02-01 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Mecanisme d'equilibrage d'un rotor
US7367037B2 (en) 1996-10-09 2008-04-29 Samsung Electronics Co., Ltd. Disk player, and turntable incorporating self-compensating dynamic balancer, clamper incorporating self-compensating dynamic balancer and spindle motor incorporating self-compensating dynamic balancer adopted for disk player

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7367037B2 (en) 1996-10-09 2008-04-29 Samsung Electronics Co., Ltd. Disk player, and turntable incorporating self-compensating dynamic balancer, clamper incorporating self-compensating dynamic balancer and spindle motor incorporating self-compensating dynamic balancer adopted for disk player
WO2001008149A1 (fr) * 1999-07-26 2001-02-01 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Mecanisme d'equilibrage d'un rotor

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